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JP2001203343A - 固体撮像装置 - Google Patents

固体撮像装置

Info

Publication number
JP2001203343A
JP2001203343A JP2000010913A JP2000010913A JP2001203343A JP 2001203343 A JP2001203343 A JP 2001203343A JP 2000010913 A JP2000010913 A JP 2000010913A JP 2000010913 A JP2000010913 A JP 2000010913A JP 2001203343 A JP2001203343 A JP 2001203343A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
type semiconductor
conductivity type
potential
state imaging
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000010913A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryuji Kondo
隆二 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Fujifilm Microdevices Co Ltd
Original Assignee
Fujifilm Microdevices Co Ltd
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Microdevices Co Ltd, Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fujifilm Microdevices Co Ltd
Priority to JP2000010913A priority Critical patent/JP2001203343A/ja
Publication of JP2001203343A publication Critical patent/JP2001203343A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フォトダイオードの飽和領域における特性の
バラツキを抑える。 【解決手段】 第1導電型半導体基板1と、その上に形
成された第2導電型のウェル層15と、第2導電型ウェ
ル層15内の上部においてそれとともにp−n接合を有
する光電変換素子3aを形成する第1の第1導電型半導
体層14と、第2導電型ウェル層15内の上部におい
て、垂直電荷転送路5を形成する第2の第1導電型半導
体層と、第2導電型ウェル層15と第1導電型半導体基
板1との間に形成され、深さ方向にほぼフラットなバリ
ア高さを有する第1のポテンシャルバリア層14とを含
む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、広いダイナミック
レンジを有する固体撮像装置に関し、特に固体撮像装置
内の画素に含まれるフォトダイオードの飽和領域におけ
る光電変換特性のバラツキ(以下、「画素間飽和ムラ」
と称する。)を低減した固体撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図9に、CCD方式による固体撮像装置
(エリアセンサ)の概略的な平面図を示す。固体撮像装
置Aは、半導体基板101の表面の2次元平面上におい
て、行方向及び列方向に整列して配置された複数の画素
103を含む。
【0003】画素103は、光電変換素子(フォトダイ
オード)103aを含んでいる。列方向に並ぶ複数の光
電変換素子103aに行方向に近接して、複数本の垂直
電荷転送路105が垂直方向に延びている。光電変換素
子103aと垂直電荷転送路105との間に、トランス
ファーゲート103bが設けられている。
【0004】複数本の垂直電荷転送路105の一端に、
共通の水平電荷転送路107が設けられている。水平電
荷転送路107の一端に、出力アンプ111が設けられ
ている。
【0005】図10に、図9のX−X線に沿う断面図
と、この断面図で示される固体撮像装置のXa−Xa線
に沿うポテンシャルを示す。
【0006】固体撮像装置Aは、n型不純物がドーピン
グされた半導体基板(n型半導体基板)101上に、p
型不純物がドーピングされたpウェル層115が形成さ
れている。pウェル層115内に高濃度のp型不純物が
ドーピングされた画素分離層117が形成されている。
【0007】水平方向に隣接する画素分離層117間に
n型不純物がドーピングされた垂直電荷転送路105と
垂直電荷転送路105に近接して形成される高濃度のn
型半導体層112とが形成される。n型半導体層112
とpウェル層115とによりp−n接合を有するフォト
ダイオード103aが形成される。n型半導体層112
と垂直電荷転送路105用n型半導体層との間にトラン
スファーゲート103bが画定される。
【0008】pウェル層115上に薄い酸化膜121が
形成される。酸化膜121上であって、トランスファー
ゲート103bと垂直電荷転送路105を形成するn型
半導体層との上に多結晶シリコンを用いた垂直電荷転送
電極103cが形成される。
【0009】その上に、フォトダイオード103a領域
に開口部を有する遮光膜125が形成されている。遮光
膜125が導電性の材料で形成されている場合には、垂
直電荷転送電極103cの上に絶縁膜124を形成した
後、遮光膜125を設ける。
【0010】その上に平坦化膜Hを形成した後、カラー
フィルタCF、マイクロレンズMLを形成する。
【0011】上記の固体撮像装置Aにおいて、フォトダ
イオード103aに蓄積された電荷は、トランスファー
ゲート103bを通って垂直電荷転送路105に転送さ
れる。
【0012】電荷は、垂直電荷転送路105を垂直方向
に転送され、水平電荷転送路107に転送される。水平
電荷転送路107に転送された電荷は出力アンプ111
方向に転送される。電荷に対応した信号電圧が出力アン
プ111において増幅されて外部に出力される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】フォトダイオード(光
電変換素子)に強い光が入射すると、信号電荷はあふ
れ、周囲の画素に余った電荷が入り込む。光が当たらな
い部分まで明るく膨らむ、いわゆるブルーミング現象が
生じる。過剰の電荷が、電荷を転送中のCCD垂直電荷
転送路に漏れ込むと垂直方向に広がって垂直の縞となっ
て画質を損なうことになる。
【0014】上記の現象を避けるために従来のCCDを
用いた固体撮像装置においては、フォトダイオードと水
平方向に隣接した横型オーバーフロードレインを設けて
いる。
【0015】横型オーバーフロードレインに電圧を印加
することにより、フォトダイオード中に蓄積された余剰
な電荷を引き抜いて捨て去るようにしていた。
【0016】ところで、横型オーバーフロードレインを
設けると、その分だけフォトダイオードを含む感光部の
占有面積を狭くせざるを得ない。最近、固体撮像装置に
おける高画素数化の流れに沿うように、縦型オーバーフ
ロードレイン構造が用いられるようになってきた。
【0017】図10に示す縦型オーバーフロードレイン
構造においては、フォトダイオード又は垂直電荷転送路
中の過剰な電荷は、縦方向(基板側)に引き抜く。縦型
オーバーフロードレイン構造では、n型半導体層112
又は垂直電荷転送路105とpウェル層115とn型半
導体基板101とに沿って、n+pn縦型バイポーラト
ランジスタと同様の構造が形成されている。
【0018】pウェル層115とn型半導体層112と
により形成されたp−n接合を有するフォトダイオード
103aに強い光が入射すると、n型半導体層112の
ポテンシャルが上がり、n+p接合の電位差が小さくな
る。フォトダイオード又は垂直電荷転送路中の過剰な電
荷を引き抜く際には、pウェル層115とn型半導体基
板101との間に逆バイアスの基板電圧Vsubを印加
する。
【0019】pウェル層115とn型半導体基板101
との間に逆バイアス電圧を加えることにより、n型半導
体基板101のポテンシャルが下がり、pウェル層11
5を空乏化する。必要以上の過剰電荷は、縦型バイポー
ラトランジスタを形成するn +(n型半導体層111又
は垂直電荷転送路105)−p(pウェル層115)−
n(n型半導体基板101)の経路を通ってn型半導体
基板101側に引き抜かれる。
【0020】上記の縦型オーバーフロードレイン構造に
よって、余剰電荷が他の画素や転送電極に入り込む前に
基板側に引き抜くことができ、ブルーミングを抑えつ
つ、感光部を有効利用することができる。
【0021】しかしながら、固体撮像装置のフォトダイ
オードの飽和領域における光電変換特性のバラツキを制
御することはできなかった。従って、画素間飽和ムラの
存在を前提とした使い方をせざるを得なかった。
【0022】図11に、上記の構造を有する固体撮像装
置A内に形成されている複数のフォトダイオードの光電
変換特性を示す。
【0023】横軸はフォトダイオードに入射する入射光
量を示し、縦軸はフォトダイオードから出力される出力
信号電圧を示す。
【0024】特性線A1、A2、A3は、それぞれ同一
固体撮像装置内の異なる3つのフォトダイオードの特性
を示す。
【0025】フォトダイオードの光電変換特性は、入射
光量が比較的少ない状態にある線形領域R1と入射光量
が多い状態にある飽和領域R2との大別される。線形領
域R1においては、入射光量と出力信号電圧とがほぼ比
例する。飽和領域R2においては、入射光量が増加して
も出力信号電圧があまり増加せず飽和する領域である。
【0026】線形領域R1では、各フォトダイオードの
特性A1、A2、A3は、ほぼ同じである。飽和領域R
2では、各フォトダイオードの特性A1、A2、A3が
大きく異なっている。飽和領域R2を用いると、各フォ
トダイオード間で特性がばらつくため、飽和領域R2を
利用していなかった。
【0027】一般的なフォトダイオードにおいては、線
形領域R1は、入射光量が、例えば2,000カンデラ
/m2以下の領域である。飽和領域R2は、入射光量
が、例えば2,000カンデラ/m2から20,000
カンデラ/m2までの領域である。線形領域R1のみを
用いると、当然、ダイナミックレンジは狭くなる。
【0028】本発明の目的は、フォトダイオードの線形
領域のみならず、飽和領域をも利用できるようにして、
広いダイナミックレンジを有する固体撮像装置を提供す
ることにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明の一観点によれ
ば、第1導電型半導体基板と、前記第1導電型半導体基
板上に形成され、深さ方向にほぼフラットなバリア高さ
を有する第1のポテンシャルバリア層と、前記第1のポ
テンシャルバリア層の上に形成された第2導電型のウェ
ル層と、前記第2導電型ウェル層内の表面近傍領域に列
方向及び行方向に整列した行列状に配置され、前記第2
導電型ウェル層とともに光電変換素子を形成する第1の
第1導電型半導体層と、前記第2導電型ウェル層内にお
いて、前記列方向に整列した前記第1の第1導電型半導
体層に行方向に近接して形成され、前記光電変換素子に
蓄積された電荷を転送する垂直電荷転送路を形成する第
2の第1導電型半導体層とを含む固体撮像装置が提供さ
れる。
【0030】本発明の他の観点によれば、第1導電型半
導体基板と、前記第1導電型半導体基板上に形成され、
深さ方向にほぼフラットなバリア高さを有する第1のポ
テンシャルバリア層と、前記第1のポテンシャルバリア
層の上に形成された第2導電型のウェル層と、前記第2
導電型ウェル層内の表面近傍領域に列方向及び行方向に
整列した行列状に配置され、前記第2導電型ウェル層と
ともに光電変換素子を形成する第1の第1導電型半導体
層と、前記第2導電型ウェル層内において、列方向に整
列した前記第1の第1導電型半導体層に行方向に近接し
て形成され、前記光電変換素子に蓄積された電荷を転送
する垂直電荷転送路を形成する第2の第1導電型半導体
層とを含み、前記光電変換素子、前記垂直電荷転送路を
含む撮像部における前記第2導電型ウェル層の不純物濃
度と、その周辺部における前記第2導電型ウェル層の不
純物濃度とが異なる固体撮像装置が提供される。
【0031】本発明のさらに別の観点によれば、第1導
電型半導体基板と、前記第1導電型半導体基板上に形成
され、深さ方向にほぼフラットなバリア高さを有する第
1のポテンシャルバリア層と、前記第1のポテンシャル
バリア層の上に形成された第2導電型のウェル層と、前
記第2導電型ウェル層内の表面近傍領域に二次元平面上
の一方向に整列配置され、複数の前記第2導電型ウェル
層とともに光電変換素子列を形成する複数の第1の第1
導電型半導体層と、前記第2導電型ウェル層内におい
て、前記第1の第1導電型半導体層に水平方向に近接し
て形成され、前記光電変換素子に蓄積された電荷を転送
する電荷転送路を形成する第2の第1導電型半導体層と
を含む固体撮像装置が提供される。
【0032】
【発明の実施の形態】飽和領域R2における各フォトダ
イオード間の光電変換特性のばらつきを生じさせる原因
について以下に考察する。
【0033】本願発明者は、上記ばらつきの原因とし
て、以下の3点に着目した。
【0034】a)画素分離層におけるバリアの変動 p型半導体により形成される画素分離層117(図1
0)により形成される第1のバリアの変動が存在する
と、フォトダイオード103aのn型半導体層112に
蓄積された電子が第1のバリアを越えて別の領域に移動
することが考えられる。フォトダイオード103a間で
第1のバリアの高さが変動すると、飽和領域R2におけ
る光電変換特性にばらつきが生じる。
【0035】画素分離層117を高濃度にすることによ
り、第1のバリアのバリア高さを十分に高くすることが
可能であり、このような方法により、第1のバリアの高
さの変動に起因するフォトダイオード103a間の光電
変換特性のばらつきを抑えることが可能と考えられる。
【0036】b)トランスファーゲートにおけるバリア
の変動 トランスファーゲート103b(図9、図10)により
形成される第2のバリアの高さは、垂直電荷転送電極1
03cに印加する電圧により変化させることができる。
【0037】具体的には、フォトダイオード103aに
電荷を蓄積する時(露光時)に、垂直電荷転送電極に高
い負の電圧を印加することにより第2のバリアの高さを
十分高くすることが可能になる。このような方法によ
り、第2のバリアの高さが変動することによる各フォト
ダイオード間の光電変換特性のばらつきを抑えることが
可能と考えられる。
【0038】c)pウェルバリアにおけるバリアの変動 pウェル層115(図10)により形成される第3のバ
リアの高さは、pウェル層内のp型不純物の濃度により
決まる。
【0039】図10には、フォトダイオード103aの
領域を縦方向に切断した場合の、半導体基板101から
n型半導体層112までのポテンシャルが断面図と併せ
て示されている。
【0040】n型半導体基板101は、例えば基板裏面
に形成された電極(図示せず)により基板電位Vsub
に設定されている。
【0041】電子に対するポテンシャルは、pウェル層
115内において高くなり、n型半導体層112内にお
いて低くなる。n型半導体基板101とpウェル層11
5との界面、pウェル層115とn型半導体層112と
の界面に空乏層が形成される。pウェル層内においてポ
テンシャル高さがピーク値Vaを有する。
【0042】pウェル層115におけるp型不純物濃度
は、それほど高くすることができない。何故ならば、p
ウェル層115内にフォトダイオード103aを形成す
るために、n型半導体層112を形成する必要があるか
らである。
【0043】バリア高さVaは、p型不純物濃度に大き
く依存する。p型不純物濃度自体とそれと関連する上記
の両方の界面における空乏層の幅とに依存する。
【0044】p型不純物濃度自体が低くなると、バリア
高さVaは低くなる。また、p型不純物濃度が低くなる
ほど、pウェル層115内に延びる空乏層の幅が大きく
なる。ポテンシャルの傾斜部の幅が拡がり、バリアの頂
上部の一定ポテンシャルを有する領域の幅は狭くなる。
n型半導体層112のポテンシャルの変化によりバリア
頂上部のポテンシャルも変化しやすくなる。
【0045】従って、各フォトダイオード領域内におい
て、たとえ、わずかでもp型不純物濃度のバラツキが存
在すれば、飽和領域R2における光電変換特性が大きく
異なることになる。
【0046】また、p型不純物イオンをイオン注入法に
より半導体基板101の表面近傍に打ち込むことによ
り、後に形成されるn型半導体層112との界面付近に
おいてp型不純物濃度が比較的高くなるようにpウェル
層115を形成する方法も考えられる。しかしながら、
イオン注入法によりpウェル層を形成すると、p型不純
物の濃度が深さ方向にガウス分布となる。
【0047】従って、pウェル層内に存在するポテンシ
ャルバリアの高さVaは一層ばらつきやすくなる。
【0048】上記のような考察に基づき、発明者はpウ
ェル層内に、安定したポテンシャルバリアの高さVaを
確保するための構造を設けることを考えた。
【0049】図1及び図2に基づき、本実施の形態によ
る固体撮像装置について説明する。
【0050】図1は、CCD方式による固体撮像装置B
の概略的な平面図を示す。
【0051】固体撮像装置Bは、いわゆるエリアセンサ
であり、半導体基板1表面の2次元平面上において、行
方向及び列方向に整列して配置された複数の画素3を含
む。
【0052】画素3は、光電変換素子(フォトダイオー
ド)3aを含む。列方向に並ぶ複数の光電変換素子3a
に近接して、複数本の垂直電荷転送路5が垂直方向に延
びている。光電変換素子3aと垂直電荷転送路5との間
に、トランスファーゲート3bが設けられている。
【0053】垂直電荷転送路5の一端に、水平電荷転送
路7が設けられている。水平電荷転送路7の一端に、出
力アンプ11が設けられている。
【0054】尚、本明細書中において、「画素(光電変
換素子)が2次元平面上において行方向及び列方向に整
列して配置されている」固体撮像装置とは、単純正方行
列的配置のみでなく、千鳥格子的配置等も含むものとす
る。たとえば、垂直方向に第1の画素ピッチで整列配置
された複数の画素を含む第1の画素列と、その第1の画
素列に対して垂直方向に第1の画素ピッチの1/2画素
ずらして整列配置された複数の画素を含み、第1の画素
列に対して水平方向に第2の画素ピッチで隣接して配置
された第2の画素列とを含むような、いわゆる画素ずら
しの構造の固体撮像装置も、行方向及び列方向に整列し
て配置された画素を有するものとする。
【0055】また、ほぼ正方形の形状を有し、向かい合
う2辺が垂直方向に延びており、かつ、他の向かい合う
2辺が水平方向に延びている複数の画素(光電変換素
子)が2次元平面上に配置されている構造を例にして説
明したが、ほぼ正方形ないし菱形の形状を有し、向かい
合う2つの頂点が垂直方向に延びる仮想線に沿って並ん
でおり、かつ、他の向かい合う2つの頂点が水平方向に
延びる仮想線に沿って並んでいる複数の画素(光電変換
素子)が2次元平面上に配置されている構造、正六角形
や正八角形を含む多角形の画素(光電変換素子)が2次
元平面上に配置されている構造を用いることもできる。
【0056】図2に、図1のII−II線断面図と、こ
の断面図で示される固体撮像装置BのIIa−IIa線
におけるポテンシャルを示す。
【0057】固体撮像装置Bは、n型不純物がドーピン
グされた半導体基板(n型半導体基板)1上に、p型不
純物がドーピングされたp型半導体層14と、同じくp
型不純物がドーピングされたpウェル層15とが形成さ
れている。p型半導体層14の不純物濃度は、pウェル
層15の不純物濃度に比べて高い。
【0058】n型半導体基板1の不純物濃度は、例えば
1×1015cm-3である。
【0059】pウェル層15の不純物濃度は、1016
-3台であり、例えば5×1016cm-3である。pウェ
ル層15の厚さは例えば2μmである。
【0060】p型半導体層14の不純物濃度は、pウェ
ル層15の不純物濃度よりも約4倍程度高く、一般的に
は、1017cm-3台であり、例えば2×1017cm-3
ある。厚さは例えば2μmである。
【0061】p型半導体層14は、好ましくは、深さ方
向(厚さ方向)にほぼ均一な濃度で形成されていること
が好ましい。深さ方向(厚さ方向)に均一な濃度で形成
するためには、p型半導体層14をエピタキシャル成長
することが好ましい。
【0062】深さ方向(厚さ方向)に均一な濃度で形成
するための別の方法として、多重イオン注入法がある。
多重イオン注入法は、まずpウェル層15を形成してお
き、深さ方向に沿ってほぼ均一なp型不純物層が形成で
きるように、p型不純物(例えばN)を、異なる加速エ
ネルギーで数回にわたってイオン注入する。イオン注入
法により形成される不純物の濃度プロファイルは、概
略、深さ(厚さ)方向にほぼガウス分布を示す。上記の
多重イオン注入法を用いると、深さ方向に沿ってほぼ均
一な濃度分布を有するp型不純物層14を形成すること
が可能である。
【0063】pウェル層15内に、高濃度のp型不純物
がドーピングされた画素分離層17が形成されている。
【0064】水平方向に隣接する画素分離層17、17
間にn型不純物がドーピングされた垂直電荷転送路5と
垂直電荷転送路5に近接して形成される高濃度のn型半
導体層12とが形成される。n型半導体層12とpウェ
ル層15とによりp−n接合を有するフォトダイオード
3aが形成されている。換言すれば、垂直電荷転送路5
の外側とn型半導体層12の外側とに画素分離領域が形
成されている。画素分離層17のp型不純物濃度は、例
えば5×1018cm-3である。画素分離層17とn型半
導体層12との間に形成されるポテンシャルバリア高さ
は、Siを半導体材料として用いた場合には、約1.1
2eV程度である。
【0065】n型半導体層12と垂直電荷転送路5用n
型半導体層との間にトランスファーゲート3bが画定さ
れている。
【0066】pウェル層15上に薄い酸化膜21が形成
される。酸化膜21上であって、トランスファーゲート
3bと垂直電荷転送路5を形成するn型半導体層との上
に多結晶シリコンを用いた垂直電荷転送電極3cが形成
されている。
【0067】その上に、層間絶縁膜24を介してフォト
ダイオード3a領域に開口部を有する遮光膜25が形成
されている。その上に平坦化膜Hを形成した後、カラー
フィルタCF、マイクロレンズMLを形成する。
【0068】上記の構造によれば、n型半導体基板1と
pウェル層15との間に、深さ方向に沿ってほぼ均一な
ポテンシャルプロファイルを有するバリア層(p型不純
物層14)が形成される。
【0069】図3に、Siを材料とした場合における、
上記構造を製造するための工程を示す。
【0070】第1のステップS1において、n型Si基
板を準備する。n型Si基板の表面を、例えばHF−H
NO3の混合液を用いて処理する。表面の歪み層や自然
酸化膜が除去される。
【0071】第2のステップS2において、n型Si基
板を例えばシリカガラスで形成されたエピタキシャル成
長室内に設置する。H2ガスとHClガスとの混合ガス
を用いて1200℃においてn型Si基板の表面処理を
行う。表面の自然酸化膜や金属汚染が除去される。
【0072】第3のステップS3において、p型半導体
層14をエピタキシャル成長する。単結晶Si層のエピ
タキシャル成長法としては、種々の方法が知られてい
る。
【0073】例えば、以下の反応式(1)に基づくモノ
シラン(SiH4)の熱分解法を用いることができる。
【0074】 SiH4(g)→ Si(c) + 2H2(g) (1) 上記の反応を、例えば1000℃で行う。結晶成長速度
は、例えば0.8μm/分である。成長温度を変化させ
ることにより成長速度を制御することができる。
【0075】p型不純物としては、例えばBが用いられ
る。上記(1)式に基づく反応中において、例えば、ジ
ボラン(B26)を用いてBをドーピングする。
【0076】第4のステップS4において、pウェル層
15をエピタキシャル成長する。単結晶Si層のエピタ
キシャル成長法は、上記ステップS4において用いた方
法と同じ方法を用いることができる。但し、Bのドープ
量は減少させる。pウェル層15の厚さは例えば、約2
μmである。
【0077】第5のステップS5において、高濃度のp
型半導体層からなる画素分離領域17を形成する。
【0078】高濃度のp型半導体層からなる画素分離層
17は、Bイオンを加速エネルギー2MeV、ドーズ量
1×1016cm-2でイオン注入することにより形成す
る。
【0079】画素分離層17は、pウェル層15を貫通
し、少なくともp型半導体層14の表面に到達する深さ
まで形成する。
【0080】実際には、加速エネルギーを200ke
V、500keVとしたイオン注入が別の工程で行われ
る。実質的に、加速エネルギーを変化させて多重イオン
注入を行っていることになる。基板表面からp型半導体
層にかけて、深さ方向にほぼ一定で、かつ、高いp型不
純物濃度を有する層を形成することができる。
【0081】尚、画素分離層17は、pウェル層15内
に少なくともp型半導体層14の表面まで到達する溝を
形成した後に、この溝の中に絶縁膜を充填することによ
り形成しても良い。
【0082】ステップS6において、n型半導体層をイ
オン注入法により形成する。
【0083】フォトダイオード用のn型半導体層12
は、例えばPイオンを加速エネルギー200keV、ド
ーズ量5×1014cm-2の条件でイオン注入することに
より形成する。
【0084】垂直電荷転送路用のn型半導体層5は、例
えばPイオンを加速エネルギー500keV、ドーズ量
1×1014cm-2の条件でイオン注入することにより形
成する。
【0085】イオン注入後に例えば600℃〜1000
℃の間の温度で、注入イオンを活性化するためのアニー
ルを行う。
【0086】ステップS7において、pウェル層15の
表面に酸化膜21を形成する。酸化膜21は、例えば、
熱酸化法により1000℃で形成する。
【0087】ステップS8において、垂直電荷転送電極
及び水平電荷転送電極用の多結晶シリコン層(図2にお
いては、垂直電荷転送電極用の多結晶シリコン層3cの
みが示されている。)を堆積し、加工する。
【0088】尚、第1層目の多結晶シリコン層(1ポ
リ)と第2層目の多結晶シリコン層(2ポリ)との間に
も、熱酸化法などにより絶縁膜が形成される。
【0089】ステップS9において、層間絶縁膜24を
形成する。層間絶縁膜24としては、例えばスパッタ法
により形成された酸化膜又窒化膜を用いる。層間絶縁膜
24の厚さは、例えば1μmである。
【0090】ステップS10において、例えばAlによ
り遮光膜25が形成される。遮光膜25は、フォトダイ
オードの受光部に開口が形成されている。
【0091】遮光膜25の開口の上部にカラーフィルタ
CF、マイクロレンズML等が形成される。
【0092】上記の固体撮像装置Bにおいて、フォトダ
イオード3aに蓄積された電荷は、トランスファーゲー
ト3bを通って垂直電荷転送路5に転送される。
【0093】電荷は、垂直電荷転送路5を垂直方向に転
送され、水平電荷転送路7に転送される。水平電荷転送
路7に転送された電荷は出力アンプ11方向に転送され
る。電荷による信号電圧は出力アンプ11において増幅
されて外部に出力される。
【0094】図2に、フォトダイオード3aの領域を縦
方向に切断した場合の、半導体基板1からn型半導体層
12までのIIa−IIa線に沿ったポテンシャルを併
せて示す。
【0095】n型半導体基板1は、低抵抗率であり、例
えば基板裏面に形成された電極(図示せず)により基板
電位Vsubに設定されている。
【0096】深さ方向のポテンシャル形状は、p型半導
体層14において高くなり、深さ方向(厚さ方向)にほ
ぼフラットなポテンシャル形状を有するポテンシャルバ
リア(ポテンシャルバリアの高さVB)が形成される。
尚、「ほぼフラットなポテンシャル形状」とは、完全に
フラットなポテンシャル形状のみならず、多少のポテン
シャルの傾斜がある場合を含むものとする。また、例え
ば加速エネルギーを変化させて数回以上のイオン注入を
行ういわゆる多重イオン注入法によりポテンシャルバリ
アを形成した場合のように、ポテンシャル高さに多少の
変化がある場合も含まれる。要するに、pウェル層15
内に多少の不純物濃度のバラツキが生じていても、飽和
電圧にはほとんど影響を与えない程度にフラットであれ
ば良い。
【0097】pウェル15内におけるポテンシャル(V
a)はp型半導体層15における高さVBに比べて低く
なる。n型半導体層12内におけるポテンシャルは、p
ウェル15内におけるポテンシャル(Va)に比べてさ
らに低くなる。n型半導体基板1とp型半導体層14と
の界面近傍、p型半導体層14とpウェル15との界面
近傍、pウェル15とn型半導体層12との界面近傍に
空乏層が形成される。
【0098】n型半導体層12内に蓄積される電荷量に
最も大きな影響を与えるのは、n型半導体層12とn型
半導体基板1との間において最も高いポテンシャルを有
する領域、すなわち、p型半導体層14が存在する領域
である。
【0099】p型半導体層14における不純物濃度自体
が高いため、バリア高さVBが高くなる。上記のドーピ
ング濃度の例によれば、ポテンシャルVaは、約1.0
2eV、ポテンシャルVBは、約1.06eVである。
図7に示す構造に比べて最も高いポテンシャル高さは、
約0.04eV高くなる。
【0100】加えて、p型半導体層14中においては、
ポテンシャルバリアの高さVBは厚さ方向にほぼ均一で
ある。さらに、p型半導体層14とpウェル層15との
間の界面における空乏層の幅も狭くなる。バリア高さV
Bが深さ方向に均一な領域が広く、かつ、空乏層も狭い
ため、ポテンシャルバリアの高さVBに関して、電位の
変動が生じにくい。
【0101】従って、各フォトダイオード領域内におい
て、pウェル層15内にp型不純物濃度、従ってpウェ
ル層のポテンシャルVaに多少のバラツキが存在して
も、n型半導体層12内に蓄積される電荷量に関して
は、p型半導体層14のポテンシャルVbが支配的とな
る。
【0102】画素分離層17の不純物濃度は、p型半導
体層14の不純物濃度よりも高い。
【0103】n型半導体層12とpウェル層15との間
のバリア(第1のバリア)のバリア高さも十分に高い。
従って、第1のバリアの高さの変動に起因するフォトダ
イオード3a間の光電変換特性のばらつきも抑えること
が可能である。
【0104】加えて、フォトダイオード3aに電荷を蓄
積する時(露光時)に、垂直電荷転送電極3cに高い負
の電圧を印加する。トランスファーゲート3bにより形
成されるバリア(第2のバリア)の高さも十分高くな
る。従って、第2のバリアの高さ変動に起因するフォト
ダイオード3a間の光電変換特性のばらつきを抑えるこ
とが可能である。
【0105】図4に、上記の固体撮像装置に形成されて
いるフォトダイオード3aの光電変換特性A1,A2、
A3を示す。
【0106】線形領域R1においてのみならず、飽和領
域R2においても、各フォトダイオード間の光電変換特
性にはほとんどばらつきが生じていない。
【0107】従って、線形領域R1から飽和領域R2に
かけての広い入射光量にわたって、各フォトダイオード
間で均一な出力信号電圧を得ることができ、ダイナミッ
クレンジを広げることができる。
【0108】加えて、pウェル層とは別に、高濃度のp
型半導体層を挿入することにより、従来の構造に比べて
ポテンシャルバリアの高さを高くすることができる。
【0109】従って、同じフォトダイオードの受光面積
で比べた場合に、線形領域R1の幅自体も広くすること
ができる。
【0110】以上説明したように、上記第1の実施の形
態による固体撮像装置においては、線形領域のみならず
飽和領域R2における光電変換特性も各フォトダイオー
ド間でほとんど一定になる。従って、上記の固体撮像装
置を用いれば、線形領域だけではなく飽和領域をも利用
することが可能となる。固体撮像装置におけるダイナミ
ックレンジを広げることができる。
【0111】加えて、フォトダイオードと垂直電荷転送
路との境界部分における遮光の不完全性や多重反射によ
る側面からの光の混入等の要因によって生じる光の混入
に起因するスミア現象と、基板側へ電荷を引き抜く際に
おけるpウェル層のバリア高さの変動に起因する蓄積電
荷量の変動現象とを分離することができる。スミア現象
の程度を精度良く把握することができる。
【0112】次に、第1の実施の形態による固体撮像装
置の第1の変形例について図5に基づき説明する。
【0113】図5は、固体撮像装置Cと、固体撮像装置
CのVa−Va線断面に沿ったポテンシャルプロファイ
ルとを示す。
【0114】図5に示す固体撮像装置Cにおいて、図2
の示す固体撮像装置Bと同じ構成要素には同じ符号を付
して、その詳細な説明は省略する。
【0115】図5に示す固体撮像装置Cは、n型半導体
基板1とpウェル層15との間に形成されるp型半導体
層14が、n型半導体基板1側に形成される第1のp型
半導体層14aとその上に形成される第2のp型半導体
層14bとの、少なくとも2層を含んでいる点で図2に
示す固体撮像装置Bと異なる。その他の構成要素、及び
それらの各パラメータ(p型又はn型の不純物の種類、
不純物濃度、層の厚さ等)は図2に示す実施例同様で良
い。
【0116】第1のp型半導体層14aのp型不純物濃
度は、2×1018cm-3であり、厚さは1μmである。
第2のp型半導体層14bのp型不純物濃度は、5×1
18cm-3であり、厚さは1μmである。p型半導体層
14中におけるp型不純物濃度は、第1のp型半導体層
14a内及び第2のp型半導体層14b内において、そ
れぞれ、ほぼ均一である。
【0117】第1のp型半導体層14a及び第2のp型
半導体層14bは、好ましくは、上述のエピタキシャル
成長法により形成する。加速エネルギーを変化させて数
回以上のイオン注入を行う多重イオン注入法を用いても
良い。
【0118】図5に、フォトダイオード3aの領域を縦
方向に切断した場合の、半導体基板1からn型半導体層
12までのVa−Vb線に沿ったポテンシャルを併せて
示す。
【0119】n型半導体基板1は、基板電位Vsubに
設定される。
【0120】深さ方向のポテンシャル形状は、第1のp
型半導体層14aにおいて高くなり深さ方向(厚さ方
向)にほぼ均一なポテンシャルプロファイル(ポテンシ
ャル:VB1)が形成される。第2のp型半導体層14
bにおいては、ポテンシャルの高さはさらに高くなり、
深さ方向(厚さ方向)にほぼ均一なポテンシャルプロフ
ァイル(ポテンシャル:VB2)が形成される。
【0121】pウェル15内におけるポテンシャル(V
a)はp型半導体層14におけるポテンシャル高さ(V
B1、VB2)に比べて低くなる。n型半導体層12内
におけるポテンシャルは、pウェル15内におけるポテ
ンシャル(Va)に比べてさらに低くなる。
【0122】n型半導体基板1、第1及び第2のp型半
導体層14a、14b、pウェル15、n型半導体層1
2の各層間の界面付近に空乏層が形成される。
【0123】図5に示す固体撮像装置Cにおいて、n型
半導体層12内に蓄積される電荷量に最も大きな影響を
与えるのは、n型半導体層12とn型半導体基板1との
間において最も高いポテンシャルを有する領域、すなわ
ち、第2のp型半導体領域14bのポテンシャルであ
る。
【0124】第2のp型半導体領域14bにおける不純
物濃度自体が高いため、バリア高さVB2が高くなる。
上記のドーピング濃度の例によれば、ポテンシャルVa
は、約1.02eV、ポテンシャルVB1は約1.04
eV、ポテンシャルVB2は、約1.06eVである。
従来の構造(図10)におけるバリア高さVaに比べて
0.04eV程度高くなる。
【0125】さらに、第1及び第2のp型半導体層14
a、14b中においては、ポテンシャルバリアの高さV
B1、VB2は厚さ方向にほぼ均一である。第2のp型
半導体領域14bとpウェル層15との間の界面におけ
る空乏層の幅も狭くなる。バリア高さVB2が深さ方向
に均一な領域が広く、かつ、空乏層も狭いため、ポテン
シャルバリアの高さVB2に関して、電位の変動の影響
を受けにくい。
【0126】フォトダイオード3aに電荷を蓄積する時
(露光時)に、垂直電荷転送電極3cに高い負の電圧を
印加すれば、トランスファーゲート3bにより形成され
るバリア(第2のバリア)の高さも十分高くなる。
【0127】加えて、画素分離層17の不純物濃度は、
第2のp型不純物層14bの不純物濃度よりも高い。
【0128】従って、上述の第1から第3までのバリア
高さの変動に起因する、各フォトダイオード3a間の光
電変換特性のばらつきを抑えることが可能である。
【0129】さらに、高濃度のp型不純物濃度を有する
第2のp型半導体層14bを形成する際に、第2のp型
半導体層14bよりもp型不純物の濃度が低い第1のp
型半導体層14aが、第2のp型半導体層14bとn型
半導体基板1との間に形成されているため、第2のp型
半導体層14b中に存在するp型不純物のn型半導体基
板1中への拡散を低減することができる。
【0130】以上説明したように、第1の実施の形態及
びその変形例による固体撮像装置B,Cにおいては、飽
和領域R2におけるフォトダイオードの光電変換特性
が、同一固体撮像装置内の各フォトダイオード間でほと
んど一定になる。
【0131】従って、上記の固体撮像装置B又は固体撮
像装置Cを用いれば、線形領域だけではなく飽和領域を
も利用することが可能となり、固体撮像装置におけるダ
イナミックレンジを広げることができる。
【0132】尚、上記の第1の実施の形態の固体撮像装
置の変形例において、第1の(p型)半導体層14a、
第2の(p型)半導体層14b、(p)ウェル層15の
全てがp型導電型半導体層である構造について説明した
が、この構造に限定されるものではない。
【0133】例えば、pウェル層15がn型不純物がド
ーピングされたn型半導体層であっても良い。また、第
2の半導体層14bのみがp型であり、第1の半導体層
14a及びウェル層15がn型であっても良い。要する
にフォトダイオード内に蓄積された荷電粒子にとってポ
テンシャルバリアとなる層が半導体基板とフォトダイオ
ードとの間に存在し、このポテンシャルが比較的高く、
かつ、ポテンシャルプロファイルがほぼ均一であれば良
い。
【0134】さらに、第1の実施の形態による固体撮像
装置B及びその変形例による固体撮像装置Cにおいて、
p型半導体層14の厚さとして2μmを例示した。p型
半導体層14の厚さは、2μmよりも薄くても良い。但
し、n型半導体基板1に対して高い正の電圧、例えば1
0V程度の電圧を印加した場合においても、ほぼ均一な
ポテンシャルプロファイルを有する領域が少なくとも
0.1μmから0.2μm程度は残ることが望ましい。
フォトダイオードに過剰に蓄積された電子は、ポテンシ
ャルバリア層を拡散により移動する。ほぼ均一なポテン
シャルプロファイルを有する領域が厚すぎると、電子の
引き抜きに要する時間が増大する。従って、ほぼ均一な
ポテンシャルプロファイルを有する領域の厚さは、動作
状態においてあまり厚すぎない方がよい。
【0135】次に、本発明の第2の実施の形態による固
体撮像装置について、図6及び図7に基づいて説明す
る。
【0136】図6は、第1の実施の形態における図1に
対応する平面図であり、図7は、図6のVII−VII
線に沿う断面図である。
【0137】図6に示すように、第2の実施の形態によ
る固体撮像装置Dは、半導体基板51表面の2次元平面
上において、行方向及び列方向に整列して配置された複
数の画素53を含む。画素53は、光電変換素子(フォ
トダイオード)53aを含む。列方向に並ぶ複数の各光
電変換素子列53aに近接して、垂直電荷転送路65が
それぞれ垂直方向に延びている。光電変換素子53aと
垂直電荷転送路65との間に、トランスファーゲート5
3bが設けられている。
【0138】垂直電荷転送路65の一端に、水平電荷転
送路67が設けられている。水平電荷転送路67の一端
に、出力アンプ68が設けられている。
【0139】図7に、図6のVII−VII線に沿った
断面図を示す。
【0140】図7に示すように、固体撮像装置Dは、n
型不純物がドーピングされた半導体基板(n型半導体基
板)51と、その上に形成されたp型不純物がドーピン
グされたp型半導体層54と、同じくp型不純物がドー
ピングされたpウェル層55とを含む。以下、図6を参
照しつつ、図7に基づいて固体撮像装置Dの構造につい
て詳細に説明する。
【0141】固体撮像装置Dは、線L1(図6、図7)
を境界線として、撮像部Xと周辺部Yとに分けて考える
ことができる。撮像部Xに、光電変換素子53aを含む
画素53及び垂直電荷転送路65等が形成されている。
周辺部Yに、水平電荷転送路67及び出力アンプ71等
が形成されている。
【0142】撮像部Xに第1のpウェル層55aが、周
辺部Yに第2のpウェル層55bが形成されている。第
1のpウェル層55aの不純物濃度は、第2のpウェル
層55bの不純物濃度に比べて低くなっている。
【0143】周辺部Yのpウェル層55bの不純物濃度
を高くする理由は、周辺部にはフォトダイオードを形成
しないため、光電変換のために必要な所定の厚さの空乏
層を形成する必要がなく、かつ、水平電荷転送路67の
下のp型不純物濃度を高くすれば、水平電荷転送路67
内を転送される電荷(電子)がpウェル層を突き抜けて
n型半導体基板51に抜ける、いわゆる電子のパンチス
ルー現象を防止することができるからである。
【0144】第1の実施の形態による固体撮像装置の場
合と同様に、p型半導体層54の不純物濃度は撮像部X
のpウェル層(第1のpウェル)55aの不純物濃度よ
りも高い。p型半導体層54は、好ましくは、深さ方向
(厚さ方向)にほぼ均一な濃度で形成されていることが
好ましい。
【0145】第1のpウェル層55a内に、n型不純物
がドーピングされた垂直電荷転送路65が形成されてい
る。第2のpウェル層67a内に、n型不純物がドーピ
ングされた水平電荷転送路67が形成されている。垂直
電荷転送路65と水平電荷転送路67との間には、n型
不純物がドーピングされ垂直電荷転送路65から水平電
荷転送路67へと電荷を転送する電荷転送部66が形成
されている。絶縁膜61を介して、垂直電荷転送路65
上に垂直電荷転送電極65aが、電荷転送部66上に電
荷転送電極66aが、水平電荷転送路67上に水平電荷
転送電極67aが形成されている。
【0146】第1のpウェル層55a内のフィールド領
域には、高濃度のp型不純物がドーピングされた画素分
離層が形成される。
【0147】撮像部X及び周辺部Yを除く領域の少なく
とも一部の領域(電極引き出し領域)Zに、高濃度のn
型半導体層71、73が形成されている。高濃度のn型
半導体層71、73は、表面から少なくともn型半導体
基板51の表面まで形成されている。高濃度のn型半導
体層71、73により、n型半導体基板51に対して電
気的接続を形成することができ、表面側から基板バイア
スを印加することができる。
【0148】次に、上記の構造を有する固体撮像装置D
の製造方法について説明する。尚、基本的な製造工程
は、第1の実施の形態において説明した製造工程と同様
である。第1の実施の形態による固体撮像装置の製造方
法と同じ工程は簡単に説明し、それと異なる工程をより
詳細に説明する。
【0149】まず、n型半導体基板51を準備する。n
型半導体基板51の不純物濃度は、例えば1×1015
-3である。
【0150】n型半導体基板51上に、エピタキシャル
成長法を用いて、p型半導体層54を成長する。p型半
導体層54の不純物濃度は、1016cm-3台であり、例
えば5×1016cm-3である。厚さは例えば2μmであ
る。
【0151】好ましくは、p型半導体層54の不純物濃
度は深さ方向にほぼ等しい。深さ方向(厚さ方向)に均
一な濃度で形成するためには、p型半導体層54をエピ
タキシャル成長する方法が好ましい。
【0152】深さ方向(厚さ方向)に均一な濃度で形成
するためのその他の方法としては、いわゆる多重イオン
注入法を用いることも可能である。イオン注入法により
形成される不純物の濃度プロファイルは、概略、深さ
(厚さ)方向にガウス分布を示す。イオン注入を異なる
加速エネルギーで数回にわたって行うと、深さ方向にほ
ぼ均一な濃度分布を有するp型不純物層54を形成する
ことが可能である。
【0153】次に、p型半導体層上にpウェル層55を
形成する。pウェル層55中のp型不純物の濃度は10
17cm-3台であり、例えば、2×1017cm-3である。
pウェル層15の厚さは例えば2μmである。
【0154】周辺部Yに開口を有するパターンを、例え
ば酸化膜により形成する。酸化膜により形成されたパタ
ーンをマスクとして、周辺部Yのpウェル層55をエッ
チングにより除去する。撮像部Xには、第1のpウェル
層55aが残る。
【0155】この時点でn型不純物のイオン注入を行
う。周辺部Yのpウェル層55がエッチングされている
ため、露出された表面付近にn型不純物濃度のピークが
くるようにイオン注入すれば良い。深さ方向に対する制
御性良くn型半導体領域71を形成できる。
【0156】エッチングに用いた酸化膜パターンをマス
クとして、周辺部Yのp型半導体層54上に、選択成長
法により第2のpウェル層55bを形成する。第2のp
ウェル層55aの不純物濃度は、第1のpウェル層55
bの不純物濃度に比べて高い。
【0157】第2のpウェル層55bのp型不純物濃度
は、2×1017cm-3である。第2のpウェル層55b
の厚さは2μmである。
【0158】次に、高濃度のp型半導体層からなる画素
分離領域を例えばイオン注入法により形成する。画素分
離層は、pウェル層55を貫通し、少なくともp型半導
体層54の表面に到達する深さまで形成する。画素分離
層におけるp型不純物濃度は、例えば5×1018cm-3
である。
【0159】尚、画素分離層は、pウェル層55内に少
なくともp型半導体層54の表面まで到達する溝を形成
した後に、この溝の中に絶縁膜を充填することにより形
成しても良い。
【0160】次に、n型半導体層をイオン注入法により
形成する。
【0161】フォトダイオード53a用のn型半導体層
は、例えばPイオンを加速エネルギー1MeV、ドーズ
量5×1014cm-2の条件でイオン注入することにより
形成する。
【0162】垂直電荷転送路65用のn型半導体層は、
例えばPイオンを加速エネルギー500keV、ドーズ
量1×1015cm-2の条件でイオン注入することにより
形成する。
【0163】電極引き出し領域Zに既に形成されている
n型半導体層71の上の領域に、P又はAsイオンを高
エネルギー、かつ、高濃度でイオン注入することによ
り、高濃度のn型半導体層73を形成することができ
る。
【0164】イオン注入後に、例えば600℃〜100
0℃の間の温度で、注入イオンを活性化するためのアニ
ールを行う。
【0165】pウェル層55の上に酸化膜61を形成す
る。酸化膜の厚さは例えば1μmである。
【0166】垂直電荷転送電極65a、電荷転送電極6
6a及び水平電荷転送電極67a用の多結晶シリコン層
を堆積し、加工する。尚、第1層目の多結晶シリコン層
(1ポリ)と第2層目の多結晶シリコン層(2ポリ)と
で上記の電荷転送電極65a、66a、67aを形成す
る場合には、第1層目と第2層目の多結晶シリコン層の
間に絶縁膜が形成される。
【0167】多結晶シリコン層上に、層間絶縁膜を形成
する。層間絶縁膜としては、例えばスパッタ法により形
成された酸化膜又窒化膜を用いる。層間絶縁膜の厚さ
は、例えば1μmである。
【0168】次いで、例えばAlにより遮光膜が形成さ
れる。遮光膜は、フォトダイオードの受光部に開口が形
成されている。
【0169】遮光膜の開口の上部にカラーフィルタ、マ
イクロレンズ等が形成される。
【0170】尚、上記第1及び第2の実施の形態による
固体撮像装置において、p型半導体層は、Siに限定さ
れない。例えば、Siよりもバンドギャップの広いSi
Cを用いても良い。
【0171】また、半導体基板の導電型をn型とし、ウ
ェル層の導電型をp型とした固体撮像装置について説明
したが、本発明の固体撮像装置は、p型半導体基板を用
い、ウェル層の導電型をn型とした固体撮像装置に適用
することも可能である。
【0172】次に、本発明の第3の実施の形態による固
体撮像装置について、図8に基づき説明する。
【0173】図8に示す固体撮像装置Eは、ラインセン
サーである。
【0174】図8に示すように、ラインセンサーEは、
エリアセンサーの水平電荷転送路と同様の構造を有する
1本の電荷転送路75と、電荷転送路75に近接して形
成される光電変換素子(フォトダイオード)73aと、
電荷転送路75とフォトダイオード73aとの間に形成
されたトランスファーゲート73bとを有している。
【0175】電荷転送路75は、ウェル層(W)とバリ
ア層(B)とが交互に並んだ構造を有している。フォト
ダイオード73aはトランスファーゲート73bを介し
て電荷転送路のウェル領域(W)と連絡している。ウェ
ル層(W)とバリア層(B)とは、pウェル層内に形成
されたn型半導体層である。ウェル層を形成するn型半
導体層は、バリア層を形成するn型半導体層と比べて高
いn型不純物濃度を有する。
【0176】一のフォトダイオード73aとそれと隣接
する別のフォトダイオード73aとに接続される一のウ
ェル層Wの間に、一のバリア層(B)、別のウェル層
(W)、別のバリア層(B)の3つの層が交互に並んで
いる。
【0177】フォトダイオード73a、トランスファー
ゲート73b、電荷転送路75を形成するラインセンサ
ーの断面構造(VIII−VIII線断面)は、第1の
実施の形態による固体撮像装置B,Cの断面構造(図
2、図5参照)とほぼ同様である。図2、図5の垂直電
荷転送路は、図8の電荷転送路75では、n型半導体層
がウェル層とバリア層とを形成している点を除けば、図
8にほぼ対応する構造を有する。
【0178】電荷転送路75上に、電荷転送電極77が
形成されている。ウェル層(W)上に第1層目の多結晶
シリコン(ポリシリコン)により電荷転送電極77−
1、77−3、・・・が形成されている。
【0179】上記ウェル層(W)とそれと隣接するバリ
ア層(B)との上に、層間絶縁膜を介して第2層目の多
結晶シリコンにより電荷転送電極77―2、77−4、
・・・が形成されている。
【0180】ウェル層(W)上には、第1層目と第2層
目の多結晶シリコンが層間絶縁膜を介して重なった構造
を有している。第1層目の多結晶シリコンと第2層目の
多結晶シリコンとは金属配線により電気的に接続され、
信号電圧φ1が印加可能になっている。これと隣接する
第1層目の多結晶シリコンと第2層目の多結晶シリコン
とも金属配線により電気的に接続され、信号電圧φ2が
印加可能になっている。
【0181】第1層目の多結晶シリコン層をウェル層
(W)上に形成した時点でp型の不純物をイオン注入す
れば、電荷転送路中のバリア層を第1層目の多結晶シリ
コン層をイオン注入用のマスクとして自己整合的に形成
することができる。
【0182】尚、一のフォトダイオード77aと接続さ
れる電荷転送路75のウェル層(W)及びそのウェル層
(W)に隣接するバリア層(B)上に第1層目の多結晶
シリコン(ポリシリコン)により電荷転送電極を形成
し、ウェル層(W)及びバリア層(B)に隣接して形成
されるウェル層(W)及びバリア層(B)上に、第2層
目の多結晶シリコン(ポリシリコン)により電荷転送電
極を形成しても良い。
【0183】この場合には、第1層目のポリシリコンに
より形成される電荷転送電極に信号電圧φ1が、第2層
目のポリシリコンにより形成される電荷転送電極に信号
電圧φ2が印加されるようにすれば良い。
【0184】複数のフォトダイオード73aから転送さ
れた電荷は、電荷転送路75上を2相駆動方式により、
出力アンプ81まで転送される。出力アンプ81により
信号電圧が増幅されて外部に読み出される。
【0185】図8のVIII−VIII線断面は、図2
又は図5と同様の構造である。
【0186】従って、線形領域R1においてのみなら
ず、飽和領域R2においても、各フォトダイオード73
a、73a、・・・の光電変換特性にはほとんどばらつ
きが生じない。
【0187】従って、線形領域R1から飽和領域R2に
かけての広い入射光量にわたって、各フォトダイオード
間で均一な出力信号電圧を得ることができ、ラインセン
サーにおいても、そのダイナミックレンジを広げること
ができる。
【0188】尚、第1から第3までの実施の形態による
固体撮像装置においては、n型半導体装置とpウェル層
との間にポテンシャルプロファイルがほぼ一定であるp
型半導体層を挿入している。
【0189】また、上記のp型半導体層の代わりに、例
えばSiCからなる半導体層を用いても良い。Siの3
00Kにおけるエネルギーバンドギャップ(Eg)が、
約1.12 eVであるのに対して、SiCの300K
におけるエネルギーバンドギャップは、約3eVと広
い。従って、上記のp型半導体層の代わりにSiCから
なる層を用いると、飽和領域における光電変換特性のバ
ラツキが抑えられる。
【0190】以上、上記の第1から第3までの実施の形
態においては、CCD方式の固体撮像装置を例にして説
明したが、他の固体撮像装置、例えば、CMOSセンサ
においても、光電変換部(フォトダイオード)を形成す
るpウェルとn型半導体基板との間に、均一なポテンシ
ャルプロファイルを有するバリアを形成する半導体層を
挿入することにより、光電変換特性におけるダイナミッ
クレンジを広くとることができる。
【0191】以上、本発明を実施の形態に沿って説明し
たが、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは
当業者には自明であろう。
【0192】
【発明の効果】本発明の固体撮像装置によれば、飽和領
域における各フォトダイオードの光電変換特性のバラツ
キが減少する。
【0193】従って、フォトダイオードのダイナミック
レンジを広げることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態による固体撮像装
置の平面図である。
【図2】 図1のII−II線に沿う断面図と、この断
面図のIIa−IIa線に沿うポテンシャルエネルギー
を示す。
【図3】 本発明の第1の実施の形態による固体撮像装
置の製造工程を示すフローチャートである。
【図4】 本発明の第1の実施の形態による固体撮像装
置中のフォトダイオードの光電変換特性を示す。
【図5】 本発明の第1の実施の形態による固体撮像装
置の変形例であり、図1のII−II線に沿う断面図
と、この断面図のVa−Va線に沿うポテンシャルエネ
ルギーを示す。
【図6】 本発明の第2の実施の形態による固体撮像装
置の平面図である。
【図7】 図6のVII−VII線に沿う断面図であ
る。
【図8】 本発明の第3の実施の形態によるラインセン
サーの平面図である。
【図9】 従来の固体撮像装置の平面図である。
【図10】 図9のX−X線に沿う断面図と、そのXa
−Xa線に沿ったポテンシャルプロファイルである。
【図11】 従来の固体撮像装置における光電変換特性
を示す図である。
【符号の説明】
A,B,C,D 固体撮像装置(エリアセンサー) E 固体撮像装置(ラインセンサー) H 平坦化膜 ML マイクロレンズ CF カラーフィルタ R1 線形領域 R2 飽和領域 X 撮像部 Y 周辺部 Z 電極引き出し領域 A1、A2、A3 フォトダイオードの光電変換特性 1、51 半導体基板(n型半導体基板) 3、53 画素 3a、53a、73a 光電変換素子(フォトダイオー
ド) 3b、51b、73b トランスファーゲート 3c 垂直電荷転送電極 5、65 垂直電荷転送路 7、67 水平電荷転送路 65a 垂直電荷転送電極 66a 電荷転送電極 67a 水平電荷転送電極 11、68、81 出力アンプ 12 n型半導体層 14 p型半導体層 15 pウェル層 17 画素分離層 21 酸化膜 24 層間絶縁膜 25 遮光膜 75 電荷転送路 77 電荷転送電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4M118 AA02 AA06 AA10 AB01 BA10 BA14 CA03 DA03 DA23 DA32 DB06 EA01 EA08 EA15 FA02 FA06 FA08 FA13 FA26 FA35 FA45 GB11

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型半導体基板と、 前記第1導電型半導体基板上に形成され、深さ方向にほ
    ぼフラットなバリア高さを有する第1のポテンシャルバ
    リア層と、 前記第1のポテンシャルバリア層の上に形成された第2
    導電型のウェル層と、 前記第2導電型ウェル層内の表面近傍領域に列方向及び
    行方向に整列した行列状に配置され、前記第2導電型ウ
    ェル層とともに光電変換素子を形成する第1の第1導電
    型半導体層と、 前記第2導電型ウェル層内において、前記列方向に整列
    した前記第1の第1導電型半導体層に行方向に近接して
    形成され、前記光電変換素子に蓄積された電荷を転送す
    る垂直電荷転送路を形成する第2の第1導電型半導体層
    と、を含む固体撮像装置。
  2. 【請求項2】 前記第1のポテンシャルバリア層が、第
    2導電型の高不純物濃度層である請求項1に記載の固体
    撮像装置。
  3. 【請求項3】 さらに、前記第1のポテンシャルバリア
    層と前記第2導電型ウェル層との間に、前記第1のポテ
    ンシャルバリア層と異なるバリア高さを有する第2のポ
    テンシャルバリア層が形成される請求項1に記載の固体
    撮像装置。
  4. 【請求項4】前記第2のポテンシャルバリア層のバリア
    高さは、前記第1のポテンシャルバリア層のバリア高さ
    よりも低い請求項3に記載の固体撮像装置。
  5. 【請求項5】 前記第2のポテンシャルバリア層は、エ
    ピタキシャル成長により形成された層である請求項3又
    は4に記載の固体撮像装置。
  6. 【請求項6】 前記第1のポテンシャルバリア層は、エ
    ピタキシャル成長により形成された層である請求項1か
    ら5までのいずれかに記載の固体撮像装置。
  7. 【請求項7】 さらに、前記第2導電型ウェル層内の前
    記光電変換素子と前記光電変換素子と対応する前記垂直
    電荷転送路との外側部に形成され、少なくとも前記第1
    のポテンシャルバリア層の上面にまで達している画素分
    離領域が形成されている請求項1から6までのいずれか
    に記載の固体撮像装置。
  8. 【請求項8】 前記画素分離領域が、高濃度の第2導電
    型半導体層により形成される請求項7に記載の固体撮像
    装置。
  9. 【請求項9】 前記画素分離領域が、前記第2導電型ウ
    ェル層内に形成された溝と、 前記溝内に充填された絶縁物とを含む請求項7に記載の
    固体撮像装置。
  10. 【請求項10】 前記画素分離領域、前記第1のポテン
    シャルバリア層のポテンシャル高さが前記第2導電型ウ
    ェル層のポテンシャル高さよりも高く形成され、 さらに、前記第1の第1導電型半導体層と前記第2の第
    1導電型半導体層との間の前記第2導電型ウェル層上に
    設けられた電圧印加手段であって、その下の領域のポテ
    ンシャルを、それ以外の前記第2導電型ウェル層のポテ
    ンシャル高さよりも高くなるように制御する電圧印加手
    段を含む請求項8に記載の固体撮像装置。
  11. 【請求項11】 前記分離領域のポテンシャル高さが、
    前記第1のポテンシャルバリア層のポテンシャル高さよ
    りも高い請求項8に記載の固体撮像装置。
  12. 【請求項12】 前記第2のポテンシャルバリア層は、
    第1導電型半導体層からなる請求項3から5までのいず
    れかに記載の固体撮像装置。
  13. 【請求項13】 第1導電型半導体基板と、 前記第1導電型半導体基板上に形成され、深さ方向にほ
    ぼフラットなバリア高さを有する第1のポテンシャルバ
    リア層と、 前記第1のポテンシャルバリア層の上に形成された第2
    導電型のウェル層と、 前記第2導電型ウェル層内の表面近傍領域に列方向及び
    行方向に整列した行列状に配置され、前記第2導電型ウ
    ェル層とともに光電変換素子を形成する第1の第1導電
    型半導体層と、 前記第2導電型ウェル層内において、列方向に整列した
    前記第1の第1導電型半導体層に行方向に近接して形成
    され、前記光電変換素子に蓄積された電荷を転送する垂
    直電荷転送路を形成する第2の第1導電型半導体層とを
    含み、 前記光電変換素子、前記垂直電荷転送路を含む撮像部に
    おける前記第2導電型ウェル層の不純物濃度と、その周
    辺部における前記第2導電型ウェル層の不純物濃度とが
    異なる固体撮像装置。
  14. 【請求項14】 前記周辺部における不純物濃度が、前
    記撮像部における不純物濃度よりも高い請求項13記載
    の固体撮像装置。
  15. 【請求項15】 第1導電型半導体基板と、 前記第1導電型半導体基板上に形成され、深さ方向にほ
    ぼフラットなバリア高さを有する第1のポテンシャルバ
    リア層と、 前記第1のポテンシャルバリア層の上に形成された第2
    導電型のウェル層と、前記第2導電型ウェル層内の表面
    近傍領域に二次元平面上の一方向に整列配置され、複数
    の前記第2導電型ウェル層とともに光電変換素子列を形
    成する複数の第1の第1導電型半導体層と、 前記第2導電型ウェル層内において、前記第1の第1導
    電型半導体層に水平方向に近接して形成され、前記光電
    変換素子に蓄積された電荷を転送する電荷転送路を形成
    する第2の第1導電型半導体層と、を含む固体撮像装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004140258A (ja) * 2002-10-18 2004-05-13 Sanyo Electric Co Ltd 固体撮像素子及びその製造方法
JP2012044219A (ja) * 2004-06-07 2012-03-01 Canon Inc 固体撮像装置およびカメラ

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