JPS644305B2 - - Google Patents
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- JPS644305B2 JPS644305B2 JP54152309A JP15230979A JPS644305B2 JP S644305 B2 JPS644305 B2 JP S644305B2 JP 54152309 A JP54152309 A JP 54152309A JP 15230979 A JP15230979 A JP 15230979A JP S644305 B2 JPS644305 B2 JP S644305B2
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- electrode core
- coil
- lamp
- arc tube
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-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J61/00—Gas-discharge or vapour-discharge lamps
- H01J61/02—Details
- H01J61/04—Electrodes; Screens; Shields
- H01J61/06—Main electrodes
- H01J61/073—Main electrodes for high-pressure discharge lamps
- H01J61/0732—Main electrodes for high-pressure discharge lamps characterised by the construction of the electrode
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- Discharge Lamp (AREA)
- Discharge Lamps And Accessories Thereof (AREA)
Description
本発明は透光性の発光管内に水銀あるいはカド
ミウムなどの蒸発して緩衝ガスとなる金属、およ
びナトリウムを封入した高圧ナトリウムランプに
関するものである。 高圧ナトリウムランプの電極は、通常、電極芯
棒と、この電極芯棒の周囲に先端突出部を残して
付設される電極コイルとによつて構成されてい
る。この場合、上記電極コイルの一端部、ときに
は電極コイル内部に充填された電子放射物質か、
あるいは電子放射物質を含む内側コイル(以下こ
れらを合せて電子放射体という)の一端部が放電
空間に露出しているために、放電アークの電極と
の接点(以下、アークスポツトという)がランプ
動作中に上記突出部の先端面からその側面へ、と
きには上記電極コイルの一端部、特に、上記電子
放射体の一端部が放電空間に露出している個所へ
移動したり、また元に戻つたというように、電極
の先端部において変動することになる。このた
め、電極コイルの構成物質の飛散や、電子放射物
質の蒸発が激しくなつて、発光管の黒化が進行す
ることはもちろんのこと、所定の安定器を介して
一定の電源電圧が供給されたとしても、アークス
ポツトの変動に伴つて電極温度の変動がひきおこ
されることになる。電極温度の変動は発光管の最
冷点部を変動させることになるので、飽和蒸気圧
形ランプである高圧ナトリウムランプにおいて
は、管内蒸気圧の変動を誘起して、寿命中のラン
プ電圧の変動をひきおこすことになる。その結
果、ランプの電気特性および発光特性の変動がひ
きおこされることとなり、ランプの寿命特性を著
しく悪くするのみならず、ランプの寿命自体をも
短くする。なお、寿命中のランプ電圧の変動は上
記の作用によるほか、放電のアーク長の変動によ
るものもあるが、このアーク長の変動によるラン
プ電圧の変動は電極温度の変動によるそれに比べ
てきわめて小さい。 このようなアークスポツトの変動に伴う上記各
種のランプ特性変動は発光管の平均電位傾度を非
常に高くした、すなわち20V/cm以上にした高演
色性高圧ナトリウムランプにおいて、特に顕著と
なるものである。 本発明の目的は、ランプ動作時のアークスポツ
トの変動を抑えてランプの電気特性、および発光
特性の安定化を図り、寿命特性を改善した高圧ナ
トリウムランプを得ることにある。 すなわち、本発明の高圧ナトリウムランプは両
端部に電極を備える透光性の発光管内に緩衝ガス
用金属とともにナトリウムを封入し、前記発光管
の平均電位傾度が20V/cm以上の飽和蒸気圧形高
圧ナトリウムランプにおいて、前記電極が電極芯
棒と、前記電極芯棒を取り巻くように設けられた
外側コイルと、前記外側コイルの内側に設けられ
前記電極芯棒に巻回された内側コイルと、前記内
側コイルに塗布された電子放射物質と、前記電子
放射物質が前記発光管の放電空間に露呈しないよ
うに前記内側コイルに隣接して前記電極芯棒に巻
回された多重コイルで構成される遮蔽体とからな
り、かつ前記電極芯棒の先端部が前記外側コイル
および前記遮蔽体から突出した構造であり、さら
に前記外側コイルおよび前記遮蔽体のうち前記電
極芯棒の先端方向へより延びている方の先端、ま
たは互いに先端部が一致しているときには前記外
側コイルおよび前記遮蔽体の先端から突出してい
る前記電極芯棒の突出部の突出長h(mm)と前記
電極芯棒の直径d(mm)との関係が 0.8h/d5.4 であるものである。 本発明によれば、ランプ動作中、アークスポツ
トが常に電極芯棒の先端面に形成されて、電極温
度、ひいては発光管の最冷点温度がほぼ一定に保
たれてランプの電気特性および発光特性がほとん
ど変動することなく、優れた寿命特性を有する高
演色性の高圧ナトリウムランプが得られるもので
ある。 以下、本発明にかかる高圧ナトリウムランプの
実施例について、図面を参照して説明する。 第1図はこの実施例の高圧ナトリウムランプの
一部切欠正面図である。第1図に示す高圧ナトリ
ウムランプは、ガラスからなる外管1を有し、真
空に排気されたこの中に発光管2が組込まれてい
る。発光管2は内径8mm,外径9.6mmの透光性の
アルミナ管からなり、両端部には外径3mmのニオ
ブ細管3,4が気密に封じられている。ニオブ細
管3,4の放電空間側の端部には、それぞれ電極
5,6が最短距離31mmを置き、電極芯棒を介して
気密に、しかも完全な電気導通が得られるように
封止されている。 電極5,6は第2図に示すような構造をしてい
る。トリエーテイドタングステンからなる直径d
が0.9mmの電極芯棒7の周囲には、電極芯棒7の
突出部の突出長hとして2.5mmを残して、タング
ステンからなる線径0.5mmの3重コイル2巻で形
成された遮蔽体であるシールドコイル8が巻回さ
れているとともに、これとは別体のタングステン
からなる線径0.5mmの3重コイル6巻で形成され、
かつ電子放射物質(BaCO3,CaCO3,ThO2)の
塗布焼成されている内側コイル9がシールドコイ
ル8に隣接して巻回されている。なお、シールド
コイル8として単巻コイルを用いると、コイル重
量、ひいてはコイル熱容量が大きくなり、ランプ
始動後、グロー放電を経過してアーク放電に至る
までに要する時間が長くなる。この間の電極物質
の飛散は激しいものであるから、発光管1の内壁
の黒化が顕著となり、ランプ光束の急速な低下を
来たして、実質的にランプの寿命を短くすること
になる。ここでは、このことを考慮に入れて、単
巻コイルに比して重量の小さい、すなわち、熱容
量の小さい、2重,3重,4重コイルなどの多重
コイルのなかから、内側コイルと同じ構造の3重
コイルをシールドコイルとして採用したものであ
る。シールドコイル8および内側コイル9の外周
には、やはり電極芯棒7の突出長hとして2.5mm
を残して、タングステンからなる線径、0.4mmの
外側コイル10が巻回されている。 かかる構造の電極5,6を備えた発光管2の内
部にはナトリウム8mgおよび水銀20mgからなる
ナトリウムアマルガム11、および始動補助用気
体としてネオンとアルゴンとの混合ガスが約
20Torr封入されている。ランプ動作時にはナト
リウムアマルガム11の一部が蒸発して放電気体
を形成し、ナトリウム蒸気がランプの発光に直接
寄与するとともに水銀蒸気は緩衝用気体としての
働きをなす。発光管2のニオブ細管3,4が封じ
られている両端部外周には、電極5,6の一部を
包囲してそれぞれタンタルからなる金属箔12,
13が巻回されていて、ランプ動作時には発光管
2の内部、特に電極5,6から放射される熱や光
を発光管2のアマルガムが残留する最冷点部に閉
じ込めて、この最冷点部の温度を高める働きをな
す。このようにして、発光管2の管内蒸気圧が非
常に高くなり、発光管2の内径8mmが通常の高圧
ナトリウムランプ(150W)に比して大きいこと
とあいまつて、ナトリウムD線の自己反転、およ
び可視域すべてのスペクトル線幅が大きくなる。
このために、発光管2は通常の高圧ナトリウムラ
ンプより優れたランプ光色、演色特性を実現する
ものである。なお、金属箔12,13を発光管2
の長手方向に長くすれば、最冷点温度が高められ
て発光管2の管内蒸気圧が上昇することになるの
で、ランプの電気特性およびランプ光色は、前記
金属箔の発光管2の長手方向の長さを変えること
により、自由に選択制御できるものである。 この実施例においては、前記金属箔は厚さ
40μm,長さ18.0mmで発光管2の両端部に巻回さ
れ、ランプの寿命中、ランプ電力150Wのものと
発光管2の動作中の平均電位傾度を25〜35V/cm
すなわちランプ電圧90〜110Vに保ち、色温度が
2500K近傍、平均演色評価指数Raが80以上とな
ることを目標とした。 発光管2は外管1内で支柱線14,15、発光
管支持板16,17および絶縁棒18によつて保
持されている。支柱線14は発光管支持板16に
溶接され、この発光管支持板に絶縁棒18の一端
部が保持され、絶縁棒18の他端部がニオブ細管
3内にゆるく嵌合されている。支持線14とニオ
ブ細管3との電気的接続はリード線19によつて
行なわれている。支持線15は発光管支持線17
に接続され、この発光管支持板にニオブ細管4が
溶接されている。 支持線14,15はガラスからなるステム20
を通して口金21のシエル部22および接点部2
3にそれぞれ接続されている。 かかる構造の電極5,6を備えた発光管2にお
いては、電子放射物質の塗布焼成されている内側
コイル9が、電極芯棒7、シールドコイル8、お
よび外側コイル10によつて完全に包囲されて放
電空間から隔離されているとともに、電極芯棒7
の突出部の先端面に上記電子放射物質の一部が十
分に供給されるので、ランプ動作中、アークスポ
ツトは常に電極芯棒7の先端面に形成されること
となる。したがつて、ランプ動作中、電極温度、
ひいては発光管2の最冷点部の温度がほとんど変
わることがなく、その寿命を通じて上記のランプ
特性が実現され維持されることとなる。 このような構造のランプを単一チヨーク形安定
器に直列に接続し、一定の電源電圧を供給してラ
ンプを点灯試験したところ、ランプ電圧は第3図
の曲線31で示すように変化した。この間、アー
クスポツトは前記電極芯棒の先端面に形成されて
変動することがなく、ランプ電圧の変動は7V以
内に抑えられるとともに、ランプ光色もほとんど
変わらず、しかも発光管の黒化が抑制されたため
に、ランプの光束も、ほぼ初期の水準を維持する
というきわめて良好な結果が得られた。 これに反して、電極5,6において、シールド
コイル8を設けず、その空間を補填するようにし
て、前記内側コイル9が電極芯棒7に巻回されて
いるような、いわゆる従来から用いられているよ
うな構成を採用した場合、当然内側コイル9の一
端面が放電空間に露出することになる。したがつ
て、アークスポツトは電極芯棒7の先端面からそ
の側面へ、あるいは内側コイル9の上記露出部へ
転移したり、あるいは元の箇所に戻つたりという
ように、ランプ寿命中、電極5,6の先端近傍に
おいて頻繁に変動し、ランプ電圧は、第3図の曲
線32で示したように激しく変動しながら、平均
として急激に上昇することとなつた。これに伴
い、ランプ光色が大幅に変動するとともに、発光
管の黒色も急速に進行し、ランプ光束も大幅に低
下することとなつた。 上記構成において、シールドコイル8を設けた
場合でもh/dが0.8未満または5.4を越えると、
第1表に示すようにランプ電圧の大幅な変動を来
たし、ランプ光色の変動が顕著になつた。実験に
よれば、定格ランプ電圧に対する最大ランプ電圧
変動幅ΔVが20V以内ならば、光色の変動に対し
て実用上許容でき、またΔVが15V以内のときは
光色の変動がきわめて抑動されることが認められ
た。第1表には上記構成においてシールドコイル
を設けないランプの例も示している。 なお、h/dが0.8ないし5.4の範囲を外れた場
合に上記のようなランプ電圧の大幅な変動を来た
すのは次のような理由による。すなわち、突出長
hが短い場合、電極芯棒7の先端面と内側コイル
9の距離が近くなつて、アークスポツトがシール
ドコイル8の放電空間に露出している部分へ移動
したり、また元に戻つたりというように変動する
ためであり、一方、突出長が長くなると、電極芯
棒7の先端面への内側コイル9からの電子放射物
質の供給が不十分となり、やはりアークスポツト
が電極5,6の先端近傍で変動することによるも
のである。
ミウムなどの蒸発して緩衝ガスとなる金属、およ
びナトリウムを封入した高圧ナトリウムランプに
関するものである。 高圧ナトリウムランプの電極は、通常、電極芯
棒と、この電極芯棒の周囲に先端突出部を残して
付設される電極コイルとによつて構成されてい
る。この場合、上記電極コイルの一端部、ときに
は電極コイル内部に充填された電子放射物質か、
あるいは電子放射物質を含む内側コイル(以下こ
れらを合せて電子放射体という)の一端部が放電
空間に露出しているために、放電アークの電極と
の接点(以下、アークスポツトという)がランプ
動作中に上記突出部の先端面からその側面へ、と
きには上記電極コイルの一端部、特に、上記電子
放射体の一端部が放電空間に露出している個所へ
移動したり、また元に戻つたというように、電極
の先端部において変動することになる。このた
め、電極コイルの構成物質の飛散や、電子放射物
質の蒸発が激しくなつて、発光管の黒化が進行す
ることはもちろんのこと、所定の安定器を介して
一定の電源電圧が供給されたとしても、アークス
ポツトの変動に伴つて電極温度の変動がひきおこ
されることになる。電極温度の変動は発光管の最
冷点部を変動させることになるので、飽和蒸気圧
形ランプである高圧ナトリウムランプにおいて
は、管内蒸気圧の変動を誘起して、寿命中のラン
プ電圧の変動をひきおこすことになる。その結
果、ランプの電気特性および発光特性の変動がひ
きおこされることとなり、ランプの寿命特性を著
しく悪くするのみならず、ランプの寿命自体をも
短くする。なお、寿命中のランプ電圧の変動は上
記の作用によるほか、放電のアーク長の変動によ
るものもあるが、このアーク長の変動によるラン
プ電圧の変動は電極温度の変動によるそれに比べ
てきわめて小さい。 このようなアークスポツトの変動に伴う上記各
種のランプ特性変動は発光管の平均電位傾度を非
常に高くした、すなわち20V/cm以上にした高演
色性高圧ナトリウムランプにおいて、特に顕著と
なるものである。 本発明の目的は、ランプ動作時のアークスポツ
トの変動を抑えてランプの電気特性、および発光
特性の安定化を図り、寿命特性を改善した高圧ナ
トリウムランプを得ることにある。 すなわち、本発明の高圧ナトリウムランプは両
端部に電極を備える透光性の発光管内に緩衝ガス
用金属とともにナトリウムを封入し、前記発光管
の平均電位傾度が20V/cm以上の飽和蒸気圧形高
圧ナトリウムランプにおいて、前記電極が電極芯
棒と、前記電極芯棒を取り巻くように設けられた
外側コイルと、前記外側コイルの内側に設けられ
前記電極芯棒に巻回された内側コイルと、前記内
側コイルに塗布された電子放射物質と、前記電子
放射物質が前記発光管の放電空間に露呈しないよ
うに前記内側コイルに隣接して前記電極芯棒に巻
回された多重コイルで構成される遮蔽体とからな
り、かつ前記電極芯棒の先端部が前記外側コイル
および前記遮蔽体から突出した構造であり、さら
に前記外側コイルおよび前記遮蔽体のうち前記電
極芯棒の先端方向へより延びている方の先端、ま
たは互いに先端部が一致しているときには前記外
側コイルおよび前記遮蔽体の先端から突出してい
る前記電極芯棒の突出部の突出長h(mm)と前記
電極芯棒の直径d(mm)との関係が 0.8h/d5.4 であるものである。 本発明によれば、ランプ動作中、アークスポツ
トが常に電極芯棒の先端面に形成されて、電極温
度、ひいては発光管の最冷点温度がほぼ一定に保
たれてランプの電気特性および発光特性がほとん
ど変動することなく、優れた寿命特性を有する高
演色性の高圧ナトリウムランプが得られるもので
ある。 以下、本発明にかかる高圧ナトリウムランプの
実施例について、図面を参照して説明する。 第1図はこの実施例の高圧ナトリウムランプの
一部切欠正面図である。第1図に示す高圧ナトリ
ウムランプは、ガラスからなる外管1を有し、真
空に排気されたこの中に発光管2が組込まれてい
る。発光管2は内径8mm,外径9.6mmの透光性の
アルミナ管からなり、両端部には外径3mmのニオ
ブ細管3,4が気密に封じられている。ニオブ細
管3,4の放電空間側の端部には、それぞれ電極
5,6が最短距離31mmを置き、電極芯棒を介して
気密に、しかも完全な電気導通が得られるように
封止されている。 電極5,6は第2図に示すような構造をしてい
る。トリエーテイドタングステンからなる直径d
が0.9mmの電極芯棒7の周囲には、電極芯棒7の
突出部の突出長hとして2.5mmを残して、タング
ステンからなる線径0.5mmの3重コイル2巻で形
成された遮蔽体であるシールドコイル8が巻回さ
れているとともに、これとは別体のタングステン
からなる線径0.5mmの3重コイル6巻で形成され、
かつ電子放射物質(BaCO3,CaCO3,ThO2)の
塗布焼成されている内側コイル9がシールドコイ
ル8に隣接して巻回されている。なお、シールド
コイル8として単巻コイルを用いると、コイル重
量、ひいてはコイル熱容量が大きくなり、ランプ
始動後、グロー放電を経過してアーク放電に至る
までに要する時間が長くなる。この間の電極物質
の飛散は激しいものであるから、発光管1の内壁
の黒化が顕著となり、ランプ光束の急速な低下を
来たして、実質的にランプの寿命を短くすること
になる。ここでは、このことを考慮に入れて、単
巻コイルに比して重量の小さい、すなわち、熱容
量の小さい、2重,3重,4重コイルなどの多重
コイルのなかから、内側コイルと同じ構造の3重
コイルをシールドコイルとして採用したものであ
る。シールドコイル8および内側コイル9の外周
には、やはり電極芯棒7の突出長hとして2.5mm
を残して、タングステンからなる線径、0.4mmの
外側コイル10が巻回されている。 かかる構造の電極5,6を備えた発光管2の内
部にはナトリウム8mgおよび水銀20mgからなる
ナトリウムアマルガム11、および始動補助用気
体としてネオンとアルゴンとの混合ガスが約
20Torr封入されている。ランプ動作時にはナト
リウムアマルガム11の一部が蒸発して放電気体
を形成し、ナトリウム蒸気がランプの発光に直接
寄与するとともに水銀蒸気は緩衝用気体としての
働きをなす。発光管2のニオブ細管3,4が封じ
られている両端部外周には、電極5,6の一部を
包囲してそれぞれタンタルからなる金属箔12,
13が巻回されていて、ランプ動作時には発光管
2の内部、特に電極5,6から放射される熱や光
を発光管2のアマルガムが残留する最冷点部に閉
じ込めて、この最冷点部の温度を高める働きをな
す。このようにして、発光管2の管内蒸気圧が非
常に高くなり、発光管2の内径8mmが通常の高圧
ナトリウムランプ(150W)に比して大きいこと
とあいまつて、ナトリウムD線の自己反転、およ
び可視域すべてのスペクトル線幅が大きくなる。
このために、発光管2は通常の高圧ナトリウムラ
ンプより優れたランプ光色、演色特性を実現する
ものである。なお、金属箔12,13を発光管2
の長手方向に長くすれば、最冷点温度が高められ
て発光管2の管内蒸気圧が上昇することになるの
で、ランプの電気特性およびランプ光色は、前記
金属箔の発光管2の長手方向の長さを変えること
により、自由に選択制御できるものである。 この実施例においては、前記金属箔は厚さ
40μm,長さ18.0mmで発光管2の両端部に巻回さ
れ、ランプの寿命中、ランプ電力150Wのものと
発光管2の動作中の平均電位傾度を25〜35V/cm
すなわちランプ電圧90〜110Vに保ち、色温度が
2500K近傍、平均演色評価指数Raが80以上とな
ることを目標とした。 発光管2は外管1内で支柱線14,15、発光
管支持板16,17および絶縁棒18によつて保
持されている。支柱線14は発光管支持板16に
溶接され、この発光管支持板に絶縁棒18の一端
部が保持され、絶縁棒18の他端部がニオブ細管
3内にゆるく嵌合されている。支持線14とニオ
ブ細管3との電気的接続はリード線19によつて
行なわれている。支持線15は発光管支持線17
に接続され、この発光管支持板にニオブ細管4が
溶接されている。 支持線14,15はガラスからなるステム20
を通して口金21のシエル部22および接点部2
3にそれぞれ接続されている。 かかる構造の電極5,6を備えた発光管2にお
いては、電子放射物質の塗布焼成されている内側
コイル9が、電極芯棒7、シールドコイル8、お
よび外側コイル10によつて完全に包囲されて放
電空間から隔離されているとともに、電極芯棒7
の突出部の先端面に上記電子放射物質の一部が十
分に供給されるので、ランプ動作中、アークスポ
ツトは常に電極芯棒7の先端面に形成されること
となる。したがつて、ランプ動作中、電極温度、
ひいては発光管2の最冷点部の温度がほとんど変
わることがなく、その寿命を通じて上記のランプ
特性が実現され維持されることとなる。 このような構造のランプを単一チヨーク形安定
器に直列に接続し、一定の電源電圧を供給してラ
ンプを点灯試験したところ、ランプ電圧は第3図
の曲線31で示すように変化した。この間、アー
クスポツトは前記電極芯棒の先端面に形成されて
変動することがなく、ランプ電圧の変動は7V以
内に抑えられるとともに、ランプ光色もほとんど
変わらず、しかも発光管の黒化が抑制されたため
に、ランプの光束も、ほぼ初期の水準を維持する
というきわめて良好な結果が得られた。 これに反して、電極5,6において、シールド
コイル8を設けず、その空間を補填するようにし
て、前記内側コイル9が電極芯棒7に巻回されて
いるような、いわゆる従来から用いられているよ
うな構成を採用した場合、当然内側コイル9の一
端面が放電空間に露出することになる。したがつ
て、アークスポツトは電極芯棒7の先端面からそ
の側面へ、あるいは内側コイル9の上記露出部へ
転移したり、あるいは元の箇所に戻つたりという
ように、ランプ寿命中、電極5,6の先端近傍に
おいて頻繁に変動し、ランプ電圧は、第3図の曲
線32で示したように激しく変動しながら、平均
として急激に上昇することとなつた。これに伴
い、ランプ光色が大幅に変動するとともに、発光
管の黒色も急速に進行し、ランプ光束も大幅に低
下することとなつた。 上記構成において、シールドコイル8を設けた
場合でもh/dが0.8未満または5.4を越えると、
第1表に示すようにランプ電圧の大幅な変動を来
たし、ランプ光色の変動が顕著になつた。実験に
よれば、定格ランプ電圧に対する最大ランプ電圧
変動幅ΔVが20V以内ならば、光色の変動に対し
て実用上許容でき、またΔVが15V以内のときは
光色の変動がきわめて抑動されることが認められ
た。第1表には上記構成においてシールドコイル
を設けないランプの例も示している。 なお、h/dが0.8ないし5.4の範囲を外れた場
合に上記のようなランプ電圧の大幅な変動を来た
すのは次のような理由による。すなわち、突出長
hが短い場合、電極芯棒7の先端面と内側コイル
9の距離が近くなつて、アークスポツトがシール
ドコイル8の放電空間に露出している部分へ移動
したり、また元に戻つたりというように変動する
ためであり、一方、突出長が長くなると、電極芯
棒7の先端面への内側コイル9からの電子放射物
質の供給が不十分となり、やはりアークスポツト
が電極5,6の先端近傍で変動することによるも
のである。
【表】
この実施例で得られた優れた特性は150W以外
のランプ、あるいは電極芯棒7の直径dが0.9mm
以外の場合でも、第2表の実験結果から明らかな
ように電子放射物質が電極芯棒7、シールドコイ
ル8、および外側コイル10によつて完全に包囲
されて放電空間から隔離されるとともに、電極芯
棒7の先端突出部の長さh(mm)とその直径d
(mm)との関係が0.8h/d5.4であれば、発
光管の平均電位傾度を20V/cm以上の動作条件に
おいて点灯するいわゆる高演色性高圧ナトリウム
ランプにおいて同様に得られることは勿論であ
る。
のランプ、あるいは電極芯棒7の直径dが0.9mm
以外の場合でも、第2表の実験結果から明らかな
ように電子放射物質が電極芯棒7、シールドコイ
ル8、および外側コイル10によつて完全に包囲
されて放電空間から隔離されるとともに、電極芯
棒7の先端突出部の長さh(mm)とその直径d
(mm)との関係が0.8h/d5.4であれば、発
光管の平均電位傾度を20V/cm以上の動作条件に
おいて点灯するいわゆる高演色性高圧ナトリウム
ランプにおいて同様に得られることは勿論であ
る。
【表】
上表からも明らかなように、1.1h/d5.0
において特にランプ電圧の変動が抑制され、優れ
た特性を示すことがわかる。 さらに、上記実施例では遮蔽体であるシールド
コイルの方が外側コイルよりも電極芯棒の先端方
向へより延びた例を説明したが、外側コイルの方
がより延びたものでもよく、またシールドコイル
および外側コイルの先端長が同等であつてもよ
い。
において特にランプ電圧の変動が抑制され、優れ
た特性を示すことがわかる。 さらに、上記実施例では遮蔽体であるシールド
コイルの方が外側コイルよりも電極芯棒の先端方
向へより延びた例を説明したが、外側コイルの方
がより延びたものでもよく、またシールドコイル
および外側コイルの先端長が同等であつてもよ
い。
第1図は本発明にかかる高圧ナトリウムランプ
の一実施例の一部切欠正面図、第2図はその電極
の一部切欠正面図、第3図はこの実施例のランプ
電圧の寿命特性と従来品のランプ電圧の寿命特性
を示す図である。 1……外管、2……発光管、3,4……ニオブ
細管、5,6……電極、7……電極芯棒、8……
シールドコイル、9……内側コイル、10……外
側コイル、11……ナトリウムアマルガム、1
2,13……金属箔、14,15……支柱線、1
6,17……発光管支持板、18……絶縁棒、1
9……リード線、20……ステム、21……口
金、22……シエル部、23……接点部。
の一実施例の一部切欠正面図、第2図はその電極
の一部切欠正面図、第3図はこの実施例のランプ
電圧の寿命特性と従来品のランプ電圧の寿命特性
を示す図である。 1……外管、2……発光管、3,4……ニオブ
細管、5,6……電極、7……電極芯棒、8……
シールドコイル、9……内側コイル、10……外
側コイル、11……ナトリウムアマルガム、1
2,13……金属箔、14,15……支柱線、1
6,17……発光管支持板、18……絶縁棒、1
9……リード線、20……ステム、21……口
金、22……シエル部、23……接点部。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 両端部に電極を備える透光性の発光管内に緩
衝ガス用金属とともにナトリウムを封入し、前記
発光管の平均電位傾度が20V/cm以上の飽和蒸気
圧形高圧ナトリウムランプにおいて、前記電極
が、電極芯棒と、前記電極芯棒を取り巻くように
設けられた外側コイルと、前記外側コイルの内側
に設けられ前記電極芯棒に巻回された内側コイル
と、前記内側コイルに塗布された電子放射物質
と、前記電子放射物質が前記発光管の放電空間に
露呈しないように前記内側コイルに隣接して前記
電極芯棒に巻回された多重コイルで構成される遮
蔽体とからなり、かつ前記電極芯棒の先端部が前
記外側コイルおよび前記遮蔽体から突出した構造
であり、さらに前記外側コイルおよび前記遮蔽体
のうち前記電極芯棒の先端方向へより延びている
方の先端、または互いに先端面が一致していると
きには前記外側コイルおよび前記遮蔽体の先端か
ら突出している前記電極芯棒の突出部の突出長h
(mm)と前記電極芯棒の直径d(mm)との関係が 0.8h/d5.4 であることを特徴とする高圧ナトリウムランプ。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15230979A JPS5676156A (en) | 1979-11-24 | 1979-11-24 | High-pressure sodium-vapor lamp |
US06/208,303 US4396856A (en) | 1979-11-24 | 1980-11-19 | High-pressure sodium lamp |
DE3044121A DE3044121C2 (de) | 1979-11-24 | 1980-11-24 | Natriumhochdrucklampe |
GB8037061A GB2066558B (en) | 1979-11-24 | 1980-12-03 | High-pressure sodium lamp |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15230979A JPS5676156A (en) | 1979-11-24 | 1979-11-24 | High-pressure sodium-vapor lamp |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5676156A JPS5676156A (en) | 1981-06-23 |
JPS644305B2 true JPS644305B2 (ja) | 1989-01-25 |
Family
ID=15537703
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15230979A Granted JPS5676156A (en) | 1979-11-24 | 1979-11-24 | High-pressure sodium-vapor lamp |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US4396856A (ja) |
JP (1) | JPS5676156A (ja) |
DE (1) | DE3044121C2 (ja) |
GB (1) | GB2066558B (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0126503B1 (en) * | 1983-04-22 | 1988-07-27 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | High-pressure discharge lamp |
EP0164803A1 (en) * | 1984-06-12 | 1985-12-18 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | High-pressure sodium discharge lamp |
NL191812C (nl) * | 1987-09-04 | 1996-08-02 | Philips Electronics Nv | Hogedrukgasontladingslamp en armatuur voorzien van die lamp. |
US5357167A (en) * | 1992-07-08 | 1994-10-18 | General Electric Company | High pressure discharge lamp with a thermally improved anode |
US20090026956A1 (en) * | 2007-07-27 | 2009-01-29 | General Electric Company | Coiled coil electrode design for high pressure sodium lamps |
US8188663B2 (en) * | 2009-01-05 | 2012-05-29 | General Electric Company | High intensity discharge lamp |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE1130070B (de) * | 1959-12-17 | 1962-05-24 | Gen Electric | Kathode fuer Gas- und/oder Dampfentladungslampen und Verfahren zu ihrer Herstellung |
US3170081A (en) * | 1962-06-05 | 1965-02-16 | Westinghouse Electric Corp | Discharge lamp electrode |
US3670195A (en) * | 1970-03-20 | 1972-06-13 | Japan Broadcasting Corp | Metal vapour discharge lamp |
US3708710A (en) * | 1970-12-14 | 1973-01-02 | Gen Electric | Discharge lamp thermoionic cathode containing emission material |
NL175771B (nl) * | 1975-06-20 | 1984-07-16 | Philips Nv | Hogedrukgasontladingslamp en een werkwijze voor de vervaardiging hiervan. |
JPS5822856B2 (ja) * | 1975-12-16 | 1983-05-11 | 松下電子工業株式会社 | メタルハライドランプ |
US4105908A (en) * | 1976-04-30 | 1978-08-08 | General Electric Company | Metal halide lamp having open tungsten coil electrodes |
NL177058C (nl) * | 1977-04-15 | 1985-07-16 | Philips Nv | Hogedruknatriumdampontladingslamp. |
US4123685A (en) * | 1977-10-21 | 1978-10-31 | Westinghouse Electric Corp. | HID lamp electrode comprising solid solution of dibarium calcium molybdate and tungstate |
US4321503A (en) * | 1978-11-06 | 1982-03-23 | Westinghouse Electric Corp. | HID Lamp electrode comprising barium-calcium niobate or tantalate |
-
1979
- 1979-11-24 JP JP15230979A patent/JPS5676156A/ja active Granted
-
1980
- 1980-11-19 US US06/208,303 patent/US4396856A/en not_active Expired - Lifetime
- 1980-11-24 DE DE3044121A patent/DE3044121C2/de not_active Expired
- 1980-12-03 GB GB8037061A patent/GB2066558B/en not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US4396856A (en) | 1983-08-02 |
DE3044121C2 (de) | 1984-10-18 |
JPS5676156A (en) | 1981-06-23 |
GB2066558A (en) | 1981-07-08 |
DE3044121A1 (de) | 1981-06-11 |
GB2066558B (en) | 1984-02-15 |
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