JP2000004266A - ディジタル変調回路 - Google Patents
ディジタル変調回路Info
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Landscapes
- Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】DSPによるディジタル変調処理において、ベ
ースバンド変調器の出力をアップサンプリングして直交
変調を行う際のフィルタ回路の処理量を低減する。 【解決手段】アップサンプラ3a、3bでアップサンプ
リングされた変調のシンボル周波数がfbのベースバン
ド変調器1の出力であるベースバンドI信号、Q信号
を、変調のシンボル周波数fbまでが通過周波数域で平
坦な特性をもち、緩やかな減衰曲線で減衰域に達してア
ップサンプリングによって生じたイメージ信号を除去す
る特性をもつディジタルローパスフィルタ4a、4bに
よってフィルタリングして直交変調器9に入力する構成
とする。
ースバンド変調器の出力をアップサンプリングして直交
変調を行う際のフィルタ回路の処理量を低減する。 【解決手段】アップサンプラ3a、3bでアップサンプ
リングされた変調のシンボル周波数がfbのベースバン
ド変調器1の出力であるベースバンドI信号、Q信号
を、変調のシンボル周波数fbまでが通過周波数域で平
坦な特性をもち、緩やかな減衰曲線で減衰域に達してア
ップサンプリングによって生じたイメージ信号を除去す
る特性をもつディジタルローパスフィルタ4a、4bに
よってフィルタリングして直交変調器9に入力する構成
とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベースバンドフィ
ルタと直交変調器をDSP(Digital Signal Processor)
等のディジタル回路で実現したディジタル変調回路にお
いて、性能の劣化なく回路規模を削減できるディジタル
変調回路に関する。
ルタと直交変調器をDSP(Digital Signal Processor)
等のディジタル回路で実現したディジタル変調回路にお
いて、性能の劣化なく回路規模を削減できるディジタル
変調回路に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ディジタル回路技術が発達してお
り、ディジタル回路でその機能を実現した場合、特性の
バラツキがない、経年劣化がない、調整が不要というメ
リットから広く用いられている。更に、ディジタル回路
としてDSP等のソフトウェアでプログラム可能なデバ
イスを用いた場合、ソフトウェアによって機能が記述さ
れるので、修正、変更が容易であるというメリットも得
られるようになり、従来アナログ回路で実現していた機
能をディジタル回路で実現する例が増えている。ディジ
タル携帯電話等の通信機の分野においてもディジタル回
路への移行は進んでおり、例として通信機能のほとんど
をソフトウェアで実現するソフトウェア無線機(Joe Mi
tola,"The Software Radio Architecture",IEEE Commun
icationMagazine Vol.33 No.5 May1995 )が提案されて
いる。
り、ディジタル回路でその機能を実現した場合、特性の
バラツキがない、経年劣化がない、調整が不要というメ
リットから広く用いられている。更に、ディジタル回路
としてDSP等のソフトウェアでプログラム可能なデバ
イスを用いた場合、ソフトウェアによって機能が記述さ
れるので、修正、変更が容易であるというメリットも得
られるようになり、従来アナログ回路で実現していた機
能をディジタル回路で実現する例が増えている。ディジ
タル携帯電話等の通信機の分野においてもディジタル回
路への移行は進んでおり、例として通信機能のほとんど
をソフトウェアで実現するソフトウェア無線機(Joe Mi
tola,"The Software Radio Architecture",IEEE Commun
icationMagazine Vol.33 No.5 May1995 )が提案されて
いる。
【0003】図2は、ディジタル携帯電話等で使用され
るDSPを用いたディジタル変調回路の一例を示す構成
概要図である。図2に示すように、前記ディジタル変調
回路は、送信データが入力するベースバンド変調器1
と、ベースバンドフィルタ20a、20bと、乗算器5
a、5bと加算器6と90°位相器7とローカル信号発
生器8とから成る直交変調器9と、ディジタル/アナロ
グ変換器(以下D/A変換器という)10と、アナログ
のローパスフィルタ11とで構成される。そして同図の
破線で囲まれた上記のベースバンド変調器1、ベースバ
ンドフィルタ20a、20b及び直交変調器9の部分
は、DSPのソフトウェアで機能が実現されいる。
るDSPを用いたディジタル変調回路の一例を示す構成
概要図である。図2に示すように、前記ディジタル変調
回路は、送信データが入力するベースバンド変調器1
と、ベースバンドフィルタ20a、20bと、乗算器5
a、5bと加算器6と90°位相器7とローカル信号発
生器8とから成る直交変調器9と、ディジタル/アナロ
グ変換器(以下D/A変換器という)10と、アナログ
のローパスフィルタ11とで構成される。そして同図の
破線で囲まれた上記のベースバンド変調器1、ベースバ
ンドフィルタ20a、20b及び直交変調器9の部分
は、DSPのソフトウェアで機能が実現されいる。
【0004】同図において、送信データがベースバンド
変調器1に入力されると、該ベースバンド変調器1では
変調方式に応じて、送信データは変調のシンボル周波数
がfbのベースバンドI信号、Q信号に変換される。こ
のI信号、Q信号は、サンプリング周波数fsで動作し
て同じ特性を持つ2個のディジタルベースバンドフィル
タ20a、20bにそれぞれ入力され、帯域制限が行わ
れる。帯域制限された信号は、直交変調器9の乗算器5
a、5bにそれぞれ入力する。この直交変調器9におい
ては、ディジタル変調回路の所望の出力周波数fcを発
振するローカル信号発生器8の出力信号が前記乗算器5
aに、また、前記ローカル信号発生器8の出力信号の位
相を90°位相器7で90°ずらした信号が前記乗算器
5bにそれぞれ入力され、これらのローカル信号発生器
の出力信号と、前記のI信号、Q信号が乗算器5a、5
bで乗算される。そして乗算器5aと乗算器5bの出力
が加算器6で加算され、所望の出力周波数fcのディジ
タル変調波が得られ、該変調波がD/A変換器10に出
力される。
変調器1に入力されると、該ベースバンド変調器1では
変調方式に応じて、送信データは変調のシンボル周波数
がfbのベースバンドI信号、Q信号に変換される。こ
のI信号、Q信号は、サンプリング周波数fsで動作し
て同じ特性を持つ2個のディジタルベースバンドフィル
タ20a、20bにそれぞれ入力され、帯域制限が行わ
れる。帯域制限された信号は、直交変調器9の乗算器5
a、5bにそれぞれ入力する。この直交変調器9におい
ては、ディジタル変調回路の所望の出力周波数fcを発
振するローカル信号発生器8の出力信号が前記乗算器5
aに、また、前記ローカル信号発生器8の出力信号の位
相を90°位相器7で90°ずらした信号が前記乗算器
5bにそれぞれ入力され、これらのローカル信号発生器
の出力信号と、前記のI信号、Q信号が乗算器5a、5
bで乗算される。そして乗算器5aと乗算器5bの出力
が加算器6で加算され、所望の出力周波数fcのディジ
タル変調波が得られ、該変調波がD/A変換器10に出
力される。
【0005】図3に前記直交変調器9の変調波出力信号
のスペクトルを示す。 同図に示すように、該変調波出
力信号は、サンプリング周波数がfsの時間離散信号で
あるため、中心周波数fcの原信号の他に、イメージ信
号のスペクトルが、中心周波数(fs−fc)に現れ
る。この出力信号をD/A変換器10でアナログ信号に
変換し、アナログのローパスフィルタ11で不要なイメ
ージ信号を除去することにより所望の変調波出力を得
る。前記直交変調器9の出力信号において、前記イメー
ジ信号をローパスフィルタ11で除去するためには、変
調波の帯域幅をWdとすると、次の条件が必要である。 fs >2fc + Wd (1)
のスペクトルを示す。 同図に示すように、該変調波出
力信号は、サンプリング周波数がfsの時間離散信号で
あるため、中心周波数fcの原信号の他に、イメージ信
号のスペクトルが、中心周波数(fs−fc)に現れ
る。この出力信号をD/A変換器10でアナログ信号に
変換し、アナログのローパスフィルタ11で不要なイメ
ージ信号を除去することにより所望の変調波出力を得
る。前記直交変調器9の出力信号において、前記イメー
ジ信号をローパスフィルタ11で除去するためには、変
調波の帯域幅をWdとすると、次の条件が必要である。 fs >2fc + Wd (1)
【0006】次に、DSPにおけるディジタルフィルタ
の処理量は、一般的にフィルタにおけるサンプリング周
波数とフィルタのタップ数の積で与えられ、そのディジ
タルフィルタの特性が、アナログフィルタで実現したと
きに比べて性能が劣ることのない特性を得るためには、
タップ数を8シンボル分の時間応答に相当するだけ用意
する必要があり、サンプリング周波数をfs 、変調の
シンボル周波数をfbとすると、必要なタップ数は、 (fs/fb )×8 となる。従って、2個のベースバンドフィルタにおける
処理量Cは、次式でで与えられる。 C= fs ×(fs/fb)×8×2 (2) 一例として、前記ベースバンドフィルタ20a、20b
のサンプリング周波数の条件は、シンボル周波数fb=2
1kHz、変調波出力周波数fc=455kHz、変調波
帯域幅Wd=32kHzとすると、(1)式から、 fs >942kHz となり、fsを最小の942kHzとした場合の前記ベ
ースバンドフィルタ20a、20bの処理量Cは、
(2)式から、 C=676MIPS (Million Instructions per Second) となる。しかるに、現在の汎用DSPの処理能力は、一
般に高速なものでも40〜50MIPSであり、このフィル
タを実現することは非常に困難なものであり、その対策
として、図4に示される構成の改良されたディジタル変
調回路が考案されている。
の処理量は、一般的にフィルタにおけるサンプリング周
波数とフィルタのタップ数の積で与えられ、そのディジ
タルフィルタの特性が、アナログフィルタで実現したと
きに比べて性能が劣ることのない特性を得るためには、
タップ数を8シンボル分の時間応答に相当するだけ用意
する必要があり、サンプリング周波数をfs 、変調の
シンボル周波数をfbとすると、必要なタップ数は、 (fs/fb )×8 となる。従って、2個のベースバンドフィルタにおける
処理量Cは、次式でで与えられる。 C= fs ×(fs/fb)×8×2 (2) 一例として、前記ベースバンドフィルタ20a、20b
のサンプリング周波数の条件は、シンボル周波数fb=2
1kHz、変調波出力周波数fc=455kHz、変調波
帯域幅Wd=32kHzとすると、(1)式から、 fs >942kHz となり、fsを最小の942kHzとした場合の前記ベ
ースバンドフィルタ20a、20bの処理量Cは、
(2)式から、 C=676MIPS (Million Instructions per Second) となる。しかるに、現在の汎用DSPの処理能力は、一
般に高速なものでも40〜50MIPSであり、このフィル
タを実現することは非常に困難なものであり、その対策
として、図4に示される構成の改良されたディジタル変
調回路が考案されている。
【0007】図4のデジタル変調回路は、図2のディジ
タル変調回路のベースバンド変調器1と乗算器5a、5
bの間にベースバンドフィルタ2a、2bとサンプリン
グレートを上げるアップサンプラ3a、3bとディジタ
ルのローパスフィルタ21a、21bを挿入した構成で
あり、その機能は、前記ベースバンドフィルタ2a、2
bとアップサンプラ3a、3bとローパスフィルタ21
a、21bを除いて、図2のディジタル変調回路の機能
と同様である。図4のデジタル変調回路において、サン
プリング周波数fs1で動作するディジタルベースバン
ドフィルタ2a、2bで帯域制限された変調のシンボル
周波数がfbのベースバンドI信号、Q信号は、それぞ
れ前記アップサンプラ3a、3bに入力され、fs1の
n倍のサンプル周波数fs2にアップサンプルされた信
号となる。前記のアップサンプルを行う場合の補間法
は、例えば、増えたサンプル点の値を全て0とするゼロ
補間を行う。一例として、n=6の場合のアップサンプ
ラ3a、3bの入力信号と出力信号のスペクトルを図5
の(a)及び(b)に示す。図5(b)に示されるよう
に、該出力信号には図5(a)のスペクトルのイメージ
信号がfs1ごとに現れる。この信号がローパスフィル
タ21a、21bに入力される。
タル変調回路のベースバンド変調器1と乗算器5a、5
bの間にベースバンドフィルタ2a、2bとサンプリン
グレートを上げるアップサンプラ3a、3bとディジタ
ルのローパスフィルタ21a、21bを挿入した構成で
あり、その機能は、前記ベースバンドフィルタ2a、2
bとアップサンプラ3a、3bとローパスフィルタ21
a、21bを除いて、図2のディジタル変調回路の機能
と同様である。図4のデジタル変調回路において、サン
プリング周波数fs1で動作するディジタルベースバン
ドフィルタ2a、2bで帯域制限された変調のシンボル
周波数がfbのベースバンドI信号、Q信号は、それぞ
れ前記アップサンプラ3a、3bに入力され、fs1の
n倍のサンプル周波数fs2にアップサンプルされた信
号となる。前記のアップサンプルを行う場合の補間法
は、例えば、増えたサンプル点の値を全て0とするゼロ
補間を行う。一例として、n=6の場合のアップサンプ
ラ3a、3bの入力信号と出力信号のスペクトルを図5
の(a)及び(b)に示す。図5(b)に示されるよう
に、該出力信号には図5(a)のスペクトルのイメージ
信号がfs1ごとに現れる。この信号がローパスフィル
タ21a、21bに入力される。
【0008】前記ローパスフィルタ21a、21bは、
アップサンプラ3a、3bの出力信号の(fs1)/2
までの周波数域を通過させ、それ以上を減衰させる特性
を有するフィルタである。例えば、図5(b)に一点鎖
線で示すような、(fs1)/2までの周波数域の特性
が平坦で、(fs1)/2以上の周波数で急激に減衰す
る特性を有するものであり、この特性によって(fs
1)/2以上の周波数域のイメージ信号を遮断する。上
記ローパスフィルタ21a、21bを通過した信号は、
直交変調器9に入力され該直交変調器9において、中心
周波数fcのディジタル変調波信号に、更にD/A変換
器10でアナログ信号に変換され、アナログのローパス
フィルタ11で不要なイメージ信号を除去することによ
り所望の変調波出力を得ることができる。
アップサンプラ3a、3bの出力信号の(fs1)/2
までの周波数域を通過させ、それ以上を減衰させる特性
を有するフィルタである。例えば、図5(b)に一点鎖
線で示すような、(fs1)/2までの周波数域の特性
が平坦で、(fs1)/2以上の周波数で急激に減衰す
る特性を有するものであり、この特性によって(fs
1)/2以上の周波数域のイメージ信号を遮断する。上
記ローパスフィルタ21a、21bを通過した信号は、
直交変調器9に入力され該直交変調器9において、中心
周波数fcのディジタル変調波信号に、更にD/A変換
器10でアナログ信号に変換され、アナログのローパス
フィルタ11で不要なイメージ信号を除去することによ
り所望の変調波出力を得ることができる。
【0009】上記の構成の場合、ベースバンドフィルタ
2a、2bのサンプリング周波数fs1は、シンボル周
波数fbの8倍の周波数でサンプリングすれば十分な特
性の変調回路出力が得られ、そのため、従来に比べサン
プリング周波数を十分小さくすることができる。従っ
て、ベースバンドフィルタ2a、2bの処理量Cは、サ
ンプリング周波数fs=168kHz、シンボル周波数fb
=21kHzとすると、(2)式により、 C=21 MIPS と改良前にくらべて非常に少なくなる。
2a、2bのサンプリング周波数fs1は、シンボル周
波数fbの8倍の周波数でサンプリングすれば十分な特
性の変調回路出力が得られ、そのため、従来に比べサン
プリング周波数を十分小さくすることができる。従っ
て、ベースバンドフィルタ2a、2bの処理量Cは、サ
ンプリング周波数fs=168kHz、シンボル周波数fb
=21kHzとすると、(2)式により、 C=21 MIPS と改良前にくらべて非常に少なくなる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
改良されたデジタル変調回路のローパスフィルタ21
a、21bは、ソフトウェア無線機におけるディジタル
フィルタとして、サンプリング周波数の1/2の周波数
までは該ソフトウェア無線機で使用する領域として通過
させ、それ以上の周波数領域は出力信号の歪の発生防止
のために急峻な減衰特性で遮断する特性を有するフィル
タとして構成されている。このため、前記ローパスフィ
ルタはタップ数が多く、その処理量が多くなる。例え
ば、図6(b)のフィルタ特性図に示すような(fs
1)/2において急峻に減衰する特性のフィルタを実現
するためには、96タップ程度のフィルタが必要であ
る。従って、前述の例において、ローパスフィルタ21
a、21bのサンプリング周波数fs2をアップサンプ
リングによってfs1の6倍のfs2=1008kHzと
すると、2個のローパスフィルタ21a、21bの処理
量Cは、 C=2×サンプリング周波数×タップ数 =193.5 MIPS となり、前記ベースバンドフィルタ2a、2bの処理量
を含んで合計215MIPSとなる。上記の処理量は、図2
の回路の処理量よりは低減されているが、それでもまだ
処理量が多く、現在の汎用のDSPの処理能力では、所
望の回路を実現するには非常に大きな回路規模のものに
なるという欠点があった。本発明は、上記課題を解決す
るためになされたものであって、DSPにおける処理量
を低減して処理規模の小さいディジタル変調回路を提供
することを目的とする。
改良されたデジタル変調回路のローパスフィルタ21
a、21bは、ソフトウェア無線機におけるディジタル
フィルタとして、サンプリング周波数の1/2の周波数
までは該ソフトウェア無線機で使用する領域として通過
させ、それ以上の周波数領域は出力信号の歪の発生防止
のために急峻な減衰特性で遮断する特性を有するフィル
タとして構成されている。このため、前記ローパスフィ
ルタはタップ数が多く、その処理量が多くなる。例え
ば、図6(b)のフィルタ特性図に示すような(fs
1)/2において急峻に減衰する特性のフィルタを実現
するためには、96タップ程度のフィルタが必要であ
る。従って、前述の例において、ローパスフィルタ21
a、21bのサンプリング周波数fs2をアップサンプ
リングによってfs1の6倍のfs2=1008kHzと
すると、2個のローパスフィルタ21a、21bの処理
量Cは、 C=2×サンプリング周波数×タップ数 =193.5 MIPS となり、前記ベースバンドフィルタ2a、2bの処理量
を含んで合計215MIPSとなる。上記の処理量は、図2
の回路の処理量よりは低減されているが、それでもまだ
処理量が多く、現在の汎用のDSPの処理能力では、所
望の回路を実現するには非常に大きな回路規模のものに
なるという欠点があった。本発明は、上記課題を解決す
るためになされたものであって、DSPにおける処理量
を低減して処理規模の小さいディジタル変調回路を提供
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係わるディジタル変調回路では、送信データ
をベースバンドI信号とQ信号とに変換するベースバン
ド変調手段と、前記I信号とQ信号とをそれぞれ帯域制
限するためのベースバンドフィルタリング手段と、前記
帯域制限されたI信号とQ信号とをアップサンプリング
するアップサンプリング手段と、該アップサンプリング
手段の出力を入力とするローパスフィルタリング手段
と、直交変調手段と、ディジタル/アナログ変換手段と
を具備したディジタル変調回路において、前記のローパ
スフィルタリング手段が、所望のI信号、Q信号だけを
減衰なしで通過させ、緩やかな減衰曲線で前記ベースバ
ンドフィルタリング手段のサンプリング周波数より低い
周波数において必要な減衰量を得ることができるフィル
タ特性を備えたことを特徴とする。
に本発明に係わるディジタル変調回路では、送信データ
をベースバンドI信号とQ信号とに変換するベースバン
ド変調手段と、前記I信号とQ信号とをそれぞれ帯域制
限するためのベースバンドフィルタリング手段と、前記
帯域制限されたI信号とQ信号とをアップサンプリング
するアップサンプリング手段と、該アップサンプリング
手段の出力を入力とするローパスフィルタリング手段
と、直交変調手段と、ディジタル/アナログ変換手段と
を具備したディジタル変調回路において、前記のローパ
スフィルタリング手段が、所望のI信号、Q信号だけを
減衰なしで通過させ、緩やかな減衰曲線で前記ベースバ
ンドフィルタリング手段のサンプリング周波数より低い
周波数において必要な減衰量を得ることができるフィル
タ特性を備えたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示した実施形態
に基づいて説明する。図1は本発明に係わるディジタル
変調回路の構成概要図である。同図に示すように、本発
明に係わるディジタル変調回路の構成は、図4のディジ
タル変調回路のローパスフィルタ21a、21bを本発
明に係わるローパスフィルタ4a、4bに置き換えたも
のであって、他は図4と同じ構成である。そして、本発
明に係わるローパスフィルタ4a、4bは、図5(b)
に破線で示す、変調のシンボル周波数fbまでが通過周
波数域であって平坦な特性を持ち、fbからfs1−f
bまでの周波数範囲で減衰域になる特性を有するフィル
タである。
に基づいて説明する。図1は本発明に係わるディジタル
変調回路の構成概要図である。同図に示すように、本発
明に係わるディジタル変調回路の構成は、図4のディジ
タル変調回路のローパスフィルタ21a、21bを本発
明に係わるローパスフィルタ4a、4bに置き換えたも
のであって、他は図4と同じ構成である。そして、本発
明に係わるローパスフィルタ4a、4bは、図5(b)
に破線で示す、変調のシンボル周波数fbまでが通過周
波数域であって平坦な特性を持ち、fbからfs1−f
bまでの周波数範囲で減衰域になる特性を有するフィル
タである。
【0013】本発明に係わるデジタル変調回路の動作を
図1に基づいて説明する。同図において、図4のデジタ
ル変調回路と同様にして、サンプリングレートn=6の
場合のアップサンプラ3a、3bの出力信号のスペクト
ルが図5(b)に示すように現れる。該出力信号はロー
パスフィルタ4a、4bに入力される。該ローパスフィ
ルタ4a、4bは、図5(b)に破線で示す特性を有
し、必要なI信号、Q信号を減衰させずに通過させ、ア
ップサンプリングによって生じたイメージだけを除去す
る。該ローパスフィルタ4a、4bの出力信号は、直交
変調器9、D/A変換器10を経てアナログ信号に変換
され、アナログのローパスフィルタ11で不要なイメー
ジ信号を除去され、所望の変調波出力が得られる。
図1に基づいて説明する。同図において、図4のデジタ
ル変調回路と同様にして、サンプリングレートn=6の
場合のアップサンプラ3a、3bの出力信号のスペクト
ルが図5(b)に示すように現れる。該出力信号はロー
パスフィルタ4a、4bに入力される。該ローパスフィ
ルタ4a、4bは、図5(b)に破線で示す特性を有
し、必要なI信号、Q信号を減衰させずに通過させ、ア
ップサンプリングによって生じたイメージだけを除去す
る。該ローパスフィルタ4a、4bの出力信号は、直交
変調器9、D/A変換器10を経てアナログ信号に変換
され、アナログのローパスフィルタ11で不要なイメー
ジ信号を除去され、所望の変調波出力が得られる。
【0014】上記のように、本発明に係わるローパスフ
ィルタ4a、4bの特性は、減衰特性が急峻である必要
がないために、例えば、図6(a)のフィルタ特性図に
示すような特性を有する18タップのディジタルフィル
タで構成できる。このため、fs2=1008kHz、タ
ップ数18の場合、該ローパスフィルタ4a、4bの処
理量Cは、 C=36MIPS となり、ベースバンドフィルタ2a、2bの処理量との
合計においても57MIPSと、従来に比べ処理量は非常に
少なくてすむことがわかる。
ィルタ4a、4bの特性は、減衰特性が急峻である必要
がないために、例えば、図6(a)のフィルタ特性図に
示すような特性を有する18タップのディジタルフィル
タで構成できる。このため、fs2=1008kHz、タ
ップ数18の場合、該ローパスフィルタ4a、4bの処
理量Cは、 C=36MIPS となり、ベースバンドフィルタ2a、2bの処理量との
合計においても57MIPSと、従来に比べ処理量は非常に
少なくてすむことがわかる。
【0015】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように、アップ
サンプリング後のローパスフィルタの特性を、通過周波
数域では必要なI信号とQ信号を減衰させないで通過さ
せ、緩やかな減衰曲線で減衰域となってイメージ信号を
除去するように構成したので、フィルタのタップ数を低
減することができ、そのため、DSPにおける処理量の
大幅な低減が可能になり、変調回路の回路規模や消費電
力の削減において著しい効果があり、機器の小型化や低
コスト化に貢献できる。
サンプリング後のローパスフィルタの特性を、通過周波
数域では必要なI信号とQ信号を減衰させないで通過さ
せ、緩やかな減衰曲線で減衰域となってイメージ信号を
除去するように構成したので、フィルタのタップ数を低
減することができ、そのため、DSPにおける処理量の
大幅な低減が可能になり、変調回路の回路規模や消費電
力の削減において著しい効果があり、機器の小型化や低
コスト化に貢献できる。
【図1】本発明に係わる実施の一形態例を示す構成概要
図
図
【図2】従来のデジタル変調回路の一例を示す構成概要
図
図
【図3】図2のディジタル変調回路における直交変調器
の出力信号のスペクトル
の出力信号のスペクトル
【図4】改良されデジタル変調回路の一例を示す構成概
要図
要図
【図5】(a)はアップサンプラの入力信号の変調波ス
ペクトラム、(b)はアップサンプラの出力信号の変調
波スペクトラム
ペクトラム、(b)はアップサンプラの出力信号の変調
波スペクトラム
【図6】(a)は図1のディジタル変調回路におけるデ
ィジタルローパスフィルタの特性図であり、(b)は図
4のディジタル変調回路におけるディジタルローパスフ
ィルタの特性図
ィジタルローパスフィルタの特性図であり、(b)は図
4のディジタル変調回路におけるディジタルローパスフ
ィルタの特性図
1・・ベースバンド変調器、 2a、2b・・ベー
スバンドフィルタ、3a、3b・・アップサンプラ、4
a、4b・・ディジタルのローパスフィルタ、5a、5
b・・乗算器、 6・・加算器、 7・・90°位
相器、8・・ローカル信号発生器、 9・・直交
変調器、10・・ディジタル/アナログ変換器、11・
・アナログのローパスフィルタ、20a、20b・・ベ
ースバンドフィルタ、21a、21b・・ディジタルの
ローパスフィルタ
スバンドフィルタ、3a、3b・・アップサンプラ、4
a、4b・・ディジタルのローパスフィルタ、5a、5
b・・乗算器、 6・・加算器、 7・・90°位
相器、8・・ローカル信号発生器、 9・・直交
変調器、10・・ディジタル/アナログ変換器、11・
・アナログのローパスフィルタ、20a、20b・・ベ
ースバンドフィルタ、21a、21b・・ディジタルの
ローパスフィルタ
Claims (1)
- 【請求項1】送信データをベースバンドI信号とQ信号
とに変換するベースバンド変調手段と、前記I信号とQ
信号とをそれぞれ帯域制限するためのベースバンドフィ
ルタリング手段と、前記帯域制限されたI信号とQ信号
とをアップサンプリングするアップサンプリング手段
と、該アップサンプリング手段の出力を入力とするロー
パスフィルタリング手段と、直交変調手段と、ディジタ
ル/アナログ変換手段とを具備したディジタル変調回路
において、前記のローパスフィルタリング手段が、所望
のI信号、Q信号だけを減衰なしで通過させ、緩やかな
減衰曲線で前記ベースバンドフィルタリング手段のサン
プリング周波数より低い周波数において必要な減衰量を
得ることができるフィルタ特性を備えたことを特徴とす
るデジタル変調回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16649298A JP2000004266A (ja) | 1998-06-15 | 1998-06-15 | ディジタル変調回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16649298A JP2000004266A (ja) | 1998-06-15 | 1998-06-15 | ディジタル変調回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000004266A true JP2000004266A (ja) | 2000-01-07 |
Family
ID=15832392
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16649298A Pending JP2000004266A (ja) | 1998-06-15 | 1998-06-15 | ディジタル変調回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000004266A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006135707A (ja) * | 2004-11-08 | 2006-05-25 | Hitachi Kokusai Electric Inc | ソフトウェア無線機 |
JP2007027961A (ja) * | 2005-07-13 | 2007-02-01 | Niigata Seimitsu Kk | 変調回路 |
-
1998
- 1998-06-15 JP JP16649298A patent/JP2000004266A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006135707A (ja) * | 2004-11-08 | 2006-05-25 | Hitachi Kokusai Electric Inc | ソフトウェア無線機 |
JP2007027961A (ja) * | 2005-07-13 | 2007-02-01 | Niigata Seimitsu Kk | 変調回路 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Effective date: 20040604 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041213 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20060929 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070209 |