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JP2001102608A - 太陽電池およびトンネルダイオード - Google Patents

太陽電池およびトンネルダイオード

Info

Publication number
JP2001102608A
JP2001102608A JP27332499A JP27332499A JP2001102608A JP 2001102608 A JP2001102608 A JP 2001102608A JP 27332499 A JP27332499 A JP 27332499A JP 27332499 A JP27332499 A JP 27332499A JP 2001102608 A JP2001102608 A JP 2001102608A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
impurity
substrate
cell
type
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP27332499A
Other languages
English (en)
Inventor
Eiji Ikeda
英治 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
Japan Energy Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Energy Corp filed Critical Japan Energy Corp
Priority to JP27332499A priority Critical patent/JP2001102608A/ja
Publication of JP2001102608A publication Critical patent/JP2001102608A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/544Solar cells from Group III-V materials

Landscapes

  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的安価な製造コストで、高い電力変換効
率を有する多接合型太陽電池を提供する。 【解決手段】 Geからなる基板5の上に、ボトムセル
2と、基板5と格子整合する組成yを有するn型のAl
y In1-y P層(第1の不純物閉込層)11と、基板5
と格子整合する組成xを有するn型のInx Ga1-x
層(第1の高不純物密度層)12と、この組成xを有
し、第1の高不純物密度層12と共にトンネル接合を形
成するp型のInx Ga1-x P層(第2の高不純物密度
層)13と、第1の不純物閉込層11と同じ組成yを有
するp型のAly In1-y P層(第2の不純物閉込層)
14と、トップセル1とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低コスト化を図っ
た多接合型太陽電池と、太陽電池等の半導体装置に好適
なトンネルダイオードの新規な構造に関する。
【0002】
【従来の技術】1つのpn接合だけで構成される単接合
型太陽電池の電力変換効率は、その基本部を形成する半
導体材料の禁制帯幅Egによって決まる理論限界を持
ち、どのような半導体材料を用いても地上での太陽光照
射条件下(AM1.5)では、室温において30%そこ
そこの電力変換効率以上は得られない。この限界を克服
するために、異なる材料からなる2個以上のpn接合を
積層することによって、単接合型太陽電池よりも高い電
力変換効率を得ることを目的とする多接合型太陽電池が
考案、開発されている。多接合型太陽電池の中で最も簡
単なものが2接合型太陽電池であり、種々のものが実現
されている。
【0003】2接合型太陽電池は、光の入射側に設けた
pn接合を基本部とするトップセルと、反対側にあるp
n接合を基本部とするボトムセルとを、電気的に接合し
たものである。一般にトップセルの半導体材料の禁制帯
幅Eg1 はボトムセルの半導体材料の禁制帯幅Eg2 よ
りも大きくなるように素材が選択される。これは、トッ
プセルでEg1 よりも大きなエネルギーを持つ(短波長
側の)光子を吸収し、トップセルを透過してきた光のう
ちEg2 とEg1 の間のエネルギーを持つ(長波長側
の)光子をボトムセルで吸収するという波長分割効果に
より、太陽光をより効率よく利用するためである2接合
型太陽電池において、トップセルとボトムセルとを電気
的に結合するために、トップセルとボトムセルの間にト
ンネル接合を挿入する方法がある。この方法はトップセ
ルの下部とボトムセルの上部を外部的に金属で結ぶ方法
に比べ、結晶成長によって連続的に積層できるので製造
工程が容易であり、好まれている。
【0004】トンネルダイオードを利用した2接合型太
陽電池は、これまで種々の材料で試作が行われている。
これまでもっとも高い変換効率が得られているものは、
図4に示すようなGaAs基板上に形成したGaAsの
pn接合からなる太陽電池をボトムセルに、その上部に
形成したInxGa1-xP(0<x≦0.5)のpn接合
からなる太陽電池をトップセルにしたもの(2接合型I
nGaP/GaAs太陽電池)である。図4に示す従来
の2接合型太陽電池は、GaAs基板65上に、GaA
sバッファ層6を介して、GaAsボトムセル22、G
aAsトンネル接合層63、InGaPトップセル1を
この順番で形成したものである。InGaPトップセル
1の禁制帯幅は約1.9eV、GaAsボトムセル22
の禁制帯幅は約1.4eVであり、分光効率のよい組み
合わせとなっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】エネルギー危機が深刻
化する中で、太陽電池が化石燃料、原子力エネルギーに
代わる新たなエネルギー源として期待されているにもか
かわらず、実用化が進まない理由は、その価格の高さに
ある。このため、現状では、比較的高い電力変換効率の
III-V族化合物半導体から製造される太陽電池は、宇宙
用等の限定された用途にしか使用されていない。太陽電
池の開発において、低コスト化は最も重要な課題のひと
つである。
【0006】一方、太陽電池は広い受光面積を持つ構造
が好ましく、生産単価を低減するために安価で大面積の
材料を用いることが望まれるが、電力変換効率とのバラ
ンスを考慮しなければならない。アモルファス太陽電池
は大面積のものが安価に製造されるが、電力変換効率に
劣る。GaAsなどのIII-V化合物半導体の太陽電池は
電力変換効率が高いが、これに用いるIII-V族化合物半
導体基板の価格は極めて高い。たとえばGaAs基板
は、サイズにもよるが一枚あたり数万円〜10万円以上
もする。図4に示すGaAs基板を用いた従来例では、
製造コストがかかるうえに、基板としての強度にも劣
る。このような問題点にもかかわらず、III-V族化合物
半導体の太陽電池において、GaAs基板以外の基板を
用いた例は報告例が少ない。これはGaAs基板以外の
基板上にIII-V族化合物半導体層を形成する場合、格子
定数を整合させるのが困難だからである。
【0007】また別の問題点として、図4に示す従来の
2接合InGaP/GaAs太陽電池では、ボトムセル
の分光感度特性が、単接合GaAs太陽電池の分光感度
特性と比較して、600〜800nmの波長域において
数%低下する。この分光感度の低下は、GaAsトンネ
ル接合層での光吸収損失による。つまり、トップセルを
透過した光の一部(1.4eVと1.9eVの間のエネ
ルギーを持つ光子の一部)がトンネル接合層で吸収され
てしまい、ボトムセルに到達しないことに起因する。こ
のトンネル接合層で吸収された光は発電に寄与せず、熱
になって失われてしまう。
【0008】GaAsトンネル接合層での光吸収損失の
問題を回避するために、GaAsトンネル接合層に代え
て、トップセルと同じ材料を用いたInGaPトンネル
接合層からなるトンネルダイオードを用いることが考え
られる。この場合、トンネル接合層での光エネルギーの
吸収は防止できるものの、InGaPの禁制帯幅がGa
Asのそれより大きいことから、トンネル電流が流れに
くくなる。これを回避するためには、InGaPトンネ
ル接合層の不純物密度を、GaAsトンネル接合層の場
合に比してさらに高くして、トンネルピークの電流密度
を増大させなければならない。
【0009】しかしながら実際問題として、太陽電池に
応用されるトンネル接合層へ高濃度のドーピングは、単
独のトンネル接合へドーピングとはまた異なる困難さを
ともなう。たとえば2接合の太陽電池では、トンネル接
合層はトップセルとボトムセルの間に形成される。この
とき、トンネル接合層を形成した後に、高温でトップセ
ルを結晶成長させるため、トンネル接合層に添加した不
純物が熱拡散によってボトムセルあるいはトップセルに
移動してしまう。III-V族結晶中ではn型ト゛ーパントで
あるSiはあまり拡散しないが、p型ト゛ーパントである
Znの熱拡散の問題は深刻である。Znの熱拡散により
不純物プロファイルが変化し、トンネル電流が十分に確
保できなくなる。そのうえ、Znのトップセルへの熱拡
散は、トップセル下部での少数キャリヤの寿命の低下を
招き、分光感度の低下の原因となるので好ましくない。
【0010】このようなIII-V族結晶中のII族原子(た
とえばZn等のアクセプタ元素)の拡散は、トンネルダ
イオードの上下にトンネルダイオードを構成する材料よ
り大きな禁制帯幅(Eg)を有する材料を成長させるこ
とによって抑制できることが知られている。たとえば、
図4に示す従来のGaAsトンネル接合層の場合、その
上下をAlGaAs閉込層で挟んだダブルヘテロ(D
H)構造を採用することによってアクセプタ元素の拡散
が押さえられる。結果として、トンネル接合中の不純物
密度(キャリヤ密度)を高く維持して、十分なトンネル
電流を得ることができる。ただし、InGaP/GaA
s太陽電池にGaAsトンネルダイオードを用いると、
好ましくない光エネルギーの吸収が起こることは先に述
べたとおりである。
【0011】また、GaAs基板以外の基板上に、Ga
Asに代えてInGaPのトンネル接合層を形成したと
しても、基板と格子整合するInGaPの最適な組成は
知られていない上に、基板との良好な格子整合を維持
し、かつ接合層からの不純物元素の拡散を有効に防止す
る具体的な構造は知られていない。
【0012】本発明は上述した問題点を鑑みてなされた
もので、GaAs基板以外の基板を用いた多接合型太陽
電池の新規な構造を提供することを目的とする。特に、
安価な基板を用い、機械的強度にすぐれ、高い電力変換
効率を有する多接合型太陽電池を提供することを目的と
する。
【0013】本発明の他の目的は、GaAs基板以外の
安価な基板を用いた多接合型太陽電池において、トンネ
ル接合を構成する高不純物密度の半導体層から、隣接す
る他の半導体層へ不純物が熱拡散するのを有効に阻止
し、かつミスフィット転移等の結晶欠陥の発生を抑制で
きる構成と、それに適した最適な組成を有する半導体材
料の提供にある。
【0014】本発明のさらに他の目的は、光吸収損失が
少なく、トンネルピーク電流密度が大きいトンネル接合
層を有し、かつ格子不整合に起因するミスフィット転移
等の結晶欠陥の発生を抑制した多接合型太陽電池の具体
的構造を提供することにある。
【0015】本発明のさらに他の目的は、GaAs基板
以外の安価な基板を用いた半導体装置に好適に用いら
れ、十分なトンネルピーク電流密度を確保できるトンネ
ルダイオードを提供することにある。
【0016】本発明のさらに他の目的は、GaAs基板
以外の安価な基板を用いた半導体装置中に形成されるト
ンネルダイオードにおいて、トンネル接合を構成する高
不純物密度半導体層から隣接する他の半導体層への不純
物元素の熱拡散を有効に阻止することが可能で、かつミ
スフィット転移等の結晶欠陥の発生が抑制できる最適な
構造とその材料を提供することである。
【0017】本発明のさらに他の目的は、GaAs基板
以外の安価な基板を用いた半導体装置中に形成されるト
ンネルダイオードにおいて、トンネルピーク電流密度が
大きく、かつミスフィット転移等の結晶欠陥の発生を抑
制できる具体的構造と、その材料としての化合物半導体
の最適な組成を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の第1の特徴である太陽電池は、Geからな
る基板と、基板上に配置されたボトムセルと、ボトムセ
ルの上部に配置され、基板と格子整合する組成yを有す
る第1導電型のAly In1-y P層からなる第1の不純
物閉込層と、第1の不純物閉込層の上に配置され、基板
と格子整合する組成xを有する第1の導電型のInx
1-x P層からなる第1の高不純物密度層と、この組成
xを有し、第1の高不純物密度層とともにトンネル接合
を形成すべく第1の高不純物密度層の上に配置された第
2導電型のInx Ga1-x P層からなる第2の高不純物
密度層と、第2の高不純物密度層の上に配置され、第1
不純物閉込層と同じ組成yを有する第2導電型のAly
In1-y P層からなる第2の不純物閉込層と、第2の不
純物閉込層の上に配置されたトップセルとを備える。こ
こで第2導電型は第1導電型とは反対の導電型である。
たとえば第1導電型がp型であれば、第2導電型はn型
である。第1導電型がn型であれば、第2導電型はp型
である。
【0019】高不純物密度層を構成するInx Ga1-x
Pの組成比xは、0.4≦x≦0.6であるのが好まし
く、より好ましくは0.45≦x≦0.55である。不
純物閉込層を構成するAly In1-y Pの組成比yは、
0.4≦y≦0.6であるのが好ましく、より好ましく
は0.45≦y≦0.55である。
【0020】このボトムセルのさらに下に、Geのpn
接合からなる第3のセルを形成し、3接合型太陽電池と
してもよい。この場合、Ge基板が第1の導電型とする
と、Ge基板上に第2導伝型のGe層を形成してpn接
合を形成し、第3のセル(基板側セルと称する)として
使用することができる。Geの禁制帯幅は約0.8eV
であり、トップセルおよびボトムセルでの光電変換に使
用された波長域よりさらに長波長側の光エネルギーも電
力変換に利用できる。この場合は、基板側セルとボトム
セルを、第1および第2の導電型のInGaP高不純物
密度層からなるトンネル接合で電気接続する。この場合
もInGaPトンネル接合の上下を、それよりも禁制帯
幅のやや大きいAlInPの不純物閉込層で挟んで、ト
ンネルダイオードにドープした不純物がボトムセルある
いは基板側に拡散するのを防止することが好ましい。
【0021】本発明の第2の特徴は、Ge基板を用いた
半導体装置に好適に用いられるトンネルダイオードに関
する。このトンネルダイオードは、組成yが0.45≦
y≦0.55である第1導電型のAly In1-y P層か
らなる第1の不純物閉込層と、第1の不純物閉込層の上
に配置され、組成xが0.45≦x≦0.55である第
1の導電型のInx Ga1-x P層からなる第1の高不純
物密度層と、同じ組成xを有し、第1の高不純物密度層
とともにトンネル接合を形成すべく第1の高不純物密度
層の上に配置された第2導電型のInx Ga1-x P層か
らなる第2の高不純物密度層と、第2の高不純物密度層
の上に配置され、第1不純物閉込層と同じ組成yを有す
る第2導電型のAly In1-y P層からなる第2の不純
物閉込層とを備える。ここで本発明の第2の特徴にかか
る「半導体装置」としては、多接合型太陽電池の他、ト
ンネルダイオードを用いたイメージセンサ、共鳴トンネ
ルトランジスタ、トンネル注入型トランジスタ、あるい
はタンネットダイオード等に適用可能な半導体装置を意
味する。
【0022】このように本発明の第1の特徴では、Ga
As基板以外の安価な基板として、機械的強度が強いG
e基板を選択する。Ge基板上には禁制帯幅のそれぞれ
異なる複数のセルが形成されている。Ge基板上に積層
された複数のセルは、トンネル接合層によって電気的に
直列接続される。各セルの禁制帯幅をそれぞれ異なるよ
うに設定することによって、異なる波長域の入射光成分
を順次光電変換することができる。したがって、製造コ
ストを低減する一方で、機械的強度にすぐれ、かつ光エ
ネルギーの利用効率の高い太陽電池が実現される。
【0023】このようなGe基板を用いた多接合型太陽
電池に含まれる複数のセルは、トンネルダイオードによ
って良好に電気接続される。このトンネルダイオードの
pn接合部(すなわちトンネル接合部)は、Ge基板と
ほぼ格子整合する組成xに最適化されたInxGa1-x
の高不純物密度層から構成される。トンネル接合部は、
InxGa1-xPよりも禁制帯幅がやや広く、Ge基板と
ほぼ格子整合する組成yに最適化されたAlyIn1-y
の不純物閉込層によって挟まれている。このように組成
xおよびyを最適化した構造によれば、トップセルをI
xGa1-xP、あるいはこれとほぼ等しい禁制帯幅を有
するIII-V化合物半導体で構成した場合に、良好な結晶
性を維持しつつ、トンネル接合層での光エネルギーの吸
収損失をなくし、トップセルで光電変換された残りの波
長域成分のほとんどすべてをボトムセルに通すことがで
きる。同時に、AlyIn1-yPの薄膜によって、トンネ
ル接合部にドープされた不純物キャリヤが熱拡散するの
を防止できるので、トップセルとボトムセルの間に十分
なトンネル電流を確保することができる。
【0024】本発明の第2の特徴においては、Ge基板
上に形成される半導体装置に好適に用いられるトンネル
ダイオードのトンネル接合部を、組成xを0.45≦x
≦0.55に設定したInxGa1-xPの高不純物密度層
で構成する。さらにこのトンネル接合部を、組成yを
0.45≦x≦0.55に設定したAlyIn1-yPの不
純物閉込層で挟み込む。このような組成xおよびyの値
は、それぞれの層の結晶定数がGe基板のそれと最も整
合するように選択されたものであり、Ge基板上に積層
構造を結晶成長させる場合に、結晶欠陥を最小に押さえ
て良好な電気特性を達成できるものである。同時に、ト
ンネル接合部をそれよりやや禁制帯幅の広いAlyIn
1-yP不純物閉込層で挟むことにより、トンネル接合部
にドープされた不純物キャリヤの熱拡散を効果的に防止
することができ、このトンネルダイオードが適用された
半導体装置の電気特性を高く維持することができる。
【0025】本発明の第1および第2の特徴において、
トンネル接合部と、これを挟み込む不純物閉込層の双方
を3元組成(InxGa1-xP、AlyIn1-yP)の混晶
としているので、それぞれの組成x、yを選択すること
により、格子定数を比較的大きな自由度で調節できる。
すなわち、それぞれの組成を最適化することにより、G
e基板ときわめて格子整合性のよいトンネルダイオード
を提供することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。
【0027】(第1の実施の形態)図1は本発明の第1
の実施の形態に係る2接合型太陽電池の構成を示す。
【0028】この太陽電池は、p型のGe基板5と、G
e基板5上に形成されたGaAsボトムセル2と、ボト
ムセル2の上部に形成されたn+ 型AlInP層(第1
の不純物閉込層)11と、n+ 型InGaP層(第1の
高不純物密度層)12と、p+ 型InGaP層(第2の
高不純物密度層)13と、p+ 型AlInP層(第2の
不純物閉込層)14と、トップセル1を有する。
【0029】ボトムセル2上に形成されたn+ 型AlI
nP層11と、n+ 型InGaP層12と、p+ 型In
GaP層13と、p+ 型AlInP層14とで、トップ
セル1とボトムセル2を電気的に連結するトンネル接合
層3を構成する。
【0030】第1の実施の形態では、トンネル接合部を
形成するInxGa1-xP高不純物密度層12、13の組
成xを0.49に設定し(In0.49Ga0.51P)、Al
yIn1-yP不純物閉込層11、14の組成yを0.52
に設定する(Al0.52In0 .48P)。
【0031】ボトムセル2は、p型GaAsベース層8
とn型GaAsエミッタ層9をその基本部として有す
る。このpn接合の下部に、GaAsよりやや禁制帯幅
が広く、GaAsと格子定数がほぼ等しいp型のIn
0.49Ga0.51PのBSF層7を有し、上部にはn型のI
0.49Ga0.51Pの窓層10を有する。p型のIn0.49
Ga0.51P層7は、光電変換によってベース層8に生じ
た少数キャリヤがGe基板5側に拡散するのを防ぐ役割
を果たす。n型のIn0.49Ga0.51P窓層10は、ボト
ムセル2の上部に形成されるトンネル接合層3およびト
ップセル1とのよりよい格子整合を図るための調整層で
ある。このような構成のGaAsボトムセル2は、多接
合型太陽電池に入射する光エネルギーの長波長側の成分
を光電変換する。
【0032】トップセル1は、ボトムセル2よりも禁制
帯幅の広いInGaPを材料とする。具体的には、トッ
プセル1はp型のIn0.49Ga0.51Pベース層16とn
型のIn0.49Ga0.51Pエミッタ層17を基本部として
有する。このpn接合の下部に、In0.49Ga0.51Pベ
ース層16より不純物密度のやや高い(2.0×1018
cm-3)p+ 型In0.49Ga0.51PのBSF層13を備
え、上部にはAlInP窓層16を有する。トップセル
1の禁制帯幅を、ボトムセル2のそれより広くしたこと
によって、入射光の短波長側の成分を光電変換する。こ
のように、トップセル1とボトムセル2とでそれぞれ波
長域の異なる光成分を光電変換し、光の利用効率を高め
る。
【0033】トップセル1とボトムセル3を電気的に接
続するのが、トンネル接合層3である。トンネル接合層
3は、トップセル1で光電変換に使用された以外の光成
分のほとんどすべてをボトムセル2に通すことのできる
構造であるのが好ましい。そこで、トップセルをInG
aPで構成した場合に、トンネルダイオードとして光吸
収の起こりにくいInGaPを材料として用いる。具体
的には、トンネル電流が流れやすいように高密度(約
1.0×1019cm-3)に不純物をドープしたn+ 型I
0.49Ga0.51P層12とp+ 型In0.49Ga0.51P層
13でダイオードを構成し、これをSiをドープしたn
+ 型Al0.52Ga0.48Pの不純物閉込層(第1不純物閉
込層)11と、Znをドープしたp+ 型Al0.52Ga
0.48Pの不純物閉込層(第2不純物閉込層)14で挟み
込む。
【0034】このような構成により、トンネル接合部と
なる高不純物密度層12および13にドープされた不純
物が、さらにその上の半導体層を高温で成長するとき
に、上下のセルに熱拡散するのを防止できる。この結
果、太陽電池としての使用時に、トップセルとボトムセ
ルを直列接続するトンネル接合層として十分なトンネル
電流が確保される。たとえば本実施の形態におけるトン
ネルダイオードでは、トンネルピーク電流密度として5
A/cm2程度が容易に得られ、太陽電池全体の変換効
率Effが向上する。
【0035】第1の実施の形態にかかる太陽電池は、以
下のようにして製造できる。
【0036】(1) まず、厚さ約150μmのp型Ge基
板5上に、厚さ約0.3μm、不純物密度約7.0×1
18cm-3のp+ 型GaAsバッファ層6を、600℃
程度の低温でエピタキシャル成長させる。成長方法とし
ては、MOCVD(有機金属気相成長)法、CBE法
(ケミカルビームエピタキシー)法、MBE(分子ビー
ムエピタキシー)法などが採用可能である。たとえばM
OCVD法で成長する場合は、III族原料ガスとして、
トリエチルガリウム(TEG)やトリメチルガリウム
(TMG)などを、IV族の原料ガスとして、アルシン
(AsH3)などの周知の原料ガスを使用すればよい。
【0037】(2) 続いて、GaAsバッファ層6上に、
周知の結晶成長法を用いて、厚さ約0.1μm、不純物
密度約2.0×1018cm-3のp+ 型InGaP裏面電
界(BSF)層7、厚さ約3.0μm、不純物密度約
2.0×1017cm-3のp型GaAsベース層8、厚さ
約0.1μm、不純物密度約2.0×1018cm-3のn
+型GaAsエミッタ層9、厚さ約0.1μm、不純物
密度約2.0×1018cm-3のn+型In0.49Ga0.51
P層10を連続エピタキシャル成長して、GaAsボト
ムセル2を形成する。MOCVD法の場合で説明する
と、BSF層7および窓層10の原料ガスは、III族原
料ガスとして、たとえばトリメチルインジウム(TM
I)、トリメチルガリウム(TMG)を、V族原料ガス
として、たとえばフォスフィン(PH3)を用いること
ができる。また、第1の実施の形態ではp型ドーパント
としてZnを、n型ドーパントとしてSiを用いる。し
たがって、n型ドーパントガスとして、モノシラン(S
iH4)、ジシラン(Si26)など、p型ドーパント
ガスとして、ジエチル亜鉛(DEZn)などを用いるこ
とができる。
【0038】(3) さらに連続して、ボトムセル2上にト
ンネル接合層3を形成する。すなわち、ボトムセル2の
最上層(窓層)であるn+ 型InGaP層10の上に、
厚さ0.025μm、不純物密度約2.0×1018cm
-3のn+Al0.52In0.48P層(第1の不純物閉込層)
11と、厚さ約0.015μm、不純物密度約1.0×
1019cm-3のn+In0.49Ga0.51P層(第2の高不
純物密度層)12と、厚さ約0.015μm、不純物密
度約1.0×1019cm-3のp+In0.49Ga0.5 1P層
(第2の高不純物密度層)13と、厚さ0.025μ
m、不純物密度約1.0×1017cm-3のp+Al0.52
In0.48P層(第1の不純物閉込層)14を連続して結
晶成長させる。MOCVDで不純物閉込層11、14を
形成する際の原料ガスとして、III族原料ガスは、トリ
メチルアルミニウム(TMA)、トリメチルアミンアラ
ン(TMAAl)、トリメチルインジウム(TMI)、
V族の原料ガスとしてはフォスフィン(PH3)、ター
シャリー・ブチル・フォスフィン((C49)PH2
などを用いることができる。ドーパントガスの種類は、
ボトムセル形成時に使用したものと同様のものを用いれ
ばよい。
【0039】(4) 次いで、トンネル接合層3の上部にさ
らに連続して、Ge基板と実質的に格子整合するIn
0.49Ga0.51Pでトップセルを形成する。具体的には、
Znを2.0×1018cm-3の密度でドープした厚さ約
0.1μmのp+ 型In0.49Ga0.51P裏面電界層(B
SF)15、厚さ約0.4〜1.0μm、不純物密度約
1.5×1017cm-3のp型ベース層16、Siを3.
0×1018cm-3の密度でドープした厚さ約0.05μ
mのn型エミッタ層17、および厚さ約0.03μm、
不純物密度約2.0×1018cm-3のn+ 型Al0.52
0.48P窓層18を連続エピタキシャル成長する。BS
F層15、ベース層16およびエミッタ層17は、トン
ネルダイオード形成時と同様の種類の原料ガスおよびド
ーパントガスを用いて形成することができる。トップセ
ル窓層16は、不純物閉込層11、14を形成したとき
と同様の種類の原料ガスで形成する。
【0040】(5) トップセル1の上に、厚さ約0.3μ
mのn+GaAsコンタクト層19をトップセルから連
続してエピタキシャル成長させる。
【0041】(6) この後、多層構造を堆積したGe基板
を反応室から取り出し、周知の方法で表面電極20と裏
面電極4を形成する。たとえば、フォトリソグラフィー
によるフォトレジストのパターニング後にAu−Ge/
Ni/Au膜20aを真空蒸着法などで順次形成し、そ
の後、フォトレジストを除去する、いわゆる「リフトオ
フ法」を用いて電極形状にパターニングする。そしてそ
の上に、電界メッキ法などでAuメッキ層20bを形成
して表面電極20を完成する。この表面電極20をマス
クとして、コンタクト層19をエッチングしてn+Al
InP窓層19を露出させる。露出したn+AlInP
層18上にMgF2/ZnS反射防止膜21をスパッタ
リング法などで形成する。最後にGe基板5の裏面に裏
面電極4を電界メッキ法などで形成して多接合型太陽電
池が完成する。
【0042】(第2の実施の形態)図2は、本発明の第
2の実施の形態にかかる太陽電池の断面構成を示す。第
2の実施形態では、ボトムセル22のベース層およびエ
ミッタ層を、GaAsに代えてInZGa1-ZAsで形成
する。具体的には、ボトムセル22は、その基本部とし
て厚さ約3μmのp型In0.005Ga0.995Asベース層
28と、厚さ約0.1μmのn型In0.01Ga0.99As
エミッタ層29を有する。その他の構成要素に関して
は、第1の実施形態と同様であり、同一符号を付してあ
る。
【0043】InZGa1-ZAsの組成比zは、膜厚が1
μm以下であるならば、z=0.01程度でGe基板と
の格子不整合を±0.05%以内に押さえることがで
き、格子欠陥による影響をほとんど無視することができ
る。膜厚が2〜3μmになる場合は、zの値を0.00
5程度に低減すれば、1μm以下の膜厚さのときとほぼ
同程度の格子整合が得られる。InGaAsを用いる最
大のメリットは、GaAsに比べ、禁制帯幅が小さいに
もかかわらず、ミスフィット転移が著しく減少している
ため、太陽電池全体として考えると、結果的に太陽電池
の開放電圧を向上できる点にある。
【0044】具体的には、太陽電池の曲線因子FFは8
5.3%程度になり、変換効率Effは30.9%程度
の高い値を達成できる。また、この多接合型太陽電池の
開放電圧Vocは2.385V程度であり、短絡電流Is
cは15.2mA/cm2程度にまで改善される。
【0045】さらに、Inをわずかに添加したことによ
り、熱膨張率をGe基板に近づけることができる。その
結果、層成長時にGe基板とよりよい整合を図ることが
できる。
【0046】(第3の実施の形態)図3は、本発明の第
3の実施の形態にかかる太陽電池の断面構成を示す。第
3の実施の形態では、3つのセルを2つのトンネル接合
部で接続した3接合型太陽電池を構成する。すなわち、
この3接合型太陽電池は、トップセル31、ボトムセル
32、基板側セル33、上側トンネル層34、および基
板側トンネル層35を備える。3つのセルの禁制帯幅
は、トップセル31、ボトムセル32、基板側セル33
の順で狭くなるように構成する。入射光を3つの異なる
波長域で順次光電変換するため、第2の実施の形態に比
べて分光効率がさらに向上する。
【0047】トップセル31は4元半導体化合物のp型
InGaAlP(Ina(GabAl1ーb1-aP(0.4
5≦a≦0.55、0.90≦b≦1.0)以下同様)
ベース層52とn型InGaAlPエミッタ層53を基
本部とする。3接合になった分、太陽電池全体を通して
の格子整合性を維持するためにトップセル1の基本部分
を4元半導体化合物で形成して、格子整合の自由度をよ
り高めている。トップセルの最下層のP+型InGaA
lP層51は、ベース層52で発生した少数キャリヤの
拡散を止めるBSF層である。
【0048】ボトムセル32は、p型InGaAsベー
ス層45とn型InGaAsエミッタ層46を基本部分
とし、ベース層45の下にInGaAsよりも禁制帯幅
がわずかに広いInGaPのBSF層44を設けること
によって、ベース層45で発生した少数キャリヤが基板
側に落ち込むのを防止する。上述したように、InGa
Asを用いることにより、GaAsの場合に比べてミス
フィット転移の発生が少ない上に、Geと熱膨張率が近
い。3接合にする場合、ボトムセルの材料をInGaP
にすることによって、太陽電池全体としての格子整合性
を維持し、電力変換率の向上に寄与させる。
【0049】基板側セル33は、p型Ge基板37を利
用し、その上にn型Ge層38を形成することによって
実現される。Geの禁制帯幅はボトムセルを構成するI
nGaAsよりさらに狭く(約0.8eV)、より長波
長側の光成分を光電変換できる。したがって、太陽電池
全体として、より広い波長域での光電変換が可能にな
り、生成される電力が増加する。
【0050】トップセル31とボトムセル32を電気接
続するために、上側トンネル接合部34は、InGaA
lPと禁制帯幅の近いn+ 型In0.49Ga0.51P層(高
不純物密度層)48とp+ 型Al0.01Ga0.99P層(高
不純物密度層)49とで形成されるトンネル接合部を有
する。このトンネル接合部の上下に、禁制帯幅がトンネ
ルダイオードのいずれの層よりもやや広く、かつGe基
板とほぼ格子整合するAl0.52In0.48P不純物閉込層
47、50を設ける。これによって、トンネル接合部に
高密度にドープされた不純物が層成長過程でトップセル
31またはボトムセル32へ熱拡散するのを防止し、太
陽電池使用時に十分なトンネル電流を確保することがで
きる。
【0051】同様に、ボトムセル32と基板側セル33
とを電気接続する基板側トンネル接合部35は、ボトム
セルと同素材の(すなわち禁制帯幅の等しい)n+ 型I
0. 01Ga0.99P層41とP+ 型In0.01Ga0.99P層
42とからなるトンネル接合部を有する。これによっ
て、基板側トンネル接合部での光吸収を回避して、残り
の光成分をすべて基板側セル33に通すことができる。
さらに、このpn接合をInGaAsよりも禁制帯幅が
広く、かつGe基板とほぼ格子整合するn型およびp型
のAl0.52In0.48P不純物閉込層40および43で挟
み込むことによって、トンネル接合部に高密度にドープ
された不純物元素がボトムセル32または基板側セル3
3に拡散してトンネル電流が低下するのを防止すること
ができる。
【0052】Ge基板の裏面にはAuの裏面電極36
が、またトップセル31の上部にはn型InGaAsコ
ンタクト層55を介してAuの表面電極56が形成され
る。
【0053】このように、第3の実施の形態では、多接
合型太陽電池に含まれるセルを3段に増やし、それぞれ
を異なる禁制帯幅の半導体素材で形成したので、入射光
の成分を効率良く活用できる。これによって電力変換効
率がさらに向上した太陽電池が実現される。
【0054】また、それぞれのセルを直列接続するトン
ネル接合部を、ひとつ上のセルと禁制帯幅がほぼ等し
く、かつGe基板とほぼ格子整合する最適な組成のIII-
V化合物半導体で形成することによって、トンネルダイ
オードでの光吸収損失を最小限に押さえることができ
る。さらに、トンネル接合部をそれよりやや広い禁制帯
幅を有し、かつGe基板とほぼ格子整合する半導体薄膜
で挟み込んだことにより、高密度にドープされた不純物
の熱拡散を防止して、十分なトンネル電流を確保するこ
とができる。
【0055】このように、トンネル接合を構成する高不
純物密度半導体層から隣接する他の半導体層への不純物
元素の熱拡散を有効に阻止し、かつミスフィット転移等
の結晶欠陥の発生が抑制されるので、本発明の構造は、
高温の熱工程が連続する3接合以上の多接合型太陽電池
の構造として採用することが有効である。すなわち、4
接合以上の多接合を有した多接合型になればなるほど、
本発明の提供する技術はその有効性を増大する。
【0056】以上の第1〜第3の実施の形態において
は、本発明を多接合型太陽電池に基づいて説明したが、
本発明のトンネルダイオードは多接合型太陽電池以外の
種々の半導体装置に適用可能である。たとえば、トンネ
ルダイオードを用いたイメージセンサ、共鳴トンネルト
ランジスタ、トンネル注入型トランジスタ、あるいはタ
ンネットダイオード等のトンネル注入を用いた走行時間
効果素子等の種々のトンネル効果素子、量子デバイス等
をGe基板上に形成する場合に有効である。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればG
e基板を用いているので、機械的強度にすぐれた太陽電
池を、比較的安価に製造することができる。
【0058】すなわち、GaAs基板と比較して機械的
強度が大きいため、例えば4''φ基板において、GaA
s基板では600μm以上必要とするものが、Ge基板
では約150μm程度と薄くでき、太陽電池を軽くする
ことができる。なお、太陽電池パネルの重量低減は、打
ち上げコストおよび姿勢制御用燃料の低減をもたらすた
め、宇宙用途には非常に重要である。
【0059】さらに本発明によれば、不純物閉込層とし
てのAly In1-y P層の組成yを最適化しているの
で、ミスフィット転移等の結晶欠陥の発生を極力押さえ
た太陽電池を提供することができる。また、このような
不純物閉込層によって、トンネル接合を構成している高
不純物密度半導体層から、隣接する半導体層への不純物
元素の熱拡散を有効に阻止した太陽電池を提供すること
ができる。
【0060】さらに本発明によれば、トンネル接合を形
成するInx Ga1-x P層の組成xを最適化しているの
で、ミスフィット転移等の結晶欠陥の発生が抑制された
太陽電池を提供することができる。
【0061】さらに本発明によれば、トンネル接合部の
Inx Ga1-x Pの組成xと、それを挟むAly In
1-y Pの組成yを最適に選んでいるので、Ge基板を用
いる半導体装置中でのミスフィット転移などの結晶欠陥
の発生を最小にしたトンネルダイオードを提供すること
ができる。
【0062】また、トンネル接合部を不純物閉込層で挟
み込んでいるので、高不純物密度にしても不純物の熱拡
散が抑制され、種々の半導体装置に適用可能な、十分な
トンネルピーク電流密度を有したトンネルダイオードを
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る2接合型太陽
電池の断面構造を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る2接合型太陽
電池の断面構造を示す図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係る3接合型太陽
電池の断面構造を示す図である。
【図4】従来の2接合型太陽電池の断面構造を示す図で
ある。
【符号の説明】
1、31 トップセル 2、32 ボトムセル 3、34、35 トンネル接合層 4、36 裏面電極 5、37 Ge基板 6、39 低温GaAsバッファ層 7、44 p型InGaP裏面電界層 8 p型GaAsベース層 9 n型GaAsエミッタ層 10 n型InGaP窓層 11、40、47 n+AlInP不純物閉込層(第1
の不純物閉込層) 12、48 n+InGaP層(第1の高不純物密度
層) 13、49 p+InGaP層(第2の高不純物密度
層) 14、43、50 p+AlInP不純物閉込層(第2
の不純物閉込層) 15、44 p+型InGaP裏面電界層 16 p型InGaPベース層 17 n+型InGaPエミッタ層 19、55 コンタクト層 20、56 表面電極 28 p型InGaAsベース層 29 n+型InGaAsエミッタ層 33 基板側セル 41 n+型InGaP層 42 p+型InGaP層 45 p型InGaAsベース層 46 n型InGaAsエミッタ層 51 p+型InGaAlP裏面電界層 52 p型InGaAlPベース層 53 n型InGaAlPエミッタ層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Geからなる基板と、 前記基板上に配置されたボトムセルと、 前記ボトムセルの上部に配置され、前記基板と格子整合
    する組成yを有する第1導電型のAly In1-y P層か
    らなる第1の不純物閉込層と、 前記第1の不純物閉込層の上に配置され、前記基板と格
    子整合する組成xを有する第1の導電型のInx Ga
    1-x P層からなる第1の高不純物密度層と、 前記組成xを有し、前記第1の高不純物密度層の上に、
    前記第1の高不純物密度層と共にトンネル接合を形成す
    べく配置された前記第1の導電型とは反対の導電型の第
    2導電型のInx Ga1-x P層からなる第2の高不純物
    密度層と、 前記第2の高不純物密度層の上に配置され、前記組成y
    を有する前記第2導電型のAly In1-y P層からなる
    第2の不純物閉込層と、 前記第2の不純物閉込層の上に配置されたトップセルと
    を備える太陽電池。
  2. 【請求項2】 前記組成xは0.45≦x≦0.55で
    あり、前記組成yは、0.45≦y≦0.55であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の太陽電池。
  3. 【請求項3】 Ge基板上に形成される半導体装置に用
    いられるトンネルダイオードであって、 組成yが0.45≦y≦0.55である第1導電型のA
    y In1-y P層からなる第1の不純物閉込層と、 前記第1の不純物閉込層の上に配置され、組成xが0.
    45≦x≦0.55である第1の導電型のInx Ga
    1-x P層からなる第1の高不純物密度層と、 前記組成
    xを有し、前記第1の高不純物密度層とともにトンネル
    接合を形成すべく第1の高不純物密度層の上に配置され
    た、前記第1の導電型とは反対の導電型の第2導電型の
    Inx Ga1-x P層からなる第2の高不純物密度層と、 前記第2の高不純物密度層の上に配置され、前記組成y
    を有する第2導電型のAly In1-y P層からなる第2
    の不純物閉込層とを備えるトンネルダイオード。
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