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JP2001357872A - ニッケル水素二次電池 - Google Patents

ニッケル水素二次電池

Info

Publication number
JP2001357872A
JP2001357872A JP2000180823A JP2000180823A JP2001357872A JP 2001357872 A JP2001357872 A JP 2001357872A JP 2000180823 A JP2000180823 A JP 2000180823A JP 2000180823 A JP2000180823 A JP 2000180823A JP 2001357872 A JP2001357872 A JP 2001357872A
Authority
JP
Japan
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positive electrode
nickel
negative electrode
cobalt
battery
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP2000180823A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Fukunaga
浩 福永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Maxell Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Maxell Ltd filed Critical Hitachi Maxell Ltd
Priority to JP2000180823A priority Critical patent/JP2001357872A/ja
Publication of JP2001357872A publication Critical patent/JP2001357872A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高容量のニッケル水素二次電池を提供する。 【解決手段】 水酸化ニッケルを活物質とする柱状の正
極合剤成形体からなる正極を、セパレータを介して、水
素吸蔵合金を活物質とする筒状の負極剤成形体からなる
負極と対向させ、負極の表面積を正極の表面積の1.9
〜2.5倍にして、ニッケル水素二次電池を構成する。
上記水酸化ニッケルにはコバルトおよび亜鉛が固溶し、
その水酸化ニッケルの粒子表面には厚さ0.025〜
0.3μmの板状の水酸化コバルト粒子が被覆している
ことが好ましく、また、正極にはコバルト化合物が添加
されていることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水酸化ニッケルを
正極活物質とし、水素吸蔵合金を負極活物質とするニッ
ケル水素二次電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ニッケル水素二次電池用の正極として
は、いわゆる焼結式ニッケル極と非焼結式ニッケル極と
があるが、現在は、活物質である水酸化ニッケルをバイ
ンダー、増粘剤などとともに水または溶剤に分散してペ
ースト状にし、それを集電体となる導電性多孔基材に塗
布、充填し、乾燥する工程を経て製造される非焼結式ニ
ッケル極が多用されている。この非焼結式ニッケル極
は、焼結式ニッケル極に比べて、活物質である水酸化ニ
ッケルの充填密度を高くすることができるとともに、そ
の製造も簡便であるという利点を有するが、水酸化ニッ
ケルと基材との距離が長くなって、導電性が低くなり活
物質の利用率が低くなるという問題があった。
【0003】そのため、非焼結式ニッケル極からなる正
極では、利用率を高めて高容量化を達成すべく、正極中
に金属コバルトまたは一酸化コバルトや水酸化コバルト
などのコバルト化合物を添加することが提案されてい
る。これらのコバルト系添加剤はアルカリ電解液中で充
電時に酸化され、オキシ水酸化コバルトなどの高次のコ
バルト酸化物となって水酸化ニッケルの粒子間を電気的
に接続する導電性のネットワークを形成することが知ら
れている。
【0004】しかしながら、上記コバルト系添加剤は正
極中に均一分散しにくく偏在しやすいため、これにより
形成されるネットワークは不均一になりやすく、良好な
導電性を確保しにくい。また、正極全体にネットワーク
を形成させるためコバルト系添加剤の添加量を増加させ
ると、水酸化ニッケルの充填量が低下することになる。
そのため、最近では水酸化ニッケルの充填量を低下させ
ることなく、均一な導電性ネットワークを形成させるた
め、前記のようなコバルト系添加剤に代えて、あるいは
前記コバルト系添加剤とともに予め水酸化コバルトなど
のコバルト化合物で粒子表面を被覆した水酸化ニッケル
を用いることが提案されている(特開昭62−2348
67号公報、特開昭62−234868号公報)。
【0005】このニッケル水素二次電池と同様のアルカ
リ電池に属する二酸化マンガン−亜鉛電池は、このニッ
ケル水素二次電池とは異なり、一次電池であるが、その
構造は、二酸化マンガンを正極活物質とするリング状の
正極合剤成形体の内側に、セパレータを介して、金属亜
鉛を負極活物質とするゲル状の負極剤を配置した構造を
とっている。
【0006】そこで、このニッケル水素二次電池を上記
二酸化マンガン−亜鉛電池と同様の構造で作製すると、
理論上は従来の非焼結式ニッケル極を正極に用いたニッ
ケル水素二次電池より高容量の電池とすることができ
る。しかし、活物質である水酸化ニッケルは導電性が無
いため、三次元構造の発泡金属に充填して導電性を確保
しないかぎり、正極に充分な導電性が得られず、そのた
め、充填した活物質を有効に利用することができなかっ
た。従って、二酸化マンガン−亜鉛電池と同様の構造で
高容量のニッケル水素二次電池を得ることができなかっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な事情に照らし、ニッケル水素二次電池を前記二酸化マ
ンガン−亜鉛電池と同様の構造での製造を可能にし、高
容量のニッケル水素二次電池を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、水酸化ニッケ
ルを活物質とする柱状の正極合剤成形体からなる正極
を、セパレータを介して、水素吸蔵合金を活物質とする
筒状の負極剤成形体からなる負極と対向させ、負極の表
面積を正極の表面積の1.9〜2.5倍にすることによ
って、上記課題を解決したものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において、正極活物質とし
てはコバルトおよび亜鉛が固溶し、かつ粒子表面が厚さ
0.025〜0.3μmの板状の水酸化コバルト粒子で
被覆された水酸化ニッケルを用いることが好ましい。こ
れは上記水酸化ニッケルを正極活物質として用いること
により、正極の利用率を高め、高容量化を達成しやすい
ことに基づいている。そして、上記水酸化コバルト粒子
による被覆量は水酸化ニッケルに対して水酸化コバルト
中のコバルト量で2〜6重量%(水酸化ニッケル100
重量部に対して水酸化コバルト中のコバルトの量が2〜
6重量部の割合)となるようにすることが好ましい。ま
た、コバルトおよび亜鉛の水酸化ニッケルへの固溶量と
しては、それぞれ0.5〜2重量%(水酸化ニッケル1
00重量部に対してコバルトが0.5〜2重量部の割
合)および0.5〜5重量部(水酸化ニッケル100重
量部に対して亜鉛が0.5〜5重量部の割合)とするこ
とが好ましい。
【0010】また、本発明においては、正極中にコバル
ト化合物が添加されていることが好ましい。これはコバ
ルト化合物を正極中に添加することにより導電性を高め
るためであるが、このコバルト化合物の正極中への添加
量としては活物質である水酸化ニッケルに対してコバル
トの量で5〜10重量%(水酸化ニッケル100重量部
に対してコバルト化合物中のコバルトの量が5〜10重
量部の割合)であることが好ましい。コバルト化合物の
正極への添加量を上記の範囲とすることにより、活物質
の充填量の大幅な低下を招くことなく導電性をさらに高
めることができる。
【0011】さらに、本発明においては、ジルコニウ
ム、チタン、ハフニウム、イットリウム、イッテルビウ
ム、亜鉛またはそれらの化合物の少なくとも1種を正極
に含有させることにより、高温での充電効率を高め、高
温で充電した場合の放電容量を向上させることができ
る。これは、ジルコニウム、チタン、ハフニウム、イッ
トリウム、イッテルビウム、亜鉛またはそれらの化合物
の少なくとも1種がアルカリ水溶液と接触した際に溶解
析出反応が生じ、それらが水酸化ニッケルの粒子表面の
表面に均一に点在するため、正極の酸素発生過電圧を高
めることができ、それによって、高温充電時の酸素発生
を抑制し、高温での充電効率を向上させて高温で充電し
た場合でも充分な放電容量が得られるようになるものと
考えられる。
【0012】本発明において、正極は柱状の正極合剤成
形体で構成されるが、正極合剤成形体は、上記の正極活
物質とコバルト化合物などから導電助剤を少量のカルボ
キシメチルセルロースなどの増粘剤を含む溶液、ポリテ
トラフルオロエチレンなどのバインダーを含む分散液と
を混合し、乾燥して得られた正極合剤粉末を金型で柱状
に圧縮成形するか、または、正極活物質と導電助剤との
混合粉末を金型で柱状に圧縮成形した後、それに少量の
カルボキシメチルセルロース溶液やポリテトラフルオロ
エチレンなどのバインダーを含む分散液を含浸させ、乾
燥することによって作製される。
【0013】これに対して、負極は水素吸蔵合金を活物
質とする筒状の負極剤成形体で構成されるが、その負極
活物質としての水素吸蔵合金としては、例えば、希土類
−Ni系、ラーベス系、Mg−Ni系、V−Ti−Ni
系などの各種水素吸蔵合金を用いることができるが、本
発明においては、それらの中でもミッシュメタルを用い
た希土類−Ni系水素吸蔵合金が特に好適に用いられ
る。
【0014】上記希土類−Ni系水素吸蔵合金はAB5
型で表される水素吸蔵合金であり、AはMm(ミッシュ
メタル)であり、このMmは60〜90重量%のLaを
含む2種類以上の希土類元素の混合物で形成され、Bは
Niと、Coと、Mnと、Alと、Mmに対して原子比
率で0.015〜0.1%の範囲のMg、Ca、Sr、
Sc、Y、Ti、Zr、Hf、Cr、Mo、Wのいずれ
か1種または2種以上の元素で構成されているものが好
ましい。また、B/Aは原子比率で5.03〜5.4の
範囲であることが好ましい。Ni量は3.8より低くな
ると、Laの腐食を抑制できずにサイクル特性が低下
し、また、4.4より大きくなると、水素吸蔵圧が高く
なりすぎて内圧が高くなり、電解液の漏出(つまり、漏
液)が生じるおそれがある。そして、希土類系水素吸蔵
合金中のMg量が0.1以上になると、アルカリ電解液
中での腐食が著しくなるため、サイクル特性が低下する
おそれがある。特に、少なくともNi、Co、Mnおよ
びAlを含み、Mm(メッシュメタル)1に対して、N
i、Co、Mn、Alの割合がそれぞれ原子比率で3.
4〜4.3、0.2〜0.7、0.1〜0.5、0.1
〜0.4の範囲にあり、さらにMgなどを含む水素吸蔵
合金が好ましい。
【0015】水素吸蔵合金の平均粒子径は1〜20μm
が好ましく、5〜10μmがより好ましい。水素吸蔵合
金の平均粒子径が1μm以上であることによって圧縮成
形時の発火や酸化を防止したり、充放電中に負極に割れ
が発生するのを防止でき、また、水素吸蔵合金の平均粒
子径が20μm以下であることによって圧縮成形を容易
に行い得る。
【0016】本発明において、負極を構成する筒状の負
極剤成形体は、上記負極活物質としての水素吸蔵合金と
ポリ−N−ビニルアセトアミド、ポリビニルアルコー
ル、スチレンブチルラバーなどのバインダーを含む溶液
または分散液を混合し、乾燥して得られた負極剤粉末を
金型で筒状に圧縮成形するか、または水素吸蔵合金粉末
のみを筒状に圧縮成形した後、バインダー液を含浸さ
せ、乾燥することによって作製される。
【0017】そして、本発明のニッケル水素二次電池
は、上記筒状の負極剤成形体からなる負極の内周側に、
ポリプロピレン不織布やナイロン不織布などからなるセ
パレータを配置し、さらに、そのセパレータの内周側に
柱状の正極合剤成形体からなる正極を配置した状態でそ
れらを電池缶内に収容し、アルカリ水溶液からなる電解
液を注入し、電池缶の開口部を封口することによって得
られる。
【0018】
【実施例】つぎに、実施例を挙げて本発明をより具体的
に説明する。ただし、本発明は実施例に例示のもののみ
に限定されることはない。なお、以下において、部とあ
るのは重量部を意味し、また、濃度や固溶量などを示す
%は特にその基準を付記しないかぎり重量%である。
【0019】実施例1 コバルトを1%および亜鉛が2%固溶し、細孔半径のピ
ーク値が0.7nmである水酸化ニッケル粒子100部
を、pHが11.5に調整された水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、水酸化リチウムおよび硫酸アンモニウム
の混合溶液(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸
化リチウム、硫酸アンモニウムのモル比率は7:1:
1:0.2)700ml中に懸濁した。この懸濁液を攪
拌しながら、液のpHを11.5に保ち、温度を50℃
に保ちながら2mol/m3 の硫酸コバルト水溶液と、
28体積%のアンモニア水と、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウムおよび水酸化リチウムの混合水溶液(それぞ
れ、7mol/m3 、1mol/m3 および1mol/
3 )を30分間かけて少量ずつ同時に滴下して、水酸
化ニッケル粒子の表面に板状の水酸化コバルト粒子の被
覆層を有する水酸化ニッケル粒子を得た。得られた水酸
化コバルト粒子は水洗乾燥して以下に示す正極の活物質
として用いた。このとき、該粒子表面に析出した水酸化
コバルト中のコバルトの重量は、もとの水酸化ニッケル
に対して4%であり、水酸化コバルト粒子の厚みは0.
06μmであった。
【0020】上記のようにコバルトおよび亜鉛が固溶
し、かつ粒子表面を板状の水酸化コバルト粒子で被覆し
た水酸化ニッケル粉末100部に、水酸化コバルト粉末
5部、酸化ジルコニウム(ZrO2 )0.2部、2%カ
ルボキシメチルセルロース水溶液10部および60%ポ
リテトラフルオロエチレン分散液4部を添加し混合した
後、乾燥して正極合剤粉末を得た。この正極合剤粉末を
金型に充填し、1トン/cm2 で圧縮成形して、直径
5.9mmの柱状の正極合剤成形体を得て、これを正極
とした。そして、この正極に集電体を取り付けた。
【0021】負極は以下のようにして作製した。市販の
Mm(La、Ce、Nd、Prを含有する)、Ni、C
o、Mn、Al、Mg(いずれも純度99重量%以上)
の各試料を、Mm(La65%、Ce12%、Nb23
%)Ni3.85Co0.65Mn0. 18Al0.32Mg0.03の組成
になるように高周波溶解炉によって加熱溶解して、水素
吸蔵合金を得た。この水素吸蔵合金を機械的に粉砕する
ことにより、平均粒子径が10μmの粉末を得た。この
水素吸蔵合金粉末を金型に充填し、1トン/cm2 で圧
縮成形して、筒状の成形体とした。この成形体に1%ス
チレンブタジエンラバー分散液を含浸させ、60℃で1
時間乾燥して、直径6mm、外径9.5mmの円筒状の
負極剤成形体を得て、これを負極とした。
【0022】上記円筒状の負極合剤成形体からなる負極
の内周側にポリプロピレン不織布からなるセパレータを
配置し、さらにその内周側に集電体を取り付けた柱状の
正極合剤成形体からなる正極が配置するようにして、正
極、セパレータおよび負極を内径9.5mmの電池缶内
に収容後、電解液として水酸化リチウムを2%含有する
29重量%水酸化カリウム水溶液を注入し、以後、常法
により電池缶の開口部を封口して図1に示す構造で単4
形のニッケル水素二次電池を作製した。この時の正極の
表面積と負極の表面積の割合は1:2.5であった。つ
まり、負極の表面積は正極の表面積の2.5倍であっ
た。
【0023】ここで、図1に示す電池について説明す
る。まず、符号と部材名称の関係から先に説明すると、
1は正極、2は負極、3はセパレータ、4は集電体、5
は電池缶、6は環状ガスケット、7は電池蓋、8は端子
板、9は封口板、10は金属バネ、11は弁体、12は
絶縁体である。
【0024】正極1は前記のように柱状の正極合剤成形
体からなり、負極2は前記のように円筒状の負極剤成形
体からなり、セパレータ3は有底筒状をしていて、それ
らの間に配置している。集電体4はニッケル製で正極1
の側面に取り付けられ、これらの正極1、負極2、セパ
レータ3、集電体4は、電解液と共に電池缶5内に収容
されている。そして、この電池缶5は、負極2と接触し
ていて、その電気的接続により負極端子として作用す
る。
【0025】環状ガスケット6はナイロン66で作製さ
れ、電池蓋7は端子板8と封口板9とで構成され、電池
缶5の開口部はこの電池蓋7などで封口されている。つ
まり、電池缶5内に正極1、負極2、セパレータ3、絶
縁体12などを装填した後、電池缶5の開口端近傍部分
に底部が内周側に突出した環状の溝5aを形成し、その
溝5aの内周側突出部で環状ガスケット6の下部を支え
させて環状ガスケット6と電池蓋7とを電池缶5の開口
部に配置し、電池缶5の溝5aから先の部分を内方に締
め付けて電池缶5の開口部を封口している。前記端子板
8にはガス排出口8aが設けられ、封口板9にはガス検
知口9aが設けられ、端子板8と封口板9との間には金
属バネ10と弁体11とが配置されている。そして、封
口板9の外周部を折り曲げて端子板8の外周部を挟み込
んで端子板8と封口板9とを固定している。
【0026】正極1、負極2、セパレータ3などからな
る電極体の上部には絶縁体12が配設され、正極1に取
り付けた集電体4の上部は上記絶縁体12を貫通し、そ
の上端部は封口板9の下端にスポット溶接されていて、
端子板8はこの封口板9との接触により正極端子として
作用する。
【0027】この電池は、通常の状況下では金属バネ1
0の押圧力により弁体11がガス検知孔9aを閉鎖して
いるので、電池内部は密閉状態に保たれているが、電池
内部にガスが発生して電池内部の圧力が異常に上昇した
場合には、金属バネ10が収縮して弁体11とガス検知
口9aとの間に隙間が生じ、電池内部のガスはガス検知
口9aおよびガス排出口8aを通過して電池外部に放出
され、高圧での電池破裂が防止できるように構成される
とともに、前記のガス放出により電池内圧が低下した場
合には、金属バネ10が元の状態に復元し、その押圧力
により弁体11が再びガス検知口9aを閉鎖して電池内
部を密閉構造に保つようになっている。
【0028】実施例2 正極の直径を6.9mmとし、負極の内径を7mmと
し、セパレータの径を正極および負極の寸法変動にあわ
せて変動させた以外は、実施例1と同様にニッケル水素
二次電池を作製した。この時の正極の表面積と負極の表
面積の割合は1:2.2であった。つまり、負極の表面
積は正極の表面積の2.2倍であった。
【0029】実施例3 正極の直径を7.9mmとし、負極の内径を8mmと
し、セパレータの径を正極および負極の寸法変動にあわ
せて変動させた以外は、実施例1と同様にニッケル水素
二次電池を作製した。この時の正極の表面積と負極の表
面積の割合は1:2.0であった。つまり、負極の表面
積は正極の表面積の2.0倍であった。
【0030】実施例4 正極の直径を8.9mmとし、負極の内径を9mmと
し、セパレータの径を正極および負極の寸法変動にあわ
せて変動させた以外は、実施例1と同様にニッケル水素
二次電池を作製した。この時の正極の表面積と負極の表
面積の割合は1:1.9であった。つまり、負極の表面
積は正極の表面積の1.9倍であった。
【0031】比較例1 正極を筒状とし、負極を柱状とし、負極の直径を8.9
mmとし、正極の内径を9mm、外径を9.5mmと
し、セパレータの径を正極および負極の寸法変動にあわ
せて変動させた以外は、実施例1と同様にしてニッケル
水素二次電池を作製した。この時の正極の表面積と負極
の表面積の割合は1:0.5であった。つまり、負極の
表面積は正極の表面積の0.5倍であった。
【0032】比較例2 正極の直径を4.9mmとし、負極の内径を5mmと
し、セパレータの径を正極および負極の寸法変動にあわ
せて変動させた以外は、実施例1と同様にニッケル水素
二次電池を作製した。この時の正極の表面積と負極の表
面積の割合は1:2.9であった。つまり、負極の表面
積は正極の表面積の2.9倍であった。
【0033】上記実施例1〜4および比較例1〜2の各
ニッケル水素二次電池について、それらを70℃で6時
間保存してから、25℃、0.1C(80mA)で12
時間充電し、0.2C(160mA)で1.0Vまで放
電した。この充放電サイクルを放電容量が一定になるま
で繰り返した後、電池容量、正極活物質の利用率および
充電時の漏液を調べた。その結果を表1に示す。
【0034】上記電池容量は、上記充放電サイクルで放
電容量が一定になったときの放電容量であり、正極活物
質の利用率は、正極活物質量〔Ni(OH)2 :289
mAh/g〕から理論電気容量を求め、放電容量を理論
電気容量で割り、100をかけることによって求めた。
そして、充電時の漏液は、各電池10個ずつについて、
0.5C(400mA)で3時間充電して漏液が発生し
やすい状況に設定し、漏液の有無を目視により観察する
ことによって調べた。ただし、この充電時の漏液の評価
結果の表1への表示にあたっては、試験に供した全電池
個数を分母に示し、漏液の発生した電池個数を分子に示
す態様で表示した。
【0035】
【表1】
【0036】表1に示すように、実施例1〜4の電池
は、電池容量が大きく、正極活物質の利用率が高く、か
つ充電時の漏液がなかった。つまり、本発明の実施例1
〜4のニッケル水素二次電池は、柱状の正極合剤成形体
からなる正極を、セパレータを介して、水素吸蔵合金を
活物質とする筒状の負極剤成形体からなる負極と対向さ
せた構造において、負極の表面積を正極の表面積の2.
5〜1.9倍とすることによって、比較例1の電池に比
べて高い正極活物質の利用率が得られ、比較例2の電池
に比べて高容量にすることができ、かつ内圧が低く漏液
しにくいニッケル水素二次電池にすることができた。ち
なみに、従来の非焼結式ニッケル極を正極に用いた場合
の電池容量は700〜750mAh程度であり、本発明
の実施例1〜4の電池はこれに比べて高容量であった。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、高容
量のニッケル水素二次電池を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアルカリ蓄電池の一例を模式的に
示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 正極 2 負極 3 セパレータ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水酸化ニッケルを活物質とする柱状の正
    極合剤成形体からなる正極を、セパレータを介して、水
    素吸蔵合金を活物質とする筒状の負極剤成形体からなる
    負極と対向させたニッケル水素二次電池であって、負極
    の表面積を正極の表面積の1.9〜2.5倍にしたこと
    を特徴とするニッケル水素二次電池。
  2. 【請求項2】 水酸化ニッケルにはコバルトおよび亜鉛
    が固溶し、かつ、その水酸化ニッケルの粒子表面には厚
    さ0.025〜0.3μmの板状の水酸化コバルト粒子
    が被覆していることを特徴とする請求項1記載のニッケ
    ル水素二次電池。
  3. 【請求項3】 正極に、コバルト化合物が添加されてい
    ることを特徴とする請求項1または2記載のニッケル水
    素二次電池。
  4. 【請求項4】 正極に、ジルコニウム、チタン、ハフニ
    ウム、イットリウム、イッテルビウム、亜鉛またはそれ
    らの化合物の少なくとも1種を含むことを特徴とする請
    求項1、2または3記載のニッケル水素二次電池。
  5. 【請求項5】 水素吸蔵合金が、60〜90重量%のL
    aを含むメッシュメタルと、Niと、Coと、Mnと、
    Alと、メッシュメタルに対して原子比率で0.015
    〜0.1の範囲のMg、Ca、Sr、Sc、Y、Ti、
    Zr、Hf、Cr、MoまたはWの少なくとも1種の元
    素とを構成元素として含む希土類−Ni系水素吸蔵合金
    であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載
    のニッケル水素二次電池。
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