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JP2001289075A - 可変動弁機構を備えた内燃機関 - Google Patents

可変動弁機構を備えた内燃機関

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Publication number
JP2001289075A
JP2001289075A JP2000107100A JP2000107100A JP2001289075A JP 2001289075 A JP2001289075 A JP 2001289075A JP 2000107100 A JP2000107100 A JP 2000107100A JP 2000107100 A JP2000107100 A JP 2000107100A JP 2001289075 A JP2001289075 A JP 2001289075A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exhaust
exhaust gas
valve
temperature
catalyst
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000107100A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiji Yotsueda
啓二 四重田
Kiyoshi Nakanishi
清 中西
Yoshihiro Iwashita
義博 岩下
Kazuhiko Shiratani
和彦 白谷
Masaji Katsumata
正司 勝間田
Masato Ogiso
誠人 小木曽
Hideyuki Nishida
秀之 西田
Tomoumi Yamada
智海 山田
Takamitsu Asanuma
孝充 浅沼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2000107100A priority Critical patent/JP2001289075A/ja
Publication of JP2001289075A publication Critical patent/JP2001289075A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 排気弁の開弁時期を遅角制御することにより
排気ガス温度を昇温する。 【解決手段】 排気弁を電磁駆動機構で駆動する内燃機
関において、排気ガス温度を上昇させたいときには、排
気弁の開弁時期をピストン下死点よりも遅角させるよう
に制御する。すると、排気弁が開弁するまでの間に燃焼
室内の排気ガスがピストンによって圧縮されるので、そ
の時に生じる圧縮熱によって排気ガスが昇温する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等に搭載さ
れる内燃機関に関し、特に、排気弁の開閉タイミングを
変更可能にする可変動弁機構を備えた内燃機関に係るも
のである。
【0002】
【従来の技術】内燃機関から排出される排気ガス中の有
害成分の大気への排出量を低減するための一手段とし
て、触媒の酸化作用あるいは還元作用を利用して有害成
分を浄化するシステムがある。
【0003】一般に、この種の触媒には活性温度範囲が
あり、触媒床温がこの活性温度範囲よりも低いときには
排気ガス中の有害成分を浄化する能力が低い。したがっ
て、内燃機関の始動時などにおいて触媒床温が活性温度
に達していないときには、何らかの手段を用いて触媒を
早期に昇温する必要がある。
【0004】一方、内燃機関の燃料には硫黄分が含まれ
ており、燃料を燃焼すると、燃料中の硫黄分が燃焼して
SO2やSO3などの硫黄酸化物(SOx)が発生し、こ
れも排気ガス成分となる。このSOxを含む排気ガスが
前記触媒に流れると、SOxは触媒に吸収されて硫酸塩
などになり易く、この硫酸塩は安定しているため、分
解、放出されにくく、触媒内に蓄積し易い傾向がある。
触媒内のSOx蓄積量が増大すると、触媒が排気ガス中
の他の有害成分(HC,CO,NOx)を浄化する能力
を低下させる。これがいわゆる硫黄被毒(S被毒あるい
はSOx被毒ということもある)である。
【0005】触媒の排気浄化能力を長期に亘って高く維
持するためには、触媒に蓄積されているSOxを該触媒
から分解、放出させてS被毒から回復させる必要があ
る。触媒をS被毒から回復させるには、触媒床温をSO
x放出可能な所定温度(以下、これをSOx放出温度とい
う)以上の高温にする必要がある。逆に、内燃機関が比
較的に軽負荷で連続運転されると、排気ガス温度が低い
ために触媒が前記SOx放出温度以上にならず、そのた
め、触媒にSOxが蓄積され易い。
【0006】したがって、触媒に対してS被毒回復処理
を実行するときに該触媒の触媒床温が前記SOx放出温
度以上でないときには、何らかの手段を用いて触媒を昇
温する必要がある。さらに、内燃機関においては、上述
した場合以外にも種々の目的から排気ガス温度を上げた
い場合がある。
【0007】ところで、内燃機関の排気通路に設置され
た触媒の床温はそこを流れる排気ガスの温度に大きく依
存するため、触媒の昇温方法として、排気ガスの温度が
上昇するように内燃機関を運転し、この排気ガスを触媒
に流すことにより該触媒を所望の温度まで昇温する方法
がある。
【0008】例えば、特開平5−59936号公報に
は、吸気弁あるいは排気弁の開閉タイミングを変更可能
にする可変動弁機構を備えた内燃機関における排気ガス
温度の昇温制御方法が開示されている。
【0009】この公報によれば、内燃機関の始動時に触
媒を暖機したい場合には、可変動弁機構の作動により排
気弁の閉弁時期を遅くして吸気弁と排気弁の両方が同時
に開いている期間(いわゆるバルブオーバーラップ)を
大きくし、これにより燃焼速度を遅くし排気行程直前あ
るいは排気行程初期まで燃焼を続けさせて(いわゆる
「後燃え」させて)排気ガス温度を高くし、この排気ガ
スを触媒に流すことにより触媒の暖機を促進している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たようにバルブオーバーラップの期間を長くして後燃え
により排気ガス温度を上昇させる場合、後燃えは非常に
不安定で制御が難しく、排気ガス温度を所望温度に精密
制御することが困難で、制御性に難があった。
【0011】本発明はこのような従来の技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする
課題は、排気弁の開弁直前に燃焼室内の燃焼ガスを圧縮
して排気ガス温度の上昇を図ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するために、以下の手段を採用した。本発明は、排気弁
の開閉時期を変更可能にする可変動弁機構を備えた内燃
機関において、排気ガス温度を上昇すべきときに、前記
排気弁の開弁時期をピストン下死点よりも遅角させるよ
うに前記可変動弁機構を制御することを特徴とする。
【0013】排気弁の開弁時期をピストン下死点よりも
遅角させると、排気弁が開弁するまでの間に燃焼室内の
排気ガスがピストンによって圧縮されるので、その時に
生じる圧縮熱によって排気ガスが昇温する。
【0014】本発明において、排気弁の開閉時期を変更
可能にする可変動弁機構は、励磁電流を印加したときに
発生する電磁力を利用して排気弁を進退動せしめる電磁
駆動機構で構成することができ、あるいは、排気カムと
クランクシャフトの位相をずらすことにより排気弁の開
閉時期を変更するカム機構で構成することもできる。
【0015】本発明において、前記内燃機関の排気系に
は、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときにNOx
を吸収し流入する排気ガス中の酸素濃度が低下すると吸
収したNOxを放出し還元する吸蔵還元型NOx触媒を設
けることができる。吸蔵還元型NOx触媒は活性温度が
あり、内燃機関を冷間始動するときなど活性温度に達し
ていない場合に、本発明によって排気ガス温度を早期昇
温することにより、吸蔵還元型NOx触媒を早期に活性
化することができる。
【0016】吸蔵還元型NOx触媒は、例えばアルミナ
を担体とし、この担体上に例えばカリウムK、ナトリウ
ムNa、リチウムLi、セシウムCsのようなアルカリ
金属、バリウムBa、カルシウムCaのようなアルカリ
土類、ランタンLa、イットリウムYのような希土類か
ら選ばれた少なくとも一つと、白金Ptのような貴金属
とが担持されてなるものを例示することができる。
【0017】また、本発明において、前記排気ガス温度
を上昇すべきときは、前記吸蔵還元型NOx触媒からS
Oxを放出させるSOx被毒回復時とすることができる。
吸蔵還元型NOx触媒は、燃料に含まれる硫黄分が燃焼
して生成される硫黄酸化物によってSOx被毒するが、
このSOx被毒から回復するには吸蔵還元型NOx触媒を
所定の高温にしなければならない。そこで、SOx被毒
回復処理を行う時点で吸蔵還元型NOx触媒が前記所定
の高温に達していない場合に、本発明により排気ガス温
度を昇温し、この排気ガスを吸蔵還元型NOx触媒に流
すと、吸蔵還元型NOx触媒を早期に所定温度まで昇温
することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る可変動弁機構
を備えた内燃機関の一実施の形態を図1から図5の図面
を参照して説明する。尚、以下に説明する実施の形態
は、本発明を内燃機関としての車両駆動用ガソリンエン
ジンに適用した態様である。
【0019】図1は、本実施の形態に係る内燃機関とそ
の吸排気系の概略構成を示す図である。図1に示す内燃
機関は、希薄燃焼可能な水冷式4気筒4サイクルガソリ
ンエンジン1である。
【0020】エンジン1は、4つの気筒21及び冷却水
路1cが形成されたシリンダブロック1bと、このシリ
ンダブロック1bの上部に固定されたシリンダヘッド1
aとを備えている。
【0021】前記シリンダブロック1bには、機関出力
軸であるクランクシャフト23が回転自在に支持され、
このクランクシャフト23は、コネクティングロッド1
9を介して、各気筒21内に摺動自在に取り付けられた
ピストン22に連結されている。
【0022】各気筒21のピストン22の上方には、ピ
ストン22の頂面とシリンダヘッド1aの壁面とに囲ま
れた燃焼室24が形成されている。前記シリンダヘッド
1aには、各気筒21の燃焼室24に臨ませて点火栓2
5が取り付けられ、この点火栓25には、該点火栓25
に駆動電流を印加するためのイグナイタ25aが電気的
に接続されている。
【0023】前記シリンダヘッド1aにおいて各気筒2
1の燃焼室24に臨む部位には、吸気ポート26の開口
端が2つ形成されるとともに、排気ポート27の開口端
が2つ形成されている。そして、前記シリンダヘッド1
aには、前記吸気ポート26の各開口端を開閉する吸気
弁28と、前記排気ポート27の各開口端を開閉する排
気弁29とが進退動自在に取り付けられている。
【0024】前記シリンダヘッド1aには、励磁電流が
印加されたときに発生する電磁力を利用して前記吸気弁
28を進退駆動する電磁駆動機構30(以下、吸気側電
磁駆動機構30という)が吸気弁28と同数設けられて
いる。各吸気側電磁駆動機構30には、該吸気側電磁駆
動30に励磁電流を印加するための駆動回路30a(以
下、吸気側駆動回路30aという)が電気的に接続され
ている。
【0025】また、前記シリンダヘッド1aには、励磁
電流が印加されたときに発生する電磁力を利用して前記
排気弁29を進退駆動する電磁駆動機構31(以下、排
気側電磁駆動機構31という)が排気弁29と同数設け
られている。各排気側電磁駆動機構31には、該排気側
電磁駆動機構31に励磁電流を印加するための駆動回路
31a(以下、排気側電磁駆動機構31という)が電気
的に接続されている。
【0026】排気側電磁駆動機構31は、この実施の形
態において可変動弁機構を構成する。吸気側電磁駆動機
構30および排気側電磁駆動機構31の構成については
後で詳細に説明する。
【0027】エンジン1のシリンダヘッド1aには、4
つの枝管を有する吸気マニホールド33が接続され、各
気筒21の吸気ポート26が吸気マニホールド33の前
記各枝管に接続されている。シリンダヘッド1aにおい
て吸気マニホールド33との接続部位の近傍には、燃料
噴射弁32がその噴孔を吸気ポート26内に臨ませて取
り付けられている。
【0028】吸気マニホールド33は、吸気の脈動を抑
制するためのサージタンク34に接続されている。前記
サージタンク34は、吸気管35を介して、吸気中の塵
や埃等を取り除くためのエアクリーナボックス36に接
続されている。
【0029】吸気管35には、吸気管35内を流れる空
気の質量(吸入空気質量)に対応した電気信号を出力す
るエアフローメータ44が取り付けられている。吸気管
35において前記エアフローメータ44より下流には、
吸気管35内を流れる吸気の流量を調整するスロットル
弁39が設けられている。
【0030】スロットル弁39には、ステッパモータ等
からなり印加電力の大きさに応じてスロットル弁39を
開閉駆動するスロットル用アクチュエータ40と、スロ
ットル弁39の開度に対応した電気信号を出力するスロ
ットルポジションセンサ41と、アクセルペダル42に
機械的に接続されアクセルペダル42の操作量に対応し
た電気信号を出力するアクセルポジションセンサ43が
取り付けられている。
【0031】一方、エンジン1のシリンダヘッド1aに
は、4本の枝管を有する排気マニホールド45が接続さ
れており、その排気マニホールド45の各枝管は各気筒
21の排気ポート27に接続されている。
【0032】排気マニホールド45は、吸蔵還元型NO
x触媒(以下、NOx触媒と略す場合もある)46aを収
容したケーシング46に接続されており、ケーシング4
6は、排気管47を介して図示しないマフラーに接続さ
れている。
【0033】吸蔵還元型NOx触媒46aは、例えばア
ルミナ(Al23)を担体とし、この担体上に例えばカ
リウムK、ナトリウムNa、リチウムLi、セシウムC
sのようなアルカリ金属、バリウムBa、カルシウムC
aのようなアルカリ土類、ランタンLa、イットリウム
Yのような希土類から選ばれた少なくとも一つと、白金
Ptのような貴金属とが担持されてなる。
【0034】NOx触媒46aは、このNOx触媒46a
に流入する排気ガスの空燃比が理論空燃比近傍の所定の
空燃比であるときに排気ガス中に含まれるHC、CO、
NOxを同時に浄化する三元活性機能と、NOx触媒46
aに流入する排気ガスの空燃比が理論空燃比よりもリー
ンであるときに排気ガス中に含まれるNOxを吸蔵し、
流入排気ガスの空燃比が理論空燃比もしくはそれよりも
リッチであるときに吸蔵していたNOxを放出し、放出
したNOxを直ちに排気ガス中の未燃HCやCOと反応
させてN2に還元するNOx吸放出還元機能と、を備えて
いる。
【0035】したがって、希薄燃焼可能なエンジン1の
排気通路にNOx触媒46aを設けた場合、排気ガスの
空燃比を適宜に制御すれば排気ガス中のHC,CO,N
Oxを浄化することができることになる。この実施の形
態では、エンジン1の運転状態の履歴からNOx触媒4
6aに吸収されたNOx量を推定し、その推定NOx量が
予め設定した所定値に達したときに、一時的にエンジン
1をリッチ空燃比で運転してリッチ空燃比の排気ガスを
NOx触媒46aに流し、NOx触媒46aに吸収された
NOxを放出させ、N2に還元するようにしている。
【0036】尚、排気ガスの空燃比とは、ここではNO
x触媒46aの上流側の排気通路やエンジン燃焼室、吸
気通路等にそれぞれ供給された空気量の合計と燃料(炭
化水素)量の合計の比を意味するものとする。したがっ
て、NOx触媒46aよりも上流の排気通路内に燃料、
還元剤あるいは空気が供給されない場合には、排気ガス
の空燃比はエンジン燃焼室内に供給される混合気の空燃
比に一致する。
【0037】排気マニホールド45の前記集合管には、
排気マニホールド45内を流れる排気ガスの空燃比、言
い換えれば、NOx触媒46aに流入する排気ガスの空
燃比に対応した電気信号を出力する空燃比センサ48が
取り付けられている。
【0038】排気管47においてNOx触媒46aの直
ぐ下流に位置する部位には、NOx触媒46aから流出
した排気ガスの温度に対応した電気信号を出力する排気
温センサ49が取り付けられている。尚、この実施の形
態では、排気温センサ49で検出された排気ガス温度は
NOx触媒46aの触媒床温として代用される。
【0039】また、エンジン1は、クランクシャフト2
3の端部に取り付けられたタイミングロータ51aとタ
イミングロータ51a近傍のシリンダブロック1bに取
り付けられた電磁ピックアップ51bとからなるクラン
クポジションセンサ51と、エンジン1の内部に形成さ
れた冷却水路1cを流れる冷却水の温度を検出すべくシ
リンダブロック1bに取り付けられた水温センサ52と
を備えている。
【0040】ここで、前述した吸気側電磁駆動機構30
および排気側電磁駆動機構31について説明する。尚、
吸気側電磁駆動機構30と排気側電磁駆動機構31は同
じ構成であるので、排気側電磁駆動機構31を例に挙げ
て説明し、吸気側電磁駆動機構30についての説明は省
略する。
【0041】図2は、排気側電磁駆動機構31の構成を
示す断面図である。図2においてエンジン1のシリンダ
ヘッド1aは、シリンダブロック1bの上面に固定され
るロアヘッド10と、このロアヘッド10の上部に設け
られたアッパヘッド11とを備えている。
【0042】前記ロアヘッド10には、各気筒21毎に
前述した2つの排気ポート27が形成され、各排気ポー
ト27の燃焼室24側の開口端には、前述した排気弁2
9の弁体29aが着座するための弁座12が設けられて
いる。
【0043】ロアヘッド10には、各排気ポート27の
内壁面から該ロアヘッド10の上面に貫通する断面円形
の貫通孔が形成され、その貫通孔には筒状のバルブガイ
ド13が挿入固定されている。バルブガイド13には、
排気弁29の弁軸29bが軸方向に進退動自在に貫通し
ている。
【0044】アッパヘッド11には断面円形のコア取付
孔14がバルブガイド13と同心上に設けられている。
コア取付孔14は、ロアヘッド10に対向する部分が孔
径の大きい大径部14bになっていて、この大径部14
bの上部に孔径が大径部14bよりも小径の小径部14
aが連なって構成されている。
【0045】前記小径部14aには、軟磁性体からなる
環状の第1コア301と第2コア302とが所定の間隙
303を介して軸方向に直列に嵌挿されている。これら
の第1コア301の上端と第2コア302の下端には、
フランジ301aあるいはフランジ302aが形成され
ており、第1コア301は上方から、また第2コア30
2は下方からそれぞれコア取付孔14に嵌挿され、フラ
ンジ301aとフランジ302aが小径部14aの上縁
部あるいは下縁部に当接することにより第1コア301
と第2コア302の位置決めがされて、前記間隙303
が所定の距離に保持されるようになっている。
【0046】第1コア301の上方には、筒状のアッパ
キャップ305が取り付けられている。このアッパキャ
ップ305は、その下端に形成されたフランジ部305
aにボルト304を貫通させてアッパヘッド11の上面
に固定されている。ここで、フランジ部305aを含む
アッパキャップ305の下端は第1コア301の上面周
縁部に当接した状態で固定されており、これにより、第
1コア301はアッパヘッド11に固定されている。
【0047】一方、第2コア302の下部には、コア取
付孔14の大径部14bと略同径の外径を有する環状体
からなるロアキャップ307が取り付けられている。こ
のロアキャップ307は小径部14aと大径部14bと
の境に形成された段差面にボルト306によって固定さ
れている。ここで、ロアキャップ307は第2コア30
2の下面周縁部に当接した状態で固定されており、これ
により、第2コア302はアッパヘッド11に固定され
ている。
【0048】第1コア301において間隙303側の端
面に形成された溝部には、第1の電磁コイル308が装
着されており、第2コア302において間隙303側の
端面に形成された溝部には第2の電磁コイル309が装
着されている。第1の電磁コイル308と第2の電磁コ
イル309は間隙303を挟んで互いに対向して配置さ
れており、第1及び第2の電磁コイル308、309は
それぞれ前述した排気側駆動回路31aに電気的に接続
されている。
【0049】間隙303には、該間隙303の内径より
小径な外径を有する円盤状の軟磁性体からなるアーマチ
ャ311が配置されている。このアーマチャ311の中
央にはアーマチャシャフト310が貫通固定されてい
る。このアーマチャシャフト310は、その上半が第1
コア301の中空部を貫通してその上端部をアッパキャ
ップ305内に突出させ、下半が第2コア302の中空
部を貫通してその下端部を大径部14b内に突出させて
おり、第1コア301及び第2コア302によって軸方
向へ進退動自在に保持されている。
【0050】アッパキャップ305内に突き出たアーマ
チャシャフト310の上端部には、円板状のアッパリテ
ーナ312が固定されており、アッパキャップ305の
上部開口部にはアジャストボルト313が螺着されてい
る。これらアッパリテーナ312とアジャストボルト3
13との間には、アジャストボルト313側にスプリン
グシート315を介在させてアッパスプリング314が
挟装されており、このアッパスプリング314によりア
マチャシャフト310及びアマチャ311はコア取付孔
14の大径部14bに接近する方向(即ち、図2におい
て下方)へ付勢されている。
【0051】一方、前記大径部14b内に突き出たアー
マチャシャフト310の下端部には、排気弁29の弁軸
29bの上端部が突き当たっている。前記弁軸29bの
上端部には、円盤状のロアリテーナ29cが固定され、
このロアリテーナ29cとロアヘッド10との間にロア
スプリング316が挟装されていて、このロアスプリン
グ316により排気弁29は閉弁方向(即ち、図2にお
いて上方)へ付勢されている。この結果、排気弁29の
弁軸29bの上端がアマチャシャフト310の下端に突
き当たり、アマチャシャフト310およびアマチャ31
1をコア取付孔14の大径部14bから離反する方向
(即ち、図2において上方)へ付勢する。
【0052】このように構成された排気側電磁駆動機構
31では、排気側駆動回路31aから第1の電磁コイル
308及び第2の電磁コイル309に対して励磁電流が
印加されていないときは、アマチャ311には、アッパ
スプリング314がアマチャ311を下方(すなわち、
排気弁29を開弁させる方向)へ付勢する力と、ロアス
プリング316がアマチャ311を上方(すなわち、排
気弁29を閉弁させる方向)へ付勢する力が作用し、こ
れら付勢力が平衡する位置でアマチャ311は弾性支持
されて、中立状態に保持されることになる。
【0053】尚、アッパスプリング314とロアスプリ
ング316の付勢力は、アーマチャ311の中立位置が
間隙303において第1コア301と第2コア302と
の中間の位置に一致するよう設定されており、構成部品
の初期公差や経年変化等によってアーマチャ311の中
立位置が前記した中間位置からずれた場合には、アーマ
チャ311の中立位置が前記した中間位置に一致するよ
うアジャストボルト313によって調整することが可能
になっている。
【0054】また、アーマチャシャフト310及び弁軸
29bの軸方向の長さは、アーマチャ311が間隙30
3の中間位置に位置するときに、弁体29aが全開側変
位端と全閉側変位端との中間の位置(以下、中開位置と
称する)となるように設定されている。
【0055】このように構成された排気側電磁駆動機構
31では、排気側駆動回路31aから第1の電磁コイル
308に対して励磁電流が印加されると、第1コア30
1と第1の電磁コイル308とアーマチャ311との間
に、アーマチャ311を第1コア301側へ変位させる
方向の電磁力が発生し、排気側駆動回路31aから第2
の電磁コイル309に対して励磁電流が印加されると、
第2コア302と第2の電磁コイル309とアーマチャ
311との間にアーマチャ311を前記第2コア302
側へ変位させる方向の電磁力が発生する。
【0056】したがって、この排気側電磁駆動機構31
では、排気側駆動回路31aからの励磁電流を第1の電
磁コイル308と第2の電磁コイル309とに交互に印
加することにより、アーマチャ311及びアマチャシャ
フト310が進退動作し、それに同期して弁軸29bが
進退駆動されて、その結果、弁体29aが開閉駆動され
ることになる。
【0057】その際、第1の電磁コイル308及び第2
の電磁コイル309に対する励磁電流の印加タイミング
と励磁電流の大きさを変更することにより、排気弁29
の開閉タイミングを制御することが可能となる。
【0058】また、この排気側電磁駆動機構31には、
排気弁29の変位を検出するバルブリフトセンサ317
が取り付けられている。このバルブリフトセンサ317
は、アッパリテーナ312の上面に取り付けられた円盤
状のターゲット317aと、アジャストボルト313に
おける前記アッパリテーナ312と対向する部位に取り
付けられたギャップセンサ317bとから構成されてい
る。
【0059】このように構成されたバルブリフトセンサ
317では、ターゲット317aがアーマチャ311と
一体的に変位し、ギャップセンサ317bが該ギャップ
センサ317bとターゲット317aとの距離に対応し
た電気信号を出力する。
【0060】その際、アーマチャ311が中立状態にあ
るときのギャップセンサ317bの出力信号値を予め記
憶しておき、その出力信号値と現時点におけるギャップ
センサ317bの出力信号値との偏差を算出することに
より、アーマチャ311及び排気弁29の変位を特定す
ることが可能になる。
【0061】このエンジン1には、エンジン1の運転状
態を制御するための電子制御ユニット(Electronic Con
trol Unit:ECU)20が併設されている。ECU2
0はデジタルコンピュータからなり、図3に示すよう
に、双方向バス400によって相互に接続されたCPU
(セントラルプロセッサユニット)401、ROM(リ
ードオンリメモリ)402、RAM(ランダムアクセス
メモリ)403、入力ポート405、出力ポート406
を備えるとともに、入力ポート405に接続されたA/
Dコンバータ(A/D)407を備えている。
【0062】ECU20の入力ポート405には、スロ
ットルポジションセンサ41、アックセルポジションセ
ンサ43、エアフロメータ44、空燃比センサ48、排
気温センサ49、水温センサ52、バルブリフトセンサ
317等から出力されるアナログ信号がA/D変換器4
07によってデジタル信号に変換されて入力されるよう
になっている。また、ECU20の入力ポート405に
は、クランクポジションセンサ51から出力されるデジ
タル信号が直接入力される。
【0063】ECU20の出力ポート406は、イグナ
イタ25a、吸気側駆動回路30a、排気側駆動回路3
1a、燃料噴射弁32、スロットル用アクチュエータ4
0等に電気的に接続されている。
【0064】ECU20のROM402は、燃料噴射量
を決定するための燃料噴射量制御ルーチン、燃料噴射時
期を決定するための燃料噴射時期制御ルーチン、各気筒
21の点火栓25の点火時期を決定するための点火時期
制御ルーチン、スロットル弁39の開度を決定するため
のスロットル開度制御ルーチン、吸気弁28の開閉タイ
ミングを決定するための吸気弁開閉タイミング制御ルー
チン、排気弁29の開閉タイミングを決定するための排
気弁開閉タイミング制御ルーチン、吸気側電磁駆動機構
30に印加すべき励磁電流量を決定するための吸気側励
磁電流制御ルーチン、排気側電磁駆動機構31に印加す
べき励磁電流量を決定するための排気側励磁電流量制御
ルーチン等のアプリケーションプログラムのほか、この
実施の形態では、NOx触媒46aに吸蔵されたSOxを
放出・還元するためのSOx被毒回復制御ルーチンを記
憶している。
【0065】また、ECU20のROM402は、前記
したアプリケーションプログラムに加え、各種の制御マ
ップを記憶している。例えば、エンジン1の運転状態と
燃料噴射量との関係を示す燃料噴射量制御マップ、エン
ジン1の運転状態と燃料噴射時期との関係を示す燃料噴
射時期制御マップ、エンジン1の運転状態と各点火栓2
5の点火時期との関係を示す点火時期制御マップ、エン
ジン1の運転状態とスロットル弁39の開度との関係を
示すスロットル開度制御マップ、エンジン1の運転状態
と吸気弁28の開閉タイミングとの関係を示す吸気弁開
閉タイミング制御マップ、エンジン1の運転状態と排気
弁29の開閉タイミングとの関係を示す排気弁開閉タイ
ミング制御マップ、エンジン1の運転状態と吸気側電磁
駆動機構30及び排気側電磁駆動機構31に印加すべき
励磁電流量との関係を示す励磁電流量制御マップ等であ
る。
【0066】RAM403は、各センサの出力信号やC
PU401の演算結果等を記憶する。前記演算結果は、
例えば、クランクポジションセンサ51の出力信号に基
づいて算出される機関回転数等である。RAM403に
記憶される各種のデータは、クランクポジションセンサ
51が信号を出力する度に最新のデータに書き換えられ
る。
【0067】バックアップRAM45は、エンジン1の
運転停止後もデータを保持する不揮発性のメモリであ
り、各種制御に係る学習値等を記憶する。CPU401
は、ROM402に記憶されたアプリケーションプログ
ラムに従って動作し、燃料噴射制御、点火制御、スロッ
トル制御、SOx被毒回復制御等を実行する。
【0068】その際、CPU401は、クランクポジシ
ョンセンサ51、アクセルポジションセンサ43、ある
いはエアフローメータ44等の出力信号値をパラメータ
としてエンジン1の運転状態を判別し、判別された運転
状態に応じて各種の制御を実行する。
【0069】例えば、CPU401は、エンジン1の運
転状態が低中負荷運転領域にあると判定した場合は、酸
素過剰状態の混合気(リーン空燃比の混合気)による希
薄燃焼運転を実現すべく、スロットル開度、燃料噴射
量、吸気弁28の開閉タイミング、排気弁29の開閉タ
イミング、点火時期を制御する。
【0070】また、エンジン1の運転状態が高負荷運転
領域にあると判定した場合は、CPU401は、理論空
燃比の混合気(ストイキ混合気)によるストイキ運転を
実現すべく、スロットル開度、燃料噴射量、吸気弁28
の開閉タイミング、排気弁29の開閉タイミング、点火
時期を制御する。
【0071】また、エンジン1が希薄燃焼運転されてい
るときは、排気ガスの空燃比がリーン空燃比となるた
め、排気ガス中に含まれる窒素酸化物(NOx)がNOx
触媒46aに吸蔵されることになるが、エンジン1の希
薄燃焼運転が長期間継続されると、NOx触媒46aの
NOx吸蔵能力が飽和し、排気ガス中のNOxがNOx触
媒46aで除去もしくは浄化されずに大気中に放出され
る虞れがある。
【0072】そこで、CPU401は、エンジン1の運
転状態の履歴からNOx触媒46aに吸収されたNOx量
を推定し、その推定NOx量が予め設定した所定値に達
したときに、一時的にエンジン1をリッチ空燃比で運転
してリッチ空燃比の排気ガスをNOx触媒46aに流
し、NOx触媒46aに吸収されたNOxを放出させ、N
2に還元する。
【0073】また、NOx触媒46aは、燃料に含まれ
る硫黄分が燃焼して生成される硫黄酸化物によってSO
x被毒することは前述したとおりであり、これに対処す
べく、この実施の形態においては所定の時期にNOx触
媒46aに対してSOx被毒回復処理を実行してSOx被
毒から回復させる。
【0074】ここで、SOx被毒回復処理とは、NOx触
媒46aの触媒床温がSOx放出温度以下のときにはま
ず昇温処理を実行してSOx放出温度以上にし、NOx触
媒46aの触媒床温がSOx放出温度以上の条件下にお
いて、NOx触媒46aに流入する排気ガスの空燃比を
理論空燃比またはリッチ空燃比にする排気空燃比リッチ
制御を実行し、NOx触媒46aからSOxを放出し、還
元する一連の処理をいう。
【0075】そして、この実施の形態では、SOx被毒
回復処理における昇温処理は、図4において実線で示す
ように、排気弁29の開弁時期をピストン下死点(膨張
行程下死点)よりも十分に遅角させる遅角制御により実
行する。一般に、排気弁29は、燃焼室24から排気ガ
スを速やかに排出させるために、図4において破線で示
す如くピストン下死点(図4において270゜CA)よ
りも進角した時期(すなわち、該ピストン下死点に至る
前の時期)を開弁時期としている。しかしながら、SO
x被毒回復処理を実行するに際してNOx触媒46aに対
し昇温処理を実行する必要があるときには、排気弁29
の開弁時期を膨張行程下死点よりも十分に遅角させるこ
とにより、燃焼室24内で排気ガスを圧縮し、その時に
生じる圧縮熱によって排気ガスを昇温する。
【0076】これにより、エンジン1の運転状態が同一
条件であっても、排気弁29の開弁時期を図4において
実線で示すように遅角制御したときには、図4において
破線で示す通常の開弁時期のときよりも、燃焼室24か
ら排出される排気ガスの温度が高くなる。この排気ガス
をNOx触媒46aに流すことにより、NOx触媒46a
を速やかにSOx放出温度以上に昇温させることができ
る。
【0077】そして、NOx触媒46aの触媒床温がS
Ox放出温度以上であるという条件を満足したときに、
CPU401は、前記排気空燃比リッチ制御を実行す
る。
【0078】次に、この実施の形態におけるSOx被毒
回復制御について説明する。SOx被毒回復制御では、
CPU401は、図5に示すSOx被毒回復制御ルーチ
ンを実行する。このSOx被毒回復制御ルーチンは、予
めROM402に記憶されているルーチンであり、CP
U401によって所定時間毎(例えば、16msec
毎)に繰り返し実行されるルーチンである。
【0079】<ステップ101>まず、CPU401
は、ステップ101において、NOx触媒46aが被毒
増加状態か否か判定する。NOx触媒46aは、流入す
る排気ガスの空燃比がリーンのとき、および排気ガスの
空燃比がリッチであっても排気ガス温度が所定温度より
も低いときにはSOxを吸収し、流入する排気ガスの空
燃比がリッチであって排気ガス温度が前記所定温度より
も高いときには吸収されていたSOxを放出する。した
がって、エンジン1の運転状態から、NOx触媒46a
がSOxを吸収している状態(即ち、被毒増加状態)か
NOx触媒46aがSOxを放出している状態(即ち、被
毒減少状態)かを判定することができる。この実施の形
態では、予め実験的にエンジン運転状態をパラメータと
して被毒増加領域および被毒減少領域の関係を示す領域
マップを求め、この領域マップをECU20のROM4
02に記憶しておく。そして、ステップ101では、前
記領域マップを参照して、エンジン運転状態からNOx
触媒46aが被毒増加状態か否か判定する。
【0080】<ステップ102>ステップ102におい
て肯定判定した場合には、CPU401は、ステップ1
02に進み、SOx吸収量マップを参照してエンジン運
転状態に応じた被毒増加量を推定し、この被毒増加量を
加算してSOx蓄積量を演算する。SOx吸収量マップ
は、予め実験的に、エンジン運転状態をパラメータとし
てSOx吸収量との関係を求めてマップ化したものであ
り、このSOx吸収量マップを予めECU20のROM
402に記憶しておく。
【0081】<ステップ103>一方、ステップ101
において否定判定した場合には、CPU401は、ステ
ップ103に進み、前記領域マップを参照して、エンジ
ンの運転状態からNOx触媒46aが被毒減少状態か否
か判定する。
【0082】<ステップ104>ステップ103におい
て肯定判定した場合には、CPU401は、ステップ1
04に進み、SOx放出量マップを参照してエンジン運
転状態に応じた被毒減少量を推定し、この被毒減少量を
減算してSOx蓄積量を演算する。SOx放出量マップ
は、予め実験的に、エンジン運転状態をパラメータとし
てSOx放出量との関係を求めてマップ化したものであ
り、このSOx放出量マップを予めECU20のROM
402に記憶しておく。
【0083】<ステップ105>ステップ102,10
4の処理を実行した後、あるいは、ステップ103にお
いて否定判定された場合には、CPU401は、ステッ
プ105に進み、SOx蓄積量が予め設定した上限値以
上か否か判定する。この上限値はSOx被毒回復処理の
開始点を決定する閾値を意味する。
【0084】<ステップ106>ステップ105におい
て肯定判定した場合には、CPU401は、ステップ1
06に進み、被毒回復処理許可フラグFが「0」か否か
判定する。被毒回復処理許可フラグFは、イニシャルル
ーチンおよび被毒回復処理終了時に「0」とされるもの
であり、被毒回復処理中は「1」に保持されるものであ
る。
【0085】<ステップ107>ステップ106におい
て肯定判定した場合、即ち、被毒回復処理許可フラグF
が「0」であると判定した場合には、CPU401は、
ステップ107に進み、被毒回復処理許可フラグFを
「1」とする。
【0086】<ステップ108>ステップ107の処理
を実行した後、あるいは、ステップ106において否定
判定した場合には、CPU401は、ステップ108に
進み、被毒回復処理許可フラグFが「1」か否か判定す
る。
【0087】<ステップ109>ステップ108におい
て肯定判定した場合には、CPU401は、ステップ1
09以降のSOx被毒回復処理を実行する。即ち、ステ
ップ108において肯定判定した場合には、CPU40
1は、ステップ109に進み、NOx触媒46aの触媒
床温がSOx放出温度(例えば、600゜C)以下か否
か判定する。なお、この実施の形態では、NOx触媒4
6aの下流に設けた排気温センサ49で検出される排気
ガス温度を、NOx触媒46aの触媒床温として代用す
る。
【0088】<ステップ110>ステップ109で肯定
判定した場合には、すなわちNOx触媒46aの触媒床
温がSOx放出温度に達していない場合には、CPU4
01は、ステップ110に進み、NOx触媒46aに対
して昇温処理を行う。この昇温処理は、前述したよう
に、排気弁29の開弁時期を膨張行程下死点よりも遅角
させる遅角制御によって実現する。排気弁29の開弁時
期を遅角制御すると、膨張行程の後半において燃焼室2
4内で排気ガスが圧縮され、その時に生じる圧縮熱によ
り排気ガス温度が上昇する。この排気ガスがNOx触媒
46aに流れることにより、NOx触媒46aを昇温す
ることができる。
【0089】なお、排気弁29の開弁時期の遅角制御を
実行するに際して、開弁時期の遅角量は、予めエンジン
運転状態に応じて設定した所定の一定量としてもよい
し、あるいは、NOx触媒46aの触媒床温とSOx放出
温度との温度差に応じて可変としてもよい。いずれの場
合も、予め実験的に求めた遅角量を遅角量マップとして
ROM402に記憶しておく。
【0090】<ステップ111>ステップ109で否定
判定した場合には、すなわちNOx触媒46aの触媒床
温がSOx放出温度以上である場合には、CPU401
は、ステップ111に進み、排気空燃比リッチ制御を実
行する。この排気空燃比リッチ制御における排気ガスの
目標空燃比は、NOx触媒46aに吸収されているSOx
を放出しSO2に還元するのに最適な空燃比であり、理
論空燃比よりも若干リッチが好適である。なお、この実
施の形態においては、燃料噴射弁25から燃焼室24に
噴射される燃料量を、エンジン運転状態に応じた通常時
の燃料噴射量よりも増量することにより、排気ガスの空
燃比をリッチ空燃比にする。
【0091】<ステップ112>一方、ステップ105
において否定判定した場合には、CPU401は、ステ
ップ112に進み、SOx蓄積量が予め設定した下限値
以下か否か判定する。この下限値はSOx被毒回復処理
の終了点を決定する閾値を意味する。
【0092】<ステップ113>ステップ112におい
て肯定判定した場合には、CPU401は、ステップ1
13に進み、被毒回復処理許可フラグFを「0」にし
て、ステップ108に進む。この場合には、CPU40
1は、ステップ108において否定判定して、本ルーチ
ンの実行を一旦終了する。即ち、被毒回復処理を終了す
る。
【0093】ステップ112において否定判定した場合
には、CPU401は、ステップ108に進む。これ
は、被毒回復処理を開始してから被毒回復処理終了まで
の間に、ステップ112で否定判定しステップ108に
進んだときには、CPU401は、ステップ108にお
いて肯定判定して、ステップ109以降のSOx放出処
理を継続することを意味する。
【0094】〔他の実施の形態〕なお、排気空燃比リッ
チ制御は、NOx触媒46aよりも上流の排気系に燃料
を添加可能な燃料添加手段を備えている場合には、燃焼
室24から排気弁29を通って排出された排気ガス中に
燃料を添加して排気ガスの空燃比をリッチにすることも
できるし、また、燃料噴射弁から直接に燃焼室に燃料を
噴射可能なエンジン、いわゆる筒内直接噴射式エンジン
の場合には、機関出力を得るための燃料噴射とは別に膨
張行程あるいは排気行程において燃料噴射弁から燃焼室
に燃料を副次的に噴射(いわゆる副噴射)して、排気ガ
スの空燃比をリッチ空燃比にすることもできる。
【0095】
【発明の効果】本発明にかかる内燃機関の排気浄化装置
によれば、排気弁の開閉時期を変更可能にする可変動弁
機構を備えた内燃機関において、排気ガス温度を上昇す
べきときに、前記排気弁の開弁時期をピストン下死点よ
りも遅角させるように前記可変動弁機構を制御するよう
にしたことにより、排気弁が開弁するまでの間に燃焼室
内の排気ガスが圧縮されるので、その時に生じる圧縮熱
によって排気ガスを昇温させることができるという優れ
た効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る可変動弁機構を有する内燃機関
の概略構成を示す図である。
【図2】 排気側電磁駆動機構の内部構成を示す図であ
る。
【図3】 ECUの内部構成を示すブロック図である。
【図4】 吸・排気弁の開閉時期を示すタイミングチャ
ートである。
【図5】 SOx被毒回復制御ルーチンを示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
1 エンジン(内燃機関) 20 ECU 22 ピストン 29 排気弁 31 排気側電磁駆動機構(可変動弁機構) 31a 排気側駆動回路 46 ケーシング(排気系) 46a 吸蔵還元型NOx触媒 47 排気管(排気系)
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F01L 9/04 F01N 3/08 A 13/00 301 3/20 E F01N 3/08 3/24 R 3/20 3/28 301C 3/24 B01D 53/36 ZAB 3/28 301 101A 101B (72)発明者 岩下 義博 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 白谷 和彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 勝間田 正司 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 小木曽 誠人 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 西田 秀之 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 山田 智海 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 浅沼 孝充 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3G018 AB09 AB16 BA38 CA16 DA34 EA02 EA11 EA16 EA17 EA22 EA24 EA26 EA35 FA01 FA08 GA07 GA09 GA27 3G091 AA02 AA12 AA13 AA17 AA24 AA28 AB06 BA04 BA11 BA14 BA15 BA19 BA33 CB02 CB03 CB05 CB07 CB08 DB06 DB10 DC02 EA00 EA01 EA05 EA07 EA16 EA17 EA34 FA06 FB02 FB10 FB11 FB12 FC02 FC04 FC05 FC07 FC08 GB01X GB02W GB03W GB04W GB05W GB06W GB10X GB16X HA36 HA37 3G092 AA01 AA11 AB02 BA02 BA04 DA02 DA07 DC15 DG09 EA04 EC03 FA17 FA18 FA20 GA01 GA02 HA01Z HA06X HA06Z HA10X HA10Z HA13X HA13Z HB02X HC09X HD02Z HD06Z HE04Z HE08Z HF08Z 4D048 AA06 AB02 BC01 DA01 DA02 DA03 DA06 DA08 DA13 DA20 EA04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気弁の開閉時期を変更可能にする可変
    動弁機構を備えた内燃機関において、 排気ガス温度を上昇すべきときに、前記排気弁の開弁時
    期をピストン下死点よりも遅角させるように前記可変動
    弁機構を制御することを特徴とする可変動弁機構を備え
    た内燃機関。
  2. 【請求項2】 前記内燃機関の排気系には、流入する排
    気ガスの空燃比がリーンのときにNOxを吸収し流入す
    る排気ガス中の酸素濃度が低下すると吸収したNOxを
    放出し還元する吸蔵還元型NOx触媒が設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の可変動弁機構を備え
    た内燃機関。
  3. 【請求項3】 前記排気ガス温度を上昇すべきときは、
    前記吸蔵還元型NOx触媒からSOxを放出させるSOx
    被毒回復時であることを特徴とする請求項2に記載の可
    変動弁機構を備えた内燃機関。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004060553A (ja) * 2002-07-30 2004-02-26 Mitsubishi Motors Corp 内燃機関の吸入空気量制御装置

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JP2004060553A (ja) * 2002-07-30 2004-02-26 Mitsubishi Motors Corp 内燃機関の吸入空気量制御装置

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