JP2001009023A - 血液成分採取装置 - Google Patents
血液成分採取装置Info
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Abstract
て、返血終了後における遠心分離器内に残留する赤血球
量を少なくすることができる血液成分採取装置を提供す
る。 【解決手段】 血液成分採取装置1は、ローター142
と、ローター142の回転により遠心分離する遠心分離
器20および血漿採取バッグ25を備える血液成分採取
回路2に使用される血液成分採取装置1である。装置1
は、遠心分離器20により分特定の血液成分(血漿)を
採取バッグ22内に採取する特定血液成分採取ステップ
と、遠心分離器20内の残りの血液成分を返還する返還
ステップと、遠心分離器20内の残りの血液成分の返還
と特定の血液成分を遠心分離器20内に注入する返還・
注入ステップと、注入された特定の血液成分と遠心分離
器20内の残留血液成分とを混合する混合ステップと、
混合された混合液を供血者に返還する混合液返還ステッ
プとを行わせる制御機能を備えている。
Description
血液成分を分離する血液成分採取装置に関する。
利用および供血者の負担軽減などの理由から、採血血液
を遠心分離などにより各血液成分に分離し、輸血者に必
要な成分だけを採取し、その他の成分は供血者に返還す
る成分採血が行われている。このような成分採血では、
血小板製剤を得る場合、供血者から採血した血液を血液
成分採取回路に導入し、該血液成分採取回路に設置され
た遠心ボウルと呼ばれる遠心分離器により、血漿、白血
球、血小板および赤血球の4成分に分離し、その内の血
小板は容器に回収されて血小板製剤とされ、血漿も容器
に回収されて血漿製剤もしくは血漿分画製剤の原料とさ
れ、白血球および赤血球は、供血者に返血される。同様
に、血漿製剤を得る場合、供血者から採血した血液を血
液成分採取回路に導入し、該血液成分採取回路に設置さ
れた遠心ボウルと呼ばれる遠心分離器により、血漿、血
球成分(白血球、血小板および赤血球)の2成分に分離
し、その内の血漿は容器に回収されて血漿製剤もしくは
血漿分画製剤の原料とされ、血球成分は、供血者に返血
される。
に遠心ボウル(遠心分離器)を用いた血液成分採血で
は、返血終了時に遠心ボウルおよび回路内にある程度の
残血を生じる。複数回成分採血に協力される供血者にお
いては、血球成分である赤血球はできれば確実に返還
し、供血者の負担を軽減することが望ましい。また、上
記のような成分採血は、献血に限らず、治療用プラズマ
フェレーシスにも用いられる。治療用プラズマフェレー
シスが適用される悪性関節リュウマチ患者などは貧血傾
向が強く、赤血球のより高い返還率が望まれる。
いる血液成分採取装置であって、返血終了後における遠
心分離器内に残留する赤血球量を少なくすることができ
る血液成分採取装置を提供する。
は、供血者から血液を採取する採血手段と、内部に貯血
空間を有するローターを備え、該ローターの回転により
前記採血手段により採取された血液を前記貯血空間内に
て遠心分離する遠心分離器と、該遠心分離器により分離
された特定の血液成分を採取する血液成分採取バッグと
を備える血液成分採取回路に使用され、供血者から採取
した血液を遠心分離し、特定の血液成分を採取した後、
残りの血液成分を供血者に返還する血液成分採取装置で
あって、該血液成分採取装置は、制御部を備え、該制御
部は、前記遠心分離器内の残りの血液成分を供血者に返
還する返還ステップと、前記遠心分離器内の残りの血液
成分を供血者に返還しながら、前記血液成分採取バッグ
内の特定の血液成分を前記遠心分離器内へ注入する返還
・注入ステップと、前記遠心分離器内に注入された特定
の血液成分と前記遠心分離器内の残留血液成分とを前記
ローターの回転により混合する混合ステップと、該混合
ステップにより遠心分離器内で混合された混合液を供血
者に返還する混合液返還ステップとを行わせる制御機能
を備えている血液成分採取装置である。
記血液成分採取バッグ内の特定の血液成分を前記遠心分
離器の流出口より注入するとともに、前記遠心分離器内
の残りの血液成分を前記遠心分離器の流入口より返還す
るものであることが好ましい。また、前記血液成分採取
回路は、前記遠心分離器と、採血針もしくは採血器具接
続部と前記遠心分離器の流入口とを接続するための第1
のラインと、前記遠心分離器の前記流出口に接続される
第2のラインと、前記第1のラインに接続された抗凝固
剤注入のための第3のラインと、前記第2のラインと接
続された前記血液成分採取バッグとを備えていることが
好ましい。
から血液を採取する採血手段と、内部に貯血空間を有す
るローターを備え、該ローターの回転により前記採血手
段により採取された血液を前記貯血空間内にて遠心分離
する遠心分離器と、該遠心分離器により分離された特定
の血液成分を採取する血液成分採取バッグと、前記遠心
分離器内に洗浄液を注入するための洗浄液注入手段とを
備える血液成分採取回路に使用され、供血者から採取し
た血液を遠心分離し、特定の血液成分を採取した後、残
りの血液成分を供血者に返還する血液成分採取装置であ
って、該血液成分採取装置は、制御部を備え、該制御部
は、前記遠心分離器内の残りの血液成分を供血者に返還
する返還ステップと、前記遠心分離器内の残りの血液成
分を供血者に返還しながら、洗浄液を前記遠心分離器内
へ注入する返還・注入ステップと、前記遠心分離器内に
注入された洗浄液と前記遠心分離器内の残留血液成分と
を前記ローターの回転により混合する混合ステップと、
該混合ステップにより遠心分離器内で混合された混合液
を供血者に返還する混合液返還ステップとを行わせる制
御機能を備えている血液成分採取装置である。
記洗浄液を前記遠心分離器の流出口より注入するととも
に、前記遠心分離器内の残りの血液成分を前記遠心分離
器の流入口より返還するものであることが好ましい。ま
た、前記血液成分採取回路は、前記遠心分離器と、採血
針もしくは採血器具接続部と前記遠心分離器の流入口と
を接続するための第1のラインと、前記遠心分離器の前
記流出口に接続される第2のラインと、前記第1のライ
ンに接続された抗凝固剤注入のための第3のラインと、
前記第2のラインと接続された前記血液成分採取バッグ
と、前記第2のラインに接続された洗浄液注入用の第4
のラインを備えていることが好ましい。さらに、前記制
御部は、前記返還・注入ステップと、前記混合ステップ
とが複数回行われた後に、前記混合液返還ステップが行
われるように制御するものであることが好ましい。ま
た、前記血液成分採取装置は、該遠心分離器の前記ロー
ターを回転させるための遠心分離器駆動装置と、前記第
1のラインと前記第3のラインとの接続部より遠心分離
器側に配置され、前記第1のラインのための第1の送液
ポンプと、前記第3のラインのための第2の送液ポンプ
と、前記血液成分採取回路の流路の開閉を行うための流
路開閉手段とを備え、前記制御部は、前記遠心分離器駆
動装置、前記第1の送液ポンプ、前記第2の送液ポンプ
および前記流路開閉手段を制御するものであることが好
ましい。さらに、前記制御部は、前記採血手段により採
取され、抗凝固剤が添加された血液を前記遠心分離器内
に流入させ、前記遠心分離器により分離された特定の血
液成分を前記血液成分採取バッグ内に採取する特定血液
成分採取ステップと、前記返還ステップからなる特定血
液成分採取操作が複数回行われるように、前記遠心分離
器駆動装置、前記第1の送液ポンプ、前記第2の送液ポ
ンプおよび前記流路開閉手段を制御するものであり、か
つ、最終回の特定血液成分採取操作では、返還ステップ
の後に、前記返還・注入ステップ、前記混合ステップお
よび前記混合液返還ステップが行われるように制御する
ものであることが好ましい。
採取装置に応用した実施例を用いて説明する。 図1
は、血液成分採取回路を装着した状態の本発明の血液成
分採取装置の一実施例の概念図である。図2は、血液成
分採取回路に使用される遠心分離器に駆動装置が装着さ
れた状態の部分破断断面図である。この実施例の血液成
分採取装置1は、供血者から血液を採取する採血手段2
9と、内部に貯血空間を有するローター142を備え、
ローター142の回転により採血手段29により採取さ
れた血液を貯血空間内にて遠心分離する遠心分離器(遠
心ボウル)20と、遠心分離器20により分離された特
定の血液成分(具体的には、血漿成分)を採取する血液
成分採取バッグ(血漿採取バッグ)25とを備える血液
成分採取回路2に使用され、供血者から採取した血液を
遠心分離し、特定の血液成分(血漿成分)を採取した
後、残りの血液成分(具体的には、血球成分)を供血者
に返還する血液成分採取装置(血漿採取装置)である。
血液成分採取装置1は、制御部55を備え、制御部5
5、遠心分離器20により分離された特定の血液成分
(血漿)を血液成分採取バッグ(血漿採取バッグ)25
内に採取する特定血液成分採取ステップと、遠心分離器
20内の残りの血液成分を供血者に返還する返還ステッ
プと、遠心分離器20内の残りの血液成分を供血者に返
還しながら、血液成分採取バッグ25内の特定の血液成
分を遠心分離器20内へ注入する返還・注入ステップ
と、遠心分離器20内に注入された特定の血液成分と遠
心分離器20内の残留血液成分とをローター142の回
転により混合する混合ステップと、混合ステップにより
遠心分離器20内で混合された混合液を供血者に返還す
る混合液返還ステップとを行わせる制御機能を備えてい
る。
は、内部に貯血空間を有するローター142と、貯血空
間に連通する流入口143および流出口144とを有
し、ローター142の回転により流入口143より導入
された血液を貯血空間内で遠心分離する遠心分離器20
と、採血手段である採血針29と遠心分離器20の流入
口143とを接続するための第1のライン21と、遠心
分離器20の流出口144に接続された第2のライン2
2と、第1のライン21に接続され、抗凝固剤注入のた
めの第3のライン23と、第2のライン22と接続され
た血漿採取バッグ25と、血漿採取バッグ25とチュー
ブ32aにより接続されたサブバッグ32とを備える血
液成分採取回路(血漿採取回路)2のための血液成分採
取装置である。
ローター142を回転させるための遠心分離器駆動装置
10と、第1のライン21のための第1の送液ポンプ1
1と、第3のライン23のための第2の送液ポンプ12
と、血液成分採取回路の流路の開閉を行うための流路開
閉手段51,52と、遠心分離器駆動装置10、第1の
送液ポンプ11、第2の送液ポンプ12および流路開閉
手段51,52を制御するための制御部55を備える。
れる。第1のライン21は、採血針29が接続された採
血針側第1ライン21aと遠心分離器20の流入口14
3とを接続された遠心分離器側第1ライン21bと両者
間に配置されたポンプチューブ21gからなる。採血針
側第1ライン21aは、気泡およびマイクロアグリゲー
ト除去のためのチャンバー21dを備える。チャンバー
21dには、通気性かつ菌不透過性のフィルター21i
が接続されている。第2のライン22は、一端が遠心分
離器20の流出口144に接続され、他端が血漿採取バ
ッグ25に接続されている。第3のライン23は、一端
が第1のライン21に設けられた接続用分岐コネクター
21cに接続されている。第3のライン23は、コネク
ター21c側より、ポンプチューブ23a、気泡除去用
チャンバー23c、抗凝固剤容器接続用針23dを備え
ている。
2,23の形成に使用されるチューブ、ポンプチュー
ブ、さらに、バッグに接続されているチューブの構成材
料としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、
ポリプロピレン、PETやPBTのようなポリエステ
ル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、ポ
リエステルエラストマー、スチレン−ブタジエン−スチ
レン共重合体等の熱可塑性エラストマー等が挙げられる
が、その中でも特に、ポリ塩化ビニルが好ましい。各チ
ューブがポリ塩化ビニル製であれば、十分な可撓性、柔
軟性が得られるので取り扱いがし易く、また、クレンメ
等による閉塞にも適するからである。また、上述した分
岐コネクタの構成材料についても、前記チューブの構成
材料と同様のものを用いることができる。なお、ポンプ
チューブとしては、ローラーポンプにより押圧されても
損傷を受けない程度の強度を備えるものが使用されてい
る。
それぞれ、樹脂製の可撓性を有するシート材を重ね、そ
の周縁部を融着(熱融着、高周波融着等)または接着し
て袋状にしたものが使用される。各バッグ25,32に
使用される材料としては、例えば、軟質ポリ塩化ビニル
が好適に使用される。この軟質ポリ塩化ビニルにおける
可塑剤としては、例えば、ジ(エチルヘキシル)フタレ
ート(DEHP)、ジ−(n−デシル)フタレート(D
nDP)等が使用される。なお、このような可塑剤の含
有量は、ポリ塩化ビニル100重量部に対し、30〜7
0重量部程度とするのが好ましい。
料としては、ポリオレフィン、すなわちエチレン、プロ
ピレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィンあるい
はジオレフィンを重合または共重合した重合体を用いて
もよい。具体的には、例えば、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、E
VAと各種熱可塑性エラストマーとのポリマーブレンド
等、あるいは、これらを任意に組み合せたものが挙げら
れる。さらには、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリ−
1,4−シクロヘキサンジメチルテレフタレート(PC
HT)のようなポリエステル、ポリ塩化ビニリデンを用
いることもできる。
図1に示すように、カセット式となっている。血液成分
採取回路は、すべてのライン(第1のライン、第2のラ
イン、第3のライン)を部分的に収納しかつ部分的にそ
れらを保持し、言い換えれば、部分的にそれらが固定さ
れたカセットハウジング33を備える。カセットハウジ
ング33には、第1のポンプチューブ21gの両端部お
よび第2のポンプチューブ23aの両端部が固定され、
これらポンプチューブ21g,23aは、カセットハウ
ジング33より、ローラーポンプの形状に対応したルー
プ状に突出している。このため、第1および第2のポン
プチューブ21g,23aは、ローラポンプへの装着が
容易である。
ットハウジング33内に位置する複数の開口部を備えて
いる。具体的には、ポンプチューブ21gより採血針側
である第1のライン21を露出させかつ、血液成分採取
装置1の第1の流路開閉手段51の侵入が可能な第1の
開口部、第2のライン22を露出させかつ血液成分採取
装置1の第2の流路開閉手段52の侵入が可能な第2の
開口部を備えている。
ジング装着部(図示せず)を備えている。このため、カ
セットハウジング33を血液成分採取装置1のカセット
ハウジング装着部に装着することにより、カセットハウ
ジング33の開口部より露出する部分の各ラインおよび
各チューブが、自動的に対応する流路開閉手段に装着さ
れる。これにより回路の装着が容易であるとともに、血
液成分採取準備も迅速に行える。また、血液成分採取装
置1には、カセットハウジング装着部に近接して2つの
ポンプが設けられている。このため、カセットハウジン
グ33より露出するポンプチューブのポンプへの装着も
容易である。血液成分採取回路に設けられている遠心分
離器20は、通常遠心ボウルと呼ばれており、遠心力に
より血液成分を分離する。遠心分離器20としては、図
2に示すものが使用される。
ローター142を回転させるための遠心分離器駆動装置
10と、第1のライン21のための第1の送液ポンプ1
1と、第3のライン23のための第2の送液ポンプ12
と、血液成分採取回路2の流路の開閉を行うための流路
開閉手段51,52と、遠心分離器駆動装置10、第1
の送液ポンプ11、第2の送液ポンプ12および流路開
閉手段51,52を制御するための制御部55を備え
る。さらに、血液成分採取装置1は、第2のライン22
に装着される濁度センサ14、遠心分離器20の上方に
取り付けられた光学式センサ15と、血漿採取バッグ2
5の重量を検知するための重量センサ16と、チャンバ
ー21dより第1のポンプ11側となる第1のライン2
1上に設けられた第1の気泡センサ17と、チャンバー
21dより採血針29側となる第1のライン21上に設
けられた第2の気泡センサ18とを備える。
ブ21gより採血針側において第1のライン21を開閉
するために設けられている。第2の流路開閉手段52
は、第2のライン22を開閉するために設けられてい
る。なお、第2のラインは、ローラポンプによりその停
止時に閉塞されるため、第2の流路開閉手段52は必ず
しも設けなくてもよい。流路開閉手段は、ラインもしく
はチューブの挿入部を備え、挿入部には、例えば、ソレ
ノイド、電動モーター、シリンダ(油圧または空気圧)
等の駆動源で作動するクランプを有する。具体的には、
ソレノイドで作動する電磁クランプが好適である。流路
開閉手段のクランプは、制御部55からの信号に基づい
て作動する。
に、遠心分離器20を収納するローター回転駆動装置ハ
ウジング151と、脚部152と、駆動源であるモータ
153と、遠心分離器20を保持する円盤状の固定台1
55とで構成されている。ハウジング151は、脚部1
52の上部に載置、固定されている。また、ハウジング
151の下面には、ボルト156によりスペーサー15
7を介してモータ153が固定されている。モータ15
3の回転軸154の先端部には、固定台155が回転軸
154と同軸でかつ一体的に回転するように嵌入されて
おり、固定台155の上部には、ローター142の底部
が嵌合する凹部が形成されている。また、遠心分離器2
0の上部145は、図示しない固定部材によりハウジン
グ151に固定されている。ローター回転駆動装置10
では、モータ153を駆動すると、固定台155および
それに固定されたローター142が、例えば、回転数1
000〜6000rpmで回転する。
51の内壁には、遠心分離器内の分離された血液成分の
界面(例えば、血漿層131とバフィーコート層132
との界面B、バフィーコート層132と赤血球層133
との界面)の位置を光学的に検出する光学式センサ15
が、取付部材158により設置、固定されている。この
光学式センサ15としては、ローター142の外周面に
沿って上下方向に走査し得る光学式センサが用いられ
る。このセンサは、遠心分離器20の肩の部分に向けて
光を照射する光源と、遠心ボウルから反射して戻ってく
る光を受光する受光部で構成されている。つまり、LE
Dまたはレーザーのような発光素子と受光素子とが列状
に配置され、発光素子から発せられた光の血液成分での
反射光を受光素子により受光し、その受光光量を光電変
換するように構成されている。分離された血液成分(例
えば、血漿層131とバフィーコート層132)により
反射光の強度が異なるため、受光光量が変化した受光素
子に対応する位置が、界面Bの位置として検出される。
より具体的には、遠心分離器20の光が通過する位置が
透明な液体(血漿や水)で充填されている時と、バフィ
ーコート層で充填されている時の、受光部での受光量の
差から、バフィーコート層が光通過部に到達したことが
検知される。バフィーコート層を検出する位置は、光が
ボウル内を通過する位置を変えることで調節され、通常
は、光線通過位置を決めたら、そこで固定する。
流れる流体の濁度を検知するためのものであり、濁度に
応じた電圧値を出力する。具体的には、濁度が高い時に
は低電圧値、濁度が低い時には高電圧値を出力する。第
1の気泡センサ17、第2の気泡センサ18は、第1の
ライン内に空気が流れたことを検知するためのものであ
る。濁度センサおよび気泡センサとしては、超音波セン
サ、光学式センサ、赤外線センサなどが使用できる。
が装着される第1の送液ポンプ11ならびに第3のライ
ン23のポンプチューブ23aが装着される第2の送液
ポンプ12としては、ローラーポンプ、ペリスタリック
ポンプなどの非血液接触型ポンプが好適である。また、
第1の送液ポンプ11(血液ポンプ)としては、いずれ
の方向にも血液を送ることができるものが使用される。
具体的には、正回転と逆回転が可能なローラーポンプが
用いられている。制御部55は、目標量の特定血液成分
(血漿成分)を採取できるように構成されている。具体
的には、採血手段により採取され、抗凝固剤が添加され
た血液を遠心分離器20内に流入させ、遠心分離器によ
り分離された特定の血液成分(血漿)を血液成分採取バ
ッグ内に採取する特定血液成分採取ステップと、返還ス
テップからなる特定血液成分採取操作(血漿採取操作)
を複数回行い、目標血漿量を採取した後、最終の返還ス
テップ(最終返血工程)終了後に、遠心分離器20内の
血球成分の返還を確実なものとするため、言い換えれ
ば、遠心分離器20内に残留する血球成分をより少ない
ものとするためにいわゆる洗浄操作を行う。
用いている。この洗浄操作により、遠心ボウル20内の
血球成分が極めて少なくなると共に、洗浄液(血漿)が
第1のライン21を通って供血者に返還されるので、血
液成分採取回路2内に残留する全ての血液に含まれる血
球成分の割合が少なくなる。このため、少なくとも最終
の返血ステップでは、遠心分離器20により分離された
特定の血液成分である血漿を血液成分採取バッグ22内
に採取する特定血液成分採取ステップ後、遠心分離器2
0内の残りの血液成分である血球成分を供血者に返還す
る返還ステップ(主返血ステップ)と、遠心分離器20
内の残りの血液成分である血球成分を供血者に返還しな
がら、血液成分採取バッグ22内の特定の血液成分(例
えば血漿)もしくは洗浄液を遠心分離器20内へ注入す
る返還・注入ステップと、遠心分離器20内に注入され
た特定の血液成分(例えば、血漿)もしくは洗浄液と遠
心分離器20内の残留血液成分(残留血球成分)とをロ
ーター142の回転により混合する混合ステップと、混
合ステップにより遠心分離器20内で混合された混合液
を供血者に返還する混合液返還ステップが行われる。特
に、この実施例では、制御部は、返還・注入ステップお
よび混合ステップが複数回行われた後に、混合液返還ス
テップが行われる。
(全血に対して、1/8〜1/20、具体的には1/1
0)比率で加え、所定速度(250ml/min以下;
好ましくは、150〜40ml/min以下、具体的に
は、60ml/min以下)で第1のライン21を介し
て遠心分離器20に送り、遠心分離器20のローターを
演算値もしくは設定値(3000〜6000rpm)で
回転させて血液を血漿、バフィーコート、赤血球の各成
分に分離し、血漿が遠心分離器20をオーバーフローし
たら血漿採取バッグ25に採取する。そして、遠心分離
器20から血球成分が流出すると血漿の採取を中止す
る。血漿採取操作中では、常時血漿採取量が検知されて
おり、血漿採取量(PPP重量)が目標値に到達する
と、図4のの最終返血ステップに移行する。また、血
漿採取操作中では、常時体外血液循環量が許容体外循環
量に到達していないかが検知されており、これがYES
となった場合には、血漿採取操作を中止する。そして、
採血中止時点における血漿採取量が、目標値の95%以
上の場合には図4のの最終返血ステップ(最終返血工
程)に移行し、到達していなければ、通常の返血ステッ
プ(返還ステップ)に移行する。これにより、1回目の
血漿採取操作が終了し、次回(2回目)の血漿採取操作
に移行する。なお、血球成分の流出は、濁度センサ14
により検知される。血漿重量は、重量センサもしくはロ
ーラポンプの回転量により検知される。体外血液循環量
は、ローラポンプの回転量により検知される。2回目移
行の血漿採取操作は、1回目と同様に行われる。このよ
うに複数回の血漿採取操作により、血漿採取量が目標値
に到達した場合もしくは採血中止時点における血漿採取
量が、目標値の95%以上の場合には、図4のの最終
返血ステップに移行する。
漿採取操作を図1および図3,図4のフローチャートを
用いて説明する。まず、最初に、第3のライン23と採
血針29を抗凝固剤でプライミングし、その後ドナーに
穿刺針を穿刺する。最初の採血が開始されると、血液ポ
ンプ11が所定速度(例えば、60ml/min)で採
血を開始する。このとき、抗凝固剤ポンプである第2の
ポンプも同時に所定速度(例えば、血液ポンプ速度の1
/10)で抗凝固剤(例えば、ACD−A液)を供給す
る。ドナーから採取された血液はACD液と混合され、
第1のライン21を流れ、チャンバー21d、第1の流
路開閉手段51、ポンプチューブ21gを通過し、遠心
分離器20に流入する。このとき、第1の流路開閉手段
51および第2の流路開閉手段52は開いている。遠心
分離器20にACD加血液が供給されると、遠心分離器
20に入っていた滅菌空気は第2のライン22を流れ、
第2の流路開閉手段52を通過し、血漿採取バッグ25
内に流入する。採血工程開始と同時に遠心分離器20の
ローターが演算値(例えば、4800rpm)で回転を
開始し、遠心分離器20は回転しながらACD加血の供
給を受けるので、分離器20内では血液の遠心分離が行
われ、血液は、内側から血漿層、バフィーコート層(B
C層)、赤血球層の3層に分離され、分離器の容量を越
えるACD加血液(約270ml)が供給されると、遠
心分離器20内は完全に血液により満たされ、遠心分離
器20の流出口144から血漿が流出する。そして、流
出した血漿は血漿採取バッグ25に採取される。血漿採
取バッグ25は、その重量が重量センサ16により計測
されており、計測された重量信号は制御部13に入力さ
れている。そして、濁度センサ14が、血漿層とバフィ
ーコート層の境目を検出すると、流路開閉手段52が閉
じて、血漿採取を中止する。血漿採取バッグ25に採取
された血漿重量が、目標血漿採取量(目標値、例えば、
300〜800g)の95%以上であるかどうかを判断
し、95%以上の場合には、図4のに移行し、後述す
る最終返血工程(最終の返血ステップ)が行われ、95
%未満の場合には、通常返血工程(返還ステップ)に移
行する。なお、血漿採取バッグ25に採取された血漿重
量が、目標血漿採取量(目標値)に到達する前に、供血
者の体外血液循環量が許容体外循環量(例えば、体内血
液量の15%)に到達した時には、ポンプ11,12は
停止し、第1の流路開閉手段51および第2の流路開閉
手段52は閉塞状態となる。
返還ステップ(通常返血工程)を行う。遠心分離器は回
転を停止しており、流路開閉手段51、52が開放状態
となり、血液ポンプ11が逆回転する。これにより、遠
心分離器20内の血球成分は、チューブ21b、チュー
ブ21aを通り、採血針29より供血者に返還される。
そして、この血球成分返還は、チューブ21aに取り付
けられている気泡センサ17により、チューブ内の空気
の存在が確認されると、返還ステップは終了する。これ
により、遠心分離器20内に残った赤血球層およびバフ
ィーコート層は、供血者に返血される。以上により、1
回目(初回)の血漿採取操作が終了する。
行する。2回目以降の血漿採取操作は、上述した初回の
血漿採取操作と同じである。そして、2回目以降の血漿
採取操作において、血漿採取バッグ25に採取された血
漿重量が、目標血漿採取量(目標値)に到達した場合に
は、図4のに移行し、最終返血ステップが行われる。
最終返血ステップでは、遠心分離器20内の血球成分の
返還を確実なものとするため、言い換えれば、遠心分離
器20内に残留する血球成分をより少ないものとするた
めにいわゆる洗浄を行う。この実施例では、洗浄液とし
て血漿を用いる。このため、少なくとも最終の返血ステ
ップでは、遠心分離器内の残りの血液成分(血球成分)
を供血者に返還する通常の返血ステップ(最終前サイク
ルにおける返還ステップ)を行った後、遠心分離器内の
血球成分を供血者に返還しながら、血漿採取バッグ内の
血漿を遠心分離器内へ注入する返還・注入ステップと、
遠心分離器内に注入された血漿と遠心分離器内の残留血
球成分とをローターの回転により混合する混合ステップ
と、混合ステップにより遠心分離器内で混合された混合
液を供血者に返還する混合液返還ステップが行われる。
具体的には、この返血ステップは、遠心分離器内の赤血
球を供血者に返還する主返血ステップ(返還ステップ)
と、主返血ステップの後に、遠心分離器の流出口144
より採取した血漿の一部の注入およびこの注入により押
し出される血球成分の返還からなる返還・注入ステップ
と、ローターの回転による注入液体を残留赤血球と混合
させる混合ステップと、液体混合ステップにより混合さ
れた赤血球混合液を供血者に返還する赤血球混合液返還
ステップが行われるように制御する。特に、この実施例
では、制御部は、液体注入・混合ステップが複数回行わ
れた後に、赤血球混合液返還ステップが行われる。な
お、主返血ステップ(最終回の返還ステップ)は、遠心
分離器20内に所定量(例えば、20〜40ml)の血
球成分が残留する状態にて終了し、返還・注入ステップ
に移行することが好ましい。主返血ステップは、上述し
た返血ステップと同じである。
還・注入ステップは、血漿採取バッグ25に採取されて
いる血漿の一部を洗浄液として、遠心分離器20の流出
口144より遠心分離器20内に注入する。血漿の注入
量としては、5〜50ml程度が好適である。このステ
ップでは、第1の流路開閉手段51および第2の流路開
閉手段52が開放状態となり、血液ポンプ11は逆回転
する。これにより、チューブ21bおよび遠心分離器2
0は流入口側より吸引され、流出口側に接続されている
第2のライン22を通り、血漿採取バッグ25内の血漿
は、遠心分離器20の血液流出口より遠心分離器内に流
入し、この注入量に比例して遠心分離器内の血球成分は
押し出され返血される。そして、血漿注入量が設定値
(例えば、15ml)に到達したことが、ポンプ11の
回転より検知されると、ポンプ11が停止し、返還・注
入(ステップ)が終了する。そして、返還・注入(ステ
ップ)が終了すると、遠心分離器は回転を開始し、遠心
分離器20に注入された血漿は、遠心分離器20内に残
留している赤血球と混合される。そして、遠心分離器2
0は、所定時間経過後に停止する。遠心分離器の回転速
度としては、1000〜4000rpm程度が好適であ
る。また、遠心分離器20の回転時間としては、0.1
〜5秒程度が好適である。なお、この実施例では、注入
液体の混合を確実にするために、混合操作時にのみ返血
を中止するものとなっている。
および混合ステップが終了する。返還・注入ステップお
よび混合ステップは、1回のみでもいいが、残留赤血球
数をより少なくするためには、複数回行うことが好まし
い。複数回行う場合には、2〜10回が好適である。こ
の実施例では、返還・注入ステップおよび混合ステップ
が複数回行われるようになっているため、混合ステップ
終了後、血漿注入回数が設定回数に到達したかどうかを
判断し、まだ到達していない場合には、再び返還・注入
ステップおよび混合ステップが行われる。そして、血漿
注入回数が設定回数に到達したと判断された後に、混合
ステップにより混合された赤血球混合液を供血者に返還
する混合液返還ステップ(血球血漿混合液返還ステッ
プ)に移行する。
ステップ)では、第1の流路開閉手段51、第2の流路
開閉手段52が開放した状態となり、かつ、血液ポンプ
11は逆回転する。これにより、遠心分離器20内の赤
血球混合液(血球血漿混合液)は、チューブ21b、チ
ューブ21aを通り、採血針29より供血者に返還され
る。そして、この赤血球混合液(血球血漿混合液)返還
は、チューブ21aに取り付けられている気泡センサ1
7により、チューブ内の空気の存在が確認されたとき終
了する。以上により、すべての血漿採取操作が終了す
る。なお、上記の実施例では、最終回の返血ステップに
おいてのみ、上述したステップからなるいわゆる洗浄操
作が行われるようになっているが、すべての返血ステッ
プにおいて、いわゆる洗浄操作が行われるように制御し
てもよい。
取装置に応用した他の実施例について説明する。図5
は、血液成分採取回路を装着した状態の本発明の血液成
分採取装置の一実施例の概念図である。図5に示す血液
成分採取装置60の基本構成は、上述した図1に示すも
のと同じであり、相違は、第2のライン22に接続され
た洗浄液(生理食塩水)注入用の第4のライン24、第
4のラインを開閉するための第3の流路開閉手段53を
備える点および最終返血ステップの内容のみである。第
4のライン24は、一端が第2のライン22の接続用分
岐コネクター22bに接続されている。第4のライン2
4は、コネクター22b側より、異物除去用フィルター
24a、洗浄液容器接続用針24bを備えている。
浄液として、上述の実施例では採取した血漿を用いてい
るのに対して、この実施例では、別途用意した洗浄液を
用いる点のみである。洗浄液としては、生理食塩水等の
生理的等張輸液剤などが使用される。このため、少なく
とも最終の返血ステップでは、遠心分離器内の残りの血
液成分を供血者に返還する通常の返血ステップ(最終前
サイクルにおける返還ステップ)を行った後、遠心分離
器内の血球成分を供血者に返還しながら、洗浄液を遠心
分離器内へ注入する返還・注入ステップと、遠心分離器
内に注入された洗浄液と遠心分離器内の残留血球成分と
をローターの回転により混合する混合ステップと、混合
ステップにより遠心分離器内で混合された混合液を供血
者に返還する混合液返還ステップが行われる。
内の赤血球を供血者に返還する主返血ステップと、主返
血ステップの後に、遠心分離器の流出口より洗浄液の注
入およびこの注入により押し出される血球成分の返還か
らなる返還・注入ステップと、ローターの回転による注
入液体を残留赤血球と混合させる混合ステップと、液体
混合ステップにより混合された赤血球混合液を供血者に
返還する赤血球混合液返還ステップが行われるように制
御する。特に、この実施例では、制御部は、液体注入・
混合ステップが複数回行われた後に、赤血球混合液返還
ステップが行われる。主返血ステップは、上述した返血
ステップと同じである。
還・注入ステップは、洗浄液容器接続用針24bにより
接続される洗浄液容器(図示せず)内の洗浄液の一部を
遠心分離器20の流出口144より遠心分離器20内に
注入する。洗浄液の注入量としては、5〜50ml程度
が好適である。洗浄液注入ステップでは、これまで閉塞
状態であった第3の流路開閉手段53が開放状態とな
り、第1の流路開閉手段51も開放状態であり、第2の
流路開閉手段52は閉塞し、血液ポンプ11は逆回転す
る。これにより、チューブ21bおよび遠心分離器20
は流入口側より吸引され、流出口側に接続されている第
4のライン24および第2のライン22を通り、洗浄液
容器内の洗浄液は、遠心分離器20の血液流出口より遠
心分離器内に流入し、この洗浄液の注入量に比例したし
た量の血球成分が遠心分離器より流出し返血される。そ
して、洗浄液注入量が設定値(例えば、15ml)に到
達したことが、ポンプ11の回転より検知されると、ポ
ンプ11が停止し、返還・注入(ステップ)が終了す
る。
ると、遠心分離器は回転を開始し、遠心分離器20に注
入された洗浄液は、遠心分離器20内に残留している赤
血球と混合される。そして、遠心分離器20は、所定時
間経過後に停止する。遠心分離器の回転速度としては、
1000〜4000rpm程度が好適である。また、遠
心分離器20の回転時間としては、0.1〜5秒程度が
好適である。なお、この実施例では、注入液体の混合を
確実にするために、混合操作時にのみ返血を中止するも
のとなっている。以上により、1回目の返還・注入ステ
ップおよび混合ステップが終了する。返還・注入ステッ
プおよび混合ステップは、1回のみでもいいが、残留赤
血球数をより少なくするためには、複数回行うことが好
ましい。複数回行う場合には、2〜10回が好適であ
る。この実施例では、返還・注入ステップおよび混合ス
テップが複数回行われるようになっているため、混合ス
テップ終了後、洗浄液注入回数が設定回数に到達したか
どうかを判断し、まだ到達していない場合には、再び返
還・注入ステップおよび混合ステップが行われる。そし
て、洗浄液注入回数が設定回数に到達したと判断された
後に、混合ステップにより混合された赤血球混合液を供
血者に返還する混合液返還ステップ(血球血漿混合液返
還ステップ)に移行する。
ステップ)では、第1の流路開閉手段51、流路開閉手
段52は開放状態となり、かつ、血液ポンプ11は逆回
転する。これにより、遠心分離器20内の赤血球混合液
(血球血漿混合液)は、チューブ21b、チューブ21
aを通り、採血針29より供血者に返還される。そし
て、この赤血球混合液(血球血漿混合液)返還は、チュ
ーブ21aに取り付けられている気泡センサ17によ
り、チューブ内の空気の存在が確認されたとき終了す
る。以上により、すべての血漿採取操作が終了する。な
お、上記の実施例では、最終回の返血ステップにおいて
のみ、上述したステップからなるいわゆる洗浄操作が行
われるようになっているが、すべての返血ステップにお
いて、いわゆる洗浄操作が行われるように制御してもよ
い。
いて、その内部に残血量30ml、残血ヘマトクリット
値78%の状態のものを6つ準備した。そして、遠心分
離器の流出口より生理食塩水15mlの注入および注入
後遠心分離器の1.5秒(2000rpm)作動を繰り
返して3回行った後、遠心分離器内の生理食塩水混合液
を排出し、遠心分離器内の残血ヘマトクリット値を測定
したところ、1例目では、13%であり、2例目では、
11%であった。また、遠心分離器の流入口より生理食
塩水15mlの注入および注入後遠心分離器の1.5秒
(2000rpm)作動を繰り返して3回行った後、遠
心分離器内の生理食塩水混合液を排出し、遠心分離器内
の残血ヘマトクリット値を測定したところ、1例目で
は、14%であり、2例目では、16%であった。ま
た、遠心分離器の流入口より生理食塩水45mlの注入
および注入後遠心分離器の1.5秒(2000rpm)
作動を行った後、遠心分離器内の生理食塩水混合液を排
出し、遠心分離器内の残血ヘマトクリット値を測定した
ところ、1例目では、23%であり、2例目では、22
%であった。
を血漿採取装置に応用した場合について説明したが、こ
れに限らず、本発明の血液成分採取装置は、例えば、特
開平11−4889号公報に記載されているような、血
小板および血漿を採取し、残りの血液成分を返還する血
液成分採取装置(血小板血漿採取装置)にも応用するこ
とができる。
血漿採取ステップ、返血ステップ(返還ステップ)が繰
り返し行われた後、最後の返血ステップでは、返還ステ
ップの終了後に返還・注入ステップ、混合ステップが複
数回行われ、最後に混合液返還ステップが行われるもの
であるが、血液成分採取装置を血小板血漿採取装置に応
用した場合には、血漿採取ステップの終了後に、遠心ボ
ウル内に血漿を循環させる血漿循環ステップと、血漿の
循環速度を加速させ遠心ボウルから血小板を流出(オー
バーフロー)させる血小板採取ステップとが行われる。
たように、遠心分離器内の残りの血液成分を供血者に返
還する返還ステップと、前記遠心分離器内の残りの血液
成分を供血者に返還しながら、前記血液成分採取バッグ
内の特定の血液成分もしくは洗浄液を前記遠心分離器内
へ注入する返還・注入ステップと、前記遠心分離器内に
注入された特定の血液成分もしくは洗浄液と前記遠心分
離器内の残留血液成分とを前記ローターの回転により混
合する混合ステップと、該混合ステップにより遠心分離
器内で混合された混合液を供血者に返還する混合液返還
ステップとを行わせる制御機能を備えている。このた
め、遠心分離器内に残留する赤血球数を極めて少ないも
のとすることができ、血液成分採血に用いる場合には、
供血者の負担を軽減することができ、また、治療用プラ
ズマフェレーシスに用いる場合には、患者の負担を軽減
できる。
発明の血液成分採取装置の一実施例の概念図である。
離器に駆動装置が装着された状態の部分破断断面図であ
る。
明するためのフローチャートである。
明するためのフローチャートである。
発明の血液成分採取装置の他の実施例の概念図である。
明するためのフローチャートである。
Claims (9)
- 【請求項1】 供血者から血液を採取する採血手段と、
内部に貯血空間を有するローターを備え、該ローターの
回転により前記採血手段により採取された血液を前記貯
血空間内にて遠心分離する遠心分離器と、該遠心分離器
により分離された特定の血液成分を採取する血液成分採
取バッグとを備える血液成分採取回路に使用され、供血
者から採取した血液を遠心分離し、特定の血液成分を採
取した後、残りの血液成分を供血者に返還する血液成分
採取装置であって、該血液成分採取装置は、制御部を備
え、該制御部は、前記遠心分離器内の残りの血液成分を
供血者に返還する返還ステップと、前記遠心分離器内の
残りの血液成分を供血者に返還しながら、前記血液成分
採取バッグ内の特定の血液成分を前記遠心分離器内へ注
入する返還・注入ステップと、前記遠心分離器内に注入
された特定の血液成分と前記遠心分離器内の残留血液成
分とを前記ローターの回転により混合する混合ステップ
と、該混合ステップにより遠心分離器内で混合された混
合液を供血者に返還する混合液返還ステップとを行わせ
る制御機能を備えていることを特徴とする血液成分採取
装置。 - 【請求項2】 前記返還・注入ステップでは、前記血液
成分採取バッグ内の特定の血液成分を前記遠心分離器の
流出口より注入するとともに、前記遠心分離器内の残り
の血液成分を前記遠心分離器の流入口より返還するもの
である請求項1に記載の血液成分採取装置。 - 【請求項3】 前記血液成分採取回路は、前記遠心分離
器と、採血針もしくは採血器具接続部と前記遠心分離器
の流入口とを接続するための第1のラインと、前記遠心
分離器の前記流出口に接続される第2のラインと、前記
第1のラインに接続された抗凝固剤注入のための第3の
ラインと、前記第2のラインと接続された前記血液成分
採取バッグとを備えている請求項1または2に記載の血
液成分採取装置。 - 【請求項4】 供血者から血液を採取する採血手段と、
内部に貯血空間を有するローターを備え、該ローターの
回転により前記採血手段により採取された血液を前記貯
血空間内にて遠心分離する遠心分離器と、該遠心分離器
により分離された特定の血液成分を採取する血液成分採
取バッグと、前記遠心分離器内に洗浄液を注入するため
の洗浄液注入手段とを備える血液成分採取回路に使用さ
れ、供血者から採取した血液を遠心分離し、特定の血液
成分を採取した後、残りの血液成分を供血者に返還する
血液成分採取装置であって、該血液成分採取装置は、制
御部を備え、該制御部は、前記遠心分離器内の残りの血
液成分を供血者に返還する返還ステップと、前記遠心分
離器内の残りの血液成分を供血者に返還しながら、洗浄
液を前記遠心分離器内へ注入する返還・注入ステップ
と、前記遠心分離器内に注入された洗浄液と前記遠心分
離器内の残留血液成分とを前記ローターの回転により混
合する混合ステップと、該混合ステップにより遠心分離
器内で混合された混合液を供血者に返還する混合液返還
ステップとを行わせる制御機能を備えていることを特徴
とする血液成分採取装置。 - 【請求項5】 前記返還・注入ステップでは、前記洗浄
液を前記遠心分離器の流出口より注入するとともに、前
記遠心分離器内の残りの血液成分を前記遠心分離器の流
入口より返還するものである請求項4に記載の血液成分
採取装置。 - 【請求項6】 前記血液成分採取回路は、前記遠心分離
器と、採血針もしくは採血器具接続部と前記遠心分離器
の流入口とを接続するための第1のラインと、前記遠心
分離器の前記流出口に接続される第2のラインと、前記
第1のラインに接続された抗凝固剤注入のための第3の
ラインと、前記第2のラインと接続された前記血液成分
採取バッグと、前記第2のラインに接続された洗浄液注
入用の第4のラインを備えている請求項4または5に記
載の血液成分採取装置。 - 【請求項7】 前記制御部は、前記返還・注入ステップ
と、前記混合ステップとが複数回行われた後に、前記混
合液返還ステップが行われるように制御するものである
請求項1ないし6のいずれかに記載の血液成分採取装
置。 - 【請求項8】 前記血液成分採取装置は、該遠心分離器
の前記ローターを回転させるための遠心分離器駆動装置
と、前記第1のラインと前記第3のラインとの接続部よ
り遠心分離器側に配置され、前記第1のラインのための
第1の送液ポンプと、前記第3のラインのための第2の
送液ポンプと、前記血液成分採取回路の流路の開閉を行
うための流路開閉手段とを備え、前記制御部は、前記遠
心分離器駆動装置、前記第1の送液ポンプ、前記第2の
送液ポンプおよび前記流路開閉手段を制御するものであ
る請求項6または7に記載の血液成分採取装置。 - 【請求項9】 前記制御部は、前記採血手段により採取
され、抗凝固剤が添加された血液を前記遠心分離器内に
流入させ、前記遠心分離器により分離された特定の血液
成分を前記血液成分採取バッグ内に採取する特定血液成
分採取ステップと、前記返還ステップからなる特定血液
成分採取操作が複数回行われるように、前記遠心分離器
駆動装置、前記第1の送液ポンプ、前記第2の送液ポン
プおよび前記流路開閉手段を制御するものであり、か
つ、最終回の特定血液成分採取操作では、返還ステップ
の後に、前記返還・注入ステップ、前記混合ステップお
よび前記混合液返還ステップが行われるように制御する
ものである請求項1ないし8のいずれかに記載の血液成
分採取装置。
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JP18189599A JP3848798B2 (ja) | 1999-06-28 | 1999-06-28 | 血液成分採取装置 |
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