JPWO2004089802A1 - エレベータの秤装置 - Google Patents
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Abstract
エレベータの秤装置においては、主索の端部に作用する張力の合計を支持し、張力の合計の大きさに応じて回動される回動支持台が、主索受け部に回動可能に設けられる。回動支持台と主索受け部との間には、張力の合計に応じて伸縮する弾性部材が設けられる。検出器は、回動支持台の回動位置に応じた信号を出力する。
Description
この発明は、かごの積載荷重を計測するためのエレベータの秤装置に関するものである。
一般に、エレベータにおいては、複数本の主索によりかごが昇降路内に吊り下げられている。例えば、2:1ローピング方式のエレベータでは、主索の端部に発生する張力は、昇降路上部の主索受け部により受けられる。主索受け部は、例えば昇降路内の上部に固定された梁等の部材、又は機械室の床部である。
各主索の端部には、ロープシャックルが結合されており、各ロープシャックルと主索受け部との間には、主索端部に発生する張力に応じて伸縮されるシャックルばねが設けられている。
また、主索受け部には秤装置が設けられており、乗客や荷物等によるかご内の荷重変動が計測される。そして、かご内の積載荷重が定格荷重を超えたときには、かごの昇降が阻止される。また、駆動装置で発生する駆動力が積載荷重に応じて制御される。
例えば、特公平8−5605号公報に示された従来の秤装置では、2又は3個ずつのシャックルばね上に検出板が取り付けられる。そして、ロープシャックルの変位に伴う検出板の変位を検出することにより、かご内の積載荷重が検出される。
しかし、従来の秤装置では、かごの位置によって、主索とともにロープシャックルの傾きが変化するため、検出板の上下方向への変位量に誤差が生じ、かご内の積載重量の計測値にも誤差が生じることがあった。このため、エレベータ起動時の駆動出力が実際に必要な力よりも大きくなったり小さくなったりして、乗り心地が悪くなる恐れがあった。
各主索の端部には、ロープシャックルが結合されており、各ロープシャックルと主索受け部との間には、主索端部に発生する張力に応じて伸縮されるシャックルばねが設けられている。
また、主索受け部には秤装置が設けられており、乗客や荷物等によるかご内の荷重変動が計測される。そして、かご内の積載荷重が定格荷重を超えたときには、かごの昇降が阻止される。また、駆動装置で発生する駆動力が積載荷重に応じて制御される。
例えば、特公平8−5605号公報に示された従来の秤装置では、2又は3個ずつのシャックルばね上に検出板が取り付けられる。そして、ロープシャックルの変位に伴う検出板の変位を検出することにより、かご内の積載荷重が検出される。
しかし、従来の秤装置では、かごの位置によって、主索とともにロープシャックルの傾きが変化するため、検出板の上下方向への変位量に誤差が生じ、かご内の積載重量の計測値にも誤差が生じることがあった。このため、エレベータ起動時の駆動出力が実際に必要な力よりも大きくなったり小さくなったりして、乗り心地が悪くなる恐れがあった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、計測精度を向上させることができるエレベータの秤装置を得ることを目的とする。
この発明によるエレベータの秤装置は、複数の主索の端部に接続された複数の綱止めと主索の端部に作用する張力を受ける主索受け部との間に設けられ、張力からかごの重量を検出するものであって、主索受け部に回動可能に設けられ、張力の合計を支持し、張力の合計の大きさに応じて回動される回動支持台、回動支持台と主索受け部との間に設けられ、張力の合計に応じて伸縮する弾性部材、及び回動支持台の回動位置に応じた信号を出力する検出器を備えている。
この発明によるエレベータの秤装置は、複数の主索の端部に接続された複数の綱止めと主索の端部に作用する張力を受ける主索受け部との間に設けられ、張力からかごの重量を検出するものであって、主索受け部に回動可能に設けられ、張力の合計を支持し、張力の合計の大きさに応じて回動される回動支持台、回動支持台と主索受け部との間に設けられ、張力の合計に応じて伸縮する弾性部材、及び回動支持台の回動位置に応じた信号を出力する検出器を備えている。
図1はこの発明の実施の形態1によるエレベータを示す構成図、
図2は図1の秤装置を示す側面図、
図3は図2の秤装置を示す平面図、
図4はこの発明の実施の形態2によるエレベータの秤装置を示す側面図、
図5はこの発明の実施の形態3によるエレベータの秤装置を示す平面図である。
図2は図1の秤装置を示す側面図、
図3は図2の秤装置を示す平面図、
図4はこの発明の実施の形態2によるエレベータの秤装置を示す側面図、
図5はこの発明の実施の形態3によるエレベータの秤装置を示す平面図である。
以下、この発明の好適な実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるエレベータを示す構成図である。図において、昇降路1の上部には、機械室2が設けられている。機械室2内には、駆動シーブ3aを有する駆動装置(巻上機)3が設置されている。駆動シーブ3aには、複数本(図1では1本のみ示す)の主索4が巻き掛けられている。
かご5及び釣合おもり6は、主索4により昇降路1内に吊り下げられ、駆動装置3の駆動力により昇降路1内を昇降される。かご5は、かご枠7と、かご枠7内に支持されたかご室8とを有している。かご枠7の上部(上梁)には、主索4が巻き掛けられた一対のかご吊り車9a,9bが設けられている。釣合おもり6の上部には、主索4が巻き掛けられた釣合おもり吊り車10が設けられている。
主索4は、かご側端部4a及び釣合おもり側端部4bを有している。かご側端部4aは、かご側綱止め11を介して、主索受け部である機械室床部2aに接続されている。釣合おもり側端部4bは、釣合おもり側綱止め12を介して機械室床部2aに接続されている。即ち、かご側端部4a及び釣合おもり側端部4bに生じる張力は、機械室床部2aにより受けられる。
主索4は、かご側端部4aから、かご吊り車9a,9b、駆動シーブ3a及び釣合おもり吊り車10の順に巻き掛けられ、釣合おもり側端部4bに至っている。即ち、かご5及び釣合おもり6は、2:1ローピング方式により吊り下げられている。
かご側綱止め11と機械室床部2aとの間には、かご5の積載荷重を計測するための秤装置13が設けられている。
ここで、2:1ローピング方式において、主索4の本数をN、かご5の自重をWc、主索4のかご側部分(秤装置13と駆動シーブ3aとの間に位置する部分)の自重をWr、かご室8内の積載荷重をWとすると、1本の主索4のかご側部分に生じる張力Pは、
P=(Wc+Wr+W)/(2×N)
となる。
また、積載荷重Wがゼロ(無負荷)のときには、
P=(Wc+Wr)/(2×N)
となる。
但し、Wrは、かご5の位置によって変化する。
次に、図2は図1の秤装置13を示す側面図、図3は図2の秤装置13を示す平面図である。図において、各かご側綱止め11は、かご側端部4aに結合されたシャックルロッド14と、シャックルロッド14の上端部に装着された個別ばね受け(上部ばね受け)15と、個別ばね受け15に当接しかご側端部4aに発生する張力に応じて伸縮されるシャックルばね16とを有している。
機械室床部2a上には、ベース20が固定されている。ベース20上には、軸受部21が固定されている。軸受部21には、水平に延びる回動軸23が設けられている。回動軸23には、回動軸23を中心として回動可能な回動支持台24が取り付けられている。
回動支持台24は、全てのシャックルばね16の下端部を受ける共通ばね受け(下部ばね受け)25を有している。共通ばね受け25には、シャックルロッド14を通す複数の綱止め貫通孔25aが設けられている。また、回動支持台24は、かご側端部4aに生じる張力の合計を支持する。
共通ばね受け25とベース20との間には、弾性部材としての一対の秤用ばね26が設けられている。回動支持台24は、かご側端部4aに生じる張力の合計の大きさに応じて回動される。また、秤用ばね26は、かご側端部4aに生じる張力の合計の大きさに応じて伸縮される。
共通ばね受け25の先端部には、動作片27が固定されている。ベース20上には、回動支持台24の回動位置に応じた信号を出力する検出器28が配置されている。検出器28は、筒状のコイル部29と、コイル部29内に挿通された鉄心部30とを有している。コイル部29は、ベース20に対して固定されており、鉄心部30は、動作片27の上下動に伴ってコイル部29内を上下動される。検出器28は、信号線31を介してエレベータ制御盤(図示せず)に接続されている。
秤装置13は、ベース20、軸受部21、回動軸23、共通ばね受け25を含む回動支持台24、秤用ばね26、動作片27、検出器28、及び信号線31を有している。
このような秤装置13においては、かご側端部4aに生じる張力の合計の大きさに応じて回動支持台24が回動軸23を中心として回動され、回動支持台24の回動により動作片27が上下方向へ変位される。動作片27の変位は検出器28により検出され、回動支持台24の回動位置に応じた信号が検出器28から出力される。
検出器28から出力された信号は、信号線31を介してエレベータ制御盤に送られる。エレベータ制御盤では、検出器28からの信号によりかご側端部4aに生じる張力の合計の変化が求められる。
即ち、動作片27の上下方向への移動量は、検出器28で電気量(電圧)に変換され、信号として出力される。動作片27の上下動と比例して変化する電気量の変化は、主索4の張力の変化と比例するため、張力の変化を電気量から求めることができる。
ここで、検出器28からの信号により直接的に求められるのは、主索4のかご側端部4aに生じる張力の合計の変化であり、この変化には、かご室8内の積載荷重の変化のみでなく、かご5の位置変化に伴う主索4のかご側部分の重量変化も含まれている。このような張力の合計は、駆動装置3の駆動トルクに影響を与えるものであり、張力の変化に応じて起動時の駆動出力を制御することにより、乗り心地を向上させることができる。
また、かご側端部4aに生じる張力の変化から、かご室8内の積載荷重の変化を求めることができる。即ち、上述したように、張力Pには、積載荷重Wの他に、かご5の自重Wcと、主索4のかご側部分の重量Wrとが含まれているが、かご5の自重Wcは既知の値であり、主索4の重量Wrはかご5の位置から容易に求めることができる。
かご側端部4aに生じる張力の合計Ptは、
Pt=P×n=(Wc+Wr+W)/2
である。
張力Ptは、検出器28からの信号で求めることができるので、かご室8内の積載荷重Wは、
W=2Pt−Wc−Wr
となる。
Wrは、かご5の位置に応じて容易に求められる。
このような秤装置13では、回動支持台24は、主索4の傾きの変化の影響を受けずに、かご側端部4aに生じる張力に応じて回動されるので、かご室8内の積載荷重の計測精度を向上させることができる。また、主索4の本数に拘わらず、検出器28を1個のみ用いればよいので、秤装置13を低価格化することができる。
実施の形態2.
次に、図4はこの発明の実施の形態2によるエレベータの秤装置を示す側面図である。図において、共通ばね受け25の先端部には、被検出片32が固定されている。ベース20上には、回動支持台24の回動位置に応じた信号を出力する検出器33が配置されている。検出器33は、被検出片32に対向して配置されており、被検出片32との間の距離を検出する。
また、検出器33としては、例えば静電容量、磁束変化、又は検出光の反射等を利用する周知の距離センサを用いることができる。即ち、検出器33は、被検出片32までの距離を被検出片32に非接触で検出する。検出器33は、信号線31を介してエレベータ制御盤に接続されている。他の構成は、実施の形態1と同様である。
このように、非接触タイプの検出器33を用いても、かご室8内の積載荷重の計測精度を向上させることができるとともに、秤装置を低価格化することができる。また、非接触タイプの検出器33の機械的寿命は、摺動部分を持つタイプの検出器よりも長いため、秤装置全体の長寿命化を図ることができるとともに、保守の手間を軽減することができる。
実施の形態3.
次に、図5はこの発明の実施の形態3によるエレベータの秤装置を示す平面図である。実施の形態1では、図3に示したように、偶数本(8本)の主索4に対応したかご側綱止め11が4本ずつ2列に配置されている。これに対して、実施の形態3では、奇数本(7本)の主索4に対応したかご側綱止め11が2列に配置されているため、一方の列には4本、他方の列には3本の主索4が配置されている。
従って、他方の列の回動軸23側端部には、かご側綱止め11が配置されない空きの綱止め貫通孔25aが存在する。これにより、綱止め貫通孔25aに対するかご側綱止め11の配置密度は、回動軸23から遠い側の方が回動軸23に近い側よりも高くなっている。また、かご側綱止め11が配置されていない空きの綱止め貫通孔25aは、閉鎖部材としての円板状の蓋34により閉鎖されている。
ここで、回動軸23から遠い側に多く配置した場合と、かご側綱止め11を回動軸23に近い側に多く配置した場合とについて、秤用ばね26に作用する負荷量を算出する。
回動軸23から綱止め貫通孔25aまでの距離をL1、L2=L1+a、L3=L1+2×a、L4=L1+3×a、回動軸23から秤用ばね26までの距離をL5=L1+b、1本の主索4のかご側部分に生じる張力をPとする。
図5に示すように、回動軸23に近い距離L1の綱止め貫通孔34を空きとした場合、即ち回動軸23から遠い側に多くの主索4を配置した場合、秤用ばね26の負荷量R1は、
R1=(PL1+2PL2+2PL3+2PL4)/L5
=(7L1+12a)P/(L1+b)
となる。
一方、図示しないが、回動軸23から遠い距離L4の綱止め貫通孔34を空きとした場合、秤用ばね26の負荷量R2は、
R2=(2PL1+2PL2+2PL3+PL4)/L5
=(7L1+9a)P/(L1+b)
となる。
従って、R1の方がR2よりも大きくなり(R1>R2)、回動軸23に近い距離L1の綱止め貫通孔34を空きとした方が、秤用ばね26の伸縮が大きくなる。このため、回動軸23から遠い側のかご側綱止め11の配置密度を回動軸23に近い側のかご側綱止め11の配置密度よりも高くすることにより、回動支持台24の回動量が拡大され、検出精度を向上させることができる。
また、空きの綱止め貫通孔25aは、工場からの出荷前に円板状の蓋34により予め閉鎖しておけば、据付時にかご側綱止め11を誤配置することがなく、据付の作業性を向上させることができる。
なお、実施の形態3では閉鎖部材として蓋34を示したが、閉鎖部材は、粘着テープ等であってもよい。
また、この発明は、機械室を持たない機械室レスエレベータにも適用できる。この場合、主索受け部は、昇降路内の上部に固定された梁等の部材である。
さらに、上記の例では2:1ローピング方式のエレベータについて示したが、ローピング方式は特に限定されない。例えば、1:1ローピング方式のエレベータにも、この発明は適用できる。1:1ローピング方式のエレベータでは、主索のかご側端部がかご枠の上梁に接続される。即ち、主索受け部は上梁である。従って、秤装置は、実施の形態1〜3とは上下逆の状態で上梁に取り付けられることになる。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるエレベータを示す構成図である。図において、昇降路1の上部には、機械室2が設けられている。機械室2内には、駆動シーブ3aを有する駆動装置(巻上機)3が設置されている。駆動シーブ3aには、複数本(図1では1本のみ示す)の主索4が巻き掛けられている。
かご5及び釣合おもり6は、主索4により昇降路1内に吊り下げられ、駆動装置3の駆動力により昇降路1内を昇降される。かご5は、かご枠7と、かご枠7内に支持されたかご室8とを有している。かご枠7の上部(上梁)には、主索4が巻き掛けられた一対のかご吊り車9a,9bが設けられている。釣合おもり6の上部には、主索4が巻き掛けられた釣合おもり吊り車10が設けられている。
主索4は、かご側端部4a及び釣合おもり側端部4bを有している。かご側端部4aは、かご側綱止め11を介して、主索受け部である機械室床部2aに接続されている。釣合おもり側端部4bは、釣合おもり側綱止め12を介して機械室床部2aに接続されている。即ち、かご側端部4a及び釣合おもり側端部4bに生じる張力は、機械室床部2aにより受けられる。
主索4は、かご側端部4aから、かご吊り車9a,9b、駆動シーブ3a及び釣合おもり吊り車10の順に巻き掛けられ、釣合おもり側端部4bに至っている。即ち、かご5及び釣合おもり6は、2:1ローピング方式により吊り下げられている。
かご側綱止め11と機械室床部2aとの間には、かご5の積載荷重を計測するための秤装置13が設けられている。
ここで、2:1ローピング方式において、主索4の本数をN、かご5の自重をWc、主索4のかご側部分(秤装置13と駆動シーブ3aとの間に位置する部分)の自重をWr、かご室8内の積載荷重をWとすると、1本の主索4のかご側部分に生じる張力Pは、
P=(Wc+Wr+W)/(2×N)
となる。
また、積載荷重Wがゼロ(無負荷)のときには、
P=(Wc+Wr)/(2×N)
となる。
但し、Wrは、かご5の位置によって変化する。
次に、図2は図1の秤装置13を示す側面図、図3は図2の秤装置13を示す平面図である。図において、各かご側綱止め11は、かご側端部4aに結合されたシャックルロッド14と、シャックルロッド14の上端部に装着された個別ばね受け(上部ばね受け)15と、個別ばね受け15に当接しかご側端部4aに発生する張力に応じて伸縮されるシャックルばね16とを有している。
機械室床部2a上には、ベース20が固定されている。ベース20上には、軸受部21が固定されている。軸受部21には、水平に延びる回動軸23が設けられている。回動軸23には、回動軸23を中心として回動可能な回動支持台24が取り付けられている。
回動支持台24は、全てのシャックルばね16の下端部を受ける共通ばね受け(下部ばね受け)25を有している。共通ばね受け25には、シャックルロッド14を通す複数の綱止め貫通孔25aが設けられている。また、回動支持台24は、かご側端部4aに生じる張力の合計を支持する。
共通ばね受け25とベース20との間には、弾性部材としての一対の秤用ばね26が設けられている。回動支持台24は、かご側端部4aに生じる張力の合計の大きさに応じて回動される。また、秤用ばね26は、かご側端部4aに生じる張力の合計の大きさに応じて伸縮される。
共通ばね受け25の先端部には、動作片27が固定されている。ベース20上には、回動支持台24の回動位置に応じた信号を出力する検出器28が配置されている。検出器28は、筒状のコイル部29と、コイル部29内に挿通された鉄心部30とを有している。コイル部29は、ベース20に対して固定されており、鉄心部30は、動作片27の上下動に伴ってコイル部29内を上下動される。検出器28は、信号線31を介してエレベータ制御盤(図示せず)に接続されている。
秤装置13は、ベース20、軸受部21、回動軸23、共通ばね受け25を含む回動支持台24、秤用ばね26、動作片27、検出器28、及び信号線31を有している。
このような秤装置13においては、かご側端部4aに生じる張力の合計の大きさに応じて回動支持台24が回動軸23を中心として回動され、回動支持台24の回動により動作片27が上下方向へ変位される。動作片27の変位は検出器28により検出され、回動支持台24の回動位置に応じた信号が検出器28から出力される。
検出器28から出力された信号は、信号線31を介してエレベータ制御盤に送られる。エレベータ制御盤では、検出器28からの信号によりかご側端部4aに生じる張力の合計の変化が求められる。
即ち、動作片27の上下方向への移動量は、検出器28で電気量(電圧)に変換され、信号として出力される。動作片27の上下動と比例して変化する電気量の変化は、主索4の張力の変化と比例するため、張力の変化を電気量から求めることができる。
ここで、検出器28からの信号により直接的に求められるのは、主索4のかご側端部4aに生じる張力の合計の変化であり、この変化には、かご室8内の積載荷重の変化のみでなく、かご5の位置変化に伴う主索4のかご側部分の重量変化も含まれている。このような張力の合計は、駆動装置3の駆動トルクに影響を与えるものであり、張力の変化に応じて起動時の駆動出力を制御することにより、乗り心地を向上させることができる。
また、かご側端部4aに生じる張力の変化から、かご室8内の積載荷重の変化を求めることができる。即ち、上述したように、張力Pには、積載荷重Wの他に、かご5の自重Wcと、主索4のかご側部分の重量Wrとが含まれているが、かご5の自重Wcは既知の値であり、主索4の重量Wrはかご5の位置から容易に求めることができる。
かご側端部4aに生じる張力の合計Ptは、
Pt=P×n=(Wc+Wr+W)/2
である。
張力Ptは、検出器28からの信号で求めることができるので、かご室8内の積載荷重Wは、
W=2Pt−Wc−Wr
となる。
Wrは、かご5の位置に応じて容易に求められる。
このような秤装置13では、回動支持台24は、主索4の傾きの変化の影響を受けずに、かご側端部4aに生じる張力に応じて回動されるので、かご室8内の積載荷重の計測精度を向上させることができる。また、主索4の本数に拘わらず、検出器28を1個のみ用いればよいので、秤装置13を低価格化することができる。
実施の形態2.
次に、図4はこの発明の実施の形態2によるエレベータの秤装置を示す側面図である。図において、共通ばね受け25の先端部には、被検出片32が固定されている。ベース20上には、回動支持台24の回動位置に応じた信号を出力する検出器33が配置されている。検出器33は、被検出片32に対向して配置されており、被検出片32との間の距離を検出する。
また、検出器33としては、例えば静電容量、磁束変化、又は検出光の反射等を利用する周知の距離センサを用いることができる。即ち、検出器33は、被検出片32までの距離を被検出片32に非接触で検出する。検出器33は、信号線31を介してエレベータ制御盤に接続されている。他の構成は、実施の形態1と同様である。
このように、非接触タイプの検出器33を用いても、かご室8内の積載荷重の計測精度を向上させることができるとともに、秤装置を低価格化することができる。また、非接触タイプの検出器33の機械的寿命は、摺動部分を持つタイプの検出器よりも長いため、秤装置全体の長寿命化を図ることができるとともに、保守の手間を軽減することができる。
実施の形態3.
次に、図5はこの発明の実施の形態3によるエレベータの秤装置を示す平面図である。実施の形態1では、図3に示したように、偶数本(8本)の主索4に対応したかご側綱止め11が4本ずつ2列に配置されている。これに対して、実施の形態3では、奇数本(7本)の主索4に対応したかご側綱止め11が2列に配置されているため、一方の列には4本、他方の列には3本の主索4が配置されている。
従って、他方の列の回動軸23側端部には、かご側綱止め11が配置されない空きの綱止め貫通孔25aが存在する。これにより、綱止め貫通孔25aに対するかご側綱止め11の配置密度は、回動軸23から遠い側の方が回動軸23に近い側よりも高くなっている。また、かご側綱止め11が配置されていない空きの綱止め貫通孔25aは、閉鎖部材としての円板状の蓋34により閉鎖されている。
ここで、回動軸23から遠い側に多く配置した場合と、かご側綱止め11を回動軸23に近い側に多く配置した場合とについて、秤用ばね26に作用する負荷量を算出する。
回動軸23から綱止め貫通孔25aまでの距離をL1、L2=L1+a、L3=L1+2×a、L4=L1+3×a、回動軸23から秤用ばね26までの距離をL5=L1+b、1本の主索4のかご側部分に生じる張力をPとする。
図5に示すように、回動軸23に近い距離L1の綱止め貫通孔34を空きとした場合、即ち回動軸23から遠い側に多くの主索4を配置した場合、秤用ばね26の負荷量R1は、
R1=(PL1+2PL2+2PL3+2PL4)/L5
=(7L1+12a)P/(L1+b)
となる。
一方、図示しないが、回動軸23から遠い距離L4の綱止め貫通孔34を空きとした場合、秤用ばね26の負荷量R2は、
R2=(2PL1+2PL2+2PL3+PL4)/L5
=(7L1+9a)P/(L1+b)
となる。
従って、R1の方がR2よりも大きくなり(R1>R2)、回動軸23に近い距離L1の綱止め貫通孔34を空きとした方が、秤用ばね26の伸縮が大きくなる。このため、回動軸23から遠い側のかご側綱止め11の配置密度を回動軸23に近い側のかご側綱止め11の配置密度よりも高くすることにより、回動支持台24の回動量が拡大され、検出精度を向上させることができる。
また、空きの綱止め貫通孔25aは、工場からの出荷前に円板状の蓋34により予め閉鎖しておけば、据付時にかご側綱止め11を誤配置することがなく、据付の作業性を向上させることができる。
なお、実施の形態3では閉鎖部材として蓋34を示したが、閉鎖部材は、粘着テープ等であってもよい。
また、この発明は、機械室を持たない機械室レスエレベータにも適用できる。この場合、主索受け部は、昇降路内の上部に固定された梁等の部材である。
さらに、上記の例では2:1ローピング方式のエレベータについて示したが、ローピング方式は特に限定されない。例えば、1:1ローピング方式のエレベータにも、この発明は適用できる。1:1ローピング方式のエレベータでは、主索のかご側端部がかご枠の上梁に接続される。即ち、主索受け部は上梁である。従って、秤装置は、実施の形態1〜3とは上下逆の状態で上梁に取り付けられることになる。
Claims (4)
- 複数の主索の端部に接続された複数の綱止めと上記主索の端部に作用する張力を受ける主索受け部との間に設けられ、上記張力からかごの積載荷重を検出するエレベータの秤装置であって、
上記主索受け部に回動可能に設けられ、上記張力の合計を支持し、上記張力の合計の大きさに応じて回動される回動支持台、
上記回動支持台と上記主索受け部との間に設けられ、上記張力の合計に応じて伸縮する弾性部材、及び
上記回動支持台の回動位置に応じた信号を出力する検出器
を備えているエレベータの秤装置。 - 上記回動支持台には、被検出片が固定されており、上記検出器は、上記被検出片までの距離を上記被検出片に非接触で検出する非接触タイプである請求項1記載のエレベータの秤装置。
- 上記回動支持台には、上記綱止めが貫通される複数の綱止め貫通孔が設けられており、上記綱止めの数は、上記綱止め貫通孔の数よりも少なくなっており、上記綱止め貫通孔に対する上記綱止めの配置密度は、上記回動支持台の回動軸から遠い側の方が上記回動軸に近い側よりも高くなっている請求項1記載のエレベータの秤装置。
- 空きの上記綱止め貫通孔を閉鎖する閉鎖部材をさらに備えている請求項3記載のエレベータの秤装置。
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