JP2000273252A - 熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents
熱可塑性エラストマー組成物Info
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Abstract
系ネットを必要とせずスプリング硬さ(硬度)40〜9
8の非塗装エアバッグカバーに用いられる新規な熱可塑
性エラストマー組成物を提供すること。 【解決手段】 (a)水添ブロック共重合体でスプリン
グ硬度(JIS K6253) が99以下のもので、か
つ数平均分子量が70000以上のもの 5〜50重量
% (b)触媒を用いる多段重合法により製造された、
(イ)プロピレンと炭素数3〜30のα−オレフィンと
の共重合体及び(ロ)エチレンとプロピレンとの共重合
体からなるプロピレン系熱可塑性エラストマー 20〜
90重量% (d)パラフィン系オイル 5〜50重量% (e)粘度が50000センチスト−クス以上であるシ
リコ−ンオイル0.1〜10重量% からなる熱可塑性エラストマー組成物
Description
装置として用いられるエアバッグシステムのエアバッグ
カバーにおいて、エアバッグの展開性、展開時の耐飛散
性に優れ、塗装が必要なく、かつ低グロスで安価な熱可
塑性エラストマー組成物に関するものである。
イロン系ネットを入れたウレタンが使用されており、内
部に折り畳まれて収納されたエアバッグの膨張展開によ
って、補強用ナイロン系ネットのない薄肉部で破裂する
ようになっている。しかし、このようなエアバッグカバ
ーは補強用ナイロン系ネットを使用しない場合では、破
裂時に薄肉の開裂部以外に亀裂が生じる、あるいはカバ
ーが飛散するといった問題が生じる。補強用ナイロン系
ネットを使用した場合では、エアバック展開時の開裂性
の問題は解決されるものの、エアバッグカバー成形時、
補強用ネットの位置合わせに時間がかかる、補強用ナイ
ロン系ネットの位置ズレによる不良率が高くなる、ある
いはウレタンRIM成形によるため生産性が低くなると
いった欠点があった。
熱可塑性樹脂によるエアバッグカバーも数多く検討され
たが、これらのものでは硬度が40〜98という自動車
内装部品として人間が不愉快に感じない柔らかさで、温
度−40℃〜90℃において確実にエアバッグが展開
し、エアバッグ展開時にエアバッグカバーが開裂部以外
に亀裂を生じたり、破片が絶対飛散しないということは
非常に困難であった。その中でも、一部のポリオレフィ
ン系熱可塑性樹脂において、成形直後の状態では温度−
40℃〜90℃において良好な展開性能を有するもの
の、高温老化試験、あるいは耐候性試験後にポリオレフ
ィン系熱可塑性樹脂の結晶化度の変化などの相構造の変
化に伴う物性の変化により、これらの高温老化試験、耐
候性試験後において温度−40℃〜90℃におけるエア
バッグの展開性、展開時の耐飛散性が満足できないのが
現状である。
ーバッグカバーは、そのほとんどが爪、衣服などによる
傷、べたつきなどの不快な触感、太陽光による変色を抑
えるために塗装がなされており、生産性・経済性などの
面から塗装の必要ないエアーバッグカバーが求められて
きた。これまで耐傷つき性の向上、あるいはべたつきの
抑制のために、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高級
脂肪酸アミドといった有機滑剤や、低粘度のシリコーン
オイルを添加し、成形品の表面滑り性を大きくすること
で改良する試みがなされている。しかしながら、これら
のものは経時あるいは熱などにより表面へ著しく移行す
るために、成形品の外観が損なわれたり、耐傷つき性が
低下してしまう問題がある。
車などの安全装置として用いられるエアバッグシステム
のエアバッグカバーにおいて、補強用ナイロン系ネット
を必要とせずJIS K6253のスプリング硬さ(硬
度)40〜98の非塗装エアバッグカバーに用いられる
新規な熱可塑性エラストマー組成物を提供するところに
ある。
究を進めた結果、a成分の水添ブロック共重合体として
知られるスチレン系エラストマーのうち特に数平均分子
量が70000以上のものを主成分とし、b成分または
c成分のプロピレン系熱可塑性エラストマーを添加アロ
イ化することによって高温、低温側での展開性能、耐傷
つき性を改善し、低グロスで材料単価の低減化を実現
し、e成分である粘度が50000cst以上のシリコ
ーンオイルにより耐傷つき性、べたつき性、射出成形時
の離型性を改善するという配合設計思想で、−40℃〜
90℃という広い温度範囲で展開性、展開時の耐飛散性
に優れたエアバッグカバーを得ることができ、かつこれ
らの最適な組み合わせにより、成形直後のみならず高温
老化試験、耐候性試験後も−40℃〜90℃という広い
温度範囲で展開性、展開時の耐飛散性に優れた塗装の必
要のなく、低グロスで材料単価の低減化を実現したエア
バッグカバーを得ることを見いだし、本発明を完成する
に至ったものである。
または成分a、c、d、eを溶融混練してペレット化し
たエアバッグカバーに好適な高温、低温展開性能に優れ
る熱可塑性エラストマー組成物を提供するものである。 (a)少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とす
る末端重合体ブロックAと、少なくとも1個の共役ジエ
ン化合物を主体とする中間重合体ブロックBとからなる
ブロック共重合体を水素添加して得られる水添ブロック
共重合体でスプリング硬度(JIS K6253) が9
9以下のもので、かつ数平均分子量が70000以上の
もの 5〜50重量% (b)触媒を用いる多段重合法により製造された、
(イ)プロピレンと炭素数3〜30のα−オレフィンと
の共重合体及び(ロ)エチレンとプロピレンとの共重合
体からなるプロピレン系熱可塑性エラストマー 20〜
90重量% (c)触媒を用いる多段重合法により製造された、
(イ)プロピレンと炭素数3〜30のα−オレフィンと
の共重合体(ロ)エチレンとプロピレンとの共重合体か
らなるプロピレン系熱可塑性エラストマーを動的に加硫
した共重合体 20〜90重量% (d)パラフィン系オイル 5〜50重量% (e)粘度(JIS Z8803、25℃)が5000
0cst以上であるシリコ−ンオイル0.1〜10重量
%
共重合体は、少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主
体とする末端重合体ブロックAと、少なくとも1個の共
役ジエン化合物を主体とする中間重合体ブロックBとか
らなるブロック共重合体を水素添加して得られるもので
あり、下記一般式で示される構造を有するビニル芳香族
化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体の水素添加
されたものである。 A−(B−A)n (1≦n≦5) この水添ブロック共重合体は、水添ブロック共重合体エ
ラストマー組成物を得るために硬度99以下、好適には
90以下のものを使用する必要があるので、ビニル芳香
族化合物を5〜50重量%、好ましくは10〜45重量
%含み、さらにブロック構造については、ビニル芳香族
化合物を主体とする末端重合体Aが、ビニル芳香族化合
物重合体ブロックまたは、ビニル芳香族化合物を50重
量%を越え好ましくは70重量%以上含有するビニル芳
香族化合物と水素添加された共役ジエン化合物との共重
合体ブロックの構造を有している。さらに、水素添加さ
れた共役ジエン化合物を主体とする中間重合体ブロック
Bが、水素添加された共役ジエン化合物重合体ブロッ
ク、または水素添加された共役ジエン化合物を50重量
%を越え好ましくは70重量%以上含有する水素添加さ
れた共役ジエン化合物とビニル芳香族化合物との共重合
体ブロックの構造を有するものである。また、ビニル芳
香族化合物を主体とする重合体ブロック及び水素添加さ
れた共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックがそ
れぞれ2個以上ある場合は、各重合体ブロックはそれぞ
れが同一構造でもよく、異なる構造であっても良い。
香族化合物としては、例えばスチレン、α−メチルスチ
レン、ビニルトルエン、p−第3ブチルスチレン等のう
ちから1種または2種以上が選択でき、中でもスチレン
が好ましい。また水素添加された共役ジエン化合物を構
成する水添前の共役ジエン化合物としては、例えばブタ
ジエン、イソプレン、2.3−ジメチル−1.3−ブタ
ジエン等のうちから1種または2種以上が選ばれ、中で
もブタジエン、イソプレン及びこれらの組み合わせが好
ましい。さらに水添ブロック共重合体の分子構造は、直
鎖状、分岐状、放射状或いはこれらの任意の組み合わせ
のいずれであっても良い。また、本発明で用いるa成分
の水添ブロック共重合体の数平均分子量(Mn)は70
000以上、好ましくは90000〜200000の範
囲であり、分子量分布Mw/Mnは好ましくは10以下
(Mw:重量平均分子量)、さらに好ましくは5以下、
最も好ましくは2以下である。数平均分子量が7000
0未満の場合、十分な耐熱性を付与することができな
い。分子量分布が10をこえると強度、耐熱性が低下す
る。a成分の配合量としては、5〜50重量%で、好ま
しくは10〜45重量%である。a成分の配合量が5重
量%未満では、高温、低温ともに充分な強度、あるいは
耐衝撃性を付与することができず、50重量%を越える
場合は、流動性が著しく低下するため成形時後に良好な
外観の成形品を得ることができない。また、a成分の水
添ブロック共重合体は、数平均分子量が大きいため作業
性改善のために、後述のd成分のパラフィン系オイルの
油展品を適宜用いることができる。
ピレン系熱可塑性エラストマーは、得られる組成物の加
工性、耐熱性向上、−40℃でのエアバッグ展開性、耐
傷つき性を改善し、低グロスと材料単価の低減化に有効
であり、製法については触媒を用いた多段重合法(特開
平1−297408号公報等)が用いられる。このプロ
ピレン系エラストマーのメルトフローレート(ASTM-D-1
238L条件、230℃)は0.5〜40g/10minが好
ましく、さらには1〜30g/10minの範囲のもの
がより好ましい。メルトフローレートが0.5g/10
min未満では、成形時の流動性が悪化し、40g/1
0minを超えると耐熱性が低下するので好ましくな
い。b成分の配合量としては、20〜90重量%であ
り、好ましくは30〜80重量%である。b成分の配合
量が20重量%未満では十分な耐熱性を付与することが
できず、90重量%を超えると、低温での耐衝撃性が著
しく低下するために−40℃でのエアバックカバー展開
時に良好な展開性能を発揮することができない。
る共重合体は、前記b成分であるプロピレン系熱可塑性
エラストマーを動的に加硫したものである。加硫剤とし
ては通常のゴム用の加硫剤を用いる事ができ、とくに硫
黄の他にアルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂、
ジクミルペルオキシドのような有機過酸化物が特に好適
に用いられる。加硫剤の他に加硫助剤、酸化防止剤等を
併用しても良い。アルキルフェノール・ホルムアルデヒ
ド樹脂の添加量はエラストマー100重量部に対して、
0.5部〜15重量部の範囲が強度と加工性のバランス
の点で好ましい。有機過酸化物の場合、エラストマー1
00重量部に対して0.05重量部〜1重量部の範囲が
強度と加工性のバランスの点で好ましい。エラストマー
を動的に溶融混練させながら、加硫剤を加えて加硫させ
て本成分cを得る事ができる。c成分の配合量として
は、20〜90重量%であり、好ましくは30〜80重
量%である。c成分の配合量が20重量%未満では十分
な耐熱性を付与することができず、90重量%をこえる
と、低温での耐衝撃性が著しく低下するために−40℃
でのエアバックカバー展開時に良好な展開性能を発揮す
ることができない。
ルは、得られる組成物の硬度を調整し、柔軟性を与える
作用を持つ必須成分である。一般にゴムの軟化、増容、
加工性向上に用いられるプロセスオイルまたはエクステ
ンダーオイルとよばれる鉱物油系ゴム用軟化剤は芳香族
環、ナフテン環、パラフィン鎖の3者が組み合わさった
混合物であり、パラフィン鎖の炭素数(CP)が全炭素
数の50%以上占めるものがパラフィン系と呼ばれ、ナ
フテン環炭素数(CN)が30から45%のものがナフ
テン系、芳香環炭素数(CA)が30%を越えるものが
芳香族系とされる。本発明の成分dとして用いられるオ
イルは、上記区分でパラフィン系のものが好ましく、ナ
フテン系、芳香族系のものは分散性、溶解性の点で好ま
しくない。パラフィン系ゴム用軟化剤の性状は37.8
℃における動粘度が20〜500cst、流動点が−1
0〜−15℃および引火点が170〜300℃を示す。
d成分のパラフィン系オイルの配合量は5〜50重量%
であり、好ましくは10〜40重量%である。d成分の
配合量が5重量%未満の配合では、得られる組成物が樹
脂組成物に近くなるため、硬度が増し、柔軟性を失う他
に経済的観点からも好ましくない。d成分の配合量が5
0重量%を超えると軟化剤のブリードアウトを生じやす
く最終製品に粘着性を生じる恐れがあり、機械的性質を
低下させるため好ましくない。
ンオイルは、耐傷つき性を付与し、エラストマー特有の
べたつきを防ぎ、射出成形時の離型性を改善する成分で
ある。このシリコーンオイルの分子構造におけるシロキ
サン主鎖の結合する置換基の種類については特に限定す
るものではないが、その中でもジメチルシリコーンオイ
ル、メチルフェニルシリコーンオイル、あるいはアルキ
ル変性シリコーンオイルが好適に用いられる。このe成
分であるシリコーンオイルの粘度は50000cst以
上、好ましくは100000以上である。シリコーンオ
イルの粘度が50000cst未満では初期の耐傷つき
性、べたつきが改良されるものの経時、あるいは熱によ
る成形品表面への移行が著しくなり好ましくない。e成
分の配合量としては0.1〜10重量%、好ましくは
0.3〜5重量%である。e成分の配合量が0.1重量
%未満では耐傷つき性、べたつきを十分に改良すること
ができず、10重量%をこえる場合得られる組成物の機
械的強度を低下させ、さらに経済的な面からも好ましく
ない。また、このシリコーンオイルの使用にあたって
は、シリコーンオイルの分散性向上、作業性改善のため
に、あらかじめ熱可塑性樹脂に練り込んだものを使用し
てもよい。
明の組成物はさらに必要に応じて、無機充鎮剤、ポリス
チレン樹脂のような安価な樹脂を配合することも可能で
ある。これらは、増量剤として製品コストの低下をはか
ることの利益があるばかりでなく、品質改良(無機充填
剤:耐熱保形、難燃性付与等、ポリスチレン樹脂:加工
性向上等)に積極的効果を付与する利点もある。無機充
鎮剤としては、例えば炭酸カルシウム、カーボンブラッ
ク、タルク、水酸化マグネシウム、マイカ、硫酸バリウ
ム、天然ケイ酸、合成けい酸(ホワイトカーボン)、酸
化チタン等があり、カーボンブラックとしてはチャンネ
ルブラック、ファーネスブラック等が使用できる。これ
らの無機充填剤のうちタルク、炭酸カルシウムは経済的
にも有利で好ましいものである。また、この目的で使用
できるポリスチレン樹脂は、ラジカル重合法、イオン性
重合法で得られるものが好適に使用でき、その数平均分
子量は5000〜500000、好ましくは10000
〜200000の範囲から選択でき、分子量分布Mw/
Mnは5以下のものが好ましい。さらに必要に応じて造
核剤、外滑剤、内滑剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミ
ン系光安定剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、着
色剤等を添加しても良い。
通常の樹脂組成物、ゴム組成物の製造に用いられる一般
的な方法を採用できる。基本的には機械的溶融混練方法
であり、これらには単軸押出機、二軸押出機、バンバリ
ーミキサー、各種ニーダー、ブラベンダー、ロール等が
用いられる。この際、各成分の添加順序には制限がな
く、例えば、全成分をヘンシェルミキサー、ブレンダー
等の混合機で予備混合し上記の混練機で溶融混練した
り、任意の成分を予備混合しマスターバッチ的に溶融混
練し、さらに残りの成分を添加し溶融混練する等の添加
方法を採用できる。また、この際溶融混練する温度は1
80℃〜300℃の中から好適に選ぶことができる。こ
こで得られた水添ブロック共重合体組成物はさらにエア
バッグカバーの金型を備えた射出成形機に供給し短時間
で射出成形しエアバッグカバーを得ることができる。ま
た、射出成形品の不要なバリ、ランナー部、およびスプ
ール部は本発明の組成物が熱可塑性であるため、リサイ
クル成形が可能であり、再度エアバッグカバーの素材と
して利用出来る長所を持つ。
が、本発明は、これら実施例に限定されるものではな
い。以下に示す実施例及び比較例において配合した各成
分は以下の通りである。 <成分a−1>旭化成工業製タフテックH1272:ポ
リスチレン−水素添加されたポリブタジエン−ポリスチ
レンの構造を有し、結合スチレン量35重量%、数平均
分子量が約120000(パラフィン系オイル(出光興
産製ダイアナプロセスオイルPW−380[パラフィン
系プロセスオイル、動粘度:381.6cst(40
℃)、30.1(100℃)、平均分子量746、環分
析値:CA=0%、CN=27%、CP=73%])35
重量%油展品) <成分a−2>クラレ製セプトン2007:ポリスチレ
ン−水素添加されたポリイソプレン−ポリスチレンの構
造を有し、結合スチレン量30重量%、数平均分子量が
約40000 <成分b>モンテル製7135XEP:多段重合法によ
り製造された、(イ)プロピレンと炭素数3〜30のα
−オレフィンとの共重合体及び(ロ)エチレンとプロピ
レンとの共重合体からなるプロピレン系熱可塑性エラス
トマー、メルトフローレート15dg/min(AST
M D1238)、曲げ弾性率950MPa
イルPW−380[パラフィン系プロセスオイル、動粘
度:381.6cst(40℃)、30.1(100
℃)、平均分子量746、環分析値:CA=0%、CN=
27%、CP=73%] <成分e−1>東レ・ダウコーニングシリコーン製シリ
コ−ンコンセントレート BY27−001[粘度10
0000cst以上(25℃)メルトフローレート1
6.4(230℃、2.16kg)、ストレートシリコ
−ンオイル:PP=50:50] <成分e−2>信越化学製シリコ−ンオイル KF96
H−10000[ストレ−トシリコ−ンオイル、粘度1
0000cst(25℃)比重0.975(25℃)屈
折率1.403(25℃)流動点−50℃以下]
た配合割合のものを十分ドライブレンドした後、二軸混
練機を用いて樹脂温度180〜270℃になるような条
件で溶融混練し、押し出し後ペレット化した。このペレ
ットを使用して以下の評価を行った。 (1) 硬度(JIS K6253):このペレットよりプ
レスシートを作成し測定した。 (2) 外観:このペレットより射出成形機で、エアバッグ
カバーの開裂部の厚み0.5mm、エアバッグカバーの
開裂部以外の厚み2〜5mmのエアバッグカバーの成形
品を作製し、目視にてフローマーク、艶等の外観を成形
直後、及び温度110℃、400時間の高温老化試験後
で観察し、良好なものを○、やや不良なものを△、不良
なものを×とした。 (3) 耐熱保形性:このエアバッグカバー成形品を温度1
10℃の環境で耐熱保形性試験を行った。24時間後保
形性が良好でへたり等を生じていないものを○、へたり
等を生じたものを×とした。
グカバー成形品を環境温度90℃、23℃及び−40℃
でエアバッグ展開試験を行った。エアバッグカバーの開
裂部より良好に展開したものを○、エアバッグカバーの
開裂部以外に亀裂を生じたり、カバーが飛散したもの、
エアバッグが良好に展開しなかったものを×とした。 (4)-2.高温老化試験後:このエアバッグカバー成形品を
温度110℃の環境で高温老化試験を行った。400時
間の高温老化試験後、環境温度90℃、23℃及び−4
0℃でエアバッグ展開試験を行った。エアバッグカバー
の開裂部より良好に展開したものを○、エアバッグカバ
ーの開裂部以外に亀裂を生じたり、カバーが飛散したも
の、エアバッグが良好に展開しなかったものを×とし
た。 (5)耐傷つき性試験:このエアーバッグカバー成形品の
上面を垂直荷重が100gf、成形品表面との接触面積
が約1平方センチメートとなるカナキン3号布により、
往復距離100ミリメートルを毎秒100ミリメートル
で10回往復させた。試験後の成形品表面を目視により
観察し、傷がほとんど目立たないものを○、若干目立つ
ものを△、不良を×とした。
例として表2に示した。尚、表中の成分a−1の数値は
成分a−1中の油展オイル成分を除いた重量%である。
成分a−1を使用している場合、表中の成分dの数値は
成分a−1中の油展オイル成分の重量%を成分dの重量
%に加えた部数である。この結果から、本発明で得られ
た組成物を成形したエアバッグカバーは、硬度40〜9
8であり、しかも−40℃〜90℃のエアバッグ展開性
に優れていることがわかる。
グカバーは−40℃〜90℃間におけるエアバッグ展開
時に開裂部以外に亀裂が生じたりカバーが飛散すること
なしに良好なエアバッグの展開が得られる。また、耐高
温老化性、耐候性等の長期信頼性にも優れている。しか
も従来のウレタンと補強用ナイロンネットに較べ、良好
な成形加工性があり、良好な生産性があり、色合わせが
簡単であり、かつ材料単価が安価である等利用価値は非
常に大きい。
Claims (2)
- 【請求項1】 (a)少なくとも2個のビニル芳香族化
合物を主体とする末端重合体ブロックAと、少なくとも
1個の共役ジエン化合物を主体とする中間重合体ブロッ
クBとからなるブロック共重合体を水素添加して得られ
る水添ブロック共重合体でスプリング硬度(JIS K
6253) が99以下のもので、かつ数平均分子量が7
0000以上のもの 5〜50重量% (b)触媒を用いる多段重合法により製造された、
(イ)プロピレンと炭素数3〜30のα−オレフィンと
の共重合体及び(ロ)エチレンとプロピレンとの共重合
体からなるプロピレン系熱可塑性エラストマー 20〜
90重量% (d)パラフィン系オイル 5〜50重量% (e)粘度(JIS Z8803、25℃)が5000
0センチスト−クス(以下cstと略す)以上であるシ
リコ−ンオイル0.1〜10重量% からなることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物 - 【請求項2】 (a)少なくとも2個のビニル芳香族化
合物を主体とする末端重合体ブロックAと、少なくとも
1個の共役ジエン化合物を主体とする中間重合体ブロッ
クBとからなるブロック共重合体を水素添加して得られ
る水添ブロック共重合体でスプリング硬度(JIS K
6253) が99以下のもので、かつ数平均分子量が7
0000以上のもの 5〜50重量% (c)触媒を用いる多段重合法により製造された(イ)
プロピレンと炭素数3〜30のα−オレフィンとの共重
合体(ロ)エチレンとプロピレンとの共重合体からなる
プロピレン系熱可塑性エラストマーを動的に加硫した共
重合体 20〜90重量% (d)パラフィン系オイル 5〜50重量% (e)粘度(JIS Z8803、25℃)が5000
0センチスト−クス(以下cstと略す)以上であるシ
リコ−ンオイル0.1〜10重量% からなることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物
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JP8468099A JP2000273252A (ja) | 1999-03-26 | 1999-03-26 | 熱可塑性エラストマー組成物 |
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JP8468099A JP2000273252A (ja) | 1999-03-26 | 1999-03-26 | 熱可塑性エラストマー組成物 |
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JP (1) | JP2000273252A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2002173575A (ja) * | 2000-12-05 | 2002-06-21 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 熱可塑性エラストマー組成物 |
JP2002173576A (ja) * | 2000-12-05 | 2002-06-21 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 熱可塑性エラストマー組成物 |
CN106560488A (zh) * | 2015-10-02 | 2017-04-12 | 日立金属株式会社 | 弹性体组合物以及包含其的成型体 |
-
1999
- 1999-03-26 JP JP8468099A patent/JP2000273252A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2002173575A (ja) * | 2000-12-05 | 2002-06-21 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 熱可塑性エラストマー組成物 |
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CN106560488A (zh) * | 2015-10-02 | 2017-04-12 | 日立金属株式会社 | 弹性体组合物以及包含其的成型体 |
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