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JP2001509491A - アジュバントとしてモノグリセリドまたはジグリセリドを含む抗原送達系 - Google Patents

アジュバントとしてモノグリセリドまたはジグリセリドを含む抗原送達系

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JP2001509491A
JP2001509491A JP2000501776A JP2000501776A JP2001509491A JP 2001509491 A JP2001509491 A JP 2001509491A JP 2000501776 A JP2000501776 A JP 2000501776A JP 2000501776 A JP2000501776 A JP 2000501776A JP 2001509491 A JP2001509491 A JP 2001509491A
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JP
Japan
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antigen
composition
composition according
adjuvant
embedded image
Prior art date
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Application number
JP2000501776A
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English (en)
Inventor
ギズラルソン,スヴェインビョルン
グドムンズドッティル,ヴェラ
Original Assignee
リュフヤトルン・エイチエフ,ジ・アイスランディック・バイオ・ファーマシューティカル・グループ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by リュフヤトルン・エイチエフ,ジ・アイスランディック・バイオ・ファーマシューティカル・グループ filed Critical リュフヤトルン・エイチエフ,ジ・アイスランディック・バイオ・ファーマシューティカル・グループ
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Abstract

(57)【要約】 抗原を投与するための、とくに抗原を粘膜投与するためのアジュバントが記載され、さらに、抗原及び生理学的に許容可能な賦形剤と組み合わせた記載したアジュバントとを含む組成物が記載されている。本発明のアジュバント組成物を使用して免疫応答を誘発する方法と免疫応答を増強する方法とについても記載する。アジュバント組成物は、例えばポリオキシエチレン(PEG2-30)のような少なくとも1つの水溶性ポリマーを含むモノグリセリド類またはジグリセリド類を含む。抗原はアジュバントに結合してもよい。本発明のアジュバントは植物を処置する際に同様に使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 <関連出願> 本出願は、その全体の教示内容が参考として本明細書に組み入れられている、
1997年7月9日に提出されたアイスランド特許出願番号第4518号の一部
継続出願である。
【0002】 <発明の背景> 抗原またはワクチンの非経口投与(筋肉内および皮下)は、通常、最も効果的
な投与経路と考えられている。しかし、注射による投与には数多くの欠点がある
。抗原またはワクチンの注射には、滅菌したシリンジおよび熟練者による投与が
必要であり、特に繰り返し注射する場合には疼痛と刺激を生じることがある。こ
の投与経路は感染の危険も示す。さらに重要なことには、筋肉内注射は患者の耐
性が悪いことが多く、注射部位の硬化(組織の硬化)、出血(出血)および/ま
たは壊死(局所的な組織の死)を生じる可能性もある。
【0003】 粘膜は、優れた抗原提示細胞である数多くの樹状細胞を有する。粘膜はリンパ
系器官にも接続しており、粘膜結合リンパ系器官と呼ばれ、他の粘膜領域に対す
る免疫応答を賦活することができる。このような粘膜の一例は鼻上皮膜であり、
本質的に単層の上皮細胞(偽重層上皮)からなる。この粘膜は2つのリンパ系組
織、すなわち、アデノイドおよび扁桃に接続する。鼻粘膜下の広範な網目構造の
毛細血管と高密度のT細胞およびB細胞は、抗原を迅速に認識し、速やかに免疫
応答するために特に好適である。
【0004】 弱毒化ウイルス、弱毒化細菌および弱毒化寄生虫の鼻腔内投与が、通常この経
路によって宿主に感染する特定の病原体について、他の粘膜表面を介する投与と
共に試みられている。このような場合には粘膜表面を介するこれらの抗原による
免疫応答の誘発が期待される。その理由は、改良型生菌ワクチンは野生型病原菌
の天然の感染経路を模倣しており、不顕性感染により免疫を形成するからである
。免疫原性組成物の粘膜投与は、この経路は局所的に産生される抗体(分泌型I
gA抗体)を刺激して、非経口投与によって生じる問題を回避することができる
ので、特に興味深い。さらに、粘膜投与は、一般に、被治療患者を含む非熟練者
によって実施することができ、幼児は、一般に、非経口投与ほど粘膜投与を嫌が
らない。弱毒化改良型生菌は投与に関連する危険があるので、サブユニットワク
チンを使用することが望ましいことが多い。しかし、精製抗原をサブユニットワ
クチン接種したものの粘膜投与では、通常、免疫応答が悪い。
【0005】 抗原送達のための種々の賦形剤(vehicle)系が開発されている。例えば、鼻腔 内投与または粘膜投与のためにこのような賦形剤系を使用する際に遭遇される問
題の1つは、特に鼻腔内での接触時間の短さのために抗原および/またはワクチ
ンが認識されることなく吸収されて分解され、従って免疫応答を刺激しないこと
である。ポリエチレングリコール置換カプリル酸/カプリン酸とツイーン(Tw
een)20Rの混合物が粘膜アジュバントとして使用することについて記載さ れている。(Gizurasonら、Toxicology 107:61-68(1996)); Gizurasonら、V
accine Research 5:69-75(1996); Gizurasonら、Vaccine Research 6:41-47 (1997))しかし、この製剤は被投与患者の投与部位に不快な刺すような痛みを
生じる。従って、抗原を粘膜投与して許容可能な免疫応答を生ずるための効果的
な製剤が必要である。
【0006】 欧州特許出願第0544612A2号は、免疫原とトリグリセリドを含み、経
口投与または経鼻投与することができる組成物を開示している。この組成物は免
疫原の影響を増強することができる。
【0007】 1つの参照文献(1986年9月9日に特許付与された米国特許第4,610
,868号)では、薬剤を非経口投与するための脂質マトリックス担体について
開示している。この系には、疎水性化合物と、両親媒性化合物と、生物作用剤と
を含み、直径500〜100000mmの球状構造を有する脂質マトリックス担
体が必要である。この参照文献では、疎水性化合物はグリセリドの混合物を含ん
でもよく、両親媒性化合物はスフィンゴ脂質を含んでもよい。さらに、この組成
物は鼻腔領域に投与することができる。この系は、鼻腔内部でのクリアランスが
速く、球状構造が大きいために、鼻腔用製剤として許容できない。従って、この
系は、生物作用剤が放出される前に、胃内で繊毛によって除去される。この特許
は本発明によるアジュバント物質の使用について記載していない。
【0008】 日本特許第309347/91号(優先権主張日1991年11月25日)で
は、飽和または不飽和脂肪酸のC6-26残基を有するトリグリセリドを含むアジュ
バントを使用して哺乳動物を免疫することができる免疫原を含む経口投与または
経鼻投与される免疫原組成物を開示している。飽和脂肪酸を使用しても、本発明
による免疫応答を誘発せず、トリグリセリドを使用すると、親水性基を1つ有し
てアジュバントを可溶化する可能性を与えられず、また抗原をアジュバントに結
合する可能性を与えない。
【0009】 国際公開公報第94/17827号(優先権主張日1993年2月15日)は
、粘膜を介して哺乳動物に抗原を局所投与するための薬学的製剤について記載し
ている。アジュバント/賦形剤製剤は、(a)ポリオキシエチレンソルビタンモ
ノエステル、(b)ポリオキシエイチレンひまし油、(c)カプリル酸/カプリ
ン酸グリセリド及び(d)ガングリオシドから選択される。
【0010】 <発明の概要> 本発明は、抗原およびワクチンを投与するための、特に粘膜投与するためのア
ジュバントとして使用することができる組成物を提供する。本発明の組成物は粘
膜に対する抗原の付着性を増大するだけでなく、粘膜を介する抗原の吸収を増大
する。本発明の組成物を使用すると、上皮膜の許容できない刺激を生ずることな
く、組成物の被投与患者において全身免疫応答(例えば、IgGイソタイプの抗
体)および局所免疫応答(例えば、IgAイソタイプの分泌抗体)の両方を誘発
する能力が提供される。本発明の組成物は植物の免疫防御系を刺激するためにア
ジュバントとして植物に使用することもできる。本発明はまた、粘膜と組織適合
性であり、必要な抗原量を小容量で投与することができる、鼻腔内適用するため
の制御された送達系を提供する。
【0011】 本発明は、下記の式(I)を有するモノグリセリド類及びジグリセリド類並び
にそれらの混合物からなる群から選択されるグリセリド類を0.01〜70%v
/v含有するアジュバントと、抗原とを含む組成物に関する。
【0012】
【化16】
【0013】 (式中、R1、R2およびR3は、独立に、飽和または不飽和C6-24脂肪酸、水溶 性ポリマーおよびそれらの混合物からなる群から選択されるが、グリセリドはR 1 、R2またはR3に少なくとも1つの水溶性ポリマーを含有する。)
【0014】 本発明のアジュバントは少量のトリグリセリドを含有してもよい。特定の実施
態様において、水溶性ポリマーは、2〜30のポリオキシエチレン単位を有する
、ポリオキシエチレンまたはその誘導体のPEG2-30残基からなる。別の実施態
様において、R1基、R2基およびR3基の1又は2は結合された抗原によって置 換される。
【0015】 本発明のさらに別の実施態様において、水溶性ポリマーは、3〜6のポリオキ
シエチレン単位を有するポリオキシエチレンのPEG3-6残基である。本発明の さらに別の実施態様において、グリセリドは、
【0016】
【化17】
【0017】
【化18】
【0018】
【化19】
【0019】
【化20】
【0020】 (式中、各式において、R1およびR2は上記に定義されている)からなる群から
選択される構造を有する。 本発明の特定の実施態様において、R1、R2およびR3は、飽和C6-14脂肪酸 、さらに好ましくは飽和C8-10脂肪酸から選択される。
【0021】 本発明の組成物は抗原に対する免疫応答を調節する。すなわち、免疫原性組成
物またはワクチン組成物は、ワクチン接種した宿主の抗体応答を定量的および/
または定性的に改善することができる。これは、例えば、抗原を用いて免疫化す
る結果産生される抗体の数が増加することによって(例えば、定量的な改善)ま
たはTh1応答からTh2応答へなどの免疫応答のプロフィールを変更すること
によって(例えば、定性的な改善)達成することができる。
【0022】 本発明はまた、上記に記載する式(I)〜(V)を有するモノグリセリド、ジ
グリセリドおよびこれらの混合物からなる群から選択されるグリセリドを0.0
1〜70%v/v含有するアジュバントと、抗原とを含む免疫原性組成物の有効
量とを脊椎動物宿主に投与するステップを含む、宿主の体液性免疫応答および/
または細胞性免疫応答を誘発またはそれらを増大するための方法に関する。特定
の実施態様において、免疫応答は本発明の組成物を粘膜投与することによって誘
発される。
【0023】 本発明はまた、抗原と、上記に記載する式(I)〜(V)を有するモノグリセ
リド、ジグリセリドおよびこれらの混合物からなる群から選択されるグリセリド
を0.01〜70%v/v含有するアジュバントとを含むワクチン組成物の有効
量とを脊椎動物宿主に投与するステップを含む、防御的な免疫応答ための、ワク
チン接種動物の体液性および/または細胞性免疫を誘発または増大する方法に関
する。特定の実施態様において、免疫応答は本発明の組成物を粘膜投与すること
によって誘発される。
【0024】 <発明の詳細な説明> 免疫系は病原菌を攻撃するために多数の機序を使用する。しかし、免疫により
、これらの機序の全てが必ずしも活性化されるわけではない。ワクチン投与によ
って誘発される防御免疫は、病原菌に耐えるまたは病原菌を排除するための適当
な免疫応答を誘発するワクチンの能力に依存する。これは、病原菌に応じて、細
胞性免疫応答および/または体液性免疫応答を必要とすることがある。免疫する
生物により強力な免疫応答を獲得させるために、および抗原形成物質に対する宿
主の耐性を強化するために、抗原の免疫原性を増大することが望ましいことが多
い。一般に、(同時に、または直後もしくは直前に)投与される抗原の免疫原性
を増強する物質はアジュバントとして知られている。本明細書において本発明の
組成物と関連して使用される「アジュバント」という用語は、従来のアジュバン
ト効果を有する(例えば、抗体応答を増大または変更することによって抗原の免
疫を増強する)組成物、並びに適当な組織または細胞に対する抗原の提示を増大
する組成物(例えば、抗原送達賦形剤)を含むことを意図している。
【0025】 鼻腔内投与については、粘膜またはリンパ系組織を介して免疫担当細胞に浸透
または吸収され得るように、および鼻の分泌物に抗原が流されないように、抗原
を粘膜に適用しなければならない。抗原提示細胞が抗原を吸収して、それを局所
的なリンパ系に輸送するように、抗原を鼻腔粘膜に投与することも必要である。
粘膜に浸透するためには、送達賦形剤は粘膜とある程度の生体適合性を有してい
なければならず、従ってある程度の親水性と疎水性を有していなければならない
【0026】 本明細書に記載する研究は、粘膜アジュバントとして本明細書に記載する組成
物を利用することに関する。従って、本発明は、例えば、モノグリセリド類、ジ
グリセリド類およびそれらの混合物からなる群から選択されるグリセリド類を0
.01〜70%含有するアジュバントと、抗原とを含む免疫原性組成物またはワ
クチン組成物に関する。例えば、モノグリセリド類および/またはジグリセリド
類は置換されていてもよい。本発明の組成物に組み入れられるモノグリセリド類
およびジグリセリド類は、下記の一般式(I)によって表される。
【0027】
【化21】
【0028】 (式中、R1、R2およびR3は、独立に、飽和または不飽和C6-24脂肪酸、水溶 性ポリマーおよびそれらの混合物からなる群から選択されるが、グリセリドは少
なくとも1種の水溶性ポリマーを含有する。)本発明のアジュバントは少量のト
リグリセリドを含有してもよい。
【0029】 カプロン酸、カプリン酸、カプリル酸、アラキドン酸、プロピオン酸、ラウリ
ル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、リノール酸及びリノレン酸を
含むが、これらに限定されない任意の飽和または不飽和C6-24脂肪酸を選択する
ことができる。脂肪酸残基は、1つの残基であっても、または2つ以上の残基の
混合物であってもよい。それらは、脂肪および油などの天然原料または合成原料
から誘導されることができる。市販のグリセリドを使用することができ、または
1、2、1,2、1,3および特異的なラセミ構造等などの特異的な位置に脂肪
酸を配置する、特異的リパーゼおよび非特異的リパーゼを共に含むリパーゼによ
って酵素的に合成することができる。例えば、1gのシリカゲルにグリセロール
(0.92g)を吸着させたものを20mlのtBuOMeに懸濁させる。カプ
リル酸ビニル(3.4g)とクモノスカビの1種リゾプス デレマー(Rhizopus
delemar)由来のリパーゼ(50mg)を懸濁液に添加した。混合物を室温にお
いて96時間撹拌し、反応の進行をTLCによってモニターした。ろ過し、溶媒
を留去することによって、固形成分を除去した後、粗反応混合物を得た。これは
91%の1,3ジカプリル酸グリセリドを含有していた。
【0030】 水溶性ポリマーは、水溶液中、特にワクチンを投与するための生理学的に許容
可能な賦形剤中で本発明のグリセリドをより親水性(好ましくは、界面活性剤を
使用せずに十分可溶性)にするものであってもよい。望ましい水溶性ポリマーは
、投与される組織、特に粘膜と生体適合性であるものである。これらの特性を有
する好適な水溶性ポリマーには、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール誘導体(アミノPEG、求核性PEG、PEGチオール、PEGスクシネー
ト、PEGスクシンイミド、PEGトレシレート、カルボキシメチル化PEG、
PEGプロピオン酸、PEGシラン、PEGリン脂質、ビオチンPEG及びPE
Gオルトピリジル−ジスルフィドを含むが、これらに限定されない)、グリコフ
ロール、プロピレングリコール、デキストラン及びサッカライドが含まれるが、
これらに限定されない。
【0031】 約2〜約30のポリエチレングリコール単位(PEG2-30)を有するポリエチ
レングリコールポリマーが好ましく、約3〜約6のポリエチレングリコール単位
(PEG3-6)が最も好ましい。1つもしくは2つのPEG部分、他の水溶性ポ リマーまたは組み合わせをグリセリド構造に組み入れることができる。水溶性部
分は本発明のグリセリドのR1、R2またはR3位置のいずれか1つに存在するこ とができる。
【0032】 ポリマーは、化学的または酵素的に形成された共有結合を介してグリセリドに
結合することができる。ポリマーはグリセリドとアシル結合しても、または、例
えば、エステラーゼが媒介する合成によるなどのエステル結合を使用して結合す
ることができる。例えば、ソルケタールをトリエタノールアミンとトリクロロメ
タンの混合液中で塩化ポリマーと混合し、その後希釈した酢酸水溶液中で加熱す
ることによって遊離のグリセロール結合を脱保護してもよい。触媒として、トリ
エチルアミンと4−ジメチルアミノピリジンの存在下で過剰量の塩化カプロイル
を用いて、脂肪酸を遊離のグリセロール結合に結合する。この合成の結果はカプ
ロイル/ポリマーグリセリドである。
【0033】 本発明の一実施態様において、R1基、R2基およびR3基1つまたは2つが抗 原の結合によって置換される。抗原は、共有結合によって、グリセリド部分に結
合することができる。本発明の別の実施態様において、本発明の組成物は、ジグ
リセリド類に対するモノグリセリド類のv/v−%比が0.1:99.9〜99
.9:0.1の範囲内であり、好ましくは5:95〜95:5の範囲内であるよ
うに、モノグリセリド類とジグリセリド類との混合物を含む。本発明のさらに別
の実施態様において、水溶性ポリマーは3〜6のポリオキシエチレン単位を有す
るポリオキシエチレンのPEG3-6残基である。本発明は、さらに、グリセリド が、
【0034】
【化22】
【0035】
【化23】
【0036】
【化24】
【0037】
【化25】
【0038】 (式中、R1およびR2は上記に規定する)からなる群から選択される構造を有す
る本明細書において記載した組成物に関する。
【0039】 本発明の一実施態様において、R1、R2およびR3は、飽和C6-14脂肪酸から 選択され、さらに好ましくは飽和C8-10脂肪酸から選択される。本発明のさらに
別の実施態様において、グリセリドは濃度が約0.1重量%〜約99重量%であ
り、好ましくは0.5重量%〜約20重量%であり、さらに好ましくは約1重量
%〜約15重量%である。本発明の特定の実施態様において、グリセリド中のキ
ラル炭素はS体またはR体である。
【0040】 本発明のアジュバント組成物は、抗原に対する免疫応答を調節する。すなわち
、免疫原性組成物またはワクチン組成物は、ワクチン接種した宿主動物の細胞性
免疫を誘発して、病原性抗原に対する、例えば防御免疫応答のような免疫応答を
形成することができる。
【0041】 本発明の抗原は本発明によるアジュバント組成物の1つ以上と組み合わせるこ
とができ、本発明の製剤を使用して、哺乳動物宿主などの脊椎動物において抗原
に対する免疫応答を誘発することができる。例えば、抗原は、破傷風毒素、イン
フルエンザウイルス、ジフテリアトキソイド、第IIIVgp120、IgAプ
ロテアーゼ、インスリンペプチドB、ビブリオース、サルモネラ、スポンゴスポ
ラ サブテラネア(Spongospora subterranea)、呼吸器合胞体ウイルス(RS V)(例えば、RSVサブユニットワクチン)、ヘモフィルス インフルエンザ
(Haemophilus influenza)外膜タンパク質、ヘリコバクター ピロリ(Helicob
acter pylori)ウレアーゼ並びに髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)及び淋菌
(N. gonorrhoeae)の組換えピリン、または免疫応答を刺激する能力を保持する
これらの一部から成る群から選択することができるが、これらに限定されない。
所定の抗原の一部が免疫応答を刺激する能力は、その特定部分を認識する抗体を
検出ための、抗原の一部内の特異的なペプチドに対する酵素免疫アッセイ(体液
性応答)、または細胞性免疫応答を検出するための抗原の一部内の特異的ペプチ
ドに対する遅延型過敏反応アッセイなどの当技術分野で周知の方法によって評価
することができる。
【0042】 「抗原」という用語は、宿主の免疫系を刺激して液性免疫応答、細胞性免疫応
答および/または分泌型免疫応答を形成する、1つ以上のエピトープを含有する
分子を含むことを意図している。本発明の抗原はサブユニット抗原、並びに死菌
、弱毒化または不活性化細菌、ウイルス、原生動物、真菌、寄生生物または他の
生物であってもよい。抗原は、例えば、タンパク質抗原、ペプチド抗原、ポリサ
ッカライド抗原、脂質抗原またはDNA抗原であってもよい。好適な抗原は、例
えば、パスツレラ(Pasteurella)、アクチノバチルス(Actinobacillus)、ク ラミジア(Chlamydia)、モラクセラ(Moraxella)、ナイセリア(Neisseria) 、ストレプトコッカス(Streptococcus)、ヘモフィリス(Haemophilus)、サル
モネラ(Salmonera)およびエイメルラ(Eimerla)属、並びにロタウイルス、ヘ
ルペスウイルス(例えば、BIIV−1、EHV−1)、PRV、パルボウイル
ス、ラビエスウイルス、インフルエンザウイルス、パラインフルエンザウイルス
、肝炎ウイルス、HIV、ピコルナウイルス、腫瘍抗原、ホルモン、ホルモン類
似物質等から誘導されてもよい。
【0043】 本発明による製剤中の抗原は、ワクチン接種、免疫化、アレルギーの治療、癌
の治療、感染疾患の治療、自己免疫疾患の治療または免疫系による疾患の治療に
好適である。従って、本発明の抗原は、抗細菌、抗ウイルス、抗真菌、抗プリオ
ン、抗寄生生物ワクチンまたは微生物が産生するIgAプロテアーゼ、プロテイ
ンp38、プロテインp43もしくはムチナーゼなどの成分であってもよい。抗
原は、ハウスダストダニ、飼い猫アレルゲン、ライ麦花粉、ブタクサ花粉、ユス
リカ、卵白、牛乳タンパク質、蜂毒、スズメバチ抗原等、またはミエリン、イン
スリンペプチド等などの自己免疫疾患を誘発する成分などのアレルゲンであって
もよい。本発明の抗原は、ヘルペス、HIV、パピローマ、カンジタ、多発性硬
化症などの感染性疾患を治療するためのワクチン、糖尿病、甲状腺機能亢進症お
よび甲状腺機能低下症、乾癬、関節炎などの自己免疫疾患を治療するためのワク
チン、または癌を治療するためのワクチンとしても使用することができる。
【0044】 本発明のワクチン組成物に好適な抗原は、その抗原に暴露された脊椎動物にお
いて、その抗原に対する特異的な抗体または細胞性免疫応答を形成することがで
きる任意のものを含む。1つまたは複数の抗原を使用することができる。抗原は
、ウイルス、細菌、マイコプラズマ、真菌、原生動物および他の寄生生物を含む
病原性微生物から誘導することができる。さらに、抗原は、微生物以外の、例え
ば癌細胞またはアレルゲンのような起源から誘導することができる。抗原は病原
性微生物の全体もしくは一部、または生物に関連のあるタンパク質、糖タンパク
質、糖脂質、ポリサッカライドもしくはリポポリサッカライドの全体または一部
であってもよい。
【0045】 ワクチンの目的のために、抗原を誘導または作製することができる病原性微生
物は、例えば、Medical Microbiology、第2版、(1990年)、J.C. Sherris
(編)、Elsevier Science Publishing Co. Inc.,ニューヨークに掲載されてい るように、感染性疾患の分野に周知である。
【0046】 抗原は粒状形態で、または溶解して使用することができる。製剤は本質的には
溶解された抗原に好適であるが、粒状形態も製剤に調製することができる。ワク
チン接種および免疫化のためには、粒状形態が有利であることが多いが、例えば
アレルギーまたは自己免疫疾患を治療するためのように、耐容性を誘発するため
には、溶解された抗原が好ましい。
【0047】 本発明によるアジュバント単独または特定の抗原と併用したものの免疫学的ア
ジュバント活性は、ELISAa、赤血球凝集反応アッセイおよび中和アッセイ
などの、当技術上周知の方法を使用して評価することができる。本明細書におい
て使用される「免疫アジュバント活性」は、アジュバントと抗原を投与する宿主
における免疫応答を賦活する能力を意味することが意図されている。一般に、ア
ジュバントは、同じ混合物または組成物で抗原とともに投与され(例えば、国際
公開公報第93/05789号を参照のこと)、または別の組成物または製剤と
して抗原と同じときに投与される。抗原はアジュバントに結合されても(例えば
、共有結合)または単に混合されてもよい。アジュバントは、抗原投与の前また
は後に投与されてもよい。アジュバント活性には、抗原の免疫原性を増加するこ
とによって免疫応答を増大する能力、または免疫応答を形成するのに必要な抗原
投与または量を低下することによって抗原に対する免疫応答を増大する能力が含
まれるが、これらに限定されない。
【0048】 本明細書で使用される、特定の抗原に対する「免疫応答」または「免疫学的応
答」は、抗原に対する分泌型応答、細胞性応答、液性応答または抗体媒介応答(
または全身応答)を形成することを含むことが意図されている。免疫宿主におけ
る応答の発現には、抗体(例えば、IgA、IgD、IgE、IgG、またはI
gM抗体)の産生、Bリンパ球および/またはTリンパ球の増殖、抗原提示細胞
を認識する細胞傷害性Tリンパ球の刺激、T細胞集団の拡大および分化を生じう
るシグナルの賦活、免疫系細胞の活性化または増殖が含まれる。
【0049】 一般に、本発明のアジュバントを投与することにより、関心のある抗原に対す
る免疫応答が増大される。本明細書において、「増大される」は、抗原に対する
免疫応答が、アジュバントが存在しない場合と比較して、アジュバントが存在す
る場合には、量が多くなり、および/または質がよくなることを意味することが
意図されている。アジュバントの有無における免疫応答の比較は、アジュバント
と抗原とを含む製剤と、適当な対照とのラジオイムノアッセイまたはELISA
による抗体価の比較などの通常の方法によって実施することができる。免疫応答
の増加は個体の免疫系に対する直接的な影響の結果であっても(例えば、抗原に
対する免疫応答を増加するT細胞およびB細胞の初回抗原刺激)、または(例え
ば、粘膜との接着性をよりよくして、抗原と粘膜との接触時間を長くすることに
よって、または例えば粘膜の透過性を増加することによって、粘膜による抗原の
吸収を増大することによって)粘膜に対する抗原のより有利な提示によって生じ
てもよい。
【0050】 本発明のアジュバントは、抗原に対する免疫学的応答を増大するためのアジュ
バントとして本明細書に記載するように使用することができる。特定の実施態様
において、アジュバントは粘膜用アジュバントである。例えば、アジュバントは
特定の病原菌またはサブユニット抗原に対して哺乳動物を免疫するための組成物
中、または特定の抗原に対する免疫応答を刺激するための組成物中で使用するこ
とができる。
【0051】 本発明の方法は、抗原と本発明のアジュバントのアジュバント量とを含む免疫
原性組成物またはワクチン組成物の免疫学的有効量を哺乳動物、特にヒトまたは
他のの霊長類に投与するステップを含む。本明細書において使用する、アジュバ
ントの「アジュバント量」または「有効量」は、同時に投与した抗原に対する免
疫応答を増大する量を意味することが意図されている。例えば、約0.01%〜
約40%、さらに特には約0.1%〜約20%の用量は、一般に、アジュバント
の効果を示すのに有効であるが、特定のアジュバントに応じて、これらの用量範
囲は変化する。さらに、特定の用量は治療対象の哺乳動物の年齢、体重および医
学的な状態、並びに投与方法に依存する。好適な用量は当業者によって容易に決
定される。
【0052】 本発明のワクチンまたは免疫原性組成物は、必要に応じて、生理食塩水または
リン酸緩衝食塩液、水、デキストロース、(グリセロールまたはプロピレングリ
コールなどの)エタノールポリオールおよびこれらの組み合わせなどの薬学的ま
たは生理学的に許容可能な賦形剤に含有させて投与してもよい。本発明による組
成物は懸濁液、エマルジョンまたは分散剤であってもよく、分散剤もしくは湿潤
剤、懸濁剤、および/または1種以上の保存剤と混合したアジュバントを提供し
てもよい。好適な分散剤または湿潤剤は、例えば、レシチンまたは大豆レシチン
のような天然のリン脂質や、エチレンオキサイドと例えば、脂肪酸、長鎖脂肪族
アルコールまたは脂肪酸から誘導された部分エステルおよび例えば、ステアリン
酸ポリオキシエチレン、ポリオキシエチレンモノオレイン酸ソルビトール、ポリ
オキシエチレンソルビタンモノオレエート等のようなヘキシトールまたはヘキシ
トール無水物との縮合生成物である。好適な懸濁化剤は、例えば、アカシアゴム
、キサンタンガムまたはトラガカントゴムのような天然ゴムや、カルボキシメチ
ルセルロースナトリウム、微結晶セルロース(例えば、登録商標アビセル(Avis
el)RC591)、メチルセルロースなどのようなセルロースや、アルギン酸ナ
トリウム等などのようなアルギネートである。本発明による製剤に使用するため
の保存剤の好適な例は、p−ヒドロキシ安息香酸メチルまたはプロピル及び塩化
ベンザルコニウムなどのパラベンである。
【0053】 直腸粘膜または膣粘膜への適用では、本発明により使用するために好適な製剤
は、坐薬(エマルジョンまたは懸濁剤型)、浣腸剤および直腸用ゼラチンカプセ
ル(溶液または懸濁液)を含む。薬学的に許容可能な適当な坐薬賦形剤は、カカ
オ脂、エステル化脂肪酸、グリセリン酸塩ゼラチンおよびポリエチレングリコー
ル及びポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルのような種々の水溶性賦形
剤または分散可能な賦形剤を含む。増大剤または界面活性剤のような種々の添加
剤を添加してもよい。
【0054】 鼻粘膜への適用では、本発明による好適な組成物は吸入用の経鼻スプレーおよ
びエアゾールである。一般的な経鼻組成物中に、作用物質は、必要に応じて好適
な賦形剤に分散させた粒状組成物の形態で存在する。組成物中に存在する薬学的
に許容可能な賦形剤および賦形剤並びに希釈剤、増大剤、香味剤、保存剤等など
の、必要に応じて使用される薬学的に許容可能な他の材料は、当業者に理解され
ている方法で従来の薬学的実施方法により選択される全てである。本発明による
経鼻製剤の投与により、抗原は鼻粘膜に吸着されることができる。粘膜に対する
吸着は、浸透性増大剤またはプロモーターを含有するものなどの例えば液体賦形
剤を使用する場合と比べて、刺激性が小さいと考えられている。本発明の製剤を
投与するために好適な他の粘膜表面は、鼻、肺、口腔、目、耳、消化管、生殖路
、散る、直腸または皮膚であり、魚ではえらである。このような製剤は、植物の
種または葉に適用するのにも好適である。
【0055】 皮膚への適用では、本発明による製剤は、マイクロスフェアーおよびリポソー
ムを含む薬学的に許容可能で、従来の無毒性担体および賦形剤を含有してもよい
。本発明の製剤には、クリーム、軟膏、ローション、リニメント、ゲル、ハイド
ロゲル、溶液、懸濁液、スティック、スプレー、ペースト、プラスターおよび他
の種類の経皮的薬物送達系が含まれる。一実施態様において、本発明の製剤は鼻
の粘膜表面またはアデノイドに対する鼻用スプレー、点鼻薬、鼻用パウダー、鼻
用フォームもしくは鼻用軟膏として投与することができ、または特に口腔の頬側
領域または扁桃へ適用する口腔スプレー、口腔用滴下薬、口腔用パウダー、口腔
用フォームもしくは口腔用フォームとして投与することができる。本発明の製剤
はまた点眼剤の形態であってもよい。
【0056】 薬学的に許容可能な賦形剤には、乳化剤、抗酸化剤、緩衝剤、保存剤、保湿剤
、浸透性増大剤、キレート剤、ゲル形成剤、軟膏賦形剤、香料および皮膚保護剤
を含有してもよい。乳化剤の例は、アカシアゴムまたはトラガカントゴムのよう
な天然ゴム、大豆レシチンのような天然リン脂質およびソルビタンモノオレエー
ト誘導体である。抗酸化剤の例は、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、
アスコルビン酸及びその誘導体、トコフェノール及びその誘導体、ブチル化ヒド
ロキシアニソール並びにシステインである。保存剤の例は、p−ヒドロキシ安息
香酸メチルまたはプロピルなどのパラベン及び塩化ベンザルコニウムである。保
湿剤の例は、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール及び尿素である
。浸透性増大剤の例は、プロピレングリコール、DMSO、トリエタノールアミ
ン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、2−ピロ
リドンおよびその誘導体、テトラフルフリルアルコール、並びに登録商標アゾン
(Azone)である。キレート剤の例はEDTAナトリウムクエン酸およびリン酸 である。他の賦形剤の例はアーモンド油、ひまし油、カカオ脂、ココナッツ油、
コーン油、綿実油、亜麻仁油、オリーブ油、パーム油、ピーナッツ油、ポピーシ
ード油、菜種油、ゴマ油、大豆油、ヒマワリ油およびティーシード油のような食
用油;並びに、カルメロース、カルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース
、キトサン、ペクチン、キサンタンゴム、カラゲナン、ローカストビーンゴム、
アカシアゴム、ゼラチンおよびアルギネートなどのポリマーである。軟膏賦形剤
の例はみつろう、パラフィン、オクチルパルミテート、植物油、脂肪酸のエステ
ル(スパン)、ポリエチレングリコール、および脂肪酸のソルビタンエステルと
ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(登録商標ツイーン(Tween)) のようなエチレンオキサイドとの縮合生成物である。局所投与のための上記の製
剤は皮膚、魚のひれ、または植物の外側表面または種に適用することもできる。
本発明の製剤は、直接適用にも好適であり、また直腸開口部、子宮開口部、膣開
口部または口腔開口部のような生体の関連ある開口部に導入するのに好適でもあ
る。本発明の製剤は、粘膜などのような、免疫する部分に単に直接適用すること
ができる。
【0057】 多数の粘膜用製剤はいくつかの特殊な混合物の賦形剤を必要とする。従って、
多数の製剤は1種以上の界面活性剤および/または吸収促進剤および/または水
吸収性ポリマーおよび/または酵素分解を阻止する物質および/またはアルコー
ル、有機溶媒、油脂、pH調節剤、溶解補助剤、安定剤、HLB調節剤、粘度調
節剤、保存剤、浸透圧調節剤、噴霧剤、空気置換剤、水およびそれらの混合物を
含んでもよい。界面活性剤は、ノンオキシノール、オクトキシノール、ツイーン
、スパンラウリル硫酸ナトリウム、ソルビタンモノパルミテートから選択するこ
とができる。吸収促進剤は、ポリオキシエチレンアルコールエーテル、胆汁酸お
よびその誘導体、フシジン酸およびその誘導体、オレイン酸、レシチン、リゾレ
シチン、ツイーン20〜85、モノグリセリド、ジグリセリドおよびトリグリセ
リド、シトサン(shitosann)、シクロデキストリンから選択することができ、 水吸収剤は、グリコフロール(glycofurol)およびその誘導体、ポリエチレング
リコール200〜7500およびその誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリアク
リル酸、プロピレングリコール、ゼラチン、セルロースおよびその誘導体から選
択することができ、酵素分解を阻害する物質はアプロチニン、DFP、カルボポ
ール(carbopol)から選択することができ、油脂は植物油、大豆油、ピーナッツ
油、ココナッツ油、トウモロコシ油、オリーブ油、ヒマワリ油、ミグリオール(
Myglyol)から選択することができ、pH調節剤は酢酸、塩酸、硝酸、メタリン 酸カリウム、リン酸カリウム、酢酸ナトリウム、アンモニア、炭酸ナトリウム、
水酸化ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、トロラミンから選択することができ、溶
解補助剤はアルコール、イソプロピルアルコール、水性グリコフロール(water
glycofurol)、ポリエチレングリコール200〜7500から選択することがで
き;シクロデキストランなどの安定剤;HLB調製剤は登録商標ツイーン(Twee
n)20〜85,スパン(Span)20〜80、ブリジ(Brij)30〜98から選 択することができ;粘度調節剤はセルロースおよびその誘導体、登録商標ツイー
ン(Tween)およびその誘導体、ポリエチレングリコールおよびその誘導体、セ チルアルコール、グリセリン、プロピレン(porpylene)グリコール、ソルビト ールから選択することができ、ゲル化剤、保存剤は塩化ベンザルコニウム、ベン
ジルアルコール、フェノール、チメロサール、フェニル硝酸第2水銀、フェニル
エチルアルコール、クロロブタノール、塩化セチルピリジニウムから選択するこ
とができる。浸透圧調節剤はデキストロース、塩化ナトリウム、マンニトールか
ら選択することができ、噴霧剤はジクロロジフルオロメタン、ジクロロテトラフ
ルオロエタン、トリクロロモノフルオロメタンおよびブタンなどの他のオゾン非
破壊性噴霧剤から選択することができ、空気置換剤は窒素であってもよい。
【0058】 液体組成物では、有効量の抗原を適当な容量で投与することができることが必
須である。経鼻投与では、ヒト被験者では容量は約300μlを越えるべきでは
ない。容量が多いと患者に不快となることがあり、鼻孔を通って前方に排出され
たり、または咽頭方向に後方に排出される。その結果、抗原および/またはワク
チンの一部が吸収部位から損失される。容量は好ましくは、約20μl〜約12
5μlで、好ましくは鼻孔に投与される。頬側領域および直腸領域への投与では
、10mlを越えない容量を使用するべきである。目および耳への投与では、3
00μlを越えない容量.を使用するべきである。肺への投与では、2mlを越 えない容量を使用するべきである。膣への投与では、30mlを越えない容量を
使用するべきである。消化管への投与では、100mlを越えない容量を使用す
るべきである。
【0059】 本発明のワクチン組成物は、必要に応じて、緩衝剤、保存剤、乳化剤などの追
加の成分および植物油またはそのエマルジョン、ヘキサデシルアミン、アクタデ
シルアミノ酸エステル、オクタデシルアミン、リゾレシチン、ジメチル−ジオク
タデシルアンモニウムブロマイド、N,N−ジオクチル−N'−N'ビス(2−ヒ
ドロキシエチル−プロパンジアミン)、メトキシヘキサデシルグリセロールおよ
びプルロニックポリオール;ピランのようなポリアミン、デキストラン硫酸、ポ
リIC、カルボポール(carbopol)、ムラミルジペプチドのようなペプチド、ジ
メチルグリシン、タフトシンのような界面活性剤、免疫刺激複合物、油エマルジ
ョン;MPI、登録商標(3−O−脱アシル化モノホスホリル脂質A(RIBI
ImmunoChem Research, Inc.、モンタナ州、ハミルトン)などのリポポリサッカ ライド、鉱物ゲルおよび免疫刺激オリゴヌクレオチドなどの補助剤を含んでもよ
い。本発明の抗原はリポソーム、コクレート(cochleates)、ポリラクチド、ポ
リグリコリド、ポリラクチド−コ−グリコリドなどの生物分解可能なポリマーま
たはISCOMS(免疫刺激複合物)に組み入れられてもよく、また補足的な活
性成分を使用してもよい。
【0060】 本発明の抗原は、追加の補助剤または担体分子として、細菌毒素およびそれら
の弱毒化誘導体と組み合わせて投与してもよい。他の好適な担体分子には、血清
アルブミン、キーホールリンペットヘモシアニン、免疫グロブリン分子、免疫グ
ロブリン、卵白アルブミン、ポリサッカライド、(例えば、セファロース、アガ
ロース、セルロース)、不活性ウイルス粒子およびアミノ酸コポリマーが含まれ
る。本発明の抗原は、インターロイキン−2、IFN−γおよびGM−CSFを
含むが、これらに限定されないリンフォカインと組み合わせて投与してもよい。
本発明の抗原は、これらの抗原をコードするDNAを投与することにより、イン
ビボにおいて発現させることもできる。
【0061】 本発明の抗原は、非経口、動脈内、皮内、経皮(徐放性ポリマーを使用するな
どによって)、筋肉内、腹腔内、眼内、舌下、静脈内、皮下、経口および鼻腔内
投与経路を含むが、これらに限定されない種々の経路によってヒトまたは動物に
投与することができる。好ましい実施態様において、本発明の組成物は粘膜を介
して投与される。このようなワクチンに使用される抗原量は、抗原そのものによ
って変わる。本発明のワクチンに適合するために、従来の担体抗原に使用されて
いる確率された用量範囲を調節および操作することは、当業者の能力の範囲ない
である。本発明のワクチンは、未成熟および成体の温血動物、特にヒトを治療す
る際に使用することが意図されている。本発明の免疫原性組成物またはワクチン
組成物の投与は、遺伝子療法的な方法を使用しても実施することができる(例え
ば、Robinnsonらに付与された米国特許第5,580,859号および公開され たPCT出願番号国際公開公報第93/19183号並びにMaloneに付与された
国際公開公報第97/44446号を参照のこと)。
【0062】 本発明のアジュバントの粘膜アジュバント作用には数多くの重要な意味がある
。粘膜におけるアジュバント効果は、ワクチン接種した生物において粘膜投与し
た抗原に対して形成される防御抗体の濃度を増加させることができる。結果とし
て、通常必要であると思われるより少量の抗原で、効果的なワクチン接種を達成
することができる。必要な抗原量をこのように低下することにより、作製するの
が困難で、費用がかかるワクチンをより広範に使用することができる。また、本
発明のアジュバントの使用は、免疫応答を誘発するために、特に粘膜投与したと
き、抗原性が弱く、免疫原性が低い抗原の能力を増強することができる。本発明
のアジュバントの使用はまた、効果的な粘膜経由の免疫化に通常必要な濃度では
抗原が毒性を示す場合に、より安全なワクチン接種を提供することもできる。抗
原量を低下することによって、毒性反応の危険度は低下する。本発明のアジュバ
ントの使用はまた、粘膜経路では安全であるが、非経口経路では毒性を示す抗原
製剤またはワクチン製剤の使用を可能にすることによって、より安全なワクチン
接種を提供することもできる。
【0063】 一般に、ワクチン療法は、「防御」免疫応答を刺激するために、数週間または
数ヶ月にわたる抗原投与を必要とする。防御免疫応答は、ワクチンが対抗する特
定の病原菌によって生じる感染を予防し、また感染症の重傷度を低下(免疫応答
が誘発されない場合の感染の重傷度と比較して)するのに十分な免疫応答である
。本発明のアジュバントの使用は、効果的なワクチン療法の時間経過を短縮する
ことができる。本発明のアジュバントの使用により、単回投与で防御応答を形成
することができる場合もある。本発明のワクチン組成物はまた、すでに抗原に感
染している被験者における症候性発作の回数と重傷度を低下するのに、治療的に
有用である。本発明のワクチン組成物はまた、非経口投与抗原に代わる経口追加
免疫として使用することもできる。
【0064】 本発明による製剤は、よちよち歩きの子供、青年、10代の若者、成人および
高齢者を含むヒトに特に好適である。本発明の製剤の性質は、種々の抗原に対す
る免疫応答を増強する能力を提供するので、本発明の製剤は、例えば脾臓摘出被
験者、癌患者、抗癌剤を使用中の被験者、抗喘息薬を使用中の被験者、抗炎症薬
を使用中の被験者、甲状腺機能亢進症患者および機能低下症患者のような疾患を
有するヒトなどの、種々の状態を有する被験者に使用することができる。
【0065】 本発明による製剤はまた、ウマ、ヒツジ、イヌ、ネコ、ウシ、ブタ、ヤギ、ウ
サギ、野生動物およびマウス、ラット、モルモット、ハムスター、ウサギ、イヌ
、ネコまたはサルなどの実験動物などの動物、ニワトリ、七面鳥、アヒル、ダチ
ョウ、熱帯の鳥または野生の鳥などの鳥類、鮭または水族館の魚のような養殖の
魚などの魚類に問うよするのに好適である。動物に対しては、各成文の濃度を調
節する必要があるかもしれない。例えば、ヒツジは、鼻腔の湿度が極めて高く、
製剤に水吸収性賦形剤を添加する必要があることがあり、魚類では、製剤は微小
カプセルに封入するか、または製剤がひれに吸収されるような形態である必要が
ある。
【0066】 本発明のアジュバント組成物は、植物における生物活性(例えば、免疫原生)
および/または生物作用剤(例えば、抗原)の取り込みを増大するために使用す
ることもできる。本発明のアジュバント組成物と併用して使用することができる
生物作用剤は、例えば、除草剤、殺虫剤、殺菌剤、植物生育調節剤、受粉促進剤
およびワクチンであってもよい。多くの適当な生物作用剤は購入可能であり、一
般に供給業者が推奨する割合で適用することができる。本発明の製剤に使用する
ための生物作用成分の特定の量は、特定の植物または植物が接触する植物培養培
地、大まかな適用位置、すなわち畑などの露地と比較した温室などの隔離された
領域および製剤の種類(例えば、エアゾール、液体、固形物)によって変わる。
本発明の製剤は、草(例えば、ブラックグラス、チートグラス、メヒシバ、バー
ンヤードグラス、ヤギの草、ライグラス、イタリアングラス)、穀物(例えば、
麦、カラスムギ、コーン、テンサイ、カノーラ、大豆、木綿、タバコ、ジャガイ
モ、果実、キュウリ、トマト、バナナ、豆、胡椒、メロン)および観葉植物(低
木、樹木、花)を含むが、これらに限定されないいかなる種類の植物に使用する
ことができる。本発明の製剤は葉、種、果実、樹皮または樹木に適用することが
でき、または増殖培地(例えば、泥炭または土壌)と混合することができる。本
発明の製剤は、(例えば、スプレーアプリケーターを用いて)個別に、または(
例えば、航空機から)ひとまとめに植物に適用することができる。本発明のアジ
ュバント組成物を使用した植物への抗原の送達は、病原菌に対する植物を免疫す
るために使用することができる(例えば、プランティボディ(plantibodies)の
形成によって、または局所および全身の抵抗性の活性化によって(例えば、Agri
os、Plant Pathology、第4版、Academic Press、1997年、108〜114 ページおよびそこに引用されている参考文献を参照のこと)。
【0067】 以下の実施例は、本発明を例示する目的のために提供されており、本発明の範
囲を限定するものと考えるべきではない。本出願に引用されている全ての参照文
献、特許および公開されている特許出願は本明細書において参考として組み入れ
られている。
【0068】
【実施例】
<実施例I−破傷風毒素> 以下の製剤中に1.5μlの破傷風トキソイドワクチン(Lyfjathroun、レイ キャビク、アイスランド)を含有する製剤5μlをマウス(BALB/c)に鼻
腔内投与した。(I)等張生理食塩水、(II)等張生理食塩水に6単位のポリ
オキシエチレン単位(PEG6)を含有するカプリル酸とカプリン酸のモノグリ セリド/ジグリセリド混合物である20%PEG6−CCG(登録商標ソフチゲ ン(Softigen);Huls AG、ヴィトン、ドイツ)、および(III)等張生理食 塩水中にツイーン(Tween20)と共に溶解した(22:78)カプリル酸とカプ リン酸のモノグリセリド/ジグリセリドの20%混合物(登録商標イムヴィター
(Imwitor))(CCG−ポリソリベート20(CCG−PS)、国際公開公報 第94/17827号)。最初のワクチン接種から4週間後に、マウスに同じワ
クチンを含有する追加抗原投与を実施した。1週間後、血液試料を採血し、以下
の血清IgG応答を得た。
【0069】
【表1】
【0070】 これらの結果は、国際公開公報第94/17827号に記載されているワクチ
ン製剤(製剤III)と比較して、IgG応答を有意に増大することを示す。
【0071】 <実施例II−インフルエンザウイルス> インフルエンザウイルスワクチン(ハービン(Harbin)株由来のHA分子)で
20匹のBalb/cマウスを免疫した。インフルエンザHA分子は、本発明に
よる0%、1%、5%および20%PEG6−CCGで製剤化した。初回免疫の
4週間後に、マウスに同じ製剤を含む追加抗原投与を実施した。追加抗原投与の
1週間後に以下の結果を得た。
【0072】 %アジュバント IgG濃度(血清) 0% 1.1 1% 4.2 5% 6.8 20% 8.4
【0073】 <実施例III> 等張生理食塩水に6単位のポリオキシエチレン単位(PEG6)を含有するカ プリル酸とカプリン酸のモノグリセリド/ジグリセリド混合物に以下の抗原を添
加したものを含有する製剤5μlをマウス(BALB/c)に鼻腔内投与した。
(I)マウス1匹あたり1μgのHAインフルエンザウイルスワクチン、(II
)1.5Lf(凝集限界)の破傷風トキソイド、(III)1.5Lfのジフテ
リアトキソイドワクチン;(IV)1μgのrgp120HIVワクチン、(V
)ワクチンとして1μgのIgA−プロテアーゼおよび(VI)1μgのインス
リンペプチドB。最初のワクチン接種から4週間後に、マウスに同じワクチンを
含有する追加抗原投与を実施した。1週間後、血液試料を採血し、分析した。
【0074】 <実施例IV−破傷風トキソイドとジフテリアトキソイド> 以下の製剤中に12Lf破傷風トキソイドおよび12Lfジフテリアトキソイ
ドワクチンを含有する製剤100μlをヒト被験者に鼻腔内投与した:(I)等
張生理食塩水、(II)等張生理食塩水に6単位のポリオキシエチレン単位(P
EG6)を含有するカプリル酸とカプリン酸のモノグリセリド/ジグリセリド混 合物であるPEG6−CCG、(III)等張生理食塩水中5%PEG6−CCG
、および(IV)等張生理食塩水中1%PEG6−CCG。最初のワクチン接種 から4週間後に、検討参加者に同じワクチンを含有する追加抗原投与を実施した
。検討中、各被験者はIgGおよびIgA分析のために毎週試料を採取した(血
液試料および唾液試料)
【0075】 <実施例V> 等張生理食塩水に6単位のポリオキシエチレン単位(PEG6)を含有するカ プリル酸とカプリン酸のモノグリセリド/ジグリセリド混合物である、20%P
EG6−CCGに1.5Lfの破傷風トキソイドワクチンを含有するものをマウ ス(BALB/c)に投与した。製剤は、(I)5μlを鼻腔内投与、(II)
5μlを口腔粘膜に経口投与、(III)5μlを膣内投与、(IV)5μlを
直腸投与、および(V)5μlを経皮投与する。最初のワクチン接種から4週間
後に、マウスに同じワクチンを含有する追加抗原投与を実施した。1週間後、血
液試料を採血した。
【0076】 15匹のBalb/cマウスをインフルエンザウイルスワクチン(ナンチャン
(Nanchang)株由来のHA分子)で免疫化した。インフルエンザHA分子は本発
明による5%PEG6−CCGで製剤化し、鼻腔内投与、頬側投与および直腸投
与した。初回免疫化の4週間後にマウスに同じ経路によって、同じ製剤を含有す
る追加免疫投与を実施した。追加免疫 投与の1週間後に、以下の結果を得た。
【0077】 経路 吸光度(OD492nm) 鼻 0.300 頬側 0.334 直腸 0.155
【0078】 <実施例VI> 等張生理食塩水に6単位のポリオキシエチレン単位(PEG6)を含有するカ プリル酸とカプリン酸のモノグリセリド/ジグリセリド混合物である、10%P
EG6−CCGと選択したワクチン組成物を以下のように投与する。(I)マウ スに1.5Lfの破傷風トキソイド、(II)ウサギに6Lf破傷風トキソイド
、(III)ヒツジに20Lfの破傷風トキソイド、(IV)ヒト被験者に12
Lf破傷風トキソイド、(V)鮭に3μgのビブリオ症ワクチン、(VI)ニワ
トリに3μgのサルモネラワクチン、および(VII)ジャガイモ植物に3μg
のスポンゴスポラ サブテラネア(Spongospora subterranea)。最初のワクチ ン接種の4週間後、同じワクチンを含有する追加抗原を投与した。1週間後、血
液試料を採血した((VII)の植物を除く)。(VII)の植物では、追加抗
原投与の1ヶ月後に、ジャガイモ植物に真菌で抗原投与した。
【0079】 <実施例VII> (I)破傷風トキソイドまたは(II)肺炎球菌を、カプリル酸とカプリン酸
のモノグリセリドおよびジグリセリドに結合したものを含有する製剤5μlをマ
ウス(BALB/c)に鼻腔内投与した。このプロワクチンを濃度20%で投与
する。最初のワクチン接種の4週間後に、マウスに同じワクチンを含有する追加
抗原投与を実施した。
【0080】 鼻腔内投与後のワクチンに対するPEG6−CCGの影響を評価するために、 インフルエンザワクチン、呼吸器合胞性ウイルス(RSV)サブユニットワクチ
ン、型分けしないヘモフィリス インフルエンザ(Hemophilus influenza)外膜
タンパク質(OMPs)、ヘリコバクターピロリ(Helicobacter pylori)ウレ アーゼ、髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)および淋菌(N. gonorrhoeae)の
組換えピリンを含む数多くのウイルス抗原および細菌抗原を使用して実験を使用
した。この分析の結果を以下の実施例に記載する。
【0081】 <実施例VIII−インフルエンザワクチン> この実施例は、A/Udornワクチン(モノプール スプリット インフル
エンザ ワクチン; Wyeth Lederle Vaccines and Pediatrics)、ニューヨーク
州ウェストイレンリエッタ)への免疫応答に対するCCG−PSおよびPEG−
CCGのアジュバント効果の評価と、下降性疾患からの気道の防御に対する免疫
応答の寄与を概説する。
【0082】
【表2】
【0083】 BALB/cマウス、1群あたり8匹 vax:0日目、19日めおよび38日目 抗原投与:70日目 ウイルス力価:74日目 HA−赤血球凝集反応
【0084】 ELISAおよび赤血球凝集阻止(III)アッセイから得られた血清学的デ
ータは、PEG6−CCG製剤は、CCG−PS製剤より高濃度の血清IgGI およびHI力価を誘発したことを示した。鼻腔内に導入したPEG6−CCG製 剤は、非経口投与した標準的なワクチンによって誘発されるものに匹敵する全身
抗体応答を生じた。
【0085】 ELISPOTデータは、ワクチン単独を鼻腔内投与することによって誘発さ
れるものと比較して、鼻リンパ系組織に見いだされるIgA分泌B細胞の数の増
加によって実証されるように、第1世代のCCG−PS製剤のように、インフル
エンザワクチンに対する局所免疫応答を高めるPEG6−CCGの能力を確認し ている。筋肉内経路を介して投与されるワクチンは、局所応答が未処理のマウス
に見られるバックグラウンドを上回わらなかった。
【0086】
【表3】
【0087】 以下の表に示すように、感染性ウイルスに過去に暴露されたマウスは、その後
の相同なウイルスによる抗原投与から完全に防御される。ウイルスは、肺組織お
よび鼻組織から回収することができなかった。一方、未処理のマウスは、肺組織
および鼻組織のどちらにもA/Udornウイルスが容易に感染する。非経口ワ
クチンまたはアジュバントを使用しない鼻腔内ワクチンを投与した全てのマウス
の鼻組織からもウイルスが回収された。これらのデータは、CCG−PSまたは
PEG6−CCGアジュバントを併用したワクチンで誘発した免疫応答は、ウイ ルス抗原投与から上気道を防御することを示している。鼻組織からのウイルスの
回収は、CCG−PSまたはPEG6−CCGのどちらかのアジュバントを併用 したワクチンを鼻腔内投与した動物では有意に減少した。ワクチン製剤および送
達経路とは独立に、より下方の気道があきらかにいくぶんか防御された。
【0088】
【表4】
【0089】 200TCID50=<400(アッセイの検出限界)、全ての陰性試料には20
0の値を割り付けた
【0090】 <実施例IX−RSV Fタンパク質> この実施例は、RSV Fタンパク質への免疫応答に対するCCG−PSおよ
びPEG6−CCGのアジュバント効果の評価と、下降性疾患からの気道の防御 に対する局所免疫応答の寄与を要約する。
【0091】
【表5】
【0092】 BALB/cマウス、1群あたり10匹 Fタンパク質特異的血清抗体応答−Fタンパク質/PBSのよる鼻腔内ワクチ
ン接種は、循環液中のIgGおよびIgF応答を誘発し、力価は約26,000
であった。しかし、Fタンパク質をCCG−PSまたはPEG6−CCGのどち らかと併用することによって、総IgG、IgG1およびIgG2aの力価は統
計学的に上昇した(p<0.05)(表6を参照のこと)。また、PEG6−C CGで製剤化したワクチンによっては、かなりの血清IgA力価だけが誘発され
た。この観察は常に見られており、PEG6−CCGの免疫学的特性が異なる結 果であるかもしれない。
【0093】 Fタンパク質特異的粘膜Ig応答−F/PEG6−CCGでワクチン接種した マウスの鼻および膣洗浄液中にIgAが観察された。これは、このワクチンの組
み合わせによって血清IgAが刺激されたことを反映している(表6を参照のこ
と)。この実験において、鼻洗浄液中のIgAの濃度は、生ウイルスRSVによ
る感染から快復したマウスに存在するものよりもより高いことが見いだされた。
【0094】
【表6】
【0095】 マウスは27日めに採血し、ELISAによって血清抗体価について個々のマ
ウスを分析した。同様に、28日めに粘膜洗浄液をプールした試料を採取し、抗
Fタンパク質特異的IgGおよびIgAについて分析した。気管支肺胞洗浄液(
BAW)中にはIgAは検出されなかった。VW=膣洗浄、NW−鼻洗浄
【0096】 <実施例X−タイプ分別不可能なヘモフィルス インフルエンザ(Haemophilus
influenzae)(NTHi)外膜タンパク質(OMP)rP4> この実験は、BALB/cマウスにおいて鼻腔内投与後のNTHi組換えP4
タンパク質についてCCG−PSおよびPEG6−CCGの粘膜アジュバント活 性を比較した。
【0097】 0日めと21日めに合計5μlの容量のワクチンを鼻腔内投与した。0、21
および28日めにマウスから採血した。28日めに気管支肺胞洗浄(BAW)と
膣洗浄(VW)を実施し、唾液試料を採取した。
【0098】 CCG−PSまたはPEG6−CCGに加えて送達される組換えNTHi外膜 P4タンパク質は、組換えP4に対する血清IgG抗体価を増大する。2種の送
達賦形剤間には、組換えP4タンパク質に対する血清IgAおよびIgGの有意
な差はなかった(28日めにp、0.05)。さらに、CCG−PSまたはPE
6−CCGに加えて送達した1μgの組換えP4タンパク質は、唾液および膣 洗浄液中で組換えP4に対して十分な力価のIgA抗体を誘発した。
【0099】 PEG6−CCGは、特異的な血清抗体価に関しては、CCG−PSと等価で あったと思われる。しかし、PEG6−CCG製剤だけが実証可能なrP4−特 異的鼻IgA抗体応答を誘発したことは価値がある。
【0100】
【表7】
【0101】 さらに、CCG−PSまたはPEG6−CCGに加えて送達した1μgの組換 えP4タンパク質は、生理食塩水単独と併用したものと比較して、応答マウスの
数を有意に増大した。
【0102】
【表8】
【0103】 28日めのIgG応答 力価は最高値から最低値まで判定した。
【0104】 <実施例XI−H.ピロリ(pylori)rウレアーゼ> この実験は、BALB/cマウスにおいて10μl容量を鼻腔内投与した後の
、組換えH.ピロリ(pylori)ウレアーゼに対するCCG−PSおよびPEG6− CCGの粘膜アジュバント活性を比較した。 ワクチンは0日めと21日めに投与した。0、21および28日めにマウスか
ら採血した。28日めに気管支肺胞洗浄(BAW)および膣洗浄(VW)を実施
し、唾液試料を採取した。
【0105】 CCG−PSまたはPEG6−CCG賦形剤に加えて送達した組換えH.ピロリ (pylori)ウレアーゼタンパク質は、組換えウレアーゼタンパク質に対する二次
的な血清IgG抗体価を有意に増大した。組換えウレアーゼタンパク質に対する
血清IgG力価には有意な差はなかった。2種の送達賦形剤間には、組換えウレ
アーゼタンパク質に対する血清IgG力価に有意な差はなかっt(P>0.05
)。しかし、CCG−PSまたはPEG6−CCG賦形剤に加えて送達した5μ gの組換えウレアーゼタンパク質は、この実験において分析した粘膜分泌物のい
かなるものにおいても組換えウレアーゼに対する検出可能なIgA抗体を誘発し
なかった。
【0106】
【表9】
【0107】 血清IgG抗組換えウレアーゼELISAの終点の力価は、28日めに採取し
た個々の血清試料(1群あたり5試料)について求めた。
【0108】 <実施例XII−髄膜炎菌(N. meningitidis)rピリン> この実施例では、ワクチン抗原として組換え髄膜炎菌(N. meningitidis)ピ リンを使用して、PEG6−CCGの粘膜アジュバント活性を検討した。 0、14および21日めに、20%CCG−PS、5%PEG6−CCGまた は生理食塩水に加えて送達した5μgの組換え髄膜炎菌(N. meningitidis)ピ リン(rピリン)を含有する10μlの容量を5匹のBALB/cマウスの群に
鼻腔内投与して免疫し、28日めに採血した。30日めに、気管支肺胞洗浄(B
AW)と膣洗浄(VW)を実施し、唾液試料を採取した。
【0109】 ワクチンをPEG6−CCG賦形剤に加えてIN投与したとき、有意な粘膜ア ジュバント効果が実証された。5μgのrピリンをPEG6−CCGに加えて送 達する場合、鼻および膣洗浄液中のsIgAは、28日めの唾液対照群と比較し
て16倍および32倍増加した。PEG6−CCG製剤とは対照的に、CCG− PS製剤は鼻洗浄液ではsIgA価がわずかに2倍増加しただけだが、膣洗浄液
では11倍増加した。これらのデータは、PEG6−CCGは組換え髄膜炎菌(N
. meningitidis)ピリンタンパク質の改良された送達賦形剤であることを示した
【0110】
【表10】
【0111】 <実施例XIII−GCrピリン> この実施例では、ワクチン抗原として組換えGCを使用して、PEG6−CC Gの粘膜アジュバント活性を検討した。
【0112】 BALB/cマウスの群は、0日めおよび14日めに、5%PEG6−CCG を添加した10μgの組換えGCピリン(rピリン)または添加しない10μg
の組換えGCピリン(rピリン)を含有する10μlの容量を鼻腔内投与して免
疫し、28日めに採血した。29日めに膣洗浄液を採取した。
【0113】 ワクチンをPEG6−CCG賦形剤に加えてIN投与したとき、有意なアジュ バント効果が見られる。10μgのrピリンをPEG6−CCGに加えて送達す る場合には、血清抗rピリンIgAおよびIgG抗体価は28日めに、それぞれ
、2倍および5倍増加した。無傷の細胞のELISA価もわずかに増加した(1
0,570および6,843)。膣洗浄液中のsIgAは4倍より多く増加した
【0114】
【表11】
【0115】 この実験では鼻洗浄液は採取しなかった。 CCG−PSはこの実験に加えなかった。
【0116】 <実施例XIV−粘膜アジュバントの適合性と耐容性の評価> 2種の粘膜アジュバント(CCG−PSおよびPEG6−CCG)の適合性お よび耐容性を臨床試験において評価した。18歳以上の29人の健常人(男性1
5人および女性14人)を検討対象とした。
【0117】 処置は鼻腔内噴霧投与5回とした。等張生理食塩水を含有する最初の2回の投
与は治験担当医師および被験者に通知した。これらの生理食塩水の2回の投与は
共に鼻孔内に同時に投与し、試験用アジュバントを評価するための被験者および
治験担当医師用の比較基準とした。生理食塩水(NS)、CCG−PS(RV)
およびPEG6−CCG(SG)を含有する残りの投与は治験担当医師および被 験者ともに通知しない二重盲検とした。3種の試験用投与は鼻腔内投与し、各投
与は3分間隔とし、以下の療法により投与した。
【0118】
【表12】
【0119】 アジュバントに関する治験担医師および被験者の評価を収集した。治験担当医
師の評価は、各投与の30分後に鼻腔に対して治験担当医師がスコア付けし、鼻
腔の発赤、分泌の増加および肉眼的な副作用について全体的に判定した。 被験者の評価は、アジュバントの各投与後0、5、10、20および30分経
過時に、刺激性について通知された生理食塩水投与と被験者が比較した。被験者
も各処置の相対的刺激程度を判定した。
【0120】 治験担当医師の評価スコアを各アジュバントについてまとめた。被験者による
刺激性スコアは、各経過時に各アジュバントについてまとめ、各時点の被験者の
評価スコアを合計して、被験者が判定した総刺激性とした。統計方法はマンテル
−ヘンスゼル(Mantel-Haenszel)のカイ二乗検定(MH)とした。統計の有意 水準はこの分析では0.05とした。
【0121】 23人の被験者が、投与直後では、「生理食塩水より明らかにかなり刺激があ
り、不快である」とCCG−PSを判定した(表13)。23人の被験者のうち
20人については、20分以内に明らかな刺激はせいぜいわずかまたは刺激しな
いにまで小さくなった。残りの3被験者は、投与後30分でも強い刺激を感じた
。一方、治験担当者は、これらの3被験者に対して、CCG−PSによるわずか
な刺激(2/3)または大きな刺激(1/3)を報告した。
【0122】 一方、12人の被験者(CCG−PSと統計学的に有意な差である)が、投与
直後にPEG6−CCGを「生理食塩水より明らかにかなり刺激があり、不快で ある」と判定した(表13)。12人の被験者のうち9人については、強い刺激
は5分以内にわずかに刺激するまで小さくなった。投与後の30分の追跡期間の
終了時には、12人の被験者の残りの3人と別の被験者がPEG6−CCGによ る強い刺激を感じていた。
【0123】 各経過時点においてアジュバント別に刺激スコアを合計した。0および5分経
過時には、CCG−PSはPEG6−CCGより刺激が有意に強かった(p<0 .01、表13)。2種のアジュバントの刺激スコアはそれ以降の経過時点では
統計学的に差がなかった。
【0124】 盲検的に投与した3回の投与全てによる刺激の直接比較では(すなわち、生理
食塩水と比較するのではなく、互いに比較する)、CCG−PSが最も刺激の強
いアジュバントであった。CCG−PSは、被験者の76%(22/29)によ
って最も刺激の強いアジュバントとされた。
【0125】
【表13】
【0126】 注:生理食塩水と比較した差のコード:0=差がない:1=わずかな差:2=か
なりの差。 注:RS=最初にCCG−PSを投与し、次いでソフチゲン(Softigen)を投与
:SR=最初にPEG−6−CCGを投与し、次いでCCG−PSを投与。
【0127】 本発明は特にその好ましい実施態様を参照にして示し、記載しているが、添付
の請求の範囲によって規定される本発明の精神と範囲から逸脱することなく、形
態および詳細に種々の変更を加えることができることが当業者に理解される。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年1月11日(2000.1.11)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 (式中、R1、R2およびR3は、飽和または不飽和C6-24脂肪酸、水溶性ポリマ ーおよびそれらの混合物からなる群から選択されるが、グリセリドは少なくとも
1つの水溶性ポリマーを含有する。) ii)少なくとも1種の抗原と、 iii)選択により、生理学的に許容可能な賦形剤と を含んでなり、水溶性である組成物。
【化2】
【化3】
【化4】
【化5】 からなる群から選択される構造を有する請求項5に記載の組成物。
【化6】 (式中、R1、R2およびR3は、飽和または不飽和C6-24脂肪酸、水溶性ポリマ ーおよびそれらの混合物からなる群から選択されるが、グリセリドは少なくとも
1つの水溶性ポリマーを含有する。)
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】 からなる群から選択される構造を有する請求項25に記載の方法。
【化11】 (式中、R1、R2およびR3は、飽和または不飽和C6-24脂肪酸、水溶性ポリマ ーおよびそれらの混合物からなる群から選択されるが、グリセリドは少なくとも
1つの水溶性ポリマーを含有する。)
【化12】
【化13】
【化14】
【化15】 からなる群から選択される構造を有する請求項28に記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 47/14 A61K 47/14 A61P 37/00 A61P 37/00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U S,UZ,VN,YU,ZW Fターム(参考) 2B022 AA05 BA01 BA02 BA11 BA15 BA21 BA24 BB01 DA19 2B030 AB04 AD04 CB02 CD07 4C076 AA17 BB22 BB24 BB25 BB26 BB27 BB29 BB30 BB31 CC06 CC07 DD09E DD09F DD09N DD47E DD47F DD47N FF15 FF16 FF32 4C085 AA03 AA38 FF12 4H011 AA01 AA04 AB01 AB03 AC01 AC04 BA01 BA05 BC06 BC19 DA02 DA13 DD03 DD04 DH03 DH25

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 i)下記の式(I)を有する置換モノグリセリド類及び置換
    ジグリセリド類並びにそれらの混合物からなる群から選択されるグリセリドを0
    .01〜70%v/v含有するアジュバントと、 【化1】 (式中、R1、R2およびR3は、飽和または不飽和C6-24脂肪酸、水溶性ポリマ ーおよびそれらの混合物からなる群から選択されるが、グリセリドは少なくとも
    1つの水溶性ポリマーを含有する。) ii)少なくとも1種の抗原と、 iii)選択により、生理学的に許容可能な賦形剤と を含む組成物。
  2. 【請求項2】 脂肪酸が、飽和および不飽和C6-14脂肪酸から選択される請
    求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 脂肪酸が、飽和C8-10脂肪酸から選択される請求項2に記載
    の組成物。
  4. 【請求項4】 水溶性ポリマーが、2〜30のポリオキシエチレン単位を有
    する、ポリオキシエチレンのPEG2-30残基またはその誘導体からなる請求項1
    〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 水溶性ポリマーが、3〜6のポリオキシエチレン単位を有す
    る、ポリオキシエチレンのPEG3-6残基である請求項4に記載の組成物。
  6. 【請求項6】 グリセリド類が、 【化2】 【化3】 【化4】 【化5】 からなる群から選択される構造を有する請求項5に記載の組成物。
  7. 【請求項7】 置換ジグリセリド類に対する置換モノグリセリド類の%v/
    v比が、約0.1:99.9〜約99.9:0.1であり、好ましくは約5:9
    5〜約95:5である請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
  8. 【請求項8】 グリセリドが、濃度が約0.1重量%〜約99重量%であり
    、好ましくは約0.5重量%〜約20重量%であり、さらに好ましくは約1重量
    %〜約15重量%である請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
  9. 【請求項9】 グリセリドのキラル炭素が、S型もしくはR型、またはそれ
    らの混合物のいずれかである請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物。
  10. 【請求項10】 抗原が、粒状形態である請求項1〜9のいずれか1項に記
    載の組成物。
  11. 【請求項11】 抗原が、溶解された形態である請求項1〜9のいずれか1
    項に記載の組成物。
  12. 【請求項12】 界面活性剤、吸収促進剤、水吸収性ポリマー、酵素的分解
    を阻害する物質、アルコール、有機溶媒、油、pH調節剤、溶解補助剤、安定剤
    、HLB調節剤、粘度調節剤、保存剤、浸透圧調節剤、噴霧剤、空気置換剤、水
    およびこれらの混合物からなる群から選択される1種以上の成分をさらに含む請
    求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物。
  13. 【請求項13】 抗原が、アジュバントに結合している請求項1〜12のい
    ずれか1項に記載の組成物。
  14. 【請求項14】 R1基、R2基およびR3基のうちの1つが、結合した抗原 により置換される請求項1〜12のいずれか1項に記載の組成物。
  15. 【請求項15】 医薬組成物である請求項1〜14のいずれか1項に記載の
    組成物。
  16. 【請求項16】 植物用組成物である請求項1〜14のいずれか1項に記載
    の組成物。
  17. 【請求項17】 免疫原性組成物である請求項15または16に記載の組成
    物。
  18. 【請求項18】 ワクチン組成物である請求項15または16に記載の組成
    物。
  19. 【請求項19】 自己免疫疾患を治療するために抗原を使用する請求項15
    または16に記載の組成物。
  20. 【請求項20】 ヒトに投与するための医薬品を製造するための請求項1〜
    19のいずれか1項に記載の組成物の使用。
  21. 【請求項21】 皮膚表面または粘膜表面を介して投与される請求項20に
    記載の使用。
  22. 【請求項22】 粘膜表面が、鼻粘膜表面、肺粘膜表面、口腔粘膜表面、眼
    粘膜表面、耳粘膜表面、消化管粘膜表面、生殖路粘膜表面、膣粘膜表面、直腸粘
    膜表面からなる群から選択される請求項21に記載の使用。
  23. 【請求項23】 植物に投与するための請求項1〜19のいずれか1項に記
    載の組成物の使用。
  24. 【請求項24】 植物、種子の外表面または増殖培地に投与される請求項2
    3に記載の使用。
  25. 【請求項25】 請求項1〜19に記載の組成物の有効量を哺乳動物宿主に
    投与するステップを含む哺乳動物において抗原に対する免疫応答を誘発する方法
  26. 【請求項26】 請求項1〜19に記載の組成物の有効量を哺乳動物宿主に
    投与するステップを含む哺乳動物の粘膜表面に抗原を送達する方法。
  27. 【請求項27】 下記の式(I)を有する置換モノグリセリド類及び置換ジ
    グリセリド類並びにこれらの混合物からなる群から選択されるグリセリド類を0
    .01〜70%v/v含有するアジュバントを含む有効量の組成物と、抗原とを
    哺乳動物宿主に投与するステップを含む哺乳動物において抗原に対する免疫応答
    を誘発する方法。 【化6】 (式中、R1、R2およびR3は、飽和または不飽和C6-24脂肪酸、水溶性ポリマ ーおよびそれらの混合物からなる群から選択されるが、グリセリドは少なくとも
    1つの水溶性ポリマーを含有する。)
  28. 【請求項28】 グリセリド類が、 【化7】 【化8】 【化9】 【化10】 からなる群から選択される構造を有する請求項27に記載の方法。
  29. 【請求項29】 抗原と、アジュバントを含む組成物とが連続的に投与され
    る請求項27に記載の方法。
  30. 【請求項30】 下記の式(I)を有する置換モノグリセリド類、置換ジグ
    リセリド類およびこれらの混合物からなる群から選択されるグリセリド類を0.
    01〜70%v/v含有するアジュバントを含む有効量の組成物と、生物作用薬
    とを植物に投与するステップを含む植物に生物作用薬を送達する方法。 【化11】 (式中、R1、R2およびR3は、飽和または不飽和C6-24脂肪酸、水溶性ポリマ ーおよびそれらの混合物からなる群から選択されるが、グリセリドは少なくとも
    1つの水溶性ポリマーを含有する。)
  31. 【請求項31】 グリセリドが、 【化12】 【化13】 【化14】 【化15】 からなる群から選択される構造を有する請求項30に記載の方法。
  32. 【請求項32】 生物作用薬が、除草剤、殺虫剤、殺菌剤、植物生育調節剤
    、肥料、抗原およびワクチンからなる群から選択される請求項30に記載の方法
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