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JP2002025780A - 有機電界発光素子 - Google Patents

有機電界発光素子

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JP2002025780A
JP2002025780A JP2000209114A JP2000209114A JP2002025780A JP 2002025780 A JP2002025780 A JP 2002025780A JP 2000209114 A JP2000209114 A JP 2000209114A JP 2000209114 A JP2000209114 A JP 2000209114A JP 2002025780 A JP2002025780 A JP 2002025780A
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JP
Japan
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organic electroluminescent
group
organic
electroluminescent device
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JP2000209114A
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Katsumi Nukada
克己 額田
Wataru Yamada
渉 山田
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗布により成膜或いは積層化可能であり、単
層型のみならず積層型を容易に得ることができ、低電圧
化、高輝度化、長寿命化及び無欠陥化を図ることができ
る有機電界発光素子を提供すること。 【解決手段】 少なくとも発光層を含む有機薄膜層と、
該有機薄膜層を狭持してなる一対の電極対とを有する有
機電界発光素子であって、該有機薄膜層の少なくとも一
層が、三次元架橋性電荷輸送材料と電子受容性材料とを
同時に用いて、三次元架橋した層であることを特徴とす
る有機電界発光素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特定の構造を有す
る有機材料を用いた有機電界発光素子に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、薄膜型の電界発光素子(以下、
「EL素子」ということがある。)としては、無機材料
のII−VI族化合物半導体であるZnS、CaS、S
rS等に、発光中心であるMnや希土類元素(Eu、C
e、Tb、Sm等)をドープした無機EL素子が一般的
である。このような無機材料から作製したEL素子は、
1)交流駆動が必要(一般に50〜1000Hz)、
2)駆動電圧が高い(一般に200V程度)、3)フル
カラー化が困難で特に青色に問題がある、4)周辺駆動
回路のコストが高い、という問題点を有している。
【0003】これに対し、有機EL素子は、印加電圧を
大幅に低くしうる上、小型化が容易であって、消費電力
が小さく、面発光が可能であり、かつ三原色発光も容易
であることから、次世代の発光素子として研究開発がな
されている。特に、発光効率を高めるため、電極の種類
の最適化による電極からのキャリアー注入の効率向上
と、芳香族ジアミンから成る正孔輸送層と8−ヒドロキ
シキノリンのアルミニウム錯体から成る発光層とを設け
た積層構造の有機電界発光素子の開発(Appl.Ph
ys.Lett.,51巻,913頁,1987年)に
より、従来のアントラセン等の単結晶を用いたEL素子
と比較して発光効率の大幅な改善がなされた。また、デ
バイス寿命を延ばすために種々の材料探索もなされ、例
えば正孔注入層の材料としてはポルフィリン誘導体やフ
タロシアニン化合物(特開昭63−295695号公
報)、スターバスト型芳香族トリアミン(特開平4−3
08688号公報)、ヒドラゾン化合物(特開平4−3
20483号公報)、アルコキシ置換の芳香族ジアミン
誘導体(特開平4−220995号公報)、p−(9−
アントリル)−N,N−ジ−p−トリルアニリンなどの
開発により、実用特性に近づいている。さらに、上記の
様な低分子材料を用いた電界発光素子の他にも、発光層
の材料として、ポリ(p−フェニレンビニレン)、ポリ
[2−メトキシ−5−(2−エチルヘキシルオキシ)−
1,4−フェニレンビニレン]、ポリ(3−アルキルチ
オフェン)等の高分子材料を用いたEL素子の開発や、
ポリビニルカルバゾール等の高分子に低分子の発光材料
と電子移動材料を混合した素子の開発も行われている。
【0004】有機EL素子の構成については、陽極/有
機発光層/陰極の構成を基本とし、これに正孔注入輸送
層や電子注入層を適宜設けたもの、例えば陽極/正孔注
入輸送層/有機発光層/陰極や、陽極/正孔注入輸送層
/有機発光層/電子注入層/陰極などの構成のものが知
らされている。
【0005】ところで、有機EL素子の最大の課題は、
駆動時の寿命であり、駆動時の不安定性の現像として
は、発光輝度の低下、定電流駆動時の電圧上昇、非発光
部分(ダークスポット)の発生等が挙げられる。これら
の不安定性の原因はいくつか存在するが、有機層の薄膜
形状の劣化が支配的である。この薄膜形状の劣化は、素
子駆動時の発熱による有機非晶質膜の結晶化(または凝
集)等に起因すると考えられている。
【0006】さらに、有機EL素子に使用される材料と
しては、従来有機低分子化合物やオリゴマーを真空蒸着
し用いる場合が多いが、これらは耐熱性が低く、その改
良が求められていた。これに対し、低分子をポリマー化
することにより熱的な安定性が向上し、結晶化等による
欠陥の生成を防ぐことができるとの期待から、ポリマー
を用い、耐熱性を改良することも試みられたが、この場
合、ポリマーの正孔移動度は通常10-5cm2/V・秒
以下であり、正孔注入層の抵抗が問題となっていた。さ
らに、ポリマーと有機低分子化合物との混合物を用いる
ことも試みられたが、この場合も、正孔注入層は導電性
が10-10S・cm-1以下であり、やはりその抵抗が問
題となっていた。
【0007】一方、国際公開95/24056号には、
正孔注入層に、全共役系のポリマーを用いた有機EL素
子が開示されている。この全共役系のポリマーは、ポリ
アニリン、ポリ3,4−エチレン−ジオキシチオフェン
などである。また、同様な構成の素子として、陽極上に
ポリアニリン層を設け、さらに、その上に、発光層及び
陰極を順次形成したものが開示されている(国際公開9
7/32452号)。これらの素子においては、印加電
圧を低くすることができ、効率の向上を図ることができ
るが、以下に示す問題点があった。
【0008】1)正孔注入層の材料が全共役系のポリマ
ーであるため、強い有色を示し、透明性に劣ることか
ら、膜厚を250nm以上厚くすると、光線透過率が3
0%以上損失する。したがって、正孔注入層を厚くする
ことができず、陽極に存在する突起や陽極端を充分に被
覆することができず、素子発光面に欠陥が生じやすい
上、リークや短絡などが生じやすく、またXYマトリッ
クス型の表示素子にした場合、クロストーク欠陥が生じ
やすかった。
【0009】2)全共役系のポリマーは、実際には様々
な伝導ユニットの集合体であって、共役系の有効長が分
散しており、これは正孔を輸送する単位のエネルギーレ
ベルが分散することを意味する。したがって、正孔をト
ラップする準位を本質的に回避できなく、正孔移動能力
である正孔移動度は10-5cm2/V・秒以下と低いか
った。このため、全共役系ポリマーを正孔注入層に用い
た場合、正孔注入層の抵抗が問題となる。特に、高輝度
パルス光の出射が必要な場合には、瞬間的に10mA/
cm2〜1A/cm2、場合によっては1kA/cm2
でのパルス電流を通電する必要がある。しかしながら、
正孔移動度が10-5cm2/V・秒以下であると、抵抗
により正孔注入層において電圧降下が生じ、素子が高電
圧化するという問題があった。
【0010】これの原因は、いわゆる空間制限電流現象
によるものであり、これを回避するには、正孔移動度を
向上させることが必要であるが、全共役系のポリマーで
は、上記の1)、2)ような本質的な問題があった。他
方、米国特許第3,995,299号明細書では、正孔
注入帯域として、強い電子吸引性物質を含有する非晶性
ポリマーの利用が開示されている。しかしながら、開示
されている非晶性ポリマーは、ポリビニルカルバゾール
に限られており、このものは、正孔移動度が低く、上記
全共役系ポリマーと同様の問題があった。さらに、π共
役系が広がっていないため、イオン化エネルギーが5.
8eVと大きくて酸化されにくく、導電性が10-8S・
cm−1以下と小さいことや、陽極より正孔が注入され
にくいなどの問題があり、その改良が求められていた。
【0011】これに対し、特開平11−283750や
特開2000−36390に正孔輸送単位を有するポリ
マー中にアクセプターをドーピングすることで正孔注入
層の抵抗値を下げ、厚膜化を可能とし、塗布による層形
成を可能とすると共に、基材表面の凹凸による欠陥を隠
蔽し、素子の安定化を図ることなどが提案されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】電極(陽極)と正孔輸
送層との間に正孔注入層を挿入する方法において、ポル
フィリン誘導体やフタロシアニン化合物を正孔注入層と
して用いた場合、これらの膜自体による光吸収のために
スペクトルが変化したり、外観上着色して透明でなくな
るという問題がある。スターバスト型芳香族トリアリル
アミン、ヒドラゾン化合物、アルコキシ置換の芳香族ジ
アミン誘導体、p−(9−アントリル)−N,N−ジ−
p−トリルアニリン等では、イオン化ポテンシャルが低
く透明性がよいという利点はあるものの、ガラス転移点
や融点が低いために耐熱性に劣り、連続駆動時の局所加
熱に対する安定性が悪く、輝度低下や電圧上昇が問題に
なる。
【0013】一方、ポリチエニレンビニレン、ポリ−p
−フェニレンビニレン、ポリアニリン等のポリマー系材
料では、駆動電圧の低電圧化と駆動寿命の改善に関する
報告はない。また、正孔輸送単位を有するポリマー中に
アクセプターをドーピングする方法は非常に有効である
が、一方で、ベースとなるポリマーの輸送性、製膜性等
に未だ問題があり、十分な性能の素子を得るには至って
いない。さらに、有機材料の特徴を活かし、各種溶剤へ
溶解させた後、その溶液をキャストする方法は、製造コ
スト上大きなメリットがあるが、従来のポリマーではそ
の性質上、さらに上層を塗布し、積層する際に膨潤、あ
るいは溶解し、界面がみだれてしまうため、安定した性
能を発揮する素子を製造することは困難であった。
【0014】つまり、有機EL素子の駆動時における電
圧が高いこと、そして、耐熱性を含めた安定性が低いこ
とは、ファクシミリ、複写機、液晶ディスプレイのバッ
クライト等の光源としては大きな問題であり、特にフル
カラーフラットパネル・ディスプレイ等の表示素子とし
ても望ましくない。また、低電圧、高発光効率で駆動さ
せることができ、かつ良好な耐熱性を有し、長期間に亙
って安定な発光特性を維持することができる有機EL素
子の開発が望まれている。さらに、塗布により簡易に成
膜或いは積層化できることも、低コスト化の観点からも
望まれている。
【0015】従って、本発明は、前記従来における諸問
題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。
即ち、本発明の目的は、塗布により成膜或いは積層化可
能であり、単層型のみならず積層型を容易に得ることが
でき、低電圧化、高輝度化、長寿命化及び無欠陥化を図
ることができる有機電界発光素子を提供することであ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下の手段
により解決される。即ち、本発明は、 <1>少なくとも発光層を含む有機薄膜層と、該有機薄
膜層を狭持してなる一対の電極対とを有する有機電界発
光素子であって、該有機薄膜層の少なくとも一層が、三
次元架橋性電荷輸送材料と電子受容性材料とを同時に用
いて、三次元架橋した層であることを特徴とする有機電
界発光素子である。 <2>三次元架橋性電荷輸送材料が、正孔輸送機能を担
う骨格として、下記一般式(I)で表わされる構造を含
む芳香族アミン骨格を有する電荷輸送材料であることを
特徴とする前記<1>に記載の有機電界発光素子であ
る。
【0017】
【化4】
【0018】(一般式(I)中、Ar1〜Ar4は、それ
ぞれ独立に置換又は未置換のアリール基を示す。Ar5
は置換若しくは未置換のアリール基又はアリーレン基を
示す。Ar1とAr2、Ar3とAr4は環を形成してもよ
い。Ar1〜Ar5のうち1〜4個は、三次元架橋した層
中に共有結合で結合可能な結合手を有する。kは0又は
1を示す。)
【0019】<3>一般式(I)で表わされる構造を含
む芳香族アミン骨格を有する電荷輸送材料が、下記一般
式(II)で示される加水分解性基を含む置換ケイ素基
を有することを特徴とする前記<2>記載の有機電界発
光素子である。
【0020】
【化5】
【0021】(一般式(II)中、R1は水素、アルキ
ル基、置換或いは未置換のアリール基を示す。Qは加水
分解性基を示す。aは1〜3の整数を示す。)
【0022】<4>電子受容性材料が、ハロゲン化金
属、ルイス酸、有機酸、アリールアミンとハロゲン化金
属との塩、及びアリールアミンとルイス酸との塩から選
ばれる少なくとも一種であることを特徴とする前記<1
>〜<3>に記載の有機電界発光素子である。 <5>電子受容性材料が、下記一般式(III)で示さ
れる化合物であることを特徴とする前記<4>に記載の
有機電界発光素子である。
【0023】
【化6】
【0024】(一般式(III)中、Yはハロゲン原子
を示す。Rは水素原子、ハロゲン原子、置換基若しくは
未置換のアルキル基、シアノ基、ニトロ基を示す。)
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の有機電界発光素子は、少
なくとも発光層を含む有機薄膜層と、該有機薄膜層を狭
持してなる一対の電極対とを有し、該有機薄膜層の少な
くとも一層が、三次元架橋性電荷輸送材料と電子受容性
材料とを同時に用いて、三次元架橋した層(以下、「三
次元架橋膜」ということがある)である。三次元架橋性
電荷輸送材料と電子受容性材料とを併用することで、製
膜性に優れ、欠陥なく、かつ電荷注入性に優れる厚膜の
三次元架橋膜を形成することが可能となり、製造性、特
性、安定性を大幅に向上させることができる。また、低
分子のアモルファス膜を用いた素子に比較し、分子運動
が抑制され、ガラス転移温度の高い三次元架橋性電荷輸
送材料を三次元架橋膜の母体とすることにより、素子の
耐熱性も大きく改善される。さらに三次元架橋性電荷輸
送材料を用いることで得られる三次元架橋膜を先に成膜
しておくと、さらにその上に積層塗布する際に溶剤に対
して安定となる。このため、本発明の有機電界発光素子
は、塗布により成膜或いは積層化可能であり、単層型の
みならず積層型(機能分離型)を容易に得ることがで
き、低電圧化、高輝度化、長寿命化及び無欠陥化を図る
ことができる。
【0026】本発明の有機電界発光素子において、三次
元架橋膜は、少なくとも三次元架橋性電荷輸送材料と電
子受容性材料とを併用して形成されるが、以下、各材料
を詳しく説明する。
【0027】三次元架橋性電荷輸送材料としては、特開
平8−176293号公報、特開平8−208820号
公報、特開平8−253568号公報、特開平9−11
0974号公報等に開示された、特定の繰り返し構造を
有し末端に水酸基或いはカルボキシル基を有する電荷輸
送性ポリエステル、又は、ポリカーボネート等を1分子
中に3官能以上のイソシアネート基或いはエポキシ基等
を有する架橋剤を用いて架橋させたもの;特開2000
−147804号公報、特開2000−147813号
公報等に開示された、末端に熱或いは光硬化性の官能基
を有する電荷輸送剤を架橋させたもの;[Macrom
ol.Rapid Commun.20,224−22
8(1999)]に開示された、オキセタンを有する電
荷輸送材を光架橋させたもの;特開平9−124665
号公報、特開平11−38656号公報、[Adv.M
ater.1999,11,No.2、Adv.Mat
er.1999,11,No.9]等に開示された、末
端にアルコキシシリル基を有する電荷輸送材を加熱架橋
したもの;など種々のものが挙げられる。
【0028】これらの中でも、正孔輸送性を有するもの
が好ましく、特に、正孔輸送機能を担う骨格として、下
記一般式(I)で表わされる構造を含む芳香族アミン骨
格を有する電荷輸送材料であることが、電荷輸送能に優
れる点から好ましい。正孔輸送性を有するものは、電子
供与性の特定構造を有するため、電子受容性材料と混合
することにより、電荷移動が起こり、結果としてフリー
キャリアである正孔が生成し、特に三次元架橋膜を正孔
注入層として用いた場合の電気電導度が高くなり、特に
発光層と電極(陽極)との電気的接合が、正孔注入層を
設けることで改善され、駆動電圧が低下すると同時に連
続駆動時の安定性も向上する。
【0029】また、下記一般式(I)で表わされる構造
を含む芳香族アミン骨格を有する電荷輸送材料は、下記
一般式(II)で示される加水分解性基を含む置換ケイ
素基を有することが、Si基により、互いに架橋反応を
起こして、効果的に3次元Si−O−Si結合、即ち無
機ガラス質ネットワークを形成することができるばかり
でなく、無機材料を主体とする基板との接着性に優れ、
得られる有機電界発光素子の特性を向上させることがで
きる観点から好ましい。
【0030】
【化7】 一般式(I)中、Ar1〜Ar4は、それぞれ独立に置換
又は未置換のアリール基を示す。Ar5は置換若しくは
未置換のアリール基又はアリーレン基を示す。Ar1
Ar2、Ar3とAr4は環を形成してもよい。Ar1〜A
5のうち1〜4個は、三次元架橋した層中に共有結合
で結合可能な結合手を有する。kは0又は1を示す。
【0031】
【化8】
【0032】一般式(II)中、R1は水素、アルキル
基、置換或いは未置換のアリール基を示す。Qは加水分
解性基(例えば、アルコキシ基、メチルエチルケトオキ
シム基、ジエチルアミノ基、アセトキシ基、プロペノキ
シ基、ハロゲン等)を示す。aは1〜3の整数を示す。
【0033】以下に、一般式(I)で表される化合物の
具体例を示すが、本発明は、これら具体例に限定される
わけではない。また、下記表における化合物の番号に
「II−」を冠した記号を本明細書における例示化合物
とする(例えば、化合物の番号が、「12」のものは
「例示化合物(I−12)」を示す。)。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
【表4】
【0038】
【表5】
【0039】
【表6】
【0040】
【表7】
【0041】
【表8】
【0042】
【表9】
【0043】
【表10】
【0044】
【表11】
【0045】
【表12】
【0046】
【表13】
【0047】
【表14】
【0048】
【表15】
【0049】
【表16】
【0050】
【表17】
【0051】
【表18】
【0052】
【表19】
【0053】
【表20】
【0054】
【表21】
【0055】
【表22】
【0056】
【表23】
【0057】
【表24】
【0058】
【表25】
【0059】
【表26】
【0060】
【表27】
【0061】
【表28】
【0062】
【表29】
【0063】
【表30】
【0064】
【表31】
【0065】
【表32】
【0066】
【表33】
【0067】
【表34】
【0068】
【表35】
【0069】
【表36】
【0070】
【表37】
【0071】
【表38】
【0072】
【表39】
【0073】
【表40】
【0074】
【表41】
【0075】
【表42】
【0076】
【表43】
【0077】
【表44】
【0078】
【表45】
【0079】
【表46】
【0080】
【表47】
【0081】
【表48】
【0082】
【表49】
【0083】
【表50】
【0084】
【表51】
【0085】
【表52】
【0086】
【表53】
【0087】
【表54】
【0088】
【表55】
【0089】電子受容性材料としては、膜の抵抗値を低
下できるものであれば、特に制限はないが、三次元架橋
性電荷輸送材料の原料であるモノマーの酸化電位から電
子受容性材料の還元電位を引いた値は1V以下であるこ
とが好ましく、より好ましくは0.7V以下である。ま
た、電子受容性材料の含有量は、三次元架橋可能な電荷
輸送性材料に対して0.1〜50重量%の範囲であるこ
とが好ましい。
【0090】電子受容性材料として具体的には、例え
ば、ハロゲン化金属、ルイス酸、有機酸、アリールアミ
ンとハロゲン化金属との塩、及びアリールアミンとルイ
ス酸との塩選ばれる少なくとも一種が挙げられる。より
具体的には、下記一般式(III)で示される化合物、
下記化合物群1で示す化合物が挙げれるが、下記一般式
(III)で示される化合物が特に好ましい。また、下
記一般式(III)で示される化合物の具体例を、下記
化合物群2として示すが、これに限定されるわけではな
い。
【0091】
【化9】
【0092】一般式(III)中、Yはハロゲン原子を
示す。Rは水素原子、ハロゲン原子、置換基若しくは未
置換のアルキル基、シアノ基、ニトロ基を示す。
【0093】
【化10】
【0094】
【化11】
【0095】三次元架橋膜は、三次元架橋性電荷輸送材
料と電子受容性材料とを含有する層は通常の塗布法によ
り形成することができる。三次元架橋膜を形成させる際
の加熱温度は、50〜200℃が好ましく、60〜17
0℃がより好ましい。また、加熱時間は、5分〜2時間
が好ましく、10分〜1時間がより好ましい。なお、光
架橋を行う場合は、紫外線照射器などを用い、100〜
500Wで5〜120秒で行うのが好ましいが、用いる
材料によっては紫外線によって分解する場合が多いため
熱架橋が好ましい。
【0096】三次元架橋膜を形成した後、この層上に他
の層を塗布法により積層する場合、三次元架橋膜を実質
的に溶解しない溶剤を用いることが好ましいが、三次元
架橋されているため、溶剤に対する耐性が高く、溶剤は
広範な範囲の中から選択が可能である。
【0097】本発明の有機電界発光素子は、一対の電極
対により挟持される有機薄膜層は、単層型でもよいし、
積層型(機能分離型)の素子でもよい。単層型の場合、
有機薄膜層として発光層のみの構成となり、該発光層と
して、さらに発光材料を用いた前記三次元架橋膜を形成
される。積層型の場合、有機薄膜層として発光層の他に
必要に応じて、電荷注入層(正孔注入層、電子注入
層)、電荷輸送層(正孔輸送層、電子輸送層)或いはこ
れらの機能を組み会わせた電荷注入輸送層(正孔注入輸
送層、電子注入輸送層)等を設けた構成となり、前記三
次元架橋膜は、電荷注入層(正孔注入層、電子注入層)
として形成されることが好ましく、より好ましくは正孔
注入層として形成されることである。また、これら電
極、有機薄膜層は、通常、基板上に形成される構成とな
る。
【0098】以下、本発明の有機電界発光素子を、具体
例を示して詳しく説明すが、これに限定されるものでは
ない。図1〜3は、本発明の有機電界発光素子の一例を
示す概略断面図である。図1に示す電界発光素子は、基
板10上に、陽極(電極)11と、正孔注入層12と、
発光層14と、陰極(電極)16とを、順次積層してな
る。図2に示す有機電界発光素子は、正孔注入層12と
発光層14との間に正孔輸送層13を設けた以外は、図
1に示す有機電界発光素子と同様の構成である。図3に
示す有機電界発光素子は、発光層14と陰極16との間
に電子輸送層15を設けた以外は、図2に示す有機電界
発光素子と同様の構成である。
【0099】基板10としては、有機電界発光素子の支
持体となるものであり、石英やガラスの板、金属板や金
属箔、プラスチックフィルムやシートなどが挙げられ
る。特にガラス板や、ポリエステル、ポリメタクリレー
ト、ポリカーボネート、ポリスルホンなどの実質的に透
明な合成樹脂板が好ましい。また、合成樹脂板を使用す
る場合にはガスバリア性に留意する必要があるり、この
ガスバリヤ性が低すぎると、基板10を通過する外気に
より有機電界発光素子が劣化することがあるので好まし
くない。このため、合成樹脂基板のどちらか片側もしく
は両側に緻密なシリコン酸化膜等を設けてガスバリア性
を確保する方法も好ましい方法の一つである。
【0100】陽極11としては、通常、アルミニウム、
金、銀、ニッケル、パラジウム、白金等の金属、インジ
ウム及び/又はスズの酸化物などの金属酸化物、ヨウ化
銅などのハロゲン化金属、カーボンブラック等により構
成される。これらは、通常、スパッタリング法、真空蒸
着法などにより形成することができる。また、陽極11
は、銀などの金属微粒子、ヨウ化銅などの微粒子、カー
ボンブラック、導電性の金属酸化物微粒子等を適当なバ
インダー樹脂に含有させた構成されてもよい。これら
は、通常、バインダー樹脂塗布液を、塗布することによ
り形成することができる。また、陽極11は、異なる材
料により積層させてもよい。
【0101】陽極11の厚みは、必要とする透明性によ
り異なるが、一般には透明性が高いほど好ましいため、
可視光の透過率を、通常60%以上、好ましくは80%
以上とすることが好ましい。この場合、厚みは、通常1
0〜1000nm程度、好ましくは20〜500nm程
度である。また、端面からのレーザー発振等の目的で両
電極間で反射させるなどの目的で、金属蒸着膜等を設け
る場合など不透明でよい場合は陽極11は基板10と同
一でもよい。
【0102】正孔注入層12は、通常、陽極11と発光
層14との間に設けられるものであり、この正孔注入層
12に用いられる材料に要求される条件としては、陽極
11からの正孔注入効率が高く、かつ、注入された正孔
を効率よく輸送することができる材料であることが挙げ
られる。そのためには、イオン化ポテンシャルが小さ
く、可視光の光に対して透明性が高く、しかも正孔移動
度が大きく、さらに安定性に優れ、トラップとなる不純
物が製造時や使用時に発生しにくいことが要求される。
上記の一般的な要求条件以外に、例えば車載表示用の応
用を考えた場合、さらに100℃以上、より好ましくは
120℃以上の耐熱性が要求される。このため、前記三
次元架橋膜を正孔注入層12として形成することで、素
子の発光特性と耐熱性を同時に改善することを可能とな
る。即ち、三次元架橋性電荷輸送材料として正孔輸送能
を有するものを用いた前記三次元架橋膜を正孔注入層1
2として形成すると、電子供与性の三次元架橋性電荷輸
送性材料に電子受容性材料を併用するため、上述のよう
に示した通り、発光層14と陽極11との電気的接合が
改善され、駆動電圧が低下すると同時に連続駆動時の安
定性も向上させることができ、また、ガラス転移温度の
高い三次元架橋性電荷輸送材料を正孔注入層12の母体
とすることにより、素子の耐熱性も大きく改善されるた
め最も好ましい構成となる。
【0103】正孔注入層12の厚さは、通常5〜300
0nm程度、好ましくは10〜2000nm程度であ
る。この前記三次元架橋膜からなる正孔注入層12の形
成におけては、三次元架橋性電荷輸送材料と電子受容性
材料の所定量に、必要により正孔のトラップにならない
バインダー樹脂や塗布性改良剤を加えることができる。
また、種々の目的で、他のシランカップリング剤、アル
ミニウムカップリング剤、チタネートカップリング剤な
どを添加することもできる。これらを溶解して塗布溶液
を所望の濃度に調製し、スピンコート法やディップコー
ト法などの方法により陽極11上に塗布し、乾燥して正
孔注入層12を形成することができる。
【0104】発光層14は、電界を与えられた電極間に
おいて電極(陰極)から注入された電子と正孔注入層1
2(陽極)から注入された正孔を効率よく再結合し、且
つ、再結合により効率よく発光材料から形成される。こ
のような条件を満たす発光材料としては、8−ヒドロキ
シキノリンのアルミニウム錯体などの金属錯体(特開昭
59−194393号公報)、10−ヒドロキシベンゾ
[h]キノリンの金属錯体(特開平6−322362号
公報)、ビススチリルベンゼン誘導体(特開平1−24
5087号公報、同2−222484号公報)、ビスス
チリルアリーレン誘導体(特開平2−247278号公
報)、(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾチアゾールの
金属錯体(特開平8−315983号公報)、シロール
誘導体等が挙げられる。これらの発光材料は、通常は真
空蒸着法や塗布法により形成することができる。
【0105】発光層14は、素子の発光効率を向上させ
るとともに発光色を変える目的で、例えば、8−ヒドロ
キシキノリンのアルミニウム錯体をホスト材料として、
クマリン等のレーザ用蛍光色素をドープすること(J.
Appl.Phys.,65巻,3610頁,1989
年)等が行われている。この方法の利点は、1)高効率
の蛍光色素により発光効率が向上、2)蛍光色素の選択
により発光波長が可変、3)濃度消光を起こす蛍光色素
も使用可能、4)薄膜性のわるい蛍光色素も使用可能、
等が挙げられる。
【0106】発光層14は、素子の駆動寿命を改善する
目的においても、発光材料をホスト材料として、蛍光色
素をドープすることが有効である。例えば、8−ヒドロ
キシキノリンのアルミニウム錯体などの金属錯体をホス
ト材料として、ルブレンに代表されるナフタセン誘導体
(特開平4−335087号公報)、キナクリドン誘導
体(特開平5−70773号公報)、ペリレン等の縮合
多環芳香族環(特開平5−198377号公報)を、ホ
スト材料に対して0.1〜10重量%ドープすることに
より、素子の発光特性、特に駆動安定性を大きく向上さ
せることができる。これら上記ナフタセン誘導体、キナ
クリドン誘導体、ペリレン等の蛍光色素を、ホスト材料
にドープする方法としては、共蒸着による方法と蒸着源
を予め所定の濃度で混合しておく方法がある。
【0107】発光層14は、高分子系の発光材料とし
て、先に挙げたポリ(p−フェニレンビニレン)、ポリ
[2−メトキシ−5−(2−エチルヘキシルオキシ)−
1,4−フェニレンビニレン]、ポリ(3−アルキルチ
オフェン)等の高分子材料や、ポリビニルカルバゾール
等の高分子に発光材料と電子移動材料を混合した系等も
挙げられる。これらの材料はスピンコートやディップコ
ート等の方法により形成することができる。
【0108】発光層14の膜厚は、通常10〜200n
m程度、好ましくは30〜100nmである。発光層1
4を、正孔注入層12上に塗布法により形成する場合、
正孔注入層12を実質的に溶解しない溶剤を用いること
が好ましいが、三次元架橋されているため、溶剤に対す
る耐性が高く、溶剤は広範な範囲の中から選択が可能で
ある。
【0109】陰極16は、発光層14に電子を注入する
役割を果たす。陰極16として用いられる材料は、陽極
11と同様の材料を用いることが可能であるが、効率よ
く電子注入を行なうには、仕事関数の低い金属が好まし
く、スズ、マグネシウム、インジウム、カルシウム、ア
ルミニウム、銀等の適当な金属またはそれらの合金が好
適に挙げられる。具体例としては、マグネシウム−銀合
金、マグネシウム−インジウム合金、アルミニウム−リ
チウム合金等の低仕事関数合金電極が挙げられる。
【0110】陰極16の膜厚は、通常、陽極11と同様
である。低仕事関数金属から成る陰極を保護する目的
で、この上にさらに、仕事関数が高く大気に対して安定
な金属層を積層することが素子の安定性を増す上で有効
である。このような金属としては、アルミニウム、銀、
銅、ニッケル、クロム、金、白金等の金属が挙げられ
る。さらに、陰極16と発光層14或いは後述する電子
輸送層15の界面にLiF、MgF2、Li2O等の極薄
絶縁膜(膜厚0.1〜5nm程度)を挿入することも、
素子の効率を向上させる有効な方法である(Appl.
Phys.Lett.,70巻,152頁,1997
年;特開平10−74586号公報;IEEETran
s.Electron.Devices,44巻,12
45頁,1997年)。
【0111】正孔輸送層13は、素子の発光特性を向上
させるために設けられるものであり、正孔注入層12か
らの正孔注入効率が高く、かつ、注入された正孔を効率
よく輸送することができる。このため正孔輸送層13を
形成する材料にはイオン化ポテンシャルが小さく、しか
も正孔移動度が大きく、さらに安定性に優れ、トラップ
となる不純物が製造時や使用時に発生しにくいことが要
求される。このような正孔輸送材料としては、例えば、
1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シ
クロヘキサン等の3級芳香族アミンユニットを連結した
芳香族ジアミン化合物(特開昭59−194393号公
報)、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フ
ェニルアミノ]ビフェニルで代表される2個以上の3級
アミンを含み2個以上の縮合芳香族環が窒素原子に置換
した芳香族アミン(特開平5−234681号公報)、
トリフェニルベンゼンの誘導体でスターバースト構造を
有する芳香族トリアミン(米国特許第4,923,77
4号)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−
メチルフェニル)ビフェニル−4,4’−ジアミン等の
芳香族ジアミン(米国特許第4,764,625号)、
分子全体として立体的に非対称なトリフェニルアミン誘
導体(特開平4−129271号公報)、ピレニル基に
芳香族ジアミノ基が複数個置換した化合物(特開平4−
175395号公報)、エチレン基で3級芳香族アミン
ユニットを連結した芳香族ジアミン(特開平4−264
189号公報)、スチリル構造を有する芳香族ジアミン
(特開平4−290851号公報)、チオフェン基で芳
香族3級アミンユニットを連結したもの(特開平4−3
04466号公報)、スターバースト型芳香族トリアミ
ン(特開平4−308688号公報)、ベンジルフェニ
ル化合物(特開平4−364153号公報)、フルオレ
ン基で3級アミンを連結したもの(特開平5−2547
3号公報)、トリアミン化合物(特開平5−23945
5号公報)、ビスジピリジルアミノビフェニル(特開平
5−320634号公報)、N,N,N−トリフェニル
アミン誘導体(特開平6−1972号公報)、フェノキ
サジン構造を有する芳香族ジアミン(特開平7−138
562号公報)、ジアミノフェニルフェナントリジン誘
導体(特開平7−252474号公報)、シラザン化合
物(米国特許第4,950,950号公報)、シラナミ
ン誘導体(特開平6−49079号公報)、ホスファミ
ン誘導体(特開平6−25659号公報)等が挙げられ
る。これらの化合物は、単独で用いてもよいし、必要に
応じて、2種以上を混合して用いてもよい。
【0112】正孔輸送層13の材料としては、上記の正
孔輸送材料以外に、ポリビニルカルバゾールやポリシラ
ン、ポリフォスファゼン(特開平5−310949号公
報)、ポリアミド(特開平5−310949号公報)、
ポリビニルトリフェニルアミン(特開平7−53953
号公報)、トリフェニルアミン骨格を有する高分子(特
開平4−133065号公報)、芳香族アミンを含有す
るポリメタクリレート等の高分子材料も挙げられる。
【0113】正孔輸送層13は、上記正孔輸送材料を塗
布法あるいは真空蒸着法により正孔注入層12上に積層
することができる。塗布法の場合は、正孔輸送材料の1
種または2種以上に、必要に応じて、正孔のトラップに
ならないバインダー樹脂や塗布性改良剤などの添加剤と
を添加し、溶解して塗布溶液を調製し、スピンコート法
などの方法により塗布し、乾燥してを形成することがで
きる。ここで、バインダー樹脂としては、ポリカーボネ
ート、ポリアリレート、ポリエステル等が挙げられる。
バインダー樹脂は添加量が多いと正孔移動度を低下させ
るので、少ない方が好ましく、通常50重量%以下が好
ましい。真空蒸着法の場合には、正孔輸送材料を真空容
器内に設置されたルツボに入れ、真空容器内を適当な真
空ポンプで10-4Pa程度にまで排気した後、ルツボを
加熱して、正孔輸送材料を蒸発させ、ルツボと向き合っ
て置かれた、正孔注入層12上に正孔輸送層13を形成
することができる。
【0114】正孔輸送層13の膜厚は、通常10〜30
0nm程度、好ましくは30〜100nmである。この
ように薄い膜を一様に形成するためには、一般に真空蒸
着法がよく用いられる。また、正孔輸送層13を、正孔
注入層12上に塗布法により形成する場合、正孔注入層
12を実質的に溶解しない溶剤を用いることが好ましい
が、三次元架橋されているため、溶剤に対する耐性が高
く、溶剤は広範な範囲の中から選択が可能である。
【0115】電子輸送層15は、素子の発光特性を向上
させるために設けられるものであり、陰極16からの電
子注入効率が高く、かつ、注入された電子を効率よく輸
送することができる。このため正孔輸送層13を形成す
る材料には、陰極16からの電子注入が容易で、電子の
輸送能力がさらに大きいことが要求される。このような
電子輸送材料としては、既に上記発光材料として挙げた
8−ヒドロキシキノリンのアルミ錯体、オキサジアゾー
ル誘導体(Appl.Phys.Lett.,55巻,
1489頁,1989年)やそれらをポリメタクリル酸
メチル(PMMA)等の樹脂に分散した系、フェナント
ロリン誘導体(特開平5−331459号公報)、2−
t−ブチル−9,10−N,N’−ジシアノアントラキ
ノンジイミン、n型水素化非晶質炭化シリコン、n型硫
化亜鉛、n型セレン化亜鉛等が挙げられる。電子輸送層
15は、上述の正孔輸送層13と同様に形成することが
できる。但し、発光層14上に塗布法により形成する場
合、発光層14を実質的に溶解しない溶剤を用いること
が好ましい。
【0116】電子輸送層15の膜厚は、通常5〜200
nm程度、好ましくは10〜100nmである。
【0117】図1に示す電界発光素子においては、例え
ば、逆の構造、即ち、基板10上に陰極16、発光層1
4、正孔注入層12、陽極11の順に積層することも可
能である。既述したように少なくとも一方が透明性の高
い2枚の基板の間に有機電界発光素子を設けることも可
能である。また、膜厚方向から光を取り出す場合、少な
くとも一方の基板或いは電極が透明となる構成である
が、膜厚方向に対して垂直方向から光を取り出す場合、
双方の基板或いは電極が光を反射する構成とすることも
可能である。同様に、図2及び図3に示す電界発光素子
についても、前記各構成層を逆の構造に積層したりする
ことも可能である。さらにこの素子の寿命を高めるた
め、樹脂あるいは金属等の材料で封じ、大気や水より保
護する封止層を形成することや、素子自体を真空系中で
動作させる構造とすることが効果的である。
【0118】
【実施例】以下、本発明を、実施例を挙げてさらに具体
的に説明する。ただし、これら各実施例は、本発明を制
限するものではない。
【0119】(実施例1)まず、厚さ150nmのIT
O膜電極を設けたガラス基板を用意し、プラズマ洗浄機
(サムコインターナショナル社製、BP1)を用い、酸
素プラズマにて30秒間洗浄した。下記構造式(1)で
表される電荷輸送材料(酸化電位は飽和カロメル電極
(SCE)に対し0.88V)30mgと、下記構造式
(2)で表されるイソシアネート20mgと、トリス
(4−ブロモフェニル)アンモニウムヘキサクロロアン
チモネート(TBPHA)5mgと、をジクロロメタン
1ミリリットルに溶解した溶液を、回転数300rpm
でスピンコートした後、120℃で1時間加熱し、硬化
することにより、膜厚600nm(触針膜厚計にて測
定)の正孔注入輸送帯(層)を形成した。
【0120】
【化12】
【0121】次に、この正孔注入輸送帯(層)上に、発
光材料としてトリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミ
ニウム(Alq)を50nmの厚さに真空蒸着して発光
層を形成した後、マグネシウム・銀合金陰極を200n
mの厚さに蒸着し電極を形成し、有機EL素子を作製し
た。
【0122】得られた有機EL素子におけるITO電極
を陽極とし、マグネシウム・銀合金電極を陰極として、
直流8Vを印加して、電流電圧特性(印加電圧、電流密
度)を求めるとともに、輝度及び効率を測定した。これ
らの結果を表56に示す。
【0123】(実施例2)下記構造で示されるポリマー
(CTP−1:分子量はスチレン換算の重量平均分子量
Mw=56000で、モノマーの酸化電位は飽和カロメ
ル電極(SCE)に対し0.79V)50mgと、トリ
ス(4−ブロモフェニル)アンモニウムヘキサクロロア
ンチモネート(TBPHA)5mgと、をジクロロメタ
ン1ミリリットルに溶解した溶液を、回転数1000r
pmでスピンコートした後、120℃で1時間加熱し、
硬化することにより、膜厚700nm(触針膜厚計にて
測定)の正孔注入輸送帯(層)を形成した以外は、実施
例1と同様にして、有機EL素子を作製し、評価を行な
った。その結果を表56に示す。
【0124】
【化13】
【0125】(実施例3)下記構造式(3)で示される
電荷輸送材料(酸化電位は飽和カロメル電極(SCE)
に対し0.79V)500mgとトリス(4−ブロモフ
ェニル)アンモニウムヘキサクロロアンチモネート(T
BPHA)50mg、1規定塩酸2mgをブタノールに
溶解し、回転数300rpmでスピンコートした後、1
20℃で1時間加熱し、硬化することにより、膜厚50
0nm(触針膜厚計にて測定)の正孔注入輸送帯を形成
した以外は、実施例1と同様に有機EL素子を作製し、
評価を行なった。その結果を表56に示す。
【0126】
【化14】
【0127】(実施例4)TBPHAの代わりに、DD
Q(還元電位は飽和カロメル電極(SCE)に対し0.
52V)を用い膜厚100nm(触針膜厚計にて測定)
の正孔注入輸送帯(層)を形成した以外は、実施例3と
同様にして有機EL素子を作製し、評価を行なった。そ
の結果を表56に示す。
【0128】(実施例5)発光層として、ポリ[2−メ
トキシ−5−(2−エチルヘキシルオキシ)−1,4−
フェニレンビニレン]10mgをジクロロメタン1ミリ
リットルに溶解した溶液を、回転数1000rpmでス
ピンコートした後、120℃で1時間加熱し、膜厚60
nmの膜を形成した以外は、実施例3と同様にして有機
EL素子を作製し、評価を行なった。その結果を表56
に示す。
【0129】(実施例6)実施例2における正孔注入輸
送帯(層)を形成し、さらに発光層として、ポリ[2−
メトキシ−5−(2−エチルヘキシルオキシ)−1,4
−フェニレンビニレン]10mgをジクロロメタン1ミ
リリットルに溶解した溶液を、回転数1000rpmで
スピンコートし後、120℃で1時間加熱し、膜厚約6
0nmの膜を形成した後、実施例1と同様にして、有機
EL素子を作製し、評価を行なった。その結果を表56
に示す。
【0130】(比較例1)CTP−1を50mgと、ト
リス(4−ブロモフェニル)アンモニウムヘキサクロロ
アンチモネート(TBPHA)5mgと、をジクロロメ
タン1ミリリットルに溶解した溶液を、回転数1000
rpmでスピンコートした後、120℃で1時間加熱
し、膜厚600nm(触針膜厚計にて測定)の正孔注入
輸送帯(層)を形成し、さらに発光層として、ポリ[2
−メトキシ−5−(2−エチルヘキシルオキシ)−1,
4−フェニレンビニレン]10mgをジクロロメタン1
ミリリットルに溶解した溶液を、回転数1000rpm
でスピンコートした後、120℃で1時間加熱し、膜厚
約60nmの膜を形成したが発光層を形成する際に、C
TP−1の膨潤、溶解が生じ、膜を均一に形成すること
ができなかった。それ以外は、実施例1と同様にして、
有機EL素子を作製し、評価を行なった。その結果を表
56に示す。本比較例では、弱い発光が見られたが、5
分程度で発光しなくなった。
【0131】(比較例2)構造式(1)で表される電荷
輸送材料50mgと、トリス(4−ブロモフェニル)ア
ンモニウムヘキサクロロアンチモネート(TBPHA)
5mgとをジクロロメタン1ミリリットルに溶解した溶
液を、回転数300rpmでスピンコートした後、12
0℃で1時間加熱したが、構造式(1)で表される電荷
輸送材料は結晶化してしまい、良好な膜は得られなかっ
た。
【0132】
【表56】
【0133】
【発明の効果】以上により、本発明によれば、塗布によ
り成膜或いは積層化可能であり、単層型のみならず積層
型を容易に得ることができ、低電圧化、高輝度化、長寿
命化及び無欠陥化を図ることができる有機電界発光素子
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の有機電界発光素子の一例を示した概
略断面図である。
【図2】 本発明の有機電界発光素子の他の一例を示し
た概略断面図である。
【図3】 本発明の有機電界発光素子の他の一例を示し
た概略断面図である。
【符号の説明】
10 基板 11 陽極 12 正孔注入層 13 正孔輸送層 14 発光層 15 電子輸送層 16 陰極

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも発光層を含む有機薄膜層と、
    該有機薄膜層を狭持してなる一対の電極対とを有する有
    機電界発光素子であって、該有機薄膜層の少なくとも一
    層が、三次元架橋性電荷輸送材料と電子受容性材料とを
    同時に含有し、三次元架橋した層であることを特徴とす
    る有機電界発光素子。
  2. 【請求項2】 三次元架橋性電荷輸送材料が、正孔輸送
    機能を担う骨格として、下記一般式(I)で表わされる
    構造を含む芳香族アミン骨格を有する電荷輸送材料であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素
    子。 【化1】 (一般式(I)中、Ar1〜Ar4は、それぞれ独立に置
    換又は未置換のアリール基を示す。Ar5は置換若しく
    は未置換のアリール基又はアリーレン基を示す。Ar1
    とAr2、Ar3とAr4は環を形成してもよい。Ar1
    Ar5のうち1〜4個は、三次元架橋した層中に共有結
    合で結合可能な結合手を有する。kは0又は1を示
    す。)
  3. 【請求項3】 一般式(I)で表わされる構造を含む芳
    香族アミン骨格を有する電荷輸送材料が、下記一般式
    (II)で示される加水分解性基を含む置換ケイ素基を
    有することを特徴とする請求項2記載の有機電界発光素
    子。 【化2】 (一般式(II)中、R1は水素、アルキル基、置換或
    いは未置換のアリール基を示す。Qは加水分解性基を示
    す。aは1〜3の整数を示す。)
  4. 【請求項4】 電子受容性材料が、ハロゲン化金属、ル
    イス酸、有機酸、アリールアミンとハロゲン化金属との
    塩、及びアリールアミンとルイス酸との塩から選ばれる
    少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜3に
    記載の有機電界発光素子。
  5. 【請求項5】 電子受容性材料が、下記一般式(II
    I)で示される化合物であることを特徴とする請求項4
    に記載の有機電界発光素子。 【化3】 (一般式(III)中、Yはハロゲン原子を示す。Rは
    水素原子、ハロゲン原子、置換基若しくは未置換のアル
    キル基、シアノ基、ニトロ基を示す。)
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