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JP2001048754A - 毛髪用外用剤、白髪改善・予防方法及び白髪を黒髪に改善させる方法 - Google Patents

毛髪用外用剤、白髪改善・予防方法及び白髪を黒髪に改善させる方法

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Publication number
JP2001048754A
JP2001048754A JP11220197A JP22019799A JP2001048754A JP 2001048754 A JP2001048754 A JP 2001048754A JP 11220197 A JP11220197 A JP 11220197A JP 22019799 A JP22019799 A JP 22019799A JP 2001048754 A JP2001048754 A JP 2001048754A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hair
melanocytes
melanocyte
improving
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11220197A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Kurita
啓 栗田
Hisao Shimogaki
久夫 霜垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
Priority to JP11220197A priority Critical patent/JP2001048754A/ja
Publication of JP2001048754A publication Critical patent/JP2001048754A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 毛髪内のメラノサイト(色素細胞)の増殖メ
カニズムに基づいた、毛髪用外用剤、白髪改善・予防方
法及び白髪を黒髪に改善させる方法を提供する。 【解決手段】 毛髪用外用剤は、毛周期初期におけるメ
ラノサイト(色素細胞)の増殖を促進するメラノサイト
増殖因子からなる白髪改善・予防物質を含有することを
特徴とする。また、白髪改善・予防方法は、メラノサイ
ト増殖因子を毛周期初期の頭皮に投与して毛周期初期に
おけるメラノサイトの増殖を促進することにより、白髪
を改善・予防することを特徴とする。 また、毛髪用外
用剤として、外毛根鞘メラノサイトの減少を抑制又は増
加させる外毛根鞘メラノサイト減少抑制・増加物質を含
有することを特徴とし、この方法として、上記物質を頭
皮に投与して外毛根鞘に存在するメラノサイトの減少を
抑制又は増加させることにより白髪を改善・予防するこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、毛髪内のメラノサ
イト(色素細胞)の増殖メカニズムに基づいた、毛髪用
外用剤、白髪改善・予防方法及び白髪を黒髪に改善させ
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、毛髪の毛球部に存在するメラノ
サイトは、通常、メラニンを活発に産生し、毛母細胞ケ
ラチノサイトに輸送することで、毛髪の黒化に重要な役
割を果たしている。しかしながら、白髪においては、毛
球部に存在するメラノサイト、またはメラニン産生に関
与する周辺細胞、あるいはそこから放出される因子が何
らかの原因で、障害を受け、その機能を失うことによ
り、メラニンを失った毛髪すなわち白髪ができると考え
られている(高橋ら、「加齢と皮膚」、清至書院発行、
1986年6月)。
【0003】また、美容上の観点から、白髪を改善する
手段として、従来、染毛剤が用いられてきているが、こ
のような染毛剤は効果が一過性のものであり、定期的な
使用に対する煩わしさや、繰り返し使用することによる
頭皮の炎症、毛髪の損傷が課題となっている。更に、染
毛時に衣服、皮膚への色移り等使用上の課題があり、必
ずしも満足が得られるものではなかった。
【0004】一方、白髪の原因としては、毛球部のメラ
ノサイトの機能低下(メラニン産生能低下)によるもの
と、毛球部にメラノサイトが存在しないものがあると考
えられている。白髪予防・改善に関する技術としては、
植物抽出物を有効成分とするもの、例えば、特開平8−
259448号公報にはフロレチン配糖体を有効成分と
するメラニン生成促進剤が開示され、特開平8−268
863号公報にはガラナ抽出物を有効成分とするチロシ
ナーゼ生合成促進剤及び頭髪用化粧料等が開示され、特
開平9−249578号公報にはチロシナーゼ賦活作用
を強力な特性とする56種の生薬の抽出物及びこれらを
含有する抗白髪治療剤が開示されており、また、その他
にも、特開平4−112817号公報にはアデノシン3
´,5´−環状−リン酸、特定の界面活性剤及び特定の
脂肪酸、尿素化合物等を含有してなる毛髪用組成物が開
示され、特開平7−267829号公報にはジイソプロ
ピル1,3−ジチオール−2−イリデンマローネートを
有効成分とする白髪防止用外用剤、特開平9−1430
68号公報にはミリスチン酸、その塩及びそのエステル
体からなる群から選ばれる少なくとも1種を有効成分と
して含有する白髪防止剤などが開示されている。これら
の公報に記載される毛髪用外用剤等は、機能の低下した
メラノサイトに対し、メラニン産生能を回復させること
により白髪の改善を試みているものである。
【0005】しかしながら、これらの公報に開示の技術
では、その有効性、有効成分の安定性及び安全性の面よ
り使用者の満足を得られるものないのが現状である。ま
た、これらのメラニン生成促進剤、チロシナーゼ賦活剤
を与えても白髪改善効果が低かった原因としては、毛球
部に存在するメラノサイトの数自体が減少している場
合、メラニン産生を亢進しても毛髪を黒化するのに十分
な量のメラニンができないことが原因であると推定され
ている。
【0006】また、メラノサイトの増殖効果のある白髪
予防・改善に関する技術として、例えば、特開平1−2
07225号公報には、α−メラノサイト刺激ホルモン
(α−MSH)を有効成分として化粧料中に0.000
01〜0.01重量%含有する毛髪化粧料が開示され、
特開平5−43424号公報には、塩基性繊維芽細胞増
殖因子(bFGF)を有効成分とする毛髪用外用剤が開
示され、特開平5−213720号公報には、肥満細胞
増殖因子(MGF)を有効成分とする毛髪用外用剤など
が開示されているが、これらの公報に開示の技術でもそ
の効果は満足のいくものではなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の課題等に鑑み、これを解消しようとするものであ
り、毛髪用外用剤等の適用時期、適用部位を特定するこ
とにより、優れた白髪予防・改善効果等を発揮する毛髪
用外用剤、白髪改善・予防方法及び白髪を黒髪に改善さ
せる方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
技術の課題等について、真に使用者が満足を得られる白
髪の予防・改善等を目指すべく、白髪におけるメラニン
生成機構と毛周期との関連について、鋭意検討を行った
結果、上記目的の毛髪用外用剤、白髪改善・予防方法及
び白髪を黒髪に改善させる方法が得られることを見い出
し、本発明を完成するに至ったのである。すなわち、本
発明は、次の(1)〜(5)に存する。 (1) 毛周期初期におけるメラノサイト(色素細胞)の増
殖を促進するメラノサイト増殖因子を含有することを特
徴とする毛髪用外用剤。 (2) メラノサイト増殖因子を毛周期初期の頭皮に投与し
て毛周期初期におけるメラノサイトの増殖を促進するこ
とにより、白髪を改善・予防することを特徴とする白髪
改善・予防方法。 (3) 外毛根鞘に存在するメラノサイトの減少を抑制又は
増加させる外毛根鞘メラノサイト減少抑制・増加物質を
含有することを特徴とする毛髪用外用剤。 (4) 外毛根鞘メラノサイト減少抑制・増加物質を頭皮に
投与して外毛根鞘に存在するメラノサイトの減少を抑制
又は増加させることにより白髪を改善・予防することを
特徴とする白髪予防方法。 (5) 上記(2)及び(4)の方法を併用することで、外毛根鞘
に存在するメラノサイト(色素細胞)の保存、増殖を促
進させることにより、白髪を黒髪に改善させることを特
徴とする白髪を黒髪に改善させる方法。 なお、本発明において、白髪を「改善・予防」すると
は、白髪を改善すること、若しくは、白髪になることを
予防すること、または、白髪を改善及び予防することを
意味する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を発
明ごとに詳しく説明する。本発明(第1発明)の毛髪用
外用剤は、毛周期初期におけるメラノサイト(色素細
胞)の増殖を促進するメラノサイト増殖因子を含有する
ことを特徴とするものであり、また、本発明の白髪改善
・予防方法は、上記メラノサイト増殖因子を毛周期初期
の頭皮に投与して毛周期初期におけるメラノサイトの増
殖を促進することにより、白髪を改善・予防することを
特徴とするものである。
【0010】本発明(第1発明)において、上記毛周期
初期におけるメラノサイトの増殖を促進する効果を持つ
因子(メラノサイト増殖因子)としては、下記のものを
用いることができる。タンパク質成分としては、例え
ば、幹細胞因子(ステムセルファクター:SCF)、エ
ンドセリン群、表皮成長因子(EGF)、酸性繊維芽細
胞増殖因子(aFGF)、塩基性繊維芽細胞増殖因子
(bFGF)などが挙げられる。また、化合物として
は、例えば、フォルスコリン、αーMSH(メラノサイ
ト刺激ホルモン)およびその誘導体、アデノシン3’,
5’−環状リン酸化合物(cAMP)、及び8−メトキ
シ−cAMPをはじめとするcAMPの誘導体、ジイソ
プロピル−1,3−ジチオール−2ーイデリンマロネー
トなどが挙げられる。更に、植物抽出物としては、コレ
ウス・フォルスコリイの根の抽出物が挙げられる。これ
らの中で、好ましくは、幹細胞因子(ステムセルファク
ター:SCF)、エンドセリン群、塩基性繊維芽細胞増
殖因子(bFGF)であり、更に好ましくは幹細胞因子
(ステムセルファクター:SCF)である。更にまた、
メラノサイトを含む周辺の細胞、特に毛母細胞、毛乳頭
細胞に、上述のメラノサイト増殖因子群を分泌促進させ
ることのできる、例えば、哺乳類の胎盤抽出物、脊椎動
物の脳下垂体抽出物、牛胎児血清などの動物由来成分、
ジアシルグリセロールおよびその誘導体などの化合物な
どをメラノサイト増殖因子に含めることができる。
【0011】これらのメラノサイト増殖因子の配合量と
しては、毛髪用外用剤全量に対して、0.0001〜2
0重量%、好ましくは、0.001〜5重量%である。
配合量が0.0001重量%未満であると、本発明の効
果を発揮できず、また、剤型によっては製造が困難にな
るものもあることから、20重量%を越えないほうが良
い。
【0012】本発明(第1発明)の上記毛髪用外用剤、
並びに、上記メラノサイト増殖因子を毛周期初期の頭皮
に投与して毛周期初期におけるメラノサイトの増殖を促
進することにより、白髪を改善・予防する白髪改善・予
防方法が、何故白髪を改善・予防するか(作用機構等)
は次のように考えられる。ヒトの毛髪は、図1に示すよ
うに、毛球部内の毛母細胞が分裂を繰り返し毛が伸びて
いく成長期(2〜6年)、成長が止まり毛包が萎縮して
いく退縮期(2〜3週間)、そして毛が抜けていく休止
期(数ヶ月)という毛周期を繰り返している。本発明者
らは、鋭意研究の結果、毛包内におけるメラノサイトの
増殖は毛包組織が完成されていない成長期初期に限定さ
れて起こることを初めて見い出した。つまり従来技術に
おいてメラノサイトの増殖効果のある成分を加えても改
善効果が見られなかった原因は、成長期中期以降の毛髪
では毛包組織が完成されていたためであると推定するこ
とができた。すなわち、本発明は、かかる知見に基づ
き、白髪の改善・予防として毛包内のメラノサイトを増
殖させるためには、成長期初期にメラノサイトの増殖因
子を与えることが重要であり、該メラノサイト増殖因子
を含有する毛髪用外用剤を毛周期初期の頭皮に投与して
毛周期初期におけるメラノサイトの増殖を促進すること
により、白髪を改善・予防することができるものとな
る。なお、本発明(第1発明)の毛髪用外用剤は、上述
のごとく、毛周期初期において投与することが好適とな
るものである。
【0013】また、上述の本発明(第1発明)の毛髪用
外用剤、並びに、本発明の白髪改善・予防方法では、成
長期初期にメラノサイトの増殖因子を更に効果的に与え
るものとして、メラノサイト増殖因子に毛周期の成長期
誘導効果を持つ物質を更に併用することにより、特に成
長期の初期にあたる毛髪を更に増加させることができ、
メラノサイト増殖効果を持つ剤の効果を更に飛躍的に向
上させることができるものとなる。
【0014】本発明において用いることができる上記毛
周期成長期誘導効果を持つ因子(毛周期成長期誘導因
子)としては、例えば、奇数鎖脂肪酸およびその誘導
体、ポリビニルピロリドン等が挙げられ、また、同様の
効果を持つ植物抽出物、例えば、桑白皮、ユリ科のはら
ん、ウキクサ科の浮へい、セリ科のAngelica-sinensi
s、シヨウガ科のAmomun-Krervanh、ユリ科のAllium-sat
ivum、セリ科のCentella-asiatica-urban、キク科のSpi
lanthes-acmella-Murrの抽出物などが挙げられる。これ
らの中で、好ましくは、奇数鎖脂肪酸およびその誘導体
であり、更に好ましくは、ペンタデカン酸およびその誘
導体である。これらの物質(毛周期成長期誘導因子)に
ついても、白髪改善効果を持つ毛髪用外用剤への配合量
としては、毛髪用外用剤全量に対して、0.0001〜
20重量%、好ましくは、0.001〜5重量%であ
る。この配合量が0.0001重量%未満であると、更
なる本発明の効果を発揮できず、また剤型によっては製
造が困難になるものもあることから、20重量%を越え
ないほうが良い。
【0015】次に、本発明(第2発明)の毛髪用外用剤
は、外毛根鞘に存在するメラノサイトの減少を抑制又は
増加させる外毛根鞘メラノサイト減少抑制・増加物質を
含有することを特徴とするものであり、また、本発明の
白髪改善・予防方法は、上記外毛根鞘メラノサイト減少
抑制・増加物質を頭皮に投与して外毛根鞘に存在するメ
ラノサイトの減少を抑制又は増加させることにより白髪
を改善・予防することを特徴とするものである。本発明
(第2発明)の上記毛髪用外用剤、並びに、上記白髪改
善・予防方法が、なぜ白髪を改善・予防するか(作用機
構等)は次のように考えられる。毛包内には毛球部だけ
でなく、図2に示される外毛根鞘の部分にもメラニンを
産生していないメラノサイトが存在することが知られて
いる。本発明者らは,上述の第1発明の検討の他、更な
る検討を行った結果、この皮脂腺より下に存在するメラ
ノサイトが、毛髪再生時に、増殖・分化する能力を持
ち、毛髪の黒化において重要な働きを担っていることを
見い出した。すなわち、白髪においては、上述の通り、
毛球部にもメラノサイトが存在しないものがあるが、そ
のような白髪においても、外毛根鞘にはメラノサイトが
存在するものが多いことを見い出した。しかしながら、
白髪における外毛根鞘のメラノサイトの存在率は、黒色
毛のそれと較べ、減少していることが明らかになった。
また、毛球部にメラノサイトが全く存在しない白色毛に
おいても、外毛根鞘にメラノサイトが存在していれば、
次の毛周期において黒色毛が再生するのに十分な量のメ
ラニンが産生されることが明らかとなった。これらの知
見より、白髪の原因として、外毛根鞘メラノサイトの減
少が考えられ、その減少を抑制する物質を投与すること
により、再生毛髪を黒くするのに十分なメラノサイト
を、外毛根鞘に確保することが可能となり、白髪を予防
・改善することができることとなる。
【0016】本発明(第2発明)において外毛根鞘メラ
ノサイトの減少を抑制又は増加させる外毛根鞘メラノサ
イト減少抑制・増加物質としては、メラノサイトの生存
に必要とされるタンパク質、例えば、幹細胞増殖因子
(SCF)、神経成長因子(NGF)、BCL2、c−
KITなどが挙げられ、同様にメラノサイトの周辺の細
胞(特に毛乳頭細胞、毛母細胞)に対し、それらの因子
の発現を促すような、例えば、哺乳類の胎盤抽出物、脊
椎動物の脳下垂体抽出物、牛胎児血清などの動物由来成
分が挙げられる。また、メラノサイトの存在環境を適し
たものにすることでメラノサイトの減少を抑制又は増加
させる外毛根鞘メラノサイト減少抑制・増加物質として
は、例えば、ストレス、紫外線などによる酸化から保護
するために抗酸化物質や活性酸素除去剤を用いることが
できる。具体的には、抗酸化物質としては、カテキン、
ビタミンB2類、ビタミンC、グルタチオン、α−トコ
フェロール、フォルスコリン等が挙げられ、更に、同様
の効果を持つ植物抽出物としては、例えば、ローズマリ
ー、サルビア、オールスパイス、パプリカ、タイム、イ
タカタヒバ、ラカンカ、ディレニア、コレウスフォルス
コリイ、オウゴン、カンゾウ、ゴマなどの抽出物が挙げ
られ、また、活性酸素除去剤としてはスーパーオキシド
ディムスターゼ、マンニトール、β−カロチン、2,4
−ジヒドロベンゾフェノン等が挙げられる。更にまた、
血行不良などによる栄養障害からメラノサイトを保護す
るために、トウガラシチンキ、ショウキョウチンキ、ニ
コチン酸及びその誘導体、ビタミンE及びその誘導体、
セファランチンなどを使用することができる。これらの
中では、幹細胞増殖因子(SCF)、神経成長因子(N
GF)、BCL2、c−KITが好ましく、さらに好ま
しくは、幹細胞増殖因子(SCF)、神経成長因子(N
GF)である。
【0017】これらの外毛根鞘に存在するメラノサイト
の減少を抑制又は増加させる外毛根鞘メラノサイト減少
抑制・増加物質の配合量としては、毛髪用外用剤全量に
対して、0.0001〜20重量%、好ましくは、0.
001〜5重量%である。配合量が0.0001重量%
未満であると、本発明の効果を発揮できず、また、剤型
によっては製造が困難になるものもあることから、20
重量%を越えないほうが良い。
【0018】更に、本発明では、毛包内メラノサイトの
増殖サイクルを考慮すると、上記第1発明及び第2発明
に示された毛髪用外用剤、並びに白髪改善・予防方法
は、それぞれ作用点等が相違し、それぞれの効果が互い
にメラノサイトの増殖に関して相補しあっていることは
明白である。すなわち、これらの方法、剤は併用するこ
とにより、その効果は飛躍的に高まり、白髪の予防効果
だけではなく、改善効果をも更に発揮せしめることがで
きるものとなる。従って、本発明(第3発明)では、毛
髪用外用剤として、毛周期初期におけるメラノサイト
(色素細胞)の増殖を促進するメラノサイト増殖因子
(及び毛周期成長期誘導因子の併用も含む)と、外毛根
鞘メラノサイトの減少を抑制又は増加させる外毛根鞘メ
ラノサイト減少抑制・増加物質とを含有することを特徴
とするものであり、また、本発明方法は、メラノサイト
増殖因子を毛周期初期の頭皮に投与して毛周期初期にお
けるメラノサイトの増殖を促進すると共に、外毛根鞘メ
ラノサイト減少抑制・増加物質を頭皮に投与して外毛根
鞘に存在するメラノサイトの減少を抑制又は増加させる
ことを併せて行うことにより、白髪を改善・予防し、か
つ、外毛根鞘に存在しているメラノサイト(色素細胞)
の保存、増殖を促進させることにより、白髪を黒髪に改
善させることを特徴とするものである。なお、本発明
(第3発明)では、上記第1発明及び第2発明で挙げた
物質等は同様の効果を持つものであれば代用することが
でき、また、必要に応じて、同効果を持つものであって
も、2つ以上混合することで本発明(第3発明)の効果
を発揮せしめることができる。また、本発明(第3発
明)における毛髪用外用剤において、メラノサイト増殖
因子(及び毛周期成長期誘導因子の併用も含む)及び外
毛根鞘メラノサイト減少抑制・増加物質の配合量は、上
記第1発明及び第2発明で挙げた量を配合することがで
きる。
【0019】本発明の第1〜第3発明の毛髪用外用剤に
は、更に必要に応じて、一般の頭髪用外用剤に使用され
る任意成分、例えば、油分、水(精製水、イオン交換
水)、ポリグリセリン脂肪酸エステル、界面活性剤、保
湿剤、低級アルコール、高級アルコール、多価アルコー
ル、増粘剤、既知の酸化防止剤、キレート剤、pH調整
剤、防腐剤、香料、色素、粉末成分、紫外線吸収剤、紫
外線散乱剤、ビタミン類、アミノ酸、その他の有効成
分、植物抽出物、高分子物質等、通常、毛髪用外用剤に
用いられる原料を本発明の効果を損なわない範囲で適宜
量配合することができる。また、その剤形も、例えば、
水溶液系、可溶化系、乳化系、粉末系、油液系、ゲル
系、軟膏系、エアゾール系、水−液2層系、水−油−粉
末3層系等、幅広い剤形を採り得るものであり、ヘアー
クリーム、リンス、シャンプー、ヘアトニック、ヘアロ
ーション等の形態に、上記の多様な剤形において広く適
用可能である。
【0020】
【実施例】次に、試験例、実施例(処方例)を挙げて本
発明を更に具体的に説明するが、本発明は下記の例に限
定されるものではない。
【0021】〔試験例1:白髪モデルマウスにおける白
毛発生抑制効果1〕白髪の発生原因の一つとしてストレ
スの関与が知られている。そこで、本試験例1は、スト
レスを付加することで、白毛を発生させたマウスを用い
て(特開平1−316308号公報記載に準拠)、以下
の試験を行った。 (試験方法)体毛が休止期であること確認した白髪モデ
ルマウスに対し、脱毛処理を施し、毛周期に成長期の誘
導をかけた。その後、マウスの毛周期に従い、成長期初
期(脱毛処理後1〜5日)、成長期中期1(脱毛処理後
6〜10日)、成長期中期2(脱毛処理後11〜15
日)、成長期後期(脱毛処理後16〜20日)、退縮期
(21〜24日後)の群に分け、それぞれの期間中だ
け、下記表1に挙げた物質を0.1重量%含む生理食塩
水を塗布した。また、下記表1に挙げた物質を塗布して
いない期間は、生理食塩水だけを塗布した。次に、脱毛
処理から24日後、休止期にはいったことを確認したの
ち、再生した一定面積の毛を採取し、全毛に対する白毛
発生率(%)を測定した。なお、下記表1の数値は、そ
れぞれの期間中に各物質を与えたときの、24日後の白
毛発生率を表わしている。これらの結果を下記表1に示
す。
【0022】
【表1】
【0023】上記表1の結果から明らかなように、いず
れのメラノサイト増殖因子も、毛周期成長期の初期に投
与することで、白毛発生抑制効果が高まることが確認さ
れた。
【0024】〔試験例2:白髪モデルマウスにおける白
毛発生抑制効果2〕上記実施例1と同様の方法で白髪モ
デルマウスを作製した。ストレス付加期間を通して下記
表2に挙げる物質を0.1重量%含む生理食塩水を塗布
した群と、生理食塩水のみを塗布したコントロール群に
ついてメラノサイト量を計測した。メラノサイト量は、
蛍光抗体組織染色を行ったあと、外毛根鞘および毛球部
に存在するメラノサイト量を蛍光強度により測定し、各
物質のメラノサイトに対する影響について、1回目毛周
期における非ストレス群の外毛根鞘および毛球部のメラ
ノサイト量を、それぞれ100として相対的な比較を行
った。計測は、成長期後期である脱毛処理15日後にお
いて行った。また、初めの毛周期において外毛根鞘に存
在していたメラノサイト量と次の毛周期における白毛発
生率の関係を調べるために、2回目についても同様の計
測を行った。これらの結果を下記表2に示す。
【0025】
【表2】
【0026】毛球部のメラノサイトは、毛周期退縮期に
すべてが消失してしまうことから、2回目毛周期におけ
るメラノサイトは全て外毛根鞘由来のものと考えられ
る。このことを踏まえ、上記表2の結果を考え合わせる
と、1回目の毛周期において外毛根鞘に残っているメラ
ノサイト量が多いほど、白毛発生率も少ないことが明ら
かとなり、このことより、外毛根鞘メラノサイトの保存
が白毛発生の抑制に効果的であることが証明された。
【0027】〔試験例3〕次に、上記の試験結果を踏ま
え、C57BL/6マウス(ブラックマウス)を脱毛処
理した後、N-Acetyl-4-S-cysteaminylphenol(NCA
P)を投与することにより、体毛の白毛化を行った。こ
の薬剤は、チロシナーゼにより代謝され毒性物質へと変
化する。これにより毛球部に存在する活性化した(=チ
ロシナーゼ活性を持ち,メラニンを生成する)メラノサ
イトはすべて死滅する。しかし、活性化していない(=
チロシナーゼ活性を持たない)メラノサイトに対しては
効果を持たないこととなる。このNCAP投与マウス
は、白色毛が抜け代わると、再び黒色毛が生えてくるこ
とが知られている〔Jimbow,K et al, J.Invest.Dermato
l., 100, 231S-238S(1993)〕。白色化したマウスの体毛
のメラノサイトを免疫染色法により確認したところ、毛
球部には、メラノサイトはなく、外毛根鞘にしか存在し
ていなかった。この結果より、再生した黒色毛のメラノ
サイトはすべて外毛根鞘のメラノサイトから供給された
ものであり、外毛根鞘にさえメラノサイトが存在してい
れば、白毛が黒化されることが示された。更に、再生毛
の中に一部、白色毛も残存していた。この白色毛の切片
を作成し、同様の方法でメラノサイトを確認したが、そ
の外毛根鞘にはメラノサイトは存在していなかった。生
え変わった時に外毛根鞘にメラノサイトが存在しなかっ
たということは、この毛には生え変わる以前から、すで
に外毛根鞘にメラノサイトが存在しなかったものと考え
られる。このことは外毛根鞘にメラノサイトが無い場合
には、白色毛は改善されないままであることを示してい
る。従って、以上のことより、外毛根鞘のメラノサイト
が毛の黒化に重要であることが示された。
【0028】〔試験例4〕後述の実施例1に示す毛髪用
外用剤(白髪改善・予防剤)となるヘアクリームを、白
髪を有する10名の男性(26歳から49歳)に1日2
回(朝、夜)、連続6ヶ月間、コントロール(プラセ
ボ:実施例1からSCF、NGF、トウガラシチンキを
除いたもの)と実施例1を左右の観察部頭皮に別々に使
用させ、塗布部位の状態を、試験前後で比較し、白髪改
善効果を調べた。また、測定は、左右の耳の上部に2×
2cmの測定部位を設定し、白髪の本数を数えた。これ
らの結果を下記表3に示す。
【0029】
【表3】
【0030】上記表3の結果から、6ヶ月後の結果にお
いて、コントロール群では10名中7名で白髪の増加が
見られたのに対し、実施例1の塗布群では、10名中9
名において白髪の減少が確認され、本発明となる毛髪用
外用剤は明確な白髪改善・予防効果があるものと確認さ
れた。
【0031】〔実施例1〜10〕以下に、本発明となる
毛髪用外用剤(白髪改善・予防剤)の処方例を示す。下
記表4に示す配合組成(配合単位:重量%、全量100
重量%)により、実施例1〜3のヘアクリームを常法に
より調製し、下記表5に示す配合組成により、実施例4
〜5のシャンプーを常法により調製し、下記表6に示す
配合組成により、実施例6〜7のリンスを常法により調
製し、下記表7に示す配合組成により、実施例8〜10
の白髪改善・予防効果付与育毛剤を調製した。なお、表
4〜表10の配合単位は重量%であり、全量は100重
量%である。
【0032】
【表4】
【0033】
【表5】
【0034】
【表6】
【0035】
【表7】
【0036】
【発明の効果】請求項1及び3の発明によれば、毛髪内
のメラノサイト(色素細胞)の増殖メカニズムに基づく
優れた白髪予防・改善効果などを発揮することができる
毛髪用外用剤が提供される。請求項2及び4の発明によ
れば、毛髪内のメラノサイト(色素細胞)の増殖メカニ
ズムに基づく優れた白髪予防・改善効果などを発揮する
ことができる白髪改善・予防方法が提供される。請求項
5の発明によれば、毛髪内のメラノサイト(色素細胞)
の増殖メカニズムに基づく優れた効果を有する白髪を黒
髪に改善させる方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を説明するためのヘアサイクルの説明図
である。
【図2】本発明を説明するための毛髪の説明図である。
【手続補正書】
【提出日】平成12年8月3日(2000.8.3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 毛髪用外用剤、白髪改善・予防方法及
び白髪を黒髪に改善させる方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、毛髪内のメラノサ
イト(色素細胞)の増殖メカニズムに基づいた、毛髪用
外用剤、白髪改善・予防方法及び白髪を黒髪に改善させ
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、毛髪の毛球部に存在するメラノ
サイトは、通常、メラニンを活発に産生し、毛母細胞ケ
ラチノサイトに輸送することで、毛髪の黒化に重要な役
割を果たしている。しかしながら、白髪においては、毛
球部に存在するメラノサイト、またはメラニン産生に関
与する周辺細胞、あるいはそこから放出される因子が何
らかの原因で、障害を受け、その機能を失うことによ
り、メラニンを失った毛髪すなわち白髪ができると考え
られている(高橋ら、「加齢と皮膚」、清至書院発行、
1986年6月)。
【0003】また、美容上の観点から、白髪を改善する
手段として、従来、染毛剤が用いられてきているが、こ
のような染毛剤は効果が一過性のものであり、定期的な
使用に対する煩わしさや、繰り返し使用することによる
頭皮の炎症、毛髪の損傷が課題となっている。更に、染
毛時に衣服、皮膚への色移り等使用上の課題があり、必
ずしも満足が得られるものではなかった。
【0004】一方、白髪の原因としては、毛球部のメラ
ノサイトの機能低下(メラニン産生能低下)によるもの
と、毛球部にメラノサイトが存在しないものがあると考
えられている。白髪予防・改善に関する技術としては、
植物抽出物を有効成分とするもの、例えば、特開平8−
259448号公報にはフロレチン配糖体を有効成分と
するメラニン生成促進剤が開示され、特開平8−268
863号公報にはガラナ抽出物を有効成分とするチロシ
ナーゼ生合成促進剤及び頭髪用化粧料等が開示され、特
開平9−249578号公報にはチロシナーゼ賦活作用
を強力な特性とする56種の生薬の抽出物及びこれらを
含有する抗白髪治療剤が開示されており、また、その他
にも、特開平4−112817号公報にはアデノシン3
´,5´−環状−リン酸、特定の界面活性剤及び特定の
脂肪酸、尿素化合物等を含有してなる毛髪用組成物が開
示され、特開平7−267829号公報にはジイソプロ
ピル1,3−ジチオール−2−イリデンマローネートを
有効成分とする白髪防止用外用剤、特開平9−1430
68号公報にはミリスチン酸、その塩及びそのエステル
体からなる群から選ばれる少なくとも1種を有効成分と
して含有する白髪防止剤などが開示されている。これら
の公報に記載される毛髪用外用剤等は、機能の低下した
メラノサイトに対し、メラニン産生能を回復させること
により白髪の改善を試みているものである。
【0005】しかしながら、これらの公報に開示の技術
では、その有効性、有効成分の安定性及び安全性の面よ
り使用者の満足を得られるものがないのが現状である。
また、これらのメラニン生成促進剤、チロシナーゼ賦活
剤を与えても白髪改善効果が低かった原因としては、毛
球部に存在するメラノサイトの数自体が減少している場
合、メラニン産生を亢進しても毛髪を黒化するのに十分
な量のメラニンができないことが原因であると推定され
ている。
【0006】また、メラノサイトの増殖効果のある白髪
予防・改善に関する技術として、例えば、特開平1−2
07225号公報には、α−メラノサイト刺激ホルモン
(α−MSH)を有効成分として化粧料中に0.000
01〜0.01重量%含有する毛髪化粧料が開示され、
特開平5−43424号公報には、塩基性繊維芽細胞増
殖因子(bFGF)を有効成分とする毛髪用外用剤が開
示され、特開平5−213720号公報には、肥満細胞
増殖因子(MGF)を有効成分とする毛髪用外用剤など
が開示されているが、これらの公報に開示の技術でもそ
の効果は満足のいくものではなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の課題等に鑑み、これを解消しようとするものであ
り、毛髪用外用剤等の適用時期、適用部位を特定するこ
とにより、優れた白髪予防・改善効果等を発揮する毛髪
用外用剤、白髪改善・予防方法及び白髪を黒髪に改善さ
せる方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
技術の課題等について、真に使用者が満足を得られる白
髪の予防・改善等を目指すべく、白髪におけるメラニン
生成機構と毛周期との関連について、鋭意検討を行った
結果、上記目的の毛髪用外用剤、白髪改善・予防方法及
び白髪を黒髪に改善させる方法が得られることを見い出
し、本発明を完成するに至ったのである。すなわち、本
発明は、次の(1)〜(6)に存する。 (1) 毛周期初期におけるメラノサイト(色素細胞)の増
殖を促進するメラノサイト増殖因子からなる白髪改善・
予防物質を含有することを特徴とする毛髪用外用剤。 (2) 更に、毛周期の成長期誘導効果を持つ因子からなる
物質を含有する上記(1)記載の毛髪用外用剤。 (3) メラノサイト増殖因子を毛周期初期の頭皮に投与し
て毛周期初期におけるメラノサイトの増殖を促進するこ
とにより、白髪を改善・予防することを特徴とする白髪
改善・予防方法。 (4) 外毛根鞘に存在するメラノサイトの減少を抑制又は
増加させる外毛根鞘メラノサイト減少抑制・増加物質を
含有することを特徴とする毛髪用外用剤。 (5) 外毛根鞘メラノサイト減少抑制・増加物質を頭皮に
投与して外毛根鞘に存在するメラノサイトの減少を抑制
又は増加させることにより白髪を改善・予防することを
特徴とする白髪予防方法。 (6) 上記(3)及び(5)の方法を併用することで、外毛根鞘
に存在するメラノサイト(色素細胞)の保存、増殖を促
進させることにより、白髪を黒髪に改善させることを特
徴とする白髪を黒髪に改善させる方法。なお、本発明に
おいて、白髪を「改善・予防」するとは、白髪を改善す
ること、若しくは、白髪になることを予防すること、ま
たは、白髪を改善及び予防することを意味する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を発
明ごとに詳しく説明する。本発明(第1発明)の毛髪用
外用剤は、毛周期初期におけるメラノサイト(色素細
胞)の増殖を促進するメラノサイト増殖因子からなる白
髪改善・予防物質を含有することを特徴とするものであ
り、また、本発明の白髪改善・予防方法は、上記メラノ
サイト増殖因子を毛周期初期の頭皮に投与して毛周期初
期におけるメラノサイトの増殖を促進することにより、
白髪を改善・予防することを特徴とするものである。
【0010】本発明(第1発明)において、上記毛周期
初期におけるメラノサイトの増殖を促進する効果を持つ
因子(メラノサイト増殖因子)からなる白髪改善・予防
物質としては、下記のものを用いることができる。タン
パク質成分としては、例えば、幹細胞因子(ステムセル
ファクター:SCF)、エンドセリン群、表皮成長因子
(EGF)、酸性繊維芽細胞増殖因子(aFGF)、塩
基性繊維芽細胞増殖因子(bFGF)などが挙げられ
る。また、化合物としては、例えば、フォルスコリン、
αーMSH(メラノサイト刺激ホルモン)およびその誘
導体、アデノシン3’,5’−環状リン酸化合物(cA
MP)、及び8−メトキシ−cAMPをはじめとするc
AMPの誘導体、ジイソプロピル−1,3−ジチオール
−2ーイデリンマロネートなどが挙げられる。更に、植
物抽出物としては、コレウス・フォルスコリイの根の抽
出物が挙げられる。これらの中で、好ましくは、幹細胞
因子(ステムセルファクター:SCF)、エンドセリン
群、塩基性繊維芽細胞増殖因子(bFGF)であり、更
に好ましくは幹細胞因子(ステムセルファクター:SC
F)である。更にまた、メラノサイトを含む周辺の細
胞、特に毛母細胞、毛乳頭細胞に、上述のメラノサイト
増殖因子群を分泌促進させることのできる、例えば、哺
乳類の胎盤抽出物、脊椎動物の脳下垂体抽出物、牛胎児
血清などの動物由来成分、ジアシルグリセロールおよび
その誘導体などの化合物などをメラノサイト増殖因子か
らなる白髪改善・予防物質に含めることができる。
【0011】これらのメラノサイト増殖因子からなる白
髪改善・予防物質の配合量としては、毛髪用外用剤全量
に対して、0.0001〜20重量%、好ましくは、
0.001〜5重量%である。配合量が0.0001重
量%未満であると、本発明の効果を発揮できず、また、
剤型によっては製造が困難になるものもあることから、
20重量%を越えないほうが良い。
【0012】本発明(第1発明)の上記毛髪用外用剤、
並びに、上記メラノサイト増殖因子を毛周期初期の頭皮
に投与して毛周期初期におけるメラノサイトの増殖を促
進することにより、白髪を改善・予防する白髪改善・予
防方法が、何故白髪を改善・予防するか(作用機構等)
は次のように考えられる。ヒトの毛髪は、図1に示すよ
うに、毛球部内の毛母細胞が分裂を繰り返し毛が伸びて
いく成長期(2〜6年)、成長が止まり毛包が萎縮して
いく退縮期(2〜3週間)、そして毛が抜けていく休止
期(数ヶ月)という毛周期を繰り返している。本発明者
らは、鋭意研究の結果、毛包内におけるメラノサイトの
増殖は毛包組織が完成されていない成長期初期に限定さ
れて起こることを初めて見い出した。つまり従来技術に
おいてメラノサイトの増殖効果のある成分を加えても改
善効果が見られなかった原因は、成長期中期以降の毛髪
では毛包組織が完成されていたためであると推定するこ
とができた。すなわち、本発明は、かかる知見に基づ
き、白髪の改善・予防として毛包内のメラノサイトを増
殖させるためには、成長期初期にメラノサイトの増殖因
子を与えることが重要であり、該メラノサイト増殖因子
を含有する毛髪用外用剤を毛周期初期の頭皮に投与して
毛周期初期におけるメラノサイトの増殖を促進すること
により、白髪を改善・予防することができるものとな
る。なお、本発明(第1発明)の毛髪用外用剤は、上述
のごとく、毛周期初期において投与することが好適とな
るものである。
【0013】また、上述の本発明(第1発明)の毛髪用
外用剤、並びに、本発明の白髪改善・予防方法では、成
長期初期にメラノサイトの増殖因子を更に効果的に与え
るものとして、メラノサイト増殖因子に毛周期の成長期
誘導効果を持つ物質を更に併用することにより、特に成
長期の初期にあたる毛髪を更に増加させることができ、
メラノサイト増殖効果を持つ剤の効果を更に飛躍的に向
上させることができるものとなる。
【0014】本発明において用いることができる上記毛
周期成長期誘導効果を持つ物質(毛周期成長期誘導因
子)としては、例えば、育・養毛剤である奇数鎖脂肪酸
およびその誘導体、ポリビニルピロリドン等が挙げら
れ、また、同様の効果を持つ植物抽出物、例えば、桑白
皮、ユリ科のはらん、ウキクサ科の浮へい、セリ科のAn
gelica-sinensis、シヨウガ科のAmomun-Krervanh、ユリ
科のAllium-sativum、セリ科のCentella-asiatica-urba
n、キク科のSpilanthes-acmella-Murrの抽出物などが挙
げられる。これらの中で、好ましくは、奇数鎖脂肪酸お
よびその誘導体であり、更に好ましくは、ペンタデカン
酸およびその誘導体である。これらの物質(毛周期成長
期誘導因子)についても、白髪改善効果を持つ毛髪用外
用剤への配合量としては、毛髪用外用剤全量に対して、
0.0001〜20重量%、好ましくは、0.001〜
5重量%である。この配合量が0.0001重量%未満
であると、更なる本発明の効果を発揮できず、また剤型
によっては製造が困難になるものもあることから、20
重量%を越えないほうが良い。
【0015】次に、本発明(第2発明)の毛髪用外用剤
は、外毛根鞘に存在するメラノサイトの減少を抑制又は
増加させる外毛根鞘メラノサイト減少抑制・増加物質を
含有することを特徴とするものであり、また、本発明の
白髪改善・予防方法は、上記外毛根鞘メラノサイト減少
抑制・増加物質を頭皮に投与して外毛根鞘に存在するメ
ラノサイトの減少を抑制又は増加させることにより白髪
を改善・予防することを特徴とするものである。本発明
(第2発明)の上記毛髪用外用剤、並びに、上記白髪改
善・予防方法が、なぜ白髪を改善・予防するか(作用機
構等)は次のように考えられる。毛包内には毛球部だけ
でなく、図2に示される外毛根鞘の部分にもメラニンを
産生していないメラノサイトが存在することが知られて
いる。本発明者らは、上述の第1発明の検討の他、更な
る検討を行った結果、この皮脂腺より下に存在するメラ
ノサイトが、毛髪再生時に、増殖・分化する能力を持
ち、毛髪の黒化において重要な働きを担っていることを
見い出した。すなわち、白髪においては、上述の通り、
毛球部にもメラノサイトが存在しないものがあるが、そ
のような白髪においても、外毛根鞘にはメラノサイトが
存在するものが多いことを見い出した。しかしながら、
白髪における外毛根鞘のメラノサイトの存在率は、黒色
毛のそれと較べ、減少していることが明らかになった。
また、毛球部にメラノサイトが全く存在しない白色毛に
おいても、外毛根鞘にメラノサイトが存在していれば、
次の毛周期において黒色毛が再生するのに十分な量のメ
ラニンが産生されることが明らかとなった。これらの知
見より、白髪の原因として、外毛根鞘メラノサイトの減
少が考えられ、その減少を抑制する物質を投与すること
により、再生毛髪を黒くするのに十分なメラノサイト
を、外毛根鞘に確保することが可能となり、白髪を予防
・改善することができることとなる。
【0016】本発明(第2発明)において外毛根鞘メラ
ノサイトの減少を抑制又は増加させる外毛根鞘メラノサ
イト減少抑制・増加物質としては、メラノサイトの生存
に必要とされるタンパク質、例えば、幹細胞増殖因子
(SCF)、神経成長因子(NGF)、BCL2、c−
KITなどが挙げられ、同様にメラノサイトの周辺の細
胞(特に毛乳頭細胞、毛母細胞)に対し、それらの因子
の発現を促すような、例えば、哺乳類の胎盤抽出物、脊
椎動物の脳下垂体抽出物、牛胎児血清などの動物由来成
分が挙げられる。また、メラノサイトの存在環境を適し
たものにすることでメラノサイトの減少を抑制又は増加
させる外毛根鞘メラノサイト減少抑制・増加物質として
は、例えば、ストレス、紫外線などによる酸化から保護
するために抗酸化物質や活性酸素除去剤を用いることが
できる。具体的には、抗酸化物質としては、カテキン、
ビタミンB2類、ビタミンC、グルタチオン、α−トコ
フェロール、フォルスコリン等が挙げられ、更に、同様
の効果を持つ植物抽出物としては、例えば、ローズマリ
ー、サルビア、オールスパイス、パプリカ、タイム、イ
タカタヒバ、ラカンカ、ディレニア、コレウスフォルス
コリイ、オウゴン、カンゾウ、ゴマなどの抽出物が挙げ
られ、また、活性酸素除去剤としてはスーパーオキシド
ディムスターゼ、マンニトール、β−カロチン、2,4
−ジヒドロベンゾフェノン等が挙げられる。更にまた、
血行不良などによる栄養障害からメラノサイトを保護す
るために、トウガラシチンキ、ショウキョウチンキ、ニ
コチン酸及びその誘導体、ビタミンE及びその誘導体、
セファランチンなどを使用することができる。これらの
中では、幹細胞増殖因子(SCF)、神経成長因子(N
GF)、BCL2、c−KITが好ましく、さらに好ま
しくは、幹細胞増殖因子(SCF)、神経成長因子(N
GF)である。
【0017】これらの外毛根鞘に存在するメラノサイト
の減少を抑制又は増加させる外毛根鞘メラノサイト減少
抑制・増加物質の配合量としては、毛髪用外用剤全量に
対して、0.0001〜20重量%、好ましくは、0.
001〜5重量%である。配合量が0.0001重量%
未満であると、本発明の効果を発揮できず、また、剤型
によっては製造が困難になるものもあることから、20
重量%を越えないほうが良い。
【0018】更に、本発明では、毛包内メラノサイトの
増殖サイクルを考慮すると、上記第1発明及び第2発明
に示された毛髪用外用剤、並びに白髪改善・予防方法
は、それぞれ作用点等が相違し、それぞれの効果が互い
にメラノサイトの増殖に関して相補しあっていることは
明白である。すなわち、これらの方法、剤は併用するこ
とにより、その効果は飛躍的に高まり、白髪の予防効果
だけではなく、改善効果をも更に発揮せしめることがで
きるものとなる。従って、本発明(第3発明)では、毛
髪用外用剤として、毛周期初期におけるメラノサイト
(色素細胞)の増殖を促進するメラノサイト増殖因子か
らなる白髪改善・予防物質(及び毛周期成長期誘導因子
の併用も含む)と、外毛根鞘メラノサイトの減少を抑制
又は増加させる外毛根鞘メラノサイト減少抑制・増加物
質とを含有することを特徴とするものであり、また、本
発明方法は、メラノサイト増殖因子を毛周期初期の頭皮
に投与して毛周期初期におけるメラノサイトの増殖を促
進すると共に、外毛根鞘メラノサイト減少抑制・増加物
質を頭皮に投与して外毛根鞘に存在するメラノサイトの
減少を抑制又は増加させることを併せて行うことによ
り、白髪を改善・予防し、かつ、外毛根鞘に存在してい
るメラノサイト(色素細胞)の保存、増殖を促進させる
ことにより、白髪を黒髪に改善させることを特徴とする
ものである。なお、本発明(第3発明)では、上記第1
発明及び第2発明で挙げた物質等は同様の効果を持つも
のであれば代用することができ、また、必要に応じて、
同効果を持つものであっても、2つ以上混合することで
本発明(第3発明)の効果を発揮せしめることができ
る。また、本発明(第3発明)における毛髪用外用剤に
おいて、メラノサイト増殖因子からなる白髪改善・予防
物質(及び毛周期成長期誘導因子の併用も含む)及び外
毛根鞘メラノサイト減少抑制・増加物質の配合量は、上
記第1発明及び第2発明で挙げた量を配合することがで
きる。
【0019】本発明の第1〜第3発明の毛髪用外用剤に
は、更に必要に応じて、一般の頭髪用外用剤に使用され
る任意成分、例えば、油分、水(精製水、イオン交換
水)、ポリグリセリン脂肪酸エステル、界面活性剤、保
湿剤、低級アルコール、高級アルコール、多価アルコー
ル、増粘剤、既知の酸化防止剤、キレート剤、pH調整
剤、防腐剤、香料、色素、粉末成分、紫外線吸収剤、紫
外線散乱剤、ビタミン類、アミノ酸、その他の有効成
分、植物抽出物、高分子物質等、通常、毛髪用外用剤に
用いられる原料を本発明の効果を損なわない範囲で適宜
量配合することができる。また、その剤形も、例えば、
水溶液系、可溶化系、乳化系、粉末系、油液系、ゲル
系、軟膏系、エアゾール系、水−液2層系、水−油−粉
末3層系等、幅広い剤形を採り得るものであり、ヘアー
クリーム、リンス、シャンプー、ヘアトニック、ヘアロ
ーション等の形態に、上記の多様な剤形において広く適
用可能である。
【0020】
【実施例】次に、試験例、実施例(処方例)を挙げて本
発明を更に具体的に説明するが、本発明は下記の例に限
定されるものではない。
【0021】〔試験例1:白髪モデルマウスにおける白
毛発生抑制効果1〕白髪の発生原因の一つとしてストレ
スの関与が知られている。そこで、本試験例1は、スト
レスを付加することで、白毛を発生させたマウスを用い
て(特開平1−316308号公報記載に準拠)、以下
の試験を行った。 (試験方法)体毛が休止期であること確認した白髪モデ
ルマウスに対し、脱毛処理を施し、毛周期に成長期の誘
導をかけた。その後、マウスの毛周期に従い、成長期初
期(脱毛処理後1〜5日)、成長期中期1(脱毛処理後
6〜10日)、成長期中期2(脱毛処理後11〜15
日)、成長期後期(脱毛処理後16〜20日)、退縮期
(21〜24日後)の群に分け、それぞれの期間中だ
け、下記表1に挙げた物質を0.1重量%含む生理食塩
水を塗布した。また、下記表1に挙げた物質を塗布して
いない期間は、生理食塩水だけを塗布した。次に、脱毛
処理から24日後、休止期にはいったことを確認したの
ち、再生した一定面積の毛を採取し、全毛に対する白毛
発生率(%)を測定した。なお、下記表1の数値は、そ
れぞれの期間中に各物質を与えたときの、24日後の白
毛発生率を表わしている。これらの結果を下記表1に示
す。
【0022】
【表1】
【0023】上記表1の結果から明らかなように、いず
れのメラノサイト増殖因子も、毛周期成長期の初期に投
与することで、白毛発生抑制効果が高まることが確認さ
れた。
【0024】〔試験例2:白髪モデルマウスにおける白
毛発生抑制効果2〕上記実施例1と同様の方法で白髪モ
デルマウスを作製した。ストレス付加期間を通して下記
表2に挙げる物質を0.1重量%含む生理食塩水を塗布
した群と、生理食塩水のみを塗布したコントロール群に
ついてメラノサイト量を計測した。メラノサイト量は、
蛍光抗体組織染色を行ったあと、外毛根鞘および毛球部
に存在するメラノサイト量を蛍光強度により測定し、各
物質のメラノサイトに対する影響について、1回目毛周
期における非ストレス群の外毛根鞘および毛球部のメラ
ノサイト量を、それぞれ100として相対的な比較を行
った。計測は、成長期後期である脱毛処理15日後にお
いて行った。また、初めの毛周期において外毛根鞘に存
在していたメラノサイト量と次の毛周期における白毛発
生率の関係を調べるために、2回目についても同様の計
測を行った。これらの結果を下記表2に示す。
【0025】
【表2】
【0026】毛球部のメラノサイトは、毛周期退縮期に
すべてが消失してしまうことから、2回目毛周期におけ
るメラノサイトは全て外毛根鞘由来のものと考えられ
る。このことを踏まえ、上記表2の結果を考え合わせる
と、1回目の毛周期において外毛根鞘に残っているメラ
ノサイト量が多いほど、白毛発生率も少ないことが明ら
かとなり、このことより、外毛根鞘メラノサイトの保存
が白毛発生の抑制に効果的であることが証明された。
【0027】〔試験例3〕次に、上記の試験結果を踏ま
え、C57BL/6マウス(ブラックマウス)を脱毛処
理した後、N-Acetyl-4-S-cysteaminylphenol(NCA
P)を投与することにより、体毛の白毛化を行った。こ
の薬剤は、チロシナーゼにより代謝され毒性物質へと変
化する。これにより毛球部に存在する活性化した(=チ
ロシナーゼ活性を持ち,メラニンを生成する)メラノサ
イトはすべて死滅する。しかし、活性化していない(=
チロシナーゼ活性を持たない)メラノサイトに対しては
効果を持たないこととなる。このNCAP投与マウス
は、白色毛が抜け代わると、再び黒色毛が生えてくるこ
とが知られている〔Jimbow,K et al, J.Invest.Dermato
l., 100, 231S-238S(1993)〕。白色化したマウスの体毛
のメラノサイトを免疫染色法により確認したところ、毛
球部には、メラノサイトはなく、外毛根鞘にしか存在し
ていなかった。この結果より、再生した黒色毛のメラノ
サイトはすべて外毛根鞘のメラノサイトから供給された
ものであり、外毛根鞘にさえメラノサイトが存在してい
れば、白毛が黒化されることが示された。更に、再生毛
の中に一部、白色毛も残存していた。この白色毛の切片
を作成し、同様の方法でメラノサイトを確認したが、そ
の外毛根鞘にはメラノサイトは存在していなかった。生
え変わった時に外毛根鞘にメラノサイトが存在しなかっ
たということは、この毛には生え変わる以前から、すで
に外毛根鞘にメラノサイトが存在しなかったものと考え
られる。このことは外毛根鞘にメラノサイトが無い場合
には、白色毛は改善されないままであることを示してい
る。従って、以上のことより、外毛根鞘のメラノサイト
が毛の黒化に重要であることが示された。
【0028】〔試験例4〕後述の実施例1に示す毛髪用
外用剤(白髪改善・予防剤)となるヘアクリームを、白
髪を有する10名の男性(26歳から49歳)に1日2
回(朝、夜)、連続6ヶ月間、コントロール(プラセ
ボ:実施例1からSCF、NGF、トウガラシチンキを
除いたもの)と実施例1を左右の観察部頭皮に別々に使
用させ、塗布部位の状態を、試験前後で比較し、白髪改
善効果を調べた。また、測定は、左右の耳の上部に2×
2cmの測定部位を設定し、白髪の本数を数えた。これ
らの結果を下記表3に示す。
【0029】
【表3】
【0030】上記表3の結果から、6ヶ月後の結果にお
いて、コントロール群では10名中7名で白髪の増加が
見られたのに対し、実施例1の塗布群では、10名中9
名において白髪の減少が確認され、本発明となる毛髪用
外用剤は明確な白髪改善・予防効果があるものと確認さ
れた。
【0031】〔実施例1〜10〕以下に、本発明となる
毛髪用外用剤(白髪改善・予防剤)の処方例を示す。下
記表4に示す配合組成(配合単位:重量%、全量100
重量%)により、実施例1〜3のヘアクリームを常法に
より調製し、下記表5に示す配合組成により、実施例4
〜5のシャンプーを常法により調製し、下記表6に示す
配合組成により、実施例6〜7のリンスを常法により調
製し、下記表7に示す配合組成により、実施例8〜10
の白髪改善・予防効果付与育毛剤を調製した。なお、表
4〜表10の配合単位は重量%であり、全量は100重
量%である。
【0032】
【表4】
【0033】
【表5】
【0034】
【表6】
【0035】
【表7】
【0036】
【発明の効果】請求項1及び3の発明によれば、毛髪内
のメラノサイト(色素細胞)の増殖メカニズムに基づく
優れた白髪予防・改善効果などを発揮することができる
毛髪用外用剤が提供される。請求項2及び4の発明によ
れば、毛髪内のメラノサイト(色素細胞)の増殖メカニ
ズムに基づく優れた白髪予防・改善効果などを発揮する
ことができる白髪改善・予防方法が提供される。請求項
5の発明によれば、毛髪内のメラノサイト(色素細胞)
の増殖メカニズムに基づく優れた効果を有する白髪を黒
髪に改善させる方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を説明するためのヘアサイクルの説明図
である。
【図2】本発明を説明するための毛髪の説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C083 AA072 AA112 AB032 AC022 AC072 AC122 AC352 AC422 AC432 AC472 AC482 AC642 AC692 AC782 AC852 AC902 AD092 AD132 AD152 AD352 AD472 AD532 AD622 AD662 BB53 CC37 CC38 CC39 DD31 EE22 EE24 4C084 AA02 AA17 CA13 CA20 CA29 MA02 MA28 MA63 NA14 ZA921

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 毛周期初期におけるメラノサイト(色素
    細胞)の増殖を促進するメラノサイト増殖因子を含有す
    ることを特徴とする毛髪用外用剤。
  2. 【請求項2】 メラノサイト増殖因子を毛周期初期の頭
    皮に投与して毛周期初期におけるメラノサイトの増殖を
    促進することにより、白髪を改善・予防することを特徴
    とする白髪改善・予防方法。
  3. 【請求項3】 外毛根鞘に存在するメラノサイトの減少
    を抑制又は増加させる外毛根鞘メラノサイト減少抑制・
    増加物質を含有することを特徴とする毛髪用外用剤。
  4. 【請求項4】 外毛根鞘メラノサイト減少抑制・増加物
    質を頭皮に投与して外毛根鞘に存在するメラノサイトの
    減少を抑制又は増加させることにより白髪を改善・予防
    することを特徴とする白髪改善・予防方法。
  5. 【請求項5】 請求項2及び4の方法を併用すること
    で、外毛根鞘に存在するメラノサイト(色素細胞)の保
    存、増殖を促進させることにより、白髪を黒髪に改善さ
    せることを特徴とする白髪を黒髪に改善させる方法。
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