JP3161406B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
半導体装置の製造方法Info
- Publication number
- JP3161406B2 JP3161406B2 JP03109198A JP3109198A JP3161406B2 JP 3161406 B2 JP3161406 B2 JP 3161406B2 JP 03109198 A JP03109198 A JP 03109198A JP 3109198 A JP3109198 A JP 3109198A JP 3161406 B2 JP3161406 B2 JP 3161406B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- type
- gate electrode
- region
- drain region
- source
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Electrodes Of Semiconductors (AREA)
- Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置の製造方
法に関し、特にゲート、ソースおよびドレインを自己整
合的にシリサイド化することにより低抵抗化を図るCM
OSFETの製造方法に関する。
法に関し、特にゲート、ソースおよびドレインを自己整
合的にシリサイド化することにより低抵抗化を図るCM
OSFETの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】CMOS半導体装置の構造はゲート電極
の構造で大きく2つに分けることができ、ひとつはn型
MOSFET、p型MOSFET共にn型のポリシリコ
ンを用いるn−nゲート型、他方はn型MOSFETに
はn型ポリシリコン、p型MOSFETにはp型ポリシ
リコンを用いるp−nゲート型である。MOS半導体装
置では、素子の微細化が進むにつれ、チャージシェアや
パンチスルーの発生によりしきい電圧が低下するいわゆ
る短チャネル効果が顕著になり、これを抑制しやすい構
造であるp−nゲート型が、現在の微細CMOS開発の
主流となっている。
の構造で大きく2つに分けることができ、ひとつはn型
MOSFET、p型MOSFET共にn型のポリシリコ
ンを用いるn−nゲート型、他方はn型MOSFETに
はn型ポリシリコン、p型MOSFETにはp型ポリシ
リコンを用いるp−nゲート型である。MOS半導体装
置では、素子の微細化が進むにつれ、チャージシェアや
パンチスルーの発生によりしきい電圧が低下するいわゆ
る短チャネル効果が顕著になり、これを抑制しやすい構
造であるp−nゲート型が、現在の微細CMOS開発の
主流となっている。
【0003】さて、CMOS半導体装置においては、近
年の素子の微細化とともに、ゲート上およびソースドレ
イン領域上をシリサイド化することにより低抵抗化する
技術がますます必須となってきている。ゲート電極の低
抵抗化は回路スピードの向上のため、またソースドレイ
ン上の低抵抗化は素子のレイアウトの簡略化を目的とす
るものである。このゲート上およびソースドレイン領域
上をシリサイド化するにあたり、例えば従来のn−nゲ
ート型のCMOSFETでは、予めゲートポリシリコン
上にシリサイド層を設けてからゲート電極の加工を行
い、ソースドレイン上のシリサイドは別途形成するポリ
サイド構造の使用も可能であるが、現在の開発の主流と
なっているp−nゲート型のCMOSFETでは、ソー
スドレイン注入と同時にゲート電極へのドーピングを行
うため、ゲート電極上およびソースドレイン領域上を同
時にシリサイド化するサリサイドプロセスが必須とな
る。このサリサイドプロセスの従来例については、例え
ば特開平8−78361号公報等でも示されており、そ
の概要を図4(a)乃至図4(e)を例に以下に示す。
年の素子の微細化とともに、ゲート上およびソースドレ
イン領域上をシリサイド化することにより低抵抗化する
技術がますます必須となってきている。ゲート電極の低
抵抗化は回路スピードの向上のため、またソースドレイ
ン上の低抵抗化は素子のレイアウトの簡略化を目的とす
るものである。このゲート上およびソースドレイン領域
上をシリサイド化するにあたり、例えば従来のn−nゲ
ート型のCMOSFETでは、予めゲートポリシリコン
上にシリサイド層を設けてからゲート電極の加工を行
い、ソースドレイン上のシリサイドは別途形成するポリ
サイド構造の使用も可能であるが、現在の開発の主流と
なっているp−nゲート型のCMOSFETでは、ソー
スドレイン注入と同時にゲート電極へのドーピングを行
うため、ゲート電極上およびソースドレイン領域上を同
時にシリサイド化するサリサイドプロセスが必須とな
る。このサリサイドプロセスの従来例については、例え
ば特開平8−78361号公報等でも示されており、そ
の概要を図4(a)乃至図4(e)を例に以下に示す。
【0004】図4(a)に示すように、p型シリコン基
板101に素子分離領域102を形成した後、p型MO
SFET形成予定領域にn型ウェル領域103を形成す
る。その素子分離領域に囲まれた活性領域にゲート酸化
膜104を形成し、その後ゲート電極材料として多結晶
シリコン105を成長する。その後周知の方法であるフ
ォトリソグラフィー法とドライエッチ法により多結晶シ
リコンをパターニングしてゲート電極106を形成す
る。その後、ゲート電極側面に酸化膜からなるサイドウ
ォール107を形成する。
板101に素子分離領域102を形成した後、p型MO
SFET形成予定領域にn型ウェル領域103を形成す
る。その素子分離領域に囲まれた活性領域にゲート酸化
膜104を形成し、その後ゲート電極材料として多結晶
シリコン105を成長する。その後周知の方法であるフ
ォトリソグラフィー法とドライエッチ法により多結晶シ
リコンをパターニングしてゲート電極106を形成す
る。その後、ゲート電極側面に酸化膜からなるサイドウ
ォール107を形成する。
【0005】その後、図4(b)に示すように、フォト
リソグラフィー法とイオン注入法によりn+ 型ソースド
レイン領域108とp+ 型ソースドレイン領域109を
形成する。尚この際ゲート電極もそれぞれドーピングさ
れ、n+ 型ゲート電極110およびp+ 型ゲート電極1
11となる。その後、窒素雰囲気中で900℃20分程
度の活性化熱処理を行って、シリコン結晶の回復と不純
物の活性化を行う。
リソグラフィー法とイオン注入法によりn+ 型ソースド
レイン領域108とp+ 型ソースドレイン領域109を
形成する。尚この際ゲート電極もそれぞれドーピングさ
れ、n+ 型ゲート電極110およびp+ 型ゲート電極1
11となる。その後、窒素雰囲気中で900℃20分程
度の活性化熱処理を行って、シリコン結晶の回復と不純
物の活性化を行う。
【0006】その後、図4(c)に示すように、As+
をエネルギー30keVで、またドーズ量3×1014c
m-2でイオン注入し、n+ 型ソースドレイン領域10
8、p+ 型ソースドレイン領域109、n+ 型ゲート電
極110、p+ 型ゲート電極111に深さ30nm程度
の非晶質シリコン層112を形成する。その後ゲート電
極である多結晶シリコン表面と半導体基板表面の自然酸
化膜を希弗酸により除去した後、厚さ30nmのチタン
113を450℃に加熱した半導体基板上にスパッタす
る。
をエネルギー30keVで、またドーズ量3×1014c
m-2でイオン注入し、n+ 型ソースドレイン領域10
8、p+ 型ソースドレイン領域109、n+ 型ゲート電
極110、p+ 型ゲート電極111に深さ30nm程度
の非晶質シリコン層112を形成する。その後ゲート電
極である多結晶シリコン表面と半導体基板表面の自然酸
化膜を希弗酸により除去した後、厚さ30nmのチタン
113を450℃に加熱した半導体基板上にスパッタす
る。
【0007】その後、図4(d)に示すように、窒素雰
囲気中で650℃30秒の第1シンターを行うことによ
り、シリコンと接触するチタンのみをシリサイド化し、
チタンシリサイド114を形成する。この際、素子分離
領域102やサイドウォール107と接触する部分のチ
タンや半導体基板上の一部のチタンは窒化されて窒化チ
タン115となる。
囲気中で650℃30秒の第1シンターを行うことによ
り、シリコンと接触するチタンのみをシリサイド化し、
チタンシリサイド114を形成する。この際、素子分離
領域102やサイドウォール107と接触する部分のチ
タンや半導体基板上の一部のチタンは窒化されて窒化チ
タン115となる。
【0008】次に、図4(e)に示すように、アンモニ
ア水および過酸化水素水の混合液により、選択的にウェ
ットエッチングし、窒化チタン115のみを除去する。
その後、窒素雰囲気中で850℃、10秒の第2シンタ
ーを行い、先ほど形成したチタンシリサイド114より
も電気抵抗率の小さいチタンシリサイド116を形成す
る。
ア水および過酸化水素水の混合液により、選択的にウェ
ットエッチングし、窒化チタン115のみを除去する。
その後、窒素雰囲気中で850℃、10秒の第2シンタ
ーを行い、先ほど形成したチタンシリサイド114より
も電気抵抗率の小さいチタンシリサイド116を形成す
る。
【0009】しかしながら、図4(a)乃至図4(e)
に示した従来例では、以下に示すような欠点が生じる。
に示した従来例では、以下に示すような欠点が生じる。
【0010】これまでよく知られているように、チタン
サリサイドプロセスにおいては、高濃度にAsがドーピ
ングされたn+ 型ソースドレイン領域上において、第1
シンター時にシリサイド化反応が阻害されるという問題
が生じている。図5(a)乃至図5(b)は、n+ 型ソ
ースドレイン領域が高濃度にドーピングされた場合のチ
タンサリサイド工程の概略を示すものである。
サリサイドプロセスにおいては、高濃度にAsがドーピ
ングされたn+ 型ソースドレイン領域上において、第1
シンター時にシリサイド化反応が阻害されるという問題
が生じている。図5(a)乃至図5(b)は、n+ 型ソ
ースドレイン領域が高濃度にドーピングされた場合のチ
タンサリサイド工程の概略を示すものである。
【0011】図4(a)から図4(d)に示した工程と
同様の工程を経た後、第1シンターを行ったものが図5
(a)である。n+ 型ソースドレイン領域121、n+
型ゲート電極122上、p+ 型ソースドレイン領域12
3上、p+ ゲート電極領域124上にそれぞれ、チタン
シリサイド125,126,127,128が形成さ
れ、素子分離領域129上、サイドウォール130上、
およびn+ 型ソースドレイン領域121、n+ 型ゲート
電極122上、p+ 型ソースドレイン領域123上、p
+ ゲート電極領域124上の一部のチタンは窒化され
て、窒化チタン131が形成される。その後、図5
(b)に示すように、アンモニア水および過酸化水素水
の混合液により、選択的にウェットエッチングし、窒化
チタン131のみを除去し、その後、第2シンターを行
い、先ほど形成したチタンシリサイド125,126,
127,128よりも電気抵抗率の小さいチタンシリサ
イド132,133,134,135を形成する。
同様の工程を経た後、第1シンターを行ったものが図5
(a)である。n+ 型ソースドレイン領域121、n+
型ゲート電極122上、p+ 型ソースドレイン領域12
3上、p+ ゲート電極領域124上にそれぞれ、チタン
シリサイド125,126,127,128が形成さ
れ、素子分離領域129上、サイドウォール130上、
およびn+ 型ソースドレイン領域121、n+ 型ゲート
電極122上、p+ 型ソースドレイン領域123上、p
+ ゲート電極領域124上の一部のチタンは窒化され
て、窒化チタン131が形成される。その後、図5
(b)に示すように、アンモニア水および過酸化水素水
の混合液により、選択的にウェットエッチングし、窒化
チタン131のみを除去し、その後、第2シンターを行
い、先ほど形成したチタンシリサイド125,126,
127,128よりも電気抵抗率の小さいチタンシリサ
イド132,133,134,135を形成する。
【0012】図5(a)に示すように、n+ 型ソースド
レイン領域121には高濃度のAsが存在するため、第
1シンター時にシリサイド化反応が阻害され、n+ 型ソ
ースドレイン領域121上のチタンシリサイド125の
膜厚は薄くしか形成されない。従って、第2シンターを
行って、より電気抵抗率の小さいチタンシリサイド13
2を形成しても、膜厚が薄いため層抵抗は他の部分のチ
タンシリサイド133,134,135と比較して高く
なってしまう。例えば、H.Kawaguchiらは
“A Robust 0.15μm CMOS Tec
hnologywith CoSi2 Salicid
e and Shallow Trench Isol
ation”,Symp.on VLSI Tec
h.,p125(1997)の中で、n+ ソースドレイ
ン領域上のチタンシリサイドのシート抵抗は、ソースド
レインAsイオン注入のドーズ量が2×1015cm-2の
場合は8Ω/□程度に低抵抗化できているが、ソースド
レインAsイオン注入のドーズ量を3×1015cm-2ま
で高くすると25Ω/□程度まで高抵抗化されてしまう
と報告している。従って、n+ 拡散層の低抵抗化のため
には、ソースドレインAs注入のドーズ量を2×1015
cm-2程度まで抑える必要があることが分かる。
レイン領域121には高濃度のAsが存在するため、第
1シンター時にシリサイド化反応が阻害され、n+ 型ソ
ースドレイン領域121上のチタンシリサイド125の
膜厚は薄くしか形成されない。従って、第2シンターを
行って、より電気抵抗率の小さいチタンシリサイド13
2を形成しても、膜厚が薄いため層抵抗は他の部分のチ
タンシリサイド133,134,135と比較して高く
なってしまう。例えば、H.Kawaguchiらは
“A Robust 0.15μm CMOS Tec
hnologywith CoSi2 Salicid
e and Shallow Trench Isol
ation”,Symp.on VLSI Tec
h.,p125(1997)の中で、n+ ソースドレイ
ン領域上のチタンシリサイドのシート抵抗は、ソースド
レインAsイオン注入のドーズ量が2×1015cm-2の
場合は8Ω/□程度に低抵抗化できているが、ソースド
レインAsイオン注入のドーズ量を3×1015cm-2ま
で高くすると25Ω/□程度まで高抵抗化されてしまう
と報告している。従って、n+ 拡散層の低抵抗化のため
には、ソースドレインAs注入のドーズ量を2×1015
cm-2程度まで抑える必要があることが分かる。
【0013】さて、ソースドレインAs注入のドーズ量
を低く抑えることによる弊害について以下に示す。冒頭
で述べたように、短チャネル効果を抑制するため、現在
のCMOSFETの開発はp−nゲート構造が主流とな
っている。このp−nゲート構造のCMOSFETで
は、ゲートへの不純物の導入をイオン注入によって行
う。また、通常、工程数を削減するため、このゲートへ
の不純物の導入はソースドレインイオン注入と同時に行
っている。さて、n+ 拡散層上でのチタンシリサイドの
反応阻害を抑制し、厚膜化により低抵抗化を図るために
は、ソースドレインイオン注入時のAsのドーズ量を2
×1015cm-2程度に抑える必要があるが、同時にゲー
ト電極に導入される不純物も減少し、ポリシリコン/ゲ
ート酸化膜界面近傍でのドーパント濃度が低下すること
によりゲートの空乏化現象が起こってしまう。このゲー
トの空乏化現象が起こると、ゲート容量が低下し、その
結果、MOSFETの駆動電流が低下してしまう。実
際、H.Kawaguchiらは“A Robust
0.15μm CMOS Technology wi
th CoSi2 Salicide and Sha
llow TrenchIsolation”,Sym
p.on VLSI Tech.,p125(199
7)の中で、ソースドレインAsイオン注入のドーズ量
が3×1015cm-2と高ドーズ化した場合はゲートの空
乏化率を2.5%まで低下できるが、ソースドレインA
sイオン注入のドーズ量を2×1015cm-2に低ドーズ
化した場合は、6.5%程度も空乏化してしまうことを
示している。
を低く抑えることによる弊害について以下に示す。冒頭
で述べたように、短チャネル効果を抑制するため、現在
のCMOSFETの開発はp−nゲート構造が主流とな
っている。このp−nゲート構造のCMOSFETで
は、ゲートへの不純物の導入をイオン注入によって行
う。また、通常、工程数を削減するため、このゲートへ
の不純物の導入はソースドレインイオン注入と同時に行
っている。さて、n+ 拡散層上でのチタンシリサイドの
反応阻害を抑制し、厚膜化により低抵抗化を図るために
は、ソースドレインイオン注入時のAsのドーズ量を2
×1015cm-2程度に抑える必要があるが、同時にゲー
ト電極に導入される不純物も減少し、ポリシリコン/ゲ
ート酸化膜界面近傍でのドーパント濃度が低下すること
によりゲートの空乏化現象が起こってしまう。このゲー
トの空乏化現象が起こると、ゲート容量が低下し、その
結果、MOSFETの駆動電流が低下してしまう。実
際、H.Kawaguchiらは“A Robust
0.15μm CMOS Technology wi
th CoSi2 Salicide and Sha
llow TrenchIsolation”,Sym
p.on VLSI Tech.,p125(199
7)の中で、ソースドレインAsイオン注入のドーズ量
が3×1015cm-2と高ドーズ化した場合はゲートの空
乏化率を2.5%まで低下できるが、ソースドレインA
sイオン注入のドーズ量を2×1015cm-2に低ドーズ
化した場合は、6.5%程度も空乏化してしまうことを
示している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
チタンシリサイドの形成方法では、n+ 型ソースドレイ
ン領域上でチタンシリサイドを低抵抗化するためには、
ソースドレイン注入時のAs+ のドーズ量を例えば2×
1015cm-2程度まで低く抑える必要がある。しかしな
がら、ソースドレイン注入時のAs+ のドーズ量を低く
抑えると、n+ 型ゲート電極が空乏化し、nMOSのゲ
ート容量が小さくなり、nMOSの駆動電流が低下して
しまうという問題が生じてしまう。ソースドレインAs
イオン注入のドーズ量を高くし、かつn+ 型ソースドレ
イン領域上でのチタンシリサイドの層抵抗を低減させる
ためには、チタンスパッタ時の膜厚を厚くする、もしく
は第1シンターの温度を高くすることが有効である。し
かしながら、チタンスパッタ時の膜厚を厚くしたり、第
1シンターの温度を高くするとp型MOSFET側で以
下の問題が生じてしまう。p+ 型ソースドレイン領域上
ではn+ ソースドレイン領域上と比較してチタンシリサ
イド化反応がされやすく、そのため、チタンスパッタ時
の膜厚を厚くしたり、第1シンターの温度を高くする
と、オーバーグロースしやすく、p+ 型ソースドレイン
領域とp+ 型ゲート領域での短絡が生じる、またp+ 型
ソースドレイン領域上でチタンシリサイドが厚く形成さ
れることによりp+ 型ソースドレインとn型ウェル領域
間の接合リークが増大する、等の問題が発生してしま
う。尚、p+ 型ソースドレイン領域とn型ウェル領域間
の接合リークを抑制するためだけならば、p+ 型ソース
ドレイン領域の接合深さを深くする等の手段が挙げられ
るが、これはp型MOSFETの短チャネル特性を劣化
させるため採用できない。また、p+ 型ソースドレイン
領域とp+ 型ゲート領域での短絡を抑制するだけなら
ば、ゲート電極を厚くすること等の手段が考えられる
が、これはn型MOSFET側のゲートの空乏化を促進
してしまうため採用できない。
チタンシリサイドの形成方法では、n+ 型ソースドレイ
ン領域上でチタンシリサイドを低抵抗化するためには、
ソースドレイン注入時のAs+ のドーズ量を例えば2×
1015cm-2程度まで低く抑える必要がある。しかしな
がら、ソースドレイン注入時のAs+ のドーズ量を低く
抑えると、n+ 型ゲート電極が空乏化し、nMOSのゲ
ート容量が小さくなり、nMOSの駆動電流が低下して
しまうという問題が生じてしまう。ソースドレインAs
イオン注入のドーズ量を高くし、かつn+ 型ソースドレ
イン領域上でのチタンシリサイドの層抵抗を低減させる
ためには、チタンスパッタ時の膜厚を厚くする、もしく
は第1シンターの温度を高くすることが有効である。し
かしながら、チタンスパッタ時の膜厚を厚くしたり、第
1シンターの温度を高くするとp型MOSFET側で以
下の問題が生じてしまう。p+ 型ソースドレイン領域上
ではn+ ソースドレイン領域上と比較してチタンシリサ
イド化反応がされやすく、そのため、チタンスパッタ時
の膜厚を厚くしたり、第1シンターの温度を高くする
と、オーバーグロースしやすく、p+ 型ソースドレイン
領域とp+ 型ゲート領域での短絡が生じる、またp+ 型
ソースドレイン領域上でチタンシリサイドが厚く形成さ
れることによりp+ 型ソースドレインとn型ウェル領域
間の接合リークが増大する、等の問題が発生してしま
う。尚、p+ 型ソースドレイン領域とn型ウェル領域間
の接合リークを抑制するためだけならば、p+ 型ソース
ドレイン領域の接合深さを深くする等の手段が挙げられ
るが、これはp型MOSFETの短チャネル特性を劣化
させるため採用できない。また、p+ 型ソースドレイン
領域とp+ 型ゲート領域での短絡を抑制するだけなら
ば、ゲート電極を厚くすること等の手段が考えられる
が、これはn型MOSFET側のゲートの空乏化を促進
してしまうため採用できない。
【0015】このような問題点が発生する最大の原因
は、n+ 型ソースドレイン領域上では、高濃度にドーピ
ングされているAsの影響で、チタンシリサイド化反応
が阻害されてしまうこと、逆に言えば、p+ 型ソースド
レイン拡散層上でAsがない、もしくはAsの濃度が低
すぎるためp型MOSFET側でチタンシリサイド化反
応が速すぎることにある。本発明は、上述した問題点を
解決する半導体装置の製造方法を提供するものである。
は、n+ 型ソースドレイン領域上では、高濃度にドーピ
ングされているAsの影響で、チタンシリサイド化反応
が阻害されてしまうこと、逆に言えば、p+ 型ソースド
レイン拡散層上でAsがない、もしくはAsの濃度が低
すぎるためp型MOSFET側でチタンシリサイド化反
応が速すぎることにある。本発明は、上述した問題点を
解決する半導体装置の製造方法を提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記問題点を解決するた
め、本発明に係わる半導体装置の製造方法は、半導体基
板に、n型MOSFET形成予定領域にp型のウェル領
域を形成する工程と、p型MOSFET形成予定領域に
n型のウェル領域を形成する工程と、半導体基板上にゲ
ート酸化膜を形成する工程と、ゲート電極を形成する工
程と、n型MOSFET形成予定領域にn型不純物、特
にAs+ をイオン注入し、n+ 型のソースドレイン領域
およびn+ 型のゲート電極を形成する工程と、p型MO
SFET形成予定領域にp型不純物をイオン注入し、p
+ 型ソースドレイン領域およびp+ 型ゲート電極を形成
すると同時に、n型不純物、特にAs+ を浅く、且つ表
面濃度がn型MOSFETのn+ 型ソースドレイン領域
と同程度となるようにイオン注入し、p+ 型ソースドレ
イン領域の表面およびp+ ゲート電極の表面にAsを高
濃度に含む層を形成する工程と、活性化熱処理を行う工
程と、周知の方法によりn+ 型ソースドレイン領域上、
n+ 型ゲート電極上、p+ 型ソースドレイン領域上、p
+ 型ゲート電極上をシリサイド化する工程を具備するも
のである。
め、本発明に係わる半導体装置の製造方法は、半導体基
板に、n型MOSFET形成予定領域にp型のウェル領
域を形成する工程と、p型MOSFET形成予定領域に
n型のウェル領域を形成する工程と、半導体基板上にゲ
ート酸化膜を形成する工程と、ゲート電極を形成する工
程と、n型MOSFET形成予定領域にn型不純物、特
にAs+ をイオン注入し、n+ 型のソースドレイン領域
およびn+ 型のゲート電極を形成する工程と、p型MO
SFET形成予定領域にp型不純物をイオン注入し、p
+ 型ソースドレイン領域およびp+ 型ゲート電極を形成
すると同時に、n型不純物、特にAs+ を浅く、且つ表
面濃度がn型MOSFETのn+ 型ソースドレイン領域
と同程度となるようにイオン注入し、p+ 型ソースドレ
イン領域の表面およびp+ ゲート電極の表面にAsを高
濃度に含む層を形成する工程と、活性化熱処理を行う工
程と、周知の方法によりn+ 型ソースドレイン領域上、
n+ 型ゲート電極上、p+ 型ソースドレイン領域上、p
+ 型ゲート電極上をシリサイド化する工程を具備するも
のである。
【0017】本発明によれば、n+ 型ソースドレイン領
域上およびp+ 型ソースドレイン領域上のAs濃度が同
程度であり、p+ 型ソースドレイン領域上のチタンシリ
サイド化反応をn+ 型ソースドレイン領域上程度に抑制
することが可能となる。従って、チタンの厚膜化および
第1シンターの高温化によるn+ 型ソースドレイン領域
上のチタンシリサイドの低抵抗化を行った際、従来問題
となってきたpMOS側でのチタンシリサイドのオーバ
ーグロースによるゲート、ソースドレイン間の短絡、お
よび接合リーク電流の増大を抑制することができる。
域上およびp+ 型ソースドレイン領域上のAs濃度が同
程度であり、p+ 型ソースドレイン領域上のチタンシリ
サイド化反応をn+ 型ソースドレイン領域上程度に抑制
することが可能となる。従って、チタンの厚膜化および
第1シンターの高温化によるn+ 型ソースドレイン領域
上のチタンシリサイドの低抵抗化を行った際、従来問題
となってきたpMOS側でのチタンシリサイドのオーバ
ーグロースによるゲート、ソースドレイン間の短絡、お
よび接合リーク電流の増大を抑制することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の第1の実施の形
態につき説明する。図1(a)乃至図1(g)は本発明
をCMOSFETに適用した例を示すものである。
態につき説明する。図1(a)乃至図1(g)は本発明
をCMOSFETに適用した例を示すものである。
【0019】まず、図1(a)に示すように、周知の技
術によりp型シリコン基板1に素子分離領域2を形成す
る。その後、n型ウェル領域3およびp型ウェル領域4
の形成を行う。尚、n型ウェル領域3の形成は、例えば
p+ をイオン注入エネルギー700keV、ドーズ量
1.5×1013cm-2、でイオン注入した後、例えばA
s+ をイオン注入エネルギー100keV、ドーズ量5
×1012cm-2でイオン注入して形成する。またp型ウ
ェル領域4の形成は、例えばB+ をイオン注入エネルギ
ー300keV、ドーズ量2×1013cm-2でイオン注
入した後、例えばB+ をイオン注入エネルギー30ke
V、ドーズ量6×1012cm-2でイオン注入して形成す
る。その後、6nm程度のゲート酸化膜5を熱酸化法に
より形成した後、CVD法によりノンドープの多結晶シ
リコン6を200nm程度堆積する。その後、フォトリ
ソグラフィー工程およびエネルギー工程により、n型M
OSFETのゲート電極およびp型MOSFETのゲー
ト電極7を形成する。その後、ゲート電極側面に酸化膜
からなる厚さ80nm程度のサイドウォール8を形成す
る。
術によりp型シリコン基板1に素子分離領域2を形成す
る。その後、n型ウェル領域3およびp型ウェル領域4
の形成を行う。尚、n型ウェル領域3の形成は、例えば
p+ をイオン注入エネルギー700keV、ドーズ量
1.5×1013cm-2、でイオン注入した後、例えばA
s+ をイオン注入エネルギー100keV、ドーズ量5
×1012cm-2でイオン注入して形成する。またp型ウ
ェル領域4の形成は、例えばB+ をイオン注入エネルギ
ー300keV、ドーズ量2×1013cm-2でイオン注
入した後、例えばB+ をイオン注入エネルギー30ke
V、ドーズ量6×1012cm-2でイオン注入して形成す
る。その後、6nm程度のゲート酸化膜5を熱酸化法に
より形成した後、CVD法によりノンドープの多結晶シ
リコン6を200nm程度堆積する。その後、フォトリ
ソグラフィー工程およびエネルギー工程により、n型M
OSFETのゲート電極およびp型MOSFETのゲー
ト電極7を形成する。その後、ゲート電極側面に酸化膜
からなる厚さ80nm程度のサイドウォール8を形成す
る。
【0020】その後、図1(b)に示すように、p型M
OSFET形成予定領域上をレジスト9でマスクした
後、例えばAs+ 10をイオン注入エネルギー30ke
V、ドーズ量3×1015cm-2でイオン注入し、n+ 型
ソースドレイン領域11を形成すると同時に、n+ 型ゲ
ート電極12を形成する。
OSFET形成予定領域上をレジスト9でマスクした
後、例えばAs+ 10をイオン注入エネルギー30ke
V、ドーズ量3×1015cm-2でイオン注入し、n+ 型
ソースドレイン領域11を形成すると同時に、n+ 型ゲ
ート電極12を形成する。
【0021】その後、図1(c)に示すように、n型M
OSFET形成予定領域上をレジスト13でマスクした
後、例えばBF2 + 14をイオン注入エネルギー20k
eV、ドーズ量3×1015cm-2でイオン注入し、p+
型ソースドレイン領域15を形成すると同時に、p+ 型
ゲート電極16を形成する。
OSFET形成予定領域上をレジスト13でマスクした
後、例えばBF2 + 14をイオン注入エネルギー20k
eV、ドーズ量3×1015cm-2でイオン注入し、p+
型ソースドレイン領域15を形成すると同時に、p+ 型
ゲート電極16を形成する。
【0022】さらに、図1(d)に示すように、n型M
OSFET形成予定領域上をレジスト13でマスクした
まま、例えばAs2 + 17をイオン注入エネルギー10
keV、ドーズ量6×1014cm-2でイオン注入し、p
+ 型ソースドレイン領域15表面およびp+ 型ゲート電
極16表面部分にAsを高濃度に含んだ層18を形成す
る。図2(a)乃至図2(b)にn+ 型ソースドレイン
領域11およびp+ 型ソースドレイン領域15中のボロ
ンおよびAsのプロファイルを示す。図2から分かるこ
れにより、p+ 型ソースドレイン領域15の表面部分
の、高濃度As層の濃度は4×1020cm-3程度であ
り、n+ 型のソースドレイン領域表面のAs濃度と同程
度になっていることが分かる。その後、レジストを除去
した後、窒素雰囲気中で1000℃10秒程度の活性化
熱処理を行うことにより、ソースドレイン領域およびゲ
ート電極領域の不純物の活性化を行う。
OSFET形成予定領域上をレジスト13でマスクした
まま、例えばAs2 + 17をイオン注入エネルギー10
keV、ドーズ量6×1014cm-2でイオン注入し、p
+ 型ソースドレイン領域15表面およびp+ 型ゲート電
極16表面部分にAsを高濃度に含んだ層18を形成す
る。図2(a)乃至図2(b)にn+ 型ソースドレイン
領域11およびp+ 型ソースドレイン領域15中のボロ
ンおよびAsのプロファイルを示す。図2から分かるこ
れにより、p+ 型ソースドレイン領域15の表面部分
の、高濃度As層の濃度は4×1020cm-3程度であ
り、n+ 型のソースドレイン領域表面のAs濃度と同程
度になっていることが分かる。その後、レジストを除去
した後、窒素雰囲気中で1000℃10秒程度の活性化
熱処理を行うことにより、ソースドレイン領域およびゲ
ート電極領域の不純物の活性化を行う。
【0023】その後は、チタンスパッタ膜厚以外は、図
4(a)乃至図4(e)の従来例にも示されている通り
の周知の方法でゲート電極領域およびソースドレイン領
域をチタンシリサイド化する。その概要について以下に
示す。
4(a)乃至図4(e)の従来例にも示されている通り
の周知の方法でゲート電極領域およびソースドレイン領
域をチタンシリサイド化する。その概要について以下に
示す。
【0024】まず、As+ をイオン注入エネルギー30
keV、ドーズ量3×1014cm-2 でイオン注入し、ソ
ースドレイン領域およびゲート電極領域に非晶質層(図
示しない)を形成した後、ゲート電極表面およびソース
ドレイン領域表面の自然酸化膜を希弗酸により除去す
る。この工程は従来例に示すものと同一である。その
後、図1(e)に示すように厚さ50nm程度のチタン
19を450℃に加熱した半導体基板上にスパッタ堆積
する。尚、このチタンのスパッタ膜厚は従来例に示すも
のよりも厚く形成されている。
keV、ドーズ量3×1014cm-2 でイオン注入し、ソ
ースドレイン領域およびゲート電極領域に非晶質層(図
示しない)を形成した後、ゲート電極表面およびソース
ドレイン領域表面の自然酸化膜を希弗酸により除去す
る。この工程は従来例に示すものと同一である。その
後、図1(e)に示すように厚さ50nm程度のチタン
19を450℃に加熱した半導体基板上にスパッタ堆積
する。尚、このチタンのスパッタ膜厚は従来例に示すも
のよりも厚く形成されている。
【0025】その後、図1(f)に示すように窒素雰囲
気中で650℃、30秒程度の第1シンターを行い、シ
リコンと接触する部分のチタンのみをシリサイド化し、
チタンシリサイド20を形成する。尚、この際、素子分
離領域2およびサイドウォール8と接触する部分のチタ
ンおよびシリコン上の一部のチタンは窒化されて窒化チ
タン21となる。
気中で650℃、30秒程度の第1シンターを行い、シ
リコンと接触する部分のチタンのみをシリサイド化し、
チタンシリサイド20を形成する。尚、この際、素子分
離領域2およびサイドウォール8と接触する部分のチタ
ンおよびシリコン上の一部のチタンは窒化されて窒化チ
タン21となる。
【0026】その後、図1(g)に示すように、アンモ
ニア水および過酸化水素水の混合液により選択的に窒化
チタン21のみをエッチング除去する。その後、窒素雰
囲気中で850℃10秒の第2シンターを行い、前記チ
タンシリサイド20よりも電気抵抗率の低いチタンシリ
サイド22を形成する。
ニア水および過酸化水素水の混合液により選択的に窒化
チタン21のみをエッチング除去する。その後、窒素雰
囲気中で850℃10秒の第2シンターを行い、前記チ
タンシリサイド20よりも電気抵抗率の低いチタンシリ
サイド22を形成する。
【0027】従来例とは異なり、チタンの膜厚が50n
mと厚いため、高ドーズに注入されたn+ 型ソースドレ
イン領域11上でも、十分な厚さのチタンシリサイド膜
を形成することができ、層抵抗を低く保つことができ
る。また、p+ 型ソースドレイン領域15上において
も、表面部分はn+ 型ソースドレイン領域と同程度のA
s濃度を有するため、過度のシリサイド化反応を抑制す
ることができ、p+ 型ゲート電極とp+ 型ソースドレイ
ン領域間の短絡、およびp+ 型ソースドレイン領域とn
型ウェル領域間の接合リーク電流の増大を引き起こすこ
ともない。
mと厚いため、高ドーズに注入されたn+ 型ソースドレ
イン領域11上でも、十分な厚さのチタンシリサイド膜
を形成することができ、層抵抗を低く保つことができ
る。また、p+ 型ソースドレイン領域15上において
も、表面部分はn+ 型ソースドレイン領域と同程度のA
s濃度を有するため、過度のシリサイド化反応を抑制す
ることができ、p+ 型ゲート電極とp+ 型ソースドレイ
ン領域間の短絡、およびp+ 型ソースドレイン領域とn
型ウェル領域間の接合リーク電流の増大を引き起こすこ
ともない。
【0028】次に、本発明の第2の実施の形態につき説
明する。図3(a)乃至図3(g)は本発明をCMOS
FETに適用した例を示すものである。
明する。図3(a)乃至図3(g)は本発明をCMOS
FETに適用した例を示すものである。
【0029】まず、図3(a)に示すように、周知の技
術によりp型シリコン基板51に素子分離領域52を形
成する。その後、n型ウェル領域53およびp型ウェル
領域54の形成を行う。尚、n型ウェル領域53の形成
は、例えばp+ をイオン注入エネルギー700keV、
ドーズ量1.5×1013cm-2、でイオン注入した後、
例えばAs+ をイオン注入エネルギー100keV、ド
ーズ量5×1012cm-2でイオン注入して形成する。ま
たp型ウェル領域54の形成は、例えばB+ をイオン注
入エネルギー300keV、ドーズ量2×1013cm-2
でイオン注入した後、例えばB+ をイオン注入エネルギ
ー30keV、ドーズ量6×1012cm-2でイオン注入
して形成する。その後、6nm程度のゲート酸化膜55
を熱酸化法により形成した後、CVD法によりノンドー
プの多結晶シリコン56を200nm程度堆積する。そ
の後、フォトリソグラフィー工程およびエッチング工程
により、n型MOSFETのゲート電極およびp型MO
SFETのゲート電極57を形成する。その後、ゲート
電極側面に酸化膜からなる厚さ80nm程度のサイドウ
ォール58を形成する。
術によりp型シリコン基板51に素子分離領域52を形
成する。その後、n型ウェル領域53およびp型ウェル
領域54の形成を行う。尚、n型ウェル領域53の形成
は、例えばp+ をイオン注入エネルギー700keV、
ドーズ量1.5×1013cm-2、でイオン注入した後、
例えばAs+ をイオン注入エネルギー100keV、ド
ーズ量5×1012cm-2でイオン注入して形成する。ま
たp型ウェル領域54の形成は、例えばB+ をイオン注
入エネルギー300keV、ドーズ量2×1013cm-2
でイオン注入した後、例えばB+ をイオン注入エネルギ
ー30keV、ドーズ量6×1012cm-2でイオン注入
して形成する。その後、6nm程度のゲート酸化膜55
を熱酸化法により形成した後、CVD法によりノンドー
プの多結晶シリコン56を200nm程度堆積する。そ
の後、フォトリソグラフィー工程およびエッチング工程
により、n型MOSFETのゲート電極およびp型MO
SFETのゲート電極57を形成する。その後、ゲート
電極側面に酸化膜からなる厚さ80nm程度のサイドウ
ォール58を形成する。
【0030】その後、図3(b)に示すように、p型M
OSFET形成予定領域上をレジスト59でマスクした
後、例えばAs+ 60をイオン注入エネルギー30ke
V、ドーズ量3×1015cm-2でイオン注入し、n+ 型
ソースドレイン領域61を形成すると同時に、n+ 型ゲ
ート電極62を形成する。
OSFET形成予定領域上をレジスト59でマスクした
後、例えばAs+ 60をイオン注入エネルギー30ke
V、ドーズ量3×1015cm-2でイオン注入し、n+ 型
ソースドレイン領域61を形成すると同時に、n+ 型ゲ
ート電極62を形成する。
【0031】その後、図3(c)に示すように、n型M
OSFET形成予定領域上をレジスト63でマスクした
後、例えばBF2 + 64をイオン注入エネルギー20k
eV、ドーズ量3×1015cm-2でイオン注入し、p+
型ソースドレイン領域65を形成すると同時に、p+ 型
ゲート電極66を形成する。
OSFET形成予定領域上をレジスト63でマスクした
後、例えばBF2 + 64をイオン注入エネルギー20k
eV、ドーズ量3×1015cm-2でイオン注入し、p+
型ソースドレイン領域65を形成すると同時に、p+ 型
ゲート電極66を形成する。
【0032】さらに、図3(d)に示すように、n型M
OSFET形成予定領域上をレジスト63でマスクした
まま、例えばAs2 + 67をイオン注入エネルギー10
keV、ドーズ量6×1014cm-2でイオン注入し、p
+ 型ソースドレイン領域65表面およびp+ 型ゲート電
極66表面部分にAsを高濃度に含んだ層68を形成す
る。尚、この高濃度As層のピーク濃度は4×1020c
m-3程度であり、n+型のソースドレイン領域表面のA
s濃度と同程度になっている。その後、レジストを除去
した後、窒素雰囲気中で1000℃10秒程度の活性化
熱処理を行うことにより、ソースドレイン領域およびゲ
ート電極領域の不純物の活性化を行う。
OSFET形成予定領域上をレジスト63でマスクした
まま、例えばAs2 + 67をイオン注入エネルギー10
keV、ドーズ量6×1014cm-2でイオン注入し、p
+ 型ソースドレイン領域65表面およびp+ 型ゲート電
極66表面部分にAsを高濃度に含んだ層68を形成す
る。尚、この高濃度As層のピーク濃度は4×1020c
m-3程度であり、n+型のソースドレイン領域表面のA
s濃度と同程度になっている。その後、レジストを除去
した後、窒素雰囲気中で1000℃10秒程度の活性化
熱処理を行うことにより、ソースドレイン領域およびゲ
ート電極領域の不純物の活性化を行う。
【0033】その後は、第1シンターの温度以外は、図
4(a)乃至図4(e)の従来例にも示されている通り
の周知の方法でゲート電極領域およびソースドレイン領
域をチタンシリサイド化する。その概要について以下に
示す。
4(a)乃至図4(e)の従来例にも示されている通り
の周知の方法でゲート電極領域およびソースドレイン領
域をチタンシリサイド化する。その概要について以下に
示す。
【0034】まず、As+ をイオン注入エネルギー30
keV、ドーズ量3×1014cm-2でイオン注入し、ソ
ースドレイン領域およびゲート電極領域に非晶質層(図
示しない)を形成した後、ゲート電極表面およびソース
ドレイン領域表面の自然酸化膜を希弗酸により除去す
る。
keV、ドーズ量3×1014cm-2でイオン注入し、ソ
ースドレイン領域およびゲート電極領域に非晶質層(図
示しない)を形成した後、ゲート電極表面およびソース
ドレイン領域表面の自然酸化膜を希弗酸により除去す
る。
【0035】この工程は従来例に示すものと同一であ
る。その後、図3(e)に示すように厚さ30nm程度
のチタン69を450℃に加熱した半導体基板上にスパ
ッタ堆積する。
る。その後、図3(e)に示すように厚さ30nm程度
のチタン69を450℃に加熱した半導体基板上にスパ
ッタ堆積する。
【0036】その後、図3(f)に示すように窒素雰囲
気中で750℃、30秒程度の第1シンターを行い、シ
リコンと接触する部分のチタンのみをシリサイド化し、
チタンシリサイド70を形成する。尚、この際、素子分
離領域52およびサイドウォール58と接触する部分の
チタンおよびシリコン上の一部のチタンは窒化されて窒
化チタン71となる。
気中で750℃、30秒程度の第1シンターを行い、シ
リコンと接触する部分のチタンのみをシリサイド化し、
チタンシリサイド70を形成する。尚、この際、素子分
離領域52およびサイドウォール58と接触する部分の
チタンおよびシリコン上の一部のチタンは窒化されて窒
化チタン71となる。
【0037】その後、図3(g)に示すように、アンモ
ニア水および過酸化水素水の混合液により選択的に窒化
チタン71のみをエッチング除去する。その後、窒素雰
囲気中で850℃10秒の第2シンターを行い、前記チ
タンシリサイド70よりも電気抵抗率の低いチタンシリ
サイド72を形成する。
ニア水および過酸化水素水の混合液により選択的に窒化
チタン71のみをエッチング除去する。その後、窒素雰
囲気中で850℃10秒の第2シンターを行い、前記チ
タンシリサイド70よりも電気抵抗率の低いチタンシリ
サイド72を形成する。
【0038】従来例とは異なり、第1シンターの温度が
750℃と高いため、高ドーズに注入されたn+ 型ソー
スドレイン領域61上でも、十分な厚さのチタンシリサ
イド膜を形成することができ、層抵抗を低く保つことが
できる。また、p+ 型ソースドレイン領域65上におい
ても、表面部分はn+ 型ソースドレイン領域と同程度の
As濃度を有するため、過度のシリサイド化反応を抑制
することができ、p+型ゲート電極とp+ 型ソースドレ
イン領域間の短絡、およびp+ 型ソースドレイン領域と
n型ウェル領域間の接合リーク電流の増大を引き起こす
こともない。
750℃と高いため、高ドーズに注入されたn+ 型ソー
スドレイン領域61上でも、十分な厚さのチタンシリサ
イド膜を形成することができ、層抵抗を低く保つことが
できる。また、p+ 型ソースドレイン領域65上におい
ても、表面部分はn+ 型ソースドレイン領域と同程度の
As濃度を有するため、過度のシリサイド化反応を抑制
することができ、p+型ゲート電極とp+ 型ソースドレ
イン領域間の短絡、およびp+ 型ソースドレイン領域と
n型ウェル領域間の接合リーク電流の増大を引き起こす
こともない。
【0039】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、n+ 型ソ
ースドレイン領域上およびp+ 型ソースドレイン領域上
のAs濃度が同程度であり、p+ 型ソースドレイン領域
上のチタンシリサイド化反応をn+ 型ソースドレイン領
域上と同程度に抑制することが可能となる。従って、チ
タンの厚膜化および第1シンターの高温化によりn+ 型
ソースドレイン領域上のチタンシリサイドの低抵抗化を
行った際、従来問題となってきたp型MOSFET側で
のチタンシリサイドのオーバーグロースによるゲート、
ソースドレイン間の短絡、およびp+ 型ソースドレイン
領域とn型ウェル領域間の接合リーク電流の増大を抑制
することができる。
ースドレイン領域上およびp+ 型ソースドレイン領域上
のAs濃度が同程度であり、p+ 型ソースドレイン領域
上のチタンシリサイド化反応をn+ 型ソースドレイン領
域上と同程度に抑制することが可能となる。従って、チ
タンの厚膜化および第1シンターの高温化によりn+ 型
ソースドレイン領域上のチタンシリサイドの低抵抗化を
行った際、従来問題となってきたp型MOSFET側で
のチタンシリサイドのオーバーグロースによるゲート、
ソースドレイン間の短絡、およびp+ 型ソースドレイン
領域とn型ウェル領域間の接合リーク電流の増大を抑制
することができる。
【図1】(a)〜(g)は本発明の第1の実施形態を製
造工程順に示す断面図である。
造工程順に示す断面図である。
【図2】(a)〜(b)は本発明により製造された素子
の不純物濃度分布を示すものである。
の不純物濃度分布を示すものである。
【図3】(a)〜(g)は本発明の第2の実施形態を製
造工程順に示す断面図である。
造工程順に示す断面図である。
【図4】(a)〜(e)は従来例を製造工程順に示す断
面図である。
面図である。
【図5】(a)〜(b)は従来例を製造工程順に示す断
面図である。
面図である。
1 p型シリコン基板 2 素子分離領域 3 n型ウェル領域 4 p型ウェル領域 5 ゲート酸化膜 6 多結晶シリコン 7 ゲート電極 8 サイドウォール 9 レジスト 10 As+ 11 n+ 型ソースドレイン領域 12 n+ 型ゲート電極 13 レジスト 14 BF2 + 15 p+ 型ソースドレイン領域 16 p+ 型ゲート電極 17 As+ 18 Asを高濃度に含んだ層 19 チタン 20 チタンシリサイド 21 窒化チタン 22 チタンシリサイド 51 p型シリコン基板 52 素子分離領域 53 n型ウェル領域 54 p型ウェル領域 55 ゲート酸化膜 56 多結晶シリコン 57 ゲート電極 58 サイドウォール 59 レジスト 60 As+ 61 n+ 型ソースドレイン領域 62 n+ 型ゲート電極 63 レジスト 64 BF2 + 65 p+ 型ソースドレイン領域 66 p+ 型ゲート電極 67 As+ 68 Asを高濃度に含んだ層 69 チタン 70 チタンシリサイド 71 窒化チタン 72 チタンシリサイド 101 p型シリコン基板 102 素子分離領域 103 n型ウェル領域 104 ゲート酸化膜 105 多結晶シリコン 106 ゲート電極 107 サイドウォール 108 n+ 型ソースドレイン領域 109 p+ 型ソースドレイン領域 110 n+ 型ゲート電極 111 p+ 型ゲート電極 112 非晶質シリコン層 113 チタン 114 チタンシリサイド 115 窒化チタン 116 チタンシリサイド 121 n+ 型ソースドレイン領域 122 n+ 型ゲート電極 123 p+ 型ソースドレイン領域 124 p+ 型ゲート電極 125 チタンシリサイド 126 チタンシリサイド 127 チタンシリサイド 128 チタンシリサイド 129 素子分離領域 130 サイドウォール 131 窒化チタン 132 チタンシリサイド 133 チタンシリサイド 134 チタンシリサイド 135 チタンシリサイド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/28 - 21/288 H01L 21/8238 H01L 27/092
Claims (5)
- 【請求項1】 半導体基板に、絶縁物からなる素子分離
領域を形成する工程と、前記半導体基板にn型のウェル
領域を形成する工程と、前記半導体基板にp型のウェル
領域を形成する工程と、前記半導体基板上にゲート酸化
膜を形成する工程と、前記ゲート酸化膜上にゲート電極
を形成する工程と、前記ゲート電極側面に絶縁物からな
るサイドウォールを形成する工程と、p型のMOSFE
T形成予定領域上を第1のレジストでマスクする工程
と、n型の不純物をイオン注入してn型のソースドレイ
ン領域およびn型のゲート電極を形成する工程と、前記
第1のレジストを除去する工程と、n型のMOSFET
形成予定領域上を第2のレジストでマスクする工程と、
p型の不純物をイオン注入してp型のソースドレイン領
域およびp型のゲート電極を形成する工程と、n型の不
純物をイオン注入して前記p型のソースドレイン領域表
面部分および前記p型のゲート電極表面部分にn型の不
純物を含む層を、前記p型のソースドレイン領域表面近
傍と前記n型のソースドレイン領域表面近傍とでn型の
不純物濃度が同等になるように形成する工程と、前記第
2のレジストを除去する工程と、熱処理を行う工程と、
前記n型のソースドレイン領域および前記n型のゲート
電極および前記p型のソースドレイン領域および前記p
型のゲート電極の表面をシリサイド化することにより、
前記n型のソースドレイン領域および前記n型のゲート
電極領域および前記p型のソースドレイン領域および前
記p型のゲート電極領域にそれぞれ第1のシリサイド層
および第2のシリサイド層および第3のシリサイド層お
よび第4のシリサイド層をそれぞれ形成する工程を具備
することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 【請求項2】 前記n型の不純物はAsであることを特
徴とする請求項1記載の半導体の製造方法。 - 【請求項3】 前記p型の不純物はBF2であることを
特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。 - 【請求項4】 前記p型の不純物はBであることを特徴
とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。 - 【請求項5】 前記第1のシリサイド層および前記第2
のシリサイド層および前記第3のシリサイド層および前
記第4のシリサイド層の膜厚はいずれもほぼ同等である
ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03109198A JP3161406B2 (ja) | 1998-02-13 | 1998-02-13 | 半導体装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03109198A JP3161406B2 (ja) | 1998-02-13 | 1998-02-13 | 半導体装置の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11233646A JPH11233646A (ja) | 1999-08-27 |
JP3161406B2 true JP3161406B2 (ja) | 2001-04-25 |
Family
ID=12321742
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03109198A Expired - Fee Related JP3161406B2 (ja) | 1998-02-13 | 1998-02-13 | 半導体装置の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3161406B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4800529B2 (ja) * | 2001-09-27 | 2011-10-26 | 株式会社デンソー | パターン形成方法 |
KR100439048B1 (ko) * | 2001-12-29 | 2004-07-05 | 주식회사 하이닉스반도체 | 반도체 소자의 제조 방법 |
US6806534B2 (en) | 2003-01-14 | 2004-10-19 | International Business Machines Corporation | Damascene method for improved MOS transistor |
-
1998
- 1998-02-13 JP JP03109198A patent/JP3161406B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11233646A (ja) | 1999-08-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3077630B2 (ja) | 半導体装置およびその製造方法 | |
JP3142132B2 (ja) | Cmos装置の製造方法 | |
KR100487525B1 (ko) | 실리콘게르마늄 게이트를 이용한 반도체 소자 및 그 제조방법 | |
US6312995B1 (en) | MOS transistor with assisted-gates and ultra-shallow “Psuedo” source and drain extensions for ultra-large-scale integration | |
JP4553173B2 (ja) | デカボランドープによる超薄型エピチャネルを有する半導体素子の製造方法 | |
US5963803A (en) | Method of making N-channel and P-channel IGFETs with different gate thicknesses and spacer widths | |
JP2663402B2 (ja) | Cmos集積回路デバイスの製造方法 | |
JP2848439B2 (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
US6096591A (en) | Method of making an IGFET and a protected resistor with reduced processing steps | |
JPH07202195A (ja) | 浅い接合のソース/ドレーン領域とシリサイドを有するmosトランジスタの製造方法 | |
US6747316B2 (en) | Surface-channel metal-oxide semiconductor transistors, their complementary field-effect transistors and method of producing the same | |
JP2001332630A (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
US20020060346A1 (en) | Method for making transistor structure having silicide source/drain extensions | |
WO1999016116A1 (en) | Method for manufacturing semiconductor device | |
US6020240A (en) | Method to simultaneously fabricate the self-aligned silicided devices and ESD protection devices | |
US20040087094A1 (en) | Semiconductor component and method of manufacture | |
JP2001007325A (ja) | 電界効果型トランジスタ | |
JP3161406B2 (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
JPH1027854A (ja) | 半導体装置及びその製造方法 | |
JP4186247B2 (ja) | 半導体装置の製造方法および導電性シリコン膜の形成方法 | |
JP2003031683A (ja) | 半導体装置およびその製造方法 | |
KR100705233B1 (ko) | 반도체 소자의 제조 방법 | |
KR100903279B1 (ko) | 반도체 소자의 제조 방법 | |
JPH06140590A (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
JP3918218B2 (ja) | 半導体装置の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20010123 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |