JPS6320294B2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPS6320294B2 JPS6320294B2 JP16180282A JP16180282A JPS6320294B2 JP S6320294 B2 JPS6320294 B2 JP S6320294B2 JP 16180282 A JP16180282 A JP 16180282A JP 16180282 A JP16180282 A JP 16180282A JP S6320294 B2 JPS6320294 B2 JP S6320294B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wire
- machining
- discharge machining
- brass
- speed
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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- Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)
Description
本発明は黄銅をベースとする放電加工用電極線
の改良に関するものである。 従来、放電加工用電極線としては黄銅線が常用
されているが、最近生産性向上の点から加工時間
短縮のため放電加工速度増加の試みが数多くなさ
れている。放電加工速度は、装置(放電加工機)
の性能と電極線の性質に依存するところが大であ
り、特に後者は飛躍的に加工速度の増加をもたら
す可能性がある。このことから、とりわけ電極線
の性質改善に関する開発が最近は特に盛んである
が、未だ性能面及びコスト面で実用に供しうるも
のが見い出されていない状況にある。 ところで、黄銅線が放電加工用電極線として好
適なのは、合金成分のZnが放電性を良好にする
と共にそれ以前に多用されていた銅線と比較して
高温強度が大きいために、加工面の表面状態及び
寸法精度を維持しながら比較的大きい速度で加工
が可能なためである。 このような黄銅線より加工速度の大きいものと
しては、タングステン線、モリブデン線あるいは
他の銅合金線等が挙げられるが、いずれも加工が
困難で高価である難点がある。 したがつて、実用的な電極線としては、現行黄
銅線の性質を改善したものが考えられ、その方法
としては合金中に放電性向上、高温強度の維持及
び加工容易ならしめる元素を添加することが考え
られる。 本発明の目的は、上記に鑑み、黄銅をベースと
する合金組成の改良により放電特性を著しく向上
させることができた放電加工用電極線を提供する
ことにある。 すなわち、本発明の要旨は、重量百分率でZn
を20〜50%、Ni、Co、Siのいずれか一つを0.2〜
1.0%及びAg、Sn、Pb、Sbのいずれか一つを0.2
〜1.0%含むと共にそれらを合計にして0.5〜2.0%
含み、残部Cuからなることを特徴とする放電加
工用電極線にある。 ここで、Zn含有量については、20%未満では
Zn添加による放電性向上が望めず、50%を越え
ると伸線加工等加工性が著しく低下する。 Ni、Co、Siの含有量については、0.2〜1.0%と
限定され、一方Ag、Sn、Pb、Sbの含有量につい
ても、0.2〜1.0%と限定される。すなわち、Ni、
Co、Siはおもに高温強度増加の理由から添加さ
れ、Ag、Sn、Pb、Sbは放電性向上の理由から添
加されるが、これらの二種類の添加元素はいずれ
も本発明において必要なものである。ここでNi、
Co、Si単独添加の場合を考えると、その含有量
については0.5%未満では放電性向上並びに高温
強度増加が望めず、2.0%を越えると伸線加工等
加工性が著しく低下することになる。一方Ag、
Sn、Pb、Sb単独添加の場合を考えると、その含
有量については0.5%未満では放電性向上が望め
ず、2.0%を越えるとAg以外の元素の場合は伸線
加工等加工性が低下し、Agの場合放電性向上が
僅か(コストの面から2.0%が実用限界と考える)
となる。しかしながら、実際にはこれらの二種類
の添加元素はいずれも上記したように本発明にお
いて必要なものであり、したがつて合計して添加
する場合を考えると、夫々の種類の元素の添加含
有量としてはおよそ0.2〜1.0%になるのである。 以下、本発明を表に示す実施例にしたがつてさ
らに説明する。 表に示す合金を溶製して得た直径150mm、長さ
300mmのビレツトを熱間押出しして直径10mmの母
線とし、これを伸線加工して最終的に直径0.25mm
の細線とした。 前記細線を電極線として放電加工試験を行なつ
た。供試工作物としては厚さ25mmの板材を使用
し、電源電圧130V、線材張力は800gの条件で試
験を行なつた。 試験成績は、押出し及び伸線加工性、放電加工
時の線の消耗度、実用可能な最高加工速度をもつ
て評価した。 ここで加工速度はCu―Zn二元合金の最大加工
速度を1.00とした場合の相対比率でもつて表示し
た。したがつて、この値が1.00より大きい場合は
従来の黄銅線よりも大きい加工速度であることを
示し、1.00より小さい場合は逆に従来の黄銅線よ
りも小さい加工速度であることを示す。 なお、表中伸線加工性の欄の記号は次の意味を
表わすものである。 ○:伸線加工良好 △:伸線加工やや困難 ×:伸線加工非常に困難
の改良に関するものである。 従来、放電加工用電極線としては黄銅線が常用
されているが、最近生産性向上の点から加工時間
短縮のため放電加工速度増加の試みが数多くなさ
れている。放電加工速度は、装置(放電加工機)
の性能と電極線の性質に依存するところが大であ
り、特に後者は飛躍的に加工速度の増加をもたら
す可能性がある。このことから、とりわけ電極線
の性質改善に関する開発が最近は特に盛んである
が、未だ性能面及びコスト面で実用に供しうるも
のが見い出されていない状況にある。 ところで、黄銅線が放電加工用電極線として好
適なのは、合金成分のZnが放電性を良好にする
と共にそれ以前に多用されていた銅線と比較して
高温強度が大きいために、加工面の表面状態及び
寸法精度を維持しながら比較的大きい速度で加工
が可能なためである。 このような黄銅線より加工速度の大きいものと
しては、タングステン線、モリブデン線あるいは
他の銅合金線等が挙げられるが、いずれも加工が
困難で高価である難点がある。 したがつて、実用的な電極線としては、現行黄
銅線の性質を改善したものが考えられ、その方法
としては合金中に放電性向上、高温強度の維持及
び加工容易ならしめる元素を添加することが考え
られる。 本発明の目的は、上記に鑑み、黄銅をベースと
する合金組成の改良により放電特性を著しく向上
させることができた放電加工用電極線を提供する
ことにある。 すなわち、本発明の要旨は、重量百分率でZn
を20〜50%、Ni、Co、Siのいずれか一つを0.2〜
1.0%及びAg、Sn、Pb、Sbのいずれか一つを0.2
〜1.0%含むと共にそれらを合計にして0.5〜2.0%
含み、残部Cuからなることを特徴とする放電加
工用電極線にある。 ここで、Zn含有量については、20%未満では
Zn添加による放電性向上が望めず、50%を越え
ると伸線加工等加工性が著しく低下する。 Ni、Co、Siの含有量については、0.2〜1.0%と
限定され、一方Ag、Sn、Pb、Sbの含有量につい
ても、0.2〜1.0%と限定される。すなわち、Ni、
Co、Siはおもに高温強度増加の理由から添加さ
れ、Ag、Sn、Pb、Sbは放電性向上の理由から添
加されるが、これらの二種類の添加元素はいずれ
も本発明において必要なものである。ここでNi、
Co、Si単独添加の場合を考えると、その含有量
については0.5%未満では放電性向上並びに高温
強度増加が望めず、2.0%を越えると伸線加工等
加工性が著しく低下することになる。一方Ag、
Sn、Pb、Sb単独添加の場合を考えると、その含
有量については0.5%未満では放電性向上が望め
ず、2.0%を越えるとAg以外の元素の場合は伸線
加工等加工性が低下し、Agの場合放電性向上が
僅か(コストの面から2.0%が実用限界と考える)
となる。しかしながら、実際にはこれらの二種類
の添加元素はいずれも上記したように本発明にお
いて必要なものであり、したがつて合計して添加
する場合を考えると、夫々の種類の元素の添加含
有量としてはおよそ0.2〜1.0%になるのである。 以下、本発明を表に示す実施例にしたがつてさ
らに説明する。 表に示す合金を溶製して得た直径150mm、長さ
300mmのビレツトを熱間押出しして直径10mmの母
線とし、これを伸線加工して最終的に直径0.25mm
の細線とした。 前記細線を電極線として放電加工試験を行なつ
た。供試工作物としては厚さ25mmの板材を使用
し、電源電圧130V、線材張力は800gの条件で試
験を行なつた。 試験成績は、押出し及び伸線加工性、放電加工
時の線の消耗度、実用可能な最高加工速度をもつ
て評価した。 ここで加工速度はCu―Zn二元合金の最大加工
速度を1.00とした場合の相対比率でもつて表示し
た。したがつて、この値が1.00より大きい場合は
従来の黄銅線よりも大きい加工速度であることを
示し、1.00より小さい場合は逆に従来の黄銅線よ
りも小さい加工速度であることを示す。 なお、表中伸線加工性の欄の記号は次の意味を
表わすものである。 ○:伸線加工良好 △:伸線加工やや困難 ×:伸線加工非常に困難
【表】
【表】
以上説明したように、本発明によれば、黄銅を
ベースとする合金組成の改良により加工容易にし
て放電加工特性とりわけ放電加工速度を著しく向
上させることができる極めて実用的な電極線を得
ることができる。 又、前記電極線によれば、放電加工速度の向上
に伴い加工による発熱を少なくすることができる
ので、工作物の表面状態及び寸法精度の向上を図
ることができる効果がある。
ベースとする合金組成の改良により加工容易にし
て放電加工特性とりわけ放電加工速度を著しく向
上させることができる極めて実用的な電極線を得
ることができる。 又、前記電極線によれば、放電加工速度の向上
に伴い加工による発熱を少なくすることができる
ので、工作物の表面状態及び寸法精度の向上を図
ることができる効果がある。
Claims (1)
- 1 重量百分率でZnを20〜50%、Ni、Co、Siの
いずれが一つを0.2〜1.0%及びAg、Sn、Pb、Sb
のいずれか一つを0.2〜1.0%含むと共にZn以外の
前記元素の合計が0.5〜2.0%であり、残部Cuから
なることを特徴とする放電加工用電極線。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16180282A JPS5950143A (ja) | 1982-09-17 | 1982-09-17 | 放電加工用電極線 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16180282A JPS5950143A (ja) | 1982-09-17 | 1982-09-17 | 放電加工用電極線 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5950143A JPS5950143A (ja) | 1984-03-23 |
JPS6320294B2 true JPS6320294B2 (ja) | 1988-04-27 |
Family
ID=15742188
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16180282A Granted JPS5950143A (ja) | 1982-09-17 | 1982-09-17 | 放電加工用電極線 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5950143A (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4977303A (en) * | 1984-08-28 | 1990-12-11 | Charmilles Technologie S.A. | Zinc or cadmium coated, surface oxidized electrode wire for EDM cutting of a workpiece; and method for forming such a wire |
JPH0688176B2 (ja) * | 1984-11-08 | 1994-11-09 | 松下電器産業株式会社 | ワイヤカツト放電加工方法 |
JPH0688175B2 (ja) * | 1984-11-08 | 1994-11-09 | 松下電器産業株式会社 | ワイヤカツト放電加工機用電極線 |
GB8724311D0 (en) * | 1987-10-16 | 1987-11-18 | Imi Yorkshire Fittings | Fittings |
US5879477A (en) * | 1993-05-17 | 1999-03-09 | Kohler Co. | Reduced lead bismuth yellow brass |
US5360591A (en) * | 1993-05-17 | 1994-11-01 | Kohler Co. | Reduced lead bismuth yellow brass |
US5653827A (en) * | 1995-06-06 | 1997-08-05 | Starline Mfg. Co., Inc. | Brass alloys |
GB2474065B (en) * | 2009-10-02 | 2011-08-24 | Yuang Hsian Metal Ind Corp | Wire electrode for wire electrical discharge machining |
CN102286676A (zh) * | 2011-09-05 | 2011-12-21 | 铜陵森泰金属材料有限公司 | 高强度锌合金 |
-
1982
- 1982-09-17 JP JP16180282A patent/JPS5950143A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5950143A (ja) | 1984-03-23 |
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