WO2005001529A9

WO2005001529A9 - 導光体およびライン照明装置

Info

Publication number: WO2005001529A9
Application number: PCT/JP2004/008623
Authority: WO
Inventors: Makoto Ikeda; Hiroyuki Nemoto
Original assignee: Nippon Sheet Glass Co Ltd; Makoto Ikeda; Hiroyuki Nemoto
Priority date: 2003-06-25
Filing date: 2004-06-18
Publication date: 2005-07-14
Also published as: CN101059222A; KR20060016121A; US20060152805A1; CN1813207A; WO2005001529A1; JPWO2005001529A1; TW200509662A

Abstract

【課題】　被照射体の位置（原稿位置）での光の縦方向の強度分布に広がりを持たせることで、原稿面が浮き上がった場合でも読取画像の劣化を少なくすることのできる導光体およびその導光体を組み込んだライン照明装置を提供する。【解決手段】　端面から入射した光を内面で反射させながら長さ方向に沿って設けた出射面から出射せしめるようにした導光体１０であって、長さ方向に直交する方向の側面形状は、第１の楕円弧の曲面１と、第２の楕円弧の曲面２と、第１の出射面３と、第２の出射面４と、各楕円の長軸平面で楕円の焦点位置（または焦点近傍位置）に形成された光散乱部５とを備える。第１の曲面によって反射された光の集光位置と第２の曲面によって反射された光の集光位置とが異なる。

Description

明細書

導光体およびライン照明装置

技術分野

[0001] 本発明は、ファクシミリ、複写機、スキャナ装置等で原稿を線条 (ライン状）に照明するための導光体およびこの導光体を組み込んだ画像読取装置に関する。

背景技術

[0002] 光源からの光を有効に被照射体に対して照射することを目的として、側面を放物茅泉面または楕円弧面とした導光体が提案されている (例えば、特許文献 1、特許文献 2) 特許文献 1：特開 2001— 330734号公報

特許文献 2 :米国特許第 6, 259， 082号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0003] 導光体からの出射光の焦点はその深度が浅ぐ焦点力遠い被写体の明るさが暗いという問題がある。このため、原稿の折り目や見開き部分等によって原稿台等に載置された原稿が浮き上がった場合に照明光量が低下し、ラインイメージセンサ等で読み取った画像に不自然な陰影が生ずることがある。

[0004] 本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、被照射体の位置 (原稿位置)での光の縦方向の強度分布に広がりを持たせることで、原稿面が浮き上がった場合でも読取画像の劣化を少なくすることのできる導光体およびその導光体を組み込んだライン照明装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0005] 前記課題を解決するため本発明に係る導光体は、端面から入射した光を内面で反射させながら長さ方向に沿って設けた出射面から出射せしめるようにしたものであつて、長さ方向に直交する方向の側面形状 (長さ方向に沿った 2つの側面形状）は、 2 つの楕円弧または 2つの放物線曲面を有し、一方の曲面によって反射された光の集光位置と他方の曲面によって反射された光の集光位置とが異なる構成とした。

訂正された用紙（規則 91) [0006] 上記の場合、導光体は例えば 2つの半体を貼り合わせて構成され、各半体に反射面となる楕円弧または放物線曲面が形成される。尚、導光体は 2つの半体に分けず一体的に成形してもよい。

[0007] また、本発明に係る導光体は、端面力入射した光を内面で反射させながら長さ方向に沿って設けた出射面から出射せしめるようにしたものであって、長さ方向に直交する方向の側面形状は、焦点距離が異なる 2つの楕円弧曲面を有する構成とした。

[0008] さらに、本発明に係る導光体は、端面力入射した光を内面で反射させながら長さ方向に沿って設けた出射面から出射せしめるようにしたものであって、長さ方向に直交する方向の側面形状は、少なくとも 1つの曲面を有し、その曲面は焦点距離が異なる 2つの楕円弧曲面領域を備える構成とした。

[0009] 本発明に係る本発明に係る画像読取装置は、前記導光体の一端または両端に発光源を設けた照明ユニットを例えば 2糸且備え、各照明ユニットは各出射面力も出射された光が原稿読取面の同一領域を照射するように配置した。

発明の効果

[0010] 本発明の導光体およびその導光体を用いたライン照明装置は、焦点位置の異なる導光体を組合せることによって、所定の位置と深度に好まし、配光特性を与えることができる。すなわち、被照射体の位置 (原稿位置)での光の縦方向の強度分布に広力 Sりを持たせることで、原稿面が浮き上がった場合でも読取画像の劣化を少なくすることができ、良好な画像を読み込むことができる。

図面の簡単な説明

[0011] [図 1]本発明に係る導光体の第 1の実施の形態を示す断面形状図である。

[図 2]本発明の導光体を組み込んだライン照明装置を備えた密着型イメージセンサ（ CIS)の断面図である。

[図 3]本発明の導光体の端面に設けられる光源としての各発光ダイオードの取り付け位置を示す図である。

[図 4]本発明の他の導光体の断面形状を示す図である。

[図 5]本発明の他の導光体の断面形状を示す図である。

[図 6]本発明の更に別の導光体の断面形状を示す図である。 [図 7]本発明の更に別の導光体の断面形状を示す図である。

発明を実施するための最良の形態

[0012] 以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。図 1は本発明に係る導光体の第 1の実施の形態を示す断面形状図である。

[0013] 導光体 10は、例えばアクリル等の透明樹脂で形成された半体 10A、 10Bを貼り合わせて構成され、その断面形状は導光体 10の全長（例えば 320mm)に亘つて一定としている。

[0014] 半体 10Aに形成される第 1の曲面 1は、

[{x-(fl-f2) }/10. 6]² + (y/3. 5) ²≤1

かつ、—f2≤x≤f ~f2, y≤0で表される領域の形状である。

[0015] 半体 10Bに形成される第 2の曲面 2は、

(x/9. 2) ² + (y/2. 0) ²≤1

かつ、 f2≤x≤0, y≥0で表される領域の形状である。

[0016] 但し、 fl = 10. 0= (10. 6² -3. 5² ) ⁰·⁵

f2 = 9. 0= (9. 2² -2. 0² ) ⁰·⁵

x=-fl, y=0 は曲線 1の焦点座標

x=-f2, y=0 は曲線 2の焦点座標

である。

[0017] ここで、 x= f2+ Δ , y=0の領域に白色インクの印刷パターン力もなる光散乱部 5 を設けている。符号 6は底面である。

[0018] 導光体 10の内部に伝搬光があると、印刷パターン力なる光散乱部 5に到達した伝搬光は散乱を受け、各曲面 1, 2によりそれぞれ全反射し、各出射面 3, 4から出射する。

[0019] 曲面 1で反射した出射光は、座標 x= 7. 7 (=fl/N+ (fl f2) )， y=0の近傍に集光する。但し、 Nはロッド屈折率であり、導光体 10がアクリル製の場合は N= l. 49 である。

[0020] 曲面 2で反射した出射光は、座標 x=6. 0 (=f2/N) , y=0の近傍に集光する。

但し、 Nはロッド屈折率であり、導光体 10がアクリル製の場合は N= l. 49である。 [0021] 光散乱部 5を長軸面に形成すると散乱指向性の殆どない方向に出射面が位置することになるため、散乱光は楕円面で反射した上で出射する。このように光散乱部 5を楕円の長軸平面に形成することで、出射面への直接放射光が抑制され、楕円反射面による集光効率が向上する。図中で、仮想線は光散乱部 5の鏡像 7を示している。楕円の長軸側の先端部を、楕円焦点又はその近傍を含む垂直平面 (長軸と直交する平面)で面取りすることで、光散乱部 5の鏡像も長軸平面上焦点近傍にあることになり、同じくロスが少ない (鏡像反射に寄与する)。

[0022] なお、導光体 10は、楕円弧曲面 1を有する略 1Z4楕円形状の導光体と楕円弧曲面 2を有する略 1Z4楕円形状の半体 10A、 10Bを張り合わせたものを図示したが、一体物としてもよい。また、本実施の形態では各曲面を楕円弧としたものを示したが、各曲面は放物線としてもよい。

[0023] 図 2は本発明の導光体を組み込んだライン照明装置を備えた密着型イメージセンサ (CIS)の断面図、図 3は本発明の導光体の端面に設けられる光源としての各発光ダイオードの取り付け位置を示す図である。

[0024] 図 2に示す密着型イメージセンサ (CIS) 30は、筐体 31を備え、この筐体 31内に 2 組のライン照明装置 20L, 20Rを組み込み、また、筐体 31内に正立等倍系のレンズアレイ 32を配置し、更に、筐体 31の下部にラインイメージセンサ 33を設けた基板 34 を取り付けてなる。符号 35は原稿台を構成するカバーガラスである。

[0025] 正立等倍系のレンズアレイ 32としては焦点深度の深いレンズを用いることが好ましい。焦点深度が深いレンズアレイを用いることで、原稿面が浮き上がった場合でも鮮明な画像として読み取ることができる。尚、いくら焦点深度が深くてもそこまで照明光が届かな!/、場合には、画像として読み取ることができな、ため、

結局鮮明な画像を得るには、照明系と正立等倍系の両方が所定の条件、つまり正立等倍系にあっては焦点深度が深いこと、照明系にあっては当該焦点深度の範囲を均一な照度で照明することの条件を満足することが好ましい。

[0026] 各ライン照明装置 20L, 20Rは、図 1に示した導光体 10と、導光体ケース 11と、図 3に示す各発光ダイオード 12R, 12G, 12Bを備えた発光源基板（図示しない）とからなる。各発光ダイオード 12R, 12G, 12Bは、それぞれ赤色、緑色、青色の光を発光するもので、これらの発光ダイオード 12R, 12G, 12Bはチップ型のもの（LEDチップ )を用いている。

[0027] 本実施の形態では、図 3に示すように、各発光ダイオード 12R, 12G, 12Bを図 1に示した X軸に沿って一列に配設して！、る。

[0028] 発光ダイオード 12R, 12G, 12Bからの光は導光体 10の内部を伝搬し、光散乱部

5で散乱光を発生する。図 2に示すように、この散乱光が各曲面 1, 2で反射する。曲面 1による反射光は、カバーガラス 35の上面から上方へ 0. 4mmの位置に集光し、曲面 2による反射光はその 1. 7mm前方の位置（カバーガラス 35の上面から上方へ

1. 6mmの位置）に集光する。

[0029] そして、図示しない原稿の読取面で反射された照明光は、カバーガラス 35及びレンズアレイ 32を介してラインイメージセンサ 33によって検出される。これにより、原稿の読み取りがなされる。

[0030] 本発明に係る導光体を組み込んだライン照明装置 20L, 20Rを備えた密着型ィメージセンサ（CIS) 30は、図 2に示すように、 x= 5. 2mmの位置（レンズアレイ 32およびラインイメージセンサ 33の中心位置）で、 y=0— 2mm (カバーガラス 35の上面から上方に 2mmまでの範囲）に亘つて光量変化が 5%以内に収まった。

[0031] したがって、原稿に浮きが生じても原稿面の照明光量の変化は僅かであり、良好な読取画像を得ることができる。

[0032] 図 4は本発明の他の導光体の断面形状を示す図である。図 4に示す導光体 40は、各出射面 3A, 4Aの段差を無くしたものである。

[0033] 図 5は本発明の更に他の導光体の断面形状を示す図である。図 5に示す導光体 5 0は、各出射面 3B, 4Bを斜めにして、プリズムによる偏向効果を持たせるようにしたものである。

[0034] 図 6は本発明の別の導光体の断面形状を示す図である。図 6に示す導光体 60は、 1つの曲面を曲率の異なる第 1及び第 2の楕円区間を組合せた形成したものである。

[0035] 図 7は本発明の別の導光体の断面形状を示す図である。図 7に示す導光体 70は、導光体を一体成形し、図 2に示した実施例と同様に、第 1の曲面 71は、

[{x-(fl-f2) }/10. 6]² + (y/3. 5) ²≤1、かつ、 -f2≤x≤fl-f2, y≤0で表される領域の形状とし、第 2の曲面 72は、

(x/9. 2) ² + (y/2. O) ²≤1、かつ、 f2≤x≤0, y≤0で表される領域の形状としている。また、出射面 73と対向する底面 74には白色インクの印刷パターン力もなる光散乱部 75を設けている。

Claims

請求の範囲

[1] 端面力入射した光を長さ方向に沿った 2つの側面の内側面で反射させながら長さ方向に沿って設けた出射面から出射せしめるようにした導光体であって、前記 2つの側面形状は、楕円弧曲面または放物線曲面とされ、一方の側面によって反射された光の集光位置と他方の側面によって反射された光の集光位置とが異なることを特徴とする導光体。

[2] 請求項 1に記載の導光体にお!、て、前記導光体は一体成形されたことを特徴とする導光体。

[3] 請求項 1に記載の導光体において、前記導光体は 2つの半体を貼り合わせて構成され、各半体に反射面となる楕円弧曲面または放物線曲面が形成されていることを特徴とする導光体。

[4] 請求項 3に記載の導光体において、前記各半体の接合面に光散乱部が形成されていることを特徴とする導光体。

[5] 端面力入射した光を長さ方向に沿った 2つの側面の内側面で反射させながら長さ方向に沿って設けた出射面から出射せしめるようにした導光体であって、前記 2つの側面形状はいずれも楕円弧曲面とされ、それぞれの楕円弧曲面は焦点距離が異なることで、反射された光の集光位置が異なることを特徴とする導光体。

[6] 端面力入射した光を長さ方向に沿った側面の内側面で反射させながら長さ方向に沿って設けた出射面から出射せしめるようにした導光体であって、前記側面形状は、焦点距離が異なる 2つの楕円弧曲面領域を備え、それぞれの楕円弧曲面によって反射された光の集光位置が異なることを特徴とする導光体。

[7] 請求項 1乃至請求項 6に記載の導光体の端面に発光源を設けた照明ユニットと、この照明ユニットから原稿に向けて照射され、原稿で反射または原稿を透過した光を受光素子に収束させるためのレンズアレイとを筐体に組み込んだことを特徴とする画像読取装置。

[8] 請求項 7に記載の画像読取装置にぉ、て、前記照明ユニットは 2組配置され、各照明ユニットは各出射面力出射された光が原稿読取面の同一領域を照射するように配置されて!ゝることを特徴とする画像読取装置。