JP2000017231A - 導電性コーティング材料 - Google Patents
導電性コーティング材料Info
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- JP2000017231A JP2000017231A JP10202743A JP20274398A JP2000017231A JP 2000017231 A JP2000017231 A JP 2000017231A JP 10202743 A JP10202743 A JP 10202743A JP 20274398 A JP20274398 A JP 20274398A JP 2000017231 A JP2000017231 A JP 2000017231A
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Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 (A)硬化主成分としてオルガノポリシ
ロキサンの分散相と、少なくとも20重量%の連続相と
なる水とを含有し、乾燥させることにより硬化してエラ
ストマー又はレジン状生成物を与える水中油型エマルジ
ョンと、(B)導電性微粒子を水に分散させた導電性微
粒子水分散液との混合物からなり、水を除去することに
よって導電性のエラストマー又はレジン状生成物を与え
ることを特徴とする導電性コーティング材料。 【効果】 本発明の導電性コーティング材料は、シリコ
ーンエマルジョンと導電性微粒子の水分散液を混合する
ことにより、容易に導電性シリコーンコーティング材料
を調製することができ、この導電性コーティング材料は
抵抗値を簡単に調整することができると共に、目的とす
る抵抗値を細かい抵抗値幅で再現性よくコーティングで
きる。特に、表面抵抗率の安定し難い1×102〜1×
1014Ω/Sqの半導電域での使用に有用である。
ロキサンの分散相と、少なくとも20重量%の連続相と
なる水とを含有し、乾燥させることにより硬化してエラ
ストマー又はレジン状生成物を与える水中油型エマルジ
ョンと、(B)導電性微粒子を水に分散させた導電性微
粒子水分散液との混合物からなり、水を除去することに
よって導電性のエラストマー又はレジン状生成物を与え
ることを特徴とする導電性コーティング材料。 【効果】 本発明の導電性コーティング材料は、シリコ
ーンエマルジョンと導電性微粒子の水分散液を混合する
ことにより、容易に導電性シリコーンコーティング材料
を調製することができ、この導電性コーティング材料は
抵抗値を簡単に調整することができると共に、目的とす
る抵抗値を細かい抵抗値幅で再現性よくコーティングで
きる。特に、表面抵抗率の安定し難い1×102〜1×
1014Ω/Sqの半導電域での使用に有用である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気部品接点材
料、工業用シート、電磁シールド用途、静電部材や事務
機ロールのコーティング用材料などとして、導電性〜半
導電性が求められる幅広い表面コート用途に有効な導電
性コーティング材料に関する。
料、工業用シート、電磁シールド用途、静電部材や事務
機ロールのコーティング用材料などとして、導電性〜半
導電性が求められる幅広い表面コート用途に有効な導電
性コーティング材料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】各種材
料の表面改質の方法の一つにコーティングがある。コー
ティングは、基材と異なる材料を表面にのせることによ
る新たな機能の発現、あるいは基材表面と異なる導電性
の付与などを目的として行うことが多い。
料の表面改質の方法の一つにコーティングがある。コー
ティングは、基材と異なる材料を表面にのせることによ
る新たな機能の発現、あるいは基材表面と異なる導電性
の付与などを目的として行うことが多い。
【0003】コーティングを必要とする材料の一つに導
電性ロールが挙げられる。特に事務機材料の一つである
半導電ロールは、使用される目的により様々な抵抗値が
設定される。例えばトナー転写用ロールは、1×106
〜1×109Ω(Ω/Sq、以下同様)、現像ロールな
どは1×104〜1×106Ωなどであり、この場合、そ
の抵抗値のばらつきはロール1本内で半桁以内と非常に
狭い抵抗値の設定が必要となるため、ロールの表面にコ
ートを施す場合には、表面抵抗を自由に、また狭い範囲
でコントロールする必要がある。
電性ロールが挙げられる。特に事務機材料の一つである
半導電ロールは、使用される目的により様々な抵抗値が
設定される。例えばトナー転写用ロールは、1×106
〜1×109Ω(Ω/Sq、以下同様)、現像ロールな
どは1×104〜1×106Ωなどであり、この場合、そ
の抵抗値のばらつきはロール1本内で半桁以内と非常に
狭い抵抗値の設定が必要となるため、ロールの表面にコ
ートを施す場合には、表面抵抗を自由に、また狭い範囲
でコントロールする必要がある。
【0004】導電性の付与を目的としたコーティング材
料としては、硬化前の状態が液状シリコーンであり、導
電性材料を混合させて導電性を付与したもの、また米国
特許第3706695号に代表されるエマルジョンにカ
ーボンを添加して導電性ラテックスを得るタイプのもの
が挙げられる。
料としては、硬化前の状態が液状シリコーンであり、導
電性材料を混合させて導電性を付与したもの、また米国
特許第3706695号に代表されるエマルジョンにカ
ーボンを添加して導電性ラテックスを得るタイプのもの
が挙げられる。
【0005】しかし、これらの技術では、導電性物質を
硬化成分に「混ぜ込み、分散させる」必要があるため、
導電性成分の分散度を制御することは困難である。特に
カーボンブラックはストラクチャ(導電性を発現させる
因子の一つ)の破壊を招き、導電性物質の分散性を制御
するのは困難で、抵抗値を再現性よく細かい範囲でコン
トロールすることは非常に難しく、更にホモジナイザー
等の強撹拌を行うとシリコーンエマルジョンが破壊され
てしまい、水−油分離を起こしてしまう等の問題があっ
た。また従来、1×103〜1×1012Ω程度の中抵抗
領域の抵抗値を発現した安定性に優れるコーティング材
料は存在しなかった。
硬化成分に「混ぜ込み、分散させる」必要があるため、
導電性成分の分散度を制御することは困難である。特に
カーボンブラックはストラクチャ(導電性を発現させる
因子の一つ)の破壊を招き、導電性物質の分散性を制御
するのは困難で、抵抗値を再現性よく細かい範囲でコン
トロールすることは非常に難しく、更にホモジナイザー
等の強撹拌を行うとシリコーンエマルジョンが破壊され
てしまい、水−油分離を起こしてしまう等の問題があっ
た。また従来、1×103〜1×1012Ω程度の中抵抗
領域の抵抗値を発現した安定性に優れるコーティング材
料は存在しなかった。
【0006】一方、導電性シリコーンをトルエン等の溶
剤に溶かしコーティング剤とした溶剤型コーティング
剤、あるいは低粘度シリコーンに直接導電性物質を混合
した無溶剤型コーティング剤などの導電性シリコーンコ
ート材料は、コーティング液を調製する際に溶解又は分
散等の工程が必須となるために、コーティング膜の導電
性が安定しなかったり、カーボン等の導電性物質の添加
による増粘が抵抗値のばらつきを引き起こす場合があ
り、上記と同様に中抵抗領域の抵抗値の再現、安定性を
求めることができなかった。
剤に溶かしコーティング剤とした溶剤型コーティング
剤、あるいは低粘度シリコーンに直接導電性物質を混合
した無溶剤型コーティング剤などの導電性シリコーンコ
ート材料は、コーティング液を調製する際に溶解又は分
散等の工程が必須となるために、コーティング膜の導電
性が安定しなかったり、カーボン等の導電性物質の添加
による増粘が抵抗値のばらつきを引き起こす場合があ
り、上記と同様に中抵抗領域の抵抗値の再現、安定性を
求めることができなかった。
【0007】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
調製が容易であり、表面抵抗率のばらつきの少ない導電
性のエラストマー又はレジン状生成物を与える導電性コ
ーティング材料を提供することを目的とする。
調製が容易であり、表面抵抗率のばらつきの少ない導電
性のエラストマー又はレジン状生成物を与える導電性コ
ーティング材料を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結
果、導電性微粒子を予め水に十分に分散させた導電性微
粒子水分散液と、オルガノポリシロキサンの分散相と水
の連続相とのエマルジョン(乾燥させると硬化してフィ
ルム状になり、エラストマー又はレジン状生成物を与え
る水性の水中油型(O/W型)エマルジョン)とを混合
し、これを基材に塗布し、乾燥させた場合、安定した抵
抗値と再現性を発現するエラストマー又はレジン状導電
性生成物を与えることを見出した。
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結
果、導電性微粒子を予め水に十分に分散させた導電性微
粒子水分散液と、オルガノポリシロキサンの分散相と水
の連続相とのエマルジョン(乾燥させると硬化してフィ
ルム状になり、エラストマー又はレジン状生成物を与え
る水性の水中油型(O/W型)エマルジョン)とを混合
し、これを基材に塗布し、乾燥させた場合、安定した抵
抗値と再現性を発現するエラストマー又はレジン状導電
性生成物を与えることを見出した。
【0009】即ち、上記O/W型エマルジョンと導電性
微粒子水分散液とは、混合する材料同士が同じ水分散系
であるため導電性物質の分散性が変化しにくく、また非
常に混合しやすいため安定した抵抗値を示し、導電性の
コントロールは導電性水溶液を硬化成分のエマルジョン
に対して増減することによって、通常は1×1014Ω/
Sq以下、好ましくは表面抵抗率の安定の難しい1×1
02〜1×1014Ω/Sq、特に1×103〜1×1012
Ω/Sqの範囲で簡単に調整することができ、目的とす
る抵抗値を細かい抵抗値幅で再現性よくコーティングで
きることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
微粒子水分散液とは、混合する材料同士が同じ水分散系
であるため導電性物質の分散性が変化しにくく、また非
常に混合しやすいため安定した抵抗値を示し、導電性の
コントロールは導電性水溶液を硬化成分のエマルジョン
に対して増減することによって、通常は1×1014Ω/
Sq以下、好ましくは表面抵抗率の安定の難しい1×1
02〜1×1014Ω/Sq、特に1×103〜1×1012
Ω/Sqの範囲で簡単に調整することができ、目的とす
る抵抗値を細かい抵抗値幅で再現性よくコーティングで
きることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
【0010】従って、本発明は、(A)硬化主成分とし
てオルガノポリシロキサンの分散相と、少なくとも20
重量%の連続相となる水とを含有し、乾燥させることに
より硬化してエラストマー又はレジン状生成物を与える
水中油型エマルジョンと、(B)導電性微粒子を水に分
散させた導電性微粒子水分散液との混合物からなり、水
を除去することによって導電性のエラストマー又はレジ
ン状生成物を与えることを特徴とする導電性コーティン
グ材料を提供する。
てオルガノポリシロキサンの分散相と、少なくとも20
重量%の連続相となる水とを含有し、乾燥させることに
より硬化してエラストマー又はレジン状生成物を与える
水中油型エマルジョンと、(B)導電性微粒子を水に分
散させた導電性微粒子水分散液との混合物からなり、水
を除去することによって導電性のエラストマー又はレジ
ン状生成物を与えることを特徴とする導電性コーティン
グ材料を提供する。
【0011】以下、本発明につき更に詳述すると、本発
明に係る第1必須成分〔(A)成分〕のシリコーン系O
/W型エマルジョンは、水を除去する時にエラストマー
又はレジン状生成物を与える組成であればよく、従来公
知のシリコーンエマルジョンの中から選択することがで
き、水が飛散すればそのまま硬化する1液タイプでも、
官能基をもったシリコーンを乳化し使用時に触媒エマル
ジョンを混合する2液タイプであってもよいが、作業性
等の面で1液タイプが好ましい。
明に係る第1必須成分〔(A)成分〕のシリコーン系O
/W型エマルジョンは、水を除去する時にエラストマー
又はレジン状生成物を与える組成であればよく、従来公
知のシリコーンエマルジョンの中から選択することがで
き、水が飛散すればそのまま硬化する1液タイプでも、
官能基をもったシリコーンを乳化し使用時に触媒エマル
ジョンを混合する2液タイプであってもよいが、作業性
等の面で1液タイプが好ましい。
【0012】エラストマー状生成物を与えるシリコーン
エマルジョンは、環状オルガノポリシロキサン、末端が
トリオルガノシリル又はジオルガノモノヒドロキシシリ
ル基で封鎖された鎖状オルガノポリシロキサン、これら
の混合物等のオルガノポリシロキサンを界面活性剤の存
在下、水中で公知の方法により乳化重合することにより
得ることができる。
エマルジョンは、環状オルガノポリシロキサン、末端が
トリオルガノシリル又はジオルガノモノヒドロキシシリ
ル基で封鎖された鎖状オルガノポリシロキサン、これら
の混合物等のオルガノポリシロキサンを界面活性剤の存
在下、水中で公知の方法により乳化重合することにより
得ることができる。
【0013】レジン状生成物を与えるシリコーンエマル
ジョンも従来公知のものを使用することができ、アルコ
キシシラン及び/又はその部分加水分解物や、更にラジ
カル重合性モノマーを加えたものを乳化重合することに
より得ることができる。
ジョンも従来公知のものを使用することができ、アルコ
キシシラン及び/又はその部分加水分解物や、更にラジ
カル重合性モノマーを加えたものを乳化重合することに
より得ることができる。
【0014】本発明の(A)成分は、少なくとも20重
量%、好ましくは40〜90重量%の連続相となる水を
含有する必要があり、20重量%未満であるとエマルジ
ョンの安定性が悪くなると共に、(B)成分と混合した
ものの硬化物の半導電域での表面抵抗率の安定性が劣る
ことがある。水の含有量は、乳化重合前に調整してもよ
いし、乳化重合後に調整してもよい。
量%、好ましくは40〜90重量%の連続相となる水を
含有する必要があり、20重量%未満であるとエマルジ
ョンの安定性が悪くなると共に、(B)成分と混合した
ものの硬化物の半導電域での表面抵抗率の安定性が劣る
ことがある。水の含有量は、乳化重合前に調整してもよ
いし、乳化重合後に調整してもよい。
【0015】環状オルガノポリシロキサンとしては、下
記一般式(I)で示されるものが好ましく、具体的には
ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシク
ロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサ
ン、1,1−ジエチルヘキサメチルシクロテトラシロキ
サン、フェニルヘプタメチルシクロテトラシロキサン、
1,1−ジフェニルヘキサメチルシクロテトラシロキサ
ン、1,2,3,4−テトラビニル−1,2,3,4−
テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,2,3,4
−テトラメチルシクロテトラシロキサン、ドデカメチル
シクロヘキサシロキサン、1,2,3,4−テトラメチ
ル−1,2,3,4−テトラフェニルシクロテトラシロ
キサンなどが例示される。
記一般式(I)で示されるものが好ましく、具体的には
ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシク
ロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサ
ン、1,1−ジエチルヘキサメチルシクロテトラシロキ
サン、フェニルヘプタメチルシクロテトラシロキサン、
1,1−ジフェニルヘキサメチルシクロテトラシロキサ
ン、1,2,3,4−テトラビニル−1,2,3,4−
テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,2,3,4
−テトラメチルシクロテトラシロキサン、ドデカメチル
シクロヘキサシロキサン、1,2,3,4−テトラメチ
ル−1,2,3,4−テトラフェニルシクロテトラシロ
キサンなどが例示される。
【0016】
【化1】 (但し、式中R1,R2はそれぞれ水素原子又はメチル
基、エチル基、プロピル基、ビニル基、アリル基、フェ
ニル基等の炭素数1〜8の一価炭化水素基であり、mは
平均3〜8の数である。)
基、エチル基、プロピル基、ビニル基、アリル基、フェ
ニル基等の炭素数1〜8の一価炭化水素基であり、mは
平均3〜8の数である。)
【0017】また、上記末端封鎖基を有する鎖状オルガ
ノポリシロキサンとしては、下記一般式(II)で示さ
れるものが好ましく、具体的にはヘキサメチルジシロキ
サン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラ
シロキサン、ヘキサデカメチルヘプタシロキサン、ヘキ
サエチルジシロキサン、テトラメチルジエチルジシロキ
サン、テトラメチルジビニルジシロキサン、テトラメチ
ルジヒドロキシジシロキサン、オクタメチルジヒドロキ
シテトラシロキサンなどが例示される。
ノポリシロキサンとしては、下記一般式(II)で示さ
れるものが好ましく、具体的にはヘキサメチルジシロキ
サン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラ
シロキサン、ヘキサデカメチルヘプタシロキサン、ヘキ
サエチルジシロキサン、テトラメチルジエチルジシロキ
サン、テトラメチルジビニルジシロキサン、テトラメチ
ルジヒドロキシジシロキサン、オクタメチルジヒドロキ
シテトラシロキサンなどが例示される。
【0018】
【化2】 (但し、式中R3は水素原子又はメチル基、エチル基、
プロピル基、ビニル基、アリル基、フェニル基等の炭素
数1〜8の一価炭化水素基、R4は水素原子、メチル
基、エチル基、ビニル基、アリル基、フェニル基等の炭
素数1〜20、好ましくは1〜8の一価炭化水素基又は
水酸基であり、nは平均0〜40の数である。)
プロピル基、ビニル基、アリル基、フェニル基等の炭素
数1〜8の一価炭化水素基、R4は水素原子、メチル
基、エチル基、ビニル基、アリル基、フェニル基等の炭
素数1〜20、好ましくは1〜8の一価炭化水素基又は
水酸基であり、nは平均0〜40の数である。)
【0019】なお、本発明では、上記低分子オルガノポ
リシロキサンにシロキサン単位として10モル%以下、
特に0.1〜5モル%の有機官能性基含有のシロキサン
単位を有するオルガノポリシロキサンオリゴマーを本発
明の目的を損なわない範囲で添加して乳化することは何
ら差し支えなく、これらを添加することにより、生成す
るオルガノポリシロキサンに有機官能性基を付与するこ
とができる。この場合、例えば下記式で示される加水分
解性オルガノシラン等を加水分解し、オリゴマー化して
得られるオルガノポリシロキサンオリゴマーを用いるこ
とができる。
リシロキサンにシロキサン単位として10モル%以下、
特に0.1〜5モル%の有機官能性基含有のシロキサン
単位を有するオルガノポリシロキサンオリゴマーを本発
明の目的を損なわない範囲で添加して乳化することは何
ら差し支えなく、これらを添加することにより、生成す
るオルガノポリシロキサンに有機官能性基を付与するこ
とができる。この場合、例えば下記式で示される加水分
解性オルガノシラン等を加水分解し、オリゴマー化して
得られるオルガノポリシロキサンオリゴマーを用いるこ
とができる。
【0020】
【化3】
【0021】また、有機官能性基含有のシロキサン単位
を有するオルガノポリシロキサンオリゴマーとしては、
上述した加水分解性シランを加水分解することにより得
られる重合度が3〜20程度の環状シロキサン又は水酸
基末端封鎖オルガノポリシロキサンオリゴマーが好適に
用いられ、具体的には下記式の化合物が例示される。
を有するオルガノポリシロキサンオリゴマーとしては、
上述した加水分解性シランを加水分解することにより得
られる重合度が3〜20程度の環状シロキサン又は水酸
基末端封鎖オルガノポリシロキサンオリゴマーが好適に
用いられ、具体的には下記式の化合物が例示される。
【0022】
【化4】 (上記式中、mは3〜6の整数である。)
【0023】次に、界面活性剤としては、カチオン系、
ノニオン系、アニオン系などいずれのものも使用でき、
これらのうち1種類を単独で又はアニオン系と酸性重合
触媒の併用系、カチオン系とアルカリ性重合触媒の併用
系で用いることが好ましく、特に低分子オルガノポリシ
ロキサンを重合又は共重合させるための触媒の働きと同
時に乳化に必要な界面活性剤の役目をする乳化重合用界
面活性剤を用いることが好ましい。
ノニオン系、アニオン系などいずれのものも使用でき、
これらのうち1種類を単独で又はアニオン系と酸性重合
触媒の併用系、カチオン系とアルカリ性重合触媒の併用
系で用いることが好ましく、特に低分子オルガノポリシ
ロキサンを重合又は共重合させるための触媒の働きと同
時に乳化に必要な界面活性剤の役目をする乳化重合用界
面活性剤を用いることが好ましい。
【0024】この場合、カチオン系乳化重合用界面活性
剤としては、下記一般式(III)で示される第4級ア
ンモニウム塩系界面活性剤が好適である。
剤としては、下記一般式(III)で示される第4級ア
ンモニウム塩系界面活性剤が好適である。
【0025】
【化5】 (但し、式中R5は炭素数6以上の脂肪族一価炭化水素
基、R6,R7,R8はそれぞれ一価の有機基、Xは水酸
基、塩素原子又は臭素原子である。)
基、R6,R7,R8はそれぞれ一価の有機基、Xは水酸
基、塩素原子又は臭素原子である。)
【0026】上記式(III)において、R5は炭素数
6以上、好ましくは8〜18の脂肪族一価炭化水素基で
あり、例えばヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデ
シル基、セチル基、ステアリル基、ミリシル基、オレイ
ル基、ヘキサデシル基、ノネニル基、オクチニル基、フ
ィチル基、ペンタデカジエニル基等が挙げられる。ま
た、R6,R7,R8はそれぞれ同種又は異種の一価の有
機基であり、例えばメチル基、エチル基、プロピル基等
のアルキル基、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、
フェニル基、キセニル基、ナフチル基等のアリール基、
シクロヘキシル基等のシクロアルキル基等が挙げられ
る。
6以上、好ましくは8〜18の脂肪族一価炭化水素基で
あり、例えばヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデ
シル基、セチル基、ステアリル基、ミリシル基、オレイ
ル基、ヘキサデシル基、ノネニル基、オクチニル基、フ
ィチル基、ペンタデカジエニル基等が挙げられる。ま
た、R6,R7,R8はそれぞれ同種又は異種の一価の有
機基であり、例えばメチル基、エチル基、プロピル基等
のアルキル基、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、
フェニル基、キセニル基、ナフチル基等のアリール基、
シクロヘキシル基等のシクロアルキル基等が挙げられ
る。
【0027】このような式(III)のカチオン系乳化
重合用界面活性剤として具体的には、ラウリルトリメチ
ルアンモニウムヒドロキシド、ステアリルトリメチルア
ンモニウムヒドロキシド、ジオクチルジメチルアンモニ
ウムヒドロキシド、ジステアリルジメチルアンモニウム
ヒドロキシド等が挙げられ、これらの1種を単独で又は
2種以上を組合せて使用することができるが、これらに
限られるものではない。
重合用界面活性剤として具体的には、ラウリルトリメチ
ルアンモニウムヒドロキシド、ステアリルトリメチルア
ンモニウムヒドロキシド、ジオクチルジメチルアンモニ
ウムヒドロキシド、ジステアリルジメチルアンモニウム
ヒドロキシド等が挙げられ、これらの1種を単独で又は
2種以上を組合せて使用することができるが、これらに
限られるものではない。
【0028】更に、触媒作用の弱いカチオン系界面活性
剤も重合触媒と併用することで使用し得、このようなカ
チオン系界面活性剤としては、例えば塩化ラウリルトリ
メチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモ
ニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ジコ
コイルジメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチ
ルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ステアリ
ルジメチルベンジルアンモニウム、ステアリン酸ジエチ
ルアミノエチルアミド等が挙げられる。
剤も重合触媒と併用することで使用し得、このようなカ
チオン系界面活性剤としては、例えば塩化ラウリルトリ
メチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモ
ニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ジコ
コイルジメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチ
ルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ステアリ
ルジメチルベンジルアンモニウム、ステアリン酸ジエチ
ルアミノエチルアミド等が挙げられる。
【0029】なおこの場合、重合触媒としては、通常、
低分子オルガノポリシロキサンの重合触媒として使用さ
れる水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金
属水酸化物、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシ
ド、モノアルキルトリメチルアンモニウムヒドロキシド
等の第4級アンモニウムヒドロキシド等のアルカリ性重
合触媒を使用することが好ましい。
低分子オルガノポリシロキサンの重合触媒として使用さ
れる水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金
属水酸化物、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシ
ド、モノアルキルトリメチルアンモニウムヒドロキシド
等の第4級アンモニウムヒドロキシド等のアルカリ性重
合触媒を使用することが好ましい。
【0030】また、アニオン系乳化重合用界面活性剤と
しては、下記一般式(IV) R9C6H4SO3H …(IV) 又は下記一般式(V) R10OSO2H …(V) (但し、式中R9,R10はそれぞれ炭素数6以上の脂肪
族一価炭化水素基である。)でそれぞれ示される脂肪族
置換ベンゼンスルホン酸又は脂肪族水素サルフェート類
が好適に使用される。
しては、下記一般式(IV) R9C6H4SO3H …(IV) 又は下記一般式(V) R10OSO2H …(V) (但し、式中R9,R10はそれぞれ炭素数6以上の脂肪
族一価炭化水素基である。)でそれぞれ示される脂肪族
置換ベンゼンスルホン酸又は脂肪族水素サルフェート類
が好適に使用される。
【0031】ここで、式(IV),(V)中のR9,R
10はそれぞれ炭素数6以上、好ましくは6〜18の脂肪
族一価炭化水素基であり、例えばヘキシル基、オクチル
基、デシル基、ドデシル基、セチル基、ステアリル基、
ミリシル基、オレイル基、ノネニル基、オクチニル基、
フィチル基、ペンタデカジエニル基等が挙げられる。
10はそれぞれ炭素数6以上、好ましくは6〜18の脂肪
族一価炭化水素基であり、例えばヘキシル基、オクチル
基、デシル基、ドデシル基、セチル基、ステアリル基、
ミリシル基、オレイル基、ノネニル基、オクチニル基、
フィチル基、ペンタデカジエニル基等が挙げられる。
【0032】このような式(IV),(V)のアニオン
系乳化重合用界面活性剤として具体的には、ヘキシルベ
ンゼンスルホン酸、オクチルベンゼンスルホン酸、ドデ
シルベンゼンスルホン酸、セチルベンゼンスルホン酸、
オクチルサルフェート、ラウリルサルフェート、オレイ
ルサルフェート、セチルサルフェート等が例示される。
系乳化重合用界面活性剤として具体的には、ヘキシルベ
ンゼンスルホン酸、オクチルベンゼンスルホン酸、ドデ
シルベンゼンスルホン酸、セチルベンゼンスルホン酸、
オクチルサルフェート、ラウリルサルフェート、オレイ
ルサルフェート、セチルサルフェート等が例示される。
【0033】更に、触媒作用の弱いアニオン系界面活性
剤も重合触媒と併用することができる。このようなアニ
オン系界面活性剤としては、上記式(IV)の脂肪族置
換ベンゼンスルホン酸又は式(V)の脂肪族水素サルフ
ェート類のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩
などが挙げられ、具体的にはドデシルベンゼンスルホン
酸ナトリウム、オクチルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム、ドデシルベンゼンスルホン酸アンモニウム、アンモ
ニウムラウリルサルフェート、トリエタノールアミンラ
ウリルサルフェート、ナトリウムラウリルサルフェート
などが例示される。また、上述した式(IV),(V)
のアニオン系界面活性剤以外にも、例えばポリオキシエ
チレン(4)ラウリルエーテル硫酸、ポリオキシエチレ
ン(13)セチルエーテル硫酸、ポリオキシエチレン
(6)ステアリルエーテル硫酸、ポリオキシエチレン
(4)ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン
(4)オクチルフェニルエーテル硫酸アンモニウム等の
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル又は
その塩、ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテルカ
ルボン酸、ポリオキシエチレン(3)ステアリルエーテ
ルカルボン酸、ポリオキシエチレン(6)ラウリルエー
テルカルボン酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(6)
オクチルエーテルカルボン酸ナトリウム等のポリオキシ
エチレンアルキルエーテルカルボン酸エステル又はその
塩などの1種又は2種以上を使用することができるが、
これらに限定されるものではない。
剤も重合触媒と併用することができる。このようなアニ
オン系界面活性剤としては、上記式(IV)の脂肪族置
換ベンゼンスルホン酸又は式(V)の脂肪族水素サルフ
ェート類のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩
などが挙げられ、具体的にはドデシルベンゼンスルホン
酸ナトリウム、オクチルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム、ドデシルベンゼンスルホン酸アンモニウム、アンモ
ニウムラウリルサルフェート、トリエタノールアミンラ
ウリルサルフェート、ナトリウムラウリルサルフェート
などが例示される。また、上述した式(IV),(V)
のアニオン系界面活性剤以外にも、例えばポリオキシエ
チレン(4)ラウリルエーテル硫酸、ポリオキシエチレ
ン(13)セチルエーテル硫酸、ポリオキシエチレン
(6)ステアリルエーテル硫酸、ポリオキシエチレン
(4)ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン
(4)オクチルフェニルエーテル硫酸アンモニウム等の
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル又は
その塩、ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテルカ
ルボン酸、ポリオキシエチレン(3)ステアリルエーテ
ルカルボン酸、ポリオキシエチレン(6)ラウリルエー
テルカルボン酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(6)
オクチルエーテルカルボン酸ナトリウム等のポリオキシ
エチレンアルキルエーテルカルボン酸エステル又はその
塩などの1種又は2種以上を使用することができるが、
これらに限定されるものではない。
【0034】なおまた、上記アニオン系界面活性剤と併
用する重合触媒としては、通常、低分子オルガノポリシ
ロキサンの重合触媒として使用される脂肪族置換ベンゼ
ンスルホン酸、脂肪族水素サルフェート類、塩酸、硫
酸、リン酸等の酸性触媒が好適に用いられるが、これら
に限られるものではなく、水の存在下で低分子オルガノ
ポリシロキサンを重合させ得る触媒であればいずれの触
媒も使用できる。
用する重合触媒としては、通常、低分子オルガノポリシ
ロキサンの重合触媒として使用される脂肪族置換ベンゼ
ンスルホン酸、脂肪族水素サルフェート類、塩酸、硫
酸、リン酸等の酸性触媒が好適に用いられるが、これら
に限られるものではなく、水の存在下で低分子オルガノ
ポリシロキサンを重合させ得る触媒であればいずれの触
媒も使用できる。
【0035】上記界面活性剤の使用量は、上記低分子オ
ルガノポリシロキサン100部(重量部、以下同様)に
対して2〜80部、特に5〜50部とすることが好まし
く、2部に満たないとエマルジョンの安定性が悪く分離
する場合があり、80部を超えるとエマルジョンが増粘
して流動性が悪くなる場合がある。また、重合触媒を併
用する場合、重合触媒の使用量は特に制限されないが、
低分子オルガノポリシロキサン100部に対して0.1
〜20部とすることが好ましい。
ルガノポリシロキサン100部(重量部、以下同様)に
対して2〜80部、特に5〜50部とすることが好まし
く、2部に満たないとエマルジョンの安定性が悪く分離
する場合があり、80部を超えるとエマルジョンが増粘
して流動性が悪くなる場合がある。また、重合触媒を併
用する場合、重合触媒の使用量は特に制限されないが、
低分子オルガノポリシロキサン100部に対して0.1
〜20部とすることが好ましい。
【0036】更に、エマルジョンの安定性をよくするた
めにノニオン系界面活性剤を本発明の目的を損なわない
範囲で上記したカチオン系、アニオン系乳化重合用界面
活性剤との併用系で用いることは何ら差し支えない。
めにノニオン系界面活性剤を本発明の目的を損なわない
範囲で上記したカチオン系、アニオン系乳化重合用界面
活性剤との併用系で用いることは何ら差し支えない。
【0037】このようなノニオン系界面活性剤として
は、HLBが6〜20のものが好ましく、このようなも
のとしては例えばモノラウリン酸ポリオキシエチレン
(6)ソルビタン、モノパルミチン酸ポリオキシエチレ
ン(20)ソルビタン、モノステアリン酸ポリオキシエ
チレン(20)ソルビタン、トリオレイン酸ポリオキシ
エチレン(20)ソルビタン、ポリオキシエチレン
(6)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(7)セ
チルエーテル、ポリオキシエチレン(12)ステアリル
エーテル、ポリオキシエチレン(9)オクチルフェニル
エーテル、ポリオキシエチレン(11)ノニルフェニル
エーテル、モノステアリン酸ポリエチレングリコール
(14)、ジステアリン酸ポリエチレングリコール(8
0)、ポリオキシエチレン(25)硬化ヒマシ油等が挙
げられるが、これらに限定されるものではない。
は、HLBが6〜20のものが好ましく、このようなも
のとしては例えばモノラウリン酸ポリオキシエチレン
(6)ソルビタン、モノパルミチン酸ポリオキシエチレ
ン(20)ソルビタン、モノステアリン酸ポリオキシエ
チレン(20)ソルビタン、トリオレイン酸ポリオキシ
エチレン(20)ソルビタン、ポリオキシエチレン
(6)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(7)セ
チルエーテル、ポリオキシエチレン(12)ステアリル
エーテル、ポリオキシエチレン(9)オクチルフェニル
エーテル、ポリオキシエチレン(11)ノニルフェニル
エーテル、モノステアリン酸ポリエチレングリコール
(14)、ジステアリン酸ポリエチレングリコール(8
0)、ポリオキシエチレン(25)硬化ヒマシ油等が挙
げられるが、これらに限定されるものではない。
【0038】このようなノニオン系界面活性剤の量は、
カチオン系あるいはノニオン系乳化重合用界面活性剤1
00部に対して50部を超えると重合触媒としての活性
を損なうので、0〜50部とすることが好ましい。
カチオン系あるいはノニオン系乳化重合用界面活性剤1
00部に対して50部を超えると重合触媒としての活性
を損なうので、0〜50部とすることが好ましい。
【0039】水の使用量は特に制限されないが、低分子
オルガノポリシロキサン100部に対して水を40〜1
900部、特に60〜900部の割合で使用することが
好ましい。水の使用量が40部に満たないと疎水性油で
あるオルガノポリシロキサンの量が多すぎてエマルジョ
ンがW/OからO/Wへ転相せず、水が連続相とならな
い場合があり、1900部を超えるとオルガノポリシロ
キサン濃度が小さすぎて乳化の効率が悪くなる場合があ
る。この場合、(A)成分としては、少なくとも20重
量%の連続相となる水を含有していなければならない。
オルガノポリシロキサン100部に対して水を40〜1
900部、特に60〜900部の割合で使用することが
好ましい。水の使用量が40部に満たないと疎水性油で
あるオルガノポリシロキサンの量が多すぎてエマルジョ
ンがW/OからO/Wへ転相せず、水が連続相とならな
い場合があり、1900部を超えるとオルガノポリシロ
キサン濃度が小さすぎて乳化の効率が悪くなる場合があ
る。この場合、(A)成分としては、少なくとも20重
量%の連続相となる水を含有していなければならない。
【0040】乳化重合終了後は、アニオン系重合触媒
(酸性触媒)を用いた場合はアルカリ性物質で、またカ
チオン系重合触媒(アルカリ性触媒)を用いた場合は酸
性物質で中和することが好ましい。この場合、アルカリ
性物質としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウ
ム、酢酸カリウム等の無機物質、アンモニア、トリエタ
ノールアミン等のアミン類などが挙げられ、酸性物質と
しては、例えば塩酸、硫酸、リン酸、ギ酸、酢酸、ステ
アリン酸、グリコール酸等の有機酸及び無機酸等が挙げ
られる。
(酸性触媒)を用いた場合はアルカリ性物質で、またカ
チオン系重合触媒(アルカリ性触媒)を用いた場合は酸
性物質で中和することが好ましい。この場合、アルカリ
性物質としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウ
ム、酢酸カリウム等の無機物質、アンモニア、トリエタ
ノールアミン等のアミン類などが挙げられ、酸性物質と
しては、例えば塩酸、硫酸、リン酸、ギ酸、酢酸、ステ
アリン酸、グリコール酸等の有機酸及び無機酸等が挙げ
られる。
【0041】硬化してレジン状生成物を与えるエマルジ
ョンの場合も、原料とするオルガノポリシロキサンをア
ルコキシシラン及び/又はその部分加水分解物、又は更
にラジカル重合性モノマーを添加したものを同様に乳化
重合することにより得ることができる。
ョンの場合も、原料とするオルガノポリシロキサンをア
ルコキシシラン及び/又はその部分加水分解物、又は更
にラジカル重合性モノマーを添加したものを同様に乳化
重合することにより得ることができる。
【0042】乳化重合法には、例えば強酸もしくは強ア
ルカリを重合触媒としてオルガノシロキサンを水性媒体
中で重合する方法(特公昭34−2041号公報)、ア
ルキルベンゼンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホ
ン酸、脂肪族スルホン酸、シリルアルキルスルホン酸等
を重合触媒としてオルガノシロキサンを水性媒体中で重
合する方法(特公昭41−13995号公報,ベルギー
特許第686812号,米国特許第3360491
号)、あるいは塩型界面活性剤水溶液中にジオルガノシ
ロキサンの3〜6量体を乳化分散させ、この分散系にイ
オン交換樹脂を添加して該塩型界面活性剤のイオン交換
を行い、ジオルガノシロキサンを水性水溶液中で重合す
る方法(特公昭54−19440号公報)などがある。
ルカリを重合触媒としてオルガノシロキサンを水性媒体
中で重合する方法(特公昭34−2041号公報)、ア
ルキルベンゼンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホ
ン酸、脂肪族スルホン酸、シリルアルキルスルホン酸等
を重合触媒としてオルガノシロキサンを水性媒体中で重
合する方法(特公昭41−13995号公報,ベルギー
特許第686812号,米国特許第3360491
号)、あるいは塩型界面活性剤水溶液中にジオルガノシ
ロキサンの3〜6量体を乳化分散させ、この分散系にイ
オン交換樹脂を添加して該塩型界面活性剤のイオン交換
を行い、ジオルガノシロキサンを水性水溶液中で重合す
る方法(特公昭54−19440号公報)などがある。
【0043】本発明のエマルジョンの平均粒子径は50
0μm以下が望ましく、エマルジョンの安定性から、更
に望ましくは300μm以下がよい。
0μm以下が望ましく、エマルジョンの安定性から、更
に望ましくは300μm以下がよい。
【0044】平均粒子径の調整は、例えば乳化重合に際
して使用する界面活性剤の種類、量及び撹拌力等を調整
することによって行うことができる。
して使用する界面活性剤の種類、量及び撹拌力等を調整
することによって行うことができる。
【0045】乳化重合する際の重合条件は特に制限され
ないが、例えば塩型の陰イオン性界面活性剤を用いて低
分子オルガノポリシロキサンを水中に乳化分散した後、
イオン交換樹脂を用いて重合を行わせる場合(特公昭6
3−275640号公報参照)や、イオン交換樹脂を添
加後、適当な温度まで加熱する方法、あるいは更に強酸
性物質や強アルカリ性物質等の他の重合触媒を併用して
適宜撹拌を行えばよい。この場合、得られる乳化物は酸
性又はアルカリ性であるので、実用上は中和処理を行う
ことが望ましい。
ないが、例えば塩型の陰イオン性界面活性剤を用いて低
分子オルガノポリシロキサンを水中に乳化分散した後、
イオン交換樹脂を用いて重合を行わせる場合(特公昭6
3−275640号公報参照)や、イオン交換樹脂を添
加後、適当な温度まで加熱する方法、あるいは更に強酸
性物質や強アルカリ性物質等の他の重合触媒を併用して
適宜撹拌を行えばよい。この場合、得られる乳化物は酸
性又はアルカリ性であるので、実用上は中和処理を行う
ことが望ましい。
【0046】上記シリコーンエマルジョンの代表例とし
ては、一液エマルジョン型シリコーン水性コーティング
剤X−52−2002T(信越化学工業社製)、一液エ
マルジョン型アクリル変成シリコーン水性コーティング
剤X−52−550B(信越化学工業社製)などが挙げ
られる。
ては、一液エマルジョン型シリコーン水性コーティング
剤X−52−2002T(信越化学工業社製)、一液エ
マルジョン型アクリル変成シリコーン水性コーティング
剤X−52−550B(信越化学工業社製)などが挙げ
られる。
【0047】本発明では、第2必須成分〔(B)成分〕
として、導電性微粒子の水分散液を必要とする。導電性
微粒子の最も一般的なものとしてはカーボンブラックが
挙げられる。カーボンブラックの種類は特に限定される
ものではないが、アセチレンブラック、ケッチェンブラ
ック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、グラ
ファイト等が挙げられ、導電性を付与し得る物質であれ
ば製法は特に限定されるものではない。また、導電用途
向けではないが、表面を親水化処理されたカラー用とし
て販売されるようなカーボンでも、配合量により導電性
が発現できれば水への分散性、安定性が優れるため、こ
れらの表面処理カーボンを用いてもよい。これらのカー
ボンは、水分散性が要求されることから、一次平均粒子
径は10μm以下のものが好適で、より好ましくは1μ
m以下がよい。
として、導電性微粒子の水分散液を必要とする。導電性
微粒子の最も一般的なものとしてはカーボンブラックが
挙げられる。カーボンブラックの種類は特に限定される
ものではないが、アセチレンブラック、ケッチェンブラ
ック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、グラ
ファイト等が挙げられ、導電性を付与し得る物質であれ
ば製法は特に限定されるものではない。また、導電用途
向けではないが、表面を親水化処理されたカラー用とし
て販売されるようなカーボンでも、配合量により導電性
が発現できれば水への分散性、安定性が優れるため、こ
れらの表面処理カーボンを用いてもよい。これらのカー
ボンは、水分散性が要求されることから、一次平均粒子
径は10μm以下のものが好適で、より好ましくは1μ
m以下がよい。
【0048】カーボンブラックの分散方法としては物理
的処理、即ち水の中で強いシェアーをかける方法と、分
散させる導電性物質を化学的処理を行い親水化処理を行
う方法、あるいはこれらを組合せた方法が用いられる。
的処理、即ち水の中で強いシェアーをかける方法と、分
散させる導電性物質を化学的処理を行い親水化処理を行
う方法、あるいはこれらを組合せた方法が用いられる。
【0049】物理的分散方法としては、水に導電性物質
を加え、超音波分散器、ホモミキサー、高圧ホモジナイ
ザー等で強分散させる方法などが挙げられる。また、分
散を促進させる導電性物質の親水化処理としては、導電
性物質の表面に水酸基や酸性基などをもたせる酸化処理
やプラズマ処理などにより、水への溶解度を上昇させる
ことができる。これらの親水化処理は、導電性物質の凝
集や沈澱を防止するために行うもので、その処理の強度
や方法は導電性物質の種類、粒子径の大きさによって適
宜選択される。また、必要に応じて水への分散性の向上
のために分散剤や樹脂を添加してもよい。
を加え、超音波分散器、ホモミキサー、高圧ホモジナイ
ザー等で強分散させる方法などが挙げられる。また、分
散を促進させる導電性物質の親水化処理としては、導電
性物質の表面に水酸基や酸性基などをもたせる酸化処理
やプラズマ処理などにより、水への溶解度を上昇させる
ことができる。これらの親水化処理は、導電性物質の凝
集や沈澱を防止するために行うもので、その処理の強度
や方法は導電性物質の種類、粒子径の大きさによって適
宜選択される。また、必要に応じて水への分散性の向上
のために分散剤や樹脂を添加してもよい。
【0050】カーボンの水分散化については、特開平8
−3498号公報,特開平8−183920号公報など
に記載された分散方法が挙げられる。これらは主にイン
クジェットプリンター用のインク等に使用される水分散
カーボンであるが、本発明の導電性微粒子水分散液とし
て導電性が発現されれば、本発明の特性上問題なく使用
できる。
−3498号公報,特開平8−183920号公報など
に記載された分散方法が挙げられる。これらは主にイン
クジェットプリンター用のインク等に使用される水分散
カーボンであるが、本発明の導電性微粒子水分散液とし
て導電性が発現されれば、本発明の特性上問題なく使用
できる。
【0051】その他の導電性カーボン水分散液として
は、代表例として、MICROJETC−TYPE,M
ICROPIGMO(オリエント化学社製)等が挙げら
れる。
は、代表例として、MICROJETC−TYPE,M
ICROPIGMO(オリエント化学社製)等が挙げら
れる。
【0052】また、導電性カーボンの他には、導電性物
質が一次粒子径50μm以下の金属系導電性微粒子ある
いは長径150μm以下の繊維状カーボン微粒子等が挙
げられ、カーボンとこれら上記の導電性物質を2種以上
併用した導電性微粒子水分散液でもよい。
質が一次粒子径50μm以下の金属系導電性微粒子ある
いは長径150μm以下の繊維状カーボン微粒子等が挙
げられ、カーボンとこれら上記の導電性物質を2種以上
併用した導電性微粒子水分散液でもよい。
【0053】金属系導電性微粒子としては、代表例とし
て、導電性酸化亜鉛、導電性酸化チタン、錫−アンチモ
ン系、硫酸バリウム−酸化錫系、ホウ酸アルミニウム
系、金、銀微粒子等があるが、これらは比重が重く沈澱
しやすいため、極力微粒子のもの、可能であればサブミ
クロン以下のものが好適である。
て、導電性酸化亜鉛、導電性酸化チタン、錫−アンチモ
ン系、硫酸バリウム−酸化錫系、ホウ酸アルミニウム
系、金、銀微粒子等があるが、これらは比重が重く沈澱
しやすいため、極力微粒子のもの、可能であればサブミ
クロン以下のものが好適である。
【0054】またこれらの導電性物質は、シリコーンエ
マルジョンが硬化反応をする場合には、硬化を阻害する
ような物質が含まれないようなものが好ましい。
マルジョンが硬化反応をする場合には、硬化を阻害する
ような物質が含まれないようなものが好ましい。
【0055】また、この水分散液は1重量%以上、より
好ましくは5重量%以上の導電性微粒子を含むことが望
ましい。1重量%未満の水分散液を用いると、導電性コ
ーティング材料の導電性が不足し、材料中の水分の割合
が極端に増加し、乾燥工程に時間がかかってしまうため
に不都合である。導電性微粒子の量が多い場合には、水
分散液がスラリー状となるが、シリコーンエマルジョン
に混合する段階で特に溶解しにくくなければ本発明では
問題とはならないが、好ましくは水分散液中の導電性微
粒子含有量は、導電性カーボンの場合は50重量%以
下、特に5〜40重量%であり、金属系導電性微粒子の
場合は90重量%以下、特に20〜80重量%である。
好ましくは5重量%以上の導電性微粒子を含むことが望
ましい。1重量%未満の水分散液を用いると、導電性コ
ーティング材料の導電性が不足し、材料中の水分の割合
が極端に増加し、乾燥工程に時間がかかってしまうため
に不都合である。導電性微粒子の量が多い場合には、水
分散液がスラリー状となるが、シリコーンエマルジョン
に混合する段階で特に溶解しにくくなければ本発明では
問題とはならないが、好ましくは水分散液中の導電性微
粒子含有量は、導電性カーボンの場合は50重量%以
下、特に5〜40重量%であり、金属系導電性微粒子の
場合は90重量%以下、特に20〜80重量%である。
【0056】本発明にかかる導電性コーティング材料
は、上記した(A),(B)成分をスリーワンモーター
を用いた撹拌機やサタケ撹拌機等の公知の液体混合機を
用いて混合し、はけ塗りやディッピング、スプレー塗布
等の液体塗布型コーティング方法や公知のコーティング
マシンで目的の基材に塗布し得る。
は、上記した(A),(B)成分をスリーワンモーター
を用いた撹拌機やサタケ撹拌機等の公知の液体混合機を
用いて混合し、はけ塗りやディッピング、スプレー塗布
等の液体塗布型コーティング方法や公知のコーティング
マシンで目的の基材に塗布し得る。
【0057】この場合、(A)成分に対する(B)成分
の添加割合は、コーティング皮膜の表面抵抗値が好まし
くは1×1014Ω/Sq以下、より好ましくは1×10
2〜1×1014Ω/Sq、特に1×103〜1×1012Ω
/Sqで、所望の表面抵抗値を与える割合であり、導電
性微粒子の種類により異なるが、通常コーティング材料
中のオルガノポリシロキサン100部に対し導電性微粒
子が1〜500部、特に2〜300部であることが好ま
しい。
の添加割合は、コーティング皮膜の表面抵抗値が好まし
くは1×1014Ω/Sq以下、より好ましくは1×10
2〜1×1014Ω/Sq、特に1×103〜1×1012Ω
/Sqで、所望の表面抵抗値を与える割合であり、導電
性微粒子の種類により異なるが、通常コーティング材料
中のオルガノポリシロキサン100部に対し導電性微粒
子が1〜500部、特に2〜300部であることが好ま
しい。
【0058】基材に塗られた導電性コーティング液は、
(A)成分のシリコーンエマルジョンの硬化方法に準じ
て硬化し得るが、具体的には室温にて水を飛散させるこ
とにより常温硬化あるいは加熱することにより硬化させ
ることができる。通常は、常温〜400℃で3秒〜10
時間の範囲で硬化させる。また、室温又は加熱硬化後に
100〜250℃で1〜30時間程度2次加硫させても
よい。
(A)成分のシリコーンエマルジョンの硬化方法に準じ
て硬化し得るが、具体的には室温にて水を飛散させるこ
とにより常温硬化あるいは加熱することにより硬化させ
ることができる。通常は、常温〜400℃で3秒〜10
時間の範囲で硬化させる。また、室温又は加熱硬化後に
100〜250℃で1〜30時間程度2次加硫させても
よい。
【0059】
【発明の効果】本発明の導電性コーティング材料は、シ
リコーンエマルジョンと導電性微粒子の水分散液を混合
することにより、容易に導電性シリコーンコーティング
材料を調製することができ、この導電性コーティング材
料は抵抗値を簡単に調整することができると共に、目的
とする抵抗値を細かい抵抗値幅で再現性よくコーティン
グできる。特に、表面抵抗率の安定し難い1×102〜
1×1014Ω/Sqの半導電域での使用に有用である。
リコーンエマルジョンと導電性微粒子の水分散液を混合
することにより、容易に導電性シリコーンコーティング
材料を調製することができ、この導電性コーティング材
料は抵抗値を簡単に調整することができると共に、目的
とする抵抗値を細かい抵抗値幅で再現性よくコーティン
グできる。特に、表面抵抗率の安定し難い1×102〜
1×1014Ω/Sqの半導電域での使用に有用である。
【0060】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。
【0061】〔実施例1〕水の蒸発によりシリコーンゴ
ム状皮膜を形成する一液エマルジョン型シリコーン水性
コーティング剤X−52−2002T(信越化学工業社
製,不揮発分37%)100重量部と、導電性水溶液と
してMICROPIGMO WMBK−5(オリエント
化学社製,平均粒子径0.1μm以下,カーボン成分3
0重量%)200重量部を5分間スリーワンモーターに
て混合し、導電性コーティング溶液を調製した。
ム状皮膜を形成する一液エマルジョン型シリコーン水性
コーティング剤X−52−2002T(信越化学工業社
製,不揮発分37%)100重量部と、導電性水溶液と
してMICROPIGMO WMBK−5(オリエント
化学社製,平均粒子径0.1μm以下,カーボン成分3
0重量%)200重量部を5分間スリーワンモーターに
て混合し、導電性コーティング溶液を調製した。
【0062】得られた導電性コーティング溶液をシリコ
ーンゴムシート表面にスプレー塗布、乾燥を行い、約1
50mm×150mm×0.2mmのコーティング膜を
得た。
ーンゴムシート表面にスプレー塗布、乾燥を行い、約1
50mm×150mm×0.2mmのコーティング膜を
得た。
【0063】〔実施例2〕導電性水溶液としてMICR
OPIGMO WMBK−5を100重量部に変更した
以外は実施例1と同様にしてコーティング膜を得た。
OPIGMO WMBK−5を100重量部に変更した
以外は実施例1と同様にしてコーティング膜を得た。
【0064】〔実施例3〕導電性水溶液としてMICR
OPIGMO WMBK−5を60重量部に変更した以
外は実施例1と同様にしてコーティング膜を得た。
OPIGMO WMBK−5を60重量部に変更した以
外は実施例1と同様にしてコーティング膜を得た。
【0065】〔実施例4〕導電性水溶液としてMICR
OPIGMO WMBK−5を30重量部に変更した以
外は実施例1と同様にしてコーティング膜を得た。
OPIGMO WMBK−5を30重量部に変更した以
外は実施例1と同様にしてコーティング膜を得た。
【0066】〔実施例5〕導電性水溶液として蒸留水1
00重量部に導電性酸化亜鉛である酸化亜鉛23−K
(白水化学社製,BET粒子径0.2μm)300重量
部を添加し、3本ロール処理を2回行った後、更に蒸留
水100重量部に23−Kが30重量部になるように希
釈し、その後ホモジナイザーにて30分間分散させた導
電性水溶液Aを調製した。X−52−2002T100
重量部に対し、この導電性水溶液A300重量部を添加
混合して、実施例1と同様にしてコーティング膜を得
た。
00重量部に導電性酸化亜鉛である酸化亜鉛23−K
(白水化学社製,BET粒子径0.2μm)300重量
部を添加し、3本ロール処理を2回行った後、更に蒸留
水100重量部に23−Kが30重量部になるように希
釈し、その後ホモジナイザーにて30分間分散させた導
電性水溶液Aを調製した。X−52−2002T100
重量部に対し、この導電性水溶液A300重量部を添加
混合して、実施例1と同様にしてコーティング膜を得
た。
【0067】〔実施例6〕導電性水溶液としてMICR
OPIGMO WMBK−5を100重量部に繊維状カ
ーボン微粒子であるM−101S(呉羽化学工業社製,
繊維長130μm,繊維直径14.5μm)5重量部を
ホモジナイザーにて添加混合し、導電性水溶液Bを調製
した。X−52−2002T100重量部に対し、この
導電性水溶液B105重量部を添加混合して、実施例1
と同様にしてコーティング膜を得た。
OPIGMO WMBK−5を100重量部に繊維状カ
ーボン微粒子であるM−101S(呉羽化学工業社製,
繊維長130μm,繊維直径14.5μm)5重量部を
ホモジナイザーにて添加混合し、導電性水溶液Bを調製
した。X−52−2002T100重量部に対し、この
導電性水溶液B105重量部を添加混合して、実施例1
と同様にしてコーティング膜を得た。
【0068】〔実施例7〕水の蒸発によりシリコーンゴ
ム状皮膜を形成する一液エマルジョン型シリコーン水性
コーティング剤X−52−2002Tの代わりに、一液
エマルジョン型アクリル変成シリコーン水性コーティン
グ剤X−52−550B(信越化学工業社製,不揮発分
40%)を用いた以外は実施例3と同様にしてコーティ
ング膜を得た。
ム状皮膜を形成する一液エマルジョン型シリコーン水性
コーティング剤X−52−2002Tの代わりに、一液
エマルジョン型アクリル変成シリコーン水性コーティン
グ剤X−52−550B(信越化学工業社製,不揮発分
40%)を用いた以外は実施例3と同様にしてコーティ
ング膜を得た。
【0069】〔比較例1〕水の蒸発によりシリコーンゴ
ム状皮膜を形成する一液エマルジョン型シリコーン水性
コーティング剤X−52−2002T(信越化学工業社
製,不揮発分37%)100重量部と、導電性物質とし
てアセチレンブラックの一種であるデンカブラック(電
気化学工業社製)5重量部をホモジナイザーにて添加混
合し、導電性コーティング溶液を調製した。
ム状皮膜を形成する一液エマルジョン型シリコーン水性
コーティング剤X−52−2002T(信越化学工業社
製,不揮発分37%)100重量部と、導電性物質とし
てアセチレンブラックの一種であるデンカブラック(電
気化学工業社製)5重量部をホモジナイザーにて添加混
合し、導電性コーティング溶液を調製した。
【0070】得られた導電性コーティング溶液をシリコ
ーンゴムシート表面にスプレー塗布、乾燥を行い、0.
2mmのコーティング膜を得た。
ーンゴムシート表面にスプレー塗布、乾燥を行い、0.
2mmのコーティング膜を得た。
【0071】〔比較例2〕分散のための使用機器をホモ
ジナイザーよりスリーワンモーターによる単純混合に変
更した以外は比較例1と同様にしてコーティング膜を得
た。
ジナイザーよりスリーワンモーターによる単純混合に変
更した以外は比較例1と同様にしてコーティング膜を得
た。
【0072】〔比較例3〕導電性物質としてデンカブラ
ックを3重量部に変更した以外は比較例1と同様にして
コーティング膜を得た。
ックを3重量部に変更した以外は比較例1と同様にして
コーティング膜を得た。
【0073】〔比較例4〕導電性物質としてデンカブラ
ックを1.5重量部に変更した以外は比較例1と同様に
してコーティング膜を得た。
ックを1.5重量部に変更した以外は比較例1と同様に
してコーティング膜を得た。
【0074】〔比較例5〕導電性物質としてデンカブラ
ック5重量部の代わりにケッチェンブラックEC(ケッ
チェンブラックインターナショナル社製)2重量部を用
いた以外は比較例1と同様にしてコーティング膜を得
た。
ック5重量部の代わりにケッチェンブラックEC(ケッ
チェンブラックインターナショナル社製)2重量部を用
いた以外は比較例1と同様にしてコーティング膜を得
た。
【0075】〔比較例6〕導電性物質としてデンカブラ
ックの代わりに酸化亜鉛23−K69重量部を用い、ホ
モジナイザーにて30分間分散させた導電性コーティン
グ液を作成し、比較例1と同様にしてコーティング膜を
得た。
ックの代わりに酸化亜鉛23−K69重量部を用い、ホ
モジナイザーにて30分間分散させた導電性コーティン
グ液を作成し、比較例1と同様にしてコーティング膜を
得た。
【0076】上記の方法で得られたコーティング膜は、
JIS型表面抵抗測定治具とR8340A(アドバンテ
スト社製,10V/50sec電圧印加,10秒後に測
定)にてシリコーンゴムシートに貼り付けたまま表面抵
抗を測定した。また、表面抵抗値はコーティング膜を5
枚作成し、その最大値と最小値を記入した。
JIS型表面抵抗測定治具とR8340A(アドバンテ
スト社製,10V/50sec電圧印加,10秒後に測
定)にてシリコーンゴムシートに貼り付けたまま表面抵
抗を測定した。また、表面抵抗値はコーティング膜を5
枚作成し、その最大値と最小値を記入した。
【0077】表面抵抗値の再現性は、実施例,比較例共
に製造ロットを変えて新規にコーティング液を製造した
時に、前回の実施例,比較例のロットの表面抵抗値の平
均値とほぼ同じ値が再現されるものを○、平均値の半桁
以上変化してしまったものを×とし、その中間を△とし
た。
に製造ロットを変えて新規にコーティング液を製造した
時に、前回の実施例,比較例のロットの表面抵抗値の平
均値とほぼ同じ値が再現されるものを○、平均値の半桁
以上変化してしまったものを×とし、その中間を△とし
た。
【0078】導電性コーティング溶液の安定性の試験
は、シリコーンエマルジョンと水分散カーボン水溶液を
混合、シリコーンゴムシートに塗布する前の状態で3日
間溶液状態を観察した。溶液の状態の評価方法として
は、目視にて明らかに油−水分離が起きているものを
×、エマルジョンの変化がやや確認できるもの(沈澱を
含む)を△、沈澱や目視にて変化がないものを○とし
た。更に、導電性物質の凝集、沈澱が観察されるものを
「粒子沈澱」と記載した。結果を表1,2に示す。
は、シリコーンエマルジョンと水分散カーボン水溶液を
混合、シリコーンゴムシートに塗布する前の状態で3日
間溶液状態を観察した。溶液の状態の評価方法として
は、目視にて明らかに油−水分離が起きているものを
×、エマルジョンの変化がやや確認できるもの(沈澱を
含む)を△、沈澱や目視にて変化がないものを○とし
た。更に、導電性物質の凝集、沈澱が観察されるものを
「粒子沈澱」と記載した。結果を表1,2に示す。
【0079】
【表1】
【0080】
【表2】
【0081】上記結果より、導電性微粒子を予め水に十
分に分散させた水分散液と、オルガノポリシロキサンの
分散相と水の連続相とからなるエマルジョンとを混合し
て得られる導電性コーティング材料は、直接的に導電性
物質をエマルジョンに混合した材料よりも、特に中抵抗
領域において安定した抵抗値と再現性を発現することが
わかる。
分に分散させた水分散液と、オルガノポリシロキサンの
分散相と水の連続相とからなるエマルジョンとを混合し
て得られる導電性コーティング材料は、直接的に導電性
物質をエマルジョンに混合した材料よりも、特に中抵抗
領域において安定した抵抗値と再現性を発現することが
わかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J038 DL031 HA026 KA12 LA06 MA08 MA10 NA20 PB09
Claims (2)
- 【請求項1】 (A)硬化主成分としてオルガノポリシ
ロキサンの分散相と、少なくとも20重量%の連続相と
なる水とを含有し、乾燥させることにより硬化してエラ
ストマー又はレジン状生成物を与える水中油型エマルジ
ョンと、(B)導電性微粒子を水に分散させた導電性微
粒子水分散液との混合物からなり、水を除去することに
よって導電性のエラストマー又はレジン状生成物を与え
ることを特徴とする導電性コーティング材料。 - 【請求項2】 水を除去することにより得られる導電性
のエラストマー又はレジン状生成物の表面抵抗率が1×
102〜1×1014Ω/Sqである請求項1記載の導電
性コーティング材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10202743A JP2000017231A (ja) | 1998-07-02 | 1998-07-02 | 導電性コーティング材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10202743A JP2000017231A (ja) | 1998-07-02 | 1998-07-02 | 導電性コーティング材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000017231A true JP2000017231A (ja) | 2000-01-18 |
Family
ID=16462434
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10202743A Pending JP2000017231A (ja) | 1998-07-02 | 1998-07-02 | 導電性コーティング材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000017231A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6703175B2 (en) | 2001-09-27 | 2004-03-09 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Color toner containing less conductive particles that have appropriate electrical resistance and can produce clear color images |
WO2005069313A1 (ja) * | 2004-01-15 | 2005-07-28 | Sfc Co., Ltd. | 絶縁膜および絶縁膜の形成方法 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5616553A (en) * | 1979-07-18 | 1981-02-17 | Dow Corning | Silicone emulsion |
JPS60156769A (ja) * | 1984-01-26 | 1985-08-16 | Daicel Chem Ind Ltd | 導電性水分散塗料 |
JPS6116929A (ja) * | 1984-06-26 | 1986-01-24 | ダウ コーニング コーポレーシヨン | 交叉結合ポリジオルガノシロキサンの水性ラテツクスの製造方法 |
JPS6295342A (ja) * | 1985-10-22 | 1987-05-01 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 導電性水性樹脂組成物 |
JPH10168392A (ja) * | 1996-12-13 | 1998-06-23 | Matsushita Electric Works Ltd | シリコーンエマルジョンコーティング材組成物とその製造方法 |
-
1998
- 1998-07-02 JP JP10202743A patent/JP2000017231A/ja active Pending
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5616553A (en) * | 1979-07-18 | 1981-02-17 | Dow Corning | Silicone emulsion |
JPS60156769A (ja) * | 1984-01-26 | 1985-08-16 | Daicel Chem Ind Ltd | 導電性水分散塗料 |
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Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
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WO2005069313A1 (ja) * | 2004-01-15 | 2005-07-28 | Sfc Co., Ltd. | 絶縁膜および絶縁膜の形成方法 |
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