近年、ゲームにDeFi(分散型金融)の要素を掛け合わせた「GameFi(ゲーミファイ)」と呼ばれるブロックチェーンゲーム(NFTゲーム)が人気を集めている。
Axie InfinityやSTEPNなど、”稼げるゲーム”として話題を集めているものも多くあり、興味を持っている方も多いのではないだろうか。
そこで、この記事ではGameFiのブロックチェーンゲームについて、稼ぐ仕組みやおすすめのゲーム、関連する仮想通貨などを解説していく。
- GameFi(ゲーミファイ)とは何か?
- GameFiのブロックチェーンゲームで利益を得る方法
- 仮想通貨取引所に上場している、GameFi関連の主要な仮想通貨
- GameFiのブロックチェーンゲームのおすすめの3選
一般的にGameFiのブロックチェーンゲームでは、NFTの取引などのために仮想通貨(暗号資産)が必要となる。多くのゲームで決済通貨に採用されているイーサリアム(ETH)は、仮想通貨取引所のCoincheckで購入できる。
GameFiのブロックチェーンゲームに興味がある方は、ぜひこの機会にCoincheckのこともチェックしておこう。
※海外NFTゲームは国内法に準拠していない場合がありますので、ゲーム内での一部の操作が国内法に違反する可能性もあります。海外NFTゲームには十分に注意してください。
GameFi(ゲーミファイ)とは?
GameFi (ゲーミファイ、ゲームファイ)は、ゲーム(Game)と金融(Finance)を組み合わせた造語だ。
GameFiという言葉が初めて使われたのは、2019年11月に中国で開催されたブロックチェーン関連のイベントにおける、グローバルゲームパブリッシングプラットフォーム「Mix Marvel」の創設者の1人、マリー・マー氏の講演のときだと言われている。
どのようなものがGameFi に分類されるのかの明確な定義はないとされているが、一般的にはゲームにDeFi(分散型金融)の要素を掛け合わせたブロックチェーンゲーム全般を指すことが多いようだ。
ゲームをプレイすることで仮想通貨を稼ぐことができるPlay to Earn(P2E)というジャンルのゲームも、GameFi に含まれる。
Play to Earn以外にも、GameFi の中には様々なジャンルがあり、近年では運動することで仮想通貨を稼ぐことができるMove to Earn(M2E)や、眠ることで仮想通貨を稼ぐことができるSleep to Earn(S2E)などのゲームも登場してきている。
GameFi(ゲーミファイ)で稼ぐ仕組み
GameFi は、ゲームにDeFi(分散型金融)の要素を掛け合わせたブロックチェーンゲーム全般のことを指しており、ユーザーがゲームで稼ぐ仕組みはゲームごとに異なる。
ここでは数ある仕組みの中から、主要なものを3つ紹介しよう。
- ゲームのプレイ報酬で仮想通貨やNFTを得る
- NFTの二次売買で売買差益を得る
- NFTをレンタルしてレンタル料を得る
ゲームのプレイ報酬で仮想通貨やNFTを得る
もっとも一般的な稼ぎ方としては、ゲームを遊ぶことでプレイ報酬として、仮想通貨やNFT(非代替性トークン)などを得ることができるという方法がある。
プレイ報酬が発生する要素には、具体的には以下のようなものがある。
- デイリークエストをこなす
- 対戦(CPU戦、対人戦)に勝利する
- イベントに参加して、イベントランキングの上位に入る
獲得した仮想通貨はゲーム内で使用できるだけでなく、仮想通貨取引所を利用することで日本円などの法定通貨に換金することも可能だ。
また、NFTはNFTマーケットプレイスで売却すれば、法定通貨や仮想通貨を得ることができる。
NFTの二次売買で売買差益を得る
多くのブロックチェーンゲームで報酬として受け取れるNFTは、ゲーム内で入手できるだけでなく、NFTマーケットプレイスでプレイヤー同士が二次売買をおこなうことができるようになっている。
どのような方法でNFTを入手したとしても、入手にかかったコストよりも高い価格で売却することができれば、売買差益を得ることができる。
NFTをレンタルしてレンタル料を得る
ブロックチェーンゲームのNFTなどのゲームアセットは、レアリティ(貴重性)や性能が1つ1つ異なっており、一般的にレアリティや性能が高いものほど入手難易度が高く、NFTマーケットプレイスで高値で取引されている。
そのため、高レアリティなNFTを入手したくても入手できないプレイヤーも数多く存在する。
そうした中で登場して注目を集めているのが、NFTのレンタルプラットフォームだ。
レンタルプラットフォームでは、借り手は入手難易度が高いゲームアセットを実際に入手するのに必要なコストよりも割安なレンタル料で使用することができ、貸し手はレンタル料で稼ぐことが可能になる。
ブロックチェーンゲームの中には、ゲーム内にNFTのレンタル機能を独自に備えているものもある。

GameFi(ゲーミファイ)を代表する仮想通貨
GameFi と呼ばれるブロックチェーンゲームは数多くあり、同時にそのシステムを形成・連携させるための仮想通貨やトークンも多数存在している。
ここではその中から、メジャーなものを3つ、ピックアップして紹介する。
- Axie Infinity Shards(AXS)
- Green Satoshi Token (GST)/ Green Metaverse Token (GMT)
- SAND(SAND)
Axie Infinity Shards(AXS)

名称 | Axie Infinity Shards |
ティッカーシンボル | AXS |
使用されているゲーム | Axie Infinity |
現在の価格 | 2,249.2円 |
時価総額 | 1,863億3,800万円 |
時価総額ランキング | 40位 |
取り扱いのある仮想通貨取引所 | 海外取引所: Binance、FTX、Huobi Global 他 国内取引所: なし |
Axie Infinity Shards(AXS)は、Play to Earnのゲーム「Axie Infinity」のガバナンストークンだ。
ガバナンストークンとは、提案などをおこなうことができる権利が付与された特定用途のDeFiトークンのことで、プレイヤーはAXSを所有することで、Axie Infinityの運営に関わる投票権を得ることができる。
また、AXSを特定の受取日まで保有し続けることでステーキング報酬を得ることができたり、AXSを使ってゲーム内のNFTマーケットプレイスで取引をしたりすることも可能だ。
Axie Infinityのゲーム自体の人気が高いことから、AXSも市場で活発に取引されており、2022年7月末時点では数ある仮想通貨の中で、時価総額ランキングが40位となっている。
Green Satoshi Token (GST)/ Green Metaverse Token (GMT)

名称 | Green Satoshi Token Green Metaverse Token |
ティッカーシンボル | GST GMT |
使用されているゲーム | STEPN |
現在の価格 | GST(SOL):8.39円 GST(BSC):9.46円 GMT:132.19円 |
時価総額 | GST(SOL):26億9,900万円 GST(BSC):― GMT:793億2,300万円 |
時価総額ランキング | GST(SOL):611位 GST(BSC):3,108位 GMT:70位 |
取り扱いのある仮想通貨取引所 | 海外取引所: Binance、FTX、Huobi Global 他 国内取引所: なし |
関連記事 | STEPNの始め方を徹底解説 |
Green Satoshi Token (GST)とGreen Metaverse Token (GMT)は、どちらもMove to Earnのゲームとして人気が高い、「STEPN」で使用されている仮想通貨だ。
GSTはSTEPNのユーティリティトークンであり、NFTスニーカーのレベルアップやミステリーボックス(宝箱)の開封など、使用できる用途は多岐に渡る。
また、ユーティリティトークンとは実用性のあるトークンのことで、GSTは市場に流通して取引されている。STEPNはマルチチェーンに対応しているので、Solanaチェーンを基盤にしたGST(SOL)と、BNBチェーンを基盤にしたGST(BSC)がある。
一方、GMTはSTEPNのガバナンストークンで、保有者はGMTを保有し続けることによって、STEPNの運営に関わる投票に参加できる。また、GMSもユーティリティトークンとして、市場で取引されている。
残念ながら、2022年7月時点で、GSTとGMTを取り扱う国内の仮想通貨取引所は存在していない。
ただ、STEPNのアプリには仮想通貨の換金機能があるため、海外の仮想通貨取引所を利用せず、アプリを使って手に入れたGSTやGMTをイーサリアムやSOLへ換金したり、イーサリアムやSOLをGSTやGMTに換金することができる。
SAND(SAND)

名称 | SAND |
ティッカーシンボル | SAND |
使用されているゲーム | The Sandbox |
現在の価格 | 175.10円 |
時価総額 | 2,248億7,500万円 |
時価総額ランキング | 36位 |
取り扱いのある仮想通貨取引所 | 海外取引所: Binance、FTX、Huobi Global 他 国内取引所: Coincheck |
SAND(SAND)は、Play to Earnのゲーム「The Sandbox」で利用できるネイティブトークン(ブロックチェーンやゲーム独自のトークン)だ。
The Sandboxでは、メタバースと呼ぶ仮想通貨の中でランド(土地)を所有したり、そのランド上でオリジナルのキャラクターやゲームを作成して遊んだりすることができる。
また、仮想通貨のSANDは、The SandboxのNFTマーケットプレイスでランドやアイテムを購入するための決済通貨として用いられるほか、ガバナンスやステーキングにも活用されている。
2022年7月末時点では、日本の仮想通貨取引所でSANDを取り扱っているのはCoincheck(コインチェック)のみだ。
なお、CoincheckはNFTマーケットプレイスの「Coincheck NFT」も運営しており、そこではThe SandboxのランドなどのNFTも取り扱われている。

注目が集まっているおすすめGameFi(ゲーミファイ)
最後に、Play to Earn、Move to Earn、Sleep to Earnの各ジャンルで、おすすめのブロックチェーンゲームをそれぞれ1つずつ紹介しよう。
- 【Play to Earn】Sorare
- 【Move to Earn】STEPN
- 【Sleep to Earn】SleeFi
【Play to Earn】Sorare

名称 | Sorare(ソラーレ) |
サービス開始 | 2019年 |
ゲーム媒体 | Webブラウザ |
対応通貨 | イーサリアム |
対応チェーン | イーサリアムチェーン |
Sorare(ソラーレ)は、世界各国のプロサッカー選手と、メジャーリーグのプロ野球選手のNFTトレーディングカードを用いたシミュレーションゲームだ。
2022年7月時点で、サッカーは世界280以上のクラブチーム、野球はMLBの30チームとライセンス契約を結んでおり、それらのチームに所属する選手がカード化されている。
Sorareは他の多くのブロックチェーンゲームと違って独自通貨がなく、メジャー通貨の1つであるイーサリアムでカードを購入して遊べるようになっている。
サッカーなら5枚、野球なら7枚のカードでチームを作ってプレイをおこない、大会に参加して上位に入れば賞金やレアカードを獲得できる。
また、ゲーム内外のNFTマーケットプレイスでカードを売買すれば、利益を得ることも可能だ。
【Move to Earn】STEPN

名称 | STEPN(ステップン) |
サービス開始 | 2021年12月 |
対応OS | iOS Android |
対応通貨 | ソラナ(SOL) バイナンスコイン(BNB) イーサリアム(ETH) ※マルチチェーンに対応しており、選択するブロックチェーン(対応チェーン)で利用できる通貨も変わる |
独自通貨 | グリーンサトシトークン(GST) グリーンメタバーストークン(GMT) |
対応チェーン | Solanaチェーン BNBチェーン イーサリアム(ERC20)-APEチェーン |
関連記事 | STEPNを徹底解説 |
STEPN(ステップン)は2021年12月にサービスが始まった、Move to Earnの先駆けとも言えるゲームだ。
STEPNではNFTスニーカーを購入し、そのスニーカーを保有した状態でランニングやウォーキングをすることによって、独自通貨のGSTを獲得することができる。
将来的には、同様の運動でガバナンストークンのGMTも獲得できるようになる見込みだ。
ちなみに、2022年7月末時点ではSTEPNはパブリックβ版のため、利用の際には公式Discordからアクティベーションコードを入手しなければならない。
【Sleep to Earn】SleeFi

名称 | SleeFi(スリーファイ) |
サービス開始 | 未定 |
対応OS | iOS Android |
対応通貨 | アバランチ(AVAX) |
独自通貨 | SLFT SLGT |
対応チェーン | Avalancheチェーン |
※SleeFiは2024年4月15日にサービスが終了します。
SleeFi(スリーファイ)は、眠ることで稼ぐ「Sleep to Earn」という新しいコンセプトによって、ユーザーの睡眠の質の改善・向上を目指しているWeb3.0のゲームアプリだ。
2022年7月時点ではまだ開発段階だが、公式サイトに掲載されているライトペーパーによると、SleeFiのユーザーはベッド型のNFTを保有した状態で睡眠を取ることによって、仮想通貨のSLFTとSLGTを獲得できるようだ。
また、ゲーム内のマーケットプレイスで、ベッドやベッドの強化アイテムであるジェムなどのNFTを、売買したりレンタルしたりできる見込みだ。
正式なリリース時期は明かされていないが、ロードマップによると2022年6月~9月に、オープンβ版の公開とSLFTのローンチが予定されている。
以上、おすすめのブロックチェーンゲームを3つ、ジャンルごとに紹介した。
SorareとSTEPNをプレイするのに必要な仮想通貨のイーサリアムは、日本の仮想通貨取引所だとCoincheckで購入するのがおすすめだ。Coincheckはマネックスグループ傘下で経営されておりセキュリティ性能が高い。
こうしたゲームに興味がある方は、ぜひこの機会にCoincheckのこともチェックしておくとよいだろう。

GameFi(ゲーミファイ)のまとめ
今回は、GameFi の基礎的な情報や、GameFi でおすすめのブロックチェーンゲームなどを紹介した。
- GameFi とは、一般的にはゲームにDeFiの要素を掛け合わせたブロックチェーンゲーム全般のことを指す
- ゲームをプレイすることで稼ぐPlay to Earnは、GameFi のジャンルの1つである
- GameFiのブロックチェーンゲームで利用される基軸通貨の多くが、仮想通貨取引所で取引されている
- 多くのPlay to Earnのゲームでは、プレイ報酬と受け取った仮想通貨を売却することで利益を得られる
- そのほかにも、運動して稼ぐMove to Earn、眠って稼ぐSleep to Earnなどのゲームがある
近年、GameFiのブロックチェーンゲームは続々と登場してきており、その市場規模も拡大し続けている。
この記事ではPlay to Earnなどの各ジャンルで、それぞれおすすめのゲームを1つずつ紹介したが、これ以外にもたくさんのゲームがあるので、気になるものがあればプレイしてみるとよいだろう。
なお、一般的にブロックチェーンゲームではNFTの取引などに仮想通貨が必要となるが、多くのブロックチェーンゲームで決済通貨となっているイーサリアムは、国内の仮想通貨取引所、Coincheckで購入が可能だ。
GameFiのブロックチェーンゲームに興味がある方は、ぜひこの機会にCoincheckの利用も検討してみてはほしい。
※海外NFTゲームは国内法に準拠していない場合がありますので、ゲーム内での一部の操作が国内法に違反する可能性もあります。海外NFTゲームには十分に注意してください。