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JP2001260548A - 記録用シートおよびその製造方法 - Google Patents

記録用シートおよびその製造方法

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Publication number
JP2001260548A
JP2001260548A JP2000075861A JP2000075861A JP2001260548A JP 2001260548 A JP2001260548 A JP 2001260548A JP 2000075861 A JP2000075861 A JP 2000075861A JP 2000075861 A JP2000075861 A JP 2000075861A JP 2001260548 A JP2001260548 A JP 2001260548A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
layer
sensitive adhesive
recording
adhesive layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000075861A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoyuki Takada
知行 高田
Naoki Kubo
直樹 久保
Yoshihiro Shimizu
良浩 清水
Shigeo Hayashi
滋雄 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oji Paper Co Ltd filed Critical Oji Paper Co Ltd
Priority to JP2000075861A priority Critical patent/JP2001260548A/ja
Publication of JP2001260548A publication Critical patent/JP2001260548A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)
  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】プリント操作を安定に行うことができ、取扱い
が容易であって、名刺サイズ、カードサイズ、又は切手
サイズなどのように小さいサイズを有する記録用シー
ト、非常に薄い記録用シート、印画面周囲に非印画部の
ない全面印画記録用シートを容易に得ることができ、さ
らにカール安定性に優れた記録用シートを提供しようと
するものである。 【解決手段】支持体の片面に記録層、他面に感圧接着剤
層及び台紙を有し、支持体と感圧接着剤層の界面、感圧
接着剤層と台紙の界面、及び感圧接着層内部のいずれか
で剥離可能に積層されていることを特徴とする記録用シ
ートである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱転写画像などの
記録を行う記録用シートに関し、詳しくは互に剥離可能
に接合された2つのシート部(記録層を有する支持体お
よび台紙)からなる記録用シート(例えば熱転写画像受
容シート)であって、プリントを安定して行うことがで
き、プリント後に、台紙から画像などを有する記録層を
有する支持体を分離して使用することができる記録用シ
ートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、サーマルプリンター、特に鮮明な
フルカラー画像をプリントすることが可能な染料熱転写
プリンターの使用が広く普及してきている。染料熱転写
プリンターは、染料インクシートの染料層上に、熱転写
画像受容シート(以下、単に受容シートともいう)の染
料染着性樹脂を含む熱転写画像受容層(以下、画像受容
層ともいう)を重ね合わせ、サーマルヘッドなどから画
像に対応して供給される熱により、染料層の染料を画像
の形状、色彩、濃度に応じて画像受容層上に転写して画
像を記録(プリント)するものである。染料インクシー
トには、イエロー、マゼンタおよびシアンの3色、ある
いはこれにブラックを加えた4色の染料シートなどがあ
る。フルカラー画像は、各色のインクシートから、その
染料を受容シートに順に重ね合わせて転写することによ
って得られる。
【0003】このような受容シートは、鮮明なフルカラ
ー記録が得られるので様々な用途が期待されている。例
えば、名刺サイズ、カードサイズ、切手サイズなどのよ
うに小さいサイズの受容シート、非常に薄い受容シー
ト、印画面周囲に非印画部のないふちなし全面印画受容
シートなどである。これらの用途を満足するために、2
つの熱可塑性樹脂層を加熱圧着して画像受容シート部と
台紙部を剥離可能に一体化する疑似接着方法(特開平1
0−129132号公報)、通常のタックタイプ昇華受
容シートの粘着剤層と剥離剤層の位置を逆転させて画像
受容シート部と台紙部を剥離可能に一体化する方法(特
開平11−123880号公報)などが提案されている
が、前者の疑似接着法では一体化した後カールが大きく
変化して印画できない問題や、剥離の際に画像受容シー
ト部が大きくカールする問題があり、後者の方法では剥
離後の台紙部がべとつき、処理に困るといった問題が発
生している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、プリント操
作を安定に行うことができ、取扱いが容易であって、名
刺サイズ、カードサイズ、又は切手サイズなどのように
小さいサイズを有する記録用シート、非常に薄い記録用
シート、印画面周囲に非印画部のない全面印画記録用シ
ートを容易に得ることができ、さらにカール安定性に優
れた記録用シートを提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決すべく鋭意研究を行なった結果、記録層を有する
支持体と台紙の貼着方法を検討することで解決できるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明
は、支持体の片面に記録層、他面に感圧接着剤層及び台
紙を有し、支持体と感圧接着剤層の界面、感圧接着剤層
と台紙の界面、及び感圧接着層内部のいずれかで剥離可
能に積層されていることを特徴とする記録用シートであ
る。上記記録層および支持体に切り込みが施され、複数
のシート片に分離可能であることが好ましい。感圧接着
剤層中に無機粉末を含有することが安定した剥離ができ
るので好ましい。また、剥離した後の感圧接着剤層が、
接着性を示さないことが好ましい。記録層が熱転写受容
層であることが好ましい。また、本発明は、支持体の片
面に記録層を形成し、その他面および/又は台紙の片面
に感圧接着剤層を形成した後、支持体の他面および台紙
の片面を対向するようにして加圧することにより一体化
する、上記記録用シートの製造方法である。加圧する前
の感圧接着剤層は、通常の状態では接着性を有さず、加
圧することによって接着性を示すことが好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の記録用シートの構成を先
ず図面をもって説明する。図1は本発明の記録用シート
1の一例を示す断面図である。支持体2の片面に形成さ
れた記録層3、他面に感圧接着剤層4、および、台紙5
を有する。記録用シートには、記録層3側から記録層3
および支持体2に切り込み7が形成されている。該切り
込み7は感圧接着剤層4まで至っていても構わない。本
発明の記録用シートは、支持体2と感圧接着剤層4の界
面、感圧接着剤層4と台紙5の界面、及び感圧接着層4
内部のいずれかで剥離可能に積層されていることが特徴
である。
【0007】感圧接着剤層4には、親展用はがき等の分
野で使われている公知の感圧接着剤層を使用することが
できる。感圧接着剤層の構成を詳しく述べると、支持体
又は台紙のどちらかに再剥離性を有する感圧接着剤層を
一層形成した構成、再剥離性を有する接着剤層を支持体
側および台紙側にそれぞれ形成する構成、支持体および
台紙の一方の側が再剥離性接着剤層および他方の側が永
久接着性接着剤層から成る構成が含まれる。再剥離性接
着剤層および永久接着性接着剤層とも、通常の状態では
接着性を示さず、ドライシーラー等で加圧積層すること
により接着する。このような接着剤層は接着剤と接着力
コントロール剤を併用して接着力を調節する。感圧接着
剤層は天然ゴムラテックス等を主体とする感圧接着剤
と、接着力のコントロールおよびブロッキング防止の目
的で添加されるシリカ、澱粉粒子等の填料、その他助剤
より構成される。
【0008】感圧接着剤としては、塩化ビニル系樹脂、
塩化ビニリデン系樹脂、天然ゴム系、ポリアクリル酸エ
ステル系、合成ゴム系樹脂等が挙げられる。一般には、
特開平4−4283号公報や特開平4−59395号公
報に記載されているように、天然ゴムにメチルメタアク
リレートをグラフト重合させたものやスチレン−ブタジ
エンゴムやアクリル系の合成系接着剤を単体もしくはそ
の他の樹脂と組み合わせたものが用いられる。中でも天
然ゴム系の感圧接着剤は単体においては、他の被着体に
対して示す粘着物性以上に、天然ゴム自身への接着性
(自着性)に優れることから強固な接着力が得られ、接
着力のコントロールが容易であるという点で好ましい。
天然ゴムにメチルメタアクリレートをグラフト重合させ
たものが耐熱性、耐摩擦性の点から好ましい。
【0009】感圧接着剤として、カチオン性、アニオン
性および両性の官能基を有するラテックスを用いること
で、帯電防止効果やインクジェット印刷適性等を付与す
ることもできる。たとえば、カチオン変性の天然ゴムの
例を挙げれば、天然ゴムにメチルメタアクリレート等の
アクリル系モノマーをグラフト重合する際にカチオン化
したものや天然ゴムにメチルメタアクリレート等のアク
リル系モノマーをグラフト重合する際にカチオン性化合
物を共重合したもの、スチレンブタジエンゴムやアクリ
ル系の樹脂を合成時にカチオン化した接着剤が単体もし
くはその他の樹脂と組み合わせて用いられるが、特に天
然ゴムにメチルメタアクリレート等のアクリル系モノマ
ーをグラフト重合時にカチオン性化合物を共重合させた
ものが、圧着紙としての接着性、及び塗工層の表面強度
の点から好ましい。カチオン性を有する感圧接着剤を合
成する為に使用されるカチオン性化合物の例としてはビ
ニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ラウ
リルトリメチルアンモニウムクロライド等の第4級アン
モニウム基を有する化合物、ジメチルアミン、ジエチル
アミン、メチルエチルアミン等の2級アミノ基を有する
化合物等が用いられる。その中でも、塗料の安定性の面
から第4級アンモニウム基を有する化合物が好ましく用
いられる。
【0010】感圧接着剤の配合量としては、接着層全固
形分中20〜60重量%であることが好ましい。20重
量%未満の場合は加圧時に十分な接着力が得られずない
ばかりか、接着層の強度が弱くなる。また60重量%を
越えると接着力が高くなりすぎて、加圧接着後に剥離が
困難になる。
【0011】接着力コントロール剤としては、無機及び
有機顔料が使用できる。例えば、酸化亜鉛、酸化チタ
ン、ゼオライト、炭酸カルシウム、クレー、酸化アルミ
ニウム、デンプン(例えば小麦デンプン)、シリカ、ア
ルミナ、コロイダルシリカ、プラスチックピグメント、
ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッ素系樹脂
等が用いられる。小麦デンプンおよびシリカ等が接着剤
のコントロールに適しており好適に用いられる。小麦デ
ンプンはブロッキング防止の目的でスペーサー的に使う
こともできる。粒径としては10〜50μm程度のもの
が使用される。シリカはインク受容性にも優れるので印
刷適性およびインクジェット記録適性などの機能性を付
与することができる。フッ素系樹脂はインクの滲みを防
止する効果が高い。酸化チタンは隠蔽効果が高く、シリ
カと混合することにより更に隠蔽効果が高くなる。ゼオ
ライトもシリカとの併用でインクジェット記録的性を向
上することができる。シリカとしては、従来から親展ハ
ガキ等で使用されていたものが使用可能である。中でも
微粉合成シリカが好ましい。微粉合成シリカはその製造
方法により湿式法によるものと乾式法によるものとに大
別される。湿式法は珪酸ソーダを原料として酸で中和し
てシリカを析出させることにより得られるが、更に沈降
法とゲル化法に分けられる。また、乾式法は四塩化珪素
を原料として、水素、酸素と共に燃焼し、シリカを析出
することで得られる。通常、ホワイトカーボンと呼称さ
れ、無水珪酸、含水珪酸等として知られている。シリカ
の平均粒子径については特に限定されるものではない
が、0.5〜20μm程度が好ましく用いられる。さら
に、接着層中のシリカの使用量についても特に限定され
るものではないが、加圧時の接着力、表面強度等の点か
ら考慮して、接着層固形分中5〜60重量%の範囲で用
いることが好ましい。前記微粉合成シリカの吸油量につ
いては、通常塗工紙用に使用されているものが使用可能
であるが、吸油量が150ml/100g以上であると
インクジェット記録適性を向上できることなどが知られ
ている。
【0012】感圧接着剤層中には、塗膜の表面強度を改
善する目的で各種水溶性バインダーを添加することも可
能である。水溶性バインダーとしては、カゼイン、大豆
蛋白、合成蛋白等の蛋白質類、酸化澱粉、エーテル化澱
粉等の各種澱粉類、ポリビニルアルコール、シリル変性
ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコ
ール、カルボキシメチルセルロースやメチルセルロース
等のセルロース誘導体等一般に塗工紙用として用いられ
ている従来公知のバインダーを単独、或いは併用する形
で用いることもできる。
【0013】感圧接着剤層中には、感圧接着剤層の塗液
物性、並びに加圧時の接着力に影響しない範囲内でポリ
エチレンポリアミンやポリプロピレンポリアミンなどの
ポロアルキレンポリアミン類、またはその誘導体、第3
級アミノ基や第4級アンモニウム基を有するアクリル樹
脂、ジアクリルアミン等のカチオン性化合物(カチオン
性樹脂)を添加し、帯電防止効果やインクジェット記録
の画像耐水性を付与することも可能である。
【0014】感圧接着剤層を形成する塗液には必要に応
じて各種助剤が添加される。添加される助剤としては、
顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、
離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、紫外線吸収剤、帯
電防止剤、カチオン性、ノニオン性または両性の界面活
性剤、酸化防止剤、防腐剤、耐水化剤などが挙げられ、
必要に応じて適宜使用される。
【0015】感圧接着剤層は、支持体、台紙の少なくと
も一方に塗工或いは印刷により形成される。塗工方法、
印刷方法は公知の装置が使用でき、特に限定されるもの
ではない。大量生産に優れた塗工方法について、例示を
加えると、各種ブレードコーター、ロールコーター、エ
アーナイフコーター、バーコーター、グラビアコータ
ー、カーテンコーターなどが用いられるが、本発明では
エアーナイフコーター、バーコーター、グラビアコータ
ー等が好ましい。なお、感圧接着剤層の塗工量としては
2〜30g/m2程度、好ましくは3〜15g/m2の範
囲である。
【0016】支持体、台紙の少なくとも一方に感圧接着
剤層を形成した後は、その感圧接着剤層面は、通常の状
態では接着性をしめさず、ドライシーラー等による加圧
によりはじめて接着性を示すものである。従って、支持
体と台紙を感圧接着剤層を介して加圧することによって
はじめて接着し、一体化され記録用シートが得られる。
なお、感圧接着剤層は、重ね合わせた状態で1kg/cm2
圧力(弱い圧力)をかけた場合、殆ど接着せず、接着し
てもT型剥離力が10g/25mm以下であり、300kg/cm2
の圧力(強い圧力)をかけた場合、接着し、T型剥離力
が50g/25mm以上を示すような層であることが好まし
い。
【0017】感圧接着剤層には、支持体と台紙の接着前
に、印刷、印字などを施してもよい。例えば、電子写真
プリンター、インクジェットプリンターなどにより、秘
密情報や一般情報を印字しておくこともできる。また、
記録層は、支持体と台紙の接着後に形成してもよく、先
に支持体表面に記録層を形成した後に台紙との接着を行
ってもよい。
【0018】支持体の片面に形成される記録層として
は、昇華熱転写記録、溶融熱転写記録、インクジェット
記録、感熱発色記録などの公知の記録方法に適した記録
層を形成することができる。勿論、複数の記録適性を有
する記録層であってもよい。
【0019】以下、昇華熱転写記録を記録層の代表例と
して開示すると、記録層としては公知の画像受容層が採
用される。画像受容層を形成する樹脂としては、インク
リボンからの染着性染料との親和性の良い樹脂が使用さ
れる。このような熱転写画像受容性樹脂としてはポリエ
ステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル共重合
体、ポリビニルアセタール樹脂およびセルロース誘導体
などを用いることができる。プリントの際にサーマルヘ
ッドの加熱によって、画像受容層がインクリボンと融着
することを防止するために、樹脂中に、架橋剤、滑り
剤、および剥離剤等の1種以上が添加されていることが
好ましい。また、必要に応じて、画像受容層中に蛍光染
料、可塑剤、酸化防止剤、顔料、及び紫外線吸収剤等の
1種以上を添加してもよい。これらの添加剤は、画像受
容層の形成成分と混合され塗工されてもよいし、画像受
容層とは別の被覆層として画像受容層の上および/また
は下に塗工されていてもよい。
【0020】記録層は、バーコーター、グラビアコータ
ー、コンマコーター、ブレードコーター、エアーナイフ
コーター等のコーターを使い、常法に従って前記支持体
の表面に記録層形成用塗液を塗工し、乾燥して形成する
ことができる。熱転写受容層の場合、その塗布量(乾
燥)は、1〜20g/m2程度であり、より好ましくは
5〜10g/m2である。
【0021】記録層を形成する支持体としては、コート
紙、アート紙、キャストコート紙、および上質紙等の紙
基材、ポリエチレン等の樹脂を紙基材にラミネートした
ラミネート紙、ポリエステル(例えばPET)、ナイロ
ン、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、およびセロハン
等のフィルムおよび合成紙等を用いることができる。こ
れらは2層以上積層されたものであってもよい。特に熱
転写記録層を形成する場合、2層以上積層した支持体が
好ましく、例えば、(フィルム又は合成紙)/(紙基
材)/(フィルム又は合成紙)及び、(フィルム又は合
成紙)/(PETフィルム)/(フィルム又は合成紙)
というような三層積層構成を有する支持体を用いると、
その上に形成される熱転写画像受容層に鮮明な画像を受
容することができる。
【0022】支持体として用いられるフィルムおよび合
成紙は、発泡多孔質層を有するもの、および延伸などに
より形成されたボイド層を有するもの、表面にスキン層
を有し内部にボイドを有するものなどであることが好ま
しい。支持体として紙を用いる場合、それがセルロース
パルプを主成分とするものである限り格別の限定はな
く、例えば針葉樹および/又は広葉樹の化学パルプ、及
び機械パルプなどの木材パルプ、及び古紙パルプ等を適
宜に選択して使用することができる。また麻や綿などの
非木材パルプ、及びポリエチレン、ポリプロピレン等を
原料とする合成パルプ等の1種以上が併用されていても
よい。さらに、上記のパルプの他に、アクリル繊維、レ
ーヨン繊維、フェノール繊維、ポリアミド繊維、及びポ
リエステル繊維等の有機繊維、並びにガラス繊維、炭素
繊維、及びアルミナ繊維等の無機繊維等から選ばれた1
種以上の繊維を混抄することができる。しかしながら、
抄紙原料の抄紙性を実用上可能なレベルに維持するとい
う観点から、木材、パルプが50重量%以上配合されて
いることが好ましく、このようにすると、得られる支持
体シートの地合いが良好になり、かつ実用上十分な機械
的強度を得ることができる。一般に支持体は、好ましく
は30〜300μmの、より好ましくは50〜250μ
mの厚さを有するものである。
【0023】台紙には、コート紙、アート紙、キャスト
コート紙、上質紙等の紙基材、ポリエチレン等の樹脂を
紙基材にラミネートしたラミネート紙、ポリエステル
(例えばポリエチレンテレフタレート(PET)な
ど)、ナイロン、ポリオレフィン(例えばポリプロピレ
ンなど)のフィルムおよび合成紙などを用いて形成する
ことができる。これらは二層以上積層されたものであっ
てもよい。記録層を形成する支持体としてをフィルムや
合成紙、あるいはこれらの積層体を使用する場合、台紙
としてもフィルム又は合成紙の使用が好ましい。支持体
と台紙は同一のものであってもよく、或は、互に異るも
のであってもよい。特にポリエチレンテレフタレート
(PET)フィルムおよび二軸延伸ポリプロピレン(O
PP)フィルムは、耐久性に優れているのでこれらを用
いることが好ましい。本発明の記録用シートにおいて、
台紙は、好ましくは30〜300μmの、より好ましく
は50〜250μmの厚さを有するものである。
【0024】支持体と記録層間の接着性および記録用シ
ートの帯電防止等の改善するために中間層を設けてもよ
い。この中間層の形成のバインダーには各種の親水性樹
脂、疎水性樹脂が使用可能であり、例えばポリビニルア
ルコール、ポリビニルピロリドン等のビニルポリマーお
よびその誘導体、ポリアクリルアミド、ポリジメチルア
クリルアミド、ポリアクリル酸またはその塩、ポリアク
リル酸エステル等のアクリル基を含むポリマー、ポリメ
タクリル酸、ポリメタクリル酸エステル等のメタクリル
基を含むポリマー、澱粉、アルギン酸ソーダ、アラビア
ゴム、カゼイン、カルボキシメチルセルロースなどの天
然ポリマーまたは誘導体などを用いることができる。ま
た公知の帯電防止剤を単独もしくは上記樹脂と併用して
使用することもできる。
【0025】本発明の記録用シートにおいて、台紙の反
対面(裏面)上に、帯電防止剤を含む裏面塗布層が形成
されていてもよい。このようにすると、複合受容シート
をプリンターに供給し、プリンター内を走行させ、プリ
ンターから送り出す操作をスムースに行うことができ
る。裏面塗布層に含まれる帯電防止剤は、例えばポリエ
チレンイミン、カチオン性モノマー含有アクリル樹脂、
カチオン変性アクリルアミド樹脂、およびカチオン澱粉
などの各種導電剤から選択し、それを適宜の量で裏面塗
布層中に含有させればよい。また、これらの添加剤のバ
インダーとして、例えばポリビニルアルコールなどのよ
うな水溶性重合体、又はアクリル樹脂、エポキシ樹脂、
ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、
ウレタン樹脂、メラミン樹脂、並びにこれらの樹脂の反
応硬化物などを用いることができる。
【0026】本発明の記録用シートは、図1のように、
記録層および支持体に施された切り込みによって、複数
のシート片に分けられていることができる。それにより
所望寸法、形状を有し、粘着性を有していない複数のシ
ートが得られる。したがって、台紙に接着されている記
録層に所定のプリントを施しておき、シート片を、台紙
から剥離すれば、所望の記録を有し、粘着性を有してい
ないシート小片(例えば名刺、カード)を得ることがで
きる。
【0027】上記切り込みはミシン目およびハーフカッ
トのいずれであってもよいが、切り口が綺麗で、破れを
生ずることが少ないハーフカットであることが好まし
い。本発明の記録用シートにおいて、記録層および支持
体に施される切り込み、好ましくはハーフカットにより
規定される部分の寸法形状に制限はなく、この部分のシ
ート小片としての用途に応じて設定することができる。
ハーフカットは記録層側より施し、記録層および支持体
に、あるいは更に感圧接着剤層全層もしくは一部のみが
カットされるようにするのが好ましい。
【0028】支持体の裏面、台紙の表面、台紙の反対面
(裏面)、台紙の裏面塗布層上に予じめ所望の印刷が施
されていてもよい。特に互に接合される内側面、すなわ
ち、支持体の裏面、台紙の表面は、記録用シートの外側
から観察することができないから、外部に隠匿すべき情
報(くじ札用の印字、図形など)を印刷しておくことが
できる。このような情報は、記録用シートのシート小片
および台紙を剥離することにより認識可能になる。
【0029】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明の範囲はこれらにより限定されるものではな
い。なお、実施例において、特に断らない限り「%」お
よび「部」はすべて「重量%」および「重量部」を示
す。
【0030】実施例1 2軸延伸ポリオレフィンフィルム(商標:HGU50、
厚さ:50μm、王子油化合成紙社製)を厚さ60μm
のコート紙(商標:OKコート64、王子製紙社製)の
両面にポリエステル系接着剤を用いてドライラミネート
法により貼着して支持体を作製した。前記支持体の片面
に下記組成のアンカーコート用塗料をバー塗工法により
乾燥塗布量が1g/m2になるように塗工した。 「アンカーコート用塗料」 ・ポリエチレンイミン(商標:PSP061、日本触媒化学社製) 4部 ・エタノール 100部
【0031】次に下記組成を有する画像受容層用塗料
を、バー塗工法によりアンカーコート層上に乾燥塗布量
が6g/m2になるように塗工して画像受容層(記録
層)を形成して画像受容シートを作成した。 「画像受容層用塗料」 ・ポリエステル樹脂(商標:バイロン200、東洋紡績社製) 100部 ・シリコンオイル(商標:KF393、信越シリコン社製) 3部 ・イソシアネート(商標:タケネートD−110N、武田薬品社製) 5部 ・トルエン 300部
【0032】一方、厚さ50μmの多孔質PETフィル
ム(商標:50E63S、東レ製)の一面上に下記組成
の裏面層用塗料を、バー塗工により塗布量(乾燥)1.
0g/m2で塗工して台紙を作成した。 「裏面層用塗料」 ・アクリル樹脂(商標:SA−R615A、中央理化社製) 100部 ・シリカ顔料(商標:PM363、水沢化学社製) 20部 ・イソプロパノール 300部 ・トルエン 100部
【0033】前記台紙の裏面層用塗料の塗工していない
面に感圧接着剤層用塗料1を塗工量が乾燥重量で10g
/m2となるようにメイヤーバーにて塗工、乾燥し、感
圧接着剤層を形成した。粘着剤塗料組成は乾燥重量部で
示した。 「感圧接着剤層用塗料1」 ・天然ゴム系ラテックス (商標:フルタイトFB−06OJ、三井フラー社製) 60部 ・小麦デンプン(商標:AS−225、千葉澱粉社製) 30部 ・合成シリカ(商標:ファインシールX−45、トクヤマ社製) 30部 ・ゼオライト(商標:トヨビルダー、東ソー社製) 20部 ・PVA(商標:PVA−217、(株)クラレ製) 10部
【0034】前記支持体の画像受容層(記録層)を有さ
ない面に、前記感圧接着剤層用塗料1を塗工量が10g
/m2となるようにメイヤーバーにて塗工、乾燥し再剥
離接着層を形成した。これを、23℃、65%の温湿度
条件で24時間調湿した後、台紙の感圧接着剤層面と支
持体の感圧接着剤層面を対向するようにし、ロール間隙
を180μmに設定したプレスロールを通過させて圧着
し、記録用シートを作成した。このようにして得られた
記録用シートをA6サイズにカットし、記録層および支
持体に9.0cm×5.5cmの大きさの長方形シート
小片が規定されるようにハーフカットを施した。
【0035】実施例2 感圧接着剤層用塗料1を下記の感圧接着剤層用塗料2に
変更した以外は実施例1と同様にして記録用シートを製
造した。 「感圧接着剤層用塗料2」 ・カチオン変性天然ゴム系ラテックス (商標:フルタイトFB−3001,三井フラー(株)製) 40部 ・カチオンおよびアニオンの両性官能基を有するSBR系バインダー (商標:アコスターC122,三井サイテック(株)製) 20部 ・小麦デンプン(AS−225,千葉澱粉(株)製) 10部 ・沈降性合成シリカ (ミズカシルP−527,水沢化学工業(株)製) 29部
【0036】比較例1 実施例1の台紙の裏面層用塗料の塗工していない面に3
30℃に加熱したポリエチレン樹脂(商標:L719、
宇部興産社製)を押し出しラミネート法により被覆して
厚さ10μmのポリエチレン樹脂層を形成した。このポ
リエチレン樹脂層面と、実施例1の支持体の画像受容層
を形成していない面(反対面)とを対向させ支持体の接
合面側に300℃に加熱したポリエチレン樹脂を厚さ2
0μmとなるよう押し出しラミネートし、台紙のポリエ
チレン樹脂層を溶融することなく圧着することにより記
録用シートを作成した。
【0037】「評価」得られた記録用シートをカラーバ
ー信号発生機(商標:C13A2、シバゾク社製)によ
るステップパターンを染料熱転写プリンター(商標:A
GEP60、松下電器社製)を用いてプリントした。プ
リント時の支持体と台紙との接着保持性、プリント後の
支持体と台紙との剥離適性、平置き放置品のカール安定
性およびプリント走行性の測定結果を示す。
【0038】<接着保持性>プリント後に支持体と台紙
との剥離の有無を目視観察した。実施例1、2および比
較例1ともにプリント後の支持体と台紙との剥離はなか
った。
【0039】<剥離適性>ハーフカットによって分割さ
れた小シート片部分をプリント後に剥離した。剥離後の
支持体および記録層の状態を目視観察した。実施例1、
2および比較例1ともに支持体および記録層に剥離折
れ、剥離しわ、基材破壊等がなくきれいに剥離した。
【0040】<平置き放置品のカール安定性およびプリ
ント走行性>枚葉品を20℃60%で1週間平置き放置
した。平置き放置前後のカールを測定した。実施例1お
よび2ともに放置前フラットカール→放置後フラットカ
ールでありカール変化がなく、プリント走行性も良好で
あった。比較例1は放置前フラットカール→放置後トッ
プ20mmカールとなり、プリント走行性が不良であっ
た。
【0041】評価結果からから明らかなように各実施例
の記録シートは、プリント前、プリント時に記録層を有
する支持体が台紙から剥がれることがなく、プリント後
にシート小片を支持体および感圧接着剤層の界面におい
て容易に剥がすことができるものであり、カール安定性
があり、放置品の走行性も良好であった。
【0042】
【発明の効果】本発明は、プリント操作を安定に行うこ
とができ、取扱いが容易であって、名刺サイズ、カード
サイズ、又は切手サイズなどのように小さいサイズを有
する記録用シート、非常に薄い記録用シート、印画面周
囲に非印画部のない全面印画可能な記録用シートを容易
に得ることができ、さらにカール安定性および剥離後台
紙易取扱性にも優れた記録用シートを提供できるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録用シートを説明する断面図であ
る。
【符号の説明】
1:記録用シート 2:支持体 3:記録層(受容層) 4:感圧接着剤層 5:台紙 6:記録層および支持体 7:切り込み
フロントページの続き (72)発明者 林 滋雄 東京都江東区東雲1丁目10番6号 王子製 紙株式会社東雲研究センター内 Fターム(参考) 2H026 AA28 DD32 DD58 FF01 FF17 FF29 GG01 2H086 BA15 BA24 BA33 2H111 AA26 AA27 AA33 CA03 CA05 CA11 CA30 CA31 CA33 CA37 CA44

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体の片面に記録層、他面に感圧接着剤
    層及び台紙を有し、支持体と感圧接着剤層の界面、感圧
    接着剤層と台紙の界面、及び感圧接着層内部のいずれか
    で剥離可能に積層されていることを特徴とする記録用シ
    ート。
  2. 【請求項2】記録層および支持体に切り込みが施され、
    複数のシート片に分離可能である請求項1記載の記録用
    シート。
  3. 【請求項3】感圧接着剤層中に無機粉末を含有する請求
    項1又は2記載の記録用シート。
  4. 【請求項4】剥離した後の感圧接着剤層が、接着性を示
    さない請求項1〜3のいずれか一項に記載の記録用シー
    ト。
  5. 【請求項5】記録層が熱転写受容層である請求項1〜4
    のいずれか一項に記載の記録用シート。
  6. 【請求項6】支持体の片面に記録層を形成し、その他面
    および/又は台紙の片面に感圧接着剤層を形成した後、
    支持体の他面および台紙の片面を対向するようにして加
    圧することにより一体化する、請求項1〜5のいずれか
    一項に記載された記録用シートの製造方法。
  7. 【請求項7】加圧する前の感圧接着剤層は、通常の状態
    では接着性を有さず、加圧することによって接着性を示
    す請求項6記載の記録用シートの製造方法。
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