JP2000506821A - 包装容器およびそれを製造するための素材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 液体内容物、たとえば、ミルクのためのほぼパラレルパイプディック式および切妻屋根式の包装容器を製造するのに、積層包装材料を折り曲げ、シールする。この包装容器は、ほぼ平らな端部(２２、２３)と、４つの垂直壁パネル(１６)とを含む。この包装容器の容積を使用する包装材料の面積に関して増大させるために、垂直壁パネル(１６)、すなわち、一次壁パネル(１６)は二次壁パネル(１７)を備え、これらの二次壁パネル(１７)が真っ直ぐで垂直な折り線(１４)によって構成され、これら垂直折り線(１４)が、パネルの上下端のところで、それぞれ、対になった収束する傾斜折り線(１５)と合流し、これらの傾斜折り線が点(２０)のところで交差する。包装容器のための素材において、壁パネル(１６、１７)は、そのかなりの長さ部分にわたって、真っすぐで平行な垂直折り線(１４)によって構成される。

Description

【発明の詳細な説明】 包装容器およびそれを製造するための素材 関連出願の相互参照 本願は１９９６年３月２１日に出願された米国特許出願番号第08/620,698号の 一部継続出願である。 発明の分野 本発明は、積層包装材料から形成した包装容器であって、積層包装材料がそれ を個々の充填済みでシールした包装容器に転換するのを容易にする折り線を備え ている包装容器およびこれらの容器を形成する素材すなわち包装材料に関する。 発明の背景 飲料その他の消費製品用の使い捨て式消費容器は、通常、たとえば、紙、熱可 塑性材、アルミ箔の層からなる積層包装材料で製造されている。この材料は可撓 性があるが、比較的剛性があるので、折り線を備えていてこの材料を個々の充填 済みのシールした包装容器に二次成形あるいは転換するのを容易にしている。必 要な液密シールは、通常、ヒートシールで実現される。その場合、包装材料の熱 可塑性層が接着材あるいは接合材として使用される。このタイプの従来の包装材 料は、通常、パラレルパイプディック(parallelepipedic)式（登録商標Tetra Br ik）か、あるいは、いわゆる切妻屋根式（登録商標Tetra Rax）のいずれかであ り、これらのタイプは、それぞれ、ＥＰ第１９３２４号、ＥＰ第３５６８３１号 に記載されており、いずれも参考資料として本明細書に援用する。パラレルパイ プディック式包装容器も切妻屋根式包装容器も共に、最も一般的に、頂部パネル 、底部パネルを備えた４つの垂直壁パネルすなわち側壁を含む。代表的には、パ ラレルパイプディック式容器は幅の狭い２つの対向した側壁を有し、残りの２つ の側壁は先の側壁よりもかなり幅が広くなっている。切妻屋根式容器は、代表的 には、ほぼ等しい幅の側壁を有する。 ４つの相互に直交する側壁パネルを備えたパラレルパイプディック式あるいは 切妻屋根式の包装容器は、たとえば、ミルク、ジュースその他の液体消費製品の 梱包に通常使用されているこのタイプの包装容器では長い間優勢であった。この 状況に対する他の重要な理由は、ほぼ矩形の横断面形状を示す対称的な包装容器 が消費者の取り扱いにとっても、製造ならびに種々のカートングルーピングある いは整列に関するロボットまたは機械の取り扱いにとっても良く適しているとい うことである。消費容器は、たとえば、通常、トレイあるいはカートン内に１８ （３×６）個の容器のグループで置かれ、次に蓋を取り付けるか、収縮フィルム を巻き付ける。トレイサイズを整列グループの容器のサイズに合わせることによ って、安定して取り扱い可能なユニットを得ることができる。これは、容器の形 状の結果として、個々の包装容器の側壁パネルが互いに密着して相互の支えとな るからである。 こうして、現在優勢な包装形態は主要な実用上の利点を備えているけれども、 包装容積に関する包装材料消費量の観点では最適な設計とはいえない。厳密な幾 何学上の用語で表現すれば、この観点から理想的な包装容器形態は球形であるが 、実用上の理由から、もちろん、ボール形の包装容器は適切ではない。しかしな がら、最初にほぼパラレルパイプディック式の容器に多少とも外方にふくらんだ 壁パネルを与えることによって包装容積あたりの材料使用量を最小限に抑える試 みがなされてきた。この場合、ＥＰ特許第277,673号に開示されているように、 当初の側壁パネル（一次壁パネル）の間に二重テーパ付きの二次壁パネルを設け ている。この手順では材料の使用量がいくぶん減るが、包装容器が、その外方に 湾曲した壁のために、取り扱いならびに容器のグループ分け輸送、保管カートン 内への設置を困難にする機能的に劣った形態を持つことになる。 さらに、上記パラレルパイプディック式形態の従来の包装容器では、折り込み 、形成に関連して生じる横向きの角隅フラップを折り下げて包装容器の外面に固 着し、包装容器の取扱中に角隅フラップが偶発的に広がらないようにしなければ ならない。角隅フラップを折り下げて固着するには、折り下げた後に、少なくと も横向き角隅フラップの面積と同じサイズのほぼ平らな表面に固定する必要があ る。アーチ形、湾曲したあるいは傾斜した表面では、平らな位置に角隅フラップ をしっかりとシールすることは難しい。角隅フラップが突出していたり、シール がしっかりしていない場合には、包装容器を扱っているときに簡単に角隅フラッ プが 外れ、梱包箱あるいはトレイの形状をしたグループ輸送容器に包装容器を詰める 際に特別な問題が生じる。容器を比較的狭くて緊密なスペースに押し込むあるい は滑り込ませることができなければならないからである。 同様に、切妻屋根式容器は、代表的には、包装者が指定し、製品の消費マーケ ットで受け入れられると思われる標準容積から選んだ容積（すなわち、１パイン ト、１クォート、半ガロン、１ガロン、半リットル、１リットルなど）を持つよ うに設計される。カートンの表面積、特に、４つの側壁の面積（表面積の大部分 ）は所与の容器容積について一般に一定である。切妻屋根式容器の表面積が少な くなると、容器がなお必要な容積を持っていても容器を形成するのに使用する材 料の量が減ることになり、それによって、容器のコストが低減することになる。 上記のことから明らかなように、消費される包装材料の面積に関連して包装容 器の理論的な内容積を大きくする必要性は他の２つの必要ファクタ、すなわち、 容器に安定性と良好な取り扱い特性を与えるために壁パネルをほぼ平ら行に維持 する必要性と、パラレルパイプディック式容器の角隅フラップについての垂れ下 がり固定の可能性を与える必要性とに部分的に相反する。同様に、切妻屋根式容 器の伝統的な形成では４つの平らな側壁を持つことが前提となっている。 発明の概要 本発明の一目的は、したがって、不経済な技術投資、再構築を行うことなく、 従来のパラレルパイプディック式あるいは切妻屋根式の包装容器に、消費材料面 積に関してより大きな容積を与えると同時に、種々の外観を得ながら包装容器に 取り扱い、包装の観点で適切な形状を保ち、大部分が平らな壁パネルと良好なあ るいは向上すらした取り扱い強度を得ることにある。 本発明の別の目的は、壁パネルが横向きの角隅フラップを固着するためのほぼ 平らな面積を有する上記のパラレルパイプディック式の包装容器を提供すること にある。 本発明のまた別の目的は、上記の基本的にパラレルパイプディック式の包装容 器であって、角隅フラップを横向きの状態で包装容器の外面に連結し、包装容器 の外側輪郭から外方に突出せず、その結果、包装容器の取り扱いの際に緩んだり 外れたりする危険のない方法でくぼませた包装容器を提供することにある。 本発明のさらに別の目的は、上記包装容器を製造するための素材を提供するこ とにある。 上記および他の目的は、本発明によれば、冒頭に述べたタイプの包装容器であ って、２つのほぼ真っすぐな垂直な折り線によって構成される側壁の角隅に二次 壁パネルを有し、これらの折り線が、パネルの上下端のところで、それぞれ、一 点に合流する対になった収束傾斜折り線に合流する包装容器によって達成される 。これにより、同じ容積の容器を製造するのに必要な包装材料の量を減らすこと ができる。 冒頭に述べたタイプの素材は、本発明によれば、より大きな長さ部分を通じて 真っ直ぐで平行な垂直折り線によって構成される壁パネルを有する。カートン素 材は上方部分、中間部分および下方部分を有するほぼ矩形の本体を含み、これら 各部分が１つまたはそれ以上のほぼ水平な切り込み線によって互いから分離され ている。矩形本体の上方部分はでき上がったカートンの折り込み頂部を構成する ための複数の切り込み線を含み、一方、矩形本体の下方部分はでき上がったカー トンの折り込み底部を構成するための複数の切り込み線を含む。矩形本体の中間 部分はでき上がったカートンの角隅で傾斜側壁を構成するための複数の切り込み 線を含む。各角隅の切り込み線は一点で交差する傾斜切り込み線を含む。これら の傾斜切り込み線は上下の部分に隣接して設けてある。 図面の簡単な説明 以下、本発明による包装容器および素材の好ましい実施例を特に添付図面を参 照しながら説明する。添付図面において： 第１図は、本発明による包装容器の第１実施例の素材を示す。 第２図は、本発明による包装容器の第１実施例を斜め上から見た斜視図である 。 第３図は、第２図の包装容器を下から見た斜視図である。 第４図は、第２図及び第３図による包装容器の側面図である。 第５図は、第２図及び第３図による包装容器の端面図である。 第６図は、第２図乃至第５図による包装容器の頂平面図である。 第７図は、本発明による包装容器の第２実施例の素材を示す。 第８図は、本発明による包装容器の第２実施例を斜め上から見た斜視図である 。 第９図は、第８図の包装容器を下から見た斜視図である。 好ましい実施例の説明 同様のタイプの従来知られた包装容器および素材と同様に、本発明による包装 容器および包装容器素材は、通常、たとえばミルク、ジュースのような液体食品 の包装に使用される。この場合、通常、たとえば、紙、プラスチック、アルミ箔 の複数の相互に積層した層からなる包装材料が使用される。代表的な包装用積層 材は、中央の比較的厚い繊維材あるいは紙の層からなり、この層のいずれかの面 が熱可塑性材料、たとえば、ポリエチレンの層で被覆してある。包装材料のガス バリヤ性を向上させるために、たとえば、アルミ箔のバリヤタイプの付加的な層 も含み、この付加的な層が熱可塑性材、たとえば、ポリエチレンの液密コーティ ングで覆われる。この層は、後に、容器の内容と接触する包装容器の内面となる 。したがって、包装用積層材およびその内面の両方が熱可塑性材料で覆われ、完 成した充填済みの包装容器に素材を二次形成する間に包装用積層材のヒートシー ルを可能とするように使用される。この例で使用されるヒートシール技術は、従 来の同様なタイプの包装容器を製造するのに使用される材料、方法および装置と 同様に、この技術分野では周知である。この点に関してさらに情報を得たければ 、たとえば、ＥＰ第１９３２４号（参考資料として本明細書に援用する）を参照 されたい。 このような包装容器素材１が包装材料ウェブ２の一部として第１図に示してあ る。包装容器素材１は、第２図乃至第６図に示すタイプの包装容器４に転換する ことを意図している。包装容器４は当初平らな包装材料の折り込み、ヒートシー ルによって製造される。素材１は形成しようとしている連続ウェブとして供給さ れ、米国特許第4,580,392号に一般的に記載されているように充填され、シール され、ウェブ２から切り離される。この米国特許は参考資料として本明細書に援 用する。この折り込み形成作業を容易にするために、包装容器素材１は或るパタ ーンの折り線を備えている。 所望の包装容器形状への折り込み形成を容易にするために、各包装容器素材１ は或るパターンの折り線を備えている。これらの折り線は、通常、折り込み線あ るいは切り込み線、すなわち、材料に設けた線形のくぼみからなっていてもよい が、ミシン目線あるいは他の公知タイプの材料弱化線からなるものであってもよ い。短い距離ならば、折り線が自然発生的であってもよい。折れ目は、たとえば 、予め作ってある折り込み線に沿って隣り合った部分を折り曲げることによって 直ちに生じる。包装容器素材１の各々は、２つの水平な折り線６、７によって、 ほぼ中央の壁領域８、上方端領域９、下方端領域１０に分かれる。水平折り線６ 、７はほぼ真っ直ぐであり、包装容器素材１の幅全体あるいはそのより大きな部 分を通じて平行に延びている。すなわち、原則として、包装材料ウェブ２の長手 方向縁１１間を横方向に延びている(第１図)。２つの水平方向折り線６、７間に 位置する壁領域８は、垂直方向折り線１４および傾斜折り線１５の助けによって 、多数の交互の一次壁パネル１６、二次壁パネル１７、より正確には各タイプず つ４つに分けられている。平らに置いた未シールの包装容器素材において、一次 壁パネル１６の１つは、包装容器素材１を最終包装容器へ二次成形するまで互い に連結されない２つの部分に分けられている。この場合、包装材料ウェブの両方 の長手方向縁１１が液密状態で長手方向シールパネル１８の助けによって互いに シールされる。第１図乃至第６図の実施例において、素材１から作った容器は矩 形の頂面、底面と、対向した幅の狭い側面と対向した幅の広い側面とを有する。 包装容器４および素材１の第１実施例において、二次折り線１９（第４図）が 対となって各二次壁パネル１７上で横方向に延びており、これは二次壁パネル１ ７を短い側面に連結した三角形部分を備えた細長い矩形部分に分けている。各二 次壁パネル１７は、こうして、２つの相互に平行な垂直方向の折り線１４によっ て構成される。これらの折り線１４は包装容器素材１の高さのうち大きな部分に 沿って延びている。好ましくは、垂直方向折り線１４は、折り線６、７間の距離 の半分よりも大きい長さを有する。この比率が容器の所望形状を与える。垂直方 向折り線１４は二次折り線１９、傾斜折り線１５と交差する。これらの傾斜折り 線１５は対となって収束し、点２０のところで合流する。この点２０は、第１図 乃至第６図の実施例では、それぞれ上下の水平方向折り線６、７のところに位置 する。 上下の端領域９、１０は多数の端壁パネルを含む。これらの端壁パネルは包装 容器の上下それぞれの端部２２、２３の折り込み、シールを可能とする。各端領 域９、１０は、多数のほぼ矩形の端パネル２４、多数のほぼ三角形の角隅パネル ２５および隣接のほぼ三角形の再折り込みパネル２６を含む。各端領域９、１０ は、包装容器素材１の全幅にわたって延びる細長い横方向シールパネル２７、２ ８によって、包装容器素材の横方向切断縁１２、１３のところで終わっている。 平らな包装容器素材１の完成した充填済みでシールした包装容器４への二次成 形は、第１図に示すように包装容器素材を形成する細長い包装材料ウェブ２で開 始する。第１プロセス段階は材料ウェブのチューブ形状への再折り込みあるいは 二次形成であり、その後、２つの長手方向縁１１が、長手方向シールパネル１８ を利用して、相互に結合されて液密のシールジョイントあるいはシールシームを 形成する。こうして形成した材料チューブを次に意図した内容物で満たし、その 後、それぞれ上下の横方向シールパネル２７、２８において横方向に平らに押し つぶし、シールし、チューブをクッション形状の連続した半製品に分ける。この 場合、ほぼ長手方向の垂直、傾斜折り線１４、１５において折り込みを開始する 意図をもってチューブの或る種の形成過程が生じる可能性がある。 相互の連続したクッション形状の包装容器素材は、横方向シールパネル２７、 ２８における横方向切断線によって互いから分離される。横方向シールパネル２ ７、２８はシールフィン２９、３０に転換される。こうして分離された、完全に 充填された包装容器素材はプロファイルドフラップまたはプレートの助けによっ て最終形成過程を受け、これらのフラップまたはプレートは包装容器を取り囲む ように形成され、その結果、容器内に収容された内容物を緩衝材として利用して 、フラップまたはプレートが包装容器に対して押し付けられ、折り線における最 終的な折り込みによって所望の最終形状を得ることができる。この場合、純粋な 幾何学的な理由のために或る種の余分な材料が生じ、この余分な材料は４つの角 隅フラップ３１に蓄積される。角隅フラップ３１は、後の別の作業において、平 らに圧迫され、折り下げられ、第２、３図に示すように、包装容器の外面にシー ルされる。 第２図乃至第６図は、第１図の包装容器素材を折り込み、シールによってどの ようにして最終包装容器４に二次成形するかを示している。これらの図から、各 それぞれの端領域９、１０を形成する種々のパネル２４−２８を利用してどのよ うにほぼ平らな端部分２２、２３を形成するかが明らかであろう。シールパネル ２７、２８は端部分２２、２３にわたって延びるシールフィン２９、３０を形成 し、端パネル２４は一緒に端部分２２、２３の平らな表面の主要部分を形成する 。三角形角隅パネル２５は、再折り込みパネル２６と一緒に、三角形の平らに押 圧された角隅フラップ３１を形成し、これらの角隅フラップ３１は矩形頂面の短 い側縁に沿ってヒンジ結合されており、公知の要領によって包装容器の外面に向 かって折り下げられ、シールされる。より正確には、角隅フラップ３１は、包装 容器の上方端部２２のところで、折り下げられ、包装容器の一次壁パネル１６の 短い方の２つにシールされる。角隅フラップ３１は、包装容器の下方端部のとこ ろで、矩形底面の短い側縁に沿って折り返され、包装容器の底面にシールされる 。これらの図からは、長手方向シールパネル１８がいかにして包装容器上で垂直 方向に延び、１つの一次壁パネル１６を２つの部分に分けると共に包装容器の２ つの横方向シールフィン２９、３０まで延びるシールシーム３２を形成するかも 明らかとなる。 本発明による包装容器の第２実施例において（第７図乃至第９図）、素材３か ら製造した容器はほぼ等しい長さを有する正方形の頂面、底面を有する。包装容 器素材３は２つの水平方向折り線６、７を有し、これらの折り線は素材を中央壁 領域８、上方端領域９、下方端領域１０に分けている。素材３は長手方向縁１１ と横方向縁１２、１３とを有する。中央壁領域８は、垂直折り線１４と傾斜折り 線１５によって、４つの一次壁パネル１６と４つの二次壁パネル１７とに分けら れている。この第２実施例（第７図乃至第９図）における折り線の配置は、第１ 実施例（第１図乃至第６図）における折り線の配置とほぼ同じであるが、次の点 で異なる。すなわち、二次折り線１９は第２実施例では省略されているのである 。これは、二次壁パネルが第１実施例の二次壁パネルよりももっと幅が狭く、成 形が容易だからである。別の差異は、点２０（第８図）が水平折り線６、７から 隔たっており、傾斜折り線１５が点２０と交差しているということである。垂直 方向の角隅折り線２１が、各角隅のところで、点２０とそれぞれの水平折り線と の間に延びている。 包装容器の図示された第２実施例（第７図乃至第９図）は切妻屋根式の上方端 部２２を有する。この実施例においては、素材３は、通常、材料ウェブから分離 されてから容器に形成され、各素材に対して個別に二次成形が行われる。最初に 説明したタイプの包装容器素材と同様に、形成作業は、包装容器素材３を、その 長手方向縁１１をシール領域１８において互いにシールすることによってチュー ブ形状へ二次成形することによって開始される。第９図に示すように、その後、 下方端領域１０を形成する種々のパネルを、図示の折り線を利用して、平らで液 密シールした端部２３すなわち底部に二次成形することで底部形成が行われる。 第１図乃至第６図の実施例と同様に、ここで生じる余分な材料は角隅フラップと なるが、この実施例では、両方の端パネル２４の下に折り込まれ、その結果、第 ９図では見えない。下方横方向シールパネル２８はシールフィン３０を形成する のに利用される。シールフィンは包装容器の底部に衝合させられる。この形成作 業で、包装容器素材３を上方に開いた包装容器に転換する。このタイプの容器を 意図した内容物で満たしてから、頂部を形成して閉じる。 充填後、包装容器の切妻屋根形の上方端部２２を閉じ、シールする。これは底 部形成過程に用いた方法に対応する方法で行われる。すなわち、両方の端パネル ２４を、角隅パネル２５を同時に内側に折り込んでいるときに互いに向かってつ ぶし、端パネル２４の端の下にパネル２６を折り込む。次いで、上方の横方向シ ールパネル２７を用いてパネル２４、２５、２６を互いに液密シールし、上向き に突出するシールフィン２９を形成する。それによって、包装容器が完全に仕上 がり、通常は、これ以上の形成作業は行われない。この包装容器では、二次壁パ ネル１７の幅がかなり小さくて、平らな包装容器素材３のチューブ形状への二次 成形に関連して所望の形態が自動的に得られるからである。しかしながら、必要 があるならば、適当な形状のフラップあるいは他のツールの助けによって外側形 成処理作業をここで行ってもよい。もちろん、二次折り線はこの実施例でも生じ 、形成作業を容易にすることができる。 第１、７図の両方の実施例における包装容器本体は、垂直折り線１４および傾 斜折り線１５によって、４つの一次壁パネル１６と４つの二次壁パネル１７に分 けられ、その結果、より大きい高さ部分を通じて、包装容器に八角形の形態を与 え、その横断面積は包装容器の２つの実施例、それぞれの上下の端部分２２、 ２３のところの横断面積よりも大きくなる。この差異は特に第６図から明らかで ある。垂直方向で相互に平行な折り線１４により、一次壁パネル１６と二次壁パ ネル１７がより大きい長さ方向部分にわたって同じ幅を有することになり、これ により、壁パネルの中央部分が相互に平行で平らな壁部分からなることになる。 第１図乃至第６図の実施例において、二次壁パネル１７は、容器４の幅の狭い側 壁上の一次壁パネル１６の幅とほぼ同じ幅を有する。これは、最大容積を与え、 包装容器に、開いて注ぐときに包装容器の把持を容易にする適切な割合を与える 。 傾斜折り線１５および二次壁パネル１７の二等辺三角形のテーパ付き端部の助 けによって、包装容器のほぼ八角形の中央部が、端部２２、２３の形態に対応す る矩形横断面形状に徐々に収束する。この場合、二次壁パネル１７の三角形端部 は、二次壁パネル１７の垂直方向に延びる矩形部分に関していくぶん外方へ傾斜 することになる。この折り込みは二次折り線１９（適用できる場合）によって容 易に行える。これに対応して、一次壁パネル１６の上下の部分は、上記の壁パネ ルの中央部分によって決定される包装容器の外側輪郭からいくぶん内方へ傾斜す ることになる。これを容易にするために、当然、二次折り線１９に対応する横方 向の折り線を備えた一次壁パネルを設け、幅の狭い一次壁パネル１６の上部のう ちの２つ（第２図）において、これを用いて横向きの角隅フラップ３１を固着し することも考えられる。フラップの高さ（垂直方向長さ）は二次壁パネル１７の 三角形部分の高さにほぼ同じか、それよりもやや小さい。この場合、角隅パネル ３１は、包装容器の外面に向かって折り下げ、上記一次壁パネル１６の上部にシ ールしたときに、包装容器の幅を増大させることがなく、その代わりに、上記一 次壁パネル１６の中央部の仮想垂直方向延長部の内側に位置することになる。そ れによって、角隅パネル３１は、包装容器の輸送、取り扱い時に、たとえば、公 知タイプのグループ輸送カートンあるいはパッケージ内に緊密に複数の包装容器 を置く場合などに保護されることになる。 壁パネルがほとんど相互に平行で平らな壁部分からなるという事実は、いわゆ るグループ輸送パッケージ、すなわち、比較的低い壁部分を備える紙あるいはプ ラスチックのトレイに包装容器を置く際に有利である。その理由は、本発明によ る包装容器においては、このようなトレイに積み重ねたときに、包装容器の平ら で平行な壁部分１６が包装容器の高さ方向のかなりの部分にわたって互いに衝合 し、これがグループ輸送パッケージに相互支えを与え、個々の包装容器がひっく り返ったり、互いに関して変位したりするリスクを減らすことになるからである 。平らな壁部分が包装容器の下端に向かって比較的大きな距離延びているので、 比較的低い壁部分を備えたトレイ形状のグループ輸送容器を使用することができ る。原則として、壁部分が容器の平らな壁部分の下端よりもやや上まで延びてい れば充分である。 対応する壁部分が包装容器の全高にわたって分布した均一な弯曲を有する従来 タイプの包装容器では、この支持安定化機能は損なわれ、その結果、グループ輸 送容器は、かなり高い高さで、それが運ぶ包装容器の高さの半分よりもいくぶん 上方に延びていると好ましい壁を備えていなければならない。この設計、構造を 使用しても、平らで相互に衝合する壁部分が存在しないために包装容器が変位あ るいは摺動し、輸送あるいは取り扱われているときに衝撃や振動でグループ輸送 容器内で傾斜することになるので、詰めたトレイの安定性は低下する。最後に、 本発明による包装容器はオプションの任意公知タイプの開口装置３３を備えてい てもよい。 第７図乃至第９図から明らかなように、二次壁パネル１７の端部を構成する傾 斜折り線１５を含む二次壁パネル１７は水平折り線６、７まで延びておらず、２ つのそれぞれの水平折り線６、７から隔たった点２０のところで交差する。垂直 方向に延びる角隅折り線２１は点２０とそれぞれ頂底の角隅を相互に連結してい る。それによって、二次壁パネル１７は、このタイプの包装容器において、前記 の実施例におけるよりもやや短く、二次壁パネル１７の幅も短いので、包装容器 本体は異なった外観のものとなる。ほぼ平らで平行な壁部分を備えた中央中間部 分もこの実施例で見出されるべきであるが、包装容器本体の中央部分（八角形横 断面）を矩形端部２２、２３と連結している傾斜壁部分はやや弯曲する、すなわ ち、凹面となる。このタイプの包装容器は、４つの平らな側壁を備えた従来の包 装容器と比べて、利用される包装材料の面積と比較した容積の点で、やや有利で ある。さらに、包装容器は異なったプロファイルのものとなり、これが容易に区 別することができると共に特定の製品タイプを識別する輸送手段として使用する ことを可能とする。 素材および包装容器に本発明による形態構造を与えることによって、従来の製 造技術を用いて或るパターンの折り線を備えた平らな素材を包装容器に二次形成 あるいは転換することができる。このようにしてできた包装容器は、同様のタイ プの従来公知の包装容器に比べて、使用された包装材料の表面積に関してより大 きな体積の内容物を収容することができる。包装容器はほぼ垂直で平らな壁を備 える中央部分で八角形の横断面を有することになる。その結果、包装容器は明確 な輪郭を有し、取り扱い簡単で、グループ輸送容器またはカートンに包装容器を コンパクトに詰めることができる。 包装容器素材および包装容器それ自体の本発明による設計、形成の結果として 、多数の利点を得ることができる。実際にパック容積と消費材料面積との間の有 利な関係に固有の向上した経済性により、所与の容積の容器を形成するのに使用 される材料の量をかなり節減することができる。本発明によれば、たとえば１０ ００ｍｌの容積を有する容器を製造したときに材料を、同じ容積の容器を作るの に従来必要であったよりも８％少なくすることができた。また、本包装容器が消 費者が掴みやすくかつ使用しやすくなると同時に異なった区別できる外観を有す るということに注目することもきわめて重要である。もっばら真っ直ぐな（ただ し、相互に傾斜している）垂直、傾斜折り線による設計、形成の結果として、比 較的大きくて平らで平行な壁面を実現することができる。これらの壁面は、包装 容器そのものの取り扱いが容易になると同時に、包装容器をグループ輸送容器に 詰める際に優れた積重能力を保つことができる。基本的に従来公知なものと同じ 方法および装置、類似したタイプの包装容器を用いて包装容器を製造することが できるので、費用のかかる大掛かりな再設計、改造あるいは使用する機械類の改 造を行うことなくこのタイプの包装容器への変換を実行することができる。 本発明は、添付の請求の範囲および精神から逸脱することなくさらに変更可能 である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，Ｓ Ｚ，ＵＧ)，ＵＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ， ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，Ｇ Ｅ，ＨＵ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ， ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，Ｐ Ｌ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ (72)発明者 モランディ マウロ イタリー国 イー41100 モデナ ヴィア フランクリン 19

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．複数の側壁パネルと、頂部と、底部とを含み、側壁パネルは頂部と底部との 間に延び、かつ、二次壁パネルを含み、各二次壁パネルが、それぞれ頂部及び底 部から間隔を隔てた端を有する一対の垂直折り線およびこれら垂直折り線の端か ら延びており、それぞれ頂部、底部に向かって収束する一対の傾斜折り線によっ て構成されていることを特徴とする包装容器。 ２．前記傾斜折り線が容器の頂部および底部に位置する一点で交差することを特 徴とする請求の範囲第１項記載の包装容器。 ３．前記傾斜折り線が容器の頂部および底部から間隔を隔てた一点で交差するこ とを特徴とする請求の範囲第１項記載の包装容器。 ４．垂直折り線がほぼ平行であることを特徴とする請求の範囲第１項記載の包装 容器。 ５．頂部および底部が矩形であり、一対の幅の狭い側壁パネルと、一対の幅の広 い側壁パネルとを有し、二次壁パネルの幅が幅の狭い一次壁パネルとほぼ同じ幅 を有することを特徴とする請求の範囲第４項記載の包装容器。 ６．頂部が矩形の頂部の各端で幅の狭い一次側壁パネルと重なっている下方に折 り曲げた角隅フラップを含むことを特徴とする請求の範囲第５項記載の包装容器 。 ７．各二次壁パネルが、それぞれの対の垂直折り線の間に形成された細長い矩形 部分を含み、それらの短い側縁に三角形部分が連結していることを特徴とする請 求の範囲第４項記載の包装容器。 ８．三角形部分が下向きに折り曲げた角隅フラップとほぼ同じ高さを有すること を特徴とする請求の範囲第７項記載の包装容器。 ９．二次壁パネルの垂直折り線間で横方向に延びる折り線を含むことを特徴とす る請求の範囲第４項記載の包装容器。 10．頂部および底部が正方形であり、頂部が切妻屋根の形状に配置されているこ とを特徴とする請求の範囲第４項記載の包装容器。 11．二次側壁パネルの矩形部分がほぼ平らであることを特徴とする請求の範囲第 8項記載の包装容器。 12．容器の頂面及び底面に対応する上方及び下方の水平方向折り線と、一次側壁 パネルと、複数の二次側壁パネルとを有する包装用積層材からなる包装容器用素 材であり、二次側壁パネルが、上下の水平方向折り線から間隔を隔てた端を有す る対の平行な垂直折り線によって構成されており、二次側壁パネルが一次側壁パ ネル間に介在されていることを特徴とする素材。 13．二次壁パネルが三角形の端部を含むことを特徴とする請求の範囲第１２項記 載の素材。 14．三角形端部が一点で交差する傾斜折り線によって構成されており、この点が 水平折り線から隔たっていることを特徴とする請求の範囲第１３項記載の素材。 15．三角形端部が或る点で交差する傾斜折り線によって構成されており、この点 が上下の水平折り線のところにあることを特徴とする請求の範囲第１３項記載の 素材。 16．各二次壁パネルが中央のほぼ矩形の部分に分けられ、三角形端部において、 横方向に延びる折り線によって二次側壁パネルの垂直折り線と相互連結している ことを特徴とする請求の範囲第１３項記載の素材。 17．４つの隣り合った平行な垂直折り線の間の互いの離がほぼ等しいことを特徴 とする請求の範囲第１２項記載の素材。 18．二次側壁パネル間の距離がほぼ等しいことを特徴とする請求の範囲第１２項 記載の素材。 19．前記平行な垂直折り線の長さが上下の水平折り線間の距離の０．５倍より大 きいことを特徴とする請求の範囲第１２項記載の素材。 20．折り線が包装用積層材に設けた切り込み線で形成してあることを特徴とする 請求の範囲第１２項記載の素材。