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JPWO2007058264A1 - 送信装置、mimo通信システム及び送信ダイバーシチ方法 - Google Patents

送信装置、mimo通信システム及び送信ダイバーシチ方法 Download PDF

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JPWO2007058264A1 JP2007545292A JP2007545292A JPWO2007058264A1 JP WO2007058264 A1 JPWO2007058264 A1 JP WO2007058264A1 JP 2007545292 A JP2007545292 A JP 2007545292A JP 2007545292 A JP2007545292 A JP 2007545292A JP WO2007058264 A1 JPWO2007058264 A1 JP WO2007058264A1
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Abstract

送信ダイバーシチMIMO通信を行う場合に、空間相関が存在する環境下でも、送信ダイバーシチ性能の劣化を抑制できる送信装置及び送信ダイバーシチ方法を提供する。直交変換によりM個の原始シンボルを多重してN個の送信シンボルを形成する直交変換部(201)と、N個のビーム形成パラメータを用いて、N個の送信シンボルを1シンボルずつビーム化して、ビーム化した送信シンボルを時間的に順次1シンボルずつ複数のアンテナから送信させるビーム形成部(204)と、を設ける。これにより、ビーム形成部(204)によって、各送信符号チャネル間の相関性を排除しかつ符号間干渉を排除した送信ビームを形成でき、かつ直交変換部(201)によって、原始シンボルのダイバーシチ合成数を向上させることができる。

Description

本発明は、多入力・多出力(MIMO:Multiple-Input Multiple-Output)システムにおける送信ダイバーシチ技術に関する。具体的には、空間相関MIMO通信システムにおいて効果的に送信ダイバーシチ性能を高めることができる送信装置、MIMO通信システム及び送信ダイバーシチ方法に関する。
将来、無線通信システムが直面する主な問題の一つに、情報の伝送レートがますます高くなることが挙げられる。限りある周波数スペクトル資源においてこの目標を実現するため、MIMO技術は、将来の無線通信において採用されるべき、不可欠な技術の一つである。MIMO通信システムにおいては、送信側では複数のアンテナを用いて信号の送信を行い、受信側では複数のアンテナを用いて空間信号の受信を行う。研究により、従来のシングルアンテナによる伝送方法に比べ、MIMO技術ではチャネル容量を顕著に向上でき、それによって情報の伝送レートも向上できることがわかっている。
送信方法から見ると、MIMOシステムは大きく二種類に分けることができる。空間多重に基づくMIMO送信システムと、空間ダイバーシチに基づくMIMO送信システムである(例えば特許文献1及び非特許文献1参照)。空間多重MIMO送信システムは、その基本的考え方は、各送信アンテナ上の送信信号が互いに独立していることである。その目的は最大の伝送レートを得ることである。空間多重MIMO送信システムの代表的なものに、BELL研究所の発表したV−BLASTシステムなどがある。
空間多重MIMO送信システムと異なり、空間ダイバーシチMIMO送信システムでは、通常、送信前に信号の前処理が必要である。前処理を行う目的は、一定の伝送レートのロスと引き換えに、送信ダイバーシチ能力を向上させることで、よりすぐれたMIMOの受信性能を得ることである。空間ダイバーシチMIMO送信システムで用いる前処理の方法には多くの種類があるが、その内最も基本的なものは、時空間符号化方法である。
図1は従来の空間ダイバーシチを行うMIMO通信システムの構成を示す図である。
この構成において、送信側と受信側はそれぞれn個とn個のアンテナで信号の送信と受信を行う。送信側では、まず符号化変調部101によって、送信するビットストリームを符号化及び変調することで、送信シンボルを形成する。続いて、直列の符号ストリームをシリアル/パラレル変換部(S/P部)102でM個の並列符号ストリームに分割する。シリアル/パラレル変換部102の後に時空間符号化部103が設置されており、当該時空間符号化部103によって送信シンボルに時空間符号化処理を施す。
具体的に言うと、時空間符号化部103は、シリアル/パラレル変換部102から入力された並列のM個のシンボルを読み込む都度、このM×1の符号ベクトルに対し、所定の時空間符号化規則に従って時空間符号化を行い、n×Nの符号行列Xを生成する。このn×Nの符号行列Xは、連続するN個の送信時間間隔内にn個の送信アンテナ104で送信される。この際、送信時間間隔ごとに、符号行列Xの一列が送信される。ここでは、MとNはともに自然数であり、またM/Nは時空間符号化の符号化効率と定義される。なお、採用される時空間符号化規則の違いに応じて、時空間符号化自身も時空間ブロック符号、時空間トレリス符号など、多くの種類に分けられる。
受信側では、まず、n個の受信アンテナ111で、空間のすべての信号を受信する。次に、チャネル推定部115でその受信信号中のパイロット信号か又はその他の方法に基づいてチャネル推定を行うことで、現時点のチャネル特性行列H(MIMOシステムにおいては、そのチャネル特性は一つのn×n行列で記述できる)を推定する。時空間復号部112は、チャネル特性行列Hを用いて、受信信号に対し時空間復号化を行う。なお、時空間復号化は送信側の時空間符号化と逆の操作とみなしてよい。時空間復号化の出力は順次、パラレル/シリアル変換部113及び復調復号部114に入力され、復調復号部114から受信データが出力される。
送信ダイバーシチMIMO通信システムは、伝送レートでは空間多重MIMO通信システムに及ばないが(後者の時空間符号化効率はnとみなしてよい)、送信側で行われる前処理技術によって、送信信号のダイバーシチ能力が高められるので、より優れたMIMO受信性能を得ることができる。近年、多くの専門家及び学者がMIMOにおける送信ダイバーシチ技術の研究を進め、多くの有効な時空間符号化の設計方法を発表している。
US20050047517A1 "Some Results and Insights on the Performance Gains of MIMO Systems", "IEEE JOURNAL ON SELECTED AREAS IN COMMUNICATIONS, VOL. 21, NO. 5", "June 2003", "SeverineCatreux, Larry J. Greenstein, VinkoErceg 著", "IEEE 発行", "p.840, Table I: SUMMARY OF ALL SYSTEMS STUDIED (P=TOTAL TRANSMIT POWER, h=INSTANTANEOUS PATH GAIN FROM TRANSMIT ANTENNA j TO RECEIVE ANTENNA i) ((c) 2005 IEEE)
ところで、現在のMIMOシステムにおける送信ダイバーシチ方法の研究のほとんどは、MIMOシステムのチャネル同士は互いに独立したものであるという仮定が前提となっている。しかし、実際のMIMOシステムにおいては、MIMOシステムのチャネル同士は往々にして相関している。MIMOシステムでチャネルの相関が起こる原因として、例えば、アンテナの配置間隔の距離が充分でないこと、アンテナの周囲に充分に多くの散乱物がないこと、送受信側間に直接波(LOS)が存在すること等、多くの原因がある。MIMOシステムのチャネル間に相関があるとき、そのチャネル特性行列Hは、次式により記述できる。
Figure 2007058264
なお、式(1)において、Hはn×nの独立したMIMOチャネル特性行列を表し、RとRはそれぞれn×nとn×nの受信、送信相関行列を表している。
従来の研究によれば、実際の環境におけるMIMOシステムのアンテナ間の相関性はMIMOのチャネルの階数(rank)を低下させ、それによって送信ダイバーシチの有効合成数を低下させ、送信ダイバーシチ性能の劣化をもたらす。このため、空間相関MIMOシステムに対しての新しい送信ダイバーシチ技術を考える必要がある。
本発明の目的は、送信ダイバーシチMIMO通信を行う場合に、空間相関が存在する環境下でも、送信ダイバーシチ性能の劣化を抑制できる送信装置、MIMO通信システム及び送信ダイバーシチ方法を提供することである。
本発明の送信装置の一つの態様は、MIMO通信システムに用いられる送信装置であって、直交変換によりM個の原始シンボルを多重してN個の送信シンボルを形成する(但し、MとNは自然数である)直交変換手段と、N個のビーム形成パラメータを用いて、前記N個の送信シンボルを1シンボルずつビーム化して、ビーム化した前記送信シンボルを時間的に順次1シンボルずつ複数のアンテナから送信させるビーム形成手段と、を具備する構成を採る。
この構成によれば、送信シンボルをビーム送信するので各送信符号チャネル間の相関性を排除できると共に、各タイミングに一つのシンボルのみを送信するので符号間干渉を排除できる。加えて、原始シンボルを直交変換して送信シンボルを得るようにしているので、各送信シンボルに複数の原始シンボルが多重され、原始シンボルのダイバーシチ合成数を向上させることができる。
また、本発明の通信システムの一つの態様は、送信装置と受信装置とを有し、前記送信装置と前記受信装置との間でMIMO通信を行うMIMO通信システムであって、前記送信装置は、直交変換によりM個の原始シンボルを多重してN個の送信シンボルを形成する(但し、MとNは自然数である)直交変換手段と、N個のビーム形成パラメータを用いて、前記N個の送信シンボルを1シンボルずつビーム化して、ビーム化した前記送信シンボルを時間的に順次1シンボルずつ複数のアンテナから送信させるビーム形成手段と、を具備し、前記受信装置は、チャネルの二次統計特性に基づき前記N個のビーム形成パラメータを決定するパラメータ決定手段を具備し、決定したN個のビーム形成パラメータを、フィードバックチャネルを介して前記送信装置にフィードバックする、構成を採る。
この構成によれば、送信装置で、受信装置での受信状態を加味した適切なビーム形成パラメータを用いて送信シンボルをビーム化できるようになるので、受信装置での誤り率特性を一段と向上させることができる。
本発明によれば、送信ダイバーシチMIMO通信を行う場合に、空間相関が存在する環境下でも、送信ダイバーシチ性能の劣化を抑制できる送信装置、MIMO通信システム及び送信ダイバーシチ方法を実現できる。
従来の空間ダイバーシチを用いたMIMO通信システムの構成を示す図 本発明の実施の形態に係るMIMO通信システムの構成を示す図 送信側と受信側で実行される処理の説明に供するフローチャート 受信側で実行される送信パラメータを決定処理の説明に供するフローチャート 本発明の方法と従来の方法の性能比較を示す特性図
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図2は、本発明の実施の形態に係るMIMO通信システムの構成を示す図である。
図2で示すとおり、送信側(送信装置)と受信側(受信装置)は、それぞれn個とn個のアンテナを用いて信号の送信と受信を行う。送信装置は、符号化変調部101によって、送信されるビットストリームを符号化及び変調することで、符号ストリームを形成する。続いて、シリアル/パラレル変換部(S/P部)102によって、直列の符号ストリームをシリアル/パラレル変換することで、M個の並列符号ストリームに分割する。すなわち、シリアル/パラレル変換部102の出力はM×1のベクトルであり、図2においてsで表されている。なお、s=[s,s,…,sである。
シリアル/パラレル変換部102の後段には直交変換部201が設置されている。直交変換部201は、並列の符号ストリームを直交変換した後、N×1のベクトルa=Us=[a,a,…,aを出力する。なお、Uは(N×M)直交行列であり、UU=I(単位行列)を満たすものである。
直交変換の後、電力分配部202は符号ストリームに対し電力分配を行い、N×1で表されるベクトルb=Pa=[b,b,…,bを出力する。なお、Pは電力分配行列を表し、P=diag{√P,√P,…,√P}となり、次式を満たす。すなわち、総電力はPtotalで一定となる。
Figure 2007058264
次に、パラレル/シリアル変換部203が並列の符号ストリームを直列の符号ストリームに変換し、ビーム形成部204が相応のビームを用いて送信アンテナ104を介してそれを送信する。
ビーム集合記憶部205には、データシンボルの送信前に、送信に用いるビーム集合W={w,w,…,w}が記憶されている。なお、各送信ビームwは(n×1)ベクトルである。
送信装置は、データシンボルを次のように送信する。すなわち、送信装置は、送信タイミング1に、n個の送信アンテナ104でbを送信し、送信タイミング2にn個の送信アンテナ104でbを送信し、以下同様に、ビーム集合W中のビームw,w,…,wを用いてN個の送信シンボルを時間的に順次送信する。つまり、各送信タイミングに1個のビームで1個のシンボルを送信する。
送信装置が電力分配とビーム形成を行うのに必要なパラメータ、すなわち電力分配行列Pと送信ビーム集合Wは、ともに受信装置で決定し、フィードバックチャネルを介して送信装置にフィードバックされる。電力分配行列Pと送信ビーム集合Wは、受信装置がMIMOチャネルの二次統計特性に基づいて決定する。したがって、ここでのパラメータの決定操作とパラメータフィードバック操作のプロセスは、長時間のプロセスであり、連続する2回の決定操作とパラメータフィードバック操作の時間間隔は長い。受信装置でパラメータPとWを決定する具体的なプロセスは後述する。
受信装置は、まずn個の受信アンテナ111で空間信号を受信し、その後以下の三つの操作を行う。
(1)チャネル推定部115で、その受信信号を基にチャネル推定を行い、現時点のチャネル特性行列Hを推定する。例えば、受信信号のパイロットに基づき、現時点のチャネル特性行列Hを推定する。
(2)送信装置が電力分配とビーム形成を行うのに必要なパラメータ、すなわち電力分配行列Pと送信ビーム集合Wを再計算する必要があるかどうかを判断し、もし必要であればパラメータ決定部212によってそれを計算し、その結果を送信装置にフィードバックする。前述したように、受信装置で電力分配行列Pと送信ビーム集合Wを決定するプロセスは長時間のプロセスなので、全てのタイミングでPとWの計算を行う必要はない。実際のシステムにおいては、タイマーを設置し、T時間間隔ごとにパラメータPとWの決定とフィードバック操作を行うと良い。
(3)MIMO検出部211で、現時点で受信した信号の検出を行う。その具体的操作は後に詳細に記述する。
図1に示した従来のMIMOシステムの送信ダイバーシチ方法と比較し、本実施の形態のMIMO通信システムの送信ダイバーシチ方法が異なっているのは主として次の点である。
・送信シンボルをビーム送信し、かつ、各タイミングに一つのシンボルのみを送信する。すなわち、送信シンボルは時間上で直交している。前者の利点は各送信符号チャネル間の相関性を排除できることであり、後者の利点は従来方法で同一タイミングに複数のシンボルが送信された場合に起こる符号間干渉を排除できることである。
・送信シンボルを原始シンボルを直交変換することで得る。これによる利点は、各送信シンボルに複数の原始シンボルを多重することで、原始シンボルのダイバーシチ合成数が向上することである。
具体的には、本実施の形態の送信ダイバーシチ方法は、図3のように表現できる。図3は本実施の形態において送信側と受信側が実行する操作のフローチャートである。
図3に示すとおり、ステップS401で、受信装置は送信ビーム集合W={w,w,…,w}と電力分配行列P=diag{√P,√P,…,√P}を決定し、決定結果をフィードバックチャネル221を介して送信装置にフィードバックする。電力分配行列は電力分配部202に渡され、ビーム集合は送信装置のビーム集合記憶部205に記憶される。次に、ステップS401の詳細な処理は、図4を用いて後述する。
ステップS411では、直交変換部201で原始送信シンボルを直交変換する。原始送信シンボルは、例えば図2のs=[s,s,…,sのようにM×1ベクトルである。直交変換操作は、左乗(N×M)直交行列Uにより実施され、直交変換後の出力はN×1のベクトルa=Us=[a,a,…,aとなる。ここでは、直交変換行列Uに対して特別な要求はなく、直交性を満たすことだけが要求される。すなわち、UU=I(単位行列)となることだけが要求される。例えば、M=N=2、M=N=3、M=N=4の場合には、それぞれ次式のような行列を用いて直交変換行列とすることができる。
Figure 2007058264
ステップS412では、電力分配部202が受信側からフィードバックされた電力分配行列P=diag{√P,√P,…,√P}に基づいて、直交変換後の出力a=Us=[a,a,…,aに対し電力分配を行う。電力分配後の出力bは、次式のように表される。
Figure 2007058264
ステップS413では、ビーム形成部204が電力分配後のN個の送信シンボルb=[b,b,…,bを、送信ビーム集合W={w,w,…,w}を用いてアンテナ104を介して送信する。具体的には、送信タイミング1において、送信ビームwを用いてシンボルbを送信する。すなわち、この時n個の送信アンテナで信号bを送信する。また、送信タイミング2において、送信ビームwを用いてシンボルbを送信する。すなわち、この時n個の送信アンテナで信号bを送信する。以下同様である。つまり、本実施の形態においては、各送信タイミングに1個のビームで1個のシンボルを送信するように、ビーム集合W中のビームを用いてN個の送信シンボルを時間的に順次送信するようになっている。このように、図2において、送信アンテナ104から送信された信号はC=W・diag{b,b,…,b}と表される。なおここで、C=[c,c,…,c]であり、cは(n×1)ベクトルでタイミングiにアンテナ上にある送信信号を表し、W=[w,w,…,w]であり、wもまた(n×1)ベクトルである。
このステップS411からステップS413までのデータ送信プロセスはレピティションプロセスであり、各原始符号ベクトルを送信するごとに、実行される。
送信装置で上記のようにシンボルを送信すると、受信装置は、ステップS402において、受信アンテナ111を介して、送信装置がN個のビームで時間的に順次送信した信号を受け取った後、相応のパラメータ、すなわち直交行列Uと送信ビーム集合W、電力分配行列P=diag{√P,√P,…,√P}及び現時点のチャネル特性行列Hに基づいて、信号の検出を行う。
具体的には、まずMIMO検出部211において、n個の受信アンテナで受信した信号を以下のように合成する。
上記の定義に基づき、連続するN個の時間帯内に受信した信号をXとすると、受信信号Xは、次式で表される。
Figure 2007058264
ただし、式(5)において、X=[x,x,…,x]であり、xは(n×1)ベクトルを表し、タイミングiにアンテナが受信した信号を表す。nは雑音ベクトルである。
を最大比合成すると、y=[y,y,…,y]が得られる。ここで、yは、次式により表されるものである。
Figure 2007058264
従って、MIMO検出部211は、合成によって、次式で示される受信信号yを得る。
Figure 2007058264
なお、式(7)における等価チャネルHは、次式で表されるものであり、かつα=[α,α,…,α]であり、αは分散が(HwHwσである白色ガウス雑音を表す。
Figure 2007058264
次に、MIMO検出部211において、従来のMIMO検出方法を用いて合成後の信号を検出する。式(7)からわかるように、信号の合成後の形式とMIMOにおいて伝送される信号の形式は完全に同じである。したがって、ここではたとえば線形検出、干渉除去検出、最尤検出など、従来のMIMO検出のどの方法で送信信号の検出を行ってもよい。唯一異なるのは、従来のMIMO検出で用いられるチャネル特性行列は、ここでの等価チャネル特性行列Hで置き換えられることである。
次に、受信装置は、ステップS403で、送信装置のために送信ビーム集合W={w,w,…,w}及び電力分配行列P=diag{√P,√P,…,√P}を再決定する必要があるかどうかを判断する。もしある場合は、ステップS401に移る。
前述したとおり、チャネル統計特性は長時間不変なので、ここにおけるチャネル二次統計特性の推定と、送信ビーム集合Wと電力分配行列Pの決定及びフィードバック操作は、長時間のプロセスとなる。つまり、長い時間間隔で一回行われる。その具体的な時間の長さは、上記の時間Tのようになる。ここでは、時間に対して計測を行い、前回送信ビーム集合を決定したタイミングからの時間間隔がTになったとき、ステップS401に移り、新たに送信ビーム集合Wと電力分配行列Pを決定する。
次に、図4を用いて、受信装置がパラメータPとWを決定する操作について説明する。
受信装置は、ステップS421で、送信相関行列Rを計算する。具体的には、以下の二種類の方法がある。
(1)R(iT)=E{HH}の計算により求める。ここで、R(iT)はタイミングiTで計算によって得た送信相関行列を表し、Tは相関行列を計算する時間間隔を表し、E{}は時間帯[(i−1)T,iT]内での平均を求めることを表している。一般的にT値は大きいため、このステップは長時間のプロセスとなる。
また、実際のシステムにおいては、T値の決定には二種類の方法がある。一つは、固定値を用いる方法で、システムの初期化時に決定する。二つ目は可変であるT値を用いる方法である。つまり、チャネルの時間変動状況の変化(たとえば、車速変化など)に応じてT値を変化させる方法である。例えば、チャネルの時間変動が速いほどT値を小さくし、チャネルの時間変動が遅いほどT値は大きくすると好適である。
(2)R(iT)=ρR((i−1)T)+(1−ρ)E{HH}の計算により求める。すなわち、タイミング(i−1)Tのチャネル相関値Rt((i−1)T)と、時間帯[(i−1)T,iT]内の平均値E{HH}とに基づき重み付けを行うことで、タイミングiTのチャネル相関値R(iT)を求める。なお、ρは忘却要素であり、その数値はシステムの初期に選定される。
受信装置は、ステップS422において、ステップS421で計算して得た送信相関行列Rに対し固有値分解(EVD)を行い、n個の固有ベクトル及びn個の固有値を得る。なお、このn個の固有ベクトルはn個の固有値に一つ一つ対応する。
受信装置は、ステップS423において、n個の固有値の中から最大のN個の固有値λを選択する。ここで、λは、i=1,2,…,Nで、かつλ≧λ≧…≧λを満たすものである。そして、N個のビームを含む送信ビーム集合W={w,w,…,w}を取得する。ここで、wは固有値λと対応する固有ベクトルである。
受信装置は、ステップS424において、電力分配行列P=diag{√P,√P,…,√P}を決定する。ここでは、三種類の電力分配方法がある。
(1)等電力分配方法。すなわち、P=Ptotal/N, i=1,2,…,Nに基づいて決定する方法。ここで、Ptotalは送信総電力制限を表す。
(2)注水定理に基づく電力分配方法。この方法では、前記ステップS423の計算で得られたN個の固有値を利用し、これによって注水電力分配値P=(μ−Nσ /Ptotalλを得る。ここで、μは定数w表し(μ値の選択により、送信総電力制限Ptotalを満たす)、σ は雑音分散を表し、関数(x)は次式で表されるものである。
Figure 2007058264
(3)固有値に基づく電力分配方法。この方法によって得られる電力分配結果は、次式となる。
Figure 2007058264
この方法では、各ビーム上の電力分配とそれに対応する固有値の大きさは比例する。この方法と上記注水電力分配は似通った考え方である。すなわち、この方法は、固有値のより大きいビーム上に、より多い送信電力を分配するものである。ただし、この方法による電力分配の方が複雑度はより低くなる。
受信装置は、ステップS425において、算出した送信ビーム集合W={w,w,…,w}及び電力分配行列P=diag{√P,√P,…,√P}を、フィードバックチャネル221を介して送信装置にフィードバックする。そのフィードバックの時間間隔と、相関行列を決定する時間間隔は、どちらもTとする。このようにして、受信装置のパラメータ決定操作が完了する。
このように、受信装置が決定したパラメータを送信装置にフィードバックすると、送信装置は送信タイミングごとに受信装置からフィードバックされた送信ビーム集合W={w,w,…,w}及び電力分配行列P=diag{√P,√P,…,√P}に基づき、送信信号の前処理を行い、処理後の信号を送信する。
図5に、本実施の形態の送信ダイバーシチ方法と従来の送信ダイバーシチ方法の性能比較を示す。図5では、本実施の形態の送信ダイバーシチ方法と従来の送信ダイバーシチ方法とにおける、システムBER(ビット誤り率)性能の比較を表している。図5では、送信アンテナ数nが2と4の二つの環境での性能を比較している。二種類の環境において、対応する伝送レートはそれぞれ1と1/2である。受信アンテナ数nはどちらも1で、受信側ではZF(Zero Forcing)検出を採用し、変調方式はQPSKである。また、2個の送信アンテナと4個の送信アンテナの送信相関行列は、それぞれ次式により表されるものであり、ITU(International Telecommunication Union)でのアンテナ間隔がλ/2、伝送方向が20°、角度広がりが5°の状況で、ともに受信が非相関であると仮定する。
Figure 2007058264
Figure 2007058264
図5の結果からわかるように、従来の方法と比較し、本実施の形態の方法によればより良いBER性能が得られる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、直交変換によりM個の原始シンボルを多重してN個の送信シンボルを形成する直交変換部201と、N個のビーム形成パラメータを用いて、N個の送信シンボルを1シンボルずつビーム化して、ビーム化した送信シンボルを時間的に順次1シンボルずつ複数のアンテナから送信させるビーム形成部204と、を設けるようにした。これにより、ビーム形成部204によって、各送信符号チャネル間の相関性を排除しかつ符号間干渉を排除した送信ビームを形成でき、かつ直交変換部201によって、原始シンボルのダイバーシチ合成数を向上させることができる。この結果、送信ダイバーシチMIMO通信を行う場合に、空間相関が存在する環境下でも、送信ダイバーシチ性能の劣化を抑制できる送信装置及び送信ダイバーシチ方法を実現できる。
なお、上述した実施の形態では、受信側で電力分配行列Pとビーム形成集合Wの決定が必要で、かつまた送信側でシンボルの送信前に、それに対する電力分配操作を行う場合について説明したが、本発明はこれに限らず、当業者が理解するとおり、電力分配行列と電力分配操作は、送信する各シンボルの電力を最適化するのみでチャネル間の相関性を排除するものではないので、必須ではない。
また、本発明は、上述した実施の形態に限定されずに、種々変更して実施することができる。
本明細書は、2005年11月16日出願の中国特許出願第200510125388.9号に基づく。その内容はすべてここに含めておく。
本発明は、送信ダイバーシチMIMO通信を行う場合に、空間相関が存在する環境下でも、送信ダイバーシチ性能の劣化を抑制できる効果を有し、送信ダイバーシチMIMO通信を行う無線機器に広く適用できる。
本発明は、多入力・多出力(MIMO:Multiple-Input Multiple-Output)システムにおける送信ダイバーシチ技術に関する。具体的には、空間相関MIMO通信システムにおいて効果的に送信ダイバーシチ性能を高めることができる送信装置、MIMO通信システム及び送信ダイバーシチ方法に関する。
将来、無線通信システムが直面する主な問題の一つに、情報の伝送レートがますます高くなることが挙げられる。限りある周波数スペクトル資源においてこの目標を実現するため、MIMO技術は、将来の無線通信において採用されるべき、不可欠な技術の一つである。MIMO通信システムにおいては、送信側では複数のアンテナを用いて信号の送信を行い、受信側では複数のアンテナを用いて空間信号の受信を行う。研究により、従来のシングルアンテナによる伝送方法に比べ、MIMO技術ではチャネル容量を顕著に向上でき、それによって情報の伝送レートも向上できることがわかっている。
送信方法から見ると、MIMOシステムは大きく二種類に分けることができる。空間多重に基づくMIMO送信システムと、空間ダイバーシチに基づくMIMO送信システムである(例えば特許文献1及び非特許文献1参照)。空間多重MIMO送信システムは、その基本的考え方は、各送信アンテナ上の送信信号が互いに独立していることである。その目的は最大の伝送レートを得ることである。空間多重MIMO送信システムの代表的なものに、BELL研究所の発表したV−BLASTシステムなどがある。
空間多重MIMO送信システムと異なり、空間ダイバーシチMIMO送信システムでは、通常、送信前に信号の前処理が必要である。前処理を行う目的は、一定の伝送レートのロスと引き換えに、送信ダイバーシチ能力を向上させることで、よりすぐれたMIMOの受信性能を得ることである。空間ダイバーシチMIMO送信システムで用いる前処理の方法には多くの種類があるが、その内最も基本的なものは、時空間符号化方法である。
図1は従来の空間ダイバーシチを行うMIMO通信システムの構成を示す図である。
この構成において、送信側と受信側はそれぞれn個とn個のアンテナで信号の送信と受信を行う。送信側では、まず符号化変調部101によって、送信するビットストリームを符号化及び変調することで、送信シンボルを形成する。続いて、直列の符号ストリームをシリアル/パラレル変換部(S/P部)102でM個の並列符号ストリームに分割する。シリアル/パラレル変換部102の後に時空間符号化部103が設置されており、当該時空間符号化部103によって送信シンボルに時空間符号化処理を施す。
具体的に言うと、時空間符号化部103は、シリアル/パラレル変換部102から入力された並列のM個のシンボルを読み込む都度、このM×1の符号ベクトルに対し、所定の時空間符号化規則に従って時空間符号化を行い、n×Nの符号行列Xを生成する。このn×Nの符号行列Xは、連続するN個の送信時間間隔内にn個の送信アンテナ104で送信される。この際、送信時間間隔ごとに、符号行列Xの一列が送信される。ここでは、MとNはともに自然数であり、またM/Nは時空間符号化の符号化効率と定義される。なお、採用される時空間符号化規則の違いに応じて、時空間符号化自身も時空間ブロック符号、時空間トレリス符号など、多くの種類に分けられる。
受信側では、まず、n個の受信アンテナ111で、空間のすべての信号を受信する。
次に、チャネル推定部115でその受信信号中のパイロット信号か又はその他の方法に基づいてチャネル推定を行うことで、現時点のチャネル特性行列H(MIMOシステムにおいては、そのチャネル特性は一つのn×n行列で記述できる)を推定する。時空間復号部112は、チャネル特性行列Hを用いて、受信信号に対し時空間復号化を行う。なお、時空間復号化は送信側の時空間符号化と逆の操作とみなしてよい。時空間復号化の出力は順次、パラレル/シリアル変換部113及び復調復号部114に入力され、復調復号部114から受信データが出力される。
送信ダイバーシチMIMO通信システムは、伝送レートでは空間多重MIMO通信システムに及ばないが(後者の時空間符号化効率はnとみなしてよい)、送信側で行われる前処理技術によって、送信信号のダイバーシチ能力が高められるので、より優れたMIMO受信性能を得ることができる。近年、多くの専門家及び学者がMIMOにおける送信ダイバーシチ技術の研究を進め、多くの有効な時空間符号化の設計方法を発表している。
US20050047517A1 "Some Results and Insights on the Performance Gains of MIMO Systems", "IEEE JOURNAL ON SELECTED AREAS IN COMMUNICATIONS, VOL. 21, NO. 5", "June 2003", "SeverineCatreux, Larry J. Greenstein, VinkoErceg 著", "IEEE 発行", "p.840, Table I: SUMMARY OF ALL SYSTEMS STUDIED (P=TOTAL TRANSMIT POWER, h=INSTANTANEOUS PATH GAIN FROM TRANSMIT ANTENNA j TO RECEIVE ANTENNA i) ((c) 2005 IEEE)
ところで、現在のMIMOシステムにおける送信ダイバーシチ方法の研究のほとんどは、MIMOシステムのチャネル同士は互いに独立したものであるという仮定が前提となっている。しかし、実際のMIMOシステムにおいては、MIMOシステムのチャネル同士は往々にして相関している。MIMOシステムでチャネルの相関が起こる原因として、例えば、アンテナの配置間隔の距離が充分でないこと、アンテナの周囲に充分に多くの散乱物がないこと、送受信側間に直接波(LOS)が存在すること等、多くの原因がある。MIMOシステムのチャネル間に相関があるとき、そのチャネル特性行列Hは、次式により記述できる。
Figure 2007058264
なお、式(1)において、Hはn×nの独立したMIMOチャネル特性行列を表し、RとRはそれぞれn×nとn×nの受信、送信相関行列を表している。
従来の研究によれば、実際の環境におけるMIMOシステムのアンテナ間の相関性はMIMOのチャネルの階数(rank)を低下させ、それによって送信ダイバーシチの有効合成数を低下させ、送信ダイバーシチ性能の劣化をもたらす。このため、空間相関MIMOシステムに対しての新しい送信ダイバーシチ技術を考える必要がある。
本発明の目的は、送信ダイバーシチMIMO通信を行う場合に、空間相関が存在する環境下でも、送信ダイバーシチ性能の劣化を抑制できる送信装置、MIMO通信システム及び送信ダイバーシチ方法を提供することである。
本発明の送信装置の一つの態様は、MIMO通信システムに用いられる送信装置であっ
て、直交変換によりM個の原始シンボルを多重してN個の送信シンボルを形成する(但し、MとNは自然数である)直交変換手段と、N個のビーム形成パラメータを用いて、前記N個の送信シンボルを1シンボルずつビーム化して、ビーム化した前記送信シンボルを時間的に順次1シンボルずつ複数のアンテナから送信させるビーム形成手段と、を具備する構成を採る。
この構成によれば、送信シンボルをビーム送信するので各送信符号チャネル間の相関性を排除できると共に、各タイミングに一つのシンボルのみを送信するので符号間干渉を排除できる。加えて、原始シンボルを直交変換して送信シンボルを得るようにしているので、各送信シンボルに複数の原始シンボルが多重され、原始シンボルのダイバーシチ合成数を向上させることができる。
また、本発明の通信システムの一つの態様は、送信装置と受信装置とを有し、前記送信装置と前記受信装置との間でMIMO通信を行うMIMO通信システムであって、前記送信装置は、直交変換によりM個の原始シンボルを多重してN個の送信シンボルを形成する(但し、MとNは自然数である)直交変換手段と、N個のビーム形成パラメータを用いて、前記N個の送信シンボルを1シンボルずつビーム化して、ビーム化した前記送信シンボルを時間的に順次1シンボルずつ複数のアンテナから送信させるビーム形成手段と、を具備し、前記受信装置は、チャネルの二次統計特性に基づき前記N個のビーム形成パラメータを決定するパラメータ決定手段を具備し、決定したN個のビーム形成パラメータを、フィードバックチャネルを介して前記送信装置にフィードバックする、構成を採る。
この構成によれば、送信装置で、受信装置での受信状態を加味した適切なビーム形成パラメータを用いて送信シンボルをビーム化できるようになるので、受信装置での誤り率特性を一段と向上させることができる。
本発明によれば、送信ダイバーシチMIMO通信を行う場合に、空間相関が存在する環境下でも、送信ダイバーシチ性能の劣化を抑制できる送信装置、MIMO通信システム及び送信ダイバーシチ方法を実現できる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図2は、本発明の実施の形態に係るMIMO通信システムの構成を示す図である。
図2で示すとおり、送信側(送信装置)と受信側(受信装置)は、それぞれn個とn個のアンテナを用いて信号の送信と受信を行う。送信装置は、符号化変調部101によって、送信されるビットストリームを符号化及び変調することで、符号ストリームを形成する。続いて、シリアル/パラレル変換部(S/P部)102によって、直列の符号ストリームをシリアル/パラレル変換することで、M個の並列符号ストリームに分割する。すなわち、シリアル/パラレル変換部102の出力はM×1のベクトルであり、図2においてsで表されている。なお、s=[s,s,…,sである。
シリアル/パラレル変換部102の後段には直交変換部201が設置されている。直交変換部201は、並列の符号ストリームを直交変換した後、N×1のベクトルa=Us=[a,a,…,aを出力する。なお、Uは(N×M)直交行列であり、UU=I(単位行列)を満たすものである。
直交変換の後、電力分配部202は符号ストリームに対し電力分配を行い、N×1で表されるベクトルb=Pa=[b,b,…,bを出力する。なお、Pは電力分配行列を表し、P=diag{√P,√P,…,√P}となり、次式を満たす。すなわち、総電力はPtotalで一定となる。
Figure 2007058264
次に、パラレル/シリアル変換部203が並列の符号ストリームを直列の符号ストリームに変換し、ビーム形成部204が相応のビームを用いて送信アンテナ104を介してそれを送信する。
ビーム集合記憶部205には、データシンボルの送信前に、送信に用いるビーム集合W={w,w,…,w}が記憶されている。なお、各送信ビームwは(n×1)ベクトルである。
送信装置は、データシンボルを次のように送信する。すなわち、送信装置は、送信タイミング1に、n個の送信アンテナ104でbを送信し、送信タイミング2にn個の送信アンテナ104でbを送信し、以下同様に、ビーム集合W中のビームw,w,…,wを用いてN個の送信シンボルを時間的に順次送信する。つまり、各送信タイミングに1個のビームで1個のシンボルを送信する。
送信装置が電力分配とビーム形成を行うのに必要なパラメータ、すなわち電力分配行列Pと送信ビーム集合Wは、ともに受信装置で決定し、フィードバックチャネルを介して送信装置にフィードバックされる。電力分配行列Pと送信ビーム集合Wは、受信装置がMIMOチャネルの二次統計特性に基づいて決定する。したがって、ここでのパラメータの決定操作とパラメータフィードバック操作のプロセスは、長時間のプロセスであり、連続する2回の決定操作とパラメータフィードバック操作の時間間隔は長い。受信装置でパラメータPとWを決定する具体的なプロセスは後述する。
受信装置は、まずn個の受信アンテナ111で空間信号を受信し、その後以下の三つの操作を行う。
(1)チャネル推定部115で、その受信信号を基にチャネル推定を行い、現時点のチャネル特性行列Hを推定する。例えば、受信信号のパイロットに基づき、現時点のチャネル特性行列Hを推定する。
(2)送信装置が電力分配とビーム形成を行うのに必要なパラメータ、すなわち電力分配行列Pと送信ビーム集合Wを再計算する必要があるかどうかを判断し、もし必要であれば計算を行い、その結果を送信装置にフィードバックする。前述したように、受信装置で電力分配行列Pと送信ビーム集合Wを決定するプロセスは長時間のプロセスなので、全てのタイミングでPとWの計算を行う必要はない。実際のシステムにおいては、タイマーを
設置し、T時間間隔ごとにパラメータPとWの決定とフィードバック操作を行うと良い。
(3)MIMO検出部211で、現時点で受信した信号の検出を行う。その具体的操作は後に詳細に記述する。
図1に示した従来のMIMOシステムの送信ダイバーシチ方法と比較し、本実施の形態のMIMO通信システムの送信ダイバーシチ方法が異なっているのは主として次の点である。
・送信シンボルをビーム送信し、かつ、各タイミングに一つのシンボルのみを送信する。すなわち、送信シンボルは時間上で直交している。前者の利点は各送信符号チャネル間の相関性を排除できることであり、後者の利点は従来方法で同一タイミングに複数のシンボルが送信された場合に起こる符号間干渉を排除できることである。
・送信シンボルを原始シンボルを直交変換することで得る。これによる利点は、各送信シンボルに複数の原始シンボルを多重することで、原始シンボルのダイバーシチ合成数が向上することである。
具体的には、本実施の形態の送信ダイバーシチ方法は、図3のように表現できる。図3は本実施の形態において送信側と受信側が実行する操作のフローチャートである。
図3に示すとおり、ステップS401で、受信装置は送信ビーム集合W={w,w,…,w}と電力分配行列P=diag{√P,√P,…,√P}を決定し、決定結果をフィードバックチャネル221を介して送信装置にフィードバックする。電力分配行列は電力分配部202に渡され、ビーム集合は送信装置のビーム集合記憶部205に記憶される。次に、ステップS401の詳細な処理は、図4を用いて後述する。
ステップS411では、直交変換部201で原始送信シンボルを直交変換する。原始送信シンボルは、例えば図2のs=[s,s,…,sのようにM×1ベクトルである。直交変換操作は、左乗(N×M)直交行列Uにより実施され、直交変換後の出力はN×1のベクトルa=Us=[a,a,…,aとなる。ここでは、直交変換行列Uに対して特別な要求はなく、直交性を満たすことだけが要求される。すなわち、UU=I(単位行列)となることだけが要求される。例えば、M=N=2、M=N=3、M=N=4の場合には、それぞれ次式のような行列を用いて直交変換行列とすることができる。
Figure 2007058264
ステップS412では、電力分配部202が受信側からフィードバックされた電力分配行列P=diag{√P,√P,…,√P}に基づいて、直交変換後の出力a=Us=[a,a,…,aに対し電力分配を行う。電力分配後の出力bは、次式のように表される。
Figure 2007058264
ステップS413では、ビーム形成部204が電力分配後のN個の送信シンボルb=[b,b,…,bを、送信ビーム集合W={w,w,…,w}を用いてアンテナ104を介して送信する。具体的には、送信タイミング1において、送信ビームwを用いてシンボルbを送信する。すなわち、この時n個の送信アンテナで信号bを送信する。また、送信タイミング2において、送信ビームwを用いてシンボルbを送信する。すなわち、この時n個の送信アンテナで信号bを送信する。以下同様である。つまり、本実施の形態においては、各送信タイミングに1個のビームで1個のシンボルを送信するように、ビーム集合W中のビームを用いてN個の送信シンボルを時間的に順次送信するようになっている。このように、図2において、送信アンテナ104から送信された信号はC=W・diag{b,b,…,b}と表される。なおここで、C=[c,c,…,c]であり、cは(n×1)ベクトルでタイミングiにアンテナ上にある送信信号を表し、W=[w,w,…,w]であり、wもまた(n×1)ベクトルである。
このステップS411からステップS413までのデータ送信プロセスはレピティションプロセスであり、各原始符号ベクトルを送信するごとに、実行される。
送信装置で上記のようにシンボルを送信すると、受信装置は、ステップS402において、受信アンテナ111を介して、送信装置がN個のビームで時間的に順次送信した信号
を受け取った後、相応のパラメータ、すなわち直交行列Uと送信ビーム集合W、電力分配行列P=diag{√P,√P,…,√P}及び現時点のチャネル特性行列Hに基づいて、信号の検出を行う。
具体的には、まずMIMO検出部211において、n個の受信アンテナで受信した信号を以下のように合成する。
上記の定義に基づき、連続するN個の時間帯内に受信した信号をXとすると、受信信号Xは、次式で表される。
Figure 2007058264
ただし、式(5)において、X=[x,x,…,x]であり、xは(n×1)ベクトルを表し、タイミングiにアンテナが受信した信号を表す。nは雑音ベクトルである。
を最大比合成すると、y=[y,y,…,y]が得られる。ここで、yは、次式により表されるものである。
Figure 2007058264
従って、MIMO検出部211は、合成によって、次式で示される受信信号yを得る。
Figure 2007058264
なお、式(7)における等価チャネルHは、次式で表されるものであり、かつα=[α,α,…,α]であり、αは分散が(HwHwσである白色ガウス雑音を表す。
Figure 2007058264
次に、MIMO検出部211において、従来のMIMO検出方法を用いて合成後の信号を検出する。式(7)からわかるように、信号の合成後の形式とMIMOにおいて伝送される信号の形式は完全に同じである。したがって、ここではたとえば線形検出、干渉除去
検出、最尤検出など、従来のMIMO検出のどの方法で送信信号の検出を行ってもよい。唯一異なるのは、従来のMIMO検出で用いられるチャネル特性行列は、ここでの等価チャネル特性行列Hで置き換えられることである。
次に、受信装置は、ステップS403で、送信装置のために送信ビーム集合W={w,w,…,w}及び電力分配行列P=diag{√P,√P,…,√P}を再決定する必要があるかどうかを判断する。もしある場合は、ステップS401に移る。
前述したとおり、チャネル統計特性は長時間不変なので、ここにおけるチャネル二次統計特性の推定と、送信ビーム集合Wと電力分配行列Pの決定及びフィードバック操作は、長時間のプロセスとなる。つまり、長い時間間隔で一回行われる。その具体的な時間の長さは、上記の時間Tのようになる。ここでは、時間に対して計測を行い、前回送信ビーム集合を決定したタイミングからの時間間隔がTになったとき、ステップS401に移り、新たに送信ビーム集合Wと電力分配行列Pを決定する。
次に、図4を用いて、受信装置がパラメータPとWを決定する操作について説明する。
受信装置は、ステップS421で、送信相関行列Rを計算する。具体的には、以下の二種類の方法がある。
(1)R(iT)=E{HH}の計算により求める。ここで、R(iT)はタイミングiTで計算によって得た送信相関行列を表し、Tは相関行列を計算する時間間隔を表し、E{}は時間帯[(i−1)T,iT]内での平均を求めることを表している。一般的にT値は大きいため、このステップは長時間のプロセスとなる。
また、実際のシステムにおいては、T値の決定には二種類の方法がある。一つは、固定値を用いる方法で、システムの初期化時に決定する。二つ目は可変であるT値を用いる方法である。つまり、チャネルの時間変動状況の変化(たとえば、車速変化など)に応じてT値を変化させる方法である。例えば、チャネルの時間変動が速いほどT値を小さくし、チャネルの時間変動が遅いほどT値は大きくすると好適である。
(2)R(iT)=ρR((i−1)T)+(1−ρ)E{HH}の計算により求める。すなわち、タイミング(i−1)Tのチャネル相関値Rt((i−1)T)と、時間帯[(i−1)T,iT]内の平均値E{HH}とに基づき重み付けを行うことで、タイミングiTのチャネル相関値R(iT)を求める。なお、ρは忘却要素であり、その数値はシステムの初期に選定される。
受信装置は、ステップS422において、ステップS421で計算して得た送信相関行列Rに対し固有値分解(EVD)を行い、n個の固有ベクトル及びn個の固有値を得る。なお、このn個の固有ベクトルはn個の固有値に一つ一つ対応する。
受信装置は、ステップS423において、n個の固有値の中から最大のN個の固有値λを選択する。ここで、λは、i=1,2,…,Nで、かつλ≧λ≧…≧λを満たすものである。そして、N個のビームを含む送信ビーム集合W={w,w,…,w}を取得する。ここで、wは固有値λと対応する固有ベクトルである。
受信装置は、ステップS424において、電力分配行列P=diag{√P,√P,…,√P}を決定する。ここでは、三種類の電力分配方法がある。
(1)等電力分配方法。すなわち、P=Ptotal/N, i=1,2,…,Nに
基づいて決定する方法。ここで、Ptotalは送信総電力制限を表す。
(2)注水定理に基づく電力分配方法。この方法では、前記ステップS423の計算で得られたN個の固有値を利用し、これによって注水電力分配値P=(μ−Nσ /Ptotalλを得る。ここで、μは定数w表し(μ値の選択により、送信総電力制限Ptotalを満たす)、σ は雑音分散を表し、関数(x)は次式で表されるものである。
Figure 2007058264
(3)固有値に基づく電力分配方法。この方法によって得られる電力分配結果は、次式となる。
Figure 2007058264
この方法では、各ビーム上の電力分配とそれに対応する固有値の大きさは比例する。この方法と上記注水電力分配は似通った考え方である。すなわち、この方法は、固有値のより大きいビーム上に、より多い送信電力を分配するものである。ただし、この方法による電力分配の方が複雑度はより低くなる。
受信装置は、ステップS425において、算出した送信ビーム集合W={w,w,…,w}及び電力分配行列P=diag{√P,√P,…,√P}を、フィードバックチャネル221を介して送信装置にフィードバックする。そのフィードバックの時間間隔と、相関行列を決定する時間間隔は、どちらもTとする。このようにして、受信装置のパラメータ決定操作が完了する。
このように、受信装置が決定したパラメータを送信装置にフィードバックすると、送信装置は送信タイミングごとに受信装置からフィードバックされた送信ビーム集合W={w,w,…,w}及び電力分配行列P=diag{√P,√P,…,√P}に基づき、送信信号の前処理を行い、処理後の信号を送信する。
図5に、本実施の形態の送信ダイバーシチ方法と従来の送信ダイバーシチ方法の性能比較を示す。図5では、本実施の形態の送信ダイバーシチ方法と従来の送信ダイバーシチ方法とにおける、システムBER(ビット誤り率)性能の比較を表している。図5では、送信アンテナ数nが2と4の二つの環境での性能を比較している。二種類の環境において、対応する伝送レートはそれぞれ1と1/2である。受信アンテナ数nはどちらも1で、受信側ではZF(Zero Forcing)検出を採用し、変調方式はQPSKである。また、2個の送信アンテナと4個の送信アンテナの送信相関行列は、それぞれ次式により表されるものであり、ITU(International Telecommunication Union)でのアンテナ間隔がλ/2、伝送方向が20°、角度広がりが5°の状況で、ともに受信が非相関であると仮定する。
Figure 2007058264
Figure 2007058264
図5の結果からわかるように、従来の方法と比較し、本実施の形態の方法によればより良いBER性能が得られる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、直交変換によりM個の原始シンボルを多重してN個の送信シンボルを形成する直交変換部201と、N個のビーム形成パラメータを用いて、N個の送信シンボルを1シンボルずつビーム化して、ビーム化した送信シンボルを時間的に順次1シンボルずつ複数のアンテナから送信させるビーム形成部204と、を設けるようにした。これにより、ビーム形成部204によって、各送信符号チャネル間の相関性を排除しかつ符号間干渉を排除した送信ビームを形成でき、かつ直交変換部201によって、原始シンボルのダイバーシチ合成数を向上させることができる。この結果、送信ダイバーシチMIMO通信を行う場合に、空間相関が存在する環境下でも、送信ダイバーシチ性能の劣化を抑制できる送信装置及び送信ダイバーシチ方法を実現できる。
なお、上述した実施の形態では、受信側で電力分配行列Pとビーム形成集合Wの決定が必要で、かつまた送信側でシンボルの送信前に、それに対する電力分配操作を行う場合について説明したが、本発明はこれに限らず、当業者が理解するとおり、電力分配行列と電力分配操作は、送信する各シンボルの電力を最適化するのみでチャネル間の相関性を排除するものではないので、必須ではない。
また、本発明は、上述した実施の形態に限定されずに、種々変更して実施することができる。
本明細書は、2005年11月16日出願の中国特許出願第200510125388.9号に基づく。その内容はすべてここに含めておく。
本発明は、送信ダイバーシチMIMO通信を行う場合に、空間相関が存在する環境下でも、送信ダイバーシチ性能の劣化を抑制できる効果を有し、送信ダイバーシチMIMO通信を行う無線機器に広く適用できる。
従来の空間ダイバーシチを用いたMIMO通信システムの構成を示す図 本発明の実施の形態に係るMIMO通信システムの構成を示す図 送信側と受信側で実行される処理の説明に供するフローチャート 受信側で実行される送信パラメータを決定処理の説明に供するフローチャート 本発明の方法と従来の方法の性能比較を示す特性図

Claims (12)

  1. MIMO通信システムに用いられる送信装置であって、
    直交変換によりM個の原始シンボルを多重してN個の送信シンボルを形成する(但し、MとNは自然数である)直交変換手段と、
    N個のビーム形成パラメータを用いて、前記N個の送信シンボルを1シンボルずつビーム化して、ビーム化した前記送信シンボルを時間的に順次1シンボルずつ複数のアンテナから送信させるビーム形成手段と、
    を具備する送信装置。
  2. 前記N個のビーム形成パラメータに対応するN個の電力分配係数を用いて、前記N個の送信シンボルに電力を分配する電力分配手段を、さらに具備する
    請求項1に記載の送信装置。
  3. 送信装置と受信装置とを有し、前記送信装置と前記受信装置との間でMIMO通信を行うMIMO通信システムであって、
    前記送信装置は、
    直交変換によりM個の原始シンボルを多重してN個の送信シンボルを形成する(但し、MとNは自然数である)直交変換手段と、
    N個のビーム形成パラメータを用いて、前記N個の送信シンボルを1シンボルずつビーム化して、ビーム化した前記送信シンボルを時間的に順次1シンボルずつ複数のアンテナから送信させるビーム形成手段と、を具備し、
    前記受信装置は、
    チャネルの二次統計特性に基づき前記N個のビーム形成パラメータを決定するパラメータ決定手段を具備し、決定したN個のビーム形成パラメータを、フィードバックチャネルを介して前記送信装置にフィードバックする
    MIMO通信システム。
  4. 前記送信装置は、前記N個のビーム形成パラメータに対応するN個の電力分配係数を用いて、前記N個の送信シンボルに電力を分配する電力分配手段を、さらに具備し、
    前記受信装置は、パラメータ決定手段によってさらに前記N個の電力分配係数を決定し、決定したN個の電力分配係数を、フィードバックチャネルを介して前記送信装置にフィードバックする
    請求項3に記載のMIMO通信システム。
  5. 前記受信装置は、チャネル特性行列を推定するチャネル推定手段を、さらに具備し、
    前記パラメータ決定手段は、前記チャネル特性行列に基づき送信相関行列を求め、この送信相関行列に対し固定値分解を行うことで複数の固定ベクトルと当該複数の固定ベクトルに対応する複数の固定値を得、当該複数の固定ベクトルから、複数の固定値の中の最大のN個の固定値に対応するN個の固定ベクトルを選出し、このN個の固有ベクトルを前記N個のビーム形成パラメータとして決定する
    請求項3に記載のMIMO通信システム。
  6. 前記パラメータ決定手段は、前記N個の電力分配係数として、互いに同じ値の係数を決定する
    請求項4に記載のMIMO通信システム。
  7. 前記パラメータ決定手段は、注水法によって、前記N個の固有値{λ,λ,…,λ}を利用して、前記N個の電力分配係数P(i=1〜N)を、P=(μ−Nσ /Ptotalλと決定する、ただしPtotalは送信総電力制限値であり、μは送信総電力制限値Ptotalが所定値にするような定数であり、σ は雑音分散であり、関数(x)はxが0以上の場合にはxを採りかつxが0未満の場合には0を採る関数である
    請求項4に記載のMIMO通信システム。
  8. 前記パラメータ決定手段は、前記N個の電力分配係数とその固定値の大きさが比例するよう、前記N個の電力分配係数を決定する
    請求項5に記載のMIMO通信システム。
  9. 前記パラメータ決定手段は、所定の時間間隔ごとに前記N個のビーム形成パラメータを決定する
    請求項3に記載のMIMO通信システム。
  10. 前記パラメータ決定手段は、チャネルの時間変動が速い場合においては、チャネルの時間変動が遅い場合に比べて、前記N個のビーム形成パラメータを決定する時間間隔を短くする
    請求項9に記載のMIMO通信システム。
  11. MIMO通信システムにおける送信ダイバーシチ方法であって、
    直交変換によりM個の原始シンボルを多重してN個の送信シンボルを形成する(但し、MとNは自然数である)ステップと、
    N個のビーム形成パラメータを用いて、前記N個の送信シンボルを1シンボルずつビーム化して、ビーム化した前記送信シンボルを時間的に順次1シンボルずつ複数のアンテナから送信させるステップと、
    を含む送信ダイバーシチ方法。
  12. 前記送信シンボルを受信する受信装置が、チャネルの二次統計特性に基づき前記N個のビーム形成パラメータを決定するステップと、
    前記受信装置が、決定したN個のビーム形成パラメータを、フィードバックチャネルを介して送信側にフィードバックするステップと、
    を、さらに含む請求項11に記載の送信ダイバーシチ方法。
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