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JP2000174270A - 半導体装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置及び半導体装置の製造方法

Info

Publication number
JP2000174270A
JP2000174270A JP10348044A JP34804498A JP2000174270A JP 2000174270 A JP2000174270 A JP 2000174270A JP 10348044 A JP10348044 A JP 10348044A JP 34804498 A JP34804498 A JP 34804498A JP 2000174270 A JP2000174270 A JP 2000174270A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diffusion layer
impurity diffusion
semiconductor substrate
impurity
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10348044A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Noda
泰史 野田
Hiroyuki Umimoto
博之 海本
Shinji Odanaka
紳二 小田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP10348044A priority Critical patent/JP2000174270A/ja
Publication of JP2000174270A publication Critical patent/JP2000174270A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Insulated Gate Type Field-Effect Transistor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 不純物拡散層の寄生抵抗の増大を抑制しつつ
不純物拡散層の深さを浅くする。 【解決手段】 P型の半導体基板600の上に、ゲート
酸化膜601及びゲート電極602を順次形成し、その
後、半導体基板600の上に全面に亘って酸化膜603
を形成する。ゲート電極602の両側面にサイドウォー
ル604を形成した後、ゲート電極602及びサイドウ
ォール604をマスクとしてN型の不純物をイオン注入
し、その後、熱処理を行なうことによりN型の第1の不
純物拡散層605を形成する。半導体基板600の上に
露出する酸化膜603を除去した後、ゲート電極602
及び第1の不純物拡散層605の表面部にシリサイド膜
607を形成し、その後、サイドウォール604を除去
する。ゲート電極602をマスクとしてN型の不純物を
イオン注入した後、熱処理を行なうことにより第1の不
純物拡散層605よりも浅い領域にN型の第2の不純物
拡散層608を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置及びそ
の製造方法に関し、特に、集積回路の超高集積化を図り
つつ、高速化及び低消費電力化を実現するMOS型半導
体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】集積回路の超高集積化に伴って、MOS
型トランジスタの微細化が要請されている。MOS型ト
ランジスタの微細化を実現するためには、短チャネル効
果を抑制しなければならないが、そのためには、MOS
型トランジスタにおける不純物拡散層の深さを浅くする
必要がある。
【0003】以下、従来のMOS型半導体装置の製造方
法について、図14(a)〜(c)及び図15(a)、
(b)を参照しながら説明する。
【0004】まず、図14(a)に示すように、第1導
電型の半導体基板10の上に、ゲート絶縁膜11及びゲ
ート電極12を順次形成する。
【0005】次に、図14(b)に示すように、ゲート
電極12をマスクとして半導体基板10に対して第2導
電型の不純物をイオン注入して、第1の不純物層13A
を形成する。
【0006】次に、約700℃の温度下で半導体基板1
0の上に全面に亘って窒化膜を堆積した後、該窒化膜に
対して異方性エッチングを行なって、図14(c)に示
すように、ゲート電極12の両側面にサイドウォール1
4を形成する。
【0007】次に、図15(a)に示すように、ゲート
電極12及びサイドウォール14をマスクとして半導体
基板10に対して第2導電型の不純物をイオン注入し
て、第1の不純物層13Aよりも深い領域に第2導電型
の第2の不純物層15Aを形成する。その後、約900
〜1000℃の温度下で約10秒の短時間の熱処理を行
なうことにより第1の不純物層13A及び第2の不純物
層15Aを活性化して、第1の不純物拡散層13及び第
2の不純物拡散層15を形成する(図15(b)を参
照)。
【0008】次に、半導体基板10の上に全面に亘って
例えばスパッタリング法により約10nmの膜厚を有す
るコバルト膜を堆積した後、約20nmの膜厚を有する
チタンナイトライド膜をさらに堆積し、その後、約55
0℃の温度下で約10秒の熱処理を行なう。次に、半導
体基板10の上に存在するチタンナイトライド膜、及び
サイドウォール14の上に存在する未反応のコバルト膜
を硫酸過酸化水素水等のエッチング液を用いて選択的に
除去した後、約800℃の温度下で約10秒の熱処理を
行なって、図15(b)に示すように、ゲート電極12
及びソース・ドレイン領域の各表面部に約30nmの膜
厚を有するコバルトシリサイド膜16を自己整合的に形
成する。
【0009】尚、サイドウォールの形成に窒化膜を用い
たが、これに代えて、酸化膜を用いてもよく、シリサイ
ド膜の形成にコバルト膜を用いたが、これに代えて、チ
タン膜を用いてもよい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のMO
S型半導体装置の製造方法においては、不純物拡散層の
深さを浅くするため、不純物をイオン注入する際の注入
エネルギーを小さくすると共に、不純物拡散層の深さが
浅くなることに帰因する寄生抵抗の増大を抑制するべ
く、不純物をイオン注入する際の注入ドーズ量を高くす
る傾向にある。
【0011】しかしながら、不純物の注入エネルギーを
小さくすると共に注入ドーズ量を高くするに伴って、不
純物拡散層の深さを設計通りに浅くできなかったり、不
純物拡散層の寄生抵抗の増大を抑制できなかったりする
問題が生じてきている。
【0012】前記に鑑み、本発明は、不純物拡散層の寄
生抵抗の増大を抑制しつつ不純物拡散層の深さを浅くす
ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本件発明者は、不純物の
注入エネルギーを小さくすると共に注入ドーズ量を高く
するに伴って、不純物拡散層の深さを設計通りに浅くで
きなかったり、不純物拡散層の寄生抵抗の増大を抑制で
きなかったりする原因について検討するため、不純物拡
散層の不純物濃度分布について調べた。
【0014】以下、その結果について、図16及び図1
7(a)、(b)を参照しながら説明する。
【0015】図16は、従来のMOS型半導体装置の断
面構造を示しており、図15(a)に示した従来のMO
S型半導体装置の製造方法の一工程を示す断面図と同一
の部材には同一の符号を付すことにより説明を省略す
る。
【0016】図17(a)は、図16に示す第1の不純
物拡散層13における基板深さ方向(図16のX−X方
向)の不純物濃度分布を示しており、図17(b)は、
第1の不純物拡散層13における基板主面方向(図16
のY−Y方向)の不純物濃度分布を示している。尚、図
17(a)及び(b)において、不純物濃度を示す縦軸
は不純物濃度CA の対数logCA を表している。
【0017】図17(a)に示すように、第1の不純物
拡散層13における基板深さ方向の不純物濃度分布の特
徴は、深さに対する不純物濃度の変化の割合、つまりグ
ラフの傾きが急峻ではなく、深さが深くなるに伴ってグ
ラフの傾きが小さくなる裾広がり的な分布を有するこ
と、及びトランジスタの実際の動作に寄与しない不純物
濃度分布の領域を示す不活性領域(逆に、活性化領域は
トランジスタの実際の動作に寄与する不純物濃度分布の
領域を示す)が大きい、すなわち不純物のイオン注入量
に対して熱処理により活性化される不純物の量の割合
(以下、活性化率と称する)が低いことである。このた
め、不純物が深い位置まで分布することになるので、不
純物拡散層の深さが深くなり、また、不純物拡散層の活
性化濃度が全体的に低下する共に不純物の活性化率が低
いので、不純物拡散層の寄生抵抗が増大する。
【0018】さて、本件発明者は、前記の不純物濃度分
布が生じる原因について、さらに検討を加えた。その結
果、第1の不純物層13Aを形成した後に行なわれるサ
イドウォール14を形成するための低温熱処理等によ
り、不純物の増速拡散が生じるため、不純物が深い位置
まで移動して不純物濃度分布が裾広がりな分布になると
共に不純物の活性化率が低下することが判明した。
【0019】具体的には、例えば、100nmのサイズ
を有するCMOSトランジスタにおいては、不純物拡散
層における半導体基板のチャネル領域に隣接する部分の
深さとして20〜30nmが要求されている一方、サイ
ドウォール形成時の低温熱処理により不純物の増速拡散
が生じて不純物が数十nm移動するため、目標とする浅
い不純物拡散層を形成することができない。
【0020】本発明は、前記の知見に基づいてなされた
ものであって、不純物拡散層の活性化濃度が基板深さ方
向及び基板主面方向の全領域に亘って所定の活性化濃度
よりも高く設定されると共に、不純物拡散層における半
導体基板との接合部領域が急峻な不純物濃度の勾配を有
することを実現するものである。
【0021】具体的には、本発明に係る半導体装置は、
第1導電型の半導体基板の主面上にゲート絶縁膜を介し
て形成されたゲート電極と、半導体基板のソース・ドレ
イン領域に形成された第2導電型の第1の不純物拡散層
と、半導体基板における第1の不純物拡散層よりもチャ
ネル領域に近い領域に形成され、第1の不純物拡散層よ
りも浅い第2導電型の第2の不純物拡散層とを備え、第
2の不純物拡散層の活性化濃度は、基板深さ方向及び基
板主面方向に亘って所定の活性化濃度よりも高く設定さ
れていると共に、第2の不純物拡散層における半導体基
板との接合部領域は急峻な不純物濃度の勾配を有してい
る。ここに、急峻な不純物濃度の勾配とは、具体的には
106 (atom/cm3 )/μm以上の勾配を意味す
る。
【0022】本発明に係る半導体装置によると、第2の
不純物拡散層の活性化濃度が基板深さ方向及び基板主面
方向に亘って所定の活性化濃度よりも高く設定されてい
ると共に、第2の不純物拡散層における半導体基板との
接合部領域が急峻な不純物濃度の勾配を有しているた
め、第2の不純物拡散層の寄生抵抗の増大を抑制しつつ
第2の不純物拡散層の深さを浅くすることができる。
【0023】本発明に係る第1の半導体装置の製造方法
は、第1導電型の半導体基板の上にゲート絶縁膜を介し
てゲート電極を選択的に形成するゲート電極形成工程
と、半導体基板の上に全面に亘って酸化膜を堆積する酸
化膜堆積工程と、半導体基板に対して、ゲート電極をマ
スクとして第2導電型の不純物をイオン注入することに
より、第2導電型の不純物拡散層を形成する不純物拡散
層形成工程とを備えている。
【0024】第1の半導体装置の製造方法によると、ゲ
ート電極を形成した後に半導体基板の上に全面に亘って
酸化膜を堆積し、その後、不純物拡散層を形成するため
の不純物のイオン注入を行なうため、不純物の注入され
る深さを浅くすることができると共に不純物のゲート電
極の下側への回り込みを抑制できる。
【0025】第1の半導体装置の製造方法において、不
純物拡散層形成工程は、不純物のイオン注入工程の後
に、半導体基板を約100℃/secの昇温レートで約
1000〜1050℃の温度に加熱した後、該温度下で
約10秒間保持する熱処理工程を有していることが好ま
しい。
【0026】本発明に係る第2の半導体装置の製造方法
は、第1導電型の半導体基板の上にゲート絶縁膜を介し
てゲート電極を選択的に形成するゲート電極形成工程
と、半導体基板の上に全面に亘って酸化膜を堆積する酸
化膜堆積工程と、ゲート電極の両側面にサイドウォール
を形成するサイドウォール形成工程と、半導体基板に対
して、ゲート電極及びサイドウォールをマスクとして第
2導電型の不純物をイオン注入することにより、第2導
電型の第1の不純物拡散層を形成する第1の不純物拡散
層形成工程と、サイドウォールを除去した後、半導体基
板に対して、ゲート電極をマスクとして第2導電型の不
純物をイオン注入することにより、第1の不純物拡散層
よりも浅い領域に第2導電型の第2の不純物拡散層を形
成する第2の不純物拡散層形成工程とを備えている。
【0027】第2の半導体装置の製造方法によると、サ
イドウォールを除去することにより該サイドウォールの
下の酸化膜を露出させ、その後、第2の不純物拡散層を
形成するための不純物のイオン注入を行なうため、半導
体基板における酸化膜の下側に不純物が注入される深さ
を浅くすることができると共に不純物のゲート電極の下
側への回り込みを抑制できる。
【0028】また、第2の半導体装置の製造方法による
と、サイドウォールの形成後に第2の不純物拡散層を形
成するため、サイドウォールを形成するための低温熱処
理により第2の不純物拡散層において不純物の増速拡散
が生じることを防ぐことができる。
【0029】第2の半導体装置の製造方法において、第
1の不純物拡散層形成工程及び第2の不純物拡散層形成
工程のうちの少なくとも1つの工程は、不純物のイオン
注入工程の後に、半導体基板を約100℃/secの昇
温レートで約1000〜1050℃の温度に加熱した
後、該温度下で約10秒間保持する熱処理工程を有して
いることが好ましい。
【0030】第2の半導体装置の製造方法において、第
2の不純物拡散層形成工程は、高ドーズ量で不純物をイ
オン注入する工程を含むことが好ましい。
【0031】第2の半導体装置の製造方法において、第
2の不純物拡散層形成工程の後に、半導体基板の上に露
出する酸化膜を除去する酸化膜除去工程と、ゲート電極
の両側面にサイドウォールを再び形成するサイドウォー
ル再形成工程と、半導体基板の上に全面に亘って金属膜
を堆積した後、熱処理により金属膜と半導体基板とを反
応させて、半導体基板のソース・ドレイン領域の表面部
にシリサイド膜を自己整合的に形成するシリサイド化工
程とをさらに備えていることが好ましい。
【0032】第2の半導体装置の製造方法において、第
1の不純物拡散層形成工程と第2の不純物拡散層形成工
程との間に、半導体基板の上に露出する酸化膜を除去す
る酸化膜除去工程と、半導体基板の上に全面に亘って金
属膜を堆積した後、熱処理により金属膜と半導体基板と
を反応させて、半導体基板のソース・ドレイン領域の表
面部にシリサイド膜を自己整合的に形成するシリサイド
化工程とをさらに備えていることが好ましい。
【0033】第2の半導体装置の製造方法のシリサイド
化工程において堆積する金属膜は、チタン膜又はコバル
ト膜であることが好ましい。
【0034】第2の半導体装置の製造方法のシリサイド
化工程において堆積する金属膜は、チタン膜とコバルト
膜との積層膜又はチタンとコバルトとの合金膜であるこ
とが好ましい。
【0035】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
の第1の実施形態に係る半導体装置について、図1及び
図2(a)、(b)を参照しながら説明する。
【0036】図1は、第1の実施形態に係る半導体装置
の断面構造を示している。
【0037】図1に示すように、P型の半導体基板10
0の主面上にはゲート酸化膜101を介して例えばポリ
メタル膜又はポリシリコン膜からなるゲート電極102
が選択的に形成されている。半導体基板100における
ソース・ドレイン領域にN型の第1の不純物拡散層10
3が形成されていると共に、半導体基板100における
第1の不純物拡散層103よりもチャネル領域に近い領
域に、第1の不純物拡散層103よりも浅いN型の第2
の不純物拡散層104が形成されている。
【0038】図2(a)は、図1に示す第2の不純物拡
散層104における基板深さ方向(図1のA−A方向)
の不純物濃度分布を示しており、図2(b)は、第2の
不純物拡散層104における基板主面方向(図1のB−
B方向)の不純物濃度分布を示している。尚、図2
(a)及び(b)において、不純物濃度を示す縦軸は不
純物濃度CA の対数logCA を表している。
【0039】図2(a)及び(b)に示すように、第2
の不純物拡散層104の不純物濃度分布の特徴は、不純
物濃度が基板深さ方向及び基板主面方向に亘って所定の
活性化濃度よりも高いこと、第2の不純物拡散層104
における半導体基板100との接合部領域が急峻な不純
物濃度の勾配、具体的には106 (atom/cm3
/μm以上の勾配を有していること、及び活性化領域に
比べて不活性領域が小さくて不純物の活性化率が高いこ
とである。尚、ここで、所定の活性化濃度とは、半導体
装置が設計通りの性能を発揮するために不純物拡散層が
有するべき活性化濃度のことをいう。
【0040】第1の実施形態によると、第2の不純物拡
散層104の不純物濃度が基板深さ方向及び基板主面方
向に亘って所定の活性化濃度よりも高く設定されている
共に、第2の不純物拡散層104における半導体基板1
00との接合部領域が急峻な不純物濃度の勾配を有して
いるため、第2の不純物拡散層104の寄生抵抗の増大
を抑制しつつ第2の不純物拡散層104の深さを浅くす
ることができる。
【0041】尚、第1の実施形態において、P型の半導
体基板100を用いたが、これに代えて、N型の半導体
基板を用いても同等の効果が得られる。
【0042】(第2の実施形態)以下、本発明の第2の
実施形態に係る半導体装置の製造方法について、図3
(a)〜(c)及び図4を参照しながら説明する。
【0043】図3(a)〜(c)は、第2の実施形態に
係る半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図であ
り、図4は、第2の実施形態に係る半導体装置の製造方
法に用いられる不純物の活性化熱処理における温度変化
を示す図である。
【0044】まず、図3(a)に示すように、P型の半
導体基板200の上に、例えば約5nmの膜厚を有する
ゲート酸化膜201、及び例えば多結晶シリコン膜から
なり、約250nmの膜厚を有するゲート電極202を
順次形成し、その後、半導体基板200の上に全面に亘
って、例えば約10nmの膜厚を有する酸化膜203を
形成する。
【0045】次に、図3(b)に示すように、ゲート電
極202をマスクとして半導体基板200に対して、N
型の不純物、例えばAsイオンを10KeVの注入エネ
ルギー及び3×1014cm-2のドーズ量で注入た後、半
導体基板200を例えば図4に示すように約100℃/
secの昇温レートで約1025℃の温度に加熱し、そ
の後、該温度下で約10秒間保持する熱処理によりN型
の第1の不純物拡散層204を形成する。
【0046】次に、半導体基板200の上に全面に亘っ
て例えば約50nmの膜厚を有するシリコン窒化膜を堆
積した後、該シリコン窒化膜に対して垂直方向に強い異
方性エッチングを行なって、図3(c)に示すように、
ゲート電極202の両側面にサイドウォール205を形
成する。このとき、ゲート電極202の表面及びソース
・ドレイン領域の表面に露出する酸化膜203をエッチ
ングにより除去する。次に、ゲート電極202及びサイ
ドウォール205をマスクとして半導体基板200に対
して、N型の不純物、例えばAsイオンを30KeVの
注入エネルギー及び3×1015cm-2のドーズ量で注入
した後、半導体基板200を例えば図4に示すように約
100℃/secの昇温レートで約1025℃の温度に
加熱し、その後、該温度下で約10秒間保持する熱処理
により、第1の不純物拡散層204よりも深い領域にN
型の第2の不純物拡散層206を形成する。
【0047】第2の実施形態によると、ゲート電極20
2を形成した後に半導体基板200の上に全面に亘って
酸化膜203を形成し、その後、半導体基板200に対
してイオン注入を行なうため、半導体基板200に不純
物が注入される深さを浅くすることができると共に不純
物のゲート電極202の下側への回り込みを抑制できる
ので、チャネル長の減少を防ぎつつ第1の不純物拡散層
204の深さを浅くすることができる。
【0048】また、第2の実施形態によると、イオン注
入した不純物を活性化するための熱処理の昇温レートを
約100℃/secの高昇温レートにするため、イオン
注入による半導体基板のダメージの回復を早めて増速拡
散を抑制することができると共に、イオン注入した不純
物を活性化するための熱処理を1000℃以上の高温で
行なうため、不純物の固溶限界を上げてクラスタ化を抑
制することができる。このため、不純物が深い位置まで
移動することを防止できると共に不純物の活性化率を向
上させることができるので、第1の不純物拡散層204
又は第2の不純物拡散層206の不純物濃度が、基板深
さ方向及び基板主面方向に亘って所定の活性化濃度より
も高くなるようにすることができる共に、第1の不純物
拡散層204又は第2の不純物拡散層206における半
導体基板200との接合部領域が急峻な不純物濃度の勾
配、具体的には106 (atom/cm3 )/μm以上
の勾配を有するようにすることができる。その結果、第
1の不純物拡散層204又は第2の不純物拡散層206
の寄生抵抗の増大を抑制しつつ第1の不純物拡散層20
4又は第2の不純物拡散層206の深さを浅くすること
ができる。
【0049】尚、第2の実施形態において、ゲート電極
202を形成するために多結晶シリコン膜を用いたが、
これに代えて、ポリメタル膜を用いてもよい。
【0050】また、第2の実施形態において、P型の半
導体基板200を用いたが、これに代えて、N型の半導
体基板を用いても同等の効果が得られる。
【0051】(第3の実施形態)以下、本発明の第3の
実施形態に係る半導体装置の製造方法について、図5
(a)〜(d)を参照しながら説明する。
【0052】図5(a)〜(d)は、第3の実施形態に
係る半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図であ
る。
【0053】まず、図5(a)に示すように、P型の半
導体基板300の上に、例えば約5nmの膜厚を有する
ゲート酸化膜301、及び例えば多結晶シリコン膜から
なり、約250nmの膜厚を有するゲート電極302を
順次形成し、その後、半導体基板300の上に全面に亘
って、例えば約10nmの膜厚を有する酸化膜303を
形成する。
【0054】次に、半導体基板300の上に全面に亘っ
て例えば約50nmの膜厚を有するシリコン窒化膜を堆
積した後、該シリコン窒化膜に対して垂直方向に強い異
方性エッチングを行なって、図5(b)に示すように、
ゲート電極302の両側面にサイドウォール304を形
成する。このとき、ゲート電極302の表面及びソース
・ドレイン領域の表面に露出する酸化膜303をエッチ
ングにより除去する。
【0055】次に、図5(c)に示すように、ゲート電
極302及びサイドウォール304をマスクとして半導
体基板300に対して、N型の不純物、例えばAsイオ
ンを30KeVの注入エネルギー及び3×1015cm-2
のドーズ量で注入した後、半導体基板300を約100
℃/secの昇温レートで約1025℃の温度に加熱
し、その後、該温度下で約10秒間保持する熱処理によ
りN型の第1の不純物拡散層305を形成する。
【0056】次に、図5(d)に示すように、フッ酸及
び熱リン酸等のエッチング液を用いてサイドウォール3
04を除去した後、ゲート電極302をマスクとして半
導体基板300に対して、N型の不純物、例えばAsイ
オンを10KeVの注入エネルギー及び3×1014cm
-2のドーズ量で注入する。次に、半導体基板300を約
100℃/secの昇温レートで約1025℃の温度に
加熱し、その後、該温度下で約10秒間保持する熱処理
により、第1の不純物拡散層305よりも浅い領域にN
型の第2の不純物拡散層306を形成する。
【0057】第3の実施形態によると、サイドウォール
304を除去することにより該サイドウォール304の
下の酸化膜303を露出させ、その後、第2の不純物拡
散層306を形成するため半導体基板300に対してイ
オン注入を行なうため、半導体基板300における酸化
膜303の下側に不純物が注入される深さを浅くするこ
とができると共に不純物のゲート電極302の下側への
回り込みを抑制できるので、チャネル長の減少を防ぎつ
つ第2の不純物拡散層306の深さを浅くすることがで
きる。
【0058】また、第3の実施形態によると、サイドウ
ォール304の形成後に第2の不純物拡散層306を形
成するため、サイドウォール304を形成するための低
温熱処理により第2の不純物拡散層306において不純
物の増速拡散が生じることを防ぐことができるので、第
2の不純物拡散層306の深さをイオン注入により不純
物が注入された深さのまま浅く保つことができる。
【0059】また、第3の実施形態によると、イオン注
入した不純物を活性化するための熱処理の昇温レートを
約100℃/secの高昇温レートにするため、イオン
注入による半導体基板のダメージの回復を早めて増速拡
散を抑制することができると共に、イオン注入した不純
物を活性化するための熱処理を1000℃以上の高温で
行なうため、不純物の固溶限界を上げてクラスタ化を抑
制することができる。このため、不純物が深い位置まで
移動することを防止できると共に不純物の活性化率を向
上させることができるので、第1の不純物拡散層305
又は第2の不純物拡散層306の不純物濃度が、基板深
さ方向及び基板主面方向に亘って所定の活性化濃度より
も高くなるようにすることができる共に、第1の不純物
拡散層305又は第2の不純物拡散層306における半
導体基板300との接合部領域が急峻な不純物濃度の勾
配、具体的には106 (atom/cm3 )/μm以上
の勾配を有するようにすることができる。その結果、第
1の不純物拡散層305又は第2の不純物拡散層306
の寄生抵抗の増大を抑制しつつ第1の不純物拡散層30
5又は第2の不純物拡散層306の深さを浅くすること
ができる。
【0060】尚、第3の実施形態において、ゲート電極
302を形成するために多結晶シリコン膜を用いたが、
これに代えて、ポリメタル膜を用いてもよい。
【0061】また、第3の実施形態において、イオン注
入した不純物を活性化するための熱処理を第1の不純物
拡散層305の形成時及び第2の不純物拡散層306の
形成時の2度行なったが、これに代えて、第2の不純物
拡散層306の形成時に1度だけ行なってもよい。
【0062】また、第3の実施形態において、P型の半
導体基板300を用いたが、これに代えて、N型の半導
体基板を用いても同等の効果が得られる。
【0063】(第4の実施形態)以下、本発明の第4の
実施形態に係る半導体装置の製造方法について、図6
(a)〜(c)及び図7(a)〜(c)を参照しながら
説明する。
【0064】図6(a)〜(c)及び図7(a)〜
(c)は、第4の実施形態に係る半導体装置の製造方法
の各工程を示す断面図であり、図6(a)〜(c)及び
図7(a)に示す製造方法の各工程は、図5(a)〜
(d)に示す第3の実施形態に係る半導体装置の製造方
法の各工程と同一である。
【0065】まず、図6(a)に示すように、P型の半
導体基板400の上に、例えば約5nmの膜厚を有する
ゲート酸化膜401、及び例えば多結晶シリコン膜から
なり、約250nmの膜厚を有するゲート電極402を
順次形成し、その後、半導体基板400の上に全面に亘
って、例えば約10nmの膜厚を有する酸化膜403を
形成する。
【0066】次に、半導体基板400の上に全面に亘っ
て例えば約50nmの膜厚を有するシリコン窒化膜を堆
積した後、該シリコン窒化膜に対して垂直方向に強い異
方性エッチングを行なって、図6(b)に示すように、
ゲート電極402の両側面に第1のサイドウォール40
4を形成する。このとき、ゲート電極402の表面及び
ソース・ドレイン領域の表面に露出する酸化膜403を
エッチングにより除去する。
【0067】次に、図6(c)に示すように、ゲート電
極402及び第1のサイドウォール404をマスクとし
て半導体基板400に対して、N型の不純物、例えばA
sイオンを30KeVの注入エネルギー及び3×1015
cm-2のドーズ量で注入した後、半導体基板400を約
100℃/secの昇温レートで約1025℃の温度に
加熱し、その後、該温度下で約10秒間保持する熱処理
によりN型の第1の不純物拡散層405を形成する。
【0068】次に、図7(a)に示すように、フッ酸及
び熱リン酸等のエッチング液を用いて第1のサイドウォ
ール404を除去した後、ゲート電極402をマスクと
して半導体基板400に対して、N型の不純物、例えば
Asイオンを10KeVの注入エネルギー及び3×10
14cm-2のドーズ量で注入する。次に、半導体基板40
0を約100℃/secの昇温レートで約1025℃の
温度に加熱した後、該温度下で約10秒時間保持する熱
処理により、第1の不純物拡散層405よりも浅い領域
にN型の第2の不純物拡散層406を形成する。
【0069】次に、半導体基板400の上に全面に亘っ
て例えば約50nmの膜厚を有するシリコン窒化膜を堆
積した後、該シリコン窒化膜に対して垂直方向に強い異
方性エッチングを行なって、図7(b)に示すように、
ゲート電極402の両側面に第2のサイドウォール40
7を形成する。
【0070】次に、半導体基板400の上に全面に亘っ
て例えばスパッタリング法により約30nmの膜厚を有
するチタン膜を堆積した後、約680℃の温度下で約1
0秒の熱処理を行なう。次に、第2のサイドウォール4
07の上に存在する未反応のチタン膜を硫酸過酸化水素
水等のエッチング液を用いて選択的に除去した後、約9
00℃の温度下で約10秒の熱処理を行なって、図7
(c)に示すように、ゲート電極402及びソース・ド
レイン領域の表面部に約50nmの膜厚を有するシリサ
イド膜408を自己整合的に形成する。
【0071】第4の実施形態によると、第1のサイドウ
ォール404を除去することにより該第1のサイドウォ
ール404の下の酸化膜403を露出させ、その後、第
2の不純物拡散層406を形成するため半導体基板40
0に対してイオン注入を行なうため、半導体基板400
における酸化膜403の下側に不純物が注入される深さ
を浅くすることができると共に不純物のゲート電極40
2の下側への回り込みを抑制できるので、チャネル長の
減少を防ぎつつ第2の不純物拡散層406の深さを浅く
することができる。
【0072】また、第4の実施形態によると、第1のサ
イドウォール404の形成後に第2の不純物拡散層40
6を形成するため、第1のサイドウォール404を形成
するための低温熱処理により不純物の増速拡散が生じる
ことを防ぐことができるので、第2の不純物拡散層40
6の深さをイオン注入により不純物が注入された深さの
まま浅く保つことができる。
【0073】また、第4の実施形態によると、イオン注
入した不純物を活性化するための熱処理の昇温レートを
約100℃/secの高昇温レートにするため、イオン
注入による半導体基板のダメージの回復を早めて増速拡
散を抑制することができると共に、イオン注入した不純
物を活性化するための熱処理を1000℃以上の高温で
行なうため、不純物の固溶限界を上げてクラスタ化を抑
制することができる。このため、不純物が深い位置まで
移動することを防止できると共に不純物の活性化率を向
上させることができるので、第1の不純物拡散層405
又は第2の不純物拡散層406の不純物濃度が、基板深
さ方向及び基板主面方向に亘って所定の活性化濃度より
も高くなるようにすることができる共に、第1の不純物
拡散層405又は第2の不純物拡散層406における半
導体基板400との接合部領域が急峻な不純物濃度の勾
配、具体的には106 (atom/cm3 )/μm以上
の勾配を有するようにすることができる。その結果、第
1の不純物拡散層405又は第2の不純物拡散層406
の寄生抵抗の増大を抑制しつつ第1の不純物拡散層40
5又は第2の不純物拡散層406の深さを浅くすること
ができる。
【0074】また、第4の実施形態によると、ゲート電
極402及びソース・ドレイン領域の各表面部にシリサ
イド膜408が形成されるので、ゲート電極402及び
ソース・ドレイン領域の抵抗を低減することができる。
【0075】尚、第4の実施形態において、ゲート電極
402を形成するために多結晶シリコン膜を用いたが、
これに代えて、ポリメタル膜を用いてもよい。
【0076】また、第4の実施形態において、イオン注
入した不純物を活性化するための熱処理を第1の不純物
拡散層405の形成時及び第2の不純物拡散層406の
形成時の2度行なったが、これに代えて、第2の不純物
拡散層406の形成時に1度だけ行なってもよい。
【0077】また、第4の実施形態において、シリサイ
ド膜408の形成にチタン膜を用いたが、これに代え
て、コバルト膜を用いてもよい。
【0078】また、第4の実施形態において、P型の半
導体基板400を用いたが、これに代えて、N型の半導
体基板を用いても同等の効果が得られる。
【0079】(第5の実施形態)以下、本発明の第5の
実施形態に係る半導体装置の製造方法について、図8
(a)〜(c)及び図9(a)、(b)を参照しながら
説明する。
【0080】図8(a)〜(c)及び図9(a)、
(b)は、第5の実施形態に係る半導体装置の製造方法
の各工程を示す断面図であり、図8(a)〜(c)に示
す製造方法の各工程は、図5(a)〜(c)に示す第3
の実施形態に係る半導体装置の製造方法の各工程と同一
である。
【0081】まず、図8(a)に示すように、P型の半
導体基板500の上に、例えば約5nmの膜厚を有する
ゲート酸化膜501、及び例えば多結晶シリコン膜から
なり、約250nmの膜厚を有するゲート電極502を
順次形成し、その後、半導体基板500の上に全面に亘
って、例えば約10nmの膜厚を有する酸化膜503を
形成する。
【0082】次に、半導体基板500の上に全面に亘っ
て例えば約50nmの膜厚を有するシリコン窒化膜を堆
積した後、該シリコン窒化膜に対して垂直方向に強い異
方性エッチングを行なって、図8(b)に示すように、
ゲート電極502の両側面にサイドウォール504を形
成する。このとき、ゲート電極502の表面及びソース
・ドレイン領域の表面に露出する酸化膜503をエッチ
ングにより除去する。
【0083】次に、図8(c)に示すように、ゲート電
極502及びサイドウォール504をマスクとして半導
体基板500に対して、N型の不純物、例えばAsイオ
ンを30KeVの注入エネルギー及び3×1015cm-2
のドーズ量で注入した後、半導体基板500を約100
℃/secの昇温レートで約1025℃の温度に加熱
し、その後、該温度下で約10秒間保持する熱処理によ
りN型の第1の不純物拡散層505を形成する。
【0084】次に、ゲート電極502の表面及び第1の
不純物拡散層505の表面に露出する酸化膜503を異
方性エッチングにより完全に除去した後、半導体基板5
00の上に全面に亘って例えばスパッタリング法により
約30nmの膜厚を有するチタン膜を堆積し、その後、
約680℃の温度下で約10秒の熱処理を行なう。次
に、サイドウォール504の上に存在する未反応のチタ
ン膜を硫酸過酸化水素水等のエッチング液を用いて選択
的に除去した後、約900℃の温度下で約10秒の熱処
理を行なって、図9(a)に示すように、ゲート電極5
02及び第1の不純物拡散層505の表面部に約50n
mの膜厚を有するシリサイド膜506を自己整合的に形
成する。
【0085】次に、図9(b)に示すように、フッ酸及
び熱リン酸等のエッチング液を用いてサイドウォール5
04を除去した後、ゲート電極502をマスクとして半
導体基板500に対して、N型の不純物、例えばAsイ
オンを10KeVの注入エネルギー及び3×1014cm
-2のドーズ量で注入する。次に、半導体基板500を約
100℃/secの昇温レートで約1025℃の温度に
加熱した後、該温度下で約10秒間保持する熱処理によ
り、第1の不純物拡散層505よりも浅い領域にN型の
第2の不純物拡散層507を形成する。
【0086】第5の実施形態によると、サイドウォール
504を除去することにより該サイドウォール504の
下の酸化膜503を露出させ、その後、第2の不純物拡
散層507を形成するため半導体基板500に対してイ
オン注入を行なうため、半導体基板500における酸化
膜503の下側に不純物が注入される深さを浅くするこ
とができると共に不純物のゲート電極502の下側への
回り込みを抑制できるので、チャネル長の減少を防ぎつ
つ第2の不純物拡散層507の深さを浅くすることがで
きる。
【0087】また、第5の実施形態によると、サイドウ
ォール504又はシリサイド膜506の形成後に第2の
不純物拡散層507を形成するため、サイドウォール5
04又はシリサイド膜506を形成するための低温熱処
理により不純物の増速拡散が生じることを防ぐことがで
きるので、第2の不純物拡散層507の深さをイオン注
入により不純物が注入された深さのまま浅く保つことが
できる。
【0088】また、第5の実施形態によると、イオン注
入した不純物を活性化するための熱処理の昇温レートを
約100℃/secの高昇温レートにするため、イオン
注入による半導体基板のダメージの回復を早めて増速拡
散を抑制することができると共に、イオン注入した不純
物を活性化するための熱処理を1000℃以上の高温で
行なうため、不純物の固溶限界を上げてクラスタ化を抑
制することができる。このため、不純物が深い位置まで
移動することを防止できると共に不純物の活性化率を向
上させることができるので、第1の不純物拡散層505
又は第2の不純物拡散層507の不純物濃度が基板深さ
方向及び基板主面方向に亘って所定の活性化濃度を有す
るようにすることができる共に、第1の不純物拡散層5
05又は第2の不純物拡散層507における半導体基板
500との接合部領域が急峻な不純物濃度の勾配、具体
的には106 (atom/cm3 )/μm以上の勾配を
有するようにすることができる。その結果、第1の不純
物拡散層505又は第2の不純物拡散層507の寄生抵
抗の増大を抑制しつつ第1の不純物拡散層505又は第
2の不純物拡散層507の深さを浅くすることができ
る。
【0089】また、第5の実施形態によると、ゲート電
極502及びソース・ドレイン領域の各表面部にシリサ
イド膜506が形成されるので、ゲート電極502及び
ソース・ドレイン領域の抵抗を低減することができる。
【0090】尚、第5の実施形態において、第2の不純
物拡散層507を形成するためのAsイオンの注入を行
なった後に、Bイオンを30KeVの注入エネルギー及
び1×1013cm-2のドーズ量で注入してもよい。この
ようにすると、第2の不純物拡散層507の下側に短チ
ャネル効果を抑制するポケット領域を自己整合的に容易
に形成できる。
【0091】また、第5の実施形態において、ゲート電
極502を形成するために多結晶シリコン膜を用いた
が、これに代えて、ポリメタル膜を用いてもよい。
【0092】また、第5の実施形態において、イオン注
入した不純物を活性化するための熱処理を第1の不純物
拡散層505の形成時及び第2の不純物拡散層507の
形成時の2度行なったが、これに代えて、第2の不純物
拡散層507の形成時に1度だけ行なってもよい。
【0093】また、第5の実施形態において、シリサイ
ド膜506の形成にチタン膜を用いたが、これに代え
て、コバルト膜を用いてもよい。
【0094】また、第5の実施形態において、P型の半
導体基板500を用いたが、これに代えて、N型の半導
体基板を用いても同等の効果が得られる。
【0095】(第6の実施形態)以下、本発明の第6の
実施形態に係る半導体装置の製造方法について、図10
(a)〜(c)及び図11(a)〜(c)を参照しなが
ら説明する。
【0096】図10(a)〜(c)及び図11(a)〜
(c)は、第6の実施形態に係る半導体装置の製造方法
の各工程を示す断面図であり、図10(a)〜(c)に
示す製造方法の各工程は、図5(a)〜(c)に示す第
3の実施形態に係る半導体装置の製造方法の各工程と同
一である。
【0097】まず、図10(a)に示すように、P型の
半導体基板600の上に、例えば約5nmの膜厚を有す
るゲート酸化膜601、及び例えば多結晶シリコン膜か
らなり、約250nmの膜厚を有するゲート電極602
を順次形成し、その後、半導体基板600の上に全面に
亘って、例えば約10nmの膜厚を有する酸化膜603
を形成する。
【0098】次に、半導体基板600の上に全面に亘っ
て例えば約50nmの膜厚を有するシリコン窒化膜を堆
積した後、該シリコン窒化膜に対して垂直方向に強い異
方性エッチングを行なって、図10(b)に示すよう
に、ゲート電極602の両側面にサイドウォール604
を形成する。このとき、ゲート電極602の表面及びソ
ース・ドレイン領域の表面に露出する酸化膜603をエ
ッチングにより除去する。
【0099】次に、図10(c)に示すように、ゲート
電極602及びサイドウォール604をマスクとして半
導体基板600に対して、N型の不純物、例えばAsイ
オンを30KeVの注入エネルギー及び3×1015cm
-2のドーズ量で注入した後、半導体基板600を約10
0℃/secの昇温レートで約1025℃の温度に加熱
し、その後、該温度下で約10秒間保持する熱処理によ
りN型の第1の不純物拡散層605を形成する。
【0100】次に、ゲート電極602の表面及び第1の
不純物拡散層605の表面に露出する酸化膜603を異
方性エッチングにより完全に除去した後、図11(a)
に示すように、半導体基板600の上に全面に亘って例
えばスパッタリング法により約30nmの膜厚を有する
チタン膜及びコバルト膜の積層膜606を堆積する。
【0101】次に、約680℃の温度下で約10秒の熱
処理を行なった後、サイドウォール604の上に存在す
る未反応の積層膜606を硫酸過酸化水素水等のエッチ
ング液を用いて選択的に除去し、その後、約900℃の
温度下で約10秒の熱処理を行なって、図11(b)に
示すように、ゲート電極602及び第1の不純物拡散層
605の表面部に約50nmの膜厚を有するシリサイド
膜607を自己整合的に形成する。
【0102】次に、図11(c)に示すように、フッ酸
及び熱リン酸等のエッチング液を用いてサイドウォール
604を除去した後、ゲート電極602をマスクとして
半導体基板600に対して、N型の不純物、例えばAs
イオンを10KeVの注入エネルギー及び3×1014
-2のドーズ量で注入する。次に、半導体基板600を
約100℃/secの昇温レートで約1025℃の温度
に加熱した後、該温度下で約10秒間保持する熱処理に
より、第1の不純物拡散層605よりも浅い領域にN型
の第2の不純物拡散層608を形成する。
【0103】第6の実施形態によると、サイドウォール
604を除去することにより該サイドウォール604の
下の酸化膜603を露出させ、その後、第2の不純物拡
散層608を形成するため半導体基板600に対してイ
オン注入を行なうため、半導体基板600における酸化
膜603の下側に不純物が注入される深さを浅くするこ
とができると共に不純物のゲート電極602の下側への
回り込みを抑制できるので、チャネル長の減少を防ぎつ
つ第2の不純物拡散層608の深さを浅くすることがで
きる。
【0104】また、第6の実施形態によると、サイドウ
ォール604又はシリサイド膜607の形成後に第2の
不純物拡散層608を形成するため、サイドウォール6
04又はシリサイド膜607を形成するための低温熱処
理により不純物の増速拡散が生じることを防ぐことがで
きるので、第2の不純物拡散層608の深さをイオン注
入により不純物が注入された深さのまま浅く保つことが
できる。
【0105】また、第6の実施形態によると、イオン注
入した不純物を活性化するための熱処理の昇温レートを
約100℃/secの高昇温レートにするため、イオン
注入による半導体基板のダメージの回復を早めて増速拡
散を抑制することができると共に、イオン注入した不純
物を活性化するための熱処理を1000℃以上の高温で
行なうため、不純物の固溶限界を上げてクラスタ化を抑
制することができる。このため、不純物が深い位置まで
移動することを防止できると共に不純物の活性化率を向
上させることができるので、第1の不純物拡散層605
又は第2の不純物拡散層608の不純物濃度が基板深さ
方向及び基板主面方向に亘って所定の活性化濃度よりも
高くなるようにすることができる共に、第1の不純物拡
散層605又は第2の不純物拡散層608における半導
体基板600との接合部領域が急峻な不純物濃度の勾
配、具体的には106 (atom/cm3 )/μm以上
の勾配を有するようにすることができる。その結果、第
1の不純物拡散層605又は第2の不純物拡散層608
の寄生抵抗の増大を抑制しつつ第1の不純物拡散層60
5又は第2の不純物拡散層608の深さを浅くすること
ができる。
【0106】また、第6の実施形態によると、ゲート電
極602及びソース・ドレイン領域の各表面部にシリサ
イド膜607が形成されるので、ゲート電極602及び
ソース・ドレイン領域の抵抗を低減することができる。
また、シリサイド膜607の形成にチタン膜及びコバル
ト膜の積層膜を用いることによりシリサイド膜607の
耐熱性が向上するので、後に行なう第2の不純物拡散層
608を形成するための活性化熱処理等に対するシリサ
イド膜607の信頼性が向上する。
【0107】尚、第6の実施形態において、第2の不純
物拡散層608を形成するためのAsイオンの注入を行
なった後に、Bイオンを30KeVの注入エネルギー及
び1×1013cm-2のドーズ量で注入してもよい。この
ようにすると、第2の不純物拡散層608の下側に短チ
ャネル効果を抑制するポケット領域を自己整合的に容易
に形成できる。
【0108】また、第6の実施形態において、ゲート電
極602を形成するために多結晶シリコン膜を用いた
が、これに代えて、ポリメタル膜を用いてもよい。
【0109】また、第6の実施形態において、イオン注
入した不純物を活性化するための熱処理を第1の不純物
拡散層605の形成時及び第2の不純物拡散層608の
形成時の2度行なったが、これに代えて、第2の不純物
拡散層608の形成時に1度だけ行なってもよい。
【0110】また、第6の実施形態において、シリサイ
ド膜607の形成にチタン膜及びコバルト膜の積層膜6
06を用いたが、これに代えて、チタン及びコバルトの
合金膜を用いてもよい。
【0111】また、第6の実施形態において、P型の半
導体基板600を用いたが、これに代えて、N型の半導
体基板を用いても同等の効果が得られる。
【0112】(第7の実施形態)以下、本発明の第7の
実施形態に係る半導体装置の製造方法について、図12
(a)〜(c)及び図13(a)〜(c)を参照しなが
ら説明する。
【0113】図12(a)〜(c)及び図13(a)〜
(c)は、第7の実施形態に係る半導体装置の製造方法
の各工程を示す断面図であり、図12(a)〜(c)及
び図13(a)、(b)に示す製造方法の各工程は、図
10(a)〜(c)及び図11(a)、(b)に示す第
6の実施形態に係る半導体装置の製造方法の各工程と同
一である。
【0114】まず、図12(a)に示すように、P型の
半導体基板700の上に、例えば約5nmの膜厚を有す
るゲート酸化膜701、及び例えば多結晶シリコン膜か
らなり、約250nmの膜厚を有するゲート電極702
を順次形成し、その後、半導体基板700の上に全面に
亘って、例えば約10nmの膜厚を有する酸化膜703
を形成する。
【0115】次に、半導体基板700の上に全面に亘っ
て例えば約50nmの膜厚を有するシリコン窒化膜を堆
積した後、該シリコン窒化膜に対して垂直方向に強い異
方性エッチングを行なって、図12(b)に示すよう
に、ゲート電極702の両側面にサイドウォール704
を形成する。このとき、ゲート電極702の表面及びソ
ース・ドレイン領域の表面に露出する酸化膜703をエ
ッチングにより除去する。
【0116】次に、図12(c)に示すように、ゲート
電極702及びサイドウォール704をマスクとして半
導体基板700に対して、N型の不純物、例えばAsイ
オンを30KeVの注入エネルギー及び3×1015cm
-2のドーズ量で注入した後、半導体基板700を約10
0℃/secの昇温レートで約1025℃の温度に加熱
し、その後、該温度下で約10秒間保持する熱処理によ
りN型の第1の不純物拡散層705を形成する。
【0117】次に、ゲート電極702の表面及び第1の
不純物拡散層705の表面に露出する酸化膜703を異
方性エッチングにより完全に除去した後、図13(a)
に示すように、半導体基板700の上に全面に亘って例
えばスパッタリング法により約30nmの膜厚を有する
チタン膜及びコバルト膜の積層膜706を堆積する。
【0118】次に、約680℃の温度下で約10秒の熱
処理を行なった後、サイドウォール704の上に存在す
る未反応の積層膜706を硫酸過酸化水素水等のエッチ
ング液を用いて選択的に除去し、その後、約900℃の
温度下で約10秒の熱処理を行なって、図13(b)に
示すように、ゲート電極702及び第1の不純物拡散層
705の表面部に約50nmの膜厚を有するシリサイド
膜707を自己整合的に形成する。
【0119】次に、図13(c)に示すように、フッ酸
及び熱リン酸等のエッチング液を用いてサイドウォール
704を除去した後、ゲート電極702をマスクとして
半導体基板700に対して、N型の不純物、例えばAs
イオンを10KeVの注入エネルギー及び5×1015
-2の高ドーズ量で注入することにより、第1の不純物
拡散層705よりも浅い領域にN型の第2の不純物拡散
層708を形成する。
【0120】第7の実施形態によると、サイドウォール
704を除去することにより該サイドウォール704の
下の酸化膜703を露出させ、その後、第2の不純物拡
散層708を形成するため半導体基板700に対してイ
オン注入を行なうため、半導体基板700における酸化
膜703の下側に不純物が注入される深さを浅くするこ
とができると共に不純物のゲート電極702の下側への
回り込みを抑制できるので、チャネル長の減少を防ぎつ
つ第2の不純物拡散層708の深さを浅くすることがで
きる。
【0121】また、第7の実施形態によると、サイドウ
ォール704又はシリサイド膜707の形成後に第2の
不純物拡散層708を形成するため、サイドウォール7
04又はシリサイド膜707を形成するための低温熱処
理により不純物の増速拡散が生じることを防ぐことがで
きるので、第2の不純物拡散層708の深さをイオン注
入により不純物が注入された深さのまま浅く保つことが
できる。
【0122】また、第7の実施形態によると、イオン注
入した不純物を活性化するための熱処理の昇温レートを
約100℃/secの高昇温レートにするため、イオン
注入による半導体基板のダメージの回復を早めて増速拡
散を抑制することができると共に、イオン注入した不純
物を活性化するための熱処理を1000℃以上の高温で
行なうため、不純物の固溶限界を上げてクラスタ化を抑
制することができる。このため、不純物が深い位置まで
移動することを防止できると共に不純物の活性化率を向
上させることができるので、第1の不純物拡散層705
の不純物濃度が基板深さ方向及び基板主面方向に亘って
所定の活性化濃度よりも高くなるようにすることができ
る共に、第1の不純物拡散層705における半導体基板
700との接合部領域が急峻な不純物濃度の勾配、具体
的には106 atom/cm3 μm以上の勾配を有する
ようにすることができる。その結果、第1の不純物拡散
層705の寄生抵抗の増大を抑制しつつ第1の不純物拡
散層705の深さを浅くすることができる。
【0123】また、第7の実施形態によると、ゲート電
極702及びソース・ドレイン領域の各表面部にシリサ
イド膜707が形成されるので、ゲート電極702及び
ソース・ドレイン領域の抵抗を低減することができると
共に、シリサイド膜707の形成にチタン膜及びコバル
ト膜の積層膜を用いているので、シリサイド膜707の
耐熱性が向上する。
【0124】さらに、第7の実施形態によると、第2の
不純物拡散層708を形成するための不純物のイオン注
入を高ドーズ量で行なうため、不純物の活性化熱処理を
行なうことなく第2の不純物拡散層708の不純物の活
性化濃度を高くすることができるので、第2の不純物拡
散層708の寄生抵抗の増大を抑制しつつ第2の不純物
拡散層708の深さを浅くすることができると共に工程
を簡単化できる。また、シリサイド膜707に高温の活
性化熱処理が加わることを防ぐことができるので、シリ
サイド膜707の信頼性が向上する。
【0125】尚、第7の実施形態において、第2の不純
物拡散層708を形成するためのAsイオンの注入を行
なった後に、Bイオンを30KeVの注入エネルギー及
び1×1013cm-2のドーズ量で注入してもよい。この
ようにすると、第2の不純物拡散層708の下側に短チ
ャネル効果を抑制するポケット領域を自己整合的に容易
に形成できる。
【0126】また、第7の実施形態において、ゲート電
極702を形成するために多結晶シリコン膜を用いた
が、これに代えて、ポリメタル膜を用いてもよい。
【0127】また、第7の実施形態において、シリサイ
ド膜707の形成にチタン膜及びコバルト膜の積層膜7
06を用いたが、これに代えて、チタン及びコバルトの
合金膜又はアルゴン・チタンをスパッタした後に堆積し
たチタン膜を用いてもよい。
【0128】また、第7の実施形態において、シリサイ
ド膜707を形成したが、これに代えて、ポリサイド膜
を形成してもよい。
【0129】また、第7の実施形態において、P型の半
導体基板700を用いたが、これに代えて、N型の半導
体基板を用いても同等の効果が得られる。
【0130】
【発明の効果】本発明に係る半導体装置によると、第2
の不純物拡散層の活性化濃度が基板深さ方向及び基板主
面方向に亘って所定の活性化濃度よりも高く設定されて
いると共に、第2の不純物拡散層における半導体基板と
の接合部領域が急峻な不純物濃度の勾配を有しているた
め、第2の不純物拡散層の寄生抵抗の増大を抑制しつつ
第2の不純物拡散層の深さを浅くすることができる。
【0131】本発明の第1の半導体装置の製造方法によ
ると、ゲート電極を形成した後に半導体基板の上に全面
に亘って酸化膜を堆積し、その後、不純物拡散層を形成
するための不純物のイオン注入を行なうため、不純物の
注入される深さを浅くすることができると共に不純物の
ゲート電極の下側への回り込みを抑制できるので、チャ
ネル長の減少を防ぎつつ不純物拡散層の深さを浅くする
ことができる。
【0132】第1の半導体装置の製造方法において、不
純物拡散層形成工程が、不純物のイオン注入工程の後
に、半導体基板を約100℃/secの昇温レートで約
1000〜1050℃の温度に加熱した後、該温度下で
約10秒間保持する熱処理工程を有していると、イオン
注入した不純物を活性化するための熱処理の昇温レート
が約100℃/secの高昇温レートであるため、イオ
ン注入による半導体基板のダメージの回復を早めて増速
拡散を抑制することができると共に、イオン注入した不
純物を活性化するための熱処理を1000℃以上の高温
で行なうため、不純物の固溶限界を上げてクラスタ化を
抑制することができる。このため、不純物が深い位置ま
で移動することを防止できると共に不純物の活性化率を
向上させることができるので、不純物拡散層の不純物濃
度が基板深さ方向及び基板主面方向に亘って所定の活性
化濃度よりも高くなるようにすることができる共に、不
純物拡散層における半導体基板との接合部領域が急峻な
不純物濃度の勾配、具体的には106 (atom/cm
3 )/μm以上の勾配を有するようにすることができ
る。その結果、不純物拡散層の寄生抵抗の増大を抑制し
つつ不純物拡散層の深さを浅くすることができる。
【0133】本発明の第2の半導体装置の製造方法によ
ると、サイドウォールを除去することにより該サイドウ
ォールの下の酸化膜を露出させ、その後、第2の不純物
拡散層を形成するための不純物のイオン注入を行なうた
め、半導体基板における酸化膜の下側に不純物が注入さ
れる深さを浅くすることができると共に不純物のゲート
電極の下側への回り込みを抑制できるので、チャネル長
の減少を防ぎつつ第2の不純物拡散層の深さを浅くする
ことができる。
【0134】また、第2の半導体装置の製造方法による
と、サイドウォールの形成後に第2の不純物拡散層を形
成するため、サイドウォールを形成するための低温熱処
理により第2の不純物拡散層において不純物の増速拡散
が生じることを防ぐことができるので、第2の不純物拡
散層の深さをイオン注入により不純物が注入された深さ
のまま浅く保つことができる。
【0135】第2の半導体装置の製造方法において、第
1の不純物拡散層形成工程及び第2の不純物拡散層形成
工程のうちの少なくとも1つの工程が、不純物のイオン
注入工程の後に、半導体基板を約100℃/secの昇
温レートで約1000〜1050℃の温度に加熱した
後、該温度下で約10秒間保持する熱処理工程を有して
いると、イオン注入した不純物を活性化するための熱処
理の昇温レートが約100℃/secの高昇温レートで
あるため、イオン注入による半導体基板のダメージの回
復を早めて増速拡散を抑制することができると共に、イ
オン注入した不純物を活性化するための熱処理を100
0℃以上の高温で行なうため、不純物の固溶限界を上げ
てクラスタ化を抑制することができる。このため、不純
物が深い位置まで移動することを防止できると共に不純
物の活性化率を向上させることができるので、第1の不
純物拡散層又は第2の不純物拡散層の不純物濃度が基板
深さ方向及び基板主面方向に亘って所定の活性化濃度よ
りも高くなるようにすることができる共に、第1の不純
物拡散層又は第2の不純物拡散層における半導体基板と
の接合部領域が急峻な不純物濃度の勾配、具体的には1
6 (atom/cm3 )/μm以上の勾配を有するよ
うにすることができるので、第1の不純物拡散層又は第
2の不純物拡散層の寄生抵抗の増大を抑制しつつ第1の
不純物拡散層又は第2の不純物拡散層の深さを浅くする
ことができる。
【0136】第2の半導体装置の製造方法において、第
2の不純物拡散層形成工程が、高ドーズ量で不純物をイ
オン注入する工程を含むと、不純物の活性化熱処理を行
なうことなく第2の不純物拡散層の不純物の活性化濃度
を高くすることができるので、第2の不純物拡散層の寄
生抵抗の増大を抑制しつつ第2の不純物拡散層の深さを
浅くすることができると共に工程を簡単化でき、また、
他の部材に熱処理が加わることによる信頼性の低下を防
止できる。
【0137】第2の半導体装置の製造方法において、第
2の不純物拡散層形成工程の後に、半導体基板のソース
・ドレイン領域の表面部にシリサイド膜を形成するシリ
サイド化工程をさらに備えていると、ソース・ドレイン
領域の抵抗を低減することができる。
【0138】第2の半導体装置の製造方法において、第
1の不純物拡散層形成工程と第2の不純物拡散層形成工
程との間に、半導体基板のソース・ドレイン領域の表面
部にシリサイド膜を形成するシリサイド化工程をさらに
備えていると、ソース・ドレイン領域の抵抗を低減する
ことができると共に、シリサイド膜の形成後に第2の不
純物拡散層を形成するため、シリサイド膜を形成するた
めの低温熱処理により不純物の増速拡散が生じることを
防ぐことができるので、第2の不純物拡散層の深さをイ
オン注入により不純物が注入された深さのまま浅く保つ
ことができる。
【0139】第2の半導体装置の製造方法のシリサイド
化工程において堆積する金属膜が、チタン膜又はコバル
ト膜であると、半導体基板のソース・ドレイン領域の表
面部にシリサイド膜を確実に形成することができる。
【0140】第2の半導体装置の製造方法のシリサイド
化工程において堆積する金属膜が、チタン膜とコバルト
膜との積層膜又はチタンとコバルトとの合金膜である
と、半導体基板のソース・ドレイン領域の表面部に形成
されるシリサイド膜の耐熱性が向上するので、後に行な
う第2の不純物拡散層を形成するための活性化熱処理等
に対するシリサイド膜の信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る半導体装置の断面図であ
る。
【図2】(a)は第1の実施形態に係る半導体装置の不
純物拡散層における基板深さ方向の不純物濃度分布を示
す図であり、(b)は第1の実施形態に係る半導体装置
の不純物拡散層における基板主面方向の不純物濃度分布
を示す図である。
【図3】(a)〜(c)は、第2の実施形態に係る半導
体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図4】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法に
用いられる不純物の活性化熱処理における温度変化を示
す図である。
【図5】(a)〜(d)は、第3の実施形態に係る半導
体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図6】(a)〜(c)は、第4の実施形態に係る半導
体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図7】(a)〜(c)は、第4の実施形態に係る半導
体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図8】(a)〜(c)は、第5の実施形態に係る半導
体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図9】(a)、(b)は、第5の実施形態に係る半導
体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図10】(a)〜(c)は、第6の実施形態に係る半
導体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図11】(a)〜(c)は、第6の実施形態に係る半
導体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図12】(a)〜(c)は、第7の実施形態に係る半
導体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図13】(a)〜(c)は、第7の実施形態に係る半
導体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図14】(a)〜(c)は、従来の半導体装置の製造
方法の各工程を示す断面図である。
【図15】(a)、(b)は、従来の半導体装置の製造
方法の各工程を示す断面図である。
【図16】従来の半導体装置の断面図である。
【図17】(a)は従来の半導体装置の不純物拡散層に
おける基板深さ方向の不純物濃度分布を示す図であり、
(b)は従来の半導体装置の不純物拡散層における基板
主面方向の不純物濃度分布を示す図である。
【符号の説明】
100 半導体基板 101 ゲート酸化膜 102 ゲート電極 103 第1の不純物拡散層 104 第2の不純物拡散層 200 半導体基板 201 ゲート酸化膜 202 ゲート電極 203 酸化膜 204 第1の不純物拡散層 205 サイドウォール 206 第2の不純物拡散層 300 半導体基板 301 ゲート酸化膜 302 ゲート電極 303 酸化膜 304 サイドウォール 305 第1の不純物拡散層 306 第2の不純物拡散層 400 半導体基板 401 ゲート酸化膜 402 ゲート電極 403 酸化膜 404 第1のサイドウォール 405 第1の不純物拡散層 406 第2の不純物拡散層 407 第2のサイドウォール 408 シリサイド膜 500 半導体基板 501 ゲート酸化膜 502 ゲート電極 503 酸化膜 504 サイドウォール 505 第1の不純物拡散層 506 シリサイド膜 507 第2の不純物拡散層 600 半導体基板 601 ゲート酸化膜 602 ゲート電極 603 酸化膜 604 サイドウォール 605 第1の不純物拡散層 606 チタン膜及びコバルト膜の積層膜 607 シリサイド膜 608 第2の不純物拡散層 700 半導体基板 701 ゲート酸化膜 702 ゲート電極 703 酸化膜 704 サイドウォール 705 第1の不純物拡散層 706 チタン膜及びコバルト膜の積層膜 707 シリサイド膜 708 第2の不純物拡散層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小田中 紳二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5F040 DA01 DA02 DA13 EC07 EC13 EF02 EH02 EM01 FA07 FA10 FB02 FC11 FC21 FC22

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の半導体基板の主面上にゲー
    ト絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、 前記半導体基板のソース・ドレイン領域に形成された第
    2導電型の第1の不純物拡散層と、 前記半導体基板における前記第1の不純物拡散層よりも
    チャネル領域に近い領域に形成され、前記第1の不純物
    拡散層よりも浅い第2導電型の第2の不純物拡散層とを
    備え、 前記第2の不純物拡散層の活性化濃度は、基板深さ方向
    及び基板主面方向に亘って所定の活性化濃度よりも高く
    設定されていると共に、前記第2の不純物拡散層におけ
    る前記半導体基板との接合部領域は急峻な不純物濃度の
    勾配を有していることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 第1導電型の半導体基板の上にゲート絶
    縁膜を介してゲート電極を選択的に形成するゲート電極
    形成工程と、 前記半導体基板の上に全面に亘って酸化膜を堆積する酸
    化膜堆積工程と、 前記半導体基板に対して、前記ゲート電極をマスクとし
    て第2導電型の不純物をイオン注入することにより、第
    2導電型の不純物拡散層を形成する不純物拡散層形成工
    程とを備えていることを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記不純物拡散層形成工程は、不純物の
    イオン注入工程の後に、前記半導体基板を約100℃/
    secの昇温レートで約1000〜1050℃の温度に
    加熱した後、該温度下で約10秒間保持する熱処理工程
    を有していることを特徴とする請求項2に記載の半導体
    装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 第1導電型の半導体基板の上にゲート絶
    縁膜を介してゲート電極を選択的に形成するゲート電極
    形成工程と、 前記半導体基板の上に全面に亘って酸化膜を堆積する酸
    化膜堆積工程と、 前記ゲート電極の両側面にサイドウォールを形成するサ
    イドウォール形成工程と、 前記半導体基板に対して、前記ゲート電極及びサイドウ
    ォールをマスクとして第2導電型の不純物をイオン注入
    することにより、第2導電型の第1の不純物拡散層を形
    成する第1の不純物拡散層形成工程と、 前記サイドウォールを除去した後、前記半導体基板に対
    して、前記ゲート電極をマスクとして第2導電型の不純
    物をイオン注入することにより、前記第1の不純物拡散
    層よりも浅い領域に、第2導電型の第2の不純物拡散層
    を形成する第2の不純物拡散層形成工程とを備えている
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第1の不純物拡散層形成工程及び第
    2の不純物拡散層形成工程のうちの少なくとも1つの工
    程は、不純物のイオン注入工程の後に、前記半導体基板
    を約100℃/secの昇温レートで約1000〜10
    50℃の温度に加熱した後、該温度下で約10秒間保持
    する熱処理工程を有していることを特徴とする請求項4
    に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第2の不純物拡散層形成工程は、高
    ドーズ量で不純物をイオン注入する工程を含むことを特
    徴とする請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第2の不純物拡散層形成工程の後
    に、 前記半導体基板の上に露出する前記酸化膜を除去する酸
    化膜除去工程と、 前記ゲート電極の両側面にサイドウォールを再び形成す
    るサイドウォール再形成工程と、 前記半導体基板の上に全面に亘って金属膜を堆積した
    後、熱処理により前記金属膜と前記半導体基板とを反応
    させて、前記半導体基板のソース・ドレイン領域の表面
    部にシリサイド膜を自己整合的に形成するシリサイド化
    工程とをさらに備えていることを特徴とする請求項4に
    記載の半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記第1の不純物拡散層形成工程と前記
    第2の不純物拡散層形成工程との間に、 前記半導体基板の上に露出する前記酸化膜を除去する酸
    化膜除去工程と、 前記半導体基板の上に全面に亘って金属膜を堆積した
    後、熱処理により前記金属膜と前記半導体基板とを反応
    させて、前記半導体基板のソース・ドレイン領域の表面
    部にシリサイド膜を自己整合的に形成するシリサイド化
    工程とをさらに備えていることを特徴とする請求項4に
    記載の半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記シリサイド化工程において堆積する
    金属膜は、チタン膜又はコバルト膜であることを特徴と
    する請求項7又は8に記載の半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記シリサイド化工程において堆積す
    る金属膜は、チタン膜とコバルト膜との積層膜又はチタ
    ンとコバルトとの合金膜であることを特徴とする請求項
    7又は8に記載の半導体装置の製造方法。
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