運輸安全マネジメント
当社の安全に対する考え方
安全方針
・安全はすべてに優先
・法令や規則を遵守
・推測に頼らず、必ず確認
・問題意識を持ち、変革に挑戦
輸送の安全を確保することは公共交通機関として当然の責務と考えております。
当社では、2006年10月から導入された運輸安全マネジメント制度に基づき、「安全管理規程」を定め、輸送の安全に関する基本的な方針として「安全方針」を制定しました。
従業員から経営トップまで全社一丸となって「安全はすべてに優先」を胸に、お客さまへ輸送の安全・快適なサービスを提供するため日々の業務にあたっています。
重点施策の策定
当社では、「安全方針」を達成するための具体的な施策として「重点施策」を定めています。
また、これを担保する手段として、専門の調査員による乗務添乗等によって実施状況を把握し、必要に応じて指導方法等の見直し・改善を図っています。
安全確認の徹底
発進前は、指差呼称でミラーと直前を確認し、発進動作に移ります。
発進時に声をだし、確認先を指差しすることで見落としによる事故を防ぎます。
右左折時は、一旦停止により前方左右を確認し、発進動作に移ります。
交差点において、右左折時に一旦停止することで安全を確認する「間」をつくり、見落としによる事故を防ぎます。
発進前の着席確認は、二度視て車内を確認し、発進動作に移ります。
発進時に、車内のお客さまの着席を確認することで車内での事故を防ぎます。
コミュニケーション・情報伝達・共有
役職者による営業所訪問
経営トップや安全統括管理者が積極的に営業所を訪問し、点呼・アルコールチェック等の実施状況を確認しています。また、役員講話や職場意見交換会を実施することで、営業所と本社との情報共有と、双方向のコミュニケーションを図っています。
チーム会議・事故防止研究会
乗務員を少人数のチームに分け、チームごとに年3回チーム会議を行い、必要な情報の共有と乗務員同士の意見交換を行っています。
また、事故の再発・未然防止を目的に、事故事例などを題材とする事故防止研究会を随時実施しています。
教育・研修
教育センター
各種研修を行う専用の施設で、定期的に従業員の研修を行っています。
安全運転訓練車による実車訓練
車両の動揺や速度・エンジン回転数・ギア位置を測定することで安全運転や省エネ運転ができているかどうかをチェックできる、安全運転教育専用の車両による訓練を定期的に行っています。「アイマークレコーダー」で運転者の視線の動きも記録されることから、目視で確認すべき対象をきちんと捉えているかもチェックできます。
研修では、記録された映像・数値・グラフなどによる分析結果を用いて、その場で乗務員にフィードバックしています。運転状況を客観的に確認できることから、本人も気付かなかった運転のクセや特性を把握することができます。
可搬型アイマークレコーダー
運転中の視線動向の可視化することで、客観的に乗務員個々の癖や特性が把握でき改善を図る教育とともに、傾向分析に有効活用しています。また、可搬型とすることにより、様々な車両や場面にて活用できるメリットがあります。
ドライブレコーダーとデジタルタコグラフ(全車導入済)
ドライブレコーダーで車内外の様子を常時記録し、発生した事故の原因究明やお客さまサービスに活用しています。また、デジタルタコグラフから乗務員の運転特性を把握し、安全運転と経済運転のための指導を実施しています。
安全講演会・運行管理者研修会
社外講師を招聘し、安全に関する講演会を定期的に開催しています。また、交通安全運動前には社外講師(警察官)による運行管理者研修会も実施しています。
安全・安心な車両
ヒューマンエラーの削減および事故の軽減、未然防止を図るための補助機器や、客観的視点に基づく教育が可能な機器を積極的に導入しています。
高速・空港路線車両、貸切観光バス車両における安全装備の充実
「モービルアイ」などの後付け安全装置を既存車両に装着したほか、「衝突被害軽減ブレーキ」「車線逸脱警報装置」等の安全装置を装備した新型車両への代替、および多機能型デジタルタコグラフへの更新を順次進めています。
また、車両火災対策としてエンジンルーム消火装置を装着しています。
夜行高速バス車両への非常通報装置設置
夜間走行中の緊急事態に速やかに対応できるよう、各客席に非常通報装置を設置しています。
EDSS(ドライバー異常時対応システム)
”EDSS”とは、走行中、乗務員に異常が発生したとき、乗務員または乗客がスイッチを押すことにより、車両が制動を開始し、停止するシステムです。
【スイッチ位置】
【動作タイミング】
内部監査の実施
「内部監査実施要領」に基づき運輸安全マネジメントに関する内部監査を実施しています。安全管理体制が適切かつ有効に機能しているか、また、各種施策や事故防止への取り組みが適切に実施されているか否かを、自ら確認しています。
なお、経営トップから各営業所まで全ての部署を対象に監査を行っています。
その他の取り組み
アルコールチェック
乗務前に、合計3回(出勤前・出社時・点呼時)チェックすることで、飲酒運転防止に努めています。乗務終了後や休憩後の再乗務の際も改めてチェックしています。
また、出勤前にチェックするため、全従業員に携帯型アルコールチェッカーを貸与しています。
表彰制度
無事故表彰や善行表彰など、各種表彰制度により従業員のモチベーションアップを図っています。
ヒヤリ・ハット・シェア大賞
ミスや危険な経験を積極的に発信し、全社的に共有する取り組みとして、各営業所が年間を通じて収集しているヒヤリ・ハット事例から営業所ごとの代表事例を選定し、毎年度末に「ヒヤリ・ハット・シェア大賞」として全社コンテストを開催しています。
また、コンテストに持ち寄られたヒヤリ・ハット事例を映像教材および冊子にまとめ、各営業所と教育センターでの指導教育に活用しています。
D-1 グランプリ(運転技能コンテスト)の開催
乗務員の安全意識や運転技術をコンテスト形式で競う「D-1グランプリ」を年1回開催し、優秀選手および優秀営業所への表彰を行うことにより、乗務員の安全意識向上とモチベーション向上を図っています。
また、運転技能コンテストを通じた同業他社との相互交流や、バス協会主催の安全運転コンテストにも積極的に参加しています。
社会貢献活動
地域に根差した交通事業者として、交通ルールや乗車マナーを学ぶ「バス体験教室」、職業体験の受け入れ、行政機関や道路管理者と連携した防災訓練への参加などを積極的に行っています。
- 旧【株式会社東急トランセ】
- 輸送の安全に関する取り組み(PDF:3.06MB)
- 安全管理規程(PDF:413KB)