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JP2002039708A - 静電容量式近接センサ - Google Patents

静電容量式近接センサ

Info

Publication number
JP2002039708A
JP2002039708A JP2000227396A JP2000227396A JP2002039708A JP 2002039708 A JP2002039708 A JP 2002039708A JP 2000227396 A JP2000227396 A JP 2000227396A JP 2000227396 A JP2000227396 A JP 2000227396A JP 2002039708 A JP2002039708 A JP 2002039708A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resonance
capacitance
circuit
sensor
sensor electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000227396A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisashi Inaba
恒 井奈波
Yuichi Murakami
裕一 村上
Seiichi Ieda
清一 家田
Eiji Mushiaki
栄司 虫明
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
Priority to JP2000227396A priority Critical patent/JP2002039708A/ja
Publication of JP2002039708A publication Critical patent/JP2002039708A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)
  • Electronic Switches (AREA)
  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 確実に物体の接近を検出するセンサとするこ
と、及び、低コスト化、小型化に対応可能なセンサ構成
とする。 【解決手段】 共振回路15を用いて、センサ電極19
に対しての物体9の接近を静電容量変化に基づいて検出
するものであり、センサ電極19の電極容量Csと共振
回路のもつ容量Ciを共振容量Cとし、共振容量Cと共
振インダクタLを直列接続して共振周波数frを有する
直列共振回路15を形成する。この直列共振回路15を
励振周波数f0で共振させた場合に、励振周波数f0を共
振周波数frより高く設定して、直列共振回路の共振電
圧Vrに基づき、物体9の検出を行うようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は共振回路を用いて、
センサ電極に対する物体の接近を、物体とセンサ電極間
の静電容量変化に基づいて検出する静電容量式近接セン
サに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の静電容量式のセンサは、
少なくとも2枚のセンサ電極を設け、一方のセンサ電極
を接地状態にして、他方のセンサ電極を共振回路に接続
し、センサ電極を一定の発振状態で共振させた状態にし
ておく。この状態下で、センシングを行うセンサ電極に
対し、物体(人や障害物等があるが、ここでは、例え
ば、人とする)が近づくと、人とセンサ電極との間で静
電容量Cfeが形成され、その静電容量Cfeは人がセンサ
電極の近くにいないときの静電容量Ceよりも増加す
る。その結果、静電容量変化により共振を行っている発
振回路の共振電圧(発振レベルともいう)が変化するた
め、共振電圧の電圧変化を検出することにより、人の接
近が検出できるものである。このような近接センサは、
例えば、特開平10−48345号公報に開示されてい
る。
【0003】通常、LCから成る発振回路(共振回路)
はLC共振現象を利用するため、発振回路のもつ特性
(例えば、Q値)は環境変化(例えば、温度変化等)や
部品公差等によりばらつくことから、共振電圧を所定状
態(例えば、所定の発振電圧)に維持するため、発振回
路に温度補償回路や内部調整回路を付加して、このよう
な温度補償回路や内部調整回路により補正をかけ、発振
状態を安定なものにして、センサ性能を維持している。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
の如く発振回路に温度変化等の影響で発振レベルが変化
した場合に、発振状態を所定の発振状態に維持するた
め、温度等の環境変化により発振状態が変動した場合で
も確実に物体が検出でき、センサ性能が低下しないよう
にしなければならない。
【0005】また、上記の如く、温度補償回路や内部調
整回路を用いて共振電圧を維持する方法では、回路が複
雑化になると共に、センサ回路が大型化してしまい、低
コスト化や小型化には対応できい。
【0006】よって、本発明は上記の問題点に鑑みてな
されたものであり、確実に物体の接近を検出すること、
及び、低コスト化、小型化に対応可能なセンサ構成とす
ることを技術的課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに講じた技術的手段は、共振回路を用いて、センサ電
極に対しての物体の接近を、前記物体と前記センサ電極
間の静電容量変化に基づいて検出する静電容量式近接セ
ンサにおいて、センサ電極の有する電極容量を含む前記
共振回路の容量を共振容量とし、該共振容量と共振イン
ダクタを直列接続して、共振周波数frを有する直列共
振回路を形成し、該直列共振回路を励振周波数f0で共
振させた場合に、励振周波数f0を前記共振周波数fr
より高く設定し、前記直列共振回路の共振電圧に基づ
き、前記物体の検出を行うようにしたことである。
【0008】これによれば、共振回路の共振周波数fr
は、物体(例えば、人や障害物等)がセンサ電極へ接近
するにつれ、物体とセンサ電極間の静電容量変化が発生
する。この場合、物体とセンサ電極の間で静電容量が形
成されるため、物体がセンサ電極の近くに存在しない場
合に比べて静電容量が増加する。その結果、共振回路の
共振周波数fr(=1/(2π√LC))は静電容量の
増加に伴って、周波数が低くなる方(fr’とする)に
移行する。この場合、f0<fr’<frでは励振周波
数f0での共振電圧Vrは増加し、更にf’の周波数は
低周波数側に移行した場合に、fr’<f0<frでは
励振周波数f0での共振電圧は減少するものとなる。こ
のため、励振周波数f0の範囲が定まっていないと、セ
ンサ電極に対して、物体の接近状態によっては、発振電
圧が増加または減少するものとなるが、励振周波数f0
を共振周波数frより高くなるよう設定しているので、
fr’<fr<f0となり、共振電圧は物体がセンサ電
極へ接近する場合には減少するのみとなるため、物体の
接近を確実に検出することが可能となることからセンサ
性能が向上する。
【0009】この場合、共振電圧の変化に基づき、物体
の検出を行うようにすれば、センサ電極に対する物体の
接近に伴う共振電圧の変化する状態から物体の検出を確
実に行うことが可能となる。
【0010】また、共振電圧を検波し、検波された検波
電圧を微分して検波電圧の変化より、物体の検出を行う
ようにすれば、共振電圧を検波することにより、交流成
分を直流成分に変換して、検波された直流成分の検波電
圧を微分することによりセンサ電極に対する物体の動き
を検出し、物体の接近しつつある状態(変化分)を正確
に検出することが可能となる。これは、簡単な微分回路
により検出を行うことが可能となり、検波電圧の微分に
より物体の接近に伴う変化がわかる。また、これは環境
変化等により共振回路のQ値が変化しても検波電圧の微
分による変化には影響を受けず、共振回路の変化のみを
検出することで、共振電圧の微調整による補正をなくし
ても物体を検出することが可能となるので、従来のよう
に、温度補償回路や調整回路は必要なく、小型化、低コ
スト化および簡素化が可能なセンサ構成とすることが可
能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明の静電容量式近接セン
サを車両のキーレスエントリーシステム(スマートエン
トリーシステムともいう)1に適用した場合のシステム
ブロック図である。このシステム1は、ユーザ、例え
ば、運転者がリモコンと称される携帯機60を携帯し、
車両に対して接近あるいは離間した場合に、車両ドア3
のドアロック装置(ドアロック部44)の施錠/解錠を
車両キーによる操作ドア開/閉動作を必要とせずに、車
両側と携帯機60との通信および人の意志に基づいた車
両ドア3の施錠/解錠等の操作が行えるものである。
【0012】このシステム1では、車両には車外と通信
を行う第1送信アンテナ10と第2送信アンテナ33の
2つの車外/車内アンテナを有している。第1送信アン
テナ10は車両ドア3に設けられるドアハンドル2の中
に配設され、第2送信アンテナ33は車室内のインスツ
ルメントパネル内に設けられる。第1送信アンテナ10
は第1送信部34に接続され、第2送信アンテナ33は
第2送信部36に接続されて、両送信部34,36は制
御を司るコントローラ20に夫々接続されている。ま
た、コントローラ20には、車両ドア3に対しての物体
(ここでは、人とする)の接近を検出するセンサ電極1
9と、センサ電極19からの情報に基づいて人を検出す
るセンサ検出部18が接続されている。センサ検出部1
8と第1送信部34は別体で設けてもよいが、本実施形
態においては一体化され、車外に信号を発信する車外発
信機31となっている。
【0013】コントローラ20は第1送信部34と第2
送信部36に各々第1リクエスト信号(車外リクエスト
信号)および第2リクエスト信号(車内リクエスト信
号)を送信する。このコードが変調された、例えば、1
34KHzのリクエスト信号が第1送信アンテナ10と
第2送信アンテナ33から運転者が車両乗車時に携帯す
るリモコンと称される携帯機60に対して、車外リクエ
スト信号および室内リクエスト信号を送信する。
【0014】また、車両には受信アンテナ35が設けら
れており、受信アンテナ35で携帯機60から出力され
るID情報信号を受信する。携帯機60から出力され
る、例えば、300MHzの信号は、車両側の受信部2
4において受信され、復調されてコントローラ20に入
力される。コントローラ20はドアロックを行う第1コ
ード、エンジン始動を行う第2コード、トランスポンダ
のIDコード等のコードを電源が遮断された状態でもメ
モリ26内に記憶できる機能をもつ。
【0015】コントローラ20に接続される操作検出部
28はイグニッション等のスイッチ操作を検出し、カー
テシSW等に代表されるドア開閉検出部30はドアの開
閉を検出する。センサ群32は車速や窓の開閉を各種セ
ンサにより検出する。
【0016】また、コントローラ20にはステアリング
操作を機械的にロックして禁止することが可能なステア
リングロック部40、エンジンへの燃料供給を禁止した
り、不正使用時にイグニッション動作を禁止するイモビ
ライザ部42、及び、ドア全てをロックまたはアンロッ
ク状態にするドアロック装置に代表されるドアロック部
44が接続される。更に、コントローラ20には、車両
のエンジン50のエンジン制御を行うエンジン制御部4
8が接続されている。
【0017】図2に本システム1で使用する携帯機60
のブロック図を示す。携帯機60には、300MHzで
信号を車両に対して送信する送信アンテナ62と車両か
ら送信された134KHzのIDリクエスト信号を受信
する受信アンテナ64を有し、これらはコントローラ6
8に接続される送受信回路66に接続されている。
【0018】受信アンテナで受信された車両の車載機か
らの134KHzのリクエスト信号(車外リクエスト信
号)は受信されると、送受信回路66で復調されてコン
トローラ68に入力される。コントローラ68はメモリ
70の内部に記憶されたID情報を含んだ第1コード、
第2コードを送受信回路66に送信し、送受信回路66
で変調され、300MHzの信号で送信アンテナ62か
ら車両の車載機に対して送信する。
【0019】車載機の第1送信アンテナ10と第2送信
アンテナからは、周波数134KHzのIDリクエスト
信号が送信され、ユーザ(特に、運転者)に携帯される
携帯機60は、これらのリクエスト信号を受信すると、
受信した信号に応じてID情報を含んだ第1、第2コー
ドを変調した周波数300MHzの信号をアクノレッジ
信号として返送する。受信アンテナ35は車内のインナ
ーミラーに取り付けられており、受信アンテナ35で受
信された携帯機60からの300MHzの信号は、受信
回路24で復調されてコントローラに入力され、コント
ローラ20は第1、第2コードを受信することができ
る。
【0020】次に、図3および図4を参照し、車両ドア
3に取り付けられるドアハンドル2について説明する。
車両ドア3にはドアハンドル2が金属性のドアから車幅
方向外側に突出して取り付けられている。ドアハンドル
2は中央のグリップ部GPを手で握り、車幅方向にドア
ハンドル2を開方向に動作させることにより、車両ドア
3を開閉することができる。図3では、2軸式ループア
ンテナと称されるアンテナ(第1送信アンテナ)10を
ドアハンドル2の中に配設した概要を示し、その具体的
な構成を図4に示す。尚、本実施形態では、ドアハンド
ル2をグリップ型ハンドルとして説明を行うが、これに
限定されないものとする。
【0021】図3の説明図では、ドアハンドル2の中
に、巻線方向が互いに直交する2方向の2軸式アンテナ
10、及び、アンテナ10に共振を与える共振容量を1
面に開口部を有する細長い樹脂性のケース5の中に配設
している。図3の如くケース内にアンテナ10を配設し
た状態では、アンテナ10への給電はドアハンドル2の
グリップ部GPの後部(図3の右側)に設けられた孔2
baを介して、車両ドア3とドアパネルの間に配設され
た車外発信機31に接続され、アンテナ10に給電を行
うことにより2軸のアンテナとして機能する。尚、本実
施形態で使用するアンテナ10の具体的なコイルの巻き
方およびそのアンテナ構成に関しては、本出願人が提案
した特開平11−340734号公報に示される公知の
技術を採用している。
【0022】また、ドアハンドル2にはドアハンドル2
への人の接近を検出する略U字状を呈したセンサ電極1
9が配設されている。センサ電極19は概略、横方向に
細長い略U字型となった音叉型の形状を呈している。こ
のセンサ電極19は、非磁性体の銅や黄銅等の導電性の
良い部材から成り、センサ電極19の開放端側の電極の
幅方向の大きさは、開放端へいく途中の電極の幅方向の
大きさに比べて大きくなっている。このようにセンサ電
極19の中間の部分に空間部を形成することにより、1
つのドアハンドル2の中に、アンテナ10とセンサ電極
19とを対向した状態で配設した場合、アンテナ10の
外方への放射特性をセンサ電極19の形状により妨げに
くくすることが可能となる。それ故に、アンテナ10か
ら車両外部の携帯機60に対して信号(例えば、IDリ
クエスト信号等)を遠くまで飛ばすことが可能となる。
【0023】また、センサ電極19の開放端の反対側の
端部19aには、センサ検出部18に接続されるハーネ
ス7の端部が接続されるよう中央に孔の開いた端子形状
を呈している。センサ電極19は、略U字形状を呈する
部位(センサ部)SENおよびU字形状の中央から延在
する端部19aの根元部位は、センサ電極19が雨滴等
の影響を受けて腐食等が発生し、人センサとしての検出
感度が劣化しないようフィルム(図示せず)で覆われて
いる。
【0024】センサ電極19はカシメあるいは半田付け
等の固定手段にてハーネス7が接続されており、センサ
電極19から延びるハーネス7もまた、アンテナ同様に
ドアハンドル2のグリップ部GPの後部(図3に示す右
側)に設けられた孔2baを介して、車外発信機31の
センサ検出部18に接続される。
【0025】ドアハンドル2は乗降時に開閉される車両
ドア3の後方に設けられており、図4に示すベース部2
aから車両ドア3の内側に連続的に延びるアーム2bを
軸としてグリップ部GPの開閉動作を行うことにより、
車両ドア3を開閉することができる。
【0026】ドアハンドル2はベース部2aをもち、意
匠面を向上させることを目的として前部にいくに従って
緩やかに湾曲した形状を呈している。また、ドアハンド
ル2は強度を持たせるため、金属製(例えば、亜鉛等)
のダイキャストより作られており、外表面にクロム等の
メッキが施される。金属性のドアハンドル2は外方(取
付け時に外側となる方向)に開口部32を有し、そこに
アンテナ10が配設される。ドアハンドル内に配設され
るアンテナ10は、開口部32が風雨にさらされてもア
ンテナ機能に影響がない様に、開口部32全体が樹脂性
のドアハンドルカバー2cにより覆われる。
【0027】次に、図5を参照して、ドアハンドル2の
グリップ部GPに取り付けられるセンサ電極19と、車
外発信機のセンサ検出部18の構成について説明する。
ここでは、センサ電極19のもつ容量を電極容量Csと
した場合、図5に示すLCで形成される回路(共振イン
ダクタ16のインダクタンスLと、センサ電極19の容
量Csと、車外発信機内のセンサ検出部18の容量(調
整容量)Ciで形成)の全体容量を共振容量Cとした場
合、共振容量C(=Cs+Ci)と共振インダクタ16
は直列接続されるため、共振周波数frを有する直列共
振回路(単に、共振回路と称す)15を形成する。この
共振回路15はセンサ検出部18の調整容量Ciを任意
に調整することにより、所望の共振周波数frを得るこ
とができる。
【0028】本実施形態においては、この共振回路15
の一方の共振容量端を接地し、他方の共振インダクタ1
6のコイル端に発振器OSCを接続して、励振周波数f
0(例えば、134KHz)で共振させる方法をとって
いる。
【0029】共振回路15の共振インダクタLと共振容
量Cとの間には共振により交流成分を有する共振電圧V
rが発生するが、この共振電圧を直流成分に検波して変
換する検波回路14が接続され、検波回路14の出力に
は検波電圧Vaの変化の状態を検出する微分器13が接
続される。また、微分器13の出力には比較器21の一
方の端子(非反転入力端子)が接続されると共に、比較
器21の他方の端子(反転入力端子)が基準電圧22に
接続される。よって、微分器13の出力電圧Vbが基準
電圧Vcよりも高い場合に、低レベルから高レベルへと
切り換わり、微分器13の出力電圧Vbが基準電圧Vc
よりも低い場合に、高レベルから低レベルへと切り換わ
り、この比較器21からの出力信号がセンサ信号とな
る。
【0030】よって、本システム1では、携帯機60を
もつ人9の車両ドア3への接近をドアハンドル2に設け
られたセンサ電極19により検出することができる。例
えば、人9が車両ドア3を開状態に開ける場合、ドアハ
ンドル2のグリップ部GPを握る動作(手の接近)によ
り、静電容量が変化することで、人の接近を検出するこ
とができる。通常、車両ドア3を開状態にしたい場合に
は、人9はグリップ部GPに手を近づけ、ドアハンドル
2のグリップ部GPを握り、グリップ部GPを車両の外
方に引いて開方向に動作させ、車両ドア3を開状態とす
る動作を行うが、この場合、金属性のドアハンドル2と
センサ電極19との間、及び、センサ電極19に対する
無限延長線とセンサ電極19との間の総和の静電容量
が、人9の接近により増加する。つまり、人(通常は指
もしくは手の平である)9がセンサ電極19へ接近する
と、人9とセンサ電極19には人9がセンサ電極19の
近くにない場合に比べ、新たに静電容量が並列で付加さ
れた形となる。このように、人9のセンサ電極19への
接近動作に伴い、両者間の距離が次第に短くなるため、
人9とセンサ電極19との間の静電容量が徐々に増加し
てゆき、静電容量変化が発生する。
【0031】一方、LCから成る共振回路15は共振周
波数fr(=1/(2π√LC))にて、人9が近くに
存在しない場合には所定の共振電圧Vrにて一定の発振
を保っている。しかし、人9が接近すると前述の如く容
量Cが増加することから、その結果、共振周波数frは
frより低い周波数にfr’に移行する。この場合、セ
ンサ電極19への接近状態が急であれば、共振周波数f
rの移行変化は大きく、瞬時にしてfr’へ移行する。
【0032】この場合、共振周波数frがfr’となる
が、図6に示す(a)のように、f0<fr’<frの
場合には励振周波数f0での共振電圧Vrは増加する。
一方、図6に示す(b)のように、fr’<f0<fr
の場合には励振周波数f0での共振電圧は減少する。こ
のため、共振回路15のもつ共振周波数frと励振周波
数f0の関係が定義されていない場合には、図6の
(a)および(b)に示すようにセンサ電極19への人
9の接近に伴い、発振電圧Vrは増加または減少する
が、本実施形態においては、図6に示す(c)に示すよ
うに、励振周波数f0が共振周波数frより高くなるよ
う設定している。
【0033】つまり、fr’<fr<f0という条件に
設定しておけば、発振電圧Vrは人9がセンサ電極19
へ接近する場合に減少のみとなる。
【0034】よって、人9がセンサ電極19に接近する
と交流成分の共振電圧Vrは変化(低下)し、その共振
電圧Vrの変化を検波回路14により検波して直流成分
に変換すると、人9の動作に伴う変化が直流成分の変化
として現れる。その直流変化を微分回路13により微分
してやれば、人9の動作変化がなされるタイミングにて
その信号変化を増幅して確実に変化状態を検出すること
ができる。更に、この増幅された変化を比較機21を通
すことで、基準レベルを設定しておき、そのレベルを人
検出の判断基準として、人9の接近状態を検出すること
ができる(図7参照)。
【0035】このようにして、人9の接近(ここでは、
人の意志に基づくドア開動作)を検出した際には、コン
トローラ20は車両がドアロック状態になっている場合
ではドアロック部44にドアロック解除信号を与え、車
両キーによるロック解錠の操作なくして、自動的に車両
ドア3をロック解除し、開状態を許可することができ
る。
【0036】以上説明したように、本実施形態において
は、簡単な共振レベルの変化を検出するために、安価で
簡単な構成の検波回路14、微分回路13、比較器21
を用いることで、人9の検出を行うことができる。これ
は環境変化等により共振回路のQ値が変化しても検波電
圧の微分による変化には影響を受けず、共振回路の変化
のみを検出することができる尚、本実施形態において
は、センサ電極19に対し、人9が接近してくる状態に
ついて説明を行ったが、人9に限定されるものではな
く、人以外に動物、障害物、物体等であっても良い。
【0037】
【効果】本発明によれば、励振周波数f0を共振周波数
frより高くなるよう設定しているので、共振電圧は物
体がセンサ電極へ接近する場合には減少するのみとなる
ため、物体の接近を確実に検出することができ、センサ
性能が向上する。
【0038】この場合、共振電圧の変化に基づき、物体
の検出を行うようにすれば、センサ電極に対する物体の
接近に伴う共振電圧の変化する状態から物体の検出を確
実に行うことができる。
【0039】また、共振電圧を検波し、検波された検波
電圧を微分して検波電圧の変化より、物体の検出を行う
ようにすれば、共振電圧を検波することにより、交流成
分を直流成分に変換して、検波された直流成分の検波電
圧を微分することによりセンサ電極に対する物体の動き
を検出し、物体の接近しつつある状態(変化分)を正確
に検出することができる。これは、簡単な微分回路によ
り検出を行うことができ、検波電圧の微分により物体の
接近に伴う変化がわかる。また、これは環境変化等によ
り共振回路のQ値が変化しても検波電圧の微分による変
化には影響を受けず、共振回路の変化のみを検出するこ
とで、共振電圧の微調整による補正をなくしても物体を
検出することができるので、従来のように、温度補償回
路や調整回路は必要なく、小型化、低コスト化および簡
素化が可能なセンサ構成とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態における静電容量式近接
センサを車両のキーレスエントリーシステム(スマート
エントリーシステム)に適用した場合の車両側のシステ
ムブロック図である。
【図2】 図1に示すシステムでリクエスト信号を受信
した場合にID情報信号を車両側に送信するユーザに携
帯される携帯機のブロック図である。
【図3】 本発明の一実施形態における第1送信アンテ
ナとセンサ電極を車両のドアハンドルに設ける場合の概
要を示した説明図である。
【図4】 本発明の一実施形態における車両ドアに取り
付けられるドアハンドルと物体との関係を示した図であ
る。
【図5】 図1に示すセンサ電極とセンサ検出部の構成
を示す回路ブロック図である。
【図6】 図5に示すセンサ電極に対して物体が接近す
る際に共振周波数frがfr’に変化した場合の励振周
波数f0における共振電圧の変化を示したグラフであ
る。
【図7】 図5に示す各点での出力波形(電圧波形)を
示したグラフである。
【符号の説明】
1 キーレスエントリーシステム(静電容量式近接セン
サを含む) 2 ドアハンドル 3 車両ドア(ドア) 9 物体(人、障害物) 13 微分器 14 検波回路 15 共振回路(直列共振回路) 18 センサ検出部 19 センサ電極 20 コントローラ 21 比較器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 虫明 栄司 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 Fターム(参考) 2F063 AA02 AA49 BA29 BA30 BB08 CA34 DA01 DD02 HA01 KA01 KA04 LA04 LA05 LA12 LA30 ZA01 ZA10 5J050 AA24 AA49 BB22 EE34 EE35 FF29

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共振回路を用いて、センサ電極に対して
    の物体の接近を、前記物体と前記センサ電極間の静電容
    量変化に基づいて検出する静電容量式近接センサにおい
    て、 センサ電極の有する電極容量を含む前記共振回路の容量
    を共振容量とし、該共振容量と共振インダクタを直列接
    続して、共振周波数frを有する直列共振回路を形成
    し、該直列共振回路を励振周波数f0で共振させた場合
    に、励振周波数f0を前記共振周波数frより高く設定
    し、前記直列共振回路の共振電圧に基づき、前記物体の
    検出を行うことを特徴とする静電容量式近接センサ。
  2. 【請求項2】 前記共振電圧の変化に基づき、前記物体
    の検出を行うことを特徴とする請求項1に記載の静電容
    量式近接センサ。
  3. 【請求項3】 前記共振電圧を検波し、検波された検波
    電圧を微分して、検波電圧の変化より前記物体の検出を
    行うことを特徴とする請求項2に記載の静電容量式近接
    センサ。
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