JP2001051454A - 静電潜像現像用キャリア、その製造方法、及び現像剤 - Google Patents
静電潜像現像用キャリア、その製造方法、及び現像剤Info
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- JP2001051454A JP2001051454A JP11226757A JP22675799A JP2001051454A JP 2001051454 A JP2001051454 A JP 2001051454A JP 11226757 A JP11226757 A JP 11226757A JP 22675799 A JP22675799 A JP 22675799A JP 2001051454 A JP2001051454 A JP 2001051454A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、キャリアの樹脂被覆層の剥離や摩
耗が進行するときにも、トナーとの接触面に摩擦帯電サ
イトを多数確保こることにより、トナーへの適切な帯電
量の付与能力を維持し、長期にわたって安定な帯電性を
確保できる静電潜像現像用キャリア、その製造方法、及
び静電潜像現像剤を提供しようとするものである。 【解決手段】 核体粒子表面にマトリックス樹脂を被覆
してなる静電潜像現像用キャリアにおいて、マトリック
ス樹脂中に2種以上の含窒素微粒子を含有させ、前記微
粒子のうち比較的大きな微粒子の1次平均粒子径が0.
1〜3.0μmの範囲にあり、比較的小さな微粒子の1
次平均粒子径が0.01〜0.1μmの範囲にあり、両
者の1次平均粒子径の比が300:1〜2:1の範囲に
あることを特徴とする静電潜像現像用キャリア及びその
製造方法、並びに現像剤である。
耗が進行するときにも、トナーとの接触面に摩擦帯電サ
イトを多数確保こることにより、トナーへの適切な帯電
量の付与能力を維持し、長期にわたって安定な帯電性を
確保できる静電潜像現像用キャリア、その製造方法、及
び静電潜像現像剤を提供しようとするものである。 【解決手段】 核体粒子表面にマトリックス樹脂を被覆
してなる静電潜像現像用キャリアにおいて、マトリック
ス樹脂中に2種以上の含窒素微粒子を含有させ、前記微
粒子のうち比較的大きな微粒子の1次平均粒子径が0.
1〜3.0μmの範囲にあり、比較的小さな微粒子の1
次平均粒子径が0.01〜0.1μmの範囲にあり、両
者の1次平均粒子径の比が300:1〜2:1の範囲に
あることを特徴とする静電潜像現像用キャリア及びその
製造方法、並びに現像剤である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
記録法において静電潜像を現像するために使用される静
電潜像現像用キャリア、その製造方法、及び静電潜像現
像剤に関する。
記録法において静電潜像を現像するために使用される静
電潜像現像用キャリア、その製造方法、及び静電潜像現
像剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真感光体上に形成された静
電潜像を現像する方法は、現像剤による薄層をスリーブ
上に形成し、このスリーブを電子写真感光体と対向させ
前記静電潜像を現像剤で現像する方法が主流である。現
像剤としては、トナーのみからなる1成分現像剤と、ト
ナーとキャリアとからなる2成分現像剤とが一般的に知
られている。1成分現像剤は2成分現像剤と比べて、装
置構成の簡略化や小型化を図る上で有利であるが、トナ
ーの搬送量や帯電量を精密に制御するためには、2成分
現像剤の方が適している。また、フルカラー現像では、
現像量の精密な制御が要求されるため、2成分現像剤が
多用されている。
電潜像を現像する方法は、現像剤による薄層をスリーブ
上に形成し、このスリーブを電子写真感光体と対向させ
前記静電潜像を現像剤で現像する方法が主流である。現
像剤としては、トナーのみからなる1成分現像剤と、ト
ナーとキャリアとからなる2成分現像剤とが一般的に知
られている。1成分現像剤は2成分現像剤と比べて、装
置構成の簡略化や小型化を図る上で有利であるが、トナ
ーの搬送量や帯電量を精密に制御するためには、2成分
現像剤の方が適している。また、フルカラー現像では、
現像量の精密な制御が要求されるため、2成分現像剤が
多用されている。
【0003】2成分現像剤に使用されるキャリアは、一
般に核体粒子表面に樹脂被覆層を形成してなる被覆型キ
ャリアと、被覆層を有しない非被覆型キャリアとに大別
される。被覆型キャリアは、トナーへの帯電付与極性の
選択の自由度や現像剤寿命が非被覆型キャリアに比べて
優れているところから、種々のタイプの被覆型キャリア
が開発され実用化されている。被覆型キャリアに要求さ
れる特性は種々あるが、トナーに適度な帯電性(帯電極
性、帯電量、帯電量分布)を安定して付与できること、
その適切且つ安定な帯電性を長期にわたって維持できる
ことが求められている。そのためには、キャリアが好適
な電気的性質を有し、湿度や温度等の環境の変化に対す
る安定性、耐衝撃性、耐摩耗性が高く、長期的に帯電付
与能が変化しないことが重要であり、種々の被覆樹脂が
提案されている。
般に核体粒子表面に樹脂被覆層を形成してなる被覆型キ
ャリアと、被覆層を有しない非被覆型キャリアとに大別
される。被覆型キャリアは、トナーへの帯電付与極性の
選択の自由度や現像剤寿命が非被覆型キャリアに比べて
優れているところから、種々のタイプの被覆型キャリア
が開発され実用化されている。被覆型キャリアに要求さ
れる特性は種々あるが、トナーに適度な帯電性(帯電極
性、帯電量、帯電量分布)を安定して付与できること、
その適切且つ安定な帯電性を長期にわたって維持できる
ことが求められている。そのためには、キャリアが好適
な電気的性質を有し、湿度や温度等の環境の変化に対す
る安定性、耐衝撃性、耐摩耗性が高く、長期的に帯電付
与能が変化しないことが重要であり、種々の被覆樹脂が
提案されている。
【0004】また、被覆型キャリアの他の課題として
は、トナー成分がキャリア表面を汚染するため、複写枚
数の増加にともない、被覆層表面の汚染により帯電性が
低下し、その結果、画質が低下したり、画像背景部にト
ナーが飛散する問題がある。この様なキャリア表面の汚
染を防止する手段としては、低表面エネルギーのシリコ
ーン樹脂やフッ素系樹脂を用いることが提案されている
(特開昭60−186844号公報、特開昭64−13
560号公報)。これらの樹脂を使用するときには、初
期的にはトナー汚染を少なくすることができるが、表面
の汚染を完全に防止することは不可能である。また、こ
れらの樹脂は芯材との密着性が悪いため、被覆樹脂が芯
材から剥離したり、樹脂自体の摩耗が大きく、長期間使
用すると被覆層が劣化して帯電性能が低下するという問
題がある。
は、トナー成分がキャリア表面を汚染するため、複写枚
数の増加にともない、被覆層表面の汚染により帯電性が
低下し、その結果、画質が低下したり、画像背景部にト
ナーが飛散する問題がある。この様なキャリア表面の汚
染を防止する手段としては、低表面エネルギーのシリコ
ーン樹脂やフッ素系樹脂を用いることが提案されている
(特開昭60−186844号公報、特開昭64−13
560号公報)。これらの樹脂を使用するときには、初
期的にはトナー汚染を少なくすることができるが、表面
の汚染を完全に防止することは不可能である。また、こ
れらの樹脂は芯材との密着性が悪いため、被覆樹脂が芯
材から剥離したり、樹脂自体の摩耗が大きく、長期間使
用すると被覆層が劣化して帯電性能が低下するという問
題がある。
【0005】さらに、特開平8−262805号公報に
は、脂環式メタクリル酸エステルと鎖式メタアクリル酸
エステルからなる重合体と無機微粒子を含有する被覆層
を磁性粒子表面に形成して、被覆層の摩耗を抑制し、比
較的吸湿性の高い親水性シリカや、酸化マグネシウム、
炭酸マグネシウム等のマグネシウム化合物微粒子を用い
ることにより、帯電性の耐環境性を改善することが提案
されている。しかし、このような吸湿性の高い微粒子を
使用すると、高湿度下で帯電性が大きく低下するという
問題が発生する。
は、脂環式メタクリル酸エステルと鎖式メタアクリル酸
エステルからなる重合体と無機微粒子を含有する被覆層
を磁性粒子表面に形成して、被覆層の摩耗を抑制し、比
較的吸湿性の高い親水性シリカや、酸化マグネシウム、
炭酸マグネシウム等のマグネシウム化合物微粒子を用い
ることにより、帯電性の耐環境性を改善することが提案
されている。しかし、このような吸湿性の高い微粒子を
使用すると、高湿度下で帯電性が大きく低下するという
問題が発生する。
【0006】一方、特開平8−248677号公報に
は、磁性粒子表面にオルガノポリシロキサンを含む単量
体を重合した樹脂で被覆することにより、キャリアの耐
汚染性を改善し、帯電の変動幅を小さくすることが提案
されているが、オルガノポリシロキサンを重合した樹脂
を共重合体として使用するため、オルガノポリシロキサ
ンの効果が発現しにくく、いまだ改善の余地がある。
は、磁性粒子表面にオルガノポリシロキサンを含む単量
体を重合した樹脂で被覆することにより、キャリアの耐
汚染性を改善し、帯電の変動幅を小さくすることが提案
されているが、オルガノポリシロキサンを重合した樹脂
を共重合体として使用するため、オルガノポリシロキサ
ンの効果が発現しにくく、いまだ改善の余地がある。
【0007】また、帯電量の環境安定性や経時安定性な
どを改善するために、特開昭61−80161号公報、
特開昭61−80162号公報、特開昭61−8016
3号公報では、含窒素フッ素化アルキル(メタ)アクリ
レートとビニルモノマーとの共重合体や、フッ素化アル
キル(メタ)アクリレートとビニルモノマーとの共重合
体をキャリア表面に被覆することにより、比較的長寿命
化を図ることが提案されている。
どを改善するために、特開昭61−80161号公報、
特開昭61−80162号公報、特開昭61−8016
3号公報では、含窒素フッ素化アルキル(メタ)アクリ
レートとビニルモノマーとの共重合体や、フッ素化アル
キル(メタ)アクリレートとビニルモノマーとの共重合
体をキャリア表面に被覆することにより、比較的長寿命
化を図ることが提案されている。
【0008】また、特開平1−118150号公報には
ポリアミド樹脂、特開平2−79862号公報にはメラ
ミン樹脂をキャリア芯材表面に被覆し、さらに硬化する
ことにより、比較的硬い被膜を形成することが提案され
ているが、トナー成分のキャリア表面への汚染を防止す
ることはできない。したがって、これら従来の被覆型キ
ャリアについては、画像の経時安定性等の改善が要請さ
れている。
ポリアミド樹脂、特開平2−79862号公報にはメラ
ミン樹脂をキャリア芯材表面に被覆し、さらに硬化する
ことにより、比較的硬い被膜を形成することが提案され
ているが、トナー成分のキャリア表面への汚染を防止す
ることはできない。したがって、これら従来の被覆型キ
ャリアについては、画像の経時安定性等の改善が要請さ
れている。
【0009】一方、2成分現像剤を用いる現像方法にお
いては、十分な画像濃度を確保するために、現像スリー
ブ周速を感光体周速よりも速く設定することが一般的に
行われている。しかしながら、この現像方法は、現像ス
リーブと感光体との間における相対速度差に起因する現
像ディフェクト、例えばベタ画像後端抜けや、ハーフト
ーン及びベタ画像が混在するときの、ベタ画像先端とハ
ーフトーンとの境界部におけるハーフトーン画像後端部
抜けなどが発生することが知られている。
いては、十分な画像濃度を確保するために、現像スリー
ブ周速を感光体周速よりも速く設定することが一般的に
行われている。しかしながら、この現像方法は、現像ス
リーブと感光体との間における相対速度差に起因する現
像ディフェクト、例えばベタ画像後端抜けや、ハーフト
ーン及びベタ画像が混在するときの、ベタ画像先端とハ
ーフトーンとの境界部におけるハーフトーン画像後端部
抜けなどが発生することが知られている。
【0010】これらの画像抜けは、現像プロセスの現像
ニップ領域におけるトナーの移動に起因する、現像剤層
の電位変化量が潜像構造に依存し、さらに、前記速度差
を設けて現像するときに、直前の電界履歴を持続する現
像剤で現像が行われるため、潜像構造の不連続点、例え
ばベタ画像と非画像部との境界や、ハーフトーンとベタ
画像との境界などにおいて、これらのディフェクトが顕
著に現れるものと考えられる。特に、いろいろな潜像レ
ベルが混在し連続することの多いフルカラー画像におい
ては、これらのディフェクトの発生を未だ十分に防止す
ることができないのが現状である。
ニップ領域におけるトナーの移動に起因する、現像剤層
の電位変化量が潜像構造に依存し、さらに、前記速度差
を設けて現像するときに、直前の電界履歴を持続する現
像剤で現像が行われるため、潜像構造の不連続点、例え
ばベタ画像と非画像部との境界や、ハーフトーンとベタ
画像との境界などにおいて、これらのディフェクトが顕
著に現れるものと考えられる。特に、いろいろな潜像レ
ベルが混在し連続することの多いフルカラー画像におい
ては、これらのディフェクトの発生を未だ十分に防止す
ることができないのが現状である。
【0011】これらのディフェクトの抑制には、現像剤
の抵抗値の制御が有効であると推測される。現像剤層の
抵抗値を適正に制御するするためには、キャリアの抵抗
値を精密に制御すること及び現像剤中のトナー濃度を安
定化することが要求される。特に、後者においては、ト
ナー濃度により現像剤の帯電量を制御し、画像濃度を一
定にする画像形成システムでは、従来法に比べて格段に
精密な帯電量の環境安定性や経時安定性が要求される。
の抵抗値の制御が有効であると推測される。現像剤層の
抵抗値を適正に制御するするためには、キャリアの抵抗
値を精密に制御すること及び現像剤中のトナー濃度を安
定化することが要求される。特に、後者においては、ト
ナー濃度により現像剤の帯電量を制御し、画像濃度を一
定にする画像形成システムでは、従来法に比べて格段に
精密な帯電量の環境安定性や経時安定性が要求される。
【0012】キャリアの抵抗値の精密な制御について
は、例えば特公平7−31422号公報では、ベタ画像
後端抜けの改善に適したキャリア抵抗値の上限を規定す
ることが提案されている。また、ディフェクトを改善す
るためには、現像剤又はキャリアの抵抗値を低下させる
ときに、低下させすぎると現像剤の実行電極が極端に感
光体に近接し、トナーの感光体への供給能力が低下した
り、潜像リークが発生して所謂ブラシマークが発生す
る。
は、例えば特公平7−31422号公報では、ベタ画像
後端抜けの改善に適したキャリア抵抗値の上限を規定す
ることが提案されている。また、ディフェクトを改善す
るためには、現像剤又はキャリアの抵抗値を低下させる
ときに、低下させすぎると現像剤の実行電極が極端に感
光体に近接し、トナーの感光体への供給能力が低下した
り、潜像リークが発生して所謂ブラシマークが発生す
る。
【0013】特公平5−40309号公報、特公平6−
29912号公報、特公平7−31422号公報などに
は、前記の不都合を回避するのに適したキャリアの抵抗
値の下限が提案されている。しかしながら、これらの提
案は、核体粒子上に単に樹脂の薄層を形成するか、表面
に被覆層を有しないキャリアであるため、長期間現像を
繰り返すと、キャリア表面の樹脂コート層が摩耗や剥離
して抵抗値が増大し、ディフェクトが顕著になる上、画
像濃度の安定性が低下したり、カブリが発生する。した
がって、これらキャリアは帯電量の環境安定性や経時安
定性などの改善が必要である。
29912号公報、特公平7−31422号公報などに
は、前記の不都合を回避するのに適したキャリアの抵抗
値の下限が提案されている。しかしながら、これらの提
案は、核体粒子上に単に樹脂の薄層を形成するか、表面
に被覆層を有しないキャリアであるため、長期間現像を
繰り返すと、キャリア表面の樹脂コート層が摩耗や剥離
して抵抗値が増大し、ディフェクトが顕著になる上、画
像濃度の安定性が低下したり、カブリが発生する。した
がって、これらキャリアは帯電量の環境安定性や経時安
定性などの改善が必要である。
【0014】他方、キャリアの抵抗値と帯電量の両者を
安定にするために、特開平7−191498号公報で
は、DBP吸油量の異なる2種のカーボンブラックを混
合分散した被覆層を設けることが提案され、特開平8−
234500号公報では、核体粒子表面にカーボンブラ
ックを含有させたオレフィン系モノマーを重合させつつ
被覆することが提案されている。しかしながら、これら
のキャリアは、帯電制御に関する自由度が狭く、特に小
径トナーの帯電量の調整が難しいという問題がある。
安定にするために、特開平7−191498号公報で
は、DBP吸油量の異なる2種のカーボンブラックを混
合分散した被覆層を設けることが提案され、特開平8−
234500号公報では、核体粒子表面にカーボンブラ
ックを含有させたオレフィン系モノマーを重合させつつ
被覆することが提案されている。しかしながら、これら
のキャリアは、帯電制御に関する自由度が狭く、特に小
径トナーの帯電量の調整が難しいという問題がある。
【0015】さらに、これらの問題を解決するために、
特開平9−281751号公報では、アミノシランカッ
プリング剤を使用したシリコーン樹脂被覆型キャリアに
おいて、アミノシランカップリング剤の含有量の異なる
シリコン樹脂層を積層することにより、摩擦帯電量が被
覆層の厚さ方向に変化する被覆型キャリアが提案されて
いる。しかし、シリコーン樹脂とアミノシランカップリ
ング剤を使用するときには反応の制御が難しく、帯電量
を精密に制御することが難しい。さらには、シリコーン
樹脂の耐摩耗性を精密に制御することも難しい。
特開平9−281751号公報では、アミノシランカッ
プリング剤を使用したシリコーン樹脂被覆型キャリアに
おいて、アミノシランカップリング剤の含有量の異なる
シリコン樹脂層を積層することにより、摩擦帯電量が被
覆層の厚さ方向に変化する被覆型キャリアが提案されて
いる。しかし、シリコーン樹脂とアミノシランカップリ
ング剤を使用するときには反応の制御が難しく、帯電量
を精密に制御することが難しい。さらには、シリコーン
樹脂の耐摩耗性を精密に制御することも難しい。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、上
記の問題を解消し、キャリアの樹脂被覆層の剥離や摩耗
が進行しても、トナーとの接触面に摩擦帯電サイトを多
数確保こることにより、トナーへの適切な帯電量の付与
能力を維持し、長期にわたって安定な帯電性を確保でき
る静電潜像現像用キャリア、その製造方法、及び静電潜
像現像剤を提供しようとするものである。
記の問題を解消し、キャリアの樹脂被覆層の剥離や摩耗
が進行しても、トナーとの接触面に摩擦帯電サイトを多
数確保こることにより、トナーへの適切な帯電量の付与
能力を維持し、長期にわたって安定な帯電性を確保でき
る静電潜像現像用キャリア、その製造方法、及び静電潜
像現像剤を提供しようとするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために、磁性核体粒子上の被覆樹脂層中に
含窒素微粒子を分散させてなる静電潜像現像用キャリア
について検討した結果、1次平均粒子径が比較的大きな
含窒素微粒子と、比較的小さな含窒素微粒子をマトリッ
クス樹脂中に分散させることにより、トナーへの帯電量
の付与能力を精密に制御することができ、長期にわたっ
て安定な帯電性を確保できる静電潜像現像用キャリアを
提供できることを見出し本発明を完成させた。
題を解決するために、磁性核体粒子上の被覆樹脂層中に
含窒素微粒子を分散させてなる静電潜像現像用キャリア
について検討した結果、1次平均粒子径が比較的大きな
含窒素微粒子と、比較的小さな含窒素微粒子をマトリッ
クス樹脂中に分散させることにより、トナーへの帯電量
の付与能力を精密に制御することができ、長期にわたっ
て安定な帯電性を確保できる静電潜像現像用キャリアを
提供できることを見出し本発明を完成させた。
【0018】(1) 核体粒子表面にマトリックス樹脂を被
覆してなる静電潜像現像用キャリアにおいて、マトリッ
クス樹脂中に2種以上の含窒素微粒子を含有させ、前記
微粒子のうち比較的大きな微粒子の1次平均粒子径が
0.1〜3.0μmの範囲にあり、比較的小さな微粒子
の1次平均粒子径が0.01〜0.1μmの範囲にあ
り、両者の1次平均粒子径の比が300:1〜2:1の
範囲にあることを特徴とする静電潜像現像用キャリア。
覆してなる静電潜像現像用キャリアにおいて、マトリッ
クス樹脂中に2種以上の含窒素微粒子を含有させ、前記
微粒子のうち比較的大きな微粒子の1次平均粒子径が
0.1〜3.0μmの範囲にあり、比較的小さな微粒子
の1次平均粒子径が0.01〜0.1μmの範囲にあ
り、両者の1次平均粒子径の比が300:1〜2:1の
範囲にあることを特徴とする静電潜像現像用キャリア。
【0019】(2) 前記含窒素微粒子のうちの少なくとも
1種が、窒素含有物質で表面処理された微粒子であるこ
とを特徴とする前記(1) 記載の静電潜像現像用キャリ
ア。 (3) 前記表面処理剤が、窒素含有官能基を有するシラン
カップリング剤、又は、窒素含有官能基及び加水分解性
アルコキシシラノール基を有する(メタ)アクリルモノ
マーを用いたビニル系共重合体であることを特徴とする
前記(2) 記載の静電潜像現像用キャリア。
1種が、窒素含有物質で表面処理された微粒子であるこ
とを特徴とする前記(1) 記載の静電潜像現像用キャリ
ア。 (3) 前記表面処理剤が、窒素含有官能基を有するシラン
カップリング剤、又は、窒素含有官能基及び加水分解性
アルコキシシラノール基を有する(メタ)アクリルモノ
マーを用いたビニル系共重合体であることを特徴とする
前記(2) 記載の静電潜像現像用キャリア。
【0020】(4) 前記含窒素微粒子のうちの少なくとも
1種が、無機酸化物微粒子を前記窒素含有物質で表面処
理してなることを特徴とする前記(2) 又は(3) 記載の静
電潜像現像用キャリア。 (5) 前記無機酸化物がシリカ、酸化チタン、酸化マグネ
シウム、酸化亜鉛、硫酸アルミニウム、酸化アルミニウ
ム、酸化カルシウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カ
リウム、チタン酸カルシウム、並びに、酸化チタン、酸
化亜鉛、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウムなどの粉末
表面を酸化アルミニウムなどの金属酸化物で被覆したも
のであることを特徴とする前記(4) 記載の静電潜像現像
用キャリア。
1種が、無機酸化物微粒子を前記窒素含有物質で表面処
理してなることを特徴とする前記(2) 又は(3) 記載の静
電潜像現像用キャリア。 (5) 前記無機酸化物がシリカ、酸化チタン、酸化マグネ
シウム、酸化亜鉛、硫酸アルミニウム、酸化アルミニウ
ム、酸化カルシウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カ
リウム、チタン酸カルシウム、並びに、酸化チタン、酸
化亜鉛、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウムなどの粉末
表面を酸化アルミニウムなどの金属酸化物で被覆したも
のであることを特徴とする前記(4) 記載の静電潜像現像
用キャリア。
【0021】(6) 前記含窒素微粒子のうちの少なくとも
1種が、樹脂微粒子を前記窒素含有物質で表面処理して
なることを特徴とする前記(2) 又は(3) 記載の静電潜像
現像用キャリア。 (7) 前記樹脂微粒子が、前記表面処理剤と反応する水酸
基を粒子表面に有する樹脂微粒子であり、ポリスチレン
又はスチレン共重合体樹脂微粒子、ポリアクリル酸又は
ポリメタクリル酸共重合体、ポリメタクリル酸エステル
又はポリアクリル酸エステル共重合体、共重合体成分に
水酸基を有するモノマーを用いたもの、表面を改質して
水酸基を有してなる樹脂微粒子から選択される1種以上
のものであることを特徴とする前記(6) 記載の静電潜像
現像用キャリア。 (8) 前記含窒素微粒子のうちの少なくとも1種が、含窒
素系樹脂微粒子であることを特徴とする前記(1) 記載の
静電潜像現像用キャリア。 (9) 前記含窒素系樹脂微粒子が、ポリアクリルアミド、
ポリアクリルニトリル、エポキシ、尿素、ポリアミド、
ポリイミド、ベンゾグアナミンの群から選択される1種
以上のものであることを特徴とする前記(8) 記載の静電
潜像現像用キャリア。
1種が、樹脂微粒子を前記窒素含有物質で表面処理して
なることを特徴とする前記(2) 又は(3) 記載の静電潜像
現像用キャリア。 (7) 前記樹脂微粒子が、前記表面処理剤と反応する水酸
基を粒子表面に有する樹脂微粒子であり、ポリスチレン
又はスチレン共重合体樹脂微粒子、ポリアクリル酸又は
ポリメタクリル酸共重合体、ポリメタクリル酸エステル
又はポリアクリル酸エステル共重合体、共重合体成分に
水酸基を有するモノマーを用いたもの、表面を改質して
水酸基を有してなる樹脂微粒子から選択される1種以上
のものであることを特徴とする前記(6) 記載の静電潜像
現像用キャリア。 (8) 前記含窒素微粒子のうちの少なくとも1種が、含窒
素系樹脂微粒子であることを特徴とする前記(1) 記載の
静電潜像現像用キャリア。 (9) 前記含窒素系樹脂微粒子が、ポリアクリルアミド、
ポリアクリルニトリル、エポキシ、尿素、ポリアミド、
ポリイミド、ベンゾグアナミンの群から選択される1種
以上のものであることを特徴とする前記(8) 記載の静電
潜像現像用キャリア。
【0022】(10)前記マトリックス中に、体積抵抗値が
109 Ωcm以下の導電性微粒子を含有することを特徴
とする前記(1) 〜(7) のいずれか1つに記載の静電潜像
現像用キャリア。 (11)前記導電性微粒子が、金、銀、銅などの金属微粒
子、カーボンブラック微粒子、酸化チタン、酸化亜鉛等
の半導電性酸化物微粒子、並びに、酸化チタン、酸化亜
鉛、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリ
ウムなどの表面を酸化錫や金属で被覆した微粒子の群か
ら選択された1種以上のものであることを特徴とする前
記(10)記載の静電潜像現像用キャリア。
109 Ωcm以下の導電性微粒子を含有することを特徴
とする前記(1) 〜(7) のいずれか1つに記載の静電潜像
現像用キャリア。 (11)前記導電性微粒子が、金、銀、銅などの金属微粒
子、カーボンブラック微粒子、酸化チタン、酸化亜鉛等
の半導電性酸化物微粒子、並びに、酸化チタン、酸化亜
鉛、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリ
ウムなどの表面を酸化錫や金属で被覆した微粒子の群か
ら選択された1種以上のものであることを特徴とする前
記(10)記載の静電潜像現像用キャリア。
【0023】(12)前記マトリックス樹脂が、フッ素系樹
脂又はシリコン系樹脂であることを特徴とする前記(1)
〜(11)のいずれか1つに記載の静電潜像現像用キャリ
ア。 (13)核体粒子表面にマトリックス樹脂を被覆する静電潜
像現像用キャリアの製造方法において、マトリックス樹
脂中に2種以上の含窒素微粒子を配合してなり、前記微
粒子のうち比較的大きな微粒子の1次平均粒子径が0.
1〜3.0μmの範囲にあり、比較的小さな微粒子の1
次平均粒子径が0.01〜0.1μmの範囲にあり、両
者の1次平均粒子径の比が300:1〜2:1の範囲に
あることを特徴とする静電潜像現像用キャリアの製造方
法。 (14)着色剤と結着樹脂を含有するトナーと、キャリアと
を含む静電潜像現像剤において、前記(1) 〜(12)のいず
れか1つに記載の静電潜像現像用キャリアを用いたこと
を特徴とする静電潜像現像剤。
脂又はシリコン系樹脂であることを特徴とする前記(1)
〜(11)のいずれか1つに記載の静電潜像現像用キャリ
ア。 (13)核体粒子表面にマトリックス樹脂を被覆する静電潜
像現像用キャリアの製造方法において、マトリックス樹
脂中に2種以上の含窒素微粒子を配合してなり、前記微
粒子のうち比較的大きな微粒子の1次平均粒子径が0.
1〜3.0μmの範囲にあり、比較的小さな微粒子の1
次平均粒子径が0.01〜0.1μmの範囲にあり、両
者の1次平均粒子径の比が300:1〜2:1の範囲に
あることを特徴とする静電潜像現像用キャリアの製造方
法。 (14)着色剤と結着樹脂を含有するトナーと、キャリアと
を含む静電潜像現像剤において、前記(1) 〜(12)のいず
れか1つに記載の静電潜像現像用キャリアを用いたこと
を特徴とする静電潜像現像剤。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。本発明の静電潜像現像用キャリアに
使用する核体粒子としては、本発明の目的を害さない限
り特に制限はなく、それ自体公知のものを使用できる。
具体的には、フェライト、マグネタイト、鉄、ニッケル
などの強磁性体粒子を挙げることができる。その中で
も、フェライトは低比重であり、現像機内で受けるスト
レスによる被覆層の剥がれや、キャリア表面へのトナー
の汚染を効果的に抑制できる点で好ましい。フェライト
としては、例えばLi、Mg、Ca、Mn、Ni、Cu
及びZnから選択された少なくとも1種の酸化物とFe
2 O3 とを主成分とし、造粒・焼結して形成された磁性
核体粒子が好適である。フェライトはキャリアを磁化し
て形成された磁化率を容易に所望の範囲に制御できる点
で優れており、キャリアにおける磁化率と電気抵抗値と
を所望の範囲で両立させることができる点で優れてい
る。
て詳細に説明する。本発明の静電潜像現像用キャリアに
使用する核体粒子としては、本発明の目的を害さない限
り特に制限はなく、それ自体公知のものを使用できる。
具体的には、フェライト、マグネタイト、鉄、ニッケル
などの強磁性体粒子を挙げることができる。その中で
も、フェライトは低比重であり、現像機内で受けるスト
レスによる被覆層の剥がれや、キャリア表面へのトナー
の汚染を効果的に抑制できる点で好ましい。フェライト
としては、例えばLi、Mg、Ca、Mn、Ni、Cu
及びZnから選択された少なくとも1種の酸化物とFe
2 O3 とを主成分とし、造粒・焼結して形成された磁性
核体粒子が好適である。フェライトはキャリアを磁化し
て形成された磁化率を容易に所望の範囲に制御できる点
で優れており、キャリアにおける磁化率と電気抵抗値と
を所望の範囲で両立させることができる点で優れてい
る。
【0025】フェライトの作製方法には、特に制限はな
く公知の方法で作製することができる。例えば、粉砕さ
れたフェライト組成物をバインダー、水、分散剤、有機
溶剤などと混合し、スプレードライ法や流動造粒法で粒
子を形成し、ロータリーキルンや回分式焼結炉で焼結し
た後、篩で分級して粒度分布を調製したフェライト粒子
を得る方法や、また、焼結段階において酸素分圧を制御
するか、焼結後に粒子表面の酸化・還元処理を追加する
などして電気抵抗を制御し、フェライト粒子を得る方法
がある。
く公知の方法で作製することができる。例えば、粉砕さ
れたフェライト組成物をバインダー、水、分散剤、有機
溶剤などと混合し、スプレードライ法や流動造粒法で粒
子を形成し、ロータリーキルンや回分式焼結炉で焼結し
た後、篩で分級して粒度分布を調製したフェライト粒子
を得る方法や、また、焼結段階において酸素分圧を制御
するか、焼結後に粒子表面の酸化・還元処理を追加する
などして電気抵抗を制御し、フェライト粒子を得る方法
がある。
【0026】本発明で使用する核体粒子の平均粒径は、
30〜70μm、好ましくは35〜60μmの範囲が好
ましい。平均粒径が30μm未満であると、核体粒子の
粒径が小さすぎるため潜像担持体上にキャリアが移行し
やすくなり、画像欠陥が発生しやすくなる。また、70
μmを超えると、現像剤担持体上に形成される磁気ブラ
シの密度が疎になり、画質が低下しやすくなる。
30〜70μm、好ましくは35〜60μmの範囲が好
ましい。平均粒径が30μm未満であると、核体粒子の
粒径が小さすぎるため潜像担持体上にキャリアが移行し
やすくなり、画像欠陥が発生しやすくなる。また、70
μmを超えると、現像剤担持体上に形成される磁気ブラ
シの密度が疎になり、画質が低下しやすくなる。
【0027】上記核体粒子の表面に被覆するマトリック
ス樹脂としては、静電潜像現像用キャリアの被覆層とし
て一般的に使用される公知の樹脂を使用することができ
る。マトリックス樹脂を具体的に挙げると、例えばポリ
エチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹
脂、ポリスチレン、(メタ)アクリル酸エステル樹脂、
ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビ
ニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニ
ル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル、ポ
リビニルケトンなどのポリビニル系樹脂、ポリビニリデ
ン系樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、スチレン
・(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン・(メタ)ア
クリル酸エステル系共重合体、オルガノシロキサン結合
からなるストレートシリコーン樹脂又はその変性品、ポ
リテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフ
ッ化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン等の
フッ素系樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカー
ボネート、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、
ベンゾグアナミン樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹
脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド−イミド樹脂などが挙
げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を
併用してもよい。
ス樹脂としては、静電潜像現像用キャリアの被覆層とし
て一般的に使用される公知の樹脂を使用することができ
る。マトリックス樹脂を具体的に挙げると、例えばポリ
エチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹
脂、ポリスチレン、(メタ)アクリル酸エステル樹脂、
ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビ
ニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニ
ル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル、ポ
リビニルケトンなどのポリビニル系樹脂、ポリビニリデ
ン系樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、スチレン
・(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン・(メタ)ア
クリル酸エステル系共重合体、オルガノシロキサン結合
からなるストレートシリコーン樹脂又はその変性品、ポ
リテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフ
ッ化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン等の
フッ素系樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカー
ボネート、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、
ベンゾグアナミン樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹
脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド−イミド樹脂などが挙
げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を
併用してもよい。
【0028】本発明においては、マトリックス樹脂の一
部又は全部を、臨界表面張力が35dyn/cm以下、
好ましくは30dyn/cm以下の範囲の樹脂を用いる
ことができる。この樹脂は静電潜像現像用キャリア表面
のトナー汚染による帯電量や抵抗値の変化を抑制するの
に有効である。臨界表面張力が35dyn/cm以下の
樹脂としては、例えば、ポリフッ化ビニル(28dyn
/cm),ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロ
エチレン、ポリヘキサフルオロプロピレンなどのフッ素
化アルキル(メタ)アクリル酸の単独重合体や共重合
体、シリコーン樹脂が好適である。
部又は全部を、臨界表面張力が35dyn/cm以下、
好ましくは30dyn/cm以下の範囲の樹脂を用いる
ことができる。この樹脂は静電潜像現像用キャリア表面
のトナー汚染による帯電量や抵抗値の変化を抑制するの
に有効である。臨界表面張力が35dyn/cm以下の
樹脂としては、例えば、ポリフッ化ビニル(28dyn
/cm),ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロ
エチレン、ポリヘキサフルオロプロピレンなどのフッ素
化アルキル(メタ)アクリル酸の単独重合体や共重合
体、シリコーン樹脂が好適である。
【0029】本発明で使用される含窒素微粒子として
は、微粒子自体を窒素含有物質で構成する例えば窒素含
有樹脂微粒子と、コア微粒子表面を窒素含有物質で表面
処理した微粒子の2種類を挙げることができる。その中
でも、後者の含窒素微粒子は表面処理用の窒素含有物質
の種類と処理量を選択することにより、含窒素微粒子表
面における窒素量を容易に制御できる利点がある。
は、微粒子自体を窒素含有物質で構成する例えば窒素含
有樹脂微粒子と、コア微粒子表面を窒素含有物質で表面
処理した微粒子の2種類を挙げることができる。その中
でも、後者の含窒素微粒子は表面処理用の窒素含有物質
の種類と処理量を選択することにより、含窒素微粒子表
面における窒素量を容易に制御できる利点がある。
【0030】コア微粒子は、無機酸化物又は樹脂で構成
することができる。無機酸化物としては、シリカ、酸化
チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、硫酸アルミニウ
ム、酸化アルミニウム、酸化カルシウム、ホウ酸アルミ
ウム、チタン酸カリウム、チタン酸カルシウムなどの無
機酸化物粉末、及び、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリ
ウム、ホウ酸アルミニウムなどの粉末を酸化アルミニウ
ムなど、他の金属酸化物で被覆したもの使用することが
できる。
することができる。無機酸化物としては、シリカ、酸化
チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、硫酸アルミニウ
ム、酸化アルミニウム、酸化カルシウム、ホウ酸アルミ
ウム、チタン酸カリウム、チタン酸カルシウムなどの無
機酸化物粉末、及び、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリ
ウム、ホウ酸アルミニウムなどの粉末を酸化アルミニウ
ムなど、他の金属酸化物で被覆したもの使用することが
できる。
【0031】コア微粒子として使用される樹脂は、凝集
せずに1次粒子の形態でマトリックス樹脂中に均一に分
散させることができるので特に好ましい。なお、これら
の樹脂微粒子をマトリックス樹脂中に均一に分散させて
核体粒子上に被覆するときには、マトリックス樹脂の溶
剤に不溶で微粒子の形態を維持できるものが好ましい。
これの樹脂を具体的に例示すると、尿素樹脂、メラミン
樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ポリアミド樹脂、エポキ
シ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド・イミド樹脂など
の熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂を挙げることができ
る。なお、上記樹脂微粒子のうち、窒素含有樹脂は、窒
素含有物質による表面処理を省略してそのまま含窒素微
粒子として使用してもよい。 これらの樹脂微粒子は、
公知の方法で作製することができ、作製方法が特に限定
されることはない。例えば、懸濁重合法、乳化重合法、
析出重合法などにより作製することができる。
せずに1次粒子の形態でマトリックス樹脂中に均一に分
散させることができるので特に好ましい。なお、これら
の樹脂微粒子をマトリックス樹脂中に均一に分散させて
核体粒子上に被覆するときには、マトリックス樹脂の溶
剤に不溶で微粒子の形態を維持できるものが好ましい。
これの樹脂を具体的に例示すると、尿素樹脂、メラミン
樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ポリアミド樹脂、エポキ
シ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド・イミド樹脂など
の熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂を挙げることができ
る。なお、上記樹脂微粒子のうち、窒素含有樹脂は、窒
素含有物質による表面処理を省略してそのまま含窒素微
粒子として使用してもよい。 これらの樹脂微粒子は、
公知の方法で作製することができ、作製方法が特に限定
されることはない。例えば、懸濁重合法、乳化重合法、
析出重合法などにより作製することができる。
【0032】上記コア微粒子の表面処理に用いる窒素含
有物質としては、窒素含有官能基を有するシランカップ
リング剤や、窒素含有官能基と加水分解性アルコキシシ
ラノール基を含有する(メタ)アクリルモノマーを合成
したビニル系共重合体が好適である。特に、無機酸化物
はその表面に存在する水酸基の活性が高く、シランカッ
プリング剤のシラノール基や、ビニル系共重合体のシラ
ノール基の加水分解を円滑に促進するため、未反応の表
面処理剤がコア微粒子表面に残存することがない。それ
故、上記の表面処理剤で処理されたコア微粒子をマトリ
ックス樹脂中に分散させて被覆層を形成したキャリア
は、未反応のシランカップリング剤を含有することがな
く、シランカップリング剤が経時的にキャリア表面に移
行してキャリアの帯電性を変化させるという問題もな
い。
有物質としては、窒素含有官能基を有するシランカップ
リング剤や、窒素含有官能基と加水分解性アルコキシシ
ラノール基を含有する(メタ)アクリルモノマーを合成
したビニル系共重合体が好適である。特に、無機酸化物
はその表面に存在する水酸基の活性が高く、シランカッ
プリング剤のシラノール基や、ビニル系共重合体のシラ
ノール基の加水分解を円滑に促進するため、未反応の表
面処理剤がコア微粒子表面に残存することがない。それ
故、上記の表面処理剤で処理されたコア微粒子をマトリ
ックス樹脂中に分散させて被覆層を形成したキャリア
は、未反応のシランカップリング剤を含有することがな
く、シランカップリング剤が経時的にキャリア表面に移
行してキャリアの帯電性を変化させるという問題もな
い。
【0033】上記の窒素含有官能基としては、アミノ
基、アミド基、イミド基、アミドイミド基等を挙げるこ
とができる。また、水酸基との反応性を有する加水分解
性アルコキシシラロノール基としては、トリメトキシシ
リル基、トリエトキシシリル基、ジメトキシシリル基、
ジエトキシシリル基等を挙げることができる。
基、アミド基、イミド基、アミドイミド基等を挙げるこ
とができる。また、水酸基との反応性を有する加水分解
性アルコキシシラロノール基としては、トリメトキシシ
リル基、トリエトキシシリル基、ジメトキシシリル基、
ジエトキシシリル基等を挙げることができる。
【0034】本発明に使用される窒素含有官能基を有す
るシランカップリング剤を具体的に挙げると次のとおり
である。 H2 N(CH2 )3 Si(OCH3 )3 H2 N(CH2 )3 Si(OC2 H5 )3 H2 N(CH2 )3 (CH3 )2 Si(OC2 H5 ) H2 N(CH2 )3 (CH3 )Si(OC2 H5 )2 H2 N(CH2 )2 NH(CH2 )Si(OCH3 )3 H2 N(CH2 )2 NH(CH2 )3 Si(OCH3 )
3 H2 N(CH2 )2 NH(CH2 )2 (CH3 )Si
(OCH3 )2 H2 NCONH(CH2 )3 Si(OCH3 )3 H2 NCONH(CH2 )3 Si(OC2 H5 )3 H2 N(CH2 )2 NH(CH2 )2 NH(CH2 )3
Si(OCH3 )3 (CH3 )2 N(CH2 )2 (CH3 )Si(OC2 H
5 )2 (C4 H9 )2 N(CH2 )3 Si(OCH3 )3 C3 H7 (CH3 )N(CH2 )3 Si(OCH3 )3
るシランカップリング剤を具体的に挙げると次のとおり
である。 H2 N(CH2 )3 Si(OCH3 )3 H2 N(CH2 )3 Si(OC2 H5 )3 H2 N(CH2 )3 (CH3 )2 Si(OC2 H5 ) H2 N(CH2 )3 (CH3 )Si(OC2 H5 )2 H2 N(CH2 )2 NH(CH2 )Si(OCH3 )3 H2 N(CH2 )2 NH(CH2 )3 Si(OCH3 )
3 H2 N(CH2 )2 NH(CH2 )2 (CH3 )Si
(OCH3 )2 H2 NCONH(CH2 )3 Si(OCH3 )3 H2 NCONH(CH2 )3 Si(OC2 H5 )3 H2 N(CH2 )2 NH(CH2 )2 NH(CH2 )3
Si(OCH3 )3 (CH3 )2 N(CH2 )2 (CH3 )Si(OC2 H
5 )2 (C4 H9 )2 N(CH2 )3 Si(OCH3 )3 C3 H7 (CH3 )N(CH2 )3 Si(OCH3 )3
【0035】前記樹脂微粒子の素材が被覆層形成時に溶
解も溶融もしないものであるときには、マトリックス樹
脂中に樹脂微粒子のドメイン構造を所望の状態で形成す
ることが容易である。なお、樹脂微粒子の素材をマトリ
ックス樹脂中に添加混合し、被覆層を作製する過程で微
粒子を形成してもよいが、予め調製した樹脂微粒子をマ
トリックス樹脂中に添加して被覆層を形成する方が微粒
子の均一分散により有効である。
解も溶融もしないものであるときには、マトリックス樹
脂中に樹脂微粒子のドメイン構造を所望の状態で形成す
ることが容易である。なお、樹脂微粒子の素材をマトリ
ックス樹脂中に添加混合し、被覆層を作製する過程で微
粒子を形成してもよいが、予め調製した樹脂微粒子をマ
トリックス樹脂中に添加して被覆層を形成する方が微粒
子の均一分散により有効である。
【0036】また、この樹脂微粒子は電子供与性を有す
る窒素原子を含む窒素系樹脂微粒子が好ましく、マトリ
ックス樹脂は耐汚染性に富み、適度な摩耗特性を有する
含むフッ素原子含有樹脂、特にフッ素化(メタ)アクリ
ル酸エステル系樹脂が好ましい。これらのマトリックス
樹脂中に上記の樹脂微粒子を含有させ、核体粒子上に被
覆層を形成してなる静電潜像現像剤は、トナーへの帯電
性と耐久性に優れ、良質の画像を提供するのに有効であ
る。
る窒素原子を含む窒素系樹脂微粒子が好ましく、マトリ
ックス樹脂は耐汚染性に富み、適度な摩耗特性を有する
含むフッ素原子含有樹脂、特にフッ素化(メタ)アクリ
ル酸エステル系樹脂が好ましい。これらのマトリックス
樹脂中に上記の樹脂微粒子を含有させ、核体粒子上に被
覆層を形成してなる静電潜像現像剤は、トナーへの帯電
性と耐久性に優れ、良質の画像を提供するのに有効であ
る。
【0037】本発明のマトリックス樹脂中には、2種以
上の含窒素微粒子を分散させてなり、そのうち比較的大
きな含窒素微粒子の1次平均粒子径が0.1〜3.0μ
mの範囲にあり、比較的小さな含窒素微粒子の1次平均
粒子径が0.01〜0.1μmの範囲にあり、かつ両者
の1次平均粒子径の比が300:1〜2:1の範囲にあ
ることを特徴とする。好ましい態様は、比較的大きな含
窒素微粒子の1次平均粒子径が0.2〜1.0μmの範
囲にあり、比較的小さな含窒素微粒子の1次平均粒子径
が0.02〜0.08μmの範囲にあり、かつ両者の1
次平均粒子径の比が50:1〜3:1の範囲にある。よ
り好ましくは、比較的大きな含窒素微粒子の1次平均粒
子径が0.3〜0.8μmの範囲にあり、比較的小さな
含窒素微粒子の1次平均粒子径が0.04〜0.06μ
mの範囲にあり、かつ両者の1次平均粒子径の比が2
0:1〜5:1の範囲にあるのが好ましい。
上の含窒素微粒子を分散させてなり、そのうち比較的大
きな含窒素微粒子の1次平均粒子径が0.1〜3.0μ
mの範囲にあり、比較的小さな含窒素微粒子の1次平均
粒子径が0.01〜0.1μmの範囲にあり、かつ両者
の1次平均粒子径の比が300:1〜2:1の範囲にあ
ることを特徴とする。好ましい態様は、比較的大きな含
窒素微粒子の1次平均粒子径が0.2〜1.0μmの範
囲にあり、比較的小さな含窒素微粒子の1次平均粒子径
が0.02〜0.08μmの範囲にあり、かつ両者の1
次平均粒子径の比が50:1〜3:1の範囲にある。よ
り好ましくは、比較的大きな含窒素微粒子の1次平均粒
子径が0.3〜0.8μmの範囲にあり、比較的小さな
含窒素微粒子の1次平均粒子径が0.04〜0.06μ
mの範囲にあり、かつ両者の1次平均粒子径の比が2
0:1〜5:1の範囲にあるのが好ましい。
【0038】本発明では、上記のように1次平均粒子径
の異なる含窒素微粒子を2種以上被覆層中に分散させる
ことにより、これらを含有するキャリアは、被覆層の剥
がれや摩耗が進行するときにも、トナーと接触する被覆
層表面に異なる大きさの含窒素微粒子が露出し、異なる
大きさの帯電サイトとして作用するため、トナーの帯電
をより精密に制御することができ、かつトナーへの適切
な帯電量を付与する能力を長期にわたって安定して維持
することが可能になった。
の異なる含窒素微粒子を2種以上被覆層中に分散させる
ことにより、これらを含有するキャリアは、被覆層の剥
がれや摩耗が進行するときにも、トナーと接触する被覆
層表面に異なる大きさの含窒素微粒子が露出し、異なる
大きさの帯電サイトとして作用するため、トナーの帯電
をより精密に制御することができ、かつトナーへの適切
な帯電量を付与する能力を長期にわたって安定して維持
することが可能になった。
【0039】本発明において、被覆層中に分散させる2
種以上の含窒素微粒子は、材質、構造上は同じものでも
よいが、次のように異種の微粒子を組み合わせて使用し
てもよい。 (1)異なる窒素系樹脂からなる2種の微粒子 (2)異なる無機酸化物からなる2種の微粒子表面を窒素
含有官能基を含むシランカップリング剤で表面処理した
もの (3)窒素系樹脂微粒子+窒素含有官能基を含むシランカ
ップリング剤で表面処理した無機酸化物微粒子 (4)窒素系樹脂微粒子+窒素含有官能基を含むシランカ
ップリング剤で表面処理した、窒素を含有しない樹脂微
粒子 (5)窒素系樹脂微粒子+窒素含有官能基及び加水分解性
アルコキシシラノール基を含むビニル系共重合体で表面
処理した無機酸化物微粒子 (6)窒素系樹脂微粒子+窒素含有官能基及び加水分解性
アルコキシシラノール基を含むビニル系共重合体で表面
処理した、窒素を含有しない樹脂微粒子 (7)窒素含有官能基を含むシランカップリング剤で表面
処理した無機酸化物微粒子+窒素含有官能基及び加水分
解性アルコキシシラノール基を含むビニル系共重合体で
表面処理した無機酸化物微粒子 (8)窒素含有官能基を含むシランカップリング剤で表面
処理した、窒素を含有しない樹脂微粒子+窒素含有官能
基及び加水分解性アルコキシシラノール基を含むビニル
系共重合体で表面処理した、窒素を含有しない樹脂微粒
子 (9)窒素含有官能基を含むシランカップリング剤で表面
処理した無機酸化物微粒子+窒素含有官能基を含むシラ
ンカップリング剤で表面処理した、窒素を含有しない樹
脂微粒子 (10)窒素含有官能基及び加水分解性アルコキシシラノー
ル基を含むビニル系共重合体で表面処理した無機酸化物
微粒子+窒素含有官能基及び加水分解性アルコキシシラ
ノール基を含むビニル系共重合体で表面処理した、窒素
を含有しない樹脂微粒子
種以上の含窒素微粒子は、材質、構造上は同じものでも
よいが、次のように異種の微粒子を組み合わせて使用し
てもよい。 (1)異なる窒素系樹脂からなる2種の微粒子 (2)異なる無機酸化物からなる2種の微粒子表面を窒素
含有官能基を含むシランカップリング剤で表面処理した
もの (3)窒素系樹脂微粒子+窒素含有官能基を含むシランカ
ップリング剤で表面処理した無機酸化物微粒子 (4)窒素系樹脂微粒子+窒素含有官能基を含むシランカ
ップリング剤で表面処理した、窒素を含有しない樹脂微
粒子 (5)窒素系樹脂微粒子+窒素含有官能基及び加水分解性
アルコキシシラノール基を含むビニル系共重合体で表面
処理した無機酸化物微粒子 (6)窒素系樹脂微粒子+窒素含有官能基及び加水分解性
アルコキシシラノール基を含むビニル系共重合体で表面
処理した、窒素を含有しない樹脂微粒子 (7)窒素含有官能基を含むシランカップリング剤で表面
処理した無機酸化物微粒子+窒素含有官能基及び加水分
解性アルコキシシラノール基を含むビニル系共重合体で
表面処理した無機酸化物微粒子 (8)窒素含有官能基を含むシランカップリング剤で表面
処理した、窒素を含有しない樹脂微粒子+窒素含有官能
基及び加水分解性アルコキシシラノール基を含むビニル
系共重合体で表面処理した、窒素を含有しない樹脂微粒
子 (9)窒素含有官能基を含むシランカップリング剤で表面
処理した無機酸化物微粒子+窒素含有官能基を含むシラ
ンカップリング剤で表面処理した、窒素を含有しない樹
脂微粒子 (10)窒素含有官能基及び加水分解性アルコキシシラノー
ル基を含むビニル系共重合体で表面処理した無機酸化物
微粒子+窒素含有官能基及び加水分解性アルコキシシラ
ノール基を含むビニル系共重合体で表面処理した、窒素
を含有しない樹脂微粒子
【0040】本発明のキャリアは、被覆層の導電性を調
整するために、マトリックス樹脂中に導電性微粉末を添
加してもよい。導電性微粉末の体積抵抗値は1010Ωc
m以下、好ましくは109 Ωcm以下のものが適してい
る。具体的には、金、銀、銅など金属の微粒子、カーボ
ンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛等の半導電性酸化
物、及び、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、ホウ
酸アルミニム、チタン酸カリウムなどの表面を酸化スズ
や金属で被覆したものなどを挙げることができ、マトリ
ックス樹脂の種類に応じて適宜選択することができる。
整するために、マトリックス樹脂中に導電性微粉末を添
加してもよい。導電性微粉末の体積抵抗値は1010Ωc
m以下、好ましくは109 Ωcm以下のものが適してい
る。具体的には、金、銀、銅など金属の微粒子、カーボ
ンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛等の半導電性酸化
物、及び、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、ホウ
酸アルミニム、チタン酸カリウムなどの表面を酸化スズ
や金属で被覆したものなどを挙げることができ、マトリ
ックス樹脂の種類に応じて適宜選択することができる。
【0041】これらの導電性微粉末の中で、製造安定
性、低コスト性、導電性などの良好なカーボンブラック
が特に好ましい。これらは1種単独で使用してもよい
し、2種以上を併用してもよい。カーボンブラックの種
類は特に制限はなく、それ自体公知のものを使用できる
が、製造安定性に優れているところから、ジブチルフタ
レート(DBP)吸油量が50〜300ml/100g
の範囲にあるカーボンブラックが特に好ましい。
性、低コスト性、導電性などの良好なカーボンブラック
が特に好ましい。これらは1種単独で使用してもよい
し、2種以上を併用してもよい。カーボンブラックの種
類は特に制限はなく、それ自体公知のものを使用できる
が、製造安定性に優れているところから、ジブチルフタ
レート(DBP)吸油量が50〜300ml/100g
の範囲にあるカーボンブラックが特に好ましい。
【0042】導電性微粉末の一次平均粒子径は0.3μ
m以下が好ましく、均一分散性、抵抗制御性を考慮する
と、1次平均粒子径が50nm以下のものが特に好まし
い。また、導電性微粉末の1次平均粒径は、キャリアの
被覆層の均一性及び機械的強度の向上の点から、含窒素
微粒子の1次平均粒子径の1/3以下であることが好ま
しい。
m以下が好ましく、均一分散性、抵抗制御性を考慮する
と、1次平均粒子径が50nm以下のものが特に好まし
い。また、導電性微粉末の1次平均粒径は、キャリアの
被覆層の均一性及び機械的強度の向上の点から、含窒素
微粒子の1次平均粒子径の1/3以下であることが好ま
しい。
【0043】本発明の被覆層の形成方法には特に制限は
なく、目的に応じて適宜選択することができる。例え
ば、マトリックス樹脂を溶解する溶剤中に、マトリック
ス樹脂、含窒素微粒子、必要に応じて導電性微粉末を溶
解ないし分散させ、スラリー状の被覆層形成用溶液を調
製し、これを核体粒子上に塗布する方法が代表的なもの
である。
なく、目的に応じて適宜選択することができる。例え
ば、マトリックス樹脂を溶解する溶剤中に、マトリック
ス樹脂、含窒素微粒子、必要に応じて導電性微粉末を溶
解ないし分散させ、スラリー状の被覆層形成用溶液を調
製し、これを核体粒子上に塗布する方法が代表的なもの
である。
【0044】具体的には、含窒素微粒子を有する被覆形
成用溶液中に核体粒子を浸漬する浸漬法、被覆層形成用
溶液を核体粒子表面に噴霧するスプレー法、核体粒子と
被覆層形成用溶液とを混合して溶剤を除去する方法、ニ
ーダーコーター中で核体粒子と被覆形成用溶液とを混合
して溶剤を除去するニーダーコーター法などを挙げるこ
とができる。
成用溶液中に核体粒子を浸漬する浸漬法、被覆層形成用
溶液を核体粒子表面に噴霧するスプレー法、核体粒子と
被覆層形成用溶液とを混合して溶剤を除去する方法、ニ
ーダーコーター中で核体粒子と被覆形成用溶液とを混合
して溶剤を除去するニーダーコーター法などを挙げるこ
とができる。
【0045】被覆層形成溶液に用いる溶剤は、少なくと
もマトリックス樹脂を溶解し、含窒素微粒子特に樹脂微
粒子を溶解しないものであれば特に制限はなく、例え
ば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;アセト
ン、メチルエチルケトン等のケトン類;テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン等のエーテル類などが使用される。こ
れらの溶剤は、含窒素微粒子を凝集させず1次粒子の形
態を保ちつつ、マトリックス樹脂溶剤溶液中に均一に分
散させるのに有効である。被覆層形成用溶液の調整には
特に制限はない。例えば、マトリックス樹脂、含窒素微
粒子、導電性微粉末などを前記溶剤中に添加、混合する
ことにより容易に調製することができる。このような被
覆層形成用溶液は均一な被覆層を形成するのに有利であ
る。
もマトリックス樹脂を溶解し、含窒素微粒子特に樹脂微
粒子を溶解しないものであれば特に制限はなく、例え
ば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;アセト
ン、メチルエチルケトン等のケトン類;テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン等のエーテル類などが使用される。こ
れらの溶剤は、含窒素微粒子を凝集させず1次粒子の形
態を保ちつつ、マトリックス樹脂溶剤溶液中に均一に分
散させるのに有効である。被覆層形成用溶液の調整には
特に制限はない。例えば、マトリックス樹脂、含窒素微
粒子、導電性微粉末などを前記溶剤中に添加、混合する
ことにより容易に調製することができる。このような被
覆層形成用溶液は均一な被覆層を形成するのに有利であ
る。
【0046】本発明のキャリアの被覆層における各成分
の重量比は、被覆層全体を100重量部とするときに、
マトリックス樹脂が30〜80重量部、比較的大きな含
窒素微粒子が5〜20重量%、比較的小さな含窒素微粒
子が15〜40重量%、導電性微粉末が0〜15重量部
の組み合わせが好ましい。特に、マトリックス樹脂が5
0〜70重量部、比較的大きな含窒素微粒子が10〜1
5重量部、比較的小さな含窒素微粒子が20〜30重量
部、導電性微粉末が0〜10重量部の組み合わせがより
適している。
の重量比は、被覆層全体を100重量部とするときに、
マトリックス樹脂が30〜80重量部、比較的大きな含
窒素微粒子が5〜20重量%、比較的小さな含窒素微粒
子が15〜40重量%、導電性微粉末が0〜15重量部
の組み合わせが好ましい。特に、マトリックス樹脂が5
0〜70重量部、比較的大きな含窒素微粒子が10〜1
5重量部、比較的小さな含窒素微粒子が20〜30重量
部、導電性微粉末が0〜10重量部の組み合わせがより
適している。
【0047】本発明のキャリアにおける核体粒子と被覆
層との重量比は、100:0.5〜100:5.0の範
囲が好ましく、特に100:1.0〜100:3.0の
範囲がより好ましい。核体粒子100重量部に対して被
覆層が0.5重量部を下回ると、トナーと混合したとき
の帯電量維持性やキャリアの抵抗維持性が悪くなるた
め、コピーあるいはプリント枚数の増加に伴い画質が悪
化する。また、現像剤担持体上に形成される現像剤の磁
気ブラシの抵抗の現像電界依存性が強くなり、高い電界
強度においては現像剤の抵抗が低くなりすぎ、画像上に
所謂ブラシマークが発生するので好ましくない。一方、
核体粒子100重量部に対して、被覆層が5.0重量部
を超えると、現像電界が高電界強度において磁気ブラシ
現像剤層の抵抗が高くなりすぎ、ハーフトーン及びベタ
画像が混在近接する時に、ベタ画像先端とハーフトーン
境界部でのハーフトーン画像後端部抜けが顕著になるた
め好ましくない。
層との重量比は、100:0.5〜100:5.0の範
囲が好ましく、特に100:1.0〜100:3.0の
範囲がより好ましい。核体粒子100重量部に対して被
覆層が0.5重量部を下回ると、トナーと混合したとき
の帯電量維持性やキャリアの抵抗維持性が悪くなるた
め、コピーあるいはプリント枚数の増加に伴い画質が悪
化する。また、現像剤担持体上に形成される現像剤の磁
気ブラシの抵抗の現像電界依存性が強くなり、高い電界
強度においては現像剤の抵抗が低くなりすぎ、画像上に
所謂ブラシマークが発生するので好ましくない。一方、
核体粒子100重量部に対して、被覆層が5.0重量部
を超えると、現像電界が高電界強度において磁気ブラシ
現像剤層の抵抗が高くなりすぎ、ハーフトーン及びベタ
画像が混在近接する時に、ベタ画像先端とハーフトーン
境界部でのハーフトーン画像後端部抜けが顕著になるた
め好ましくない。
【0048】本発明の静電潜像現像用キャリアの実効的
な磁化率は、55〜75emu/gの範囲が好ましい。
ここでいう実効磁化率とは、1kOeの磁場において測
定した磁化率を意味する。実効磁化率が75emu/g
を超えると、像担持体上に形成される現像剤磁気ブラシ
の穂立ちが硬くなるため、画像上にブラシマークが発生
しやすくなる。また、55emu/g未満であると、静
電潜像担持体上へのキャリア粒子の現像が起こりやすく
なるので好ましくない。
な磁化率は、55〜75emu/gの範囲が好ましい。
ここでいう実効磁化率とは、1kOeの磁場において測
定した磁化率を意味する。実効磁化率が75emu/g
を超えると、像担持体上に形成される現像剤磁気ブラシ
の穂立ちが硬くなるため、画像上にブラシマークが発生
しやすくなる。また、55emu/g未満であると、静
電潜像担持体上へのキャリア粒子の現像が起こりやすく
なるので好ましくない。
【0049】本発明のキャリアと組み合わせて使用され
るトナーは、特に制限されることはなく、少なくとも結
着樹脂と着色剤を含んでなる公知のトナーを使用するこ
とができる。本発明において使用可能なトナーの結着樹
脂は、ガラス転移点が50〜80℃、軟化点が90〜1
50℃、数平均分子量が1,000〜50,000、重
量平均分子量が7,000〜500,000の範囲のス
チレン系ポリマー、(メタ)アクリル酸エステル系ポリ
マー、スチレン(メタ)アクリル酸エステル系ポリマ
ー、ポリエステル系ポリマー、エポキシ系ポリマー、ポ
リアミド系ポリマーなどが好適である。その中でも、低
温定着性、発色性及び透明性の優れたポリエステル系ポ
リマーが特に好適に使用される。ガラス転移点が50℃
未満の結着樹脂はトナーの熱保存性が悪く、軟化点が1
50℃を越えると低温定着性が悪化する。
るトナーは、特に制限されることはなく、少なくとも結
着樹脂と着色剤を含んでなる公知のトナーを使用するこ
とができる。本発明において使用可能なトナーの結着樹
脂は、ガラス転移点が50〜80℃、軟化点が90〜1
50℃、数平均分子量が1,000〜50,000、重
量平均分子量が7,000〜500,000の範囲のス
チレン系ポリマー、(メタ)アクリル酸エステル系ポリ
マー、スチレン(メタ)アクリル酸エステル系ポリマ
ー、ポリエステル系ポリマー、エポキシ系ポリマー、ポ
リアミド系ポリマーなどが好適である。その中でも、低
温定着性、発色性及び透明性の優れたポリエステル系ポ
リマーが特に好適に使用される。ガラス転移点が50℃
未満の結着樹脂はトナーの熱保存性が悪く、軟化点が1
50℃を越えると低温定着性が悪化する。
【0050】熱可塑性樹脂としては、トナーの結着樹脂
として用いられているものが特に制限なく用いられる
が、スチレン系ポリマー、(メタ)アクリル酸エステル
系ポリマー、スチレン(メタ)アクリル酸エステル系ポ
リマーとしては、下記のスチレン系モノマー、(メタ)
アクリル酸エステルモノマー、この他のアクリル系モノ
マーまたはメタアクリル系モノマー、ビニルエーテルモ
ノマー、ビニルケトンモノマー、N-ビニル化合物モノマ
ーなどから選択される1種または2種以上のモノマーを
重合して得られるポリマーが特に好ましい。
として用いられているものが特に制限なく用いられる
が、スチレン系ポリマー、(メタ)アクリル酸エステル
系ポリマー、スチレン(メタ)アクリル酸エステル系ポ
リマーとしては、下記のスチレン系モノマー、(メタ)
アクリル酸エステルモノマー、この他のアクリル系モノ
マーまたはメタアクリル系モノマー、ビニルエーテルモ
ノマー、ビニルケトンモノマー、N-ビニル化合物モノマ
ーなどから選択される1種または2種以上のモノマーを
重合して得られるポリマーが特に好ましい。
【0051】スチレン系モノマーとしては、例えばスチ
レン、o-メチルスチレン、エチルスチレン、p-メトキシ
スチレン、p-フェニルスチレン、2,4-ジメチルスチレ
ン、p-n-オクチルスチレン、p-n-デシルスチレン、p-n-
ドデシルスチレン、ブチルスチレンなどのスチレン誘導
体が挙げられる。
レン、o-メチルスチレン、エチルスチレン、p-メトキシ
スチレン、p-フェニルスチレン、2,4-ジメチルスチレ
ン、p-n-オクチルスチレン、p-n-デシルスチレン、p-n-
ドデシルスチレン、ブチルスチレンなどのスチレン誘導
体が挙げられる。
【0052】また、(メタ)アクリル酸エステルモノマ
ーとしては、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸メチル、
(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピ
ル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イ
ソブチル、(メタ)アクリル酸−n−オクチル、(メ
タ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸−2−エ
チルヘキシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メ
タ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ジメチル
アミノエチルなどの(メタ)アクリル酸エステル類など
が挙げられる。
ーとしては、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸メチル、
(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピ
ル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イ
ソブチル、(メタ)アクリル酸−n−オクチル、(メ
タ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸−2−エ
チルヘキシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メ
タ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ジメチル
アミノエチルなどの(メタ)アクリル酸エステル類など
が挙げられる。
【0053】他のアクリル系またはメタアクリル系モノ
マーとしては、例えばアクリロニトリル、メタアクリル
アミド、グリシジルメタアクリレート、N-メチロールア
クリルアミド、N-メチロールメタアクリルアミド、2-ヒ
ドロキシアクリレートなどが挙げられる。また、ビニル
モノマーとしては、例えばビニルメチルエーテル、ビニ
ルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビ
ニルエーテル類が挙げられる。
マーとしては、例えばアクリロニトリル、メタアクリル
アミド、グリシジルメタアクリレート、N-メチロールア
クリルアミド、N-メチロールメタアクリルアミド、2-ヒ
ドロキシアクリレートなどが挙げられる。また、ビニル
モノマーとしては、例えばビニルメチルエーテル、ビニ
ルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビ
ニルエーテル類が挙げられる。
【0054】また、ビニルケトンモノマーとしては、例
えば、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メ
チルイソプロペニルケトンなどのビニルケトン類が挙げ
られる。また、N-ビニル化合物モノマーとしては、例え
ば、N-ビニルピロリドン、N-ビニルカルバゾール、N-ビ
ニルインドール等のN-ビニル化合物等が挙げられる。
えば、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メ
チルイソプロペニルケトンなどのビニルケトン類が挙げ
られる。また、N-ビニル化合物モノマーとしては、例え
ば、N-ビニルピロリドン、N-ビニルカルバゾール、N-ビ
ニルインドール等のN-ビニル化合物等が挙げられる。
【0055】また、トナーの結着樹脂として特に好適な
ポリエステルとしては、多価アルコールと多価カルボン
酸の重縮合によって合成される物である。多価アルコー
ルとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレン
グリコール、トリエチレングリコール、1,2-プロピレン
グリコール、1,3-プロピレングリコール、1,3-ブタンジ
オール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、1,
5-ペンタジオール、1,6-ヘキサジオール、ネオペンチル
グリコール、シクロヘキサンジオール、水添ビスフェノ
ール-A、ビスフェノール-A- エチレンオキサイド付加
物、ビスフェノール-A- プロピレンオキサイド付加物等
のビスフェノール誘導体などが挙げられる。
ポリエステルとしては、多価アルコールと多価カルボン
酸の重縮合によって合成される物である。多価アルコー
ルとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレン
グリコール、トリエチレングリコール、1,2-プロピレン
グリコール、1,3-プロピレングリコール、1,3-ブタンジ
オール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、1,
5-ペンタジオール、1,6-ヘキサジオール、ネオペンチル
グリコール、シクロヘキサンジオール、水添ビスフェノ
ール-A、ビスフェノール-A- エチレンオキサイド付加
物、ビスフェノール-A- プロピレンオキサイド付加物等
のビスフェノール誘導体などが挙げられる。
【0056】多価カルボン酸モノマーとしては、例え
ば、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ア
ルキルコハク酸、マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、
シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、シクロヘキ
サンジカルボン酸、イソフタル酸、テレフタル酸などの
2価のカルボン酸及びその酸無水物、アルキルエステ
ル、酸ハライドなどが挙げられる。
ば、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ア
ルキルコハク酸、マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、
シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、シクロヘキ
サンジカルボン酸、イソフタル酸、テレフタル酸などの
2価のカルボン酸及びその酸無水物、アルキルエステ
ル、酸ハライドなどが挙げられる。
【0057】これらのカルボン酸に、非線状化する目的
で3価以上の多価アルコール及び/又は3価以上の多価
カルボン酸を加えても良い。3価以上の多価アルコール
としては、例えば、ソルビトール、1,2,3,6-ヘキサテト
ラオール、1,4-ソルビタン、ペンタエリスリトール、1,
2,4-ブタントリオール、1,2,5-ペンタントリオール、グ
リセロール、2-メチルプロパントリオール、2-メチル-
1,2,4- ブタントリオール、トリメチロールエタン、ト
リメチロールプロパン、1,3-トリメチロールベンゼン等
を挙げることができる。3価以上の多価カルボン酸とし
ては、1,2,4-ブタントリカルボン酸、1,2,4-シクロヘキ
サントリカルボン酸、1,2,5-ベンゼントリカルボン酸、
2,5,7-ナフタレントリカルボン酸等が挙げられる。
で3価以上の多価アルコール及び/又は3価以上の多価
カルボン酸を加えても良い。3価以上の多価アルコール
としては、例えば、ソルビトール、1,2,3,6-ヘキサテト
ラオール、1,4-ソルビタン、ペンタエリスリトール、1,
2,4-ブタントリオール、1,2,5-ペンタントリオール、グ
リセロール、2-メチルプロパントリオール、2-メチル-
1,2,4- ブタントリオール、トリメチロールエタン、ト
リメチロールプロパン、1,3-トリメチロールベンゼン等
を挙げることができる。3価以上の多価カルボン酸とし
ては、1,2,4-ブタントリカルボン酸、1,2,4-シクロヘキ
サントリカルボン酸、1,2,5-ベンゼントリカルボン酸、
2,5,7-ナフタレントリカルボン酸等が挙げられる。
【0058】本発明のトナーに使用される顔料として
は、カーボンブラック、C.I.ピグメントレッド48:1、C.
I.ピグメントレッド48:2、C.I.ピグメントレッド48:3、
C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:
1、C.I.ピグメントレッド81、C.I.ピグメントレッド112
、C.I.ピグメントレッド122 、C.I.ピグメントイエロ
ー12、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエ
ロー17、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイ
エロー180 、C.I.ピグメントイエロー188 、C.I.ブルー
15:3などが挙げられる。トナー中に顔料粒子を分散する
には、顔料製造工程で顔料の含水ケーキ中の水分を溶融
状態の樹脂に置換するメルトフラッシング法が好適であ
る。
は、カーボンブラック、C.I.ピグメントレッド48:1、C.
I.ピグメントレッド48:2、C.I.ピグメントレッド48:3、
C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:
1、C.I.ピグメントレッド81、C.I.ピグメントレッド112
、C.I.ピグメントレッド122 、C.I.ピグメントイエロ
ー12、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエ
ロー17、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイ
エロー180 、C.I.ピグメントイエロー188 、C.I.ブルー
15:3などが挙げられる。トナー中に顔料粒子を分散する
には、顔料製造工程で顔料の含水ケーキ中の水分を溶融
状態の樹脂に置換するメルトフラッシング法が好適であ
る。
【0059】本発明のトナーには帯電制御剤を添加して
もよい。帯電制御剤としては、例えばサリチル酸金属
塩、有機ホウ素化合物などの電子吸引性化合物を使用す
ることができる。さらに、本発明では、トナー定着工程
におけるホットオフセットを防止する目的でワックス等
の離型剤を使用することができる。離型剤としては、例
えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレ
ン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワック
ス等の脂肪族炭化水素系ワックス、カルナバワックス、
モンタンサンワックスなどの脂肪酸ワックス等が使用で
きる。これらの離型剤の使用量はトナー結着樹脂100
重量部当たり0.1〜20重量部、好ましくは2〜10
重量部の範囲がよい。
もよい。帯電制御剤としては、例えばサリチル酸金属
塩、有機ホウ素化合物などの電子吸引性化合物を使用す
ることができる。さらに、本発明では、トナー定着工程
におけるホットオフセットを防止する目的でワックス等
の離型剤を使用することができる。離型剤としては、例
えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレ
ン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワック
ス等の脂肪族炭化水素系ワックス、カルナバワックス、
モンタンサンワックスなどの脂肪酸ワックス等が使用で
きる。これらの離型剤の使用量はトナー結着樹脂100
重量部当たり0.1〜20重量部、好ましくは2〜10
重量部の範囲がよい。
【0060】また、トナー表面には、トナーの粉体流動
性、クリーニング性、及び転写性などう改善するため
に、平均粒子径0.005〜0.5μmの無機微粒子又
は有機微粒子を外添してもよい。無機微粒子としては、
シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム等の無機酸化
物、有機微粒子としては、ポリスチレン、ポリメチルメ
タアクリレート、ポリフッ化ビニリデンなどの樹脂が挙
げられる。前記微粒子の添加量はトナー100重量部に
対して0.1〜10重量部の範囲が好ましい。0.1重
量部を下回ると、上記の改善効果が現われにくく、10
重量部を超えると、トナー表面から脱離しやすく、脱離
した前記微粒子がキャリア表面ヘ移行してトナーの帯電
量を低下させるなどの不都合を生ずる。本発明のキャリ
アと組み合わせて使用するトナーの平均粒子径は、2〜
9μmの範囲が好ましい。この範囲のトナーは細線再現
性や階調再現性に優れている。
性、クリーニング性、及び転写性などう改善するため
に、平均粒子径0.005〜0.5μmの無機微粒子又
は有機微粒子を外添してもよい。無機微粒子としては、
シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム等の無機酸化
物、有機微粒子としては、ポリスチレン、ポリメチルメ
タアクリレート、ポリフッ化ビニリデンなどの樹脂が挙
げられる。前記微粒子の添加量はトナー100重量部に
対して0.1〜10重量部の範囲が好ましい。0.1重
量部を下回ると、上記の改善効果が現われにくく、10
重量部を超えると、トナー表面から脱離しやすく、脱離
した前記微粒子がキャリア表面ヘ移行してトナーの帯電
量を低下させるなどの不都合を生ずる。本発明のキャリ
アと組み合わせて使用するトナーの平均粒子径は、2〜
9μmの範囲が好ましい。この範囲のトナーは細線再現
性や階調再現性に優れている。
【0061】
【実施例】以下、実施例により本発明の詳細を説明する
が、本発明はこれら実施例に限定される物では無い。 〔実施例1〕 (γ−アミノシラン処理酸化物チタン微粒子Aの調製)
酸化チタン(ルチル型酸化チタン;平均粒径0.015
μm)8重量部をトルエン100重量部に加えて超音波
分散器で攪拌して分散し、γ−アミノプロピルトリエト
キシシラン2重量部を加えて室温1時間攪拌した後、ト
ルエンを留去して乾燥し、120℃で30分間加熱して
γ−アミノシランポリマーの反応を完結させγ−アミノ
シラン処理酸化チタン微粒子A(酸化チタン:γ−アミ
ノシラン重量比=8:2)を得た。
が、本発明はこれら実施例に限定される物では無い。 〔実施例1〕 (γ−アミノシラン処理酸化物チタン微粒子Aの調製)
酸化チタン(ルチル型酸化チタン;平均粒径0.015
μm)8重量部をトルエン100重量部に加えて超音波
分散器で攪拌して分散し、γ−アミノプロピルトリエト
キシシラン2重量部を加えて室温1時間攪拌した後、ト
ルエンを留去して乾燥し、120℃で30分間加熱して
γ−アミノシランポリマーの反応を完結させγ−アミノ
シラン処理酸化チタン微粒子A(酸化チタン:γ−アミ
ノシラン重量比=8:2)を得た。
【0062】 (キャリアの作製) トルエン 20重量部 メチルメタアクリレート・パーフルオロオクチルエチル メタクリレート共重合体(共重合比8:2) 1.4重量部 含窒素樹脂微粒子 (架橋メラミン樹脂微粒子:1次平均粒径0.3μnm) 0.2重量部 γ−アミノシラン処理酸化チタン微粒子A (酸化チタン:γ−アミノシラン重量比=8:2) 0.4重量部 (1次平均粒子径0.015μm) 上記成分を超音波分散器で攪拌しながら10分間分散し
て被覆層形成用溶液を得た。この被覆層形成用溶液22
重量部と平均粒径50μのフェライト100重量部を真
空脱気型ニーダーに入れて温度60℃で10分間攪拌し
た後、減圧してトルエンを留去し、樹脂被覆層を有する
実施例1のキャリアを得た。
て被覆層形成用溶液を得た。この被覆層形成用溶液22
重量部と平均粒径50μのフェライト100重量部を真
空脱気型ニーダーに入れて温度60℃で10分間攪拌し
た後、減圧してトルエンを留去し、樹脂被覆層を有する
実施例1のキャリアを得た。
【0063】〔実施例2〕 (γ−アミノシラン処理酸化物チタン微粒子Bの調製)
酸化チタン(ルチル型酸化チタン;平均粒径0.05μ
m)9重量部をトルエン100重量部に加えて超音波分
散器で攪拌して分散し、γ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン2重量部を加えて室温1時間攪拌した後、トル
エンを留去して乾燥し、120℃で30分間加熱してγ
−アミノシランポリマーの反応を完結させγ−アミノシ
ラン処理酸化チタン微粒子B(酸化チタン:γ−アミノ
シラン重量比=9:1)を得た。
酸化チタン(ルチル型酸化チタン;平均粒径0.05μ
m)9重量部をトルエン100重量部に加えて超音波分
散器で攪拌して分散し、γ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン2重量部を加えて室温1時間攪拌した後、トル
エンを留去して乾燥し、120℃で30分間加熱してγ
−アミノシランポリマーの反応を完結させγ−アミノシ
ラン処理酸化チタン微粒子B(酸化チタン:γ−アミノ
シラン重量比=9:1)を得た。
【0064】 (キャリアの作製) トルエン 20重量部 メチルメタアクリレート・パーフルオロオクチルメチル メタクリレート共重合体(共重合比8:2) 1.4重量部 含窒素樹脂微粒子 (架橋メラミン樹脂微粒子:1次平均粒径0.3μnm) 0.2重量部 γ−アミノシラン処理酸化チタン微粒子B (酸化チタン:γ−アミノシラン重量比=9:1) 0.4重量部 (1次平均粒子径0.05μm) 上記成分を実施例1と同様にして実施例2のキャリアを
得た。
得た。
【0065】〔実施例3〕 (γ−アミノシラン処理酸化物チタン微粒子Cの調製)
酸化チタン(アナタース型酸化チタン:平均粒径0.1
8μm)9.5重量部をトルエン100重量部に加えて
超音波分散器で攪拌して分散し、γ−アミノプロピルト
リエトキシシラン0.05重量部を加えて室温1時間攪
拌した後、トルエンを留去して乾燥し、120℃で30
分間加熱してγ−アミノシランポリマーの反応を完結さ
せγ−アミノシラン処理酸化チタン微粒子C(酸化チタ
ン:γ−アミノシラン重量比=9.5:0.5)を得
た。
酸化チタン(アナタース型酸化チタン:平均粒径0.1
8μm)9.5重量部をトルエン100重量部に加えて
超音波分散器で攪拌して分散し、γ−アミノプロピルト
リエトキシシラン0.05重量部を加えて室温1時間攪
拌した後、トルエンを留去して乾燥し、120℃で30
分間加熱してγ−アミノシランポリマーの反応を完結さ
せγ−アミノシラン処理酸化チタン微粒子C(酸化チタ
ン:γ−アミノシラン重量比=9.5:0.5)を得
た。
【0066】 (キャリアの作製) トルエン 20重量部 メチルメタアクリレート・パーフルオロオクチルメチル メタクリレート共重合体(共重合比8:2) 1.4重量部 γ−アミノシラン処理酸化チタン微粒子A (酸化チタン:γ−アミノシラン重量比=8:2) 0.2重量部 (1次平均粒子径0.015μm) γ−アミノシラン処理酸化チタン微粒子C (酸化チタン:γ−アミノシラン重量比=9.5:0.5) 0.1重量部 (1次平均粒子径0.18μm) 上記成分を実施例1と同様にして実施例3のキャリアを
得た。
得た。
【0067】 〔実施例4〕 (キャリアの作製) トルエン 20重量部 メチルメタアクリレート・パーフルオロオクチルメチル メタクリレート共重合体(共重合比8:2) 1.4重量部 γ−アミノシラン処理酸化チタン微粒子A (酸化チタン:γ−アミノシラン重量比=8:2) 0.2重量部 (1次平均粒子径0.015μm) γ−アミノシラン処理酸化チタン微粒子B (酸化チタン:γ−アミノシラン重量比=9:1) 0.1重量部 (1次平均粒子径0.05μm) γ−アミノシラン処理酸化チタン微粒子C (酸化チタン:γ−アミノシラン重量比=9.5:0.5) 0.5重量部 (1次平均粒子径0.18μm) 上記成分を実施例1と同様にして実施例4のキャリアを
得た。
得た。
【0068】 〔実施例5〕 (キャリアの作製) トルエン 20重量部 メチルメタアクリレート・パーフルオロオクチルメチル メタクリレート共重合体(共重合比8:2) 1.4重量部 含窒素樹脂微粒子 (架橋メラミン樹脂微粒子:平均粒径0.3μnm) 0.2重量部 γ−アミノシラン処理酸化チタン微粒子A (酸化チタン:γ−アミノシラン重量比=8:2) 0.4重量部 (1次平均粒子径0.015μm) カーボンブラック(平均粒径0.013μm) 0.2重量部 上記成分を実施例1と同様にして実施例5のキャリアを
得た。
得た。
【0069】 〔比較例1〕 (キャリアの作製) トルエン 20重量部 メチルメタアクリレート・パーフルオロオクチルメチル メタクリレート共重合体(共重合比8:2) 1.5重量部 γ−アミノシラン表面処理酸化チタン微粒子A 0.5重量部 (酸化チタン:γ−アミノシラン重量比=8:2) (1次平均粒子径0.015μm) 上記成分を実施例1と同様にして比較例1のキャリアを
得た。
得た。
【0070】 〔比較例2〕 (キャリアの作製) トルエン 20重量部 メチルメタアクリレート・パーフルオロオクチルメチル メタクリレート共重合体(共重合比8:2) 2.0重量部 上記成分を実施例1と同様にして比較例2のキャリアを
得た。
得た。
【0071】 〔比較例3〕 (キャリアの作製) トルエン 20重量部 メチルメタアクリレート・パーフルオロオクチルメチル メタクリレート共重合体(共重合比8:2) 1.2重量部 未処理酸化チタン微粒子(1次平均粒子径0.015μm) 0.4重量部 上記成分を実施例1と同様にして比較例3のキャリアを
得た。
得た。
【0072】 〔比較例4〕 (キャリアの作製) トルエン 20重量部 メチルメタアクリレート・パーフルオロオクチルメチル メタクリレート共重合体(共重合比8:2) 1.2重量部 メチルシラン表面処理酸化チタン微粒子 0.4重量部 (酸化チタン:メチルシラン重量比=9:1) (1次平均粒子径0.015μm) 上記成分を実施例1と同様にして比較例4のキャリアを
得た。
得た。
【0073】 〔比較例5〕 (キャリアの作製) トルエン 20重量部 メチルメタアクリレート・パーフルオロオクチルメチル メタクリレート共重合体(共重合比8:2) 1.2重量部 メチルシラン表面処理酸化チタン微粒子 0.4重量部 (酸化チタン:メチルシラン重量比=9:1) (1次平均粒子径0.015μm) カーボンブラック(1次平均粒径0.013μm) 0.2重量部 上記成分を実施例1と同様にして比較例5のキャリアを
得た。
得た。
【0074】(現像剤の調製)実施例1〜5及び比較例
1〜5のキャリヤをそれぞれ100重量部と、下記トナ
ー6重量部を混合して10種類の現像剤を調整した。そ
れぞれの現像剤を現像剤1〜10とした。
1〜5のキャリヤをそれぞれ100重量部と、下記トナ
ー6重量部を混合して10種類の現像剤を調整した。そ
れぞれの現像剤を現像剤1〜10とした。
【0075】(トナーの製造)まず、トナーに用いるマ
スターバッチ色材は次のようにして調製した。ポリエス
テル樹脂100重量部に対し、C.I.ピグメントレッド5
7:1の顔料ペースト100重量部(固形分が50重量
部)をニーダーで加熱しながら混練し、90℃で顔料が
相移行を開始し、130℃で水相と着色樹脂相が完全に
分離した後ニーダーから水を除去し、さらに混練を続け
て残留水分を完全に蒸発除去して、マゼンタマスターバ
ッチとした。
スターバッチ色材は次のようにして調製した。ポリエス
テル樹脂100重量部に対し、C.I.ピグメントレッド5
7:1の顔料ペースト100重量部(固形分が50重量
部)をニーダーで加熱しながら混練し、90℃で顔料が
相移行を開始し、130℃で水相と着色樹脂相が完全に
分離した後ニーダーから水を除去し、さらに混練を続け
て残留水分を完全に蒸発除去して、マゼンタマスターバ
ッチとした。
【0076】次に、トナーを次のようにして製造した。 ポリエステル樹脂 80重量部 (ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物/シクロヘキサンジメタノール /テレフタル酸:Tg=62℃、Mw=20000、Mn=4000) マゼンタマスターバッチ 20重量部 上記成分をエクストルーダーで溶融混練し、ジェットミ
ルで粉砕後、風力式分級機で分級して体積平均粒径7μ
mのマゼンタトナー粒子を得た。このマゼンタトナー粒
子と、負帯電性酸化チタン0.5重量部、シリカ0.7
重量部をヘンシェルミキサーで混合してマゼンタトナー
を得た。
ルで粉砕後、風力式分級機で分級して体積平均粒径7μ
mのマゼンタトナー粒子を得た。このマゼンタトナー粒
子と、負帯電性酸化チタン0.5重量部、シリカ0.7
重量部をヘンシェルミキサーで混合してマゼンタトナー
を得た。
【0077】(評価試験)これらの現像剤について、A
color935(富士ゼロックス(株)社製)を用い
て中温中湿(22℃、55RH%)で連続コピーテスト
を実施した。評価の内容と基準は次のとおりである。な
お、○以上は実用上問題のないレベルである。 <初期帯電量>初期帯電量は、中温中湿環境で現像剤を
調整する時の帯電量をブローオフ法で測定したものであ
る。
color935(富士ゼロックス(株)社製)を用い
て中温中湿(22℃、55RH%)で連続コピーテスト
を実施した。評価の内容と基準は次のとおりである。な
お、○以上は実用上問題のないレベルである。 <初期帯電量>初期帯電量は、中温中湿環境で現像剤を
調整する時の帯電量をブローオフ法で測定したものであ
る。
【0078】<環境比>これらトナーとキャリアを高温
高湿(28℃、85RH%)、低温低湿(10℃、15
RH%)の環境下でそれぞれ一昼夜放置した後、現像剤
を調整する時の帯電量をブローオフ法で測定し、帯電量
の比(高温高湿/低温低湿)の値を環境比とした。この
値は1に近いほど良い。
高湿(28℃、85RH%)、低温低湿(10℃、15
RH%)の環境下でそれぞれ一昼夜放置した後、現像剤
を調整する時の帯電量をブローオフ法で測定し、帯電量
の比(高温高湿/低温低湿)の値を環境比とした。この
値は1に近いほど良い。
【0079】<画像端部抜け>画像端部抜けは、中温中
湿環境下で100,000枚連続コピーテストした後
の、ソリッド画像部における端部の白抜けのグレードで
ある。限度見本を作成して目視で評価した。 ◎:端部の濃度低下がない状態 ○:白抜けは目立たないが、境界の濃度低下が若干見ら
れる状態 △:目視で白抜けがやや見られるが、抜け幅は測定でき
ない状態 ×:目視で1mm以上の幅の白抜けが認識できる状態
湿環境下で100,000枚連続コピーテストした後
の、ソリッド画像部における端部の白抜けのグレードで
ある。限度見本を作成して目視で評価した。 ◎:端部の濃度低下がない状態 ○:白抜けは目立たないが、境界の濃度低下が若干見ら
れる状態 △:目視で白抜けがやや見られるが、抜け幅は測定でき
ない状態 ×:目視で1mm以上の幅の白抜けが認識できる状態
【0080】<かぶり>かぶりは、中温中湿環境下で1
00,000枚連続コピーテストした後の、非画像部に
おけるかぶりのグレードである。限度見本を作成して目
視で評価した。 ◎:拡大鏡を用いてもかぶりが見られない状態 ○:拡大鏡を用いるとかぶりが見られるが、目視では認
識できない状態 ×:目視でかぶりが見られる状態
00,000枚連続コピーテストした後の、非画像部に
おけるかぶりのグレードである。限度見本を作成して目
視で評価した。 ◎:拡大鏡を用いてもかぶりが見られない状態 ○:拡大鏡を用いるとかぶりが見られるが、目視では認
識できない状態 ×:目視でかぶりが見られる状態
【0081】<帯電維持性>帯電維持性は、連続コピー
テスト時の100,000枚コピー後の現像剤帯電量
と、初期帯電量との比である。この値は1に近いほうが
良く、1を超えても良い。 ◎:1.00以上 ○:0.80〜0.99 △:0.50〜0.79 ×:0.49以下
テスト時の100,000枚コピー後の現像剤帯電量
と、初期帯電量との比である。この値は1に近いほうが
良く、1を超えても良い。 ◎:1.00以上 ○:0.80〜0.99 △:0.50〜0.79 ×:0.49以下
【0082】
【表1】
【0083】
【表2】
【0084】
【発明の効果】本発明は、上記の構成を採用することに
より、キャリアの被覆樹脂の剥離や磨耗が進行するとき
にも、トナーへの帯電付与能力が維持され、環境変動の
影響を抑制し、画像端部抜けやかぶりのない優れた画像
を長期にわたり提供できるようになった。。
より、キャリアの被覆樹脂の剥離や磨耗が進行するとき
にも、トナーへの帯電付与能力が維持され、環境変動の
影響を抑制し、画像端部抜けやかぶりのない優れた画像
を長期にわたり提供できるようになった。。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥野 広良 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 向山 尚孝 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 久保 勉 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 松本 晃 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 Fターム(参考) 2H005 BA07 BA11 CA01 CA26 CA28 CB07 EA05
Claims (3)
- 【請求項1】 核体粒子表面にマトリックス樹脂を被覆
してなる静電潜像現像用キャリアにおいて、マトリック
ス樹脂中に2種以上の含窒素微粒子を含有させ、前記微
粒子のうち比較的大きな微粒子の1次平均粒子径が0.
1〜3.0μmの範囲にあり、比較的小さな微粒子の1
次平均粒子径が0.01〜0.1μmの範囲にあり、両
者の1次平均粒子径の比が300:1〜2:1の範囲に
あることを特徴とする静電潜像現像用キャリア。 - 【請求項2】 核体粒子表面にマトリックス樹脂を被覆
する静電潜像現像用キャリアの製造方法において、マト
リックス樹脂中に2種以上の含窒素微粒子を配合し、前
記微粒子のうち比較的大きな微粒子の1次平均粒子径が
0.1〜3.0μmの範囲にあり、比較的小さな微粒子
の1次平均粒子径が0.01〜0.1μmの範囲にあ
り、両者の1次平均粒子径の比が300:1〜2:1の
範囲にあることを特徴とする静電潜像現像用キャリアの
製造方法。 - 【請求項3】 着色剤と結着樹脂を含有するトナーと、
キャリアとを含む静電潜像現像剤において、請求項1記
載の静電潜像現像用キャリアを用いたことを特徴とする
静電潜像現像剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11226757A JP2001051454A (ja) | 1999-08-10 | 1999-08-10 | 静電潜像現像用キャリア、その製造方法、及び現像剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11226757A JP2001051454A (ja) | 1999-08-10 | 1999-08-10 | 静電潜像現像用キャリア、その製造方法、及び現像剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001051454A true JP2001051454A (ja) | 2001-02-23 |
Family
ID=16850147
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11226757A Pending JP2001051454A (ja) | 1999-08-10 | 1999-08-10 | 静電潜像現像用キャリア、その製造方法、及び現像剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001051454A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6895203B2 (en) * | 2002-02-01 | 2005-05-17 | Ricoh Company, Ltd. | Developing method and apparatus using two-ingredient developer with prescribed coating of particles and resin |
JP2007240615A (ja) * | 2006-03-06 | 2007-09-20 | Ricoh Co Ltd | キャリア、現像剤、画像形成方法及びプロセスカートリッジ |
JP2010211053A (ja) * | 2009-03-11 | 2010-09-24 | Fuji Xerox Co Ltd | 静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像用現像剤、静電荷像現像用現像剤用カートリッジ、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 |
-
1999
- 1999-08-10 JP JP11226757A patent/JP2001051454A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6895203B2 (en) * | 2002-02-01 | 2005-05-17 | Ricoh Company, Ltd. | Developing method and apparatus using two-ingredient developer with prescribed coating of particles and resin |
US7095971B2 (en) | 2002-02-01 | 2006-08-22 | Ricoh Company, Ltd. | Developing method and apparatus using two-ingredient developer with prescribed coating of particles and resin |
US7283774B2 (en) | 2002-02-01 | 2007-10-16 | Ricoh Company, Ltd. | Developing method using a two-ingredient type developer and image forming apparatus using the same |
JP2007240615A (ja) * | 2006-03-06 | 2007-09-20 | Ricoh Co Ltd | キャリア、現像剤、画像形成方法及びプロセスカートリッジ |
JP4695531B2 (ja) * | 2006-03-06 | 2011-06-08 | 株式会社リコー | キャリア、現像剤、画像形成方法及びプロセスカートリッジ |
JP2010211053A (ja) * | 2009-03-11 | 2010-09-24 | Fuji Xerox Co Ltd | 静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像用現像剤、静電荷像現像用現像剤用カートリッジ、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 |
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