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JP2002038165A - 湿潤燃料ガス化システム及びガス化方法 - Google Patents

湿潤燃料ガス化システム及びガス化方法

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JP2002038165A
JP2002038165A JP2000221345A JP2000221345A JP2002038165A JP 2002038165 A JP2002038165 A JP 2002038165A JP 2000221345 A JP2000221345 A JP 2000221345A JP 2000221345 A JP2000221345 A JP 2000221345A JP 2002038165 A JP2002038165 A JP 2002038165A
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JP
Japan
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steam
temperature
fuel
gas
pyrolysis
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Kunio Yoshikawa
邦夫 吉川
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Japan Science and Technology Agency
Original Assignee
Japan Science and Technology Corp
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  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Treatment Of Sludge (AREA)
  • Incineration Of Waste (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】湿潤燃料を系内の熱エネルギーにより加熱・乾
燥するとともに、加熱・乾燥時に生成した水蒸気の熱量
を有効利用し、しかも、水蒸気の臭気成分を確実に除去
できるガス化システム及びガス化方法の提供。 【解決手段】水分を比較的多量に含む湿潤な燃料を熱分
解し熱分解ガスを生成するガス化炉又は熱分解炉と、湿
潤燃料を加熱・乾燥する乾燥装置と、低温水蒸気を60
0℃以上の高温水蒸気に加熱する水蒸気加熱装置と、乾
燥装置により乾燥した乾燥燃料を供給可能なガス化炉又
は熱分解炉の熱分解域と、熱分解域に生成した熱分解ガ
スを高温粗ガスに改質可能な改質域とを備える。乾燥装
置の熱交換手段は高温粗ガスの顕熱により湿潤燃料を加
熱し、水蒸気導出手段は湿潤燃料中の水分の気化により
生成した臭気性水蒸気を乾燥装置から導出するととも
に、臭気性水蒸気を低温水蒸気として水蒸気加熱装置に
供給し、或いは、臭気性水蒸気を高温粗ガスに混合す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、湿潤燃料ガス化シ
ステム及びガス化方法に関するものであり、より詳細に
は、比較的多量の水分を含む湿潤廃棄物等の湿潤燃料を
熱分解反応によりガス化し、比較的良質の燃料ガスを生
成する湿潤燃料ガス化システム及びガス化方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】廃プラスチック、汚泥、シュレッダダス
ト又は都市ゴミ等の廃棄物、或いは、石炭等の固体又は
半固体燃料を熱分解炉に導入し、無酸素又は低酸素状態
の高温還元性雰囲気において燃料を熱分解して熱分解ガ
スを生成する有形燃料のガス化システムが知られてい
る。熱分解炉として、廃棄物ガス化溶融炉、石炭ガス化
炉、ロータリーキルン式熱分解炉(外部加熱式熱分解
炉)又はー括投入型熱分解炉(自燃式熱分解炉) などの
様々な形式の燃焼炉又は焼成炉が、一般に使用される。
【0003】本発明者等は、800℃を超える高温の空
気を連続的に供給可能な高温空気発生装置と、多数の球
形セラミックスを内蔵した廃棄物ガス化溶融炉とを含む
廃棄物ガス化溶融システムを近年において開発してい
る。高温空気発生装置の高温空気は、廃棄物ガス化炉に
導入され、球形セラミックス(ペブル)上の廃棄物は、
溶融スラグ化する。廃棄物の熱分解により生成した熱分
解ガスは、炉外に導出され、洗浄・浄化装置に導入され
る。洗浄・浄化装置は、熱分解ガスの塩素分、硫黄分、
重金属又は微量残留物等の環境汚染物質を除去するとと
もに、熱分解ガスを急冷し、ダイオキシンの再合成等を
防止する。洗浄・浄化され且つ冷却した熱分解ガスは、
比較的良質の燃料ガスとしてボイラ又は工業炉等の加熱
炉、ガスエンジン、ガスタービン又はディーゼルエンジ
ン等の内燃機関、或いは、各種の熱サイクル機関等の如
く、任意の燃焼設備又は熱機関に供給される。
【0004】また、近年の熱分解ガス化システムとし
て、例えば、熱分解ガスを生成する熱分解炉と、クラッ
キング装置等の高温分解処理装置と、熱分解ガスを洗浄
・冷却するガス洗浄装置とを備えた構成のものが知られ
ている。熱分解炉は、廃棄物又は石炭等の有形燃料を低
酸素又は無酸素状態の炉内焼成雰囲気において熱分解す
る。高温分解処理装置は、熱分解ガスのタール分及びオ
イル分等を高温分解し、ガス洗浄装置は、熱分解ガスの
硫黄分、ダスト、塩素分等を除去するとともに、熱分解
ガスを急冷する。高温分解処理及び洗浄・冷却処理を受
けた熱分解ガスは、精製燃料ガスとして各種の燃焼設備
又は熱機関に供給される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、一般生ゴミ
等の生活廃棄物、食品工場等の湿潤な産業廃棄物、或い
は、下水汚泥等の比較的湿潤な廃棄物を燃料として、こ
の種のガス化システムを運転する場合、廃棄物中の水分
の気化熱による熱損失が比較的大きく、これに伴う熱効
率の低下は、システム全体のランニングコストを増大す
る要因となる。しかも、廃棄物中の水分が高温の炉内雰
囲気により急激に気化し且つ容積変動するので、適正な
炉圧制御を実行し難いという問題が生じる。このため、
このような湿潤廃棄物の前処理工程を実施することが一
般に望ましく、湿潤廃棄物を乾燥処理する前処理装置と
して、各種形式のものが、近年提案されている(特開2
000−146442号公報、特開2000−9756
7号公報、特開平10−103861号公報、特開平1
0−311677号公報等)。
【0006】しかしながら、この種の前処理装置(乾燥
装置)には、液体燃料又は気体燃料等の補助燃料を補給
せざるを得ず、これは、上記ガス化システムが意図する
もの、即ち、外部エネルギーを極力消費せずに廃棄物等
のガス化により有用な燃料ガスを系外の設備又は装置に
供給するというガス化システム本来の目的とは相応し難
く、しかも、このような乾燥装置を使用した場合、ガス
化システムの熱効率が低下する事態が懸念される。
【0007】また、このような乾燥装置を上記ガス化シ
ステムに仮に採用し得たとしても、加熱・乾燥時に湿潤
廃棄物から発生する水蒸気は、異臭を伴う多量の臭気成
分を含有するので、水蒸気の臭気を効果的に除去する脱
臭装置等を付加的にシステムに配設する必要が生じる。
しかしながら、水蒸気の脱臭は、必ずしも容易ではな
く、仮に臭気成分を水蒸気凝縮等により除去し得たとし
ても、これは、水蒸気が保有する潜熱の逸失等を伴うの
で、かなりの熱損失を結果的に生じさせてしまう。即
ち、システム全体の熱効率低下を回避した上で水蒸気中
の臭気成分を脱臭することは、実際には、極めて困難で
ある。
【0008】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、湿潤燃料を系内の
熱エネルギーにより加熱・乾燥するとともに、加熱・乾
燥時に生成した水蒸気の熱量を有効利用し、しかも、水
蒸気の臭気成分を確実に除去することができる湿潤燃料
ガス化システム及びガス化方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、ガス化設備
の熱分解ガスが保有する顕熱を有効利用することによ
り、湿潤燃料を効果的に加熱・乾燥し得るとともに、加
熱・乾燥時に生成した臭気性水蒸気を系内に循環するこ
とにより、システム全体の熱バランスを維持しつつ、臭
気性水蒸気を確実に脱臭処理し得るとの見解に達し、か
かる観点より、本願発明を達成したものである。
【0010】即ち、本発明に係る湿潤燃料ガス化システ
ムは、水分を比較的多量に含む湿潤な燃料の供給を受
け、該燃料の熱分解反応により熱分解ガスを生成するガ
ス化炉又は熱分解炉を備えるとともに、湿潤燃料を加熱
・乾燥する乾燥装置と、低温水蒸気を600℃以上の高
温水蒸気に加熱する水蒸気加熱装置と、乾燥装置により
乾燥した乾燥燃料を供給可能なガス化炉又は熱分解炉の
熱分解域と、熱分解域に生成した熱分解ガスを高温粗ガ
スに改質可能な改質域とを備える。乾燥装置は、熱交換
手段及び水蒸気導出手段を有し、熱交換手段は、高温粗
ガスが保有する顕熱により湿潤燃料を加熱し、水蒸気導
出手段は、湿潤燃料中の水分の気化により生成した臭気
性水蒸気を乾燥装置から導出するとともに、臭気性水蒸
気を上記低温水蒸気として水蒸気加熱装置に供給し、或
いは、臭気性水蒸気を高温粗ガスに混合する。なお、上
記熱分解域及び改質域は、単一の反応領域であっても良
い。
【0011】また、本発明に係る湿潤燃料ガス化方法
は、水分を比較的多量に含む湿潤な燃料をガス化システ
ムに供給する工程と、該燃料の熱分解反応により熱分解
ガスを生成する工程とを含み、湿潤燃料は、ガス化炉又
は熱分解炉に供給される前に加熱・乾燥され、乾燥燃料
は、ガス化炉又は熱分解炉の熱分解域に導入される。乾
燥燃料の熱分解により熱分解域に生成した熱分解ガス
は、600℃以上の高温水蒸気を用いた水蒸気改質反応
により高温粗ガスに改質される。湿潤燃料は、高温粗ガ
スが保有する顕熱により加熱・乾燥される。湿潤燃料中
の水分の気化により生成した臭気性水蒸気は、上記高温
水蒸気に加熱された後、上記熱分解ガスと水蒸気改質反
応するか、或いは、高温粗ガスに混合され、所望によ
り、高温粗ガスと一緒に上記湿潤燃料と熱交換する。
【0012】本発明の上記構成によれば、熱分解域に生
成した高温粗ガスは、高温水蒸気と反応し、高温水蒸気
により比較的高カロリーの高温粗ガスに改質される。高
温粗ガスの顕熱は、高温粗ガスを導入可能な熱交換器に
より湿潤燃料に直接的に伝熱し、或いは、水蒸気等の熱
媒体を介して湿潤燃料に間接的に伝熱し、湿潤燃料を加
熱・乾燥する。湿潤燃料中の水分は、加熱・乾燥時に比
較的低温の水蒸気に気化し、乾燥燃料は、熱分解域に供
給され、熱分解反応により熱分解ガスを生成する。加熱
・乾燥時に発生する水蒸気は、比較的多量の臭気成分を
含有するが、この臭気性水蒸気は、該水蒸気を高温水蒸
気に加熱する際に脱臭され、或いは、高温粗ガスに混合
し、高温粗ガスの洗浄・浄化処理等により脱臭される。
【0013】また、上記構成のガス化システム及びガス
化方法によれば、湿潤燃料は、高温粗ガスの顕熱により
加熱・乾燥される。従って、湿潤燃料の加熱・乾燥のた
めに外部より補助燃料等を供給することなく、系内の熱
エネルギーの有効利用により湿潤燃料を乾燥することが
できる。
【0014】他の観点より、本発明の湿潤燃料ガス化シ
ステムは、水分を比較的多量に含む湿潤な燃料の供給を
受け、該燃料の熱分解反応により熱分解ガスを生成する
ガス化炉又は熱分解炉を備えたガス化システムにおい
て、湿潤燃料を加熱・乾燥する乾燥装置と、低温水蒸気
を600℃以上の高温水蒸気に加熱する水蒸気加熱装置
と、乾燥装置により乾燥した乾燥燃料を供給可能なガス
化炉又は熱分解炉の熱分解域と、熱分解域に生成した熱
分解ガスを高温水蒸気により高温粗ガスに改質する改質
域と、高温粗ガスを精製した燃料ガスにより作動可能な
熱機関又は燃焼設備等の熱源機器とを備える。乾燥装置
は、熱交換手段及び水蒸気導出手段を備える。熱交換手
段は、熱源機器の廃熱を有する高温熱媒体により湿潤燃
料を加熱する。水蒸気導出手段は、湿潤燃料中の水分の
気化により生成した臭気性水蒸気を乾燥装置から導出す
るとともに、臭気性水蒸気を低温水蒸気として水蒸気加
熱装置に供給し、或いは、臭気性水蒸気を高温粗ガスに
混合する。
【0015】同様な観点より、本発明の湿潤燃料ガス化
方法によれば、水分を比較的多量に含む湿潤な燃料をガ
ス化システムに供給する工程と、該燃料の熱分解反応に
より熱分解ガスを生成する工程とを含むガス化方法にお
いて、湿潤燃料は、ガス化炉又は熱分解炉に供給される
前に加熱・乾燥され、乾燥燃料は、ガス化炉又は熱分解
炉の熱分解域に導入され、乾燥燃料の熱分解により熱分
解域に生成した熱分解ガスは、600℃以上の高温水蒸
気を用いた水蒸気改質反応により高温粗ガスに改質さ
れ、高温粗ガスは、燃料ガスに精製された後、熱機関又
は燃焼設備等の熱源機器に作動燃料として供給される。
湿潤燃料は、熱源機器の廃熱を有する高温熱媒体との熱
交換により加熱・乾燥される。湿潤燃料中の水分の気化
により生成した臭気性水蒸気は、高温に加熱された後、
高温水蒸気として熱分解ガスと水蒸気改質反応するか、
或いは、高温粗ガスに混合される。
【0016】好ましくは、上記熱源機器の燃焼排ガス、
或いは、熱源機器の廃熱により生成した水蒸気が、乾燥
装置の熱交換器に導入され、湿潤燃料は、燃焼排ガス及
び湿潤燃料の熱交換、或いは、水蒸気及び湿潤燃料の熱
交換により加熱・乾燥される。また、上記熱源機器とし
ては、ボイラ又は工業炉等の加熱炉、ガスエンジン、ガ
スタービン又はディーゼルエンジン等の内燃機関、或い
は、各種の熱サイクル機関等の如く、任意の燃焼設備又
は熱機関を使用し得る。
【0017】なお、本明細書において、「燃料」は、炭
素化合物を含む廃棄物、石炭、バイオマス燃料、重質油
等の固体、半固体又は液体の燃料を意味し、「低温水蒸
気」は、従来の水蒸気生成技術によって供給可能な範囲
の温度(600℃未満の温度範囲)及び圧力を有する水
蒸気又は過熱水蒸気を意味する。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の好適な実施形態におい
て、上記熱交換手段は、高温粗ガスを導入可能な熱交換
器からなり、熱交換器は、高温粗ガスの顕熱を湿潤燃料
に伝熱する。本発明の他の好適な実施形態では、熱媒体
として機能する水蒸気が、高温粗ガスの顕熱により生成
又は加熱される。該水蒸気は、熱交換器に導入され、湿
潤燃料と熱交換し、湿潤燃料を加熱・乾燥する。
【0019】本発明の好適な実施形態によれば、上記低
温水蒸気は、低温空気と混合した後、水蒸気・空気加熱
装置によって700℃以上の高温に加熱され、熱分解域
又は改質域に供給される。好ましくは、低温水蒸気及び
低温空気は、混合制御装置の制御下に混合し、適切な重
量比の低温水蒸気を含有する低温混合気として水蒸気・
空気加熱装置に供給される。
【0020】本発明の他の好適な実施形態によれば、上
記低温水蒸気は、水蒸気加熱装置によって700℃以上
の高温に加熱され、同様に700℃以上の高温に加熱さ
れた高温空気と混合し、高温水蒸気及び高温空気の混合
気として熱分解域又は改質域に供給される。
【0021】本発明の更に他の好適な実施形態におい
て、上記低温水蒸気は、水蒸気加熱装置によって700
℃以上の高温に加熱され、同様に、低温空気が、空気加
熱装置によって700℃以上の高温に加熱される。加熱
後の高温水蒸気及び高温空気は、水蒸気供給路及び空気
供給路を介して熱分解域又は改質域に夫々導入され、熱
分解域又は改質域において混合する。
【0022】上記高温混合気、或いは、高温水蒸気及び
高温空気は、熱分解域、改質域、或いは、熱分解域及び
改質域の双方に導入される。高温水蒸気及び高温空気
は、熱分解ガス中の炭化水素と反応し、熱分解ガスは、
炭化水素、水素及び一酸化炭素を含む改質ガスに改質さ
れ、高温の粗燃料ガスとして乾燥装置の熱交換手段に供
給される。
【0023】本発明の好ましい実施形態によれば、上記
水蒸気加熱装置は、低温水蒸気に伝熱接触可能な蓄熱型
熱交換装置と、該熱交換装置との伝熱接触により加熱さ
れた高温水蒸気を第1及び第2給気分流に分流する分流
域と、可燃性物質を導入可能な燃焼域とを有する。第2
給気分流は、上記熱分解域及び/又は改質域に供給さ
れ、第1給気分流は、燃焼域に流入する。熱交換装置、
燃焼域及び分流域は、相互連通し、燃焼域の燃焼反応に
より生成した高温燃焼ガスは、熱交換装置を介して排気
される。熱交換装置は、高温燃焼ガスに伝熱接触して蓄
熱し、上記低温水蒸気に伝熱接触して放熱する。低温水
蒸気中の臭気成分は、熱交換装置の加熱作用および燃焼
域の燃焼反応により熱分解する。好ましくは、熱交換装
置は、燃焼ガスと低温水蒸気とが交互に流通可能な多数
の狭小流路を備えたハニカム型蓄熱体からなる。このよ
うな形式の加熱装置及びハニカム型蓄熱体の詳細は、例
えば、特願平10−189号(特開平10−24642
8号公報)及び特願平5−6911号(特開平6−21
3585号公報))等に開示されている。なお、熱交換
装置として、例えば、多数のペレット、ペブル又はボー
ル形蓄熱体を収容した形式の蓄熱型熱交換装置を使用し
ても良い。
【0024】本発明によるガス化システムの精製燃料ガ
スは、例えば、燃焼設備又は熱機関の燃焼装置に主燃料
として供給される。燃焼装置として、任意の燃焼設備又
は熱機関のバーナー又は燃焼器等を例示し得る。また、
燃焼装置の熱エネルギーにより発電機を駆動することに
より、電気エネルギーを系外の機器又は設備に供給する
ことができる。従って、例えば、施設内で発生した廃棄
物を上記湿潤燃料として使用するとともに、上記ガス化
システムにガスタービン装置及び発電機を組合せること
により、比較的小型のコジェネレーションシステムを提
供することができる。
【0025】図1は、本発明の第1実施形態に係る湿潤
燃料ガス化システムのシステム・フロー図である。湿潤
燃料ガス化システムは、湿潤廃棄物等の湿潤燃料を乾燥
する乾燥装置と、湿潤燃料を熱分解するガス化装置と、
冷却した粗燃料ガスを精製するガス洗浄・浄化装置と、
高温水蒸気及び高温空気をガス化装置に供給する水蒸気
・空気加熱装置とを備える。比較的多量の水分を含有す
る湿潤燃料が、燃料供給手段WTによって乾燥装置に供
給される。乾燥装置には、ガス化装置の高温粗ガスが供
給され、高温粗ガスは、乾燥装置内の湿潤燃料を間接加
熱する。
【0026】湿潤燃料中の水分は、高温粗ガスより受熱
し、臭気成分を多量に含む比較的低温の臭気性水蒸気と
して気化する。乾燥装置内に生成した臭気性水蒸気は、
水蒸気送出路OSに送出され、所望により低温水蒸気供
給路LSの低温水蒸気と混合した後、水蒸気・空気加熱
装置に供給される。同時に、外気温相当温度の低温空気
が、低温空気供給路LAを介して水蒸気・空気加熱装置
に供給される。水蒸気・空気加熱装置は、低温水蒸気及
び低温空気を700℃以上、好適には、800℃以上の
温度に加熱した後、これを高温水蒸気及び高温空気とし
てガス供給路MGからガス化装置に導入する。
【0027】乾燥装置の加熱・乾燥工程により乾燥した
燃料は、燃料移送路WSを介してガス化装置に供給され
る。700℃〜800℃以上の高温空気は、主として、
乾燥燃料を熱分解し且つガス化するガス化材として働
き、乾燥燃料は、ガス化装置において熱分解ガス及び残
渣に熱分解する。また、700℃〜800℃以上の高温
水蒸気は、主として、熱分解ガスの改質材として熱分解
ガスに作用する。熱分解ガス中の炭化水素は、高温水蒸
気及び高温空気と反応し、熱分解ガスは、炭化水素、一
酸化炭素及び水素を含む粗燃料ガスに改質される。な
お、炭化水素及び高温水蒸気の反応は、一般に下式(1)
で示される吸熱反応であり、炭化水素及び高温空気の反
応は、一般に下式(2) で示される発熱反応である。
【0028】 CxHx+H2 O→CO +H2 +H2 O・・・・(1) CxHx+O2 +N2 →CO +CO2 +H2 +H2 O+N2 ・・・・(2)
【0029】高温水蒸気は、乾燥燃料の熱分解により生
成した熱分解ガスと改質反応し、熱分解ガスは、比較的
多量の一酸化炭素及び水素を含有する高温の改質ガス
(高温粗ガス)に改質される。炭化水素及び高温空気の
発熱反応によって発生した熱は、炭化水素及び高温水蒸
気の吸熱改質反応に要する熱として消費される。
【0030】高温粗ガスは、高温ガス給送路HGを介し
て乾燥装置に供給される。高温粗ガスは、800℃乃至
900℃以上の温度を有し、乾燥装置の熱交換器を流通
する間に湿潤燃料と熱交換して湿潤燃料を間接加熱し、
かくして温度降下した粗ガスは、低温粗ガスとして、低
温ガス給送路LGに送出される。
【0031】低温ガス給送路LGには、水蒸気発生器が
介装され、水蒸気発生器は、低温粗ガスの顕熱により低
温水蒸気を生成する。水蒸気発生器の熱交換器を流通し
た低温粗ガスは、ガス洗浄・浄化装置に導入される。ガ
ス洗浄・浄化装置は、低温粗ガス中の煤塵、硫黄、塩素
及び重金属等の環境汚染物質を除去する除塵装置、脱硫
装置、脱塩装置及び重金属除去装置等の各種洗浄・浄化
装置を含み、低温粗ガスを比較的良質の燃料ガスに精製
する。ガス浄化装置の精製ガス(燃料ガス)は、燃料ガ
ス給送路FGを介してエネルギー利用設備に供給され
る。エネルギー利用設備として、ガスタービン装置、ガ
スエンジン装置、ボイラー、工業炉又はディーゼルエン
ジン等の各種内燃機関又は燃焼設備を例示し得る。例え
ば、燃料ガス給送路FGは、ガスタービン発電装置の内
燃機関に接続され、ガスタービン装置の発電機は、内燃
機関の燃焼作動により発電し、系外の設備又は機器に給
電する。
【0032】燃料ガスの少なくとも一部は、燃料ガス給
送路RGを介して水蒸気・空気加熱装置に供給され、燃
焼する。後述する如く、水蒸気・空気加熱装置は、蓄熱
型熱交換装置(図示せず)を介して燃料ガスの燃焼熱を
上記低温水蒸気及び低温空気に伝熱し、該水蒸気及び空
気を上記の如く高温に加熱する。
【0033】図2は、図1に示すガス化装置の構成を例
示するブロックフロー図である。図2に示すガス化装置
は、熱分解ガス化炉とガス改質器とを備えており、水蒸
気・空気加熱装置は、ガス供給路MG1、MG2を介し
て高温水蒸気及び高温空気を熱分解ガス化炉及びガス改
質器に導入する。高温水蒸気及び高温空気は、混合気と
して熱分解ガス化炉及びガス改質器に供給され、或い
は、独立した流路を介して熱分解ガス化炉及びガス改質
器に夫々供給され、熱分解域及び改質域において混合す
る。好ましくは、高温空気及び高温水蒸気の混合比又は
流量比(重量比)は、2:8〜5:5の範囲に設定され
る。
【0034】熱分解ガス化炉に導入された高温空気及び
高温水蒸気は、熱分解ガス化炉の炉内領域に低酸素濃度
の焼成雰囲気を形成するとともに、乾燥燃料の蒸し焼き
に要する顕熱を炉内雰囲気に供給する。乾燥燃料は、高
温且つ低酸素濃度の炉内焼成雰囲気により蒸し焼きさ
れ、熱分解ガス及び残渣に熱分解し、炭化水素を主成分
とする熱分解ガスを生成する。ガス化炉の熱分解ガス
は、熱分解ガス給送路TGを介してガス改質器の改質域
に導入される。他方、残渣は、燃焼作動中に炉外に連続
的に搬出され、或いは、作動停止により冷却した後に水
蒸気の凝縮水と一緒に炉外に排出される。
【0035】ガス改質器の改質域に導入された熱分解ガ
スは、高温空気及び高温水蒸気と混合し、この結果、改
質域において、熱分解ガス中の炭化水素と高温空気との
発熱反応が進行するとともに、熱分解ガス中の炭化水素
と高温水蒸気との吸熱改質反応が進行する。水蒸気によ
る炭化水素の改質反応に要する熱は、高温水蒸気自体が
保有する顕熱によって供給されるばかりでなく、炭化水
素及び高温空気の反応により発生する反応熱によって供
給される。改質域に生成した改質ガスは、高温粗ガスと
して高温ガス給送路HGから乾燥装置の熱交換器に導入
され、湿潤燃料と熱交換し、しかる後、低温粗ガスとし
て、低温ガス給送路LGに送出される。
【0036】図3は、図2に示すガス化装置の変形例を
示すブロックフロー図である。図3に示すガス化装置
は、実質的に単体のガス化炉を備えており、水蒸気・空
気加熱装置は、ガス供給路MGを介して高温空気及び高
温水蒸気をガス化炉に供給する。高温空気及び高温水蒸
気は、混合気としてガス供給路MGからガス化炉に供給
され、或いは、複数のガス供給路MGを介してガス化炉
に夫々供給され、ガス化炉の炉内領域で混合する。好適
には、高温水蒸気及び高温空気の混合比又は流量比(重
量比)は、2:8〜5:5の範囲に調整される。
【0037】ガス化炉の炉内に導入された高温空気は、
乾燥燃料のガス化材として働き、乾燥燃料は、高温の空
気に接触し、酸化発熱反応により溶融するとともに、熱
分解ガスを生成する。溶融した灰分又は残渣は、ガス化
炉の作動中又は停止後に炉外に搬出される。炉内に導入
された高温水蒸気は、乾燥燃料のガス化溶融により多量
の煤が発生するのを抑制するとともに、熱分解ガス中の
炭化水素と水蒸気改質反応し、熱分解ガスを改質する。
ガス化炉の炉内領域に生成した改質ガスは、高温の粗燃
料ガスとして高温ガス給送路HGに送出され、高温ガス
給送路HGを介して乾燥装置の熱交換器に導入される。
高温粗ガスは、湿潤燃料と熱交換して冷却した後、低温
粗ガスとして、低温ガス給送路LGに送出される。
【0038】図4は、図2に示すガス化装置の更なる変
形例を示すブロックフロー図である。図4に示すガス化
装置は、外部加熱式の熱分解ガス化炉と、改質域を有す
るガス改質器とを備える。水蒸気・空気加熱装置は、高
温空気及び高温水蒸気をガス改質器に導入する。高温空
気及び高温水蒸気は、混合気としてガス供給路MGから
ガス改質器に供給され、或いは、複数のガス供給路MG
を介してガス改質器に夫々供給され、ガス改質器の改質
域で混合する。好適には、高温空気及び高温水蒸気の混
合比又は流量比(重量比)は、2:8〜5:5の範囲に
調整される。
【0039】熱分解ガス化炉に導入された乾燥燃料は、
熱分解ガス化炉の炉内領域において熱分解ガス及び残渣
に熱分解し、熱分解ガスは、熱分解ガス給送路TGを介
してガス改質器に導入される。熱分解ガスは、ガス改質
器の改質域において高温水蒸気及び高温空気と混合し、
熱分解ガス中の炭化水素の水蒸気改質反応が改質域に生
起し且つ進行する。炭化水素の水蒸気改質反応に要する
熱は、高温水蒸気が保有する顕熱により供給されるとと
もに、高温空気及び炭化水素の反応熱により供給され
る。この結果、熱分解ガスは、比較的多量の一酸化炭素
及び水素を含む高温の粗燃料ガスとして高温ガス給送路
HGに送出される。高温粗ガスは、乾燥装置の熱交換器
に導入され、湿潤燃料と熱交換して冷却した後、低温粗
ガスとして、低温ガス給送路LGに送出される。
【0040】このような構成のガス化システムによれ
ば、乾燥燃料の熱分解により得られた熱分解ガスは、高
温空気及び高温水蒸気によって高温の粗燃料ガスに改質
され、高温粗ガスは、湿潤燃料の乾燥装置を介してガス
洗浄・浄化装置に給送される。高温粗ガスが保有する顕
熱は、湿潤燃料を加熱・乾燥し且つ燃料中の水分を気化
するために利用される。臭気性水蒸気として気化した廃
棄物中の水分は、所望により低温水蒸気と混合した後、
水蒸気・空気加熱装置によって高温水蒸気に加熱され、
ガス化装置に導入される。かくして、上記構成のガス化
システムは、補助燃料等の供給を要することなく、系内
の熱エネルギーを利用して湿潤燃料を乾燥するので、極
めて熱効率が高く、しかも、湿潤燃料の加熱・乾燥時に
発生する臭気性水蒸気は、水蒸気・空気加熱装置の加熱
工程、ガス化装置の改質工程、更には、ガス洗浄・浄化
装置の洗浄・浄化工程により確実に脱臭され、実質的に
無臭の排ガスとして系外に排気される。なお、このよう
なシステム構成は、湿潤廃棄物を燃料として良質の燃料
ガスを生成し且つ燃料ガスの燃焼反応により発電する廃
棄物ガス化発電システム等に好ましく適用することがで
きる。
【0041】図5は、本発明の第2実施形態に係る湿潤
燃料ガス化システムのシステム・フロー図である。本実
施形態によれば、湿潤燃料ガス化システムは、図1に示
す実施形態と同様、乾燥装置、ガス化装置、ガス洗浄・
浄化装置及び水蒸気・空気加熱装置を備える。湿潤燃料
は、高温粗ガスが保有する顕熱を受熱し、加熱・乾燥さ
れる。ガス化装置は、乾燥燃料をガス化するとともに、
高温水蒸気及び高温空気により熱分解ガスを改質し、か
くして得られた高温粗ガスを乾燥装置の熱交換器に導入
する。
【0042】本実施形態のガス化システムでは、加熱・
乾燥時に乾燥装置内に生成した臭気性水蒸気は、水蒸気
送出路OSを介して高温ガス給送路HGに導入され、高
温粗ガスに混合する。ここに、高温粗ガスは、臭気性水
蒸気と混合して温度降下するが、高温粗ガスの流量は、
臭気性水蒸気の流量に比べて遥かに大きく、従って、高
温粗ガスは、湿潤燃料を加熱・乾燥するのに十分な温度
差及び熱量を依然として保有する。
【0043】高温粗ガス及び臭気性水蒸気の混合気は、
乾燥装置にて湿潤燃料と熱交換し、冷却した後、ガス洗
浄・浄化装置に導入される。洗浄・浄化工程により精製
された比較的良質の燃料ガスは、燃料ガス給送路FGを
介してエネルギー利用設備に供給されるとともに、燃料
ガス給送路RGを介して水蒸気・空気加熱装置に供給さ
れ、燃焼する。水蒸気・空気加熱装置は、燃料ガスの燃
焼熱により低温水蒸気及び低温空気を700℃以上、好
適には、800℃以上の温度に加熱した後、これを高温
水蒸気及び高温空気としてガス供給路MGからガス化装
置に導入する。なお、図5に示すガス化システムでは、
系外の水蒸気発生器(図示せず)にて生成したプロセス
蒸気(低温水蒸気)が水蒸気・空気加熱装置に供給され
る。好ましくは、水蒸気発生器の熱源として、燃料ガス
給送路RGの燃料ガスの一部が利用され、或いは、エネ
ルギー利用設備で発電した電気エネルギーが利用され
る。また、プロセス蒸気は、低温粗ガスが保有する顕熱
等の系内の熱エネルギーを利用して生成しても良い。
【0044】図6は、図5に示すガス化装置の構成を例
示するブロックフロー図である。ガス化装置は、図2に
示すガス化装置と実質的に同じ基本構成を備えており、
熱分解ガス化炉及びガス改質器を有する。水蒸気・空気
加熱装置の高温水蒸気及び高温空気は、ガス供給路MG
1、MG2を介して熱分解ガス化炉及びガス改質器に導
入される。
【0045】水蒸気送出路OSの下流端が高温ガス給送
路HGに接続される。乾燥装置内で生成した低温の臭気
性水蒸気は、水蒸気送出路OSに送出され、高温ガス給
送路HGの高温粗ガス流に混合する。高温粗ガス及び臭
気性水蒸気の混合気は、乾燥装置の熱交換器に導入さ
れ、湿潤燃料と熱交換する。
【0046】図7は、図6に示すガス化装置の変形例を
示すブロックフロー図である。ガス化装置は、図3に示
すガス化装置と実質的に同じ基本構成を備えており、実
質的に単体のガス化炉から構成される。水蒸気・空気加
熱装置は、ガス供給路MGを介して高温空気及び高温水
蒸気をガス化炉に供給する。乾燥装置内に生成した低温
の臭気性水蒸気は、水蒸気送出路OSを介して高温ガス
給送路HGの高温ガス流に導入され、高温粗ガスと混合
し、湿潤燃料と熱交換する。
【0047】図8は、図6に示すガス化装置の更なる変
形例を示すブロックフロー図である。ガス化装置は、図
4に示すガス化装置と実質的に同じ基本構成を備えてお
り、外部加熱式の熱分解ガス化炉と、ガス改質器とを有
する。水蒸気・空気加熱装置は、高温空気及び高温水蒸
気をガス改質器に導入する。ガス改質器の高温粗ガス
は、高温ガス給送路HGに送出され、乾燥装置の臭気性
水蒸気と混合した後、乾燥装置の熱交換器に導入され、
湿潤燃料と熱交換する。
【0048】本実施形態のガス化システムも又、上記第
1実施形態と同じく、高温粗ガスが保有する顕熱を湿潤
燃料の加熱・乾燥および水分気化に利用しており、湿潤
燃料は、系内の熱エネルギーを有効利用した効率的な加
熱工程により乾燥する。しかも、湿潤燃料の加熱・乾燥
時に発生する臭気性水蒸気は、高温粗ガスと混合し、後
続の洗浄・浄化工程により確実に脱臭され、実質的に無
臭の排ガスとして系外に排気され、或いは、精製後の燃
料ガスと一緒に燃焼し、燃焼排ガスとして排気される。
このようなシステム構成も又、湿潤廃棄物を燃料として
良質の燃料ガスを生成し且つ燃料ガスの燃焼反応により
発電する廃棄物ガス化発電システム等に好ましく適用し
得る。
【0049】図9は、本発明の第3実施形態に係る湿潤
燃料ガス化システムのシステム・フロー図である。本実
施形態に係る湿潤燃料ガス化システムは、図1及び図5
に示す実施形態と同様、乾燥装置、ガス化装置、ガス洗
浄・浄化装置及び水蒸気・空気加熱装置を有する。本実
施形態では、ガス化装置とガス洗浄・浄化装置との間に
冷却装置が介装される。
【0050】冷却装置は、水蒸気を生成する水蒸気発生
用熱交換器を備える。熱交換器に導入された水は、高温
粗ガスと熱交換し、低温水蒸気として気化する。低温水
蒸気の一部は、低温水蒸気供給路LS2を介して水蒸気
・空気加熱装置に導入され、高温水蒸気に加熱された
後、ガス化装置に導入される。
【0051】低温水蒸気の残部は、低温水蒸気供給路L
S1を介して乾燥装置の熱交換器に導入され、湿潤燃料
と熱交換し、湿潤燃料を加熱・乾燥する。冷却した水蒸
気又はその凝縮水は、系外に排出される。加熱・乾燥時
に乾燥装置内に生成した比較的低温の臭気性水蒸気は、
水蒸気送出路OSに送出され、低温水蒸気供給路LS2
の低温水蒸気と混合する。
【0052】なお、水蒸気送出路OSの下流端を高温ガ
ス給送路HGに接続し、臭気性水蒸気を高温粗ガスに混
合しても良い。図10は、図9に示すガス化装置の構成
を例示するブロックフロー図である。
【0053】ガス化装置は、図2及び図6に示すガス化
装置と同様、熱分解ガス化炉及びガス改質器を有する。
冷却装置は、高温粗ガスの熱によって、水を低温水蒸気
に気化し、低温水蒸気を供給路LS:LS1:LS2に
給送する。供給路LS1の低温水蒸気は乾燥装置の熱交
換器に導入され、湿潤燃料と熱交換して冷却又は凝縮す
る。乾燥装置の臭気性水蒸気は、水蒸気送出路OSを介
して供給路LS2に導入され、低温水蒸気と混合した
後、水蒸気・空気加熱装置に供給される。
【0054】図11は、図10に示すガス化装置の変形
例を示すブロックフロー図である。ガス化装置は、図3
及び図7に示すガス化装置と同様、実質的に単体のガス
化炉から構成される。高温粗ガスが保有する顕熱は、低
温水蒸気の生成に使用される。冷却装置の低温水蒸気
は、供給路LS:LS1:LS2を介して乾燥装置及び
水蒸気・空気加熱装置に供給される。乾燥装置の臭気性
水蒸気は、水蒸気送出路OSを介して供給路LS2に導
入される。
【0055】図12は、図10に示すガス化装置の更な
る変形例を示すブロックフロー図である。ガス化装置
は、図4及び図8に示すガス化装置と同様、外部加熱式
の熱分解ガス化炉と、ガス改質器とを有する。冷却装置
は、低温水蒸気を生成し、低温水蒸気は、供給路LS:
LS1:LS2を介して乾燥装置及び水蒸気・空気加熱
装置に供給される。
【0056】乾燥装置の熱交換器に供給された低温水蒸
気は、湿潤燃料を加熱・乾燥し、冷却又は凝縮する。乾
燥装置の臭気性水蒸気は、水蒸気送出路OSを介して低
温水蒸気供給路LS2に導入され、低温水蒸気と混合し
た後、水蒸気・空気加熱装置に供給される。
【0057】図13は、本発明の第4実施形態に係る湿
潤燃料ガス化システムのシステム・フロー図である。本
実施形態による湿潤燃料ガス化システムは、上記第3実
施形態と同じく、乾燥装置、ガス化装置、冷却装置及び
ガス洗浄・浄化装置を有し、冷却装置の低温水蒸気は、
低温水蒸気供給路LS1を介して乾燥装置の熱交換器に
導入される。しかしながら、本実施形態では、ガス化シ
ステムは、水蒸気・空気加熱装置を備えておらず、冷却
装置には、空気加熱用熱交換器が,水蒸気発生用熱交換
器の上流側(高温側)に配設される。水蒸気加熱用熱交
換器に導入された水は、高温粗ガスと熱交換し、低温水
蒸気として気化し、低温水蒸気の一部は、低温水蒸気供
給路LS2を介して低温空気供給路LAに導入され、低
温空気と混合する。低温水蒸気の残部は、低温水蒸気供
給路LS1を介して乾燥装置の熱交換器に導入され、湿
潤燃料と熱交換し、湿潤燃料を加熱・乾燥する。冷却し
た水蒸気又はその凝縮水は、系外に排出される。
【0058】加熱・乾燥時に乾燥装置内に生成した比較
的低温の臭気性水蒸気は、水蒸気送出路OSを介して低
温空気供給路LAに導入され、低温空気と混合する。臭
気性水蒸気、低温水蒸気及び低温空気の混合気は、冷却
装置の空気加熱用熱交換器に導入され、600℃以上、
好適には700℃以上の高温に加熱された後、ガス化装
置に導入される。
【0059】なお、図13に示すガス化装置として、図
10乃至図12に示すような各種構成のガス化装置、即
ち、熱分解ガス化炉及びガス改質器を備えたガス化装
置、実質的に単体のガス化炉からなるガス化装置、或い
は、外部加熱式熱分解ガス化炉及びガス改質器を有する
ガス化装置を採用することができる。また、上記各実施
形態の変形例として、図13に破線で示す如く、エネル
ギー利用設備の熱媒体送出路EHを乾燥装置の熱交換器
に接続しても良い。この場合、エネルギー利用設備を構
成する熱機関又は燃焼設備の燃焼排ガスや、熱機関又は
燃焼設備の廃熱を利用して生成した水蒸気等の熱媒体
が,送出路EHを介して熱交換器に導入される。湿潤燃
料は、このようなエネルギー利用設備の高温熱媒体との
熱交換により、加熱・乾燥される。
【0060】
【実施例】以下、図14乃至図26を参照して、本発明
に係るガス化装置及びガス化方法の実施例について詳細
に説明する。図14は、本発明の第1実施例に係る廃棄
物ガス化システムの全体構成を示すシステム・フロー図
である。
【0061】図14に示す廃棄物ガス化システムは、第
1実施形態(図1)の構成に対応しており、比較的多量
の水分を含む生ゴミ等の湿潤廃棄物が、上記湿潤燃料と
して使用される。また、図14に示すガス化装置1は、
熱分解ガス化炉2及び改質器3を備えており、図2に示
すガス化装置と実質的に同一の構成を有する。
【0062】熱分解ガス化炉2は、ー括投入型のバッチ
式熱分解炉からなり、廃棄物を蒸し焼き可能な炉内領域
(熱分解域)を有する。熱分解ガス化炉2は、乾燥廃棄
物を熱分解域に投入可能な廃棄物投入口2aと、高温混
合気供給路MG1の下流端に接続された高温混合気導入
口2bと、熱分解ガス給送路TGの上流端に接続された
熱分解ガス導出口2cとを備える。熱分解ガス給送路T
Gの下流端は、改質器3の熱分解ガス導入口3cに接続
される。
【0063】改質器3は、熱分解ガス化炉2の上部に配
置された中空構造体からなり、高温混合気供給路MG2
の下流端が、改質器3の高温混合気導入口3aに接続さ
れ、高温ガス給送路HGの上流端が、改質器3の高温粗
ガス送出口3bに接続される。高温ガス給送路HGの下
流端は、熱交換器65の流入ポート66に接続され、改
質器3の改質域は、熱交換器65と連通する。熱交換器
65は、乾燥装置6の加熱・乾燥室60内に配置され、
熱交換器65の流出ポート67が、低温ガス給送路LG
の上流端に接続される。低温ガス給送路LGは、水蒸気
発生器4を介してガス洗浄・浄化装置7に接続される。
ガス洗浄・浄化装置7は、燃料ガス給送路FGによって
ガスタービン装置等のエネルギー利用設備(図示せず)
に接続される。
【0064】乾燥装置6の上部構造体には、湿潤廃棄物
の投入口61が配設され、廃棄物供給手段WTの湿潤廃
棄物は、投入口61から加熱・乾燥室60内に投入され
る。改質器3の高温粗ガスが、高温ガス給送路HGから
熱交換器65に導入され、加熱・乾燥室60内の湿潤廃
棄物と熱交換し、湿潤廃棄物を間接加熱する。加熱・乾
燥室60の下部構造体には、乾燥廃棄物を送出可能な送
出口62が配設され、送出口62は、廃棄物移送路WS
を介して熱分解ガス化炉2の廃棄物投入口2aと連通す
る。
【0065】加熱・乾燥室60に生成した水蒸気を導出
可能な水蒸気導出口63が、乾燥装置6の上部構造体に
配設される。水蒸気導出口63には、臭気性水蒸気送出
路OSの上流端が接続される。臭気性水蒸気送出路OS
の下流端は、低温水蒸気供給路LSに接続される。水蒸
気発生器4が生成した低温水蒸気は、低温水蒸気供給路
LSに送出され、臭気性水蒸気と混合する。低温水蒸気
供給路LSは、第1及び第2水蒸気流路LS1、LS2
に分岐し、流路LS1、LS2の下流端は、混合制御弁
51、52に夫々接続される。外界雰囲気の空気を供給
可能な給気ファン90が、低温空気供給路LAに介装さ
れ、低温空気供給路LAは、第1及び第2空気流路LA
1、LA2に分岐する。流路LA1、LA2の下流端
は、混合制御弁51、52に夫々接続される。混合制御
弁51、52は、低温空気及び低温水蒸気を2:8〜
5:5の範囲内の混合比(重量比)に混合する。
【0066】混合制御弁51、52の各吐出口は、低温
混合気供給路SA1 、SA2の上流端に接続される。供
給路SA1 、SA2の下流端は、水蒸気・空気加熱装置
10、10の各流路切換装置20に接続される。水蒸気
・空気加熱装置10、10は、高温混合気供給路MG
1、MG2の上流端に接続され、供給路MG1、MG2
の下流端は、熱分解ガス化炉2及び改質器3の高温混合
気導入口2b、3aに夫々接続される。
【0067】図15は、水蒸気・空気加熱装置10の全
体構造及び作動態様を示す概略断面図である。図15
(A)は、水蒸気・空気加熱装置10の第1加熱工程を
示し、図15(B)は、水蒸気・空気加熱装置10の第
2加熱工程を示す。
【0068】図15に示す如く、水蒸気・空気加熱装置
10は、対をなす第1及び第2加熱部10A、10B
と、各加熱部を相互連通する連通部10Cとから構成さ
れる。加熱部10Aは、第1熱交換装置11及び第1燃
焼域13を有し、加熱部10Bは、第2熱交換装置12
及び第2燃焼域14を有する。第1及び第2燃焼域1
3、14は、熱交換装置11、12及び流路切換装置2
0を介して低温混合気供給路SAに交互に連通する。連
通部10Cは、水蒸気・空気加熱装置10の中心軸線に
対して対称の構造に形成され、突出部16が、該中心軸
線上において流路内方に突出する。燃料供給口43、4
4及び酸化剤吐出口83、84が、第1及び第2加熱部
10A、10Bに夫々配設される。燃料供給口43、4
4は、燃料供給路F1、F2を介して燃料ガス給送路R
G(図14)に接続され、燃料ガスを燃焼域13、14
内に交互に吐出ないし噴射する。酸化剤吐出口83、8
4は、酸化剤供給路OX1、OX2を介して酸化剤供給路OX
G に接続され、所望により、酸化剤を燃焼域13、14
に交互に供給する。
【0069】水蒸気・空気加熱装置10は更に、燃料供
給口43、44の燃料ガス吹込み量及び吹込み時期を制
御する燃料供給制御装置40と、酸化剤吐出口83、8
4の酸化剤供給量及び供給時期を制御する酸化剤供給制
御装置80とを有する。制御装置40は、燃料供給路F
1、F2に夫々介装された第1及び第2燃料供給制御弁
41、42を備え、制御装置80は、酸化剤供給路OX
1、OX2に夫々介装された第1及び第2流量制御弁8
1、82を備える。酸化剤として、酸素濃度を調整した
空気、或いは、酸素が一般に使用される。
【0070】第1及び第2熱交換器11、12は、多数
のセル孔(狭小流路)を備えたハニカム構造のセラミッ
クス製又は金属製蓄熱体からなり、各セル孔は、水蒸気
及び燃焼排ガスが交互に通過可能な小寸法断面の流路を
構成する。蓄熱体は、加熱部10A、10Bの内部に組
込み可能な全体形状及び寸法を有し、セル壁の壁厚及び
各セル壁のピッチ(壁体間隔)は、好ましくは、蓄熱体
の容積効率の最大値に相応し且つ0.7乃至1.0の範
囲内の熱交換装置11、12の温度効率を確保し得る所
望の壁厚及びピッチに設定される。更に好ましくは、セ
ル壁の壁厚は、1.6mm以下の所定厚に設定され、セル
壁ピッチは、5.0mm以下の所定値に設定される。
【0071】第1及び第2燃焼域13、14の間に位置
する分流域15は、高温混合気供給路MG1、MG2の
上流端に接続され、第1及び第2熱交換装置11、12
の各基端部は、流路切換装置20を介して、低温混合気
供給路SA1、SA2及び排気導出路EXに接続され
る。流路切換装置20は、第1給気開閉弁21、第2給
気開閉弁22、第1排気開閉弁23及び第2排気開閉弁
24を備える。給気開閉弁21、22は、給送路SA
1、SA2の分岐連通管路25を介して相互連通し、排
気開閉弁23、24は、排気導出路EXの分岐連通管路
26を介して相互連通する。
【0072】第1給気開閉弁21及び第1排気開閉弁2
3は、同時に開放し且つ同時に閉塞するように連動し、
第2給気開閉弁22及び第2排気開閉弁24は、同時に
開放し且つ同時に閉塞するように連動する。水蒸気・空
気加熱装置10の制御装置(図示せず)は、図15
(A)に示す第1加熱工程において、第1給気開閉弁2
1及び第1排気開閉弁23を開放し且つ第2給気開閉弁
22及び第2排気開閉弁24を閉塞する。他方、水蒸気
・空気加熱装置10の制御装置は、図15(B)に示す
第2加熱工程において、第1給気開閉弁21及び第1排
気開閉弁23を閉塞し且つ第2給気開閉弁22及び第2
排気開閉弁24を開放する。
【0073】ハニカム型蓄熱体及び水蒸気・空気加熱装
置の各部構成は、特願平5−6911号(特開平6−2
13585号公報)及び特願平10−189号(特開平
10−246428号公報)等に詳細に記載されている
ので、更なる詳細な説明は、省略する。
【0074】次に、上記構成の廃棄物ガス化システムの
作動について説明する。図14に示す如く、燃料供給手
段WTは、比較的多量の水分を含む湿潤廃棄物を投入口
61から加熱・乾燥室60内に投入する。湿潤燃料は、
熱交換器65より受熱して加熱・乾燥し、乾燥した廃棄
物は、送出口62、廃棄物移送路WS及び廃棄物投入口
2aを介して、熱分解ガス化炉2の熱分解域に投入され
る。高温混合気供給路MG1の高温混合気が、導入口2
bから炉内に導入され、廃棄物を蒸し焼き可能な低酸素
濃度の高温焼成雰囲気が、熱分解域に形成される。廃棄
物は、残渣及び熱分解ガスに熱分解し、炉底部に堆積し
た廃棄物の焼却残渣は、ガス化炉2の作動中又は冷却後
に炉外に搬出される。
【0075】熱分解ガスは、導出口2c及び給送路TG
を介して改質器3の改質域に流入し、高温混合気供給路
MG2の高温混合気が、導入口3aから改質域に導入さ
れる。改質域の熱分解ガスは、高温混合気と混合し、こ
の結果、熱分解ガス中の炭化水素と高温空気との発熱反
応が進行するとともに、熱分解ガス中の炭化水素と高温
水蒸気との吸熱改質反応が進行する。改質域に生成した
改質ガスは、高温の粗燃料ガスとして高温ガス給送路H
Gから熱交換器65に導入される。
【0076】熱交換器65を流通する高温粗ガスは、熱
交換器65の伝熱壁を介して湿潤廃棄物と熱交換する。
熱交換器65において冷却した低温の粗燃料ガスは、低
温ガス給送路LGを介して水蒸気発生器4に導入され、
更に冷却した後、ガス洗浄・浄化装置7に導入される。
低温粗ガスは、ガス洗浄・浄化装置7において、除塵、
脱硫、脱塩及び重金属除去等の洗浄・浄化処理を受けた
後、精製燃料ガスとして燃料ガス給送路FG、RGに送
出される。例えば、60乃至80%の重量比の燃料ガス
は、燃料ガス給送路FGを介して後続のエネルギー利用
設備に供給され、40乃至20%の重量比の燃料ガス
は、混合気加熱用燃料として燃料ガス給送路RGから水
蒸気・空気加熱装置10に供給される。
【0077】他方、熱交換器65より受熱した湿潤燃料
中の水分は、加熱・乾燥室60内で気化し、比較的低温
の臭気性水蒸気が、加熱・乾燥室60内に発生する。臭
気性水蒸気は、水蒸気導出口63から臭気性水蒸気送出
路OSに導出され、低温水蒸気供給路LSに導入され
る。臭気性水蒸気は、低温水蒸気と混合し、低温水蒸気
は更に、混合制御弁51、52によって低温空気供給路
LAの低温空気と混合した後、低温混合気供給路SA
1、SA2を介して各水蒸気・空気加熱装置10に供給
される。
【0078】流路切換装置20は、上記第1加熱工程に
おいて、低温混合気を第1燃焼域13に導入し且つ第2
燃焼域14の燃焼排ガスを排気導出路EXに導出し(図
15A)、第2加熱工程において、低温混合気を第2燃
焼域14に導入し且つ第1燃焼域13の燃焼排ガスを排
気導出路EXに導出する(図15B)。
【0079】第1加熱工程(図15A)において、燃料
供給制御装置40は、燃料ガス給送路RGの燃料ガスを
第2燃焼域14に吹込む。所望により、酸化剤供給制御
装置80は、酸化剤を第2燃焼域14に供給する。低温
混合気は、第1熱交換装置11を流通する間に700℃
以上、好適には、800℃以上に加熱される。高温の混
合気流Hは、分流域15に流入し、分流域15におい
て、第1及び第2分流H1:H2に分流する。第2分流
H2は、高温混合気供給路MGに送出され、第1分流H
1は、第2燃焼域14に流入し、燃料ガスと混合して燃
焼反応し、高温の燃焼排ガスを第2燃焼域14に生成す
る。燃焼排ガスは、第2熱交換装置12、第2給排路L
2及び第1排気開閉弁23を介して排気ファン30(図
14)に誘引され、排気路EG及び排気口31から系外
に排気される。燃焼排ガスは、第2熱交換装置12を通
過する際に第2熱交換装置12の蓄熱体と伝熱接触し、
燃焼排ガス流が保有する顕熱は、該蓄熱体に蓄熱され
る。
【0080】第2加熱工程(図15B)において、制御
装置40、80は、燃料ガスを第1燃焼域13に供給す
る。低温混合気は、第2熱交換装置12を流通する間に
上記高温域に加熱される。高温混合気流Hは、分流域1
5に流入し、分流域15において、第1及び第2分流H
1:H2に分流する。第2分流H2は、高温混合気供給
路MGに送出され、第1分流H1は、第1燃焼域13に
流入し、燃料ガスと混合し、高温の燃焼排ガスを第1燃
焼域13に生成する。燃焼排ガスは、第1熱交換装置1
1、第1給排路L1及び第2排気開閉弁24を介して排
気ファン30(図14)に誘引され、排気路EG及び排
気口31から系外に排気される。燃焼排ガスは、第1熱
交換装置11を通過する際に第1熱交換装置11の蓄熱
体と伝熱接触し、燃焼排ガス流が保有する顕熱は、該蓄
熱体に蓄熱される。
【0081】水蒸気・空気加熱装置10は、120秒以
下、好適には、60秒以下、更に好適には30秒以下の
所定時間に設定された所定の時間間隔で交互に第1又は
第2加熱工程に切換えられる。第2分流H2は、連続的
に高温混合気供給路MGに送出され、図14に示す如
く、高温混合気供給路MG1、MG2を介して熱分解ガ
ス化炉2及び改質器3に夫々供給される。
【0082】かくして、上記低温水蒸気の一部は、燃焼
域13、14において燃焼し、燃焼排ガスとして系外に
排気され、低温水蒸気の残部は、高温混合気供給路MG
に送出され、系内を再循環する。
【0083】図16は、本発明の第2実施例に係る廃棄
物ガス化システムの全体構成を示すシステム・フロー図
である。図16において、上記第1実施例の各構成要素
と実質的に同一又は同等の構成要素については、同一の
参照符号が付されている。
【0084】図16に示す廃棄物ガス化システムは、第
1実施形態(図1)の構成に対応しており、上記第1実
施例と同様、上記湿潤燃料として湿潤廃棄物を使用した
構成のものである。また、図1に示すガス化装置1は、
ペブル床ガス化炉2からなり、図3に示すガス化装置の
構成を具現化したものである。
【0085】ガス化装置1を構成するペブル床ガス化炉
2は、多数の球形セラミックス( ペブル) により構成さ
れるペブル床8を備える。ペブル床8は、例えば、直径
20〜50mm程度のアルミナボールの充填層又は積層
体からなり、ペブル床8の上方には、乾燥廃棄物を熱分
解可能な熱分解域が画成される。熱分解域は、熱分解ガ
スの改質域としても機能する。ガス化装置1は、湿潤廃
棄物を装入可能な燃料供給手段WTと、熱交換器65を
内蔵した乾燥装置6とを備えており、所望により適当な
寸法又は粒度に粉砕された湿潤廃棄物が、供給手段WT
によって乾燥装置3内に投入される。
【0086】1000℃以上の高温空気及び高温水蒸気
が、高温空気供給路HA及び高温水蒸気供給路HSを介
して熱分解域に導入される。高温空気及び高温水蒸気の
割合は、8:2〜5:5の範囲内の流量比(重量比)に
設定される。高温空気及び高温水蒸気は、熱分解域にお
いて混合するとともに、廃棄物を熱分解し、溶融する。
球形セラミックスは、高温混合気によって加熱され且つ
高温混合気の顕熱を蓄熱し、廃棄物に伝熱接触して廃棄
物の溶融ガス化反応を促進する。廃棄物の溶融スラグ
は、球形セラミックスの間隙を流下してスラグ・ガス分
離域9に流入する。分離域9の底部に滞留した溶融スラ
グは、炉外に抽出され、冷却・固化し、路盤材等の建築
材料又は土木材料等として再利用される。
【0087】高温空気は、主として、熱分解域の廃棄物
をガス化溶融し、廃棄物を溶融スラグと熱分解ガスとに
熱分解し、また、高温水蒸気は、主として、廃棄物のガ
ス化溶融により多量の煤が発生するのを抑制するととも
に、熱分解ガス中の炭化水素と水蒸気改質反応し、熱分
解ガスを改質する。熱分解域に生成した熱分解ガスは、
ペブル床8のセラミックス球の間隙を通過し、分離域9
の高温粗ガス導出口9aから高温ガス給送路HGに送出
される。給送路HGの高温粗ガスは、熱交換器65を流
通し、湿潤廃棄物と熱交換して冷却した後、低温粗ガス
として低温ガス給送路LGから水蒸気発生器4及びガス
洗浄・浄化装置7に送出される。低温粗ガスは、水蒸気
発生器4において放熱した後、ガス洗浄・浄化装置7に
おいて除塵、脱硫、脱塩及び重金属除去等の洗浄・浄化
処理を受け、低温の精製燃料ガスとして燃料ガス給送路
FG、RGに給送される。給送路FGの燃料ガスは、ガ
スタービン装置等のエネルギー利用設備に供給され、給
送路RGの燃料ガスは、水蒸気・空気加熱装置10に供
給される。
【0088】他方、加熱・乾燥室60内の湿潤廃棄物
は、高温粗ガスの顕熱を熱交換器65より受熱し、加熱
・乾燥し、湿潤燃料中の水分は気化し、比較的低温の臭
気性水蒸気を加熱・乾燥室60内に生成する。臭気性水
蒸気は、水蒸気導出口63から臭気性水蒸気送出路OS
に送出され、低温水蒸気供給路LSの低温水蒸気と混合
した後、水蒸気加熱装置10Bに供給される。
【0089】なお、本例の廃棄物ガス化システムは、低
温空気を加熱する空気加熱装置10Aと、低温水蒸気を
加熱する水蒸気加熱装置10Bとを備える。空気加熱装
置10A及び水蒸気加熱装置10Bの各構成は、上記第
1実施例の水蒸気・空気加熱装置10の構成と実質的に
同一であり、第1加熱工程(図15A)及び2加熱工程
(図15B)を所定時間毎、例えば、60秒以下の時間
間隔で交互に反復実施し、これにより、低温空気又は低
温水蒸気を1000℃以上の高温に連続加熱する。高温
空気流路及び高温水蒸気流路HA、HSは、熱分解ガス
化炉2の導入口2d:2eに夫々接続され、高温空気及
び高温水蒸気は、熱分解域に夫々導入され、熱分解域に
おいて混合する。
【0090】図17は、本発明の第3実施例に係る廃棄
物ガス化システムの全体構成を示すシステム・フロー図
である。図17において、上記各実施例の各構成要素と
実質的に同一又は同等の構成要素については、同一の参
照符号が付されている。
【0091】図17に示す廃棄物ガス化システムは、第
1実施形態(図1)の構成に対応しており、上記第1及
び第2実施例と同様、湿潤燃料として湿潤廃棄物を使用
した構成のものである。また、図17に示すガス化装置
1は、外部加熱式の熱分解ガス化炉2を備えており、図
4に示すガス化装置の構成を具現化したものである。
【0092】本実施例において、廃棄物ガス化システム
は、熱分解炉2及び改質器3を含むガス化装置1を備え
るとともに、乾燥装置6、ガス洗浄・浄化装置7及び水
蒸気・空気加熱装置10を備える。乾燥装置6は、湿潤
燃料を加熱・乾燥可能な熱交換器65を備える。熱分解
炉2は、酸素濃度制御手段(図示せず)を備えた外部加
熱式ロータリーキルンからなり、ロータリーキルンの熱
分解域は、酸素濃度制御手段の制御下に低酸素状態又は
無酸素状態の炉内焼成雰囲気に維持・管理される。乾燥
装置6を介して熱分解域に投入された乾燥廃棄物は、所
謂蒸し焼き状態の炉内焼成雰囲気にて約500〜600
℃程度に加熱され、熱分解反応の進行により熱分解ガス
及び残渣に分解する。熱分解ガス及び残渣は、分離部に
おいて相互分離し、残渣は、残渣取出装置、有価金属選
別装置、溶融炉等(図示せず)に導入され、他方、熱分
解ガスは、改質器3の改質域に導入される。
【0093】改質器3の改質域は、高温ガス給送路HG
を介して熱交換器65の流入ポート66に接続され、熱
交換器65の流出ポート67は、低温ガス給送路LGを
介して水蒸気発生器4及びガス洗浄・浄化装置7に接続
される。ガス洗浄・浄化装置7は、燃料ガス給送路RG
に接続されるとともに、燃料ガス給送路FGを介してガ
スタービン装置等のエネルギー利用設備に接続される。
【0094】湿潤廃棄物は、熱分解効率を向上すべく適
当な寸法に破砕された後、供給手段WTによって乾燥装
置6の加熱・乾燥室60に投入される。加熱・乾燥室6
0内の湿潤廃棄物は、高温粗ガスの顕熱を熱交換器65
より受熱し、加熱・乾燥し、湿潤燃料中の水分は気化
し、比較的低温の臭気性水蒸気を加熱・乾燥室60内に
生成する。臭気性水蒸気は、臭気性水蒸気送出路OS及
び低温水蒸気供給路LSを介して混合制御弁50に供給
される。低温水蒸気は、混合制御弁50において低温空
気供給路LAの低温空気と混合した後、水蒸気・空気加
熱装置10に供給される。混合制御弁50は、低温空気
及び低温水蒸気を2:8〜5:5の範囲内の混合比(重
量比)に混合し、低温空気及び低温水蒸気の混合気を水
蒸気・空気加熱装置10に供給する。
【0095】水蒸気・空気加熱装置10は、上記各実施
例の水蒸気・空気加熱装置と実質的に同一の構造を有
し、第1加熱工程(図15A)及び2加熱工程(図15
B)を所定時間毎、例えば、60秒以下の時間間隔で交
互に反復実施することにより、低温混合気供給路SAの
低温混合気を700℃以上、好適には、800℃以上の
高温に連続加熱し、高温混合気供給路MGに送出する。
供給路MGは、高温混合気を改質器3に導入し、高温混
合気は、改質域の熱分解ガスと混合する。この結果、熱
分解ガス中の炭化水素と高温空気との発熱反応が進行す
るとともに、熱分解ガス中の炭化水素と高温水蒸気との
吸熱改質反応が進行する。改質域に生成した改質ガス
は、高温の粗燃料ガスとして高温ガス給送路HGから熱
交換器65に導入される。その他のシステム構成は、前
述の各実施例と実質的に同一であるので、更なる詳細な
説明は、省略する。
【0096】図18乃至図20は、本発明の第4乃至第
6実施例に係る廃棄物ガス化システムの全体構成を示す
システム・フロー図である。各図において、上記各実施
例の各構成要素と実質的に同一又は同等の構成要素につ
いては、同一の参照符号が付されている。
【0097】図18乃至図20に示す廃棄物ガス化シス
テムは、本発明の第2実施形態(図5)の構成に対応し
ており、第4乃至第6実施例の各システムは、上記第1
乃至第3実施例と同様、湿潤な廃棄物を湿潤燃料として
使用する。なお、第4実施例(図18)のガス化装置1
は、前述の第1実施例と同様、高温の空気及び水蒸気を
導入可能な熱分解ガス化炉2及び改質器3を備えてお
り、これは、図6に示すガス化装置の構成を具現化した
構成のものであり、第5実施例(図19)のガス化装置
1は、前述の第2実施例と同様、ペブル床ガス化炉2か
らなり、図7に示すガス化装置の構成を具現化した構成
のものである。また、第6実施例(図20)のガス化装
置1は、前述の第3実施例と同様、外部加熱式の熱分解
ガス化炉2を備えており、図8に示すガス化装置の構成
を具現化した構成のものである。
【0098】第4乃至第6実施例において、乾燥装置6
の水蒸気導出口63は、臭気性水蒸気送出路OSを介し
て、高温ガス給送路HGに接続され、加熱・乾燥室60
に生成した臭気性水蒸気は、高温ガス給送路HGの高温
粗ガスに混合する。臭気性水蒸気を混合した高温粗ガス
は、熱交換器65を流通し、湿潤廃棄物を加熱・乾燥し
て冷却した後、低温粗ガスとして低温ガス給送路LGに
送出され、ガス洗浄・浄化装置7に導入される。低温粗
ガスは、ガス洗浄・浄化装置7において除塵、脱硫、脱
塩及び重金属除去等の洗浄・浄化処理を受け、低温の精
製燃料ガスとして燃料ガス給送路FG、RGに給送され
る。なお、第4乃至第6実施例では、低温水蒸気供給路
LSは、一般的な水蒸気発生装置(図示せず)に接続さ
れる。水蒸気発生装置の熱源として、系外の熱エネルギ
ー、或いは、精製燃料ガスを使用して発電した電力等を
使用し得る。
【0099】第4乃至第6実施例の廃棄物ガス化システ
ムによれば、高温粗ガスが保有する顕熱を有効利用して
効率的に湿潤廃棄物を乾燥するとともに、湿潤廃棄物の
加熱・乾燥時に発生する臭気性水蒸気をガス洗浄・浄化
装置7の洗浄・浄化工程により確実に脱臭するととも
に、これを最終的に燃焼排ガスとして系外に排気するこ
とができる。
【0100】図21乃至図23は、本発明の第7乃至第
9実施例に係る廃棄物ガス化システムの全体構成を示す
システム・フロー図である。各図において、上記各実施
例の各構成要素と実質的に同一又は同等の構成要素につ
いては、同一の参照符号が付されている。
【0101】図21乃至図23に示す廃棄物ガス化シス
テムは、本発明の第3実施形態(図9)の構成に対応し
ており、第7乃至第9実施例の各システムは、上記第1
乃至第6実施例と同様、湿潤な廃棄物を湿潤燃料として
使用する。
【0102】第7実施例(図21)のガス化装置1は、
前述の第1及び第4実施例と同様、高温の空気及び水蒸
気を導入可能な熱分解ガス化炉2及び改質器3を備えて
おり、図10に示すガス化装置の構成を具現化した構成
のものである。第8実施例(図22)のガス化装置1
は、前述の第2及び第5実施例と同様、ペブル床ガス化
炉2からなり、図11に示すガス化装置の構成を具現化
した構成のものである。また、第9実施例(図23)の
ガス化装置1は、前述の第3及び第7実施例と同様、外
部加熱式の熱分解ガス化炉2を備えており、図12に示
すガス化装置の構成を具現化した構成のものである。
【0103】第7乃至第9実施例では、冷却装置5が、
高温ガス給送路HGの下流端に接続される。冷却装置5
は、水蒸気生成用熱交換器5aを備える。熱交換器5a
は、水を気化し、低温水蒸気を生成する。冷却装置5に
より冷却した粗ガスは、低温ガス給送路LGに送出さ
れ、ガス洗浄・浄化装置7に導入される。
【0104】熱交換器5aの低温水蒸気は、低温水蒸気
供給路LS:LS1:LS2を介して乾燥装置6及び水
蒸気・空気加熱装置10に供給される。乾燥装置6に供
給された低温水蒸気は、熱交換器65を流通し、湿潤廃
棄物を加熱・乾燥する。乾燥装置6の水蒸気導出口63
は、臭気性水蒸気送出路OSを介して低温水蒸気供給路
LS2に接続される。臭気性水蒸気は、供給路LS2の
低温水蒸気と混合し、低温空気供給路LAの低温空気と
更に混合した後、水蒸気・空気加熱装置10に導入され
る。混合気の一部は、水蒸気・空気加熱装置10の燃焼
域13、14(図15)において燃焼し、燃焼排ガスと
して系外に排気され、混合気の残部は、高温混合気とし
て、ガス供給路MGに送出され、系内を再循環する。
【0105】図24乃至図26は、本発明の第10乃至
第12実施例に係る廃棄物ガス化システムの全体構成を
示すシステム・フロー図であり、各図に示す廃棄物ガス
化システムは、本発明の第4実施形態(図13)の構成
を具現化したものである。なお、各図において、上記各
実施例の各構成要素と実質的に同一又は同等の構成要素
については、同一の参照符号が付されている。
【0106】第10実施例(図24)のガス化装置1
は、高温の空気及び水蒸気を導入可能な熱分解ガス化炉
2及び改質器3を備えており、第11実施例(図25)
のガス化装置1は、ペブル床ガス化炉2からなり、ま
た、第12実施例(図26)のガス化装置1は、外部加
熱式の熱分解ガス化炉2を備える。
【0107】第10乃至第12実施例のガス化システム
は、第7乃至第9実施例と類似した構成を有しており、
高温ガス給送路HGの下流端に接続された冷却装置5を
備える。冷却装置5の熱交換器5aは、高温粗ガスが保
有する顕熱により低温水蒸気を生成し、低温水蒸気は、
低温水蒸気供給路LS1を介して乾燥装置6の熱交換器
65に供給される。低温水蒸気は、熱交換器65を流通
し、湿潤廃棄物を加熱・乾燥する。なお、冷却装置5に
より冷却した粗ガスは、低温ガス給送路LGに送出さ
れ、ガス洗浄・浄化装置7に導入される。
【0108】冷却装置5は又、空気加熱用熱交換器5b
を高温側に備える。熱交換器5bと連通する低温空気供
給路LAには、低温水蒸気供給路LS2及び臭気性水蒸
気送出路OSが接続される。低温水蒸気の一部が、供給
路LS2を介して供給路LAに導入されるとともに、加
熱・乾燥室60に生成した臭気性水蒸気が、送出路OS
を介して供給路LAに導入される。低温水蒸気及び臭気
性水蒸気は、低温空気と混合し、混合気は、熱交換器5
bを流通し、高温に加熱される。熱交換器5bの高温混
合気は、ガス供給路MG:MG1:MG2を介してガス
化炉2及び改質器3に導入される。なお、ガス化炉2
は、初期燃焼装置又は補助燃焼装置を備えるが、これら
の燃焼装置の図示は、図を簡略化するために省略されて
いる。
【0109】以上、本発明の好適な実施例について詳細
に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるもので
はなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で
種々の変形又は変更が可能である。
【0110】例えば、上記各実施例は、廃棄物ガス化シ
ステムに関するものであるが、本発明は、比較的多量の
水分を含む炭化水素系燃料をガス化するガス化システム
一般に広く適用し得るものである。
【0111】また、水蒸気又は空気加熱装置の構造は、
上記各実施例において開示した構造の装置に限定される
ものではなく、同等の温度効率を発揮し得る他の構造の
加熱装置を水蒸気又は空気加熱装置として採用しても良
い。
【0112】更には、上記乾燥装置6の熱交換器65に
供給すべき高温熱媒体として、エネルギー利用設備を構
成するガスタービン装置、ガスエンジン装置等の各種内
燃機関又は燃焼設備の燃焼排ガス又は水蒸気を使用して
も良い。
【0113】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明の上記構成に
よれば、湿潤燃料を系内の熱エネルギーにより加熱・乾
燥するとともに、加熱・乾燥時に生成した水蒸気の熱量
を有効利用し、しかも、水蒸気の臭気成分を確実に除去
することができる湿潤燃料ガス化システム及びガス化方
法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る湿潤燃料ガス化シ
ステムのシステム・フロー図である。
【図2】図1に示すガス化装置の構成を例示するブロッ
クフロー図である。
【図3】図1に示すガス化装置の変形例を示すブロック
フロー図である。
【図4】図1に示すガス化装置の更なる変形例を示すブ
ロックフロー図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る湿潤燃料ガス化シ
ステムのシステム・フロー図である。
【図6】図5に示すガス化装置の構成を例示するブロッ
クフロー図である。
【図7】図5に示すガス化装置の変形例を示すブロック
フロー図である。
【図8】図5に示すガス化装置の更なる変形例を示すブ
ロックフロー図である。
【図9】本発明の第3実施形態に係る湿潤燃料ガス化シ
ステムのシステム・フロー図である。
【図10】図9に示すガス化装置の構成を例示するブロ
ックフロー図である。
【図11】図9に示すガス化装置の変形例を示すブロッ
クフロー図である。
【図12】図9に示すガス化装置の更なる変形例を示す
ブロックフロー図である。
【図13】本発明の第4実施形態に係る湿潤燃料ガス化
システムのシステム・フロー図である。
【図14】本発明の第1実施例に係る廃棄物ガス化シス
テムの全体構成を示すシステム・フロー図である。
【図15】図14に示す水蒸気・空気加熱装置の全体構
造及び作動態様を示す概略断面図であり、図15(A)
は、水蒸気・空気加熱装置の第1加熱工程を示し、図1
5(B)は、水蒸気・空気加熱装置の第2加熱工程を示
す。
【図16】本発明の第2実施例に係る廃棄物ガス化シス
テムの全体構成を示すシステム・フロー図である。
【図17】本発明の第3実施例に係る廃棄物ガス化シス
テムの全体構成を示すシステム・フロー図である。
【図18】本発明の第4実施例に係る廃棄物ガス化シス
テムの全体構成を示すシステム・フロー図である。
【図19】本発明の第5実施例に係る廃棄物ガス化シス
テムの全体構成を示すシステム・フロー図である。
【図20】本発明の第6実施例に係る廃棄物ガス化シス
テムの全体構成を示すシステム・フロー図である。
【図21】本発明の第7実施例に係る廃棄物ガス化シス
テムの全体構成を示すシステム・フロー図である。
【図22】本発明の第8実施例に係る廃棄物ガス化シス
テムの全体構成を示すシステム・フロー図である。
【図23】本発明の第9実施例に係る廃棄物ガス化シス
テムの全体構成を示すシステム・フロー図である。
【図24】本発明の第10実施例に係る廃棄物ガス化シ
ステムの全体構成を示すシステム・フロー図である。
【図25】本発明の第11実施例に係る廃棄物ガス化シ
ステムの全体構成を示すシステム・フロー図である。
【図26】本発明の第12実施例に係る廃棄物ガス化シ
ステムの全体構成を示すシステム・フロー図である。
【符号の説明】
1 ガス化装置 2 熱分解ガス化炉、ガス化炉、熱分解炉 3 改質器 4 水蒸気発生器 5 冷却装置 6 乾燥装置 7 ガス洗浄・浄化装置 10 水蒸気・空気加熱装置 65 熱交換器 WT 燃料(廃棄物)供給手段 WS 燃料(廃棄物)移送路 OS 臭気性水蒸気送出路 LA 低温空気供給路 LS 低温水蒸気供給路 SA 低温混合気供給路 MG ガス供給路、高温混合気供給路 HA ガス供給路、高温空気供給路 HS ガス供給路、高温水蒸気供給路 TG 熱分解ガス給送路 HG 高温ガス給送路 LG 低温ガス給送路 RG:FG 燃料ガス給送路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B09B 3/00 C02F 11/12 B C02F 11/10 F23G 5/027 ZABZ 11/12 5/14 ZABF F23G 5/027 ZAB B09B 3/00 ZAB 5/14 ZAB 303M Fターム(参考) 3K061 AA24 AB02 AC01 AC02 AC12 BA01 CA17 FA10 FA21 3K078 AA01 BA03 BA22 CA04 CA07 CA21 CA24 4D004 AA02 AA03 AA04 AB01 AB03 AC05 BA02 BA03 CA24 CA26 CA27 CA29 CA40 CA42 CB04 CB34 CB36 CC02 CC11 DA02 DA03 DA06 4D059 AA07 AA08 BB05 BB06 BC01 BD11 CA10 CA12 CA14 CC03 CC04 CC10 DA15 DA63 EB11

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水分を比較的多量に含む湿潤な燃料の供
    給を受け、該燃料の熱分解反応により熱分解ガスを生成
    するガス化炉又は熱分解炉を備えた湿潤燃料ガス化シス
    テムにおいて、 前記湿潤燃料を加熱・乾燥する乾燥装置と、 低温水蒸気を600℃以上の高温水蒸気に加熱する水蒸
    気加熱装置と、 乾燥装置により乾燥した乾燥燃料を供給可能なガス化炉
    又は熱分解炉の熱分解域と、 前記熱分解域に生成した熱分解ガスを前記高温水蒸気に
    より高温粗ガスに改質する改質域とを備え、 前記乾燥装置は、前記高温粗ガスが保有する顕熱により
    前記湿潤燃料を加熱する熱交換手段と、該湿潤燃料中の
    水分の気化により生成した臭気性水蒸気を乾燥装置から
    導出し且つ該臭気性水蒸気を前記低温水蒸気として前記
    水蒸気加熱装置に供給する水蒸気導出手段とを備えるこ
    とを特徴とする湿潤燃料ガス化システム。
  2. 【請求項2】 水分を比較的多量に含む湿潤な燃料の供
    給を受け、該燃料の熱分解反応により熱分解ガスを生成
    するガス化炉又は熱分解炉を備えた湿潤燃料ガス化シス
    テムにおいて、 前記湿潤燃料を加熱・乾燥する乾燥装置と、 低温水蒸気を600℃以上の高温水蒸気に加熱する水蒸
    気加熱装置と、 乾燥装置により乾燥した乾燥燃料を供給可能なガス化炉
    又は熱分解炉の熱分解域と、 前記熱分解域に生成した熱分解ガスを前記高温水蒸気に
    より高温粗ガスに改質する改質域とを備え、 前記乾燥装置は、前記高温粗ガスが保有する顕熱により
    前記湿潤燃料を加熱する熱交換手段と、該湿潤燃料中の
    水分の気化により生成した臭気性水蒸気を乾燥装置から
    導出し且つ該臭気性水蒸気を前記高温粗ガスに混合する
    水蒸気導出手段とを備えることを特徴とする湿潤燃料ガ
    ス化システム。
  3. 【請求項3】 前記熱交換手段は、前記高温粗ガスを導
    入可能な熱交換器を含み、該熱交換器は、前記高温粗ガ
    スの顕熱を前記湿潤燃料に伝熱することを特徴とする請
    求項1又は2に記載の湿潤燃料ガス化システム。
  4. 【請求項4】 前記熱交換手段は、前記高温粗ガスの顕
    熱により生成又は加熱した水蒸気を導入可能な熱交換器
    を含み、該熱交換器は、該水蒸気の熱を前記湿潤燃料に
    伝熱することを特徴とする請求項1又は2に記載の湿潤
    燃料ガス化システム。
  5. 【請求項5】 前記高温粗ガスを燃料ガスに精製するガ
    ス精製装置が設けられ、前記水蒸気加熱装置は、前記燃
    料ガスの燃焼熱により前記低温水蒸気を加熱することを
    特徴とする請求項1又は2に記載の湿潤燃料ガス化シス
    テム。
  6. 【請求項6】 前記低温水蒸気は、低温空気と混合した
    後、前記水蒸気加熱装置に供給されることを特徴とする
    請求項1に記載の湿潤燃料ガス化システム。
  7. 【請求項7】 前記水蒸気導出手段は、前記熱交換手段
    の上流側において前記臭気性水蒸気を前記高温粗ガスに
    混合し、該水蒸気及び高温粗ガスの混合気が、前記熱交
    換手段に供給されることを特徴とする請求項2に記載の
    湿潤燃料ガス化システム。
  8. 【請求項8】 水分を比較的多量に含む湿潤な燃料をガ
    ス化システムに供給する工程と、該燃料の熱分解反応に
    より熱分解ガスを生成する工程とを含む湿潤燃料ガス化
    方法において、 前記湿潤燃料は、ガス化炉又は熱分解炉に供給される前
    に加熱・乾燥され、乾燥燃料は、前記ガス化炉又は熱分
    解炉の熱分解域に導入され、 前記乾燥燃料の熱分解により前記熱分解域に生成した熱
    分解ガスは、600℃以上の高温水蒸気を用いた水蒸気
    改質反応により高温粗ガスに改質され、 前記湿潤燃料は、前記高温粗ガスが保有する顕熱により
    加熱・乾燥され、 前記湿潤燃料中の水分の気化により生成した臭気性水蒸
    気は、高温に加熱された後、前記高温水蒸気として前記
    熱分解ガスと水蒸気改質反応することを特徴とする湿潤
    燃料ガス化方法。
  9. 【請求項9】 水分を比較的多量に含む湿潤な燃料をガ
    ス化システムに供給する工程と、該燃料の熱分解反応に
    より熱分解ガスを生成する工程とを含む湿潤燃料ガス化
    方法において、 前記湿潤燃料は、ガス化炉又は熱分解炉に供給される前
    に加熱・乾燥され、乾燥燃料は、前記ガス化炉又は熱分
    解炉の熱分解域に導入され、 前記乾燥燃料の熱分解により前記熱分解域に生成した熱
    分解ガスは、600℃以上の高温水蒸気を用いた水蒸気
    改質反応により高温粗ガスに改質され、 前記湿潤燃料は、高温粗ガスが保有する顕熱により加熱
    ・乾燥され、 前記湿潤燃料中の水分の気化により生成した臭気性水蒸
    気は、前記高温粗ガスに混合されることを特徴とする湿
    潤燃料ガス化方法。
  10. 【請求項10】 前記高温粗ガスは、前記湿潤燃料と熱
    交換して該湿潤燃料を加熱することを特徴とする請求項
    8又は9に記載の湿潤燃料ガス化システム。
  11. 【請求項11】 前記高温粗ガスは、水蒸気を生成又は
    加熱し、該水蒸気は、前記湿潤燃料と熱交換して該湿潤
    燃料を加熱することを特徴とする請求項8又は9に記載
    の湿潤燃料ガス化システム。
  12. 【請求項12】 前記高温粗ガスを燃料ガスに精製する
    ガス精製装置が設けられ、前記水蒸気加熱装置は、前記
    燃料ガスの燃焼熱により前記低温水蒸気を加熱すること
    を特徴とする請求項8又は9に記載の湿潤燃料ガス化シ
    ステム。
  13. 【請求項13】 前記高温粗ガスを燃料ガスに精製し、
    該燃料ガスの燃焼熱により前記高温水蒸気を得ることを
    特徴とする請求項8又は9に記載の湿潤燃料ガス化方
    法。
  14. 【請求項14】 前記臭気性水蒸気は、低温空気と混合
    した後、前記高温水蒸気及び高温空気の混合気に加熱さ
    れることを特徴とする請求項8に記載の湿潤燃料ガス化
    方法。
  15. 【請求項15】 前記高温粗ガスは、前記臭気性水蒸気
    と混合した後、前記湿潤燃料と熱交換することを特徴と
    する請求項9に記載の湿潤燃料ガス化方法。
  16. 【請求項16】 水分を比較的多量に含む湿潤な燃料の
    供給を受け、該燃料の熱分解反応により熱分解ガスを生
    成するガス化炉又は熱分解炉を備えた湿潤燃料ガス化シ
    ステムにおいて、 前記湿潤燃料を加熱・乾燥する乾燥装置と、 低温水蒸気を600℃以上の高温水蒸気に加熱する水蒸
    気加熱装置と、 乾燥装置により乾燥した乾燥燃料を供給可能なガス化炉
    又は熱分解炉の熱分解域と、 前記熱分解域に生成した熱分解ガスを前記高温水蒸気に
    より高温粗ガスに改質する改質域と、 前記高温粗ガスを精製した燃料ガスにより作動可能な熱
    機関又は燃焼設備等の熱源機器とを備え、 前記乾燥装置は、前記熱源機器の廃熱を有する高温熱媒
    体により前記湿潤燃料を加熱する熱交換手段と、該湿潤
    燃料中の水分の気化により生成した臭気性水蒸気を前記
    乾燥装置から導出し且つ該臭気性水蒸気を前記低温水蒸
    気として前記水蒸気加熱装置に供給する水蒸気導出手段
    とを備えることを特徴とする湿潤燃料ガス化システム。
  17. 【請求項17】 水分を比較的多量に含む湿潤な燃料の
    供給を受け、該燃料の熱分解反応により熱分解ガスを生
    成するガス化炉又は熱分解炉を備えた湿潤燃料ガス化シ
    ステムにおいて、 前記湿潤燃料を加熱・乾燥する乾燥装置と、 低温水蒸気を600℃以上の高温水蒸気に加熱する水蒸
    気加熱装置と、 乾燥装置により乾燥した乾燥燃料を供給可能なガス化炉
    又は熱分解炉の熱分解域と、 前記熱分解域に生成した熱分解ガスを前記高温水蒸気に
    より高温粗ガスに改質する改質域とを備え、 前記高温粗ガスを精製した燃料ガスにより作動可能な熱
    機関又は燃焼設備等の熱源機器とを備え、 前記乾燥装置は、前記熱源機器の廃熱を有する高温熱媒
    体により前記湿潤燃料を加熱する熱交換手段と、該湿潤
    燃料中の水分の気化により生成した臭気性水蒸気を前記
    乾燥装置から導出し且つ該臭気性水蒸気を前記高温粗ガ
    スに混合する水蒸気導出手段とを備えることを特徴とす
    る湿潤燃料ガス化システム。
  18. 【請求項18】 前記高温熱媒体は、前記熱源機器の燃
    焼排ガスからなることを特徴とする請求項16又は17
    に記載の湿潤燃料ガス化システム。
  19. 【請求項19】 前記高温熱媒体は、前記熱源機器の燃
    焼排ガスからなることを特徴とする請求項16又は17
    に記載の湿潤燃料ガス化システム。
  20. 【請求項20】 水分を比較的多量に含む湿潤な燃料を
    ガス化システムに供給する工程と、該燃料の熱分解反応
    により熱分解ガスを生成する工程とを含む湿潤燃料ガス
    化方法において、 前記湿潤燃料は、ガス化炉又は熱分解炉に供給される前
    に加熱・乾燥され、乾燥燃料は、前記ガス化炉又は熱分
    解炉の熱分解域に導入され、 前記乾燥燃料の熱分解により前記熱分解域に生成した熱
    分解ガスは、600℃以上の高温水蒸気を用いた水蒸気
    改質反応により高温粗ガスに改質され、 前記高温粗ガスは、燃料ガスに精製された後、熱機関又
    は燃焼設備等の熱源機器に対して作動燃料として供給さ
    れ、 前記湿潤燃料は、前記熱源機器の廃熱を有する高温熱媒
    体との熱交換により加熱・乾燥され、 前記湿潤燃料中の水分の気化により生成した臭気性水蒸
    気は、高温に加熱された後、前記高温水蒸気として前記
    熱分解ガスと水蒸気改質反応することを特徴とする湿潤
    燃料ガス化方法。
  21. 【請求項21】 水分を比較的多量に含む湿潤な燃料を
    ガス化システムに供給する工程と、該燃料の熱分解反応
    により熱分解ガスを生成する工程とを含む湿潤燃料ガス
    化方法において、 前記湿潤燃料は、ガス化炉又は熱分解炉に供給される前
    に加熱・乾燥され、乾燥燃料は、前記ガス化炉又は熱分
    解炉の熱分解域に導入され、 前記乾燥燃料の熱分解により前記熱分解域に生成した熱
    分解ガスは、600℃以上の高温水蒸気を用いた水蒸気
    改質反応により高温粗ガスに改質され、 前記高温粗ガスは、燃料ガスに精製された後、熱機関又
    は燃焼設備等の熱源機器に対して作動燃料として供給さ
    れ、 前記湿潤燃料は、前記熱源機器の廃熱を有する高温熱媒
    体との熱交換により加熱・乾燥され、 前記湿潤燃料中の水分の気化により生成した臭気性水蒸
    気は、前記高温粗ガスに混合されることを特徴とする湿
    潤燃料ガス化方法。
  22. 【請求項22】 前記熱源機器の燃焼排ガスを前記乾燥
    装置の熱交換器に導入し、前記燃焼排ガス及び湿潤燃料
    の熱交換により該湿潤燃料を加熱・乾燥させることを特
    徴とする請求項21又は22に記載の湿潤燃料ガス化方
    法。
  23. 【請求項23】 前記熱源機器の廃熱により水蒸気を生
    成し、該水蒸気を前記乾燥装置の熱交換器に導入し、水
    蒸気及び湿潤燃料の熱交換により該湿潤燃料を加熱・乾
    燥させることを特徴とする請求項21又は22に記載の
    湿潤燃料ガス化方法。
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