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JP2002178471A - 金属板ラミネート用ポリエステルフィルム、およびこれを用いてなる金属板、金属容器 - Google Patents

金属板ラミネート用ポリエステルフィルム、およびこれを用いてなる金属板、金属容器

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Publication number
JP2002178471A
JP2002178471A JP2000377385A JP2000377385A JP2002178471A JP 2002178471 A JP2002178471 A JP 2002178471A JP 2000377385 A JP2000377385 A JP 2000377385A JP 2000377385 A JP2000377385 A JP 2000377385A JP 2002178471 A JP2002178471 A JP 2002178471A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
polyester
layer
metal plate
laminating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000377385A
Other languages
English (en)
Inventor
Mikio Kusunoki
幹夫 楠
Masanobu Hioki
正信 日置
Yukiko Inui
由起子 乾
Akira Menjo
彰 氈受
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unitika Ltd filed Critical Unitika Ltd
Priority to JP2000377385A priority Critical patent/JP2002178471A/ja
Publication of JP2002178471A publication Critical patent/JP2002178471A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属板との熱ラミネート性、缶の成形性、特
に絞り成形やしごき成形等の高次加工性に優れ、さらに
内容物の保味保香性にも優れたフィルムラミネート金属
缶に好適なフィルム提供する。 【解決手段】 ポリエステルA層とポリエステルB層と
を積層してなる少なくとも2層以上の積層フィルムであ
って、 A層が、PBT又はこれを主体とするポリエステル
(I)90〜45質量%と、PET又はこれを主体とす
るポリエステル(II)10〜55質量%とからなり、A
層中の(I)と(II)のエステル交換指数が1〜10%
であり、 B層が、(I)25〜55質量%と(II)75〜45
質量%とからなり、B層中の(I)と(II)のエステル
交換指数が7%以下であり、 A層とB層がそれぞれ、200〜223℃に(I)の
融点を、230〜256℃に(II)の融点を有するフィ
ルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属板ラミネート用
ポリエステルフィルム、およびそれを用いたフィルムラ
ミネート金属板および金属容器に関し、特に、金属板に
ラミネートして得られるフィルムラミネート金属板が、
絞り成形やしごき成形等に使用することができるポリエ
ステルフィルム、およびそれを用いたフィルムラミネー
ト金属板および金属容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、金属缶の内外面に腐食防止の目的
で、熱硬化性樹脂を主成分とする溶剤型の塗料が塗布さ
れていた。しかし、溶剤型塗料は塗膜を形成するために
高温での加熱が必要であり、その時に多量の溶剤が発生
するため、作業の安全性および環境の面からも問題があ
った。そのため、最近は溶剤を用いない腐食防止法とし
て、熱可塑性樹脂による金属板の被覆が提案され、熱可
塑性樹脂の中でも特にポリエステルは加工性、耐熱性等
に優れることから、ポリエステルをベースとした金属板
ラミネート用フィルムの開発が進められている。
【0003】フィルムを金属板に被覆する方法として
は、熱可塑性樹脂を溶融させて直接金属上に押出す方法
や、熱可塑性樹脂フィルムを直接、又は接着剤を介して
熱圧着する方法がある。中でも、熱可塑性樹脂フィルム
を用いる方法は、樹脂の取扱いが容易で作業性に優れ、
かつ、樹脂膜厚の均一性にも優れるために有効な手法と
されている。また、接着剤を介した方法では環境面やコ
ストの問題があるために、フィルムを直接熱圧着する方
法が有利であり注目されている。
【0004】熱可塑性樹脂フィルムを被覆した金属缶
は、鋼板、アルミ板等の金属板(メッキ等の表面処理を
施したものを含む)に熱可塑性樹脂フィルムをラミネー
トした、ラミネート金属板を成形加工して製造される。
このような用途に用いられる熱可塑性樹脂フィルムに
は、金属板との熱ラミネート性がよいこと、缶の成
形性に優れていること、つまり、缶の成形時にフィルム
の剥離、亀裂、ピンホール等の発生がないこと、缶成
形後の印刷、レトルト殺菌処理および長期の保存の際に
脆化しないこと、内容物の保味保香性に優れること等
の数々の特性が同時に要求される。
【0005】このような金属板ラミネート用ポリエステ
ルフィルムとしては、熱ラミネート性を付与し、缶の成
形性を向上させる目的で、他の成分を混合したり、共重
合する等、いくつかの方法が提案されている。例えば、
(イ)ポリエチレンテレフタレート(PET)に他の成
分を共重合したものが特公平8−19245号公報、特
公平8−19246号公報、特許第2528204号公
報等に、また、(ロ)融点が210〜245℃のエチレ
ンテレフタレートを主たる繰り返し単位とする共重合ポ
リエステル99〜60重量%とポリブチレンテレフタレ
ート(PBT)もしくはその共重合体1〜40重量%を
配合したものが、特許第2851468号公報、特開平
5−186612号公報、特開平5−186613号公
報にそれぞれ開示されている。また、(ハ)融点が21
0〜245℃のエチレンテレフタレートを主たる繰り返
し単位とする共重合ポリエステル99〜50重量%とP
BTもしくはその共重合体1〜50重量%を配合した層
を含む多層フィルムにおいて、そのエステル交換率を3
%以上としたもの(特開平10−315412号公報、
特開平11−207909号公報)が開示されている。
【0006】しかしながら、(イ)ではPETを共重合
化し、低融点化、低結晶化することにより熱ラミネート
性と成形性は改良されるものの、缶成形後の熱処理およ
びレトルト殺菌処理時に脆化し、耐衝撃性が低下すると
いう問題があった。
【0007】また、(ロ)ではPBT系の樹脂を配合す
ることにより、熱ラミネート性と上記の缶の脆化や耐衝
撃性は向上するが、金属との熱ラミネート性や接着性が
十分ではなく、特に絞り成形やしごき成形等の高次加工
成形性が十分ではなかった。
【0008】また(ハ)では共重合PETを表層にし、
共重合PETとPBTを主するポリエステルとの混合物
を下層に積層し、その下層のポリエステル間のエステル
交換指数を規定したフィルムが提案されている。しか
し、表層の共重合PETの特性に基づくと思われる、レ
トルト後、経時的に脆化しやすく耐衝撃性が低下する問
題があった。また、その低い結晶性が原因と思われる高
温度で湿熱性の低下し易い問題と関連して、内容物の保
護特性、レトルト白化耐性等は改良出来ていなかった。
また、下層にはPBTやアジピン酸が共重合されたPB
Tを主とするポリエステルが50%以下しか添加されて
いないこと、またそのエステル交換率が3%以上で実施
例ではさらに高い5%以上であることから、そのフィル
ムは結晶性が低く、成形加工性や金属との接着性は改善
されるものの、耐レトルト性、バリアー性が低く、缶と
して使用される場合に不可欠な耐熱性や耐衝撃性や内容
物の保護特性の面から見て総合的な特性上、まだ物足り
ないものであった。
【0009】これに対して、本発明者らは、先にPB
T、又はこれを主体とするポリエステル(A)90〜4
5質量%と、PET、又はこれを主体とするポリエステ
ル(B)10〜55質量%とからなる二軸延伸フィルム
を提案している(特開平9−194604号公報、特開
平10−110046号公報)。ここに提案されたフィ
ルムは、結晶化度が高く、かつ比較的低温で熱圧着で
き、しかも得られたラミネート金属板は加工性に優れて
いる。また、レトルト殺菌処理および長時間の保存後に
おいてもフィルムが脆化せず、耐衝撃性にも優れてい
る。
【0010】しかし、最近、製罐速度の増大、缶サイズ
の大容量化、缶の薄肉化の要求が進みつつあり、絞り加
工やしごき成形時の金属の変形加工比がさらに増大しつ
つあること、また加工治具との摩擦が更に大きくなるこ
とから、特に厳しい変形を伴う缶の胴部において上記フ
ィルムを使用しても、ラミネート金属板の製造条件、最
終缶の成形加工条件の微妙な揺らぎによってはフィルム
が白化したりミクロクラックが発生したりする問題が新
たに生じた。また、加工比の増大によって生じたフィル
ムの残留ひずみによって金属との部分的な接着不良によ
る剥離が生じ、内容物の保護性に懸念が生ずる場合も想
定された。また、製罐時の絞りしごき加工治具とフィル
ムとの粘着が生じ、缶成形時に缶胴部が破断する問題が
指摘されるなど、更に厳しい加工条件下でも性能の維持
できるフィルムへの改善が望まれるに至った。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、金属
板との熱ラミネート性、缶の成形性、特に絞り成形やし
ごき成形等の高次加工性に優れ、さらに内容物の保味保
香性にも優れたフィルムラミネート金属缶に好適な金属
ラミネート用ポリエステルフィルム、ラミネート金属板
およびそれを用いた金属容器を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、結晶性の異なる2
種以上ポリエステル、すなわちPBT主体のポリエステ
ル(I)とPET主体のポリエステル(II)の特定の配
合割合からなる少なくとも2種以上のポリエステル層を
積層したポリエステルフィルムを用い、それぞれの層中
においてポリエステル(I)とポリエステル(II)との
間に生じるエステル交換反応の程度を特定範囲に調整し
たポリエステルフィルムを用いることにより、金属との
熱ラミネート性、缶の成形性、特に絞り成形やしごき成
形等に優れ、さらに耐衝撃性、保味保香性に優れた金属
容器を製造し、提供できることを見出し本発明に到達し
た。
【0013】すなわち、本発明の要旨は次の通りであ
る。ポリエステルA層とポリエステルB層とを積層して
なる少なくとも2層以上の積層フィルムであって、 ポリエステルA層が、ポリブチレンテレフタレート又
はこれを主体とするポリエステル(I)90〜45質量
%と、ポリエチレンテレフタレート又はこれを主体とす
るポリエステル(II)10〜55質量%とからなり、A
層中のポリエステル(I)と(II)のエステル交換指数
が1〜10%であり、 ポリエステルB層が、ポリエステル(I)25〜55
質量%とポリエステル(II)75〜45質量%とからな
り、B層中のポリエステル(I)とポリエステル(II)
のエステル交換指数が7%以下であり、 ポリエステルA層とB層がそれぞれ、200〜223
℃にポリエステル(I)の融点を、230〜256℃に
ポリエステル(II)の融点を有することを特徴とする金
属板ラミネート用フィルム。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明において、PBT主体のポリエステル
(I)としてはPBT、又はこれに他の成分を共重合し
たものであるが、ポリエステル(II)とブレンドしたポ
リエステル層A、Bにおいて、ポリエステル(I)の融
点は200℃以上、PBTの融点223℃以下であるこ
とが必要であり、融点が200℃より低いとポリエステ
ルとしての結晶性が低く、結果としてフィルムの耐熱性
が低下する。共重合PBTを用いる場合には、共重合割
合は融点が上記範囲内となるように共重合の割合や共重
合する成分の構造を選択すればよいが、全アルコール成
分に対し、1,4−ブタンジオールは80モル%以上が
好ましく、特に90モル%以上が好ましい。1,4−ブ
タンジオールが80モル%未満であると、結晶性、特に
結晶化速度が低下し、レトルト処理後の耐衝撃性やバリ
アー特性が低下する。
【0015】共重合成分としては、特に限定されない
が、酸成分としてイソフタル酸、フタル酸、2,6−ナ
フタレンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタ
ル酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、
アゼライン酸、ドデカン二酸、ダイマー酸、無水マレイ
ン酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、シトラコ
ン酸、メサコン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等のジ
カルボン酸、4−ヒドロキシ安息香酸、ε−カプロラク
トンや乳酸などが挙げられる。また、アルコール成分と
しては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、
1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノー
ル、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレング
リコール、ビスフェノールAやビスフェノールSのエチ
レンオキシド付加体等が挙げられる。さらに、トリメリ
ット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、トリメチロー
ルプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等の3
官能化合物等を少量用いてもよい。これらの共重合成分
は2種以上併用してもよい。
【0016】本発明のフィルムにおいて、PET主体の
ポリエステル(II)としては、PET、又はPETに他
の成分を共重合したものを挙げることができるが、ポリ
エステル(I)とブレンドしたポリエステル層A、Bに
おいて、ポリエステル(II)の融点は230〜256℃
の範囲であることが必要であり、好ましくは236〜2
56℃の範囲である。さらに好ましくは、246〜25
6℃の範囲である。融点が230℃未満であると、結晶
性が低下し、レトルト処理後に白化や白斑が発生した
り、レトルト処理後の耐衝撃性が低下したりする。融点
が256℃を超えると、熱ラミネート性が低下する。特
に、ポリエステル(II)の融点が246℃以上である
と、耐熱性、レトルト処理後の耐衝撃性および長期保存
後の耐衝撃性が向上する。また、缶加工時の治具との融
着トラブルや、缶胴部の加工途中における破断トラブル
の低減に効果がある。
【0017】PETに共重合することができる成分とし
ては特に限定されず、ポリエステル(I)と同様の化合
物を例示できる。
【0018】本発明のポリエステルフィルムを製造する
ために用いられる原料ポリエステルの極限粘度は、ポリ
エステル(I)は0.6〜1.6、ポリエステル(II)
は0.5〜0.9が好ましく、溶融混合した後の極限粘
度は0.6〜1.0、特に0.75〜1.0の範囲が好
ましい。極限粘度が上記範囲未満では、フィルムの実用
性能が不足し、特に缶の高次加工時に破断したりクラッ
クが発生したりすることがある。また、極限粘度が上記
範囲を超える場合にはフィルムの生産工程において樹脂
の溶融押出機にかかる負荷が大きくなり、生産速度を犠
牲にせざるを得なかったり、押出機中の樹脂の溶融滞留
時間が長くなりすぎてポリエステル樹脂間の反応が進み
すぎたりして、フィルムの特性の劣化を招き、結果的に
ラミネートフィルムの金属板の物性低下をもたらす。ま
た、極限粘度の高いものは、重合時間や重合プロセスが
長く、コストを押し上げる要因ともなる。
【0019】原料のポリエステルの重合方法は特に限定
されず、例えば、エステル交換法、直接重合法等で重合
することができる。エステル交換触媒としては、Mg、
Mn、Zn、Ca、Li、Tiの酸化物、酢酸塩等が挙
げられる。また、重縮合触媒としては、Sb、Ti、G
e酸化物、酢酸塩等の化合物が挙げられる。重合後のポ
リエステルは、モノマーやオリゴマー、副生成物のアセ
トアルデヒドやテトラヒドロフラン等を含有しているた
め、減圧もしくは不活性ガス流通下、200℃以上の温
度で固相重合することが好ましい。
【0020】ポリエステルの重合においては必要に応じ
添加剤、例えば酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、
帯電防止剤等を添加することができる。酸化防止剤とし
ては、例えばヒンダードフェノール系化合物、ヒンダー
ドアミン系化合物等を、熱安定剤としては、例えばリン
系化合物等を、紫外線吸収剤としては、例えばベンゾフ
ェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系の化合物等を挙
げることができる。また、異なるポリエステル間の反応
抑制剤として、従来知られているリン系化合物を重合
前、重合中、重合後に添加することが好ましい。特に、
固相重合前の溶融重合終了時に添加することがさらに好
ましい。
【0021】本発明において、ポリエステルA層におけ
るポリエステル(I)とポリエステル(II)は、(I)/
(II)=90〜45/10〜55(質量%)、好ましく
は(I)/(II)=80〜50/20〜50(質量
%)、さらに好ましくは(I)/(II)=70〜55/
30〜45(質量%)であることが必要である。また、
ポリエステルB層におけるポリエステル(I)とポリエ
ステル(II)は、(I)/(II)=25〜55/75〜
45(質量%)、さらに好ましくは(I)/(II)=3
0〜55/70〜45(質量%)であることが必要であ
る。
【0022】ポリエステルA層におけるポリエステル
(I)が90質量%を超えると、結晶性の高いポリエス
テル(I)の特性が顕著に発現して、フィルムラミネー
ト金属板の成形性が低下し、また、耐衝撃性も悪くな
る。また、金属との接着性も低下する。ポリエステル
(I)が45質量%未満の場合には結晶化速度が低下
し、レトルト処理後の物性が低下する。また、金属との
接着性も悪くなる。特に、ポリエステル(I)の含有量
が70〜55質量%の範囲の場合、ラミネート金属板の
成形性、耐衝撃性、金属との接着性、レトルト処理後の
物性バランスがとれ、好ましい形態である。
【0023】ポリエステルB層におけるポリエステル
(I)が55質量%を超えると耐熱性が低下し、金属板
を高速で、高次の絞りしごき加工を行う場合、加工治具
との摩擦が大きくなり、成形性が低下する。またそれに
伴い最終製品の品位が低下する。また、缶の耐食性、内
容物のフレーバー維持性が悪化する。ポリエステル
(I)が25質量%未満の場合には、缶の成形加工時に
変形追随性が悪くなり、フィルムの白化やマイクロクラ
ックが発生し、缶内面では耐食性、内容物の保護性が悪
くなる。外面では印刷図柄の光沢度が低下したり、耐食
性に問題が生じたりする。特に、ポリエステル(I)の
含有量が30〜55質量%の範囲の場合、ラミネート金
属板の成形性、内容物のフレーバー維持性、レトルト処
理後の物性バランスがとれ、好ましい。
【0024】本発明のフィルムは、ポリエステルA層中
のポリエステル(I)とポリエステル(II)のエステル
交換指数(測定法は実施例に記載)が1〜10%、さら
に好ましくは2〜7%であることが必要である。A層の
エステル交換率が高くなり、ポリエステル(I)と(I
I)の構成成分のランダム化が進行した場合、特に10
%を超えると、フィルムの融点が低下し、耐熱性が低下
する。また、内容物の保護性も低下する。逆に1%未満
の場合、ポリエチレンテレフタレート成分がその性質を
保持したまま、また結晶性の高いPBTがA層中に存在
するために、フィルムの変形追随性が悪く、金属板の成
形加工性が低下する。一方、ポリエステルB層中のポリ
エステル(I)とポリエステル(II)のエステル交換指
数は7%以下、好ましくは5%以下であることが必要で
ある。B層のエステル交換率が7%を超えると、フィル
ムの融点が下がり、金属板の缶への成形加工の際に加工
治具と粘着しやすくなり、摩擦が大きくなって缶表面が
不均一になったり、最悪の場合、成形加工途上で金属の
破断にいたったりする。
【0025】エステル交換指数を上記範囲内に調整する
方法は特に限定されないが、押出機中でのポリエステル
(I)と(II)の溶融温度や、押出機内での混練度、押
出機中での滞留時間を調整する等の方法が挙げられる。
溶融混合方法は特に限定されず、ブレンドした原料チッ
プを同一の押出機中で混合溶融する方法、また、各々別
々の押出機で溶融させた後に混合する方法等が挙げられ
るが、エステル交換反応の制御の面からは後者の方法が
好ましい。またエステル交換はポリエステルの重合触媒
の種類、量、その残存活性度によっても大きく影響され
る。したがって、触媒の選択、量の適正化、また、リン
化合物などの触媒活性抑制剤を添加する等の技術を併用
してもよい。
【0026】本発明のポリエステルフィルムは、ポリエ
ステル層Aとポリエステル層Bとを積層してなる少なく
とも2層以上の構造を有するものであり、かかる多層構
造のフィルムは、例えば、それぞれの層を構成するポリ
エステル組成物を別々に溶融して押出し、固化前に積層
融着させた後、二軸延伸、熱固定する方法、ポリエステ
ルA層とB層とを別々に溶融、押出してフィルム化し、
未延伸状態又は延伸後、両者を積層融着させる方法など
によって製造することが出来るが、プロセスの簡便性か
ら、複層ダイスを用い、固化前に積層融着させることが
好ましい。
【0027】ポリエステルA層の厚みとB層の厚み比R
(R=A層の厚み/B層の厚み)は0.5〜5の範囲が
好ましい。更には、1〜4の範囲が好ましい。Rが0.
5未満の場合、缶への加工時において変形追従性が悪く
なる。一方、Rが5を超えると、缶成形用治具との接触
面であるB層の厚みが薄くなりすぎて表面の十分な硬度
が得られず、治具との粘着を生じやすくなる。
【0028】フィルムの製造方法としては、A層および
B層を構成するポリエステル(I)と(II)を夫々の適
正な比率にブレンドし、A層形成用の押出機とB層形成
用押出機より別々に250〜280℃の温度で3〜15
分間溶融混合して押出し、夫々の層を合流させる構造を
有するTダイ(複層ダイスと呼ぶ)で固化前に積層合流
させた後シート状に押出し、このシートを室温以下に温
度調節した冷却ドラム上に密着させて冷却し、得られた
未延伸フィルムをその後同時2軸延伸機に導き、50〜
150℃の温度でMDおよびTD(横方向)に夫々2〜
4倍程度の延伸倍率となるよう二軸延伸し、さらにTD
の弛緩率を数%として、80〜220℃で数秒間熱処理
を施すことによって製造することが出来る。また、同時
延伸機に導く前に、1〜1.2倍程度の予備縦延伸を施
しておいてもよい。
【0029】またこのフィルムは逐次延伸法によっても
製造することが出来る。その方法を概説すると、前記未
延伸フィルムをロール加熱、赤外線等で加熱し、縦方向
に延伸して縦延伸フィルムを得る。延伸は2個以上のロ
ール周速差を利用し、ポリエステルのガラス転移点(T
g)〜Tgより40℃高い温度の範囲で2.5倍以上、
3.6倍以下とするのが好ましい。縦延伸フィルムは続
いて連続的に、横延伸、熱固定、熱弛緩の処理を順次施
して二軸配向フィルムとするが、横延伸はポリエステル
のTg〜Tgより40℃高い温度で開始し、最高温度は
ポリエステルの融点(Tm)より(100〜40)℃低
い温度であることが好ましい。横延伸の倍率は最終的な
フィルムの要求物性に依存し調整されるが、2.7倍以
上、更には3.0倍以上とするのが好ましい。さらに
3.6倍以上とするのが好ましい。延伸に続く熱固定処
理時にフィルム幅方向に2〜20%の伸張を加えてもよ
いが、この伸張率はトータルの延伸倍率の中に含まれる
ことが好ましい。熱固定処理後、フィルムの熱収縮特性
を調整するためフィルムの幅を連続的に縮める処理(リ
ラックス処理と呼ぶ)を行いその後フィルムのTg以下
に冷却して二軸延伸フィルムを得る。
【0030】延伸後の熱処理は、フィルムの寸法安定性
を付与するために必要な工程であるが、その方法として
は、熱風を吹き付ける方法、赤外線を照射する方法、マ
イクロ波を照射する方法等の公知の方法を用いることが
できる。このうち、均一に精度良く加熱できることから
熱風を吹き付ける方法が最適である。
【0031】フィルム製造時や製缶時の工程通過性をよ
くするため、シリカ、アルミナ、カオリン等の無機滑剤
を少量添加して製膜してフィルム表面にスリップ性を付
与することが望ましい。さらに、フィルム外観や印刷性
を向上させるため、たとえば、フィルムにシリコーン化
合物等を含有させることもできる。A層とB層との積層
フィルムの場合、最終金属に接着されるA層のかかる無
機滑剤の含有量はB層のそれに比べ同等か、それよりも
少ないことが好ましい。また各フィルムへのかかる無機
滑剤の含有量は0.001〜0.5質量%、好ましくは
0.1〜0.3質量%である。また、滑剤の機能と併用
して、隠蔽性の目的からA層又はB層に二酸化チタンを
20%程度まで添加することも出来る。特に同時二軸延
伸においては40%を超える二酸化チタンを添加しても
延伸フィルムを得ることができる。
【0032】本発明のポリエステルフィルムは、鋼板、
アルミ等の金属板に熱ラミネートされるが、ラミネート
する金属板は、クロム酸処理、リン酸処理、電解クロム
酸処理、クロメート処理等の化成処理や、ニッケル、ス
ズ、亜鉛、アルミ、砲金、真鍮、その他の各種メッキ処
理などを施した鋼板を用いることができる。
【0033】本発明のフィルムには、金属板との熱圧着
性及びその後の密着性を更に向上させる目的で、共押出
法やラミネート加工、あるいはコーティング加工により
接着層を設けることができる。接着層は乾燥膜厚で1μ
m以下が好ましい。接着層は、特に限定されないが、エ
ポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂やこ
れらの各種変性樹脂からなる熱硬化性樹脂層であること
が好ましい。また、金属板と熱圧着するフィルムの反対
側には、金属缶体の外観や印刷性を向上させたり、フィ
ルムの耐熱性や耐レトルト性等を向上させるために1種
もしくは2種以上の樹脂層を設けることができる。これ
らの層は、共押出法やラミネートあるいはコーティング
加工により設けることができる。
【0034】本発明のフィルムと金属板をラミネートす
る方法としては、金属板を予め160〜250℃まで予
熱しておき、これとフィルムとを、金属板より30℃、
更には50℃以上低く温度制御されたロールによって圧
接して熱圧着させた後、室温まで冷却することにより連
続的に製造される。金属板の加熱方法としては、ヒータ
ーロール伝熱方式、誘導加熱方式、抵抗加熱方式、熱風
伝達方式等があげられ、特に、設備費及び設備の簡素化
を考慮した場合、ヒーターロール伝熱方式が好ましい。
また、ラミネート後の冷却方法については、水等の冷媒
中に浸漬する方法や冷却ロールと接触させる方法を用い
ることができる。
【0035】以上のようにして得られた金属板は、その
まま加工処理を施してもよいが、ポリエステルの融点よ
り10〜30℃高い温度で熱処理後急冷して、本ポリエ
ステルフィルムを非晶状態にすることにより、さらに高
い加工性を付与することができる。
【0036】金属容器としては、飲食料を充填して使用
に供することができ得る形態にまで加工処理が施された
金属容器及びその一部分、例えば巻き締め加工が可能な
形状に成形された缶蓋も含まれる。特に、厳しいネック
イン加工が施される3ピース缶(3P缶)の缶胴部材
や、絞りしごき加工によって製造される2ピース缶(2
P缶)の缶胴部材として用いる場合に、本発明のフィル
ムの優れた加工性が発揮される。本発明のフィルムを用
いた金属容器は、その優れた耐レトルト性、フレーバー
性、耐食性から、コーヒー、緑茶、紅茶、ウーロン茶、
各種加工食品等の内容物を充填する場合に適している。
【0037】
【実施例】次に、実施例によって本発明を具体的に説明
する。実施例及び比較例におけるフィルムの原料、およ
び、特性値の測定法は、次の通りである。
【0038】(1)原料 ポリエステル(I) A−1:固相重合を施したPBT、IV1.08dl/
g、Tm223℃、Ti触媒40ppm含有。 A−2:固相重合を施したPBT、IV0.94/g、
Tm223℃、Ti触媒100ppm含有。 A−3:固相重合を施したセバシン酸(SEA)5mo
l%共重合PBT、IV0.92dl/g、Tm217
℃、Ti触媒40ppm含有。 A−4:SEA12mol%共重合PBT、IV0.9
5dl/g、Tm204℃、固相重合を施していない、
Ti触媒40ppm含有。
【0039】ポリエステル(II) B−1:固相重合を施したPET、IV0.75dl/
g、Tm255℃、Ge触媒40ppm含有。 B−2:固相重合を施したPET、IV0.64dl/
g、Tm255℃、Sb触媒100ppm含有。 B−3:イソフタル酸(IPA)5mol%共重合PE
T、IV0.81dl/g、Tm243℃、固相重合を
施していない、Sb触媒100ppm含有。 B−4:IPA12mol%共重合PET、IV0.6
5dl/g、Tm226℃、固相重合を施していない、
Sb触媒100ppm含有。
【0040】(2)測定法 A.極限粘度(IV) フェノール/四塩化エタンの等質量混合溶媒を用いて、
温度20℃、濃度0.5g/dlで測定した溶液粘度か
ら求めた。
【0041】B.エステル交換指数(Ex) Varian社製、GEMINI2000/300核磁
気共鳴装置(磁場強度7.05T)にて、13C NM
Rの測定を行った。測定サンプルは、フィルム60〜1
00mgをCF3COOD溶媒0.7mlに溶解したも
のを用い、指数は、エステル交換に起因するピーク(図
2)の積分値から、下記式により求めた。 Ex=(Sab+Sba)/(Saa+Sbb+Sab
+Sba)×100(%)
【0042】C.融点(Tm) Perkin Elmer社製DSCを用い、20℃/
minで昇温時の融点を測定した。フィルムの測定サン
プルは、延伸フィルムを溶融後、100℃/min以上
の速度で急冷して非晶状態としたものを用いた。
【0043】D.熱ラミネート性 200℃に加熱した金属ロールと、シリコンゴムロール
との間に、試料フィルムと厚みが0.21mmのティン
フリースチール板とを重ね合わせて供給し、速度20m
/min、線圧4.9×104N/mで加熱接着し、2
sec後に氷水中に浸漬し、冷却してラミネート金属板
を得た。得られた積層体から、幅18mmの短冊状の試
験片(端部はラミネートせず、ラミネートされた部分が
MDに8cm以上確保されるようにする)をTDに11
枚切り出した。次に、この試験片のフィルム面に、JI
S Z−1522に規定された粘着テープを貼り付け、
島津製作所社製オートグラフで、10mm/minの速
度で180度剥離試験を行い、その剥離強力を測定する
ことにより、次の基準にしたがって接着性を評価した。 ◎:10枚以上の試験片の剥離強力が2.9N以上であ
るか、又は2.9N以上でフィルムが破断。 ○:5〜9枚の試験片の剥離強力が2.9N以上である
か、又は2.9N以上でフィルムが破断。 △:剥離強力が2.9N未満の試験片が7枚以上。 熱ラミネート性が△のフィルムについては、そのフィル
ムの最適熱ラミネート温度を求めて再度熱ラミネート
し、以降の試験に供した。
【0044】E.成形性 上記Dで得られたラミネート金属板のフィルム側を缶胴
内面として500ml相当の2ピース缶の深絞り成形を
行った時の状態を観察した。評価は、剥離、破断又は白
化が目視で認められるものを××、目視では認められな
いが、硫酸銅水溶液に浸して金属の腐食が認められたも
のを×、硫酸銅水溶液に浸しても金属の腐食が認められ
ないものを○とした。成形性で×、××の評価を受けた
フィルムに関しては保味保香性が悪くなるため、その評
価を実施せず、不合格と判定した。
【0045】F.耐レトルト性 上記Dで得られたラミネート金属板を、125℃で30
minレトルト処理後のフィルムの状態を観察した。評
価は、明らかな白化又は白斑が認められるものを×、明
らかではないが目視で識別可能程度の白化が認められる
ものを△、目視では変化が認められないものを○とし
た。
【0046】G.耐衝撃性 上記Dで得られたラミネート金属板10枚を、(イ)1
25℃で30minレトルト処理後、および、(ロ)1
25℃で30minレトルト処理後、50℃雰囲気下で
1ヶ月保存後、それぞれ、5℃の雰囲気下において、1
kgの重り(先端は直径1/2inchの球面)を50
cmの高さからフィルム面に落下させたときのフィルム
の状態を観察し、次の基準により耐衝撃性を評価した。 ×:1枚でも剥離又は破断が目視で認められたもの。 △:目視では認められず、硫酸銅水溶液に浸して金属の
腐食が認められたものが3枚以上。 ○:目視では認められず、硫酸銅水溶液に浸して腐食が
認められたものが2枚以下。 ◎:目視では認められず、硫酸銅水溶液に浸しても10
枚全て腐食が認められなかった。
【0047】H.保味保香性 上記Eで得られた2P500ml缶胴部を用いて、蒸留
水500gを充填し、市販の202径アルミEO蓋を巻
き締めてこれを密封し、125℃で30minレトルト
処理を行った。次に、室温まで十分に冷却した後に、内
容物をパネラー50人に試飲してもらい、におい、味覚
等が蒸留水と違いがないかを判断してもらい、その結果
を次の基準に従って保味保香性の指標とした。 ○:両者の違いを感知した人数が5人未満。 △:両者の違いを感知した人数が5人以上10人未満。 ×:両者の違いを感知した人数が10人以上。
【0048】実施例1〜12および比較例1〜13 平均粒径1.1μmのシリカを添加含有し、表1に示す
組成のポリエステル(I)とポリエステル(II)とから
A層とB層とを構成し、表1に示す割合で配合し、独立
した2台の押出機を用い、各々溶融押出し、夫々の溶融
体をTダイの出口に至る前で層状に合流積層した後、T
ダイ出口より押出し、急冷固化して未延伸フィルムを得
た。次いで、この未延伸フィルムの端部をテンター式同
時二軸延伸機のクリップに把持し、60℃の予熱ゾーン
を走行させた後、温度80℃でMDに3.0倍、TDに
3.3倍で同時二軸延伸した。その後TDの弛緩率を5
%として、温度150℃で4秒間の熱処理を施した後、
室温まで冷却して巻き取り、厚さ25μmの二軸延伸フ
ィルムを得た。得られたフィルムから、Dに記述した方
法でラミネート金属板を得、同時に評価した。更に、上
記Dで得られたラミネート金属板のフィルムの成形性
を、Eに記載した方法で評価した。更にラミネート金属
板の耐レトルト性、耐衝撃性、保味保香性の評価を夫
々、F、G、Hに示す方法で評価した。上記試験で得ら
れたフィルムの諸物性と各評価結果を表2に示す。な
お、フィルムの各層の独立した基礎物性を測定するため
に、同一のポリマー組成の原料を用い、各押出機に同一
の押出条件で同一の滞留時間となるよう押出して未延伸
フィルムを得、BとCに示す方法でエステル交換指数と
融点測定し、評価結果を表1に示した。
【0049】実施例13〜17、および比較例14〜1
9 実施例1と同様に表1に示した未延伸フィルムを得た。
この未延伸フィルムを、ロール式縦(MD)延伸機に導
き、45℃から最終55℃まで予熱した後、55〜60
℃で2.8倍に縦延伸した。室温に冷却後、連続的にテ
ンター式横延伸機に導き、フィルムの両端をクリップで
把持しながら75℃で予熱し、80℃から90℃まで暫
時昇温しながら3.6倍に横延伸した。その後150℃
で4秒間熱処理を行い、続いて4%の弛緩処理を行った
後冷却して巻き取り、厚さ25μmの逐次二軸延伸フィ
ルムを得た。得られたフィルムから、実施例1と同様に
ラミネート金属板を得、同様に評価した。フィルムおよ
びその評価結果を表3に示す。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】実施例1〜17で得られたフィルムは、熱
ラミネート性、成形性、耐衝撃性、耐レトルト性、保味
保香性に優れていたが、比較例1〜17で得られたフィ
ルムは、上記のすべての性能を満足するものは得られな
かった。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、優れた熱ラミネート
性、成形性、特に絞り成形やしごき成形等の高次加工性
を有するとともに、成形後の耐衝撃性や耐レトルト性に
も優れた金属缶の被覆に好適な、金属板ラミネート用ポ
リエステルフィルムを提供することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフィルムのNMRチャートである。
【図2】図1において、エステル交換に起因するピーク
(Sab、Sba、Saa、Sbb)の部分を拡大した
NMRチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 氈受 彰 京都府宇治市宇治樋ノ尻31−3 ユニチカ 株式会社宇治プラスチック工場内 Fターム(参考) 3E086 BA04 BA13 BA15 BB15 BB41 CA01 CA11 4F100 AB01C AK41A AK41B AK42A AL05A BA02 BA03 BA07 BA10A BA10B BA10C BA16 CB00 DA01 GB16 JA04A JA04B JA20A JA20B JJ03 JL01 YY00A YY00B 4J002 CF06X CF07W GG00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステルA層とポリエステルB層と
    を積層してなる少なくとも2層以上の積層フィルムであ
    って、 ポリエステルA層が、ポリブチレンテレフタレート又
    はこれを主体とするポリエステル(I)90〜45質量
    %と、ポリエチレンテレフタレート又はこれを主体とす
    るポリエステル(II)10〜55質量%とからなり、A
    層中のポリエステル(I)と(II)のエステル交換指数
    が1〜10%であり、 ポリエステルB層が、ポリエステル(I)25〜55
    質量%とポリエステル(II)75〜45質量%とからな
    り、B層中のポリエステル(I)とポリエステル(II)
    のエステル交換指数が7%以下であり、 ポリエステルA層とB層がそれぞれ、200〜223
    ℃にポリエステル(I)の融点を、230〜256℃に
    ポリエステル(II)の融点を有することを特徴とする金
    属板ラミネート用フィルム。
  2. 【請求項2】 A層とB層の厚み比R(R=A層厚み/
    B層厚み)が0.5〜5である請求項1に記載の金属板
    ラミネート用フィルム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の金属板ラミネー
    ト用フィルムのA層が直接又は接着剤を介して金属板に
    積層されてなるフィルムラミネート金属板。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のフィルムラミネート金
    属板を用いて成形された金属容器。
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