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JP2001041313A - 小型乗用車両 - Google Patents

小型乗用車両

Info

Publication number
JP2001041313A
JP2001041313A JP21514499A JP21514499A JP2001041313A JP 2001041313 A JP2001041313 A JP 2001041313A JP 21514499 A JP21514499 A JP 21514499A JP 21514499 A JP21514499 A JP 21514499A JP 2001041313 A JP2001041313 A JP 2001041313A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
differential
gear
brake
lock device
parking brake
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP21514499A
Other languages
English (en)
Inventor
Sanemi Hanabusa
実美 花房
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP21514499A priority Critical patent/JP2001041313A/ja
Publication of JP2001041313A publication Critical patent/JP2001041313A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Retarders (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディファレンシャルギヤよりも上流側の動力
伝達経路に設けたブレーキ手段で、作動時にはいつもパ
ーキングブレーキ機能を発揮できるようにする。 【解決手段】 左右のアクスルシャフト58,59間に
配置したディファレンシャルギヤ42に設けられたディ
ファレンシャルロック装置71は、左右一方のアクスル
シャフト59に相対回転不能かつ摺動可能に支持したロ
ックギヤ72と、ディファレンシャルケース43と一体
のファイナルギヤ44とをドグ結合して差動制限機能を
発揮する。車両が走行を停止するとスプリング78の弾
発力で前記ドグ結合が確立して差動制限機能が発生する
ので、パーキングブレーキ装置で左右の駆動輪を制動状
態に維持してパーキングブレーキ機能を確保することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駆動源の駆動力を
ディファレンシャルギヤを介して左右の駆動輪に伝達し
て走行し、走行停止時にパーキングブレーキ装置によっ
て駆動源およびディファレンシャルギヤ間の動力伝達系
を拘束して駆動輪を制動する小型乗用車両に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の小型乗用車両においては、駆動
動力源のモータと左右の駆動輪間の動力伝達経路に配置
されたディファレンシャルギヤに対し、このディファレ
ンシャルギヤよりもモータ側にモータ停止時に回転しな
いようロックしておくためのブレーキ手段を設けてお
り、このブレーキ手段を作動させて左右の駆動輪を同時
に制動するパーキングブレーキとしても利用することが
行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
のものは、車両の停止中にパーキングブレーキとして前
記ブレーキ手段を作動させておいても、左右の駆動輪が
ディファレンシャルギヤを介して相互に接続されている
ため、比較的軽い重量の車体を駆動輪の片輪側だけ持ち
上げた状態で前方に押していくことが可能になり、長時
間駐車しておくような場合には盗難に遭わないように注
意が必要である。
【0004】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、ディファレンシャルギヤよりも上流側の動力伝達経
路に設けたブレーキ手段で、作動時にはいつもパーキン
グブレーキ機能を発揮させるようにすることを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明によれば、駆動源の駆動
力をディファレンシャルギヤを介して左右の駆動輪に伝
達して走行し、走行停止時にパーキングブレーキ装置に
よって駆動源およびディファレンシャルギヤ間の動力伝
達系を拘束して駆動輪を制動する小型乗用車両におい
て、ディファレンシャルギヤの差動機能を制限するディ
ファレンシャルロック装置と、走行停止および走行開始
を検出し、走行停止を検出したときはディファレンシャ
ルロック装置を作動させ、走行開始を検出したときはデ
ィファレンシャルロック装置の作動を解除する制御手段
とを備えたことを特徴とする小型乗用車両が提案され
る。
【0006】上記構成によれば、制御手段が小型乗用車
両の走行停止を検出するとディファレンシャルロック装
置が作動して差動制限機能が発生するので、パーキング
ブレーキ装置で左右の駆動輪を制動状態に維持してパー
キングブレーキ機能を確保することができる。従って、
駆動輪の片輪側だけ持ち上げた状態で小型乗用車両を前
方に押していくことができなくなる。また制御手段が小
型乗用車両の走行開始を検出するとディファレンシャル
ロック装置が不作動になって差動制限機能が解除される
ので、ディファレンシャルギヤが正常に機能を発揮して
スムーズな旋回が可能になる。
【0007】また請求項2に記載された発明によれば、
請求項1の構成に加えて、前記ディファレンシャルロッ
ク装置は制御手段により係合状態および非係合状態に制
御される電磁クラッチを備えており、前記制御手段が電
磁クラッチを係合状態にしてディファレンシャルロック
装置を作動させ、電磁クラッチを非係合状態にしてディ
ファレンシャルロック装置の作動を解除することを特徴
とする小型乗用車両が提案される。
【0008】上記構成によれば、制御手段が電磁クラッ
チを係合状態あるいは非係合状態にしてディファレンシ
ャルロック装置の作動あるいは作動解除を制御するの
で、ディファレンシャルロック装置の制御系の構造が簡
単になる。
【0009】また請求項3に記載された発明によれば、
請求項1または2の構成に加えて、前記パーキングブレ
ーキ装置は駆動源およびディファレンシャルギヤ間の動
力伝達系を拘束する電磁ブレーキであり、前記制御手段
がこの電磁ブレーキの作動に基づいて走行停止を検出す
ることを特徴とする小型乗用車両が提案される。
【0010】上記構成によれば、駆動源およびディファ
レンシャルギヤ間の動力伝達系を拘束する電磁ブレーキ
が作動するとディファレンシャルロック装置が作動する
ので、電動車椅子の走行停止に的確に連動してディファ
レンシャルロック装置を作動させることができる。
【0011】尚、実施例のモータ18は本発明の駆動源
に対応し、実施例の電磁ブレーキ36は本発明のパーキ
ングブレーキ装置に対応し、実施例のドラムブレーキ4
6は本発明のパーキングブレーキ装置に対応し、実施例
の後輪Wrは本発明の駆動輪に対応し、実施例の電子制
御ユニットUは本発明の制御手段に対応する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0013】図1〜図6は本発明の一実施例を示すもの
で、図1は電動車椅子の全体側面図、図2は図1の2方
向矢視図、図3は図1の3−3線拡大断面図、図4は図
3の要部拡大図、図5は図4の5−5線拡大断面図、図
6は図4の6−6線拡大断面図である。
【0014】図1および図2に示すように、操舵輪であ
る左右一対の前輪Wf,Wfと、駆動輪である左右一対
の後輪Wr,Wrとを備えた電動車椅子Cは、車体中央
部に設けたステップフロア11の前部および後部にバッ
テリ収納部12およびパワーユニット収納部13をそれ
ぞれ備えており、バッテリ収納部12には走行用のバッ
テリ14,14が収納されるとともに前輪Wf,Wfを
操舵するループ状の操向ハンドル15が支持され、また
パワーユニット収納部13には運転者が座るシート16
が支持されるとともに後輪Wr,Wrを駆動するパワー
ユニット17が収納される。パワーユニット17は、前
記バッテリ14,14で駆動されるモータ18と、この
モータ18の駆動力を後輪Wr,Wrに伝達するトラン
スミッション19とから構成される。
【0015】操向ハンドル15の中央部に設けられたメ
インコントロールパネル20には電源スイッチ21、前
後進切換スイッチ22およびスピードボリューム23が
設けられるとともに、メインコントロールパネル20の
右側面にはアクセルレバー24が設けられる。
【0016】電源スイッチ21は「停止」ポジションお
よび「運転」ポジションを選択可能であり、「停止」ポ
ジションが選択されるとバッテリ14,14およびモー
タ18を接続するモータ駆動回路が遮断され、「運転」
ポジションが選択されると前記モータ駆動回路が接続さ
れて電動車椅子Cは走行可能な状態になる。前後進切換
スイッチ22は「前進」ポジションおよび「後進」ポジ
ションを選択可能であり、「前進」ポジションが選択さ
れると電動車椅子Cは前進走行し、「後進」ポジション
が選択されると電動車椅子Cは後進走行する。スピード
ボリューム23は電動車椅子Cの最高速度を設定するも
ので、アクセルレバー24を操作すると、スピードボリ
ューム23で設定された最高速度の範囲内で電動車椅子
Cの走行速度が変化する。
【0017】操向ハンドル15には運転者により操作さ
れるブレーキレバー25が設けられており、このブレー
キレバーはボーデンケーブル26を介してトランスミッ
ション19の内部に設けたドラムブレーキ46(図3参
照)に接続される。
【0018】次に、図3〜図6に基づいてパワーユニッ
ト17の構造を説明する。
【0019】パワーユニット17はモータ18およびト
ランスミッション19から構成されており、トランスミ
ッション19はモータ18の左側面に結合される右ケー
シング31と、この右ケーシング31の左側面に結合さ
れる中央ケーシング32と、この中央ケーシング32の
左側面に結合される左ケーシング33とを備える。右ケ
ーシング31の内部に突出してボールベアリング34で
支持されたモータ18の出力軸35は、その中間部に設
けた電磁ブレーキ36によって制動可能である。パーキ
ングブレーキ装置として機能する電磁ブレーキ36は、
アクセルレバー24が全閉位置にあるときにONしてモ
ータ18の出力軸35を制動し、アクセルレバー24が
全閉以外の位置にあるときにOFFしてモータ18の出
力軸35を制動を解除する。
【0020】右ケーシング31および中央ケーシング3
2にはボールベアリング37,38を介して減速軸39
が支持されており、この減速軸39には、モータ18の
出力軸35の先端に形成しピニオン40に噛合する第1
減速ギヤ41と、ディファレンシャルギヤ42のディフ
ァレンシャルケース43に設けたファイナルギヤ44に
噛合する第2減速ギヤ45とが設けられる。第1減速ギ
ヤ41は減速軸39に相対回転可能に支持され、また第
2減速ギヤ45は減速軸39に軸方向摺動可能にスプラ
イン係合し、第1減速ギヤ41にドグ結合されるように
スプリング62で右方向に付勢されている。第2減速ギ
ヤ45には図示せクラッチレバーにより作動するフォー
ク63が係合しており、前記クラッチレバーでフォーク
63を駆動して第2減速ギヤ45を左方向に摺動させる
と、第2減速ギヤ45と第1減速ギヤ41とのドグ結合
が解除される。この状態では第1減速ギヤ41が減速軸
39に対してスリップして後輪Wr,Wrの回転がモー
タ18に逆伝達されなくなり、従って電動車椅子Cを人
力で押して移動させることができる。
【0021】中央ケーシング32から外部に突出する減
速軸39の左端に、サービスブレーキ装置あるいはパー
キングブレーキ装置として機能するドラムブレーキ46
が設けられる。ドラムブレーキ46は、減速軸39に固
定したブレーキドラム47と、ブレーキドラム47の内
部に開閉自在に配置された一対のブレーキシュー48,
48と、ブレーキシュー48,48を拡開してブレーキ
ドラム47の内周面に接触させるカム491 を有してブ
レーキカバー50に支持されたカム軸49と、ブレーキ
カバー50から外部に突出するカム軸49に固定したブ
レーキアーム51とを備える。このブレーキアーム51
は、操向ハンドル15に設けたブレーキレバー25にボ
ーデンケーブル26を介して接続される。
【0022】従って、電動車椅子Cの走行中にブレーキ
レバー25を操作することにより、ボーデンケーブル2
6、ブレーキアーム51およびカム軸49を介してブレ
ーキシュー48,48を拡開してブレーキドラム47と
の間に摩擦力を発生させ、ドラムブレーキ46を作動さ
せて後輪Wr,Wrを制動することができる。また電動
車椅子Cの停止中にブレーキレバー25を制動位置に操
作してロックすることにより、ドラムブレーキ46を作
動状態に保持してパーキングブレーキ装置として機能さ
せることができる。
【0023】ディファレンシャルケース43と、それと
一体のファイナルギヤ44とは、それぞれボールベアリ
ング52,53を介して右ケーシング31および中央ケ
ーシング32に支持される。ディファレンシャルケース
43の内部に固定したピニオンシャフト54に一対のデ
ィファレンシャルピニオン55,55が回転自在に支持
されており、右ケーシング31および左ケーシング33
にそれぞれボールベアリング56,57を介して支持し
た左右のアクスルシャフト58,59の対向端に、前記
一対のディファレンシャルピニオン55,55に噛合す
るディファレンシャルサイドギヤ60,61が設けられ
る。
【0024】次に、図4に基づいてディファレンシャル
ギヤ42の差動機能を制限するディファレンシャルロッ
ク装置71の構造を説明する。尚、図4において、左ア
クスルシャフト59の下側にはディファレンシャルロッ
ク装置71の作動状態が示されており、左アクスルシャ
フト59の上側にはディファレンシャルロック装置71
の不作動状態が示されている。
【0025】ディファレンシャルロック装置71は、デ
ィファレンシャルケース43と一体のファイナルギヤ4
4を、左側のディファレンシャルサイドギヤ61と一体
の左アクスルシャフト59に結合して差動機能を制限す
るのである。ファイナルギヤ44および左アクスルシャ
フト59の結合は、左アクスルシャフト59の外周に軸
方向摺動可能にスプライン結合されたロックギヤ72を
介して行われる。図5を併せて参照すると明らかなよう
に、ロックギヤ72の外周面とファイナルギヤ44の内
周面とにそれぞれ第1ドグ721 …および第2ドグ44
1 …が形成されており、ロックギヤ72が右動して該ロ
ックギヤ72の第1ドグ721 …がファイナルギヤ44
の第2ドグ441 …に噛合すると、ファイナルギヤ44
および左アクスルシャフト59がロックギヤ72を介し
て結合されて差動制限状態となる。
【0026】ディファレンシャルロック装置71を作動
させる電磁クラッチ73は、左ケーシング33に固定し
た電磁石ハウジング74に支持された環状の電磁石75
を備えており、この電磁石75の中心を左アクスルシャ
フト59が貫通する。左アクスルシャフト59の外周に
空転ブッシュ76が嵌合して軸方向に位置決めされてお
り、空転ブッシュ76の右側面とロックギヤ72の左側
面とが当接可能に対向する。電磁石ハウジング74の右
側面と空転ブッシュ76の左側面との間に摩擦板77が
配置される。電磁石ハウジング74は左ケーシング33
に固定されているのに対し、空転ブッシュ76は左アク
スルシャフト59に支持されて回転するため、電磁石ハ
ウジング74および空転ブッシュ76間に挟まれた摩擦
板77は、電磁石ハウジング74および空転ブッシュ7
6との間に僅かな間隙を有している。
【0027】ロックギヤ72の外周にカム部材78が相
対回転可能かつ軸方向摺動不能に支持される。カム部材
78の左端部および摩擦板77の外周部は、相対回転不
能かつ軸方向摺動可能に凹凸係合79する。図6を併せ
て参照すると明らかなように、ロックギヤ72の右側面
には円周方向に山部および谷部が連続する可動カム72
2 が形成され、カム部材78の左側面には円周方向に山
部および谷部が連続する固定カム781 が形成される。
前記可動カム722 および固定カム781 は同一のピッ
チを有しており、相互に係合可能である。そしてロック
ギヤ72は、空転ブッシュ76との間に縮設したスプリ
ング80で右方向に付勢される。
【0028】図3に示すように、マイクロコンピュータ
を備えた電子制御ユニットUには、アクセルレバー24
によって指令されるアクセル開度を検出するアクセル開
度検出手段81が接続される。電子制御ユニットUは、
アクセル開度検出手段81で検出したアクセル開度に基
づいてモータ18、電磁ブレーキ36および電磁クラッ
チ73の作動を制御する。次に、上記構成を備えた本発
明の実施例の作用について説明する。アクセルレバー2
4が全閉以外の位置にあって電動車椅子Cが走行してい
るとき、電子制御ユニットUからの指令で電磁ブレーキ
36はOFF状態にあり、モータ18の出力軸35の制
動を解除している。また図4の上側に示すように、ディ
ファレンシャルロック装置71の電磁クラッチ73の電
磁石75は励磁しており、摩擦板77は電磁石75に吸
引されて拘束され、またロックギヤ72も電磁石75の
吸引力でスプリング80の弾発力に抗して左動し、その
左側面が空転ブッシュ76の右側面に当接している。こ
の状態では、左動したロックギヤ72の第1ドグ721
…がファイナルギヤ44の第2ドグ441 …から離反す
るため、ディファレンシャルケース43と左アクスルシ
ャフト59との結合が解除されてディファレンシャルギ
ヤ42は差動機能を発揮することができる。このとき、
ロックギヤ72の可動カム722 とカム部材78の固定
カム781 とは離反しており(図6(A)参照)、ロッ
クギヤ72および空転ブッシュ76は左アクスルシャフ
ト59と一体に回転し、電磁石75に吸引された摩擦板
77と、それにドグ結合79されたカム部材78とは停
止する。
【0029】而して、上記電動車椅子Cの走行中には、
モータ18の出力軸35の回転が第1減速ギヤ41、第
2減速ギヤ45、ファイナルギヤ44、ディファレンシ
ャルギヤ42および左右のアクスルシャフト58,59
を介して左右の後輪Wr,Wrに伝達される。そして電
動車椅子Cの旋回時にはディファレンシャルギヤ42が
差動機能を発揮し、左右の後輪Wr,Wrにモータ18
の駆動力を配分してスムーズな旋回を可能にする。
【0030】アクセルレバー24を全閉位置に操作する
と電磁ブレーキ36がONし、モータ18の出力軸35
が制動されて電動車椅子Cは停止する。電子制御ユニッ
トUは電磁ブレーキ36の作動に基づいて電動車椅子C
の停止を検出し、これとタイミングを合わせてディファ
レンシャルロック装置71の電磁クラッチ73の電磁石
75を消磁する。その結果、それまで電磁石75に吸引
されていたロックギヤ72が解放されてスプリング80
の弾発力で右動し、図4の下側に示すように、ロックギ
ヤ72の第1ドグ721 …がファイナルギヤ44の第2
ドグ441 …に噛合する。またロックギヤ72の右動に
より、ロックギヤ72の可動カム722はカム部材78
の固定カム781 に係合する(図6(B)参照)。
【0031】このように、ロックギヤ72の第1ドグ7
1 …とファイナルギヤ44の第2ドグ441 …との噛
合により、ロックギヤ72と一体の左アクスルシャフト
59と、ファイナルギヤ44と一体のディファレンシャ
ルケース43とが一体化され、ディファレンシャルギヤ
42は差動不能にロックされる。
【0032】而して、電動車椅子Cの停止中に外力が加
わって後輪Wr,Wrが回転しようとしても、後輪W
r,Wrからモータ18に駆動力が逆伝達される経路に
配置された電磁ブレーキ36(あるいはドラムブレーキ
46)がONしているため、後輪Wr,Wrが回転不能
に拘束されてパーキングブレーキ機能が発揮される。こ
のように本実施例ではディファレンシャルロック装置7
1によってディファレンシャルギヤ42の差動機能が制
限されるため、左右の後輪Wrの回転をON状態の電磁
ブレーキ36に伝達して拘束し、パーキングブレーキ機
能を確保することができる。
【0033】電動車椅子Cを走行させるべくアクセルレ
バー24を全閉位置から操作すると、電磁ブレーキ36
がOFFしてモータ18が回転し、その駆動力が左右の
後輪Wr,Wrに伝達される。電子制御ユニットUは電
磁ブレーキ36がOFFしたことに基づいて電動車椅子
Cの走行開始を検出して電磁クラッチ73の電磁石75
を励磁する。但し、右動したロックギヤ72と電磁石7
5との距離は大きいため、電磁石75の吸引力でロック
ギヤ72をスプリング80の弾発力に抗して左動させる
ことは不可能であり、励磁後の初期段階で電磁石75は
摩擦板77を電磁石ハウジング74に吸着して回転不能
に拘束する機能だけを発揮する。
【0034】摩擦板77が電磁石75に吸着されて回転
を拘束されると、この摩擦板77に凹凸係合79された
カム部材78も回転不能になる。従って、電動車椅子C
の発進に伴って左アクスルシャフト59が回転すると、
図6(C)に示すように、左アクスルシャフト59と一
体のロックギヤ72が回転してカム部材78との間に矢
印rで示す相対回転が発生するため、ロックギヤ72の
可動カム722 がカム部材78の固定カム781 から矢
印fで示すスラスト力を受け、このスラスト力fでロッ
クギヤ72はスプリング80の弾発力に抗して左動す
る。その結果、図4の上側に示すように、ロックギヤ7
2は電磁石75に接近して強い吸引力を受け、その吸引
力で空転ブッシュ76に当接する位置に吸着保持され
る。この状態では、図6(A)に示すように、ロックギ
ヤ72の可動カム722 とカム部材78の固定カム78
1 とは再び離反する。
【0035】このように、電磁クラッチ73を電子制御
ユニットUで制御することにより、電動車椅子Cの停止
に伴ってディファレンシャルロック装置71が自動的に
作動し、また電動車椅子Cの走行開始に伴ってディファ
レンシャルロック装置71が自動的に作動解除されるの
で、特別の操作が不要になって操作性が向上する。しか
も油圧クラッチを採用した場合に比べて構造を簡素化す
ることができ、信頼性も向上する。
【0036】ところで、ディファレンシャルロック装置
71の作動を確実なものにするには、ロックギヤ72を
ファイナルギヤ44に係合する方向に付勢するスプリン
グ80の弾発力を強めに設定する必要があるが、スプリ
ング80の弾発力を強めに設定すると、ディファレンシ
ャルロック装置71の作動を解除する電磁クラッチ73
の電磁石75を大型化することが必要になり、電磁石7
5を収納するスペースの確保や消費電力の節減において
不利になる。しかしながら、本実施例の電磁クラッチ7
3によれば、ロックギヤ72を直接吸引することなく、
摩擦板77を吸引してカム部材78の回転を拘束するだ
けで、固定カム781 および可動カム722 の相対回転
により発生するスラスト力f(図6(C)参照)でロッ
クギヤ72を駆動し、電磁石75に容易に吸着させるこ
とができる。これにより、電磁石75を小型化してスペ
ースおよび消費電力を削減しながら、電磁クラッチ73
のトルク伝達容量を増加させることができる。
【0037】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0038】例えば、実施例では電動車椅子Cを例示し
たが、本発明はモータ18以外にエンジンを駆動源とす
る他の任意の小型乗用車両に適用することが可能であ
る。
【0039】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載された発明
によれば、制御手段が小型乗用車両の走行停止を検出す
るとディファレンシャルロック装置が作動して差動制限
機能が発生するので、パーキングブレーキ装置で左右の
駆動輪を制動状態に維持してパーキングブレーキ機能を
確保することができる。従って、駆動輪の片輪側だけ持
ち上げた状態で小型乗用車両を前方に押していくことが
できなくなる。また制御手段が小型乗用車両の走行開始
を検出するとディファレンシャルロック装置が不作動に
なって差動制限機能が解除されるので、ディファレンシ
ャルギヤが正常に機能を発揮してスムーズな旋回が可能
になる。
【0040】また請求項2に記載された発明によれば、
制御手段が電磁クラッチを係合状態あるいは非係合状態
にしてディファレンシャルロック装置の作動あるいは作
動解除を制御するので、ディファレンシャルロック装置
の制御系の構造が簡単になる。
【0041】また請求項3に記載された発明によれば、
駆動源およびディファレンシャルギヤ間の動力伝達系を
拘束する電磁ブレーキが作動するとディファレンシャル
ロック装置が作動するので、電動車椅子の走行停止に的
確に連動してディファレンシャルロック装置を作動させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電動車椅子の全体側面図
【図2】図1の2方向矢視図
【図3】図1の3−3線拡大断面図
【図4】図3の要部拡大図
【図5】図4の5−5線拡大断面図
【図6】図4の6−6線拡大断面図
【符号の説明】
18 モータ(駆動源) 36 電磁ブレーキ(パーキングブレーキ装置) 42 ディファレンシャルギヤ 46 ドラムブレーキ(パーキングブレーキ装
置) 71 ディファレンシャルロック装置 73 電磁クラッチ Wr 後輪(駆動輪) U 電子制御ユニット(制御手段)
フロントページの続き Fターム(参考) 3D042 AA03 AA05 AA06 AA10 AB07 CA01 CA04 CA13 CA15 CA18 CB03 CB17 3J027 FA07 FA18 FA19 FA34 FA42 FB40 GB04 GB05 HA01 HB07 HB11 HB16 HC21 HC27 HD01 HE05 HF06 HF41 HG07 HH04 HH11 HJ01 HK01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動源(18)の駆動力をディファレン
    シャルギヤ(42)を介して左右の駆動輪(Wr)に伝
    達して走行し、走行停止時にパーキングブレーキ装置
    (36,46)によって駆動源(18)およびディファ
    レンシャルギヤ(42)間の動力伝達系を拘束して駆動
    輪(Wr)を制動する小型乗用車両において、 ディファレンシャルギヤ(42)の差動機能を制限する
    ディファレンシャルロック装置(71)と、 走行停止および走行開始を検出し、走行停止を検出した
    ときはディファレンシャルロック装置(71)を作動さ
    せ、走行開始を検出したときはディファレンシャルロッ
    ク装置(71)の作動を解除する制御手段(U)と、を
    備えたことを特徴とする小型乗用車両。
  2. 【請求項2】 前記ディファレンシャルロック装置(7
    1)は制御手段(U)により係合状態および非係合状態
    に制御される電磁クラッチ(73)を備えており、前記
    制御手段(U)が電磁クラッチ(73)を係合状態にし
    てディファレンシャルロック装置(71)を作動させ、
    電磁クラッチ(73)を非係合状態にしてディファレン
    シャルロック装置(71)の作動を解除することを特徴
    とする、請求項1に記載の小型乗用車両。
  3. 【請求項3】 前記パーキングブレーキ装置は駆動源
    (18)およびディファレンシャルギヤ(42)間の動
    力伝達系を拘束する電磁ブレーキ(36)であり、前記
    制御手段(U)がこの電磁ブレーキ(36)の作動に基
    づいて走行停止を検出することを特徴とする、請求項1
    または2に記載の小型乗用車両。
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