JP2000097320A - 自動変速機 - Google Patents
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Abstract
を考慮することなく、パワーオン及びパワーオフを正確
に判定することである。 【解決手段】ダウンシフトにおいて、解放側の油圧を低
下させた時に、変速比rが、変速前の変速比R3 より大
きい第1の判定値Rup以上になった場合、パワーオンの
変速制御を開始する。逆に、変速比rが、変速前の変速
比より小さい第2の判定値Rdown以下になった場合、パ
ワーオフの変速制御を開始する。
Description
り、特に、ダウンシフト時に、パワーオン状態またはパ
ワーオフ状態を正確に判定する技術に関する。
めに、ワンウエイクラッチを極力利用せずに変速を行う
技術が検討されている。このような変速は、クラッチ・
ツウ・クラッチ(clutch to clutch)変速と呼ばれてい
る。クラッチ・ツウ・クラッチ変速とは、変速における
前段側(解放側)のクラッチまたはブレーキ(以下、こ
れらを係合要素という)を解放すると同時に、後段側
(係合側)の係合要素を係合していく変速をいう。一般
に、クラッチ・ツウ・クラッチ変速においては、エンジ
ンがパワーオン状態にある場合とパワーオフ状態にある
場合とで異なる係合制御が行われる。ここで、パワーオ
ンとは、係合側の係合要素の油圧を必要圧(係合要素の
係合状態を維持するのに最低限必要な値)以下に低下さ
せた場合に、エンジンが吹き上がる状態をいう。一方、
パワーオフとは、係合側の油圧を必要圧以下に低下させ
ても、このような吹上がりが生じない状態をいう。エン
ジン状態に応じて異なる係合制御が実行されるため、パ
ワーオン/パワーオフを正確に判定することが重要とな
る。
オフの判定は、スロットル開度のようなエンジン負荷情
報とエンジン回転速度とに基づき行われている。すなわ
ち、エンジン回転速度が一定である場合、エンジン負荷
が大きければパワーオン状態であると判断し、この負荷
が小さければパワーオフ状態であると判断している。例
えば、特開平8−312771号公報には、スロットル
開度が車速ごとに定められた基準値を超えているか否か
により、パワーオン/パワーオフを判定する技術が開示
されている。また、特開平8−247271号公報に
は、スロットル開度、エンジン回転数、及び変速機の出
力回転数に基づいて、このような判定を行う技術が開示
されている。これらの技術は、いずれもエンジンの負荷
情報を判定基準として、パワーオン/パワーオフを判定
するものである。
トル開度等のエンジンの負荷情報に基づきパワーオン/
パワーオフを判定する従来の技術では、判定結果に誤り
が生じる可能性がある。なぜなら、エンジンの負荷情報
は変速機の状態を直接的示すパラメータではないからで
ある。例えば、同じスロットル開度であっても、走行時
の大気圧や温度によってエンジン出力が変化する。従っ
て、同じスロットル開度であっても、ある走行状況では
パワーオン状態になるが、別の走行状況ではパワーオフ
状態になることもあり得る。その結果、従来の技術で
は、本来、パワーオフの変速制御を行うべきケースで、
誤ってパワーオンと判定してしまうような事態が生じ得
る。このような誤判定が生じた場合、最適ではない変速
制御が実行されるためシフトクオリティの低下を招いて
しまうことになる。
では、エンジンの負荷情報を取得するためのセンサが必
要になると共に、セッティングすべき事項が多くなって
処理が複雑化するおそれがある。
において、パワーオン及びパワーオフを正確に判定する
ことにより、シフトクオリティの低下を抑制することで
ある。
度等のエンジンパラメータを考慮することなく、自動変
速機に関するパラメータに基づいて、パワーオン/パワ
ーオフを判定することである。
めに、本発明の第1の形態は、自動変速機において、駆
動機関からの駆動力を受ける入力軸と、車輪に駆動力を
伝達する出力軸と、入力軸と出力軸との間の動力伝達特
性を設定する複数の係合要素と、入力軸の回転数及び出
力軸の回転数から算出される変速比を検出する検出手段
と、係合要素の解放及び係合を制御する制御手段とを有
し、この制御手段は、ダウンシフトにおいて、解放側の
係合要素の油圧を低下させた時に、変速比が、変速前の
変速比より大きい第1の判定値以上になった場合、パワ
ーオンの変速制御を開始すると共に、変速比が、変速前
の変速比より小さい第2の判定値以下になった場合、パ
ワーオフの変速制御を開始する自動変速機を提供する。
において、駆動機関からの駆動力を受ける入力軸と、車
輪に駆動力を伝達する出力軸と、入力軸と出力軸との間
の動力伝達特性を設定する複数の係合要素と、入力軸の
回転数及び出力軸の回転数から算出される変速比を検出
する検出手段と、係合要素の解放及び係合を制御する制
御手段とを有し、この制御手段は、ダウンシフトにおい
て、解放側の係合要素の油圧を低下させた時に、設定さ
れた判定時間内において、変速比が、変速前の変速比よ
り大きい第1の判定値以上にならず、かつ、変速前の変
速比より小さい第2の判定値以下にもならなかった場
合、パワーオフの変速制御を開始する自動変速機を提供
する。
機において、駆動機関からの駆動力を受ける入力軸と、
車輪に駆動力を伝達する出力軸と、入力軸と出力軸との
間の動力伝達特性を設定する複数の係合要素と、入力軸
の回転数及び出力軸の回転数から算出される変速比を検
出する検出手段と、係合要素の解放及び係合を制御する
制御手段とを有し、この制御手段は、ダウンシフトにお
いて、パワーオンの変速制御の実行中に、変速比が、変
速制御の経過時間ごとの変速比の目標値である目標変速
比より小さい第3の判定値以下になった場合、パワーオ
フの変速制御に移行する自動変速機を提供する。
制御はイナーシャ相制御であってもよい。この場合、パ
ワーオンのイナーシャ相制御は、解放側の係合要素を解
放していくことを主体とした制御であり、パワーオフの
イナーシャ相制御は、係合側の係合要素を係合していく
ことを主体とた制御であってもよい。
することにより判断することができる。従って、パワー
オン/パワーオフを、エンジンの負荷情報を参照するこ
となく変速比の状態に基づき判定することができる。
(AT)における概略的構造を示す図である。エンジン
のクランクシャフト9からの駆動力は、トルクコンバー
タ10を介して、この変速機のタービンシャフト11に
伝達される。変速機の入力軸であるタービンシャフト1
1は、リアプラネタリ2のサンギアに連結されている。
一方、変速機の出力軸であるリダクションドライブシャ
フト12は、フロントプラネタリ1のリングギア及びリ
アプラネタリ2のプラネタリキャリアに連結されてい
る。2つのプラネタリギア1、2における各メンバ(サ
ンギア、プラネタリキャリア、リングギア)は、図示し
たように、3つの多板クラッチ(リバースクラッチ3、
ハイクラッチ5、ロークラッチ6)、2つの多板ブレー
キ(2&4ブレーキ4、ロー&リバースブレーキ7)、
ローワンウェイクラッチ8に連結されている。これらの
係合要素(クラッチ、ブレーキ)は、変速段に応じて選
択的に係合又は解放される。これにより、この変速機は
前進4段、後進1段の変速を行うことができる。
係合要素の係合状態との関係を示した表である。この表
において、○印は、該当する係合要素が係合しているこ
とを表し、ブランクは解放していることを表している。
また、◎印は、該当する駆動時のみ係合していることを
表している。この変速機では、1速−2速間変速を除
き、クラッチ・ツウ・クラッチ(Clutch to Clutch)変
速が行われる。クラッチ・ツウ・クラッチ変速とは、前
段係合要素を解放すると同時に、後段係合要素を係合し
ていく変速である。一方、ローワンウェイクラッチ8が
作用する1速−2速間の変速では、2&4ブレーキ4の
係合制御だけで変速が達成される。
示した説明図である。この制御機構は、主として、エン
ジン21、変速機構22、油圧制御機構23、電子制御
ユニット(ECU)24で構成されている。エンジン2
1により発生したトルクは、トルクコンバータ10、タ
ービンシャフト11、及び変速機構22を介してリダク
ションドライブシャフト12に伝達される。このシャフ
ト12のトルクは、ドライブピニオンシャフト15を介
して、デファレンシャルギア16に伝達され、前輪を駆
動する。
1のスロットル開度θを検出するためのセンサである。
エンジン回転数センサS2は、クランクシャフト9の回
転数、すなわちエンジン回転数ωE を検出するセンサで
ある。また、タービン回転数センサS3は、タービンシ
ャフト11の回転数ω1 を検出するセンサである。アウ
トプット回転数センサS4は、リダクションドライブシ
ャフト12(本実施例における出力軸)の回転数ω5 を
検出するセンサである。これらの回転数を検出するセン
サは、例えば電磁ピックアップを用いてもよい。
は、オイルパン37から吸入した制御油を吐出する。レ
ギュレータバルブ38により所定の油圧に調整された制
御油は、5つのリニアソレノイドバルブ31、32、3
3、34、35に供給される。ここで、リニアソレノイ
ドバルブは係合要素ごとに設けられている。それぞれの
リニアソレノイドバルブは、油圧制御回路51からの電
流値に応じて、それに対応した係合要素を直接的かつリ
ニア(電流値に応じて連続した制御量を生じる)に係合
制御する。係合要素ごとにソレノイドバルブを設け、各
係合要素の係合制御を、対応したバルブにより直接的に
行う方式は、一般にダイレクトATと呼ばれている。
示す断面図である。制御電流に応じて電磁石により発生
された磁界が、スプール弁を移動させ、これにより供給
ポートと出力ポートが連通される。リニアソレノイドバ
ルブを用いたダイレクトAT方式では、制御電流に応じ
てリニアに油圧を調整できる。また、デューティソレノ
イドバルブで必要とされるアキュムレータを用いる必要
がない。従って、リニアソレノイドバルブを用いたダイ
レクトAT方式は、インターロックや突き上げ感を生じ
させないような精度の高い油圧制御を、リニアソレノイ
ドバルブへ供給する電流制御により行うことができる。
本実施例では、このリニアソレノイドバルブとして、電
流が0の時に最大コントロール圧を供給するノーマリー
・ハイ(Normally-High )のバルブを用いている。図5
は、変速段及び各リニアソレノイドバルブの開閉状態の
関係を示した表である。
ーティソレノイドバルブと切り換え弁とを組み合わせた
コンベンショナルな油圧回路を用いることも可能であ
る。但し、油圧の正確な制御が必要な本実施例では、ダ
イレクトATを利用するのが好ましいであろう。
RAM43、入力回路44、及び出力回路45で構成さ
れている。ROM42中には、目標タービン回転数ωr
を算出するための基準となる目標パターンに関するデー
タが記憶されている。センサS1、S2、S3、S4か
ら出力された信号は、入力回路44に入力される。CP
U41はこれらのセンサからの情報に応じて、係合要素
の油圧を制御するための様々な演算を行う。演算結果と
しての制御情報は、出力回路45を介して油圧制御回路
51に出力される。油圧制御回路51は、出力回路45
からの制御信号に基づき、各リニアソレノイドバルブを
動作させる電流値を求め、これを各々のリニアソレノイ
ドバルブに供給する。
フ判定)以下、ダウンシフト時のパワーオン/パワーオ
フ判定について、3速から2速への変速を例に説明す
る。但し、これは一例であり、本発明は他の変速におい
ても適用することは当然可能である。図6は、3速から
2速への変速時における変速比に関するタイミングチャ
ートである。一方、図7は、ダウンシフト時におけるパ
ワーオン/パワーオフ判定のフローチャートである。
があったか否かが判断される(ステップ10)。この変
速指令があるまで、ステップ11以降は実行されない。
一方、ダウンシフト指令があった場合、変速指令の開始
時からの経過時間をカウントするために、カウンタがカ
ウンタ値CTのインクリメントを開始する。それと共
に、図6のフェイズ1の変速制御(油圧制御)が実行さ
れる。このフェイズでは、2&4ブレーキ4の油圧PD
を最低圧に維持した状態で、現在係合状態にあるハイク
ラッチ5の油圧PH を低下させていく。
比rが第1の判定値Rup以上になったか否かが判断され
る。ここで、変速比rは、タービン回転数センサS3に
より検出されたタービン回転数ω1 を、アウトプット回
転数センサS4により検出されたアウトプット回転数ω
5 で割った値であり、CPU41により所定の間隔で算
出される。また、第1の判定値Rupは、3速の変速比R
3 より大きな値に設定されている。この判定値Rupは、
パワーオンの変速制御と判定するスレッショルド値とし
ての役割を有している。一例として、第1の判定値Rup
として変速前の変速比R3 より2%大きな値を設定して
いる。カウンタ値CTが0に近い値、すなわち、変速指
令によりダウンシフトが開始された直後において、変速
比rは3速の変速比R3 と同期している。従って、変速
比rは第1の判定値Rupより小さいため、ステップ12
へと進む。
値Rdown以下になったか否かが判断される。第2の判定
値Rdowmは、3速の変速比R3 より小さな値に設定され
ている。この判定値Rdownは、パワーオフの変速制御と
判定するスレッショルド値であるから、適切な値に設定
しておく必要がある。一例として、第2の判定値Rdown
として変速前の変速比R3 より2%小さな値を設定して
いる。変速の開始直後において、変速比rは、3速の変
速比R3 と同期しており、第2の判定値Rdownより大き
いため、ステップ13へと進む。
間が、予め設定された判定時間Tlimit より短いか否か
が判断される。この判定時間Tlimit 内にパワーオン/
パワーオフが決定されない場合、パワーオフと判定され
る。この判定時間Tlimit は、変速比rに基づく判定
(ステップ11及びステップ12)を行う制限時間を与
えるものであるから、適切な時間に設定しておく必要が
ある。このステップは、具体的には、カウンタ値CTを
判定時間Tlimit と比較することにより行われる。変速
の開始直後では、カウンタ値CTは設定時間Tlimit よ
り小さいため、ステップ11に戻る。解放側のハイクラ
ッチ5が完全な係合状態にある限り、変速比rは変速比
R3 と一致し続ける。従って、この状態ではステップ1
1からステップ13までの一連のステップが繰り返し実
行される。
チ5の油圧PH が低下していくと、やがてハイクラッチ
5に滑りが生じる。その結果、変速比rが変化し始め
る。具体的には、エンジンがパワーオンの状態にあった
場合、変速比rは上昇し始める。そして、変速比rが第
1の判定値Rup以上になったなら、ステップ11からス
テップ14へ進み、変速モードフラグFがONに設定さ
れる。ここで、変速モードフラグFの以下のような3つ
のステイタスをとり得る。 ステイタス 変 速 制 御 O N パワーオンの変速制御 OFF パワーオフの変速制御 RESET イナーシャ相制御でない場合 従って、ステップ14により変速モードフラグFがON
に設定された時点で、フェイズ1を終了し、フェイズ2
(この場合はパワーオンの変速制御)が開始される。パ
ワーオンの変速制御は、フラグFがONの状態をとり続
ける限り継続的に実行される。一方、エンジンがパワー
オフの状態にあった場合には、変速比rは下降し始め
る。そして、変速比rが第2の判定値Rdown以下になっ
たなら、ステップ12からステップ15へ進み、変速モ
ードフラグFがOFFに設定される。この場合、ステッ
プ15により変速モードフラグFがOFFに設定された
時点で、フェイズ1を終了し、フェイズ2(この場合は
パワーオフの変速制御)が開始される。パワーオフの変
速制御は、フラグFがOFFの状態をとり続ける限り継
続的に実行される。
おいて、第1の判定値Rup以上にも第1の判定値Rdown
以下にもならなかった場合、ステップ13により、変速
モードフラグFはOFFに設定される(ステップ1
5)。これにより、フェイス2においてパワーオフの変
速制御が開始される。
ナーシャ相制御と呼ばれる制御が該当する。この制御に
おいて、変速比rを変速前の変速比R3 から変速後の変
速比R2 に向けて経時的に変化させていく。変速比rを
このように変化させる油圧制御には様々なものがある
が、いずれの油圧制御においても、基本的にはパワーオ
フの場合とパワーオンの場合とでは異なった油圧制御が
行われる。本実施例におけるフェイズ2の変速制御は、
イナーシャ相制御における変速比rの経時的な変化パタ
ーンを規定した目標変速比R(T)を用いて、変速比r
を変化させている。すなわち、図6に示したように、変
速前の変速比R3 と変速後の変速比R2 とを結ぶような
変化パターン(すなわち目標変速比R(T))を予め設
定しておく。そして、ある時刻t1 における実際の変速
比rが、その時刻における目標変速比R(t1 )と一致
するように、係合要素の油圧を制御する。
ャ相制御(フラグF=ON)は、解放側の油圧制御を主
体として行われる。エンジンのパワーオン状態におい
て、エンジンの吹き上がろうとする傾向にある。これ
は、タービン回転数ω1 が上昇しようとする傾向、換言
すると、変速比rが上昇しようとする傾向にあるという
ことである。このエンジンの吹上がりにより変速比rが
上昇しようとする傾向を解放側であるハイクラッチ5で
抑えながら、徐々にハイクラッチ5の油圧PH を低下さ
せていく。つまり、エンジンの吹上がりを利用して変速
比rを上昇させていく。この際、変速比rが目標変速比
R(T)の変化パターンに追従して上昇するように、解
放側の油圧PH を適切に減少させることが重要である。
一方、係合側である2&4ブレーキ4の油圧PD は、イ
ナーシャ相制御の開始に伴い所定のパターンで上昇させ
ていく。この際、油圧PD は、変速比rが変速後の変速
比R2と同期するであろう時間(設定値)に、2&4ブ
レーキ4が係合するような変化パターンで上昇させる。
御(フラグF=OFF)は、パワーオンの場合と異な
り、係合側の油圧制御を主体として行われる。エンジン
のパワーオフ状態において、エンジンの回転数はニュー
トラル回転数に落ち込もうとする傾向にある。これは、
タービン回転数ω1 が下降しようとする傾向、換言する
と、変速比rが下降しようとする傾向にあるということ
である。このエンジン回転数の落ち込みにより変速比r
が減少しようとする傾向を、係合側である2&4ブレー
キ4により高回転側に引っ張ることにより、変速比rを
上昇させていく。この際、2&4ブレーキ4の油圧PD
は、変速比r目標変速比R(T)の変化パターンに追従
して上昇するように、係合側の油圧PD を適切に上昇さ
せることが重要である。一方、解放側であるハイクラッ
チ5の油圧PH は、この制御の間、最低圧に設定され
る。
おける変速制御は一例にすぎず、このほかにも様々な油
圧制御方法がある。本発明はパワーオン/パワーオフの
判定に特徴があるため、ここに示した制御方法以外のも
のについても本発明を適用することは可能である点に留
意されたい。
変速モードフラグFが設定された後、ステップ16にお
いて、変速比rが変速後の変速比(2速の変速比R2 )
と同期したか否かが判断される。同期していない場合
は、ステップ17へ進む。ここでは、変速比rが制限値
Rlimit 以下になったか否かが判断される。制限値Rli
mit は、変速モードフラグの変更する基準となるもので
あり、一例として、目標変速比R(T)からこの変速比
R(T)の20%を引いた値を設定している。目標変速
比R(T)は経時的に変化するため、制限値Rlimit も
フェイズ2の経過時間に伴い変化する。
スは、例えば、フェイズ2の変速制御の過程で、エンジ
ンの状態がパワーオンからパワーオフへと変化した場合
である。上述したように、パワーオンの変速制御は、エ
ンジンの吹上がり傾向を利用して変速比rを上昇させて
いる。この制御の途中でパワーオフへと変化した場合、
変速比rを上昇させる作用がなくなるため、変速比rは
目標変速比R(T)に追従しなくなる。従って、このよ
うなケースが生じた場合はパワーオフの変速制御に切り
替える必要が生じる。そこで、ステップ17において変
速比rが制限値Rlimit 以下になったと判断された場
合、ステップ15によりフラグFをOFFに設定する。
これにより、パワーオンの変速制御からパワーオフの変
速制御へ切り替えることができる。
はパワーオフの変速制御を行い、変速比rを上昇させて
いくと、やがて変速比rは、この変速により到達すべき
変速比である変速後の変速比R2 と同期する。このよう
な同期が生じると、ステップ16における判断からステ
ップ18へと進む。これにより、変速モードフラグFは
RESETに設定され、フェイズ2の変速制御が終了す
る。フェイズ2の変速制御に続き、フェイズ3の変速制
御が実行される。このフェイズでは、係合側である2&
4ブレーキ4の油圧PD を最高圧まで上昇させる。これ
により、ダウンシフトにおける一連の変速手順が終了す
る。
ト時に、変速の過程においてモニタリングされている変
速比に基づいて、パワーオン/パワーオフの判定を行っ
ている。すなわち、エンジンの負荷情報を考慮すること
なく、変速機の状態を直接的に示すパラメータによりこ
の判定を行っている。これにより、パワーオン/パワー
オフの判定の正確性を向上させることができる。その結
果、誤判定による適切でない変速制御の実行を防ぐこと
ができ、シフトクオリティの低下を抑制することが可能
となる。また、このような判定を比較的簡単な演算で行
うことができるという効果もある。
構造を示す図
た表
態の関係を示した表
るタイミングチャート
フ判定のフローチャート
バースクラッチ、4 2&4ブレーキ、5 ハイクラッ
チ、6 ロークラッチ、7 ロー&リバースブレーキ、
8 ローワンウェイクラッチ、9 クランクシャフト、
10 トルクコンバータ、11 タービンシャフト、1
2 リダクションドライブシャフト、15 ドライブピ
ニオンシャフト、16 デファレンシャルギア、21
エンジン、22 変速機構、23 油圧制御機構、24
ECU、31、32、33、34、35 リニアソレ
ノイドバルブ、36 オイルポンプ、37 オイルパ
ン、38 レギュレータバルブ、41 CPU、42
ROM、43 RAM、44 入力回路、45 出力回
路、51 油圧制御回路、S1 スロットル開度セン
サ、S2 エンジン回転数センサ、S3 タービン回転
数センサ、SS4 アウトプット回転数センサ
Claims (5)
- 【請求項1】自動変速機において、 駆動機関からの駆動力を受ける入力軸と、 車輪に駆動力を伝達する出力軸と、 前記入力軸と前記出力軸との間の動力伝達特性を設定す
る複数の係合要素と、 前記入力軸の回転数及び前記出力軸の回転数から算出さ
れる変速比を検出する検出手段と、 前記係合要素の解放及び係合を制御する制御手段とを有
し、 前記制御手段は、ダウンシフトにおいて、解放側の前記
係合要素の油圧を低下させた時に、前記変速比が、変速
前の変速比より大きい第1の判定値以上になった場合、
パワーオンの変速制御を開始すると共に、前記変速比
が、前記変速前の変速比より小さい第2の判定値以下に
なった場合、パワーオフの変速制御を開始することを特
徴とする自動変速機。 - 【請求項2】自動変速機において、 駆動機関からの駆動力を受ける入力軸と、 車輪に駆動力を伝達する出力軸と、 前記入力軸と前記出力軸との間の動力伝達特性を設定す
る複数の係合要素と、 前記入力軸の回転数及び前記出力軸の回転数から算出さ
れる変速比を検出する検出手段と、 前記係合要素の解放及び係合を制御する制御手段とを有
し、 前記制御手段は、ダウンシフトにおいて、解放側の前記
係合要素の油圧を低下させた時に、設定された判定時間
内において、前記変速比が、変速前の変速比より大きい
第1の判定値以上にならず、かつ、変速前の変速比より
小さい第2の判定値以下にもならなかった場合、パワー
オフの変速制御を開始することを特徴とする自動変速
機。 - 【請求項3】前記制御手段は、パワーオンの変速制御の
実行中において、前記変速比が、前記変速制御の経過時
間ごとの前記変速比の目標値である目標変速比より小さ
い第3の判定値以下になった場合、パワーオフの変速制
御に移行することを特徴とする請求項1または2に記載
された自動変速機。 - 【請求項4】前記変速制御は、イナーシャ相制御である
ことを特徴とする請求項1または2に記載された自動変
速機。 - 【請求項5】前記パワーオンの前記イナーシャ相制御
は、解放側の前記係合要素を解放していくことを主体と
した制御であり、前記パワーオフの前記イナーシャ相制
御は、係合側の前記係合要素を係合していくことを主体
とた制御であることを特徴とする請求項4に記載された
自動変速機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28722898A JP2000097320A (ja) | 1998-09-24 | 1998-09-24 | 自動変速機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28722898A JP2000097320A (ja) | 1998-09-24 | 1998-09-24 | 自動変速機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000097320A true JP2000097320A (ja) | 2000-04-04 |
Family
ID=17714706
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28722898A Pending JP2000097320A (ja) | 1998-09-24 | 1998-09-24 | 自動変速機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000097320A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002089698A (ja) * | 2000-09-19 | 2002-03-27 | Unisia Jecs Corp | 自動変速機の変速制御装置 |
JP2002161974A (ja) * | 2000-11-24 | 2002-06-07 | Unisia Jecs Corp | 自動変速機の変速制御装置 |
-
1998
- 1998-09-24 JP JP28722898A patent/JP2000097320A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2002089698A (ja) * | 2000-09-19 | 2002-03-27 | Unisia Jecs Corp | 自動変速機の変速制御装置 |
JP2002161974A (ja) * | 2000-11-24 | 2002-06-07 | Unisia Jecs Corp | 自動変速機の変速制御装置 |
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