[go: up one dir, main page]

JP2001081152A - 分解性を有するポリウレタン樹脂 - Google Patents

分解性を有するポリウレタン樹脂

Info

Publication number
JP2001081152A
JP2001081152A JP25754399A JP25754399A JP2001081152A JP 2001081152 A JP2001081152 A JP 2001081152A JP 25754399 A JP25754399 A JP 25754399A JP 25754399 A JP25754399 A JP 25754399A JP 2001081152 A JP2001081152 A JP 2001081152A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyurethane resin
formula
polyol
represented
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25754399A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshi Ikeda
歓 池田
Hiroaki Matsuno
博明 松野
Naoki Sato
直樹 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP25754399A priority Critical patent/JP2001081152A/ja
Publication of JP2001081152A publication Critical patent/JP2001081152A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 加水分解性と生分解性を有し、生分解性の樹
脂としては、従来公知の生分解性樹脂に比べ、優れた剛
性と弾性、更には柔軟性をも併せ持ち、高強度でありな
がら、従来にない高弾性、高伸度を有するなど新たな物
性を有する生分解性ポリウレタン樹脂の成形品を提供す
ることである。 【手段】 2,5−/2,6−ジイソシアナトメチルビ
シクロ[2.2.1]ヘプタン及び/又はその変性体
と、(A)ポリヒドロキシカルボン酸ポリオール、
(B)脂肪族ポリエステルポリオール及び(C)糖類よ
りなる群から選ばれる1種、又は2種以上の混合物又は
共縮重合体からなるポリオール、または(D)(A)及
び/又は(B)が、3価以上の脂肪族多価アルコール類
と縮合することにより分岐されていてもよいポリオール
とを、反応させて得られる分解性を有するポリウレタン
樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2,5−/2,6
−ジイソシアナトメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ
ン及び/又はその変性体を結合剤として使用する特定構
造を有する新規なポリウレタン樹脂、より詳しくは、分
解性、すなわち、加水分解性及び生分解性を有する新規
なポリウレタン樹脂とそれを成形してなる成形物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、プラスチック廃棄物による環境汚
染が世界的な問題となっている。この問題の最大の原因
は廃棄物の大部分を占めるポリスチレン、塩化ビニル、
ポリプロピレン等のプラスチックが生分解性をもたない
為、埋め立て処理されても土中にそのまま残存すること
にある。また、焼却するにしても、一般的にプラスチッ
ク類は燃焼熱量が大きく、燃焼ガスによる大気汚染の原
因ともなる為、通常の焼却設備だけで対応することは困
難である。また、リサイクルは徐々に普及しつつあるも
のの、そもそもリサイクルに対して不適当なプラスチッ
ク利用分野もかなりの部分を占めている。この様な現状
から、自然環境下で分解可能な生分解性プラスチックの
開発が行われている。既に、数多くの生分解性樹脂が知
られており、代表的にはポリグリコール酸やポリ乳酸、
ポリヒドロキシ酪酸、ポリヒドロキシ吉草酸、ポリカプ
ロラクトンのようなポリヒドロキシカルボン酸類や、多
価アルコール類と多塩基酸類を重合して得られるポリブ
チレンサクシネート、ポリブチレンアジペート等の脂肪
族ポリエステル類がよく知られている。また、ポリサク
シンイミドのようなポリアミノ酸類や、糖蜜やセルロー
ス及びセルロース変性体、キチン、キトサン等の糖類及
びそれらの変性体、ゼラチンやセリシン、リグニン等の
蛋白質類変性体由来の樹脂、或いは植物油等由来の天然
高分子類等の利用も検討されつつある。しかしながら、
前記生分解性樹脂は、従来の樹脂が使用される多くの用
途に対して、物理的性質、機械的性質、あるいは化学的
性質において、従来の樹脂の代替物として未だ不十分で
ある。中でも特にポリ乳酸は、無色透明である唯一の生
分解性樹脂であり、引張り強度が強く優れているもの
の、弾性や伸びに乏しく、脆いという欠点があった。ま
た、製造に大きな負荷がかかるものも数多くあることか
ら、様々な工夫が行われてきた。
【0003】その一つとして挙げられるのが、脂肪族ポ
リエステルオリゴマーとポリイソシアネート化合物とを
反応させる方法である。例えば、ポリラクチドとポリイ
ソシアネートを反応させて脂肪族ポリエステルを得る方
法が、特開平5−148352号公報等に開示されてい
る。また、多価アルコール類と多塩基酸類から成る脂肪
族ポリエステルの結合剤としてポリイソシアネート化合
物が使用される例は、特開平4−189822や特開平
6−157703号公報等に開示されており、また、糖
類を多価イソシアネート類で結合する例は、特開平9−
302061号公報等に開示されている。しかしなが
ら、そこで使用されるポリイソシアネート化合物は一般
的に有害性が高く、また分解した時に生じるジアミン類
も自然環境に対する負荷が大きかった。そこで自然環境
に対する負荷の小さい脂肪族イソシアネートであるヘキ
サメチレンジイソシアネートやイソホロンジイソシアネ
ートを使用した例が、特開平5−70543号公報や特
開平5−70575号公報等に開示されている。しかし
ながら、ヘキサメチレンジイソシアネートを使用した場
合、蒸気圧が高い為に製造の操作性が悪かったり、引張
り伸度に優れる生分解性樹脂は得られるものの、降伏強
度、破断強度等の機械物性に劣るという欠点を有してい
た。また一方、イソホロンジイソシアネートを使用した
場合は、2種のイソシアネート基の持つ反応性が異なる
為に反応速度が極めて遅く、製造に大きな負担がかかる
という問題点を有していた。
【0004】
【解決しようとする課題】本発明の課題は、従来技術の
問題点に鑑み、従来の生分解性樹脂に比べて、物性が改
善された、分解性を有する新規な樹脂を提供し、また、
自然環境に放出された場合に従来技術に比較して安全で
あり、更には、反応時の負荷が小さく、分解性、すなわ
ち、加水分解性及び生分解性を有する樹脂、及びその成
形品を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を達成する為鋭意検討を重ねた結果、対応するジアミン
に変異原性のないジイソシアネートである2,5−/
2,6−ジイソシアナトメチルビシクロ[2.2.1]
ヘプタン(以下、NBDIと略記する)を分解性樹脂の
ポリマー結合剤とするポリウレタン樹脂が、驚くべきこ
とに、公知の生分解性樹脂の強度を維持又は向上しなが
ら、同時に伸びや弾性も向上し、更に製造上の負担が小
さく、分解性を有するポリウレタン樹脂が得られること
を見出し、本発明を完成させるに至った。
【0006】即ち、本発明は、(1)ポリオールと式
(1)
【化11】 (式(1)は、イソシアナトメチル基の2,5−置換体
と2,6−置換体のそれぞれ単独又は混合物を表す)で
表される2,5−/2,6−ジイソシアナトメチルビシ
クロ[2.2.1]ヘプタン及び/又はその変性体とを
反応させて得られることを特徴とするポリウレタン樹脂
であって、ポリオールが、(A)ポリヒドロキシカルボ
ン酸ポリオール、(B)脂肪族ポリエステルポリオール
及び(C)糖類よりなる群から選ばれる1種、又は2種
以上の混合物又は共縮重合体からなるポリオール、また
は(D)(A)及び/又は(B)が、3価以上の脂肪族多
価アルコール類と縮合することにより分岐されていても
よいポリオールである分解性を有するポリウレタン樹
脂、
【0007】(2)前記(1)において、(A)ポリヒ
ドロキシカルボン酸ポリオールが、式(2)
【化12】 (式中、Rは、直鎖部分の炭素数が1〜4であるアル
キレン基であって、分岐するアルキル基を含む全炭素数
が1〜6であるアルキレン基を表わし、mは1以上の整
数である)で表される脂肪族ポリヒドロキシカルボン酸
の末端カルボキシル基をヒドロキシ基に変性したもので
ある分解性を有するポリウレタン樹脂、
【0008】(3)前記(2)において、式(2)中の
が、炭素数1であるアルキレン基、直鎖部分の炭素
数が1であってメチル基、エチル基、プロピル基のいず
れかで置換されたアルキレン基、直鎖部分の炭素数が2
であってメチル基又はエチル基が置換されたアルキレン
基、又は直鎖部分の炭素数が3であってメチル基で置換
されたアルキレン基であり、式(2)が、Rが同一又は
2種以上の構造単位を含んでなる脂肪族ポリヒドロキシ
カルボン酸ポリオールである分解性を有するポリウレタ
ン樹脂、
【0009】(4)前記(1)において、脂肪族ポリエ
ステルポリオールが、式(3)
【化13】 (式中、Rは炭素数2〜20の置換されていてもよい
脂肪族炭化水素基を表わす)で表される脂肪族多価アル
コール類から選ばれる1種又は2種以上と、式(4)
【化14】 (式中、Rは炭素数2〜20の置換されていてもよい
脂肪族炭化水素基を表わす)で表される脂肪族多塩基酸
類から選ばれる1種又は2種以上とを反応させて得られ
るものである分解性を有するポリウレタン樹脂、
【0010】(5)前記(1)において、糖類が、単糖
類又は糖蜜、セルロース又はセルロース誘導体から選ば
れる1種又は2種以上の化合物である分解性を有するポ
リウレタン樹脂、
【0011】(6)前記(1)において、3価以上の脂
肪族多価アルコール類が、式(5)
【化15】 (式中、Rは炭素数1〜20の炭化水素基を表わし、
nは3〜6の整数である。)で表される化合物から選ば
れる1種又は2種以上である分解性を有するポリウレタ
ン樹脂、
【0012】(7)前記(1)において、ポリオールの
酸価が10−4mol/g以下である分解性を有するポ
リウレタン樹脂、
【0013】(8)前記(1)において、2,5−/
2,6−ジイソシアナトメチルビシクロ[2.2.1]
ヘプタンの変性体が、式(6)
【化16】 で表される2,5−及び/又は2,6−ジイソシアナト
メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタンのイソシアヌレ
ート体、又はそのブロック体、式(7)
【化17】 で表される2,5−及び/又は2,6−ジイソシアナト
メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタンのウレトジオン
体、又はそのブロック体、式(8)
【化18】 で表される2,5−及び/又は2,6−ジイソシアナト
メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタンのビュレット
体、又はそのブロック体、式(9)
【化19】 で表されるトリメチロールプロパンアダクト体、又はそ
のブロック体、及び式(10)
【化20】 (式中、Zは1以上の整数)で表されるポリカルボジイ
ミド体よりなる群から選ばれる1種又は2種以上である
分解性を有するポリウレタン樹脂、
【0014】(9)前記(1)において、2,5−/
2,6−ジイソシアナトメチルビシクロ[2.2.1]
ヘプタン及び/又はその変性体の使用量が、ポリオール
に対して、0.001〜40重量%である分解性を有す
るポリウレタン樹脂、
【0015】(10)前記(1)〜(9)の加水分解性
ポリウレタン樹脂、
【0016】(11)前記(1)〜(9)の生分解性ポ
リウレタン樹脂、
【0017】(12)前記(1)に記載のポリオール
と、2,5−/2,6−ジイソシアナトメチルビシクロ
[2.2.1]ヘプタン及び/又はその変性体とを含有
することを特徴とする分解性を有するポリウレタン樹脂
原料組成物、
【0018】(13)前記(1)の分解性を有するポリ
ウレタン樹脂を成形してなるポリマーフィルム、
【0019】(14)前記(1)の分解性を有するポリ
ウレタン樹脂を成形してなるポリマーシート、
【0020】(15)前記(1)の分解性を有するポリ
ウレタン樹脂を成形してなるディスクケース用基材、
【0021】(16)前記(1)の分解性を有するポリ
ウレタン樹脂を成形してなるポリマーステープル、及び
【0022】(17)前記(1)の分解性を有するポリ
ウレタン樹脂を成形してなるカード基材である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、前記式(1)の2,5−/2,6−ジイソシ
アナトメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン及び/又
はその変性体と、(A)ポリヒドロキシカルボン酸ポリ
オール、(B)脂肪族ポリエステルポリオール及び
(C)糖類よりなる群から選ばれる1種、又は2種以上
の混合物又は共縮重合体からなるポリオール、または
(D)(A)及び/又は(B)が、3価以上の脂肪族多価
アルコール類と縮合することにより分岐されていてもよ
いポリオールとを反応させて得られる分解性を有するポ
リウレタン樹脂である。
【0024】本発明の分解性を有するポリウレタン樹脂
(以下、単に本発明のポリウレタン樹脂と言うこともあ
る)は、加水分解性と生分解性を有する。すなわち、本
発明のポリウレタン樹脂は、酸又はアルカリの存在下に
加水分解する分解性を有するばかりでなく、自然環境下
において微生物の加水分解酵素により加水分解する、い
わゆる生分解性を有する。したがって、本発明のポリウ
レタン樹脂は、所望の目的、例えば、成形品として使用
した後に、加水分解して破棄又はリサイクル使用が可能
であったリ、また、例え、自然環境に放棄されることが
あったとしても地球環境を損なうことのない、生分解性
を有するポリウレタン樹脂である。このような分解性を
有するだけではなく、樹脂として、良好な強度、伸びや
弾性を有する。
【0025】本発明に係るポリオールは、(A)ポリヒ
ドロキシカルボン酸ポリオール、(B)脂肪族ポリエス
テルポリオール及び(C)糖類よりなる群から選ばれる
1種、又は2種以上の混合物又は共縮重合体からなるポ
リオール、または(D)(A)及び/又は(B)が、3価
以上の脂肪族多価アルコール類と縮合することにより分
岐されていてもよいポリオールである。これらのポリオ
ールにおいて、(A)ポリヒドロキシカルボン酸ポリオ
ールとは、脂肪族ヒドロキシカルボン酸から得られるオ
リゴマー及び/又はポリマーであり、そのカルボキシル
基末端をヒドロキシ基に変性したポリオールを言う。
【0026】 すなわち、本発明に係る(A)ポリヒドロ
キシカルボン酸ポリオールは、式(2)
【化21】 (式中、Rは、直鎖部分の炭素数が1〜4であるアル
キレン基であって、分岐するアルキル基を含む全炭素数
が1〜6であるアルキレン基を表わし、mは1以上の整
数である)で表される脂肪族ヒドロキシカルボン酸のオ
リゴマー及び/又はポリマーであり、その末端のカルボ
キシル基がヒドロキシ基に変性されたものである。例え
ば、式(2−1)又は式(2−2)で表わされるものが
挙げられる。
【化22】
【化23】 (これらの式中、Rは、直鎖部分の炭素数が1〜4で
あるアルキレン基であって、分岐するアルキル基を含む
全炭素数が1〜6であるアルキレン基を表わし、またR
は炭素数2〜20の置換されていてもよい脂肪族炭化
水素基を表わし、aおよびbは1以上の整数である)。
【0027】式(2)、式(2−1)及び式(2−2)
において、式中のRは、詳しくは、炭素数1であるア
ルキレン基;直鎖部分の炭素数が1であってメチル基、
エチル基、プロピル基のいずれかで置換されたアルキレ
ン基;直鎖部分の炭素数が2であってメチル基又はエチ
ル基が置換されたアルキレン基;又は直鎖部分の炭素数
が3であってメチル基で置換されたアルキレン基であ
り、これらの式において、Rが1種であつても、式中
のmが2以上の場合、2種以上の構造単位を含む共重合
体であつても良い。
【0028】式(2)で表されるの脂肪族ポリヒドロキ
シカルボン酸オリゴマー又はポリマーの原料である脂肪
族ヒドロキシカルボン酸は、具体的には、例えば、グリ
コール酸、乳酸、2−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ
酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシ吉草酸、3
−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキ
シヘキサン酸、2−ヒドロキシヘプタン酸、2−ヒドロ
キシオクタン酸、2−ヒドロキシ−2−メチル酪酸、2
−ヒドロキシ−2−エチル酪酸、2−ヒドロキシ−2−
メチル吉草酸、2−ヒドロキシ−2−エチル吉草酸、2
−ヒドロキシ−2−ブチル吉草酸、2−ヒドロキシ−2
−メチルヘキサン酸、2−ヒドロキシ−2−エチルヘキ
サン酸、2−ヒドロキシ−2−プロピルヘキサン酸、2
−ヒドロキシ−2−ブチルヘキサン酸、2−ヒドロキシ
−2−ペンチルヘキサン酸、2−ヒドロキシ−2−メチ
ルヘプタン酸、2−ヒドロキシ−2−エチルヘプタン
酸、2−ヒドロキシ−2−プロピルヘプタン酸、2−ヒ
ドロキシ−2−ブチルヘプタン酸、2−ヒドロキシ−2
−ペンチルヘプタン酸、2−ヒドロキシ−2−ヘキシル
ヘプタン酸、2−ヒドロキシ−2−メチルオクタン酸、
2−ヒドロキシ−2−エチルオクタン酸、2−ヒドロキ
シ−2−プロピルオクタン酸、2−ヒドロキシ−2−ブ
チルオクタン酸、2−ヒドロキシ−2−ペンチルオクタ
ン酸、2−ヒドロキシ−2−ヘキシルオクタン酸、2−
ヒドロキシ−2−ヘプチルオクタン酸、5−ヒドロキシ
−5−プロピルオクタン酸、6−ヒドロキシカプロン
酸、6−ヒドロキシヘプタン酸、6−ヒドロキシオクタ
ン酸、6−ヒドロキシ−6−メチルヘプタン酸、6−ヒ
ドロキシ−6−メチルオクタン酸、6−ヒドロキシ−6
−エチルオクタン酸、7−ヒドロキシヘプタン酸、7−
ヒドロキシオクタン酸、7−ヒドロキシ−7−メチルオ
クタン酸、8−ヒドロキシオクタン酸が挙げられる。
【0029】これらの中でも、グリコール酸、乳酸、2
−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキ
シ吉草酸、4−ヒドロキシ吉草酸は、特に強度に優れた
生分解性ポリウレタン樹脂を与える点では好ましく、更
に乳酸は得られる樹脂が特に高強度で、透明な生分解性
ポリウレタン樹脂を形成し、更にはカビ抵抗性等の長所
も有することから最も好ましい。本発明において使用で
きる脂肪族ヒドロキシカルボン酸類は、上記例示化合物
に限定されるものではなく、これらのうち1種、又は2
種以上を共重合体の原料として用いることもできる。ま
た、これらヒドロキシカルボン酸の原料は、γ―ブチロ
ラクトンのような分子内脱水環状化されたラクトン類
や、グリコリドやラクチドのような脱水2量化された形
態であってもよく、光学異性体を有するものはその存在
比も特に限定されるものではない。
【0030】本発明において、(B)脂肪族ポリエステ
ルポリオールとは、脂肪族多価アルコール類と多塩基酸
類を重縮合して得られるものを言う。原料である脂肪族
多価アルコール類は、例えば、式(3)
【化24】 で表されるグリコール類である。式(3)中、Rは炭
素数2〜20の置換されていてもよい脂肪族炭化水素基
を表し、式(3)で表わされるグリコールとしては、具
体的には、例えば、エチレングリコール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペ
ンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−
ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、ポリテトラ
メチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノ
ール等が挙げられる。これらのうちの1種又は2種以上
を使用することができる。これらの中でも、入手の容易
さ、扱い易さ等の点からエチレングリコール、1,4−
ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール
が好ましい。しかし、これらの例示化合物に限らず、脂
肪族ポリエステルを形成できる原料であれば特に限定さ
れるものではない。また、その他の多価アルコール類を
用いてもよい。
【0031】また、原料である脂肪族多塩基酸類は、式
(4)
【化25】 で表される脂肪族多塩基酸類である。式(4)中、R
は炭素数2〜20の置換されていてもよい脂肪族炭化水
素基を表わす。式(4)で表わされる脂肪族多塩基酸と
しては、具体的には、例えば、シュウ酸、コハク酸、マ
ロン酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリ
ン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ド
デカン二酸、マレイン酸、フマル酸等が挙げられる。こ
れらのうちの1種又は2種以上を使用することができる
し、その形態も酸無水物やエステルであってもよく、ま
た、これらの例示化合物に限らず、脂肪族ポリエステル
を形成できる酸成分原料であれば、特に限定されるもの
ではない。
【0032】前記(B)脂肪族ポリエステルポリオール
としては、その原料の価格と入手の容易さ、また得られ
る樹脂の柔軟性等から、ポリエチレンサクシネート、ポ
リブチレンサクシネート、ポリエチレンアジペート、ポ
リブチレンアジペート、ポリエチレンサクシネートアジ
ペート、ポリブチレンサクシネートアジペート等が挙げ
られるが、特に限定されない。
【0033】本発明に係る(C)糖類とは、単糖類、二
糖類、オリゴ糖、多糖類、及び/又はそれらの誘導体、
変性体を指し、例えば単糖類の具体例としては、エリト
ロース、トレオース、リボース、アラビノース、キシロ
ース、リキソース、アロース、アルトロース、グルコー
ス、マンノース、グロース、イドース、ガラクトース、
タロース、フルクトース、グルコピラノース、グルコフ
ラノース、ガラクトフラノース、アラビノピラノース、
フルクトピラノース、2−デオキシリボース、キシルロ
ース、リブロース、セドヘプツロース、ラムノース、フ
コース、グルコサミン、ガラクトサミン 等が挙げられ
る。これらは光学異性体の存在比を問わず、これらの1
種又は2種以上からなる二糖類、多糖類であってもよ
く、エノール化体、酸化体、還元体、グリコシド等の変
性体であってもよく、また、それらの混合物や糖蜜であ
ってもよい。本発明で使用される糖類には、もちろんこ
れらが長鎖を形成したセルロース、硝酸セルロース、酢
酸セルロース、エチルセルロース、セルロイド、ビスコ
ースレーヨン、再生セルロース、セロファン、キュプ
ラ、銅アンモニアレーヨン、キュプロファン、ベンベル
グ、ヘミセルロース、澱粉、アラビアゴム、グアーガ
ム、ローカストビーンガム、アカシアガム、キチン、キ
トサン等やその変性体でもよく、ポリオールとして使用
しうる糖類であれば特に限定されるものではない。
【0034】本発明で使用するポリオールは、前記
(A)〜(C)のポリオールの有する官能基の種類や量
を調節されたものを使用してもよい。即ち、官能基に他
のヒドロキシ化合物やカルボン酸類、アミノ化合物等を
反応させて変性されたものを用いてもよい。例えば、脂
肪族ポリヒドロキシカルボン酸や脂肪族ポリエステル
は、ポリマー鎖末端のヒドロキシ基やカルボキシル基を
予め多価アルコール類や多塩基酸、或いはポリアミンと
反応させて、実質的にポリマー鎖末端基をヒドロキシ基
のみにすることもできる。また、必要に応じて適宜、ヒ
ドロキシ基以外の他の官能基を有する化合物と反応させ
てもよい。更にまた、糖類を使用する場合には糖類と他
のポリオール類を混合又は反応させて新たなポリオール
としてもよく、例えば、糖蜜とポリオール類を反応又は
混合させて糖蜜ポリオールとしてもよい。
【0035】特に、ポリオールが(A)の脂肪族ポリヒ
ドロキシカルボン酸ポリオールである場合は、ヒドロキ
シカルボン酸又はポリヒドロキシカルボン酸を多価アル
コール類、(B)で示される脂肪族ポリエステルポリオ
ール及び糖類の群から選ばれる1種又は2種以上と反応
させ、末端基が実質的にヒドロキシ基となるようにする
ことが望ましい。また、ポリオールが(B)の脂肪族多
価アルコール類及び脂肪族多塩基酸類を重縮合して得ら
れる脂肪族ポリエステルポリオールのオリゴマー及び/
又はポリマーは、その重合の際に使用する脂肪族多価ア
ルコール類と脂肪族多塩基酸類との原料モル比を調節し
て、末端基が実質的にヒドロキシ基となるようにするこ
とが望ましい。
【0036】ここで、末端基が実質的にヒドロキシ基で
あるポリオールとは、NBDIとの反応において、ポリ
ウレタン樹脂を形成するに十分なヒドロキシ基を有して
いることを指し、好ましくはナトリウムメチラート滴定
液により中和滴定で測定される酸価が10−4mol/
g以下であることであり、より好ましくは6×10
mol/g以下であることである。また、水酸基価を測
定する場合には、ポリオール中に1分子中に含まれる平
均水酸基数が1.5以上である方がよく、より好ましく
は1.8以上、更に好ましくは1.9以上、最も好まし
くは2.0以上がよい。
【0037】また、ポリマー鎖末端のヒドロキシ基数を
調節するに際しては、式(5)
【化26】 で表される3価以上の脂肪族多価アルコール類との反応
により、直鎖状の分子構造を有するポリオールを分岐構
造にすることもできる。式(5)で表される3価以上の
脂肪族多価アルコール類は、式中のRが炭素数1〜2
0の炭化水素基で、またnが3〜6の整数である化合物
であり、1種又は2種以上である。具体的には、脂肪族
ポリヒドロキシカルボン酸ポリオールや脂肪族多価アル
コール類と多塩基酸類とからなる脂肪族ポリエステルポ
リオールを重縮合により製造する際に、又は重縮合後
に、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロー
ルプロパン、トリメチロールエタン、トリメチロールヘ
プタン、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−
ヘキサントリオールや糖類等と縮合させて分岐構造を有
するポリオールが得られる。
【0038】本発明で使用するポリオールは、高分子量
のものを低分子量化したり、低分子量のものを高分子量
化したりする等して分子量を調節することもできる。例
えば、ポリヒドロキシカルボン酸類や他の脂肪族ポリエ
ステル類を更に重合して高分子量化することもできる
し、また、高分子量のセルロース類を分解して低分子量
オリゴマーとして使用することもできる。使用するポリ
オールの分子量は、様々な用途に対応して変えることが
できるので、特に限定されるものではないが、通常数平
均分子量が200〜100,000の範囲のものを使用
する。多糖類についてはより高分子量のものを使用する
場合もある。より高強度の生分解性を有するポリウレタ
ン樹脂を得るには、脂肪族ポリヒドロキシカルボン酸ポ
リオールと脂肪族ポリエステルポリオールの分子量範囲
は、好ましくは重量平均分子量500〜100,00
0、より好ましくは1,000〜50,000がよい、
更に好ましくは5,000〜40,000がよい。数平
均分子量が100,000を超えると反応に係るNBD
I量が極めて少量になり、NBDIを使用する効果が極
めて小さくなる場合がある。
【0039】本発明に係るポリイソシアネート化合物
は、式(1)
【化27】 (式(1)は、イソシアナトメチル基の2,5−置換体
と2,6−置換体のそれぞれ単独又は混合物を表す)で
表されるNBDI及び/又はその変性体であり、該変性
体としては、例えば、式(6)
【化28】 で表されるNBDIのイソシアヌレート体、又はそのブ
ロック体、式(7)
【化29】 で表されるNBDIのウレトジオン体、又はそのブロッ
ク体、式(8)
【化30】 で表されるNBDIのビュレット体、又はそのブロック
体、式(9)
【化31】 で表されるNBDIのトリメチロールプロパンアダクト
体、又はそのブロック体、式(10)
【化32】 (Zは1以上の整数)で表されるNBDIのポリカルボ
ジイミド体が、合成又は入手の容易さから好ましいが、
これらに限定されるものではなく、また、NBDI及び
/又はその変性体の2種以上を併用してもよい。
【0040】本発明においては、前記ポリオールとNB
DIとを反応させることにより目的とする分解性を有す
るポリウレタン樹脂を得ることができるが、その方法は
特に限定されるものではない。反応に際しては、溶媒の
存在下、非存在下のいずれでもよく、触媒の存在下、非
存在下のいずれでもよく、また、反応温度も原料となる
NBDI及びその変性体や本発明で使用するポリオール
の物性、或いは得られるポリウレタン樹脂の性質により
適宜任意に調節することができる。反応の際のNBDI
添加量は、本発明で使用するポリオールの分子量や末端
官能基の数、或いは所望の物性に応じて変えることがで
きるので、特に限定されるものではないが、通常は反応
に係る原料の合計重量に対して0.001〜40重量
%、好ましくは0.01〜25重量%、更に好ましくは
0.01〜10重量%、最も好ましくは0.01〜5重
量%である。40重量%を超えると、従来のポリオール
が持つ特性を十分に発揮できない場合があったり、分解
性が不十分になる場合がある。また0.001%未満で
はNBDIと反応する効果が殆どなくなってしまうこと
がある。
【0041】溶媒を使用する場合には、使用できる溶媒
としては、例えば、水、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、メシチレン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼ
ン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロ
ロエタン、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テ
トラクロロエタン、テトラクロロエチレン、テトラヒド
ロフラン、1,4−ジオキサン、N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル
−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミドゾリ
ジノン、ジメチルスルホキシド、スルホラン等が挙げら
れるが特に制限はない。また、ウレタン化触媒を使用す
る場合、触媒の具体例として、ジブチルチンジラウレー
ト、テトラメチルブタンジアミン、1,4−ジアザ
[2,2,2]ビシクロオクタン、オクタン酸スズ、4−
メチルモルホリン、トリエチルアミン等を使用できるが
特に限定されない。また、ウレタン化触媒の使用量も公
知のウレタン化反応に準じて使用すればよく、特に限定
されない。
【0042】本発明においては、反応温度は使用する前
記ポリオールや生成するポリウレタン樹脂の種類にも依
存する為、特に限定されないが、通常無溶媒下では溶融
条件下で行うので、60〜250℃の温度域で反応が行
われる。また、溶媒存在下では通常室温〜溶媒の沸点の
領域で反応が行われる。本発明においては、ポリオール
とNBDIを反応させて、実質的にポリマー鎖末端がイ
ソシアネート基であるプレポリマーを調製した後に、更
に反応を行って分解性を有するポリウレタン樹脂とする
こともできる。例えば、直鎖状の脂肪族ポリエステルポ
リオールとNBDIを反応させ、実質的にイソシアネー
ト基末端としてから、水の存在下にウレタン発泡体とし
たり、カルボジイミド化触媒の存在下に生分解性ポリカ
ルボジイミドとしたりすることもできる。発泡体とする
ことによりの分解性または生分解性を有する発泡ポリウ
レタンを得ることができる。
【0043】以上のようにして得られる本発明のポリウ
レタン樹脂は、前記ポリオールとNBDIとの反応によ
り生成するウレタン結合以外にも、例えば、ウレア結合
やアミド結合、カルボジイミド結合、アロファネート結
合、ビュレット結合、イソシアヌレート結合、ウレトン
イミン結合、イミド結合等を樹脂構造中に有していても
よいが、特に限定されるものではない。これらの結合の
存在は、使用するNBDI及び/又はその変性体の種類
や、前記ポリオールが有する官能基の種類、或いは反応
条件等により任意に選択することができる。例えば、イ
ソシアヌレート結合を有する分解性及び生分解性を有す
るポリウレタン樹脂を得る為には、NBDIのイソシア
ヌレート体を原料として使用したり、或いは予めポリオ
ールとNBDIとを反応させて末端官能基をイソシアネ
ート基とした後にイソシアヌレート化触媒の存在下に反
応させることによりイソシアヌレート結合を有する分解
性及び生分解性ポリウレタン樹脂とすることもできる。
特に本発明において、得られる分解性を有するポリウレ
タン樹脂は、生分解性樹脂として、従来の生分解性樹脂
にはない硬さを備えているにもかかわらず、同時に弾性
や柔軟性にも優れており、また、カルボジイミド結合や
イミド結合等のような特定の結合様式においては耐熱
性、耐薬品性を付与することから分解性及び生分解性樹
脂として新たな用途の開発を図ることもできる。
【0044】本発明のポリウレタン樹脂の優れた性能で
ある分解性は、酸又アルカリ水溶液により加水分解し、
水に可溶になる現象を言い、例えば、通常、粉体化され
た樹脂が、十分な量のアルカリ成分を有するアルカリ水
溶液中、室温〜100℃の範囲の温度で、72時間以
内、好ましくはき24時間以内、更に好ましくは5時間
以内に分解して水に可溶な状態になることを指す。な
お、十分な量のアルカリ成分量は、通常、樹脂の構造単
位数のモル数以上である。また、生分解性とは、自然環
境下で、微生物の加水分解酵素の触媒作用により加水分
解されて、水及び炭酸ガスにまで分解される現象を言
う。また、本発明において、NBDI及び/又はその変
性体の反応が、イソホロンジイソシアネートに比較して
非常に速く、製造に際してかかる操作の負担が小さくて
済む点においても、ポリウレタン樹脂として工業的に優
れている。
【0045】本発明のポリウレタン樹脂は、生分解性樹
脂として、強靭でありながら、同時に弾性や柔軟性を備
えているので、様々な用途に使用することができる。従
って、本発明のポリウレタン樹脂は、ポリマーフィルム
やポリマーシート、チューブ、フォーム、繊維としての
一般的加工により得られる用途の他に、例えば、短繊
維、長繊維、不織布、多孔性基材、排便袋、ゴミ袋、土
嚢、保温ケース、食品トレー、ラップフィルム、箸、ス
プーン、フォーク、コップ、スポンジ、ボトル、吸水シ
ート、保湿シート、農業用マルチングフィルム、ディス
クケース用基材、ポリマーステープル、カード基材、ブ
リスターパック、たばこ煙用フィルター、紙等のコーテ
ィング剤、ラミネート、涙道せき止め用ロッド、紙力
剤、感熱紙や感圧紙用のマイクロカプセル、医薬用マイ
クロカプセル、徐放製剤、肥料や土壌改良剤用マイクロ
カプセル、縫合糸、縫合糸クリップ、注射筒、使い捨て
衣料、外科用器具、複合半透膜、骨折等治療用支持体ま
たは骨接合材、移植用装具または移植片、釣り糸、魚
網、疑似餌、骨壷、ネイルポリッシャー、浴用軽石、園
芸用器材、防臭剤マイクロカプセル又は容器及び包装、
芳香剤マイクロカプセル又は容器及び包装、ラベル用収
縮フィルム、接着剤、ホットメルト接着剤、回収古紙収
納容器、梱包用バンド、接着テープ、緩衝材、コイン包
装用フィルム、塗装用マスキングフィルム、眼鏡フレー
ム等に使用することができる。このような用途に本発明
のポリウレタン樹脂の有する分解性、特に、生分解性と
樹脂としての優れた物性を活かして広く適用できる。
【0046】本発明においては、特に脂肪族ヒドロキシ
カルボン酸とNBDIとの反応で得られる生分解性を有
するポリウレタン樹脂は、その強靭さと透明性から、包
装材料としてポリマーフィルム、ポリマーシート、ディ
スクケース基材、カード基材の材料として優れている。
また、本発明のポリウレタン樹脂は、繊維にした場合の
しなやかな質感のため服飾繊維や不織布としての利用に
適している。
【0047】ポリマーフィルムやポリマーシート、ディ
スクケース用基材或いはカード基材等の成形物を製造す
るにあたっては、その方法としては、例えば、溶液キャ
スト法、カレンダー法等が挙げられる。溶液キャスト法
で行う場合は、溶媒として例えば、クロロホルム、塩化
メチレン、ベンゼン、アセトニトリル、アセトン、トル
エン、キシレン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシド、1−メチル−2−ピロリドン、1,
3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等を用いて溶液と
した後、平滑な面上にキャストし、溶媒を除去すること
により行われるが、使用される溶剤は特に限定されるも
のではない。
【0048】また、溶融押し出し成形をする場合には、
公知のTダイ法、インフレーション法等が適用される。
押し出し温度は、製造する樹脂の種類によって溶融温度
が異なるので特に限定されないが、通常100〜280
℃の温度範囲である。成形温度が低いと、成形安定性が
得難く、また過負荷に陥り易い。逆に成形温度が高い
と、ポリマーが分解する場合があり、分子量低下、強度
低下、着色等を起こすことがある。
【0049】本発明に係るポリマーフィルムやポリマー
シート等は、未延伸のものでも延伸されたものでもよい
が、剛度、成形加工性、機械強度、硬さ、衝撃強度、寸
法安定性、耐折り曲げ性等の向上の為には得られたフィ
ルム又はシート等を一軸延伸又は二軸延伸することが好
ましい。一軸延伸する場合には、縦方向又は横方向に通
常1.1〜5倍延伸する。二軸延伸の場合は、一軸目の
延伸と二軸目の延伸を逐次行っても、同時に行ってもよ
い。延伸温度は、用いるポリウレタン樹脂の構造・構成
により異なる為、特に制限はないが、ポリマーのTg
(ガラス転移温度)乃至(Tg+50℃)の範囲が好ま
しい。この温度範囲よりも高温になると、延伸による強
度向上が認められない場合が有る。また、得られる成形
物は成形後に、Tg以上融点未満の温度で熱処理を行っ
てもよい。熱処理時間は通常1秒〜30分間である。
【0050】本発明においては、得られるポリウレタン
樹脂を成形物として加工する際には、他の樹脂との混合
物又は複合体としてもよく、また、光安定剤、可塑剤、
酸化防止剤、熱安定化剤、充填剤、着色防止剤、顔料等
の添加剤を用いて、更に物性の向上を図ってもよい。
【0051】以上のようにして、本発明のポリウレタン
樹脂及びその成形物が得られる。成形物は加水分解性を
有するので、所望の目的に使用済み後、酸又はアルカリ
水溶液中で加水分解、また自然環境下で微生物の作用に
より生分解される。本発明でいう生分解性樹脂とは、主
としてコンポスト化可能な樹脂を指し、例えば、ISO
/CD14855に準拠する生分解性試験において、炭
酸ガス発生量から算出される分解度が3ヶ月で60%以
上であるような樹脂を指す。通常、3ヶ月で60%以上
の分解度に達しない樹脂は、生分解性に乏しく、コンポ
スト中で廃棄処理する時や自然界に放出された際に不都
合を生じる場合があるとされている。
【0052】また、本発明の分解性を有するポリウレタ
ン樹脂原料組成物は、前記(1)のポリオールとNBD
I及び/又はその変性体とを含有する組成物であり、昇
温したり、触媒等の反応開始に係わる化合物を添加する
ことにより、本発明のポリウレタン樹脂とすることがで
きる組成物である。この組成物は、前記(1)の(A)〜
(D)で示されるポリオール100重量部に対して、NB
DI及び/又はその変性体を0.001〜70重量部、
好ましくは0.01〜30重量部、更に好ましくは、
0.01〜10重量部を含有し、脂肪族多価アルコール
類、好ましくは生分解性を有する多価アルコール類を0
〜1000重量部、好ましくは0〜300重量部、更に
好ましくは0〜100重量部含有していてもよい。更に
は触媒、水や不活性ガス等の発泡剤、光安定剤、可塑
剤、酸化防止剤、熱安定剤、充填剤、着色防止剤、顔料
等の添加剤を含有していてもよい。NBDI及び/又は
その変性体が0.001重量部未満では、ウレタン結合
を生成する反応が不十分となる場合がある。ここで、脂
肪族多価アルコール類は、先に例示したものを言い、分
解性を有するポリウレタン樹脂原料組成物中に含有され
ていても、含有されていなくてもよいが、特に50重量
部を越える場合には生分解性を有する脂肪族多価アルコ
ール類が好ましい。
【0053】実施例 以下、本発明を実施例及び比較例により更に具体的に説
明する。本発明は、これらの実施例に限定されるもので
はない。水酸基価 合成例及び実施例中に示す水酸基価は、JIS K 00
70に準拠した方法により測定し、水酸基価の単位をm
ol/gで示した。重量平均分子量 重量平均分子量は、ポリマーの種類や分子量に応じて、
クロロホルム溶媒中、GPCにより測定した。酸価及び数平均分子量 酸価及びポリヒドロキシカルボン酸の数平均分子量は、
塩化メチレン/メタノール=7/3(容積比)の溶液中
で、N/100−ナトリウムメチラート/メタノール溶
液を滴定液とし、自動滴定装置で滴定することにより、
末端カルボン算数を算出して求めた。
【0054】合成例1ポリ乳酸変性ポリエステルポリオール(a)〜(d)の
合成 攪拌機、温度計、冷却管、及び窒素導入間を備えた1リ
ットルの5ッ口フラスコを窒素パージした後、自己脱水
縮合により高分子量化した重量平均分子量が約3,00
0、数平均分子量1,160であるポリ乳酸オリゴマー
100.0g(カルボキシル基0.0862モル)及び
塩化メチレン300gを加えて溶解し、次いで2−クロ
ロ−1,3−ジメチルイミダゾリジニウムクロライド
(以下、DMCと略記する)17.48g(0.103
モル)、1,4−ブタンジオール9.01g(0.10
モル)を装入し、β−ピコリン24.12g(0.25
9モル)を加えて30〜40℃で3時間攪拌し、反応を
行った。反応終了後、反応溶液を30%塩酸水溶液及び
水で順次洗浄した。その後、ジクロロメタンを減圧下、
加熱して除き、ポリ乳酸変性ポリエステルジオール10
5.3gを得た。その収率は100%であった。得られ
るポリ乳酸変性ポリエステルジオール(a)のGPCで
求めた重量平均分子量は約3,000であり、酸価は
1.17×10 mol/g、水酸基価は1.92×
10−3mol/gであった。1,4−ブタンジオール
の使用量を0.060モル、0.030モル、0.01
5モルと変えて、使用するブタンジオールに対するDM
C及びβ―ピコリンの使用量を同様にして重量平均分子
量が約5,000(ポリエステルポリオール(b))、
10,000(ポリエステルポリオール(c))、2
0,000(ポリエステルポリオール(c))の3点の
ポリ乳酸変性ポリエステルジオールを調製した。得られ
るポリ乳酸変性ポリエステルジオールの酸価は、それぞ
れ、1.42×10−5mol/g、1.33×10
−5mol/g、1.14×10−5mol/gであ
り、水酸基価は、それぞれ、1.21×10−3mol
/g、6.02×10 −4mol/g、2.99×10
−4mol/gであった。
【0055】合成例2ポリ乳酸変性ポリエステルポリオール(e)〜(h)の
合成 攪拌機、温度計、冷却管、及び窒素導入間を備えた1リ
ットルの5ッ口フラスコを窒素パージした後、自己脱水
縮合により高分子量化した重量平均分子量が約3,00
0、数平均分子量1,160であるポリ乳酸オリゴマー
100.0g(カルボン酸基0.0862モル)及び塩
化メチレン300gを加えて溶解し、次いで2−クロロ
−1,3−ジメチルイミダゾリジニウムクロライド(以
下、DMCと略記する)17.48g(0.103モ
ル)、エチレングリコール5.59g、ペンタエリスリ
トール0.91g(エチレングリコールとペンタエリス
リトールのモル比が9:0.67、合計0.0967モ
ル)を装入し、β−ピコリン24.12g(0.259
モル)を加えて30〜40℃で3時間攪拌し、反応を行
った。反応終了後、反応溶液を30%塩酸水溶液及び水
で順次洗浄した。その後、ジクロロメタンを減圧下、加
熱して除き、ポリ乳酸変性ポリエステルポリオール10
4.9gを得た。その収率は100%であった。得られ
たポリ乳酸変性ポリエステルポリオール(e)のGPC
で求めた重量平均分子量は約3,000、酸価は1.1
8×10−5mol/g、水酸基価は1.88×10
−3mol/gであった。エチレングリコールとペンタ
エリスリトールの合計モル数を0.0580モル、0.
0290モル、0.0145モルと変える以外は、同様
のモル比に準拠して、重量平均分子量約5,000
(f)、10,000(g)、20,000(h)のポ
リ乳酸変性ポリエステルジオールを合成した。得られた
ポリ乳酸変性ポリエステルジオールの水酸基価は、それ
ぞれ1.21×10−3mol/g、6.11×10
−4mol/g、3.06×10−4mol/gであっ
た。
【0056】合成例3コハク酸系ポリエステル(i)の合成 攪拌機、分留コンデンサー、温度計、窒素導入管を備え
た3リットルのセパラブルフラスコに1,4−ブタンジ
オール750g、コハク酸885g及びテトライソプロ
ピルチタネート1.6gを仕込み、窒素気流中195〜
200℃でエステル化し、最終的には0.6torrの
減圧下、210〜215℃で6時間脱グリコール反応を
行った。その結果、重量平均分子量17,000のコハ
ク酸系ポリエステル(i)が得られた。室温まで冷却し
たコハク酸系ポリエステル(i)は、白色で、ワックス
状となって固化した。融点は110〜115℃であっ
た。アジピン酸系ポリエステル(j)の合成 上記のポリエステル(A)の合成例と同様の設備を備え
た3リットルのセパラブルフラスコに、1,4−ブタン
ジオール750g、アジピン酸1095g及びテトライ
ソプロピルチタネート1.8gを仕込み、窒素気流中1
90〜200℃で6時間エステル化し、その後最終的に
は0.5torrの減圧下とし、205〜210℃で7
時間脱グリコール反応を行った。その結果重量平均分子
量15,000のアジピン酸系ポリエステル(j)を得
た。室温まで冷却したアジピン酸系ポリエステル(j)
は、やや黄色を帯びたワックス状となって固化した。融
点は約58℃であった。
【0057】合成例4ポリ乳酸変性ポリエステルジオール(k)〜(m)の合
合成例1で使用した重量平均分子量3,000のポリ乳
酸オリゴマー100.0g(カルボキシル基0.086
2モル)及び塩化メチレン300gを装入して40℃で
溶解し、次いで、1,4−ブタンジオール0.90g
(0.01モル)、DMC17.48g(0.103モ
ル)及びβ−ピコリン24.12g(0.259モル)
を順次加えてから40℃で3時間反応を行った。反応終
了後、反応溶液を10%に希釈し、30%塩酸と水で順
次洗浄し、これをエバポレーターで濃縮して塩化メチレ
ンを除去した。得られたポリエステルジオール(k)の
重量平均分子量は30,000、分子量分布分散度は
3.0であった。用いる1,4−ブタンジオールの量を
0.43g、0.347gに変える以外は上記と同様の
方法を繰り返し、重量平均分子量65,000(l)、
78,000(m)のポリ乳酸変性ポリエステルジオー
ルを得た。
【0058】実施例1〜4 合成例1で得られる重量平均分子量約3,000のポリ
乳酸変性ポリエステルジオール(a)100gを200
mlのフラスコに装入し、加熱溶融する。そこへ、化学
量論量のNBDI19.8g(0.096モル)を30
分かけて徐々に加え、1時間保持し融点170℃の分解
性を有するポリウレタン樹脂(以下、ポリウレタン樹脂
と略記する)を得る。以下、実施例2〜4及び比較例1
において、使用するポリエステルジオールの分子量をそ
れぞれ5,000(ポリオール(b)、実施例2)、1
0,000(ポリオール(c)、実施例3)、20,0
00(ポリオール(d)、実施例4)と変更してポリウ
レタン樹脂を合成する。実施例1〜4のいずれも重量平
均分子量は100,000以上に達する。但し、NBD
I使用量は、ポリオールのヒドロキシ基数の0.5モル
倍とする。得られるポリウレタン樹脂を厚さ100μm
のプレスフィルムとし物性を測定する。諸物性を表1に
示す。
【0059】実施例5 ポリエステルジオールとして合成例1と同様の方法で得
られる分子量3,000のポリ乳酸変性ポリエステルジ
オール(a)50gとNBDIのイソシアヌレート体を
イソシアネート基数がポリエステルジオールのヒドロキ
シル基と等モルとなるようにフラスコへ装入して窒素気
流下で加熱し、溶融下に1時間攪拌を継続する。これを
窒素下にステンレス製バット上に排出してポリウレタン
樹脂を得る。得られたポリウレタン樹脂の諸物性を表1
に示す。
【0060】実施例6 NBDI変性体としてNBDIウレトンジオン体を使用
する以外は、実施例5に準拠し、ポリウレタン樹脂を得
る。得られたポリウレタン樹脂の諸物性を表1に示す。
【0061】実施例7 NBDI変性体としてNBDIのビュレット体を使用す
る以外は、実施例5に準拠する。得られたポリウレタン
樹脂の諸物性を表1に示す。
【0062】実施例8 NBDI変性体としてNBDIのトリメチロールプロパ
ンアダクト体を使用する以外は実施例5に準拠する。得
られたポリウレタン樹脂の諸物性を表1に示す。
【0063】実施例9 NBDI変性体として平均繰り返し単位数が8であるカ
ルボジイミド体を使用する以外は実施例5に準拠する。
得られたポリウレタン樹脂の諸物性を表1に示す。ま
た、得られたポリウレタン樹脂を240℃で溶融成形し
た試験片は、熱変形温度171℃であり、生分解性樹脂
としては良好な耐熱性を示す。
【0064】実施例10 合成例2で得られる重量平均分子量3,000のポリ乳
酸変性ポリエステルポリオール(e)100gを200
℃に加熱して溶融し、NBDIを30分かけて滴下す
る。NBDIの滴下量は、最終的にポリ乳酸変性ポリエ
ステルポリオールのヒドロキシル基に対し化学量論量の
イソシアネート基数となるようにする。その後、1時間
攪拌し、窒素下ステンレス製バットに排出してポリウレ
タン樹脂を得る。実施例1と同様にプレスフィルムを作
製して測定した諸物性を表1に示す。
【0065】実施例11 合成例2で得られる重量平均分子量5,000のポリ乳
酸変性ポリエステルポリオール(f)を使用する以外は
実施例10に準拠する。得られたポリウレタン樹脂の諸
物性を表1に示す。
【0066】実施例12 合成例2で得られる重量平均分子量10,000のポリ
乳酸変性ポリエステルポリオールを使用する以外は実施
例10に準拠する。得られたポリウレタン樹脂の諸物性
を表1に示す。
【0067】実施例13 合成例2で得られる重量平均分子量20,000のポリ
乳酸変性ポリエステルポリオールを使用する以外は実施
例10に準拠する。得られたポリウレタン樹脂の諸物性
を表1に示す。
【0068】比較例1 数平均分子量1,500のポリ乳酸100gをベンゼン
300gに溶解し、13.52g(0.08モル)のD
MC及びβ―ピコリン17.88g(0.192モル)
を装入して、数分攪拌した後2時間静置した。この溶液
を濃度10%に希釈し、30%塩酸及び水で順次洗浄
し、大量のイソプロピルアルコール中に排出して、濾過
後、乾燥することにより、ポリ乳酸粉体を得る。このポ
リ乳酸の重量平均分子量は193,000であり、物性
を確認するのに十分な分子量である。このポリ乳酸を成
形して物性測定を行った結果を表1に示した。これによ
れば、実施例1〜13で合成したポリ乳酸ベースの生分
解性ポリウレタン樹脂は、機械物性においていずれもポ
リ乳酸よりも向上しており、また、生分解性に関しては
遜色がなかった。また、この比較例1で得られたポリ乳
酸を成形したポリマーシートは、180度折り曲げを1
回行っただけで割れ、可撓性がない。
【0069】比較例2 合成例1と同様の方法で得られる重量平均分子量10,
000のポリ乳酸変性ポリエステルジオール100gを
フラスコへ装入し、溶融状態に加熱した後、ヘキサメチ
レンジイソシアネート2.44gを装入し、1時間攪拌
を継続した。粘度が急激に増大するが、ゲル化はしな
い。反応終了後、ステンレス製バットに排出してポリウ
レタン樹脂を得た。得られたポリウレタン樹脂を成形し
て物性を測定した結果を表1に示した。これによれば、
実施例4で製造したポリウレタン樹脂は、生分解性に関
しては本比較例の樹脂と比較して遜色がなく、機械物性
では実施例4の方が優れていた。
【0070】比較例3 合成例1と同様の方法で得られる重量平均分子量10,
000のポリ乳酸変性ポリエステルジオール(c)10
0gをフラスコへ装入し、溶融状態に加熱した後、イソ
ホロンジイソシアネート3.98gを装入し、1時間攪
拌を継続した。粘度の増大は遅く、6時間攪拌を継続し
ても実施例4と同様の分子量には達せず、反応速度が非
常に遅い。反応終了後、ステンレス製バットに排出して
ポリウレタン樹脂を得た。得られたポリウレタン樹脂を
成形して物性を測定した結果を表1に示した。これによ
れば、実施例4で製造したポリウレタン樹脂は、生分解
性に関しては本比較例の樹脂と比較して遜色がなく、機
械物性では実施例4の方が優れていた。また、本比較例
で得られるポリウレタン樹脂を成形したポリマーシート
は、180度折り曲げを1回行っただけで割れ、可撓性
に劣る。
【0071】生分解性 実施例1〜13及び比較例1〜3で得られたポリウレタ
ン樹脂の生分解性をISO/CD14855に準拠して
測定した結果を表1に示す。
【0072】引張り試験 実施例1〜13及び比較例1〜3で得られたポリウレタ
ン樹脂をJIS K 7113に従い引張り試験を行った
結果を表1に示す。
【0073】
【表1】
【0074】実施例14 攪拌機、分留コンデンサー、温度計、窒素導入管を備え
た1リットルのセパラブルフラスコに、合成例3で得ら
れるポリエステル(i)を400g及びポリエステル
(j)100gを装入し、加熱して均一に溶融したもの
を10分間1torrの減圧下とし、常圧に戻して窒素
気流中、200℃でNBDI9.09gを加えた。粘度
は急速に増大するがゲル化はしない。30分間攪拌を継
続し、ステンレス製バット上に排出した。得られたポリ
ウレタン樹脂を熱プレス機で厚さ100μmのプレスフ
ィルムとした。このフィルムは強靭であり、人力で裂く
ことはできない。また、各方向に3倍ずつに延伸した後
の透明フィルムの引張り強度は75MPaであった。
【0075】実施例15 攪拌機、分溜コンデンサー、窒素導入管、温度計を備え
た1リットルのフラスコに、1,4−ブタンジオール3
00g(3.33モル)、コハク酸354g(3.00
モル)を装入し、窒素気流中、200〜205℃で5時
間エステル化した後、テトライソプロピルチタネート
0.06gを加え、コンデンサーを直溜型に変えてか
ら、温度220℃、減圧度0.5torrの条件下で1
0時間脱グリコール反応を行った後、金属バットに排出
した。得られたポリエステルジオールは、結晶性の為白
色不透明で硬いワックス状であり、重量平均分子量は3
8,000、酸価1.02×10−5mol/g、水酸
基価5.88×10−5mol/gであった。攪拌機、
コンデンサー、窒素導入管、温度計を備えた300ml
のフラスコに、得られた脂肪族ポリエステルジオール1
00g(水酸基5.88×10−3モル)を装入して、
180で溶融した後、NBDI0.77gを加えた。粘
度は急激に増大するが、ゲル化はしない。その後反応を
1時間継続して終了した。得られた脂肪族ポリウレタン
を熱プレス機により100μmのプレスフィルムとして
物性を測定すると破断引張り強度68MPa、破断伸び
が490%と機械物性が良好であった。
【0076】実施例16 100mlの4ッ口フラスコに、アジピン酸14.6g
(0.10モル)、1,4−ブタンジオール9.2g、
DL−リンゴ酸0.3g、メタンスルホン酸0.05
g、トルエン40mlを装入し、100〜110℃で7
時間脱水縮合反応を行った。この時のGPCで求めた分
子量は、数平均分子量が16,000であり、重量平均
分子量は37,000であった。水酸基価は1.41×
10−4mol/gであった。その後NBDI0.32
gを添加し、100℃で4時間反応させた。この時の重
量平均分子量は161,000であった。反応終了後、
減圧下にトルエン及びメタンスルホン酸を除去し、変性
ポリブチレンアジペートを得た。
【0077】実施例17 合成例1と同様の方法で得られた重量平均分子量が1
0,000のポリ乳酸変性ポリエステルジオール(c)
50gとキシレン200gをフラスコに装入して100
℃で溶解後、NBDI1.85g(8.95×10−3
モル)と1,4−ジアザ[2.2.2]ビシクロオクタン
10mgを添加し、2時間反応を行った。その後、カル
ボジイミド化触媒である3−メチル−1−フェニル−3
−フォスフォレンオキシド10mgを添加して120℃
で20時間反応させた。反応終了後、冷却して濾過し、
メチル−t−ブチルエーテル500mlで洗浄して、8
0℃で12時間減圧乾燥し、分解性ポリウレタンカルボ
ジイミドを得られた。このポリウレタン樹脂を熱プレス
機を用いて240℃で成形し、厚さ3mmのプレスシー
トを作成した。このビカット軟化点をJIS K 720
6に準拠して測定したところ、ビカット軟化点は174
℃であった。
【0078】実施例18 重量平均分子量が110,000である酢酸セルロース
40gと合成例1で得られた分子量5000のポリ乳酸
変性ポリエステルポリオール(a)60g、キシレン3
00gとをフラスコに装入し、120℃で溶解する。そ
こへ1,4−ジアザ[2.2.2]ビシクロオクタンの1
%キシレン溶液を1g装入し、次いでNBDI11.8
g(0.057モル)を装入し、反応を1時間継続し
た。反応終了後冷却し、濾過して、イソプロピルアルコ
ール800gで洗浄し、80℃、減圧下で乾燥し、ポリ
ウレタン樹脂粉体を得た。この樹脂粉体を成形したプレ
スフィルムは、引張り破断強度が69MPaであり、伸
びは260%、引張り弾性率は3920MPaであっ
た。
【0079】実施例19 合成例4で得た重量平均分子量30,000のポリ乳酸
変性ポリエステルジオール(k)100gを加熱溶解
し、化学量論数のNBDIを加え、1時間保持し溶融温
度175℃のポリウレタン樹脂を得た。このポリマーを
Tダイが装着された押し出し機を用いて、厚さ800μ
mの未延伸フィルムを得た。得られたフィルムの物性を
表2に示す。
【0080】実施例20 合成例4で得た重量平均分子量65,000のポリ乳酸
変性ポリエステルジオール(l)を使用する以外は、実
施例19に準拠する。得られたフィルムの物性を表2に
示す。
【0081】実施例21 合成例4で得た重量平均分子量78,000のポリ乳酸
変性ポリエステルジオール(m)を使用する以外は実施
例19に準拠する。得られたフィルムの物性を表2に示
す。
【0082】実施例22 合成例4で得た重量平均分子量65,000のポリ乳酸
変性ポリエステルジオール(l)と、重量平均分子量が
50,000のポリブチレンサクシネートを90:10
の割合で混合して使用した以外は実施例19に準拠し
た。得られたフィルムの物性を表2に示す。
【0083】実施例23 合成例4で得られた重量平均分子量78,000のポリ
乳酸変性ポリエステルジオールと、重量平均分子量が5
0,000のポリブチレンサクシネートを80:20の
割合で使用した以外は実施例19に準拠した。得られた
フィルムの物性を表2に示す。
【0084】
【表2】 Mw:重量平均分子量 X:ポリ乳酸変性ポリエステルジオール Y:ポリブチレンサクシネート
【0085】実施例24 合成例4で得られた重量平均分子量30,000のポリ
乳酸変性ポリエステルジオールを用いた以外は実施例1
9と同様にしてポリウレタン樹脂を得た。得られたポリ
ウレタン樹脂を押し出し機を用いて、厚さ1.2mmの
未延伸シートに加工した。得られたポリマーシートは、
180℃折り曲げを100回繰り返しても割れることが
なく、可撓性も良好であった。
【0086】実施例25 合成例4で得られた重量平均分子量65,000のポリ
乳酸変性ポリエステルジオール(l)を用いる以外は実
施例24に準拠した。得られたポリマーシートは180
℃折り曲げを100回繰り返しても割れることがなく、
可撓性も良好であった。
【0087】実施例26 合成例4で得られた重量平均分子量78,000のポリ
乳酸変性ポリエステルジオール(m)を用いる以外は実
施例24に準拠した。得られたポリマーシートは180
℃折り曲げを89回繰り返した時点で割れ、可撓性も良
好であった。
【0088】実施例27 合成例4で得られた重量平均分子量65,000のポリ
乳酸変性ポリエステルジオール(l)と、重量平均分子
量50,000のポリブチレンサクシネートとを90:
10の割合で用いる以外は実施例24に準拠した。
【0089】実施例28 合成例4で得られた重量平均分子量78,000のポリ
乳酸変性ポリエステルジオール(m)と、重量平均分子
量が50,000のポリブチレンサクシネートとを8
0:20の割合で使用する以外は実施例24に準拠し
た。
【0090】実施例29 実施例19と同様の操作により生分解性樹脂を得て、得
られたポリマーをノズルの装着された押し出し機を用い
て、溶融紡糸、ステープル用フィラメントを得た。得ら
れたステープル用フィラメントの物性を表3に示す。
【0091】実施例30 実施例20と同様の操作によりポリウレタン樹脂を得
て、得られたポリマーをノズルの装着された押し出し機
を用いて、溶融紡糸、ステープル用フィラメントを得
た。得られたステープル用フィラメントの物性を表3に
示す。
【0092】実施例31 実施例21と同様の操作によりポリウレタン樹脂を得
て、得られたポリマーをノズルの装着された押し出し機
を用いて、溶融紡糸、ステープル用フィラメントを得
た。得られたステープル用フィラメントの物性を表3に
示す。
【0093】
【表3】 Mw:重量平均分子量 X:ポリ乳酸変性ポリエステルジオール Y:ポリブチレンサクシネート
【0094】実施例32 実施例1〜18で得られたポリウレタン樹脂の粉体のそ
れぞれ1gを10Nの水酸化ナトリウム水溶液20g及
び回転子を50mlのスクリュー管に装入し、室温〜5
0℃の温度域でマグネチックスターラを用いて攪拌し、
各ポリウレタン樹脂の粉体の加水分解性を試験した。い
ずれの粉体も1時間以内に加水分解し、水に溶解した。
【0095】
【発明の効果】本発明の分解性を有するポリウレタン樹
脂は、イソシアネート化合物の1種である2,5−/
2,6−ジイソシアナトメチルビシクロ[2.2.1]
ヘプタン及び/又はその変性体を分解性樹脂の結合剤と
して使用したポリウレタン樹脂である。この樹脂は、分
解性、すなわち、加水分解性及び生分解性を有するポリ
ウレタン樹脂であり、樹脂を所望の目的に使用した後、
加水分解して原料を回収し、再利用できる。すなわち、
汎用樹脂を併用した印刷紙などのようにリサイクルが困
難な分野でも、リサイクル使用を促すことができる、例
えば、本発明のポリウレタン樹脂でラミネートされた紙
やカード等は、他の一般紙と分別することなく回収及び
リサイクルすることができる。また、生分解性樹脂とし
て、従来公知の生分解性樹脂に比べ、優れた剛性と弾
性、更には柔軟性をも併せ持ち、高強度でありながら、
従来にない高弾性、高伸度を有するなど新たな物性を有
するほか、生分解性を有する樹脂成形品を提供できる。
したがって、本発明のポリウレタン樹脂は、従来の生分
解性樹脂では、生分解性は良好でも、物性面で、適用性
が不十分であつた分野への適用が可能となった。また、
従来公知の脂肪族ジイソシアネートを結合剤とする生分
解性樹脂に比較して、製造に大きな負担をかけずに得ら
れ、また、分解後に生成するジアミンに変異原性がな
く、安全で環境適応性の高い生分解性樹脂を提供した。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D01F 6/70 D01F 6/70 (72)発明者 佐藤 直樹 福岡県大牟田市浅牟田町30番地 三井化学 株式会社内 Fターム(参考) 4F071 AA53 AF01 AF52 BB07 BB09 BC01 4J034 BA03 DA01 DB05 DC50 DF01 DF12 DF16 DF20 DF24 EA04 EA08 HA01 HA07 HA08 HB05 HB06 HB07 HB08 HC17 HC22 HC25 HC26 HC34 HC35 HC52 HC61 HC65 HC69 HC71 KA01 KB02 KC17 KD12 QC04 QD01 RA02 RA07 RA08 RA09 4L035 BB31 EE04 EE20 HH01 HH04 HH10 MH02 MH04 MH13

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオールと式(1) 【化1】 (式(1)は、イソシアナトメチル基の2,5−置換体
    と2,6−置換体のそれぞれ単独又は混合物を表す)で
    表される2,5−/2,6−ジイソシアナトメチルビシ
    クロ[2.2.1]ヘプタン及び/又はその変性体とを
    反応させて得られることを特徴とするポリウレタン樹脂
    であって、ポリオールが、(A)ポリヒドロキシカルボ
    ン酸ポリオール、(B)脂肪族ポリエステルポリオール
    及び(C)糖類よりなる群から選ばれる1種、又は2種
    以上の混合物又は共縮重合体からなるポリオール、また
    は(D)(A)及び/又は(B)が、3価以上の脂肪族多
    価アルコール類と縮合することにより分岐されていても
    よいポリオールである分解性を有するポリウレタン樹
    脂。
  2. 【請求項2】 (A)ポリヒドロキシカルボン酸ポリオ
    ールが、式(2) 【化2】 (式中、Rは、直鎖部分の炭素数が1〜4であるアル
    キレン基であって、分岐するアルキル基を含む全炭素数
    が1〜6であるアルキレン基を表わし、mは1以上の整
    数である)で表される脂肪族ポリヒドロキシカルボン酸
    の末端カルボキシル基をヒドロキシ基に変性したもので
    ある請求項1記載の分解性を有するポリウレタン樹脂。
  3. 【請求項3】 式(2)中のRが、炭素数1であるア
    ルキレン基、直鎖部分の炭素数が1であってメチル基、
    エチル基、プロピル基のいずれかで置換されたアルキレ
    ン基、直鎖部分の炭素数が2であってメチル基又はエチ
    ル基が置換されたアルキレン基、又は直鎖部分の炭素数
    が3であってメチル基で置換されたアルキレン基であ
    り、式(2)が、Rが同一又は2種以上の構造単位を含
    んでなる脂肪族ポリヒドロキシカルボン酸ポリオールで
    ある請求項2記載の分解性を有するポリウレタン樹脂。
  4. 【請求項4】 脂肪族ポリエステルポリオールが、式
    (3) 【化3】 (式中、Rは炭素数2〜20の置換されていてもよい
    脂肪族炭化水素基を表わす)で表される脂肪族多価アル
    コールから選ばれる1種又は2種以上と、式(4) 【化4】 (式中、Rは炭素数2〜20の置換されていてもよい
    脂肪族炭化水素基を表わす)で表される脂肪族多塩基酸
    類から選ばれる1種又は2種以上とを反応させて得られ
    るものである請求項1記載の分解性を有するポリウレタ
    ン樹脂。
  5. 【請求項5】 糖類が、単糖類又は糖蜜、セルロース又
    はセルロース誘導体から選ばれる1種又は2種以上の化
    合物である請求項1記載の分解性を有するポリウレタン
    樹脂。
  6. 【請求項6】 3価以上の多価アルコール類が、式
    (5) 【化5】 (式中、Rは炭素数1〜20の炭化水素基。nは3〜
    6の整数。)で表される化合物から選ばれる1種又は2
    種以上である請求項1記載の分解性を有するポリウレタ
    ン樹脂。
  7. 【請求項7】 ポリオールの酸価が10−4mol/g
    以下である請求項1記載の分解性を有するポリウレタン
    樹脂。
  8. 【請求項8】 2,5−/2,6−ジイソシアナトメチ
    ルビシクロ[2.2.1]ヘプタンの変性体が、式
    (6) 【化6】 で表される2,5−及び/又は2,6−ジイソシアナト
    メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタンのイソシアヌレ
    ート体、又はそのブロッ体、式(7) 【化7】 で表される2,5−及び/又は2,6−ジイソシアナト
    メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタンのウレトジオン
    体、又はそのブロック体、式(8) 【化8】 で表される2,5−及び/又は2,6−ジイソシアナト
    メチルビシクロ[2,2,1]ヘプタンのビュレット
    体、又はそのブロック体、式(9) 【化9】 で表されるトリメチロールプロパンアダクト体、又はそ
    のブロック体、式(10) 【化10】 (Zは1以上の整数)で表されるポリカルボジイミド
    体、からなる群より選ばれる1種又は2種以上である請
    求項1記載の分解性を有するポリウレタン樹脂。
  9. 【請求項9】 2,5−/2,6−ジイソシアナトメチ
    ルビシクロ[2.2.1]ヘプタン及び/又はその変性
    体の使用量が、ポリオールに対して、0.001〜40
    重量%である請求項1記載の分解性を有するポリウレタ
    ン樹脂。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9に記載の加水分解性ポリ
    ウレタン樹脂。
  11. 【請求項11】 請求項1〜9に記載の生分解性ポリウ
    レタン樹脂。
  12. 【請求項12】 請求項1記載のポリオールと、2,5
    −/2,6−ジイソシアナトメチルビシクロ[2.2.
    1]ヘプタン及び/又はその変性体とを含有することを
    特徴とする分解性を有するポリウレタン樹脂原料組成
    物。
  13. 【請求項13】 請求項1記載の分解性を有するポリウ
    レタン樹脂を成形してなるポリマーフィルム。
  14. 【請求項14】 請求項1記載の分解性を有するポリウ
    レタン樹脂を成形してなるポリマーシート。
  15. 【請求項15】 請求項1記載の分解性を有するポリウ
    レタン樹脂を成形してなるディスクケース用基材。
  16. 【請求項16】 請求項1記載の分解性を有するポリウ
    レタン樹脂を成形してなるポリマーステープル。
  17. 【請求項17】 請求項1記載の分解性を有するポリウ
    レタン樹脂を成形してなるカード基材。
JP25754399A 1999-09-10 1999-09-10 分解性を有するポリウレタン樹脂 Pending JP2001081152A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25754399A JP2001081152A (ja) 1999-09-10 1999-09-10 分解性を有するポリウレタン樹脂

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25754399A JP2001081152A (ja) 1999-09-10 1999-09-10 分解性を有するポリウレタン樹脂

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001081152A true JP2001081152A (ja) 2001-03-27

Family

ID=17307753

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25754399A Pending JP2001081152A (ja) 1999-09-10 1999-09-10 分解性を有するポリウレタン樹脂

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001081152A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002014431A1 (en) * 2000-07-29 2002-02-21 Jung, Hyo, Sig Resin compositions having biodegradation and hydrolysis properties
WO2006080743A1 (en) * 2004-10-11 2006-08-03 Do Gyun Kim Polyols and polyurethanes, polyurethaneforms using the same
EP1894953A2 (en) 2006-08-30 2008-03-05 FUJIFILM Corporation Decomposable resin composition and pattern-forming material including the same
JP2008291105A (ja) * 2007-05-24 2008-12-04 Dh Material Kk 熱硬化性樹脂組成物、成形材料、成形品、成形品の分解方法、及びウレタン(メタ)アクリレート樹脂
JP2010540731A (ja) * 2007-10-03 2010-12-24 ポリノボ バイオマテリアルズ リミテッド 高弾性率ポリウレタン及びポリウレタン/尿素組成物
JP2013127142A (ja) * 2011-11-14 2013-06-27 Toray Opelontex Co Ltd ポリウレタン弾性繊維およびその製造方法
WO2014188865A1 (ja) * 2013-05-24 2014-11-27 ニチバン株式会社 ポリウレタン系粘着剤シートの製造方法及び熱解離結合含有ポリウレタン
JP2022523894A (ja) * 2018-12-21 2022-04-27 ポリノボ バイオマテリアルズ ピーティーワイ リミテッド 配向生分解性ポリウレタン

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002014431A1 (en) * 2000-07-29 2002-02-21 Jung, Hyo, Sig Resin compositions having biodegradation and hydrolysis properties
US6852807B2 (en) 2000-07-29 2005-02-08 Hyo Sig Jung Resin compositions having biodegradation and hydrolysis properties
WO2006080743A1 (en) * 2004-10-11 2006-08-03 Do Gyun Kim Polyols and polyurethanes, polyurethaneforms using the same
US8030364B2 (en) 2004-10-11 2011-10-04 Do Gyun Kim Polyols and polyurethanes, polyurethaneforms using the same
US7718343B2 (en) 2006-08-30 2010-05-18 Fujifilm Corporation Decomposable resin composition and pattern-forming material including the same
EP1894953A3 (en) * 2006-08-30 2009-11-04 FUJIFILM Corporation Decomposable resin composition and pattern-forming material including the same
EP1894953A2 (en) 2006-08-30 2008-03-05 FUJIFILM Corporation Decomposable resin composition and pattern-forming material including the same
JP2008291105A (ja) * 2007-05-24 2008-12-04 Dh Material Kk 熱硬化性樹脂組成物、成形材料、成形品、成形品の分解方法、及びウレタン(メタ)アクリレート樹脂
JP2010540731A (ja) * 2007-10-03 2010-12-24 ポリノボ バイオマテリアルズ リミテッド 高弾性率ポリウレタン及びポリウレタン/尿素組成物
JP2013127142A (ja) * 2011-11-14 2013-06-27 Toray Opelontex Co Ltd ポリウレタン弾性繊維およびその製造方法
WO2014188865A1 (ja) * 2013-05-24 2014-11-27 ニチバン株式会社 ポリウレタン系粘着剤シートの製造方法及び熱解離結合含有ポリウレタン
JPWO2014188865A1 (ja) * 2013-05-24 2017-02-23 ニチバン株式会社 ポリウレタン系粘着剤シートの製造方法及び熱解離結合含有ポリウレタン
JP2022523894A (ja) * 2018-12-21 2022-04-27 ポリノボ バイオマテリアルズ ピーティーワイ リミテッド 配向生分解性ポリウレタン
JP7453975B2 (ja) 2018-12-21 2024-03-21 ポリノボ バイオマテリアルズ ピーティーワイ リミテッド 配向生分解性ポリウレタン
US12129333B2 (en) 2018-12-21 2024-10-29 Polynovo Biomaterials Pty Limited Oriented biodegradable polyurethanes

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100421246B1 (ko) 분해성을 가지는 폴리우레탄수지
JP3179177B2 (ja) ウレタン結合を含む脂肪族ポリエステル
JP5157035B2 (ja) ポリ乳酸樹脂組成物、その製造方法および成形品
JP2002504939A (ja) 生分解性ポリエステルウレタン、その製造方法ならびにその使用
JPH11505882A (ja) 澱粉とポリウレタンを含有するポリマーブレンド物
JP3387052B2 (ja) 生分解性ポリエステル樹脂組成物とその用途
US5703177A (en) Partially crystalline block copolyester-polyamides
JP2001081152A (ja) 分解性を有するポリウレタン樹脂
JP3396537B2 (ja) 脂肪族ポリエステルまたは組成物の洗浄処理方法
EP0792901B1 (en) Production of aliphatic copolyesters
US5504148A (en) Aliphatic polyesters and method of preparing the same
JP4053799B2 (ja) ポリオール、その製造方法、当該ポリオールから得られるポリウレタン樹脂または発泡体
JP3726401B2 (ja) ポリ乳酸系共重合体の製造方法及びポリ乳酸系共重合体
JP2004211008A (ja) 生分解性共重合体とその製造方法
JP2676127B2 (ja) 生分解性ポリエステルの製造方法
JP2002294045A (ja) 脂肪族ポリエステル共重合体/でんぷんブレンド樹脂組成物及び成形体
JP2002338673A (ja) 生分解性ブロック共重合体の製造法
JP3211651B2 (ja) 農業用マルチフィルム
JP4134827B2 (ja) 脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体
JP3700040B2 (ja) 高分子量ポリ乳酸系共重合体の製造方法及び共重合体
JP2002293986A (ja) 脂肪族ポリエステル共重合体−酢酸セルロース樹脂組成物
JP4171891B2 (ja) ポリエステルカーボネート共重合体及びその製造法
JP2002012658A (ja) コポリエーテルエステルおよびその製造方法
JP2001064414A (ja) 生分解性フィルム
JP4534806B2 (ja) 脂肪族ポリエステル組成物及びその製造方法