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JP2000112166A - 電子写真用被転写材料および電子写真方法 - Google Patents

電子写真用被転写材料および電子写真方法

Info

Publication number
JP2000112166A
JP2000112166A JP10281526A JP28152698A JP2000112166A JP 2000112166 A JP2000112166 A JP 2000112166A JP 10281526 A JP10281526 A JP 10281526A JP 28152698 A JP28152698 A JP 28152698A JP 2000112166 A JP2000112166 A JP 2000112166A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transfer
electrophotographic
coating layer
transferred
color
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10281526A
Other languages
English (en)
Inventor
Takahito Miyoshi
孝仁 三好
Fumiyuki Suzuki
文行 鈴木
Takanori Sato
隆則 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP10281526A priority Critical patent/JP2000112166A/ja
Publication of JP2000112166A publication Critical patent/JP2000112166A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 耐熱性に優れ、特に高温下においても収縮変
形や定着工程における貼り付きが生ずることなく、画質
に優れた電子写真用被転写材料及び電子写真方法を提供
する。 【解決手段】 原紙の両面又は片面にガラス転移点が7
1℃以上120℃以下であって、かつ、265℃以下で
溶融状態となる熱可塑性ポリマ−の被覆層を設けた電子
写真用被転写材料であり、この被覆層は熱可塑性ポリマ
−の溶融押し出しラミネ−ト法により形成され、熱可塑
性ポリマ−はポリエステルが望ましい。電子写真方法
は、像担持上に順次形成される各色に対応する静電潜像
を各色のトナ−で順次現像し、この現像剤層を中間転写
体に静電的に順次重ねて一次転写し、中間体上に多重転
写されたカラ−トナ−像をトナ−の帯電極性とは逆極性
の転写用電圧が印加されたバイアストランスファ−ロ−
ルにより、電子写真用被転写材料に2次転写する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真用被転写材
料および電子写真方法に関し、特に間接乾式フルカラー
電子写真方法に使用されるのに好適な電子写真用被転写
材料およびこの材料を用いた電子写真方法に関する。
【0002】
【従来の技術】間接乾式フルカラー電子写真方式として
は、(1)4色のトナーを順次転写する多重転写方式、
(2)像担持体上に順次形成された各色に対応する静電
潜像を各色のトナーで順次現像し、該現像像をベルト状
中間転写体上に静電的に順次重ねて1次転写するととも
に、この中間転写体上に多重転写されたトナー像を、ト
ナーの帯電極性とは逆極性の転写用電圧の印加されたバ
イアストランスファーロールにより被転写材料に2次転
写することによりカラー画像の形成を行う方法(以下、
中間転写体方式という)、(3)複数の現像器により顕
像化する工程を複数回行い、像担持体上に多色像を形成
し、この多色像を被転写材料に一括転写してカラー画像
を形成する方式、(4)複数個の像担持体を並置し、各
像担持体上に形成された画像を転写ベルトに搬送させ、
被転写材料に順次転写してカラー画像を形成する方法等
が従来から知られている。
【0003】これらの電子写真方式のなかでも、(2)
中間転写体方式は、高品位の記録画像を得ることがで
き、1度形成された潜像を、現像および転写を繰り返す
ことにより複数回にわたって利用して多数の同一画像を
記録するという、リテンション方式の導入が可能とな
り、画像記録の高速化を容易に図ることができるという
利点がある。このため、近年(2)中間転写体方式の開
発が盛んに押し進められている。
【0004】従来、このような中間転写体方式等の電子
写真方法に使用されるフルカラー電子写真被転写材料に
は、原紙の両面にポリエチレン等の樹脂からなる被覆層
を設けた支持体の片面を受像層とした電子写真用被転写
材料等がある。上記の受像層は、主として、ガラス転移
点(Tg)が70℃以下の熱可塑性ポリマーを原紙上に
被覆させることにより設けられていた(米国特許明細書
第5,691,039号)。
【0005】しかしながら、これらの、ガラス転移点
(Tg)の低いポリマ−を受像層として使用した場合に
は、ある程度の画質を維持することができても、耐熱性
に優れず、特に高温下での収縮変形や定着工程における
貼り付き等が生じ、腰のある材料を提供することが出来
ない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、耐熱性に優れ、特に高温下においても収縮変形や定
着工程での貼り付きがが生ずることなく、腰があって、
かつ、画質に優れた電子写真用被転写材料を提供するこ
とにある。本発明の第2の目的は、上記の電子写真用被
転写材料を用いる電子写真方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した本発明の第1の
目的は、原紙の両面又は片面にガラス転移点が71℃〜
120℃であってかつ265℃以下で溶融状態となる熱
可塑性ポリマーの被覆層を設けた電子写真用被転写材料
によって達成される。前記被覆層は、熱可塑性ポリマー
の溶融押し出しラミネート法により形成されていること
が望ましく、また、熱可塑性ポリマーはポリエステルで
あることが好ましい。また、ポリエステルとしては、ポ
リエチレンテレフタレートとポリエチレンナフタレート
の共重合体であることが望ましい。
【0008】上記した本発明の第2の目的は、像担持体
上に順次形成される各色に対応する静電潜像を各色のト
ナーで順次現像し、該現像剤層を中間転写体に静電的に
順次重ねて一次転写し、前記中間転写体上に多重転写さ
れたカラートナー像をトナーの帯電極性とは逆極性の転
写用電圧が印加されたバイアストランスファーロールに
より上記した電子写真用被転写材料に2次転写すること
を特徴とする電子写真方法によって達成される。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明における原紙は、針葉樹、
広葉樹等から選ばれる天然パルプを主原料に、必要に応
じ、クレー、タルク、炭酸カルシウム、尿素樹脂微粒子
等の填料、ロジン、アルキルケテンダイマー、高級脂肪
酸、エポキシ化脂肪酸アミド、パラフィンワックス、ア
ルケニルコハク酸等のサイズ剤、でんぷん、ポリアミド
ポリアミンエピクロルヒドリン、ポリアクリルアミド等
の紙力増強剤、硫酸バンド、カチオン性ポリマー等の定
着剤等を添加したものが用いられる。特に、エポキシ脂
肪酸アミド、アルキルケテンダイマーが添加されている
と、原紙の火炎処理により原紙と樹脂被覆層との良好な
密着力を発現することができるので好ましい。
【0010】エポキシ脂肪酸アミド、アルキルケテンダ
イマーの含有量は、原紙あたり0.05重量%〜2.0
重量%、好ましくは0.1重量%〜1.0重量%とする
とよい。
【0011】更に、上記の天然パルプに代えて合成パル
プを使用したものでも良く、天然パルプと合成パルプを
任意の比率に混合したものでも良い。
【0012】原紙基体の種類及び厚さは特に限定される
ものではないが、坪量としては、50g/m2 〜250
g/m2 が望ましく、電子写真用受像紙には平面性が望
まれることから表面の平滑性及び平面性の優れるものが
望ましいので、そのためにマシンカレンダー及びスーパ
ーカレンダー等で熱及び圧力を加えて表面処理すること
が好ましい。
【0013】パルプ表面は、ゼラチン、スターチ、カル
ボキシメチルセルロース、ポリアクリルアミド、ポリビ
ニルアルコール、ポリビニルアルコールの変性物等の被
膜形成ポリマーにより表面サイズ処理されていてもよ
い。この場合のポリビニルアルコール変性物としては、
カルボキシル基変性物、シラノール変性物やアクリルア
ミドとの共重合物等が挙げられる。また被膜形成性ポリ
マーによリ表面サイズ処理する場合の被膜形成ポリマー
の塗布量は、0.1g/m2 〜0.5m2 、好ましく
は、0.5g/m2 〜2.0g/m2 に調整される。更
にこの際の被膜形成ポリマーには、必要に応じて帯電防
止剤、蛍光増白剤、顔料、消泡剤などを添加することが
できる。
【0014】原紙は、上述したパルプ及び必要に応じて
添加した充填剤、サイズ剤、紙力補強剤、定着剤等の添
加剤を含有したパルプスラリーを長網抄紙機等の抄紙機
により抄紙し、乾燥し、巻取って製造される。この乾燥
の前後のいずれかにおいて前記表面サイズ処理が行わ
れ、又、乾燥後から巻取りの間にカレンダー処理が行わ
れる。
【0015】このカレンダー処理は、表面サイズ処理を
乾燥後に行う場合には、表面サイズ処理の前後のいずれ
においても実施することができるが、カレンダー処理を
各種処理を実行した最終の仕上げ工程で実行することが
好ましい。カレンダー処理においては、金属ロール、弾
性ロールとも通常の紙の製造に用いられる公知のものが
使用される。原紙は、上述したカレンダー処理を行い、
最終的に50μm〜250μmの膜厚に調整されてい
る。原紙の密度としては0.8g/cm3 〜1.3g/
cm3 、好ましくは1.0g/cm3 〜1.2g/cm
3 である。原紙の両面又は片面に樹脂被覆層が形成され
る場合、原紙にコロナ放電、火炎処理、グロー放電処
理、又はプラズマ処理等の活性化処理を施すことが望ま
しい。
【0016】本発明において、原紙両面又は片面に被覆
される樹脂層は、熱可塑性ポリマーからなる。熱可塑性
ポリマーとしては、ガラス転移温度(Tg)が71℃〜
120℃の範囲にあるものが好ましく、より好ましくは
80℃〜110℃の範囲にあるもの、更に好ましくは8
5℃〜95℃の範囲にあるものである。ガラス転移温度
(Tg)が71℃未満では、耐熱性向上効果が不十分と
なり、高温下において、変形や貼り付きが生じたり、ま
た、腰の強い材料とすることができない。一方、ガラス
転移温度(Tg)が120℃より高い場合には、定着工
程における加熱温度(通常140℃程度)等との兼ね合
いから、トナー像の定着性に劣る。
【0017】また、前記熱可塑性ポリマーとしては、1
40℃以上265℃以下の範囲で溶融状態となるものが
好ましく、より好ましくは150℃以上220℃以下、
更に好ましくは155℃以上200℃以下で溶融状態に
なるものである。140℃未満で溶融状態になるポリマ
ーでは、定着工程における加熱温度等との兼ね合いか
ら、定着過程で溶融が起こり、トナー像の定着に劣る。
一方、265℃より高い温度で溶融状態となるポリマー
では、ガラス転移温度(Tg=71℃〜120℃)より
も高い定着温度の条件下においても、定着時の柔らかさ
に劣り、また、光沢も著しく劣るため、好ましくない。
ここで、溶融状態とは、軟化点以上の温度下において、
応力により流動する状態をいう。具体的には、ビカット
軟化温度測定装置により、JIS K 6742に規定
する試験方法に従い、直径1mmΦの針を試料に侵入さ
せた時に針が長さ1mm侵入した時の温度を基準にして
測定することができる。
【0018】また、前記熱可塑性ポリマーとしては、ポ
リエステルが好ましく、また、ポリエステルとしては、
ポリエチレンテレフタレートとポリエチレンナフタレー
トの共重合体、ポリエチレンナフタレートとポリブチレ
ンテレフタレートの共重合体等の様々のポリマーが挙げ
られる。これらの中でポリエチレンテレフタレートとポ
リエチレンナフタレートの共重合体が特に好ましい。ま
た、所望により、前記共重合体について、グリコール成
分としてビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物
やトリエチレングリコール等を用いることもできる。ま
た、これらの重合体は、分子量が30000〜1000
00の範囲にあるものが好ましく用いられる。
【0019】また、ポリエチレンテレフタレートとポリ
エチレンナフタレートの共重合ポリマーの場合には、共
重合比(ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンナ
フタレート)が重量比で95/5〜0/100の範囲に
あるものが好ましく、より好ましくは、95/5〜5/
95の範囲にあるもの、更に好ましくは、95/5〜1
5/85の範囲にあるものである。該共重合体におい
て、ポリエチレンテレフタレートに対するポリエチレン
ナフタレートの共重合比が5未満のものは、ガラス転移
温度(Tg)が低く、耐熱性向上効果が不十分となる。
【0020】本発明において使用する熱可塑性ポリマー
には、導電性無機粉末を添加してもよい。使用する導電
性無機粉末としては、ZnO、TiO、SnO2 、Al
2 3 、In23 、SiO2 、MgO、BaO及びM
oO3 を挙げることができる。これらは、単独で使用し
ても良く、これらの複合酸化物を使用しても良い。ま
た、金属酸化物は、異種元素をさらに含有するものが好
ましく、例えば、ZnOに対してAl、In等、TiO
に対してNb、Ta等、SnO2 に対しては、Sb、N
b、ハロゲン元素等を含有(ドーピング)させたものが
好ましい。これらの中で、SbをドーピングしたSnO
2 が特に好ましい。
【0021】また、導電性金属酸化物粒子の粒径は、短
軸の平均粒子径が0.005〜0.05μm、好ましく
は0.01〜0.2μm、長軸の平均粒子径が0.05
〜10μm、好ましくは0.1〜3.0μmであり、且
つアスペクト比が3以上、好ましくは5以上である針状
(繊維状、柱状、棒状、その他類似形状を含む)の金属
酸化物が特に好ましい。ここで、平均粒子径とは、電子
顕微鏡写真(倍率10万倍)を観察して、50%重量平
均径を求めたものである。従来の球状の導伝性粉末を用
いて良好な導電性を得るには、少なくとも隣接する導電
性粉末同士が密に接するように粉体の含有量を多くしな
ければならないが、上記のような針状の導電性物質を用
いれば少量の配合で有効な導電効果を、薄膜に付与する
ことができる。従って、経済性に富むだけでなく、形成
された層が強度低下を起こすことなく利用することがで
きる。
【0022】更に導電性無機粉末として、(a)0.0
3〜0.3μm程度のルチル形球状酸化チタンの表面を
SbをドープしたSnO2 で被覆したタイプの導電性無
機粉末、(b)0.03〜0.3μm程度のルチル形針
状酸化チタンの表面をSbをドープしたSnO2 で被覆
したタイプの導電性無機粉末が好適に使用される。これ
らの導電性無機粉末は、湿度の影響を受けにくく、かつ
いずれも白色系であるため、着色系の添加により樹脂の
被覆層を種々の色に調色することができる。また、Sb
をドープした微細針状のSnO2 の導電性無機粉末も好
適に使用されるが、この導電性無機粉末は、湿度の影響
を受けにくく、かつ少ない配合量で淡色の透明感のある
樹脂の被膜を形成することができる。
【0023】樹脂の被覆層における導電性無機粉末の含
有量は、被覆層を所定の電気抵抗値(例えば、1010
1014Ω・cm、好ましくは1011〜1013Ω・cm)
に調整するためには、導電性無機粉末の種類等により異
なるが、樹脂100重量部に対して、導電性無機粉末を
0.1〜30重量部、より好ましくは1〜20重量部配
合することが望ましい。
【0024】また、樹脂被覆層、特に受像層として機能
する樹脂被覆層には、顔料が添加されても構わない。顔
料としては二酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、タ
ルク、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化珪素等
の粉末、これらの固溶体等も用いることができる。顔料
の粒子径としては0.04〜1μmが通常用いられる。
0.04μm未満であると顔料を樹脂に均一に混合分散
するのが困難であリ好ましくない。また1μmを越える
と組成物の被覆膜表面が粗くなりすぎて電子写真用被転
写材料の画質低下をきたすので好ましくない。顔料の中
で好ましいのは二酸化チタン、硫酸バリウムであり、こ
れらの場合、とくに好ましい平均粒径は0.1〜0.8
μmである。
【0025】二酸化チタンとしては、アナターゼ型、ル
チル型どちらでも良いが、白色度を優先する場合アナタ
ーゼ型二酸化チタンを、また鮮鋭度を優先する場合はル
チル型二酸化チタンが好ましい。具体的商品名としては
チタン工業のKA−10、KA−20等が挙げられる。
二酸化チタンは高級脂肪酸の金属塩、高級脂肪酸エチ
ル、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸等の分散助剤と共に
2本ロール、3本ロール、ニーダー、バンバリーミキサ
ー等の混練機で樹脂中に練り込まれる。樹脂層中には酸
化防止剤を含有させることもでき、含有量としては樹脂
に対し50ppm〜1000ppm添加できる。
【0026】原紙の両面または片面に形成される樹脂の
被覆層の少なくとも一層は、電子写真用被転写材料の受
像層として機能するものである。したがって、樹脂の被
覆層が原紙の両面に形成される場合、樹脂の被覆層の一
方が受像層として機能し、または両面複写用の電子写真
用被転写材料の場合には、被覆層の両面が受像層として
機能する。また、樹脂の被覆層が原紙の片面に形成され
る場合、その樹脂の被覆層が受像層として機能する。し
たがって、上記した顔料等の添加成分は受像層として機
能する樹脂被覆層のみに添加してもよく、両面の樹脂被
覆層に添加してもよい。
【0027】また、受像層の電気抵抗を調整するため
に、受像層として機能する樹脂の被覆層,あるいは受像
層として機能する樹脂の被覆層とその反対面の樹脂の被
覆層の両面に帯電防止剤等の成分を添加してもよい。帯
電防止剤としては、例えば、界面活性剤等が挙げられ
る。界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンイ
ミダゾールスルホン酸塩、ナフタリンスルホン酸塩、カ
ルボン酸スルホンエステル、リン酸エステル、ヘテロ環
アミン類、アンモニウム塩類、ホスホニウム塩類および
ベタイン系両性塩類が挙げられる。
【0028】原紙の両面に樹脂の被覆層が形成される場
合、受像層として機能する樹脂の被覆層の厚みは、好ま
しくは10〜100μm、より好ましくは10〜50μ
mであり、受像層として機能する樹脂の被覆層とは反対
側面の樹脂の被覆層は、好ましくは10〜100μm、
より好ましくは10〜50μmであり、電子写真用被転
写材料のカールを防止する点から両面の被覆層の厚み
は、略同じが望ましい。
【0029】原紙の片面に樹脂の被覆層が形成される場
合、この樹脂の被覆層は受像層として機能する樹脂の被
覆層であり、この樹脂被覆層の厚みは、好ましくは10
〜100μm、より好ましくは10〜50μmである。
本発明において、受像層として機能する樹脂の被覆層中
の顔料の含有量は2重量%〜50重量%、好ましくは5
重量%〜30重量%とするのが好ましい。
【0030】樹脂の被覆層は、導電性無機粉末を含有す
るポリエチレンテレフタレートを主成分とした共重合体
等のポリエステル樹脂組成物を混練機用押出機、加熱練
りロール、バンバリーミキサー、ニーダー等を用いて溶
融混合した後、その混合物を粉砕、あるいはペレット化
する方法、または押出機でブレンドした状態で押出して
原紙上にラミネートする方法等がある。本発明におい
て、樹脂の被覆層の最も好ましい作製方法は、溶融押出
しラミネート方法である。
【0031】本発明の電子写真用被転写材料を用いて画
像を形成する場合、その手段には、特に制約はないが、
上記した電子写真用被転写材料を用いて多色画像形成を
行う方法の好ましい実施の形態を説明する。中間転写体
を用いたカラー形成方法では、複写動作開始信号により
感光体ドラムに1色目(例えば、イエロー)のトナー像
が作像されるとともに、中間転写体も感光体ドラムの周
速と略同速で動き、感光体ドラムと中間転写体が当接す
る1次転写位置へ移動したトナー像は、1次転写用バイ
アストランスファーロールの芯金に印加された転写用バ
イアス電圧の作用により、中間転写体上に静電的に吸着
され、1次転写の1色目の転写が実行される。このと
き、バイアストランスファーロールの表面の高抵抗薄層
の働きにより、2色目のトナー像(例えば、マゼンタ)
が1次転写へと向かう。
【0032】1色目と同様にして感光体ドラム上に形成
された2色目のトナー像は2色目用転写バイアス電圧が
芯金に印加され、2色多重転写像が中間転写体上に形成
される。以後、同様に2色目と同様にして、順次3色目
(例えば、シアン)、4色目(例えば、ブラック)の1
次転写が行われ、中間転写体上に4色のトナーによるフ
ルカラー多重転写像が形成される。
【0033】1次転写が終了した中間転写体上の4色多
重転写像は、2次転写へ移動するのに合わせて電子写真
用被転写材料が2次転写位置に送られるとともに、2次
転写手段のバイアストランスファーロールが中間転写体
に当接する。2次転写部に移動したトナー像と電子写真
用被転写材料は、中間転写体と2次転写用バイアストラ
ンスファーロールの間に挟持され、トナーの帯電極性と
は逆極性の転写用電圧の印加されたバイアストランスフ
ァーロールの作用により、トナー像が電子写真用被転写
材料の受像層上に静電的に吸着され、2次転写が実行さ
れる。2次転写の終了した電子写真用被転写材料は中間
転写体から剥離され、搬送ベルトにより定着装置に送ら
れ、定着が行われる。
【0034】この電子写真方法に使用されるカラートナ
ーは、ポリエステル樹脂からなる結着樹脂、着色剤(染
料、顔料)、荷電制御剤等のトナー形成材料を溶融混練
し、粉砕、分級することにより製造されたものが特に好
ましい。トナー用のポリエステル樹脂としては、モノマ
ーがビスフェノールAエチレンオキサイド付加物/ビス
フェノールAプロピレンオキサイド付加物/テレフタル
酸/グリセリンからなるポリエステル樹脂、ビスフェノ
ールAプロピレンオキサイド付加物/フタル酸からなる
ポリエステル樹脂、ビスフェノールAエチレンオキサイ
ド付加物/ドデシルこはく酸/テレフタル酸からなるポ
リエステル樹脂、ビスフェノールAエチレングリコール
付加物/フマル酸/イソプロピレングリコールからなる
ポリエステル樹脂等が挙げられる。
【0035】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳述する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
尚、実施例中「部」は重量部、「%」は重量%を示す。
【0036】(原紙の作製)木材パルプの混合物(LB
KP/NBSP=2/1)を叩解し、カナディアンフリ
ーネス250ccのパルプスラリーとした。次いでこの
パルプスラリーを水で希釈した後、撹拌しながら、対パ
ルプあたりアニオン性ポリアクリルアミド1.0%(荒
川化学(株)製:ポリストロン195、分子量約110
万)、硫酸アルミニウム1.0%及び、ポリアミドポリ
アミンエピクロルヒドリン0.15%(カイメン55
7:ディックハーキュレス社製商品名)を添加した。更
に、エポキシ化ベヘン酸アミドまたはアルキルケテンダ
イマー0.4%を加えた後、pHが7となるように水酸
化ナトリウム及びカチオン性ポリアクリルアミド0.5
%及び消泡剤0.1%を加えた。上記の如くして作製し
たパルプスラリーを180g/m2 となるように抄造し
た。
【0037】このようにして作製した原紙の表面をオー
ブンにて水分約2%とし、次いで、表面サイズ液として
下記の処方の水溶液をサイズプレスし、液の付着量が原
紙の表面(受像層または受像層として機能する面側)で
20g/m2 となるように付着させた。 ポリビニルアルコール : 4.0% 塩化カルシウム : 4.0% 蛍光増白剤 : 0.5% 消泡剤 : 0.005% 得られたサイズ液付着紙の厚みをマシンカレンダーで各
種調整し、原紙とした。
【0038】実施例1 厚みを125μmに調製した原紙の表面を火炎処理し、
支持体を作製した。この支持体の両面に、ポリエチレン
テレフタレートとポリエチレンナフタレートとの共重合
体(共重合比: ポリエチレンテレフタレート/ポリエチ
レンナフタレート=95/5(重量比), ガラス転移点
( Tg )=75℃,溶融状態となる温度=245℃) から
なるポリエステルを溶融し、Tダイから押し出しラミネ
ートすることにより樹脂の被覆層を形成して電子写真用
被転写材料を作製した。樹脂の被覆層の層厚は両面とも
に25μmである。
【0039】実施例2 厚みを125μmに調製した原紙の表面を火炎処理し、
支持体を作製した。この支持体の両面に、ポリエチレン
テレフタレートとポリエチレンナフタレートとの共重合
体(共重合比: ポリエチレンテレフタレート/ポリエチ
レンナフタレート=70/30(重合比), ガラス転移
点( Tg )=90℃,溶融状態となる温度=170℃)か
らなるポリエステル樹脂を溶融し、Tダイから押し出し
ラミネートすることにより樹脂の被覆層を形成して電子
写真用被転写材料を作製した。樹脂の被覆層の層厚は両
面ともに25μmである。
【0040】実施例3 厚みを125μmに調製した原紙の表面を火炎処理し、
支持体を作製した。この支持体の両面に、ポリエチレン
テレフタレートとポリエチレンナフタレートとの共重合
体(共重合比: ポリエチレンテレフタレート/ポリエチ
レンナフタレート=15/85(重量比),ガラス転移
点( Tg )=113℃,溶融状態となる温度=240℃)
からなる樹脂を溶融し、Tダイから押し出しラミネート
することにより樹脂の被覆層を形成して電子写真用被転
写材料を作製した。樹脂の被覆層の層厚は両面ともに2
5μmである。
【0041】比較例1 厚みを125μmに調製した原紙の表面を火炎処理し、
支持体を作製した。この支持体の両面に、ポリエチレン
テレフタレート(ガラス転移点( Tg )=69℃,溶融状
態となる温度=260℃) からなる樹脂を溶融し、Tダ
イから押し出しラミネートすることにより樹脂の被覆層
を形成して電子写真用被転写材料を作製した。樹脂の被
覆層の層厚は両面ともに25μmである。
【0042】比較例2 厚みを160μmに調製した原紙の表面を火炎処理し、
その片面に、導電性無機粉末(酸化チタン)を2.6%
含有するポリエチレンテレフタレートを、他面には、ポ
リエチレンテレフタレートを塗布することにより、両面
にそれぞれの樹脂の被覆層を形成し、支持体を作製し
た。樹脂層の被覆層の層厚は両面ともに30μmであ
る。支持体の酸化チタン含有ポリエチレンテレフタレー
ト被覆層面上に、エチレングリコール/テレフタール酸
とトリエチレングリコール/テレフタール酸とビスフェ
ノールAのエチレンオキサイド付加物/テレフタール酸
との3元共重合体のポリマー(共重合比:エチレングリ
コールとテレフタール酸/トリエチレングリコールとテ
レフタール酸/ビスフェノールAのエチレンオキサイド
付加物とテレフタール酸=40/50/10,ガラス転
移点( Tg )=25℃,溶融状態となる温度=160℃)
からなる樹脂を押出機にて溶融し、Tダイから押し出し
ラミネートすることにより樹脂の被覆層を形成し、電子
写真用被転写材料を作製した。被覆層樹脂の層厚は7μ
mである。
【0043】比較例3 2軸延伸ポリエチレンテレフタレートを作製した後、層
厚を160μmと調製し、支持体を作成した。この支持
体の片面に比較例2で使用したのと同様の組成からなる
3元共重合体のポリマーを押出機にて溶融し、Tダイか
ら押し出しラミネートすることにより樹脂の被覆層を形
成し、電子写真用被転写材料を作製した。被覆層樹脂の
層厚は7μmである。
【0044】〔評価方法〕 <画質>各々得られた電子写真用被転写材料をカラーレ
ーザビームプリンタ(富士ゼロックス製カラーレーザプ
リンタ:Color Laser Wind 331
0)によってカラー画像を形成した。これらのカラー画
像の画質を目視により評価した。具体的には、2mm幅
の黒線を2mm間隔で表示した場合に黒線の間の色の抜
けが発生したか否かにつき判断し、抜けが全く発生して
いないものを◎、略発生していないものを○、最も多く
発生しているものを×として評価した。 <高温カール>各々得られた電子写真用被転写材料を、
直径10cmの円筒に6cm×12cmのサンプルを長
手方向に巻き付け、温度70℃、相対湿度60%RHの
環境下で3時間保存した。その後、円筒から外して平板
上に載置し、平板とサンプルの裏面との隔たりを測定
し、最大隔たり値を高温カールの評価値とした。
【0045】<剛度>各々得られた電子写真用被転写材
料のテーバー剛度をJIS P 8125に規定する試
験方法に従い、テーバーこわさ試験機によって測定し
た。具体的には、幅38.0mmの試験片の一端をつか
み片持梁を構成させ、一定速度で15度曲げ、50mm
の荷重長になった時の試験片を曲げるのに要する曲げモ
ーメントを評価値とした。
【0046】結果を表1に示す。
【表1】
【0047】表1から分かるように、実施例1乃至3の
ようにガラス転移点(Tg)が71℃以上で120℃以
下であって、且つ溶融状態となる温度が265℃以下の
熱可塑性ポリマーを受像層とする本発明によれば、高温
カールテストによる収縮変形が小さく、又、高温下にお
いて貼り付きも生ずることなく、耐熱性に優れるととも
に、画質に優れた電子写真用被転写材料を提供すること
ができる。また、原紙上にポリエチレン等の被覆層を設
けることなく、直接受像層を設けた場合(実施例1乃至
3)でも、これら被覆層を設けた場合(比較例2)やポ
リエチレンテレフタレートをフィルムベースとして用い
た場合(比較例3)に比べ、剛度が同等又はより優れて
いることから、本発明によれば、腰のある電子写真用被
転写材料を提供することができる。
【0048】これに対し、比較例1乃至3から分かるよ
うに、ガラス転移点(Tg)が71℃未満の熱可塑性ポ
リマーを受像層とした場合には、ある程度の画質は維持
できても、高温カールテストによる収縮変形が大きく、
耐熱性に乏しい。特に、ガラス転移点の低いポリマ−を
使用した比較例2又は3では(Tg=25℃)、高温カ
−ルテスト時に円筒に試料が貼り付き、耐熱性が非常に
乏しいことがわかる。
【0049】
【発明の効果】以上のように本発明は、受像層としてガ
ラス転移点(Tg)が71℃〜120℃であって、26
5℃以下で溶融状態となる熱可塑性ポリマ−の被覆層を
支持体上に設けたことにより、耐熱性に優れ、腰があっ
て、かつ画質に優れる電子写真用被転写材料及び電子写
真方法を提供することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原紙の両面又は片面にガラス転移点が7
    1℃以上120℃以下であって、かつ265℃以下で溶
    融状態となる熱可塑性ポリマーの被覆層を設けたことを
    特徴とする電子写真用被転写材料。
  2. 【請求項2】 前記被覆層が、熱可塑性ポリマーの溶融
    押し出しラミネート法により形成されていることを特徴
    とする請求項1に記載の電子写真用被転写材料。
  3. 【請求項3】 前記被覆層における熱可塑性ポリマーが
    ポリエステルであることを特徴とする請求項1又は請求
    項2に記載の電子写真用被転写材料。
  4. 【請求項4】 前記被覆層におけるポリエステルがポリ
    エチテンテレフタレートとポリエチレンナフタレートと
    の共重合体であることを特徴とする請求項1乃至請求項
    3のいずれかに記載の電子写真用被転写材料。
  5. 【請求項5】 像担持体上に順次形成される各色に対応
    する静電潜像を各色のトナーで順次現像し、該現像剤層
    を中間転写体に静電的に順次重ねて一次転写し、前記中
    間転写体上に多重転写されたカラートナー像をトナーの
    帯電極性とは逆極性の転写用電圧が印加されたバイアス
    トランスファーロールにより請求項1乃至請求項4に記
    載の電子写真用被転写材料に2次転写することを特徴と
    する電子写真方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6841227B2 (en) 2002-03-18 2005-01-11 Fuji Photo Film Co., Ltd. Image-receiving sheet for electrophotography

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