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JP2000262485A - 渦磁場計測方法及び磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

渦磁場計測方法及び磁気共鳴イメージング装置

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Publication number
JP2000262485A
JP2000262485A JP11066606A JP6660699A JP2000262485A JP 2000262485 A JP2000262485 A JP 2000262485A JP 11066606 A JP11066606 A JP 11066606A JP 6660699 A JP6660699 A JP 6660699A JP 2000262485 A JP2000262485 A JP 2000262485A
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eddy
intensity
time constant
eddy magnetic
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JP11066606A
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Masao Yui
正生 油井
Sukehiro Miura
資弘 三浦
Nobuyasu Ichinose
伸保 市之瀬
Yoshimori Kasai
由守 葛西
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】磁気共鳴イメージング装置において傾斜磁場の
切換え時に発生される渦電流による渦磁場を、数msか
ら数sの広い時定数範囲に亘る時定数を有する渦磁場で
も、短時間に、しかも精度良く計測すること。 【解決手段】計測箇所に配置されたNMRサンプルに静
磁場を印加するとともに、パルス状の傾斜磁場プリパル
スを1回印加し、その後、サンプルを複数回励起し、各
励起による信号を傾斜磁場を印加することなく収集し、
渦磁場の時定数と強度とを求める渦磁場計測方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気共鳴イメージン
グ装置に関し、特にパルス状に発生される傾斜磁場によ
り発生する渦電流に基づく磁場変動(傾斜磁場波形の歪
み)を高精度に、しかも高速に計測する渦磁場計測方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気共鳴イメージング装置(以下、MR
I装置と略称する)は、被検者を含む検査空間に静磁場
磁石によって均一な静磁場を印加して分極磁化を作り出
し、高周波電磁場と傾斜磁場をパルス状に印加して、被
検者の体内の原子核に磁気共鳴現象を引き起こし、この
磁気共鳴現象により発生する磁気共鳴信号(NMR信
号)を受信した後、計算機処理により断層像を再構成す
る装置である。傾斜磁場は傾斜磁場コイルおよび傾斜磁
場アンプによりパルス状に生成されるため、傾斜磁場コ
イルの周囲に電気伝導体があると、傾斜磁場の切換え時
に伝導体に渦電流が発生する。電気伝導体の例として
は、静磁場磁石の熱シールド等が挙げられる。現在、
0.5テスラ以上のMRI装置で使用される超伝導磁石
の場合、最内層には液体ヘリウム層があり、その外層に
は液体窒素層など複数の金属層が配置されている。これ
らの金属層の温度、材質、サイズは同一でないため、渦
電流の強度・時定数は複数の成分を有することになる。
典型的な時定数は数msから数sまでの広い範囲に亘っ
ている。渦電流により生成される変動磁場(以下、渦磁
場と略称する)は、MRI装置のコントローラが指示す
る傾斜磁場波形を歪め、画像のアーチファクトをもたら
す。
【0003】発生される渦磁場の強度を小さくしたり、
渦磁場に応じて傾斜磁場波形を整形する技術が幾つか報
告されている。その代表例が、前者ではアクティブシー
ルド型傾斜磁場コイル(ASGC)を用いることであ
り、後者では渦磁場補償である。原理的には、ASGC
によって渦磁場強度を大幅に低減することができるが、
ASGCの製造誤差やコイル線材の離散配置等の理由
で、微小な渦磁場が発生することが避けられない。エコ
ープラナー法等の近年発達の著しい超高速撮影法では、
この僅かな渦磁場の存在によっても画像にアーティファ
クトが発生する場合がある。このため、ASGCは単独
で用いるのではなく、渦磁場補償と併用されることが多
い。
【0004】この渦磁場補償を正確に行うためには、渦
磁場の強度と時定数をあらかじめ計測する必要がある。
渦磁場を感度良く計測する手段として、以下に述べるよ
うにNMR信号を用いた手法が各種提案されている。し
かし、後述するように、何れの手法でも、数msから数
sまでの広い範囲に亘っている渦磁場の時定数を短時間
に、精度良く計測することはできなかった。
【0005】第1の渦磁場計測方法として、特公平3−
49453号公報に記載の方法がある。NMR撮影のた
めのサンプル(例えば、水が充満された袋)を磁場中心
から離して配置し、傾斜磁場(データ収集で用いられる
傾斜磁場パルスより時間的に前に修飾用に印加される傾
斜磁場パルスのため、以下プリパルスと呼称する)を印
加した後に、同サンプルのFID信号を取得し、その位
相変化から渦磁場の波形を計測する。図12にその収集
方法に関するパルスシーケンスを示す。Geddyがプリパ
ルスを表わし、eddyLとeddySはプリパルスGeddyによ
り誘起される渦磁場を表わし、eddyLは時定数TLが長
い成分、eddySは時定数TSが短い成分をそれぞれ表
す。TLとしては数s、TSは数msから数10msに
対応する。ADC1やADC2はFID信号のサンプリ
ング期間を表し、典型的には100ms前後の期間であ
る。
【0006】FID信号はNMRサンプル全体からの信
号であるので、同サンプルは小さくなければならない
し、磁場中心から離して配置する必要がある。短時定数
渦磁場eddySを計測するには、プリパルスGeddyの印加
直後に開始するサンプリング期間ADC1のみで十分で
ある。しかし、長時定数渦磁場eddyLを計測するために
は、プリパルスGeddyの印加後に所定の遅延時間TDを
置いたサンプリング期間ADC2にFID信号を収集す
る必要がある。このようにプリパルスとデータ収集期間
との間隔(遅延時間TD)を変えてFID信号を何回か
収集することにより、長時定数渦磁場eddyLの計測が可
能となる。
【0007】図13にその原理を説明する。図13のグ
ラフは、NMR信号ないしMRI画像における渦磁場に
よる位相シフトの時間変化を表す。図13の131と1
32に示すように、短時定数と長時定数の2成分の渦磁
場があるとする。図12のサンプリング期間ADCは、
図13の「読み出し傾斜磁場無し」の行に両端に矢印を
付した各期間に対応する。FID信号収集を繰り返す
(ADC1〜ADCn)ことにより、時定数の長い成分
が減衰するまで計測することができる。ただし、この場
合、プリパルスの印加間隔TGは、前のプリパルスによ
る渦磁場が十分減衰するよう、長時間時定数TLの10
倍程度にする必要がある。
【0008】そのため、この方法では、計測時間が長く
なるというデメリットがあった。計測時間を以下の条件
で見積もることにする。FID信号収集のための励起の
回数Nとしては、遅延時間TDを変えて数回データを収
集しなくてはならないので、ここでは、N=10回とす
る。TLを約1sと仮定すると、TGは約10sとな
る。また、NMRサンプルを配置する位置として少なく
とも2箇所が必要である。これは、渦磁場の空間成分に
は、1次成分の他に0次成分や、より高次の成分がある
からである。この0次成分は、ASGCの中心ずれ(製
造誤差、組立誤差)に由来するので、ASGC毎に変化
する。高次成分は、ASGCと磁石(渦発生源)との半
径差などから必ず発生する。渦補償では1次成分のみを
計測しなければならないため、NMRサンプルを配置す
る位置を複数回(M回:少なくとも2回、ここでは2
回)変える必要がある。したがって、NMRサンプルを
計測する時間は少なくともTG×N×M(約200s)
となり、計測時間はかなり長くなる。
【0009】第1の渦磁場計測方法の改良例として、特
開平4−189344号公報に記載の方法がある。この
方法では、NMRサンプルを移動させる必要がなく、複
数のサンプル点における渦磁場を同時に計測することが
できる。しかし、この方法でも、長い時定数を計測する
際には、遅延時間TDを変えることがやはり必要であ
り、データ収集にかかる時間は特公平3−49453号
公報の場合と同等である。
【0010】第2の渦磁場計測方法として、渦磁場の空
間分布を計測する方法が特開平2−177940号公報
に提案されている。この方法では、スピンエコー(S
E)法、あるいはフィールドエコー(FE)法でイメー
ジングして画像を得た後に、傾斜磁場プリパルスを印加
してSE法ないしFE法のイメージングシーケンスを実
施し、得られたそれぞれの画像の位相差から渦磁場強度
の空間分布を求めている。図14に2次元FE法の場合
のパルスシーケンスを示す。図のGrはリードアウト傾
斜磁場、Geは位相エンコード傾斜磁場である。得られ
る位相差分画像値は、プリパルスGeddy印加後からエコ
ータイムTEまでの渦磁場強度の積分値にほぼ比例す
る。
【0011】この従来技術の文献中には、渦磁場の時定
数を計測することは記載があるが、時定数と強度の両方
を計測する方法は開示されていない。これは、この第2
の手法では、プリパルスとエコー収束時刻との間隔(プ
リパルス印加終了時刻と励起用のRFパルス印加までの
時間+エコータイム)を変えたり、プリパルスの印加時
間を変化させたりして、上記の位相画像を何枚も計測す
る必要があるからである。図14のサンプリング期間A
DCは図13の「読み出し傾斜磁場有り」の行の点に対
応する。点の一つがFE法の一回のイメージングに相当
する。但し、この場合、エコータイムより短い時定数を
持つ渦磁場を計測することはできない。したがって、数
msの時定数の渦磁場を計測することはできない。一
方、これより長い時定数の渦磁場についても、複数の位
相を渦磁場強度と時定数をパラメータに持つ複雑な関数
でフィットすることで値を決定することになるので、そ
の精度は高くない。
【0012】第2の渦磁場計測方法を改良した方法とし
て、一つのプリパルスにつきFE法のイメージングシー
ケンスを複数回繰り返す第3の渦磁場計測方法があ
る("NewEfficient Eddy-Field-Mapping Procedure(FAM
E)", J. Schiff, H. Rotem, S.Stokar, and N. Kaplan,
Journal of Magnetic resonance, Series B 104, 73-7
6(1994))。これにより、FE法のイメージングシーケ
ンスの実行時間より長い時定数の渦磁場の時定数と強度
を計測することが可能となる。しかし、この方法もエコ
ータイムより短い時定数を持つ渦磁場を計測することは
できないし、エコータイムより長くFE法のイメージン
グシーケンスの実行時間より短い時定数を持つ渦磁場の
計測精度は高くない。
【0013】以上述べたように、従来の渦磁場計測法に
おいては、数msから数sの広い時定数範囲に亘る時定
数を短時間に計測できなかったし、長時間かかって計測
したた値も精度が悪いという問題点があった。
【0014】さらに、上述したように、ASGCの性能
向上や、渦磁場の高精度の計測、及び補償により、渦磁
場のカップリング成分(以下、カップリング渦と呼ぶ)
の存在が問題となってきた。例えばxチャンネルの傾斜
磁場コイルをパルス駆動したときに、x方向に強度変化
する渦磁場の他に、y方向ないしz方向に強度変化する
渦磁場成分も発生している。しかし、従来は、渦磁場を
高精度に、しかも短時間に計測することができなかった
ので、このようなカップリング渦の影響は無視してい
た。このため、高精度な渦補償ができなかった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、従
来の渦磁場計測法においては、数msから数sの広い時
定数範囲に亘る時定数を短時間に計測できなかったし、
長時間かかって計測したた値も精度が悪いという問題点
があった。さらに、カップリング渦を補償することがで
きないという問題点があった。
【0016】本発明の目的は、数msから数sの広い時
定数範囲に亘る時定数の渦磁場の時定数と強度とを正確
に短時間で計測できる渦磁場計測方法を提供することに
ある。
【0017】本発明の他の目的は、他チャンネルの傾斜
磁場に基づく渦磁場であるカップリング渦の影響を高精
度に計測し、補償する磁気共鳴イメージング装置を提供
することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し目的を
達成するために、本発明は以下に示す手段を用いてい
る。
【0019】(1)磁気共鳴イメージング装置において
傾斜磁場の切換え時に発生される渦電流による渦磁場を
計測する渦磁場計測方法において、計測箇所に配置され
た物質に静磁場を印加するとともに、パルス状の傾斜磁
場の1回の印加に対して物質を複数回励起し、傾斜磁場
を実質的に印加することなく各励起による信号を収集
し、渦磁場の時定数と強度とを求める。
【0020】(2)渦磁場を計測したい箇所のみにサン
プルを配置し、サンプルの配置を少なくとも2箇所に変
化させて上記の計測を行い、収集した信号の位相の時間
変化曲線から渦磁場の時定数と強度を求めることを特徴
とする(1)に記載の渦磁場計測方法。
【0021】(3)磁気共鳴イメージング装置の撮影空
間にファントムを配置し、スライス傾斜磁場を印加して
スライスを選択して上記の計測を行い、収集した信号の
位相の時間変化曲線から渦磁場の時定数と強度を求める
ことを特徴とする(1)に記載の渦磁場計測方法。
【0022】(4)少なくとも2つのスライスに対して
上記の計測を行い、収集した信号の位相の時間変化曲線
から渦磁場の時定数と強度を求めることを特徴とする
(3)に記載の渦磁場計測方法。
【0023】(5)前記パルス状の傾斜磁場の強度を変
えて上記の計測を少なくとも2回行い、2つの収集信号
セットの位相の時間変化曲線の差分から渦磁場の時定数
と強度を求めることを特徴とする(2)、または(4)
に記載の渦磁場計測方法。
【0024】(6)前記パルス状の傾斜磁場の強度と物
質の励起に使われる高周波パルスの搬送波周波数は変え
ずに、スライス傾斜磁場の強度を変えて上記の計測を少
なくとも2回行い、2つの収集信号セットの位相の時間
変化曲線の差分から渦磁場の時定数と強度を求めること
を特徴とする(4)に記載の渦磁場計測方法。
【0025】(7)前記パルス状の傾斜磁場の強度とス
ライス傾斜磁場の強度は変えずに、物質の励起に使われ
る高周波パルスの搬送波周波数を変えて上記の計測を少
なくとも2回行い、2つの収集信号セットの位相の時間
変化曲線の差分から渦磁場の時定数と強度を求めること
を特徴とする(4)に記載の渦磁場計測方法。
【0026】(8)磁気共鳴イメージング装置の撮影空
間にファントムを配置し、励起後、位相エンコード傾斜
磁場を印加して各励起による信号収集を、位相エンコー
ド量を変えて繰返し、収集した信号の位相の時間変化曲
線の差分から渦磁場の時定数と強度を求めることを特徴
とする(1)に記載の渦磁場計測方法。
【0027】(9)複数のチャンネルを有するコイル装
置と、各チャンネルの駆動信号を発生するコントローラ
と、各チャンネルの駆動信号を渦磁場による波形の歪を
補償するように整形する第1の補償手段と、各チャンネ
ルの駆動信号を他のチャンネルの渦磁場による波形の歪
を補償するように整形する第2の補償手段と、第1の補
償手段の出力信号と第2の補償手段の出力信号との合成
信号を各チャンネルのコイル装置に供給する駆動手段と
を具備する磁気共鳴イメージング装置である。
【0028】(10)前記第1の補償手段は(1)乃至
(8)のいずれかに記載の渦磁場計測方法に従って渦磁
場の時定数と強度を求め、求めた時定数、強度に応じて
駆動信号の波形を成形することを特徴とする(9)に記
載の磁気共鳴イメージング装置である。
【0029】(1)乃至(8)に記載の渦磁場計測方法
によれば、数msから数sの広い時定数範囲に亘る時定
数の渦磁場の時定数と強度とを正確に短時間で計測でき
る。
【0030】(9)、(10)に記載の磁気共鳴イメー
ジング装置によれば、他チャンネルの傾斜磁場に基づく
渦磁場であるカップリング渦の影響を高精度に計測し、
補償することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明によ
るMRI装置の渦磁場計測方法の実施形態を説明する。
【0032】第1実施形態 図1は第1実施形態が適用されるMRI装置全体の概略
構成を示すブロック図である。ガントリ20内には、静
磁場磁石1、x軸、y軸、z軸傾斜磁場コイル2、及び
送受信コイル3が設けられる。静磁場発生装置としての
静磁場磁石1は、例えば、超電導コイル、常伝導コイ
ル、または永久磁石を用いて構成される。x軸、y軸、
z軸傾斜磁場コイル2は、x軸傾斜磁場Gx、y軸傾斜
磁場Gy、z軸傾斜磁場Gzを発生するためのコイルで
ある。送受信コイル3は、高周波(RF)パルスを発生
し、かつ磁気共鳴により発生したエコー信号を検出する
ために使用される。寝台13上の被検体Pはガントリ2
0内のイメージング可能領域(イメージング用磁場が形
成される球状の領域であり、この領域内でのみ診断が可
能となる)に挿入される。なお、RFパルスの送信とエ
コー信号の受信は別々の送信コイル、受信コイルによっ
て行ってもよい。
【0033】静磁場磁石1は、静磁場制御装置4により
駆動される。送受信コイル3は、磁気共鳴の励起時には
送信器5により駆動され、かつエコー信号の検出時には
受信器6に結合される。x軸、y軸、z軸傾斜磁場コイ
ル2は、x軸傾斜磁場アンプ7、y軸傾斜磁場アンプ
8、z軸傾斜磁場アンプ9により駆動される。
【0034】x軸傾斜磁場アンプ7、y軸傾斜磁場アン
プ8、z軸傾斜磁場アンプ9、送信器5はシーケンスコ
ントローラ10により所定のシーケンスに従って駆動さ
れ、x軸傾斜磁場Gx、y軸傾斜磁場Gy、z軸傾斜磁
場Gz、高周波(RF)パルスを、後述する所定のパル
スシーケンスで発生する。この場合、x軸傾斜磁場G
x、y軸傾斜磁場Gy、z軸傾斜磁場Gzは、主とし
て、例えば、読出し用傾斜磁場Gr、位相エンコード用
傾斜磁場Ge、スライス用傾斜磁場Gsとしてそれぞれ
使用される。ホストコンピュータ11はシーケンスコン
トローラ10を駆動制御するとともに、受信器6で受信
されるエコー信号としてのエコー信号を取り込んで所定
の信号処理を施すことにより、被検体の断層像を生成
し、表示部12で表示する。
【0035】図2は第1実施形態の渦磁場計測を行うパ
ルスシーケンスを示す。第1実施形態の渦磁場計測は、
比較的小さいNMRサンプルを渦磁場を計測したい領域
に配置し、該サンプルに傾斜磁場プリパルスを印加した
後、RFパルスを印加して該サンプルを複数回励起し、
FID信号を連続して収集する第1ステップと、その各
励起時のFID信号の位相の時間変化曲線を求める第2
ステップと、その時間変化曲線から渦磁場の時定数と強
度とを求める第3ステップとから構成され、図2に示し
たパルスシーケンスは第1ステップに関する。Geddyが
傾斜磁場プリパルス、ADC1やADC2が各FID信
号のサンプリング期間である。図2では、FID信号の
収集が2回であるが、より多くても良い。図2のeddyL
は長い時定数を持つ渦磁場、eddySは短い時定数を持つ
渦磁場を表す。数msから数10ms程度の時定数のed
dySの時定数と強度は1回目のFID信号収集期間AD
C1で収集されたFID信号のみに基づいて計測可能で
ある。それより長い時定数のeddyLの時定数と強度は2
回目以降のFID信号収集ADC2…ADCnで収集さ
れたFID信号を組み合わせることにより計測可能であ
る。
【0036】n番目のFID信号収集期間ADCnのk
番目のデータを収集した時刻をtn, kとする。第2ステ
ップでは、信号の位相を求め、tn,kに対してその位相
をプロットすることで、位相の時間変化曲線が求められ
る。つづいて、第3ステップでは、この時間変化曲線を
渦磁場の強度と時定数の関数に当てはめられる。サンプ
ル位置rでの信号の位相は次のような式で表わされる。
【0037】φ(r,t)=γατLpre・r(Exp
(ta/τL)−Exp(tb/τL)) *Exp(−tn/τL)(1−Exp(−(tn,k−tn)/τ
L)) ここで、τLとαは渦の時定数と強度、Gpreはプリパル
ス強度(ベクトル)、taとtbはプリパルスの印加開始
時刻及び終了時刻、tnはn番目のFIDを生成するた
めのRFパルス印加時刻、γは磁気回転比であり、プリ
パルスは矩形パルスであると仮定する。
【0038】nとkの異なる複数のデータが収集されて
いるので、上記の位相をデータに当てはめることで、渦
磁場の時定数と強度を求めることができる。当てはめに
は最小二乗法等の既存の手法を用いることができる。プ
リパルスが矩形パルスではない場合は、上記の式を修正
する必要があるが、これは当業者にとって容易である。
【0039】このように本実施形態によれば、傾斜磁場
プリパルスGeddyを印加する回数は1回だけで複数の信
号を収集できるので、図12に示した特公平3−494
53号公報に記載の方法(短時定数渦磁場eddySと長時
定数渦磁場eddyLの測定それぞれにプリパルスGeddyを
印加する)と比べ、計測が高速になる。従来技術の説明
で、特公平3−49453号公報に記載の方法の計測時
間を200sと見積もったが、本実施形態では20s
(TG=10s、N=1、M=2)となり、10分の1
に短縮することができる。この場合、特公平3−494
53号公報に記載の方法と同様に、本実施形態において
もNMRサンプルの位置を変えて少なくとも2回計測す
る。通常、NMRサンプルを置く位置は、プリパルスの
印加する方向に位相をシフトさせるように定める。この
2回のうち1回は、NMRサンプルは磁場中心に配置し
ても構わない。
【0040】本実施形態のより良い変形例として、プリ
パルスの強度を変えて本実施形態の第1ステップと第2
ステップを2回行ない、その2回の位相変化曲線の差分
を取ってから第3ステップを実施する方法がある。これ
は、静磁場不均一性等による位相シフトがある場合にそ
の影響を効果的に取り除くことができる。
【0041】以下、本発明による装置の他の実施形態を
説明する。他の実施形態の説明において第1実施形態と
同一部分は同一参照数字を付してその詳細な説明は省略
する。
【0042】第2実施形態 第2実施形態のブロック図は第1実施形態のブロック図
と同一であるので、図示は省略する。本実施形態の第1
ステップに関するパルスシーケンスを図3に示す。第1
実施形態と異なるのは、NMR信号を出すサンプルとし
て、磁場中心を含むほぼ均一で大きな容積のファントム
を使用する点と、FID信号を収集するためにファント
ムを励起する際に、RFパルスの印加と同時にスライス
選択傾斜磁場Gsも印加するという点である。通常、傾
斜磁場プリパルスGeddyとスライス選択傾斜磁場Gsは
同一方向の傾斜磁場となるように設定する。そのため、
この場合、プリパルスはスライス方向に印加する。な
お、第1実施形態では、プリパルスの印加方向に制限は
ない。FID信号を連続して収集する第1ステップで
は、常に同一のスライスの信号を収集する。本実施形態
は、第1実施形態と比べて、NMRサンプルを移動させ
る手間が必要ないので、その分時間短縮が可能であると
いう利点がある。第1実施形態と異なり、励起の際にス
ライス傾斜磁場を印加するのは、大きなファントムを使
用するため、励起断面位置を特定するためである。
【0043】本実施形態においても、第1実施形態の変
形例のように、プリパルスの強度を変えて第1ステップ
を2回行うことで、静磁場不均一性や他のイメージング
傾斜磁場パルスによる渦磁場等による位相シフトをキャ
ンセルすることが可能である。ただし、撮影時間は2倍
に延長する。
【0044】そこで、撮影時間を延長することなく、静
磁場不均一性の影響を取り除くことが可能な本実施形態
の他の2つの変形例を説明する。図4に示す変形例は、
NMR信号を発生させるRFパルスの搬送波周波数Cf
とプリパルスの強度を同一にしたまま、スライス傾斜磁
場強度Gsの異なる2つの収集データセットADC1
(+)〜ADCn(+)とADC1(−)〜ADCn
(−)との間で位相の差分を行う。図5に示す変形例
は、スライス傾斜磁場強度とプリパルス強度を同一にし
たまま、NMR信号を発生させるRFパルスの搬送波周
波数Cfの異なる2つの収集データセットADC1
(+)〜ADCn(+)とADC1(−)〜ADCn
(−)との間で位相の差分を行う。図4と図5の変形例
は、ともに2枚のスライスからNMR信号を取得してい
ることに変わりがないが、スライスの励起の仕方が異な
っている。この2つの変形例は励起されるスライス(2
枚)の中で静磁場不均一性があまり差がない場合に限っ
て有効であるが、撮影時間が延長しない利点がある。ま
た、図5に示す変形例は、他のイメージング傾斜磁場パ
ルスによる渦磁場による影響も取り除くことができる点
で、図4の変形例よりも更に好ましい実施形態である。
【0045】第3実施形態 本発明の第3実施形態を説明する。本実施形態は、ファ
ントム、ないし被検者そのものを計測したい渦磁場領域
を含むように配置した上で、傾斜磁場プリパルスGeddy
を印加する第1ステップと、ファントム、ないし被検者
の一部を励起し、位相エンコードパルスGeを印加する
第2ステップと、NMR信号を収集する第3ステップ
と、前記位相エンコードパルスGe1、Ge2の強度を
変化させながら第1ステップから第3ステップまでを複
数回(ここでは、2回)繰り返す第4ステップと、それ
らのNMR信号から複数の画像(2枚の画像)を再構成
する第5ステップと、その複数の画像の位相変化曲線を
求める第6ステップと、その位相変化曲線から渦磁場の
時定数と強度とを求める第7ステップとから構成され
る。本実施形態をFID信号を使って空間2次元分布を
計測するように構成した場合の第1〜第4ステップのパ
ルスシーケンスを図6に示す。本実施形態を空間1次
元、あるいは空間的3次元の計測用に変形することは容
易に類推可能である。
【0046】第5〜第7ステップは、それぞれ公知な方
法で実現可能である。例えば、第5ステップはケミカル
シフトイメージングの再構成方法が適用でき、第6ステ
ップ、第7ステップは第1実施形態の第2ステップ、第
3ステップが適用できる。
【0047】本実施形態は、特開平4−189344号
公報で開示された渦磁場空間分布計測法と似ているが、
一つのプリパルスに対して複数のNMR信号を励起して
いる点が異なる。これにより、計測時間の大幅な低減が
可能である。例えば、第1実施形態と同様の渦磁場とプ
リパルスの場合、特開平4−189344号公報に記載
の方法では、16×16のマトリクスの画像1枚あた
り、計測時間はTG(=10s)×16×16×N(=
10回:プリパルスあたりの励起回数)=7.1時間も
かかるのに対し、本実施形態では、N=1であるので、
その10分の1の43分で計測可能である。本実施形態
でも、第1実施形態や第2実施形態と同様に、プリパル
スの印加強度を変えて2回計測し、それぞれの位相変化
曲線の差分を取った上で渦磁場の時定数と強度の空間分
布を計測しても良い。
【0048】上記第1、第2および第3実施形態におい
てより良い改良は、傾斜磁場による横磁化のスポイラや
RFスポイラを併用することである。これは、連続して
励起する場合に、一つ以上前の励起によるNMR信号が
混入することを防ぎ、FID信号の計測の精度を高める
効果がある。同様な理由で、NMRサンプルの横緩和時
間は励起間隔TR程度以下であることが望ましい。
【0049】以上述べたように、本発明の第1、第2、
第3実施形態によれば、時定数が数msから数sの広範
囲に渡る渦磁場の時定数と強度を従来に比べてより高速
に、しかも精度よく計測することが可能となる。
【0050】第4実施形態 次に、渦磁場計測・補償における第2の問題であるカッ
プリング渦を高精度に計測し、補償する実施形態につい
て説明する。本発明の第4実施形態は、カップリング渦
を計測する第1ステップ、カップリング渦の強度・時定
数を反映したカップリング波形を生成する第2ステッ
プ、通常の渦磁場補償波形を生成する第3ステップ、カ
ップリング波形と渦補償波形とを加算し出力する第4ス
テップとから構成される。図7は第1ステップと第2ス
テップにおける処理の流れを示した流れ図である。図7
において、本発明の第1、第2、第3実施形態や公知の
渦磁場計測法を用いて、第1の軸(ここでは、x軸とす
る)方向のプリパルスを印加し(ステップS2)、x軸
方向の渦磁場を計測する(ステップS4)。渦磁場の時
定数と強度を求めてから、傾斜磁場コイルの伝達関数を
考慮してxコイルの渦補償器Exのパラメータを設定す
ることで、xコイルの渦補償が行われる(ステップS
6)。パラメータは傾斜磁場波形入力に対する磁場のイ
ンパルス応答(以下、H(s)と称する)を次のように
修正する。つまり、渦磁場補償前のインパルス応答がf
(s)であった場合、渦補償器ExのパラメータはH
(s)=f(s)・(1/f(s))=1となるように
決定される。具体的な実現方法は前述の特公平3−49
453号に記載されている方法を使うことができる。続
いて、第1の軸方向(x軸方向)に直交する第2の軸
(ここでは、y軸とする)方向のプリパルスを印加し
(ステップS8)、同様にx軸方向の渦磁場を計測する
(ステップS10)。この渦磁場がカップリング渦であ
り、この時定数と強度を反映したパラメータをカップリ
ング渦補償器Eyxに設定する(ステップS12)。最
後に、補償器Ex、Eyxの波形出力を加算し、傾斜磁
場アンプの入力とすることで、渦補償された所望の磁場
波形(x方向)が実現される。
【0051】図8に、一例として、xコイルとyコイル
との間にカップリング渦が存在し、xコイルのみを駆動
する場合に、傾斜磁場の波形信号や磁場がどのように変
更されるかを示す。シーケンスコントローラは、矩形状
のx傾斜磁場パルスを実現するために、8−1に示すよ
うなxコイル波形出力を生成する。xコイルの渦補償器
Exは、xコイルの渦磁場を補償するように、8−3に
示すような波形を生成する。また、カップリング補償器
Exyは7−4に示すようなカップリング渦を補償する
波形を生成する。一方、yコイルの波形出力は8−2に
示すようにゼロであるので、8−6に示す渦補償器Ey
の出力信号や、8−5に示すカップリング補償器Eyx
の出力信号もゼロのままである。補償器Ex、Eyxの
出力信号が加算されてxコイルの傾斜磁場アンプに入力
されると、8−7に示すように、x傾斜磁場波形が渦補
償前の歪んだ波形(破線)からから矩形状パルス(実
線)に整形される。同時に、8−8に示すようにy方向
の傾斜磁場波形は補償前の渦波形(破線)がキャンセル
されてゼロ(実線)となる。
【0052】図9は上記のような通常の渦とカップリン
グ渦の両方の補償を実現する構成を示す。渦補償器E
x、Ey、Ez、およびカップリング渦補償器Exy、
Eyx、Exz、Ezx、Eyz、Ezyは微分回路の
ようなアナログ回路やディジタルフィルタのようなディ
ジタル回路、あるいはソフトウェアにより構成される。
このような回路構成は、公知の回路(例えば、特開平6
−86766号公報)を利用しても実現可能である。
【0053】図10は本実施形態の別の構成を示す。図
9と異なるのは、カップリング渦補償器の出力信号にコ
ントローラからの波形出力を加算した後に渦補償器に入
力されるという点である。このように構成する場合、カ
ップリング渦磁場波形の時定数と強度をそのままカップ
リング渦補償器に設定することができる。一方、図9の
場合は、各傾斜磁場コイル系の伝達関数を考慮して、時
定数と強度を変換した後、設定することが必要である。
【0054】本実施形態の変形例として、カップリング
渦を計測する第1ステップを空間2次元の渦磁場計測法
に置き換えて実現することも可能である。図11はこの
場合の処理の流れを示したもので、第1の軸(ここで
は、x軸とする)方向のプリパルスを印加し(ステップ
S22)、第1の軸とそれに直交する第2の軸(ここで
は、y軸とする)で定義される平面(xy平面)内の渦
磁場を計測する(ステップS24)。渦磁場の時定数と
強度に応じて、xコイルの渦補償器Exのパラメータ
(ステップS26)と、カップリング渦補償器Eyxの
パラメータを設定する(ステップS28)。
【0055】本実施形態では、渦磁場の計測結果(時定
数と強度)から、各傾斜磁場コイル系の伝達関数を考慮
して渦補償器の回路定数やパラメータを求める段階が含
まれている。この伝達関数をあらかじめ求めておいて、
計算により回路定数やフィルタ係数を求めてもよい。ま
た、伝達関数を求めることはせず、回路定数やフィルタ
係数を何度か変えて実際の渦磁場を計測し、既存の最適
化手法等により渦磁場がゼロとなる回路定数やフィルタ
係数を求めても良い。
【0056】
【発明の効果】以上述べたように、本発明により、時定
数の広い範囲の渦磁場に対して強度と時定数の空間分布
を高精度・高速に計測することが可能になる。また、カ
ップリング渦の計測、および補償が実現でき、渦電流に
よる画質低下を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による磁気共鳴イメージング装置の第1
実施形態の第1実施形態の構成を示すブロック図。
【図2】本発明の第1実施形態のパルスシーケンスを示
す図。
【図3】本発明の第2実施形態のパルスシーケンスを示
す図。
【図4】第2実施形態の第1の変形例のパルスシーケン
スを示す図。
【図5】第2実施形態の第2の変形例のパルスシーケン
スを示す図。
【図6】本発明の第3実施形態のパルスシーケンスを示
す図。
【図7】本発明の第4実施形態における渦磁場計測、お
よび渦補償器のパラメータ設定の流れを示す図。
【図8】第4実施形態における波形信号と磁場波形の関
係を示す図。
【図9】第4実施形態の構成例を示す図。
【図10】第4実施形態の他の構成例を示す図。
【図11】第4実施形態の変形例における処理の流れを
示す図。
【図12】従来技術のパルスシーケンスを示す図。
【図13】図12のFID収集期間と位相シフトの時定
数の関係を示す図。
【図14】他の従来技術のパルスシーケンスを示す図。
【符号の説明】
1…静磁場磁石 2…x軸、y軸、z軸傾斜磁場コイル 3…送受信コイル 4…静磁場制御装置 5…受信器 6…送信器 7…x軸傾斜磁場アンプ 8…y軸傾斜磁場アンプ 9…z軸傾斜磁場アンプ 10…シーケンスコントローラ 11…ホストコンピュータ 12…表示部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 市之瀬 伸保 栃木県大田原市下石上1385番の1 株式会 社東芝那須工場内 (72)発明者 葛西 由守 栃木県大田原市下石上1385番の1 株式会 社東芝那須工場内 Fターム(参考) 4C096 AB06 AB18 AB25 AB33 AD09 AD12 BA03 BA10 BA32 BB02 CB17 CD10 FA03 FA07

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気共鳴イメージング装置において傾斜
    磁場の切換え時に発生される渦電流による渦磁場を計測
    する渦磁場計測方法において、計測箇所に配置された物
    質に静磁場を印加するとともに、パルス状の傾斜磁場の
    1回の印加に対して物質を複数回励起し、傾斜磁場を実
    質的に印加することなく各励起による信号を収集し、渦
    磁場の時定数と強度とを求めることを特徴とする渦磁場
    計測方法。
  2. 【請求項2】 渦磁場を計測したい箇所のみにサンプル
    を配置し、サンプルの配置を少なくとも2箇所に変化さ
    せて上記の計測を行い、収集した信号の位相の時間変化
    曲線から渦磁場の時定数と強度を求めることを特徴とす
    る請求項1に記載の渦磁場計測方法。
  3. 【請求項3】 磁気共鳴イメージング装置の撮影空間に
    ファントムを配置し、スライス傾斜磁場を印加してスラ
    イスを選択して上記の計測を行い、収集した信号の位相
    の時間変化曲線から渦磁場の時定数と強度を求めること
    を特徴とする請求項1に記載の渦磁場計測方法。
  4. 【請求項4】 少なくとも2つのスライスに対して上記
    の計測を行い、収集した信号の位相の時間変化曲線から
    渦磁場の時定数と強度を求めることを特徴とする請求項
    3に記載の渦磁場計測方法。
  5. 【請求項5】 前記パルス状の傾斜磁場の強度を変えて
    上記の計測を少なくとも2回行い、2つの収集信号セッ
    トの位相の時間変化曲線の差分から渦磁場の時定数と強
    度を求めることを特徴とする請求項2、または請求項4
    に記載の渦磁場計測方法。
  6. 【請求項6】 前記パルス状の傾斜磁場の強度と物質の
    励起に使われる高周波パルスの搬送波周波数は変えず
    に、スライス傾斜磁場の強度を変えて上記の計測を少な
    くとも2回行い、2つの収集信号セットの位相の時間変
    化曲線の差分から渦磁場の時定数と強度を求めることを
    特徴とする請求項4に記載の渦磁場計測方法。
  7. 【請求項7】 前記パルス状の傾斜磁場の強度とスライ
    ス傾斜磁場の強度は変えずに、物質の励起に使われる高
    周波パルスの搬送波周波数を変えて上記の計測を少なく
    とも2回行い、2つの収集信号セットの位相の時間変化
    曲線の差分から渦磁場の時定数と強度を求めることを特
    徴とする請求項4に記載の渦磁場計測方法。
  8. 【請求項8】 磁気共鳴イメージング装置の撮影空間に
    ファントムを配置し、励起後、位相エンコード傾斜磁場
    を印加して各励起による信号収集を、位相エンコード量
    を変えて繰返し、収集した信号の位相の時間変化曲線の
    差分から渦磁場の時定数と強度を求めることを特徴とす
    る請求項1に記載の渦磁場計測方法。
  9. 【請求項9】 複数のチャンネルを有するコイル装置
    と、各チャンネルの駆動信号を発生するコントローラ
    と、各チャンネルの駆動信号を渦磁場による波形の歪を
    補償するように整形する第1の補償手段と、各チャンネ
    ルの駆動信号を他のチャンネルの渦磁場による波形の歪
    を補償するように整形する第2の補償手段と、第1の補
    償手段の出力信号と第2の補償手段の出力信号との合成
    信号を各チャンネルのコイル装置に供給する駆動手段と
    を具備する磁気共鳴イメージング装置。
  10. 【請求項10】 前記第1の補償手段は請求項1乃至請
    求項8のいずれかに記載の渦磁場計測方法に従って渦磁
    場の時定数と強度を求め、求めた時定数、強度に応じて
    駆動信号の波形を成形することを特徴とする請求項9に
    記載の磁気共鳴イメージング装置。
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