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JP2001131207A - 重合体の製造方法 - Google Patents

重合体の製造方法

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Publication number
JP2001131207A
JP2001131207A JP31874699A JP31874699A JP2001131207A JP 2001131207 A JP2001131207 A JP 2001131207A JP 31874699 A JP31874699 A JP 31874699A JP 31874699 A JP31874699 A JP 31874699A JP 2001131207 A JP2001131207 A JP 2001131207A
Authority
JP
Japan
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temperature
polymerization initiator
monomer
polymer
polymerization
Prior art date
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Pending
Application number
JP31874699A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoyuki Mabuchi
智之 馬淵
Kenji Karube
健二 軽部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
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Publication of JP2001131207A publication Critical patent/JP2001131207A/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2/00Processes of polymerisation
    • C08F2/04Polymerisation in solution
    • C08F2/06Organic solvent

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 重合体中に残存する原料モノマーの量を大幅
に低減できる重合体の製造方法を提供すること。 【解決手段】 モノマーを重合反応装置に連続的又は断
続的に供給して、ラジカル重合開始剤(a)の存在下、
重合反応を行い、該モノマーの供給終了後またはモノマ
ーの反応率が95モル%以上に達した後、10時間半減
期を示す温度が50℃以下であるアゾ系重合開始剤
(b)を前記ラジカル重合開始剤(a)に対し0.5〜
20質量%の範囲で添加し、下式(I)で規定される温
度範囲で熟成反応を行うことを特徴とする重合体の製造
方法。 Tb+10≦T≦100 (I) Tb:アゾ系重合開始剤(b)の10時間半減期を示す
温度(℃) T:熟成反応の温度(℃)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は重合体の製造方法に
関し、より詳細には、アクリル/メタクリル系モノマー
等を原料にして、乳化重合、水溶液重合等により重合体
を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】モノマーを連続的または断続的に滴下し
て重合体を製造する方法において、全モノマーの滴下が
終了した直後には系内に原料モノマーが残存するため、
通常、熟成が行われる。この熟成の際、原料モノマーの
連続的または断続的な滴下重合に用いた重合開始剤を再
び添加する方法がすでに知られている(例えば、特開平
5−209008号公報)。また、重合体の製造に関し
て、特開昭62−50304号公報には、重合途中での
重合開始剤の消耗による重合停止(デッドエンド現象)
を回避する目的で、重合開始剤として低温活性のα,
α’−アゾビス(イソブチルアミジン)の塩またはα,
α’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミ
ジン塩)と、高温活性のα,α’−アゾビス(イソブチ
ルアミド)とを併用し、低温活性の重合開始剤による前
段の低温重合後、温度を高め、後段は高温活性の重合開
始剤で重合を行う方法が開示されている。しかし、この
ように熟成を行っても、重合体中に微量に残存するモノ
マーは異臭等の原因となるため、例えば洗浄剤、香粧
品、化粧品、塗料、粘着剤、凝集剤などの分野に応用す
る場合には、更に物理的な吸着処理、化学処理、水蒸気
蒸留などの精製操作によって脱臭を必要とする場合が多
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、重合体中に残
存する原料モノマーの量は、できるだけ少ないことが求
められており、本発明の課題は、重合物中の残存モノマ
ー量を大幅に低減できる重合体の製造方法を提供するこ
とにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、熟成を行
う際に、重合反応に使用される重合開始剤とは異なる性
質を持つ特定の重合開始剤を添加することにより、上記
課題を解決できることを見いだし本発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明は以下の(1)〜(4)
に存する。 (1) モノマーを重合反応装置に連続的又は断続的に
供給して、ラジカル重合開始剤(a)の存在下、重合反
応を行い、該モノマーの供給終了後またはモノマーの反
応率が95モル%以上に達した後、10時間半減期を示
す温度が50℃以下であるアゾ系重合開始剤(b)を前
記ラジカル重合開始剤(a)に対し0.5〜20質量%
の範囲で添加し、下式(I)で規定される温度範囲で熟
成反応を行うことを特徴とする重合体の製造方法。 Tb+10≦T≦100 (I) Tb:アゾ系重合開始剤(b)の10時間半減期を示す
温度(℃) T:熟成反応の温度(℃) (2) 熟成反応が、重合反応の温度より高い温度範囲
で行われるものである上記(1)記載の重合体の製造方
法。 (3) ラジカル重合開始剤(a)として、10時間半
減期を示す温度が50℃を越えるラジカル重合開始剤を
用いるものである上記(1)または(2)記載の重合体
の製造方法。 (4) モノマーがアクリル/メタクリル系モノマーで
あり、製造される重合体が、アクリル/メタクリル系重
合体である上記(1)ないし(3)のいずれかの項に記
載の重合体の製造方法。
【0006】なお、本発明において、重合開始剤の「1
0時間半減期を示す温度」とは、重合開始剤の熱による
分解率が10時間後に丁度50%となるような温度を意
味する。この温度は、温度を種々変化させて重合開始剤
の分解速度定数を測定し、分解速度定数と半減期との
関係および分解速度定数と温度との関係から求められ
る半減期と温度のプロットより得ることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明方法においては、まず、モ
ノマーを重合反応装置に連続的又は断続的に供給して、
ラジカル重合開始剤(a)の存在下、重合反応を行う。
本発明方法により重合または共重合可能なモノマーとし
ては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン
酸、フマール酸、イタコン酸等のカルボン酸基含有モノ
マー、アクリル酸あるいはメタクリル酸のメチルエステ
ル、エチルエステル、プロピルエステル、ブチルエステ
ル、へキシルエステル、シクロヘキシルエステル、2−
エチルヘキシルエステル、ベンジルエステル、ラウリル
エステル等のエステル基含有モノマー、アクリロニトリ
ル、アクリルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、平均重合度
2〜30のポリオキシエチレングリコールとアクリル酸
あるいはメタクリル酸とのエステル、片方の末端が炭素
数4以下のアルコールとのエーテルになっている、平均
重合度2〜30のポリオキシエチレングリコールとアク
リル酸あるいはメタクリル酸とのエステル等、更には、
各種オレフイン類、スチレン、酢酸ビニル、ビニルピリ
ジン、ビニルピロリドン等が挙げられる。
【0008】本発明方法における重合反応装置として
は、公知のものを特に制限なく使用することができる。
【0009】前記重合反応装置へのモノマーの供給は、
常法に従い、連続的に行うことも、あるいは断続的に行
うこともできる。
【0010】本発明に使用されるラジカル重合開始剤
(a)としては、通常使用されているものであれば特に
制限なく利用でき、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ア
ンモニウム等の過硫酸塩、アゾビスイソブチロニトリ
ル、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸
塩等のアゾ化合物などを好ましく用いることができる。
本発明では、特に「10時間半減期を示す温度」が50
℃を越えるラジカル重合開始剤を用いることがより好ま
しく、そのようなラジカル重合開始剤としては、2,
2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩(10
時間半減期を示す温度;56℃)などのアゾアミジン化
合物、2,2’−アゾビス〔2−(3,4,5,6−テ
トラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン〕塩酸塩
(同;58℃)、2,2’−アゾビス{2−〔1−(2
−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル〕
プロパン}塩酸塩(同;60℃)、2,2’−アゾビス
〔2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕
(同;61℃)などの環状アゾアミジン化合物、2,
2’−アゾビス{2−メチル−N−〔1,1−ビス(ヒ
ドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル〕プロピオン
アミド}(同;80℃)、2,2’−アゾビス〔2−メ
チル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミ
ド〕(同;86℃)などのアゾアミド化合物、4,4’
−アゾビス(4−シアノ吉草酸)(同;69℃)などの
アゾシアノ化合物等が例示される。上記の特性を有する
ラジカル重合開始剤としては、市販品を有利に利用する
ことが可能であり、例えば、V−50、VA−058、
VA−060、VA−061、VA−080、VA−0
86、V−501(以上、和光純薬工業社製)等を挙げ
ることができる。また、本発明では、一種または二種以
上のラジカル重合開始剤(a)を併用することもでき
る。このラジカル重合開始剤(a)の使用量は特に限定
されず、通常、全モノマー量に対して、0.01モル%
〜5モル%程度、特に、0.02モル%〜3モル%が好
ましい。
【0011】本発明方法における重合反応の種類は特に
限定されず、例えば、溶液重合、乳化重合、懸濁重合、
塊状重合等の方法が用いられるが、得られる重合物の取
り扱いの容易さを考慮すると乳化重合が好ましい。ここ
で、乳化重合を行う場合に使用可能な乳化剤としては、
通常使用されるものであれば特に制限なく利用でき、そ
の例としては、ポリエチレングリール(平均重合度5〜
50)ラウリルエーテル硫酸塩、アルキルベンゼンスル
ホン酸塩等のアニオン性の界面活性剤、ノニルフェニル
エーテルのエチレンオキシド付加体等の非イオン性の界
面活性剤、ポリビニルアルコール、スルホン酸基やカル
ボン酸基を有するアニオン変性ポリビニルアルコール、
ヒドロキシエチルセルロース等の高分子系乳化剤などが
挙げられる。また、溶液重合を行う場合には、性質の異
なる複数のビニルモノマーを溶解するため、重合溶媒と
して、例えば、エタノール、イソプロパノール、アセト
ン等、あるいはジオキサンと水との混合溶媒などを使用
することができる。重合反応を行う際の重合温度は、重
合方法や用いる開始剤の種類等により異なるが、通常5
0〜90℃程度が好ましく、反応時間は通常2〜8時間
程度が好ましい。
【0012】本発明では、上記重合反応におけるモノマ
ーの供給が終了した後、または、モノマーの反応率が9
5モル%以上に達した後、10時間半減期を示す温度が
50℃以下であるアゾ系重合開始剤(b)を添加し、熟
成反応を行う。ここで、モノマーの反応率が95モル%
以上に達したかどうかは、前記重合反応が十分に進行し
たことの一応の目安となるものであり、化粧品種別配合
成分規格・一般試験法のアクリル残存モノマー試験法等
の方法により測定することができる。
【0013】熟成反応のために添加するアゾ系重合開始
剤(b)は、10時間半減期を示す温度が50℃以下の
ものから選定される。そのようなアゾ系重合開始剤
(b)の好ましい例としては、2,2’−アゾビス〔2
−(N−フェニルアミジノ)プロパン〕塩酸塩(10時
間半減期を示す温度;45℃)、2,2’−アゾビス
{2−〔N−(4−クロロフェニル)アミジノ〕プロパ
ン}塩酸塩(同;45.5℃)、2,2’−アゾビス
{2−〔N−(4−ヒドロキシフェニル)アミジノ〕プ
ロパン}塩酸塩(同;47.5℃)、2,2’−アゾビ
ス〔2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)
プロパン〕塩酸塩(同;41℃)、2,2’−アゾビス
〔2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕塩酸
塩(同;44℃)、2,2’−アゾビス〔2−(2−イ
ミダゾリン−2−イル)プロパン〕硫酸塩水和物(同;
47℃)などが挙げられる。上記の特性を有するアゾ系
重合開始剤としては、市販品を有利に利用することが可
能であり、例えば、VA−545、VA−546、VA
−548、VA−041、VA−044、VA−046
B(以上、和光純薬工業社製)等を挙げることができ
る。
【0014】本発明におけるアゾ系重合開始剤(b)の
添加量は、前記ラジカル重合開始剤(a)に対し、0.
5〜20質量%程度、特に1〜15質量%が好ましい。
アゾ系重合開始剤(b)の添加量が、上記範囲より少な
いと、残存モノマー量の低減効果はなく、逆に上記範囲
より多くても残存モノマー量の低減効果は頭打ちとなる
ため、重合開始剤が無駄となる。なお、アゾ系重合開始
剤(b)は、熟成開始時だけでなく、熟成時間内で複数
回添加しても良い。
【0015】熟成反応は、アゾ系開始剤の10時間半減
期を示す温度よりも高温(例えば、当該温度より10℃
以上高く、かつ100℃以下の温度域)で行うことが好
ましい。すなわち、本発明において熟成反応を行う温度
(熟成温度)は、前記式(I)で規定される温度範囲と
することができる。また、熟成温度は、モノマーを連続
的または断続的に滴下して重合させる際の重合温度より
も高温(例えば、重合温度より10℃以上高く、かつ1
00℃以下の温度域)にすることが好ましい。熟成温度
の具体例としては、重合温度やアゾ系重合開始剤(b)
の種類により異なってくるが、60〜100℃程度、好
ましくは70〜100℃である。熟成温度が60℃より
低いと十分な効果が得られないことがある。逆に、熟成
温度が100℃を越える場合には、乳化重合物からの水
の蒸発による発泡や、溶液重合物からの水、溶媒等の蒸
発がおこり、加圧容器など特別の対応が必要となる一
方、残存モノマーの消失よりも新たに添加した重合開始
剤の分解速度が速くなり過ぎ、効果が小さくなるのであ
まり好ましくない。また、熟成時間は、1〜5時間程度
が好ましい。
【0016】本発明方法により得られる重合体の分子量
は特に限定されないが、通常、重量平均で5000〜2
00万程度、好ましくは、5万〜100万の範囲であ
る。また、本発明方法により得られる高分子重合体中の
カルボン酸基は、通常中和された塩の形で使用される。
中和には、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化リチウム等のアルカリ金属の水酸化物や、ア
ンモニア、アルカノールアミン、アルキルアルカノール
アミン等のアミン類を用いることができる。
【0017】
【作用】本発明は、重合反応においてモノマーの供給終
了後またはモノマーの反応率が95モル%以上に達した
後、熟成時に10時間半減期を示す温度が50℃以下の
アゾ系重合開始剤を添加し、かつ、このタイプの重合開
始剤の10時間半減期を示す温度よりもあえて高い温度
で熟成を行う方法であり、上記の特開昭62−5030
4号公報に開示の発明とは本質的に異なるものである。
本発明により重合体中の残存モノマー量を低減できる理
由は完全には解明されていないが、同一の熟成温度、熟
成時間でも、10時間半減期を示す温度が50℃より高
い重合開始剤に比べて、当該温度が50℃以下の重合開
始剤の方が分解速度が著しく大きく、その結果、熟成時
のラジカル発生濃度が高まり、重合溶液中の残存モノマ
ーとの接触による重合の場が顕著に増大するためである
と推測される。このことは、例えば、10時間半減期を
示す温度が50℃より高いアゾ系重合開始剤である2,
2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩{和光
純薬工業社製V−50、10時間半減期を示す温度;5
6℃}と50℃より低い重合開始剤である2,2’−ア
ゾビス〔2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパ
ン〕塩酸塩(同社製VA−044、同;44℃)の分解
速度(ラジカル発生速度)の比較結果を示す図1によっ
ても示唆される。また、同じアゾ系重合開始剤(VA−
044)においても、分解速度は70℃よりも90℃の
方が著しく速いことが同図から理解される。
【0018】
【実施例】次に、実施例、試験例により、本発明を更に
詳細に説明するが、本発明はこれらに制約されるもので
はない。
【0019】実施例1 撹拌機、還流冷却管、温度計、モノマー滴下口および窒
素導入管を取り付けた1リットルのセパラブルフラスコ
に、アニオン変性ポリビニルアルコール〔日本合成
(株)社製、ゴーセランL−3266〕36gを秤取
り、イオン交換水520gを加え、50℃の湯浴で加温
しながら撹拌溶解した。一方、500ml容のビーカー
に、メタクリル酸75g、アクリル酸ブチル16gおよ
びアクリル酸エチル150gを秤取り、撹拌して均一な
モノマー溶液を調製した。また、100ml容のビーカ
ーに、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩
酸塩(V−50;和光純薬工業社製)1.5gを秤取
り、イオン交換水55gを加えて溶解し、ラジカル重合
開始剤溶液を調製した。次いで、80℃の湯浴で加温を
始めるとともに、モノマー溶液の内の12.1g(全モ
ノマーの5%に相当する)を添加し、窒素導入管より窒
素の導入を開始した。内温が70℃になった時点で、ラ
ジカル重合開始剤溶液の全量56.5gを添加し、重合
を開始した。20分後、滴下ポンプを用いて残りのモノ
マーの滴下を開始し、重合温度を70℃に維持しなが
ら、2時間で滴下を完了した。
【0020】モノマーの滴下が終了した時点で、10時
間半減期を示す温度が44℃である2,2’−アゾビス
〔2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕塩酸
塩(VA−044;和光純薬工業社製)0.2gをイオ
ン交換水5gに溶解したアゾ系重合開始剤溶液5.2g
を添加し、更に70℃で2時間撹拌を続けて熟成を終了
し、アクリル/メタクリル系重合体を得た。
【0021】実施例2 熟成温度を90℃に高めた以外は実施例1と同様に行
い、アクリル/メタクリル系重合体を得た。
【0022】比較例1 モノマーの滴下が終了した時点で、10時間半減期を示
す温度が56℃である2,2’−アゾビス(2−アミジ
ノプロパン)塩酸塩(V−50;和光純薬工業社製)
0.2gをイオン交換水5gに溶解したアゾ系重合開始
剤溶液5.2gを添加した以外は実施例1と同様に行
い、アクリル/メタクリル系重合体を得た。
【0023】比較例2 熟成温度を90℃に高めた以外は比較例1と同様に行
い、アクリル/メタクリル系重合体を得た。
【0024】試験例 上記実施例1および2並びに比較例1および2で得られ
た重合体の残存モノマー量について、ヘッドスペースG
C−MS分析法により相対比較を行った。結果を表1に
示す。
【0025】なお、測定に用いた機器および測定条件は
以下の通りである。 (1)測定機器 ・ヘッドスペースサンプラー:ヒューレット・パッカー
ド社製HP7694ヘッドスペースサンプラー ・ガスクロマトグラフィー:ヒューレット・パッカード
社製G1800AGCD SYSTEM ・検出器:質量選択検出器 MASSレンジ33〜42
5 (2)ガスクロマトグラフィー条件 ・カラム:ヒューレット・パッカード社製HP−wax (架橋ポリエチレングリコール) ・サイズ:60m×0.25mm×0.25μm ・キャリアガス:He、1.0ml/min ・Split Vent:7.0ml/min ・Total Split vent:8.0 ml/min ・カラム昇温条件: 時間; 0〜10分: 65℃で一定 10〜57分: 3.3℃/分で220℃まで昇温 57〜71分: 220℃で一定 ・試料注入温度:240℃ ・検出温度:173℃(MS−Temp) (3)ヘッドスペース条件 ・サンプル容器:10mlバイヤル容器 ・サンプル量:1g ・加温条件:70℃、20分 ・ヘッドスペースサンプリング量:3ml(サンプリン
グループの容量)
【0026】<結果>
【表1】
【0027】表1から明らかなように、実施例1および
2(本発明方法)により得られた重合体の残存モノマー
量は、ほぼ同じ条件の比較例1および2で得られた重合
体の残存モノマー量と比較して、大幅に低減されてい
る。
【0028】
【発明の効果】本発明方法により得られる重合体は、従
来方法により得られる重合体に比べ、原料モノマーの残
存量が著しく少ないため、モノマー除去のための煩雑な
精製処理を必要とせず工程の短縮が図られるとともに、
経済的にも有利である。また、更に精製操作を必要とす
る場合でも、その負荷を大幅に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 10時間半減期を示す温度が異なる二種のア
ゾ系重合開始剤の分解速度(ラジカル発生速度)の比較
結果のグラフを示す図面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J011 AA05 AB02 BB01 BB02 BB04 BB05 BB07 BB09 BB10 4J100 AB02P AG04P AJ02P AJ08P AJ09P AL03P AL04P AL05P AL08P AL09P AM02P AM15P AQ08P AQ12P BA03P BA04P BA08P BC04P BC43P CA01 CA04 CA05 FA03 FA39

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モノマーを重合反応装置に連続的又は断
    続的に供給して、ラジカル重合開始剤(a)の存在下、
    重合反応を行い、 該モノマーの供給終了後またはモノマーの反応率が95
    モル%以上に達した後、10時間半減期を示す温度が5
    0℃以下であるアゾ系重合開始剤(b)を前記ラジカル
    重合開始剤(a)に対し0.5〜20質量%の範囲で添
    加し、下式(I)で規定される温度範囲で熟成反応を行
    うことを特徴とする重合体の製造方法。 Tb+10≦T≦100 (I) Tb:アゾ系重合開始剤(b)の10時間半減期を示す
    温度(℃) T:熟成反応の温度(℃)
  2. 【請求項2】 熟成反応が、重合反応の温度より高い温
    度範囲で行われるものである請求項1記載の重合体の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 ラジカル重合開始剤(a)として、10
    時間半減期を示す温度が50℃を越えるラジカル重合開
    始剤を用いるものである請求項1または2記載の重合体
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 モノマーがアクリル/メタクリル系モノ
    マーであり、製造される重合体が、アクリル/メタクリ
    ル系重合体である請求項1ないし3のいずれかの項に記
    載の重合体の製造方法。
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Cited By (3)

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