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JP2002121462A - プラスチック用プライマー - Google Patents

プラスチック用プライマー

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Publication number
JP2002121462A
JP2002121462A JP2000312753A JP2000312753A JP2002121462A JP 2002121462 A JP2002121462 A JP 2002121462A JP 2000312753 A JP2000312753 A JP 2000312753A JP 2000312753 A JP2000312753 A JP 2000312753A JP 2002121462 A JP2002121462 A JP 2002121462A
Authority
JP
Japan
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coating
primer
meth
weight
acid
Prior art date
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Granted
Application number
JP2000312753A
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English (en)
Other versions
JP3825241B2 (ja
Inventor
Koichi Seike
孝一 清家
Tadahiro Kato
忠弘 加藤
Jun Suzuno
純 鈴野
Keita Ono
桂太 小野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by Kansai Paint Co Ltd filed Critical Kansai Paint Co Ltd
Priority to JP2000312753A priority Critical patent/JP3825241B2/ja
Publication of JP2002121462A publication Critical patent/JP2002121462A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3825241B2 publication Critical patent/JP3825241B2/ja
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  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】付着性、リコート付着性などのすぐれた塗膜を
形成するプラスチック用プライマー、及びこのプライマ
ーを使用したプラスチック成型品の塗装方法を提供す
る。 【構成】塩素含有率が16〜22重量%、融点が80℃
以下で、かつ重量平均分子量が30000〜12000
0である塩素化ポリオレフィン(A)、イソシアヌレー
ト型脂肪族及び/又は脂環式ポリイソシアネートをマロ
ン酸ジアルキルエステル及びアセト酢酸エステルでブロ
ックしたブロックポリイソシアネート(B)及びポリオ
ール樹脂(C)を含有することを特徴とするプラスチッ
ク用プライマー。プラスチック成型品に、上記のプラス
チック用プライマーを塗装し、ついでその塗面に、着色
ベース塗料及びクリヤ塗料を塗装することを特徴とする
プラスチック成型品の塗装方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、付着性、リコート
付着性などのすぐれた塗膜を形成するプラスチック用プ
ライマー、及びこのプライマーを使用したプラスチック
成型品の塗装方法に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】自動車外板部、家電製品など
の部材として金属に代って、エチレン、プロピレンなど
のオレフィンを含むポリオレフィンの成型品が多く使用
されている。そして、これらの成型品にポリイソシアネ
ート化合物を含有する2液型上塗り塗料を塗装するにあ
たり、上塗り塗膜と成型品との付着性を向上させるため
に、塩素化ポリオレフィンを含有するプライマーがあら
かじめ塗装されている。
【0003】しかしながら、ポリオレフィン成型体にこ
れまで含有されていたゴム成分(例えば、スチレンブタ
ジエンゴム、イソプレンゴムなど)や水酸基含有ポリオ
レフィンを減量したり又は全く添加されないことが多く
なったために、かかるプライマーでは成型品との付着性
が低下するという欠陥が発生している。
【0004】又、ポリオレフィン成型体にプライマー及
び上塗り塗料を塗装した後、補修塗装が行われることが
ある。具体的には、通常、ゴミ、ブツなどを除去するた
めに塗膜を研磨(サンディング)し、次いでその部分に
プライマー及び上塗り塗料を再び塗装(リコート)する
ことによって行われているが、研磨された部分及びその
周辺部の上塗り塗膜と補修塗装によって塗り重ねたプラ
イマー塗膜との層間付着性が十分でないという欠陥を有
していることが指摘されている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、ゴム成
分及び水酸基含有ポリオレフィンが減量されたり又は全
く添加されていないポリオレフィン成型体などに対する
付着性、及びリコート付着性が改良された塗膜を形成す
るプラスチック用プライマーに関し、鋭意研究の結果、
特定の塩素化ポリオレフィン及びブロックポリイソシア
ネートを使用し、これらをポリオール樹脂と併用してな
るプライマーが、その目的を達成することを見出し、本
発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明によれば、塩素含有率が
16〜22重量%、融点が80℃以下で、かつ重量平均
分子量が30000〜120000である塩素化ポリオ
レフィン(A)、イソシアヌレート型脂肪族及び/又は
脂環式ポリイソシアネートをマロン酸ジアルキルエステ
ル及びアセト酢酸エステルでブロックしたブロックポリ
イソシアネート(B)及びポリオール樹脂(C)を含有
することを特徴とするプラスチック用プライマー(以
下、本プライマーという)が提供される。
【0007】さらに、本発明は、プラスチック成型品に
本プライマーを塗装し、ついでその塗面に、着色ベース
塗料及びクリヤ塗料を塗装することを特徴とするプラス
チック成型品の塗装方法(以下、本方法という)も包含
する。
【0008】
【発明の実施の態様】以下に、本発明による本プライマ
ー及び本方法について具体的に説明をする。
【0009】本プライマーを塗装する被塗物としてのプ
ラスチック成型品は、例えば、バンパー、スポイラー、
グリル、フェンダーなどの自動車外板部、さらに家庭電
化製品の外板部などに使用されているプラスチック成型
品などがあげられ、これらの材質として、例えば、エチ
レン、プロピレン、ブチレン、ヘキセンなどの炭素数が
2〜10のオレフィン類から選ばれた1種又は2種以上
を重合せしめてなるポリオレフィンが特に好適である
が、これら以外に、ポリカーボネート、ABS樹脂、ウ
レタン樹脂及びナイロンなどにも本プライマーを適用す
ることができる。
【0010】これらのプラスチック成型品は、本プライ
マーの塗装に先立ち、それ自体既知の方法で、脱脂処
理、水洗処理などを適宜行なっておくことができる。
【0011】本プライマーは、塩素含有率が16〜22
重量%、融点が80℃以下で、かつ重量平均分子量が3
0000〜120000である塩素化ポリオレフィン
(A)、イソシアヌレート型脂肪族及び/又は脂環式ポ
リイソシアネートをマロン酸ジアルキルエステル及びア
セト酢酸エステルでブロックしたブロックポリイソシア
ネート(B)及びポリオール樹脂(C)を含有し、これ
らを有機溶剤に混合、分散せしめることにより調製で
き、さらに必要に応じて着色顔料、体質顔料、導電性フ
ィラーなどを併用することも包含される。
【0012】(A)成分:塩素含有率が16〜22重量
%、融点が80℃以下で、かつ重量平均分子量3000
0〜120000の範囲内に包含される塩素化ポリオレ
フィンである。
【0013】この(A)成分のベースとなるポリオレフ
ィンは、エチレン、プロピレン、ブチレン、ヘキセンな
どの炭素数が2〜10のオレフィン類から選ばれた1種
又は2種以上を重合せしめてなる(共)重合体である。
又、さらに、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル
酸などの不飽和カルボン酸、(メタ)アクリル酸のアル
キルエステル、スチレン、アクリロニトリルなどの他の
重合性単量体で既知の方法に従って共重合又はグラフト
重合変性したポリオレフィンも適用できる。これらの重
合性単量体はオレフィン類に対して50重量%以下、特
に30重量%以下が適している。
【0014】これらのポリオレフィン(他の重合性単量
体との共重合体、グラフト重合体も含む、以下同様)の
塩素化は、例えば、これらの有機溶剤溶液又は分散液に
塩素ガスを吹き込むことによって行われ、反応温度は5
0〜120℃で行なうことが好ましく、(A)成分(固
形分)中の塩素含有率は16〜22重量%、好ましくは
18〜20重量%の範囲内である。又、(A)成分の融
点は80℃以下、好ましくは50〜75℃、重量平均分
子量は30000〜120000、好ましくは5000
0〜80000の範囲内に包含されていることが適して
いる。(A)成分の塩素含有率、融点及び重量平均分子
量のいずれかがこれらの範囲から逸脱すると本発明の目
的が達成されず、好ましくない。
【0015】(A)成分の融点は、熱機械分析装置「T
MA−50H型」(島津製作所製、商品名)を使用し、
塩素化ポリオレフィンを80℃で加熱し試料フィルムと
し、荷重1g/cm2、昇温速度3℃/分にて変位を測
定し、急激に荷重針が針入し始める点を融点とした。融
点の調整はポリオレフィンの組成、特にエチレン、αオ
レフィンモノマー量を変化させることにより行なうこと
ができる。
【0016】(B)成分:イソシアヌレート型脂肪族及
び/又は脂環式ポリイソシアネートをマロン酸ジアルキ
ルエステル及びアセト酢酸エステルでブロックしたブロ
ックポリイソシアネート。
【0017】この(B)成分は、イソシアヌレート化し
た脂肪族及び/又は脂環式のポリイソシアネート化合物
の遊離のイソシアネート基をマロン酸ジアルキルエステ
ル及びアセト酢酸エステルの両者でブロックしたブロッ
クポリイソシアネートである。
【0018】ブロック前のポリイソシアネート化合物
は、ヒドロキシル化合物によって変性されていてもよ
く、この変性は、水酸基とイソシアネート基とのウレタ
ン化反応であって、ポリイソシアネートをイソシアヌレ
ート化反応の前又は後のいずれでもよいが、変性はイソ
シアヌレート化反応前に行なうことが好ましい。
【0019】イソシアヌレート化に使用するポリイソシ
アネート化合物は、1分子中に2個のイソシアネート基
を有する脂肪族及び/又は脂環族のジイソシアネート化
合物が好ましく、例えば、テトラメチレンジイソシアネ
ート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソ
シアネート、リジンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネート、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘ
キサン、ジシクロへキシルメタンジイソシアネートなど
があげられ、このうちヘキサメチレンジイソシアネート
及びイソホロンジイソシアネートは塗膜の耐候性などが
すぐれているので好ましい。
【0020】変性に使用されるヒドロキシ化合物は1分
子中に1個又は2個以上の水酸基を有する化合物であり、
例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、
フェノールなどのモノヒドロキシ化合物、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペン
タンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオ
ール、ジメチロールシクロヘキサン、ネオペンチルグリ
コール、トリメチルペンタンジオールなどのジヒドロキ
シル化合物、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペ
ンタエリスリトールなどの多価ヒドロキシ化合物、水酸
基含有アクリル樹脂、水酸基含有ポリエステル樹脂、水
酸基含有ポリエーテル樹脂などがあげられる。
【0021】ヒドロキシ化合物による変性量は、イソシ
アネート基に対する水酸基の量が0.1〜20当量%、
好ましく0.5〜15当量%、より好ましくは1〜10
当量%が適している。ヒドロキシ化合物とイソシアネー
ト基とのウレタン化反応は、−20〜150℃の温度範
囲で行なうことができる。
【0022】イソシアヌレート化反応は既知の方法で行
なうことができ、反応を促進するために、例えば、テト
ラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テ
トラブチルアンモニムなどのテトラアルキルアンモニウ
ムのハイドロオキサイドや有機酸塩;トリメチルヒドロ
キシエチルアンモニウム、トリメチルヒドロキシプロピ
ルアンモニウム、トリエチルヒドロキシエチルアンモニ
ウム、トリエチルヒドロキシプロピルアンモニウムなど
のヒドロキシアルキルアンモニウムのハイドロオキサイ
ドや有機酸塩;酢酸、カプロン酸、オクチル酸、ミリス
チン酸などのアルキルカルボン酸のアルカリ金属塩;及
び上記のアルキルカルボン酸の錫、亜鉛、鉛などの金属
塩;ヘキサメチレンジシラザンなどのアミノシリル基含
有化合物などの触媒を使用することができる。この触媒
濃度はイソシアネート化合物に対して10ppm〜1.
0重量%の範囲内が適している。
【0023】イソシアヌレート化反応は有機溶剤の存在
の有無に関わらず行なうことができる。有機溶剤として
はイソシアネート基に対して不活性な溶剤を用いること
が必要である。反応温度は、通常、20〜160℃、好
ましくは40〜130℃である。反応が終点に達する
と、例えば、スルホン酸、りん酸などにより触媒を失活
させ、反応を停止することが好ましい。そして、未反応
物及び有機溶剤を除去して、イソシアヌレート型ポリイ
ソシアネートが得られる。
【0024】かくして得られる(必要によりヒドロキシ
化合物で変性した)イソシアヌレート型ポリイソシアネ
ートのブロック剤として、マロン酸ジアルキルエステル
及びアセト酢酸エステルを併用する。マロン酸ジアルキ
ルエステルとしては、例えば、マロン酸ジメチル、マロ
ン酸ジエチル、マロン酸ジイソプロピル、マロン酸ジn
−ブチル、メチルマロン酸ジエチル、マロン酸ベンジル
メチル、マロン酸ジフェニルなどが、アセト酢酸エステ
ルとしては、例えば、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エ
チル、アセト酢酸イソプロピル、アセト酢酸n−プロピ
ル、アセト酢酸ベンジル、アセト酢酸フェニルなどがあ
げられる。マロン酸ジアルキルエステルはイソシアネー
ト基に対して30〜90当量%、特に50〜80当量
%、アセト酢酸エステルはイソシアネート基に対して1
0〜30当量%、特に20〜50当量%の範囲内が適し
ている。これらの2種類のブロック剤以外に、例えば、
アルコール系、フェノール系、オキシム系、アミン系、
酸アミド系、イミダゾール系、ピリジン系、メルカプタ
ン系あどのブロック剤をイソシアネート基に対して、2
0当量%以下の範囲内で使用することができる。イソシ
アネート基のブロック化反応は既知の方法で行なうこと
ができる。
【0025】(C)成分:ポリオール樹脂。この(C)
成分は、1分子中に2個以上の水酸基を有する化合物であ
って、上記した(A)成分及び(B)成分は含まれな
い。具体的には、1分子中に2個以上の水酸基を有するポ
リエステル樹脂及びアクリル樹脂などが好適に使用でき
る。
【0026】水酸基含有ポリエステル樹脂は、例えば、
多塩基酸と多価アルコールとをそれ自体既知の方法で、
水酸基過剰でエステル化反応せしめることによって得る
ことができる。多塩基酸は1分子中に2個以上のカルボキ
シル基を有する化合物であって、例えば、フタル酸、イ
ソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘ
キサヒドロフタル酸、ピロメリット酸、イタコン酸、ア
ジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ハイミック酸、
コハク酸、ヘット酸及びこれらの無水物などがあげられ
屡。多価アルコールは1分子中に2個以上の水酸基を有
する化合物であって、例えば、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピ
レングリコール、ネオペンチルグリコール、ブチレング
リコール、ヘキサンジオール、トリメチロールエタン、
トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペ
ンタエリスリトール、ソルビトールなどがあげられる。
水酸基の導入は、例えば、1分子中に3個以上の水酸基
を有する多価アルコールを併用することによって行なう
ことができる。また、ポリエステル樹脂として、大豆油
脂肪酸、脱水ひまし油脂肪酸などの脂肪酸などで変性さ
れた脂肪酸変性ポリエステル樹脂も使用できる。
【0027】水酸基含有ポリエテル樹脂の水酸基価は1
0〜100、特に50〜85、酸価は50以下、特に1
〜30、数平均分子量は2000〜100000、特に
3000〜30000の範囲内が適している。
【0028】水酸基含有アクリル樹脂は、水酸基含有単
量体、アクリル系単量、さらに必要に応じてその他の単
量体を重合することによって得られる。水酸基含有単量
体は、1分子中に水酸基及び重合性不飽和結合を有する
化合物であり、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)
アクリル酸と炭素数が2〜10アルキレングリコールと
のモノエステル化物があげられる。アクリル系単量は、
(メタ)アクリル酸と炭素数が1〜20モノアルコール
とのモノエステル化物があげられ、例えば、(メタ)ア
クリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)
アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メ
タ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2エチル
ヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アク
リル酸ステアリルなどがあげられる。その他の単量体
は、この水酸基含有単量体及びアクリル系単量以外の、
1分子中に1個以上の重合性不飽和結合を有する化合物で
あり、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、(メ
タ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリルアミド、
アクリロニトリル、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル
などがあげられる。これらの単量体の重合反応は既知の
方法、例えば、溶液重合などにより行なうことができ
る。水酸基含有アクリル樹脂の水酸基価は10〜10
0、特に50〜80、酸価は50以下、特に1〜30、
数平均分子量は2000〜100000、特に3000
〜50000の範囲内が適している。
【0029】本プライマーは、上記した(A)成分:塩
素含有率が16〜22重量%、融点が80℃以下で、か
つ重量平均分子量が30000〜120000である塩
素化ポリオレフィン、(B)成分:イソシアヌレート型
脂肪族及び/又は脂環式ポリイソシアネートをマロン酸
ジアルキルエステル及びアセト酢酸エステルでブロック
したブロックポリイソシアネート及び(C)成分:ポリ
オール樹脂を必須成分として含有しており、これらの各
成分の構成比率は目的に応じて任意に選択できるが、例
えば、この3成分の合計固形分量を基準に、(A)成分
は20〜80重量%、特に40〜60重量%、(B)成
分は3〜20重量%、特に5〜15重量%、(C)成分
は10〜50重量%、特に20〜30重量%の範囲内が
適している。
【0030】本プライマーは、これらの(A)成分、
(B)成分及び(C)成分を有機溶剤に溶解又は分散せ
しめることにより得られるが、さらに必要に応じて着色
顔料、体質顔料、触媒などを含有させることも可能であ
る。
【0031】着色顔料として、酸化チタン、カーボンブ
ラック、黄鉛、黄土、黄色酸化鉄、ハンザエロー、ピグ
メントエロー、クロムオレンジ、クロムバーミリオン、
パーマネントオレンジ、アンバー、パーマネントレッ
ド、ブリリアントカーミン、ファストバイオレット、メ
チルバイオレットレーキ、群青、紺青、コバルトブル
ー、フタロシアニンブルー、ピグメントグリーン、ナフ
トールグリーンなどのソリッドカラー顔料などがあげら
れるが、これらのみに限定されない。これらは1種もし
くは2種以上が使用できる。
【0032】本プライマーは、粘度8〜20秒/フォー
ドカップ#4/20℃に調整し、エアスプレー塗装、エ
アレススプレー塗装、静電塗装、浸漬塗装などによりプ
ラスチック成型品に塗装することができる。塗装膜厚
は、硬化塗膜に基いて10〜40μmの範囲内が適して
いる。本プライマーの塗膜自体は、60〜120℃、好
ましくは80〜100℃で、5〜40分間程度加熱する
ことにより3次元に架橋反応した硬化塗膜を形成するこ
とができる。
【0033】本方法は、プラスチック成型品に本プライ
マーを塗装し、ついでその塗面に、着色ベース塗料及び
クリヤ塗料を塗装することを特徴とするプラスチック成
型品の塗装方法に関する。
【0034】具体的には、本方法は、本プライマーをプ
ラスチック成型品に上記のようにして塗装し、その塗膜
を硬化させてから、又は硬化させることなく、その塗面
に上塗り塗料を塗装することによって行われる。
【0035】本方法におけるプラスチック成型品、本プ
ライマーとその塗装方法などに関しては、本プライマー
で説明したものが適用できる。
【0036】上塗り塗料は、本プライマーの硬化又は未
硬化の塗面に塗装する塗料であり、既知のプラスチック
用塗料が使用でき、例えば、水酸基含有アクリル樹脂を
含有する着色ベース塗料(Y)及び2液型アクリル樹脂
系クリヤ塗料(Z)をあげることができ、この両塗料を
塗装して得られる複層の上塗り塗膜が特に好適である。
【0037】着色ベース塗料(Y)は、水酸基含有アク
リル樹脂及び着色顔料を含有しており、これらを有機溶
剤に混合してなる着色塗膜を形成する塗料であって、ポ
リイソシアネート化合物のような架橋剤は実質的に含有
しておらず、この塗料(Y)の単独塗膜は架橋反応して
3次元に硬化することはない。
【0038】水酸基含有アクリル樹脂としては、上記の
本プライマーのポリオール樹脂(C)として例示した、
水酸基含有単量体、アクリル系単量、さらに必要に応じ
てその他の単量体を重合することによって得られる水酸
基含有アクリル樹脂が好適に使用でき、水酸基価は20
〜100、特に40〜60、酸価は20下、特に5〜1
0、重量平均分子量は4000〜40000、特に60
00〜20000の範囲内が適している。
【0039】着色顔料としては、本プライマーで例示し
たソリッドカラー顔料に加え、さらにアルミニウム、酸
化アルミニウム、蒸着アルミニウムなどの光輝性のメタ
リック顔料、酸化チタン又は酸化鉄で被覆された雲母フ
レークなどの光干渉性顔料なども包含しており、従っ
て、着色ベース塗料(Y)による塗膜はソリッドカラー
調塗膜、メタリック調塗膜、光干渉調塗膜を形成するこ
とができる。
【0040】着色ベース塗料(Y)は、粘度10〜20
秒/フォードカップ#4/20℃に調整し、エアスプレ
ー塗装、エアレススプレー塗装、静電塗装、浸漬塗装な
どにより、プラスチック成型品の硬化又は未硬化の本プ
ライマーの塗膜面に塗装することができる。塗装膜厚
は、硬化塗膜に基いて10〜40μmの範囲内が適して
いる。着色ベース塗料(Y)の塗膜自体は、加熱しても
3次元に架橋反応した硬化塗膜を形成することがない。
【0041】2液型アクリル樹脂系クリヤ塗料(Z)
は、水酸基含有アクリル樹脂及びポリイソシアネートを
含有する、無色透明又は有色透明の塗膜を形成する系ク
リヤ塗料である。
【0042】クリヤ塗料(Z)におけるアクリル樹脂
は、水酸基価が100〜180、好ましくは120〜1
40で、かつ重量平均分子量が4000〜15000、
好ましくは6000〜8000の範囲内のアクリル樹脂
である。
【0043】具体的には、例えば、水酸基含有不飽和単
量体及びアクリル系単量体、さらに必要に応じてその他
の不飽和単量体併用して共重合せしめることによって調
製することができる。
【0044】水酸基含有不飽和単量体は、1分子中に水
酸基及び重合性不飽和二重結合をそれぞれ1個以上有す
る化合物であり、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどの炭素
数が2〜10のアルキレングリコールと(メタ)アクリ
ル酸との等モル付加物があげられる。
【0045】アクリル系単量体は、メタ)アクリル酸と
炭素数が1〜24のモノアルコールとのモノエステル化
物であって、具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、
(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピ
ル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘ
キシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メ
タ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリ
ルなどがあげられる。
【0046】その他の不飽和単量体は、上記の水酸基含
有不飽和単量体及びアクリル系単量体以外であって、し
かも1分子中に1個以上の重合性不飽和二重結合を有する
化合物であり、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、ク
ロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、2−カ
ルボキシエチル(メタ)アクリレート、2−カルボキシ
プロピル(メタ)アクリレート、5−カルボキシペンチ
ル(メタ)アクリレートなどのカルボキシル基含有不飽
和化合物;グリシジル(メタ)アクリレート,アリルグ
リシジルエーテルなどのグリシジル基カルボキシル基含
有不飽和化合物;パーフルオロブチルエチル(メタ)ア
クリレート、パーフルオロイソノニルエチル(メタ)ア
クリレ−ト、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アク
リレートなどのパーフルオロアルキル(メタ)アクリレ
ート;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ン、α−クロルスチレンなどのビニル芳香族化合物;
N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
N−t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレートなど
の含窒素アルキル(メタ)アクリレート;アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルア
ミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロ
ール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メ
タ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アク
リルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミ
ド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリル
アミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
ルアミド等の重合性アミド類;2−ビニルピリジン、1
−ビニル−2−ピロリドン、4−ビニルピリジンなどの
芳香族含窒素モノマー、アクリロニトリル、メタクリロ
ニトリル等の重合性ニトリルなどがあげられる。これら
は単独で、又は2種以上複数で使用することができる。
【0047】アクリル樹脂は、上記の水酸基含有不飽和
単量体、アクリル系単量体、さらに必要に応じてその他
の不飽和単量体を併用し、溶液重合などの既知の方法に
より共重合せしめることによって調製することができ
る。
【0048】ポリイソシアネートは、1分子中に2個以上
のイソシアネート基を有する化合物であり、このイソシ
アネート基は実質的ブロックされておらず、遊離の状態
で使用される。具体的には、脂肪族ポリイソシアネート
化合物、脂環式ポリイソシアネート化合物及び芳香族ポ
リイソシアネート化合物などから選ばれた1種又は2種以
上を使用することができる。このうちは、脂肪族ポリイ
ソシアネート化合物及び脂環式ポリイソシアネート化合
物としては上記の本プライマーで説明したものが好適に
使用することができる。芳香族ポリイソシアネート化合
物としては、例えば、キシリレンジイソシアネート、メ
タキシリレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネ
ート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレン
ジイソシアネート、日フェニレンジイソシアネートなど
があげられる。また、これらのポリイソシアネート化合
物とエチレングリコール、プロピレングリコール、1,
4−ブチレングリコール、ポリアルキレングリコール、
トリメチロ−ルプロパン、ヘキサントリオ−ルなどのポ
リオールの水酸基に対してイソシアネート基が過剰量と
なる比率で反応させてなる生成物、これらのビューレッ
トタイプ付加物、イソシアヌル環タイプ付加物などもポ
リイソシアネートとして使用できる。
【0049】クリヤ塗料(Z)は、上記のアクリル樹脂
及びポリイソシアネートを含有してなる無色透明又は有
色透明塗膜を形成する塗料であり、さらに必要に応じ
て、上記した着色顔料を透明性を阻害しない程度に含有
せしめることができ、これらを有機溶剤に混合せしめる
ことにより得られ。
【0050】クリヤ塗料(Z)における各成分の比率は
目的に応じて任意に選択できるが、上記のアクリル樹脂
及びポリイソシアネート合計固形分比で前者は50〜9
0重量%、特に60〜80重量%、後者成分は10〜5
0重量%、特に20〜40重量%の範囲内が好ましい。
【0051】クリヤ塗料(Z)において、アクリル樹脂
の水酸基とポリイソシアネートのイソシアネート基とは
室温で反応しやすいので、長時間保存する場合はこの両
成分をあらかじめ分離しておき、塗装直前に混合して使
用することが好ましい。
【0052】クリヤ塗料(Z)は、粘度14〜18秒/
フォードカップ#4/20℃に調整し、エアスプレー塗
装、エアレススプレー塗装、静電塗装、浸漬塗装などに
より、着色ベース塗料(Y)の未硬化の塗面に塗装する
ことができる。塗装膜厚は、硬化塗膜に基いて15〜8
0μmの範囲内が適している。クリヤ塗料(Z)の塗膜
自体は、室温〜120℃、好ましくは80〜100℃
で、5〜60分間程度加熱することにより3次元に架橋
反応した硬化塗膜を形成することができる。
【0053】クリヤ塗料(Z)を、着色ベース塗料
(Y)の未硬化の塗面に塗装すると、クリヤ塗料(Z)
の塗膜中に含まれるポリイソシアネート化合物が着色ベ
ース塗料(Y)の未硬化塗膜中に浸透して着色ベース塗
料(Y)の塗膜も同時に3次元に架橋硬化させることが
できる。すなわち、着色ベース塗料(Y)を塗装し、そ
の未硬化塗面にクリヤ塗料(Z)を塗装し、次いで室温
〜120℃、好ましくは80〜100℃で、5〜60分
間程度加熱することにより、この両塗膜を同時に3次元
に架橋硬化反応した複層上塗り塗膜を形成することがで
きる。
【0054】したがって本方法によれば、プライマー塗
膜及び上塗り塗膜は、120℃以下、好ましくは80〜
100℃で、5〜60分間程度加熱することによって硬
化させることができるので、被塗物としてのプラスチッ
ク成型品が熱変形又は変質することは全くない。
【0055】そして、この塗装工程でゴミ、ブツが発生
しても、両塗膜を硬化してから、3〜7日またはそれ以
上経過してから、その部分を研磨除去し、その部分及び
周辺部に本プライマー、着色ベース塗料(Y)及びクリ
ヤ塗料(Z)を用いて補修塗装して形成した塗膜との層
間付着性が顕著に優れていた。
【0056】
【実施例】以下に、本発明に関する実施例及び比較例に
ついて説明する。部及び%はいずれも重量を基準にして
おり、また塗膜の膜厚は硬化塗膜についてである。
【0057】1.試料の調製 1)塩素化ポリオレフィン(A) (A−1):特許第2790621号の実施例の記載に
準じて行なった。メルトインデックスが14g/10分
(測定法:ASTM D123−62T)のアイソタク
チックポリプロピレン4Kgを四塩化炭素80リットル
に加圧下で均一に溶解し、100〜110℃の温度で紫
外線を照射しつつ塩素ガスを吹き込み塩素化を行なっ
て、塩素含有率20重量%、融点75℃、重量平均分子
量60000の塩素化ポリオレフィンを得た。
【0058】(A−2):(A−1)と同様にして、組
成及びメルトインデックスが異なるアイソタクチックポ
リプロピレンを用いて、塩素含有率20重量%、融点6
0℃、重量平均分子量55000の塩素化ポリオレフィ
ンを得た。
【0059】(A−3):(A−1)と同様にして、組
成及びメルトインデックスが異なるアイソタクチックポ
リプロピレンを用いて、塩素含有率20重量%、融点1
00℃、重量平均分子量70000の塩素化ポリオレフ
ィンを得た。(比較用) 2)ブロックポリイソシアネート(B) (B−1):窒素雰囲気下で、フラスコ内に1,6ヘキ
サメチレンジイソシアネート100部及びブタンジオー
ル1.2部を仕込み、攪拌しながら80℃で2時間保持
した。その後、温度を60℃に保持し、テトラブチルア
ンモニウムアセテートを添加、収率が30%になった時
点でりん酸を添加し反応を停止した。反応液をろ過した
後、薄膜蒸発缶を用いて未反応の1,6ヘキサメチレン
ジイソシアネートを除去し、25℃における粘度が38
00mPas、イソシアネート含有量21.0%のポリ
イソシアネートを得た。
【0060】窒素雰囲気下で、このポリイソシアネート
100部及びキシレン39部をフラスコに仕込み、マロ
ン酸ジエチル42部、アセト酢酸エチル34部、28%
ナトリウムメチラート溶液0.8部の混合物を室温で徐
々に添加した。添加終了後、60℃で6時間反応を続け
た。その後、ブタノール14部を添加し、十分攪拌し
た。樹脂分75%、ブロックされたイソシアネート基の
含有量(NCOとして)9.1%のブロックポリイソシ
アネート溶液を得た。このブロックポリイソシアネート
溶液を5℃で2週間貯蔵しても結晶化せず、溶液状態を
維持した。
【0061】3)ポリオール樹脂(C) (C−1):無水フタル酸240部、トリメチロールプ
ロパン230部及びヤシ油脂肪酸175部を常法により
エステル化反応させて水酸基価80、酸価15、数平均
分子量8000の脂肪酸変性ポリエステルポリオール樹
脂を得た。
【0062】4)1液型ベース塗料(Y) 「ソフレックス415」(関西ペイント社製、商品名、
水酸基含有アクリル樹脂を主成分とする有機溶剤系メタ
リック塗料で、架橋剤を含んでいない)。
【0063】5)2液型クリヤ塗料(Z) 「ソフレックス415」(関西ペイント社製、商品名、
水酸基含有アクリル樹脂及びポリイソシアネート化合物
を主成分とする有機溶剤系クリヤ塗料)。
【0064】2.実施例及び比較例 実施例 1 塩素化ポリオレフィン(A−1)50部(固形分)、ブ
ロックポリイソシアネート(B−1)10部(固形
分)、ポリオール樹脂(C−1)40部(固形分)、チ
タン白顔料80部をキシレン/トルエン=1/1(重量
比)の混合溶剤に混合、分散し、粘度13秒/フォードカ
ップ#4/20℃に調整されたプライマーを得た。
【0065】実施例 2 塩素化ポリオレフィン(A−2)50部(固形分)、ブ
ロックポリイソシアネート(B−1)10部(固形
分)、ポリオール樹脂(C−1)40部(固形分)、チ
タン白顔料80部をキシレン/トルエン=1/1(重量
比)の混合溶剤に混合、分散し、粘度13秒/フォードカ
ップ#4/20℃に調整されたプライマーを得た。
【0066】比較例 1 塩素化ポリオレフィン(A−3)50部(固形分)、ブ
ロックポリイソシアネート(B−1)10部(固形
分)、ポリオール樹脂(C−1)40部(固形分)、チ
タン白顔料80部をキシレン/トルエン=1/1(重量
比)の混合溶剤に混合、分散し、粘度13秒/フォードカ
ップ#4/20℃に調整されたプライマーを得た。
【0067】比較例 2 塩素化ポリオレフィン(A−2)60部(固形分)、ポ
リオール樹脂(C−1)40部(固形分)、チタン白顔
料80部をキシレン/トルエン=1/1(重量比)の混
合溶剤に混合、分散し、粘度13秒/フォードカップ#4
/20℃に調整されたプライマーを得た。
【0068】実施例 3 実施例1で得たプライマーを、自動車車体外装用グレー
ドのポリプロピレン(脱脂処理済み)に膜厚が15μm
になるようにスプレー塗装を行ない、室温で3分間放置
してから、その未硬化塗面に1液型ベース塗料(Y)
「ソフレックス415」を膜厚が15μmになるように
スプレー塗装を行ない、室温で3分間放置してから、2
液型クリヤ塗料(Z)「ソフレックス415」を膜厚が
35μmになるようにスプレー塗装を行ない、ついで1
00℃で30分間加熱してこれらの塗膜を同時に硬化さ
せた。
【0069】実施例 4 実施例2で得たプライマーを、自動車車体外装用グレー
ドのポリプロピレン(脱脂処理済み)に膜厚が15μm
になるようにスプレー塗装を行ない、室温で3分間放置
してから、その未硬化塗面に1液型ベース塗料(Y)
「ソフレックス415」を膜厚が15μmになるように
スプレー塗装を行ない、室温で3分間放置してから、2
液型クリヤ塗料(Z)「ソフレックス415」を膜厚が
35μmになるようにスプレー塗装を行ない、ついで1
00℃で30分間加熱してこれらの塗膜を同時に硬化さ
せた。
【0070】比較例 3 比較例1で得たプライマーを、自動車車体外装用グレー
ドのポリプロピレン(脱脂処理済み)に膜厚が15μm
になるようにスプレー塗装を行ない、室温で3分間放置
してから、その未硬化塗面に1液型ベース塗料(Y)
「ソフレックス415」を膜厚が15μmになるように
スプレー塗装を行ない、室温で3分間放置してから、2
液型クリヤ塗料(Z)「ソフレックス415」を膜厚が
35μmになるようにスプレー塗装を行ない、ついで1
00℃で30分間加熱してこれらの塗膜を同時に硬化さ
せた。
【0071】比較例 4 比較例2で得たプライマーを、自動車車体外装用グレー
ドのポリプロピレン(脱脂処理済み)に膜厚が15μm
になるようにスプレー塗装を行ない、室温で3分間放置
してから、その未硬化塗面に1液型ベース塗料(Y)
「ソフレックス415」を膜厚が15μmになるように
スプレー塗装を行ない、室温で3分間放置してから、2
液型クリヤ塗料(Z)「ソフレックス415」を膜厚が
35μmになるようにスプレー塗装を行ない、ついで1
00℃で30分間加熱してこれらの塗膜を同時に硬化さ
せた。
【0072】3.実施例3、4及び比較例3、4で形成さ
れた複層塗膜についての性能試験を行なった。その結果
を表1に示した。
【0073】
【表1】
【0074】性能試験方法は下記のとおりである。
【0075】付着性:塗膜面に素地に達するようにカッ
ターで切り込み線を入れ、大きさ2mm×2mmのマス
目を100個作り、その表面に粘着セロハンテープを貼
着し、20℃においてそれを急激に剥離した後のマス目
の残存塗膜数を調べ他。○は100個残存、△は99〜
95個残存、×は94個以下残存を示す。
【0076】耐水付着性:塗装したバンパーの一部を切
り取り、40℃の温水に10日間浸漬し、引き上げて乾
燥してから、上記の付着性試験と同様にして付着性試験
を行なった。評価基準も同じである。
【0077】リコート付着性:実施例及び比較例で形成
された複層塗膜を室温で7日間放置し、その塗面に同一
塗料を再塗装し硬化させてから、室温で3日間放置した
後、上記の付着性試験と同様にして付着性試験を行なっ
た。評価基準も同じである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 7/04 CES C08J 7/04 CESZ C09D 5/00 C09D 5/00 D 175/04 175/04 // C08L 23:10 C08L 23:10 (72)発明者 小野 桂太 愛知県西加茂郡三好町大字莇生字平地1番 地 関西ペイント株式会社内 Fターム(参考) 4D075 AE03 CA13 CB06 DA23 DB35 DB36 DB37 DB42 DB48 DB50 DB53 DC11 DC18 EA07 EA10 EA41 EA43 EB13 EB14 EB20 EB22 EB35 EB38 EB45 EB52 EC11 4F006 AA12 AA14 AB13 AB24 AB35 AB37 BA01 CA04 4J038 CB031 CB032 CB091 CB092 CB121 CB122 CB171 CB172 CP031 CP032 CP041 CP042 DG111 DG112 DG191 DG192 DG301 DG302 DG321 DG322 MA12 MA14 NA12 PA13 PA14 PC08

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩素含有率が16〜22重量%、融点が8
    0℃以下で、かつ重量平均分子量が30000〜120
    000である塩素化ポリオレフィン(A)、イソシアヌ
    レート型脂肪族及び/又は脂環式ポリイソシアネートを
    マロン酸ジアルキルエステル及びアセト酢酸エステルで
    ブロックしたブロックポリイソシアネート(B)及びポ
    リオール樹脂(C)を含有することを特徴とするプラス
    チック用プライマー。
  2. 【請求項2】プラスチック成型品に、上記請求項1記載
    のプラスチック用プライマーを塗装し、ついでその塗面
    に、着色ベース塗料及びクリヤ塗料を塗装することを特
    徴とするプラスチック成型品の塗装方法。
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