WO2015194476A1

WO2015194476A1 - 照明装置及び表示装置

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Publication number: WO2015194476A1
Application number: PCT/JP2015/067023
Authority: WO
Inventors: 野間　幹弘
Original assignee: シャープ株式会社
Priority date: 2014-06-20
Filing date: 2015-06-12
Publication date: 2015-12-23
Also published as: US20170127166A1

Abstract

バックライト装置（照明装置）は、ＬＥＤ（光源）（１９）と、ＬＥＤ（１９）からの光に光学作用を付与するためのシート状をなす光学部材（１６）と、光学部材（１６）に取り付けられて光学部材（１６）を振動させるための振動素子（２７）と、を備える。振動素子（２７）は、例えば光学部材（１６）のうち非有効領域（ＮＥＡ）に取り付けることができる。ここで、非有効領域（ＮＥＡ）は、光学部材（１６）のうち、ＬＥＤ（１９）からの光に光学作用を付与して有効に出射させる領域を有効領域（ＥＡ）とした場合に、該有効領域（ＥＡ）を取り囲む形で額縁状をなす領域とすることができる。

Description

照明装置及び表示装置

　本発明は、照明装置及び表示装置に関する。

　従来の液晶表示装置の一例として下記特許文献１に記載されたものが知られている。この特許文献１では、外装ケース内の底板凹部内に音源ユニットが配設され、この上に、面発光バックライトと液晶表示パネルとが、順次嵌め込み収納されている。音源ユニットは、圧電セラミックフィルムを一対の円形電極で挟んだ積層構造の圧電振動板が、これを収容する保持ケースと共に周縁の所定範囲にわたり配置されたＣ型両面接着スペーサにより面発光バックライトの背面の光反射シートに固着された状態で、外装ケース底面から離隔させて設置されている。Ｃ型両面接着スペーサの開口は、導音路に連通している。Ｃ型両面接着スペーサは、振動緩衝材料で形成されているので、圧電振動板の振動の光反射シートへの伝播が抑制されている。

特開２００８－１９３４８６号公報

（発明が解決しようとする課題）
　上記した特許文献１に記載されたものでは、圧電振動板を振動させて得た音を、導音路を通して正面側に放出する構成とされている。しかしながら、このような構成では、圧電振動板の振動に伴って発生した音を正面側に向かわせるための導音路を確保する必要があるのに加えて、圧電振動板の振動が外装ケースに伝播されるのを防ぐために外装ケースとの間に間隔を空ける必要があるため、薄型化が困難になっていた。

　本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、薄型化を図ることを目的とする。

（課題を解決するための手段）
　本発明の照明装置は、光源と、前記光源からの光に光学作用を付与するためのシート状をなす光学部材と、前記光学部材に取り付けられて前記光学部材を振動させるための振動素子と、を備える。

　このようにすれば、光源から発せられた光は、シート状をなす光学部材によって光学作用を付与されつつ外部へと出射される。振動素子は、光学部材に取り付けられて光学部材を振動させるものであるから、例えば振動素子の振動周波数を高く設定すれば、光学部材を振動板として利用することで音を発生させることができ、また振動素子の振動周波数を上記に比べて低く設定すれば、当該照明装置の使用者に光学部材を介して振動を伝達させることができる。

　ここで、従来のように圧電振動板を振動させて得た音を、内部に確保した導音路を通して正面側に放出させる構成に比べると、そのような導音路を当該照明装置の内部に確保せずに済むとともに、振動素子を他の部材に対して間隔を空けた配置とせずに済むことから、当該照明装置の薄型化を図る上で好適とされる。

　本発明の照明装置の実施態様として、次の構成が好ましい。
（１）前記光学部材は、前記光源からの光に光学作用を付与して有効に出射させる有効領域と、前記有効領域を取り囲む形で額縁状をなす非有効領域と、に区分されており、前記振動素子は、前記光学部材のうち前記非有効領域に取り付けられている。このようにすれば、光学部材の有効領域において光学作用を付与された光が振動素子によって遮られたり吸収されたりする事態が生じ難くなる。これにより、振動素子の取り付けに伴って光学部材の光学機能が損なわれる事態が生じ難いものとされる。

（２）前記光学部材は、互いに重なる形で複数備えられており、前記振動素子は、複数の前記光学部材に含まれる取付対象とされた前記光学部材のうち、その光学部材に重ねられた前記光学部材と対向する板面に取り付けられている。このようにすれば、光学部材における非有効領域に配される振動素子は、取付対象とされた光学部材に重ねられた光学部材に対してその光学部材の厚さ方向について重なり合う位置関係とされる。つまり、取付対象とされた光学部材に重ねられた光学部材の配置スペースを利用して振動素子を配置することができるので、当該照明装置を薄型化する上で一層好適とされる。

（３）前記光学部材には、前記光源からの光を導光する導光板が少なくとも含まれており、前記振動素子は、前記導光板に取り付けられている。導光板は、光学シートなどの他の種類の光学部材に比べると、厚みが大きく且つ剛性が高いものであることから、その導光板に振動素子を取り付けるようにすることで、振動素子からの振動をより良好に伝達させることができる。

（４）前記導光板は、複数の分割導光板からなるものとされており、前記振動素子は、複数備えられるとともに、前記複数の分割導光板に対して個別に取り付けられている。このようにすれば、複数の分割導光板に対して個別に取り付けられた振動素子の駆動を個別に制御すれば、複数の分割導光板を選択的に振動させることができる。これにより、特定の分割導光板からの音または振動を使用者へと伝達させることができる。

（５）前記光学部材には、前記光源からの光を拡散させる拡散板が含まれているのに対し、前記光源は、光を発する発光面を有するとともにその発光面が前記拡散板の板面に対して対向する形となるよう配されており、前記振動素子は、前記拡散板に取り付けられている。このようにすれば、光源の発光面から発せられた光は、発光面に対して対向する形となるよう配される拡散板の板面に向けて照射されるので、拡散板により拡散されつつ表示パネルへと出射される。これにより、表示パネルに照射される光に輝度ムラが生じ難いものとされるとともに、エッジライト型に比べると光の利用効率が高いものとなる。そして、拡散板に振動素子を取り付けることで、当該照明装置の使用者に拡散板を介して振動を伝達させることができる。

（６）前記振動素子は、フィルム状をなすフィルム型振動素子とされるとともに、前記光学部材の板面に対して面接触する形で取り付けられている。このようにすれば、フィルム型振動素子からの振動を、面接触する光学部材に対してその板面全体に伝達させることができる。

（７）前記フィルム型振動素子は、その表面に光を反射させるための反射加工が施されてなるものとされる。このようにすれば、光源からの光を、フィルム型振動素子における表面にて反射させることで、効率的な出射を図ることが可能となる。仮に、フィルム型振動素子とは別途に光を反射させるための光学部材として反射シートを備えた構成のものと比較すると、部品点数が削減されるとともに組付工数も削減されるので、製造コストの低廉化を図ることができる。

　次に、上記課題を解決するために、本発明の表示装置は、上記記載の照明装置と、前記照明装置に対して出光側に配されるとともに前記照明装置からの光を利用して表示を行う表示パネルと、を備える。

　このような構成の表示装置によれば、照明装置の薄型化が図られているから、当該表示装置に関しても薄型化を図ることができる。

　本発明の表示装置の実施態様として、次の構成が好ましい。
（１）前記表示パネル及び前記照明装置を収容する外装部材が備えられており、前記外装部材には、外部に開口する導音開口部が設けられている。このようにすれば、振動素子から光学部材に伝達された振動によって生じた音は、外装部材に設けられた導音開口部を通して外部へと放出されることで、使用者に知覚される。

（２）前記表示パネルに対して前記照明装置側とは反対側には、使用者が入力した位置を検出するためのタッチパネルパターンを有するタッチパネルが備えられている。このようにすれば、使用者は、表示パネルに表示された画像に基づいてタッチパネルに位置入力すると、タッチパネルパターンによってその入力された位置が検出されるようになっている。振動素子からの振動は、光学部材を介してタッチパネルへと伝達されることで、タッチパネルに位置入力する使用者に伝達させることができる。

（３）前記表示パネルは、一対の基板間に液晶を封入してなる液晶パネルとされる。このような表示装置は、種々の用途、例えば携帯型情報端末（タブレット端末を含む）やテレビ受信装置などのディスプレイ等に適用する上で好適とされる。

（発明の効果）
　本発明によれば、薄型化を図ることができる。

本発明の実施形態１に係るタブレット型携帯情報端末（液晶表示装置）における短辺方向に沿った断面構成を示す断面図液晶表示装置に備わる液晶パネルの平面図液晶表示装置に備わるバックライト装置の平面図液晶表示装置の底面図本発明の実施形態２に係るテレビ受信装置の概略構成を示す分解斜視図液晶表示装置の概略構成を示す分解斜視図液晶表示装置における短辺方向に沿った断面構成を示す断面図液晶表示装置に備わるバックライト装置の平面図本発明の実施形態３に係るバックライト装置の平面図本発明の実施形態４に係るバックライト装置の平面図本発明の実施形態５に係る液晶表示装置における短辺方向に沿った断面構成を示す断面図本発明の実施形態６に係る液晶表示装置における短辺方向に沿った断面構成を示す断面図本発明の実施形態７に係る液晶表示装置の概略構成を示す分解斜視図液晶表示装置に備わるバックライト装置の平面図液晶表示装置における短辺方向に沿った断面構成を示す断面図本発明の実施形態８に係る液晶表示装置における短辺方向に沿った断面構成を示す断面図本発明の実施形態９に係る液晶表示装置における短辺方向に沿った断面構成を示す断面図本発明の実施形態１０に係る液晶表示装置における短辺方向に沿った断面構成を示す断面図

　＜実施形態１＞
　本発明の実施形態１を図１から図４によって説明する。本実施形態では、タブレット型携帯情報端末（携帯情報端末）ＴＢに備えられる液晶表示装置１０について例示する。なお、各図面の一部にはＸ軸、Ｙ軸及びＺ軸を示しており、各軸方向が各図面で示した方向となるように描かれている。また、上下方向については、図１を基準とし、且つ同図上側を表側とするとともに同図下側を裏側とする。

　タブレット型携帯情報端末ＴＢは、図２及び図３に示すように、全体として横長の長方形状をなしている。このタブレット型携帯情報端末ＴＢは、次述する液晶表示装置１０を備えるとともに、外部の基地局などとの間でデータ通信（データ送受信）を行うためのデータ通信部（図示せず）などを備えている。以下、タブレット型携帯情報端末ＴＢに備えられる液晶表示装置１０の詳しい構成について説明する。

　液晶表示装置１０は、図１に示すように、表側の板面が画像を表示する表示面１１Ｄとされるとともに裏側の板面が反対面１１Ｏとされる液晶パネル（表示部品、表示パネル）１１と、液晶パネル１１に対して反対面１１Ｏと対向する形で裏側に配されるとともに液晶パネル１１に光を照射するバックライト装置（照明装置）１２と、液晶パネル１１に対して表示面１１Ｄと対向する形で表側、つまりバックライト装置１２側とは反対側に配されるカバーパネル（タッチパネル、外装板）１３と、液晶パネル１１、バックライト装置１２、及びカバーパネル１３などを収容するケーシング（筐体、外装部材）１５と、を少なくとも備えている。この液晶パネル１１の画面サイズは、例えば７インチから２０インチ程度とされ、一般的には小型または中型に分類される大きさとされている。以下、液晶表示装置１０の各構成部品について詳しく説明する。

　まず、液晶パネル１１について説明する。液晶パネル１１は、図２に示すように、全体として平面に視て横長の長方形状をなしており、図１に示すように、ほぼ透明で優れた透光性を有するガラス製の一対の基板１１ａ，１１ｂと、両基板１１ａ，１１ｂ間に介在し、電界印加に伴って光学特性が変化する物質である液晶分子を含む液晶層（図示せず）とを備え、両基板１１ａ，１１ｂが液晶層の厚さ分のギャップを維持した状態で図示しないシール剤によって貼り合わせられている。この液晶パネル１１の表示面１１Ｄは、画像が表示される表示領域（アクティブエリア）ＡＡと、表示領域ＡＡを取り囲む額縁状（枠状）をなすとともに画像が表示されない非表示領域（ノンアクティブエリア）ＮＡＡと、に区画されている。表示領域ＡＡは、平面に視て長方形状をなしている。液晶パネル１１は、バックライト装置１２から供給される光を利用して表示面１１Ｄの表示領域ＡＡに画像を表示することができ、その表側が出光側とされている。なお、液晶パネル１１における短辺方向がＹ軸方向と一致し、長辺方向がＸ軸方向と一致し、さらに厚さ方向がＺ軸方向と一致している。

　液晶パネル１１を構成する両基板１１ａ，１１ｂのうち表側（正面側）がＣＦ基板１１ａとされ、裏側（背面側）がアレイ基板１１ｂとされる。このうち、アレイ基板１１ｂは、図２に示すように、長辺寸法がＣＦ基板１１ａの長辺寸法とほぼ等しくされるものの、短辺寸法がＣＦ基板１１ａの短辺寸法よりも大きなものとされる。その上で、アレイ基板１１ｂは、一方の長辺側の端部がＣＦ基板１１ａの同端部と揃えられるのに対し、他方の長辺側の端部がＣＦ基板１１ａの同端部よりも外側に突き出しており、この突き出した端部に液晶パネル１１を駆動するためのドライバ（パネル駆動部）１４と、ドライバ１４に各種信号を供給するフレキシブル基板（図示せず）と、がそれぞれ取り付けられている。つまり、アレイ基板１１ｂのうちＣＦ基板１１ａと平面に視て非重畳とされる端部がドライバ１４及びフレキシブル基板の実装領域とされている。ドライバ１４は、内部に駆動回路を有するＬＳＩチップからなるものとされ、アレイ基板１１ｂにおける上記端部（実装領域）に対して直接ＣＯＧ（Chip On Glass）実装されており、フレキシブル基板により伝送されるパネル制御回路からの信号を処理して出力信号を生成し、その出力信号を後述する表示領域ＡＡ内のＴＦＴに供給することが可能とされている。なお、両基板１１ａ，１１ｂの外面側には、それぞれ偏光板１１ｃ，１１ｄが貼り付けられている。

　液晶パネル１１の表示領域ＡＡにおける内部構造（いずれも図示は省略する）について説明する。アレイ基板１１ｂにおける内面側（液晶層側、ＣＦ基板１１ａとの対向面側）には、スイッチング素子であるＴＦＴ（Thin Film Transistor）及び画素電極が多数個マトリクス状（行列状）に並んで設けられるとともに、これらＴＦＴ及び画素電極の周りには、格子状をなすゲート配線及びソース配線が取り囲むようにして配設されている。ゲート配線及びソース配線には、画像に係る信号がドライバ１４によりそれぞれ供給されるようになっている。ゲート配線及びソース配線により囲まれた方形の領域に配された画素電極は、ＩＴＯ（Indium Tin Oxide：酸化インジウム錫）或いはＺｎＯ（Zinc Oxide：酸化亜鉛）といった透明電極からなる。

　一方、ＣＦ基板１１ａにおける内面側には、各画素に対応した位置に多数個のカラーフィルタが並んで設けられている。カラーフィルタは、Ｒ，Ｇ，Ｂの三色が交互に並ぶ配置とされる。各カラーフィルタ間には、混色を防ぐための遮光層（ブラックマトリクス）が形成されている。カラーフィルタ及び遮光層の表面には、アレイ基板１１ｂ側の画素電極と対向する対向電極が設けられている。このＣＦ基板１１ａは、アレイ基板１１ｂよりも一回り小さい大きさとされる。また、両基板１１ａ，１１ｂの内面側には、液晶層に含まれる液晶分子を配向させるための配向膜（図示せず）がそれぞれ形成されている。

　続いて、バックライト装置１２の構成について詳しく説明する。バックライト装置１２は、図３に示すように、全体として液晶パネル１１と同様に平面に視て長方形の略ブロック状をなしている。バックライト装置１２は、図１に示すように、液晶パネル１１側に向けて開口した略箱型をなすシャーシ１８と、光源であるＬＥＤ（Light Emitting Diode：発光ダイオード）１９と、ＬＥＤ１９が実装されたＬＥＤ基板（光源基板）２０と、ＬＥＤ１９からの光に光学作用を付与して液晶パネル１１へと出射させるための光学部材１６と、を少なくとも備える。光学部材１６には、ＬＥＤ１９からの光を導光する導光板（光学部材）２１と、導光板２１の表側に積層配置される光学シート（光学部材）２２と、導光板２１の裏側に積層配置される反射シート（光学部材、反射部材）２３と、が少なくとも含まれている。このバックライト装置１２は、バックライト装置１２及び液晶パネル１１における長辺側の一端部寄りにＬＥＤ１９（ＬＥＤ基板２０）が偏在する形で配されることで、導光板２１に対して片側からのみ入光される片側入光タイプのエッジライト型（サイドライト型）とされる。さらには、バックライト装置１２は、液晶パネル１１を固定するためのパネル固定テープ２４を有している。このパネル固定テープ２４は、合成樹脂製とされていて全体としては液晶パネル１１の外周端部に沿って長方形の枠状をなす基材の両面に粘着材を塗布してなるものとされている。パネル固定テープ２４の基材は、その表面が黒色をなすことで遮光性を有するものとされ、それによりバックライト装置１２からの漏れ光が液晶パネル１１の非表示領域ＮＡＡを透過するのが防がれている。以下、バックライト装置１２の各構成部品について順次に説明する。

　シャーシ１８は、金属材料（例えばアルミニウム）からなり、図１に示すように、表側に向けて開口した略箱型をなすことで、その内部にＬＥＤ基板２０及び光学部材１６を収容するものとされる。シャーシ１８は、液晶パネル１１と同様に平面に視て長方形の底板部１８ａと、底板部１８ａにおける各辺（一対の短辺及び一対の長辺）の外端からそれぞれ表側に向けて立ち上がる側板部１８ｂと、からなる。シャーシ１８（底板部１８ａ）は、その短辺方向がＹ軸方向と一致し、長辺方向がＸ軸方向と一致している。底板部１８ａは、その板面が液晶パネル１１の板面に並行しており、シャーシ１８内に収容される光学部材１６（導光板２１、光学シート２２、及び反射シート２３）を裏側から支持するものとされる。側板部１８ｂは、シャーシ１８内に収容された光学部材１６（導光板２１、光学シート２２、及び反射シート２３）を外周側から取り囲む形で配されることで、全体として縦長の長方形の枠状をなしている。また、側板部１８ｂの先端部には、パネル固定テープ２４の裏側の面が固着される。

　ＬＥＤ１９は、図１に示すように、ＬＥＤ基板２０の板面に固着される基板部上に半導体発光素子であるＬＥＤチップ（ＬＥＤ素子）を樹脂材により封止した構成とされる。基板部に実装されるＬＥＤチップは、主発光波長が１種類とされ、具体的には、青色を単色発光するものが用いられている。その一方、ＬＥＤチップを封止する樹脂材には、ＬＥＤチップから発せられた青色の光により励起されて所定の色を発光する蛍光体が分散配合されており、全体として概ね白色光を発するものとされる。このＬＥＤ１９は、ＬＥＤ基板２０に対する実装面に隣接する側面が発光面１９ａとされる、いわゆる側面発光型とされている。

　ＬＥＤ基板２０は、図１に示すように、ＬＥＤ基板２０は、絶縁材料製で可撓性を有するフィルム状（シート状）の基板部（基材）を有しており、その板面が液晶パネル１１の板面に並行している。ＬＥＤ基板２０における裏側の板面（液晶パネル１１側とは反対側の板面、導光板２１側を向いた板面）には、上記したＬＥＤ１９が表面実装されるとともに、ＬＥＤ１９に対して給電するための配線パターン（図示せず）がパターニングされている。ＬＥＤ基板２０は、バックライト装置１２の長辺方向（Ｘ軸方向）に沿って延在する長方形状をなすとともに、その延在方向に沿って複数のＬＥＤ１９が間欠的に並ぶ形で実装された構成とされる。ＬＥＤ基板２０は、その長辺寸法が導光板２１の長辺寸法と同等とされるのに対し、短辺寸法がシャーシ１８の側板部１８ｂと導光板２１との間に有される間隔よりも広くされている。従って、ＬＥＤ基板２０における短辺方向（Ｙ軸方向）についての導光板２１側の部分は、導光板２１に対して表側に重なる形で配されている。ＬＥＤ基板２０は、Ｚ軸方向について液晶パネル１１に対して裏側に配されるとともに、パネル固定テープ２４により液晶パネル１１に固定されている。

　光学部材１６の共通構成について説明する。光学部材１６は、図１及び図３に示すように、横長の長方形のシート状をなしており、そのほぼ全域が液晶パネル１１と平面に視て重畳する形で配されている。光学部材１６のうち、液晶パネル１１の表示領域ＡＡと平面に視て重畳する領域（表示重畳領域）が、光に光学作用を付与して表示領域ＡＡに向けて有効に出射させる有効領域ＥＡとされるのに対し、液晶パネル１１の非表示領域ＮＡＡと平面に視て重畳する額縁状の領域（非表示重畳領域）が、表示領域ＡＡへの光の供給に殆ど寄与することがない非有効領域ＮＥＡとされる。

　光学部材１６を構成する導光板２１は、屈折率が空気よりも十分に高く且つほぼ透明な（透光性に優れた）合成樹脂材料（例えばＰＭＭＡなどのアクリル樹脂やポリカーボネートなど）からなる。導光板２１は、図１及び図３に示すように、シャーシ１８の底板部１８ａよりも一回り小さな長方形のシート状をなしており、その短辺方向がＹ軸方向と、長辺方向がＸ軸方向とそれぞれ一致し、且つ板面と直交する板厚方向がＺ軸方向と一致している。導光板２１は、その厚みが他の光学部材１６である光学シート２２や反射シート２３に比べると大きなものとなっており、それにより剛性（硬度）が相対的に高いものとされている。導光板２１は、シャーシ１８内において側板部１８ｂによりその周りが取り囲まれた形で収容されるとともに、液晶パネル１１及び光学シート２２の直下位置に配されている。導光板２１の外周端面のうち図１に示す左側の長辺側の端面は、ＬＥＤ１９と対向状をなすとともに、ＬＥＤ１９からの光が入射される光入射面（光源対向端面）２１ａとされる。これに対し、導光板２１の外周端面のうち光入射面２１ａ以外の３つの端面（図１に示す右側の長辺側の端面、及び一対の短辺側の端面）は、それぞれＬＥＤ１９とは対向しないＬＥＤ非対向端面（光源非対向端面）とされる。一方、導光板２１における表裏一対の板面のうち、表側（液晶パネル１１側）を向いた板面が、光を液晶パネル１１に向けて出射させる光出射面２１ｂとされている。これに対して、導光板２１における裏側を向いた板面は、光出射面２１ｂとは反対側の反対板面２１ｃとされている。このような構成によれば、ＬＥＤ１９と導光板２１との並び方向がＹ軸方向と一致するのに対して、光学シート２２（液晶パネル１１）と導光板２１との並び方向がＺ軸方向と一致しており、両並び方向が互いに直交するものとされる。そして、導光板２１は、ＬＥＤ１９から概ねＹ軸方向に沿って発せられた光を光入射面２１ａから導入するとともに、その光を内部で伝播させつつ光学シート２２側（表側、光出射側）へ向くよう立ち上げて表側の板面である光出射面２１ｂから出射させる機能を有している。なお、導光板２１の反対板面２１ｃには、導光板２１内の光を光出射面２１ｂに向けて反射させることで光出射面２１ｂから出射を促すための光反射部からなる光反射パターン（図示せず）が形成されている。

　光学部材１６を構成する光学シート２２は、図１及び図３に示すように、導光板２１と同様に平面に視て長方形状をなしており、その短辺方向がＹ軸方向と、長辺方向がＸ軸方向とそれぞれ一致し、且つ板面と直交する板厚方向がＺ軸方向と一致している。光学シート２２は、導光板２１の光出射面２１ｂの表側に載せられていて液晶パネル１１と導光板２１との間に介在して配されることで、導光板２１からの出射光を透過するとともにその透過光に所定の光学作用を付与しつつ液晶パネル１１に向けて出射させる。光学シート２２は、複数枚（本実施形態では３枚）が互いに積層されている。このうちの最も表側の光学シート２２における外周端部には、パネル固定テープ２４の裏側の面が固着される。なお、具体的な光学シート２２の種類としては、例えば拡散シート、レンズシート、反射型偏光シートなどがあり、これらの中から適宜に選択して使用することが可能である。

　光学部材１６を構成する反射シート２３は、図１に示すように、導光板２１のうち、裏側、つまり光出射面２１ｂとは反対側の反対板面２１ｃを覆う形で配されている。この反射シート２３は、表面が光反射性に優れた白色を呈する合成樹脂製のシート材からなるものとされるので、導光板２１内を伝播して反対板面２１ｃから出射した光を表側（光出射面２１ｂ）に向けて効率的に立ち上げることができる。反射シート２３は、導光板２１及び光学シート２２と同様に平面に視て長方形状をなしており、その中央側の大部分が導光板２１とシャーシ１８の底板部１８ａとの間に挟み込まれる形で配されている。反射シート２３の外周端部のうち、ＬＥＤ基板２０側の端部に関しては、導光板２１の光入射面２１ａからＬＥＤ１９を超える位置に至るまで延出しているので、当該延出部分によりＬＥＤ１９からの光を効率的に反射して光入射面２１ａに入射させることができる。

　次に、カバーパネル１３について説明する。カバーパネル１３は、図１に示すように、液晶パネル１１を表側から全域にわたって覆う形で配されており、それにより液晶パネル１１の保護を図るとともに、液晶表示装置１０及びタブレット型携帯情報端末ＴＢにおける正面側の外観を構成している。このカバーパネル１３は、その裏側の板面が液晶パネル１１の表示面１１Ｄに対して接着材２５によって固着状態に固定されている。この接着材２５は、例えば紫外線硬化性樹脂材料からなる。カバーパネル１３は、ほぼ透明で優れた透光性を有するガラス製で板状の基材からなり、好ましくは強化ガラスからなる。カバーパネル１３に用いられる強化ガラスとしては、例えば板状のガラス基材の表面に化学強化処理が施されることで、表面に化学強化層を備えた化学強化ガラスを用いることが好ましい。この化学強化処理は、例えばガラス材料に含まれるアルカリ金属イオンを、それよりもイオン半径が大きいアルカリ金属イオンとイオン交換により置換することで、板状のガラス基材の強化を図る処理をいい、その結果形成される化学強化層は圧縮応力が残留した圧縮応力層（イオン交換層）とされる。これにより、カバーパネル１３は、機械的強度及び耐衝撃性能が高いものとされているから、その裏側に配される液晶パネル１１が破損したり、傷付くのをより確実に防止することができる。

　カバーパネル１３は、図１に示すように、液晶パネル１１と同様に平面に視て横長の長方形状をなしており、その平面に視た大きさは液晶パネル１１よりも一回り大きなものとされる。従って、カバーパネル１３の外周部分は、液晶パネル１１における外周端から庇状に外側に張り出している。このカバーパネル１３には、液晶パネル１１の表示領域ＡＡを取り囲むとともに非表示領域ＮＡＡと平面に視て重畳する形で配されて表示領域ＡＡの周囲（表示領域ＡＡ外）において光を遮る遮光部１３ａが形成されている。遮光部１３ａは、例えば黒色を呈する塗料などの遮光性材料からなるものとされ、その遮光性材料を、カバーパネル１３における裏側の板面、つまり液晶パネル１１側の板面に印刷することで同板面に一体的に設けられている。遮光部１３ａは、可視光線、赤外線、及び紫外線を含む光を遮光することができるものとされる。なお、遮光部１３ａを設けるに際しては、例えばスクリーン印刷、インクジェット印刷などの印刷手段を採用することができる。遮光部１３ａは、カバーパネル１３のうち液晶パネル１１における非表示領域ＮＡＡの全域と重畳する部分に加えて、液晶パネル１１の外周端よりも外側に張り出した外周部分、つまり表示領域ＡＡ外の領域のほぼ全域に形成されることで、平面に視て縦長の略枠状（略額縁状）に形成されており、それによりバックライト装置１２からの光が表示領域ＡＡの周囲においてカバーパネル１３の裏側の板面に入射する前の段階で遮光部１３ａにより遮光することができる。つまり、遮光部１３ａは、カバーパネル１３のうち液晶パネル１１の表示領域ＡＡとは平面に視て非重畳となる部分のほぼ全域にわたって形成されている。

　カバーパネル１３における裏側、つまり液晶パネル１１側の板面には、図１に示すように、使用者が入力した位置を検出するためのタッチパネルパターン２６が設けられている。つまり、カバーパネル１３は、タブレット型携帯情報端末ＴＢ及び液晶表示装置１０の「外装板」を構成するとともに、「タッチパネル」を構成している。このタッチパネルパターン２６は、いわゆる投影型静電容量方式とされており、カバーパネル１３の裏側の板面において多数個が行列状に並んで配置されるタッチパネル用透明電極部（詳しくは図示せず）により構成されている。カバーパネル１３には、図示しないフレキシブル基板が接続されており、このフレキシブル基板を介してタッチパネルパターン２６に位置検出のための電位が供給されるようになっている。

　ケーシング１５は、合成樹脂材料または金属材料からなるものであって、図１及び図３に示すように、表側に向けて開口した略箱型をなしており、その開口部を通して液晶パネル１１及びバックライト装置１２が表側から収容されている。ケーシング１５は、底壁部１５ａと、底壁部１５ａの外周端から表側に向けて立ち上がるとともに略筒状をなす側壁部１５ｂと、から構成されており、側壁部１５ｂの立ち上がり先端部によりカバーパネル１３の外周端部を全周にわたって裏側から支持するものとされる。また、略筒状をなす側壁部１５ｂは、液晶パネル１１及びバックライト装置１２などの各部材を外周側から取り囲んでいる。

　さて、本実施形態に係る液晶表示装置１０では、図１に示すように、光学部材１６に振動素子２７を取り付けるとともに、振動素子２７によって光学部材１６を振動させるようにしている。この振動素子２７の振動周波数を高く設定すれば、光学部材１６を振動板として利用することで音を発生させることができる。その一方で、振動素子２７の振動周波数を上記よりも低く設定すれば、液晶表示装置１０の使用者に光学部材１６を介して振動を伝達させることができる。ここで、従来のように圧電振動板を振動させて得た音を、内部に確保した導音路を通して正面側に放出させる構成に比べると、そのような導音路をバックライト装置１２の内部に確保せずに済むとともに、振動素子２７をバックライト装置１２を構成する他の部材に対して間隔を空けた配置とせずに済むことから、バックライト装置１２の薄型化を図る上で好適とされる。

　振動素子２７は、振動（機械的エネルギ）と電気信号（電気的エネルギ）とを相互に（可逆的に）変換することが可能とされており、具体的には、図示しない配線を介して接続された振動素子制御部（図示せず）から供給される電気信号に基づいて所定の振動周波数でもって駆動されるようになっている。この振動素子制御部は、振動素子２７の駆動を制御することができるものとされており、例えば人間の可聴周波数の下限よりも高い振動周波数でもって振動素子２７を駆動することで、その振動素子２７が取り付けられた光学部材１６の振動によって音波を発生させることができる。一方、振動素子２７は、人間の可聴周波数の下限よりも低い振動周波数でもって振動素子制御部により駆動されると、その振動素子２７が取り付けられた光学部材１６を、音波を伴うことなく振動させることができる。この振動素子２７としては、例えばコイル式振動子、チタン酸ジルコン酸鉛（ＰＺＴ）などの強誘電体材料を用いた圧電式振動子（圧電セラミックス）、ポリフッ化ビニリデン（ＰＶＤＦ）強誘電体などの有機フィルムを用いたフィルム式振動子を用いることができる。

　振動素子２７は、図１に示すように、光学部材１６に含まれる導光板２１に取り付けられている。振動素子２７は、導光板２１における表裏両板面のうちの反対板面２１ｃに対して両面テープまたは接着材などの固着部材（図示せず）によって固着されている。この固着部材は、振動素子２７からの振動を吸収し難い低弾性または硬質な材料からなるものとされており、振動素子２７からの振動を導光板２１へと高い効率（低損失）でもって伝達させることができる。振動素子２７が取り付けられた導光板２１は、他の種類の光学部材１６である光学シート２２や反射シート２３に比べると、厚みが大きく且つ剛性が高いものであることから、振動素子２７からの振動をより良好に伝達させることができる。振動素子２７は、導光板２１のうち有効領域ＥＡ（表示領域ＡＡ）外の非有効領域ＮＥＡ（非表示領域ＮＡＡ）に配置されている。振動素子２７をこのような配置とすれば、導光板２１の有効領域ＥＡにおいて光学作用を付与された光が振動素子２７によって遮られたり吸収されたりする事態が生じ難くなるので、振動素子２７の取り付けに伴って導光板２１の光学機能が損なわれる事態が生じ難いものとされ、また液晶パネル１１の表示領域ＡＡに表示される画像に振動素子２７の影が出るなどの事態が生じ難いものとされる。振動素子２７は、図１及び図３に示すように、導光板２１の非有効領域ＮＥＡのうち、ＬＥＤ１９側の端部とは反対側の端部に複数が並んで配されている。詳しくは、振動素子２７は、導光板２１の非有効領域ＮＥＡを構成する外周端部に含まれる一対の長辺端部のうち、ＬＥＤ１９側の長辺端部とは反対側の長辺端部に配されており、その長辺端部において長辺方向について間欠的に３つが並んで配されている。振動素子２７は、導光板２１においてその長辺方向について中央側位置と両端側位置とに配されている。

　導光板２１のうち、振動素子２７が取り付けられた板面である反対板面２１ｃは、図１に示すように、導光板２１の裏側に重ねられた反射シート２３との対向面となっている。従って、振動素子２７は、導光板２１の裏側に重ねられた反射シート２３に対してその厚さ方向であるＺ軸方向について重なり合う位置関係とされる。つまり、振動素子２７の取付対象とされた導光板２１に重ねられた反射シート２３の配置スペースを利用して振動素子２７を配置することができるので、バックライト装置１２を薄型化する上で一層好適とされる。

　また、液晶表示装置１０を背面側から収容するケーシング１５には、図１及び図４に示すように、振動素子２７によって振動させられた導光板２１から発せられる音を外部へと放出させるための導音開口部２８が外部に開口する形で設けられている。詳しくは、導音開口部２８は、ケーシング１５のうち底壁部１５ａを厚さ方向に貫通する形で設けられており、底壁部１５ａの板面の面内において複数がマトリックス状に並んで配されている。導音開口部２８は、平面に視て円形の孔状をなしている。振動素子２７から導光板２１に伝達された振動によって生じた音は、導音開口部２８を通して液晶表示装置１０の裏側外部へと放出されることで、使用者に知覚されるようになっている。

　本実施形態は以上のような構造であり、続いてその作用を説明する。上記した構成のタブレット型携帯情報端末ＴＢ（液晶表示装置１０）の電源をＯＮすると、図示しないパネル制御回路及びドライバ１４によって液晶パネル１１の駆動が制御されるとともに、図示しないＬＥＤ駆動回路からの駆動電力がＬＥＤ基板２０の各ＬＥＤ１９に供給されることでその駆動が制御される。各ＬＥＤ１９からの光は、光学部材１６によって光学作用を付与されつつ液晶パネル１１に照射され、もって液晶パネル１１の表示領域ＡＡに所定の画像が表示される。

　バックライト装置１２に係る作用について詳しく説明すると、各ＬＥＤ１７から出射した光は、図１に示すように、導光板２１における光入射面２１ａに入射してから反射シート２３により反射されるなどして導光板２１内を伝播された後に光出射面２１ｂから出射される。導光板２１の光出射面２１ｂを出射した光は、各光学シート２２によってそれぞれの光学作用が付与されることで、均一化された面状光として液晶パネル１１に照射されるようになっている。また、使用者が液晶パネル１１の表示領域ＡＡに表示された画像に基づいてカバーパネル１３に触れるなどして位置入力（タッチ操作）を行った場合には、カバーパネル１３のタッチパネルパターン２６によりその入力位置を検出することができ、その入力情報に適合した画像を液晶パネル１１の表示領域ＡＡに表示することができる。

　液晶表示装置１０は、上記のように液晶パネル１１の表示領域ＡＡに表示される画像に連動する形で音を発して使用者に聞かせることができるものとされる。音を発するに際しては、図１に示すように、振動素子制御部により振動素子２７を例えば人間の可聴周波数の下限よりも高い振動周波数でもって駆動することで、その振動素子２７が取り付けられた導光板２１を振動させるようにしている。導光板２１は、上記の高い振動周波数でもって全体的に振動されるので、その板面から音波が発生することになる。この導光板２１の振動は、導光板２１に対して積層された他の光学部材１６である反射シート２３及び光学シート２２にも伝達されてこれらも同様に振動することになる。導光板２１の板面にて発せられた音波は、ケーシング１５内の空間において反響することで増幅され、その状態で導音開口部２８から放出される。これにより、使用者は、画像に連動した音を聴覚により知覚することができる。

　一方、この液晶表示装置１０は、使用者が液晶パネル１１の表示領域ＡＡに表示された画像に基づいてカバーパネル１３に位置入力を行う際に、使用者に振動を伝達させることができる。振動を伝達させるに際しては、図１に示すように、振動素子制御部により振動素子２７を例えば人間の可聴周波数の下限よりも低い振動周波数でもって駆動することで、その振動素子２７が取り付けられた導光板２１を振動させるようにしている。導光板２１の振動は、導光板２１に対して積層された他の光学部材１６である反射シート２３及び光学シート２２に加えて、液晶パネル１１及びカバーパネル１３にも伝達されてこれらも同様に振動することになる。導光板２１に追従して振動するカバーパネル１３に使用者の指などが接触することで、使用者は、画像に連動した振動を触覚により知覚することができる。

　以上説明したように本実施形態のバックライト装置（照明装置）は、ＬＥＤ（光源）１９と、ＬＥＤ１９からの光に光学作用を付与するためのシート状をなす光学部材１６と、光学部材１６に取り付けられて光学部材１６を振動させるための振動素子２７と、を備える。

　このようにすれば、ＬＥＤ１９から発せられた光は、シート状をなす光学部材１６によって光学作用を付与されつつ外部へと出射される。振動素子２７は、光学部材１６に取り付けられて光学部材１６を振動させるものであるから、例えば振動素子２７の振動周波数を高く設定すれば、光学部材１６を振動板として利用することで音を発生させることができ、また振動素子２７の振動周波数を上記に比べて低く設定すれば、当該バックライト装置１２の使用者に光学部材１６を介して振動を伝達させることができる。

　ここで、従来のように圧電振動板を振動させて得た音を、内部に確保した導音路を通して正面側に放出させる構成に比べると、そのような導音路を当該バックライト装置１２の内部に確保せずに済むとともに、振動素子２７を他の部材（例えばシャーシ１８）に対して間隔を空けた配置とせずに済むことから、当該バックライト装置１２の薄型化を図る上で好適とされる。

　また、光学部材１６は、ＬＥＤ１９からの光に光学作用を付与して有効に出射させる有効領域ＥＡと、有効領域ＥＡを取り囲む形で額縁状をなす非有効領域ＮＥＡと、に区分されており、振動素子２７は、光学部材１６のうち非有効領域ＮＥＡに取り付けられている。このようにすれば、光学部材１６の有効領域ＥＡにおいて光学作用を付与された光が振動素子２７によって遮られたり吸収されたりする事態が生じ難くなる。これにより、振動素子２７の取り付けに伴って光学部材１６の光学機能が損なわれる事態が生じ難いものとされる。

　また、光学部材１６は、互いに重なる形で複数備えられており、振動素子２７は、複数の光学部材１６に含まれる取付対象とされた光学部材１６である導光板２１のうち、その光学部材１６（導光板２１）に重ねられた光学部材１６である反射シート２３と対向する板面に取り付けられている。このようにすれば、光学部材１６における非有効領域ＮＥＡに配される振動素子２７は、取付対象とされた光学部材１６である導光板２１に重ねられた光学部材１６である反射シート２３に対してその光学部材１６（反射シート２３）の厚さ方向について重なり合う位置関係とされる。つまり、取付対象とされた光学部材１６である導光板２１に重ねられた光学部材１６である反射シート２３の配置スペースを利用して振動素子２７を配置することができるので、当該バックライト装置１２を薄型化する上で一層好適とされる。

　また、光学部材１６には、ＬＥＤ１９からの光を導光する導光板２１が少なくとも含まれており、振動素子２７は、導光板２１に取り付けられている。導光板２１は、光学シート２２や反射シート２３などの他の種類の光学部材１６に比べると、厚みが大きく且つ剛性が高いものであることから、その導光板２１に振動素子２７を取り付けるようにすることで、振動素子２７からの振動をより良好に伝達させることができる。

　さらには、本実施形態に係る液晶表示装置（表示装置）１０は、バックライト装置１２と、バックライト装置１２に対して出光側に配されるとともにバックライト装置１２からの光を利用して表示を行う液晶パネル（表示パネル）１１と、を備える。このような構成の液晶表示装置１０によれば、バックライト装置１２の薄型化が図られているから、当該液晶表示装置１０に関しても薄型化を図ることができる。

　また、液晶パネル１１及びバックライト装置１２を収容するケーシング（外装部材）１５が備えられており、ケーシング１５には、外部に開口する導音開口部２８が設けられている。このようにすれば、振動素子２７から光学部材１６に伝達された振動によって生じた音は、ケーシング１５に設けられた導音開口部２８を通して外部へと放出されることで、使用者に知覚される。

　また、液晶パネル１１に対してバックライト装置１２側とは反対側には、使用者が入力した位置を検出するためのタッチパネルパターン２６を有するカバーパネル（タッチパネル）１３が備えられている。このようにすれば、使用者は、液晶パネル１１に表示された画像に基づいてカバーパネル１３に位置入力すると、タッチパネルパターン２６によってその入力された位置が検出されるようになっている。振動素子２７からの振動は、光学部材１６を介してカバーパネル１３へと伝達されることで、カバーパネル１３に位置入力する使用者に伝達させることができる。

　また、表示パネルは、一対の基板１１ａ，１１ｂ間に液晶を封入してなる液晶パネル１１とされる。このような液晶表示装置１０は、種々の用途、例えば携帯型情報端末（タブレット端末を含む）などのディスプレイ等に適用する上で好適とされる。

　＜実施形態２＞
　本発明の実施形態２を図５から図８によって説明する。この実施形態２では、テレビ受信装置ＴＶに備えられる液晶表示装置１１０について示す。なお、上記した実施形態１と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。

　本実施形態に係るテレビ受信装置ＴＶは、図５に示すように、液晶表示装置１１０と、液晶表示装置１１０に電力を供給する電源Ｐと、テレビ画像信号を受信するチューナ（受信部）Ｔと、液晶表示装置１１０を支持するスタンドＳと、を備えて構成される。液晶表示装置１１０には、液晶パネル１１１及びバックライト装置１１２を保持するためのベゼル２９と、相互に組み付けれた液晶パネル１１１、バックライト装置１１２、及びベゼル２９を収容するキャビネット（外装部材）３０と、が備えられている。この液晶表示装置１１０を構成する液晶パネル１１１は、その画面サイズが例えば１５インチ～８０インチ程度とされており、中型または大型に分類される大きさとされている。なお、このキャビネット３０は、上記した実施形態１に記載したケーシング１５（図１を参照）に置き換わるものである。また、この液晶表示装置１１０には、上記した実施形態１に記載したカバーパネル１３、パネル固定テープ２４、及び接着材２５（いずれも図１を参照）が備えられていない。

　ベゼル２９は、金属製とされており、図６に示すように、液晶パネル１１１の外周端部に倣う枠状をなすとともに、液晶パネル１１１の外周端部を表側から押さえるものとされる。ベゼル２９は、図７に示すように、バックライト装置１１２に備えられるシャーシ１１８との間で液晶パネル１１１及びバックライト装置１１２を挟み込む形で保持するものとされる。これに対し、バックライト装置１１２には、図６に示すように、光学部材１１６の外周端部に倣う枠状をなすフレーム３１が備えられている。このフレーム３１は、図７に示すように、シャーシ１１８との間で光学部材１１６を挟み込む形で保持するとともに、ベゼル２９との間で液晶パネル１１１を挟み込む形で保持するものとされる。なお、このバックライト装置１１２では、上記した実施形態１からＬＥＤ基板１２０の構成及び配置が変更されている。具体的には、ＬＥＤ基板１２０は、一定の板厚を有する板状をなすとともにその板面が導光板１２１の光入射面１２１ａと対向状をなす形で配されるとともに、その光入射面１２１ａと対向する板面に頂面発光型のＬＥＤ１１９が実装されてなるものとされる。また、フレーム３１のうち、ＬＥＤ基板１２０側を向いた面には、裏側の反射シート１２３と共にＬＥＤ１１９からの光を反射させて光入射面１２１ａへと導入させるための反射材３２が取り付けられている。なお、図６では、キャビネット３０の図示を省略しており、また、図７では、液晶パネル１１１及び光学シート１２２の図示を簡略化している。

　キャビネット３０は、ベゼル２９に対して表側に配される第１キャビネット（第１外装部材）３３と、バックライト装置１１２に対して裏側に配される第２キャビネット（第２外装部材）３４と、から構成される。第１キャビネット３３及び第２キャビネット３４は、共に合成樹脂製とされている。このうち、第１キャビネット３３は、ベゼル２９よりも一回り大きな枠状をなす押さえ部３３ａと、押さえ部３３ａの外周端部から裏側に向けて突き出す筒状の第１側部３３ｂと、から構成されている。第１キャビネット３３の押さえ部３３ａは、ベゼル２９を表側から押さえることが可能とされている。第１キャビネット３３の第１側部３３ｂは、ベゼル２９を外周側から取り囲む形で配されている。

　第２キャビネット３４は、バックライト装置１１２の裏側に対向状に配される底部３４ａと、底部３４ａの外周端部から表側に向けて突き出す筒状の第２側部３４ｂと、から構成されている。第２キャビネット３４の底部３４ａは、バックライト装置１１２よりも一回り大きな板状をなしている。この底部３４ａには、振動素子１２７の駆動に伴って振動される導光板１２１から発せられた音波を外部へ放出させるための導音開口部１２８が設けられている。導音開口部１２８は、底部３４ａの板面の面内において複数がマトリックス状に並んで配されている。第２キャビネット３４の第２側部３４ｂは、バックライト装置１１２を外周側から取り囲む形で配されるとともに、その突出先端部が第１側部３３ｂに対して突き合わせた状態で固定されている。

　そして、振動素子１２７は、図７及び図８に示すように、導光板１２１において有効領域ＥＡ（表示領域ＡＡ）外の非有効領域ＮＥＡ（非表示領域ＮＡＡ）を構成する外周端部に含まれる一対の長辺端部のうち、ＬＥＤ１１９側の長辺端部とは反対側の長辺端部に配されており、その長辺端部において長辺方向について間欠的に５つが並んで配されている。このような構成の液晶表示装置１１０においても、振動素子１２７を駆動し、振動素子１２７が取り付けられた光学部材１１６である導光板１２１を振動させることで、その導光板１２１の板面から音波を発生させて使用者に音を聞かせることができる。振動素子１２７から導光板１２１に伝達された振動によって生じた音は、第２キャビネット３４の導音開口部１２８を通して液晶表示装置１１０の裏側外部へと放出されることで、使用者に知覚されるようになっている。

　＜実施形態３＞
　本発明の実施形態３を図９によって説明する。この実施形態３では、上記した実施形態１から導光板２２１の構造を変更したものを示す。なお、上記した実施形態１と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。

　本実施形態に係るタブレット型携帯情報端末に備わる導光板２２１は、図９に示すように、長辺方向（ＬＥＤ２１９の並び方向）について３つの分割導光板３５に分割された構成とされている。各分割導光板３５は、平面に視て縦長の長方形状をなしており、その長辺方向が導光板２２１の短辺方向と、短辺方向が導光板２２１の長辺方向と、それぞれ一致している。各分割導光板３５は、その長辺寸法が導光板２２１の短辺寸法と等しくなるのに対し、短辺寸法が導光板２２１の長辺寸法の約１／３程度とされる。各分割導光板３５のそれぞれに有される光入射面２２１ａには、それぞれ同数（５つ）ずつのＬＥＤ２１９と対向する形で配されており、それらＬＥＤ２１９群の光がそれぞれ入射されるようになっている。なお、図９では、光学シートの図示を省略している。

　そして、振動素子２２７は、その設置数が導光板２２１の分割数（３つ）と一致するとともに、各分割導光板３５に対して個別に取り付けられている。振動素子２２７は、分割導光板３５の外周端部に含まれる一対の短辺端部のうち、ＬＥＤ２１９側の短辺端部とは反対側の短辺端部に取り付けられている。振動素子２２７は、分割導光板３５における上記短辺端部の中央位置に配されている。このように、各分割導光板３５に対して個別に取り付けられた振動素子２２７の駆動を個別に制御すれば、各分割導光板３５を選択的に振動させることができる。例えば、図９に示す中央の分割導光板３５を選択的に振動させて音波を発生させるようにすれば、使用者には液晶パネル（図示せず）の画面の長辺方向についての中央から音が鳴っているように聞こえることになる。また、図９に示す左側または右側の分割導光板３５を選択的に振動させて音波を発生させるようにすれば、使用者には液晶パネルの画面の長辺方向について左側または右側から音が鳴っているように聞こえることになる。また、図９に示す左側及び右側の分割導光板３５を選択的に振動させて音波を発生させるようにすれば、使用者には液晶パネルの画面の長辺方向について左側及び右側から音が鳴っているように聞こえることになる。以上のように各分割導光板３５を選択的に振動させることで、液晶パネルの表示画像に連動したより臨場感に優れた音を使用者に聞かせることが可能となる。なお、カバーパネル（図示せず）に触れた使用者に振動を伝達させる場合にも、上記のように各分割導光板３５を選択的に振動させることで、使用者に振動をより効果的に伝達させることができる。

　以上説明したように本実施形態によれば、導光板２２１は、複数の分割導光板３５からなるものとされており、振動素子２２７は、複数備えられるとともに、複数の分割導光板３５に対して個別に取り付けられている。このようにすれば、複数の分割導光板３５に対して個別に取り付けられた振動素子２２７の駆動を個別に制御すれば、複数の分割導光板３５を選択的に振動させることができる。これにより、特定の分割導光板３５からの音または振動を使用者へと伝達させることができる。

　＜実施形態４＞
　本発明の実施形態４を図１０によって説明する。この実施形態４では、上記した実施形態２から導光板３２１の構造を、上記した実施形態３と同様に変更したものを示す。なお、上記した実施形態２，３と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。

　本実施形態に係るテレビ受信装置に備わる導光板３２１は、図１０に示すように、長辺方向（ＬＥＤ３１９の並び方向）について５つの分割導光板３３５に分割された構成とされている。各分割導光板３３５の詳しい構成は、上記した実施形態３に記載したものと同様である。振動素子３２７は、その設置数が導光板３２１の分割数（５つ）と一致するとともに、各分割導光板３３５に対して個別に取り付けられている。分割導光板３３５における振動素子３２７の取付位置などは、上記した実施形態３に記載したものと同様である。このように、各分割導光板３３５に対して個別に取り付けられた振動素子３２７の駆動を個別に制御すれば、各分割導光板３３５を選択的に振動させることができる。これにより、図示しない液晶パネルに表示されたテレビ画像に連動したより臨場感に優れた音を使用者に聞かせることが可能となっている。

　＜実施形態５＞
　本発明の実施形態５を図１１によって説明する。この実施形態５では、上記した実施形態１から振動素子４２７の構成を変更したものを示す。なお、上記した実施形態１と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。

　本実施形態に係る振動素子４２７は、図１１に示すように、フィルム状をなすフィルム型振動素子３６とされている。フィルム型振動素子３６は、反射シート４２３とシャーシ４１８の底板部４１８ａとの間に挟み込まれる形で配されており、その平面に視た大きさが導光板４２１の同大きさよりも一回り大きく且つ反射シート４２３の同大きさとほぼ同じ程度とされている。フィルム型振動素子３６は、反射シート４２３の裏側の板面に対してほぼ全域にわたって面接触した状態で取り付けられている。従って、フィルム型振動素子３６を駆動すると、反射シート４２３及び導光板４２１が全体的に振動されるようになっている。

　以上説明したように本実施形態によれば、振動素子４２７は、フィルム状をなすフィルム型振動素子３６とされるとともに、光学部材４１６である反射シート４２３の板面に対して面接触する形で取り付けられている。このようにすれば、フィルム型振動素子３６からの振動を、面接触する光学部材４１６である反射シート４２３に対してその板面全体に伝達させることができる。

　＜実施形態６＞
　本発明の実施形態６を図１２によって説明する。この実施形態６では、上記した実施形態５からフィルム型振動素子５３６の構成を変更したものを示す。なお、上記した実施形態５と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。

　本実施形態に係るフィルム型振動素子５３６は、図１２に示すように、その表面に光を反射させるための反射加工が施されてなるものとされる。具体的には、フィルム型振動素子５３６の表面には、光の反射性に優れた白色を呈する塗料が塗布されてなるものとされる。そして、このフィルム型振動素子５３６は、上記した実施形態５に記載した反射シート４２３（図１１を参照）に代替する形で配置されている。すなわち、フィルム型振動素子５３６は、導光板５２１とシャーシ５１８の底板部５１８ａとの間に挟み込まれる形で配されており、その平面に視た大きさが導光板５２１の同大きさよりも一回り大きなものとされている。フィルム型振動素子５３６は、導光板５２１の反対板面５２１ｃに対してほぼ全域にわたって面接触した状態で取り付けられている。従って、フィルム型振動素子５３６を駆動すると、導光板５２１の反対板面５２１ｃが全体的に振動されるようになっている。一方、ＬＥＤ５１９からの光が導光板５２１の光入射面５２１ａに入射されると、その入射された光が導光板５２１内を伝播する過程で、フィルム型振動素子５３６の表面にて高い効率でもって反射されることで、光出射面５２１ｂ側へ向かうよう立ち上げられるようになっている。このように、フィルム型振動素子５３６は、振動機能と、導光板５２１内を伝播する光を反射する反射機能と、を併有しているから、上記した実施形態５のような反射シート４２３を省略することができ、それにより部品点数及び組付工数が削減され、もって製造コストの低廉化を図る上で好適とされる。

　以上説明したように本実施形態によれば、フィルム型振動素子５３６は、その表面に光を反射させるための反射加工が施されてなるものとされる。このようにすれば、ＬＥＤ５１９からの光を、フィルム型振動素子５３６における表面にて反射させることで、効率的な出射を図ることが可能となる。仮に、フィルム型振動素子５３６とは別途に光を反射させるための光学部材として反射シートを備えた構成のものと比較すると、部品点数が削減されるとともに組付工数も削減されるので、製造コストの低廉化を図ることができる。

　＜実施形態７＞
　本発明の実施形態７を図１３から図１５によって説明する。この実施形態７では、上記した実施形態２からバックライト装置６１２を直下型に変更したものを示す。なお、上記した実施形態２と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。

　本実施形態に係るテレビ受信装置に備わる液晶表示装置６１０は、図１３に示すように、液晶パネル６１１と、直下型のバックライト装置６１２と、をベゼル６２９などにより一体化した構成とされる。以下、直下型のバックライト装置６１２の構成について説明する。

　バックライト装置６１２は、図１４に示すように、表側に開口した略箱型をなすシャーシ６１８と、シャーシ６１８の開口を覆うようにして配される光学部材６１６である拡散板３７及び光学シート６２２と、シャーシ６１８の外縁部に沿って配され拡散板３７及び光学シート６２２の外縁部をシャーシ６１８との間で挟んで保持するフレーム６３１と、を備える。さらに、シャーシ６１８内には、拡散板３７及び光学シート６２２（液晶パネル６１１）の直下となる位置に対向状に配されるＬＥＤ６１９と、ＬＥＤ６１９が実装されたＬＥＤ基板６２０と、シャーシ６１８内の光を反射させて拡散板３７及び光学シート６２２側へと向かわせるための光学部材６１６である反射シート６２３と、が備えられる。このように本実施形態に係るバックライト装置６１２は、直下型であるから、実施形態２にて示したエッジライト型のバックライト装置１１２で用いていた導光板１２１が備えられていない。また、フレーム６３１の構成については、実施形態１とは反射材３２を有していない点以外は同様であるから、説明を省略する。続いて、バックライト装置６１２の各構成部品について詳しく説明する。

　シャーシ６１８は、金属製とされ、図１３及び図１４に示すように、液晶パネル６１１と同様に横長な方形状をなす底板６１８ａと、底板６１８ａの各辺の外端からそれぞれ表側に向けて立ち上がる側板６１８ｂと、各側板６１８ｂの立ち上がり端から外向きに張り出す受け板３８とからなり、全体としては表側に向けて開口した浅い略箱型をなしている。シャーシ６１８における各受け板３８には、表側からフレーム６３１及び次述する拡散板３７及び光学シート６２２が載置可能とされる。各受け板３８には、フレーム６３１がねじ止めされている。

　拡散板３７は、図１３及び図１４に示すように、光学シート６２２に比べて大きな厚みを持つほぼ透明な樹脂製の基材内に拡散粒子を多数分散して設けた構成とされ、透過する光を拡散させる機能を有する。拡散板３７は、その裏側の板面がＬＥＤ６１９の発光面６１９ａに対して所定の間隔を空けて対向状をなす形で配されている。光学シート６２２は、図１３に示すように、拡散板３７と比べると板厚が薄いシート状をなしており、２枚が積層して配されている。なお、図１４では、光学シート６２２の図示を簡略化している。

　次に、ＬＥＤ６１９が実装されるＬＥＤ基板６２０について説明する。ＬＥＤ基板６２０は、図１４及び図１５に示すように、平面に視て縦長な方形状をなしており、長辺方向がＹ軸方向と一致し、短辺方向がＸ軸方向と一致する状態でシャーシ６１８内に収容されている。このＬＥＤ基板６２０の基材の板面のうち、表側を向いた面（拡散板３７及び光学シート６２２側を向いた面）には、ＬＥＤ６１９が表面実装されている。このＬＥＤ基板６２０は、シャーシ６１８内においてＸ軸方向に沿って複数枚が互いに長辺方向及び短辺方向を揃えた状態で並列して配置されている。具体的には、ＬＥＤ基板６２０は、シャーシ６１８内においてＸ軸方向に沿って５枚並んで配されており、その並び方向がＸ軸方向と一致している。

　ＬＥＤ６１９は、図１４及び図１５に示すように、ＬＥＤ基板６２０の実装面の面内において複数ずつ行列状（マトリクス状、碁盤目状）に並列して配されるとともに、配線パターンによって相互が電気的に接続されている。具体的には、ＬＥＤ基板６２０の実装面上には、その短辺方向に沿って４個ずつ、長辺方向に沿って１２個ずつのＬＥＤ６１９が行列状に並列配置されている。ＬＥＤ基板６２０における各ＬＥＤ６１９の配列ピッチは、ほぼ一定とされ、詳しくはＸ軸方向（行方向）及びＹ軸方向（列方向）についてそれぞれほぼ等間隔に配列されている。各ＬＥＤ６１９は、その発光面６１９ａとは反対側の面がＬＥＤ基板６２０に実装された頂面発光型とされる。

　反射シート６２３は、図１４及び図１５に示すように、シャーシ６１８の内面をほぼ全域にわたって覆う大きさ、つまり底板６１８ａに沿って平面配置された全ＬＥＤ基板６２０を一括して覆う大きさを有している。この反射シート６２３によりシャーシ６１８内の光を拡散板３７及び光学シート６２２側に向けて反射させることができるようになっている。反射シート６２３は、シャーシ６１８の底板６１８ａに沿って延在するとともに底板６１８ａの大部分を覆う大きさの底部６２３ａと、底部６２３ａの各外端から表側に立ち上がるとともに底部６２３ａに対して傾斜状をなす４つの立ち上がり部６２３ｂと、各立ち上がり部６２３ｂの外端から外向きに延出するとともにシャーシ６１８の受け板３８に載せられる延出部６２３ｃとから構成されている。この反射シート６２３の底部６２３ａが各ＬＥＤ基板６２０における表側の面、つまりＬＥＤ６１９の実装面に対して表側に重なるよう配される。また、反射シート６２３には、各ＬＥＤ６１９を通す孔が対応する位置に開口して形成されている。

　そして、振動素子６２７は、図１５に示すように、光学部材６１６に含まれる拡散板３７に取り付けられている。振動素子６２７は、拡散板３７における裏側の板面に取り付けられている。振動素子６２７は、拡散板３７において有効領域ＥＡ（表示領域ＡＡ）外の非有効領域ＮＥＡ（非表示領域ＮＡＡ）を構成する外周端部に含まれる一長辺端部に配されており、その長辺端部において長辺方向について間欠的に５つが並んで配されている。このような構成の液晶表示装置６１０においても、振動素子６２７を駆動し、振動素子６２７が取り付けられた光学部材６１６である拡散板３７を振動させることで、その拡散板３７の板面から音波を発生させて使用者に音を聞かせることができる。また、キャビネット６３０を構成する第２キャビネット６３４には、振動素子６２７の駆動に伴って拡散板３７から発せられる音を外部に放出させるための導音開口部６２８が設けられている。

　以上説明したように本実施形態によれば、光学部材６１６には、ＬＥＤ６１９からの光を拡散させる拡散板３７が含まれているのに対し、ＬＥＤ６１９は、光を発する発光面６１９ａを有するとともにその発光面６１９ａが拡散板３７の板面に対して対向する形となるよう配されており、振動素子６２７は、拡散板３７に取り付けられている。このようにすれば、ＬＥＤ６１９の発光面６１９ａから発せられた光は、発光面６１９ａに対して対向する形となるよう配される拡散板３７の板面に向けて照射されるので、拡散板３７により拡散されつつ液晶パネル６１１へと出射される。これにより、液晶パネル６１１に照射される光に輝度ムラが生じ難いものとされるとともに、エッジライト型に比べると光の利用効率が高いものとなる。そして、拡散板３７に振動素子６２７を取り付けることで、当該バックライト装置６１２の使用者に拡散板３７を介して振動を伝達させることができる。

　＜実施形態８＞
　本発明の実施形態８を図１６によって説明する。この実施形態８では、上記した実施形態１から振動素子７２７の配置を変更したものを示す。なお、上記した実施形態１と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。

　本実施形態に係る振動素子７２７は、図１６に示すように、導光板７２１の表裏両板面のうち、表側の光出射面７２１ｂに取り付けられている。この振動素子７２７が取り付けられた導光板７２１の光出射面７２１ｂは、導光板７２１の表側に重ねられた光学シート７２２との対向面となっている。従って、振動素子７２７は、導光板７２１の表側に重ねられた光学シート７２２に対してその厚さ方向であるＺ軸方向について重なり合う位置関係とされる。つまり、振動素子７２７の取付対象とされた導光板７２１に重ねられた光学シート７２２の配置スペースを利用して振動素子７２７を配置することができるので、バックライト装置７１２を薄型化する上で一層好適とされる。しかも、光学シート７２２は、導光板７２１上において３枚が相互に積層されていることから、３枚の光学シート７２２の厚み分の配置スペースを利用して振動素子７２７を配置することができ、特に振動素子７２７として厚みが大きくなりがちなものを使用する上で好適とされる。

　＜実施形態９＞
　本発明の実施形態９を図１７によって説明する。この実施形態９では、上記した実施形態１から振動素子８２７の配置を変更したものを示す。なお、上記した実施形態１と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。

　本実施形態に係る振動素子８２７は、図１７に示すように、反射シート８２３に取り付けられている。具体的には、振動素子８２７は、反射シート８２３のうち、導光板８２１よりも外側に延出した部分における表側の板面に取り付けられている。より詳しくは、反射シート８２３は、導光板８２１の長辺側の両端面よりもＹ軸方向について外側にそれぞれ延出する形で形成されており、両延出部分のうち、ＬＥＤ８１９側とは反対側の延出部分に振動素子８２７が取り付けられている。この振動素子８２７が取り付けられた反射シート８２３の表側の板面は、反射シート８２３の表側に重ねられた導光板８２１との対向面となっている。従って、振動素子８２７は、反射シート８２３の表側に重ねられた導光板８２１に対してその厚さ方向であるＺ軸方向について重なり合う位置関係とされる。つまり、振動素子８２７の取付対象とされた反射シート８２３に重ねられた導光板８２１の配置スペースを利用して振動素子８２７を配置することができるので、バックライト装置８１２を薄型化する上で一層好適とされる。しかも、導光板８２１は、その厚みが光学シート８２２や反射シート８２３に比べると大きくなっていることから、相対的に大きな導光板８２１の厚み分の配置スペースを利用して振動素子８２７を配置することができ、特に振動素子８２７として厚みが大きくなりがちなものを使用する上で好適とされる。

　＜実施形態１０＞
　本発明の実施形態１０を図１８によって説明する。この実施形態１０では、上記した実施形態１から振動素子９２７の配置を変更したものを示す。なお、上記した実施形態１と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。

　本実施形態に係る振動素子９２７は、図１８に示すように、光学シート９２２に取り付けられている。具体的には、３枚の光学シート９２２のうち、最も導光板９２１に近い光学シート９２２は、その長辺側の端部であってＬＥＤ９１９側とは反対側の端部が導光板９２１の同端部と面一状をなすよう延出されており、その延出部分における表側の板面に振動素子９２７が取り付けられている。この振動素子９２７が取り付けられた光学シート９２２の表側の板面は、その表側に重ねられた他の光学シート９２２との対向面となっている。従って、振動素子９２７は、取付対象である光学シート９２２の表側に重ねられた他の光学シート９２２に対してその厚さ方向であるＺ軸方向について重なり合う位置関係とされる。つまり、振動素子９２７の取付対象とされた光学シート９２２に重ねられた２枚の光学シート９２２の配置スペースを利用して振動素子９２７を配置することができるので、バックライト装置９１２を薄型化する上で一層好適とされる。

　＜他の実施形態＞
　本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
　（１）上記した各実施形態（実施形態７を除く）では、片側入光タイプのエッジライト型バックライト装置において、光学部材の外周端部のうちのＬＥＤ側とは反対側の端部に振動素子を取り付けるようにしたものを示したが、光学部材の外周端部のうちのＬＥＤ側の端部に振動素子を取り付けることも可能である。それ以外にも、光学部材の外周端部のうちのＬＥＤ側の端部に対して隣り合う端部（短辺端部）に振動素子を取り付けることも可能である。

　（２）上記した各実施形態では、光学部材の外周端部を構成する一端部のみに振動素子を取り付けるようにしたものを示したが、光学部材の外周端部を構成する複数の端部に振動素子を取り付けることも可能である。

　（３）上記した各実施形態では、長方形状をなす光学部材における長辺端部に振動素子を取り付けるようにしたものを示したが、長方形状をなす光学部材における短辺端部に振動素子を取り付けることも可能である。

　（４）上記した各実施形態以外にも、光学部材に取り付ける振動素子の具体的な設置数や配置などは適宜に変更可能である。

　（５）上記した各実施形態では、ケーシングの底壁部またはキャビネットの底部に導音開口部を設けるようにしたものを示したが、ケーシングの側壁部またはキャビネットの側部に導音開口部を設けるようにすることも可能である。また、ケーシングの底壁部及び側壁部、またはキャビネットの底部及び側部にそれぞれ導音開口部を設けるようにしても構わない。

　（６）上記した各実施形態（実施形態２，４，７を除く）では、カバーパネルにタッチパネルパターンを設けるようにしたものを示したが、液晶パネルを構成するアレイ基板またはＣＦ基板にタッチパネルパターンを設けるようにした場合にも本発明は適用可能である。

　（７）上記した実施形態３，４では、導光板が３つまたは５つの分割導光板により構成されたものを示したが、導光板の分割数（分割導光板の数）の具体的な値について適宜に変更可能である。

　（８）上記した各実施形態（実施形態７を除く）では、片側入光タイプとされたエッジライト型のバックライト装置を例示したが、両側入光タイプとされたエッジライト型のバックライト装置にも本発明は適用可能である。

　（９）上記した実施形態２，４，７に記載したテレビ受信装置において、上記した実施形態１などに記載したカバーパネル（タッチパネル）を適用することも可能である。

　（１０）上記した実施形態２，４に記載したテレビ受信装置において、上記した実施形態５，６に記載したフィルム型振動素子を適用することも可能である。

　（１１）上記した実施形態２，４に記載したテレビ受信装置において、上記した実施形態８～１０に記載した振動素子の配置を適用することも可能である。

　（１２）上記した各実施形態（実施形態２，４，７を除く）では、カバーパネルとして化学強化処理を施した強化ガラスを用いた場合を示したが、風冷強化処理（物理強化処理）を施した強化ガラスを用いることも勿論可能である。

　（１３）上記した各実施形態（実施形態２，４，７を除く）では、カバーパネルとして強化ガラスを用いたものを示したが、強化ガラスではない通常のガラス材（非強化ガラス）や合成樹脂材を用いることも勿論可能である。

　（１４）上記した各実施形態（実施形態２，４，７を除く）において、カバーパネルを省略することも可能である。

　（１５）上記した各実施形態では、表示領域が横長な長方形状とされた液晶パネルを用いた場合を示したが、表示領域が縦長な長方形状とされる液晶パネルや表示領域が正方形状とされる液晶パネルを用いることも可能である。

　（１６）上記した各実施形態では、液晶パネルが有するカラーフィルタの着色部をＲ，Ｇ，Ｂの３色としたものを例示したが、着色部を４色以上とすることも可能である。

　（１７）上記した各実施形態では、バックライト装置の光源としてＬＥＤを用いたものを示したが、有機ＥＬなどの他の光源を用いることも可能である。

　（１８）上記した各実施形態では、透過型の液晶表示装置を用いた場合を例示したが、それ以外にも半透過型の液晶表示装置を用いたものにも本発明は適用可能である。

　（１９）上記した各実施形態では、液晶表示装置のスイッチング素子としてＴＦＴを用いたが、ＴＦＴ以外のスイッチング素子（例えば薄膜ダイオード（ＴＦＤ））を用いた液晶表示装置を用いた場合にも適用可能であり、カラー表示する液晶表示装置以外にも、白黒表示する液晶表示装置を用いた場合にも適用可能である。

　（２０）上記した各実施形態（実施形態２，４，７を除く）では、タブレット型携帯情報端末に備えられる液晶表示装置を示したが、音声通話機能を有するスマートフォン、フィーチャーフォン、画面サイズがより大きなファブレット端末などに備えられる液晶表示装置にも本発明は適用可能である。

　（２１）上記した実施形態２，４，７では、チューナを有するテレビ受信装置に備わる液晶表示装置を例示したが、チューナを備えない表示装置にも本発明は適用可能である。具体的には、テレビ受信装置に比べて画面サイズがより大きなものとなる電子看板（デジタルサイネージ）や電子黒板として使用される液晶表示装置にも本発明は適用することができる。

　１０，１１０，６１０...液晶表示装置（表示装置）、１１，１１１，６１１...液晶パネル（表示パネル）、１１ａ...ＣＦ基板（基板）、１１ｂ...アレイ基板（基板）、１２，１１２，６１２，７１２，８１２，９１２...バックライト装置（照明装置）、１３...カバーパネル（タッチパネル）、１５...ケーシング（外装部材）、１６，１１６，４１６，６１６...光学部材、１９，１１９，２１９，３１９，５１９，６１９，８１９，９１９...ＬＥＤ（光源）、１９ａ，６１９ａ...発光面、２１，１２１，２２１，３２１，４２１，５２１，７２１，８２１，９２１...導光板（光学部材）、２２，１２２，６２２，７２２，８２２，９２２...光学シート（光学部材）、２３，１２３，４２３，６２３，８２３...反射シート（光学部材）、２６...タッチパネルパターン、２７，１２７，２２７，３２７，４２７，６２７，７２７，８２８，９２７...振動素子、２８，１２８，６２８...導音開口部、３０，６３０...キャビネット（外装部材）、３５，３３５...分割導光板、３６，５３６...フィルム型振動素子、３７...拡散板、ＥＡ...有効領域、ＮＥＡ...非有効領域

Claims

　光源と、
　前記光源からの光に光学作用を付与するためのシート状をなす光学部材と、
　前記光学部材に取り付けられて前記光学部材を振動させるための振動素子と、を備える照明装置。
　前記光学部材は、前記光源からの光に光学作用を付与して有効に出射させる有効領域と、前記有効領域を取り囲む形で額縁状をなす非有効領域と、に区分されており、
　前記振動素子は、前記光学部材のうち前記非有効領域に取り付けられている請求項１記載の照明装置。
　前記光学部材は、互いに重なる形で複数備えられており、
　前記振動素子は、複数の前記光学部材に含まれる取付対象とされた前記光学部材のうち、その光学部材に重ねられた前記光学部材と対向する板面に取り付けられている請求項２記載の照明装置。
　前記光学部材には、前記光源からの光を導光する導光板が少なくとも含まれており、
　前記振動素子は、前記導光板に取り付けられている請求項１から請求項３のいずれか１項に記載の照明装置。
　前記導光板は、複数の分割導光板からなるものとされており、
　前記振動素子は、複数備えられるとともに、前記複数の分割導光板に対して個別に取り付けられている請求項４記載の照明装置。
　前記光学部材には、前記光源からの光を拡散させる拡散板が含まれているのに対し、前記光源は、光を発する発光面を有するとともにその発光面が前記拡散板の板面に対して対向する形となるよう配されており、
　前記振動素子は、前記拡散板に取り付けられている請求項１から請求項３のいずれか１項に記載の照明装置。
　前記振動素子は、フィルム状をなすフィルム型振動素子とされるとともに、前記光学部材の板面に対して面接触する形で取り付けられている請求項１から請求項６のいずれか１項に記載の照明装置。
　前記フィルム型振動素子は、その表面に光を反射させるための反射加工が施されてなるものとされる請求項７記載の照明装置。
　請求項１から請求項８のいずれか１項に記載の照明装置と、
　前記照明装置に対して出光側に配されるとともに前記照明装置からの光を利用して表示を行う表示パネルと、を備える表示装置。
　前記表示パネル及び前記照明装置を収容する外装部材が備えられており、
　前記外装部材には、外部に開口する導音開口部が設けられている請求項９記載の表示装置。
　前記表示パネルに対して前記照明装置側とは反対側には、使用者が入力した位置を検出するためのタッチパネルパターンを有するタッチパネルが備えられている請求項９または請求項１０記載の表示装置。
　前記表示パネルは、一対の基板間に液晶を封入してなる液晶パネルとされる請求項９から請求項１１のいずれか１項に記載の表示装置。