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JP2001023440A - ノンハロゲン難燃性樹脂組成物およびこれを用いた難燃性電線・ケーブル - Google Patents

ノンハロゲン難燃性樹脂組成物およびこれを用いた難燃性電線・ケーブル

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JP2001023440A
JP2001023440A JP11198244A JP19824499A JP2001023440A JP 2001023440 A JP2001023440 A JP 2001023440A JP 11198244 A JP11198244 A JP 11198244A JP 19824499 A JP19824499 A JP 19824499A JP 2001023440 A JP2001023440 A JP 2001023440A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin composition
weight
parts
retardant
fire
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP11198244A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Matsui
浩志 松井
Koichi Iinuma
浩一 飯沼
Hirotaka Sawada
広隆 沢田
Atsushi Suzuki
淳 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikura Ltd filed Critical Fujikura Ltd
Priority to JP11198244A priority Critical patent/JP2001023440A/ja
Publication of JP2001023440A publication Critical patent/JP2001023440A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Inorganic Insulating Materials (AREA)
  • Organic Insulating Materials (AREA)
  • Insulated Conductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】難燃性に優れるとともに、機械特性および電気
絶縁性が良好で、電線・ケーブル等の絶縁材料として好
適に使用できるノンハロゲンの難燃性樹脂組成物を提供
する。 【解決手段】エチレン−プロピレンゴムを40重量%以
上含むポリオレフィン系樹脂混合物100重量部に対し
て、水酸化アルミニウム5重量部以上100重量部以
下、モリブデン系化合物3重量部以上50重量部以下、
これら以外の無機金属系難燃剤30重量部以上200重
量部以下、およびシリコーン系化合物3重量部以上40
重量部以下が添加されたノンハロゲン難燃性樹脂組成
物。このノンハロゲン難燃性樹脂組成物を用いて絶縁層
を形成した、25℃における絶縁抵抗が300MΩ・km
以上の難燃性電線・ケーブル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、難燃性に優れ、ハ
ロゲンを含んでおらず、電線等の絶縁層に用いたときに
良好な電気絶縁性が得られるノンハロゲン難燃性樹脂組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電線・ケーブル等の絶縁層を
形成する絶縁材料として、電気絶縁性が良く自消性の難
燃性を有するポリ塩化ビニル(PVC)組成物が、広く
使用されている。ところが、PVC組成物はハロゲンで
ある塩素(Cl)を含んでいるため、燃焼時にHCl等
の腐食性ガスやダイオキシン等の有毒ガスを発生するお
それがある。このためPVC製品が廃棄物となった場合
に焼却処分が難しい。また、現状では埋立処分がなされ
ているが、PVC組成物には添加剤としてPb系の安定
剤が用いられていることが多いため、これが土壌等に溶
出する問題もあり、産業廃棄物として処理が困難になっ
てきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これに対して、PVC
に代わる樹脂組成物として、ハロゲンを含まないポリエ
チレン(PE)やポリプロピレン(PP)、エチレン−
プロピレンゴム(EPR)などのポリオレフィン系樹脂
組成物を用いれば、燃焼時に有害ガスが発生しないので
焼却処分が可能であるが、これらのハロゲンを含まない
ポリオレフィン系樹脂組成物はPVCに比べて難燃性が
劣る欠点があった。例えば、樹脂組成物の難燃性の評価
尺度の1つである酸素指数(OI)を比較すると、PV
CのOIが23〜40であるのに対して、PE、PP、
EPRなどのOIは17〜19程度と劣っていることが
わかる。またハロゲンを含まないポリオレフィン系樹脂
組成物の中でも、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)はOIが19〜21程度であり、PE、PP、EP
Rと比較すると高めであるが、これらは電気絶縁性にや
や劣るという欠点がある。
【0004】また、従来より、OI値が低いノンハロゲ
ンのポリオレフィン系樹脂組成物に、Mg(OH)2
Al(OH)3などの金属水酸化物を添加することによ
って難燃性を改善する試みが多く行われている。しかし
ながら、金属水酸化物を添加するだけでは所望の高難燃
性が得られなかったり、所望の高難燃性を得るために多
量の金属水酸化物を添加すると機械特性等の難燃性以外
の特性が著しく劣化する場合があるという問題があっ
た。そこで、例えばOIが比較的低いノンハロゲンのポ
リオレフィン樹脂組成物に、OIが比較的高いノンハロ
ゲンのポリオレフィン樹脂組成物をブレンドすることに
より、金属水酸化物の添加量を抑えて機械特性の劣化を
防ぐ方法もあるが、上記のようにOIが比較的高いノン
ハロゲンのポリオレフィン系樹脂組成物は電気絶縁性に
劣るため、ブレンドして得られる樹脂組成物において電
気絶縁性の低下が生じ、電線・ケーブル類などの絶縁層
に適用するには不都合となる場合がある。
【0005】本発明は、上記したような従来技術におけ
る問題点を解決することをその課題とする。すなわち、
本発明は、難燃性に優れるとともに、機械特性および電
気絶縁性が良好で、電線・ケーブル等の絶縁材料として
好適に使用できるノンハロゲンの難燃性樹脂組成物を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる課題は、エチレン
−プロピレンゴムを40重量%以上含むポリオレフィン
系樹脂混合物100重量部に対して、水酸化アルミニウ
ム5重量部以上100重量部以下、モリブデン系化合物
3重量部以上50重量部以下、これら以外の無機金属系
難燃剤30重量部以上200重量部以下、およびシリコ
ーン系化合物3重量部以上40重量部以下を添加してな
るノンハロゲン難燃性樹脂組成物によって解決できる。
本発明のノンハロゲン難燃性樹脂組成物を用いて絶縁層
を形成することにより、25℃における絶縁抵抗が30
0MΩ・km以上である難燃性電線・ケーブルを得ること
ができる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で用いられるポリオレフィ
ン系樹脂混合物は、エチレン−プロピレンゴム(EP
R)と他のポリオレフィン系樹脂とを混合したものであ
る。EPRと混合する他のポリオレフィン系樹脂は、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−エ
チルアクリレート共重合体(EEA)、およびエチレン
−メチルアクリレート共重合体(EMA)などが好まし
く、これらは1種でもよく2種以上を併用してもよい。
またEPRと混合される他のポリオレフィン系樹脂の重
合時または重合後に、例えば無水マレイン酸、アクリル
酸、フマル酸等の不飽和カルボン酸、あるいはこれらの
誘導体を反応させて、変性させた酸変性ポリオレフィン
も使用可能である。ポリオレフィン系樹脂混合物中のE
PRの含有比率は40重量%以上95重量%以下とさ
れ、より好ましくは40重量%以上80重量%以下であ
る。EPRの含有比率が大きいと、他のポリオレフィン
系樹脂と混合することによる難燃性向上効果が小さくな
り、反対に、EPRの含有比率が小さくて他のポリオレ
フィン系樹脂の含有割合が大きいと、難燃性は高くなる
が電気絶縁性の劣化が大きくなる。また本発明ではポリ
オレフィン系樹脂の中でも特にEPRを必須の構成成分
として用いることにより、EVA等の樹脂を含んでも高
い電気絶縁性を保つことができ、また熱的、機械的に安
定な樹脂組成物を得ることができる。
【0008】本発明で用いられる水酸化アルミニウム
は、樹脂との親和性や熱分解特性を改善させるために、
ステアリン酸、シュウ酸アニオン等によって表面処理し
たものでもよい。水酸化アルミニウムの添加量は、ポリ
オレフィン系樹脂混合物100重量部に対して、5重量
部以上100重量部以下とされ、より好ましくは5重量
部以上50重量部以下である。水酸化アルミニウムの添
加量が少なすぎると好ましい難燃性が得られず、多すぎ
ると得られるノンハロゲン難燃性樹脂組成物の機械的特
性等の劣化が大きくなるので好ましくない。
【0009】本発明で用いられるモリブデン系化合物と
しては、例えば三酸化モリブデン等の酸化物、二硫化モ
リブデン等の硫化物、モリブデン酸アンモニウム、モリ
ブデン酸カルシウム、モリブデン酸ナトリウムなどのモ
リブデン酸塩などが挙げられる。これらは1種単独で用
いてもよく、2種以上を併用してもよい。モリブデン系
化合物の添加量は、ポリオレフィン系樹脂混合物100
重量部に対して、3重量部以上50重量部以下とされ、
より好ましくは3重量部以上20重量部以下である。モ
リブデン系化合物の添加量が少なすぎると好ましい難燃
性が得られず、また多く添加しすぎても原材料費が増大
するだけで更なる難燃性の向上はあまり望めない。
【0010】本発明における無機金属系難燃剤は、上記
の水酸化アルミニウムおよびモリブデン系化合物以外の
無機金属系難燃剤であり、好ましくは水酸化マグネシウ
ムが用いられる、炭酸カルシウム、ホウ酸亜鉛、炭酸マ
グネシウムなどを併用してもよい。これらの無機金属系
難燃剤は、樹脂との親和性や熱分解特性を改善させるた
めに、ステアリン酸、シュウ酸アニオン等によって表面
処理したものを用いてもよい。本発明において無機金属
系難燃剤の添加量は、ポリオレフィン系樹脂混合物10
0重量部に対して、30重量部以上200重量部以下と
され、より好ましくは40重量部以上150重量部以下
である。無機金属系難燃剤の添加量が少なすぎると好ま
しい難燃性が得られず、多すぎると得られるノンハロゲ
ン難燃性樹脂組成物の機械的特性等の劣化が大きくなる
ので好ましくない。
【0011】また本発明で用いられるシリコーン系化合
物としては、シリコーンパウダー、シリコーンガム、シ
ランカップリング剤などを用いることができ、これらを
単独であるいは複数種を混合して用いることができる。
またシリコーン系化合物はエポキシ基、メタクリル基、
ビニル基、フェニル基などの官能基を導入したものであ
ってもよい。本発明においてシリコーン系化合物の添加
量は、少なすぎると添加効果が得られず、また多く添加
しすぎても原材料費が増大するだけで難燃性の向上はあ
まり望めないので、ポリオレフィン系樹脂混合物100
重量部に対して3重量部以上40重量部以下、より好ま
しくは5重量部以上40重量部以下とされる。
【0012】さらに酸化防止剤を添加することが好まし
い。酸化防止剤としては特に限定されないが、例えばフ
ェノール系やアミン系のもの等を好ましく用いることが
できる。酸化防止剤の添加量は少なすぎると添加効果が
得られず、多すぎるとブルーミングやブリード・アウト
が生じることがあるので、ポリオレフィン系樹脂混合物
100重量部に対して0.1重量部以上2.0重量部以
下が好ましい。また本発明のノンハロゲン難燃性樹脂組
成物は架橋されたものであってもよく、非架橋のもので
もよい。架橋により樹脂の耐熱温度が向上するので、樹
脂の用途等、必要に応じて架橋させればよい。架橋方法
は架橋剤、電子線照射、シラン架橋など周知の手法によ
り行うことができる。さらにまた、上記の配合剤以外に
も、紫外線吸収剤、銅害防止剤、顔料、染料その他の着
色剤、少量のタルクなどの無機物微粉末など、用途に応
じて適宜の添加剤を配合することができるが、添加剤は
ハロゲンおよび鉛(Pb)を含まないものが選択され
る。また、カドミウム(Cd)などの有害な重金属をで
きるだけ含まないものが好ましく、本発明のノンハロゲ
ン難燃性樹脂組成物における有害な重金属の含有量を
0.1重量%未満に抑えるのが好ましい。また、本発明
のノンハロゲン難燃性樹脂組成物は、発泡度が10%未
満の範囲で発泡していてもよい。
【0013】本発明では上記のポリオレフィン系樹脂混
合物に、水酸化アルミニウム、上記のモリブデン系化合
物、無機金属系難燃剤、およびシリコーン系化合物を必
須成分として添加することによって、樹脂組成物の機械
特性の劣化および電気絶縁性の劣化を防止しつつ、好ま
しい高難燃性を達成することができる。特に本発明によ
れば、水酸化アルミニウムとモリブデン系化合物の配合
比率の制御が容易であるので、配合の適正化を図り易
く、コストの低減化を達成するうえでも好ましい。例え
ば、本発明によれば、モリブデン系化合物と金属水酸化
物との複合化物を多量に用いるよりもコストを低く抑え
つつ、好ましい難燃性を達成することができる。さらに
シリコーン系化合物は、これを樹脂に添加することによ
り燃焼時に−Si−C−や−Si−O−などのチャーを
生成すると言われており、高難燃性を達成するのに有用
である。そして水酸化アルミニウム、モリブデン系化合
物、およびシリコーン系化合物に加えて、他の無機金属
系難燃剤を添加することにより、燃焼初期から後期まで
の広い燃焼温度に対して難燃効果を発揮することがで
き、さらに、原材料費が比較的高価なモリブデン系化合
物の添加量を抑えつつ高難燃性を達成することができ、
コスト的にも実用的な樹脂組成物が得られる。
【0014】このように難燃性、電気絶縁性、および機
械特性に優れた本発明の樹脂組成物は、特に電線・ケー
ブルの絶縁層を形成する材料として好適であり、絶縁抵
抗が300MΩ・km以上(25℃)と良好で、かつ機械
特性および難燃性に優れた難燃性電線・ケーブルを実現
することができる。ここで、本発明における絶縁抵抗の
値は、JIS C3005に準処する方法により25℃
の条件下で測定した値である。また本発明の難燃性樹脂
組成物の難燃性は、これを電線・ケーブルまたはその類
似品の被覆材料として用いたときに、電気用品取締法お
よびUL規格にそれぞれ制定されている燃焼試験の一方
または両方の試験に合格できる程度の高難燃性が達成で
きる。
【0015】本発明のノンハロゲン難燃性樹脂組成物
は、例えば絶縁電線、電子機器配線用電線、自動車用電
線、機器用電線、電源コード、屋外配電用絶縁電線、電
力用ケーブル、制御用ケーブル、通信用ケーブル、計装
用ケーブル、信号用ケーブル、移動用ケーブル、および
船用ケーブルなどの各種電線・ケーブルの絶縁材料とし
て特に好適であるが、この他にも、これらの電線・ケー
ブルのシース材、テープ類、および介在物や、ケース、
プラグ、およびテープなどの電線・ケーブル用付属部品
(具体的には収縮チューブ、ゴムストレスリリーフコー
ン等)、電線管、配線ダクト、およびバスダクトなどの
電材製品などの他、農業用シート、水道用ホース、ガス
管被覆材、建築内装材、およびフロア材などにも好適で
ある。特に本発明のノンハロゲン難燃性樹脂組成物は、
樹脂の配合比が適正化されたものであり、難燃剤の添加
量が過多とならないように制御されたものであるので、
電線や電源コードに用いた場合には、可撓性に優れると
ともに、プラグ屈曲特性が良好で、プラグ部の耐トラッ
キング特性が優れた製品が得られる。
【0016】
【実施例】以下、具体的な実施例を示して本発明の効果
を明らかにする。本発明の実施例および比較例として、
下記表1および2に示す配合割合(単位:重量部)で各
種成分を配合し、混練機で混練して樹脂組成物を得た。
燃焼試験を行うために、押出機にて2mm2の導体上に
混練後の樹脂組成物を押出被覆して絶縁層を形成し、外
径5mmの電線を製造した。なお、樹脂組成物には予め
架橋助剤および架橋開始剤を添加しておき、押出被覆後
に加熱加圧を施して架橋させた。燃焼試験は得られた電
線を用いて、電気取締法燃焼試験に制定される60゜傾
斜燃焼試験およびUL規格VW−1に制定される垂直燃
焼試験にそれぞれ準じて行った。その合否を表に示す。
また、JIS K7201の試験法に準処して測定した
酸素指数(OI)、JIS K7127に記載されてい
る測定方法による引張破断強度および引張伸び、JIS
C3005に記載されている測定方法による絶縁抵抗
値(25℃)をそれぞれ測定した。その結果を表に示
す。破断強度の評価は0.4kgf/mm2以上を○、
それ以外を×として示した。伸びの評価は300%以上
を○、それ以外を×として示した。また、絶縁抵抗値の
評価は300MΩ・km以上を○、それ以外を×として示
した。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】尚、上記表中に示した各樹脂および配合剤
はそれぞれ次の通りである。 (1)EPR:ムーニー粘度ML1+4(100℃)=40、
エチレン含有量70mol%、プロピレン含有量30mol%
のエチレン−プロピレンゴム (2)EVA:メルトフローレート(以下、MFRと記
す)=2.5、酢酸ビニル含有量19%のエチレン−酢
酸ビニル共重合体 (3)EEA:MFR=0.5、エチルアクリレート含有
量14%のエチレン−エチルアクリレート共重合体 (4)水酸化マグネシウム:ステアリン酸表面処理水酸化
マグネシウム (5)水酸化アルミニウム:シュウ酸表面処理水酸化アル
ミニウム (6)シリコーンパウダー:東レ・ダウコーニング・シリ
コーン社製、DC4−7081 (7)シリコーンガム:信越化学工業社製、X−21−3
043(7501G) (8)酸化防止剤:大内新興化学工業社製、ノクラック3
00(商品名) (9)架橋助剤:川口化学工業社製、アクターZMA(商
品名) (10)架橋開始剤:ジクミルパーオキサイド
【0020】表1および表2の結果より、表1に記載さ
れている実施例では、いずれも良好な難燃性、機械特性
および電気絶縁性が達成できたのに対して、EPRの含
有比率が20重量部と小さい比較例1では絶縁抵抗値が
低く、水酸化マグネシウムの添加量が10重量部と少な
い比較例2およびシリコーン系化合物の添加量が1重量
部と少ない比較例7では高難燃性が達成できず、また水
酸化マグネシウムの添加量が300重量部と多い比較例
3および水酸化アルミニウムの添加量が150重量部と
多い比較例4では機械特性の劣化が大きかった。またモ
リブデン系化合物の添加量が80重量部と多い比較例5
およびシリコーン系化合物の添加量が80重量部と多い
比較例6は好ましい特性を達成することはできるもの
の、原材料費が増大して高価なものとなってしまった。
【0021】上記実施例で得られたノンハロゲン難燃性
樹脂組成物はいずれも、酸素指数(OI)が24より大
きくPVCと同等の自消性の難燃性を有するものであ
り、このような樹脂組成物は火災時に燃え難く、発煙量
も少ない。またハロゲンを含んでいないので、燃焼時に
ダイオキシンやハロゲンガス等の有毒ガスを発生せず、
したがって焼却処分することが可能で、火災時にも有毒
ガスを発生しない。さらにリン系化合物を含まないので
環境上好ましく、また鉛の溶出がないので埋立処分も可
能である。また上記実施例のノンハロゲン難燃性樹脂組
成物は、電線の被覆材料として用いたときに、電気用品
取締法およびUL規格制定されている燃焼試験の一方ま
たは両方の試験に合格することができるうえ、引張破断
強度および引張伸びがともに良好であり、かつ絶縁抵抗
値も300MΩ・km以上の高い値を達成できるので、難
燃線電線の構成材料、特に絶縁層の材料として好適であ
り、実用性が非常に高い。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ハ
ロゲンを含まず、難燃性に優れるとともに、機械特性お
よび電気絶縁性が良好な難燃性樹脂組成物が得られる。
本発明のノンハロゲン難燃性樹脂組成物は、電線・ケー
ブル等の絶縁材料として好適であり、この樹脂組成物を
用いて電線・ケーブルの絶縁層を形成することにより、
絶縁抵抗値が300MΩ・km以上(25℃)と電気絶縁
性が良好であり、実用性が高い難燃性電線・ケーブルが
得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01B 3/44 H01B 3/44 F 7/295 7/34 B //(C08L 23/16 83:04) (72)発明者 沢田 広隆 東京都江東区木場1丁目5番1号 株式会 社フジクラ内 (72)発明者 鈴木 淳 東京都江東区木場1丁目5番1号 株式会 社フジクラ内 Fターム(参考) 4J002 BB151 CP032 DE078 DE097 DE146 DE187 DE238 DG027 DK008 EX009 FD070 FD132 FD136 FD137 FD138 FD139 GQ01 5G303 AA06 AB20 BA12 CA11 5G305 AA02 AB01 AB25 BA12 BA13 CA01 CA26 CA51 CC03 CC11 CD13 5G315 CA03 CB02 CD02 CD04 CD06 CD13 CD14

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン−プロピレンゴムを40重量%
    以上含むポリオレフィン系樹脂混合物100重量部に対
    して、水酸化アルミニウム5重量部以上100重量部以
    下、モリブデン系化合物3重量部以上50重量部以下、
    これら以外の無機金属系難燃剤30重量部以上200重
    量部以下、およびシリコーン系化合物3重量部以上40
    重量部以下を添加してなるノンハロゲン難燃性樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のノンハロゲン難燃性樹脂
    組成物からなる絶縁層を有し、25℃における絶縁抵抗
    が300MΩ・km以上である難燃性電線・ケーブル。
JP11198244A 1999-07-12 1999-07-12 ノンハロゲン難燃性樹脂組成物およびこれを用いた難燃性電線・ケーブル Withdrawn JP2001023440A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004352830A (ja) * 2003-05-28 2004-12-16 Toyota Shokai:Kk 多孔性シリコーンゴム材及びその製造方法
JP2014065815A (ja) * 2012-09-26 2014-04-17 Fujikura Ltd 難燃性樹脂組成物の製造方法、難燃性樹脂組成物及びこれを用いたケーブル
CN105482202A (zh) * 2014-09-25 2016-04-13 国家电网公司 一种阻燃橡胶及其生产方法

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