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JP2001249222A - 反射防止フィルム及びそれを用いてなる発光表示素子 - Google Patents

反射防止フィルム及びそれを用いてなる発光表示素子

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Publication number
JP2001249222A
JP2001249222A JP2000057020A JP2000057020A JP2001249222A JP 2001249222 A JP2001249222 A JP 2001249222A JP 2000057020 A JP2000057020 A JP 2000057020A JP 2000057020 A JP2000057020 A JP 2000057020A JP 2001249222 A JP2001249222 A JP 2001249222A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
polymer
retardation
wavelength
refractive index
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000057020A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihiko Uchiyama
昭彦 内山
Takashi Kushida
尚 串田
Shoichi Tsujikura
正一 辻倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
Priority to JP2000057020A priority Critical patent/JP2001249222A/ja
Publication of JP2001249222A publication Critical patent/JP2001249222A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、電界発光表示素子内部に組
み込まれた金属電極等の反射性の大きい反射面による光
反射を、広帯域の波長で効果的に防止できる反射防止フ
ィルム及びそれを用いてなる表示素子を提供することに
ある。 【解決手段】 1枚の高分子配向フィルムからなり、か
つ波長450nm及び550nmにおける位相差が|R
(450)|<|R(550)|を満たす位相差フィル
ムと偏光板とから構成されることを特徴とする反射防止
フィルムである。ここで|R(450)|、|R(55
0)|はそれぞれ波長450nm、550nmにおける
面内位相差の絶対値(nm)である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反射防止フィルム
及びそれを用いた発光素子に関し、発光素子としては、
特に、有機薄膜を電界発光層に用いる有機電界発光ディ
スプレイに好適な表示素子、及びそれに有用な反射防止
フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】発光素子、特に有機電界発光素子(一般
には有機EL素子と称されることもある)は、観測者に
対して発光層の裏側に金属電極を有しており、外光が存
在することによって、その金属電極からの反射光が発生
したり、また観測者側の風景が写り込んだりすることに
より、著しく表示品位を下げてしまうといった問題があ
る。その金属反射を防ぐ目的で円偏光板を反射防止フィ
ルムとして発光素子の前面基板上に用いる技術がすでに
知られている。円偏光板は偏光板と四分の一波長板であ
る位相差フィルムからなるが、この位相差フィルムとし
ては、高分子フィルムを延伸した高分子配向フィルム等
を用いる技術が開示されている。
【0003】このような従来の位相差フィルムを円偏光
フィルムとして使用した場合には、位相差が四分の一波
長となるある特定の波長のみで良好な反射防止効果が得
られるが、可視光例えば、波長400nm〜700nmといった広
帯域において良好な反射防止を得ることができず、その
結果、反射光が色付いたりするといった問題があった。
【0004】他方、複数枚の位相差フィルムを使うこと
で、位相差の波長分散特性を改良し、これらの問題を解
決しようとする技術も提案されている。
【0005】しかし、このような複数枚からなる位相差
フィルムを使用した場合、フィルム間に粘着剤を必要と
すること、歩留まりが低下すること、面倒な光学設計が
必要になること等でコストが非常に高いものとなってな
ってしまうなど多くの問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
のような実状を鑑みてなされたものであって、電界発光
表示素子内部に組み込まれた金属電極等の反射性の大き
い反射面による光反射を、広帯域の波長で効果的に防止
できる反射防止フィルム及びそれを用いてなる表示素子
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、可視光波長域
において波長に依存しない理想的なλ/4板を得ること
を高分子配向フィルムにおいて実現するものを探求する
過程で、位相差が短波長ほど小さい1枚の高分子配向フ
ィルムを提供することを見出し、これと偏光板とを組み
合わせることで上記目的を達成し、従来にない優れた特
性を有する反射防止フィルム及びそれを用いてなる発光
素子を提供するに到ったものである。
【0008】すなわち本発明は、1枚の高分子配向フィ
ルムからなり、かつ波長450nm及び550nmにお
ける位相差が下記式(1)を満たす位相差フィルムと偏
光板とから構成されることを特徴とする反射防止フィル
ムである。
【0009】
【数4】 |R(450)|<|R(550)| (1) (上記式(1)において|R(450)|、|R(55
0)|はそれぞれ波長450nm、550nmにおける
面内位相差の絶対値(nm)である。)
【0010】また本発明は、上記反射防止フィルムが光
出射側に設置されてなる発光素子、特に光出射側から順
に、基板、透明電極、ホール輸送層、発光層、電子輸送
層及び金属電極層を具備してなる発光素子において、上
記反射防止フィルムが光出射側に設けられている発光素
子である。
【0011】位相差フィルムの位相差が短波長ほど小さ
いことは、実用的な観点から上記式(1)で表わすこと
ができるが、R(450)とR(550)は同符号である必要があ
る。本発明は1枚で上記式(1)を満足する位相差フィ
ルムと偏光板とからなる反射防止フィルムであり、特に
該位相差フィルムとして四分の一波長の位相差を有する
フィルムを発光素子、特に外光存在下で金属電極の反射
が問題となる発光素子において用いることにより、非常
に優れた発光素子を提供することができる。
【0012】本発明における位相差フィルムは上記式
(1)を満足している必要があるが、可視光領域のすべ
ての波長に対して、四分の一波長の位相差を持つことま
たはそれに近い値を取ることがより好ましい。
【0013】ここで、本発明の反射防止フィルムが発光
素子、特に有機電界発光素子においてどのような原理で
反射防止が可能となるかについて図2を用いて説明す
る。
【0014】図2は1が外光で、偏光板13を通過した
後は2の直線偏光となる。その後、四分の一波長である
位相差フィルム14を通過後、右回り(または左回り)
円偏光となる。7,8,9、10,11はそれぞれ基
板、透明電極、ホール輸送層、発光層、電子輸送層であ
るが、これらは光学的に等方なので、3の偏光状態はほ
とんど変化せず、12の金属電極層に到達する。反射
後、偏光状態が4のように左回り(または右回り)円偏
光に変化し、再び14の位相差フィルムを通過後は直線
偏光2とは180度位相がずれた直線偏光5となる。そ
のため直線偏光5は偏光板13を通過することが出来
ず、外光が吸収されるため反射防止機能を発現すること
が出来る。なお、図2では偏光板13、位相差フィルム
14は基板7から離れているように見えるが、これは原
理を説明するためであって、実際これらは粘着剤等を用
いて密着していることが輝度向上や反射防止効果の点で
好ましい。
【0015】また、6は発光素子からの発光光である
が、これは通常無偏光であるので、位相差フィルム14
の影響は受けない。また、偏光フィルム13においてあ
る程度光は吸収はされるが透過することが出来る。ま
た、発光層10からの発光光は通常無偏光であるが、輝
度向上のため偏光光でもよい。
【0016】上記説明は、位相差フィルムが可視光領域
においてその位相差が四分の一波長もしくはそれに近い
状態になっている波長についてであるが、このような波
長分散性を有することによって、直線偏光が円偏光にな
り反射光が漏れることがなく、着色が少なく、コントラ
ストが良好となる。一般に、通常の高分子材料からなる
位相差フィルムは長波長側で位相差が小さく、短波長側
で大きいといった具合に理想の四分の一波長板とは全く
逆の特性を有しており、この場合にはある特定の波長の
光に対しては反射を防止することが可能であるが、表示
品位が求められる発光素子の場合には大変不都合であ
る。
【0017】上記説明は特に有機電界発光素子について
のものであるが、それ以外の発光素子である無機電界発
光素子、フィールドエミッション表示装置、プラズマ表
示装置等でも本発明の反射防止フィルムは使用し得る。
【0018】本発明における位相差フィルムが、位相差
が短波長ほど小さい1枚の高分子配向フィルムによって
実現されるその原理について以下に推定する。そのよう
な位相差フィルムは、下記(A)または(B)の条件を
満たす高分子配向フィルムによって得ることができるこ
とが見い出された。
【0019】(A)(1)正の屈折率異方性を有する高
分子のモノマー単位(以下、第1のモノマー単位とい
う。)と負の屈折率異方性を有する高分子のモノマー単
位(以下、第2のモノマー単位という。)とを含む高分
子から構成されるフィルムであって、(2)該第1のモ
ノマー単位に基づく高分子のR(450) /R(550) は、該
第2のモノマー単位に基づく高分子のR(450) /R(55
0) よりも小さく、かつ(3)正の屈折率異方性を有す
る、高分子配向フィルム。
【0020】(B)(1)正の屈折率異方性を有する高
分子を形成するモノマー単位(以下、第1のモノマー単
位という。)と負の屈折率異方性を有する高分子を形成
するモノマー単位(以下、第2のモノマー単位とい
う。)とを含む高分子から構成されるフィルムであっ
て、(2)該第1のモノマー単位に基づく高分子のR(4
50) /R(550) は、該第2のモノマー単位に基づく高分
子のR(450) /R(550) よりも大きく、かつ(3)負の
屈折率異方性を有する、高分子配向フィルム。
【0021】上記(A)(B)の条件を満たす態様の例
として、下記条件(C)(D)を満たすものがある。
【0022】(C)(1)正の屈折率異方性を有する高
分子と負の屈折率異方性を有する高分子とからなるブレ
ンド高分子及び/又は正の屈折率異方性を有する高分子
のモノマー単位と負の屈折率異方性を有する高分子のモ
ノマー単位とからなる共重合体から構成されるフィルム
であって、(2)該正の屈折率異方性を有する高分子の
R(450) /R(550) は該負の屈折率異方性を有する高分
子のR(450) /R(550) よりも小さく、かつ(3)正の
屈折率異方性を有する、高分子配向フィルム。
【0023】(D)(1)正の屈折率異方性を有する高
分子と負の屈折率異方性を有する高分子とからなるブレ
ンド高分子及び/又は正の屈折率異方性を有する高分子
のモノマー単位と負の屈折率異方性を有する高分子のモ
ノマー単位とからなる共重合体から構成されるフィルム
であって、(2)該正の屈折率異方性を有する高分子の
R(450) /R(550) は該負の屈折率異方性を有する高分
子のR(450) /R(550) よりも大きく、かつ(3)負の
屈折率異方性を有する、高分子配向フィルム。
【0024】ここで、正又は負の屈折率異方性を有する
高分子とは、正又は負の屈折率異方性を有する高分子配
向フィルムを与える高分子をいう。
【0025】この位相差フィルムが、測定波長が短いほ
ど位相差が小さくなる必要条件である理由を以下に記
す。
【0026】一般に、高分子Aと高分子Bの二成分から
なる高分子ブレンドの複屈折Δnは、以下のように表さ
れることが知られている。(H. Saito and T. Inoue,
J. Pol. Sci. Part B, 25, 1629 (1987)) Δn=Δn0 A fA φA +Δn0 B fB φB +ΔnF (a) ここで、Δn0 A :高分子Aの固有複屈折、Δn0
:高分子Bの固有複屈折、fA :高分子Aの配向関
数、fB :高分子Bの配向関数、φA :高分子Aの体
積分率、φB :高分子Bの体積分率(=1−φA )、
ΔnF :構造性複屈折である。一般に複屈折ΔnはΔ
n=fΔn0 で表される。また、Δn0 は二色性赤外分
光法と位相差測定等を組み合わせて求めることが出来
る。
【0027】(a)式はポリマーA,B間の電子的な相
互作用による分極率の変化は完全に無視しているが、以
下でもこの仮定を採用する。また、本発明のような位相
差フィルム用途では、光学的に透明であることが要求さ
れることから、ブレンドは相溶ブレンドであることが好
ましく、この場合には、ΔnF は非常に小さく無視す
ることが出来る。
【0028】次に測定波長が短いほど複屈折が小さくな
る位相差フィルムについてであるが、この測定波長とし
て、ここでは450, 550nmのみ考えることとする。この位
相差フィルムのこれらの波長における複屈折をそれぞ
れ、Δn(450) 、Δn(550) とすると、Δn(450) /Δ
n(550) <1と表せる。通常の高分子フィルムからなる
位相差フィルムはΔn(450) /Δn(550) >1であるこ
とは言うまでもなく、例えばビスフェノールAとホスゲ
ンの重合から得られるポリカーボネートのΔn(450) /
Δn(550) は1.08程度であり、複屈折の波長分散が小さ
いといわれるポリビニールアルコールでも1.01程度であ
る。
【0029】このΔn(450) /Δn(550) を複屈折波長
分散係数とすると、(a)式を用いて次の様に表され
る。 Δn(450) /Δn(550) =(Δn0 A (450) fA φA +Δn0 B (450) fB φB )/ (Δn0 A (550) fA φA +Δn0 B (550) fB φB )(b)
【0030】ここで、相溶ブレンドであるのでfA =
fB と仮定すると、(b)式は以下のように書き表せ
る。 Δn(450) /Δn(550) =(Δn0 A (450) φA +Δn0 B (450) φB )/ (Δn0 A (550) φA +Δn0 B (550) φB ) (c)
【0031】次に表1に記すような仮想的な値を(c)
式に用いて、複屈折波長分散値について検討した。な
お、表1ではΔn0 A (450) 、Δn0 B (450) の代わ
りに、高分子A,B単独の複屈折分散値を記した。
【0032】
【表1】
【0033】式(c)は表1の値が与えられるとφAの
関数としてそれぞれ図3〜6のように表される。ケース
1〜4はそれぞれ図3〜6に対応する。表1では正の屈
折率異方性を有する高分子を高分子A、負のそれを高分
子Bとしているので、図3〜6に記した漸近線よりもφ
Aの少ない領域では、ブレンド高分子の光学異方性は負
であり、一方、漸近線よりもφBの多い領域は異方性は
正である。
【0034】図3〜6より明らかなように、Δn(450)
/Δn(550) <1となるためには、表1のケース1,3
のように、正の高分子の複屈折波長分散係数が負のそれ
よりも小さくかつ該高分子配向フィルムの光学異方性が
正であるか、または、ケース2,4のように高分子単独
の複屈折波長分散係数が負のそれよりも大きくかつ該高
分子配向フィルムの光学異方性が負である必要がある。
ここでは、代表的な波長として450, 550nmを用いたが、
他の波長を用いても同様に成立する。
【0035】なお、(c)式より考察すると、正と負の
高分子の複屈折波長分散係数が完全に等しい場合には、
本発明の位相差フィルムは得られない。
【0036】上記考察は、上記式(a)を基にした考察
であるが、後述する実施例のように実際の系でもこの考
え方は非常によく成り立つので、この考え方が正しいこ
とは実施例でも証明される。
【0037】上記の考察は2成分について述べたが、3
成分以上でも上記の考え方は成立する。例えば、正の光
学異方性を有する成分が2成分と負の異方性を有する成
分が1成分である系では、正の光学異方性を有する成分
の複屈折率値及び複屈折分散値等を正の異方性の2成分
間の体積分率等で補正し、この2成分を1成分と見なし
て上記式(a)以下の考察の考え方を適用することが可
能である。
【0038】また、上記式(a)に基づく説明は高分子
A,Bのブレンドとして説明したが、高分子が異なるモ
ノマー単位を含む共重合体の場合にも上述した考察の考
え方は同様に成立し、第1のモノマー単位に基づく単独
重合体(高分子A)と第1のモノマー単位と異なる第2
のモノマー単位に基づく単独重合体(高分子B)とから
成ると見なして上記の考え方を適用すればよい。
【0039】さらに、単独重合体と共重合体との高分子
ブレンドあるいは共重合体どうしの高分子ブレンドで
も、上述した考察の考え方を同様に適用することができ
る。即ち、この場合には、高分子ブレンドの成分高分子
を構成するモノマー単位に分けて、その高分子ブレンド
をそれぞれのモノマー単位からなる単独重合体の集合体
と見なし、この集合体を正の光学異方性を有する単独重
合体の群からなる成分Aと負の異方性を有する単独重合
体の群からなる成分Bとの組合せと見なして、上記の考
察を適用すればよい。
【0040】例えば、正の光学異方性を有する高分子
X,Yと、負の光学異方性を有するモノマー単位x,z
の共重合体において、xが正の光学異方性を有し、zが
負の光学異方性を有する場合には、正の光学異方性を有
する成分は、X,Y及びxからなると考えて、これらの
複屈折率値及び複屈折分散値等を正の異方性の3成分間
の体積分率等で補正して、これらの3成分を1成分Aと
みなし、負の異方性を有する成分はモノマー単位zから
なる重合体Bと見なして、成分A及び成分Bについて、
上記(a)以下の考察の考え方を適用すればよい。
【0041】なお、第1又は第2のモノマー単位に基づ
く単独高分子において、単独高分子がポリカーボネート
の場合、ポリカーボネート重合法で広く用いられている
方法の1つは、ジヒドロキシ化合物とホスゲンとの重縮
合により得られるので、重合の観点からは、ビスフェノ
ールからなるジヒドロキシ化合物とホスゲンがモノマー
になる。このようにポリカーボネートの場合は、モノマ
ー単位はビスフェノールに由来する部分をいい、ホスゲ
ンに由来する部分は含まない。
【0042】
【発明の実態の形態】本発明の反射防止フィルムは、1
枚の高分子配向フィルムからなり、波長 450nm及び 550
nmにおける位相差が下記式(1)を満たす位相差フィル
ムと偏光板とからなることを特徴としている。R(450)、
R(550)は同符号である必要がある。
【0043】
【数5】 |R(450)|<|R(550)| (1)
【0044】かかる位相差フィルムは、四分一波長の位
相差を有するもの、すなわちλ/4板が好適である。こ
こでは位相差が四分一波長であるとは、測定波長が55
0nmに対して四分の一波長であるとする。本発明の反射
防止フィルムは表示素子において主に用いられることを
想定しており、人間の目の視感度が比較的高い波長であ
る550nmを用いて定義した。具体的には測定波長が5
50nmにおいて位相差値R(550)の範囲が100nm≦R(550)
≦170nmであることが好ましく、より好ましくは120nm≦
R(550)≦155nmである。
【0045】位相差フィルムの位相差波長分散として好
ましくは、測定波長450nm,550nm,650nmの位相差値R(45
0)、R(550)、R(650)で表すと、下記式(2)及び
(3)
【0046】
【数6】 0.6<R(450)/R(550)<0.97 (2) 1.01<R(650)/R(550)<1.4 (3) を満足することである。より好ましくは下記式(4)及
び(5)を満足することである。
【0047】
【数7】 0.70<R(450)/R(550)<0.90 (4) 1.03<R(650)/R(550)<1.25 (5)
【0048】測定波長450nm,550nm,650nmで完全に四分
の一波長の位相差を与える場合には、それぞれ位相差値
はR(450)=112.5nm、 R(550)=137.5nm、 R(650)=162.5
nmであるので、それぞれの上記波長分散値は R(450)
/R(550) =0.818、R(650)/R(550)=1.182となる。
このような位相差の波長分散の範囲とすることにより、
可視光の広い範囲で反射防止効果が得られ、発光素子に
用いた場合に外光存在下においてコントラストに優れ着
色等の視認性低下の問題も防止できる。
【0049】上記特性を高分子配向フィルム1枚で満足
するための材料に対する原理についてはすでに述べたの
で、以下具体的な材料について説明する。
【0050】高分子配向フィルムはガラス転移点温度が
120℃以上、好ましくは140℃以上であることが好
ましい。120℃未満では、発光素子の使用条件にもよ
るが配向緩和等の問題が発生する場合がある。また、吸
水率は1重量%以下であることが好ましい。高分子配向
フィルムの吸水率が1重量%以下でないと位相差フィル
ムとして実用する上で問題がある場合があり、フィルム
材料はフィルムの吸水率が1重量%以下、好ましくは
0.5重量%以下の条件を満たすように選択することが
良い。
【0051】本発明に用いられる高分子配向フィルム
は、ブレンド高分子からなるものでも共重合体からなる
ものでもよい。
【0052】本発明に用いられる高分子配向フィルムを
構成する高分子材料は特に限定されず、耐熱性に優れ、
光学性能が良好で、溶液製膜ができる材料、例えばポリ
アリレート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリオ
レフィン、ポリエーテル、ポリスルフィン系共重合体、
ポリスルホン、ポリエーテルスルホンなどの熱可塑性ポ
リマーが好適である。
【0053】この熱可塑性ポリマーを用いた場合、上述
したように、正の屈折率異方性を有する高分子と負の屈
折率異方性を有する高分子とからなるブレンド高分子、
正の屈折率異方性を有する高分子のモノマー単位と負の
屈折率異方性を有する高分子のモノマー単位とからなる
共重合体がより好適である。それらは2種類以上組合せ
てもよく、また1種類以上のブレンド高分子と1種類以
上の共重合体とを組合せて用いてもよい。
【0054】ブレンド高分子であれば、光学的に透明で
ある必要があることから相溶ブレンドまたは、各々の高
分子の屈折率が略等しいことが好ましい。ブレンド高分
子の具体的な組み合わせとしては、例えば負の光学異方
性を有する高分子としてポリ(メチルメタクリレート)
と、正の光学異方性を有する高分子としてポリ(ビニリ
デンフロライド)、ポリ(エチレンオキサイド)及びポ
リ(ビニリデンフロライド−コ−トリフルオロエチレ
ン)からなる群から選ばれる少なくとも一種のポリマー
との組み合わせ、正の光学異方性を有する高分子として
ポリ(フェニレンオキサイド)と、負の光学異方性を有
する高分子としてポリスチレン、ポリ(スチレン−コ−
ラウロイルマレイミド)、ポリ(スチレン−コ−シクロ
ヘキシルマレイミド)及びポリ(スチレン−コ−フェニ
ルマレイミド)からなる群から選ばれる少なくとも一種
のポリマーとの組み合わせ、負の光学異方性を有するポ
リ(スチレン−コ−マレイン酸無水物)と正の光学異方
性を有するポリカーボネートとの組み合わせ、正の光学
異方性を有するポリ(アクリロニトリル−コ−ブタジエ
ン)と負の光学異方性を有するポリ(アクリロニトリル
−コ−スチレン)との組み合わせ、正の光学異方性を有
するポリカーボネートと負の光学異方性を有するポリカ
ーボネートとの組み合わせを好適に挙げることができる
が、これらに限定されるものではない。特に透明性の観
点から、ポリスチレンと、ポリ(2,6−ジメチル−
1,4−フェニレンオキサイド)等のポリ(フェニレン
オキサイド)とを組み合わたブレンドポリマー、正の光
学異方性を有するポリカーボネートと負の光学異方性を
有するポリカーボネートとを組み合わせたブレンド体が
好ましい。前者の場合、該ポリスチレンの比率が全体の
67重量%以上75重量%以下を占めることが好ましい。後
者の場合、正の光学異方性を有するビスフェノールAを
ジオール成分とするポリカーボネートと、ビスフェノー
ルフルオレンをジオール成分とする、フルオレン骨格を
主として有するポリカーボネートとを配合してなるもの
が好ましい。該ビスフェノールフルオレン成分のブレン
ド体全体における含有率は、30〜90モル%が好適で
ある。
【0055】また、共重合体としては例えばポリ(ブタ
ジエン−コ−ポリスチレン)、ポリ(エチレン−コ−ポ
リスチレン)、ポリ(アクリロニトリル−コ−ブタジエ
ン)、ポリ(アクリロニトリル−コ−ブタジエン−コ−
スチレン)、ポリカーボネート共重合体、ポリエステル
共重合体、ポリエステルカーボネート共重合体、ポリア
リレート共重合体等を用いることが出来る。特に、フル
オレン骨格を有するセグメントは負の光学異方性となり
得るため、フルオレン骨格を有するポリカーボネート共
重合体、ポリエステル共重合体、ポリエステルカーボネ
ート共重合体、ポリアリレート共重合体等はより好まし
く用いられる。
【0056】上記高分子材料は、2種類以上の共重合体
のブレンド体でもよく、1種以上の共重合体と上記ブレ
ンド体または他のポリマーとからなるブレンド体であっ
てもよく、2種類以上のブレンド体または共重合体また
は他のポリマーのブレンド体でもよい。これらの場合、
該ビスフェノールフルオレン成分の全体における含有率
は、30〜90モル%とすることが好適である。
【0057】ビスフェノール類とホスゲンあるいは炭酸
ジフェニルなどの炭酸エステル形成性化合物と反応させ
て製造されるポリカーボネート共重合体は透明性、耐熱
性、生産性に優れており特に好ましく用いることが出来
る。ポリカーボネート共重合体としては、フルオレン骨
格を有する構造を含む共重合体であることが好ましい。
フルオレン骨格を有する成分は式(I)で表わされる繰
返し単位であり、繰返し単位全体の1〜99モル%含まれ
ていることが好ましい。
【0058】具体的には、下記式(I)
【0059】
【化1】
【0060】(上記式(I)において、R1〜R8はそれ
ぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子及び炭素数1〜6の
炭化水素基から選ばれる少なくとも一種であり、Xは
【0061】
【化2】
【0062】である。)で示される繰り返し単位を30
〜90モル%と、下記式(II)
【0063】
【化3】
【0064】(上記式(II)において、R9〜R16はそ
れぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子及び炭素数1〜2
2の炭化水素基から選ばれる少なくとも一種であり、Y
は下記式群
【0065】
【化4】
【0066】(ここで、Y中のR17〜R19、R21及びR
22はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子及び炭素数
1〜22の炭化水素基から、R20及びR23はそれぞれ独
立に炭素数1〜20の炭化水素基から選ばれ、Arは炭
素数6〜10のアリール基から選ばれる少なくとも一種
の基である。))で示される繰り返し単位が全体の70
〜10モル%を占めるポリカーボネート共重合体が挙げ
られる。
【0067】上記式(I)において、R1〜R8はそれぞ
れ独立に水素原子、ハロゲン原子及び炭素数1〜6の炭
化水素基から選ばれる。かかる炭素数1〜6の炭化水素
基としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、シ
クロヘキシル基等のアルキル基、フェニル基等のアリー
ル基が挙げられる。この中で、水素原子、メチル基が好
ましい。
【0068】上記式(II)において、R9〜R16はそれ
ぞれ独立に水素原子、ハロン原子及び炭素数1〜22の炭
化水素基から選ばれる。かかる炭素数1〜22の炭化水素
基としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、シ
クロヘキシル基等の炭素数1〜9のアルキル基、フェニ
ル基、ビフェニル基、ターフェニル基等のアリール基が
挙げられる。この中で、水素原子、メチル基が好まし
い。
【0069】上記式(II)のYにおいて、R17〜R19
21及びR22はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子
及び炭素数1〜22の炭化水素基から選ばれる少なくとも
一種の基である。かかる炭化水素基については、上記し
たものと同じものを挙げることができる。R20及びR23
はそれぞれ独立に炭素数1〜20の炭化水素基から選ば
れ、かかる炭化水素基については、上記したものと同じ
ものを挙げることができる。Arはフェニル基、ナフチ
ル基等の炭素数6〜10のアリール基である。
【0070】本発明における高分子配向フィルムは、フ
ルオレン骨格を有するポリカーボネートを用いたものが
好ましい。このフルオレン骨格を有するポリカーボネー
トとしては、例えば上記式(I)で表わされる繰り返し
単位と上記式(II)で表わされる繰り返し単位とからな
るポリカーボネート共重合体、上記式(I)で表わされ
る繰り返し単位からなるポリカーボネートと上記式(I
I)で表わされる繰り返し単位からなるポリカーボネー
トとのブレンド体がよく、上記式(I)の含有率、すな
わち共重合体の場合共重合組成、ブレンド体の場合ブレ
ンド組成比は、ポリカーボネート全体の30〜90モル
%が好適である。かかる範囲を外れた場合には、小さい
位相差値を有する位相差フィルムを均一に得ることが困
難となる。上記式(I)の含有率は、ポリカーボネート
全体の35〜85モル%が好ましく、50〜80モル%
がより好ましい。
【0071】上記共重合体は、上記式(I)および(I
I)で表わされる繰り返し単位をそれぞれ2種類以上組
み合わせたものでもよく、ブレンド体の場合も、上記繰
り返し単位はそれぞれ2種類以上組み合わせてもよい。
【0072】ここで上記モル比は共重合体、ブレンド体
に関わらず、高分子配向フィルムを構成するポリカーボ
ネートバルク全体で、例えば核磁気共鳴(NMR)装置によ
り求めることができる。
【0073】上記フルオレン骨格を有するポリカーボネ
ートとしては、下記式(III)
【0074】
【化5】
【0075】(上記式(III)において、R24及びR25
はそれぞれ独立に水素原子およびメチル基から選ばれる
少なくとも一種である。)で示される繰り返し単位を3
5〜85モル%と、下記式(IV)
【0076】
【化6】
【0077】(上記式(IV)において、R26及びR27
それぞれ独立に水素原子、メチル基から選ばれ、Zは下
記式群
【0078】
【化7】
【0079】から選ばれる少なくとも一種の基であ
る。)が全体の65〜15モル%を占めるポリカーボネ
ート共重合体及び/またはブレンド体を用いることが特
に好ましい。
【0080】上記した共重合体及び/またはブレンド体
は公知の方法によって製造し得る。ポリカーボネートは
ジヒドロキシ化合物とホスゲンとの重縮合による方法、
溶融重縮合法等が好適に用いられる。ブレンド体の場合
は、相溶性ブレンドが好ましいが、完全に相溶しなくて
も成分間の屈折率を合わせれば成分間の光散乱を抑え、
透明性を向上させることが可能である。
【0081】上記ポリカーボネートの極限粘度は0.3
〜2.0dl/gであることが好ましい。0.3未満で
は脆くなり機械的強度が保てないといった問題があり、
3.0を超えると溶液粘度が上がりすぎるため溶液製膜
においてダイラインの発生等の問題や、重合終了時の精
製が困難になるといった問題がある。
【0082】位相差フィルムを構成する高分子配向フィ
ルムは透明であることが好ましく、ヘーズ値は3%以
下、全光線透過率は85%以上であることが好ましい。
【0083】さらに、フェニルサリチル酸、2−ヒドロ
キシベンゾフェノン、トリフェニルフォスフェート等の
紫外線吸収剤や、色味を変えるためのブルーイング剤、
酸化防止剤等を添加してもよい。
【0084】本発明の位相差フィルムは上記ポリカーボ
ネートなどの未延伸フィルムを延伸等を行い高分子鎖を
配向させた高分子配向フィルムからなるものである。か
かるフィルムの製造方法としては、公知の溶融押し出し
法、溶液キャスト法等が用いられるが、膜厚むら、外観
等の観点から溶液キャスト法がより好ましく用いられ
る。溶液キャスト法における溶剤としては、メチレンク
ロライド、ジオキソラン等が好適が用いられる。
【0085】また、延伸方法も公知の延伸方法を使用し
得るが、好ましくは縦一軸延伸である。フィルム中には
延伸性を向上させる目的で、公知の可塑剤であるジメチ
ルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレー
ト等のフタル酸エステル、トリブチルフォスフェート等
のりん酸エステル、脂肪族二塩基エステル、グリセリン
誘導体、グリコール誘導体等が含有してもよい。延伸時
には、先述のフィルム製膜時に用いた有機溶剤をフィル
ム中に残留させ延伸しても良い。この有機溶剤の量とし
てはポリマー固形分対比1〜20wt%であることが好まし
い。
【0086】また、上記可塑剤や液晶等の添加剤は、本
発明の位相差フィルムの位相差波長分散を変化させ得る
が、添加量は、ポリマー固形分対比10wt%以下が好まし
く、3wt%以下がより好ましい。特に添加剤として液晶
は位相差波長分散を大きく変え得るが、本発明において
は液晶はなくても良い。
【0087】位相差フィルムの膜厚としては限定するわ
けではないが、1μmから 400μmであることが好まし
い。なお、本発明では位相差フィルムと表現している
が、共通して「フィルム」といい、あるいは「シート」
といわれるいずれのものも含む意味である。
【0088】先述したように、位相差フィルムの位相差
を短波長ほど小さくするためには、高分子配向フィルム
を構成する高分子の化学構造が重要であり、位相差波長
分散はかなりの部分がその化学構造で決まるが、製膜条
件、添加剤、延伸条件、ブレンド状態、分子量等によっ
ても変動することに留意されるべきである。
【0089】本発明の1つの側面として、本発明の反射
防止フィルムには、さらに、上記式(1)を満たす他の
位相差フィルムを1枚以上積層することができる。具体
的には、上記位相差フィルムとしてλ/4板を用い、か
かる他の位相差フィルムとしてλ/2板を用い、これら
を積層して用いた反射防止フィルムが好適である。(こ
のようなλ/4板とλ/2板とを積層した位相差フィル
ムは積層位相差フィルムと呼ぶことがある。) この場
合λ/4板及びλ/2板は、いずれも下記式(10)
(11)
【0090】
【数8】 0.6<R(450)/R(550)<1 (10) 1<R(650)/R(550)<1.4 (11) を満たすことが好ましい。
【0091】このようなλ/4板とλ/2板とを積層す
ることにより、直線偏光を積層位相差フィルムに入射し
た際に測定波長の400〜700nm、好ましくは400〜780nmに
おいていずれの波長でもほぼ完全な円偏光とすること、
逆に完全な円偏光を積層位相差フィルムに入射した際に
測定波長の400〜700nmにおいていずれの波長でもほぼ完
全な直線偏光を得ることができるため、可視光領域の広
帯域において非常に良好な反射防止特性が得られる。本
発明においては前述したような位相差波長分散特性を有
する位相差フィルムが1枚でも十分な反射防止特性が得
られるが、特にさらに広帯域で反射特性が問われる用途
ではこのような構成も使用し得る。(1)のような特性
を満足しない場合には、広帯域で非常に良好な反射防止
特性を得ることが困難である。
【0092】さらにこのλ/4板とλ/2板の貼り合わ
せ角度については、光軸の角度が50〜70度であるこ
とが好ましく、また、λ/4板とλ/2板は同じ材料か
らなる方が好ましいが、異なるものでも良い。ここで言
う光軸とは、進相軸または遅相軸である。
【0093】このような他の位相差フィルムは、上記位
相差フィルムで述べたものと同じ高分子材料を用いるこ
とができる。特に、R(450)/R(550)および
R(650)/R(550)の値は、λ/4板とλ/2
板とで同一であることが好ましい。
【0094】本発明の反射防止フィルムは、上記位相差
フィルムと偏光板との組み合わせからなる。偏光板とこ
の位相差フィルムは密着していることが好ましく、粘着
剤を介して貼り合わせて用いることができる。粘着剤は
公知のものを使用し得るが、界面反射を低減するため
に、偏光板と位相差フィルムの中間の屈折率を取るよう
な粘着剤を選択することがより好ましい。位相差フィル
ムの遅相軸または進相軸と偏光板の偏光軸とのなす角が
45度であることが好ましい。偏光板はヨウ素系、色素
系等公知のものが使用可能である。
【0095】図2の基板7の材料としては通常、ガラス
基板が用いられるが、高分子材料からなるものを用いて
も良い。高分子材料を用いた場合には、その基板上にガ
スバリヤ層や水蒸気バリヤ層等のバリヤ層を設けても良
い。該バリヤ層としては、硬化性樹脂層、金属酸化物層
などを用いることができる。
【0096】また図2のような発光素子と本発明の反射
防止フィルムとの組み合わせにおいて、発光素子が図2
のような構成になっていた場合、7の基板を14の位相
差フィルムで兼ねることも可能である。このようにした
場合、7の基板が不要となるので、軽量化や部材低減に
よるコストメリットが得られる。ただし、この場合、発
光素子の劣化が問題となる場合には、それらを防ぐため
に位相差フィルム上にガスバリヤ層や水蒸気バリヤ層等
を設けても良い。これらの場合でも、偏光板と位相差フ
ィルムの組み合わせが反射防止機能を発現するものであ
り、すなわち発光素子の基板を兼ねた反射防止フィルム
を提供することが可能である。
【0097】位相差フィルムには一般に斜めからの入射
光に対しては、正面入射光と比較して異なる位相差値を
与えることが知られている。本発明の反射防止フィルム
が円偏光板により構成されることから、このことは斜め
からの入射光に対しての反射防止効果が劣ることを示し
ている。しかし、この問題についても鋭意検討したとこ
ろ、位相差フィルムの三次元屈折率を制御することによ
りこのような問題を回避することが可能であることを見
出した。ここで位相差フィルムの三次元屈折率とは、n
x,ny,nzで表され、それぞれの定義は、 nx:位相差フィルム面内における主延伸方向の屈折率 ny:位相差フィルム面内における主延伸方向に直交す
る方位の屈折率 nz:位相差フィルム表面の法線方向の屈折率 とする。ここで、主延伸方向とは、該位相差フィルムが
高分子配向フィルムを一軸延伸した場合には延伸方向、
二軸延伸の場合にはより配向度が上がるように延伸した
方向を意味しており、化学構造的には高分子主鎖の配向
方向を指す。ここではnx>nzのときを光学異方性が正、n
x<nzのときを光学異方性が負であると呼ぶ。この三次元
屈折率は、位相差板に偏光を入射して得られる出射光の
偏光状態を解析する手法である偏光解析法により測定さ
れるが、本発明では位相差板の光学異方性を屈折率楕円
体と見なして公知の屈折率楕円体の式により求める方法
によりこの三次元屈折率を求めている。この三次元屈折
率は使用する光源の波長依存性があるので、使用する光
源波長で定義することが好ましい。この三次元屈折率を
用いて光学異方性を表記する方法として下記式(6)
【0098】
【数9】 Nz=(nx−nz)/(nx−ny) (6) があるが、これを用いて三次元屈折率を定義するなら
ば、 Nzが0.3〜1.5の範囲にあるとき、非常に位
相差値の入射角依存性が小さくなり好ましい。より好ま
しくはNzが0.4から1.1であるが、特にNz=0.5のと
きは位相差値の入射角依存性が実質的に無くなり、どの
角度から光が入っても同じ位相差値を与えるので特に好
ましい。
【0099】なお、上記定義によれば、正の光学異方性
を有する位相差フィルムの遅相軸はnx,進相軸はnyとな
る。
【0100】また、本発明の反射防止フィルムは、その
表面に、偏光板表面での反射防止効果を狙って、公知の
多層膜等からなる反射防止膜を設けたり、表面に凹凸を
設けたいわゆるアンチグレア処理等をしたものを用いて
も良い。また、同様に防汚染層を設けても良い。
【0101】このような反射防止フィルムを発光素子の
光出射面側に、位相差フィルムを発光素子の発光層側に
位置するように設けることにより外光存在下でも視認性
の良い表示素子を提供することができる。
【0102】有機電界発光素子においては図2に示すよ
うに発光層の裏側に金属電極を設けている。この素子に
おいては、各層が平坦な膜として作製することが高性能
化には必要であり、その結果、金属電極には鏡面の様に
極めて平坦で乱反射が起こらないように設計されてい
る。従って、外光存在下ではこの金属電極で外光反射が
起こり視認性が低下する。本発明の反射防止フィルムは
このような外光反射を広い波長範囲で防ぐことが可能で
ある。有機電界発光素子の各層は公知のものを用いるこ
とが可能である。
【0103】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0104】(評価法)本明細書中に記載の材料特性値
等は以下の評価法によって得られたものである。 (1)位相差値(R=Δn・d(nm))、Nzの測定 複屈折Δnと膜厚dの積である位相差R値及びNzは、分光
エリプソメータ『M150』(日本分光(株)製)によ
り測定した。R値は入射光線とフィルム表面が直交する
状態で測定した。また、Nz値は入射光線とフィルム表面
の角度を変えることにより、各角度での位相差値を測定
し、公知の屈折率楕円体の式でカーブフィッチングする
ことにより三次元屈折率であるnx,ny,nzを求め、下記式
(6)に代入することにより求めた。なお、その際、別
のパラメータとして平均屈折率n=(nx+ny+nz)/3が必要に
なるが、これはアッベ屈折計((株)アタゴ社製の商品名
『アッベ屈折計2-T』により測定した。
【0105】
【数10】 Nz=(nx−nz)/(nx−ny) (6)
【0106】(2)有機電界発光素子評価系について 緑色に発光する有機電界発光素子を次の様に作製した。
構成は図7に示す。まず、0.7mm厚のガラス基板2
2上にスパッタリング法により、透明電極であるITO(I
ndium Tin Oxide)膜を積層させた。次にITO膜上に真空
蒸着法により、ホール輸送層24としてトリフェニルジ
アミン誘導体であるTPD(N,N'-ビス(3−メチルフェニ
ル)1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン)を50
nm積層させた。次に発光層25としてAlq3(トリス−
(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム)を50nmの厚
さに蒸着させた。この発光層は図2の電子輸送層11も
兼ねている。更に、マグネシウムと銀をこの上に200nm
の厚さに蒸着させ金属電極26とした。本発光素子に電
圧を印加させたところ、緑色に発光することが確認でき
た。
【0107】本発明の主たる目的は、簡便な方法で発光
素子の反射防止を広帯域の波長にて抑制することにある
ので、以下の実施例、比較例ではこの有機電界発光素子
の基板上に、図7のように本発明の反射防止フィルムを
粘着剤を介して密着させた状態で特に外光反射の低減程
度を見ることにした。
【0108】外光反射の低減程度を見るにあたっては、
分光光度計『U-3500』((株)日立製作所製)を用いて
5度の正反射測定を行うことにより評価した。このと
き、ブランクとしては、上記の有機電界発光素子の基板
上に位相差フィルム21は用いず、偏光板20のみを用
いたものを使用した。これを各波長で反射率100%と
して測定を行っている。また、偏光板上には屈折率の異
なる多層膜からなる反射防止層が設置してある。この偏
光板は『LLC2-9218』((株)サンリッツ製)を用い
た。反射率測定においては電圧非印加状態で測定してい
る。
【0109】なお、表2でI(λ)は波長λ(nm)での反
射光強度を示しており、 また、Nz(λ)は波長λでのNz
である。
【0110】(3)吸水率の測定 乾燥させたフィルムの状態で膜厚を 130±50μmとした
以外は、JIS K 7209記載の『プラスチックの吸水率及び
沸騰吸水率試験方法』に準拠して測定した。試験片の大
きさは50mm正方形で、水温25℃、24時間サンプルを浸水
させた後、重量変化を測定した。単位は%である。
【0111】(4)高分子のガラス転移点温度(Tg)の
測定 『DSC2920 Modulated DSC 』(TA Instruments社製)に
より測定した。フィルム成形後ではなく、樹脂重合後、
フレークスまたはチップの状態で測定した。
【0112】(5)フィルム膜厚測定 アンリツ社製の電子マイクロで測定した。
【0113】(6)高分子共重合比の測定 『JNM-alpha600』(日本電子社製)のプロトンNMRによ
り測定した。特にビスフェノールAとビスクレゾールフ
ルオレンの共重合体の場合には、溶媒として重ベンゼン
を用い、それぞれのメチル基のプロトン強度比から算出
した。
【0114】また、以下の実施例、比較例で用いたポリ
カーボネートのモノマー構造を以下に記す。
【0115】
【化8】
【0116】[実施例1]攪拌機、温度計及び還流冷却
器を備えた反応槽に水酸化ナトリウム水溶液及びイオン
交換水を仕込み、これに上記構造を有するモノマー[A]
と[F]を表2のモル比で溶解させ、少量のハイドロサル
ファイトを加えた。次にこれに塩化メチレンを加え、2
0℃でホスゲンを約60分かけて吹き込んだ。さらに、
p-tert-ブチルフェノールを加えて乳化させた後、トリ
エチルアミンを加えて30℃で約3時間攪拌して反応を
終了させた。反応終了後有機相分取し、塩化メチレンを
蒸発させてポリカーボネート共重合体を得た。得られた
共重合体の組成比はモノマー仕込み量比とほぼ同様であ
った。
【0117】この共重合体をメチレンクロライドに溶解
させ、固形分濃度20重量%のドープ溶液を作製した。
このドープ溶液からキャストフィルムを作製し、温度2
30℃で2倍で一軸延伸し位相差板を得た。
【0118】表2に測定結果をまとめる。このフィルム
は、測定波長が短波長ほど位相差が小さくなりかつ、屈
折率異方性は正であることを確認した。
【0119】この位相差フィルムの遅相軸と偏光板の偏
光軸が45度となるように粘着剤にて貼り合わせ、それ
を図7のように粘着剤を介して発光素子を貼り合わせ
た。
【0120】図1に有機電界発光素子の電圧非印加状態
の反射分光スペクトルを示す。広帯域の波長で反射率が
低く、電圧非印加状態において外光があっても良好な黒
表示が可能となることが分かった。
【0121】[実施例2]表2記載のモノマーを使った
以外は実施例1と同様の方法にてポリカーボネート共重
合体を得た。得られた共重合体の組成比はモノマー仕込
み量比とほぼ同様であった。実施例1と同様に製膜、温
度230℃2倍で一軸延伸し位相差板を得た。表2に測
定結果をまとめる。このフィルムは、測定波長が短波長
ほど位相差が小さくなりかつ、屈折率異方性は正である
ことを確認した。有機電界発光素子は広帯域の波長で反
射率が低く、電圧非印加状態において外光があっても良
好な黒表示が可能となることが分かった。
【0122】[実施例3]表2記載のモノマーを使った
以外は実施例1と同様の方法にてポリカーボネート共重
合体を得た。得られた共重合体の組成比はモノマー仕込
み量比とほぼ同様であった。実施例2と同様に製膜、温
度200℃1.9倍で一軸延伸し位相差板を得た。表2
に測定結果をまとめる。このフィルムは、測定波長が短
波長ほど位相差が小さくなりかつ、屈折率異方性は正で
あることを確認した。有機電界発光素子は広帯域の波長
で反射率が低く、電圧非印加状態において外光があって
も良好な黒表示が可能となることが分かった。
【0123】[実施例4]表2記載のモノマーを使った
以外は実施例1と同様の方法にてポリカーボネート共重
合体を得た。得られた共重合体の組成比はモノマー仕込
み量比とほぼ同様であった。実施例1と同様に製膜、温
度240℃2倍で一軸延伸し位相差板を得た。表2に測
定結果をまとめる。このフィルムは、測定波長が短波長
ほど位相差が小さくなりかつ、屈折率異方性は正である
ことを確認した。有機電界発光素子は広帯域の波長で反
射率が低く、電圧非印加状態において外光があっても良
好な黒表示が可能となることが分かった。
【0124】[実施例5]表2記載のモノマーを使った
以外は実施例1と同様の方法にてポリカーボネート共重
合体を得た。得られた共重合体の組成比はモノマー仕込
み量比とほぼ同様であった。実施例1と同様に製膜、温
度250℃、1.9倍で一軸延伸し位相差板を得た。表2
に測定結果をまとめる。このフィルムは、測定波長が短
波長ほど位相差が小さくなりかつ、屈折率異方性は正で
あることを確認した。
【0125】有機電界発光素子は広帯域の波長で反射率
が低く、電圧非印加状態において外光があっても良好な
黒表示が可能となることが分かった。
【0126】[実施例6]表2記載のモノマーを使った
以外は実施例1と同様の方法にてポリカーボネート共重
合体を得た。得られた共重合体の組成比はモノマー仕込
み量比とほぼ同様であった。実施例1と同様に製膜、温
度230℃2.2倍で一軸延伸し位相差板を得た。表2
に測定結果をまとめる。このフィルムは、測定波長が短
波長ほど位相差が小さくなりかつ、屈折率異方性は正で
あることを確認した。
【0127】有機電界発光素子は広帯域の波長で反射率
が低く、電圧非印加状態において外光があっても良好な
黒表示が可能となることが分かった。
【0128】
【表2】
【0129】[実施例7]負の屈折率異方性を有する高
分子としてポリスチレン(和光純薬工業(株)より入
手)、正の屈折率異方性を有する高分子としてポリフェ
ニレンオキサイド(ポリ(2,6−ジメチル 1,4−
フェニレンオキサイド)和光純薬工業(株)より入手)
を、それぞれ70, 30重量%の比率でクロロホルムに溶解
させ、固形分濃度18重量%のドープ溶液を作製した。こ
のドープ溶液からキャストフィルムを作製し、温度 130
℃、3倍に一軸延伸した。本フィルムのガラス転移点温
度は 125℃であった。
【0130】表3に光学特性測定結果をまとめる。この
フィルムは、測定波長が短波長ほど位相差が小さくなり
かつ、屈折率異方性は負であることを確認した。
【0131】有機電界発光素子は広帯域の波長で反射率
が低く、電圧非印加状態において外光があっても良好な
黒表示が可能となることが分かった。
【0132】参考として、ポリスチレン、ポリフェニレ
ンオキサイドのブレンド比率を変えた際の複屈折波長分
散係数とポリフェニレンオキサイドの体積分率との関係
を図8に記す。ポリフェニレンオキサイドの少ない領域
では、光学異方性は負であり、複屈折波長分散係数が1
より小さくなる領域が存在することが分かる。一方、ポ
リフェニレンオキサイドの多い屈折率異方性が正の領域
ではその値は1より大きい。
【0133】次に、前述の式(c)を用いて計算した図
8のような体積分率と複屈折波長分散係数との関係を図
7に記す。図9はポリスチレン、ポリフェニレンオキサ
イドの波長 550nmにおける固有複屈折をそれぞれ、−0.
10, 0.21 (D. Lefebvre, B.Jasse and L. Monnerie, Po
lymer 23 706-709 (1982)を参考)として計算した。図
8と図9の一致は良いといえる。ポリスチレン、ポリフ
ェニレンオキサイドの密度はそれぞれ、1.047, 1.060g
/cmとした。
【0134】
【表3】
【0135】[比較例1]表4記載のモノマーを使った
以外は実施例1と同様の方法にてポリカーボネートホモ
重合体を得た。得られたホモ重合体の組成比はモノマー
仕込み量比とほぼ同様であった。実施例1と同様に製
膜、温度160℃1.1倍で延伸し位相差板を得た。表
4に測定結果をまとめる。このフィルムは、測定波長が
短波長ほど絶対値で位相差が大きくなることを確認し
た。
【0136】このフィルムを用いて有機電界発光素子と
しての評価も実施してみたが、長波長側と短波長側で光
の反射が大きく、外光存在下の電圧非印加状態では見た
目には紫色に見え、表示品位に劣る表示素子であること
が分かった。また、この素子の反射率分光特性を図1に
記す。
【0137】[比較例2]表4記載のモノマーを使った
以外は実施例1と同様の方法にてポリカーボネートホモ
重合体を得た。得られたホモ重合体の組成比はモノマー
仕込み量比とほぼ同様であった。実施例1と同様に製
膜、温度245℃2.0倍で延伸し位相差板を得た。表
4に測定結果をまとめる。このフィルムは、測定波長が
短波長ほど絶対値で位相差が大きく、本発明の反射防止
フィルム用位相差フィルムとしては不適当であることが
分かった。
【0138】[比較例3]表4記載のモノマーを使った
以外は実施例1と同様の方法にてポリカーボネート共重
合体を得た。得られた共重合体の組成比はモノマー仕込
み量比とほぼ同様であった。実施例1と同様に製膜、温
度180℃1.1倍で延伸し位相差板を得た。表4に測
定結果をまとめる。このフィルムは、測定波長が短波長
ほど絶対値で位相差が大きくなってしまい、本発明の反
射防止フィルム用位相差フィルムとしては不適当である
ことが分かった。
【0139】[比較例4]表4記載のモノマーを使った
以外は実施例1と同様の方法にてポリカーボネート共重
合体を得た。得られた共重合体の組成比はモノマー仕込
み量比とほぼ同様であった。実施例1と同様に製膜、温
度240℃1.9倍で延伸し位相差板を得た。表4に測
定結果をまとめる。このフィルムは、測定波長が短波長
ほど絶対値で位相差が大きくなってしまい、本発明の反
射防止フィルム用位相差フィルムとしては不適当である
ことが分かった。
【0140】[比較例5]表4記載のモノマーを使った
以外は実施例1と同様の方法にてポリカーボネート共重
合体を得た。得られた共重合体の組成比はモノマー仕込
み量比とほぼ同様であった。実施例1と同様に製膜、温
度190℃1.1倍で延伸し位相差板を得た。表4に測
定結果をまとめる。このフィルムは、測定波長が短波長
ほど絶対値で位相差が大きくなってしまい、本発明の反
射防止フィルム用位相差フィルムとしては不適当である
ことが分かった。
【0141】[比較例6]表4記載のモノマーを使った
以外は実施例1と同様の方法にてポリカーボネート共重
合体を得た。得られた共重合体の組成比はモノマー仕込
み量比とほぼ同様であった。実施例1と同様に製膜、温
度240℃1.2倍で延伸し位相差板を得た。表4に測
定結果をまとめる。このフィルムは、測定波長が短波長
ほど絶対値で位相差が大きくなってしまい、本発明の反
射防止フィルム用位相差フィルムとしては不適当である
ことが分かった。
【0142】[比較例7]表4記載のモノマーを使った
以外は実施例1と同様の方法にてポリカーボネート共重
合体を得た。得られた共重合体の組成比はモノマー仕込
み量比とほぼ同様であった。実施例1と同様に製膜、温
度200℃1.2倍で延伸し位相差板を得た。表4に測
定結果をまとめる。このフィルムは、測定波長が短波長
ほど絶対値で位相差が大きくなってしまい、本発明の反
射防止フィルム用位相差フィルムとしては不適当である
ことが分かった。
【0143】
【表4】
【0144】[比較例8]表5記載のモノマーを使った
以外は実施例1と同様の方法にてポリカーボネート共重
合体を得た。得られた共重合体の組成比はモノマー仕込
み量比とほぼ同様であった。実施例1と同様に製膜、温
度240℃1.5倍で延伸し位相差板を得た。表5に測
定結果をまとめる。このフィルムは、測定波長が短波長
ほど絶対値で位相差が大きくなってしまい、本発明の反
射防止フィルム用位相差フィルムとしては不適当である
ことが分かった。
【0145】[比較例9]表5記載のモノマーを使った
以外は実施例1と同様の方法にてポリカーボネート共重
合体を得た。得られた共重合体の組成比はモノマー仕込
み量比とほぼ同様であった。実施例1と同様に製膜、温
度240℃1.8倍で延伸し位相差板を得た。表5に測
定結果をまとめる。このフィルムは、測定波長が短波長
ほど絶対値で位相差が大きくなってしまい、本発明の反
射防止フィルム用位相差フィルムとしては不適当である
ことが分かった。
【0146】[比較例10]表5記載のモノマーを使っ
た以外は実施例1と同様の方法にてポリカーボネート共
重合体を得た。得られた共重合体の組成比はモノマー仕
込み量比とほぼ同様であった。実施例1と同様に製膜、
温度240℃1.8倍で延伸し位相差板を得た。表5に
測定結果をまとめる。このフィルムは、測定波長が短波
長ほど絶対値で位相差が大きくなってしまい、本発明の
反射防止フィルム用位相差フィルムとしては不適当であ
ることが分かった。
【0147】[比較例11]表5記載のモノマーを使っ
た以外は実施例1と同様の方法にてポリカーボネート共
重合体を得た。得られた共重合体の組成比はモノマー仕
込み量比とほぼ同様であった。実施例1と同様に製膜、
温度220℃2.0倍で延伸し位相差板を得た。表5に
測定結果をまとめる。このフィルムは、測定波長が短波
長ほど絶対値で位相差が大きくなってしまい、本発明の
反射防止フィルム用位相差フィルムとしては不適当であ
ることが分かった。
【0148】
【表5】
【0149】
【発明の効果】以上説明したように、一枚で短波長ほど
位相差値が小さくなるような、高分子からなる従来一般
に使用されていた位相差フィルムには無かった特性を有
する位相差フィルムを、反射防止フィルムの四分の一波
長板として偏光板と組合せることにより、広帯域の波長
で反射防止効果に優れた反射防止フィルムを生産性よく
提供することが出来る。また、このような反射防止フィ
ルムを、素子内部に組み込まれた金属電極等の光反射性
の大きい発光素子、特に有機電界発光素子に用いること
により、外光の存在下でも優れた視認性を有する発光素
子を安価で提供することが出来るといった効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1及び比較例1における有機電界発光素
子電圧非印加状態の反射スペクトル
【図2】本発明の有機電界発光素子における反射防止フ
ィルムの原理を説明した模式図
【図3】二成分ブレンド高分子の複屈折の波長分散と高
分子の種類及びブレンド比との関係を示すグラフ
【図4】二成分ブレンド高分子の複屈折の波長分散と高
分子の種類及びブレンド比との関係を示すグラフ
【図5】二成分ブレンド高分子の複屈折の波長分散と高
分子の種類及びブレンド比との関係を示すグラフ
【図6】二成分ブレンド高分子の複屈折の波長分散と高
分子の種類及びブレンド比との関係を示すグラフ
【図7】実施例、比較例における有機電界発光素子の該
略図
【図8】実施例7における位相差フィルムの複屈折波長
分散係数とポリマー成分の体積分率との関係を示したグ
ラフ
【図9】実施例7における位相差フィルムの複屈折波長
分散係数とポリマー成分の体積分率との関係を示したグ
ラフ
【符号の説明】
1;外光 2;偏光板を通過した直線偏光 3;位相差フィルムを通過した右回り(左回り)円偏光 4;裏面金属電極で反射して回転方向が反転した左回り
(右回り)円偏光 5;位相差フィルムを再び通過して2と180度位相が
ずれた直線偏光(偏光板13を通過することが出来ずこ
こで光吸収される) 6;発光した光 7;透明基板 8;透明電極層(ITO) 9;ホール輸送層 10;発光層 11;電子輸送層 12;金属電極 13;偏光板 14;位相差フィルム(四分の一波長板) 15;13,14からなる反射防止フィルム 20;偏光板 21;位相差フィルム(四分の一波長板) 22;透明基板 23;透明電極(ITO) 24;ホール輸送層 25;発光層 26;金属電極 27;反射防止フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 71/12 C08L 71/12 5G435 G02B 1/11 G09F 9/00 313 G09F 9/00 313 G02B 1/10 A (72)発明者 辻倉 正一 東京都日野市旭が丘4丁目3番2号 帝人 株式会社東京研究センター内 Fターム(参考) 2H049 BA02 BA03 BA06 BA07 BA16 BA42 BB03 BB44 BB65 BC03 BC22 2K009 AA01 AA02 AA12 CC21 CC34 DD01 4F071 AA22 AA47 AA50 AF29 AH16 BA01 BB02 BB07 BC01 BC10 4J002 BC031 CH072 GP00 4J029 AA09 AB07 AC02 AD01 AD07 AE03 AE04 BB12A BB12B BB16A BB16B BB16C BD09A BD09B BD09C BE07 BG08X BG08Y BG17X BH02 BH04 DB07 DB13 HC01 HC03 HC05A 5G435 AA01 AA03 BB05 BB12 FF00 FF05

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1枚の高分子配向フィルムからなり、か
    つ波長450nm及び550nmにおける位相差が下記
    式(1)を満たす位相差フィルムと偏光板とから構成さ
    れることを特徴とする反射防止フィルム。 【数1】 |R(450)|<|R(550)| (1) (上記式(1)において|R(450)|、|R(55
    0)|はそれぞれ波長450nm、550nmにおける
    面内位相差の絶対値(nm)である。)
  2. 【請求項2】 位相差フィルムの位相差が四分の一波長
    であることを特徴とする請求項1記載の反射防止フィル
    ム。
  3. 【請求項3】 位相差フィルムの波長450nm、55
    0nm及び650nmにおける位相差が、下記式(2)
    及び(3) 【数2】 0.6<R(450)/R(550)<0.97 (2) 1.01<R(650)/R(550)<1.4 (3) (上記式(3)中、R(650)は波長650nmにお
    ける高分子配向フィルムの面内位相差である。)を満た
    す請求項1または2記載の反射防止フィルム。
  4. 【請求項4】 波長400〜700nmにおいて位相差
    フィルムの位相差が短波長ほど小さい請求項1〜3のい
    ずれかに記載の反射防止フィルム。
  5. 【請求項5】 さらに、位相差が二分の一波長である位
    相差フィルムが積層されていることを特徴とする請求項
    2記載の反射防止フィルム。
  6. 【請求項6】 位相差が二分の一波長である位相差フィ
    ルム及び四分の一波長である位相差フィルムは、いずれ
    も波長450nm、550nm及び650nmにおける
    位相差が、下記式(10)及び(11) 【数3】 0.6<R(450)/R(550)<1 (10) 1<R(650)/R(550)<1.4 (11) (上記式(10)及び(11)中の定義は上記に同じで
    ある。)を満たす請求項5記載の反射防止フィルム。
  7. 【請求項7】 位相差フィルムが、 (1)正の屈折率異方性を有する高分子のモノマー単位
    (以下、第1のモノマー単位という。)と負の屈折率異
    方性を有する高分子のモノマー単位(以下、第2のモノ
    マー単位という。)とを含む高分子から構成されるフィ
    ルムであって、 (2)該第1のモノマー単位に基づく高分子のR(45
    0)/R(550)は、該第2のモノマー単位に基づく
    高分子のR(450)/R(550)よりも小さく、か
    つ (3)正の屈折率異方性を有する、高分子配向フィルム
    からなることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記
    載の反射防止フィルム。
  8. 【請求項8】 位相差フィルムが、 (1)正の屈折率異方性を有する高分子を形成するモノ
    マー単位(以下、第1のモノマー単位という。)と負の
    屈折率異方性を有する高分子を形成するモノマー単位
    (以下、第2のモノマー単位という。)とを含む高分子
    から構成されるフィルムであって、 (2)該第1のモノマー単位に基づく高分子のR(45
    0)/R(550)は、該第2モノマー単位に基づく高
    分子のR(450)/R(550)よりも大きく、かつ (3)負の屈折率異方性を有する、高分子配向フィルム
    からなる請求項1〜6のいずれかに記載の反射防止フィ
    ルム。
  9. 【請求項9】 前記高分子配向フィルムの吸水率が1重
    量%以下であることを特徴とする請求項1〜8のいずれ
    かに記載の反射防止フィルム。
  10. 【請求項10】 前記高分子配向フィルムがフルオレン
    骨格を有するポリカーボネートを含む請求項1〜9のい
    ずれかに記載の反射防止フィルム。
  11. 【請求項11】 前記正の屈折率異方性を有する高分子
    がポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンオキサ
    イド)であり、前記負の屈折率異方性を有する高分子が
    ポリスチレンであり、そして該ポリスチレン含有割合が
    67重量%〜75重量%であることを特徴とする請求項
    8記載の反射防止フィルム。
  12. 【請求項12】 発光素子における光出射側に設けて用
    いることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載
    の反射防止フィルム。
  13. 【請求項13】 光出射側から順に、基板、透明電極、
    ホール輸送層、発光層、電子輸送層及び金属電極層を具
    備してなる発光素子において、請求項1〜12のいずれ
    かに記載の反射防止フィルムが光出射側に設けられてい
    ることを特徴とする発光素子。
  14. 【請求項14】 請求項1〜12のいずれかに記載の反
    射防止フィルムを構成する位相差フィルムが発光素子の
    基板を兼ねていることを特徴とする請求項13記載の発
    光素子。
  15. 【請求項15】 発光素子が有機電界発光素子であるこ
    とを特徴とする請求項13または14記載の発光素子。
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