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JP2000295834A - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置

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Publication number
JP2000295834A
JP2000295834A JP11097783A JP9778399A JP2000295834A JP 2000295834 A JP2000295834 A JP 2000295834A JP 11097783 A JP11097783 A JP 11097783A JP 9778399 A JP9778399 A JP 9778399A JP 2000295834 A JP2000295834 A JP 2000295834A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
signal
overvoltage
circuit
gate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11097783A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeo Koyama
建夫 小山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP11097783A priority Critical patent/JP2000295834A/ja
Publication of JP2000295834A publication Critical patent/JP2000295834A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、スナバコンデンサ容量を低減で
き、小型軽量化を図る。 【解決手段】 ゲート電圧検出部10がゲートGのゲー
ト電圧を検出し、素子電圧検出部20が素子電圧Vceを
検出し、過電圧検出用比較器22が、この素子電圧Vce
とピーク値検出回路18に記憶されたオフ時の素子電圧
とを比較し、検出された素子電圧Vceがオフ時の素子電
圧Vceを超えたとき、過電圧の発生を検出する。これに
より、信号保持回路23、第1AND回路24、第1電
圧印加部40、パルス発生部50及び第2電圧印加部6
0では、ターンオフ検出部16によりターンオフが検出
されると、IGBT1のゲートGに低電圧のオン信号を
供給し、過電圧検出用比較器22により過電圧が検出さ
れると、低電圧のオン信号の供給を停止する。このよう
に、ターンオフ時にIGBT1を半ばオン状態にしてd
V/dtをCRD型スナバ回路S1とは別に抑制する電
力変換装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の電力用スイ
ッチング素子を備えた電力変換装置に係り、特に、ター
ンオフ時の過電圧を抑制しつつ、スナバ回路のコンデン
サ容量を低減でき、小型化を図り得る電力変換装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、インバータやコンバータ等の電
力変換装置には、電力用スイッチング素子として、パワ
ーMOSFET、IGBT(絶縁ゲート型バイポーラト
ランジスタ)、SIT(静電誘導トランジスタ)又はI
EGT(電子注入促進型トランジスタ)等のMOSゲー
ト入力型の半導体素子が用いられている。
【0003】この種の半導体素子は、スイッチング時間
の高速化などの利点のほか、ゲート信号の制御により、
比較的容易にスイッチング状態を変更可能であるという
利点を有する。
【0004】また、この種の半導体素子は、ターンオフ
時に印加される過電圧や電圧上昇率dVce/dtからの
保護を図るため、任意に設計可能なスナバ容量値を有す
るCRD型スナバ回路又はクランプ型スナバ回路が用い
られている。なお、一般に、CRDスナバ回路は小容量
の変換器や電力素子の直列接続時等に使用され、クラン
プ型スナバ回路は中容量の変換器に使用される。
【0005】図13は係るCRD型スナバ回路が上・下
アームの主回路に適用された電力変換装置の構成を示す
回路図である。図14はクランプ型スナバ回路が上・下
アームの主回路に適用された電力変換装置の構成を示す
回路図である。
【0006】各スナバ回路が適用される共通の主回路と
しては、例えば上側アームが、正側電源Ea1と正側ス
イッチSa1及び負側電源Eb1と負側スイッチSb1
を有して両スイッチSa1,Sb1に与えられるゲート
パルスGPに応じて正又は負のゲート電圧をゲート抵抗
Rg1を介してゲートGに印加するゲート駆動回路と、
ゲート駆動回路に印加されたゲート電圧に応じてオン/
オフ状態をとるMOSゲート入力型の主スイッチング素
子IGBT1と、主スイッチング素子IGBT1のコレ
クタC−エミッタE間に逆並列接続された還流ダイオー
ドDf1とから構成されている。
【0007】一方、下側アームは上側アームと同様に構
成されている。上側アームの主スイッチング素子IGB
T1のエミッタEは、下側アームの主スイッチング素子
IGBT2のコレクタCに接続されている。
【0008】ここで、CRD型スナバ回路は、図13に
示すように、各主スイッチング素子IGBT1,2に対
し、夫々スナバ用のダイオードD1,D2とスナバ用の
コンデンサC1,C2との直列回路が並列に接続され、
且つスナバ用の抵抗R1,R2が夫々ダイオードD1,
D2に並列に接続されている。
【0009】このCRD型スナバ回路は、ターンオフ
時、配線インダクタンスに貯えられたエネルギーが排出
され、回路電圧以上の瞬間的な過電圧が主スイッチング
素子IGBT1に印加されるとき、コンデンサC1,C
2に電荷が蓄積(過充電)されることにより、過電圧を
抑制する機能をもっている。この動作は、ターンオフ毎
に発生する。但し、抵抗R1,R2の発熱が大きいとい
う欠点を持っている。
【0010】一方、クランプ型スナバ回路は、図14に
示すように、各主スイッチング素子IGBT1,2に対
し、夫々スナバ用のコンデンサC1,C2とスナバ用の
ダイオードD1,D2との直列回路が並列に接続され、
スナバ用の抵抗R1,R2の一端がコンデンサC1,C
2とダイオードD1,D2との間に接続され、抵抗R
1,R2の他端が他方のIGBT2,1のエミッタ側又
はコレクタ側に接続されている。
【0011】すなわち、クランプ型スナバ回路は、コン
デンサC1,C2がたすき掛けに配線され、予め回路電
圧までコンデンサC1,C2が充電される構成を有して
おり、ターンオフ時、過電圧が主スイッチング素子IG
BT1,2に印加されるとき、コンデンサC1,C2に
電荷が蓄積(過充電)されることにより、過電圧をクラ
ンプする機能をもっている。この動作は、ターンオフ毎
に発生する。
【0012】係るクランプ型スナバ回路は、損失エネル
ギーが電荷の過充電分に対応するので、非充電型スナバ
回路に比べて損失エネルギーが小さいという利点をも
つ。
【0013】図15は図13に示すスナバ付の主回路を
直列接続し、且つ各主スイッチング素子IGBT1,2
に並列に分圧抵抗Rb1,Rb2,…,Rbjを接続し
てなる電力変換装置の構成を示している。
【0014】ところで、これら電力変換装置は、高耐圧
の主スイッチング素子IGBT1,2を用いるとき又は
複数の主スイッチング素子IGBT1,2を直列接続し
たとき、主スイッチング素子IGBT1,2の大型化と
いった物理的な要因により、必然的に主回路の配線長を
長くさせ、配線インダクタンスLなどを増大させる傾向
がある。
【0015】主回路の配線インダクタンスLの増大は、
ターンオフ時の過電圧を増大させ、主スイッチング素子
IGBT1,2に多大な電気的ストレスをもたらす。従
って、電気的ストレスの緩和や、主スイッチング素子I
GBT1,2の直列接続時に各素子の特性差(蓄積時間
差)を埋めて電圧分担を平均化させる観点から、素子電
圧の上昇率dVce/dtを抑制させる必要がある。
【0016】dVce/dtを抑制する際には、一般的
に、CRD型スナバ回路が主スイッチング素子IGBT
1,2に近接して取付けられる。このとき、スナバコン
デンサC1,C2の容量と容積は、主回路インダクタン
スの大きさと使用電圧により決定される。よって、抑制
するdVce/dtの傾きの増加に伴い、大きいスナバコ
ンデンサ容量を必要とする。このため、CRD型スナバ
回路が大型化され、ひいては電力変換装置を大型重量化
させてしまう。
【0017】一方、クランプ型スナバ回路は、比較的大
きいdVce/dtをもつ主スイッチング素子IGBT
1,2において、過電圧のみを抑制する主回路に適用さ
れる。このクランプ型スナバ回路は、スナバコンデンサ
容量を小さく設定可能であり、過電圧やEMI(電磁障
害)の抑制効果が高い。しかし、クランプ型スナバ回路
は、図14から判るように、主スイッチング素子IGB
T1,2の直列接続には、クランプ電位を得ることが難
しく採用できない。
【0018】また、クランプ型スナバ回路は、たすき掛
けの配線のため、1アームが2個以上の主スイッチング
素子IGBT1,2を直列接続した回路には適用不可能
となっている。
【0019】従って、図15に示すように、多数の主ス
イッチング素子IGBT1〜IGBTjが直列接続され
た高電圧用の電力変換装置では、使用可能な低損失のス
ナバ回路が存在せず、その結果、損失の大きいCRD型
スナバが使用されている。
【0020】しかしながら、電力変換装置は、競争力又
はコストの観点などから、小型軽量化が要請されてい
る。特に、複数の主スイッチング素子IGBT1,2を
直列接続した高耐圧の電力変換装置では、小形軽量化の
強い要請がある。
【0021】従って、高電圧用の電力変換装置では、主
スイッチング素子IGBT1,2を直列接続でき、且つ
クランプ型スナバ回路と同程度に過電圧の抑制能力を有
するスナバ回路方式が望まれている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように従
来の電力変換装置では、高耐圧の主スイッチング素子I
GBT1,2を用いる場合、ターンオフ時に高い過電圧
を発生する一方、小さいコンデンサ容量のスナバ回路が
無いことから、大容量のスナバ回路が取付けられて大型
重量化してしまう。
【0023】特に、3つ以上の主スイッチング素子IG
BT1〜IGBTjが直列接続される場合、コンデンサ
容量を小さくし得るクランプ型スナバ回路が適用不可の
ため、小型軽量化の実現が極めて困難となっている。
【0024】本発明は上記実情を考慮してなされたもの
で、スナバコンデンサ容量を低減でき、小型軽量化を図
り得る電力変換装置を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】請求項1に対応する発明
は、コレクタ端子、エミッタ端子及びゲート端子を有す
るMOSゲート入力型のスイッチング素子と、前記コレ
クタ端子と前記エミッタ端子との間に設けられ、ターン
オフのときのdV/dtの抑制に要する容量よりも低い
容量のCRD型スナバ回路と、前記ゲート端子にオン信
号又はオフ信号を与えるゲート駆動回路とを備えた電力
変換装置であって、前記ゲート端子に与えられるオン信
号及びオフ信号を検出するためのオン/オフ検出手段
と、前記コレクタ端子と前記エミッタ端子との間の素子
電圧を検出するための素子電圧検出手段と、前記素子電
圧検出手段により検出された素子電圧と所定電圧とを比
較し、前記素子電圧が前記所定電圧を超えたとき、過電
圧の発生を検出する過電圧検出手段と、前記オン/オフ
検出手段により前記オン信号から前記オフ信号への変化
が検出されると、前記ゲート端子に前記オン信号よりも
低電圧のオン信号を供給し、前記過電圧検出手段により
過電圧が検出されると、前記低電圧のオン信号の供給を
停止するdV/dt抑制手段とを備えた電力変換装置で
ある。
【0026】また、請求項2に対応する発明は、請求項
1に対応する電力変換装置において、前記オン/オフ検
出手段及び前記dV/dt抑制手段に代えて、前記過電
圧検出手段により過電圧が検出されるとき、前記ゲート
端子に前記オン信号よりも低電圧のオン信号を供給する
過電圧クランプ手段を備えた電力変換装置である。
【0027】さらに、請求項3に対応する発明は、請求
項1又は請求項2に対応する電力変換装置において、前
記ゲート駆動回路としては、前記オフ信号として、オン
信号の絶対値よりも高い値の絶対値をもつ負電位を前記
ゲート端子に与える電力変換装置である。
【0028】また、請求項4に対応する発明は、請求項
1に対応する電力変換装置において、前記過電圧検出手
段により過電圧が検出されるとき、前記ゲート端子に前
記低電圧のオン信号を供給する過電圧抑制手段を備えた
電力変換装置である。
【0029】さらに、請求項5に対応する発明は、コレ
クタ端子、エミッタ端子及びゲート端子を有するMOS
ゲート入力型のスイッチング素子と、前記コレクタ端子
と前記エミッタ端子との間に設けられ、ターンオフのと
きのdV/dtの抑制に要する容量よりも低い容量のC
RD型スナバ回路と、正電位のオン信号又は前記オン信
号の絶対値よりも高い値の絶対値をもつ負電位のオフ信
号を前記ゲート端子に与えるゲート駆動回路とを備えた
複数のアーム構造が前記スイッチング素子を互いに直列
接続するように配置された電力変換装置であって、前記
各アーム構造としては、前記コレクタ端子と前記エミッ
タ端子との間の素子電圧を検出するための素子電圧検出
手段と、前記素子電圧検出手段により検出された素子電
圧と所定電圧とを比較し、前記検出された素子電圧が前
記所定電圧を超えたとき、過電圧の発生を検出する過電
圧検出手段と、前記過電圧検出手段により過電圧が検出
されるとき、前記ゲート端子に前記オン信号よりも低電
圧のオン信号を供給する過電圧抑制手段とを備えた電力
変換装置である。
【0030】(作用)従って、請求項1に対応する発明
は以上のような手段を講じたことにより、オン/オフ検
出手段が、ゲート端子に与えられるオン信号及びオフ信
号を検出し、素子電圧検出手段が、コレクタ端子とエミ
ッタ端子との間の素子電圧を検出し、過電圧検出手段
が、素子電圧検出手段により検出された素子電圧と所定
電圧とを比較し、素子電圧が所定電圧を超えたとき、過
電圧の発生を検出し、dV/dt抑制手段が、オン/オ
フ検出手段によりオン信号からオフ信号への変化が検出
されると、ゲート端子にオン信号よりも低電圧のオン信
号を供給し、過電圧検出手段により過電圧が検出される
と、低電圧のオン信号の供給を停止することにより、タ
ーンオフ時にスイッチング素子を半ばオン状態にしてd
V/dtをCRD型スナバ回路とは別に抑制するので、
小さなスナバ容量値でソフトな遮断と過電圧の抑制とを
実現でき、よって、スナバコンデンサ容量を低減でき、
小型軽量化を図ることができる。
【0031】また、請求項2に対応する発明は、オン/
オフ検出手段及びdV/dt抑制手段に代えて、過電圧
クランプ手段が、過電圧検出手段により過電圧が検出さ
れるとき、ゲート端子にオン信号よりも低電圧のオン信
号を供給するので、dV/dtの抑制ではなく、過電圧
のクランプをクランプすることにより、請求項1に対応
する作用と同様の作用を奏することができる。
【0032】さらに、請求項3に対応する発明は、ゲー
ト駆動回路としては、オフ信号として、オン信号の絶対
値よりも高い値の絶対値をもつ負電位をゲート端子に与
えるので、請求項1又は請求項2に対応する作用に加
え、通常の電力用スイッチング素子を単相あるいは3相
ブリッジ構成とした場合に、他の相との遅れ時間を整合
でき、デッドタイムを最短化させて、歪みの少ない出力
波形を得ることができる。
【0033】また、請求項4に対応する発明は、過電圧
検出手段により過電圧が検出されるとき、ゲート端子に
低電圧のオン信号を供給する過電圧抑制手段を付加した
ので、請求項1に対応する作用に加え、過電圧をクラン
プすることができる。
【0034】さらに、請求項5に対応する発明は、請求
項2に対応する請求項3と同様の構成をもつ各アーム構
造がスイッチング素子を互いに直列接続するように配置
されたので、請求項2に対応する請求項3と同様の作用
に加え、電圧駆動のゲート駆動回路の駆動で蓄積時間を
通常の1/nに短縮すると共に、各スイッチング素子の
蓄積時間の差異による遅れ時間を最小化させて、各スイ
ッチング素子に印加される電圧分担を均等にできるの
で、スイッチング素子を直列接続した構成においても、
従来と異なり、CRD型スナバ回路を用いて、クランプ
型スナバを適用した場合と同様に過電圧を抑制すること
ができる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施形態につい
て図面を参照して説明する。 (第1の実施形態)図1は本発明の第1の実施形態に係
る電力変換装置における主回路の1アーム単位の構成を
示す回路図であり、図13〜図15と同一部分には同一
符号を付してその詳しい説明は省略し、ここでは異なる
部分について主に述べる。なお、以下の各実施形態も同
様にして重複した説明を省略する。また、C1,R1,
D1からなるCRD型スナバ回路S1は、後述する本発
明方式によりdVce/dtが抑制されるので、符号は従
来と同一であるものの従来よりも低いコンデンサ容量で
設計されている。
【0036】本実施形態は、ターンオフ時に電圧上昇率
dVce/dtの抑制により過電圧の抑制を図るものであ
り、具体的には図1に示すように、ゲート電圧検出部1
0、オンオフ検出用比較器14、ターンオフ検出部1
6、ターンオン検出部17、ピーク値検出回路18、素
子電圧検出部20、過電圧検出用比較器22、信号保持
回路23、第1AND回路24、検出制御部30、オフ
期間検出用比較器33、第1電圧印加部40、パルス発
生部50、第2電圧印加部60を備えている。
【0037】ここで、ゲート電圧検出部10は、ゲート
G−エミッタE間の電圧を検出してオンオフ検出用比較
器14及び検出制御部30に出力するためのものであ
り、具体的には、ゲートG−エミッタE間で互いに直列
接続された2つの抵抗11,12と、両抵抗R11,R
12間の電圧を増幅してオンオフ検出用比較器14及び
検出制御部30に出力するバッファアンプ13とが使用
されている。
【0038】オンオフ検出用比較器14は、ゲート電圧
検出部10による検出結果からオン/オフ状態を検出し
てターンオフ検出部16及びターンオン検出部17に出
力するものであり、具体的には、基準電源15との比較
により出力を生じてターンオフ検出部16及びターンオ
ン検出部17に与える機能をもっている。なお、オンオ
フ検出用比較器14は、出力がデジタル処理される関係
上、出力側に図示しないダイオードが順方向に挿入さ
れ、オフ時の出力が零電位とされている(オン時の出力
は正電位である)。また、この図示しないダイオード
は、本明細書中の他の全ての比較器22,33に関して
も同様に挿入されている。
【0039】ターンオフ検出部16は、オンオフ検出用
比較器14の出力がターンオフした時にパルス信号を発
生して信号保持回路23に与えるものである。
【0040】ターンオン検出部17は、オンオフ検出用
比較器14の出力がターンオンした時にパルス信号を発
生してピーク値検出回路18に与えるものである。
【0041】素子電圧検出部20は、主スイッチング素
子IGBT1の素子電圧Vceを検出してピーク値検出回
路18、過電圧検出用比較器22及び検出制御部30に
出力するものであり、具体的にはCRD型スナバ回路S
1に並列接続された2つの直列抵抗Rb1,Rb2と、
両抵抗Rb1,Rb2間の電圧を増幅してピーク値検出
回路18、過電圧検出用比較器22及び検出制御部30
に出力するバッファアンプ21とが使用されている。
【0042】ピーク値検出回路18は、ターンオン検出
部16のパルス信号をスイッチ18aに受けたとき、素
子電圧検出部20から出力された素子電圧Vceのピーク
値(オフ時の素子電圧)を検出するものであり、スイッ
チ18aとコンデンサ18bとの並列回路に接続されて
いる。
【0043】過電圧検出用比較器22は、素子電圧検出
部20の出力とピーク値検出回路18の出力とを比較
し、素子電圧検出部20の出力がピーク値検出回路18
の出力を越えるとき、零電位の信号を信号保持回路23
に送出するものである。
【0044】信号保持回路23は、ターンオフ開始から
最初にオフ時の素子電圧に到達するまでの期間を検出す
るためのものであり、具体的には、ターンオフ検出部1
6のパルス信号により出力信号を正電位側に移行させ、
過電圧検出用比較器22の出力が零電位に移行すると、
出力信号を零電位に移行させてその出力信号を保持して
第1AND回路24に与えるものである。
【0045】検出制御部30は、過電圧検出用比較器2
2よりも後段に設けられ、ゲート電圧検出部10の検出
結果がオン状態を示すときに素子電圧検出部20の出力
側をオフ期間検出用比較器33の入力側から分離し、ゲ
ート電圧検出部10の検出結果がオフ状態を示すときに
素子電圧検出部20の出力側をオフ期間検出用比較器2
2の入力側に接続するものであり、具体的には、ゲート
電圧検出部10の検出電圧を反転させる反転回路31
と、反転回路31の出力に応じて素子電圧検出部20と
その後段のオフ期間検出用比較器33とを分離(開放)
/接続するスイッチ32とを備えている。
【0046】オフ期間検出用比較器33は、検出制御部
30を通過した素子電圧検出部20の出力(素子電圧V
ce)と基準電源34による基準電圧とを比較し、素子電
圧Vceが基準電圧を越えたとき、正電位の出力信号を第
1AND回路24に与えるものである。
【0047】第1AND回路24は、信号保持回路23
の出力とオフ期間検出用比較器33の出力との論理積を
とって第1電圧印加部40及びパルス発生部50に出力
するものである。
【0048】第1電圧印加部40は、第1AND回路2
4の出力に従ってゲート端子Gに正電圧を印加するもの
であり、具体的には、ゲート駆動回路の正側スイッチE
a1に並列接続された抵抗41及びスイッチ42からな
る直列回路から構成されている。
【0049】パルス発生部50は、所定周期のパルス列
を発生し、第1AND回路24の出力期間中に当該パル
ス列を第2電圧印加部60に与えるものであり、具体的
には、起動部51、パルス数カウンタ52、ボリューム
53、V/F変換回路54、設定スイッチ55、第2A
ND回路56を備えている。
【0050】起動部51は、第1AND回路24の出力
が零電位から正電位側に変化したとき、パルス数カウン
タ52に設定スイッチ55の設定値をプリセットさせる
ものである。
【0051】パルス数カウンタ52は、V/F変換回路
54から受けるクロック信号をカウントし、カウント結
果(F)を設定スイッチ53の設定内容(n)に応じて
第2AND回路56に出力(F/n)するものであり、
例えばF/n分周器が使用可能となっている。
【0052】ボリューム53は、予め設定された電圧V
をV/F変換回路54に与えるためのものであり、例え
ば電源に接続された可変抵抗などが使用可能となってい
る。なお、ボリューム53の設定電圧Vは、スナバ回路
S1による吸収分を差し引いた後の電圧上昇率dVce/
dtに基づき、このdVce/dtを更に低下させる度合
に応じて設定される。
【0053】V/F変換回路54は、ボリューム53か
ら与えられた電圧Vを周波数Fのクロック信号に変換し
てこのクロック信号をパルス数カウンタ52に与えるも
のである。
【0054】設定スイッチ55は、パルス数カウンタ
(F/n分周器)52の出力をカウント値Fの1/nに
制御するため、任意の数値nを設定可能とするものであ
り、例えばディップスイッチが使用可能となっている。
【0055】第2AND回路56は、第1AND回路2
4の出力とパルス数カウンタ52の出力との論理積をと
って第2電圧印加部60に与えるものである。
【0056】第2電圧印加部60は、第2AND回路5
6の出力に従ってゲート端子Gに正電圧を印加するため
のものであり、具体的には、ゲート駆動回路の正側電源
Ea1、正側スイッチSa1及びゲート抵抗Rg1から
なる直列回路に並列に接続され、2つの正側電源61,
62、抵抗63及びスイッチ64からなる直列回路から
構成されている。ここで、スイッチ64は第2AND回
路56の出力側に接続されている。
【0057】なお、第1及び第2電圧印加部40,60
により印加されるゲート電圧は、オンオフ検出用比較器
14によってターンオンと検出されない程度の値であ
り、比較器14の基準電源15の電圧よりも低い値とな
っている。
【0058】次に、以上のように構成された電力変換装
置の動作を図2のタイムチャートを用いて説明する。
【0059】いま、主スイッチング素子IGBT1のC
- E間には直流電圧Vceが印加されているとする。この
とき、オンオフ検出用比較器14は、図2(a)に示す
ように、オフ状態を示すオフ状態信号を出力していると
する(時刻t0)。すなわち、現在はオフ状態であると
する。
【0060】続いて、このオフ状態からオン状態に移行
するターンオン過程について述べる。いま、ゲート駆動
回路の負側スイッチEb1がオフされると共に正側スイ
ッチEa1がオンされると、主スイッチング素子IGB
T1のG- E間のゲート電圧が負電位から正電位側に移
行する(時刻t1)。これにより、ゲート電圧検出部1
0のバッファアンプ13は、負電位から正電位側に移行
する出力信号をオンオフ検出用比較器14及び検出制御
部30に与える。
【0061】検出制御部30は、この正電位側に移行す
る出力信号を受けると、反転回路31がこれを反転させ
て負電位側に移行する出力信号をスイッチ32に与え、
スイッチ32をオフすることにより、素子電圧検出部2
0とオフ期間検出用比較器33とを分離する。
【0062】一方、オンオフ検出用比較器14は、バッ
ファアンプ13の出力が正電位側に移行する際に、基準
電源の電位を越えたとき、図2(b)に示すように、オ
フ状態信号に代えて、オン状態信号をターンオフ検出部
16及びターンオン検出部17に与える(時刻t1)。
【0063】ターンオフ検出部16はこのオン状態信号
を無視するが、ターンオン検出部17は、このオン状態
信号を受けると、図2(c)に示すように、所定幅のパ
ルス信号を発生してピーク値検出回路18に与える(時
刻t1)。
【0064】ピーク値検出回路18は、このパルス信号
により起動されると、素子電圧検出部20から与えられ
る素子電圧Vceのピーク値を記憶する(時刻t2)。な
お、記憶される素子電圧Vceは、ターンオン直後の素子
電圧であり、すなわち、オフ時の安定状態の素子電圧V
ceである。
【0065】以上により、ターンオン過程が完了する
(時刻t3)。次に、オン状態からオフ状態に移行する
ターンオフ過程について述べる。ゲート駆動回路の負側
スイッチEb1がオンされると共に正側スイッチEa1
がオフされると(時刻t4)、ゲート電圧検出部10の
バッファアンプ13は、正電位から負電位側に移行する
出力信号をオンオフ検出用比較器14及び検出制御部3
0に与える。
【0066】検出制御部30は、この負電位側に移行す
る出力信号を受けると、反転回路31を介してスイッチ
32をオンして素子電圧検出部30の出力側とオフ期間
検出用比較器33の入力側とを接続する。
【0067】オフ期間検出用比較器33は、検出制御部
30を介して受ける素子電圧検出部20の出力が基準電
源34の基準電圧を超えたとき、素子電圧Vce有りを示
す出力信号を零電位から正電位に変化させて第1AND
回路24に与える。
【0068】一方、オンオフ検出用比較器14は、バッ
ファアンプ13の出力が負電位側に移行する際に、基準
電源15の電位より低下したとき、図2(b)に示すよ
うに、オン状態信号に代えて、オフ状態信号をターンオ
フ検出部16及びターンオン検出部17に与える(時刻
t5)。
【0069】ターンオン検出部17はこのオフ状態信号
を無視するが、ターンオフ検出部16は、このオフ状態
信号を受けると、図2(d)に示すように、所定幅のパ
ルス信号を発生して信号保持回路23に与える(時刻t
5)。
【0070】信号保持回路23は、このパルス信号でセ
ットされ、出力信号を零電位から正電位に変化させて第
1AND回路24に与える。第1AND回路24は、信
号保持回路23及びオフ期間検出用比較器33から夫々
正電位の出力信号を受けるとき、図2(e)に示すよう
に、正電位の出力信号を第1電圧印加部40及びパルス
発生部50に与える(時刻t5)。
【0071】第1電圧印加部40は、この出力信号によ
りスイッチ42をオン状態にして正側電源Ea1を抵抗
41を介して主スイッチング素子IGBTのゲートGに
接続し、ゲート電圧をターンオフ状態から主スイッチン
グ素子IGBTのしきい値より低い所定電位に保持す
る。なお、この所定電位は、抵抗41により設定され
る。
【0072】一方、パルス発生部50では、第1AND
回路24の出力により、起動部51がパルス数カウンタ
52に設定スイッチ55の設定値をプリセットする。こ
れにより、パルス数カウンタ52は、ボリューム53の
設定電圧に応じてV/F変換回路54から受けるクロッ
ク信号をカウントし、カウント結果を設定スイッチ55
の設定内容に応じてパルス信号に変換し、このパルス信
号からなるパルス列を第2AND回路56に出力する。
【0073】第2AND回路56は、図2(f)に示す
ように、第1AND回路24から正電位の出力信号を受
けるとき、パルス数カウンタ52から出力されるパルス
列を通過させて第2電圧印加部60に与える(時刻t5
〜)。
【0074】第2電圧印加部60は、パルス列に応じて
スイッチ64をオン状態にし、図2(a)に示すよう
に、正側電源61,62からの正電圧を抵抗63を介し
て主スイッチング素子IGBT1のゲートGに印加する
(時刻t6)。
【0075】これにより、主スイッチング素子IGBT
1は、ターンオフ開始からターンオフ中に半ばオン状態
に制御されるので、電圧上昇率dVce/dtを低下させ
ることができる。
【0076】続いて、素子電圧Vceが上昇してオーバー
シュートによりオフ時の定常値を越えると(時刻t
7)、過電圧検出用比較器22は、出力信号を正電位か
ら零電位側に移行させて信号保持回路23に与え、信号
保持回路23は、この負電位側に移行した出力信号によ
りリセットされ、出力信号を正電位から零電位側に移行
させて第1AND回路24に与える。
【0077】これにより、第1AND回路24は、図2
(e)に示すように、出力信号を零電位に移行させて第
1電圧印加部40及びパルス発生部50に与え(時刻t
7)、第1電圧印加部40及び第2電圧印加部60によ
るゲート電圧の印加を停止させる。
【0078】以下、主スイッチング素子IGBT1は、
制御無し時のdVce/dt(破線で示す)よりも低い値
でdVce/dtがオーバーシュートしてからオフ時の素
子電圧Vceに移行する。これにより、ターンオフ過程が
完了する(時刻t8)。
【0079】上述したように第1の実施形態によれば、
ゲート電圧検出部10が、ゲート端子Gに与えられるゲ
ート電圧(オン信号及びオフ信号)を検出し、素子電圧
検出部20が、コレクタ端子Cとエミッタ端子Eとの間
の素子電圧Vceを検出し、過電圧検出用比較器22が、
素子電圧検出部20により検出された素子電圧Vceとピ
ーク値検出回路18に記憶されたオフ時の素子電圧とを
比較し、検出された素子電圧Vceがオフ時の素子電圧V
ceを超えたとき、過電圧の発生を検出する。
【0080】これにより、信号保持回路23、第1AN
D回路24、第1電圧印加部40、パルス発生部50及
び第2電圧印加部60では、ターンオフ検出部16によ
りオン信号からオフ信号への変化が検出されると、主ス
イッチング素子IGBT1のゲート端子Gにオン信号よ
りも低電圧のオン信号を供給し、過電圧検出用比較器2
2により過電圧が検出されると、低電圧のオン信号の供
給を停止することにより、ターンオフ時にスイッチング
素子を半ばオン状態にしてdV/dtをCRD型スナバ
回路S1とは別に抑制する。
【0081】このため、小さなスナバ容量値でソフトな
遮断と過電圧の抑制とを実現でき、よって、スナバコン
デンサ容量を低減でき、小型軽量化を図ることができ
る。
【0082】また、ターンオフ時に低電圧のオン信号を
複数のパルス信号で制御することにより、dVce/dt
を自在に抑制することができる。
【0083】さらに、低電圧のオン信号の制御で過電圧
を抑制できるため、主回路の特別な低インダクタンス対
策を不要とすることができる。
【0084】(第2の実施形態)図3は本発明の第2の
実施形態に係る電力変換装置における主回路の1アーム
単位の構成を示す回路図である。
【0085】本実施形態は、第1の実施形態の変形形態
であり、ゲートの入力容量の充・放電の高速化を図るも
のであり、具体的には、通常の数倍〜数十倍のゲート電
流を流すように、第2電圧印加部60における抵抗63
Lと電源61x,62xとの値、並びにゲート駆動回路
の正側電源Ea1x、負側電源Eb1x及びゲート抵抗
Rg1Lの値を変更した構成となっている。
【0086】すなわち、抵抗63L,Rg1Lは、第1
の実施形態よりも低い抵抗値のものが使用され、且つ電
源Ea1x,Eb1x,61x,62xは、第1の実施
形態よりも高い電圧のものが使用されている。
【0087】以上のような構成により、第1の実施形態
の効果に加え、通常の数倍〜数十倍のゲート電流が流れ
るため、図4に示すように、ゲートの入力容量の充・放
電が高速化され、主スイッチング素子のスイッチングを
高速化することができる。
【0088】特に、蓄積時間tstg が通常駆動の1/m
倍に短縮されることから、主スイッチング素子を単相あ
るいは3相ブリッジ構成したコンバータやインバータに
おいて、他の相とのスイッチング状態の関係を容易に把
握できると共に、デッドタイムを最短化できるので、歪
みの少ない出力を得ることができる。
【0089】(第3の実施形態)図5は本発明の第3の
実施形態に係る電力変換装置における主回路の1アーム
単位の構成を示す回路図である。
【0090】本実施形態は、第1の実施形態の変形形態
であり、dVce/dtの抑制に代えて、過電圧のクラン
プを図るものであり、具体的には、ターンオフ検出部1
6及びパルス発生部50を省略し、また、第1及び第2
電圧印加部40,60のスイッチ42,64の制御を共
通化し、さらに、信号保持回路23に代えて、保持回路
71及びリセット信号発生回路72を備えている。
【0091】ここで、保持回路71は、過電圧検出用比
較器22の出力が正電位から零電位に低下したとき、出
力信号を零電位から正電位側に移行して第1AND回路
24に与え、リセット信号発生回路71からリセット信
号を受けたとき、出力信号を負電位にリセットするもの
である。
【0092】リセット信号発生回路72は、過電圧検出
用比較器22の出力が零電位から正電位側に上昇したと
き、リセット信号を保持回路71に与えるものである。
【0093】以上のような構成により、ターンオンの際
には(時刻t0〜)、前述した通り、オフ時の定常状態
の素子電圧Vceがピーク値検出回路18に保持され(時
刻t2)、ターンオン過程が完了する(時刻t3)。
【0094】一方、ターンオフの際には(時刻t11
〜)、過電圧検出用比較器22が過電圧を検出したとき
(時刻t12、図2(d))、保持回路71の出力信号
が正電位にセットされ(図2(e))、保持回路71の
出力信号が第1AND回路24を通過して(図2
(g))第1及び第2電圧印加部40,60のスイッチ
42,64がオン状態に制御され、主スイッチング素子
IGBT1が半ばオン状態になる。
【0095】これにより、過電圧が抑制される。また、
過電圧検出用比較器22が過電圧の消失を検出したとき
(時刻t13)、リセット信号発生回路72により保持
回路71がリセットされて(図2(f))第1AND回
路24の出力が零電位になり、第1及び第2電圧印加部
40,60のスイッチがオフ状態に制御され、主スイッ
チング素子IGBT1がオフ状態になる。これにより、
ターンオフ過程が完了する(時刻t14)。
【0096】すなわち、本実施形態によれば、ターンオ
フ時に、オーバーシュートによる過電圧の主スイッチン
グ素子IGBT1を半ばオン状態に導くので(時刻t1
2〜t13)、過電圧の発生を抑制することができる。
【0097】(第4の実施形態)図7は本発明の第4の
実施形態に係る電力変換装置における主回路の1アーム
単位の構成を示す回路図である。
【0098】本実施形態は、第3の実施形態の変形形態
であり、ゲートの入力容量の充・放電の高速化を図るも
のであり、具体的には、通常の数倍〜数十倍のゲート電
流を流すように、第2電圧印加部60における抵抗63
Lと電源61x,62xとの値、並びにゲート駆動回路
の正側電源Ea1x、負側電源Eb1x及びゲート抵抗
Rg1Lの値を変更した構成となっている。
【0099】すなわち、抵抗63L,Rg1Lは、第3
の実施形態よりも低い抵抗値のものが使用され、且つ電
源Ea1x,Eb1x,61x,62xは、第3の実施
形態よりも高い電圧のものが使用されている。
【0100】以上のような構成により、第3の実施形態
の効果に加え、通常の数倍〜数十倍のゲート電流が流れ
るため、図8に示すように、ゲートの入力容量の充・放
電が高速化され、主スイッチング素子のスイッチングを
高速化することができる。
【0101】特に、蓄積時間tstg を通常駆動の1/m
倍に最短化できることから、主スイッチング素子を単相
あるいは3相ブリッジ構成したコンバータやインバータ
において、他の相とのスイッチングを容易に整合させる
ことができる。
【0102】(第5の実施形態)図9は第5の実施形態
に係る電力変換装置における主回路の1アーム単位の構
成を示す回路図である。
【0103】本実施形態は、第1及び第3の実施形態を
互いに組合せた形態であり、dVce/dtの抑制と過電
圧のクランプとの同時の実現を図るものであって、具体
的には、第1の実施形態における信号保持回路23、第
1AND回路24、パルス発生部50、第1及び第2電
圧印加部40,60などからなるdVce/dt抑制部
と、第3の実施形態における保持回路71、リセット信
号発生回路72、第1AND回路24、第1及び第2電
圧印加部40,60からなる過電圧クランプ部とを電気
的に並列に接続した構成となっている。
【0104】なお、本実施形態では、並列構成の都合
上、第1AND回路24は、第1AND回路24a,2
4bとして2つ設けられている。また、第1及び第2電
圧印加部40,60は、dVce/dt抑制部と過電圧ク
ランプ部とで共有化されている。また、dVce/dt抑
制部の第1AND回路24aの出力と、過電圧クランプ
部の第1AND回路24bの出力とは、各々OR回路7
3を介して第1電圧印加部40のスイッチ42に接続さ
れている。
【0105】同様に、dVce/dt抑制部のパルス発生
部50(の第2AND回路56)の出力と、過電圧クラ
ンプ部の第1AND回路24bの出力とは、各々第3A
ND回路74を介して第2電圧印加部60のスイッチ6
4に接続されている。
【0106】以上のような構成により、図10に示すよ
うに、ターンオフ直後から過電圧検出までの立上り時は
(t4〜)、第1の実施形態のdVce/dt抑制部によ
るdVce/dtの抑制効果を得ることができ(時刻t6
〜t7)、過電圧検出から過電圧消失までのオーバーシ
ュート時は、第3の実施形態の過電圧クランプ部による
過電圧の抑制効果を得ることができる(時刻t7〜t1
3a)。
【0107】すなわち、本実施形態によれば、第1及び
第3の実施形態の効果を同時に得ることができ、また、
dVce/dtの抑制と、過電圧の抑制とを併用すること
で主スイッチング素子やdVce/dtの低い負荷などの
電気的なストレスを解消することができる。
【0108】(第6の実施形態)図11は第6の実施形
態に係る電力変換装置における主回路の1アーム単位の
構成を示す回路図である。
【0109】本実施形態は、第4の実施形態の変形形態
であり、主スイッチング素子IGBT1,2を直列接続
したアーム単位の構成を示すものであって、互いに直列
接続された複数の主スイッチング素子IGBT1,2に
対し、各主スイッチング素子IGBT1,2毎に、個別
に過電圧クランプ部が設けられている。なお、符号の添
字は設備位置を示している。
【0110】以上のような構成により、主スイッチング
素子IGBT1,2を直列接続した場合であっても、図
12に示すように、CRD型スナバ回路S1,S2を用
いて、クランプ型スナバを適用した場合と同様に容易且
つ効果的に過電圧を抑制することができ、小型、低コス
ト、高信頼性をもち、高耐圧の電力変換装置を実現させ
ることができる。
【0111】(他の実施形態)上記各実施形態では、M
OSゲート入力型の主スイッチング素子としてIGBT
を用いた場合を説明したが、これに限らず、IGBTに
代えて、パワーMOSFET、IGBT、SIT又はI
EGT等を主スイッチング素子として用いても、発明を
同様に実施して同様の効果を得ることができる。
【0112】その他、本発明はその要旨を逸脱しない範
囲で種々変形して実施できる。
【0113】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ス
ナバコンデンサ容量を低減でき、小型軽量化を図ること
ができる電力変換装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置に
おける主回路の1アーム単位の構成を示す回路図
【図2】同実施形態における動作を説明するためのタイ
ムチャート
【図3】本発明の第2の実施形態に係る電力変換装置に
おける主回路の1アーム単位の構成を示す回路図
【図4】同実施形態における動作を説明するためのタイ
ムチャート
【図5】本発明の第3の実施形態に係る電力変換装置に
おける主回路の1アーム単位の構成を示す回路図
【図6】同実施形態における動作を説明するためのタイ
ムチャート
【図7】本発明の第4の実施形態に係る電力変換装置に
おける主回路の1アーム単位の構成を示す回路図
【図8】同実施形態における動作を説明するためのタイ
ムチャート
【図9】本発明の第5の実施形態に係る電力変換装置に
おける主回路の1アーム単位の構成を示す回路図
【図10】同実施形態における動作を説明するためのタ
イムチャート
【図11】本発明の第6の実施形態に係る電力変換装置
における主回路の1アーム単位の構成を示す回路図
【図12】同実施形態における動作を説明するためのタ
イムチャート
【図13】従来のCRD型スナバ回路が上・下アームの
主回路に適用された電力変換装置の構成を示す回路図
【図14】従来のクランプ型スナバ回路が上・下アーム
の主回路に適用された電力変換装置の構成を示す回路図
【図15】従来のスナバ付の主回路を直列接続し且つ分
圧抵抗を並列接続してなる電力変換装置の構成を示す回
路図
【符号の説明】
Ea1〜2,Ea1x〜2x,Eb1〜2,Eb1x〜
2x,61,61x,62,62x…電源 Sa1〜2,Sb1〜2,18a,32,42,63,
63L…スイッチ Rg1〜2,R1〜2,11〜12,Rb1〜2,41
…抵抗 IGBT1〜2…主スイッチング素子 Df1〜2…還流ダイオード D1〜2…ダイオード C1〜2,18b…コンデンサ S1〜2…CRD型スナバ回路 10…ゲート電圧検出部 13,21…バッファアンプ 14…オンオフ検出用比較器 15,34…基準電源 16…ターンオフ検出部 17…ターンオン検出部 18…ピーク値検出回路 20…素子電圧検出部 22…過電圧検出用比較器 23…信号保持回路 24,24a,24b…第1AND回路 30…検出制御部 31…反転回路 33…オフ期間検出用比較器 40…第1電圧印加部 50…パルス発生部 51…起動部 52…パルス数カウンタ 53…ボリューム 54…V/F変換回路 55…設定スイッチ 56…第2AND回路 60…第2電圧印加部 71…保持回路 72…リセット信号発生回路 73…OR回路 74…第3AND回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コレクタ端子、エミッタ端子及びゲート
    端子を有するMOSゲート入力型のスイッチング素子
    と、前記コレクタ端子と前記エミッタ端子との間に設け
    られ、ターンオフのときのdV/dtの抑制に要する容
    量よりも低い容量のCRD型スナバ回路と、前記ゲート
    端子にオン信号又はオフ信号を与えるゲート駆動回路と
    を備えた電力変換装置であって、 前記ゲート端子に与えられるオン信号及びオフ信号を検
    出するためのオン/オフ検出手段と、 前記コレクタ端子と前記エミッタ端子との間の素子電圧
    を検出するための素子電圧検出手段と、 前記素子電圧検出手段により検出された素子電圧と所定
    電圧とを比較し、前記素子電圧が前記所定電圧を超えた
    とき、過電圧の発生を検出する過電圧検出手段と、 前記オン/オフ検出手段により前記オン信号から前記オ
    フ信号への変化が検出されると、前記ゲート端子に前記
    オン信号よりも低電圧のオン信号を供給し、前記過電圧
    検出手段により過電圧が検出されると、前記低電圧のオ
    ン信号の供給を停止するdV/dt抑制手段とを備えた
    ことを特徴とする電力変換装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電力変換装置におい
    て、 前記オン/オフ検出手段及び前記dV/dt抑制手段に
    代えて、 前記過電圧検出手段により過電圧が検出されるとき、前
    記ゲート端子に前記オン信号よりも低電圧のオン信号を
    供給する過電圧クランプ手段を備えたことを特徴とする
    電力変換装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の電力変換
    装置において、 前記ゲート駆動回路は、前記オフ信号として、オン信号
    の絶対値よりも高い値の絶対値をもつ負電位を前記ゲー
    ト端子に与えることを特徴とする電力変換装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の電力変換装置におい
    て、 前記過電圧検出手段により過電圧が検出されるとき、前
    記ゲート端子に前記低電圧のオン信号を供給する過電圧
    抑制手段を備えたことを特徴とする電力変換装置。
  5. 【請求項5】 コレクタ端子、エミッタ端子及びゲート
    端子を有するMOSゲート入力型のスイッチング素子
    と、前記コレクタ端子と前記エミッタ端子との間に設け
    られ、ターンオフのときのdV/dtの抑制に要する容
    量よりも低い容量のCRD型スナバ回路と、正電位のオ
    ン信号又は前記オン信号の絶対値よりも高い値の絶対値
    をもつ負電位のオフ信号を前記ゲート端子に与えるゲー
    ト駆動回路とを備えた複数のアーム構造が前記スイッチ
    ング素子を互いに直列接続するように配置された電力変
    換装置であって、 前記各アーム構造は、 前記コレクタ端子と前記エミッタ端子との間の素子電圧
    を検出するための素子電圧検出手段と、 前記素子電圧検出手段により検出された素子電圧と所定
    電圧とを比較し、前記検出された素子電圧が前記所定電
    圧を超えたとき、過電圧の発生を検出する過電圧検出手
    段と、 前記過電圧検出手段により過電圧が検出されるとき、前
    記ゲート端子に前記オン信号よりも低電圧のオン信号を
    供給する過電圧抑制手段とを備えたことを特徴とする電
    力変換装置。
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