JP2002145700A - サファイア基板および半導体素子ならびに電子部品および結晶成長方法 - Google Patents
サファイア基板および半導体素子ならびに電子部品および結晶成長方法Info
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- JP2002145700A JP2002145700A JP2001242271A JP2001242271A JP2002145700A JP 2002145700 A JP2002145700 A JP 2002145700A JP 2001242271 A JP2001242271 A JP 2001242271A JP 2001242271 A JP2001242271 A JP 2001242271A JP 2002145700 A JP2002145700 A JP 2002145700A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 窒化物半導体などの窒化物材料を用い、例え
ば、InGaAlNを構成要素とし、電気的・光学的特
性に優れ、寿命の長い窒化物半導体装置など、より特性
の良い素子を得ることができるようにする。 【解決手段】 サファイアM面オフ基板の表面(ヘテロ
エピタキシャル成長面)が、サファイア基板のc軸を回
転軸として8°から20°回転された傾斜(傾斜角すな
わちオフ角度は回転角に等しい)を有する場合、基板の
傾斜した方向に基板上に結晶のステップが形成されてい
る。このステップがM面ジャスト面上に発生する双晶の
発生を抑制する。
ば、InGaAlNを構成要素とし、電気的・光学的特
性に優れ、寿命の長い窒化物半導体装置など、より特性
の良い素子を得ることができるようにする。 【解決手段】 サファイアM面オフ基板の表面(ヘテロ
エピタキシャル成長面)が、サファイア基板のc軸を回
転軸として8°から20°回転された傾斜(傾斜角すな
わちオフ角度は回転角に等しい)を有する場合、基板の
傾斜した方向に基板上に結晶のステップが形成されてい
る。このステップがM面ジャスト面上に発生する双晶の
発生を抑制する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘテロエピタキシ
ャル成長面を有するサファイア基板および基板上に成長
させたIII族窒化物単結晶層を有する半導体素子、な
らびに、菱面体晶系結晶構造の結晶基板上に窒化物材料
の結晶層を備えた電子部品および結晶成長方法に関す
る。
ャル成長面を有するサファイア基板および基板上に成長
させたIII族窒化物単結晶層を有する半導体素子、な
らびに、菱面体晶系結晶構造の結晶基板上に窒化物材料
の結晶層を備えた電子部品および結晶成長方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】バンドギャップエネルギーが高く融点が
高い半導体材料として、窒化ガリウム系の材料が注目さ
れている。例えば、結晶InGaAlNを用いた素子の
作製が行われている。この素子の作製に当たっては、結
晶の膜を基板上にヘテロエピタキシャル成長する必要が
ある。これは、窒化ガリウム系の結晶からなる結晶基板
がないためである。従来、結晶膜をヘテロエピタキシャ
ル成長させる基板としては、主にコランダム(サファイ
ア)が用いられ、この(0001)面(C面)が、異種
材料である窒化物材料の結晶を成長させるヘテロエピタ
キシャル成長面として利用されている。
高い半導体材料として、窒化ガリウム系の材料が注目さ
れている。例えば、結晶InGaAlNを用いた素子の
作製が行われている。この素子の作製に当たっては、結
晶の膜を基板上にヘテロエピタキシャル成長する必要が
ある。これは、窒化ガリウム系の結晶からなる結晶基板
がないためである。従来、結晶膜をヘテロエピタキシャ
ル成長させる基板としては、主にコランダム(サファイ
ア)が用いられ、この(0001)面(C面)が、異種
材料である窒化物材料の結晶を成長させるヘテロエピタ
キシャル成長面として利用されている。
【0003】通常、サファイア基板上には、まずはじめ
に、本結晶の中で最も成長しやすいGaNを成長する。
この理由は、(1)混晶の成長は組織制御が難しいこ
と、(2)AlN成長には1300℃以上の高温が必要
であること、(3)InNの成長には高いNの平衡蒸気
圧を実現するために、窒素原料とIn原料の供給比N/
Inを1,000,000程度と極めて大きくする必要
があり、成長速度が100nm/h以下になり工業的で
ない、などである。
に、本結晶の中で最も成長しやすいGaNを成長する。
この理由は、(1)混晶の成長は組織制御が難しいこ
と、(2)AlN成長には1300℃以上の高温が必要
であること、(3)InNの成長には高いNの平衡蒸気
圧を実現するために、窒素原料とIn原料の供給比N/
Inを1,000,000程度と極めて大きくする必要
があり、成長速度が100nm/h以下になり工業的で
ない、などである。
【0004】GaNの成長に当たっても、基板上に直接
単結晶を成長しようとすると、凹凸の激しい表面を有す
る結晶しか得られなかった。このような表面の上に結晶
を積層することは困難であり、積層したとしても、積層
された層の厚さが不均一となり、層厚を制御した成長が
できない。また、直接単結晶を成長しようとすると、結
晶粒界が生じ、ここが欠陥となり、結晶の光学的・電気
的特性を大きく損なう。これらのことにより、直接成長
した結晶を素子作製に用いることができなかった。
単結晶を成長しようとすると、凹凸の激しい表面を有す
る結晶しか得られなかった。このような表面の上に結晶
を積層することは困難であり、積層したとしても、積層
された層の厚さが不均一となり、層厚を制御した成長が
できない。また、直接単結晶を成長しようとすると、結
晶粒界が生じ、ここが欠陥となり、結晶の光学的・電気
的特性を大きく損なう。これらのことにより、直接成長
した結晶を素子作製に用いることができなかった。
【0005】そこで、この難点を解消するために、二段
階成長法が登場してきた。この二段階成長法について簡
単に説明すると、基板上に厚さ20〜50nmの多結
晶、非晶質、または両状態が混在したGaNあるいはA
lNを低温で成長させ(低温バッファ層成長)、この
後、高温で単結晶化を図り(アニール)、この上に良質
の単結晶GaNを成長する(本成長)。この場合、基板
とGaN間に存在する格子不整合率13.8%のため
に、密度108〜1010/cm2の貫通転位が、膜中に存
在している。この転位が、GaNの電気的・光学的特性
を劣化させている。
階成長法が登場してきた。この二段階成長法について簡
単に説明すると、基板上に厚さ20〜50nmの多結
晶、非晶質、または両状態が混在したGaNあるいはA
lNを低温で成長させ(低温バッファ層成長)、この
後、高温で単結晶化を図り(アニール)、この上に良質
の単結晶GaNを成長する(本成長)。この場合、基板
とGaN間に存在する格子不整合率13.8%のため
に、密度108〜1010/cm2の貫通転位が、膜中に存
在している。この転位が、GaNの電気的・光学的特性
を劣化させている。
【0006】この転位密度を低下させるために、選択成
長と横方向成長を巧みに利用した方法が提案された。す
なわち、前述した方法で、サブミクロン厚のGaNを成
長する。つぎに、この上に選択成長マスクとして、Si
O2の帯状パタンを多数平行に形成する。この帯と帯と
の間の膜厚方向に垂直な方向に(横方向)成長しやすい
条件を用いて、GaNを成長する。この結果、一本の帯
状SiO2の上で、この帯の両端からのびてきたGaN
が合体し、基板表面の全面がGaNで覆われることにな
る。
長と横方向成長を巧みに利用した方法が提案された。す
なわち、前述した方法で、サブミクロン厚のGaNを成
長する。つぎに、この上に選択成長マスクとして、Si
O2の帯状パタンを多数平行に形成する。この帯と帯と
の間の膜厚方向に垂直な方向に(横方向)成長しやすい
条件を用いて、GaNを成長する。この結果、一本の帯
状SiO2の上で、この帯の両端からのびてきたGaN
が合体し、基板表面の全面がGaNで覆われることにな
る。
【0007】良質な結晶を得るためには、GaNの膜厚
を100〜200μmと厚くする必要がある。しかし、
窓部上の結晶には、下地のGaNに含まれる転位が残
る。また、GaNの上記合体部では、基板とエピタキシ
ャル成長膜であるGaNとの格子定数が合わないため
に、無数の欠陥が含まれることになる。良質な結晶の存
在するところは、合体部とSiO2窓部との間だけであ
る。しかし、この部分にも、密度104〜106/cm2
程度の転位が存在する。また、良質結晶部の形状は、幅
5μm程度の帯状でしかない。この幅を広くできない理
由は、横方向成長技術の制限による
を100〜200μmと厚くする必要がある。しかし、
窓部上の結晶には、下地のGaNに含まれる転位が残
る。また、GaNの上記合体部では、基板とエピタキシ
ャル成長膜であるGaNとの格子定数が合わないため
に、無数の欠陥が含まれることになる。良質な結晶の存
在するところは、合体部とSiO2窓部との間だけであ
る。しかし、この部分にも、密度104〜106/cm2
程度の転位が存在する。また、良質結晶部の形状は、幅
5μm程度の帯状でしかない。この幅を広くできない理
由は、横方向成長技術の制限による
【0008】以上述べてきた方法によって形成されたG
aNを堆積した基板上に、半導体レーザ構造が作製され
ている。しかし、本素子の最も重要な用途と目されてい
るDVD装置への適用では動作温度50℃での光出力3
0mWという条件下での素子寿命10万時間が要求され
ているが、現状での最長の素子寿命は数百時間と二桁以
上短い。この原因は、良質結晶部内に存在する歪みと、
これの両側に存在する転位の伸展によっていると考えら
れている。従って、上述してきた方法は、未だ結晶性の
面では、不十分であるという問題があった。
aNを堆積した基板上に、半導体レーザ構造が作製され
ている。しかし、本素子の最も重要な用途と目されてい
るDVD装置への適用では動作温度50℃での光出力3
0mWという条件下での素子寿命10万時間が要求され
ているが、現状での最長の素子寿命は数百時間と二桁以
上短い。この原因は、良質結晶部内に存在する歪みと、
これの両側に存在する転位の伸展によっていると考えら
れている。従って、上述してきた方法は、未だ結晶性の
面では、不十分であるという問題があった。
【0009】さらに、上述した結晶成長法では、(1)低
温バッファ層成長、アニールおよび本成長からなる二段
階成長、(2)選択成長用膜形成とこのパタン形成、
(3)横方向成長の3工程を必要とし、工程が複雑で、
成長にコストがかかるという問題があった。
温バッファ層成長、アニールおよび本成長からなる二段
階成長、(2)選択成長用膜形成とこのパタン形成、
(3)横方向成長の3工程を必要とし、工程が複雑で、
成長にコストがかかるという問題があった。
【0010】格子整合基板の存在を調査すると、同じサ
ファイアの中で、(01−10)面(以下M面と記す)
がある。このM面は、従来から発明者らがヘテロエピタ
キシャル成長面として提案している(特許270418
1号公報)。提案をした時点(出願日平成1年2月13
日)では、二段階成長ではなく、低温成長GaN層を介
さずに直接基板上に高温でGaNを成長する直接成長が
行われていた時代であった。この時代には、サファイア
(0001)面(以下C面と記す)上よりも、表面の平
坦性、低残留キャリア濃度、高移動度、高強度フォトル
ミネッセンスなどの点で良好な特性を示すGaN結晶が
M面上で得られていた。
ファイアの中で、(01−10)面(以下M面と記す)
がある。このM面は、従来から発明者らがヘテロエピタ
キシャル成長面として提案している(特許270418
1号公報)。提案をした時点(出願日平成1年2月13
日)では、二段階成長ではなく、低温成長GaN層を介
さずに直接基板上に高温でGaNを成長する直接成長が
行われていた時代であった。この時代には、サファイア
(0001)面(以下C面と記す)上よりも、表面の平
坦性、低残留キャリア濃度、高移動度、高強度フォトル
ミネッセンスなどの点で良好な特性を示すGaN結晶が
M面上で得られていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】サファイアM面上に成
長したGaNの結晶性をさらに向上すべく、サファイア
M面を用いて、二段階成長を行った。このとき用いた基
板面のM面からの傾きは各方位において0.3°以下で
あり、通常(01−10)ジャスト面と呼ぶことのでき
る面を本基板は有していた。しかし、得られたGaN結
晶の表面は、サファイアC面上に二段階成長して得られ
るGaN結晶よりも、荒れた表面を有していた。
長したGaNの結晶性をさらに向上すべく、サファイア
M面を用いて、二段階成長を行った。このとき用いた基
板面のM面からの傾きは各方位において0.3°以下で
あり、通常(01−10)ジャスト面と呼ぶことのでき
る面を本基板は有していた。しかし、得られたGaN結
晶の表面は、サファイアC面上に二段階成長して得られ
るGaN結晶よりも、荒れた表面を有していた。
【0012】これは、図8に示すように、サファイア
(01−10)ジャスト面を有する基板上では、双晶が
発生し易いという問題を内在していたためである。双晶
が発生する理由は、(01−10)ジャスト面基板で
は、GaNのc軸が、基板面の法線方向から、サファイ
ア基板の[2−1−10]と[−2110]との2方向
にそれぞれ32°傾くことにある。すなわち、c軸の方
位が二通りにとれることが、双晶を発生させている。こ
の結果、サファイア(01−10)ジャスト面を有する
基板上にGaNバッファ層を形成し、この上に窒化ガリ
ウムを結晶成長させると、図8のように二方向に結晶が
成長して双晶が形成される。
(01−10)ジャスト面を有する基板上では、双晶が
発生し易いという問題を内在していたためである。双晶
が発生する理由は、(01−10)ジャスト面基板で
は、GaNのc軸が、基板面の法線方向から、サファイ
ア基板の[2−1−10]と[−2110]との2方向
にそれぞれ32°傾くことにある。すなわち、c軸の方
位が二通りにとれることが、双晶を発生させている。こ
の結果、サファイア(01−10)ジャスト面を有する
基板上にGaNバッファ層を形成し、この上に窒化ガリ
ウムを結晶成長させると、図8のように二方向に結晶が
成長して双晶が形成される。
【0013】一般に、エピタキシャル成長において、結
晶性の改善のためには、ジャスト面に対して適当な角度
(オフ角と呼ばれている)だけ傾斜したオフ基板が用い
られている。この場合のオフ角は、通常1〜5°程度と
大きくない。実際にこの程度のオフ角度を有するサファ
イアM基板上にGaNをエピタキシャル成長してみた結
果、双晶発生の抑制には何ら効果がないことが判った。
このことは、実際に結晶成長して初めて明らかとなった
ことである。
晶性の改善のためには、ジャスト面に対して適当な角度
(オフ角と呼ばれている)だけ傾斜したオフ基板が用い
られている。この場合のオフ角は、通常1〜5°程度と
大きくない。実際にこの程度のオフ角度を有するサファ
イアM基板上にGaNをエピタキシャル成長してみた結
果、双晶発生の抑制には何ら効果がないことが判った。
このことは、実際に結晶成長して初めて明らかとなった
ことである。
【0014】以上説明したように、従来では、結晶性の
良い窒化物半導体を得ることが困難なため、広いバンド
ギャップエネルギーをもつワイドギャップ半導体などの
特徴を有した窒化物材料を用いた特性の良い素子を得る
ことが困難であった。本発明は、以上のような問題点を
解消するためになされたものであり、窒化物半導体など
の窒化物材料を用い、例えば、InGaAlNを構成要
素とし、電気的・光学的特性に優れ、寿命の長い窒化物
半導体装置など、より特性の良い素子を得ることができ
るようにすることを目的とする。
良い窒化物半導体を得ることが困難なため、広いバンド
ギャップエネルギーをもつワイドギャップ半導体などの
特徴を有した窒化物材料を用いた特性の良い素子を得る
ことが困難であった。本発明は、以上のような問題点を
解消するためになされたものであり、窒化物半導体など
の窒化物材料を用い、例えば、InGaAlNを構成要
素とし、電気的・光学的特性に優れ、寿命の長い窒化物
半導体装置など、より特性の良い素子を得ることができ
るようにすることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の一形態における
サファイア基板は、ヘテロエピタキシャル成長面が、サ
ファイア基板の(01−10)面を、サファイア基板の
結晶格子内において、サファイア基板のc軸を回転軸と
して、8°から20°回転させてなる面に平行な状態と
したものである。このサファイア基板では、ヘテロエピ
タキシャル成長面における双晶の成長が抑制される。
サファイア基板は、ヘテロエピタキシャル成長面が、サ
ファイア基板の(01−10)面を、サファイア基板の
結晶格子内において、サファイア基板のc軸を回転軸と
して、8°から20°回転させてなる面に平行な状態と
したものである。このサファイア基板では、ヘテロエピ
タキシャル成長面における双晶の成長が抑制される。
【0016】本発明の他の形態におけるサファイア基板
は、ヘテロエピタキシャル成長面が、サファイア基板の
(01−10)面を、サファイア基板の結晶格子内にお
いて、サファイア基板のc軸を回転軸として、13°か
ら18°回転させてなる面に平行な状態としたものであ
る。このサファイア基板では、ヘテロエピタキシャル成
長面における双晶の成長が抑制される。
は、ヘテロエピタキシャル成長面が、サファイア基板の
(01−10)面を、サファイア基板の結晶格子内にお
いて、サファイア基板のc軸を回転軸として、13°か
ら18°回転させてなる面に平行な状態としたものであ
る。このサファイア基板では、ヘテロエピタキシャル成
長面における双晶の成長が抑制される。
【0017】本発明の他の形態におけるサファイア基板
は、ヘテロエピタキシャル成長面が、サファイア基板の
(01−10)面を、サファイア基板の結晶格子内にお
いて、サファイア基板のc軸を回転軸として、8°から
20°回転させ、さらに、c軸周りの回転を伴わずに、
c軸に対して0.1°から20°傾斜させてなる面に平
行な状態としたものである。このサファイア基板では、
ヘテロエピタキシャル成長面における双晶の成長が抑制
され、かつ、結晶成長した結晶面における基板のc軸に
平行な方位にのびる縞状パタン(縞状の模様)の発生が
抑制される。
は、ヘテロエピタキシャル成長面が、サファイア基板の
(01−10)面を、サファイア基板の結晶格子内にお
いて、サファイア基板のc軸を回転軸として、8°から
20°回転させ、さらに、c軸周りの回転を伴わずに、
c軸に対して0.1°から20°傾斜させてなる面に平
行な状態としたものである。このサファイア基板では、
ヘテロエピタキシャル成長面における双晶の成長が抑制
され、かつ、結晶成長した結晶面における基板のc軸に
平行な方位にのびる縞状パタン(縞状の模様)の発生が
抑制される。
【0018】本発明の他の形態におけるサファイア基板
は、ヘテロエピタキシャル成長面が、サファイア基板の
(01−10)面を、サファイア基板の結晶格子内にお
いて、サファイア基板のc軸を回転軸として、8°から
20°回転させ、さらに、c軸周りの回転を伴わずに、
c軸に対して0.1°から2°傾斜させてなる面に平行
な状態としたものである。このサファイア基板では、ヘ
テロエピタキシャル成長面における双晶の成長が抑制さ
れ、かつ、結晶成長した結晶面における基板のc軸に平
行な方位にのびる縞状パタンの発生が抑制される。
は、ヘテロエピタキシャル成長面が、サファイア基板の
(01−10)面を、サファイア基板の結晶格子内にお
いて、サファイア基板のc軸を回転軸として、8°から
20°回転させ、さらに、c軸周りの回転を伴わずに、
c軸に対して0.1°から2°傾斜させてなる面に平行
な状態としたものである。このサファイア基板では、ヘ
テロエピタキシャル成長面における双晶の成長が抑制さ
れ、かつ、結晶成長した結晶面における基板のc軸に平
行な方位にのびる縞状パタンの発生が抑制される。
【0019】本発明の一形態における半導体素子は、上
述したサファイア基板上に成長させたIII族窒化物I
nN、GaN、AlN単結晶層またはその混晶In
1-X-YGaXAlYN単結晶(ここに、0≦X<1、0≦
Y<1、0<X+Y≦1とする)を少なくとも1層有す
るものである。
述したサファイア基板上に成長させたIII族窒化物I
nN、GaN、AlN単結晶層またはその混晶In
1-X-YGaXAlYN単結晶(ここに、0≦X<1、0≦
Y<1、0<X+Y≦1とする)を少なくとも1層有す
るものである。
【0020】本発明の一形態における電子部品は、{0
1−10}面よりc軸を回転軸として8°から20°回
転させた面を主表面とした菱面体晶系結晶構造の結晶基
板と、この結晶基板の主表面上に結晶成長した窒化物材
料の結晶層とを少なくとも備えたものである。この電子
部品によれば、結晶基板の主表面上に結晶成長した結晶
層においては、双晶の発生が抑制されている。
1−10}面よりc軸を回転軸として8°から20°回
転させた面を主表面とした菱面体晶系結晶構造の結晶基
板と、この結晶基板の主表面上に結晶成長した窒化物材
料の結晶層とを少なくとも備えたものである。この電子
部品によれば、結晶基板の主表面上に結晶成長した結晶
層においては、双晶の発生が抑制されている。
【0021】本発明の他の形態における電子部品は、
{01−10}面よりc軸を回転軸として、13°から
18°回転させた面を主表面とした菱面体晶系結晶構造
の結晶基板と、この結晶基板の主表面上に結晶成長した
窒化物材料の結晶層とを少なくとも備えたものである。
この電子部品によれば、結晶基板の主表面上に結晶成長
した結晶層においては、双晶の発生が抑制されている。
{01−10}面よりc軸を回転軸として、13°から
18°回転させた面を主表面とした菱面体晶系結晶構造
の結晶基板と、この結晶基板の主表面上に結晶成長した
窒化物材料の結晶層とを少なくとも備えたものである。
この電子部品によれば、結晶基板の主表面上に結晶成長
した結晶層においては、双晶の発生が抑制されている。
【0022】上記電子部品において、結晶基板の主表面
を、例えば、c軸に対して0.1°から20°、より好
ましくは0.1°から2°傾斜した面とすることで、結
晶層の表面における結晶基板のc軸に平行な方位にのび
る縞状パタンの発生が抑制される。また、上記電子部品
において、結晶基板としては、例えばコランダム基板が
適用できる。また、窒化物材料としては、例えば、窒素
とガリウムとを含む半導体材料が適用でき、窒素とガリ
ウムに加え、インジウムとアルミニウムとを含む半導体
材料を適用することもできる。
を、例えば、c軸に対して0.1°から20°、より好
ましくは0.1°から2°傾斜した面とすることで、結
晶層の表面における結晶基板のc軸に平行な方位にのび
る縞状パタンの発生が抑制される。また、上記電子部品
において、結晶基板としては、例えばコランダム基板が
適用できる。また、窒化物材料としては、例えば、窒素
とガリウムとを含む半導体材料が適用でき、窒素とガリ
ウムに加え、インジウムとアルミニウムとを含む半導体
材料を適用することもできる。
【0023】本発明の一形態における結晶成長方法は、
主表面が{01−10}面よりc軸を回転軸として8°
から20°回転させた面となっている菱面体晶系結晶構
造の結晶基板を用意し、結晶基板の主表面に、気相成長
法により窒化物材料を結晶成長し、結晶基板上に窒化物
材料の結晶層を形成するようにしたものである。この結
晶成長方法によれば、結晶基板の主表面上に、双晶の発
生を抑制した状態で、窒化物材料が結晶成長する。
主表面が{01−10}面よりc軸を回転軸として8°
から20°回転させた面となっている菱面体晶系結晶構
造の結晶基板を用意し、結晶基板の主表面に、気相成長
法により窒化物材料を結晶成長し、結晶基板上に窒化物
材料の結晶層を形成するようにしたものである。この結
晶成長方法によれば、結晶基板の主表面上に、双晶の発
生を抑制した状態で、窒化物材料が結晶成長する。
【0024】本発明の他の形態における結晶成長方法
は、主表面が{01−10}面よりc軸を回転軸として
13°から18°回転させた面となっている菱面体晶系
結晶構造の結晶基板を用意し、結晶基板の主表面に、気
相成長法により窒化物材料を結晶成長し、結晶基板上に
窒化物材料の層を形成するようにしたものである。この
結晶成長方法によれば、結晶基板の主表面上に、双晶の
発生を抑制した状態で、窒化物材料が結晶成長する。
は、主表面が{01−10}面よりc軸を回転軸として
13°から18°回転させた面となっている菱面体晶系
結晶構造の結晶基板を用意し、結晶基板の主表面に、気
相成長法により窒化物材料を結晶成長し、結晶基板上に
窒化物材料の層を形成するようにしたものである。この
結晶成長方法によれば、結晶基板の主表面上に、双晶の
発生を抑制した状態で、窒化物材料が結晶成長する。
【0025】上記結晶成長方法において、結晶基板の主
表面を、c軸に対して0.1°から20°、より好まし
くは0.1°から2°傾斜した面とすることで、結晶成
長する窒化物材料の層の表面における結晶基板のc軸に
平行な方位にのびる縞状パタンの発生を抑制できる。ま
た、結晶基板としては、例えば、コランダム基板を用い
るようにすればいい。また、窒化物材料は、例えば、窒
素とガリウムとを含む半導体材料であり、また、窒素と
ガリウムに加え、インジウムとアルミニウムとを含む半
導体材料である。
表面を、c軸に対して0.1°から20°、より好まし
くは0.1°から2°傾斜した面とすることで、結晶成
長する窒化物材料の層の表面における結晶基板のc軸に
平行な方位にのびる縞状パタンの発生を抑制できる。ま
た、結晶基板としては、例えば、コランダム基板を用い
るようにすればいい。また、窒化物材料は、例えば、窒
素とガリウムとを含む半導体材料であり、また、窒素と
ガリウムに加え、インジウムとアルミニウムとを含む半
導体材料である。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図を参照して説明する。以下、InGaAlNなどの
窒化ガリウム系の結晶膜を、例えばサファイア(コラン
ダム)などの結晶基板上に成長する場合を例にして説明
する。まず、本実施の形態の特徴を簡単に説明する。本
実施の形態では、サファイアのM面を特定の方向の回転
軸周りに回転させてなる面をヘテロエピタキシャル成長
面とし、窒化ガリウム系の結晶膜の結晶成長において、
双晶の発生を抑制した。双晶の発生を抑制することで、
表面が平坦で結晶性も良好な窒化ガリウム系の結晶を成
長させることが可能となり、特性の良い電子部品を得る
ことができる。
て図を参照して説明する。以下、InGaAlNなどの
窒化ガリウム系の結晶膜を、例えばサファイア(コラン
ダム)などの結晶基板上に成長する場合を例にして説明
する。まず、本実施の形態の特徴を簡単に説明する。本
実施の形態では、サファイアのM面を特定の方向の回転
軸周りに回転させてなる面をヘテロエピタキシャル成長
面とし、窒化ガリウム系の結晶膜の結晶成長において、
双晶の発生を抑制した。双晶の発生を抑制することで、
表面が平坦で結晶性も良好な窒化ガリウム系の結晶を成
長させることが可能となり、特性の良い電子部品を得る
ことができる。
【0027】本実施の形態におけるサファイア基板は、
従来のInGaAlNを少なくとも一層含む半導体素子
用基板とは、以下の点で異なる。従来では、サファイア
のM面ジャスト面をヘテロエピタキシャル成長面として
いた。これに対し、本実施の形態では、サファイアのM
面に対して通常のオフ角度よりも大きな角度で傾斜した
表面をヘテロエピタキシャル成長面とし、例えばGaN
などの窒化物材料の結晶膜を形成するようにした。
従来のInGaAlNを少なくとも一層含む半導体素子
用基板とは、以下の点で異なる。従来では、サファイア
のM面ジャスト面をヘテロエピタキシャル成長面として
いた。これに対し、本実施の形態では、サファイアのM
面に対して通常のオフ角度よりも大きな角度で傾斜した
表面をヘテロエピタキシャル成長面とし、例えばGaN
などの窒化物材料の結晶膜を形成するようにした。
【0028】従って、本実施の形態における特徴的なサ
ファイア基板を、サファイアM面オフ基板と呼び、この
ヘテロエピタキシャル成長面をM面オフ面と呼ぶ。な
お、以下の説明においては、基板の表面(裏面、側面と
区別しての表面)がヘテロエピタキシャル成長面となっ
ている。ここで、M面について説明すると、コランダム
(サファイア)などの菱面体構造を有する六法晶系は、
六角柱型構造となっている。M面は、この六角柱の矩形
状を呈する6枚の側壁に当たる。結晶中のc軸は六角形
からなる上面と底面を垂直に貫く方向に平行であるの
で、もちろん、M面はc軸に平行である。このM面の面
方位は、「Miller−Bravais」指数を用い
て表現すると、(1 −1 0 0),(−1 1 0
0),(0 1 −1 0),(0 −1 1 0),(1
0 −1 0),(−1 0 1 0)となる。これをまと
めて、{0 1 −1 0}と書くこともできる。
ファイア基板を、サファイアM面オフ基板と呼び、この
ヘテロエピタキシャル成長面をM面オフ面と呼ぶ。な
お、以下の説明においては、基板の表面(裏面、側面と
区別しての表面)がヘテロエピタキシャル成長面となっ
ている。ここで、M面について説明すると、コランダム
(サファイア)などの菱面体構造を有する六法晶系は、
六角柱型構造となっている。M面は、この六角柱の矩形
状を呈する6枚の側壁に当たる。結晶中のc軸は六角形
からなる上面と底面を垂直に貫く方向に平行であるの
で、もちろん、M面はc軸に平行である。このM面の面
方位は、「Miller−Bravais」指数を用い
て表現すると、(1 −1 0 0),(−1 1 0
0),(0 1 −1 0),(0 −1 1 0),(1
0 −1 0),(−1 0 1 0)となる。これをまと
めて、{0 1 −1 0}と書くこともできる。
【0029】また、本実施の形態におけるサファイアM
面オフ基板上に作製された半導体素子は、従来のInG
aAlNを少なくとも一層含む半導体素子とは、以下の
点で異なる。本実施の形態における半導体素子は、サフ
ァイアM面オフ基板上に形成されているため、素子を構
成する半導体層中の結晶欠陥が少ない。このため、良好
な特性が得られ、素子寿命も長い。また、従来技術にお
いては、横方向成長によって結晶成長した場合、良質の
結晶は帯状にしか得られないが、サファイアM面オフ基
板を用いた場合には、基板全面において、良好な特性を
示す結果が得られるため、素子の配列や大きさに制限が
ない。
面オフ基板上に作製された半導体素子は、従来のInG
aAlNを少なくとも一層含む半導体素子とは、以下の
点で異なる。本実施の形態における半導体素子は、サフ
ァイアM面オフ基板上に形成されているため、素子を構
成する半導体層中の結晶欠陥が少ない。このため、良好
な特性が得られ、素子寿命も長い。また、従来技術にお
いては、横方向成長によって結晶成長した場合、良質の
結晶は帯状にしか得られないが、サファイアM面オフ基
板を用いた場合には、基板全面において、良好な特性を
示す結果が得られるため、素子の配列や大きさに制限が
ない。
【0030】サファイアM面オフ基板の表面(ヘテロエ
ピタキシャル成長面)が、サファイア基板のc軸を回転
軸として8°から20°回転された傾斜(傾斜角すなわ
ちオフ角度は回転角に等しい)を有する場合、基板の傾
斜した方向に基板上に結晶のステップが形成されてい
る。このステップがM面ジャスト面上に発生する双晶の
発生を抑制する。
ピタキシャル成長面)が、サファイア基板のc軸を回転
軸として8°から20°回転された傾斜(傾斜角すなわ
ちオフ角度は回転角に等しい)を有する場合、基板の傾
斜した方向に基板上に結晶のステップが形成されてい
る。このステップがM面ジャスト面上に発生する双晶の
発生を抑制する。
【0031】この作用について図1を用いて説明する。
図1は、サファイアのc軸に垂直な断面図である。点線
はサファイア基板上に形成したGaNバッファ層の表面
を示す。点線と実線とのなす角θが、基板のM面からの
傾斜角である。サファイアM面は安定面であるから、基
板の表面には傾斜角によらずM面が出現する。また、ス
テップの高さDSは結晶構造から一定であり、図1のよ
うに考えるのが妥当である。従って、DSは、 DS=a×sin60°(1) となる。ここで、aはサファイア結晶のa軸の長さであ
る。これから、ステップの幅WSは、 WS=DS/tanθ (2) と見積もられる。基板の傾斜角とステップ幅との関係を
表1に示す。
図1は、サファイアのc軸に垂直な断面図である。点線
はサファイア基板上に形成したGaNバッファ層の表面
を示す。点線と実線とのなす角θが、基板のM面からの
傾斜角である。サファイアM面は安定面であるから、基
板の表面には傾斜角によらずM面が出現する。また、ス
テップの高さDSは結晶構造から一定であり、図1のよ
うに考えるのが妥当である。従って、DSは、 DS=a×sin60°(1) となる。ここで、aはサファイア結晶のa軸の長さであ
る。これから、ステップの幅WSは、 WS=DS/tanθ (2) と見積もられる。基板の傾斜角とステップ幅との関係を
表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】この表から、傾斜角が小さいときには、ス
テップ幅が大きいことが判る。すなわち、ステップの平
坦な部分(テラス部)が広くなる。このため、同一ステ
ップの上に任意の方位、すなわち、図8の双晶を形成す
る方向にそれぞれc軸を配する核が発生できる。従っ
て、双晶が発生しやすい。また、基板の傾斜角が大きい
と、ステップ幅が狭くなることが、表1から判る。この
場合には、ステップの中央(テラス部)が狭いため、核
が発生しにくく、ステップでの二次元結晶成長は起きに
くい。一方、上下に隣り合って存在するステップで構成
される場所であるキンク部に、成長原料から供給される
原子は付着しやすいので、キンク部からの成長が支配的
となる。
テップ幅が大きいことが判る。すなわち、ステップの平
坦な部分(テラス部)が広くなる。このため、同一ステ
ップの上に任意の方位、すなわち、図8の双晶を形成す
る方向にそれぞれc軸を配する核が発生できる。従っ
て、双晶が発生しやすい。また、基板の傾斜角が大きい
と、ステップ幅が狭くなることが、表1から判る。この
場合には、ステップの中央(テラス部)が狭いため、核
が発生しにくく、ステップでの二次元結晶成長は起きに
くい。一方、上下に隣り合って存在するステップで構成
される場所であるキンク部に、成長原料から供給される
原子は付着しやすいので、キンク部からの成長が支配的
となる。
【0034】一般に、平坦な成長面を得るには、付着原
子の横方向拡散距離が大きい方が好ましい。ところが、
大きく傾斜したM面では、上述したようにステップの多
い面に核が発生して結晶が成長することになるので、隣
のステップまでの距離が短く、付着原子の横方向拡散距
離が短くてすむ。従って、本実施の形態によれば、成長
条件のマージンが広くなり、より容易に平坦な成長面を
得るという点で大きな利点となる。
子の横方向拡散距離が大きい方が好ましい。ところが、
大きく傾斜したM面では、上述したようにステップの多
い面に核が発生して結晶が成長することになるので、隣
のステップまでの距離が短く、付着原子の横方向拡散距
離が短くてすむ。従って、本実施の形態によれば、成長
条件のマージンが広くなり、より容易に平坦な成長面を
得るという点で大きな利点となる。
【0035】基板の傾斜が[2−1−10]方向である
とすれば、ステップの法線方向から[−2110]方向
32°傾いたc軸を有する結晶が成長できるか考えてみ
る。ステップの法線方向とこの上のステップとの間に存
在するサファイアM面とのなす角は、30°である。こ
の角は、上述した32°より狭いので、窒化ガリウム系
材料の結晶は成長しにくいことになる。従って、キンク
部から[2−1−10]方向にc軸の傾いた結晶が成長
し始め、ステップ上を[2−1−10]方向にのびて成
長することになる。結果として、この成長形態が、大き
な結晶核を有する傾斜面上での成長を支配することにな
る。以上の説明では、サファイアM面オフ基板の傾斜が
[2−1−10]として説明したが、反対の方位である
[−2110]の方向に傾斜しても同様のことが言え
る。
とすれば、ステップの法線方向から[−2110]方向
32°傾いたc軸を有する結晶が成長できるか考えてみ
る。ステップの法線方向とこの上のステップとの間に存
在するサファイアM面とのなす角は、30°である。こ
の角は、上述した32°より狭いので、窒化ガリウム系
材料の結晶は成長しにくいことになる。従って、キンク
部から[2−1−10]方向にc軸の傾いた結晶が成長
し始め、ステップ上を[2−1−10]方向にのびて成
長することになる。結果として、この成長形態が、大き
な結晶核を有する傾斜面上での成長を支配することにな
る。以上の説明では、サファイアM面オフ基板の傾斜が
[2−1−10]として説明したが、反対の方位である
[−2110]の方向に傾斜しても同様のことが言え
る。
【0036】さらに、結晶成長を付着分子の運動の観点
からも考えてみる。実際の結晶成長では、通常、三次元
成長形態ではなく、ステップがのびやすい二次元成長形
態が用いられる。この条件下では、ステップは、図1の
左側(ダウンステップ)にのびることになる。図1の右
側にのびるためには、上のステップ(アップステップ)
に付着分子が進行しなければならないためである。アッ
プステップに付着分子がマイグレーションするために
は、ダウンステップへ付着するより、大きな運動エネル
ギーを必要とする。ダウンステップ側にのびやすい成長
核は、c軸方位の傾き方向がダウンステップ側を向いて
いる成長核でなければならない。この結果、双晶の発生
が抑制され、単一ドメインの単結晶が成長することにな
る。
からも考えてみる。実際の結晶成長では、通常、三次元
成長形態ではなく、ステップがのびやすい二次元成長形
態が用いられる。この条件下では、ステップは、図1の
左側(ダウンステップ)にのびることになる。図1の右
側にのびるためには、上のステップ(アップステップ)
に付着分子が進行しなければならないためである。アッ
プステップに付着分子がマイグレーションするために
は、ダウンステップへ付着するより、大きな運動エネル
ギーを必要とする。ダウンステップ側にのびやすい成長
核は、c軸方位の傾き方向がダウンステップ側を向いて
いる成長核でなければならない。この結果、双晶の発生
が抑制され、単一ドメインの単結晶が成長することにな
る。
【0037】
【実施例】つぎに、本発明の実施例について説明する。
なお、実施例は1つの例示であって、本発明の精神を逸
脱しない範囲で、種々の変更あるいは改良を行い得るこ
とは言うまでもない。
なお、実施例は1つの例示であって、本発明の精神を逸
脱しない範囲で、種々の変更あるいは改良を行い得るこ
とは言うまでもない。
【0038】<実施例1>つぎに、実際のGaN成長方
法を以下に述べる。 (1)用いた基板 用いたサファイア基板は、サファイアM面ジャスト基板
とサファイアM面オフ基板の2種類である。サファイア
M面オフ基板は、サファイアのa軸を回転軸として15
°回転した面を表面としたものである。また、各々の基
板の大きさは1インチ角であり、板厚は400μmであ
った。また、基板の裏面はラッピング仕上げであり、成
長用面(基板表面)は鏡面仕上げである。この面は、c
軸を回転軸としての傾斜は0.3°以内であり、意図し
て傾斜させていない。
法を以下に述べる。 (1)用いた基板 用いたサファイア基板は、サファイアM面ジャスト基板
とサファイアM面オフ基板の2種類である。サファイア
M面オフ基板は、サファイアのa軸を回転軸として15
°回転した面を表面としたものである。また、各々の基
板の大きさは1インチ角であり、板厚は400μmであ
った。また、基板の裏面はラッピング仕上げであり、成
長用面(基板表面)は鏡面仕上げである。この面は、c
軸を回転軸としての傾斜は0.3°以内であり、意図し
て傾斜させていない。
【0039】(2)基板クリーニング 各々の基板を、アセトン中で5分間超音波洗浄した後、
水洗し、窒素ガスを吹き付けて、乾燥した。 (3)基板の成長炉への搬送 有機金属気相成長装置のロードロック室に基板を入れ、
1.3×10-4Pa(10-6Torr)台まで真空引き
した後、成長炉に基板を搬送した。
水洗し、窒素ガスを吹き付けて、乾燥した。 (3)基板の成長炉への搬送 有機金属気相成長装置のロードロック室に基板を入れ、
1.3×10-4Pa(10-6Torr)台まで真空引き
した後、成長炉に基板を搬送した。
【0040】(4)基板の水素クリーニング 基板を水素雰囲気で5分間1050℃に加熱すること
で、クリーニングした。このときの炉内の圧力は、8.
6×104Pa(650Torr)である。以下の工程
での炉内の圧力を全て8.6×104Pa(650To
rr)一定とした。
で、クリーニングした。このときの炉内の圧力は、8.
6×104Pa(650Torr)である。以下の工程
での炉内の圧力を全て8.6×104Pa(650To
rr)一定とした。
【0041】(5)GaNバッファ層成長 550℃に温度を下げ、非晶質と多結晶質の混在したG
aNを膜厚25nm成長した(気相成長法)。原料ガス
としては、窒素源にはアンモニアを、ガリウム源にはト
リエチルガリウム(以下、TEGaと略記する)を用い
た。TEGaのキャリアおよびバブリングガスは水素で
ある。このときのアンモニアとTEGaとの原料の供給
比V/IIIは61200である。成長圧力は8.6×
104Pa(650Torr)である。 (6)バッファ層の単結晶化 1050℃に加熱温度を上昇させ、窒素とアンモニア混
合ガス中で、20分間保持し、バッファ層の単結晶化を
図った。
aNを膜厚25nm成長した(気相成長法)。原料ガス
としては、窒素源にはアンモニアを、ガリウム源にはト
リエチルガリウム(以下、TEGaと略記する)を用い
た。TEGaのキャリアおよびバブリングガスは水素で
ある。このときのアンモニアとTEGaとの原料の供給
比V/IIIは61200である。成長圧力は8.6×
104Pa(650Torr)である。 (6)バッファ層の単結晶化 1050℃に加熱温度を上昇させ、窒素とアンモニア混
合ガス中で、20分間保持し、バッファ層の単結晶化を
図った。
【0042】(7)GaN高温成長 1010℃で、GaNを1時間成長した。形成した膜厚
は、0.95μmであった。なお、用いた原料ガスは、
窒素源としてアンモニア、ガリウム源としてトリメチル
ガリウム(以下、TMGaと略記する)である。TMG
aのキャリアおよびバブリングガスは水素である。この
ときの原料の供給比V/IIIは、2800である。 (8)基板取り出し 成長後、毎分40℃の速度で降温し、取り出した。降温
速度を40℃/分としている理由は、毎分100℃程度
以上の降温速度での降温では、熱歪みにより、基板が割
れることがあるためである。
は、0.95μmであった。なお、用いた原料ガスは、
窒素源としてアンモニア、ガリウム源としてトリメチル
ガリウム(以下、TMGaと略記する)である。TMG
aのキャリアおよびバブリングガスは水素である。この
ときの原料の供給比V/IIIは、2800である。 (8)基板取り出し 成長後、毎分40℃の速度で降温し、取り出した。降温
速度を40℃/分としている理由は、毎分100℃程度
以上の降温速度での降温では、熱歪みにより、基板が割
れることがあるためである。
【0043】続いて、得られた結晶の特性を以下に示
す。成長したGaN結晶の微分干渉光学顕微鏡表面写真
を図2に示す。図2(a)はM面ジャスト基板上にGa
Nバッファ層を介して結晶成長させた窒化ガリウム結晶
膜の表面状態を示す。また、図2(b)は、サファイア
のc軸を回転軸として15°回転した面(M面オフ面)
上にGaNバッファ層を介して結晶成長させた窒化ガリ
ウム結晶膜の表面状態を示す。
す。成長したGaN結晶の微分干渉光学顕微鏡表面写真
を図2に示す。図2(a)はM面ジャスト基板上にGa
Nバッファ層を介して結晶成長させた窒化ガリウム結晶
膜の表面状態を示す。また、図2(b)は、サファイア
のc軸を回転軸として15°回転した面(M面オフ面)
上にGaNバッファ層を介して結晶成長させた窒化ガリ
ウム結晶膜の表面状態を示す。
【0044】サファイアM面ジャスト基板およびサファ
イアM面オフ基板の両基板とも、[2−1−10]軸
(a軸)を回転軸とする回転による傾斜角は、0.3°
以内であり、前述したように意図して傾斜させていな
い。図2(b)において、縞状のパタンが観察される。
この方位は、サファイアc軸に平行である。GaNの六
角柱の側壁を斜め上から観察したことによって見られた
GaN六角柱から生じていると思われる。この縞状のパ
タンは、微分干渉顕微鏡で段差を強調して観察している
ため、写真上に現れている。しかし、実際の凹凸を原子
間力顕微鏡で測定したところ、1nm以下であり、極め
て平坦であった。
イアM面オフ基板の両基板とも、[2−1−10]軸
(a軸)を回転軸とする回転による傾斜角は、0.3°
以内であり、前述したように意図して傾斜させていな
い。図2(b)において、縞状のパタンが観察される。
この方位は、サファイアc軸に平行である。GaNの六
角柱の側壁を斜め上から観察したことによって見られた
GaN六角柱から生じていると思われる。この縞状のパ
タンは、微分干渉顕微鏡で段差を強調して観察している
ため、写真上に現れている。しかし、実際の凹凸を原子
間力顕微鏡で測定したところ、1nm以下であり、極め
て平坦であった。
【0045】表面の写真を示す図2(a)と(b)と同
一サンプルについて、双晶か単結晶かどうかを判定する
ために、4結晶X線回折装置を用いて極点図の測定を行
った(図3(a),図3(b))。極点図測定とは、X
線検出器の位置をGaNの(0002)面からの反射を
検出できる位置に設定しておき、試料を面内回転と煽り
の両方について回転してX線回折強度を測定する方法で
ある。これにより、GaN(0002)がどの方位を向
いていても、結晶中に存在する全てのGaN(000
2)を検出することができる。
一サンプルについて、双晶か単結晶かどうかを判定する
ために、4結晶X線回折装置を用いて極点図の測定を行
った(図3(a),図3(b))。極点図測定とは、X
線検出器の位置をGaNの(0002)面からの反射を
検出できる位置に設定しておき、試料を面内回転と煽り
の両方について回転してX線回折強度を測定する方法で
ある。これにより、GaN(0002)がどの方位を向
いていても、結晶中に存在する全てのGaN(000
2)を検出することができる。
【0046】極点図を示す図3(a),図3(b)にお
いて、リング状に示されている方位が、試料の面内回転
に対応している。また、0゜,30゜,60゜,および
90゜と表記してある方位が、煽りの回転方位に対応し
ている。図2(a)に対応する図3(a)では、2つの
ピークを観測されている。このことは、GaN(000
2)が異なった2方向に配向して結晶中に含まれている
ことを意味している。従って、図3(a)の場合には、
双晶が発生していることが明らかである。
いて、リング状に示されている方位が、試料の面内回転
に対応している。また、0゜,30゜,60゜,および
90゜と表記してある方位が、煽りの回転方位に対応し
ている。図2(a)に対応する図3(a)では、2つの
ピークを観測されている。このことは、GaN(000
2)が異なった2方向に配向して結晶中に含まれている
ことを意味している。従って、図3(a)の場合には、
双晶が発生していることが明らかである。
【0047】これに対して、図2(b)に対応する図3
(b)では、単峰性となっている。つまり、結晶中に
は、一方向に揃ってGaN(0002)が配向している
ことになる。従って、図3(b)の場合には、単結晶成
長していると言える。以上の実験結果から、M面ジャス
ト基板では明らかに双晶が発生するのに対して、M面か
ら15゜傾斜した基板では、単結晶成長が実現できるこ
とが明確となった。なお、図3(c),図3(d)は、
各々図3(a),図3(b)対応した結晶の配向の様子
を示す模式図である。
(b)では、単峰性となっている。つまり、結晶中に
は、一方向に揃ってGaN(0002)が配向している
ことになる。従って、図3(b)の場合には、単結晶成
長していると言える。以上の実験結果から、M面ジャス
ト基板では明らかに双晶が発生するのに対して、M面か
ら15゜傾斜した基板では、単結晶成長が実現できるこ
とが明確となった。なお、図3(c),図3(d)は、
各々図3(a),図3(b)対応した結晶の配向の様子
を示す模式図である。
【0048】図4に基板の傾斜角と室温で測定したフォ
トルミネッセンス特性との関係を示す。傾斜角が大きい
ほど、深い準位(deep)からの発光である波長50
0nm近傍での黄色発光が弱くなっている。一方、波長
360nm近傍のバンド端発光(edge)が支配的と
なっている。深い準位発光とバンド端発光との強度比
(deep/edge)を見ると、傾斜角の効果が良く
見て取れる。
トルミネッセンス特性との関係を示す。傾斜角が大きい
ほど、深い準位(deep)からの発光である波長50
0nm近傍での黄色発光が弱くなっている。一方、波長
360nm近傍のバンド端発光(edge)が支配的と
なっている。深い準位発光とバンド端発光との強度比
(deep/edge)を見ると、傾斜角の効果が良く
見て取れる。
【0049】以上述べてきたように、基板を15°前後
に傾斜することにより、良好なGaN結晶を得ることが
できた。図4に示されているように、傾斜なしの場合よ
りも良好な特性は、傾斜角8°から20°において現
れ、特に良好な特性は、傾斜角13°から18°におい
て現れるものと予想される。
に傾斜することにより、良好なGaN結晶を得ることが
できた。図4に示されているように、傾斜なしの場合よ
りも良好な特性は、傾斜角8°から20°において現
れ、特に良好な特性は、傾斜角13°から18°におい
て現れるものと予想される。
【0050】なお、ここでは、最も効果の大きいc軸を
回転軸として基板を傾斜させた場合について述べた。こ
のようなサファイアM面オフ基板を用いることで、双晶
は完全に消失したが、基板のc軸に平行な方位に縞状パ
タンが、GaNに発生した。これを消してさらに平坦と
するため、基板の表面(ヘテロエピタキシャル成長面)
をc軸に対して、c軸周りの回転を伴わずに、1°傾斜
された基板を用い、この上にGaNバッファ層を形成し
た後、GaNを結晶成長した。この結果、GaNの結晶
成長時にステップが流れ、鏡面が得られた。
回転軸として基板を傾斜させた場合について述べた。こ
のようなサファイアM面オフ基板を用いることで、双晶
は完全に消失したが、基板のc軸に平行な方位に縞状パ
タンが、GaNに発生した。これを消してさらに平坦と
するため、基板の表面(ヘテロエピタキシャル成長面)
をc軸に対して、c軸周りの回転を伴わずに、1°傾斜
された基板を用い、この上にGaNバッファ層を形成し
た後、GaNを結晶成長した。この結果、GaNの結晶
成長時にステップが流れ、鏡面が得られた。
【0051】形成した窒化ガリウム結晶膜の平坦度は、
微分干渉光学顕微鏡を持ってしても、如何なる模様も観
察できないほどであった。なお、この場合の面の傾斜
は、この面に平行でc軸に垂直な方向を回転軸とする回
転によって行うものとする。このようにすれば、面はc
軸周りの回転を伴わずに傾斜し、傾斜角は回転角に等し
くなる。ここで、傾斜角を1゜としたが、この角度につ
いては、厳密に限定するものではない。ステップの流れ
る速度と膜厚方向との成長速度の比によって、必要とす
る傾斜角が決められ、傾斜角は、成長条件に依存するも
のである。
微分干渉光学顕微鏡を持ってしても、如何なる模様も観
察できないほどであった。なお、この場合の面の傾斜
は、この面に平行でc軸に垂直な方向を回転軸とする回
転によって行うものとする。このようにすれば、面はc
軸周りの回転を伴わずに傾斜し、傾斜角は回転角に等し
くなる。ここで、傾斜角を1゜としたが、この角度につ
いては、厳密に限定するものではない。ステップの流れ
る速度と膜厚方向との成長速度の比によって、必要とす
る傾斜角が決められ、傾斜角は、成長条件に依存するも
のである。
【0052】c軸に対してc軸周りの回転を伴わずに傾
斜する角度は、0.1°から20°が好ましく、さらに
0.1°から2°がより好ましい。また、上述では、バ
ッファ層としてGaNを用いたが、AlNでも同様に基
板の傾斜角の効果を認めることができる。ただし、Al
Nバッファ層の成長温度は、600℃であり、アニール
温度は、1250℃とGaNバッファ層より高温であ
る。
斜する角度は、0.1°から20°が好ましく、さらに
0.1°から2°がより好ましい。また、上述では、バ
ッファ層としてGaNを用いたが、AlNでも同様に基
板の傾斜角の効果を認めることができる。ただし、Al
Nバッファ層の成長温度は、600℃であり、アニール
温度は、1250℃とGaNバッファ層より高温であ
る。
【0053】また、上述では、GaNを結晶成長させる
例を示したが、これに限るものではなく、以降に説明す
るように、InGaN,AlGaNであっても、同様に
結晶成長できる。はじめに、InGaNの結晶成長につ
いて説明する。まず、前述したのと同様にサファイアM
面オフ基板を用意し、この上にGaNバッファ層を形成
する。バッファ層の形成は、つぎに示すようにした。
例を示したが、これに限るものではなく、以降に説明す
るように、InGaN,AlGaNであっても、同様に
結晶成長できる。はじめに、InGaNの結晶成長につ
いて説明する。まず、前述したのと同様にサファイアM
面オフ基板を用意し、この上にGaNバッファ層を形成
する。バッファ層の形成は、つぎに示すようにした。
【0054】GaのソースガスとしてTEGa(トリメ
チルガリウム)を用い、TEGaが収容された原料ボン
ベを温度11℃程度とし、この原料ボンベ内に収容され
たTEGaに流量25sccmで水素をバブリングしてTE
Gaガスを発生させ、このガスを供給量3.85μmo
l/分程度で、キャリアガス(水素ガス:流量1.5sl
m)とともに結晶成長装置の成長室内に供給する。一
方、窒素のソースガスとしてアンモニアガスを、流量5
slmで上記成長室内に供給する。原料供給比として、V
族/III族が57960となる。
チルガリウム)を用い、TEGaが収容された原料ボン
ベを温度11℃程度とし、この原料ボンベ内に収容され
たTEGaに流量25sccmで水素をバブリングしてTE
Gaガスを発生させ、このガスを供給量3.85μmo
l/分程度で、キャリアガス(水素ガス:流量1.5sl
m)とともに結晶成長装置の成長室内に供給する。一
方、窒素のソースガスとしてアンモニアガスを、流量5
slmで上記成長室内に供給する。原料供給比として、V
族/III族が57960となる。
【0055】以上の条件で、成長室内に各ソースガスを
供給し、成長室内の圧力を650Torrとした状態
で、成長室内に載置したサファイアM面オフ基板を55
0℃程度に加熱することで、サファイアM面オフ基板上
に非晶質状態の窒化ガリウムバッファ層を形成する。次
いで、形成したバッファ層を、アンモニア(流量0.1
slmで供給)と窒素(流量15slmで供給)との雰囲気
(圧力650Torr)中で、20分間1010℃に加
熱し、単結晶化する。
供給し、成長室内の圧力を650Torrとした状態
で、成長室内に載置したサファイアM面オフ基板を55
0℃程度に加熱することで、サファイアM面オフ基板上
に非晶質状態の窒化ガリウムバッファ層を形成する。次
いで、形成したバッファ層を、アンモニア(流量0.1
slmで供給)と窒素(流量15slmで供給)との雰囲気
(圧力650Torr)中で、20分間1010℃に加
熱し、単結晶化する。
【0056】つぎに、GaNバッファ層上に、以下に示
すようにしてInGaNを結晶成長する。まず、Gaの
ソースガスとしてTEGaを用い、TEGaが収容され
た原料ボンベを温度11℃程度とし、この原料ボンベ内
に収容されたTEGaに流量50sccmで窒素をバブリン
グしてTEGaガスを発生させ、このガスを供給量7.
7μmol/分程度で、キャリアガス(窒素ガス流量
1.5slm)とともに結晶成長装置の成長室内に供給す
る。
すようにしてInGaNを結晶成長する。まず、Gaの
ソースガスとしてTEGaを用い、TEGaが収容され
た原料ボンベを温度11℃程度とし、この原料ボンベ内
に収容されたTEGaに流量50sccmで窒素をバブリン
グしてTEGaガスを発生させ、このガスを供給量7.
7μmol/分程度で、キャリアガス(窒素ガス流量
1.5slm)とともに結晶成長装置の成長室内に供給す
る。
【0057】また、インジウムのソースガスとしてはT
MIn(トリメチルインジウム)を用い、TMInが収
容された原料ボンベを温度20°程度とし、この原料ボ
ンベ内に収容されたTMInに流量600sccmで窒素ガ
スをバブリングしてTMInガスを発生させ、このガス
を供給量60.3μmol/分程度で、キャリアガス
(窒素ガス)とともに結晶成長装置の成長室内に供給す
る。加えて、窒素のソースガスとしてアンモニアガス
を、流量15slmで上記成長室内に供給する。原料供給
比として、V族/III族が9715となる。
MIn(トリメチルインジウム)を用い、TMInが収
容された原料ボンベを温度20°程度とし、この原料ボ
ンベ内に収容されたTMInに流量600sccmで窒素ガ
スをバブリングしてTMInガスを発生させ、このガス
を供給量60.3μmol/分程度で、キャリアガス
(窒素ガス)とともに結晶成長装置の成長室内に供給す
る。加えて、窒素のソースガスとしてアンモニアガス
を、流量15slmで上記成長室内に供給する。原料供給
比として、V族/III族が9715となる。
【0058】以上の条件で、成長室内に各ソースガスを
供給し、成長室内の圧力を650Torrとした状態
で、成長室内に載置したサファイアM面オフ基板を80
0℃程度に加熱することで、GaNバッファ層上にIn
0.114Ga0.886Nの膜を結晶成長する。以上説明したよ
うにしてInGaNを結晶成長させても、前述したGa
Nと同様に、極めて平坦な結晶膜が得られる。なお、結
晶成長したInGaNの結晶膜は、室温での発光波長が
400nmであった。
供給し、成長室内の圧力を650Torrとした状態
で、成長室内に載置したサファイアM面オフ基板を80
0℃程度に加熱することで、GaNバッファ層上にIn
0.114Ga0.886Nの膜を結晶成長する。以上説明したよ
うにしてInGaNを結晶成長させても、前述したGa
Nと同様に、極めて平坦な結晶膜が得られる。なお、結
晶成長したInGaNの結晶膜は、室温での発光波長が
400nmであった。
【0059】ところで、より低い500℃程度の温度で
もInGaNを結晶成長させることができる。ただし、
温度が低いときにはアンモニアの活性化率が低下するた
め、高いV/III比を用いる必要があり、例えば成長
温度を500℃とした場合は、V/III比を1600
00とすればよい。
もInGaNを結晶成長させることができる。ただし、
温度が低いときにはアンモニアの活性化率が低下するた
め、高いV/III比を用いる必要があり、例えば成長
温度を500℃とした場合は、V/III比を1600
00とすればよい。
【0060】つぎに、AlGaNの結晶成長について説
明する。まず、前述したのと同様にサファイアM面オフ
基板を用意し、この上に、やはり前述したのと同様にし
てGaNバッファ層を形成する。つぎに、GaNバッフ
ァ層上に、以下に示すようにしてAlGaNを結晶成長
する。まず、GaのソースガスとしてTEGaを用い、
TEGaが収容された原料ボンベを温度11℃程度と
し、この原料ボンベ内に収容されたTEGaに流量84
sccmで窒素をバブリングしてTEGaガスを発生させ、
このガスを供給量12.9μmol/分程度で、キャリ
アガス(水素ガス流量1.5slm)とともに結晶成長装
置の成長室内に供給する。
明する。まず、前述したのと同様にサファイアM面オフ
基板を用意し、この上に、やはり前述したのと同様にし
てGaNバッファ層を形成する。つぎに、GaNバッフ
ァ層上に、以下に示すようにしてAlGaNを結晶成長
する。まず、GaのソースガスとしてTEGaを用い、
TEGaが収容された原料ボンベを温度11℃程度と
し、この原料ボンベ内に収容されたTEGaに流量84
sccmで窒素をバブリングしてTEGaガスを発生させ、
このガスを供給量12.9μmol/分程度で、キャリ
アガス(水素ガス流量1.5slm)とともに結晶成長装
置の成長室内に供給する。
【0061】また、アルミニウムのソースガスとしては
TMAl(トリメチルアルミニウム)を用い、TMIn
が収容された原料ボンベを温度17.2℃程度とし、こ
の原料ボンベ内に収容されたTMAlに流量4sccmで水
素をバブリングしてTMAlガスを発生させ、このガス
を供給量1.87μmol/分程度で、キャリアガス
(水素ガス)とともに結晶成長装置の成長室内に供給す
る。なお、TMAガス供給量/(TMAガス供給量+T
EGaガス供給量)=0.13となるようにした。加え
て、窒素のソースガスとしてアンモニアガスを、流量1
5slmで上記成長室内に供給する。原料供給比として、
V族/III族が15117となる。
TMAl(トリメチルアルミニウム)を用い、TMIn
が収容された原料ボンベを温度17.2℃程度とし、こ
の原料ボンベ内に収容されたTMAlに流量4sccmで水
素をバブリングしてTMAlガスを発生させ、このガス
を供給量1.87μmol/分程度で、キャリアガス
(水素ガス)とともに結晶成長装置の成長室内に供給す
る。なお、TMAガス供給量/(TMAガス供給量+T
EGaガス供給量)=0.13となるようにした。加え
て、窒素のソースガスとしてアンモニアガスを、流量1
5slmで上記成長室内に供給する。原料供給比として、
V族/III族が15117となる。
【0062】以上の条件で、成長室内に各ソースガスを
供給し、成長室内の圧力を650Torrとした状態
で、成長室内に載置したサファイアM面オフ基板を10
10℃程度に加熱することで、GaNバッファ層上にA
l0.15Ga0.85Nの膜を結晶成長する。以上説明したよ
うにしてAlGaNを結晶成長させても、前述したGa
Nと同様に、極めて平坦な結晶膜が得られる。
供給し、成長室内の圧力を650Torrとした状態
で、成長室内に載置したサファイアM面オフ基板を10
10℃程度に加熱することで、GaNバッファ層上にA
l0.15Ga0.85Nの膜を結晶成長する。以上説明したよ
うにしてAlGaNを結晶成長させても、前述したGa
Nと同様に、極めて平坦な結晶膜が得られる。
【0063】また、InGaAlNも上述したことと同
様にして、サファイアM面オフ基板上に結晶性の良い状
態で、平坦な結晶膜を径することができる。なお、上述
では、サファイアM面オフ基板上にGaNバッファ層を
設けてから結晶成長を行うようにしたが、サファイアM
面オフ基板上に直接結晶成長させるようにしても良い。
様にして、サファイアM面オフ基板上に結晶性の良い状
態で、平坦な結晶膜を径することができる。なお、上述
では、サファイアM面オフ基板上にGaNバッファ層を
設けてから結晶成長を行うようにしたが、サファイアM
面オフ基板上に直接結晶成長させるようにしても良い。
【0064】ところで、例えばInGaAlNをサファ
イアM面オフ基板上に結晶成長させる場合、各組成比を
適宜設定することで、互いの格子定数を合わせることが
できる。In1-X-YGaXAlYNの格子定数は、「格子
定数=InNの格子定数×(1−X−Y)+GaNの格
子定数×X+AlNの格子定数×Y」となる。
イアM面オフ基板上に結晶成長させる場合、各組成比を
適宜設定することで、互いの格子定数を合わせることが
できる。In1-X-YGaXAlYNの格子定数は、「格子
定数=InNの格子定数×(1−X−Y)+GaNの格
子定数×X+AlNの格子定数×Y」となる。
【0065】<実施例2>図5、図6および図7は本発
明の第二の実施例を説明する図である。図5は、本実施
の形態における素子の概略を説明する斜視図である。本
発光素子は、c軸を回転軸としてM面が15゜回転され
たサファイア基板上に、GaN層やInGaAlN層な
どの結晶層を複数積層して構成されている。1はc軸を
回転軸としてM面が15゜回転されたサファイア基板で
ある。2は、複数の半導体層からなる層である。3は電
流狭窄のためのSiO2絶縁層である。また、4は、半
導体層上にNiとAuを順に積層した金属電極層であ
る。また、5は、半導体層上にTiとAlを順に積層し
た金属電極層である。
明の第二の実施例を説明する図である。図5は、本実施
の形態における素子の概略を説明する斜視図である。本
発光素子は、c軸を回転軸としてM面が15゜回転され
たサファイア基板上に、GaN層やInGaAlN層な
どの結晶層を複数積層して構成されている。1はc軸を
回転軸としてM面が15゜回転されたサファイア基板で
ある。2は、複数の半導体層からなる層である。3は電
流狭窄のためのSiO2絶縁層である。また、4は、半
導体層上にNiとAuを順に積層した金属電極層であ
る。また、5は、半導体層上にTiとAlを順に積層し
た金属電極層である。
【0066】ここで、半導体層2の部分の詳細を図6の
模式的な断面図を用いて説明する。図6において、6は
GaNバッファ層、7はシリコンドープn型GaN層、
8はシリコンドープn型Al0.1Ga0.9Nクラッド層、
9はシリコンドープn型GaN導波路層、10はIn
0.2Ga0.8N/In0.05Ga0.95N量子井戸構造からな
る活性層、11はマグネシウムドープp型Al0.2Ga
0.8Nバリア層、12はマグネシウムドープp型GaN
導波路層、13はマグネシウムドープp型Al0.15Ga
0.85Nクラッド層、14はマグネシウムドープp型Ga
Nコンタクト層である。
模式的な断面図を用いて説明する。図6において、6は
GaNバッファ層、7はシリコンドープn型GaN層、
8はシリコンドープn型Al0.1Ga0.9Nクラッド層、
9はシリコンドープn型GaN導波路層、10はIn
0.2Ga0.8N/In0.05Ga0.95N量子井戸構造からな
る活性層、11はマグネシウムドープp型Al0.2Ga
0.8Nバリア層、12はマグネシウムドープp型GaN
導波路層、13はマグネシウムドープp型Al0.15Ga
0.85Nクラッド層、14はマグネシウムドープp型Ga
Nコンタクト層である。
【0067】以下に、具体的な本素子の作製法を記す。
基板1として、厚さ400μmのc軸を回転軸としてM
面が15゜回転されたサファイア基板(サファイアM面
オフ基板)を用いる。
基板1として、厚さ400μmのc軸を回転軸としてM
面が15゜回転されたサファイア基板(サファイアM面
オフ基板)を用いる。
【0068】InGaAlNなどの半導体層の成長に
は、有機金属気相成長装置を用いる。金属原料としては
有機金属原料を用い、低温成長GaNバッファ層6およ
び高温成長GaN用ガリウムにはそれぞれTEGaおよ
びTMGaを用い、インジウム原料としてはTMInを
用い、アルミニウム原料としてはTMAlを用いる。有
機金属のキャリアガスは、インジウムを含む系には窒
素、インジウムを含まない系には水素であり、窒素原料
はアンモニアである。
は、有機金属気相成長装置を用いる。金属原料としては
有機金属原料を用い、低温成長GaNバッファ層6およ
び高温成長GaN用ガリウムにはそれぞれTEGaおよ
びTMGaを用い、インジウム原料としてはTMInを
用い、アルミニウム原料としてはTMAlを用いる。有
機金属のキャリアガスは、インジウムを含む系には窒
素、インジウムを含まない系には水素であり、窒素原料
はアンモニアである。
【0069】まずはじめに、低温成長GaNバッファ層
6を、550℃で成長する。成長させた膜の厚さは20
nmである。この層は、基板とGaNとの間の格子不整
合±2%弱の緩衝層として働く。つぎに、このGaNバ
ッファ層6を、窒素とアンモニアの混合雰囲気中で10
50℃で20分間アニールする。
6を、550℃で成長する。成長させた膜の厚さは20
nmである。この層は、基板とGaNとの間の格子不整
合±2%弱の緩衝層として働く。つぎに、このGaNバ
ッファ層6を、窒素とアンモニアの混合雰囲気中で10
50℃で20分間アニールする。
【0070】つぎに、n型電極引き出し用にシリコンド
ープn型GaN層7を1010℃で厚さ3μm成長す
る。キャリア濃度は3×1018/cm3である。この上
に厚さ0.5μmのシリコンドープn型Al0.1Ga0.9
Nクラッド層8、厚さ0.1μmのシリコンドープn型
GaN導波路層9、活性層としてノンドープIn0.2G
a0.8N(厚さ3nm)/In0.05Ga0.95N(厚さ6
nm)3対からなる量子井戸構造10、厚さ20nmの
マグネシウムドープp型Al0.2Ga0.8Nバリア層1
1、厚さ0.1μmのマグネシウムドープp型GaN導
波路層12、厚さ0.5μmのマグネシウムドープp型
Al0.15Ga0.85Nクラッド層13、厚さ0.1μmの
マグネシウムドープp型GaNコンタクト層14を連続
して成長する。
ープn型GaN層7を1010℃で厚さ3μm成長す
る。キャリア濃度は3×1018/cm3である。この上
に厚さ0.5μmのシリコンドープn型Al0.1Ga0.9
Nクラッド層8、厚さ0.1μmのシリコンドープn型
GaN導波路層9、活性層としてノンドープIn0.2G
a0.8N(厚さ3nm)/In0.05Ga0.95N(厚さ6
nm)3対からなる量子井戸構造10、厚さ20nmの
マグネシウムドープp型Al0.2Ga0.8Nバリア層1
1、厚さ0.1μmのマグネシウムドープp型GaN導
波路層12、厚さ0.5μmのマグネシウムドープp型
Al0.15Ga0.85Nクラッド層13、厚さ0.1μmの
マグネシウムドープp型GaNコンタクト層14を連続
して成長する。
【0071】p型電極の形成の前に、注入電流の集中を
図るために、図5に示すように電流狭窄層として絶縁膜
3を形成する。絶縁膜3の形状はp型GaN層の露出部
の幅(共振器の軸方向に垂直な方向)3μmとする。つ
ぎに、p型GaN上に金属電極としてニッケル/金(図
5における層4)を蒸着する。つぎに、フォトリソグラ
フィ技術を用いて、金属層4、半導体層8〜14を部分
的にエッチングして除去し、電極引き出し用n型GaN
層7を露出させる。このとき層7の一部もエッチングさ
れてもよい。この後、図5に示すように、n型金属電極
層5を、電極引き出し用n型GaN層7の上にチタン/
アルミニウムを蒸着し、パタニングして形成する。
図るために、図5に示すように電流狭窄層として絶縁膜
3を形成する。絶縁膜3の形状はp型GaN層の露出部
の幅(共振器の軸方向に垂直な方向)3μmとする。つ
ぎに、p型GaN上に金属電極としてニッケル/金(図
5における層4)を蒸着する。つぎに、フォトリソグラ
フィ技術を用いて、金属層4、半導体層8〜14を部分
的にエッチングして除去し、電極引き出し用n型GaN
層7を露出させる。このとき層7の一部もエッチングさ
れてもよい。この後、図5に示すように、n型金属電極
層5を、電極引き出し用n型GaN層7の上にチタン/
アルミニウムを蒸着し、パタニングして形成する。
【0072】つぎに、レーザの共振器の形成方法につい
て説明する。共振器の軸方向(光が往復する方向)をサ
ファイアc軸と平行に配置するように形成する。この理
由は、サファイア基板の劈開時には、劈開容易面である
R面が出るためである。共振器端面の形成に当たって
は、ドライエッチング技術を用いて、積層した半導体層
をエッチングした。また、チップ化に当たっては、基板
を劈開した。以上説明したことにより得たレーザダイオ
ードの光−電流特性を図7(a)に示す。室温で連続発
振し、レーザ発振の閾値電流は68mAであった。
て説明する。共振器の軸方向(光が往復する方向)をサ
ファイアc軸と平行に配置するように形成する。この理
由は、サファイア基板の劈開時には、劈開容易面である
R面が出るためである。共振器端面の形成に当たって
は、ドライエッチング技術を用いて、積層した半導体層
をエッチングした。また、チップ化に当たっては、基板
を劈開した。以上説明したことにより得たレーザダイオ
ードの光−電流特性を図7(a)に示す。室温で連続発
振し、レーザ発振の閾値電流は68mAであった。
【0073】比較のために、図7(b)にサファイアC
面基板上に作製した同一構造のレーザの光−電流特性を
示す。明らかに本実施の形態におけるサファイアM面オ
フ基板上に形成した半導体レーザ素子の方の閾値電流
が、サファイアC面基板上レーザよりも低い。また、外
部微分量子効率もサファイアM面オフ基板上レーザの方
が高い。このことは、サファイアM面オフ基板を用いた
ことにより、サファイアC面基板に比較して格子不整合
率が約一桁小く、結晶性が向上したためである。
面基板上に作製した同一構造のレーザの光−電流特性を
示す。明らかに本実施の形態におけるサファイアM面オ
フ基板上に形成した半導体レーザ素子の方の閾値電流
が、サファイアC面基板上レーザよりも低い。また、外
部微分量子効率もサファイアM面オフ基板上レーザの方
が高い。このことは、サファイアM面オフ基板を用いた
ことにより、サファイアC面基板に比較して格子不整合
率が約一桁小く、結晶性が向上したためである。
【0074】以上説明したように、サファイアM面オフ
基板上にInGaAlNを成長した場合、M面ジャスト
基板上ではInGaAlNに双晶が発生するのに対し
て、双晶を発生させることなく、再現性よく、簡単な工
程で成長できる。このため、平坦で、良好な結晶性を示
すInGaAlNを得ることができ、このInGaAl
Nを用いて電気的・光学的特性に優れ、素子寿命の長い
半導体素子を作製することができる。また、InGaA
lNのc軸の方位が基板表面の法線方向から傾くため、
サファイアC面基板を用いた場合に比べて、発光効率低
下の原因となるピエゾ効果を抑制することができる。
基板上にInGaAlNを成長した場合、M面ジャスト
基板上ではInGaAlNに双晶が発生するのに対し
て、双晶を発生させることなく、再現性よく、簡単な工
程で成長できる。このため、平坦で、良好な結晶性を示
すInGaAlNを得ることができ、このInGaAl
Nを用いて電気的・光学的特性に優れ、素子寿命の長い
半導体素子を作製することができる。また、InGaA
lNのc軸の方位が基板表面の法線方向から傾くため、
サファイアC面基板を用いた場合に比べて、発光効率低
下の原因となるピエゾ効果を抑制することができる。
【0075】なお、上記実施の形態では、サファイアM
面に対して通常のオフ角度よりも大きな角度で傾斜した
表面を備えたサファイアM面オフ基板と、窒化ガリウム
系の半導体材料との組み合わせについて説明したが、こ
れに限るものではない。他の菱面体晶系結晶構造の結晶
の、{01−10}面よりc軸を回転軸として8°から
20°、より好ましくは13°から18°回転させた面
を主表面とし、また、加えてc軸に対して0.1°から
20°より好ましくは0.1°から2°傾斜した面を主
表面とした結晶基板他の窒化物材料との組み合わせにも
本発明を適用できることは言うまでもない。
面に対して通常のオフ角度よりも大きな角度で傾斜した
表面を備えたサファイアM面オフ基板と、窒化ガリウム
系の半導体材料との組み合わせについて説明したが、こ
れに限るものではない。他の菱面体晶系結晶構造の結晶
の、{01−10}面よりc軸を回転軸として8°から
20°、より好ましくは13°から18°回転させた面
を主表面とし、また、加えてc軸に対して0.1°から
20°より好ましくは0.1°から2°傾斜した面を主
表面とした結晶基板他の窒化物材料との組み合わせにも
本発明を適用できることは言うまでもない。
【0076】c軸を回転軸として{0 1 −1 0}面
(M面)から8°〜20°の範囲で回転した面の例とし
て、{1 2 −3 0},{1 3 −4 0},
{23 −5 0},{1 4 −5 0},{3 4
−7 0},{4 5 −9 0},{2 5 −7
0},{2 7 −9 0},{3 5 −8
0},{3 7 −10 0},{3 8 −11
0},{3 10 −130},{3 13 −16
0},{4 7 −11 0},{4 9 −13
0},{4 11 −15 0},{4 13 −17
0},{4 15−19 0},{4 17 −21
0}がある。またこの中で、{1 3 −4 0},
{2 5 −7 0},{2 7 −9 0},{3
7 −10 0},{3 8 −11 0},{3 1
0 −13 0},{4 11 −15 0},{4
13 −17 0}は、c軸を回転軸として{01−1
0}面から13°〜18°の範囲で回転した面である。
(M面)から8°〜20°の範囲で回転した面の例とし
て、{1 2 −3 0},{1 3 −4 0},
{23 −5 0},{1 4 −5 0},{3 4
−7 0},{4 5 −9 0},{2 5 −7
0},{2 7 −9 0},{3 5 −8
0},{3 7 −10 0},{3 8 −11
0},{3 10 −130},{3 13 −16
0},{4 7 −11 0},{4 9 −13
0},{4 11 −15 0},{4 13 −17
0},{4 15−19 0},{4 17 −21
0}がある。またこの中で、{1 3 −4 0},
{2 5 −7 0},{2 7 −9 0},{3
7 −10 0},{3 8 −11 0},{3 1
0 −13 0},{4 11 −15 0},{4
13 −17 0}は、c軸を回転軸として{01−1
0}面から13°〜18°の範囲で回転した面である。
【0077】なお、{h k l 0}の示す内容にお
いて、まず、l=−(h+k)である。また、{}の中
のh,k,およびlの順番を変えた面、(h k l
0),(h l k 0),(k h l 0),(k
l h 0),(l hk 0),(l k h
0)を含む。また、これら各面において、全ての指数の
符号を変えた面、(−h −k −l −0),(−h
−l −k −0),(−k −h −l −0),
(−k −l −h −0),(−l −h−k −
0),(−l −k −h −0)も含む。
いて、まず、l=−(h+k)である。また、{}の中
のh,k,およびlの順番を変えた面、(h k l
0),(h l k 0),(k h l 0),(k
l h 0),(l hk 0),(l k h
0)を含む。また、これら各面において、全ての指数の
符号を変えた面、(−h −k −l −0),(−h
−l −k −0),(−k −h −l −0),
(−k −l −h −0),(−l −h−k −
0),(−l −k −h −0)も含む。
【0078】ところで、前述した菱面体晶系結晶構造の
結晶としては、例えば、α−Fe2O3,Ga2O3,Rh
2O3,Ti2O3がある。以下に、主な菱面体晶系結晶構
造の結晶格子定数と、窒化ガリウムとの格子不整合につ
いて示す。 ・コランダム(Al2O3) 格子定数a:0.476nm,b:1.294nm、格
子不整合GaN[03−32]:2.64%,GaN
[2−1−10]:−1.41% ・α−Fe2O3 格子定数a:0.504nm,b:1.372nm、格
子不整合GaN[03−32]:−2.98%,GaN
[2−1−10]:−7.52% ・Ga2O3 格子定数a:0.498nm,b:1.343nm、格
子不整合GaN[03−32]:−1.84%,GaN
[2−1−10]:−5.24% ・Rh2O3 格子定数a:0.511nm,b:1.382nm、格
子不整合GaN[03−32]:−4.51%,GaN
[2−1−10]:−8.31% ・Ti2O3 格子定数a:0.515nm,b:1.364nm、格
子不整合GaN[03−32]:−5.29%,GaN
[2−1−10]:−6.87%
結晶としては、例えば、α−Fe2O3,Ga2O3,Rh
2O3,Ti2O3がある。以下に、主な菱面体晶系結晶構
造の結晶格子定数と、窒化ガリウムとの格子不整合につ
いて示す。 ・コランダム(Al2O3) 格子定数a:0.476nm,b:1.294nm、格
子不整合GaN[03−32]:2.64%,GaN
[2−1−10]:−1.41% ・α−Fe2O3 格子定数a:0.504nm,b:1.372nm、格
子不整合GaN[03−32]:−2.98%,GaN
[2−1−10]:−7.52% ・Ga2O3 格子定数a:0.498nm,b:1.343nm、格
子不整合GaN[03−32]:−1.84%,GaN
[2−1−10]:−5.24% ・Rh2O3 格子定数a:0.511nm,b:1.382nm、格
子不整合GaN[03−32]:−4.51%,GaN
[2−1−10]:−8.31% ・Ti2O3 格子定数a:0.515nm,b:1.364nm、格
子不整合GaN[03−32]:−5.29%,GaN
[2−1−10]:−6.87%
【0079】なお、上述では、有機金属気相成長法によ
り結晶を成長させるようにしたが、これに限るものでは
ない。例えば、分子線エピタキシャル成長法(MBE)
により結晶を成長させるようにしても良い。この場合、
金属In、金属Ga、金属AlをIII族原料とし、窒
素原料としては、窒素またはアンモニアを用いる。MB
E法では、これらのガスをECRプラズマセルやrfプ
ラズマセルに導入し、これらの原料をセル中の放電によ
り分解し、窒素原子ラジカル、窒素分子ラジカルなどと
して、成長炉に導入する。
り結晶を成長させるようにしたが、これに限るものでは
ない。例えば、分子線エピタキシャル成長法(MBE)
により結晶を成長させるようにしても良い。この場合、
金属In、金属Ga、金属AlをIII族原料とし、窒
素原料としては、窒素またはアンモニアを用いる。MB
E法では、これらのガスをECRプラズマセルやrfプ
ラズマセルに導入し、これらの原料をセル中の放電によ
り分解し、窒素原子ラジカル、窒素分子ラジカルなどと
して、成長炉に導入する。
【0080】また、MBE法による結晶成長では、成長
炉中の圧力としては、原料がビームとして成長基板に到
達するために、平均自由行程が原料を供給するセルから
基板までの距離以上となる圧力を用いる。一般には、こ
の圧力は10-6Torrより高い真空度である。なお、
MBE法において、V族原料にガスを用いる場合にガス
ソースMBEと称して区別する場合もある。
炉中の圧力としては、原料がビームとして成長基板に到
達するために、平均自由行程が原料を供給するセルから
基板までの距離以上となる圧力を用いる。一般には、こ
の圧力は10-6Torrより高い真空度である。なお、
MBE法において、V族原料にガスを用いる場合にガス
ソースMBEと称して区別する場合もある。
【0081】また、結晶を成長させる手法として、ケミ
カルビームエピタキシャル成長法(CBE)を用いるよ
うにしても良い。この場合、III族原料としては、前
述した有機金属気相成長法と同じ有機原料を用い、窒素
原料には、MBE法と同じ窒素やアンモニアを用いるよ
うにすればよい。このように、本実施の形態における窒
化物材料の結晶層の形成には、種々の気相成長法を用い
ることができる。
カルビームエピタキシャル成長法(CBE)を用いるよ
うにしても良い。この場合、III族原料としては、前
述した有機金属気相成長法と同じ有機原料を用い、窒素
原料には、MBE法と同じ窒素やアンモニアを用いるよ
うにすればよい。このように、本実施の形態における窒
化物材料の結晶層の形成には、種々の気相成長法を用い
ることができる。
【0082】
【発明の効果】本発明の実施によって、III族窒化物
半導体InGaAlNの再現性よく、簡単な工程で成長
できるエピタキシャル成長用基板を提供するとともに、
InGaAlNを構成要素とし、安価、高歩留りで作製
可能であり、しかも電気的・光学的特性に優れ、素子寿
命の長い半導体装置を提供することが可能となる。
半導体InGaAlNの再現性よく、簡単な工程で成長
できるエピタキシャル成長用基板を提供するとともに、
InGaAlNを構成要素とし、安価、高歩留りで作製
可能であり、しかも電気的・光学的特性に優れ、素子寿
命の長い半導体装置を提供することが可能となる。
【0083】一般に、半導体材料としては、バンドギャ
ップエネルギーが大きく、融点が高いことが求められて
いる。大きなバンドギャップエネルギーの半導体材料
は、耐圧が高く高電界を印加できるので、高速動作が可
能なトランジスタを実現できる。また、融点が高い半導
体材料を用いれば、高温での動作が可能となり、加えて
大電力動作も可能となる。このような特性が半導体材料
に対して要求されているなかで、窒化ガリウム系などの
窒化物半導体材料が注目されている。
ップエネルギーが大きく、融点が高いことが求められて
いる。大きなバンドギャップエネルギーの半導体材料
は、耐圧が高く高電界を印加できるので、高速動作が可
能なトランジスタを実現できる。また、融点が高い半導
体材料を用いれば、高温での動作が可能となり、加えて
大電力動作も可能となる。このような特性が半導体材料
に対して要求されているなかで、窒化ガリウム系などの
窒化物半導体材料が注目されている。
【0084】従来から、結晶InGaAlNを用いて素
子の作製が行われている。このような窒化物半導体は、
緑色より波長の短い発光素子に用いられている。窒化物
半導体を用いた発光素子としては、LEDが実用化され
ており、光メモリ,フルカラー表示装置,交通信号機な
どに用いられている。また、紫外光照射によって化学物
質を分解する方法を用いた除臭機器などにも用いられて
いる。しかしながら、窒化ガリウム系の半導体を用いた
半導体レーザは、実用とはなっていない。これは、結晶
中に含まれる多数の結晶欠陥のため、素子の寿命が短い
ためである。
子の作製が行われている。このような窒化物半導体は、
緑色より波長の短い発光素子に用いられている。窒化物
半導体を用いた発光素子としては、LEDが実用化され
ており、光メモリ,フルカラー表示装置,交通信号機な
どに用いられている。また、紫外光照射によって化学物
質を分解する方法を用いた除臭機器などにも用いられて
いる。しかしながら、窒化ガリウム系の半導体を用いた
半導体レーザは、実用とはなっていない。これは、結晶
中に含まれる多数の結晶欠陥のため、素子の寿命が短い
ためである。
【0085】一方、従来からAlGaAsやシリコンに
おいて実用化されているトランジスタより、高速,高出
力,および高温動作が可能であるという点においてより
優れた特性を実現できる半導体材料として、窒化物半導
体は期待されている。窒化物半導体は、ワイドギャップ
半導体であるため、絶縁破壊電圧が高く、また融点が高
いため、上述した特性が得られる。
おいて実用化されているトランジスタより、高速,高出
力,および高温動作が可能であるという点においてより
優れた特性を実現できる半導体材料として、窒化物半導
体は期待されている。窒化物半導体は、ワイドギャップ
半導体であるため、絶縁破壊電圧が高く、また融点が高
いため、上述した特性が得られる。
【0086】さらには、HEMT(高電子移動度トラン
ジスタ)を考えた場合、結晶構造の違いのため、GaA
s系の半導体やシリコンにはない効果であるところの結
晶上下層での格子不整による歪みのもたらす圧電効果
と、ウルツ鉱型結晶構造が生む自然分極とにより、二次
元電子ガス層の電子密度が高くなり、結果として、大電
流動作を期待できる。例えば、窒化物半導体を用いて実
験的に作製された素子が、最大140GHzで動作した
報告がされている。しかしながら、やはり素子の寿命が
短いため、実用的な段階には至っていない。さらには、
バンドギャップの広さから期待されるほど、大きな電界
を印加できない状態にある。
ジスタ)を考えた場合、結晶構造の違いのため、GaA
s系の半導体やシリコンにはない効果であるところの結
晶上下層での格子不整による歪みのもたらす圧電効果
と、ウルツ鉱型結晶構造が生む自然分極とにより、二次
元電子ガス層の電子密度が高くなり、結果として、大電
流動作を期待できる。例えば、窒化物半導体を用いて実
験的に作製された素子が、最大140GHzで動作した
報告がされている。しかしながら、やはり素子の寿命が
短いため、実用的な段階には至っていない。さらには、
バンドギャップの広さから期待されるほど、大きな電界
を印加できない状態にある。
【0087】また、窒化物半導体は、特殊な受光素子へ
の応用も期待されている。窒化物半導体は広いバンドギ
ャップを持っているため、太陽光に反応しない受光素子
を作製することができる。この受光素子の大きな用途
は、燃焼装置に用いられている炎の監視装置(フレアデ
ィテクタ)である。しかしながら、材料中に含まれてい
る結晶欠陥が多いため、素子の暗電流が大きくなり、実
用には至っていない。
の応用も期待されている。窒化物半導体は広いバンドギ
ャップを持っているため、太陽光に反応しない受光素子
を作製することができる。この受光素子の大きな用途
は、燃焼装置に用いられている炎の監視装置(フレアデ
ィテクタ)である。しかしながら、材料中に含まれてい
る結晶欠陥が多いため、素子の暗電流が大きくなり、実
用には至っていない。
【0088】また、窒化物半導体は、電子放射用の陰極
材料への応用も期待されている。AlNの電子親和力が
負であるという予想があり、実際に陰極を作製して特性
が調査されており、低電圧で大電流を引き出すことが示
されている。この陰極は、工業的にはプラズマディスプ
レイや電子顕微鏡などの電子放出源への応用が期待され
ている。しかしながら、やはり、作製された素子の材料
中に結晶欠陥が多いため、物性から期待されるほど低電
圧・大電流動作が得られていない。
材料への応用も期待されている。AlNの電子親和力が
負であるという予想があり、実際に陰極を作製して特性
が調査されており、低電圧で大電流を引き出すことが示
されている。この陰極は、工業的にはプラズマディスプ
レイや電子顕微鏡などの電子放出源への応用が期待され
ている。しかしながら、やはり、作製された素子の材料
中に結晶欠陥が多いため、物性から期待されるほど低電
圧・大電流動作が得られていない。
【0089】以上に示した窒化物半導体を用いた素子の
作製に当たっては、窒化物半導体の結晶を基板上にヘテ
ロエピタキシャル成長する必要がある。これは、これら
の結晶基板(バルク材料)が得られていないためであ
る。固相上での窒素の蒸気圧が高いため、通常の方法で
は窒化物半導体の結晶を成長させることが容易ではない
からである。15000気圧もの高圧をかけることで、
窒化物半導体の結晶を成長させる方法もあるが、この場
合、数mm角程度の小さな結晶しか得られておらず、素
子を形成するためには実用にならない。
作製に当たっては、窒化物半導体の結晶を基板上にヘテ
ロエピタキシャル成長する必要がある。これは、これら
の結晶基板(バルク材料)が得られていないためであ
る。固相上での窒素の蒸気圧が高いため、通常の方法で
は窒化物半導体の結晶を成長させることが容易ではない
からである。15000気圧もの高圧をかけることで、
窒化物半導体の結晶を成長させる方法もあるが、この場
合、数mm角程度の小さな結晶しか得られておらず、素
子を形成するためには実用にならない。
【0090】以上に説明した従来の技術に比較し、本発
明の一形態においては、例えばサファイアM面オフ基板
上に窒化物半導体を結晶成長させるようにした。この結
果、まず、格子不整合があまりない状態で、窒化物半導
体の結晶層を得ることができる。また、面積の大きなサ
ファイアM面オフ基板を用いることで、大面積の結晶層
を得ることが容易となる。また、本発明の一形態によれ
ば、表面が平坦な状態で、窒化物半導体の結晶層表面を
得ることができる。従って、本発明によれば、上述した
多くの素子を、実用になる状態で得ることができるよう
になる。
明の一形態においては、例えばサファイアM面オフ基板
上に窒化物半導体を結晶成長させるようにした。この結
果、まず、格子不整合があまりない状態で、窒化物半導
体の結晶層を得ることができる。また、面積の大きなサ
ファイアM面オフ基板を用いることで、大面積の結晶層
を得ることが容易となる。また、本発明の一形態によれ
ば、表面が平坦な状態で、窒化物半導体の結晶層表面を
得ることができる。従って、本発明によれば、上述した
多くの素子を、実用になる状態で得ることができるよう
になる。
【図1】 サファイアM面基板のc軸に垂直な断面図で
ある。
ある。
【図2】 サファイアM面ジャスト基板(a)とサファ
イアM面オフ基板(b)上に、GaNバッファ層を介し
て結晶成長したGaN結晶層の表面を顕微鏡で観察した
写真である。
イアM面オフ基板(b)上に、GaNバッファ層を介し
て結晶成長したGaN結晶層の表面を顕微鏡で観察した
写真である。
【図3】 結晶を4結晶X線回折装置を用いて極点図の
測定を行った結果を示す特性図である。用いた反射面
は、(0002)面である。
測定を行った結果を示す特性図である。用いた反射面
は、(0002)面である。
【図4】 サファイアM面基板の傾斜角と、この上に結
晶成長したGaN結晶層の室温で測定したフォトルミネ
ッセンス特性との関係を示す特性図である。
晶成長したGaN結晶層の室温で測定したフォトルミネ
ッセンス特性との関係を示す特性図である。
【図5】 本発明の実施の形態における半導体素子の構
成例を概略的に示す斜視図である。
成例を概略的に示す斜視図である。
【図6】 図5に示した半導体素子の部分詳細を示す断
面図である。
面図である。
【図7】 サファイアM面オフ基板上に形成した半導体
素子の光−電流特性(a)と、サファイアC面基板上に
形成した半導体素子の光−電流特性(b)とを示す特性
図である。
素子の光−電流特性(a)と、サファイアC面基板上に
形成した半導体素子の光−電流特性(b)とを示す特性
図である。
【図8】 サファイアM面ジャスト基板上に、GaNバ
ッファ層を介してGaNの結晶を成長させた状態を概略
的に示す斜視図である。
ッファ層を介してGaNの結晶を成長させた状態を概略
的に示す斜視図である。
1…サファイアM面15°オフ基板、2…InGaAl
Nからなる層の積層領域、3…電気的絶縁層、4…p型
半導体用金属電極、5…n型半導体用金属電極、6…G
aNバッファ層、7…シリコンドープn型GaN層、8
…シリコンドープn型Al0.1Ga0.9Nクラッド層、9
…シリコンドープn型GaN導波路層、10…ノンドー
プIn0.2Ga0.8N/In0.05Ga0.95N量子井戸層、
11…マグネシウムドープp型Al0.2Ga0.8Nバリア
層、12…マグネシウムドープp型GaN導波路層、1
3…マグネシウムドープp型Al0.15Ga0.85Nクラッ
ド層、14…マグネシウムドープp型GaNコンタクト
層。
Nからなる層の積層領域、3…電気的絶縁層、4…p型
半導体用金属電極、5…n型半導体用金属電極、6…G
aNバッファ層、7…シリコンドープn型GaN層、8
…シリコンドープn型Al0.1Ga0.9Nクラッド層、9
…シリコンドープn型GaN導波路層、10…ノンドー
プIn0.2Ga0.8N/In0.05Ga0.95N量子井戸層、
11…マグネシウムドープp型Al0.2Ga0.8Nバリア
層、12…マグネシウムドープp型GaN導波路層、1
3…マグネシウムドープp型Al0.15Ga0.85Nクラッ
ド層、14…マグネシウムドープp型GaNコンタクト
層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G077 AA02 AA03 BB01 BE11 BE13 BE15 DB08 ED06 HA02 5F045 AB09 AB14 AB18 AC08 AC09 AC12 AD09 AD10 AD14 AE25 AF09 AF13 BB12 CA07 CA12 DA53 HA06 5F073 AA04 AA45 AA74 CA07 CB05 CB07 DA05 DA35
Claims (19)
- 【請求項1】 ヘテロエピタキシャル成長面を有するサ
ファイア基板において、前記へテロエピタキシャル成長
面が、前記サファイア基板の(01−10)面を、前記
サファイア基板の結晶格子内において、前記サファイア
基板のc軸を回転軸として、8°から20°回転させて
なる面に平行であることを特徴とするサファイア基板。 - 【請求項2】 ヘテロエピタキシャル成長面を有するサ
ファイア基板において、前記へテロエピタキシャル成長
面が、前記サファイア基板の(01−10)面を、前記
サファイア基板の結晶格子内において、前記サファイア
基板のc軸を回転軸として、13°から18°回転させ
てなる面に平行であることを特徴とするサファイア基
板。 - 【請求項3】 ヘテロエピタキシャル成長面を有するサ
ファイア基板において、前記へテロエピタキシャル成長
面が、前記サファイア基板の(01−10)面を、前記
サファイア基板の結晶格子内において、前記サファイア
基板のc軸を回転軸として、8°から20°回転させ、
さらに、前記c軸周りの回転を伴わずに、前記c軸に対
して0.1°から20°傾斜させてなる面に平行である
ことを特徴とするサファイア基板。 - 【請求項4】 ヘテロエピタキシャル成長面を有するサ
ファイア基板において、前記へテロエピタキシャル成長
面が、前記サファイア基板の(01−10)面を、前記
サファイア基板の結晶格子内において、前記サファイア
基板のc軸を回転軸として、8°から20°回転させ、
さらに、前記c軸周りの回転を伴わずに、前記c軸に対
して0.1°から2°傾斜させてなる面に平行であるこ
とを特徴とするサファイア基板。 - 【請求項5】 請求項1〜4いずれか1項に記載のサフ
ァイア基板上に成長させたIII族窒化物InN、Ga
N、AlN単結晶層またはその混晶In1-X- YGaXAl
YN単結晶(ここに、0≦X<1、0≦Y<1、0<X
+Y≦1とする)を少なくとも1層有することを特徴と
する半導体素子。 - 【請求項6】 {01−10}面よりc軸を回転軸とし
て8°から20°回転させた面を主表面とした菱面体晶
系結晶構造の結晶基板と、 この結晶基板の主表面上に結晶成長した窒化物材料の結
晶層とを少なくとも備えたことを特徴とする電子部品。 - 【請求項7】 {01−10}面よりc軸を回転軸とし
て、13°から18°回転させた面を主表面とした菱面
体晶系結晶構造の結晶基板と、 この結晶基板の主表面上に結晶成長した窒化物材料の結
晶層とを少なくとも備えたことを特徴とする電子部品。 - 【請求項8】 請求項6または7記載の半導体部品にお
いて、 前記結晶基板の前記主表面は、c軸に対して0.1°か
ら20°傾斜した面であることを特徴とする電子部品。 - 【請求項9】 請求項6または7記載の半導体部品にお
いて、 前記結晶基板の前記主表面は、c軸に対して0.1°か
ら2°傾斜した面であることを特徴とする電子部品。 - 【請求項10】 請求項6〜9いずれか1項に記載の電
子部品において、 前記結晶基板は、コランダム基板であることを特徴とす
る電子部品。 - 【請求項11】 請求項6〜10いずれか1項に記載の
電子部品において、 前記窒化物材料は、窒素とガリウムとを含む半導体材料
であることを特徴とする電子部品。 - 【請求項12】 請求項11に記載の電子部品におい
て、 前記窒化物材料は、窒素とガリウムに加え、インジウム
とアルミニウムとを含む半導体材料であることを特徴と
する電子部品。 - 【請求項13】 主表面が{01−10}面よりc軸を
回転軸として8°から20°回転させた面となっている
菱面体晶系結晶構造の結晶基板を用意し、 前記結晶基板の主表面に、気相成長法により窒化物材料
を結晶成長し、前記結晶基板上に前記窒化物材料の結晶
層を形成することを特徴とする結晶成長方法。 - 【請求項14】 主表面が{01−10}面よりc軸を
回転軸として13°から18°回転させた面となってい
る菱面体晶系結晶構造の結晶基板を用意し、 前記結晶基板の主表面に、気相成長法により窒化物材料
を結晶成長し、前記結晶基板上に前記窒化物材料の層を
形成することを特徴とする結晶成長方法。 - 【請求項15】 請求項13または14記載の薄膜形成
方法において、 前記結晶基板の前記主表面は、c軸に対して0.1°か
ら20°傾斜した面であることを特徴とする結晶成長方
法。 - 【請求項16】 請求項13または14記載の薄膜形成
方法において、 前記結晶基板の前記主表面は、c軸に対して0.1°か
ら2°傾斜した面であることを特徴とする結晶成長方
法。 - 【請求項17】 請求項13〜16いずれか1項に記載
の結晶成長方法において、 前記結晶基板は、コランダム基板であることを特徴とす
る結晶成長方法。 - 【請求項18】 請求項13〜17いずれか1項に記載
の結晶成長方法において、 前記窒化物材料は、窒素とガリウムとを含む半導体材料
であることを特徴とする結晶成長方法。 - 【請求項19】 請求項18に記載の結晶成長方法にお
いて、 前記窒化物材料は、窒素とガリウムに加え、インジウム
とアルミニウムとを含む半導体材料であることを特徴と
する結晶成長方法。
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