WO2004076756A1

WO2004076756A1 - トイレ装置

Info

Publication number: WO2004076756A1
Application number: PCT/JP2004/002323
Authority: WO
Inventors: Tomio Arikawa; Hideho Shinoda; Mitsuo Takai; Motokiyo Shintani; Motomichi Kato; Kenji Yoshinaga; Tomohide Matsumoto
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co., Ltd.
Priority date: 2003-02-28
Filing date: 2004-02-26
Publication date: 2004-09-10
Also published as: KR100689578B1; KR20050110637A

Abstract

人体の局部に洗浄水を噴出する洗浄ノズル（１７，１８）を有する温水洗浄装置を備えたトイレ装置において、給水元に第１の止水電磁弁（６）を介して瞬間加熱式の熱交換器（１２）を接続し、この熱交換器（１２）の２次側を、洗浄ノズル（１７，１８）内に供給する局部洗浄水路（２０）と、第２の止水電磁弁（２２）を介して洗浄ノズル（１７，１８）の外面を洗浄するノズル洗浄水路（２１）とに分岐する、あるいは、局部を洗浄する洗浄水を加熱する局部洗浄用加熱装置（１１１）とは別に洗浄ノズル（１１６，１１７）の外面を洗浄するノズル掃除用加熱装置（１２０）を設けたことにより、洗浄ノズル（１７，１８，２１６，２１７）の先端部外面の汚れを確実に掃除して、良好な衛生状態と高い安全性を確保する。

Description

明細書トイレ装置技術分野

本発明はトイレ装置に関し、特に洗浄ノズルの掃除機能を有する温水洗浄装置を備えたトイレ装置に関するものである。背景技術

従来から、温水洗浄装置を備えたトイレ装置は知られており、その温水洗浄装置として、洗浄水をヒータを内蔵した洗浄水タンクに常時所望の温度に保持した状態で貯留させておき、洗浄時に洗浄水を洗浄水タンクからポンプや給水圧にて洗浄ノズルに向けて送給し、洗浄ノズルから人体の局部に洗浄水を噴出させるようにしたものが知られている。

また、このような温水洗浄装置において、局部洗浄時よりも高い温度の洗浄水を洗浄ノズル内に流して洗浄ノズルの掃除を行うようにしたものも知られている（特開平 1 0— 3 1 1 0 7 8号公報参照）。

また、洗浄ノズルの先端部の外面に洗浄水を流すことにより、洗浄ノズルの先端部外面に付着した汚物などを確実に掃除できるようにした温水洗浄装置も知られている（特開 2 0 0 0— 1 2 0 1 4 5号公報、およぴ特開 2 0 0 1— 1 5 2 5 1 8号公報参照）。

洗浄ノズルの先端部外面を掃除できる温水洗浄装置の一例を、図 9〜図 1 1を参照して説明する。温水洗浄装置 4 0は、おしり洗浄ノズル 4 2とビデ洗浄ノズル 4 3 と掃除ノズル 4 4とを有するノズルュ二ット 4 1 と、おしり洗浄ポートとビデ洗浄ポートと掃除ポートとを有してこれらポートに対して択一的に洗浄水を供給する四方口の流量調節切換弁 4 5と、所定水量の温水を貯えるとともに内蔵した加熱ヒータ 4 6 aにて所定の水温に制御可能に構成された温水タンク 4 6 と、水道端末 4 7から定流量弁

4 8 と電磁開閉弁 4 9を介して温水タンク 4 6に水を供給する給水手段

5 0 とを備えており、洗浄時や掃除時に給水手段 5 0の電磁開閉弁 4 9を開いて温水タンク 4 6内に給水することにより、温水タンク 4 6内の温水がノズルユニット 4 1に向けて押し出されるように構成されている。なお、給水手段 5 0には定流量弁 4 8 での流量とノズルから噴出する流量との差の余剰水を便器に排出する逃がし弁 5 1が設けられている。

掃除ノズル 4 4は、図 1 0、図 1 1に示すように、洗浄ノズル 4 2、 4 3の先端部を上方から覆う断面略倒立 U字状のカバー 5 2の上部に掃除用洗浄水通路 5 3を設け、各洗浄ノズル 4 2、 4 3の先端部に対向する位置に掃除噴射穴 5 4 a、 5 4 bを開口して構成されている。掃除用洗浄水通路 5 3は、その一端開口に装着された継手 5 5 と掃除用ホース 5 6を介して流量調節切換弁 4 5の掃除ポートに接続されている。これにより、電磁開閉弁 4 9を開いた状態で流量調整切換弁 4 5を掃除ポートに切り換えると、洗浄水が掃除噴射穴 5 4 a、 5 4 bから洗浄ノズル 4 2の先端部の外面に向けて噴出されて掃除が行われる。

しかしながら、上記特開平 1 0— 3 1 1 0 7 8号公報に開示された温水洗净装置では、洗浄ノズルに高温の洗浄水を通して掃除する方式であるため、高温水使用中は通常操作を禁止するモードを設けているが、使用者が便座に着座した状態でも高温ノズル洗浄動作を行う恐れがあり、例え高温ノズル洗浄動作時には高温の洗浄水の吐出量を局部の洗浄時よりも少量となるようにしていても、飛散した高温の洗浄水が人体にかかる恐れがあるとともに、万一回路異常があると人体に高温水が噴射される危険性があるという問題がある。また、洗浄ノズルの先端部の外面に汚物等が付着した場合、洗浄ノズルから高温の洗浄水を流出させてもその汚れは掃除され難く、汚れが放置されたままとなって不衛生になるという問題がある。 —方、上記特開 2 0 0 0— 1 2 0 1 4 5号公報ゃ特開 2 0 0 1 — 1 5 2 5 1 8号公報に開示された温水洗浄装置では、洗浄ノズル 4 2、 4 3の先端部の外面に洗浄水が噴出されるので、洗浄ノズルの先端部の外面に汚物等が付着しても掃除できるが、局部を洗浄する洗浄水の温度は比較的低いので、汚物がこびり付いて容易に掃除できない場合が生じ、その場合残つた部分が核となって汚物が堆積固化して掃除不可能な状態になることがあり、良好な衛生状態を完全に保つことができないことがあるという問題がある。

本発明は、上記従来の問題点に鑑み、洗浄ノズルの先端部外面の汚れを確実に掃除でき、良好な衛生状態と高い安全性を確保することができるトィレ装置を提供することを目的としている。発明の開示

上記課題を目的を達成するための本願第 1発明のトイレ装置は、人体の局部に洗浄水を噴出する洗浄ノズルを有する温水洗浄装置を備えたトイレ装置において、給水元に第 1の止水電磁弁を介して瞬間加熱式の熱交換器を接続し、この熱交換器の 2次側を、洗浄ノズル内に供給する局部洗浄水路と、第 2の止水電磁弁を介して洗浄ノズルの外面を洗浄するノズル洗浄水路とに分岐したものであり、高温の洗浄水をノズル洗浄水路に通して洗浄ノズルの外面を洗浄することができるので、洗浄ノズルの汚れを確実に掃除して良好な衛生状態を確保することができる。

また、人体が便座に着座していることを検知する着座検知手段を設け、着座検知中はノズル洗浄水路への通水を禁止する制御手段を設けると、着座している状態で高温の洗浄水が供給されず、高温水の飛散がないので安全である。

また、ノズル洗浄を指示するノズル洗浄スィッチを設け、ノズル洗浄スイッチオン時に、第 1の止水電磁弁及び第 2の止水電磁弁を開き、熱交換器に設けた温度検知手段の検出温度が所定温度になるまで熱交換器のヒータをオンする制御手段を設けると、ノズル洗浄スィツチのオンによって必ず所定温度の洗浄水にてノズル洗浄を行うことができ、汚れを確実に除去して良好な衛生状態を確保することができる。

また、ノズル洗浄を指示するノズル洗浄スィッチを設け、ノズル洗浄スイッチオン時に、第 1の止水電磁弁及び第 2の止水電磁弁を開き、熱交換器に設けた温度検知手段の検出温度が所定温度になるように熱交換器のヒータを制御し、その状態を所定時間継続する制御手段を設けると、所定温度の洗浄水を所定時間確実に供給してノズル洗浄を行うため、汚れを一層確実に除去して良好な衛生状態を確保することができる。

また、熱交換器の 1次側の逃がし通路にオリフィスを設けると、ノズル洗浄水路に流れる水量を所定流量に確保できる。

また、熱交換器の 1次側の逃がし通路に流量調整弁を設けると、この流量調整弁の開度によってノズル洗浄水路に流れる水量を調整でき、それに伴って洗浄水の水温を調整することができて好適である。

また、熱交換器に設けた温度検知手段の検出温度に応じて流量調整弁の開度を制御し、洗浄水の温度を段階的に制御する制御手段を設けると、ノズル洗浄に用いる洗浄水の温度を段階的に調整でき、汚れの状態に応じて適当な温度の洗浄水でノズルの掃除を行えて便利である。

また、ノズル洗浄水路に所定温度以上の高温を検知する高温検知手段を設け、高温検知時に第 1の止水電磁弁を閉じる制御手段を設けると、熱交換器における温度検知が適正に作動せず、所定温度以上の高温水が発生した場合に、第 1の止水電磁弁が閉じられて熱交換器への給永が停止されるので、洗浄ノズルにそのような高温水が供給されず、安全である。なお、一定水量以上の水が流れないときは熱交換器のヒータに対する通電が停止されるように構成されている。

また、第 2の止水電磁弁に代えて、局部洗浄水路の温度が所定温度以上になると開弁する安全弁機構を設けると、局部洗浄水路に高温水が流れることがないため人体に高温水がかかる恐れを無くすことができるとともに、局部洗浄水路に耐熱性を持たせる必要がないので、安価に構成することができる。

さらに、本願第 2発明のトイレ装置は、人体の局部に洗浄水を噴出する洗浄ノズルを有する温水洗浄装置を備えたトイレ装置において、局部を洗浄する洗净水を加熱する局部洗浄用加熱装置とは別に洗浄ノズルの外面を洗浄するノズル掃除用加熱装置を設けたものであり、局部を洗浄する洗浄水とは別にノズル掃除用加熱装置で加熱された高温の洗浄水にて洗浄ノズルの外面を洗浄することで、洗浄ノズルの汚れを確実に掃除して良好な衛生状態を確保することができる。

また、本願第 3発明のトイレ装置は、給水元から洗浄ノズルに至る人体局部洗浄水路に第 1の熱交換器を設け、第 1の熱交換器の二次側で人体局部洗浄水路から洗浄ノズルの外面を洗浄するノズル掃除水路を分岐し、ノズル掃除水路に第 2の熱交換器を設けたものであり、第 2の熱交換機で加熱された高温の洗浄水にて洗浄ノズルの外面を洗浄して掃除することで、洗浄ノズルの汚れを確実に掃除して良好な衛生状態を確保することができ、かつ人体局部洗浄水路に高温の洗浄水が通水される恐れがなく、高い安全性を確保できる。

また、第 2の熱交換器の作動時に第 1の熱交換器も作動させるようにすると、第 1 の熱交換器にて予備加熱された洗浄水を第 2の熱交換器で加熱すればよいので、小さな出力の第 2の熱交換器を用いながら高温の洗浄水であっても大きな通水量を得ることができる。

また、第 2及ぴ第 3発明のトイレ装置において、洗浄ノズルの外面を洗浄する洗浄水の温度を選択的に設定する選択手段を有すると、使用目的や好みに応じて、例えば水や、局部洗浄水と同等の 4 0 °Cの洗浄水や、 7 0 °C の高温水や、 1 0 0 °Cを越えるスチームなど、種々の温度の洗浄水を選択して用いることができる。また、第 2及ぴ第 3発明のトイレ装置において、人体が便座に着座して ' いることを検知する着座検知手段を設け、着座検知中はノズル洗浄用加熱装置又は第 2の熱交換器の作動を禁止する手段を設けると、着座中にはノズル洗浄用加熱装置又は第 2の熱交換器が作動することはなく、高温水が出ることがないので安全である。

また、人体が便座に着座していることを検知する着座検知手段と洗浄ノズルの洗浄を選択するノズル洗浄選択手段を設け、非着座検知中でかつノズル洗浄選択時のみノズル洗浄用加熱装置又は第 2の熱交換器の作動させるようにすると、非着座と意識的な操作によってはじめてノズル洗浄用加熱装置又は第 2の熱交換器が作動するので安全である。

また、第 2及び第 3発明のトイレ装置において、ノズル掃除用加熱装置又は第 2の熱交換器に温度検知手段を設け、その検知温度が所定温度に達した後、通水を停止したまま加熱を継続するようにすると、高温水が所定温度に達すると、自動的にスチームによる掃除に切り換わるので、より高い洗浄能力が発揮される。

また、検知温度が所定温度に達した後、所定時間経過した後に、通水を停止したまま加熱を継続するようにすると、所定時間高温水による洗浄が継続するので雑菌を確実に死滅させることができ、その後スチームによる掃除に切り換わって更に高い洗浄能力が発揮される。

また、通水停止後、所定時間経過後に加熱を停止するようにすると、スチーム洗浄時間を自動的に制限することで異常昇温を防止できる。

また、第 2発明のトイレ装置において、第 2の熱交換器を洗浄ノズルの近傍に配設すると、ノズル掃除用の高温水が流れる通路を最短にでき、その分構成が簡単にできるとともに熱効率を高くすることができる。

また、第 2の熱交換器が入口とヒータと熱交換室と出口を有し、出口を洗浄ノズルの先端部を指向させると、洗浄ノズル先端部外面を効率的に洗浄することができる。また、出口を洗浄ノズルの先端部を囲うように配設されたカバー内に臨ませると、洗浄水が洗浄ノズル先端部外面に確実に集中して効率的に洗浄することができるとともに洗浄飛散水が本体内部に侵入するのを防止することができる。

また、熱交換室を、ヒータ配置領域の中央部に形成した入水径より大きい断面積の空洞に金属繊維を充填して構成すると、熱交換室での圧力上昇を防止できるとともに熱交換効率良く加熱し、またスチームを発生することができる。

また、空洞を分割する堰を設け、堰間の空間に金属繊維を充填すると、熱交換効率が一層する向上しかっきれいなスチームを発生することがでさる。

また、上記第 1〜第 3発明のトイレ装置において、洗浄ノズルが洗浄位置と待機位置との間で出退自在に支持されるとともに待機位置に向けて移動付勢され、洗浄水が所定流量以上で供給されると洗浄ノズルが洗浄位置に突出移動する構成を有するとともに、局部洗浄時よりも高温の洗浄水を洗浄ノズルが突出移動する水量よりも少ない水量で洗浄ノズルに供給する構成とすると、洗浄ノズルが待機状態にあるときに高温の洗浄水が供給されるので高い安全性をもって洗浄ノズルの洗浄を行うことができ、かつ上記のような圧力式のノズルュニットの特性と瞬間式熱交換器の能力を、局部に洗浄水が噴射される程の流量では洗浄水が火傷するほどの高温にならないようにする設定するだけで簡単に実現できる。

また、第 1発明のトイレ装置において、ノズル洗浄動作停止時に一定時間局部洗浄時の温度の洗浄水を供給するようにすると、ノズル洗浄が終了した状態で洗浄ノズル内には通常の局部洗浄時の温度の洗浄水に置換されているので、直ちに通常の局部洗浄を行っても高温の洗浄水が吐出されることがなく、安全である。

また、第 1〜第 3発明のトイレ装置において、ノズル洗浄の作動累積時間を記憶する不揮発性メモリと、作動累積時間が所定値を越えたらノズル洗浄の作動を禁止する手段を設けると、高温の洗浄水を発生させることで瞬間式熱交換器内にスケールが発生して通常の局部洗浄機能に障害を与える恐れがあるのが、その前にノズル洗浄の作動を禁止することでそのような弊害を未然に防止することができる。

また、上記構成において不揮発性メモリの累積値をリセットする手段を設けると、保守点検を行ってそのような弊害の恐れを無くした後、リセットすることで原状に復帰することができる。

また、第 1〜第 3発明のトイレ装置において、温水洗浄装置の各種モードを設定する操作部を備え、ノズル洗浄モードは、操作部の専用スィッチの押圧操作にて設定されように構成し、かつ専用スィツチは操作部の表面に設けた凹部内に配置したり、操作部の複数スィツチを同時に押圧する操作にて設定されるようにしたり、操作部の単一又は複数スィツチを一定時間以上押圧する操作にて設定されるようにすることで、スィッチを誤って操作してノズル洗浄モードに移行するのを防止することができる。図面の簡単な説明

図 1は、本発明の第 1の実施形態にかかるトイレ装置の概略構成図であり、

図 2は、同実施形態のトイレ装置におけるノズルユニットの縦断側面図であり、

図 3は、図 2の A— A矢視断面図あり、

図 4は、本発明の第 2の実施形態のかかるトイレ装置の概略構成図であ、

図 5は、同実施形態のトイレ装置におけるノズルユニットの縦断側面図であり、

図 6は、図 5の A— A矢視断面図あり、図 7 A〜図 7 Cは、本発明の実施例における温水洗浄便座を示し、図 7 Aは全体斜視図であり、図 7 Bは図 7 Aの A部拡大平面図であり、図 7 C は図 7 Bの B— B矢視断面図であり、

図 8 A〜図 8 Bは、同実施形態におけるノズル洗浄モード選択方法の他の例の説明図であり、

図 9は、従来例のトイレ装置の概略構成図であり、

図 1 0は、同従来例のトイレ装置におけるノズルュ-ットの側面図でありヽ

図 1 1は、図 1 0の B— B矢視断面図である。発明を実施するための最良の形態

(第 1 の実施形態）

以下、本発明の第 1の実施形態にかかるトイレ装置について、図 1〜図 3を参照して説明する。

本実施形態のトイレ装置における温水洗浄装置の構成を示す図 1において、給水元に接続された便器洗浄用の給水管路 1からアングル水栓 1 a にて温水洗浄装置への給水管 2が分岐され、ストレーナ 3、逆止弁 4、定流量弁 5を介して第 1の止水電磁弁 6に接続されている。定流量弁 5は第 1の止水電磁弁 6の開弁時に 1 0 0 0 c c / m i n程度の洗浄水が定量給水されるように設定されている。第 1の止水電磁弁 6から、負圧の発生を防止するための大気開放弁 7 と余分な水を便器内に放出するとともにその流量を絞るオリフィス 9を有する逃がし通路 8を設けられた分岐通路 1 0と、流量検出手段 1 1 とを介してヒータ 1 3を内蔵した瞬間加熱式の熱交換器 1 2に接続されている。この熱交換器 1 2にて所定温度に加熱された洗浄水はポンプ 1 4にて流量調節切換弁 1 5を介してノズルュ二ット 1 6に送給される。流量調節切換弁 1 5は、入口ポート 1 5 a と、おしり洗浄ポート 1 5 b及ぴその噴出形態調整ポート 1 5 c と、ビデ洗浄ポート 1 5 dとを有し、モータ 1 5 eにて弁体（図示せず）の回転位置を制御することで各ポート I 5 a〜 1 5 dの切換と流量調節を行うように構成されている。

熱交換器 1 2とポンプ 1 4の間で、ポンプ 1 4と流量調節切換弁 1 5を介してノズルュニット 1 6に至る局部洗浄水路 2 0と、第 2の止水電磁弁

2 2を介してノズルュ二ット 1 6に至るノズル洗浄水路 2 1に分岐されている。

ノズルュニット 1 6は、おしり洗浄ノズル 1 7とビデ洗浄ノズル 1 8 とこれら洗浄ノズル 1 7、 1 8における洗浄水噴出口が設けられている先端部外面を掃除するための掃除ノズル 1 9を備えている。おしり洗浄ノズル • 1 7にはおしり洗浄ポート 1 5 b及ぴその噴出形態調整ポート 1 5 cからの洗诤水が供給され、ビデ洗浄ノズル 1 8にはビデ洗浄ポート 1 5 dからの洗浄水が供給される。掃除ノズル 1 9にはノズル洗浄水路 2 1から供給された高温水が供給される。

第 1の止水電磁弁 6、熱交換器 1 2のヒータ 1 3、ポンプ 1 4、流量調節切換弁 1 5、第 2の止水電磁弁 2 2は制御部 2 3にて作動制御される。制御部 2 3には、ノズル洗浄を指令するノズル洗浄スィツチ 2 4の作動信号と、流量検出手段 1 1、便座に人体が着座したことを検知する着座センサ 2 5、熱交換器 1 2に配設された温度検知手段 2 6、ノズル洗浄水路 2 1の入口部に所定温度以上の高温を検知するように配設された高温検知手段 2 7などからの検出信号が入力されている。

ノズルュニット 1 6において、図 2に示すように、洗浄ノズル 1 7、 1 8の近傍の上部に洗浄水通路 3 0が配設され、その上端の入口 3 1がノズル洗浄水路 2 1に接続ホース（図示せず）にて接続され、下端に洗浄ノズル 1 7、 1 8の先端部を指向するように出口 3 2が設けられている。出口

3 2は、図 2及び図 3に示すように、洗浄ノズル 1 7、 1 8の先端部を囲うように配設されたカバー 3 3の上端部内に臨んでおり、この出口 3 2とカバー 3 3の上端部にて掃除ノズル 1 9が構成されている。

なお、図 2において、 3 4は洗浄動作時に洗浄ノズル 1 7、 1 8を水圧突出移動後、洗浄位置を調節する作動機構部であり、洗浄ノズル 1 7、 1 8の下部に配設されている。また、この作動機構部 3 4の適所に流量調節切換弁 1 5も配設され、適宜給水ホース（図示せず）にて各ポート 1 5 b 〜 1 5 dと洗浄ノズル 1 7、 1 8が接続されている。

次に、主な動作を説明すると、用便が終わって洗浄スィツチ（図示せず）を押すと、動作プログラムに基づいて、適宜設定手段（図示せず）にて設定された洗浄条件に合わせて制御部 2 3によって第 1の止水電磁弁 6、熱交換器 1 2のヒータ 1 3、ポンプ 1 4、及び流量調節切換弁 1 5のモータ 1 5 eが動作制御され、洗浄ノズル 1 7又は 1 8から局部に向けて所望温度、所望噴出量の洗浄水が噴出され、洗浄が行われる。

一方、洗浄ノズル 1 7又は 1 8の先端部の外面に汚物が付着して汚れたために掃除を行う場合には、ノズル洗浄スィッチ 2 4を操作すると、制御部 2 3は着座センサ 2 5からの検出信号によつて便座上に人が着座していないことを確認した後、第 1の止水電磁弁 6及び第 2の止水電磁弁 2 2 を開く。着座検知中は、これらの動作と以降の動作は禁止される。止水電磁弁 6、 2 2が開くと、オリフィス 9で絞られているため逃がし通路 8には 7 0 0 ~ 8 0 0 c c /m i n程度の水が放出され、残りの 2 0 0 ~ 3 0 0 c c /m i n程度の水が熱交換器 1 2を通ってノズル洗浄水路 2 1に給水される。また、制御部 2 3は引き続いて熱交換器 1 2に設けた温度検知手段 2 6の検出温度が例えば 6 0〜 7 0°C程度の所定温度になるまで熱交換器 1 2のヒータ 1 3をオンする。これにより 6 0〜 7 0°C程度の高温の洗浄水がノズル洗浄水路 2 1に給水され、この高温の洗浄水が掃除ノズル 1 9から洗浄ノズル 1 6、 1 7の先端部外面に向けて流出し、カバー 3 3にて案内されて洗浄水が周囲に飛散することなく効率的に噴射され、洗浄ノズル 1 6、 1 7の先端部外面の汚れが確実に掃除され、良好な衛生状態を確保することができる。

なお、上記のように、温度検知手段 2 6の検出温度が所定温度になるまでヒータ 1 3をオンするだけでなく、温度検知手段 2 6の検出温度が所定温度になるようにヒータ 1 3を制御するとともに、その状態を所定時間継続するように制御しても良く、そうすることで所定温度の洗浄水を所定時間確実に供給してノズル洗浄を行うため、汚れを一層確実に除去して更に良好な衛生状態を確保することができる。

また、ノズル洗浄水路 2 1の温度を高温検知手段 2 7でモニターしており、例えば 8 0〜 9 0 °C以上の高温を検知すると、制御部 2 3は第 1の止水電磁弁 6を閉じる。これにより、万一、熱交換器 1 2に配設した温度検知手段 2 6が適正に作動せず、熱交換器 1 2で所定温度以上の高温水が発生した場合に熱交換器 1 2への給水が停止される。その結果、流量検出手段 1 1にて給水停止が検知されて制御部 2 3がヒータ 1 3への通電を緊急停止することになる。よって、洗浄ノズル 1 7、 1 8に向けてそのような高温水が供給されず、安全が確保されるとともに、熱交換器 1 2が保護される。

以上のように第 1の実施形態によれば、高温の洗浄水をノズル洗浄水路 2 1に通して洗浄ノズル 1 7、 1 8の外面を洗浄するようにしたので、洗浄ノズル 1 7、 1 8の汚れを確実に掃除して衛生状態を確保することができ、かつ共通の熱交換器 1 2によって洗浄ノズル 1 7、 1 8の外面を洗浄する高温の洗浄水も発生させるので、専用の加熱装置を必要とせず、また局部洗浄水路 2 0に配設されるポンプ 1 4や流量調節切換弁 1 5などに高温の洗浄水を通さないので高い耐熱性が要求されず、安価に構成できる。なお、第 1の実施形態では、ノズル洗浄水路 2 1の分岐部近傍に配設した第 2の止水電磁弁 2 2を制御部 2 2にて開閉制御してノズル洗浄水路 2 1に対する洗浄水の通水制御を行うように構成したが、この第 2の止水電磁弁 2 2に代えて、局部洗浄水路 2 0におけるノズル洗浄水路 2 1の分岐部近傍位置の温度によつて作動するバイメタル式などの安全弁を配設し、局部洗浄水路 2 0の温度が所定温度以上になると開弁して洗浄水をノズル洗浄水路 2 1に通水するように構成しても良い。そうすると、局部洗浄水路 2 0に高温水が流れることがないため人体に高温水がかかる恐れを無くすことができるとともに、局部洗浄水路 2 0に耐熱性を持たせる必要がないので、安価に構成することができる。

また、第 1の実施形態では逃がし通路 8に固定絞りのオリフィス 9を配設した例を示したが、オリフィス 9に代えて流量調整弁 2 8を配設するとともに、制御部 2 3に対してノズル洗浄時の洗浄水の温度を選択設定する温度選択手段 2 9による設定信号を入力し、選択設定された温度と温度検知手段 2 6による検知温度に応じて流量調整弁 2 8 の開度を制御することで、ノズル洗浄水路 2 1に流れる水量を調整して洗浄水の水温を調整し、ノズル洗浄時の洗浄水の温度を段階的に調整できるようにしても良い。また、第 1の実施形態では流量調節切換弁 1 5 として、 4つのポート 1 5 a〜 1 5 dを有するものを例示したが、さらに 1つのポートを追加し、そのポートを掃除ノズル 1 9に接続し、局部洗浄時に、その前の水温が安定するまでは洗浄終了後にこのポー 1、から洗浄水が流出するようにし、局部洗浄動作の前又は後で洗浄水によって洗浄ノズル 1 7、 1 8内及びその外面の洗浄を行うようにしても良い。

(第 2の実施形態）

以下、本発明の第 2の実施形態にかかるトイレ装置について、図 4〜図 6を参照して説明する。

本実施形態のトイレ装置における温水洗浄装置の構成を示す図 4において、給水元に接続された便器洗浄用の給水管路 1 0 1からアングル水栓 1 0 1 aにて温水洗浄装置への給水管 1 0 2が分岐され、ストレーナ 1 0 3、逆止弁 1 0 4、定流量弁 1 0 5を介して止水電磁弁 1 0 6に接続されている。定流量弁 1 0 5は、止水電磁弁 1 0 6の開弁時に 1 0 0 0 c c Z m i n程度の洗浄水が定量給水されるように設定されている。この止水電磁弁 1 0 6から負圧の発生を防止するための大気開放弁 1 0 7 と余分な水を便器内に放出する逃がし通路 1 0 8を設けられた分岐通路 1 0 9 と流量検出手段 1 1 0を介してヒータ 1 1 2を内蔵した第 1 の熱交換器 1 1 1に接続されている。第 1の熱交換器 1 1 1は、局部を洗浄する洗浄水を所望温度に加熱する局部洗浄用加熱装置であり、この第 1の熱交換器 1 1 1にて所定温度に加熱された洗浄水はポンプ 1 1 3にて流量調節切換弁 1 1 4を介してノズルュニット 1 1 5に送給される。流量調節切換弁 1 1 4は、入口ポート 1 1 4 a と、おしり洗浄ポート 1 1 4 b及ぴその噴出形態調整ポート 1 1 4 c と、ビデ洗浄ポート 1 1 4 dと、ノズル掃除ポート 1 1 4 eとを有し、モータ 1 1 4 ί にて弁体（図示せず）の回転位置を制御することで各ポート 1 1 4 a〜 1 1 4 eの切換と流量調節を行うように構成されている。

ノズルュ-ット 1 1 5は、おしり洗浄ノズル 1 1 6 とビデ洗浄ノズル 1 1 7とこれら洗浄ノズル 1 1 6、 1 1 7における洗浄水噴出口が設けられている先端部外面を掃除するための掃除ノズル 1 1 8を備えている。おしり洗浄ノズル 1 1 6にはおしり洗浄ポート' 1 1 4 b及ぴその噴出形態調整ポート 1 1 4 cからの洗浄水が供給され、ビデ洗浄ノズル 1 1 7にはビデ洗浄ポート 1 1 4 dからの洗浄水が供給され、掃除ノズル 1 1 8にはノズル掃除ポート 1 1 4 eから供給された洗浄水をヒータ 1 1 9を内蔵した第 2の熱交換器 1 2 0にて加熱された高温水又はスチームが供給される。このように本発明では局部洗浄用加熱装置としての第 1の熱交換器 1 1 1 とは別にノズル掃除用加熱装置としての第 2の熱交換器 1 2 0を設けている。

止水電磁弁 1 0 6、第 1の熱交換器 1 1 1のヒータ 1 1 2、ポンプ 1 1 3、切換弁 1 1 4、第 2の熱交換器 1 2 0のヒータ 1 1 9は制御部 1 2 1 にて作動制御される。制御部 1 2 1には流量検出手段 1 1 0による検出信号や第 1の熱交換器 1 1 1の入口又は出口又はその両方に配設された温度検出手段（図示せず）による検出信号などと、洗浄ノズルの選択、洗浄水の水温及び水量を選択設定する洗浄操作手段 1 2 2からの操作信号が入力され、またノズル掃除を行う場合にその掃除動作や洗浄水の温度などを選択設定する掃除選択手段 1 2 3からの操作信号と、便座上に人が着座している状態を検出する着座センサ 1 2 4による検出信号が入力され、さらに第 2の熱交換器 1 2 0により加熱された洗浄水の温度を検出する温度検出手段 1 2 5からの検出信号が入力されている。

第 2の熱交換器 1 2 0は、図 5に示すように、ノズルュニット 1 1 5における洗浄ノズル 1 1 6、 1 1 7の近傍の上部に同じ傾斜姿勢で配設され、上部に洗浄水の入口 1 2 6が、中間部に熱交換室 1 2 7が、下部に洗浄ノズル 1 1 6、 1 1 7の先端部を指向するように出口 1 2 8が配設されている。そして、ヒータ 1 1 9が熱交換室 1 2 7の周囲を取り囲むように U字状に埋め込み配置されている。熱交換室 1 2 7は、入口 1 2 6の断面積より大きい断面積の空洞にて構成され、かつその空洞内が堰 1 2 9にて順次温度が高くなる複数の空間に分割され、適当な空間内に金属繊維 1 3 0が充填されている。出口 1 2 8は、図 5及び図 6に示すように、洗浄ノズル 1 1 6、 1 1 7の先端部を囲うように配設されたカバー 1 3 1の上端部内に臨んでおり、この出口 1 2 8 とカバー 1 3 1の上端部にて掃除ノズル 1 1 8が構成されている。

なお、図 5において、 1 3 2は洗浄動作時に洗浄ノズル 1 1 6、 1 1 7 を水圧突出移動後、洗浄位置を調節する作動機構部であり、洗浄ノズル 1 1 6、 1 1 7の下部に配設されている。また、この作動機構部 1 3 2の適所に流量調節切換弁 1 1 4も配設され、適宜給水ホース（図示せず）にて各ポート 1 1 4 a〜 1 1 4 e と、洗浄ノズノレ 1 1 6、 1 1 7や第 2の熱交換器 1 2 0が接続されている。

次に、主な動作を説明すると、洗浄操作手段 1 2 2にて洗浄水の温度、流量、噴出態様等を設定しておくことで、用便が終わって洗浄操作手段 1 2 2の洗浄スィッチを押すと、動作プログラムに基づいて、設定された洗浄条件に合わせて制御部 1 2 1によって止水電磁弁 1 0 6、第 1の熱交換器 1 1 1のヒータ 1 1 2、ポンプ 1 1 3、及ぴ切換弁 1 1 4のモータ 1 1 4 f が動作制御され、洗浄ノズル 1 1 6又は 1 1 7から局部に向けて所望温度、所望噴出量の洗浄水が噴出され、洗浄が行われる。

一方、洗浄ノズル 1 1 6又は 1 1 7の先端部の外面に汚物が付着して汚れたために掃除を行う場合には、掃除選択手段 1 2 3によって掃除時の洗浄水の温度を設定して掃除スィッチ（図示せず）を操作すると、制御部 1 2 1は着座センサ 1 2 4からの検出信号によって便座上に人が着座していないことを確認した後、流量調整切換弁 1 1 4をノズル掃除ポート 1 1 4 eに切り換え、止水電磁弁 1 0 6を開き、第 1の熱交換器 1 1 1 とボンプ 1 1 3 と第 2の熱交換器 1 2 0を作動させる。これにより、第 1の熱交換器 1 1 1にて予備加熱された洗浄水が第 2の熱交換器 1 2 0でさらに加熱昇温され、この高温の洗浄水が第 2の熱交換器 1 2 0の出口 1 2 8から洗浄ノズル 1 1 6、 1 1 7の先端部外面に向けて流出し、カバー 1 3 1 にて案内されて洗浄水やスチームが周囲に飛散することなく効率的に噴射され、洗浄ノズル 1 1 6、 1 1 7の先端部外面の汚れが確実に掃除され、良好な衛生状態を確保することができる。

また、この掃除時において、掃除選択手段 1 2 3の選択設定に応じて、制御部 1 2 1が第 2の熱交換器 1 2 0に配設した温度検出手段 1 2 5の検知温度を読み取り、その検出温度が、例えば 7 0 °Cの所定温度に達した後、第 2の熱交換器 1 2 0への通水を停止したままヒータ 1 1 9による加熱を継続し、さらに通水停止後所定時間経過後に加熱を停止するようにすることもできる。すると、洗浄水が所定温度に達した後自動的にスチームによる掃除に切り換わるので、より高い洗浄能力が発揮され、その後スチーム洗浄時間を自動的に制限して異常昇温を防止できる。また、上記のように検知温度が所定温度に達した後、所定時間そのまま加熱と通水を継続し、その後所定経過した後に、通水を停止したまま加熱を継続するようにしても良く、そうすると所定時間高温水による洗浄が継続して雑菌を確実に死滅させることができ、その後スチームによる掃除に切り換わって更に高い洗浄能力が発揮される。

以上のように第 2の実施形態によれば、局部を洗浄する洗浄水とは別に第 2の熱交換器 1 2 0で加熱した高温の洗浄水にて洗浄ノズル 1 1 6、 1 1 7の外面を洗浄することで、洗浄ノズル 1 1 6、 1 1 7の汚れを確実に掃除して衛生状態を確保することができ、かつ局部洗浄用の第 1の熱交換器 1 1 1で洗浄水を高温に加熱した場合にはスケールが発生して局部洗浄自体が適切に行えなくなる恐れがあるが、そのような問題の発生も防止できる。また、掃除用の高温の洗浄水が洗浄ノズル 1 1 6、 1 1 7に連通する水路は通らないので、安全性を確保できる。

また、洗浄ノズル 1 1 6、 1 1 7を掃除する際に、使用目的や好みに応じて掃除選択手段 1 2 3で選択的に設定することにより、例えば水や、局部洗浄水と同等の 4 0 °Cの洗浄水や、 7ひ °Cの高温水や、 1 0 0 °Cを越えるスチームなど、種々の温度の洗浄水を選択して用いることができる。また、着座センサ 1 2 4の検知信号に基づいて非着座検知中において、掃除選択手段 1 2 3にて選択操作された時に掃除動作を行うようにし、着座検知中は掃除動作を禁止するようにしているので、非着座と意識的な操作によってはじめて掃除が行われ、着座中に高温水が出ることがないので安全である。

また、第 2の熱交換器 1 2 0において、ヒータ 1 1 9の配置領域の中央部に入水径ょり大きい断面積の熱交換室 1 2 7を形成しているので熱交換室 1 2 7での圧力上昇を防止しつつ熱交換効率良く加熱でき、かつ熱交換室 1 2 7を堰 1 2 9で複数の空間に分割して金属繊維 1 3 0を充填していることで熱交換効率が一層する向上できるとともにきれいなスチームを発生することができる。

(実施例）

以下、前記第 1および第 2の実施形態にかかるトイレ装置におけるノズル洗浄等を実施するための操作方法、ならびにその操作の制御方法について、図 7 A〜図 8 Bを参照して説明する。

本実施例において、基本的な構成は前記第 1および第 2の実施形態のものと同様であるが、本実施例においては高温の洗浄水を使用するノズル洗浄動作の安全性を更に高めるために、制御部 2 3 , 1 2 1にノズル洗浄モ一ドを作動させた累積時間を記憶する不揮発性メモリを接続させ、またその累積値をリセットするリセット手段を設けている。なお、前述の実施形態と同様に、制御部 2 3， 1 2 1には便座上への人体の着座の.有無に関する信号、洗浄水の温度に関する信号、ならびに洗浄水の流量に関する信号が入力される。

以上の回路構成の温水洗浄便座 2 3 0は、図 7 A〜7 Cに示すように、便器（図示せず）の上面後部に設置固定される本体部 2 3 1に便座 2 3 2 とその上の便蓋 2 3 3が上下開閉可能に装着されている。本体部 2 3 1の一側部には操作部 2 3 4が配設され、その操作指令信号が制御部 2 3， 1 2 1に入力される。操作部 2 3 4には、おしり洗浄モードを選択設定するおしり洗浄スィツチ 2 3 5と、ビデ洗浄モードを選択設定するビデ洗浄スイッチ 2 3 6と、洗浄ノズル 1 7 , 1 8， 1 1 6 , 1 1 7を高温の洗浄水で洗浄するノズル洗浄モードを選択設定する高温洗浄スィツチ 2 3 7 (第 1 の実施形態におけるノズル洗浄スィツチ 2 4、および第 2の実施形態における洗浄操作手段 1 2 2と同様のもの）と、作動を停止する停止スィッチ 2 3 8とが設けられている。なお、高温洗浄スィツチ 2 3 7は、操作部 2 3 4の上面に形成した凹部 2 3 9内に配設され、指で押し込まないとスィツチを操作できず、操作部 2 3 4の上面に手を触れることで不測にスィツチ操作を行ってしまうことがないようにされている。なお、ノズル洗浄モードの選択設定操作としては、図 8 Aに示すように、高温洗浄スィッチ 2 3 7 とおしり洗浄スィッチ 2 3 5を同時に一定時間以上押したときにノズル洗浄モードに選択設定されるようにしたり、図 8 Bに示すように、おしり洗浄スィツチと高温洗浄スィツチを兼用したおしり /高温洗浄スィッチ 24 0を設け、着座検知手段 2 2 2にて着座状態を検知している間におしり /高温洗浄スィツチ 2 4 0を押すとおしり洗浄モードを選択設定し、非着座状態で押すと高温洗浄モードを選択設定するようにしても良い。

次に、主な動作を説明すると、便座 2 3 2上に着座して用便した後操作部 2 3 4にておしり洗浄スィツチ 2 3 5を押すと動作モードがおしり洗浄モードとなり、動作プログラムに基づいて別途に選択設定された洗浄水の温度、流量、噴出態様等の洗浄条件に合わせて制御部 2 3 , 1 2 1によつておしり洗浄ノズル 1 7 , 1 1 6から局部に向けて所望温度、所望噴出量の洗浄水が噴出され、洗浄が行われる。なお、ビデ洗浄スィッチ 2 3 6 を押した場合も同様にビデ洗浄ノズル 1 8 , 1 1 7から局部に向けて洗浄水が噴出され、洗浄が行われる。

一方、洗浄ノズル 1 7 , 1 8 , 1 1 6， 1 1 7の先端部の外面に汚物が付着して汚れたためにノズル洗浄を行う場合には、便座 2 3 2に上に着座していない状態で高温洗浄スィツチ 2 3 7を押す。すると、動作モードがノズル洗浄モードとなり、高温の洗浄水がおしり洗浄ノズル 1 7， 1 1 6 及ぴビデ洗浄ノズル 1 8 , 1 1 7の先端部外面に吐出されることで、洗浄ノズル 1 7 , 1 8 , 1 1 6 , 1 1 7の先端部外面の汚れが確実に掃除され、良好な衛生状態が確保される。

また、便座 2 3 2に人が着座している状態では、着座センサ 2 5， 1 2 4からは検知信号が出力されているため、ノズル洗浄モードによる動作が禁止され、安全を確保することができる。また、ノズル洗浄モードにおいて、洗浄水の流量を小さく設定すると、万一着座センサ 2 5 , 1 2 4が誤作動している状態でノズル洗浄モードを選択しても高温の洗浄水が強く噴出して飛散した高温の洗浄水が人体の局部にかかる恐れがなく、高い安全性を確保することができる。

また、第 1の実施形態におけるトイレ装置の構成において、ノズル洗浄モードの動作停止時には、一定時間局部洗浄時の温度の洗浄水を供給すると、ノズル洗浄が終了した状態で洗浄ノズル 1 7 , 1 8内には通常の局部洗浄時の温度の洗浄水に置換されているので、直ちに通常の局部洗浄を行つても高温の洗浄水が吐出されることがなく、安全である。

さらに、前記 2つの実施形態においては、高温の洗浄水を発生させることで熱交換器 1 2， 1 2 0内にスケールが発生して装置に障害を与える恐れがあるが、ノズル洗浄モードの作動累積時間を不揮発性メモリ 2 2 3に記憶させ、その作動累積時間が所定値を越えたらノズル洗浄モードの作動を禁止するようにすると、スケールの発生にて装置に障害を与え得る弊害を未然に防止することができる。また、保守点検を行ってそのような弊害の恐れを無くした後に、リセット手段 2 2 4にてその累積値をリセットすることで簡単に原状に復帰させることができる。

また、本発明においては、洗浄ノズル 1 7， 1 8 , 1 1 6 , 1 1 7を機械的な出退機構にて出退させるようにしたが、ノズルユニット 1 6， 1 1 5 として、人体の局部に洗浄水を噴出する洗浄ノズルが洗浄位置と待機位置との間で出退自在に支持されるとともに待機位置に向けて移動付勢され、洗浄水が所定流量以上で供給されると洗浄ノズルが洗浄位置に突出移動して洗浄水を局部に向けて噴出させるおうにしたもの（図示せず。特開 2 0 0 1 - 1 5 2 5 1 8号公報参照）を採用し、ノズル洗浄モード時に、局部洗浄時よりも高温の洗浄水を洗浄ノズルが突出移動する水量よりも少ない水量で洗浄ノズルに供給するように構成することも可能である。産業上の利用可能性以上説明したとおり、本発明のトイレ装置によれば、洗浄ノズルの外面を洗浄するためのノズル掃除用の洗浄水の温度が加熱装置により局部洗浄用の洗浄水よりも高温となることから、洗浄ノズルに付着した汚れを確実に掃除して良好な衛生状態を確保することに適している。また、人体の便座への着座の有無、流量する洗浄水の水量、熱交換器により加熱された洗浄水の温度などを検知■制御する制御部と、各種洗浄モードを選択する専用のスィツチを備えた操作部を設けたことから、高温の洗浄水が局部洗浄時に用いられる危険性を防止して、高い安全性を確保することに適している。

Claims

請求の範囲

1. 人体の局部に洗浄水を噴出する洗浄ノズル（ 1 7， 1 8 ) を有する温水洗浄装置を備えたトイレ装置において、給水元に第 1の止水電磁弁（6 ) を介して瞬間加熱式の熱交換器（ 1 2) を接続し、この熱交換器の 2次側を、洗浄ノズル内に供給する局部洗浄水路（ 2 0) と、第 2の止水電磁弁（2 2) を介して洗浄ノズルの外面を洗浄するノズル洗浄水路 ( 2 1 ) とに分岐したことを特徴とするトイレ装置。

2. 人体が便座に着座していることを検知する着座検知手段（ 2 5) を設け、着座検知中はノズル洗浄水路（ 2 1 ) への通水を禁止する制御手段（ 2 3) を設けたことを特徴とする請求の範囲第 1項に記載のトイレ装置。

3 · ノズル洗浄を指示するノズル洗浄スィツチ ( 24) を設け、ノズル洗浄スィッチオン時に、第 1の止水電磁弁（ 6) 及び第 2の止水電磁弁（2 2) を開き、熱交換器（ 1 2) に設けた温度検知手段（2 6) の検出温度が所定温度になるまで熱交換器のヒータ（ 1 3 ) をオンする制御手段（2 3) を設けたことを特徴とする請求の範囲第 1項に記載のトイレ装置。

4. ノズル洗浄を指示するノズル洗浄スィッチ（ 2 4) を設け、ノズル洗浄スィッチオン時に、第 1の止水電磁弁（6 ) 及び第 2の止水電磁弁（2 2) を開き、熱交換器（ 1 2) に設けた温度検知手段（2 6) の検出温度が所定温度になるように熱交換器のヒータ（ 1 3) を制御し、その状態を所定時間継続する制御手段（ 2 3 ) を設けたことを特徴とする請求の範囲第 1項に記載のトイレ装置。

5. 熱交換器（ 1 2 ) の 1次側の逃がし通路（ 8 ) にオリフィス

( 9 ) を設けたことを特徴とする請求の範囲第 1項に記載のトイレ装置。

6. 熱交換器（ 1 2 ) の 1次側の逃がし通路（ 8 ) に流量調整弁 ( 2 8 ) を設けたことを特徴とする請求の範囲第 1項に記載のトイレ装置 _c

7. 熱交換器（1 2) に設けた温度検知手段（ 2 6 ) の検出温度に応じて流量調整弁（ 2 8 ) の開度を制御し、洗浄水の温度を段階的に制御する制御手段（ 2 3 ) を設けたことを特徵とする請求の範囲第 6項に記載のトイレ装置。

8. ノズル洗浄水路（ 2 1 ) に所定温度以上の高温を検知する高温検知手段（2 7) を設け、高温検知時に第 1の止水電磁弁（6 ) を閉じる制御手段（2 3 ) を設けたことを特徴とする請求の範囲第 1項に記載のトイレ装置。

9. 第 2の止水電磁弁（2 2) に代えて、局部洗浄水路（2 0 ) の温度が所定温度以上になると開弁する安全弁機構を設けたことを特徴とする請求の範囲第 1項に記載のトイレ装置。

1 0. 人体の局部に洗浄水を噴出する洗浄ノズル（ 1 1 6， 1 1 7) を有する温水洗浄装置を備えたトイレ装置において、局部を洗浄する洗浄水を加熱する局部洗浄用加熱装置（ 1 1 1 ) とは別に洗浄ノズルの外面を洗浄するノズル掃除用加熱装置（ 1 2 0 ) を設けたことを特徴とするトイレ装置。

1 1. 給水元から洗浄ノズル（ 1 1 6， 1 1 7) に至る人体局部洗浄水路に第 1の熱交換器（ 1 1 1 ) を設け、第 1の熱交換器の二次側で人体局部洗浄水路から洗浄ノズルの外面を洗浄するノズル掃除水路を分岐し、ノズル掃除水路に第 2の熱交換器（ 1 2 0) を設けたことを特徴とするトイレ装置。

1 2. 第 2の熱交換器（ 1 2 0 ) の作動時に第 1の熱交換器（ 1 1 1 ) も作動させるようにしたことを特徴とする請求の範囲第 1 1項に記載のトイレ装置。

1 3 · 洗浄ノズル（ 1 1 6 , 1 1 7) の外面を洗浄する洗浄水の温度を選択的に設定する選択手段（ 1 2 2) を有することを特徴とする請求の範囲第 1 0または第 1 1項に記載のトイレ装置。

1 4. 人体が便座に着座していることを検知する着座検知手段 ( 1 24) を設け、着座検知中はノズル掃除用加熱装置（ 1 2 0) 又は第 2の熱交換器（ 1 2 0 ) の作動を禁止する手段（ 1 2 1 ) を設けたことを特徴とする請求の範囲第 1 0または第 1 1項に記載のトイレ装置。

1 5. 人体が便座に着座していることを検知する着座検知手段 ( 1 2 4) と洗浄ノズル（ 1 1 7 , 1 1 8) の掃除を選択するノズル掃除選択手段（ 1 2 3 ) を設け、非着座検知中でかつノズル掃除選択時のみノズル掃除用加熱装置（ 1 2 0) 又は第 2の熱交換器（ 1 2 0) を作動させるようにしたことを特徴とする請求の範囲第 1 0または第 1 1項に記載のトイレ装置。

1 6. ノズル掃除用加熱装置（ 1 2 0 ) 又は第 2の熱交換器（ 1 2 0) に温度検知手段（ 1 2 5 ) を設け、その検知温度が所定温度に達した後.、通水を停止したまま加熱を継続するようにしたことを特徴とする請求の範囲第 1 0項に記載のトイレ装置。

1 7. ノズル掃除用加熱装置（ 1 2 0) 又は第 2の熱交換器（ 1 2 0) に温度検知手段（ 1 2 5 ) を設け、その検知温度が所定温度に達した後、通水を停止したまま加熱を継続するようにしたことを特徴とする請求の範囲第 1 1項に記載のトイレ装置。

1 8. 検知温度が所定温度に達した後、所定時間経過した後に、通水を停止したまま加熱を継続するようにしたことを特徴とする請求の範囲第 1 6項に記載のトイレ装置。

1 9. 検知温度が所定温度に達した後、所定時間経過した後に、通水を停止したまま加熱を継続するようにしたことを特徴とする請求の範囲第 1 7項に記載のトイレ装置。

2 0. 通水停止後、所定時間経過後に加熱を停止するようにしたことを特徴とする請求の範囲第 1 6〜第 1 9項の何れか 1項に記載のトィレ装置。

2 1. 第 2の熱交換器（ 1 2 0 ) を洗浄ノズル（ 1 1 6 , 1 1 7) の近傍に配設したことを特徴とする請求の範囲第 1 1項に記載のトイレ装置。

2 2. 第 2の熱交換器（ 1 2 0) は入口（ 1 2 6) とヒータ（ 1

1 9 ) と熱交換室（ 1 2 7) と出口（ 1 2 8 ) を有し、出口を洗浄ノズル ( 1 1 6 , 1 1 7) の先端部を指向させたことを特徴とする請求の範囲第 2 1項に記載のトイレ装置。

2 3. 出口を洗浄ノズル（ 1 1 6 , 1 1 7) の先端部を囲うように配設されたカバー（ 1 3 1 ) 内に臨ませたことを特徴とする請求の範囲第 2 2項に記載のトイレ装置。

2 4. 熱交換室（ 1 2 7) は、ヒータ配置領域の中央部に形成した入水径より大きい断面積の空洞に金属繊維（ 1 3 0) を充填して構成したことを特徴とする請求の範囲第 2 2項に記載のトイレ装置。

2 5. 空洞を分割する堰（ 1 2 9) を設け、堰間の空間に金属繊維（ 1 3 0) を充填したことを特徴とする請求の範囲第 2 4項に記載のトィレ装置。

2 6. 洗浄ノズル（ 1 7， 1 8 , 1 1 6 , 1 1 7) が洗浄位置と待機位置との間で出退自在に支持されるとともに待機位置に向けて移動付勢され、洗浄水が所定流量以上で供給されると洗浄ノズルが洗浄位置に突出移動する構成を有するとともに、局部洗浄時よりも高温の洗浄水を洗浄ノズルが突出移動する水量よりも少ない水量で洗浄ノズルに供給することを特徴とする請求の範囲第 1、第 1 0及び第 1 1項の何れか 1項に記載のトイレ装置。

2 7. ノズル洗浄動作停止時に一定時間局部洗浄時の温度の洗浄水を供給することを特徴とする請求の範囲第 1項に記載のトイレ装置。

2 8. ノズル洗浄の作動累積時間を記憶する不揮発性メモリと、作動累積時間が所定値を越えたらノズル洗浄の作動を禁止する手段を設けたことを特徴とする請求の範囲第 1、第 1 0及び第 1 1項の何れか 1項に記載のトイレ装置。

2 9 . ノズル洗浄の作動累積時間を記憶する不揮発性メモリと、作動累積時間が所定値を越えたらノズル洗浄の作動を禁止する手段と、不揮発性メモリの累積値をリセットする手段とを設けたことを特徴とする請求の範囲第 1、第 1 0及び第 1 1項の何れか 1項に記載のトイレ装置。

3 0 . 温水洗浄装置の各種モードを設定する操作部（ 2 3 4 ) を備え、ノズル洗浄モードは、操作部の専用スィッチ（ 2 3 7 ) の押圧操作にて設定され、かつ専用スィッチは操作部の表面に設けた凹部（ 2 3 9 ) 内に配置されていることを特徴とする請求の範囲第 1、第 1 0、及び第 1

1項の何れか 1項に記載のトィレ装置。

3 1 . 温水洗浄装置の各種モードを設定する操作部（ 2 3 4 ) を備え、ノズル洗浄モードは、操作部の複数スィツチ（2 3 5， 2 3 7 ) を同時に押圧する操作にて設定されることを特徴とする請求の範囲第 1、第

1 0、及び第 1 1項の何れか 1項に記載のトイレ装置。

3 2 . 温水洗浄装置の各種モードを設定する操作部（ 2 3 4 ) を備え、ノズル洗浄モードは、操作部の単一（ 2 3 5 ) 又は複数スィツチ（ 2

3 5 , 2 3 7 ) を一定時間以上押圧する操作にて設定されることを特徴とする請求の範囲第 1、第 1 0、及び第 1 1項の何れか 1項に記載のトイレ装置。