WO2005065869A1

WO2005065869A1 - 自動旋盤

Info

Publication number: WO2005065869A1
Application number: PCT/JP2003/016901
Authority: WO
Inventors: Noriyuki Asahara; Toru Takahashi; Yoshiaki Hirakawa; Yosuke Ando; Toshiyuki Suzuki; Umeo Tsuyusaki
Original assignee: Citizen Watch Co., Ltd.
Priority date: 2003-12-26
Filing date: 2003-12-26
Publication date: 2005-07-21
Also published as: KR101052018B1; AU2003296140A1; KR20060105031A; US7555973B2; US20070227317A1; JP4455500B2; EP1698416A4; EP1698416A1; JPWO2005065869A1; EP1698416B1; CN1886221A; CN1886221B

Abstract

　ガイドブッシュを使用して材料の加工を行う場合と使用しないで材料の加工を行う場合とで切り替えを迅速かつ簡単に行うことができる自動旋盤を提供する。　主軸台６よりも主軸３の先端側に配置されたガイドブッシュ支持台１と、このガイドブッシュ支持台１を固定する支持台固定手段１５と、ガイドブッシュ支持台１に回転自在かつ進退移動しないように設けられたガイド部材１２と、ガイド部材１２の先端に着脱可能に取り付けられたガイドブッシュ４と、ガイドブッシュ４を回転させる駆動手段１１と、ガイド部材１２の回転を主軸３に伝達する回転伝達手段１４ａ，３１と、主軸３をガイド部材１２内で進退移動させる主軸移動手段７と、ガイドブッシュ４をガイド部材１２から取り外したときに、主軸３をガイドブッシュ支持台１に対して所定位置で位置決めして固定する主軸固定手段１７，３６，３８とを有する。

Description

自動旋盤技術分野

本発明は、相対的に移動が可能な主軸及び刃物台を有し、前記主軸の先端のチャックに把持させた材料を前記刃物台に装着した工具で加工する自動旋盤に関する。

明

背景技術

N C (数値制御）自動旋盤のように、種々書の自動旋削加工を実施できる工作機械（以下、自動旋盤と総称する）の中には、工具による加工位置の近傍にガイドブッシュを設け、主軸先端のチャックに把持された長尺棒状の材料（以下、棒材と称する）の先端を前記ガイドブッシュに支持させて加工を行うものが知られている（例えば、特開平 4 _ 1 1 5 8 0 4号公報参照）。

ガイドブッシュを使用した棒材の加工は、旋削加工中に棒材の先端の被加工部位に振れが生じないように支持し、それにより長尺な棒材から、長細い製品であつても連続的にかつ高精度に加工することができるという利点がある。

しかしながら、ガイドブッシュを備えた自動旋盤は、上記したような利点はあるものの、ガイドブッシュと棒材との間に微小ながら隙間があるため、この隙間のために棒材ががたつき、さらに高精度な加工を要する製品の加工には適さないという問題がある。

また、棒材の寸法が少なくとも主軸前端のチャックによる把持位置とガイドブッシュ近傍の加工位置までの距離よりも長いことが条件とされるため、これよりも短尺の棒材の加工を行うことができないという問題がある。また、長尺の棒材の加工を行うと、前記把持位置と前記加工位置との間の材料が残材になるという問題がある。

このように、ガイドブッシュを備えた自動旋盤は、一定以上の長さを有する棒材の加工に用途が限られことから、設備コストと加工コス卜が高くなるという問題がある。一方、比較的短尺の製品で、かつ、高精度な加工を行う場合や、切削負荷の高い加工条件で加工を行う場合は、ガイドブッシュを適宜に取り外し、ガイドブッシュを用いた加工からガイドブッシュを用いなレ加工への切り替えを可能にした自動旋盤も提案されている（例えば、特開平 9一 2 2 5 7 0 3号公報参照）。しかしながら、この文献に記載の技術では、ガイドブッシュ無しで加工を行う際には、主軸の先端をガイドブッシュの代わりに取り付けた保護孔に挿入させる必要がある。そこで、主軸台から主軸の先端を一定長さ突出させているが、主軸台から突出させた部分には支持が無いため、主軸先端がオーバ一ハングした状態となって剛性が低下し、ガイドブッシュを使用しないで加工を行う必要のある比較的短尺でかつ高い加工精度が要求される製品を加工する場合や、高い切削負荷で加工を行う場合に、主軸の先端が撓んで加工精度を低下させるという問題がある。

また、高い切削負荷で加工を行う際の精度を高めるために、主軸台に保持された主軸の先端にチャック機能を備えたガイドブッシュを保持させ、前記主軸内にチヤックを備えた材料送り軸を主軸に対して移動可能に設けた主軸台移動型の旋盤が提案されている（例えば、特許第 2 7 5 0 3 5 6号参照）。

しかし、この文献に記載の技術によっても、上記した残材が発生するという問題を解決することはできない。また、ガイドブッシュを開閉させるための機構と、主軸のチヤックを開閉させるための機構とが必要になり、自動旋盤の構成が複雑化するうえ、主軸の長さも長くなつて、機械全長が大きくなるという新たな問題が生じる。

本発明は上記の問題点にかんがみてなされたもので、材料と同じ速度で回転するガイドブッシュを備え、このガイドブッシュを使用して材料の加工を行う場合と、ガイドブッシュを使用しないで材料の加工を行う場合とで切り替えが容易にでき、ガイドブッシュを使用しないで材料の加工を行う場合にも、主軸を先端又は先端近傍までしっかりと支持して機械剛性を高めることで、加工精度を低下させることのない、簡素でコンパクトな構成であるとともに、上記の切り替え作業を、自動旋盤のメーカー等の担当者でなくても利用者が簡単に行うことのできる自動旋盤の提供を目的とする。発明の開示

本発明の、目的を達成するために、本発明は、主軸軸線方向に相対的に移動が可能な主軸及び刃物台を有し、前記主軸の先端のチヤックに把持させた材料を前記刃物台に装着した工具で加工する自動旋盤において、進退移動自在な主軸台と、この主軸台に回転自在に支持され、棒状の材料が揷通できる貫通孔が形成された主軸と、この主軸のチャックに把持された前記材料を加工する工具を装着した刃物台と、前記主軸台の主軸先端側に配置されたガイドブッシュ支持台と、このガィドブッシュ支持台をべッド上の所定位置に位置決めして固定する支持台固定手段と、前記ガイドブッシュ支持台に回転自在に支持されるととともに、前記ガイドブッシュ支持台に対して進退移動しないように規制され、前記主軸が揷通する貫通孔が形成されたガイド部材と、このガイド部材の先端に着脱可能に取り付けられたガイドブッシュと、前記ガイドブッシュ支持台に設けられ、前記ガイド部材を前記ガイドブッシュとともに回転させる駆動手段と、前記ガイド部材の回転を前記主軸に伝達する回転伝達手段と、前記主軸台とともに前記主軸を前記ガイド部材の内部で進退移動させる主軸移動手段と、前記ガイドブッシュを前記ガイド部材から取り外したときに、前記主軸を前記ガイドブッシュ支持台に対して進退移動しないようにするとともに、前記ガイドブッシュ支持台の所定位置で位置決めして固定する主軸固定手段とを有する構成としてある。

この構成によれば、ガイドブッシュを使用して加工を行う場合には、主軸のチャックに材料を把持させ、材料の先端をガイドブッシュに支持させた状態で、主軸移動手段によって主軸とともに材料を移動させながら、刃物台に装着した工具で所定の加工を行う。この際、ガイドブッシュと主軸とは共通の駆動手段によつて同期した速度で回転されるので、ガイドブッシュと材料との間にかじりや焼き付きが生ぜず、高速回転での加工が可能になる。

ガイドブッシュを使用しないで材料の加工を行う場合には、ガイドブッシュをガイド部材の先端から取り外し、主軸をガイド部材の内部で移動させて所定位置に位置決めする。そして、主軸固定手段で、主軸をガイドブッシュ支持台に対して固定し、ガイド部材の内部での進退移動を規制するとともに、所定位置に位置決めした状態で固定する。そのため、主軸先端までガイド部材で支持させることが可能になり、主軸先端の機械剛性を高めて高精度な加工が可能になる。ここで、「主軸軸線方向に相対的に移動が可能」とは、刃物台に装着した工具が、主軸に把持された材料に対して切り込み方向に移動しつつ主軸軸線方向に移動しながら前記材料の加工を行う場合又は刃物台に装着した工具を切り込み方向にのみ送り、材料を主軸とともに主軸軸線方向に移動させながら加工を行う場合が含まれるものとする。

この場合、前記ガイドブッシュ支持台の進退移動を案内するガイドを設け、前記支持台固定手段による前記ガイドブッシュ支持台の固定を解除したときに、前記ガイドブッシュ支持台が前記ガイドに沿って移動できるようにしてもよい。この構成によれば、ガイドブッシュをガイド部材から取り外して主軸とガイドブッシュ支持台とを固定状態にし、支持台固定手段によるガイドブッシュ支持台の固定を解除すると、ガイドブッシュ支持台が主軸とともに移動可能になる。すなわち、ガイドブッシュ支持台を自動旋盤の移動主軸台として機能させて加工を行うことが可能になる。

前記ガイドブッシュ支持台をべッド上で固定する支持台固定手段としては、前記ベッド上に位置決めして固定された位置決め部材と、この位置決め部材と前記ガイドブッシュ支持台とを連結するポルトとから構成することができる。

また、前記位置決め部材と前記ガイドブッシュ支持台との間に所定幅のスぺ一サを介在させ、前記ガイドブッシュを取り付けたとき又は前記ガイドブッシュを取り外したときに、前記ガイドブッシュ又は前記主軸先端の位置を調整できるように構成してもよい。

前記位置決め部材は、前記刃物台を支持する刃物台基台であつてもよい。本発明においては、前記回転伝達手段を、前記ガイド部材の先端側及び終端側で前記主軸と係合する係合部材として構成することもできる。

このように、先端側と終端側の複数箇所でガイド部材を前記主軸に係合させることで、前記主軸の捩れを抑制することができる。

また、前記回転伝達手段及び前記主軸固定手段を、前記ガイドブッシュを前記ガイド部材の先端から取り外した後に前記ガイド部材及び前記主軸の先端に取り付けられて固定されたアタッチメントと、このアタッチメントの内周面に形成された係合部と、この係合部と係合するように前記主軸に形成され被係合部とを有する構成とすることもできる。このようにすることで、アタッチメントを取り付けるだけで、主軸の進退移動の規制、主軸の位置決め及び固定だけでなく、ガイド部材から主軸への回転の伝達も可能にする。

ガイドブッシュを取り外したときに、主軸を主軸固定手段でガイドブッシュ支持台に固定することで、主軸とガイドブッシュ支持台との連結が行われる。また、前記主軸台と前記ガイドブッシュ支持台とを直接連結する連結手段をさらに設けてもよい。

この場合は、熱膨張にともなう主軸の寸法変化を吸収する熱膨張吸収部を、前記主軸の少なくとも一箇所に設けるとよい。

前記熱膨張吸収部は、前記ガイドブッシュを取り付けたときに前記主軸台に対して前記主軸が進退移動しないように規制する規制手段と、前記ガイドブッシュを取り外したときに、前記規制手段による前記主軸の規制を解除する規制解除手段とから構成される。

この構成によれば、ガイドブッシュを取り外して、前記主軸台と前記ガイドブッシュ支持台とを連結手段で連結したときに、前記主軸が進退移動しないようにする規制を解除することで、前記主軸が前記主軸台に対して移動が可能になる。なお、ガイドブッシュを取り外した後、前記主軸は、主軸固定手段によってガイドブッシュ支持台に対して進退移動しないように固定され、かつ、連結手段を介してガイドブッシュ支持台と主軸台とが直接連結されるので、通常は主軸が主軸台に対して自由に進退移動するということはない。主軸が熱膨張すると、熱膨張による寸法変化を吸収するように、主軸が主軸台に対して移動する。

さらに、前記規制手段は、主軸軸線上の前後で前記主軸と係合する係合部材と、前記規制解除手段により前記主軸の規制が解除されたときに、前記係合部材が前記主軸台に対して回転しないように、かつ、前記係合部材が前記主軸台から離脱せず、主軸軸線方向に予め設定された寸法の隙間を有するように前記係合部材を前記主軸台に取り付ける取付部材とからなり、前記規制解除手段は、前記係合部材を前記主軸台に取り付けて固定する取付部材である構成とよい。

この構成によれば、前記取付部材を前記係合部材から取り^ kすだけで、前記係合部材及び主軸の進退移動を可能にできる。

本発明は上記のように構成されているので、ガイドブッシュの着脱が容易で、ガイドブッシュを用いて加工を行う場合と、ガイドブッシュを用いないで加工を行う場合とで、一台の自動旋盤を切り替えることで迅速に対応することができ、設備コストや加工コストの削減を図ることができる。そして、ガイドブッシュを用いた場合には、細長い製品であっても連続的にかつ比較的高精度に加工を行うことができる。また、ガイドブッシュを用いない場合には、主軸を前記ガイドブッシュ支持台の所定位置に位置決め固定するか、前記ガイド部材及び前記主軸の先端をァタツチメントで固定することにより、剛性のある主軸構成とすることで、比較的短尺の製品を高精度に加工することができ、さらに、高い切削負荷で加工を行うことができる。図面の簡単な説明

図 1 ：本発明の自動旋盤の一実施形態にかかり、図 1 ) は、ガイドブッシュ支持台及び主軸台を含む主要部の構成を説明する断面図、図 1 ( b ) は、図 1 ( a ) の主軸台の正面図である。

図 2 ：図 1のガイドブッシュ支持台部分を拡大した図である。

図 3 ：主軸台前端の軸受 6 2を設けた部分の拡大図である。

図 4 ：図 1及び図 2の自動旋盤からガイドブッシュを取り外し、ガイドブッシュを備えない自動旋盤へ切り替える切り替え手順を説明する図である。

図 5 ：図 4の手順に連続する切り替え手順を説明する図である。

図 6 ：切り替え後の主軸前端部分の拡大図である。

図 7 ：切り替え後の自動旋盤の主軸台を含む主要部を示す靳面図である。

図 8 ：本発明の他の実施形態にかかり、図 8 ( a) は、主軸台の前端部分の拡大断面図、図 8 ( b ) は、図 8 ( a) の要部をさらに拡大した断面図である。

図 9 ：ガイドブッシュ支持台と主軸台とを連結部材で連結した状態を示す拡大断面図である。発明を実施する最良の形態

以下、本発明の好適な一実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。図 1は、本発明の自動旋盤の一実施形態にかかり、図 1 ( a ) は、ガイドブッシュ支持台及び主軸台を含む主要部の構成を説明する断面図、図 1 ( b ) は、図 1 ( a ) のガイドブッシュ支持台の正面図である。

なお、以下の説明で「前」というときには、棒材を把持するチャックを設けた主軸の前端側、つまり、図 1 ( a) において左側を指し、「後」というときには、主軸の後端側、つまり、図 1 ( a ) において右側を指すものとする。

図 1 ( a) に示すように、この実施形態の自動旋盤は、図示しないベッド上に設けられたスライドガイド 2と、このスライドガイド 2上で前後方向に移動自在な主軸台 6と、主軸台 6の前方に配置され、スライドガイド 2上で前後方向に移動可能なガイドブッシュ支持台 1と、主軸台 6に回転自在に支持され、かつ、ガィドブッシュ支持台 1に対して前後方向に進退移動自在に設けられた主軸 3と、主軸 3の前方かつ同一の軸線 C上でガイドブッシュ支持台 1に回転自在に設けられたガイドブッシュ 4と、このガイドブッシュ 4から突出させた棒材の加工を行う工具 Tを複数装着した刃物台 5と、主軸台 6の内部に設けられ、主軸 3の前端に取り付けたコレツト 3 2の開閉を行うコレツト開閉部 6 1と、主軸 3を主軸台 6とともに前後方向に進退移動させる主軸移動部 7とを有している。

なお、この実施形態においてスライドガイド 2は、図 1 ( b ) に示すように、ガイドブッシュ支持台 1及び主軸台 6の下部両側に軸線 Cと平行に配置され、スライドガイド 2よりも下方に設けられた主軸移動部 7によって、主軸台 6及びガィドブッシュ支持台 1がスライドガイド 2に案内されながら、前後に円滑に進退移動できるようになつている。

図 2は、図 1 ( a) の主軸台部分を拡大した図である。

ガイドブッシュ支持台 1の内部にはビルトイン型のモータ 1 1が組み込まれ、このモータ 1 1のロータ 1 1 aには、軸線 Cを中心に回転するガイドスリーブ 1 2が取り付けられている。ガイドスリーブ 1 2は、ガイドブッシュ支持台 1の前端側及び後端側で、軸受 1 3， 1 3によって回転自在に支持されている。

また、ガイドブッシュ 4は、ガイドスリ一ブ 1 2の前端に、ガイドブッシュ取付手段である筒状のアタッチメント 4 1を介して、取り付けられる。このァタツチメント 4 1は、ガイドブッシュ 4の本体部分が収容される大径孔部 4 1 aと、この大径孔部 4 1 aの底部に貫通形成され、ガイドブッシュ 4の胴部が揷通する小径孔部 4 1 bとを有している。

ガイドブッシュ 4は、本体部分をァタツチメント 4 1の大径孔部 4 1 aに揷入し、小径孔部 4 1 bを挿通させた前記胴部の後端にナツト 4 2を螺入することで、アタッチメント 4 1に取り付けられる。そして、ガイドブッシュ 4が取り付けられたアタッチメント 4 1は、複数本のポルト 4 3によって、ガイドスリーブ 1 2 の前端に着脱可能に取り付けられる。また、アタッチメント 4 1の外側には、切削屑等の異物が、ガイドスリーブ 1 2とアタッチメント 4 1との間の隙間からガィドブッシュ支持台 1の内部に侵入しないようにするために、筒状のカバー 4 5 が取り付けられる。このカバー 4 5は、複数本のポルト 4 6によって、ガイドブッシュ支持台 1の前端面に取り付けられる。

刃物台 5は、図示しないベッドに固定された刃物台基台 5 1と、この刃物台基台 5 1のガイド 5 2に案内されながら刃物台基台 5 1に対して Y方向（紙面に直交する方向）に進退移動自在なサドル 5 3と、このサドル 5 3に設けられたガイド 5 4に案内されながら、サドル 5 3に対して X方向（図の上下方向）に進退移動自在な刃物装着部 5 5とを有する。複数の工具 Tは、刃物装着部 5 5に櫛歯状に配列されて取り付けられる。そして、刃物装着部 5 5を Y方向に移動させて複数の工具 Tの中から加工に使用する所定の工具 Tの割り出しを行い、当該工具 T の刃先をガイドブッシュ 4の近傍に位置させて棒材の加工を行う。

なお、ガイドブッシュ支持台 1は、複数本のボルト 1 5によって刃物台基台 5 1に取り付けられていて、ガイドブッシュ 4を使用して棒材の加工を行う場合は、スライドガイド 2上で移動しないように、つまり固定状態とされている。

また、この実施形態のように、ガイドブッシュ支持台 1を刃物台基台 5 1に取り'付けてその移動を規制する場合は、ガイドブッシュ支持台 1から刃物台基台 5 1に熱が伝わらないようにするために、ボルト 1 5はセラミック等の低伝熱性の材料で形成したものを用いるとよい。また、ガイドブッシュ支持台 1と刃物台基台 5 1との接触部に、低伝熱性の材料で形成したスぺーサを介在させるとよい。主軸 3には、貫通孔 3 aが軸線 Cと同心上に形成され、その外周面には、軸線 Cと同方向にスプライン 3 1が形成されている。一方、ガイドスリーブ 1 2の後端には、環状の円板 1 4が取り付けられ、その内周面に形成されたスプライン溝 1 4 aが主軸 3のスプライン 3 1と嚙合するようになつている。ガイドスリーブ 1 2の回転は、スプライン溝 1 4 a及びスプライン 3 1を介して、主軸 3に伝達される。主軸 3の前端部分は、他の部分より小径に形成され、かつ、外周面に螺子溝が形成された小径部 3 bとして形成されている。そして、この小径部 3 bに、棒材を把持するコレット 3 2が取り付けられている。コレット 3 2は、コレット 3 2 の開閉を行わせるカムが形成されたコレツトスリーブ 3 4とともに、筒状のキヤップナツト 3 3の内部に収容され、このキヤップナツト 3 3を小径部 3 bに螺着することで、主軸 3の前端に取り付けられる。

また、コレット 3 2よりも後方に位置する小径部 3 bの外周面には、軸線 Cと同方向に一つ又は複数のキ—溝が形成され、このキー溝にキー 3 6が嵌め込まれている。このキ一 3 6は、ガイドブッシュ 4を使用しないで棒材の加工を行う際に、ガイドスリ一ブ 1 2と主軸 3とを係合させて、ガイドスリーブ 1 2の回転を主軸 3に伝達する回転伝達部材として機能する。

そのため、ガイドブッシュ 4を使用して棒材の加工を行う際には、キー 3 6が機能しないように、主軸 3の小径部 3 bに外嵌されたスリ一ブ 3 7の内側に収容されている。スリーブ 3 7の内周面には、キー溝 3 7 aが形成されていて、主軸 3の小径部 3 bにスリーブ 3 7が外嵌されると、キ一溝 3 7 aとキ一 3 6とが係 '合する。また、このスリーブ 3 7は、小径部 3 bに螺入されたナット 3 8によつて、小径部 3 bの後端に形成された段部に押し付けられ、小径部 3 bの所定位置で固定されるようになっている。

なお、前記したキヤップナツト 3 3及びスリ一ブ 3 7の外径は、主軸 3の前端をガイドスリ一ブ 1 2内で支持させるために、ガイドスリーブ 1 2の内径と一致するように形成するのが好ましい。

コレット 3 2の開閉を行わせるドロ一バ 3 5の内部には、軸線 Cと同一の軸線上に、棒材が揷通できる貫通孔 3 5 aが形成されている。また、ドロ一バ 3 5の前端は、コレツトスリ一ブ 3 4の後端に突き当てられていて、ドローバ 3 5が前身してコレットスリーブ 3 4を前方に押すことで、コレットスリーブ 3 4の前端内周面に形成されたカムでコレツト 3 2を閉塞させる。コレツトスリ一ブ 3 4の内部には、戻しばね 3 4 aが設けられていて、ドロ一バ 3 5が後退すると、この戻しばね 3 4 aによりコレツトスリーブ 3 4が押し戻されて、コレツト 3 2を開放させる。ドローバ 3 5の進退移動は、主軸 3の後端側の主軸台 6の内部に設けられたコレット開閉部 6 1によつて行われる。図 1に示すように、主軸台 6の前端には、軸受ホルダ 6 4によって軸受 6 2が取り付けられている。主軸 3の後端は、この軸受 6 2によって回転自在に支持されている。

図 3は、主軸台前端の軸受 6 2を設けた部分の拡大図である。

軸受ホルダ 6 4の前端側に位置する主軸 3の外周面には、径方向外側に張り出すフランジ 3 9が形成され、このフランジ 3 9と主軸 3の後端から螺入されたナット 6 3 a及びスリーブ 6 3 bとで、軸受 6 2の内輪 6 2 aが前後から挟持されている。また、軸受ホルダ 6 4の前端には、径方向内側に張り出す突起 6 4 aが形成され、軸受ホルダ 6 4の後端にはリング状の押さえ部材 6 5が取り付けられている。そして、 .突起 6 4 aと押さえ部材 6 5とで、軸受 6 2の外輪 6 2 bが前後から挟持されている。

以上により、軸受ホルダ 6 4がポルト 8で主軸台 6に固定されると、主軸台 6 に対する主軸 3の軸線 C方向の移動が規制される。

主軸台 6は、スライドガイド 2に案内されながら軸線 Cと同方向に進退移動自在で、この主軸台 6とともに主軸 3を進退移動させる主軸移動部 7が、主軸台 6 の下方に設けられている。

主軸移動部 7は、軸線 Cと同方向に伸びる螺子軸 7 1と、この螺子軸 7 1を回転させるモータ 7 3と、螺子軸 7 1に螺入されたナツト 7 2とを有している。主軸台 6は、ナット 7 2に連結されていて、モー夕 7 3の駆動にともなう螺子軸 7 1の回転によって、ナット 7 2とともに軸線 Cと同方向に進退移動する。

上記構成の自動旋盤においては、主軸 3の後端から、貫通孔 3 aを揷通させて棒材を供給する。そして、棒材の前端をガイドブッシュ 4から所定長さ突出させた状態でドロ一バ 3 5を前進させ、コレット 3 2を閉じて棒材を把持させた後、主軸 3とともに棒材を回転させ、かつ、主軸移動部 7で主軸 3とともに棒材を軸線 Cと同方向（Z方向）に所定長さずつ送りながら、工具 Tで所定の加工を行う。次に、上記構成の自動旋盤からガイドブッシュ 4を取り外し、ガイドブッシュ 4を備えない自動旋盤へ切り替える切り替え手順を、図 4及び図 5を参照しながら説明する。

まず、図 4 ( a ) に示すように、刃物装着部 5 5を X方向に移動させて、切り替え作業に支障を与えない位置まで、工具 Tをガイドブッシュ 4から遠ざける。次いで、図 4 ( b ) に示すように、複数本のポルト 4 6を取り外して、カバー 4 5をガイドブッシュ支持台 1から取り外し、さらに、複数本のポルト 4 3を取り外して、アタッチメント 4 1及びガイドブッシュ 4をガイドスリーブ 1 2から取り外す。また、ガイドブッシュ支持台 1と刃物台基台 5 1とを連結している複数本のポルト 1 5を取り外して、ガイドブッシュ支持台 1の固定を解除し、スラィドガイド 2上で移動可能にする。

そして、主軸移動部 7のモー夕 7 3を駆動させて主軸台 6とともに主軸 3を前進させ、コレット 3 2をガイドスリーブ 1 2の前端から突出させる。この状態で、図 4 ( c ) に示すように、コレット 3 2を主軸 3の前端に固定しているキャップナット 3 3、ナット 3 8及びキー 3 6を保持しているスリーブ 3 7を順番に主軸 3の前端から取り外す。

次に、図 5 ( a ) に示すように、切り替え後に主軸 3の前端を支持するとともに、主軸 3をガイドブッシュ支持台 1に对して進退移動しないように固定するためのアタッチメント 1 7を準備する。

· このアタッチメント 1 7は、主軸 3の小径部 3 bの外径と同一の内径を有し、かつ、ガイドスリーブ 1 2の内径と同一の外径を有する筒状の胴部 1 7 aと、この胴部 1 7 aの前端に形成されたフランジ 1 7 bとを有している。また、ァタツチメント 1 7の内周面には、キ一 3 6と係合するキー溝 1 7 cが形成されている。フランジ 1 7 bには、ガイドブッシュ 4を取り付けるためにガイドスリーブ 1 2 の前端に形成された螺子孔の位置に合わせて、複数のボルト孔が形成されている。アタッチメント 1 7は、このポルト孔を揷通させた複数本のポルト 1 8によって、ガイドスリーブ 1 2の前端に取り付けられる。

次いで、図 5 ( b ) に示すように、図 4 ( c ) に示す手順で小径部 3 bから取り外したナツト 3 8とキャップナツト 3 3を順次、小径部 3 bに螺着する。そして、ナット 3 8を小径部 3 bに締め付け、小径部 3 bの後端に形成された段部とナット 3 8とでアタッチメント 1 7を挟み付ける。これにより、ガイドブッシュ支持台 1に対する主軸 3の進退移勲が規制される。すなわち、この実施形態では、ナット 3 8，アタッチメント 1 7及びキー 3 6が、ガイドブッシュ支持台 1の所定位置で主軸 3を位置決めして固定する主軸固定手段を構成する。

以上で、切り替えが終了する。図 6は、上記手順で切り替えを行った後の主軸前端の部分拡大図、図 7は、切り替え後の自動旋盤の主要部を示す断面図である。

図 6に示すように、小径部 3 bに外嵌された状態でガイドスリーブ 1 2に取り付けられたアタッチメント 1 7の後端が、小径部 3 bの後端の段部に当接して主軸 3の前進を規制し、小径部 3 bに螺着されたナツト 3 8がアタッチメント 1 7 の前端に当接して主軸 3の後進を規制している。また、アタッチメント 1 7のキ —溝 1 7 cとキ一 3 6とが係合することで、ガイドスリ一ブ 1 2の回転が主軸 3 に伝達されるようになっている。

このように、この実施形態では、ガイドスリーブ 1 2から主軸 3への回転の伝達は、ガイドスリーブ 1 2の前端側と後端側の二箇所で行われるため、棒材の加ェを行う際に主軸 3が捩れにくいという利点がある。

また、切り替え後にガイドブッシュ支持台 1はスライドガイド 2にされながら軸線 Cと同方向に進退移動が可能になるが、ガイドブッシュ支持台 1は、ァ夕ッチメント 1 7及びガイドスリ一ブ 1 2を介して主軸 3と連結されるので、主軸 3 を進退移動させる主軸移動部 7により、ガイドブッシュ支持台 1と主軸台 6及び主軸 3とが一体になつて軸線 Cと同方向に進退移動することになる。すなわち、切り替え後には、図 7に示すように、ガイドブッシュ支持台 1と主軸台 6とで、移動可能な主軸台が形成されるわけである。

そして、図 6に示すように、主軸 3の前端から所定長さ突出させた状態で棒材 Wをコレツト 3 2で把持させ、工具 Tに対して主軸 3をガイドブッシュ支持台 1 とともに Z方向に送りながら、棒材 Wの加工を行う。

図 8及び図 9は、本発明の他の実施形態にかかり、図 8 ( a ) は、主軸台の前端部分の拡大断面図、図 8 ( b ) は、図 8 ( a) の要部をさらに拡大した断面図、図 9は、ガイドブッシュ支持台と主軸台とを連結部材で連結した状態を示す拡大断面図である。

なお。図 8及び図 9において、先の実施形態と同じ部位、同じ部分には同一の符号を付して詳しい説明は省略する。

上記の実施形態では、アタッチメント 1 7及びガイドスリーブ 1 2を介して主軸台 6とガイドブッシュ支持台 1とを連結しているが、この実施形態では、図 9 に示すように、さらに別の連結手段（連結部材 6 6 ) を用いて、ガイドブッシュ支持台 1と主軸台 6とを連結するようにしている。このように、他の連結手段を用いることで、主軸 3をガイドブッシュ支持台 1及び主軸台 6とともに移動させる際に、主軸 3に作用する負荷を軽減することができるという利点がある。図 8 ( a ) に示すように、軸受 6 2を保持する軸受ホルダ 6 4は、ポルト 8によって主軸台 6から脱落しないように、力つ、主軸台 6に対して回転しないように、主軸台 6の前端面に少なくとも一本のボルト 8で取り付けられている。図 8 ( b ) に示すように、ポルト 8には、ヮッシャ 8 1とスリーブ 8 2とが嵌装されている。このポルト 8とヮッシャ 8 及びスリーブ 8 2は、軸受ホルダ 6 4のフランジ部分に形成されたポルト孔 6 4 bに揷入され、ポルト孔 6 4 bの底部に形成された貫通孔 6 4 cを揷通して、主軸台 6の前端面の螺子孔に螺入される。スリーブ 8 2の長さ（軸線 C方向の長さ）は、ポルト孔 6 4 bの底部の肉厚よりも大きく形成されているので、ポルト 8を締め付けると、軸受ホルダ 6 4のフランジ部分と主軸台 6の前端面との間及びヮッシャ 8 1とポルト孔 6 4 bの底部との間に若干量の隙間 Sが形成される。この隙間 Sの寸法は、主軸台 6の前端部分における主軸 3の熱膨張量の最大値よりも大きくするとよい。この実施形態では、この隙間カ主軸 3の熱膨張による寸法変化を吸収する熱膨張吸収部を構成する。また、この実施形態では、ポルト 8及びスリーブ 8 2が、軸受ホルダ 6 4と主軸台 6との間に隙間を形成し、かつ、軸受ホルダ 6 4が主軸台に対して回転しないようにする取付部材を構成する。

さらに、図 8 ( a ) に示すように、軸受ホルダ 6 4の周囲には、二つ割若しくは三つ割の軸受固定部材 6 9が環状に配置され、軸受ホルダ 6 4と係合させた状態で、ポルト 6 9 aにより主軸台 6の前端面に取り付けられる。また、軸受ホルダ 6 4と軸受固定部材 6 9とは、複数本のポルト 6 9 bで連結される。これにより、軸受ホルダ 6 4が軸受固定部材 6 9を介して主軸台 6に固定される。主軸 3 と軸受ホルダ 6 4とは、先に説明したように互いに移動しないように規制されているので、軸受固定部材 6 9を介して軸受ホルダ 6 4が主軸台 6に固定されることで、主軸台 6に対する主軸 3の進退移動も規制される。すなわち、この実施形態では、軸受ホルダ 6 4が、主軸 3と係合して主軸台 6に対する主軸 3の進退移動を規制する規制手段の係合部材を構成する。

ガイドブッシュ 4を取り外した後には、図 9に示すように、ガイドブッシュ支持台 1と主軸台 6とを、連結部材 6 6によって連結する。連結部材 6 6によるガィドブッシュ支持台 1と主軸台 6との連結の手順は、以下のとおりである。先の実施形態において説明した主軸 3とガイドブッシュ支持台 1とを連結する手順に先立ち、主軸台 6をガイドブッシュ支持台 1から後退させて、主軸台 6とガイドブッシュ支持台 1との間に十分な空間を確保する。そして、ポルト 6 9 a を取り外して、軸受ホルダ 6 4を主軸台 6に固定している軸受固定部材 6 9を、主軸台 6の前端面から取り外す。この後、主軸台 6の前端面の軸線 Cを中心とする円周上に連結部材 6 6を配置してポルト 6 7 bで主軸台 6の前端面に取り付ける。

そして、図 4 ( b ) を参照しながら説明した手順を行った後に、ガイドブッシュ支持台 1又は主軸台 6を互いに接近さる方向に移動させて、ガイドブッシュ支持台 1の後端面を連結部材 6 6に当接させる。この後、ポルト 6 7 aを締め付けて、ガイドブッシュ支持台 1と主軸台 6とを連結する。

この場合、軸受固定部材 6 9を主軸台 6から取り外すと、主軸台 3に対する軸線 C方向の軸受ホルダ 6 4の固定が解除されるが、主軸 3は、ガイドブッシュ支持台 1に進退移動しないように取り付けられるため、連結部材 6 6で主軸台 6とガイドブッシュ支持台 1とを連結した後は、軸受固定部材 6 9を取り外しても主軸 3及び軸受ホルダ 6 4が主軸台 6に対して自由に進退移動するということはない。主軸 3がモー夕 1 1の口一夕 1 1 aの熱によって膨張すると、この熱膨張にともなって、軸受ホルダ 6 4が隙間 Sの範囲内で移動し、主軸 3の熱膨張を吸収する。

この実施形態においては、切り替えの際に、作業者は軸受ホルダ 6 4を主軸台 6の前端面に取り付けているポルト 8を取り外したり緩めたりする必要が一切なく、熟練した作業者や、自動旋盤を製作 ·販売したメーカー等の担当者でなくても、簡単かつ迅速に切り替え作業を行うことができるという利点がある。また、ポルト 8によって、軸受ホルダ 6 5が主軸台 6から離脱することがなく、軸受ホルダ 6 5が主軸台 6から離脱することによる主軸 3が芯ずれを回避し、かつ、作業者の安全も確保することができる。

本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態により何ら限定されるものではない。例えば、上記の説明では、切り替え後に主軸台 6がガイドブッシュ支持台 1とともに移動する主軸移動型の自動旋盤を例に挙げて説明したが、 Z方向に移動可能な刃物台を有する場合は、主軸台 6及びガイドブッシュ支持台 1をべッド上に固定した主軸固定型の自動旋盤でも本発明の適用が可能である。この場合は、切り替えを行う際にガイドブッシュ支持台 1と刃物台基台 5 1とを連結しているポル卜 1 5を取り外すことなく、主軸移動部 7の駆動系を自動旋盤の制御系から切り離すとよい。

また、刃物台基台 5 1とガイドブッシュ支持台 1の前端面との間に、所定幅のスぺーサを介在させ、例えば、ガイドブッシュ 4を取り付けたときにこのスぺ一サをガイドブッシュ支持台 1から取り外すようにすることで、切り替え前後でガィドブッシュ 4又は主軸 3の前端の位置を調整できるようにすることも可能である。産業上の利用可能性

本発明は、主軸移動型の自動旋盤、主軸固定型の自動旋盤に適用が可能で、棒材の送り、停止、工具の割り出し、位置決め、工具による棒材の加工、加工された製品の突つ切りをプログラムに従つて行う数値制御自動旋盤にも適用が可能である。

また、自動旋盤の後方に配置された棒材供給装置から長尺の棒材の供給を行うタイプの自動旋盤に限らず、口ポットハンド等によって主軸前端のコレットに比較的短尺の棒状の材料を供給するタイプの自動旋盤にも適用が可能である。さらに、本発明は、ガイドブッシュ支持台の内部にモータを組み込んだビルトイン型の自動旋盤に限らず、ガイドブッシュ支持台の外側にモータを設け、このモー夕の駆動力を、ベルト ·プーリ等の駆動力伝達機構によって主軸に伝達するタイプの自動旋盤にも適用が可能である。

Claims

請求の範囲

1 . 主軸軸線方向に相対的に移動が可能な刃物台と主軸とを有し、前記主軸の先端のチヤックに把持させた材料を前記刃物台に装着した工具で加工する自動旋盤において、

進退移動自在な主軸台と、

この主軸台に回転自在に支持され、棒状の材料が揷通できる貫通孔が形成された主軸と、

この主軸のチャックに把持された前記材料を加工する工具を装着した刃物台と、前記主軸台よりも前記主軸の先端側に配置されたガイドブッシュ支持台と、このガイドブッシュ支持台をべッドの所定位置に位置決めして固定する支持台固定手段と、

前記ガイドブッシュ支持台に回転自在に支持されるととともに、前記ガイドブッシュ支持台に対して進退移動しないように規制され、前記主軸が挿入される貫通孔が形成されたガイド部材と、

このガイド部材の先端に着脱可能に取り付けられたガイドブッシュと、前記ガイドブッシュ支持台に設けられ、前記ガイド部材を前記ガイドブッシュとともに回転させる駆動手段と、

前記ガイド部材の回転を前記主軸に伝達する回転伝達手段と、

前記主軸台とともに前記主軸を前記ガイド部材の内部で進退移動させる主軸移動手段と、

前記ガイドブッシュを前記ガイド部材から取り外したときに、前記主軸を前記ガイドブッシュ支持台に対して進退移動しないようにするとともに、前記ガイドブッシュ支持台の所定位置で位置決めして固定する主軸固定手段と、

を有することを特徴とする自動旋盤。

2 . 前記ガイドブッシュ支持台の進退移動を案内するガイドを設け、前記支持台固定手段による前記ガイドブッシュ支持台の固定を解除したときに、前記ガイドブッシュ支持台が前記ガイドに沿って移動可能とし、前記ガイドブッシュを取り外して、前記ガイドブッシュを使用しないで前記材料の加工を行う際に、前記主軸台と前記ガイドブッシュ支持台とを一体に進退移動させながら、前記主軸のチャックに把持させた材料の加工を行うことを特徵とする請求項 1に記載の自動旋盤。

3 前記支持台固定手段が、前記ベッド上に位置決めして固定された位置決め部材と、この位置決め部材.と前記ガイドブッシュ支持台とを連結するボルトとを有することを特徴とする請求項 1又は 2に記載の自動旋盤。

4. 前記位置決め部材と前記ガイドブッシュ支持台との間に所定幅のスぺーサを介在させ、前記ガイドブッシュを取り付けたとき又は前記ガイドブッシュを取り外したときに、前記ガイドブッシュ又は前記主軸先端の位置を調整可能としたことを特徴とする請求項 3に記載の自動旋盤。

5 . 前記位置決め部材が、前記刃物台を支持する刃物台基台であることを特徴とする請求項 3又は 4に記載の自動旋盤。

6 . 前記回転伝達手段が、前記ガイド部材の先端側及び終端側で前記主軸と係合する係合部材であることを特徴とする請求項 1〜 5のいずれかに記載の自動旋盤。

7 . 前記回転伝達手段及び前記主軸固定手段が、前記ガイドブッシュを前記ガィド部材の先端から取り外した後に前記ガイド部材及び前記主軸の先端に取り付けられて固定されたアタッチメントと、このアタッチメントの内周面に形成された係合部と、この係合部と係合するように前記主軸に形成され被係合部とを有することを特徴とする請求項 1〜 6のいずれかに記載の自動旋盤。

8 . 前記ガイドブッシュを前記ガイド部材から取り外したときに、前記主軸台と前記ガイドブッシュ支持台とを連結手段で連結することを特徴とする請求項 1 〜 7のいずれかに記載の自動旋盤。

9 . 請求項 8に記載の自動旋盤において、熱膨張にともなう前記主軸の寸法変化を吸収する熱膨張吸収部を、前記主軸の少なくとも一箇所に設けたことを特徴とする自動旋盤。

1 0 . 前記熱膨張吸収部は、前記ガイドブッシュを取り付けたときに前記主軸台に対して前記主軸が進退移動しないように規制する規制手段と、前記ガイドブッシュを取り外したときに、前記規制手段による前記主軸の規制を解除する規制解除手段とを有することを特徴とする請求項 9に記載の自動旋盤。

1 1 . 前記規制手段は、主軸軸線上の前後で前記主軸と係合する係合部材と、前記規制解除手段により前記主軸の規制が解除されたときに、前記係合部材が前記主軸台に対して回転しないように、かつ、前記係合部材が前記主軸台から離脱せず、主軸軸線方向に予め設定された寸法の隙間を有するように前記係合部材を前記主軸台に取り付ける取付部材とからなり、

前記規制解除手段は、前記係合部材を前記主軸台に取り付けて固定する取付部材であることを特徴とする請求項 1 0に記載の自動旋盤。