JP2000199131A - 黒鉛質炭素繊維、黒鉛質炭素繊維の製造方法、及びリチウム二次電池 - Google Patents
黒鉛質炭素繊維、黒鉛質炭素繊維の製造方法、及びリチウム二次電池Info
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- Inorganic Fibers (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 リチウム二次電池の電極活物質の充填密度を
高くし、リチウム二次電池の高い放電容量及び充放電効
率、並びに優れたサイクル特性を実現できる黒鉛質炭素
繊維、その製造方法、及びそれを使用したリチウム二次
電池を提供する。 【解決手段】 レーザー散乱回折法による平均粒径d
50%が8〜15μm、(002)面の面間隔距離d002が
0.3354〜0.3362、c軸方向の黒鉛結晶子の
大きさLcが70nm以上の黒鉛質炭素繊維、前記d
50%及びd002を有する黒鉛質炭素原料を衝撃処理する黒
鉛質炭素繊維の製造方法、及び前記黒鉛質炭素繊維を含
有する負極を有するリチウム二次電池。
高くし、リチウム二次電池の高い放電容量及び充放電効
率、並びに優れたサイクル特性を実現できる黒鉛質炭素
繊維、その製造方法、及びそれを使用したリチウム二次
電池を提供する。 【解決手段】 レーザー散乱回折法による平均粒径d
50%が8〜15μm、(002)面の面間隔距離d002が
0.3354〜0.3362、c軸方向の黒鉛結晶子の
大きさLcが70nm以上の黒鉛質炭素繊維、前記d
50%及びd002を有する黒鉛質炭素原料を衝撃処理する黒
鉛質炭素繊維の製造方法、及び前記黒鉛質炭素繊維を含
有する負極を有するリチウム二次電池。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、黒鉛質炭素繊維、
黒鉛質炭素繊維の製造方法、及びリチウム二次電池に関
する。更に詳しくは、電極活物質の充填密度を高めるこ
とができ、リチウム二次電池の放電容量及び充放電効率
を向上させることができ、リチウム二次電池における優
れたサイクル特性を実現することができる黒鉛質炭素繊
維、このような黒鉛質炭素繊維の製造方法、及び前記黒
鉛質炭素繊維を含有する負極を備え、放電容量及び充放
電効率の大きなリチウム二次電池に関する。
黒鉛質炭素繊維の製造方法、及びリチウム二次電池に関
する。更に詳しくは、電極活物質の充填密度を高めるこ
とができ、リチウム二次電池の放電容量及び充放電効率
を向上させることができ、リチウム二次電池における優
れたサイクル特性を実現することができる黒鉛質炭素繊
維、このような黒鉛質炭素繊維の製造方法、及び前記黒
鉛質炭素繊維を含有する負極を備え、放電容量及び充放
電効率の大きなリチウム二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】近年、エ
ネルギー密度の高い二次電池として、リチウム二次電池
が注目されている。
ネルギー密度の高い二次電池として、リチウム二次電池
が注目されている。
【0003】現在までのところ、ノート型パソコン、携
帯型電話機、ビデオカメラ等の電源としてリチウム電池
が使用されることの外に、電気自動車及び電力貯蔵シス
テム等としての応用も検討されている。
帯型電話機、ビデオカメラ等の電源としてリチウム電池
が使用されることの外に、電気自動車及び電力貯蔵シス
テム等としての応用も検討されている。
【0004】前記リチウム二次電池としては、例えば、
リチウム含有酸化物を含有する正極と、黒鉛などの炭素
質物を含有する負極と、リチウム塩及び有機溶媒を含有
する電解液とを備えたリチウム二次電池等を挙げること
ができる。
リチウム含有酸化物を含有する正極と、黒鉛などの炭素
質物を含有する負極と、リチウム塩及び有機溶媒を含有
する電解液とを備えたリチウム二次電池等を挙げること
ができる。
【0005】前記リチウム二次電池においては、負極表
面と電解液との間で生じる副反応、例えば電解液中にお
ける有機溶媒の分解反応等を抑制して、充放電効率を向
上させ、優れたサイクル特性を実現すること等が望まれ
ている。
面と電解液との間で生じる副反応、例えば電解液中にお
ける有機溶媒の分解反応等を抑制して、充放電効率を向
上させ、優れたサイクル特性を実現すること等が望まれ
ている。
【0006】一方、負極材料として用いられる炭素材料
の可逆容量(比容量、mAh/g)を高めることによ
り、リチウム二次電池において放電容量を高めることが
できることが、一般に知られていた。可逆容量の高い負
極材料としては、例えば低温焼成炭素等の非黒鉛系炭素
が知られている。このような非黒鉛系炭素においては、
可逆容量が400mAh/gを超えるものが数多く報告
されている。
の可逆容量(比容量、mAh/g)を高めることによ
り、リチウム二次電池において放電容量を高めることが
できることが、一般に知られていた。可逆容量の高い負
極材料としては、例えば低温焼成炭素等の非黒鉛系炭素
が知られている。このような非黒鉛系炭素においては、
可逆容量が400mAh/gを超えるものが数多く報告
されている。
【0007】しかし、前記非黒鉛系炭素を負極に用いた
リチウム二次電池においては、充放電効率が低いこと、
充放電サイクル毎に放電容量が低下してしまうこと、及
び炭素材料の真密度が低いので炭素材料における体積当
たりの放電容量が低いこと等の欠点があった。そして、
前記リチウム二次電池においては前記欠点は未だ克服さ
れていないので、非黒鉛系炭素を負極に用いたリチウム
二次電池は未だ実用化されるに至っていない。
リチウム二次電池においては、充放電効率が低いこと、
充放電サイクル毎に放電容量が低下してしまうこと、及
び炭素材料の真密度が低いので炭素材料における体積当
たりの放電容量が低いこと等の欠点があった。そして、
前記リチウム二次電池においては前記欠点は未だ克服さ
れていないので、非黒鉛系炭素を負極に用いたリチウム
二次電池は未だ実用化されるに至っていない。
【0008】以上の理由により、現在のところ、真密度
及び充放電効率の高い黒鉛が負極材料として広く採用さ
れている。黒鉛は、真密度が2.2g/cm3であり、
理論可逆容量が370mAh/gである。したがって、
リチウム二次電池の放電容量を向上させるには、負極に
おける黒鉛の充填密度をいかに向上させるかが重要であ
る。
及び充放電効率の高い黒鉛が負極材料として広く採用さ
れている。黒鉛は、真密度が2.2g/cm3であり、
理論可逆容量が370mAh/gである。したがって、
リチウム二次電池の放電容量を向上させるには、負極に
おける黒鉛の充填密度をいかに向上させるかが重要であ
る。
【0009】前記負極の形成方法としては、黒鉛を適宜
のバインダ及び溶媒と混合した分散液を金属箔の両面に
塗布し、前記溶媒を蒸発させた後、必要に応じて前記金
属箔をプレス処理する方法が一般的である。
のバインダ及び溶媒と混合した分散液を金属箔の両面に
塗布し、前記溶媒を蒸発させた後、必要に応じて前記金
属箔をプレス処理する方法が一般的である。
【0010】しかし、従来の黒鉛を用いた場合には、前
記方法によって形成される負極においては、黒鉛の充填
密度は高々1.5〜1.6g/cm3程度が限界であ
り、黒鉛の充填密度をこれ以上高めることは極めて困難
であった。
記方法によって形成される負極においては、黒鉛の充填
密度は高々1.5〜1.6g/cm3程度が限界であ
り、黒鉛の充填密度をこれ以上高めることは極めて困難
であった。
【0011】ここで、充填密度とは、金属箔の両面に前
記分散液を塗布した後に、溶媒を蒸発させてからプレス
処理をした電極における、金属箔の両面に塗布された活
物質層の密度を意味する。充填密度は以下の式
記分散液を塗布した後に、溶媒を蒸発させてからプレス
処理をした電極における、金属箔の両面に塗布された活
物質層の密度を意味する。充填密度は以下の式
【0012】
【数1】充填密度=(電極重量−金属箔重量)/[電極
面積×(電極厚さ−金属箔厚さ)] で算出される。
面積×(電極厚さ−金属箔厚さ)] で算出される。
【0013】本発明の目的は、負極における黒鉛の充填
密度を高めることができ、リチウム二次電池の放電容量
及び充放電効率を向上させ、優れたサイクル特性を有す
るリチウム二次電池を提供できる黒鉛質炭素繊維、前記
黒鉛質炭素繊維の製造方法、及び前記黒鉛質炭素繊維を
用いたリチウム二次電池を提供することにある。
密度を高めることができ、リチウム二次電池の放電容量
及び充放電効率を向上させ、優れたサイクル特性を有す
るリチウム二次電池を提供できる黒鉛質炭素繊維、前記
黒鉛質炭素繊維の製造方法、及び前記黒鉛質炭素繊維を
用いたリチウム二次電池を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決すること
を目的とする請求項1に記載の黒鉛質炭素繊維は、レー
ザー散乱回折法による平均粒径d50%が8〜15μmで
あり、(002)面の面間隔距離d002が0.3354
〜0.3362nmであり、c軸方向の黒鉛結晶子の大
きさLcが小さくとも70nmであることを特徴とする
黒鉛質炭素繊維であり、前記課題を解決することを目的
とする請求項2に記載の黒鉛質炭素繊維の製造方法は、
(002)面の面間隔距離d002が0.3354〜0.
3362nmであり、c軸方向の黒鉛結晶子の大きさL
cが小さくとも70nmである黒鉛質炭素原料を衝撃処
理して、レーザー散乱回折法による平均粒径d50%が8
〜15μmの範囲であることを特徴とする黒鉛質炭素繊
維の製造方法であり、前記課題を解決することを目的と
する請求項3に記載の黒鉛質炭素繊維の製造方法は、前
記黒鉛質炭素原料が、気相成長炭素繊維、ピッチ系炭素
繊維、及びカーボンウィスカからなる群より選択される
炭素繊維を黒鉛化処理してなる繊維状黒鉛質炭素である
前記黒鉛質炭素繊維の製造方法であり、前記課題を解決
することを目的とする請求項4に記載のリチウム二次電
池は、前記黒鉛質炭素繊維を含有する負極と、リチウム
含有複合酸化物を含有する正極と、リチウム塩及び有機
溶媒を含有する電解液とを備えてなることを特徴とする
リチウム二次電池である。
を目的とする請求項1に記載の黒鉛質炭素繊維は、レー
ザー散乱回折法による平均粒径d50%が8〜15μmで
あり、(002)面の面間隔距離d002が0.3354
〜0.3362nmであり、c軸方向の黒鉛結晶子の大
きさLcが小さくとも70nmであることを特徴とする
黒鉛質炭素繊維であり、前記課題を解決することを目的
とする請求項2に記載の黒鉛質炭素繊維の製造方法は、
(002)面の面間隔距離d002が0.3354〜0.
3362nmであり、c軸方向の黒鉛結晶子の大きさL
cが小さくとも70nmである黒鉛質炭素原料を衝撃処
理して、レーザー散乱回折法による平均粒径d50%が8
〜15μmの範囲であることを特徴とする黒鉛質炭素繊
維の製造方法であり、前記課題を解決することを目的と
する請求項3に記載の黒鉛質炭素繊維の製造方法は、前
記黒鉛質炭素原料が、気相成長炭素繊維、ピッチ系炭素
繊維、及びカーボンウィスカからなる群より選択される
炭素繊維を黒鉛化処理してなる繊維状黒鉛質炭素である
前記黒鉛質炭素繊維の製造方法であり、前記課題を解決
することを目的とする請求項4に記載のリチウム二次電
池は、前記黒鉛質炭素繊維を含有する負極と、リチウム
含有複合酸化物を含有する正極と、リチウム塩及び有機
溶媒を含有する電解液とを備えてなることを特徴とする
リチウム二次電池である。
【0015】
【発明の実施の形態】1.黒鉛質炭素繊維 本発明の黒鉛質炭素繊維は、そのレーザー散乱回折法に
よる平均粒径d50%が8〜15μmであり、好ましくは
10〜13μmの範囲であり、(002)面の面間隔距
離d002が0.3354〜0.3362nmであり、c
軸方向の黒鉛結晶子の大きさLcが小さくとも70nm
である。
よる平均粒径d50%が8〜15μmであり、好ましくは
10〜13μmの範囲であり、(002)面の面間隔距
離d002が0.3354〜0.3362nmであり、c
軸方向の黒鉛結晶子の大きさLcが小さくとも70nm
である。
【0016】尚、レーザー散乱回折法においては、前記
黒鉛質炭素繊維の軸方向長さ及び直径の何れかが選択的
に測定されることはないので、前記平均粒径d50%は、
前記黒鉛質炭素繊維の平均軸方向長さそのものでもな
く、又、前記黒鉛質炭素繊維の平均直径そのものでもな
い。但し、実際には、前記平均粒径d50%は、平均軸方
向長さに近いと考えられる。このことは、前記黒鉛質炭
素繊維の電子顕微鏡写真から求めた平均軸方向長さ及び
平均直径が、それぞれ10〜20μm程度、及び1〜5
μm程度であることからも支持される。
黒鉛質炭素繊維の軸方向長さ及び直径の何れかが選択的
に測定されることはないので、前記平均粒径d50%は、
前記黒鉛質炭素繊維の平均軸方向長さそのものでもな
く、又、前記黒鉛質炭素繊維の平均直径そのものでもな
い。但し、実際には、前記平均粒径d50%は、平均軸方
向長さに近いと考えられる。このことは、前記黒鉛質炭
素繊維の電子顕微鏡写真から求めた平均軸方向長さ及び
平均直径が、それぞれ10〜20μm程度、及び1〜5
μm程度であることからも支持される。
【0017】前記黒鉛質炭素繊維において、平均粒径d
50%が8μmを下回った場合には、負極における黒鉛質
炭素繊維の充填密度が却って低くなることがあり、又、
この黒鉛質炭素繊維をリチウム二次電池等に使用しても
充放電効率を効果的に向上させることができないことが
ある。
50%が8μmを下回った場合には、負極における黒鉛質
炭素繊維の充填密度が却って低くなることがあり、又、
この黒鉛質炭素繊維をリチウム二次電池等に使用しても
充放電効率を効果的に向上させることができないことが
ある。
【0018】一方、前記黒鉛質炭素繊維において、前記
平均粒径d50%が15μmを超える場合には、負極にお
ける黒鉛質炭素繊維の充填密度が低くなることがある。
又、前記黒鉛質炭素繊維とバインダー液との混合物を金
属箔に塗布したときに塗布層に厚さむらが生じ、均一な
厚さのシート型負極が得られないことがある。更に、前
記平均粒径d50%が15μmを超える黒鉛質炭素繊維を
負極に用いた場合においては、黒鉛質炭素繊維同士の接
触点が減少する故に負極の導電性が低下し、したがっ
て、高い充放電容量が得られないことがある。
平均粒径d50%が15μmを超える場合には、負極にお
ける黒鉛質炭素繊維の充填密度が低くなることがある。
又、前記黒鉛質炭素繊維とバインダー液との混合物を金
属箔に塗布したときに塗布層に厚さむらが生じ、均一な
厚さのシート型負極が得られないことがある。更に、前
記平均粒径d50%が15μmを超える黒鉛質炭素繊維を
負極に用いた場合においては、黒鉛質炭素繊維同士の接
触点が減少する故に負極の導電性が低下し、したがっ
て、高い充放電容量が得られないことがある。
【0019】前記黒鉛質炭素繊維においては、更に、d
10%が小さくとも0.4×d50%(μm)であることが好
ましく、又、d90%が大きくとも3×d50%(μm)であ
ることが好ましい。d10%及びd90%が前記範囲にある黒
鉛質炭素繊維を用いると、特に充填密度が高く、厚さの
むらの少ない電極を作製することができる。
10%が小さくとも0.4×d50%(μm)であることが好
ましく、又、d90%が大きくとも3×d50%(μm)であ
ることが好ましい。d10%及びd90%が前記範囲にある黒
鉛質炭素繊維を用いると、特に充填密度が高く、厚さの
むらの少ない電極を作製することができる。
【0020】前記黒鉛質炭素繊維においては、(00
2)面の面間隔距離d002は、0.3354〜0.33
62nmの範囲であり、好ましくは0.3354〜0.
3360nmの範囲である。
2)面の面間隔距離d002は、0.3354〜0.33
62nmの範囲であり、好ましくは0.3354〜0.
3360nmの範囲である。
【0021】(002)面の面間隔距離d002が0.3
354〜0.3362nmの範囲にある黒鉛質炭素繊維
は、炭素網面間に大量のリチウムイオンを吸蔵すること
ができるから、このような黒鉛質炭素繊維をリチウム二
次電池等に使用すれば、放電容量を効果的に向上させる
ことができる。
354〜0.3362nmの範囲にある黒鉛質炭素繊維
は、炭素網面間に大量のリチウムイオンを吸蔵すること
ができるから、このような黒鉛質炭素繊維をリチウム二
次電池等に使用すれば、放電容量を効果的に向上させる
ことができる。
【0022】前記黒鉛質炭素繊維においては、そのc軸
方向の黒鉛結晶子の大きさ、即ち環状の炭素網面が重な
ったc軸方向における厚みLcは、小さくとも70nm
の範囲であり、好ましくは80〜100nmの範囲であ
る。
方向の黒鉛結晶子の大きさ、即ち環状の炭素網面が重な
ったc軸方向における厚みLcは、小さくとも70nm
の範囲であり、好ましくは80〜100nmの範囲であ
る。
【0023】前記Lcが小さくとも70nmの範囲であ
れば、やはり、炭素網面間に大量のリチウムイオンが吸
蔵されると考えられる。よって、このような黒鉛質炭素
繊維をリチウム二次電池に使用すれば、放電容量を効果
的に向上させることができ、優れたサイクル特性を実現
することができる。
れば、やはり、炭素網面間に大量のリチウムイオンが吸
蔵されると考えられる。よって、このような黒鉛質炭素
繊維をリチウム二次電池に使用すれば、放電容量を効果
的に向上させることができ、優れたサイクル特性を実現
することができる。
【0024】前記黒鉛質炭素繊維においては、平均粒径
d50%が8〜15μmであり、(002)面の面間隔距
離d002が0.3354〜0.3362nmであり、且
つc軸方向の黒鉛結晶子の大きさLcが小さくとも70
nmであれば、例えば、リチウム二次電池の製造におい
て、この黒鉛質炭素繊維とバインダー液との混合物を金
属箔に塗布し、これを圧延して得られるシート型電極に
おける電極活物質の充填密度を効果的に高めることと、
リチウム二次電池における放電容量及び充放電効率を効
果的に向上させることとを両立させることができる。
d50%が8〜15μmであり、(002)面の面間隔距
離d002が0.3354〜0.3362nmであり、且
つc軸方向の黒鉛結晶子の大きさLcが小さくとも70
nmであれば、例えば、リチウム二次電池の製造におい
て、この黒鉛質炭素繊維とバインダー液との混合物を金
属箔に塗布し、これを圧延して得られるシート型電極に
おける電極活物質の充填密度を効果的に高めることと、
リチウム二次電池における放電容量及び充放電効率を効
果的に向上させることとを両立させることができる。
【0025】特に、リチウム二次電池においてシート型
負極を採用する場合においては、従来は、シート型負極
における炭素材料の充填密度が高々1.6g/cm3程
度であったのに対して、本発明の黒鉛質炭素繊維を使用
して得られるシート型電極においては、黒鉛質炭素繊維
の充填密度を、例えば2g/cm3にまで高めることが
できる。故に、本発明の黒鉛質炭素繊維によれば、リチ
ウム二次電池における放電容量及び充放電効率を効果的
に向上させることができるので、リチウム二次電池にお
ける優れたサイクル特性を実現することができる。
負極を採用する場合においては、従来は、シート型負極
における炭素材料の充填密度が高々1.6g/cm3程
度であったのに対して、本発明の黒鉛質炭素繊維を使用
して得られるシート型電極においては、黒鉛質炭素繊維
の充填密度を、例えば2g/cm3にまで高めることが
できる。故に、本発明の黒鉛質炭素繊維によれば、リチ
ウム二次電池における放電容量及び充放電効率を効果的
に向上させることができるので、リチウム二次電池にお
ける優れたサイクル特性を実現することができる。
【0026】2.黒鉛質炭素繊維の製造方法 本発明の黒鉛質炭素繊維の製造方法としては、例えば、
X線回折による(002)面の面間隔距離d002が0.
3354〜0.3362nmであり、c軸方向の黒鉛結
晶子の大きさLcが小さくとも70nmである黒鉛質炭
素原料を、平均粒径d50%が8〜15μmの範囲になる
ように衝撃処理する方法を挙げることができる。
X線回折による(002)面の面間隔距離d002が0.
3354〜0.3362nmであり、c軸方向の黒鉛結
晶子の大きさLcが小さくとも70nmである黒鉛質炭
素原料を、平均粒径d50%が8〜15μmの範囲になる
ように衝撃処理する方法を挙げることができる。
【0027】前記黒鉛質炭素原料としては、例えば、黒
鉛化気相成長炭素繊維及びグラファイトウイスカー等の
繊維状黒鉛質炭素等を挙げることができる。
鉛化気相成長炭素繊維及びグラファイトウイスカー等の
繊維状黒鉛質炭素等を挙げることができる。
【0028】前記繊維状黒鉛質炭素は、例えば、カーボ
ンウィスカー、気相成長炭素繊維、及びピッチ系炭素繊
維等の、黒鉛構造を殆ど有しない繊維状炭素である繊維
状非黒鉛質炭素を黒鉛化処理することにより製造でき
る。黒鉛化処理は、例えば2000℃以上、好ましくは
2000℃〜3000℃の温度において行うことができ
る。黒鉛化処理の時間は通常5分以上であり、5分〜1
時間の範囲が好ましい。前記黒鉛化処理は、窒素及びア
ルゴン等の不活性ガス中で行うことが好ましい。
ンウィスカー、気相成長炭素繊維、及びピッチ系炭素繊
維等の、黒鉛構造を殆ど有しない繊維状炭素である繊維
状非黒鉛質炭素を黒鉛化処理することにより製造でき
る。黒鉛化処理は、例えば2000℃以上、好ましくは
2000℃〜3000℃の温度において行うことができ
る。黒鉛化処理の時間は通常5分以上であり、5分〜1
時間の範囲が好ましい。前記黒鉛化処理は、窒素及びア
ルゴン等の不活性ガス中で行うことが好ましい。
【0029】前記繊維状黒鉛質炭素及び前記繊維状非黒
鉛質炭素における平均繊維直径は、何れも通常1〜10
μmであり、好ましくは1.5〜5μmである。
鉛質炭素における平均繊維直径は、何れも通常1〜10
μmであり、好ましくは1.5〜5μmである。
【0030】前記黒鉛質炭素原料の衝撃処理としては、
例えば、黒鉛質炭素原料に強い衝撃力を与えることによ
って黒鉛質炭素原料を切断する処理(以下、「高衝撃処
理」と称することがある。)等を挙げることができる。
例えば、黒鉛質炭素原料に強い衝撃力を与えることによ
って黒鉛質炭素原料を切断する処理(以下、「高衝撃処
理」と称することがある。)等を挙げることができる。
【0031】前記高衝撃処理においては、例えば、前記
黒鉛質炭素原料に衝撃力を与えることによって黒鉛質炭
素原料を切断する衝撃処理装置を採用することができ
る。
黒鉛質炭素原料に衝撃力を与えることによって黒鉛質炭
素原料を切断する衝撃処理装置を採用することができ
る。
【0032】衝撃処理装置としては、例えば、図1に示
すように、回転軸を有し、前記回転軸を中心とする半径
方向に伸びる複数の衝撃羽根2と、前記衝撃羽根2の回
転軸に沿った軸線を有し、前記衝撃羽根2を収納するド
ラム状の固定容器3と、前記固定容器3の外側を通って
前記固定容器3の一方の底面と側面とを結合するように
設けられ、前記固定容器3の内部において、前記衝撃羽
根2の外周が形成する回転面に交差する気流を形成する
自己循環回路1とを備えた衝撃処理装置4を挙げること
ができる。
すように、回転軸を有し、前記回転軸を中心とする半径
方向に伸びる複数の衝撃羽根2と、前記衝撃羽根2の回
転軸に沿った軸線を有し、前記衝撃羽根2を収納するド
ラム状の固定容器3と、前記固定容器3の外側を通って
前記固定容器3の一方の底面と側面とを結合するように
設けられ、前記固定容器3の内部において、前記衝撃羽
根2の外周が形成する回転面に交差する気流を形成する
自己循環回路1とを備えた衝撃処理装置4を挙げること
ができる。
【0033】この衝撃処理装置4においては、黒鉛質炭
素原料は、自己循環回路1の内部を流通する気流に乗っ
て前記自己循環回路1及び固定容器3の内部を循環し、
前記衝撃羽根2及び前記固定容器3の内壁に衝突するこ
とにより切断される。
素原料は、自己循環回路1の内部を流通する気流に乗っ
て前記自己循環回路1及び固定容器3の内部を循環し、
前記衝撃羽根2及び前記固定容器3の内壁に衝突するこ
とにより切断される。
【0034】衝撃処理装置としては、他に、ドラム状の
回転容器と、前記回転容器の一方の底面と他方の底面と
を結合するように設けられ、前記回転容器の内部におい
て前記回転容器の軸線方向に平行な気流を形成する自己
循環回路と、前記回転容器の軸線を中心とする半径方向
に沿って前記回転容器内に固定された衝撃羽根とを備え
る衝撃処理装置を挙げることができる。衝撃処理装置と
しては、更に、固定容器と、前記固定容器の内部におい
て往復動する衝撃羽根とを有する衝撃処理装置、及び固
定容器と、前記固定容器の内部において一方向に運動す
る衝撃羽根とを備える衝撃処理装置を挙げることができ
る。
回転容器と、前記回転容器の一方の底面と他方の底面と
を結合するように設けられ、前記回転容器の内部におい
て前記回転容器の軸線方向に平行な気流を形成する自己
循環回路と、前記回転容器の軸線を中心とする半径方向
に沿って前記回転容器内に固定された衝撃羽根とを備え
る衝撃処理装置を挙げることができる。衝撃処理装置と
しては、更に、固定容器と、前記固定容器の内部におい
て往復動する衝撃羽根とを有する衝撃処理装置、及び固
定容器と、前記固定容器の内部において一方向に運動す
る衝撃羽根とを備える衝撃処理装置を挙げることができ
る。
【0035】前記衝撃処理装置を用いた高衝撃処理にお
いては、例えば、前記固定容器内の気流の速度、及び衝
撃羽根の回転速度又は運動速度を変化させることによ
り、黒鉛質炭素原料が切断される度合い、即ち得られる
黒鉛質炭素繊維の粒径を調節することができる。
いては、例えば、前記固定容器内の気流の速度、及び衝
撃羽根の回転速度又は運動速度を変化させることによ
り、黒鉛質炭素原料が切断される度合い、即ち得られる
黒鉛質炭素繊維の粒径を調節することができる。
【0036】前記衝撃処理装置においては、衝撃羽根に
対する黒鉛質炭素原料の速度は、通常20m/sec以
上であり、好ましくは40m/sec以上である。前記
速度が高速になるほど黒鉛質炭素原料の切断効果が大き
くなるが、前記速度が150m/sec以上になると、
例えば、安全対策上この衝撃処理装置の周辺に防護装置
等を設ける必要を生じることがあるので、装置が大型化
することがあり、したがって操作が煩雑になる可能性が
ある。又、動力費等の面で不経済になることがある。
対する黒鉛質炭素原料の速度は、通常20m/sec以
上であり、好ましくは40m/sec以上である。前記
速度が高速になるほど黒鉛質炭素原料の切断効果が大き
くなるが、前記速度が150m/sec以上になると、
例えば、安全対策上この衝撃処理装置の周辺に防護装置
等を設ける必要を生じることがあるので、装置が大型化
することがあり、したがって操作が煩雑になる可能性が
ある。又、動力費等の面で不経済になることがある。
【0037】前記高衝撃処理を行う時間は5分以内が好
ましい。前記切断処理時間を余り長時間行うことは経済
的観点から好ましくない。
ましい。前記切断処理時間を余り長時間行うことは経済
的観点から好ましくない。
【0038】前記高衝撃処理を行なった後、平均粒径d
50%が8〜15μmの範囲になるように、得られた黒鉛
化炭素を必要に応じて分級処理する。
50%が8〜15μmの範囲になるように、得られた黒鉛
化炭素を必要に応じて分級処理する。
【0039】前記分級処理としては、例えば、前記黒鉛
質炭素繊維中における、平均粒径d 50%が15μmより
も大きな粗粉側成分と、平均粒径d50%が8μmよりも
小さな細粉側成分との比重差を利用する比重差利用法、
及び篩いを使用して前記粗粉側成分と前記細粉側成分と
を分ける篩い分け法等を挙げることができる。前記比重
差利用法としては、例えば、遠心分離法、湿式分級法、
及び空気式分級法等を上げることができる。工業的で実
際的な方法としては前記比重差利用法が好ましい。
質炭素繊維中における、平均粒径d 50%が15μmより
も大きな粗粉側成分と、平均粒径d50%が8μmよりも
小さな細粉側成分との比重差を利用する比重差利用法、
及び篩いを使用して前記粗粉側成分と前記細粉側成分と
を分ける篩い分け法等を挙げることができる。前記比重
差利用法としては、例えば、遠心分離法、湿式分級法、
及び空気式分級法等を上げることができる。工業的で実
際的な方法としては前記比重差利用法が好ましい。
【0040】前記分級処理においては、所定の粗粉側成
分を除去する粗粉側除去操作と、所定の細粉側成分を除
去する細粉側除去操作との少なくとも2回の分級操作を
行うことが望ましい。
分を除去する粗粉側除去操作と、所定の細粉側成分を除
去する細粉側除去操作との少なくとも2回の分級操作を
行うことが望ましい。
【0041】前記黒鉛質炭素原料の衝撃処理としては、
他に、黒鉛質炭素原料と微粒子とを混合し、これに衝撃
力を与えることによって黒鉛質炭素原料を切断する処理
(以下、「微粒子衝撃処理」と称することがある。)等
を挙げることができる。
他に、黒鉛質炭素原料と微粒子とを混合し、これに衝撃
力を与えることによって黒鉛質炭素原料を切断する処理
(以下、「微粒子衝撃処理」と称することがある。)等
を挙げることができる。
【0042】前記微粒子衝撃処理においては、前記黒鉛
質炭素原料中の不純物、例えば、黒鉛質炭素原料を製造
する過程において副生した微少不純物、及び前記黒鉛質
炭素原料の切断時に生成した微少粉末等の微少成分等
を、前記微粒子に吸着させることができるから、微粒子
衝撃処理後に、前記微粒子を除去することによって、よ
り純度が高く、より高品質の黒鉛質炭素繊維を得ること
ができる。
質炭素原料中の不純物、例えば、黒鉛質炭素原料を製造
する過程において副生した微少不純物、及び前記黒鉛質
炭素原料の切断時に生成した微少粉末等の微少成分等
を、前記微粒子に吸着させることができるから、微粒子
衝撃処理後に、前記微粒子を除去することによって、よ
り純度が高く、より高品質の黒鉛質炭素繊維を得ること
ができる。
【0043】前記微粒子衝撃処理は、前記高衝撃処理の
ところで述べた衝撃処理装置を用いて行うことができ
る。
ところで述べた衝撃処理装置を用いて行うことができ
る。
【0044】前記微粒子衝撃処理に用いられる微粒子と
しては、例えば、プラスチック微粒子、金属微粒子、セ
ラミックス微粒子、金属微粒子の表面を樹脂で被覆した
樹脂被覆金属微粒子、及びセラミックス微粒子の表面を
樹脂で被覆した樹脂被覆セラミックス微粒子等を挙げる
ことができる。前記プラスチック微粒子としては、例え
ば、ポリエチレン、ポリメチルメタクリレート、及びポ
リスチレン等の熱可塑性樹脂の微粒子、並びにナイロン
等のような脂肪族ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、塩
化ビニリデン樹脂、及びフッ化ビニリデン樹脂等の有機
溶媒に可溶な可溶性樹脂の微粒子等を挙げることができ
る。
しては、例えば、プラスチック微粒子、金属微粒子、セ
ラミックス微粒子、金属微粒子の表面を樹脂で被覆した
樹脂被覆金属微粒子、及びセラミックス微粒子の表面を
樹脂で被覆した樹脂被覆セラミックス微粒子等を挙げる
ことができる。前記プラスチック微粒子としては、例え
ば、ポリエチレン、ポリメチルメタクリレート、及びポ
リスチレン等の熱可塑性樹脂の微粒子、並びにナイロン
等のような脂肪族ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、塩
化ビニリデン樹脂、及びフッ化ビニリデン樹脂等の有機
溶媒に可溶な可溶性樹脂の微粒子等を挙げることができ
る。
【0045】前記微粒子の平均粒径は、通常1〜100
μm、好ましくは10〜60μmであり、前記微粒子衝
撃処理における黒鉛質炭素原料と微粒子との混合比率
は、通常、重量比で、黒鉛質炭素原料:微粒子=1:
0.3〜1:3である。
μm、好ましくは10〜60μmであり、前記微粒子衝
撃処理における黒鉛質炭素原料と微粒子との混合比率
は、通常、重量比で、黒鉛質炭素原料:微粒子=1:
0.3〜1:3である。
【0046】前記微粒子衝撃処理を行なった後において
は、得られた黒鉛質炭素繊維と前記微粒子とを分離した
後、必要に応じて前記黒鉛質炭素繊維に対して前記分級
処理を行なうことができる。
は、得られた黒鉛質炭素繊維と前記微粒子とを分離した
後、必要に応じて前記黒鉛質炭素繊維に対して前記分級
処理を行なうことができる。
【0047】得られた黒鉛質炭素繊維と微粒子とを分離
する方法としては、例えば、前記微粒子を分級操作によ
って除去する分級除去法、前記微粒子を熱によって溶解
して除去する加熱除去法、及び前記微粒子を溶剤によっ
て溶解して除去する溶剤洗浄法等を挙げることができ
る。
する方法としては、例えば、前記微粒子を分級操作によ
って除去する分級除去法、前記微粒子を熱によって溶解
して除去する加熱除去法、及び前記微粒子を溶剤によっ
て溶解して除去する溶剤洗浄法等を挙げることができ
る。
【0048】前記分級除去法としては、例えば、前記黒
鉛質炭素繊維の分級処理と同様の比重差を利用する方
法、及び篩いを使用する方法等を挙げることができる。
前記微粒子の分級除去と黒鉛質炭素繊維の分級処理とを
同時に行なうこともできる。
鉛質炭素繊維の分級処理と同様の比重差を利用する方
法、及び篩いを使用する方法等を挙げることができる。
前記微粒子の分級除去と黒鉛質炭素繊維の分級処理とを
同時に行なうこともできる。
【0049】前記微粒子として、前記熱可塑性樹脂の微
粒子を用いたときには、加熱除去法によっても前記微粒
子を除去することができる。加熱除去法としては、例え
ば、窒素雰囲気中で、1〜10時間、400〜1000
℃の温度に加熱する方法等を挙げることができる。
粒子を用いたときには、加熱除去法によっても前記微粒
子を除去することができる。加熱除去法としては、例え
ば、窒素雰囲気中で、1〜10時間、400〜1000
℃の温度に加熱する方法等を挙げることができる。
【0050】前記微粒子が、前記可溶性樹脂から形成さ
れているときには、溶剤洗浄法によっても前記微粒子を
除去することができる。
れているときには、溶剤洗浄法によっても前記微粒子を
除去することができる。
【0051】本発明の黒鉛質炭素繊維の製造法として
は、他に、完全には黒鉛化されていない炭素質原料(以
下「半黒鉛質炭素原料」という。)の平均粒径d50%を
8〜15μmの範囲に調整し、次いで前記半黒鉛質炭素
原料を、(002)面の面間隔距離d002が0.335
4〜0.3362nmとなり、c軸方向の黒鉛結晶子の
大きさLcが小さくとも70nmになるように黒鉛化処
理する方法を挙げることができる。
は、他に、完全には黒鉛化されていない炭素質原料(以
下「半黒鉛質炭素原料」という。)の平均粒径d50%を
8〜15μmの範囲に調整し、次いで前記半黒鉛質炭素
原料を、(002)面の面間隔距離d002が0.335
4〜0.3362nmとなり、c軸方向の黒鉛結晶子の
大きさLcが小さくとも70nmになるように黒鉛化処
理する方法を挙げることができる。
【0052】前記半黒鉛質炭素原料としては、例えば、
前記繊維状非黒鉛質炭素を部分的に黒鉛化して得られる
部分黒鉛化炭素等を挙げることができる。
前記繊維状非黒鉛質炭素を部分的に黒鉛化して得られる
部分黒鉛化炭素等を挙げることができる。
【0053】前記部分黒鉛化炭素を黒鉛化する方法とし
ては、前記繊維状非黒鉛質炭素の黒鉛化方法と同様、不
活性ガスの存在下で、2000℃以上、好ましくは20
00℃〜3000℃の温度で処理する方法を挙げること
ができる。尚、処理時間も同様に通常5分以上であり、
5分〜1時間の範囲が好ましい。
ては、前記繊維状非黒鉛質炭素の黒鉛化方法と同様、不
活性ガスの存在下で、2000℃以上、好ましくは20
00℃〜3000℃の温度で処理する方法を挙げること
ができる。尚、処理時間も同様に通常5分以上であり、
5分〜1時間の範囲が好ましい。
【0054】本発明の黒鉛質炭素繊維の製造法として
は、更に、黒鉛構造を有しない非黒鉛質炭素原料を前記
高衝撃処理又は前記微粒子衝撃処理して、必要に応じて
分級を行うことにより、平均粒径d50%を8〜15μm
に調整し、次いで、(002)面の面間隔距離d002が
0.3354〜0.3362nmとなり、c軸方向の黒
鉛結晶子の大きさLcが小さくとも70nmになるよう
に、前記非黒鉛質炭素原料を黒鉛化処理する方法を挙げ
ることができる。非黒鉛質炭素原料としては、前記繊維
状非黒鉛質炭素を挙げることができる。前記非黒鉛質炭
素原料を黒鉛化する条件としては、これまで述べてきた
黒鉛化条件を挙げることができる。
は、更に、黒鉛構造を有しない非黒鉛質炭素原料を前記
高衝撃処理又は前記微粒子衝撃処理して、必要に応じて
分級を行うことにより、平均粒径d50%を8〜15μm
に調整し、次いで、(002)面の面間隔距離d002が
0.3354〜0.3362nmとなり、c軸方向の黒
鉛結晶子の大きさLcが小さくとも70nmになるよう
に、前記非黒鉛質炭素原料を黒鉛化処理する方法を挙げ
ることができる。非黒鉛質炭素原料としては、前記繊維
状非黒鉛質炭素を挙げることができる。前記非黒鉛質炭
素原料を黒鉛化する条件としては、これまで述べてきた
黒鉛化条件を挙げることができる。
【0055】加えて、黒鉛質炭素原料と、前記半黒鉛質
炭素原料及び前記非黒鉛質炭素原料の一方又は両方とが
混合された混合炭素原料を、前記高衝撃処理又は微粒子
衝撃処理して、平均粒径d50% を8〜15μmに調整
し、この混合炭素原料を、(002)面の面間隔距離d
002 が0.3354〜0.3362nmとなり、c軸方
向の黒鉛結晶子の大きさLcが小さくとも70nmにな
るように黒鉛化処理する方法等によっても、本発明の黒
鉛質炭素繊維を製造することができる。
炭素原料及び前記非黒鉛質炭素原料の一方又は両方とが
混合された混合炭素原料を、前記高衝撃処理又は微粒子
衝撃処理して、平均粒径d50% を8〜15μmに調整
し、この混合炭素原料を、(002)面の面間隔距離d
002 が0.3354〜0.3362nmとなり、c軸方
向の黒鉛結晶子の大きさLcが小さくとも70nmにな
るように黒鉛化処理する方法等によっても、本発明の黒
鉛質炭素繊維を製造することができる。
【0056】3.リチウム二次電池 本発明のリチウム二次電池は、前記黒鉛質炭素繊維を含
有する負極と、リチウム含有複合酸化物を含有する正極
と、リチウム塩及び有機溶媒を含有する電解液とを備え
る。
有する負極と、リチウム含有複合酸化物を含有する正極
と、リチウム塩及び有機溶媒を含有する電解液とを備え
る。
【0057】3.1 負極 本発明のリチウム二次電池における負極は、前記黒鉛質
炭素繊維を含有する。
炭素繊維を含有する。
【0058】前記負極は、他に、例えば、前記黒鉛質炭
素繊維以外の負極用炭素材料及び導電補助材料等を含有
していてもよい。
素繊維以外の負極用炭素材料及び導電補助材料等を含有
していてもよい。
【0059】前記負極用炭素材料としては、例えば、天
然黒鉛及び人造黒鉛等の黒鉛類、コークス等の無定形炭
素、並びに難黒鉛化性炭素等を挙げることができる。
然黒鉛及び人造黒鉛等の黒鉛類、コークス等の無定形炭
素、並びに難黒鉛化性炭素等を挙げることができる。
【0060】前記負極は、前記黒鉛質炭素繊維、並びに
必要に応じて負極用炭素材料及び導電補助材料をバイン
ダーと共に溶媒に分散して分散液を調製し、この分散液
を導電体の表面に塗布し、前記導電体表面に負極活物質
層を形成することによって形成することができる。
必要に応じて負極用炭素材料及び導電補助材料をバイン
ダーと共に溶媒に分散して分散液を調製し、この分散液
を導電体の表面に塗布し、前記導電体表面に負極活物質
層を形成することによって形成することができる。
【0061】前記負極活物質層中の黒鉛質炭素繊維の含
有割合は、負極活物質層の全体重量を100重量%とし
て、通常85〜97重量%であり、好ましくは87〜9
5重量%である。
有割合は、負極活物質層の全体重量を100重量%とし
て、通常85〜97重量%であり、好ましくは87〜9
5重量%である。
【0062】前記バインダーとしては、例えば、ポリフ
ッ化ビニリデン及びポリテトラフルオロエチレン等のフ
ッ素化樹脂、ポリエチレン及びポリプロピレン等のポリ
オレフィン、並びにこれらの共重合体等を挙げることが
できる。
ッ化ビニリデン及びポリテトラフルオロエチレン等のフ
ッ素化樹脂、ポリエチレン及びポリプロピレン等のポリ
オレフィン、並びにこれらの共重合体等を挙げることが
できる。
【0063】前記導電体としては、例えば、銅、アルミ
ニウム、及び鉄等の金属を挙げることができる。通常、
負極の導電体として好ましい金属は銅であり、正極の導
電体として好ましい金属はアルミニウムである。この導
電体の形態は、リチウム二次電池の形態に応じて適宜に
決定されるが、通常薄いシートである。
ニウム、及び鉄等の金属を挙げることができる。通常、
負極の導電体として好ましい金属は銅であり、正極の導
電体として好ましい金属はアルミニウムである。この導
電体の形態は、リチウム二次電池の形態に応じて適宜に
決定されるが、通常薄いシートである。
【0064】前記溶媒としては、極性有機溶媒、特に非
水性極性溶媒が好適であり、例えば、N−メチル−2−
ピロリドンが好適である。前記分散液の粘度は、通常2
0〜70dPa・s、好ましくは25〜60dPa・
s、更に好ましくは35〜50dPa・sとなるように
調整される。
水性極性溶媒が好適であり、例えば、N−メチル−2−
ピロリドンが好適である。前記分散液の粘度は、通常2
0〜70dPa・s、好ましくは25〜60dPa・
s、更に好ましくは35〜50dPa・sとなるように
調整される。
【0065】3.2 正極 本発明のリチウム二次電池における正極としては、例え
ば、リチウム含有複合酸化物及び導電性無機物質をバイ
ンダーと共に溶媒中に分散した分散液を、導電体の表面
に塗布し、導電体表面に正極活物質層を形成することに
よって製造された正極を挙げることができる。
ば、リチウム含有複合酸化物及び導電性無機物質をバイ
ンダーと共に溶媒中に分散した分散液を、導電体の表面
に塗布し、導電体表面に正極活物質層を形成することに
よって製造された正極を挙げることができる。
【0066】前記正極活物質層中のリチウム含有複合酸
化物の含有割合は、正極活物質層の全体重量を100重
量%として、通常80〜95重量%であり、好ましくは
85〜92重量%である。前記正極活物質層中の導電性
無機物質の含有割合は、正極活物質層の全体重量を10
0重量%として、通常15〜3重量%であり、好ましく
は8〜4重量%である。
化物の含有割合は、正極活物質層の全体重量を100重
量%として、通常80〜95重量%であり、好ましくは
85〜92重量%である。前記正極活物質層中の導電性
無機物質の含有割合は、正極活物質層の全体重量を10
0重量%として、通常15〜3重量%であり、好ましく
は8〜4重量%である。
【0067】前記リチウム含有複合酸化物としては、第
3B族金属、第6A族金属、第7A族金属、第8A族金
属、及び第9族金属からなる群より選択される少なくと
も一種の金属元素とリチウムとを含有するリチウム含有
複合酸化物を用いることができる。
3B族金属、第6A族金属、第7A族金属、第8A族金
属、及び第9族金属からなる群より選択される少なくと
も一種の金属元素とリチウムとを含有するリチウム含有
複合酸化物を用いることができる。
【0068】前記リチウム含有複合酸化物としては、例
えば、一般式LiNi1-XMXO2(ただし、Mはアルミ
ニウム、マンガン、クロム、コバルト及び鉄からなる群
より選択される金属元素を示し、Xは0以上1以下の任
意の数である。)で表されるリチウム含有複合酸化物、
及びLiMn2O4等を挙げることができる。前記リチウ
ム含有複合酸化物の内では、コバルト酸リチウム、ニッ
ケル酸リチウム、及びマンガン酸リチウム等が特に好ま
しい。
えば、一般式LiNi1-XMXO2(ただし、Mはアルミ
ニウム、マンガン、クロム、コバルト及び鉄からなる群
より選択される金属元素を示し、Xは0以上1以下の任
意の数である。)で表されるリチウム含有複合酸化物、
及びLiMn2O4等を挙げることができる。前記リチウ
ム含有複合酸化物の内では、コバルト酸リチウム、ニッ
ケル酸リチウム、及びマンガン酸リチウム等が特に好ま
しい。
【0069】前記導電性無機物質としては、例えば、ア
セチレンブラック、人造黒鉛、カーボンブラック、及び
気相成長炭素繊維等を採用することができる。
セチレンブラック、人造黒鉛、カーボンブラック、及び
気相成長炭素繊維等を採用することができる。
【0070】バインダー、導電体、及び溶媒としては、
前記負極のところで述べたものと同様のものを挙げるこ
とができる。
前記負極のところで述べたものと同様のものを挙げるこ
とができる。
【0071】前記溶媒に前記リチウム含有複合酸化物を
分散する場合には、前記分散液を100重量%としたと
きのリチウム含有複合酸化物の濃度が通常50〜70重
量%になり、好ましくは55〜65%になるように、前
記リチウム含有複合酸化物及び前記溶媒の量を調整す
る。
分散する場合には、前記分散液を100重量%としたと
きのリチウム含有複合酸化物の濃度が通常50〜70重
量%になり、好ましくは55〜65%になるように、前
記リチウム含有複合酸化物及び前記溶媒の量を調整す
る。
【0072】3.3 電解液 本発明のリチウム二次電池における電解液としては、例
えば、リチウム塩と有機溶媒とを含有する電解液を挙げ
ることができる。
えば、リチウム塩と有機溶媒とを含有する電解液を挙げ
ることができる。
【0073】前記電解液におけるリチウム塩の濃度は、
通常0.8〜2.0モル/リットル、好ましくは1〜
1.8モル/リットル、更に好ましくは1〜1.6モル
/リットルである。前記電解液におけるリチウム塩の濃
度が前記範囲内であると高温度あるいは低温度下でのサ
イクル特性を効果的に向上させることができる。
通常0.8〜2.0モル/リットル、好ましくは1〜
1.8モル/リットル、更に好ましくは1〜1.6モル
/リットルである。前記電解液におけるリチウム塩の濃
度が前記範囲内であると高温度あるいは低温度下でのサ
イクル特性を効果的に向上させることができる。
【0074】前記リチウム塩としては、例えば、LiC
lO4、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiCF
3SO3、Li(CF3SO2)2N、及びLi(CF3SO
2) 3C等を挙げることができる。
lO4、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiCF
3SO3、Li(CF3SO2)2N、及びLi(CF3SO
2) 3C等を挙げることができる。
【0075】前記有機溶媒としては、例えば、エチレン
カーボネート(以下、「EC」と称することがあ
る。)、プロピレンカーボネート(以下、「PC」と称
することがある。)、ジメチルカーボネート(以下、
「DMC」と称することがある。)、ジエチルカーボネ
ート(以下、「DEC」と称することがある。)、及び
エチルメチルカーボネート(以下、「EMC」と称する
ことがある。)等の炭酸エステル類等を用いることがで
きる。前記炭酸エステル類は、1種のみを単独で用いて
もよく、又、2種以上を混合して用いてもよい。2種以
上の炭酸エステル類の混合物としては、例えば、ECと
DMCとの混合物、ECとDECとの混合物、ECとD
MCとDECとの混合物、ECとPCとDMCとの混合
物、及びECとPCとDECとの混合物等を挙げること
ができる。
カーボネート(以下、「EC」と称することがあ
る。)、プロピレンカーボネート(以下、「PC」と称
することがある。)、ジメチルカーボネート(以下、
「DMC」と称することがある。)、ジエチルカーボネ
ート(以下、「DEC」と称することがある。)、及び
エチルメチルカーボネート(以下、「EMC」と称する
ことがある。)等の炭酸エステル類等を用いることがで
きる。前記炭酸エステル類は、1種のみを単独で用いて
もよく、又、2種以上を混合して用いてもよい。2種以
上の炭酸エステル類の混合物としては、例えば、ECと
DMCとの混合物、ECとDECとの混合物、ECとD
MCとDECとの混合物、ECとPCとDMCとの混合
物、及びECとPCとDECとの混合物等を挙げること
ができる。
【0076】前記有機溶媒として、例えば、ECとPC
とDECとの混合物を用いる場合には、ECとPCとD
ECとの混合比率は、好ましくは容積比でEC:PC:
DEC=2〜5:0.5〜3:2.5〜7.5である。
ECとPCとDMCとの混合物を用いる場合には、EC
とPCとDMCとの混合比率は、好ましくは容積比でE
C:PC:DMC=2〜5:1〜3:2〜7である。
とDECとの混合物を用いる場合には、ECとPCとD
ECとの混合比率は、好ましくは容積比でEC:PC:
DEC=2〜5:0.5〜3:2.5〜7.5である。
ECとPCとDMCとの混合物を用いる場合には、EC
とPCとDMCとの混合比率は、好ましくは容積比でE
C:PC:DMC=2〜5:1〜3:2〜7である。
【0077】3.4 リチウム二次電池の形態 本発明のリチウム二次電池の形態としては、例えば、ボ
タン型、円筒型、角型、及びコイン型等の形態を挙げる
ことができる。
タン型、円筒型、角型、及びコイン型等の形態を挙げる
ことができる。
【0078】円筒型リチウム二次電池は、例えば、以下
のようにして作製することができる。
のようにして作製することができる。
【0079】先ず、負極及び正極を、多孔質ポリプロピ
レンシートのセパレータを介してロール状に巻き上げて
円柱状の巻物状体を形成し、この巻物状体を、底を有す
る円筒型電池缶に収容する。そして、前記巻物状体にお
ける負極の一端と前記円筒型電池缶の缶底とを負極リー
ド線で接続する。次いで、破裂板と閉塞蓋とガスケット
とを有する正極キャップと、前記巻物状体における正極
の一端とを、正極リード線によって接続する。前記円筒
型電池缶内に電解液を入れ、前記正極キャップを前記円
筒型電池缶の開口部に嵌装し、周囲をかしめて固定す
る。このようにして、円筒型リチウム二次電池を作製す
ることができる。
レンシートのセパレータを介してロール状に巻き上げて
円柱状の巻物状体を形成し、この巻物状体を、底を有す
る円筒型電池缶に収容する。そして、前記巻物状体にお
ける負極の一端と前記円筒型電池缶の缶底とを負極リー
ド線で接続する。次いで、破裂板と閉塞蓋とガスケット
とを有する正極キャップと、前記巻物状体における正極
の一端とを、正極リード線によって接続する。前記円筒
型電池缶内に電解液を入れ、前記正極キャップを前記円
筒型電池缶の開口部に嵌装し、周囲をかしめて固定す
る。このようにして、円筒型リチウム二次電池を作製す
ることができる。
【0080】角型リチウム二次電池は、例えば、前記円
筒型リチウム二次電池における巻物状体を側方から押圧
して扁平にし、この扁平に押圧された巻物状体を、一端
が開口した角型電池缶に収容することにより作製でき
る。又、リード線を結合した正極とリード線を結合した
負極とをセパレータを介して交互にサンドイッチ状に積
層した積層体を角型電池缶に収容し、負極からのリード
線を角形電池缶の内壁に接続し、角形電池缶の開口部を
液密に覆蓋する正極キャップに正極からのリード線を接
続し、最後に前記正極キャップを前記角形電池缶の開口
部に嵌装して固定することによっても、角形リチウム二
次電池を作製することができる。
筒型リチウム二次電池における巻物状体を側方から押圧
して扁平にし、この扁平に押圧された巻物状体を、一端
が開口した角型電池缶に収容することにより作製でき
る。又、リード線を結合した正極とリード線を結合した
負極とをセパレータを介して交互にサンドイッチ状に積
層した積層体を角型電池缶に収容し、負極からのリード
線を角形電池缶の内壁に接続し、角形電池缶の開口部を
液密に覆蓋する正極キャップに正極からのリード線を接
続し、最後に前記正極キャップを前記角形電池缶の開口
部に嵌装して固定することによっても、角形リチウム二
次電池を作製することができる。
【0081】4.実施例 (実施例1)<黒鉛質炭素繊維の製造> 平均繊維直径
2μm、平均繊維長さ100μmの気相成長炭素繊維
を、アルゴンガス雰囲気中において3000℃で30分
間黒鉛化処理し、(002)面の面間隔距離d002が
0.3362nmであり、c軸方向の黒鉛結晶子の大き
さLcが70nmである黒鉛化気相成長炭素繊維を得
た。
2μm、平均繊維長さ100μmの気相成長炭素繊維
を、アルゴンガス雰囲気中において3000℃で30分
間黒鉛化処理し、(002)面の面間隔距離d002が
0.3362nmであり、c軸方向の黒鉛結晶子の大き
さLcが70nmである黒鉛化気相成長炭素繊維を得
た。
【0082】図1に示された構造を有する衝撃処理装置
((株)奈良機械製作所製「ハイブリダイザーNHS−
1」(商品名))に、前記黒鉛化気相成長炭素繊維10
0gを装填した後、75m/secの周速度で衝撃羽根
を回転させて2分間高衝撃処理を行なった。
((株)奈良機械製作所製「ハイブリダイザーNHS−
1」(商品名))に、前記黒鉛化気相成長炭素繊維10
0gを装填した後、75m/secの周速度で衝撃羽根
を回転させて2分間高衝撃処理を行なった。
【0083】高衝撃処理によって得られた高衝撃処理物
を、分級機(日本ドナルドソン(株)製「ドナセレック
300型」(商品名))に装填し、まず、分級点を4μ
mとして1回目の分級処理を行なって粗粉側回収物を取
り出した。次いで、分級点を30μmとして2回目の分
級処理を行なって細粉側回収物を取り出し、これを黒鉛
質炭素繊維として用いた。この黒鉛質炭素繊維の平均粒
径d50%は8μmであり、(002)面の面間隔距離d
002は0.3362nmであり、c軸方向の黒鉛結晶子
の大きさLcは70nmであった。平均粒径d50%につ
いては、粒度分析計(日機装(株)製、マイクロトラッ
クHRA)を用い、0.2%のヘキサメタ燐酸ナトリウ
ムに前記黒鉛質炭素繊維を小型スパーテルで1杯加え、
超音波ホモジナイザで3分間分散させた後に測定した。
尚、粒子の光学的性質は吸収型であると見なして測定し
た。
を、分級機(日本ドナルドソン(株)製「ドナセレック
300型」(商品名))に装填し、まず、分級点を4μ
mとして1回目の分級処理を行なって粗粉側回収物を取
り出した。次いで、分級点を30μmとして2回目の分
級処理を行なって細粉側回収物を取り出し、これを黒鉛
質炭素繊維として用いた。この黒鉛質炭素繊維の平均粒
径d50%は8μmであり、(002)面の面間隔距離d
002は0.3362nmであり、c軸方向の黒鉛結晶子
の大きさLcは70nmであった。平均粒径d50%につ
いては、粒度分析計(日機装(株)製、マイクロトラッ
クHRA)を用い、0.2%のヘキサメタ燐酸ナトリウ
ムに前記黒鉛質炭素繊維を小型スパーテルで1杯加え、
超音波ホモジナイザで3分間分散させた後に測定した。
尚、粒子の光学的性質は吸収型であると見なして測定し
た。
【0084】<充放電試験>ポリフッ化ビニリデン(P
VDF)0.1gを、N−メチル−2−ピロリドン(N
MP)1mlに溶解してバインダー液を調製した。この
バインダー液に前記黒鉛質炭素繊維0.9gを加え、乳
鉢中で十分混合した。この混合物を、幅10mm、長さ
50mmのニッケルメッシュに、塗布面積が1cm2に
なるように塗布し、100℃で24時間乾燥させた。
VDF)0.1gを、N−メチル−2−ピロリドン(N
MP)1mlに溶解してバインダー液を調製した。この
バインダー液に前記黒鉛質炭素繊維0.9gを加え、乳
鉢中で十分混合した。この混合物を、幅10mm、長さ
50mmのニッケルメッシュに、塗布面積が1cm2に
なるように塗布し、100℃で24時間乾燥させた。
【0085】これを作用極とし、金属リチウムを対極及
び参照極として3電極式のガラス製ビーカーセルを作製
した。エチレンカーボネート(ED)とジエチルカーボ
ネート(DEC)とをその体積比がEC:DEC=1:
1になるように混合した混合溶媒中にLiClO4を1
モル/リットルの濃度になるように溶解して得られた電
解液をこのガラス製ビーカーセルに充填した。
び参照極として3電極式のガラス製ビーカーセルを作製
した。エチレンカーボネート(ED)とジエチルカーボ
ネート(DEC)とをその体積比がEC:DEC=1:
1になるように混合した混合溶媒中にLiClO4を1
モル/リットルの濃度になるように溶解して得られた電
解液をこのガラス製ビーカーセルに充填した。
【0086】電流密度を30mA/gとし、作用極と参
照極との間における電位差が0〜2.5Vの範囲内にな
るように充放電試験を行なった。1サイクル目の放電容
量、及び1サイクル目における充電容量と放電容量との
比である充放電効率(放電容量/充電容量)を求めた。
結果を表1に示す。
照極との間における電位差が0〜2.5Vの範囲内にな
るように充放電試験を行なった。1サイクル目の放電容
量、及び1サイクル目における充電容量と放電容量との
比である充放電効率(放電容量/充電容量)を求めた。
結果を表1に示す。
【0087】
【表1】
【0088】<シート型電極の作製>ポリフッ化ビニリ
デン(PVDF)30gを、N−メチル−2−ピロリド
ン(NMP)300mlに溶解してバインダー液を調製
し、このバインダー液に前記黒鉛化炭素270gを加え
た後、撹拌機で十分混合して分散液を得た。この分散液
を、厚さ10μm、幅200mm、長さ3mの銅箔の両
面に塗布し、これを100℃で30分間乾燥させた後
に、ロール式圧延機(サンク(株)製)で圧延処理を行
なった。この圧延処理は、表2に示す圧延条件(2ロー
ル間のクリアランス)にて行なった。圧延処理後、前記
銅箔を幅39mm、長さ450mmの大きさに切り出してシ
ート型電極を作製した。このシート型電極の寸法、及び
このシート型電極全体の重量からこのシート型電極にお
ける銅箔の重量を差し引いた重量から、それぞれのシー
ト型電極における電極活物質の充填密度(塗布密度)を
算出した。結果を表2に示す。
デン(PVDF)30gを、N−メチル−2−ピロリド
ン(NMP)300mlに溶解してバインダー液を調製
し、このバインダー液に前記黒鉛化炭素270gを加え
た後、撹拌機で十分混合して分散液を得た。この分散液
を、厚さ10μm、幅200mm、長さ3mの銅箔の両
面に塗布し、これを100℃で30分間乾燥させた後
に、ロール式圧延機(サンク(株)製)で圧延処理を行
なった。この圧延処理は、表2に示す圧延条件(2ロー
ル間のクリアランス)にて行なった。圧延処理後、前記
銅箔を幅39mm、長さ450mmの大きさに切り出してシ
ート型電極を作製した。このシート型電極の寸法、及び
このシート型電極全体の重量からこのシート型電極にお
ける銅箔の重量を差し引いた重量から、それぞれのシー
ト型電極における電極活物質の充填密度(塗布密度)を
算出した。結果を表2に示す。
【0089】
【表2】
【0090】<リチウム二次電池の作製> (1)負極 前項において説明したシート型電極の作製方法にしたが
って、シート型電極を作製した。但し、前記ロール式圧
延機における2ロール間のクリアランスを100μmに
して圧延処理を行なった。得られたシート型電極を幅3
9mm、長さ450mmの大きさに切り出し、これを負極と
して用いた。
って、シート型電極を作製した。但し、前記ロール式圧
延機における2ロール間のクリアランスを100μmに
して圧延処理を行なった。得られたシート型電極を幅3
9mm、長さ450mmの大きさに切り出し、これを負極と
して用いた。
【0091】(2)正極 PVDF15gを、NMP100mlに溶解してバイン
ダー液を調製した。このバインダー液にコバルト酸リチ
ウム270g及びアセチレンブラック15gを加えた
後、撹拌機で十分混合して正極用分散液を得た。この正
極用分散液を、厚さ20μm、幅200mm、長さ3m
のアルミニウム箔の両面に塗布し、前記正極用分散液を
100℃で30分間乾燥させた後に、前記ロール式圧延
機で圧延処理を行なった。この圧延処理で得られたシー
ト型の電極を幅38mm、長さ430mmの大きさに切
り出して、これを正極に用いた。
ダー液を調製した。このバインダー液にコバルト酸リチ
ウム270g及びアセチレンブラック15gを加えた
後、撹拌機で十分混合して正極用分散液を得た。この正
極用分散液を、厚さ20μm、幅200mm、長さ3m
のアルミニウム箔の両面に塗布し、前記正極用分散液を
100℃で30分間乾燥させた後に、前記ロール式圧延
機で圧延処理を行なった。この圧延処理で得られたシー
ト型の電極を幅38mm、長さ430mmの大きさに切
り出して、これを正極に用いた。
【0092】(3)電池の組み立て 前記負極と前記正極とをセパレータを介してロール状に
巻き上げ、巻物状体を形成した。前記巻物状体を、一端
に底を有する円筒型電池缶に収容した。前記巻物状体に
おける負極の一端と前記円筒型電池缶の底とを負極リー
ド線で接続した。そして破裂板、閉塞蓋、及びガスケッ
トとを有する正極キャップと、前記巻物状体における正
極の一端とを正極リード線で接続した。次いで前記円筒
型電池缶内に電解液を入れ、前記正極キャップを前記円
筒型電池缶の開口部に嵌装し、周囲をかしめて円筒型リ
チウム二次電池を作製した。電解液としては、エチレン
カーボネート(ED)とジエチルカーボネート(DE
C)とをその体積比がEC:DEC=1:1になるよう
に混合した混合溶媒中にLiPF6を1モル/リットル
の濃度になるように溶解した非水電解液を用いた。
巻き上げ、巻物状体を形成した。前記巻物状体を、一端
に底を有する円筒型電池缶に収容した。前記巻物状体に
おける負極の一端と前記円筒型電池缶の底とを負極リー
ド線で接続した。そして破裂板、閉塞蓋、及びガスケッ
トとを有する正極キャップと、前記巻物状体における正
極の一端とを正極リード線で接続した。次いで前記円筒
型電池缶内に電解液を入れ、前記正極キャップを前記円
筒型電池缶の開口部に嵌装し、周囲をかしめて円筒型リ
チウム二次電池を作製した。電解液としては、エチレン
カーボネート(ED)とジエチルカーボネート(DE
C)とをその体積比がEC:DEC=1:1になるよう
に混合した混合溶媒中にLiPF6を1モル/リットル
の濃度になるように溶解した非水電解液を用いた。
【0093】(4)リチウム二次電池の充放電試験 50mAの充放電電流、及び2.5〜4.1Vの充放電
電圧で前記円筒型リチウム二次電池の充放電を繰り返
し、10サイクル目の放電容量を求めた。結果を表3に
示す。
電圧で前記円筒型リチウム二次電池の充放電を繰り返
し、10サイクル目の放電容量を求めた。結果を表3に
示す。
【0094】
【表3】
【0095】(実施例2) 平均繊維直径1μm、平
均繊維長さ100μmの気相成長炭素繊維を、アルゴン
ガス雰囲気中において3000℃で30分間黒鉛化処理
して、(002)面の面間隔距離d002 が0.3354
nmであり、c軸方向の黒鉛結晶子の大きさLcが10
0nmである黒鉛化気相成長炭素繊維を得た。
均繊維長さ100μmの気相成長炭素繊維を、アルゴン
ガス雰囲気中において3000℃で30分間黒鉛化処理
して、(002)面の面間隔距離d002 が0.3354
nmであり、c軸方向の黒鉛結晶子の大きさLcが10
0nmである黒鉛化気相成長炭素繊維を得た。
【0096】この黒鉛化気相成長炭素繊維100gを、
実施例1で用いられたのと同様の衝撃処理装置に装填
し、50m/secの周速度で衝撃羽根を回転させて2
分間高衝撃処理を行なっった。高衝撃処理を行った黒鉛
化気相成長炭素繊維を実施例1において使用したのと同
様の分級機に装填して、実施例1と同様にして分級処理
を行なって黒鉛質炭素繊維を得た。
実施例1で用いられたのと同様の衝撃処理装置に装填
し、50m/secの周速度で衝撃羽根を回転させて2
分間高衝撃処理を行なっった。高衝撃処理を行った黒鉛
化気相成長炭素繊維を実施例1において使用したのと同
様の分級機に装填して、実施例1と同様にして分級処理
を行なって黒鉛質炭素繊維を得た。
【0097】得られた黒鉛質炭素繊維は、平均粒径d
50%が15μmであり、(002)面の面間隔距離d002
が0.3354nmであり、c軸方向の黒鉛結晶子の大
きさLcが100nmであった。
50%が15μmであり、(002)面の面間隔距離d002
が0.3354nmであり、c軸方向の黒鉛結晶子の大
きさLcが100nmであった。
【0098】前記黒鉛質炭素繊維を用いて、実施例1と
同様に3電極式のガラス製ビーカーセルを作製し、充放
電試験を行なった。次いで、前記黒鉛化炭素を用いて実
施例1と同様にシート型電極を作製し、シート型電極に
おける電極活物質の充填密度(塗布密度)を算出した。
そして、前記シート型電極を用いて実施例1と同様に円
筒型リチウム二次電池を作製し、このリチウム二次電池
の充放電試験を行なった。結果を前記表1、表2及び表
3に示す。
同様に3電極式のガラス製ビーカーセルを作製し、充放
電試験を行なった。次いで、前記黒鉛化炭素を用いて実
施例1と同様にシート型電極を作製し、シート型電極に
おける電極活物質の充填密度(塗布密度)を算出した。
そして、前記シート型電極を用いて実施例1と同様に円
筒型リチウム二次電池を作製し、このリチウム二次電池
の充放電試験を行なった。結果を前記表1、表2及び表
3に示す。
【0099】(実施例3) 平均繊維直径5μm、平
均繊維長さ100μmの気相成長炭素繊維を、アルゴン
ガス雰囲気中において3000℃で30分間黒鉛化処理
して、(002)面の面間隔距離d002 が0.3360
nmであり、c軸方向の黒鉛結晶子の大きさLcが80
nmである黒鉛化気相成長炭素繊維を得た。
均繊維長さ100μmの気相成長炭素繊維を、アルゴン
ガス雰囲気中において3000℃で30分間黒鉛化処理
して、(002)面の面間隔距離d002 が0.3360
nmであり、c軸方向の黒鉛結晶子の大きさLcが80
nmである黒鉛化気相成長炭素繊維を得た。
【0100】この黒鉛化気相成長炭素繊維100gを、
実施例1で用いられたのと同様の衝撃処理装置に装填
し、50m/secの周速度で衝撃羽根を回転させて2
分間高衝撃処理を行なっった。高衝撃処理を行った黒鉛
化気相成長炭素繊維を実施例1において使用したのと同
様の分級機に装填して、実施例1と同様にして分級処理
を行なって黒鉛質炭素繊維を得た。
実施例1で用いられたのと同様の衝撃処理装置に装填
し、50m/secの周速度で衝撃羽根を回転させて2
分間高衝撃処理を行なっった。高衝撃処理を行った黒鉛
化気相成長炭素繊維を実施例1において使用したのと同
様の分級機に装填して、実施例1と同様にして分級処理
を行なって黒鉛質炭素繊維を得た。
【0101】得られた黒鉛質炭素繊維は、平均粒径d
50%が12μmであり、(002)面の面間隔距離d002
が0.3360nmであり、c軸方向の黒鉛結晶子の大
きさLcが80nmであった。
50%が12μmであり、(002)面の面間隔距離d002
が0.3360nmであり、c軸方向の黒鉛結晶子の大
きさLcが80nmであった。
【0102】前記黒鉛質炭素繊維を用いて、実施例1と
同様に3電極式のガラス製ビーカーセルを作製し、充放
電試験を行なった。次いで、前記黒鉛化炭素を用いて実
施例1と同様にシート型電極を作製し、シート型電極に
おける電極活物質の充填密度(塗布密度)を算出した。
そして、前記シート型電極を用いて実施例1と同様に円
筒型リチウム二次電池を作製し、このリチウム二次電池
の充放電試験を行なった。結果を前記表1、表2及び表
3に示す。
同様に3電極式のガラス製ビーカーセルを作製し、充放
電試験を行なった。次いで、前記黒鉛化炭素を用いて実
施例1と同様にシート型電極を作製し、シート型電極に
おける電極活物質の充填密度(塗布密度)を算出した。
そして、前記シート型電極を用いて実施例1と同様に円
筒型リチウム二次電池を作製し、このリチウム二次電池
の充放電試験を行なった。結果を前記表1、表2及び表
3に示す。
【0103】(比較例1)平均繊維直径2μm、平均繊
維長さ100μmの気相成長炭素繊維を、アルゴンガス
雰囲気中において2700℃で30分間黒鉛化処理し
て、(002)面の面間隔距離d002 が0.3366n
mであり、c軸方向の黒鉛結晶子の大きさLcが40n
mである黒鉛化気相成長炭素繊維を得た。
維長さ100μmの気相成長炭素繊維を、アルゴンガス
雰囲気中において2700℃で30分間黒鉛化処理し
て、(002)面の面間隔距離d002 が0.3366n
mであり、c軸方向の黒鉛結晶子の大きさLcが40n
mである黒鉛化気相成長炭素繊維を得た。
【0104】この黒鉛化気相成長炭素繊維100gを、
前記実施例1で用いられたのと同様の衝撃処理装置に装
填し、75m/secの周速度で衝撃羽根を回転させて
2分間高衝撃処理を行なった。高衝撃処理をした黒鉛化
気相成長炭素繊維を、実施例1で用いられたのと同様の
分級機に装填して実施例1と同様にして分級処理を行な
って黒鉛質炭素繊維を得た。
前記実施例1で用いられたのと同様の衝撃処理装置に装
填し、75m/secの周速度で衝撃羽根を回転させて
2分間高衝撃処理を行なった。高衝撃処理をした黒鉛化
気相成長炭素繊維を、実施例1で用いられたのと同様の
分級機に装填して実施例1と同様にして分級処理を行な
って黒鉛質炭素繊維を得た。
【0105】得られた黒鉛質炭素繊維は、平均粒径d
50%が8μmであり、黒鉛の面間隔距離d002が0.33
66であり、c軸方向の黒鉛結晶子の大きさLcが40
nmであった。
50%が8μmであり、黒鉛の面間隔距離d002が0.33
66であり、c軸方向の黒鉛結晶子の大きさLcが40
nmであった。
【0106】前記黒鉛質炭素繊維を用いて、実施例1と
同様に3電極式のガラス製ビーカーセルを作製し、充放
電試験を行なった。次いで、前記黒鉛質炭素繊維を用い
て、実施例1と同様にシート型電極を作製し、シート型
電極における電極活物質の充填密度(塗布密度)を算出
した。そして、前記シート型電極を用いて実施例1と同
様に円筒型リチウム二次電池を作製し、このリチウム二
次電池の充放電試験を行なった。結果を前記表1、表2
及び表3に示す。 (比較例2)平均繊維直径3μm、平均繊維長さ100
μmの気相成長炭素繊維を、アルゴンガス雰囲気中にお
いて3000℃で30分間黒鉛化処理し、(002)面
の面間隔距離d002が0.3360nmであり、c軸方
向の黒鉛結晶子の大きさLcが100nmである黒鉛化
気相成長炭素繊維を得た。
同様に3電極式のガラス製ビーカーセルを作製し、充放
電試験を行なった。次いで、前記黒鉛質炭素繊維を用い
て、実施例1と同様にシート型電極を作製し、シート型
電極における電極活物質の充填密度(塗布密度)を算出
した。そして、前記シート型電極を用いて実施例1と同
様に円筒型リチウム二次電池を作製し、このリチウム二
次電池の充放電試験を行なった。結果を前記表1、表2
及び表3に示す。 (比較例2)平均繊維直径3μm、平均繊維長さ100
μmの気相成長炭素繊維を、アルゴンガス雰囲気中にお
いて3000℃で30分間黒鉛化処理し、(002)面
の面間隔距離d002が0.3360nmであり、c軸方
向の黒鉛結晶子の大きさLcが100nmである黒鉛化
気相成長炭素繊維を得た。
【0107】この黒鉛化気相成長炭素繊維100gを、
実施例1において用いられたのと同様の衝撃処理装置に
装填した後、100m/secの周速度で衝撃羽根を回
転させて2分間高衝撃処理を行ない、高衝撃処理された
前記黒鉛化気相成長炭素繊維を前記分級機に装填して実
施例1と同様にして分級処理を行なって黒鉛質炭素繊維
を得た。
実施例1において用いられたのと同様の衝撃処理装置に
装填した後、100m/secの周速度で衝撃羽根を回
転させて2分間高衝撃処理を行ない、高衝撃処理された
前記黒鉛化気相成長炭素繊維を前記分級機に装填して実
施例1と同様にして分級処理を行なって黒鉛質炭素繊維
を得た。
【0108】得られた黒鉛質炭素繊維は、平均粒径d
50%が6μmであり、(002)面の面間隔距離d002が
0.3360nmであり、c軸方向の黒鉛結晶子の大き
さLcが100nmであった。
50%が6μmであり、(002)面の面間隔距離d002が
0.3360nmであり、c軸方向の黒鉛結晶子の大き
さLcが100nmであった。
【0109】この分級処理物を用いて、実施例1と同様
に3電極式のガラス製ビーカーセルを作製し、充放電試
験を行なった。次いで、実施例1と同様にシート型電極
を作製し、シート型電極における電極活物質の充填密度
(塗布密度)を算出した。そして、前記シート型電極を
用いて実施例1と同様に円筒型リチウム二次電池を作製
し、このリチウム二次電池の充放電試験を行なった。結
果を表1、表2及び表3に示す。 (比較例3)平均繊維直径2μm、平均繊維長さ100
μmの気相成長炭素繊維を、アルゴンガス雰囲気中にお
いて3000℃で30分間の黒鉛化処理して、(00
2)面の面間隔距離d002が0.3362nmであり、
c軸方向の黒鉛結晶子の大きさLcが100nmである
黒鉛化気相成長炭素繊維を得た。
に3電極式のガラス製ビーカーセルを作製し、充放電試
験を行なった。次いで、実施例1と同様にシート型電極
を作製し、シート型電極における電極活物質の充填密度
(塗布密度)を算出した。そして、前記シート型電極を
用いて実施例1と同様に円筒型リチウム二次電池を作製
し、このリチウム二次電池の充放電試験を行なった。結
果を表1、表2及び表3に示す。 (比較例3)平均繊維直径2μm、平均繊維長さ100
μmの気相成長炭素繊維を、アルゴンガス雰囲気中にお
いて3000℃で30分間の黒鉛化処理して、(00
2)面の面間隔距離d002が0.3362nmであり、
c軸方向の黒鉛結晶子の大きさLcが100nmである
黒鉛化気相成長炭素繊維を得た。
【0110】この黒鉛化気相成長炭素繊維100gを、
前記実施例1で用いられたのと同様の衝撃処理装置に装
填した後、30m/secの周速度で衝撃羽根を回転さ
せて2分間高衝撃処理を行ない、高衝撃処理された黒鉛
化気相成長炭素繊維を実施例1で用いられたのと同様の
分級機に装填して実施例1と同様にして分級処理を行な
って黒鉛質炭素繊維を得た。
前記実施例1で用いられたのと同様の衝撃処理装置に装
填した後、30m/secの周速度で衝撃羽根を回転さ
せて2分間高衝撃処理を行ない、高衝撃処理された黒鉛
化気相成長炭素繊維を実施例1で用いられたのと同様の
分級機に装填して実施例1と同様にして分級処理を行な
って黒鉛質炭素繊維を得た。
【0111】得られた黒鉛質炭素繊維は、平均粒径d
50%が17μmであり、(002)面の面間隔距離d002
が0.3362nmであり、c軸方向の黒鉛結晶子の大
きさLcが100nmであった。
50%が17μmであり、(002)面の面間隔距離d002
が0.3362nmであり、c軸方向の黒鉛結晶子の大
きさLcが100nmであった。
【0112】前記黒鉛質炭素繊維を用いて、実施例1と
同様に3電極式のガラス製ビーカーセルを作製し、充放
電試験を行なった。次いで、実施例1と同様にシート型
電極を作製し、シート型電極における電極活物質の充填
密度(塗布密度)を算出した。そして、前記シート型電
極を用いて、実施例1と同様に円筒型リチウム二次電池
を作製し、このリチウム二次電池の充放電試験を行なっ
た。結果を表1、表2及び表3に示す。 (実験結果)実施例1、実施例2、及び実施例3の黒鉛
質炭素繊維においては、表1に示されるように、1サイ
クル目において黒鉛の可逆容量の理論値である370m
Ah/gの94.5%〜97.3%に達する350〜3
60mAh/gの放電容量を示した。これは、前記黒鉛
質炭素繊維が、黒鉛の可逆容量の理論値に対して94.
5〜97.3%の可逆容量を有することを示す。又、充
放電効率についても、94〜96%と高い値を示した。
同様に3電極式のガラス製ビーカーセルを作製し、充放
電試験を行なった。次いで、実施例1と同様にシート型
電極を作製し、シート型電極における電極活物質の充填
密度(塗布密度)を算出した。そして、前記シート型電
極を用いて、実施例1と同様に円筒型リチウム二次電池
を作製し、このリチウム二次電池の充放電試験を行なっ
た。結果を表1、表2及び表3に示す。 (実験結果)実施例1、実施例2、及び実施例3の黒鉛
質炭素繊維においては、表1に示されるように、1サイ
クル目において黒鉛の可逆容量の理論値である370m
Ah/gの94.5%〜97.3%に達する350〜3
60mAh/gの放電容量を示した。これは、前記黒鉛
質炭素繊維が、黒鉛の可逆容量の理論値に対して94.
5〜97.3%の可逆容量を有することを示す。又、充
放電効率についても、94〜96%と高い値を示した。
【0113】シート状電極における電極活物質の充填密
度については、実施例1、実施例2、及び実施例3の黒
鉛質炭素繊維は、表2に示すように、ロール間のクリア
ランスを100μmと小さくした場合には、黒鉛の真密
度である2.2g/cm3の87%〜91%に達する、
1.9〜2.0g/cm3の値を示した。ロール間のク
リアランスが200μmと大きい場合においても、シー
ト状電極の電極活物質の充填密度は、1.7g/cm3
であり、従来、シート型電極における電極活物質の充填
密度の限界とされていた1.6g/cm3を超えてい
た。
度については、実施例1、実施例2、及び実施例3の黒
鉛質炭素繊維は、表2に示すように、ロール間のクリア
ランスを100μmと小さくした場合には、黒鉛の真密
度である2.2g/cm3の87%〜91%に達する、
1.9〜2.0g/cm3の値を示した。ロール間のク
リアランスが200μmと大きい場合においても、シー
ト状電極の電極活物質の充填密度は、1.7g/cm3
であり、従来、シート型電極における電極活物質の充填
密度の限界とされていた1.6g/cm3を超えてい
た。
【0114】更に、表3に示されたように、実施例1、
実施例2、及び実施例3のリチウム二次電池は、10サ
イクル後においても、840〜860mAhと高い放電
容量を示した。
実施例2、及び実施例3のリチウム二次電池は、10サ
イクル後においても、840〜860mAhと高い放電
容量を示した。
【0115】特に、(002)面の面間隔距離d002が
0.3360nmである黒鉛質炭素繊維を用いた実施例
3のリチウム二次電池においては、10サイクル後にお
ける放電容量が860mAhと高かった。
0.3360nmである黒鉛質炭素繊維を用いた実施例
3のリチウム二次電池においては、10サイクル後にお
ける放電容量が860mAhと高かった。
【0116】これに対して、(002)面の面間隔距離
d002が0.3366nmと、本発明における最大値
0.3362nmよりも大きく、c軸方向の黒鉛結晶子
の大きさLcが40nmと、本発明における最小値70
nmよりも小さい比較例1の黒鉛質炭素繊維において
は、表1に示されるように、黒鉛の可逆容量の理論値で
ある370mAh/gの90%にも満たない330mA
h/gの1サイクル目放電容量即ち可逆容量しか示さな
かった。
d002が0.3366nmと、本発明における最大値
0.3362nmよりも大きく、c軸方向の黒鉛結晶子
の大きさLcが40nmと、本発明における最小値70
nmよりも小さい比較例1の黒鉛質炭素繊維において
は、表1に示されるように、黒鉛の可逆容量の理論値で
ある370mAh/gの90%にも満たない330mA
h/gの1サイクル目放電容量即ち可逆容量しか示さな
かった。
【0117】シート状電極における電極活物質の充填密
度については、表2に示すように、ロール間のクリアラ
ンスを100μmと小さくした場合においても、比較例
1の黒鉛質炭素繊維においては、従来、電極活物質の充
填密度の限界とされていた1.6g/cm3を超えるこ
とはなかった。
度については、表2に示すように、ロール間のクリアラ
ンスを100μmと小さくした場合においても、比較例
1の黒鉛質炭素繊維においては、従来、電極活物質の充
填密度の限界とされていた1.6g/cm3を超えるこ
とはなかった。
【0118】更に、表3に示されたように、比較例1の
リチウム二次電池の10サイクル後における放電容量
は、800mAhに過ぎず、実施例1及び実施例2にお
ける840〜850mAhよりもずっと低かった。
リチウム二次電池の10サイクル後における放電容量
は、800mAhに過ぎず、実施例1及び実施例2にお
ける840〜850mAhよりもずっと低かった。
【0119】平均粒径d50%が6μmと、本発明におけ
る最小値である8μmよりも小さな比較例2の黒鉛質炭
素繊維においては、1サイクル目の放電容量即ち可逆容
量は、340mAh/gと、黒鉛の可逆容量の理論値で
ある370mAh/gの91.8%しかなく、又、充放
電効率は、85%であり、実施例1及び実施例2の黒鉛
質炭素繊維の94〜96%と比較してずっと低かった。
る最小値である8μmよりも小さな比較例2の黒鉛質炭
素繊維においては、1サイクル目の放電容量即ち可逆容
量は、340mAh/gと、黒鉛の可逆容量の理論値で
ある370mAh/gの91.8%しかなく、又、充放
電効率は、85%であり、実施例1及び実施例2の黒鉛
質炭素繊維の94〜96%と比較してずっと低かった。
【0120】シート状電極における電極活物質の充填密
度も、表2に示されたように、比較例1と同様、比較例
2の黒鉛質炭素繊維においては、従来電極活物質の充填
密度の限界とされていた1.6g/cm3を超えること
は無かった。
度も、表2に示されたように、比較例1と同様、比較例
2の黒鉛質炭素繊維においては、従来電極活物質の充填
密度の限界とされていた1.6g/cm3を超えること
は無かった。
【0121】更に、表3に示されたように、比較例2の
リチウム二次電池の10サイクル後における放電容量
は、比較例1のリチウム二次電池よりも更に低い770
mAhに過ぎなかった。
リチウム二次電池の10サイクル後における放電容量
は、比較例1のリチウム二次電池よりも更に低い770
mAhに過ぎなかった。
【0122】平均粒径d50%が17μmと、本発明にお
ける最大値である15μmよりも大きな比較例3の黒鉛
質炭素繊維においては、1サイクル目の放電容量即ち可
逆容量は320mAh/gと、比較例1及び比較例2よ
りも更に低い値を示した。シート状電極における電極活
物質の充填密度についても、表2に示されたように、比
較例1及び比較例2と同様、ロール間のクリアランスを
100μmと小さくした場合においても、従来電極活物
質の充填密度の限界とされていた1.6g/cm3を超
えることは無かった。
ける最大値である15μmよりも大きな比較例3の黒鉛
質炭素繊維においては、1サイクル目の放電容量即ち可
逆容量は320mAh/gと、比較例1及び比較例2よ
りも更に低い値を示した。シート状電極における電極活
物質の充填密度についても、表2に示されたように、比
較例1及び比較例2と同様、ロール間のクリアランスを
100μmと小さくした場合においても、従来電極活物
質の充填密度の限界とされていた1.6g/cm3を超
えることは無かった。
【0123】更に、表3に示されたように、比較例3の
リチウム二次電池の10サイクル後における放電容量
は、比較例1のリチウム二次電池と同様800mAhに
過ぎなかった。
リチウム二次電池の10サイクル後における放電容量
は、比較例1のリチウム二次電池と同様800mAhに
過ぎなかった。
【0124】
【発明の効果】本発明によれば、リチウム二次電池にお
ける電極活物質の充填密度及び可逆容量を、黒鉛におけ
る理論値により近付けることができ、その結果、放電容
量、充放電効率、及びサイクル特性に優れたリチウム二
次電池を与える黒鉛質炭素繊維が提供される。
ける電極活物質の充填密度及び可逆容量を、黒鉛におけ
る理論値により近付けることができ、その結果、放電容
量、充放電効率、及びサイクル特性に優れたリチウム二
次電池を与える黒鉛質炭素繊維が提供される。
【0125】又、本発明によれば、このような黒鉛質炭
素繊維を効率よく製造し得る製造方法が提供される。
素繊維を効率よく製造し得る製造方法が提供される。
【0126】更に、本発明によれば、放電容量、充放電
効率、及びサイクル特性に優れたリチウム二次電池が提
供される。
効率、及びサイクル特性に優れたリチウム二次電池が提
供される。
【図1】図1は、本発明の黒鉛質炭素繊維の製造に使用
できる衝撃処理装置の一例を示す概略図である。
できる衝撃処理装置の一例を示す概略図である。
1・・・自己循環回路、2・・・衝撃羽根、3・・・容
器、4・・・衝撃処理装置。
器、4・・・衝撃処理装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4L037 AT05 CS04 FA02 FA03 FA05 PA01 PG04 PP01 UA04 5H003 AA02 AA04 BA01 BB01 BC01 BC06 BD02 5H029 AJ03 AJ05 AK03 AL06 AL07 AM03 AM04 AM05 AM07 CJ00 CJ02 CJ28 DJ16 DJ17 HJ05 HJ13
Claims (4)
- 【請求項1】 レーザー散乱回折法による平均粒径d
50%が8〜15μmであり、(002)面の面間隔距離
d002が0.3354〜0.3362nmであり、c軸
方向の黒鉛結晶子の大きさLcが小さくとも70nmで
あることを特徴とする黒鉛質炭素繊維。 - 【請求項2】 (002)面の面間隔距離d002が0.
3354〜0.3362nmであり、c軸方向の黒鉛結
晶子の大きさLcが小さくとも70nmである黒鉛質炭
素原料を、レーザー散乱回折法による平均粒径d50%が
8〜15μmの範囲になるように衝撃処理することを特
徴とする黒鉛質炭素繊維の製造方法。 - 【請求項3】 前記請求項2における黒鉛質炭素原料
は、気相成長炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、及びカーボ
ンウィスカからなる群より選択される炭素繊維を黒鉛化
処理してなる繊維状黒鉛質炭素である請求項2に記載の
黒鉛質炭素繊維の製造方法。 - 【請求項4】 前記請求項1に記載の黒鉛質炭素繊維を
含有する負極と、リチウム含有複合酸化物を含有する正
極と、リチウム塩及び有機溶媒を含有する電解液とを備
えてなることを特徴とするリチウム二次電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10374511A JP2000199131A (ja) | 1998-12-28 | 1998-12-28 | 黒鉛質炭素繊維、黒鉛質炭素繊維の製造方法、及びリチウム二次電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10374511A JP2000199131A (ja) | 1998-12-28 | 1998-12-28 | 黒鉛質炭素繊維、黒鉛質炭素繊維の製造方法、及びリチウム二次電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000199131A true JP2000199131A (ja) | 2000-07-18 |
Family
ID=18503978
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10374511A Abandoned JP2000199131A (ja) | 1998-12-28 | 1998-12-28 | 黒鉛質炭素繊維、黒鉛質炭素繊維の製造方法、及びリチウム二次電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000199131A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001015170A (ja) * | 1999-06-29 | 2001-01-19 | Sony Corp | 非水電解質電池 |
JP2006299487A (ja) * | 2005-04-25 | 2006-11-02 | Bussan Nanotech Research Institute Inc | 微細炭素繊維の解繊装置及び微細炭素繊維の解繊方法 |
JP2008016456A (ja) * | 2004-01-05 | 2008-01-24 | Showa Denko Kk | リチウム電池用負極材及びリチウム電池 |
US8388922B2 (en) | 2004-01-05 | 2013-03-05 | Showa Denko K.K. | Negative electrode material for lithium battery, and lithium battery |
US12351462B1 (en) | 2024-10-25 | 2025-07-08 | Urbix, Inc. | Graphite shaping and coating devices, systems, and methods |
-
1998
- 1998-12-28 JP JP10374511A patent/JP2000199131A/ja not_active Abandoned
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001015170A (ja) * | 1999-06-29 | 2001-01-19 | Sony Corp | 非水電解質電池 |
JP2008016456A (ja) * | 2004-01-05 | 2008-01-24 | Showa Denko Kk | リチウム電池用負極材及びリチウム電池 |
US8388922B2 (en) | 2004-01-05 | 2013-03-05 | Showa Denko K.K. | Negative electrode material for lithium battery, and lithium battery |
JP2006299487A (ja) * | 2005-04-25 | 2006-11-02 | Bussan Nanotech Research Institute Inc | 微細炭素繊維の解繊装置及び微細炭素繊維の解繊方法 |
US12351462B1 (en) | 2024-10-25 | 2025-07-08 | Urbix, Inc. | Graphite shaping and coating devices, systems, and methods |
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