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JP2001035505A - 燃料電池スタック並びにその接合方法および接合材 - Google Patents

燃料電池スタック並びにその接合方法および接合材

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Publication number
JP2001035505A
JP2001035505A JP11206647A JP20664799A JP2001035505A JP 2001035505 A JP2001035505 A JP 2001035505A JP 11206647 A JP11206647 A JP 11206647A JP 20664799 A JP20664799 A JP 20664799A JP 2001035505 A JP2001035505 A JP 2001035505A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode film
fuel
interconnector
current collector
side electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11206647A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaaki Izumi
政明 泉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd filed Critical Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Priority to JP11206647A priority Critical patent/JP2001035505A/ja
Publication of JP2001035505A publication Critical patent/JP2001035505A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

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  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インターコネクタと単セルの燃料側電極膜ま
たは集電体との電気的接触抵抗を低減し、熱サイクルに
対する耐久性に優れた接合材を提供すること。 【解決手段】 固体電解質膜1と、その両面にそれぞれ
積層された燃料側電極膜2および空気側電極膜3とから
なる単セル4をインターコネクタ7を介して接続して燃
料電池スタックを形成する際の、単セル4の燃料側電極
膜2または集電体5とインターコネクタ7との間に介在
させる接合材であって、NiOと、Sr、Ca、Mg、
Ti、Zr、V、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Z
n、Al、Ba、MoおよびPbのうち少なくとも1種
類の元素を添加したLaCrO3 を含む複合材料からな
り、インターコネクタ面から燃料側電極膜または集電体
に近づくに従ってNiOの存在割合を次第に増加させた
こと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池スタック
並びにその接合方法および接合材に係り、特に、単セル
の燃料側電極または該燃料側電極に当接された燃料側集
電体とインターコネクタとの間の電気的接触抵抗を低減
することができる燃料電池スタック並びにその接合方法
および接合材に関する。
【0002】
【従来の技術】固体電解質型の燃料電池スタックは、Y
2 3 安定化ZrO2 (YSZ)等の固体電解質膜の両
面に、(La,Sr)MnO3 等からなる酸素側電極と
Ni+YSZサーメット(NiO/Y2 3 安定化Zr
2 サーメット)等からなる燃料側電極をそれぞれ積層
した3層構造の単セルを、LaCrO3 系セラミックス
等からなるインターコネクタを介して多数積層して構成
され、前記単セルの電極膜とインターコネクタとの間に
は集電体が介在されることがある。燃料側集電体および
空気側集電体は、それぞれ単セルの燃料側電極および空
気側電極に近い組成の材料で構成されるが、前記燃料側
集電体としてまたはその一部としてNi等の金属材料が
用いられることもある。
【0003】このような固体電解質型の燃料電池スタッ
クにおいて、単セルの燃料側電極膜または該燃料側電極
膜に当接される集電体と前記インターコネクタとの間の
電気的接触抵抗を低減するために種々の工夫がなされて
おり、従来から燃料側電極膜または燃料側集電体とイン
ターコネクタとの当接面にNi等の薄膜を介在させ、発
電時に押し当てることによって接続した燃料電池スタッ
クが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、接合面に形成したNi等の薄膜と前記イン
ターコネクタとの熱膨張差が大きいために、熱サイクル
中に、前記Ni等の薄膜がインターコネクタ面から剥離
して電気的接触抵抗が増加するという問題があった。
【0005】本発明の課題は、上記従来技術の問題点を
解決し、固体電解質型燃料電池スタックの構成部材であ
るインターコネクタと単セルの燃料側電極膜または該燃
料側電極膜に当接された集電体との電気的接触抵抗を低
減し、熱サイクルに対する耐久性に優れた燃料電池スタ
ック並びにその接合方法および接合材を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本願で特許請求する発明は以下のとおりである。 (1)固体電解質膜と、該固体電解質膜の両面にそれぞ
れ積層された燃料側電極膜および空気側電極膜とからな
る単セルをインターコネクタを介して電気的に多数接続
して燃料電池スタックを形成する際の、前記単セルの燃
料側電極膜または該燃料側電極膜に当接された集電体と
前記インターコネクタとの間に介在させる接合材であっ
て、NiOと、Sr、Ca、Mg、Ti、Zr、V、M
n、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Ba、Mo
およびPbのうち少なくとも1種類の元素を添加したL
aCrO3 を含む複合材料からなり、前記インターコネ
クタ面から燃料側電極膜または集電体に近づくに従って
前記NiOの存在割合を次第に増加させたことを特徴と
する固体電解質型燃料電池スタックの接合材。
【0007】(2)前記NiOの存在割合を、前記イン
ターコネクタ面から燃料側電極膜または集電体に近づく
に従って30%から100%の範囲で次第に増加させた
ことを特徴とする上記(1)に記載の接合材。 (3)固体電解質膜と、該固体電解質膜の両面にそれぞ
れ積層された燃料側電極膜および空気側電極膜とからな
る単セルをインターコネクタを介して電気的に多数接続
してスタックを形成する固体電解質型燃料電池スタック
の接合方法であって、前記インターコネクタと単セルの
燃料側電極膜または該燃料側電極膜に当接される集電体
との間に、上記(1)または(2)に記載の接合材を介
在させ、接合面を圧着しながら焼成することを特徴とす
る固体電解質型燃料電池スタックの接合方法。
【0008】(4)前記インターコネクタまたは燃料側
電極膜もしくは集電体の表面に、NiO含有量を順次異
ならせた上記(1)に記載の複合材料のスラリを順次塗
布して前記インターコネクタ表面から燃料側電極膜また
は集電体表面に近づくに従って接合材中のNiOの存在
割合を30%〜100%の範囲で次第に増加させること
を特徴とする上記(3)に記載の燃料電池スタックの接
合方法。
【0009】(5)固体電解質膜と、該固体電解質膜の
両面にそれぞれ積層された燃料側電極膜および空気側電
極膜とからなる単セルをインターコネクタを介して電気
的に多数接続した固体電解質型の燃料電池スタックであ
って、前記インターコネクタと単セルの燃料側電極膜ま
たは該燃料側電極膜に当接された集電体との接合面に、
上記(1)または(2)に記載の接合材を介在させたこ
とを特徴とする固体電解質型燃料電池スタック。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明を図面を用いて詳細
に説明する。図1は、本発明の一実施例である平板固体
電解質型の燃料電池スタックの接合方法を示す説明図で
ある。図において、固体電解質膜1の両面にそれぞれ燃
料側電極膜2および空気側電極膜3が積層された単セル
4の前記燃料側電極膜2と空気側電極3にそれぞれ対向
して燃料側集電体5および空気側集電体6が配置されて
おり、インターコネクタ7の燃料側集電体5に対向する
面には接合材8が形成されている。接合材8は、NiO
と、Sr、Ca、Mg、Ti、Zr、V、Mn、Fe、
Co、Ni、Cu、Zn、Al、Ba、MoおよびPb
のうち少なくとも1種類の元素をドープしたLaCrO
3 を含む複合材料からなり、前記インターコネクタ7の
表面から燃料側集電体5に近づくに従ってNiOの存在
割合を次第に増加させたものである。このような、電極
膜面に集電体を配置、当接した単セル4が燃料側集電体
5との当接面に前記接合材8を配置したインターコネク
タ7を介して多数積層され、例えば100g/cm2
圧力で圧着しながら、空気中、1350℃で3時間焼成
して燃料電池スタックが形成される。
【0011】本実施例によれば、接合材8が、燃料側電
極膜2または燃料側集電体5の主構成材料であるNiO
とインターコネクタの構成材料であるLaCrO3 系セ
ラミックスとの複合材料からなり、かつ接合材8中のN
iOの存在割合を燃料側集電体5に近づくに従って次第
大きくし、すなわち、LaCrO3 系セラミックスの存
在割合をインターコネクタ7に近づくに従って次第に大
きくしたことにより、燃料電池スタックを構成した際
に、燃料側電極に供給される水素リッチガスによって前
記接合材8中のNiOが還元されてNiとなるので、こ
の高い導電率を有するNiの作用によって接合面の電気
的接触抵抗が低下する。また、接合材8中のインターコ
ネクタ7に近い部分におけるLaCrO3 系セラミック
スの存在割合を高くしたことにより、LaCrO3 系セ
ラミックスからなるインターコネクタ7との熱膨張差が
小さく抑えられて強固な付着力が発揮されるので、耐熱
サイクル性が向上して歪み、剥離等が生じることもな
い。LaCrO3 系セラミックスは元来導電材料であ
り、電気的接触抵抗を低減する作用もある。
【0012】本実施例において、図1の上側のインター
コネクタ7の上方にさらに単セル4が積層される場合
は、前記上側のインターコネクタ7の表面にも接合材8
が配置される。本発明において、接合材はNiO粉末
と、Sr、Ca、Mg、Ti、Zr、V、Mn、Fe、
Co、Ni、Cu、Zn、Al、Ba、MoおよびPb
のうち少なくとも1種類の元素を添加したLaCrO3
系セラミックス粉末とを含む複合材料で構成される。複
合材料を構成する上記各粉末の平均粒径は、いずれも1
0μm以下が好ましく、通常2〜8μm程度のものが好
適に使用される。本発明において、接合材は、上記複合
材料の粉末にバインダ、溶媒、その他必要に応じて分散
剤等を添加したスラリの塗膜として、または前記スラリ
を成形したグリーン体として適用される。
【0013】溶媒としては、例えばトルエンとエタノー
ルを体積比で3対2に混合した有機溶剤または水溶媒が
用いられる。溶媒として有機溶媒を用いる場合は、結合
材として、例えばポリビニルブチラール、テレピン油、
ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタアクリ
レート、ニトロセルロース等が、可塑材としては、例え
ばフタル酸ジブチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ブチ
ルベンジル、ステアリン酸ブチル、アビエチン酸メチ
ル、ポリエチレングリコール、リン酸トリクレジル等
が、また分散材としては、例えば脂肪酸、魚油、ベンゼ
ンスルホン酸等が使用される。一方、溶媒として水溶媒
を用いる場合は、結合材として、例えばアクリル酸ポリ
マー、エチレンオキシドポリマー、ヒドロキシエチルセ
ルロース、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、
イソシアナート、ワックス等が、可塑材としては、例え
ばグリセリン、フタル酸ジブチル、トルエンスルホン酸
エチル、ポリアルキレングリコール、トリエチレングリ
コール、リン酸トリブチル等が、また分散材としては、
例えばリン酸ガラス、スルホン酸アリル等が使用され
る。
【0014】次に、本発明の接合材の調製方法を説明す
る。図2は、本発明の接合材の調製方法の一例を示す説
明図である。図において、例えば平均粒径7μmに粉砕
したNiO粉末と、平均粒径5μmに粉砕したLaCr
O系セラミックス粉末を、その混合比が所定範囲、例え
ば65:35となるように採取し、これに溶媒を加えて
秤量し(1)、例えばポットミルで充分に混合し
(2)、必要に応じて乾燥したのち(3)、得られた混
合粉末に結合材、可塑剤および/または必要に応じて分
散剤を添加して秤量し(4)、混合、混練(5)し、そ
の後、スラリの粘土を調整し(6)、次いでスラリに含
まれる気泡を除去した後(7)、例えばドクターブレー
ド法によって成形し(8)、得られた成形体を乾燥し
(9)、所定サイズに裁断(10)して接合材のグリー
ン体とされる。
【0015】グリーン体の成形法としては、ドクターブ
レード法の他、例えば押し出し成形法、テープキャステ
ィング法が挙げられる。また、接合材をグリーン体とし
てではなく、インターコネクタまたは燃料側電極膜もし
くは集電体表面に直接塗布した塗膜として適用する際
は、図2中、工程(7)後の接合材スラリが塗布材料と
して使用される。接合材スラリの塗布方法は、例えば刷
毛塗り法、スクリーン印刷法、スプレー法、ディピング
法、スピンコーター法等が好適に用いられる。
【0016】本発明において、接合材の厚さは、例えば
10〜1000μmであり、好ましくは50〜500μ
mである。接合材の厚さが薄すぎると、熱膨張差を吸収
できなくなり、一方、厚すぎると電気的接触抵抗が大き
くなる傾向がある。厚さ方向におけるNiOの存在割合
は、燃料側電極膜または集電体に近づくにつれて30〜
100%、好ましくは60〜100%の範囲で増加する
ように調節される。
【0017】接合材中のNiOの存在割合を順次変化さ
せる方法としては、例えばNiO含有量が順次異なる複
合材料のスラリを複数準備し、これを用いてNiO含有
量が順次異なるグリーン体を成形し、該グリーン体をN
iO含有量の順に積層する方法、および前記NiO含有
量が順次異なる複合材料のスラリをインターコネクタ等
のスタック構成材料表面に順次重ね塗りして接合材層を
形成する方法が挙げられる。
【0018】本発明において、インターコネクタと燃料
側電極または該燃料側電極に当接する燃料側集電体との
接合面に接合材を介在させたのち、接合面を圧着しなが
ら焼成する際の圧着圧力は、例えば10〜1000g/
cm2 より好ましくは50〜500g/cm2 、焼成温
度は1000〜1500℃、より好ましくは1200〜
1450℃である。焼成雰囲気は、空気中、H2 ガス中
またはN2 ガス中のいずれであってもよい。なお、本発
明においてインターコネクタとは、固体電解質型燃料電
池スタックを構成する際に、単セル相互間に配置され、
該単セルを電気的に接続する接合部材である。
【0019】
【実施例】次に、本発明の具体的実施例を説明する。
【実施例1】平均粒径7μmのNiO粉末と平均粒径5
μmのLa0.7 Ca0.3 CrO3 粉末を下記表1に示す
割合になるように混合し、これに溶剤としてトルエンを
加えてポットミルで充分に混練し、この混合物からトル
エンを蒸発させて5種類の混合粉末とした。得られた複
合材料粉末100gに対して、それぞれポリビニルブチ
ラール8gをトルエン+エタノール混合溶剤(体積比
3:2)200mlに溶かして添加し、ポットミルで充
分混合、混練して接合材スラリA〜Eとした。
【0020】
【表1】 次に、La0.7 Ca0.3 CrO3 からなるインターコネ
クタ7の表面に、塗布厚さが100μmとなるように接
合材スラリAを塗布し、充分乾燥させたのち、その上に
同様にして接合材スラリBを塗布し、以下順次接合材ス
ラリCおよび接合材スラリAの順に重ねて塗布し、厚さ
500μmの接合材層を形成し、該接合材層が形成され
たインターコネクタ表面にNiO−ZrO2 −Y2 3
からなる燃料側集電体を載せて100g/cm2 の力で
押し付けながら、空気中雰囲気、1350℃で3時間焼
成して燃料側集電体とインターコネクタとの接合体を得
た。
【0021】得られた接合体を1000℃の水素ガス
(30℃で加湿)中に曝してインターコネクタと燃料側
集電体との間の電気的接触抵抗を測定したところ、接合
直後の接触抵抗は32(mΩ・cm2 )、5回の熱サイ
クル後の接触抵抗は33(mΩ・cm2 )であった。な
お、5回の熱サイクル後とは、水素ガス(30℃で加
湿)中で、室温から1000℃まで、さらに1000℃
から室温までの熱履歴を5回繰り返した後という意味で
ある。
【0022】
【実施例2】接合材スラリとしてスラリB、スラリC、
スラリDおよびスラリEの4種を用いて重ね塗りし、厚
さ400μmの接合材層を形成した以外は上記実施例1
と同様にして接合体を得、同様にして電気的接触抵抗を
測定したところ、接合直後の接触抵抗は19(mΩ・c
2 )、5回の熱サイクル後の接触抵抗は18(mΩ・
cm2 )であった。
【0023】
【実施例3】接合材スラリとしてスラリB、スラリCお
よびスラリEの3種を用いて重ね塗りし、厚さ300μ
mの接合材層を形成した以外は上記実施例1と同様にし
て接合体を得、同様にして電気的接触抵抗を測定したと
ころ、接合直後の接触抵抗は17(mΩ・cm2 )、5
回の熱サイクル後の接触抵抗は18(mΩ・cm2 )で
あった。
【0024】
【実施例4】接合材スラリとしてスラリCおよびスラリ
Eの2種を用いて重ね塗りし、厚さ200μmの接合材
層を形成した以外は上記実施例1と同様にして接合体を
得、同様にして電気的接触抵抗を測定したところ、接合
直後の接触抵抗は122(mΩ・cm2 )、5回の熱サ
イクル後の接触抵抗は209(mΩ・cm2 )であっ
た。
【0025】
【比較例1】接合材スラリとしてスラリBのみを用い、
厚さ100μmで、NiOの存在割合を均一にした接合
材層を形成した以外は、上記実施例1と同様にして接合
体を得、同様にして電気的接触抵抗を測定したところ、
接合直後の接触抵抗は325(mΩ・cm2 )、5回の
熱サイクル後の接触抵抗は571(mΩ・cm2 )であ
った。
【0026】
【比較例2】接合材を用いないこと以外は上記実施例1
と同様にして接合体を得、同様にして電気的接触抵抗を
測定したところ、接合直後の接触抵抗は829(mΩ・
cm 2 )、5回の熱サイクル後の接触抵抗は1014
(mΩ・cm2 )であった。実施例1〜4および比較例
1、2の結果を表2にまとめて示す。
【0027】
【表2】 表2において、インターコネクタ表面から燃料側集電体
表面に近づくに従ってNiOの割合が増大する接合材を
用いた実施例1〜4は、NiOの割合が一定の接合材を
用いた比較例1および接合材を全く介在させなかった比
較例2に較べて電気的接触抵抗が著しく減少しているこ
とが分かる。実施例2および3は、インターコネクタと
燃料側集電体との接着性がきわめて良好で電気的な接触
抵抗は非常に小さく、5回の熱サイクル後も増加するこ
とはなかった。
【0028】実施例1の電気的接触抵抗が実施例2また
は3に較べて高いのはインターコネクタ面に最初に塗布
した接合材スラリAのNiO含有量が実施例2または3
に較べて低く、導電率が小さいためと考えられる。ま
た、実施例4の電気的接触抵抗が実施例1〜3に較べて
高いのは、接合材スラリの積層数が少なく、La0.7
0.3 CrO3 からなるインターコネクタ表面にLa
0.7 Ca0.3 CrO3 割合の少ない接合材層を直接接合
させたために前記インターコネクタと接合材との熱膨張
差が充分に緩和されなかったためと考えられる。
【0029】
【発明の効果】本願の請求項1に記載の発明によれば、
接合面の電気的接触抵抗を増加させることがなく、かつ
熱サイクルに対する耐久性に優れた、インターコネクタ
と単セルの燃料側電極膜または該燃料側電極膜に当接さ
れた集電体との接合面に介在される接合材が得られる。
本願の請求項2に記載の発明によれば、上記発明の効果
に加え、電気的接触抵抗がより低減し、かつ接合強度が
より高まる接合材が得られる。
【0030】本願の請求項3記載の発明によれば、イン
ターコネクタと単セルの燃料側電極膜または該燃料側電
極膜に当接された集電体とを電気的接触抵抗を増加させ
ることなく、かつ熱サイクルに対する耐久性をもって接
合することができる。本願の請求項4に記載の発明によ
れば、上記発明の効果に加え、インターコネクタと燃料
側電極膜または集電体をより高い接合強度で接合するこ
とができる。本願の請求項5に記載の発明によれば、イ
ンターコネクタと単セルの燃料側電極膜または該燃料側
電極膜に当接された集電体とが電気的接触抵抗を増加さ
せることなく高い接合強度で接合された燃料電池スタッ
クが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す燃料電池スタックの接
合方法を示す説明図。
【図2】接合材の調製方法の一例を示す説明図。
【符号の説明】 1…固体電解質膜、2…燃料側電極膜、3…空気側電極
膜、4…単セル、5…燃料側集電体、6…空気側集電
体、7…インターコネクタ、8…接合材。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体電解質膜と、該固体電解質膜の両面
    にそれぞれ積層された燃料側電極膜および空気側電極膜
    とからなる単セルをインターコネクタを介して電気的に
    多数接続して燃料電池スタックを形成する際の、前記単
    セルの燃料側電極膜または該燃料側電極膜に当接された
    集電体と前記インターコネクタとの間に介在させる接合
    材であって、NiOと、Sr、Ca、Mg、Ti、Z
    r、V、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、
    Ba、MoおよびPbのうち少なくとも1種類の元素を
    添加したLaCrO3 を含む複合材料からなり、前記イ
    ンターコネクタ面から燃料側電極膜または集電体に近づ
    くに従って前記NiOの存在割合を次第に増加させたこ
    とを特徴とする固体電解質型燃料電池スタックの接合
    材。
  2. 【請求項2】 前記NiOの存在割合を、前記インター
    コネクタ面から燃料側電極膜または集電体に近づくに従
    って30%から100%の範囲で次第に増加させたこと
    を特徴とする請求項1に記載の接合材。
  3. 【請求項3】 固体電解質膜と、該固体電解質膜の両面
    にそれぞれ積層された燃料側電極膜および空気側電極膜
    とからなる単セルをインターコネクタを介して電気的に
    多数接続してスタックを形成する固体電解質型燃料電池
    スタックの接合方法であって、前記インターコネクタと
    単セルの燃料側電極膜または該燃料側電極膜に当接され
    る集電体との間に、請求項1または2に記載の接合材を
    介在させ、接合面を圧着しながら焼成することを特徴と
    する固体電解質型燃料電池スタックの接合方法。
  4. 【請求項4】 前記インターコネクタまたは燃料側電極
    膜もしくは集電体の表面に、NiO含有量を順次異なら
    せた請求項1に記載の複合材料のスラリを順次塗布して
    前記インターコネクタ表面から燃料側電極膜または集電
    体表面に近づくに従って接合材中のNiOの存在割合を
    30%〜100%の範囲で次第に増加させることを特徴
    とする請求項3に記載の燃料電池スタックの接合方法。
  5. 【請求項5】 固体電解質膜と、該固体電解質膜の両面
    にそれぞれ積層された燃料側電極膜および空気側電極膜
    とからなる単セルをインターコネクタを介して電気的に
    多数接続した固体電解質型燃料電池スタックであって、
    前記インターコネクタと単セルの燃料側電極膜または該
    燃料側電極膜に当接された集電体との接合面に、請求項
    1または2に記載の接合材を介在させたことを特徴とす
    る固体電解質型の燃料電池スタック。
JP11206647A 1999-07-21 1999-07-21 燃料電池スタック並びにその接合方法および接合材 Pending JP2001035505A (ja)

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