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JP2002103603A - インクジェット記録ヘッドの駆動回路、該回路を有する記録装置、およびインクジェット記録ヘッドの駆動方法 - Google Patents

インクジェット記録ヘッドの駆動回路、該回路を有する記録装置、およびインクジェット記録ヘッドの駆動方法

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Publication number
JP2002103603A
JP2002103603A JP2000297287A JP2000297287A JP2002103603A JP 2002103603 A JP2002103603 A JP 2002103603A JP 2000297287 A JP2000297287 A JP 2000297287A JP 2000297287 A JP2000297287 A JP 2000297287A JP 2002103603 A JP2002103603 A JP 2002103603A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piezoelectric element
circuit
buffer circuit
state
recording head
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP2000297287A
Other languages
English (en)
Inventor
Yushi Nezu
祐志 根津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2000297287A priority Critical patent/JP2002103603A/ja
Publication of JP2002103603A publication Critical patent/JP2002103603A/ja
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 駆動電圧によって圧電素子に蓄積される電気
エネルギーをより有効に利用して、消費電力を削減す
る。 【解決手段】 圧電素子5に印加する電圧を出力するバ
ッファ回路3と、圧電素子の静電容量よりも大きな容量
を有する2つのコンデンサC2およびC3とを用い、コ
ンデンサを並列に接続しその出力がバッファ回路3に入
力される第1の状態でコンデンサを充電した後に、コン
デンサを直列に接続しその出力がバッファ回路3に入力
される第2の状態に切り替えて圧電素子5を駆動し、バ
ッファ回路3を通った信号がコンデンサに並列に入力さ
れる第3の状態として、圧電素子5に蓄積された電荷が
コンデンサに蓄積されるように、スイッチS2〜S4お
よびバッファ回路3の動作を制御回路7で切り替る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット記録
ヘッドの駆動回路、該回路を有する記録装置、およびイ
ンクジェット記録ヘッドの駆動方法に関し、特に、圧電
素子を駆動して発生するエネルギーを利用してインク滴
を吐出するインクジェット記録ヘッドの駆動に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばワードプロセッサ、パーソナルコ
ンピュータ、ファクシミリ等に於ける情報出力装置とし
て、所望される文字や画像等の情報を用紙やフィルム等
シート状の記録媒体に記録を行うプリンタがある。
【0003】プリンタの記録方式としては様々な方式が
知られているが、用紙等の記録媒体に非接触記録が可能
である、カラー化が容易である、静粛性に富む、等の理
由でインクジェット方式が近年特に注目されており、又
その構成としては所望される記録情報に応じてインクを
吐出する記録ヘッドを装着すると共に用紙等の記録媒体
の送り方向と直角な方向に往復走査しながら記録を行な
うシリアル記録方式が安価で小型化が容易などの点から
一般的に広く用いられている。
【0004】インクジェット記録ヘッドの駆動原理とし
ては、圧電素子を駆動して発生されるエネルギーを利用
するものや、電気熱変換体によりインクを局所的に加熱
することにより生じる気泡のエネルギーを利用するもの
などが知られている。
【0005】図2は、圧電素子を駆動して発生されるエ
ネルギーを利用するインクジェット記録ヘッドの駆動回
路の一般的な構成を示す図である。図中1は電源、Cは
コンデンサ、2は駆動信号発生回路、3はバッファ回
路、4はスイッチング素子、5は圧電素子を示してお
り、スイッチング素子4および圧電素子5は記録ヘッド
IJH内部に設けられている。
【0006】このような回路では、駆動信号発生回路2
により発生されたパルス状の電圧によりバッファ回路3
が動作し、電源電圧の略等しい電圧が記録ヘッドIJH
に供給される。このとき、スイッチング素子4を選択的
にオンさせることにより、対応する圧電素子5に電圧が
印加される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】圧電素子の材料として
はチタン酸バリウムなどが用いられるが、これらの材料
は誘電率が高く、圧電素子の静電容量は大きなものとな
る。このため圧電素子は駆動電圧が印加される度に充電
と放電を繰り返すこととなり、インク滴の吐出に使用さ
れない電力が消費される。
【0008】これは駆動周波数を上げたり、ノズル数が
増えるほど顕著となり、圧電素子の充放電で消費される
電力量がかなりの量となる。このため、電気エネルギー
をより有効に利用する方法が望まれている。
【0009】本発明は以上のような状況に鑑みてなされ
たものであり、駆動電圧によって圧電素子に蓄積される
電気エネルギーをより有効に利用して、消費電力を削減
することのできるインクジェット記録ヘッドの駆動回
路、該回路を有する記録装置、およびインクジェット記
録ヘッドの駆動方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば上記目的
を達成するインクジェット記録ヘッドの駆動回路は、圧
電素子を駆動して発生するエネルギーを利用してインク
滴を吐出するインクジェット記録ヘッドの駆動回路であ
って、前記圧電素子に印加する電圧を出力するバッファ
回路と、前記圧電素子の静電容量よりも大きな容量を有
する少なくとも2つのコンデンサと、前記コンデンサを
並列に接続しその出力が前記バッファ回路に入力される
第1の状態と、前記コンデンサを直列に接続しその出力
が前記バッファ回路に入力される第2の状態と、前記バ
ッファ回路を通った信号が前記コンデンサに並列に入力
される第3の状態とを切り替る切替手段と、前記第1の
状態で前記コンデンサを充電した後に前記第2の状態に
切り替えて前記圧電素子を駆動し、前記第3の状態で前
記圧電素子に蓄積された電荷が前記コンデンサに蓄積さ
れるように、前記切替手段および前記バッファ回路の動
作を制御する制御手段とを備えている。
【0011】上記目的は前記インクジェット記録ヘッド
の駆動回路を有する記録装置によっても達成される。
【0012】また、上記目的を達成するインクジェット
記録ヘッドの駆動方法は、圧電素子とを駆動して発生す
るエネルギーを利用してインク滴を吐出するインクジェ
ット記録ヘッドの駆動方法であって、前記圧電素子に印
加する電圧を出力するバッファ回路と、前記圧電素子の
静電容量よりも大きな容量を有する少なくとも2つのコ
ンデンサとを用意し、前記コンデンサを並列に接続しそ
の出力が前記バッファ回路に入力される第1の状態で前
記コンデンサを充電した後に、前記コンデンサを直列に
接続しその出力が前記バッファ回路に入力される第2の
状態に切り替えて前記圧電素子を駆動し、前記バッファ
回路を通った信号が前記コンデンサに並列に入力される
第3の状態として、前記圧電素子に蓄積された電荷が前
記コンデンサに蓄積されるように、前記コンデンサの接
続および前記バッファ回路の動作を切り替る。
【0013】すなわち、圧電素子とを駆動して発生する
エネルギーを利用してインク滴を吐出するインクジェッ
ト記録ヘッドを駆動する際に、圧電素子に印加する電圧
を出力するバッファ回路と、圧電素子の静電容量よりも
大きな容量を有する少なくとも2つのコンデンサとを用
意し、コンデンサを並列に接続しその出力がバッファ回
路に入力される第1の状態でコンデンサを充電した後
に、コンデンサを直列に接続しその出力がバッファ回路
に入力される第2の状態に切り替えて圧電素子を駆動
し、バッファ回路を通った信号がコンデンサに並列に入
力される第3の状態として、圧電素子に蓄積された電荷
がコンデンサに蓄積されるように、コンデンサの接続お
よびバッファ回路の動作を切り替る。
【0014】これによれば、少なくとも2つのコンデン
サを用いたポンプアップ回路を形成して充電された電圧
の2倍の電圧で圧電素子を駆動し、駆動の際に圧電素子
に蓄積された電荷をコンデンサに戻すことができるの
で、電気エネルギーを有効に利用して、記録ヘッドを駆
動する際の消費電力を削減することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照して本発明の
好適な実施形態について詳細に説明する。
【0016】なお、以下に説明する実施形態では、イン
クジェット記録方式を用いた記録装置としてプリンタを
例に挙げ説明する。
【0017】本明細書において、「記録」(「プリン
ト」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報
を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人
間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否
かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等
を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものと
する。
【0018】また、「記録媒体」とは、一般的な記録装
置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック
・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮
革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
【0019】さらに、「インク」(「液体」と言う場合
もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様
広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されるこ
とによって、画像、模様、パターン等の形成または記録
媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付
与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され
得る液体を表すものとする。
【0020】始めに、本発明のインクジェット記録ヘッ
ドの駆動回路を適用する記録装置について説明する。
【0021】<装置本体の概略説明>図9は、本発明の
インクジェット記録ヘッドの駆動回路を適用する代表的
な実施形態としてのインクジェットプリンタIJRAの
構成の概要を示す外観斜視図である。
【0022】図9において、駆動モータ5013の正逆
回転に連動して駆動力伝達ギア5009〜5011を介
して回転するリードスクリュー5005の螺旋溝500
4に対して係合するキャリッジHCはピン(不図示)を
有し、ガイドレール5003に支持されて矢印a,b方
向を往復移動する。キャリッジHCには、記録ヘッドI
JHとインクタンクITとを内蔵した一体型インクジェ
ットカートリッジIJCが搭載されている。
【0023】5002は紙押え板であり、キャリッジH
Cの移動方向に亙って記録用紙Pをプラテン5000に
対して押圧する。5007,5008はフォトカプラ
で、キャリッジのレバー5006のこの域での存在を確
認して、モータ5013の回転方向切り換え等を行うた
めのホームポジション検知器である。
【0024】5016は記録ヘッドIJHの前面をキャ
ップするキャップ部材5022を支持する部材で、50
15はこのキャップ内を吸引する吸引器で、キャップ内
開口5023を介して記録ヘッドの吸引回復を行う。5
017はクリーニングブレードで、5019はこのブレ
ードを前後方向に移動可能にする部材であり、本体支持
板5018にこれらが支持されている。ブレードは、こ
の形態でなく周知のクリーニングブレードが本例に適用
できることは言うまでもない。
【0025】又、5021は、吸引回復の吸引を開始す
るためのレバーで、キャリッジと係合するカム5020
の移動に伴って移動し、駆動モータからの駆動力がクラ
ッチ切り換え等の公知の伝達機構で移動制御される。
【0026】これらのキャッピング、クリーニング、吸
引回復は、キャリッジがホームポジション側の領域に来
た時にリードスクリュー5005の作用によってそれら
の対応位置で所望の処理が行えるように構成されている
が、周知のタイミングで所望の動作を行うようにすれ
ば、本例にはいずれも適用できる。
【0027】<制御構成の説明>次に、上述した装置の
記録制御を実行するための制御構成について説明する。
【0028】図10はインクジェットプリンタIJRA
の制御回路の構成を示すブロック図である。制御回路を
示す同図において、1700は記録信号を入力するイン
ターフェース、1701はMPU、1702はMPU1
701が実行する制御プログラムを格納するROM、1
703は各種データ(上記記録信号やヘッドに供給され
る記録データ等)を保存しておくDRAMである。17
04は記録ヘッドIJHに対する記録データの供給制御
を行うゲートアレイ(G.A.)であり、インターフェ
ース1700、MPU1701、RAM1703間のデ
ータ転送制御も行う。1710は記録ヘッドIJHを搬
送するためのキャリアモータ、1709は記録紙搬送の
ための搬送モータである。1705は記録ヘッドを駆動
するヘッドドライバ、1706,1707はそれぞれ搬
送モータ1709、キャリアモータ1710を駆動する
ためのモータドライバである。
【0029】上記制御構成の動作を説明すると、インタ
ーフェース1700に記録信号が入るとゲートアレイ1
704とMPU1701との間で記録信号がプリント用
の記録データに変換される。そして、モータドライバ1
706、1707が駆動されると共に、ヘッドドライバ
1705に送られた記録データに従って記録ヘッドが駆
動され、記録が行われる。
【0030】ここでは、MPU1701が実行する制御
プログラムをROM1702に格納するものとしたが、
EEPROM等の消去/書き込みが可能な記憶媒体を更
に追加して、インクジェットプリンタIJRAと接続さ
れたホストコンピュータから制御プログラムを変更でき
るように構成することもできる。
【0031】<インクカートリッジの説明>なお、上述
のように、インクタンクITと記録ヘッドIJHとは一
体的に形成されて交換可能なインクカートリッジIJC
を構成しても良いが、これらインクタンクITと記録ヘ
ッドIJHとを分離可能に構成して、インクがなくなっ
たときにインクタンクITだけを交換できるようにして
も良い。
【0032】図11は、インクタンクとヘッドとが分離
可能なインクカートリッジIJCの構成を示す外観斜視
図である。インクカートリッジIJCは、図11に示す
ように、境界線Kの位置でインクタンクITと記録ヘッ
ドIJHとが分離可能である。インクカートリッジIJ
CにはこれがキャリッジHCに搭載されたときには、キ
ャリッジHC側から供給される電気信号を受け取るため
の電極(不図示)が設けられており、この電気信号によ
って、前述のように記録ヘッドIJHが駆動されてイン
クが吐出される。
【0033】なお、図11において、500はインク吐
出口列である。また、インクタンクITにはインクを保
持するために繊維質状もしくは多孔質状のインク吸収体
が設けられている。
【0034】[実施形態]図1は、上述のようなインク
ジェットプリンタに適用される、本発明のインクジェッ
ト記録ヘッドの駆動回路の実施形態の構成を示す回路図
である。なお、この駆動回路は、図10のブロック図に
おいてはヘッドドライバ1705に対応する。
【0035】図中1は圧電素子を駆動する電力を供給す
る電源、S1〜S4は回路構成を切り替えるFETなど
の半導体スイッチである。C1は電源電圧を安定化させ
るためのコンデンサ、C2及びC3は圧電素子を駆動す
る電荷を蓄積するコンデンサであり、記録ヘッド内に含
まれる圧電素子の静電容量の総和より十分大きな容量の
ものをそれぞれ用いる。2は駆動制御信号により圧電素
子を駆動するパルス状の信号を発生する駆動信号発生回
路、3は圧電素子を駆動するためのバッファ回路であ
る。
【0036】4は各圧電素子に記録データに従って駆動
電圧を選択的に印加するための半導体スイッチであり、
5は記録ヘッド内に設けられた圧力室を拡張/収縮させ
て、インク滴を吐出させるチタン酸バリウムなどの圧電
素子である。
【0037】半導体スイッチ4および圧電素子5は、記
録ヘッドIJH内に各ノズルに対応して設けられてい
る。本実施形態の圧電素子5は、印加電圧が高くなると
圧力室の体積を減少させ、対応するノズルからインク滴
が吐出されるように構成されている。
【0038】6は駆動電圧を検出して所定の値と比較す
る比較器、7は駆動波形制御信号と比較回路6の出力信
号によりS2〜S4を切り替える制御回路である。
【0039】図3は、本実施形態でバッファ回路3から
出力され圧電素子5に印加される駆動波形の例を示すグ
ラフである。図中の電圧V1は電源1から出力される電
圧値に等しく、V2はV1の2倍の電圧である。Vaお
よびVbはS2〜S4を切り替えるために比較器6の閾
値として設定される電圧であり、それぞれV1よりも少
し低い電圧および少し高い電圧に設定されている。
【0040】図3においてT1〜T3で示した各期間に
よって、スイッチS2〜S4の状態は図4に示すように
切り替わる。図5〜図7は、スイッチS2〜S4が期間
T1〜T3にそれぞれ図4に示した状態となったときの
駆動回路の概略を示す回路図である。以下、これらの図
を参照して本実施形態の動作を説明する。
【0041】まず待機時にはスイッチS2〜S4は図4
のT1で示される状態であり、駆動回路の接続状態は図
5で示すようになっており、圧電素子5に印加されてい
る電圧はほぼ接地電圧に近いV3である。
【0042】図5に示される回路状態でS1がオンされ
るとコンデンサC2およびC3には電源電圧V1が印加
される。この状態においてC2およびC3への充電が完
了した時点t1で、圧電素子の駆動を開始するべく、ま
ずスイッチS1をオフにして電源を切り離し、駆動制御
信号により駆動信号発生回路2によってバッファ回路3
を動作させ、圧電素子に電圧の印加を開始する。
【0043】印加される電圧が上昇して閾値電圧Vaを
越えたことを比較器6が検出すると、制御回路7からの
切替信号によってスイッチS2〜S4は、図4のT2で
示される状態となり、その接続状態は図6に示すように
切り替わる。このとき、C2およびC3が直列接続とな
るため、バッファ回路3から出力される電圧は時点t1
でV1のほぼ2倍のV2近傍の電圧V4まで上昇する。
このとき電圧か印加された圧電素子は圧力室の体積を減
少させ、対応するノズルからインク滴が吐出される。
【0044】所定時間経過後に制御回路7からの切替信
号によりスイッチS2〜S4は、図4のT3で示される
状態となり、その接続状態は図7に示すように切り替わ
る。これにより、バッファ回路3から出力される電圧は
時点t2から時間と共に低下する。このとき各圧電素子
5に蓄えられた電荷が、バッファ回路3を介してコンデ
ンサC2およびC3に充電される。
【0045】この間コンデンサC2およびC3と圧電素
子5との間で充放電が行われるが、圧電素子5の静電容
量の総和よりコンデンサの容量を十分に大きなものとす
ることにより、コンデンサの電圧の変動ははとんど無
い。
【0046】バッファ回路3の出力電圧がVb未満とな
ったことを比較器6が検出すると、制御回路7からの切
替信号によってスイッチS2〜S4は、図4のT1で示
される状態となり、その接続状態は図5に示すように切
り替わる。これにより、圧電素子5に印加される電圧は
さらに降下し、時点t3で元の電圧V3に戻る。この期
間T1においては、圧電素子5から放出される電荷はコ
ンデンサには戻すされない。
【0047】この後、スイッチS1を再度オンとして電
源1によりコンデンサC2およびC3を充電して、次回
の駆動に備える。以上の動作を繰り返し行うことによ
り、圧電素子5が駆動される。
【0048】上記の動作において、スイッチS1のオン
/オフを切り替るタイミングは、それぞれ図3のt0お
よびt3の近傍であればよく、コンデンサC2およびC
3が十分に充電された時点でオフとし、駆動電圧が降下
してV3に落ち着くまでの間にオンとすれば良い。
【0049】以上説明したように本実施形態によれば、
C2およびC3の2つのコンデンサの接続状態を切り替
ることにより、電源電圧のほぼ2倍の電圧で圧電素子を
駆動することができると共に、駆動の際に圧電素子に蓄
積された電荷を再度コンデンサに戻して電気エネルギー
を有効に利用して、記録ヘッドを駆動する際の消費電力
を削減することができる。
【0050】[変形例]上述の実施形態では、圧電素子
に加える電圧が上昇している期間T1からT2への間
に、回路の接続状態を図5の状態から図6の状態へと切
り替えていたが、この場合、切り替え時間を短くしない
と、切り替え時に波形が乱れて吐出に影響がでることが
ある。
【0051】これを防止するため、圧電素子5の駆動電
圧の波形を図8のようにしてもよい。この場合には、駆
動電圧が最も低下したV6であるときに、回路の接続状
態を図5の状態から図6の状態へと切り替える。このよ
うにすると、駆動電圧が最も低い状態では、圧電素子は
圧力室を拡張している状態であり、インクを引き込んで
いる時なので、駆動波形が多少乱れても影響は少ない。
【0052】しかしながらこの場合、駆動電圧を最も低
い電圧V6から最も高い電圧V7まで急速に上昇させる
必要があるので上述の実施形態と比べて電気エネルギー
の利用効率が低下する。
【0053】[他の実施形態]上記実施形態で例示した
プリンタ以外に、記録装置が記録できる最大記録媒体の
幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッ
ドを用いるラインプリンタに本発明を適用することもで
きる。この場合記録ヘッドの構成としては、複数記録ヘ
ッドの組み合わせによってその長さを満たす構成や、一
体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいず
れでもよい。
【0054】加えて、上記の実施形態で説明した記録ヘ
ッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリ
ッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置本体に装着さ
れることで、装置本体との電気的な接続や装置本体から
のインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの
記録ヘッドを用いてもよい。
【0055】また、以上説明した記録装置の構成に、記
録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加する
ことは記録動作を一層安定にできるので好ましいもので
ある。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対して
のキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは
吸引手段あるいはこれらの組み合わせなどがある。ま
た、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを備えるこ
とも安定した記録を行うために有効である。
【0056】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってで
も良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもで
きる。
【0057】なお、本発明は、複数の機器(例えばホス
トコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリン
タなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの
機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置
など)に適用してもよい。
【0058】また、本発明の目的は、前述した実施形態
の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記
録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるい
は装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュ
ータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログ
ラムコードを読み出し実行することによっても、達成さ
れることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読
み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の
機能を実現することになり、そのプログラムコードを記
憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、
コンピュータが読み出したプログラムコードを実行する
ことにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけ
でなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピ
ュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)
などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理に
よって前述した実施形態の機能が実現される場合も含ま
れることは言うまでもない。
【0059】さらに、記憶媒体から読み出されたプログ
ラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カー
ドやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わ
るメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示
に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備
わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、そ
の処理によって前述した実施形態の機能が実現される場
合も含まれることは言うまでもない。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、少
なくとも2つのコンデンサを用いたポンプアップ回路を
形成して充電された電圧の2倍の電圧で圧電素子を駆動
し、駆動の際に圧電素子に蓄積された電荷をコンデンサ
に戻すことができるので、電気エネルギーを有効に利用
して、記録ヘッドを駆動する際の消費電力を削減するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット記録ヘッドの駆動回路
の実施形態の構成を示す回路図である。
【図2】従来のインクジェット記録ヘッドの駆動回路の
構成を示す回路図である。
【図3】図1の回路の駆動波形の例を示すグラフであ
る。
【図4】各期間におけるスイッチS2〜S4の状態を示
す図である。
【図5】期間T1のときの回路の接続状態を示す図であ
る。
【図6】期間T2のときの回路の接続状態を示す図であ
る。
【図7】期間T3のときの回路の接続状態を示す図であ
る。
【図8】図1の回路の駆動波形の別の例を示すグラフで
ある。
【図9】本発明の好適な実施形態であるプリンタの外観
を示す図である。
【図10】図9のプリンタの制御構成を示すブロック図
である。
【図11】図9のプリンタのインクジェットカートリッ
ジを示す図である。
【符号の説明】
1 電源 2 駆動信号発生回路 3 バッファ回路 4 スイッチ 5 圧電素子 6 比較器 7 制御回路 C1〜C3 コンデンサ S1〜S4 スイッチ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電素子を駆動して発生するエネルギー
    を利用してインク滴を吐出するインクジェット記録ヘッ
    ドの駆動回路であって、 前記圧電素子に印加する電圧を出力するバッファ回路
    と、 前記圧電素子の静電容量よりも大きな容量を有する少な
    くとも2つのコンデンサと、 前記コンデンサを並列に接続しその出力が前記バッファ
    回路に入力される第1の状態と、前記コンデンサを直列
    に接続しその出力が前記バッファ回路に入力される第2
    の状態と、前記バッファ回路を通った信号が前記コンデ
    ンサに並列に入力される第3の状態とを切り替る切替手
    段と、 前記第1の状態で前記コンデンサを充電した後に前記第
    2の状態に切り替えて前記圧電素子を駆動し、前記第3
    の状態で前記圧電素子に蓄積された電荷が前記コンデン
    サに蓄積されるように、前記切替手段および前記バッフ
    ァ回路の動作を制御する制御手段とを備えたことを特徴
    とするインクジェット記録ヘッドの駆動回路。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記バッファ回路の出
    力電圧に応じて前記切替手段の接続状態を切り替るよう
    に制御することを特徴とする請求項1に記載のインクジ
    ェット記録ヘッドの駆動回路。
  3. 【請求項3】 前記切替手段は、半導体スイッチング素
    子を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のイ
    ンクジェット記録ヘッドの駆動回路。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれか1項に記載の
    インクジェット記録ヘッドの駆動回路を有することを特
    徴とする記録装置。
  5. 【請求項5】 圧電素子とを駆動して発生するエネルギ
    ーを利用してインク滴を吐出するインクジェット記録ヘ
    ッドの駆動方法であって、 前記圧電素子に印加する電圧を出力するバッファ回路
    と、 前記圧電素子の静電容量よりも大きな容量を有する少な
    くとも2つのコンデンサとを用意し、 前記コンデンサを並列に接続しその出力が前記バッファ
    回路に入力される第1の状態で前記コンデンサを充電し
    た後に、 前記コンデンサを直列に接続しその出力が前記バッファ
    回路に入力される第2の状態に切り替えて前記圧電素子
    を駆動し、 前記バッファ回路を通った信号が前記コンデンサに並列
    に入力される第3の状態として、前記圧電素子に蓄積さ
    れた電荷が前記コンデンサに蓄積されるように、前記コ
    ンデンサの接続および前記バッファ回路の動作を切り替
    ることを特徴とするインクジェット記録ヘッドの駆動方
    法。
  6. 【請求項6】 前記バッファ回路の出力電圧に応じて前
    記コンデンサの接続状態を切り替ることを特徴とする請
    求項5に記載のインクジェット記録ヘッドの駆動方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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