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JP2000150290A - コンデンサ - Google Patents

コンデンサ

Info

Publication number
JP2000150290A
JP2000150290A JP10340752A JP34075298A JP2000150290A JP 2000150290 A JP2000150290 A JP 2000150290A JP 10340752 A JP10340752 A JP 10340752A JP 34075298 A JP34075298 A JP 34075298A JP 2000150290 A JP2000150290 A JP 2000150290A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
capacitor
terminal electrode
terminal
external terminal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10340752A
Other languages
English (en)
Inventor
Naonori Nagakari
尚謙 永仮
Shigeo Atsunushi
成生 厚主
Masahiro Sadakane
昌宏 貞金
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP10340752A priority Critical patent/JP2000150290A/ja
Priority to US09/451,620 priority patent/US6282079B1/en
Publication of JP2000150290A publication Critical patent/JP2000150290A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】幅広い周波数領域において大容量でかつ低イン
ピーダンスのコンデンサを提供する。 【解決手段】電極層2と誘電体層3を交互に積層して形
成され、電極層2が下側から交互に第1電極層2aまた
は第2電極層2bとされた多角形状のコンデンサ本体4
の周囲に、第1電極層2aに接続する複数の第1端子電
極5と第2電極層2bに接続する複数の第2端子電極6
を交互に形成してなるとともに、第1端子電極5または
第2端子電極6をコンデンサ本体4の頂角部に設け、コ
ンデンサ本体4の頂角部に第1端子電極5を設けた場合
には、第2端子電極6を一対の第1端子電極5を結ぶ線
x上に設けてなり、コンデンサ本体4の頂角部に第2端
子電極6を設けた場合には、第1端子電極5を一対の第
2端子電極6を結ぶ線x上に設けてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンデンサに関し、
例えば、高速動作する電気回路に配設され、高周波ノイ
ズのバイパス用として、もしくは電源電圧の変動防止用
に供される、大容量、低インピーダンスのコンデンサに
関するものである。
【0002】
【従来技術】近年、電子機器の小型化、高機能化に伴
い、電子機器内に設置される電子部品にも小型化、薄型
化、高周波対応などの要求が強くなってきている。
【0003】特に、大量の情報を高速に処理する必要の
あるコンピュータの高速デジタル回路では、パーソナル
コンピュータレベルにおいても、CPUチップ内のクロ
ック周波数は400MHzから1GHz、チップ間バス
のクロック周波数も75MHzから100MHzという
具合に高速化が顕著である。
【0004】また、LSIの集積度が高まりチップ内の
素子数の増大につれ、消費電力を抑えるために電源電圧
は低下の傾向にある。これらIC回路の高速化、高密度
化、低電圧化に伴い、コンデンサ等の受動部品も小型大
容量化と併せて、高周波もしくは高速パルスに対して優
れた特性を示すことが必須になってきている。
【0005】コンデンサを小型高容量にするためには、
一対の電極に挟持された誘電体層を薄くし、薄層化する
ことが最も有効である。薄層化は上述した電圧の低下の
傾向にも適合している。
【0006】一方、IC回路の高速動作に伴う諸問題は
各素子の小型化よりも一層深刻な問題である。このう
ち、コンデンサの役割である高周波ノイズの除去機能に
おいて、特に重要となるのは、論理回路の切り替えが同
時に発生したときに生ずる電源電圧の瞬間的な低下を、
コンデンサに蓄積されたエネルギーを瞬時に供給するこ
とにより低減する機能であり、いわゆるデカップリング
コンデンサと称されるものである。
【0007】このデカップリングコンデンサに要求され
る性能は、クロック周波数よりも速い負荷部の電流変動
に対して、いかにすばやく電流を供給できるかにある。
従って、100MHzから1GHzにおける周波数領域
に対してコンデンサとして確実に機能しなければならな
い。
【0008】しかし、実際のコンデンサは静電容量成分
の他に、抵抗成分、インダクタンス成分を持つ。容量成
分のインピーダンスは周波数増加とともに減少し、イン
ダクタンス成分は周波数の増加とともに増大する。
【0009】このため、動作周波数が高くなるにつれ、
素子の持つインダクタンスが供給すべき過渡電流を制限
してしまい、論理回路側の電源電圧の瞬時低下、または
新たな電圧ノイズを発生させてしまう。結果として、論
理回路上のエラーを引き起こしてしまう。特に最近のL
SIは総素子数の増大による消費電力増大を抑えるため
に電源電圧は低下しており、電源電圧の許容変動幅も小
さくなっている。従って、高速動作時の電圧変動幅を最
小に抑えるため、デカップリングコンデンサ自身の持つ
インピーダンスを高周波領域においても減少させ、貯え
られた電荷を瞬時に必要な電流として供給できる性能を
有することが非常に重要である。
【0010】インピーダンス低減の目安は、A. J. Rain
al, " Computing Inductive Noiseof CMOS Drivers", I
EEE Trans. Comp., Packag., Manufact. Technol.-Part
B,Vol. 19, pp. 789-802(1996) に記載されているよう
に、1ドライバ当りの電流変化は40mA/nsであ
る。電源電圧が1.8V、電圧変動の許容範囲が10%
の0.18V、オフチップドライバの数が64個とする
と、インダクタンスの上限は0.14nHとなり、1G
Hzでのインピーダンスを約0.4Ω以下としなければ
ならない。
【0011】必要な周波数領域でコンデンサのインピー
ダンスを最小にするためには、コンデンサ自身の静電容
量成分を大きくし、抵抗成分並びにインダクタンス成分
を小さくするか、等価直列インダクタンスESLと静電
容量Cとで決定される共振周波数f0 =1/2π(ES
L・C)1/2 を必要周波数に合わせるように静電容量を
下げればよい。
【0012】前者の手法は、まず静電容量に関しては、
上述したように電極層に狭持された誘電体層の厚みを薄
くすることがもっとも有効である。抵抗成分は誘電体の
誘電損失および電極層の抵抗により決定され、電極層の
抵抗については数GHz以上で顕著になる表皮効果を別
にすれば、ほぼ一定値と考えればよい。
【0013】インダクタンスを減少させる方法として
は、電流経路の長さを最小にする方法、電流経路をルー
プ構造としループ断面積を最小にする方法、電流経路を
n個に分配して実効的なインダクタンスを1/nにする
方法がある。
【0014】このような方法によりコンデンサのインダ
クタンスを低減し、素子のインピーダンスを低減させる
試みがなされているが、インピーダンスが0.4Ω以下
で使用できる領域はコンデンサの静電容量とインダクタ
ンスで決定される共振周波数付近のみである。これ以上
の周波数領域で容量を下げて使用した場合、上記共振周
波数±数十MHz程度の領域でしか機能しないコンデン
サになってしまう。
【0015】共振周波数付近でしかインピーダンスが下
がらない点を克服し、広い周波数領域において低インピ
ーダンスで機能するコンデンサを実現する方法として
は、容量の異なるコンデンサを並列接続する手段が考え
られている。例えば、特開平6−77083号公報で開
示されているように、比誘電率の異なる複数の誘電体材
料を並列に配列し、大容量でかつ高周波特性に優れるコ
ンデンサを得る試みもある。
【0016】積層セラミックコンデンサにおいては、特
開平8−162368号公報に記載されているように、
1つのコンデンサ内で電極面積および誘電体層厚みを変
えることにより、容量の異なる2つの容量素子を並列接
続し、容量の異なる2つの容量素子の共振点で低インピ
ーダンスを促進し、単一の部品で広い周波数領域でノイ
ズ吸収機能を発現させる試みがなされている。
【0017】また、特開平9−246098号公報に
は、各容量が異なるように各層の電極を形成し、各段を
インダクタ素子を介して並列接続することにより、上記
と同様に広い周波数領域でノイズ吸収機能を発現させる
試みがなされている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
6−77083号公報の薄膜コンデンサでは、コンデン
サの端子電極を1対のままで、誘電体層を平面内で分割
しても、等価回路は単一のコンデンサと何ら変わらない
ため、材料の誘電特性の並列効果のみで、等価回路上の
効果は現れていないと考えられる。
【0019】また、特開平8−162368号公報の並
列コンデンサでは、等価回路上は並列回路であるが、チ
ップ内の2つの容量素子の自己インダクタンスが大きい
と、その並列接続による大きな効果を得ることができな
い。さらに、この構造では2つの容量素子自身には同一
方向の電流が流れてしまうため、2つの容量素子間の相
互インダクタンスが大きくなり並列接続の効果を期待す
ることはできない。
【0020】また、特開平9−246098号公報の並
列コンデンサの間にインダクタ素子を挿入するコンデン
サでは、素子全体のインダクタンスが増大してしまい低
インピーダンス化に逆行する。さらに重要な問題とし
て、各共振点間には並列共振によるインピーダンスの極
大点が存在してしまい、この並列共振を抑えないと10
0MHz以上の広い周波数領域でインピーダンスを下げ
ることはできないという問題があった。
【0021】本発明は、幅広い周波数領域において大容
量でかつ低インピーダンスのコンデンサを提供すること
を目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明のコンデンサは、
電極層と誘電体層を交互に積層して形成され、前記電極
層が下側から交互に第1電極層または第2電極層とされ
た多角形状のコンデンサ本体の周囲に、前記第1電極層
に接続する複数の第1端子電極と前記第2電極層に接続
する複数の第2端子電極を交互に形成してなるものであ
る。
【0023】ここで、第1端子電極または第2端子電極
をコンデンサ本体の頂角部に設け、前記コンデンサ本体
の頂角部に前記第1端子電極を設けた場合には、前記第
2端子電極を一対の前記第1端子電極を結ぶ線上に設け
てなり、前記コンデンサ本体の頂角部に前記第2端子電
極を設けた場合には、前記第1端子電極を一対の前記第
2端子電極を結ぶ線上に設けてなることが望ましい。
【0024】また、コンデンサ本体の頂角部に第1端子
電極を設けた場合には、第2端子電極を一対の前記第1
端子電極を結ぶ線上の中央に設けてなり、前記コンデン
サ本体の頂角部に前記第2端子電極を設けた場合には、
前記第1端子電極を一対の前記第2端子電極を結ぶ線上
の中央に設けてなることが望ましい。
【0025】さらにまた、第1端子電極も第2端子電極
もどちらもコンデンサ本体の辺部に設けてもよい。この
場合は、積層方向に透視したときに第1端子電極(また
は第2端子電極)とその隣の第2端子電極(または第1
端子電極)との間隔がすべて等しくなるように設けるの
が好ましい。
【0026】
【作用】従来の特開平8−162368号公報の並列コ
ンデンサでは、近接した2つの容量素子に同一方向の電
流が流れるため、2つの容量素子間の相互インダクタン
スが大きくなり、並列接続の効果を期待することはでき
なかった。2つの容量素子の間隔を大きくとれば相互イ
ンダクタンスは減少するものの、大型化するとともに、
2つの容量素子への電流を供給する端子電極や導線によ
り全体のインダクタンスが大きくなり、その結果、従来
のコンデンサでは並列接続の効果は得られなかった。
【0027】一方、本発明のコンデンサでは、電流が複
数個(n個とする)の第1端子電極に分流されて入力さ
れ、一つの第1端子電極から、この第1端子電極に最も
近い両隣の第2端子電極に流れるように、1つの第1端
子電極から少なくとも2方向以上に確実に分流される。
【0028】例えば平面形状が四角形(例えば正方形)
のコンデンサ本体の頂角部にそれぞれ第1端子電極を設
け、一対の第1端子電極を結ぶ線上にそれぞれ第2端子
電極を設け、電流が第1端子電極から入力される場合に
ついて説明すると、コンデンサ本体の頂角部の第1端子
電極より電流が入力されて、その頂角を形成する両辺に
ある第2端子電極に分流される。また、第1端子電極も
第2端子電極もコンデンサ本体の辺部に設け、電流が第
1端子電極から入力される場合では、その第1端子電極
と同一辺にある第2端子電極及び隣接する辺にある第2
端子電極に分流される。従って、いずれにしても実効的
なインダクタンスを減少させることができるとともに、
あたかも一つの第1端子電極と両隣の第2端子電極から
なる容量素子をn個並列接続した回路となり、分流効果
と並列接続により幅広い周波数領域で低インピーダンス
特性を示すことが可能となる。
【0029】また、本願発明では、第1端子電極と第2
端子電極を近接して設けた場合にも、一方の第1端子電
極と他方の第1端子電極とから、これらの間に設けられ
た第2端子電極に流れる電流の向きを逆方向とできるた
め、各第1端子電極間での相互干渉が生じることがな
く、確実に分流することができる。
【0030】さらに、例えば、頂角部に第1端子電極を
設けた場合、第2端子電極を一対の第1端子電極を結ぶ
線上の中央に設けることにより、第2端子電極と一対の
第1端子電極との距離が同じになり、第1端子電極から
第2端子電極に流れる電流の強さが同じになり、上記し
た分流効果をさらに向上できる。また、電極層に接続さ
れる端子電極間の距離が同じになり、他の基板への実装
が容易となる。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明のコンデンサは薄膜タイプ
並びにチップコンデンサなどの厚膜タイプのどちらの形
状においても実現可能であり、単板型のみならず積層型
においても用いることができる。以下、各タイプについ
て説明する。
【0032】実施形態1 図1乃至図4は本発明の単板型の薄膜コンデンサを示す
もので、絶縁体基板1上に、2層の電極層2と1層の誘
電体層3を交互に積層して構成された平面形状が正方形
状のコンデンサ本体4が形成されており、電極層2が下
側から第1電極層2a、第2電極層2bとされている。
【0033】コンデンサ本体4の周囲には、図2に示す
ように、第1電極層2aに接続した4個の第1端子電極
5と、第2電極層2bに接続した4個の第2端子電極6
が交互に設けられている。
【0034】第1端子電極5はコンデンサ本体4の頂角
部に設けられており、第2端子電極6は、この第2端子
電極6の両隣の第1端子電極5を結ぶ線x上に設けられ
ている。この第2端子電極6は、一対の第1端子電極5
を結ぶ線x上の中央に設けられている。ここで、コンデ
ンサ本体4とは、誘電体層3を第1電極層2aと第2電
極層2bにより挟持した部分、つまり実質的に容量を発
生させる部分をいい、第1端子電極5と第2端子電極6
は、コンデンサ本体4の周囲、即ちコンデンサ本体4か
ら外方に突出して設けられている。
【0035】隣接する第1端子電極5と第2端子電極6
との距離Lは可能な限り短い方が好ましいが、実質的な
素子の外形および素子全体のインダクタンスを考慮する
と1.5mm以下であることが望ましい。1.5mmよ
り大きくなると素子全体のインダクタンスが高くなり、
また大型化するからである。一方、作製の容易性を考慮
すると、0.2mm以上が望ましい。
【0036】絶縁体基板1上には、図1に示すように、
コンデンサ本体4、第1端子電極5、第2端子電極6を
被覆するように光硬化性樹脂、SiO2 等からなる保護
層7が形成されており、図3および図4に示すように、
第1端子電極5、第2端子電極6に接続する、例えばA
g−Pd、ハンダ、金等からなるビアホール導体8が保
護層7内部にそれぞれ形成され、それらのビアホール導
体8上面には、他の基板等に接続するための外部端子電
極9がそれぞれ形成されている。これらの外部端子電極
9は半田ボール若しくは半田ペースト等により形成され
る半田バンプや、Ag−Pd等のペーストのスクリーン
印刷、Ni−半田メッキ、Ni−Snメッキ等の公知の
技術で形成可能であればよい。また、ビアホール導体8
は、ビアホール内に外部端子電極9の作製と同時に同一
材料により形成しても良い。
【0037】絶縁体基板1はアルミナ、サファイア、窒
化アルミ、MgO単結晶、SrTiO3 単結晶、表面酸
化シリコン、ガラス、石英等から選択されるもので特に
限定されない。
【0038】また、電極層2材料および端子電極5、6
材料は、白金(Pt)、金(Au)、銀(Ag)、パラ
ジウム(Pd)、低抵抗のCu、Ni等が好適に使用可
能であり、誘電体層3との反応性が小さい材料であれば
特に限定されず、真空蒸着、スパッタ等の手法で形成可
能であればよい。
【0039】さらに、誘電体層3材料は、高周波領域に
おいて高い誘電率を有するものであれば良いが、Pb、
Mg、Nbを含むペロブスカイト型酸化物結晶からなる
誘電体や、それ以外のPZT、PLZT、BaTi
3 、SrTiO3 、Ta2 5や、これらに他の金属
酸化物を添加したり、置換した化合物であってもよく、
特に限定されるものではない。また、薄膜タイプの場
合、膜厚は高い容量と絶縁性を確保するため、0.3〜
1.0μm、特に0.4〜0.8μmの膜厚が望まし
い。
【0040】以上のように構成されたコンデンサでは、
図2に示したように、例えば、外部端子電極9を介して
電流が4個の第1端子電極5に分流されて入力され、一
つの第1端子電極5から両隣の2個の第2端子電極6に
流れ、その他の第2端子電極6へは殆ど流れないため、
また、第1端子電極5と第2端子電極6を近接して設け
た場合にも、一方の第1端子電極5と他方の第1端子電
極5とから、これらの間に設けられた第2端子電極6に
流れる電流の向きを逆方向とできるため、各第1端子電
極5間での相互干渉が生じることがなく、確実に分流す
ることができ、実効的なインダクタンスを減少させるこ
とができる。
【0041】さらに、一つの第1端子電極5と、この第
1端子電極5の両隣の2個の第2端子電極6とからなる
4個の容量素子が一対の電極層2と誘電体層3で形成さ
れ、あたかも4個の容量素子を並列接続した回路とな
り、上記した分流効果と並列接続により幅広い周波数領
域で低インピーダンス特性を示すことができる。
【0042】また、第2端子電極6を一対の第1端子電
極5を結ぶ線x上の中央に設けることにより、第2端子
電極6と一対の第1端子電極5との距離Lが同じにな
り、第1端子電極5から第2端子電極6に流れる電流の
強さが同じになり、上記した分流効果をさらに向上でき
る。また、この場合には、各端子電極5、6間の距離が
等しくなるため、他の基板への実装が容易になる。
【0043】実施形態2 図5乃至図9は、本発明の第2実施形態の積層チップコ
ンデンサタイプのコンデンサを示すもので、このコンデ
ンサでは、4層の電極層10と3層の誘電体層11を交
互に積層して構成された正方形状のコンデンサ本体12
が形成されており、このコンデンサ本体12上下に、実
質的に容量を形成しない誘電体層が積層されている。こ
こでもコンデンサ本体12とは、誘電体層11を電極層
10で挟んだ部分、つまり実質的に容量を発生させる部
分をいう。電極層10は下側から交互に第1電極層10
aまたは第2電極層10bとされている。この場合、誘
電体層11の厚みは数μmから数十μmで形成されてい
れば特に限定されない。誘電体層11の材料としては、
実施形態1と同質のものを適用することができる。
【0044】すなわち、高周波領域において高い誘電率
を有するものであれば良いが、Pb、Mg、Nbを含む
ペロブスカイト型酸化物結晶からなる誘電体や、それ以
外のPZT、PLZT、BaTiO3 、SrTiO3
Ta2 5 や、これらに他の金属酸化物を添加したり、
置換した化合物であってもよく、特に限定されるもので
はない。
【0045】コンデンサ本体12の周囲の辺部には、図
5に示すように、第1電極層10aに接続した第1外部
端子電極15及び第2電極層10bに接続した第2外部
端子電極16が形成されている。この第1及び第2外部
端子電極15、16は、各々一辺の辺部に各々形成され
ている。即ち、全体として4つの第1外部端子電極1
5、4つの第2外部端子電極16を有している。また、
各外部端子電極15、16は、コンデンサ本体12の表
面、端面、裏面の3つの面に渡り形成されており、図
6、7に示すように断面コ字状となっている。
【0046】そして、第1外部端子電極15(第2外部
端子電極16)と同一辺内にある第2外部端子電極16
(第1外部端子電極15)との距離L1 と、異なる辺内
にあってその第1外部端子電極15(第2外部端子電極
16)に隣接する第2外部端子電極16(第1外部端子
電極15)との距離L2 とは互いに等しい。
【0047】また、図8に示したように、第1電極層1
0aには、コンデンサ本体12の各4つの辺に延出し、
各々第1外部端子電極15に接続する4個の第1電極引
出部(図1〜図5の端子電極に相当)13が設けられて
おり、一方、図9に示したように、第2電極層10bに
は、コンデンサ本体12の各4つの辺に延出し、各々第
2外部端子電極16に接続する4個の第2電極引出部
(図1〜図5の端子電極に相当)14が設けられてい
る。
【0048】従って、第1電極層10aの第1の電極引
出部13と第2電極層10bの第1の電極引出部14と
を平面的に見れば、第1電極引出部13(第2電極引出
部14)と同一辺内にある第2電極引出部14(第1電
極引出部13)との距離L1と、異なる辺内にあってそ
の第1電極引出部13(第2電極引出部14)に隣接す
る第2電極引出部14(第1電極引出部13)との距離
2 とが互いに等しい。従って、第1第2に関わらず隣
り合う外部端子電極(電極引出部)を線で結ぶと平面視
八角形を形成する。
【0049】電極層10a、10bの材料及び第1、第
2電極引出部13、14材料は、白金(Pt)、金(A
u)、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、低抵抗のC
u、Ni等が好適に使用可能であり、誘電体層11との
反応性が小さい材料であれば特に限定されず、スクリー
ン印刷等の手法で形成可能であればよい。
【0050】また、第1及び第2外部端子電極15、1
6材料は、銀(Ag)や銀パラジウム(Ag−Pd)合
金などを焼き付けた後に、Ni−半田メッキ、Ni−S
nメッキなどの公知の技術で形成可能なものであればよ
い。
【0051】以上のように構成されたコンデンサでは、
図10に示したように、例えば、第2電極層10bに供
給される電流は、4つの第2外部端子電極16を介して
電極引出部14に分流されて入力される。そして、一つ
の第2電極引出部14から分流された電流は両隣の2個
の第1電極引出部13に向かって流れ、その他の第1電
極引出部13へは殆ど流れない。このため、第1電極引
出部13と第2電極引出部14を近接して設けた場合に
も、一方の第2電極引出部14と他方の第2電極引出部
14とから、これらの間に設けられた第1電極引出部1
3に流れる電流の向きを逆方向とできるため、各第2電
極引出部14間での相互干渉が生じることがなく、確実
に分流することができ、実効的なインダクタンスを減少
させることができる。
【0052】さらに、一つの第2電極引出部14と、こ
の第2電極引出部14の両隣の2個の第1電極引出部1
3とからなる4個の容量素子が一対の電極層10a、1
0bと誘電体層11で形成され、あたかも4個の容量素
子を並列接続した回路となり、上記した分流効果と並列
接続により幅広い周波数領域で低インピーダンス特性を
示すことができる。
【0053】また、第2外部端子電極16(第1外部端
子電極15)とその隣の第1外部端子電極15(第2外
部端子電極16)との距離、即ち第2電極引出部14
(第1電極引出部15)とその隣の第1電極引出部13
(第2電極引出部14)との距離Lをすべて同じにする
ことにより、第2電極引出部14から第1電極引出部1
3に流れる電流の強さが同じになり、上記した分流効果
をさらに向上できる。しかも、この場合には、各外部端
子電極15、16間の距離が等しいため、他の基板への
実装が容易になる。
【0054】−実施形態3− 図11乃至図15も本発明の第3実施形態の積層チップ
コンデンサタイプのコンデンサを示すものであるが、第
1及び第2外部端子電極の配置が実施形態2と異なる。
実施形態3では、第1外部端子電極25はコンデンサ本
体22の頂角部に設けられており、第2外部端子電極2
6は、この第2外部端子電極26に隣接する一対の第1
外部端子電極25を結ぶ線上の中央に設けられている。
従って、第2外部端子電極26とそれに隣接する第1外
部端子電極25との距離Lはすべて等しい。そして、図
14に示したように、第1電極層20aは誘電体層21
の4つの頂点部に延出された第1電極引出部(図1〜図
5の端子電極に相当)23を有している。また、図15
に示したように第2電極層20bは誘電体層21の各辺
の中心に延出された第2電極引出部24(図1〜図5の
端子電極に相当)を有している。
【0055】電極層、誘電体層及び外部端子電極の材料
としては、実施形態2で用いたものと同じものを適用可
能である。
【0056】以上のように構成されたコンデンサでは、
図16に示したように、例えば、第2外部端子電極26
を介して電流が平面視4個の第2電極引出部24に分流
されて入力され、一つの第2電極引出部24から両隣の
2個の第1電極引出部23に向かって流れ、その他の第
1電極引出部23へは殆ど流れないため、また、第1電
極引出部23と第2電極引出部24を近接して設けた場
合にも、一方の第2電極引出部24と他方の第2電極引
出部24とから、これらの間に設けられた第1電極引出
部23に流れる電流の向きを逆方向とできるため、各第
2電極引出部24間での相互干渉が生じることがなく、
確実に分流することができ、実効的なインダクタンスを
減少させることができる。
【0057】さらに、一つの第2電極引出部24と、こ
の第2の外部端子電極26の両隣の2個の第1電極引出
部23からなる4個の容量素子が一対の電極層20a、
20bと誘電体層21で形成され、あたかも4個の容量
素子を並列接続した回路となり、上記した分流効果と並
列接続により幅広い周波数領域で低インピーダンス特性
を示すことができる。
【0058】また、第2外部端子電極26(第1外部端
子電極25)とその隣の第1外部端子電極25(第2外
部端子電極26)との距離、即ち、第2電極引出部24
(第1電極引出部23)とその隣の第1電極引出部23
(第2電極引出部24)との距離Lをすべて同じにする
ことにより、第2電極引出部24から第1電極引出部2
3に流れる電流の強さが同じになり、上記した分流効果
をさらに向上できる。
【0059】しかも、この場合には、各外部端子電極2
5、26間の距離が等しいため、他の基板への実装が容
易になる。
【0060】尚、本発明では、コンデンサ本体4、1
2、22の平面形状は各辺の長さが等しい多角形状が望
ましい。このような形状とすることにより、頂角部に設
けられ第1外部端子電極5、15、25または第2外部
端子電極6、16、26と、その両隣に設けられた第2
外部端子電極6、16、26または第1外部端子電極
5、15、25の距離Lが最短となり、電流がこれらの
間を流れやすくなり、並列接続の効果を十分に発揮でき
る。
【0061】また、上記態様では、電極層2、10、2
0を正方形状、つまりコンデンサ本体4、12、22の
平面形状を正方形としたが、三角形状、5角形状等の多
角形状であれば良く、分流効果を向上させるためには、
特に4辺以上を有する多角形状が望ましい。
【0062】−実施形態4− 次に、実施形態2または実施形態3で説明した積層チッ
プコンデンサを実装する例を示す。図17は本発明の積
層チップコンデンサ30をICパッケージ31の上面に
組み込んで、ICパッケージ31ごと実装基板32に実
装したところを示す半断面図、図18は同じくICパッ
ケージ31の下面に組み込んで、ICパッケージ31ご
と実装基板32に実装したところを示す半断面図であ
る。いずれの場合も実施形態2の積層チップコンデンサ
30と実装基板32の電極パッド33またはICパッケ
ージ31の電極パッド34との接続状態は、平面視で図
19のようになる。
【0063】実施形態2の積層チップコンデンサにしろ
実施形態3の積層チップコンデンサにしろ、第1電極引
出部に接続する第1外部端子電極と第2電極引出部に接
続する第2外部端子電極とが規則正しく配置されている
ので、CPUチップ自体の配線、CPUチップと実装基
板との配線、及び実装基板自体の配線を変更する必要は
ない。従って、無駄な配線やランドを設けなくてもよ
い。その結果、積層チップコンデンサをICパッケージ
と別個に実装基板上に実装していた従来構造に比べて、
CPUチップとコンデンサ間の配線によるインダクタン
スの影響を低減することができる。また、CPUチップ
の近傍にコンデンサを配置しているので、デカップリン
グコンデンサとしての効率を向上させることもできる。
【0064】
【実施例】実施例1 これは実施形態1のコンデンサを製造し、性能を評価し
た例である。各電極層の形成は高周波マグネトロンスパ
ッタ法を用いた。まず、スパッタ用ガスとしてプロセス
チャンバー内にArガスを導入し、真空排気により圧力
は6.7Paに維持した。スパッタ時には成膜する材料
種のターゲット位置に基板ホルダーを移動させ、基板−
ターゲット間距離は60mmに固定した。
【0065】次に、基板ホルダーとターゲット間には外
部の高周波電源により13.56MHzの高周波電圧を
印加し、ターゲット背面に設置された永久磁石により形
成されたマグネトロン磁界により、ターゲット近傍に高
密度のプラズマを生成させてターゲット表面のスパッタ
を行った。
【0066】本実施例では、基板に最近接のターゲット
にのみ印加してプラズマを生成した。基板ホルダーはヒ
ータによる加熱機構を有しており、スパッタ成膜中の基
板温度は一定となるよう制御した。また、基板ホルダー
に設置された基板のターゲット側には厚さ0.1mmの
金属マスクが設置されており、成膜パターンに応じて必
要なマスクが基板成膜面にセットできる構造とした。
【0067】誘電体層は全てゾルゲル法にて作製した。
また、酢酸MgとNbエトキシドを1:2のモル比で秤
量し、1,3−プロパンジオール中で還流操作(約12
4℃で6時間)を行い、MgNb複合アルコキシド溶液
(Mg=5.0mmol、Nb10.0mmol、1,
3−プロパンジオール140mmol)を合成した。
【0068】次にこのMgNb複合アルコキシド溶液に
酢酸鉛(三水和物)15mmolを添加し、60℃で溶
解させ、Pb(Mg1/3 Nb2/3 )O3 (PMN)前駆
体溶液を合成した。
【0069】そして、厚さ0.25mmのアルミナの基
板上に、厚み0.3μmのAuからなる第1電極層を形
成し、前記(PMN)前駆体溶液をスピンコーターで塗
布し、乾燥させた後、約400℃で熱処理を1分間行
い、ゲル膜を作製した。
【0070】(PMN)前駆体溶液の塗布−熱処理の操
作を繰り返した後、約800℃で2分間(大気中)の焼
成を行い、誘電体層3となる膜厚0.7μmのPMN薄
膜を得た。得られた薄膜のX線回折結果より、ペロブス
カイト生成率を計算すると約95%であった。その後、
フォトレジスト工程により、誘電体膜のパターニングを
行った。
【0071】この誘電体膜表面に、Auからなる第2電
極層をスパッタ蒸着した。そして、第1電極層パター
ン、第2電極層パターンのサイズを変更することによ
り、第1外部端子電極と第2外部端子電極間の距離Lを
表1に示すように変更した試料を作製した。この後、光
硬化性樹脂を用い、ビアホールを有する保護膜を形成
し、そのビアホール内に、半田ペーストをスクリーン印
刷した後、リフロー処理により、ビアホール導体ととも
に、直径0.1mmの半田バンプを8個形成し、図1乃
至図4に示したような単板型の薄膜コンデンサを得た。
コンデンサ本体の面積、つまり電極層の面積を表1に示
す。
【0072】作製した薄膜コンデンサの1MHzから
1.8GHzでのインピーダンス特性をインピーダンス
アナライザー(ヒューレットパッカード社製HP429
1A)とマイクロ波プローブ(ピコプローブ社製)を用
いて測定した結果を表1に示す。尚、表1における静電
容量は1MHzの値、インダクタンスはL=1/(2π
0 2 ×Cから計算した値である。
【0073】
【表1】
【0074】この表1から、第1外部端子電極と第2外
部端子電極間の距離Lが小さいほど、インダクタンスが
小さいことが判る。図20に端子電極間距離L=0.6
5mmの試料No.3のインピーダンス特性を示す。この
図より、広い周波数領域で低いインピーダンス特性を示
していることがわかる。
【0075】実施例2 これは、実施形態3のコンデンサを製造し、性能を評価
した例である。まず、チタン酸バリウムを主成分とし、
焼結助剤、溶剤、分散剤、バインダーを混合したスリッ
プを用いて、ドクターブレード法にて厚み10μmのグ
リーンシートを成形した。
【0076】一方、内部電極として、市販のAg−Pd
ペーストを用意し、上記グリーンシート上に第1電極層
20aとなる導体膜をスクリーン印刷法にて形成した。
次に、別のグリーンシート上に第2電極層20bとなる
導体膜をスクリーン印刷法にて形成した。次に第1電極
層20aとなる導体膜が印刷されたグリーンシートと第
2電極層20bとなる導体膜が印刷されたグリーンシー
トを交互に積層して合計24層とし、最後に電極層が印
刷されていないグリーンシートを積層し、熱圧着して成
形体を得た。この時、電極パターンのサイズを変更する
ことにより、焼成後の第1外部端子電極25と第2外部
端子電極26間の距離(実際には電極の中心点間の距
離)Lが表2となるようにした。
【0077】得られた成形体を切断し、第1電極引出部
23と第2電極引出部24の端部を露出させた後、大気
中にて温度1250℃で2時間焼成し、電極層数や誘電
体層数が異なる点を除き、図11−図15に示すような
コンデンサ本体を作製した。
【0078】この後、第1電極引出部23と第2電極引
出部24の端部が露出した部分を含むコンデンサ本体2
2の辺部または頂部の表面、端面及び裏面に渡り、Ag
−Pdからなる導電性ペーストを塗布・乾燥した後、8
00℃で焼き付けを行ない、この焼き付け厚膜導体上に
Ni−ハンダメッキによりメッキ被覆層を形成し、図1
1に示すような第1及び第2外部端子電極25、26を
形成し、積層チップコンデンサを得た。コンデンサ本体
の面積、つまり電極層の面積を表2に示す。
【0079】作製したコンデンサの1MHzから1.8
GHzでのインピーダンス特性をインピーダンスアナラ
イザー(ヒューレットパッカード社製HP4291A)
とマイクロ波プローブ(ピコプローブ社製)を用いて測
定した結果を表2に示す。尚、表2における静電容量は
1MHzの値、インダクタンスはL=1/(2πf0
2 ×Cから計算した値である。
【0080】
【表2】
【0081】この表2から、第1外部端子電極25と第
2外部端子電極26間の距離Lが小さいほど、インダク
タンスが小さいことが判る。図21は端子電極間距離L
=1.4mmの試料No.13の積層チップコンデンサの
インピーダンス特性である。
【0082】この図9から、広い周波数領域で低いイン
ピーダンス特性を示すことが判る。
【0083】
【発明の効果】以上の詳述したように、本発明によれ
ば、例えば、電流が4個の第1端子電極(第1電極引出
部)に分流されて入力され、一つの第1端子電極(第1
電極引出部)から、この第1端子電極(第1電極引出
部)に最も近い両隣の第2端子電極(第2電極引出部)
に流れるように、1つの第1端子電極(第1電極引出
部)から少なくとも2方向以上に確実に分流され、実効
的なインダクタンスを減少させることができるととも
に、あたかも一つの第1端子電極(第1電極引出部)と
両隣の第2端子電極(第2電極引出部)からなる容量素
子を4個並列接続した回路となり、分流効果と並列接続
により幅広い周波数領域で低インピーダンス特性を示す
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に関わる薄膜コンデンサの
分解斜視図である。
【図2】保護層を省略した図1の平面図である。
【図3】図2のx線に沿う断面図である。
【図4】保護層を省略した図1の斜視図である。
【図5】本発明の実施形態2に関わる積層チップコンデ
ンサの外観斜視図である。
【図6】図5のコンデンサ本体のAA断面図である。
【図7】図5のコンデンサ本体のBB図である。
【図8】実施形態2の第1電極層を示す平面図である。
【図9】実施形態2の第2電極層を示す平面図である。
【図10】実施形態2のコンデンサに入力される電流の
流れをコンデンサ本体の上面から見た図である。
【図11】本発明の実施形態3に関わる積層チップコン
デンサの外観斜視図である。
【図12】図11のコンデンサ本体のAA断面図であ
る。
【図13】図11のコンデンサ本体のBB図である。
【図14】実施形態3の第1電極層を示す平面図であ
る。
【図15】実施形態3の第2電極層を示す平面図であ
る。
【図16】実施形態3のコンデンサに入力される電流の
流れをコンデンサ本体の上面から見た図である。
【図17】実施形態2または実施形態3の積層チップコ
ンデンサをICパッケージに組み込んで実装した状態を
示す半断面図である。
【図18】実施形態2または実施形態3の積層チップコ
ンデンサを別のICパッケージに組み込んで実装した状
態を示す半断面図である。
【図19】実施形態2の積層チップコンデンサと実装基
板とを接続した状態を示す平面図である。
【図20】図1の薄膜コンデンサのインピーダンス特性
である。
【図21】図11の積層チップコンデンサのインピーダ
ンス特性である。
【符号の説明】
1・・・絶縁体基板 2a、10a、20a・・・第1電極層 2b、10b、20b・・・第2電極層 3、11、21・・・誘電体層 4、12、22・・・コンデンサ本体 5・・・第1端子電極 6・・・第2端子電極 13、23・・・第1電極引出部 14、24・・・第2電極引出部 9・・・外部端子電極 15、25・・・第1外部端子電極 16、26・・・第2外部端子電極 30・・・積層チップコンデンサ 31・・・ICパッケージ 32・・・実装基板 33、34・・・電極パッド
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年11月29日(1999.11.
29)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】コンデンサ
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンデンサに関し、
例えば、高速動作する電気回路に配設され、高周波ノイ
ズのバイパス用として、もしくは電源電圧の変動防止用
に供される、大容量、低インピーダンスのコンデンサに
関するものである。
【0002】
【従来技術】近年、電子機器の小型化、高機能化に伴
い、電子機器内に設置される電子部品にも小型化、薄型
化、高周波対応などの要求が強くなってきている。
【0003】特に、大量の情報を高速に処理する必要の
あるコンピュータの高速デジタル回路では、パーソナル
コンピュータレベルにおいても、CPUチップ内のクロ
ック周波数は400MHzから1GHz、チップ間バス
のクロック周波数も75MHzから100MHzという
具合に高速化が顕著である。
【0004】また、LSIの集積度が高まりチップ内の
素子数の増大につれ、消費電力を抑えるために電源電圧
は低下の傾向にある。これらIC回路の高速化、高密度
化、低電圧化に伴い、コンデンサ等の受動部品も小型大
容量化と併せて、高周波もしくは高速パルスに対して優
れた特性を示すことが必須になってきている。
【0005】コンデンサを小型大容量化にするために
は、一対の電極に挟持された誘電体層を薄くし、薄層化
することが最も有効である。薄層化は上述した電圧の低
下の傾向にも適合している。
【0006】一方、IC回路の高速動作に伴う諸問題は
各素子の小型化よりも一層深刻な問題である。このう
ち、コンデンサの役割である高周波ノイズの除去機能に
おいて、特に重要となるのは、論理回路の切り替えが同
時に発生したときに生ずる電源電圧の瞬間的な低下を、
コンデンサに蓄積されたエネルギーを瞬時に供給するこ
とにより低減する機能であり、いわゆるデカップリング
コンデンサと称されるものである。
【0007】このデカップリングコンデンサに要求され
る性能は、クロック周波数よりも速い負荷部の電流変動
に対して、いかにすばやく電流を供給できるかにある。
従って、100MHzから1GHzにおける周波数領域
においてコンデンサとして確実に機能しなければならな
い。
【0008】しかし、実際のコンデンサは静電容量成分
の他に、抵抗成分、インダクタンス成分を持つ。容量成
分のインピーダンスは周波数増加とともに減少し、イン
ダクタンス成分は周波数の増加とともに増大する。
【0009】このため、動作周波数が高くなるにつれ、
素子の持つインダクタンスが供給すべき過渡電流を制限
してしまい、論理回路側の電源電圧の瞬時低下、または
新たな電圧ノイズを発生させてしまう。結果として、論
理回路上のエラーを引き起こしてしまう。特に最近のL
SIは総素子数の増大による消費電力増大を抑えるため
に電源電圧は低下しており、電源電圧の許容変動幅も小
さくなっている。従って、高速動作時の電圧変動幅を最
小に抑えるため、デカップリングコンデンサ自身の持つ
インピーダンスを高周波領域においても減少させ、貯え
られた電荷を瞬時に必要な電流として供給できる性能を
有することが非常に重要である。
【0010】インピーダンス低減の目安は、A. J. Rain
al, ”Computing Inductive Noiseof CMOS Drivers",I
EEE Trans. Comp., Packag.,Manufact. Technol.-Part
B,Vol. 19, pp. 789-802(1996) に記載されているよ
うに、1ドライバ当りの電流変化は40mA/nsであ
る。電源電圧が1.8V、電圧変動の許容範囲が10%
の0.18V、オフチップドライバの数が64個とする
と、インダクタンスの上限は0.14nHとなり、1G
Hzでのインピーダンスを約0.4Ω以下としなければ
ならない。
【0011】必要な周波数領域でコンデンサのインピー
ダンスを最小にするためには、コンデンサ自身の静電容
量成分を大きくし、抵抗成分並びにインダクタンス成分
を小さくするか、等価直列インダクタンスESLと静電
容量Cとで決定される共振周波数f0 =1/2π(ES
L・C)1/2 を必要周波数に合わせるように静電容量を
下げればよい。
【0012】前者の手法は、まず静電容量に関しては、
上述したように電極層に狭持された誘電体層の厚みを薄
くすることがもっとも有効である。抵抗成分は誘電体の
誘電損失および電極層の抵抗により決定され、電極層の
抵抗については数GHz以上で顕著になる表皮効果を別
にすれば、ほぼ一定値と考えればよい。
【0013】インダクタンスを減少させる方法として
は、電流経路の長さを最小にする方法、電流経路をルー
プ構造としループ断面積を最小にする方法、電流経路を
n個に分配して実効的なインダクタンスを1/nにする
方法がある。
【0014】このような方法によりコンデンサのインダ
クタンスを低減し、素子のインピーダンスを低減させる
試みがなされているが、インピーダンスが0.4Ω以下
で使用できる領域はコンデンサの静電容量とインダクタ
ンスで決定される共振周波数付近のみである。これ以上
の周波数領域で容量を下げて使用した場合、上記共振周
波数±数十MHz程度の領域でしか機能しないコンデン
サになってしまう。
【0015】共振周波数付近でしかインピーダンスが下
がらない点を克服し、広い周波数領域において低インピ
ーダンスで機能するコンデンサを実現する方法として
は、容量の異なるコンデンサを並列接続する手段が考え
られている。例えば、特開平6−77083号公報で開
示されているように、比誘電率の異なる複数の誘電体材
料を並列に配列し、大容量でかつ高周波特性に優れるコ
ンデンサを得る試みもある。
【0016】積層セラミックコンデンサにおいては、特
開平8−162368号公報に記載されているように、
1つのコンデンサ内で電極面積および誘電体層厚みを変
えることにより、容量の異なる2つの容量素子を並列接
続し、容量の異なる2つの容量素子の共振点で低インピ
ーダンスを促進し、単一の部品で広い周波数領域でノイ
ズ吸収機能を発現させる試みがなされている。
【0017】また、特開平9−246098号公報に
は、各容量が異なるように各層の電極を形成し、各段を
インダクタ素子を介して並列接続することにより、上記
と同様に広い周波数領域でノイズ吸収機能を発現させる
試みがなされている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
6−77083号公報の薄膜コンデンサでは、コンデン
サの端子電極を1対のままで、誘電体層を平面内で分割
しても、等価回路は単一のコンデンサと何ら変わらない
ため、材料の誘電特性の並列効果のみで、等価回路上の
効果は現れていないと考えられる。
【0019】また、特開平8−162368号公報の並
列コンデンサでは、等価回路上は並列回路であるが、チ
ップ内の2つの容量素子の自己インダクタンスが大きい
と、その並列接続による大きな効果を得ることができな
い。さらに、この構造では2つの容量素子自身には同一
方向の電流が流れてしまうため、2つの容量素子間の相
互インダクタンスが大きくなり並列接続の効果を期待す
ることはできない。
【0020】また、特開平9−246098号公報の並
列コンデンサの間にインダクタ素子を挿入するコンデン
サでは、素子全体のインダクタンスが増大してしまい低
インピーダンス化に逆行する。さらに重要な問題とし
て、各共振点間には並列共振によるインピーダンスの極
大点が存在してしまい、この並列共振を抑えないと10
0MHz以上の広い周波数領域でインピーダンスを下げ
ることはできないという問題があった。
【0021】本発明は、幅広い周波数領域において大容
量でかつ低インピーダンスのコンデンサを提供すること
を目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明のコンデンサは、
電極層と誘電体層を交互に積層して形成され、前記電極
層が下側から交互に第1電極層または第2電極層とされ
た多角形状のコンデンサ本体の周囲に、前記第1電極層
に接続する複数の第1端子電極と前記第2電極層に接続
する複数の第2端子電極を交互に形成してなるものであ
る。
【0023】ここで、第1端子電極または第2端子電極
をコンデンサ本体の頂角部に設け、前記コンデンサ本体
の頂角部に前記第1端子電極を設けた場合には、前記第
2端子電極を一対の前記第1端子電極を結ぶ線上に設け
てなり、前記コンデンサ本体の頂角部に前記第2端子電
極を設けた場合には、前記第1端子電極を一対の前記第
2端子電極を結ぶ線上に設けてなることが望ましい。
【0024】また、コンデンサ本体の頂角部に第1端子
電極を設けた場合には、第2端子電極を一対の前記第1
端子電極を結ぶ線上の中央に設けてなり、前記コンデン
サ本体の頂角部に前記第2端子電極を設けた場合には、
前記第1端子電極を一対の前記第2端子電極を結ぶ線上
の中央に設けてなることが望ましい。
【0025】さらにまた、第1端子電極及び第2端子電
極のどちらもコンデンサ本体の辺部に設けてもよい。こ
の場合は、積層方向に透視したときに第1端子電極(ま
たは第2端子電極)とその隣の第2端子電極(または第
1端子電極)との間隔がすべて等しくなるように設ける
のが好ましい。
【0026】
【作用】従来の特開平8−162368号公報の並列コ
ンデンサでは、近接した2つの容量素子に同一方向の電
流が流れるため、2つの容量素子間の相互インダクタン
スが大きくなり、並列接続の効果を期待することはでき
なかった。2つの容量素子の間隔を大きくとれば相互イ
ンダクタンスは減少するものの、大型化するとともに、
2つの容量素子への電流を供給する端子電極や導線によ
り全体のインダクタンスが大きくなり、その結果、従来
のコンデンサでは並列接続の効果は得られなかった。
【0027】一方、本発明のコンデンサでは、電流が複
数個(n個とする)の第1端子電極に分流されて入力さ
れ、一つの第1端子電極から、この第1端子電極に最も
近い両隣の第2端子電極に流れるように、1つの第1端
子電極から少なくとも2方向以上に確実に分流される。
【0028】例えば平面形状が四角形(例えば正方形)
のコンデンサ本体の頂角部にそれぞれ第1端子電極を設
け、一対の第1端子電極を結ぶ線上にそれぞれ第2端子
電極を設け、電流が第1端子電極から入力される場合に
ついて説明すると、コンデンサ本体の頂角部の第1端子
電極より電流が入力されて、その頂角を形成する両辺に
ある第2端子電極に分流される。また、第1端子電極も
第2端子電極もコンデンサ本体の辺部に設け、電流が第
1端子電極から入力される場合では、その第1端子電極
と同一辺にある第2端子電極及び隣接する辺にある第2
端子電極に分流される。従って、いずれにしても実効的
なインダクタンスを減少させることができるとともに、
あたかも一つの第1端子電極と両隣の第2端子電極から
なる容量素子をn個並列接続した回路となり、分流効果
と並列接続により幅広い周波数領域で低インピーダンス
特性を示すことが可能となる。
【0029】また、本願発明では、第1端子電極と第2
端子電極を近接して設けた場合にも、一方の第1端子電
極と他方の第1端子電極とから、これらの間に設けられ
た第2端子電極に流れる電流の向きを逆方向とできるた
め、各第一端子電極間での相互干渉が生じることがな
く、確実に分流することができる。
【0030】さらに、例えば、頂角部に第1端子電極を
設けた場合、第2端子電極を一対の第1端子電極を結ぶ
線上の中央に設けることにより、第2端子電極と一対の
第1端子電極との距離が同じになり、第1端子電極から
第2端子電極に流れる電流の強さが同じになり、上記し
た分流効果をさらに向上できる。また、電極層に接続さ
れる端子電極間の距離が同じになり、他の基板への実装
が容易となる。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明のコンデンサは薄膜タイプ
並びにチップコンデンサなどの厚膜タイプのどちらの形
状においても実現可能であり、単板型のみならず積層型
においても用いることができる。以下、各タイプについ
て説明する。
【0032】実施形態1 図1乃至図4は本発明の単板型の薄膜コンデンサを示す
もので、絶縁体基板1上に、2層の電極層2と1層の誘
電体層3を交互に積層して構成された平面形状が正方形
状のコンデンサ本体4が形成されており、電極層2が下
側から第1電極層2a、第2電極層2bとされている。
【0033】コンデンサ本体4の周囲には、図2に示す
ように、第1電極層2aに接続した4個の第1端子電極
5と、第2電極層2bに接続した4個の第2端子電極6
が交互に設けられている。
【0034】第1端子電極5はコンデンサ本体4の頂角
部に設けられており、第2端子電極6は、この第2端子
電極6の両隣の第1端子電極5を結ぶ線x上に設けられ
ている。尚、図2 では、第2端子電極6は、一対の第1
端子電極5を結ぶ線x上の中央位置に設けられている。
ここで、コンデンサ本体4とは、誘電体層3を第1電極
層2aと第2電極層2bにより挟持した部分、つまり実
質的に容量を発生させる部分をいい、第1端子電極5と
第2端子電極6は、コンデンサ本体4の周囲、即ちコン
デンサ本体4から外方に突出して設けられている。
【0035】隣接する第1端子電極5と第2端子電極6
との距離L1 は可能な限り短い方が好ましいが、実質的
な素子の外形および素子全体のインダクタンスを考慮す
ると1.5mm以下であることが望ましい。1.5mm
より大きくなると素子全体のインダクタンスが高くな
り、また大型化するからである。一方、作製の容易性を
考慮すると、0.2mm以上が望ましい。
【0036】絶縁体基板1上には、図1に示すように、
コンデンサ本体4、第1端子電極5、第2端子電極6を
被覆するように光硬化性樹脂、SiO2 等からなる保護
層7が形成されており、図3および図4に示すように、
第1端子電極5、第2端子電極6に接続する、例えばA
g−Pd、ハンダ、金等からなるビアホール導体8が保
護層7内部にそれぞれ形成され、それらのビアホール導
体8上面には、他の基板等に接続するための外部端子電
極9がそれぞれ形成されている。これらの外部端子電極
9は半田ボール若しくは半田ペースト等により形成され
る半田バンプや、Ag−Pd等のペーストのスクリーン
印刷、Ni−半田メッキ、Ni−Snメッキ等の公知の
技術で形成可能であればよい。また、ビアホール導体8
は、ビアホール内に外部端子電極9の作製と同時に同一
材料により形成しても良い。
【0037】絶縁体基板1はアルミナ、サファイア、窒
化アルミ、MgO単結晶、SrTiO3 単結晶、表面酸
化シリコン、ガラス、石英等から選択されるもので特に
限定されない。
【0038】また、電極層2材料および端子電極5、6
材料は、白金(Pt)、金(Au)、銀(Ag)、パラ
ジウム(Pd)、低抵抗のCu、Ni等が好適に使用可
能であり、誘電体層3との反応性が小さい材料であれば
特に限定されず、真空蒸着、スパッタ等の手法で形成可
能であればよい。
【0039】さらに、誘電体層3材料は、高周波領域に
おいて高い誘電率を有するものであれば良いが、Pb、
Mg、Nbを含むペロブスカイト型酸化物結晶からなる
誘電体や、それ以外のPZT、PLZT、BaTi
3 、SrTiO3 、Ta2 5や、これらに他の金属
酸化物を添加したり、置換した化合物であってもよく、
特に限定されるものではない。また、薄膜タイプの場
合、膜厚は高い容量と絶縁性を確保するため、0.3〜
1.0μm、特に0.4〜0.8μmの膜厚が望まし
い。
【0040】以上のように構成されたコンデンサでは、
図2に示したように、例えば、外部端子電極9を介して
電流が4個の第1端子電極5に分流されて入力され、一
つの第1端子電極5から両隣の2個の第2端子電極6に
流れ、その他の第2端子電極6へは殆ど流れないため、
また、第1端子電極5と第2端子電極6を近接して設け
た場合にも、一方の第1端子電極5と他方の第1端子電
極5とから、これらの間に設けられた第2端子電極6に
流れる電流の向きを逆方向とできるため、各第1端子電
極5間での相互干渉が生じることがなく、確実に分流す
ることができ、実効的なインダクタンスを減少させるこ
とができる。
【0041】さらに、一つの第1端子電極5と、この第
1端子電極5の両隣の2個の第2端子電極6とからなる
4個の容量素子が一対の電極層2と誘電体層3で形成さ
れ、あたかも4個の容量素子を並列接続した回路とな
り、上記した分流効果と並列接続により幅広い周波数領
域で低インピーダンス特性を示すことができる。
【0042】また、第2端子電極6を一対の第1端子電
極5を結ぶ線x上の中央に設けることにより、第2端子
電極6と一対の第1端子電極5との距離L1 が同じにな
り、第1端子電極5から第2端子電極6に流れる電流の
強さが同じになり、上記した分流効果をさらに向上でき
る。また、この場合には、各端子電極5、6間の距離が
等しくなるため、他の基板への実装が容易になる。
【0043】実施形態2 図5乃至図10は、本発明の第2実施形態の積層チップコ
ンデンサタイプのコンデンサを示すもので、このコンデ
ンサでは、4層の電極層10と3層の誘電体層11を交
互に積層して構成された正方形状のコンデンサ本体12
が形成されており、このコンデンサ本体12の上部領域
及び下部領域は、実質的に容量を形成しない誘電体層が
配置されている。ここでもコンデンサ本体12とは、誘
電体層11を電極層10で挟んだ部分、つまり実質的に
容量を発生させる部分をいう。電極層10は下側から交
互に第1電極層10aまたは第2電極層10bとされて
いる。この場合、誘電体層11の厚みは数μmから数十
μmで形成されていれば特に限定されない。誘電体層1
1の材料としては、実施形態1と同質のものを適用する
ことができる。
【0044】すなわち、高周波領域において高い誘電率
を有するものであれば良いが、Pb、Mg、Nbを含む
ペロブスカイト型酸化物結晶からなる誘電体や、それ以
外のPZT、PLZT、BaTiO3 、SrTiO3
Ta2 5 や、これらに他の金属酸化物を添加したり、
置換した化合物であってもよく、特に限定されるもので
はない。
【0045】コンデンサ本体12の周囲の辺部には、図
5に示すように、第1電極層10aに接続した第1外部
端子電極15及び第2電極層10bに接続した第2外部
端子電極16が形成されている。この第1及び第2外部
端子電極15、16は、各々一辺の辺部に各々形成され
ている。即ち、全体として4つの第1外部端子電極1
5、4つの第2外部端子電極16を有している。また、
各外部端子電極15、16は、コンデンサ本体12の表
面、端面、裏面の3つの面に渡り形成されており、図
6、7に示すように断面コ字状となっている。
【0046】また、図8に示したように、第1電極層1
0aには、コンデンサ本体12の各4つの辺に延出し、
各々第1外部端子電極15に接続する4個の第1電極引
出部(図1〜図4の端子電極に相当)13が設けられて
おり、一方、図9に示したように、第2電極層10bに
は、コンデンサ本体12の各4つの辺に延出し、各々第
2外部端子電極16に接続する4個の第2電極引出部
(図1〜図4の端子電極に相当)14が設けられてい
る。
【0047】従って、第1電極層10aの第1の電極引
出部13と第2電極層10bの第1の電極引出部14と
を積層して平面的に見れば、第1電極引出部13(第2
電極引出部14)と同一辺内にある第2電極引出部14
(第1電極引出部13)との距離と、異なる辺内にあっ
てその第1電極引出部13(第2電極引出部14)に隣
接する第2電極引出部14(第1電極引出部13)との
距離とが互いに等しい(図面でL2 で示す)。従って、
第1の電極層10a、第2電極層10bに関わらず隣り
合う外部端子電極(電極引出部)を線で結ぶと平面視八
角形を形成する。
【0048】電極層10a、10bの材料及び第1、第
2電極引出部13、14材料は、白金(Pt)、金(A
u)、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、低抵抗のC
u、Ni等が好適に使用可能であり、誘電体層11との
反応性が小さい材料であれば特に限定されず、スクリー
ン印刷等の手法で形成可能であればよい。
【0049】また、第1及び第2外部端子電極15、1
6材料は、銀(Ag)や銀パラジウム(Ag一Pd)合
金などを焼き付けた後に、Ni−半田メッキ、Ni−S
nメッキなどの公知の技術で形成可能なものであればよ
い。
【0050】以上のように構成されたコンデンサでは、
図10に示したように、例えば、第2電極層10bに供
給される電流は、4つの第2外部端子電極16を介して
電極引出部14に分流されて入力される。そして、1つ
の第2電極引出部14から分流された電流は両隣の2つ
の第1電極引出部13に向かって流れ、その他の第1電
極引出部13へは殆ど流れない。このため、第1電極引
出部13と第2電極引出部14を近接して設けた場合に
も、一方の第2電極引出部14と他方の第2電極引出部
14とから、これらの間に設けられた第1電極引出部1
3に流れる電流の向きを逆方向とできるため、各第2電
極引出部14間での相互干渉が生じることがなく、確実
に分流することができ、実効的なインダクタンスを減少
させることができる。
【0051】さらに、1つの第2電極引出部14と、こ
の第2電極引出部14の両隣の2つの第1電極引出部1
3とからなる容量素子が一対の電極層10a、10bと
誘電体層11で形成され、あたかも4個の容量素子を並
列接続した回路となり、上記した分流効果と並列接続に
より幅広い周波数領域で低インピーダンス特性を示すこ
とができる。
【0052】また、第2外部端子電極16(第1外部端
子電極15)とその隣の第1外部端子電極15(第2外
部端子電極16)との距離、即ち第2電極引出部14
(第1電極引出部13)とその隣の第1電極引出部13
(第2電極引出部14)との距離L2 をすべて同じにす
ることにより、第2電極引出部14から第1電極引出部
13に流れる電流の強さが同じになり、上記した分流効
果をさらに向上できる。
【0053】しかも、この場合には、各外部端子電極1
5、16間の実質に距離が等しいため、他の基板への実
装が容易になる。
【0054】一実施形態3一 図11乃至図16も本発明の第3実施形態の積層チップ
コンデンサタイプのコンデンサを示すものであるが、第
1及び第2外部端子電極の配置が実施形態2と異なる。
実施形態3では、第1外部端子電極25はコンデンサ本
体22の頂角部に設けられており、第2外部端子電極2
6は、この第2外部端子電極26に隣接する一対の第1
外部端子電極25を結ぶ線上の中央に設けられている。
従って、第2外部端子電極26とそれに隣接する第1外
部端子電極25との距離はすべて等しい。そして、図1
4に示したように、第1電極層20aは誘電体層21の
4つの頂点部に延出された第1電極引出部(図1〜図4
の端子電極に相当)23を有している。また、図15に
示したように第2電極層20bは誘電体層21の各辺の
中心に延出された第2電極引出部24(図1〜図4の端
子電極に相当)を有している。
【0055】電極層、誘電体層及び外部端子電極の材料
としては、実施形態2で用いたものと同じものが適用可
能である。
【0056】以上のように構成されたコンデンサでは、
図16に示したように、例えば、第2外部端子電極26
を介して電流が平面視4個の第2電極引出部24に分流
されて入力され、一つの第2電極引出部24から両隣の
2個の第1電極引出部23に向かって流れ、その他の第
1電極引出部23へは殆ど流れないため、また、第1電
極引出部23と第2電極引出部24を近接して設けた場
合にも、一方の第2電極引出部24と他方の第2電極引
出部24とから、これらの間に設けられた第1電極引出
部23に流れる電流の向きを逆方向とできるため、各第
2電極引出部24間での相互干渉が生じることがなく、
確実に分流することができ、実効的なインダクタンスを
減少させることができる。
【0057】さらに、一つの第2電極引出部24と、こ
の第2の外部端子電極26の両隣の2個の第1電極引出
部23からなる容量素子が一対の電極層20a、20b
と誘電体層21で形成され、あたかも4個の容量素子を
並列接続した回路となり、上記した分流効果と並列接続
により幅広い周波数領域で低インピーダンス特性を示す
ことができる。
【0058】また、第2外部端子電極26(第1外部端
子電極25)とその隣の第1外部端子電極25(第2外
部端子電極26)との距離、即ち、第2電極引出部24
(第1電極引出部23)とその隣の第1電極引出部23
(第2電極引出部24)との距離をすべて同じ(図にお
いて、距離L3 で示す)にすることにより、第2電極引
出部24から第1電極引出部23に流れる電流の強さが
同じになり、上記した分流効果をさらに向上できる。
【0059】しかも、この場合には、各外部端子電極2
5、26間の距離が等しいため、他の基板への実装が容
易になる。
【0060】尚、本発明では、コンデンサ本体4、1
2、22の平面形状は各辺の長さが等しい多角形状が望
ましい。このような形状とすることにより、第1外部端
子電極5、15、25または第2外部端子電極6、1
6、26と、その両隣に設けられた第2外部端子電極
6、16、26または第1外部端子電極5、15、25
の距離L1 、L2 、L3 が最短となり、電流がこれらの
間を流れやすくなり、並列接続の効果を十分に発揮でき
る。
【0061】また、上記態様では、電極層2、10、2
0を正方形状、つまりコンデンサ本体4、12、22の
平面形状を正方形としたが、三角形状、五角形状等の多
角形状であれば良く、分流効果を向上させるためには、
特に四辺以上を有する多角形状が望ましい。
【0062】一実施形態4− 次に、実施形態2または実施形態3で説明した積層チッ
プコンデンサを実装する例を示す。図17は本発明の積
層チップコンデンサ30をICパッケージ31の上面に
組み込んで、ICパッケージ31ごと実装基板32に実
装したところを示す半断面図、図18は同じくICパッ
ケージ31の下面に組み込んで、ICパッケージ31ご
と実装基板32に実装したところを示す半断面図であ
る。いずれの場合も実施形態2の積層チップコンデンサ
30と実装基板32の電極パッド33またはICパッケ
ージ31の電極パッド34との接続関係は、平面視の図
19の関係となる。
【0063】実施形態2の積層チップコンデンサにし
ろ、実施形態3の積層チップコンデンサにしろ、第1電
極引出部に接続する第1外部端子電極15と第2電極引
出部に接続する第2外部端子電極16とが規則正しく配
置されているので、CPUチップ自体の配線、CPUチ
ップと実装基板との配線及び実装基板自体の配線を変更
する必要はない。従って、無駄な配線やランドを設けな
くてもよい。その結果、積層チップコンデンサをICパ
ッケージと別個に実装基板上に実装していた従来構造に
比べて、CPUチップとコンデンサ間の配線によるイン
ダクタンスの影響を低減することができる。また、CP
Uチップの近傍にコンデンサを配置しているので、デカ
ップリングコンデンサとしての効率を向上させることも
できる。
【0064】
【実施例】実施例1 これは実施形態1のコンデンサを製造し、性能を評価し
た例である。各電極層の形成は高周波マグネトロンスパ
ッタ法を用いた。まず、スパッタ用ガスとしてプロセス
チャンバー内にArガスを導入し、真空排気により圧力
は6.7Paに維持した。スパッタ時には成膜する材料
種のターゲット位置に基板ホルダーを移動させ、基板−
ターゲット間距離は60mmに固定した。
【0065】次に、基板ホルダーとターゲット間には外
部の高周波電源により13.56MHzの高周波電圧を
印加し、ターゲット背面に設置された永久磁石により形
成されたマグネトロン磁界により、ターゲット近傍に高
密度のプラズマを生成させてターゲット表面のスパッタ
を行った。
【0066】本実施例では、基板に最近接のターゲット
にのみ印加してプラズマを生成した。基板ホルダーはヒ
ータによる加熱機構を有しており、スパッタ成膜中の基
板温度は一定となるよう制御した。また、基板ホルダー
に設置された基板のターゲット側には厚さ0.1mmの
金属マスクが設置されており、成膜パターンに応じて必
要なマスクが基板成膜面にセットできる構造とした。
【0067】誘電体層は全てゾルゲル法にて作製した。
また、酢酸MgとNbエトキシドを1:2のモル比で秤
量し、1,3−プロパンジオール中で還流操作(約12
4℃で6時間)を行い、MgNb複合アルコキシド溶液
(Mg=5.0mmol、Nb10.0mmol、1,
3−プロパンジオール140mmol)を合成した。
【0068】次にこのMgNb複合アルコキシド溶液に
酢酸鉛(三水和物)15mmolを添加し、60℃で溶
解させ、Pb(Mg1/3 Nb2/3 )O3 (PMN)前駆
体溶液を合成した。
【0069】そして、厚さ0.25mmのアルミナの基
板上に、厚み0.3μmのAuからなる第1電極層2a
を形成し、前記(PMN)前駆体溶液をスピンコーター
で塗布し、乾燥させた後、約400℃で熱処理を1分間
行い、ゲル膜を作製した。
【0070】(PMN)前駆体溶液の塗布−熱処理の操
作を繰り返した後、約800℃で2分間(大気中)の焼
成を行い、誘電体層3となる膜厚0.7μmのPMN薄
膜を得た。得られた薄膜のX線回折結果より、ペロブス
カイト生成率を計算すると約95%であった。その後、
フォトレジスト工程により、誘電体膜のパターニングを
行った。
【0071】この誘電体膜表面に、Auからなる第2電
極層2bをスパッタ蒸着した。そして、第1電極層パタ
ーン、第2電極層パターンのサイズを変更することによ
り、第1外部端子電極5と第2外部端子電極6間の距離
1 を表1に示すように変更した試料を作製した。この
後、光硬化性樹脂を用い、ビアホールを有する保護膜を
形成し、そのビアホール内に、半田ペーストをスクリー
ン印刷した後、リフロー処理により、ビアホール導体と
ともに、直径0.1mmの半田バンプを8個形成し、図
1乃至図4に示したような単板型の薄膜コンデンサを得
た。コンデンサ本体の面積、つまり電極層の面積を表1
に示す。
【0072】作製した薄膜コンデンサの1MHzから
1.8GHzでのインピーダンス特性をインピーダンス
アナライザー(ヒューレットパッカード社製HP429
1A)とマイクロ波プローブ(ピコプローブ社製)を用
いて測定した結果を表1に示す。尚、表1における静電
容量は1MHzの値、インダクタンスLは、L=1/
〔(2 πf0 2 ×C〕から計算した値である。
【0073】
【表1】
【0074】この表1から、第1外部端子電極5と第2
外部端子電極6間の距離L1 が小さいほど、インダクタ
ンスが小さいことが判る。図20に端子電極間距離L1
=0.65mmの試料No.3のインピーダンス特性を
示す。この図より広い周波数領域で低いインピーダンス
特性を示していることがわかる。
【0075】実施例2 この実施例は、実施形態3のコンデンサを製造し、性能
を評価した例である。
【0076】まず、チタン酸バリウムを主成分とし、焼
結助剤、溶剤、分散剤、バインダーを混合したスリップ
を用いて、ドクターブレード法にて厚み10μmのグリ
ーンシートを成形した。
【0077】一方、内部電極として、市販のAg−Pd
ペーストを用意し、上記グリーンシート上に第1電極層
20aとなる導体膜をスクリーン印刷法にて形成した。
次に、別のグリーンシート上に第2電極層20bとなる
導体膜をスクリーン印刷法にて形成した。次に第1電極
層20aとなる導体膜が形成されたグリーンシートと第
2電極層20bとなる導体膜が形成されたグリーンシー
トを交互に積層して合計24層とし、最後に電極層が印
刷されていないグリーンシートを積層し、熱圧着して成
形体を得た。この時、電極パターンのサイズを変更する
ことにより、焼成後の第1外部端子電極25と第2外部
端子電極26間の距離(実際には電極の引出部分の中心
点間の距離)が表2の距離L3 となるようにした。
【0078】得られた成形体を切断し、第1電極引出部
23と第2電極引出部24の端部を露出させた後、大気
中にて温度1250℃で2時間焼成し、電極層数や誘電
体層数が異なる点を除き、図11乃至図16に示すよう
なコンデンサ本体を作製した。
【0079】この後、第1電極引出部23と第2電極引
出部24の端部が露出した部分を含むコンデンサ本体2
2の辺部または頂部の表面、端面及び裏面に渡り、Ag
−Pdからなる導電性ペーストを塗布・乾燥した後、8
00℃で焼き付けを行ない、この焼き付け厚膜導体上に
Ni−ハンダメッキによりメッキ被覆層を形成し、図1
1に示すような第1及び第2外部端子電極25、26を
形成し、積層チップコンデンサを得た。コンデンサ本体
の面積、つまり電極層の面積を表2に示す。
【0080】作製したコンデンサの1MHzから1.8
GHzでのインピーダンス特性をインピーダンスアナラ
イザー(ヒューレットパッカード社製HP4291A)
とマイクロ波プローブ(ピコプローブ社製)を用いて測
定した結果を表2に示す。尚、表2における静電容量は
1MHzの値、インダクタンスLは、L=1/〔(2π
0 2 ×C〕から計算した値である。
【0081】
【表2】
【0082】この表2から、第1外部端子電極25と第
2外部端子電極26間の距離L3 が小さいほど、インダ
クタンスが小さいことが判る。図21は端子電極間距離
3=1.4mmの試料No.13の積層チップコンデ
ンサのインピーダンス特性である。
【0083】この図21から、広い周波数領域で低いイ
ンピーダンス特性を示すことが判る。
【0084】
【発明の効果】以上の詳述したように、本発明によれ
ば、例えば電流が複数、例えば4個の第1端子電極(第
1電極引出部)に分流されて入力され、一つの第1端子
電極(第1電極引出部)から、この第1端子電極(第1
電極引出部)に最も近い両隣の第2端子電極(第2電極
引出部)に流れるように、1つの第1端子電極(第1電
極引出部)から少なくとも2方向以上に確実に分流さ
れ、実効的なインダクタンスを減少させることができる
とともに、あたかも一つの第1端子電極(第1電極引出
部)と両隣の第2端子電極(第2電極引出部)からなる
複数の容量素子を並列接続した回路となり、分流効果と
並列接続により幅広い周波数領域で低インピーダンス特
性を示すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る薄膜コンデンサの分
解斜視図である。
【図2】保護層を省略した図1の平面図である。
【図3】図2のx線に沿う断面図である。
【図4】保護層を省略した図1の部分斜視図である。
【図5】本発明の実施形態2に係る積層チップコンデン
サの外観斜視図である。
【図6】図5のコンデンサ本体のA−A線の断面図であ
る。
【図7】図5のコンデンサ本体のB−B線の断面図であ
る。
【図8】実施形態2の第1電極層を示す平面図である。
【図9】実施形態2の第2電極層を示す平面図である。
【図10】実施形態2のコンデンサに入力される電流の
流れをコンデンサ本体の上面から見た図である。
【図11】本発明の実施形態3に係る積層チップコンデ
ンサの外観斜視図である。
【図12】図11のコンデンサ本体のA−A線の断面図
である。
【図13】図11のコンデンサ本体のB−B線の断面図
である。
【図14】実施形態3の第1電極層を示す平面図であ
る。
【図15】実施形態3の第2電極層を示す平面図であ
る。
【図16】実施形態3のコンデンサに入力される電流の
流れをコンデンサ本体の上面から見た図である。
【図17】実施形態2または実施形態3の積層チップコ
ンデンサをICパッケージに組み込んで実装した状態を
示す部分断面図である。
【図18】実施形態2または実施形態3の積層チップコ
ンデンサを別のICパッケージに組み込んで実装した状
態を示す部分断面図である。
【図19】実施形態2の積層チップコンデンサと実装基
板とを接続した状態を示す平面図である。
【図20】図1の薄膜コンデンサのインピーダンス特性
である。
【図21】図11の積層チップコンデンサのインピーダ
ンス特性である。
【符号の説明】 1・・・絶縁体基板 2a、10a、20a・・・第1電極層 2b、10b、20b・・・第2電極層 3、11、21・・・誘電体層 4、12、22・・・コンデンサ本体 5・・・第1端子電極 6・・・第2端子電極 13、23・・・第1電極引出部 14、24・・・第2電極引出部 9・・外部端子電極 15、25・・・第1外部端子電極 16、26・・・第2外部端子電極 30・・・積層チップコンデンサ 31・・・ICパッケージ 32・・・実装基板 33、34・・・電極パッド
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図16
【補正方法】変更
【補正内容】
【図16】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1電極層と第2の電極層とが誘電体層を
    挟んで交互に積層されて成る多角形状のコンデンサ本体
    の周囲に、前記第1電極層に接続する複数の第1端子電
    極と前記第2電極層に接続する複数の第2端子電極を交
    互に形成してなることを特徴とするコンデンサ。
  2. 【請求項2】第1端子電極または第2端子電極のいれず
    れ一方の端子電極をコンデンサ本体の頂角部に設け、他
    方の端子電極を一対の一方の端子電極を結ぶ線上に設け
    てなる請求項1記載のコンデンサ。
  3. 【請求項3】コンデンサ本体の頂角部に第1端子電極ま
    たは第2端子電極のいれずれ一方端子電極を頂角部に設
    け、他方の端子電極を一対の一方の端子電極を結ぶ線上
    の中央に設けてなる請求項1または2記載のコンデン
    サ。
  4. 【請求項4】第1端子電極及び第2端子電極をコンデン
    サ本体の辺部に併設してなる請求項1記載のコンデン
    サ。
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