JPS6318766Y2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPS6318766Y2 JPS6318766Y2 JP1980011410U JP1141080U JPS6318766Y2 JP S6318766 Y2 JPS6318766 Y2 JP S6318766Y2 JP 1980011410 U JP1980011410 U JP 1980011410U JP 1141080 U JP1141080 U JP 1141080U JP S6318766 Y2 JPS6318766 Y2 JP S6318766Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- signal
- negative pressure
- fuel injection
- ignition timing
- fuel
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Landscapes
- Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
本考案は、マイクロコンピユータを利用する内
燃機関の制御装置に係り、特に加速、減速のよう
な過渡運転時に、燃焼室に供給される混合気の空
燃比、混合気量、点火時期をマイクロコンピユー
タを利用して最適状態に調整する内燃機関の制御
装置に関する。
燃機関の制御装置に係り、特に加速、減速のよう
な過渡運転時に、燃焼室に供給される混合気の空
燃比、混合気量、点火時期をマイクロコンピユー
タを利用して最適状態に調整する内燃機関の制御
装置に関する。
石油資源の高価格化、環境汚染により自動車エ
ンジンに対して、燃費、排出ガス、動力性能を高
い次元で両立させることが求められるようになつ
た。これに対してSAEペパー800056にみられる
ようにマイクロプロセツサの導入により、各運転
条件における吸入空気量信号、回転数信号より、
あらかじめ記憶されたテーブルより、必要燃料
量、点火時期、排気環流量を補間計算、及び、冷
却水温、吸入空気温度による補正計算により求め
ている。よつて定常運転時には、ほぼ理想的な燃
料量、点火時期、排気環流量を得ることが可能と
なつている。しかしながら、加速、減速のような
過渡運転時には、吸入空気量、回転数信号を取り
込んで、燃料量、点火時期を算出するまでに時間
が、かかるため、演算終了時には、すでに機関の
運転条件が変化しており、過渡運転時にも最適
な、燃料量、点火時期、排気環流量を得ること
は、現在、困難な状況にある。しかし、実用走行
状態は、大部分が過度状態の連続であり過度状態
における最適な燃料量、点火時期、排気環流量を
得る制御法の確立が望まれている。
ンジンに対して、燃費、排出ガス、動力性能を高
い次元で両立させることが求められるようになつ
た。これに対してSAEペパー800056にみられる
ようにマイクロプロセツサの導入により、各運転
条件における吸入空気量信号、回転数信号より、
あらかじめ記憶されたテーブルより、必要燃料
量、点火時期、排気環流量を補間計算、及び、冷
却水温、吸入空気温度による補正計算により求め
ている。よつて定常運転時には、ほぼ理想的な燃
料量、点火時期、排気環流量を得ることが可能と
なつている。しかしながら、加速、減速のような
過渡運転時には、吸入空気量、回転数信号を取り
込んで、燃料量、点火時期を算出するまでに時間
が、かかるため、演算終了時には、すでに機関の
運転条件が変化しており、過渡運転時にも最適
な、燃料量、点火時期、排気環流量を得ること
は、現在、困難な状況にある。しかし、実用走行
状態は、大部分が過度状態の連続であり過度状態
における最適な燃料量、点火時期、排気環流量を
得る制御法の確立が望まれている。
本考案の目的は、少なくとも過渡運転時に最適
な量の燃料を供給できるようにした内燃機関の制
御装置を提供することにある。
な量の燃料を供給できるようにした内燃機関の制
御装置を提供することにある。
本考案の構成を第10図により説明する。吸入
負圧センサより吸入負圧を検出する。前記センサ
の出力をサンプリング手段によつて所定のタイミ
ングでサンプリングする。前記サンプリングした
値を記憶装置(ランダムアクセスメモリ)に記憶
する。
負圧センサより吸入負圧を検出する。前記センサ
の出力をサンプリング手段によつて所定のタイミ
ングでサンプリングする。前記サンプリングした
値を記憶装置(ランダムアクセスメモリ)に記憶
する。
吸入負圧演算手段によつて吸入負圧の信号デー
タPoとその前の記憶された信号データPo-1とに基
づいて予測される予測吸入負圧PeをPe=Po+Y
(Po−Po-1)、(Y:定数)の演算式によつて求め
る。
タPoとその前の記憶された信号データPo-1とに基
づいて予測される予測吸入負圧PeをPe=Po+Y
(Po−Po-1)、(Y:定数)の演算式によつて求め
る。
前記演算によつて求められた吸入負圧信号から
噴射量演算手段によつて燃料噴射信号を演算によ
つて求める。
噴射量演算手段によつて燃料噴射信号を演算によ
つて求める。
前記燃料噴射信号を駆動手段によつて燃料噴射
弁に印加する。
弁に印加する。
そして、従来の方法では噴射量が前のデータか
ら決められるため、燃料噴射量がどうしても実際
時の運転条件と合致しない問題があつたが、本考
案のような装置によれば実際の燃料噴射時の運転
条件を前のデータから予測しているため、燃料を
過不足なく供給することが可能となるものであ
る。
ら決められるため、燃料噴射量がどうしても実際
時の運転条件と合致しない問題があつたが、本考
案のような装置によれば実際の燃料噴射時の運転
条件を前のデータから予測しているため、燃料を
過不足なく供給することが可能となるものであ
る。
第1図に、本考案に適用される内燃機関制御装
置の構成図を示す。図において、吸入空気はエア
クリーナ1、スロツトルボデイ2、絞り弁開度ス
イツチ7を有した絞り弁6、吸気管8、吸入弁9
を通つて燃焼室24に入る。吸入空気流量は吸気
管8より導管3を介して圧力センサ4により計測
される。さらに13は排気管に設けられ排ガス中
の酸素濃度を測定する酸素センサ、12は機関冷
却水の温度センサ、11はピストンである。燃料
は燃料タンク17、燃料ポンプ18、燃料ダンパ
19、フイルタ20、燃圧レギユレータ21、燃
料パイプ23を通つて燃料噴射弁5より供給され
る。なお供給燃料量は、コンピユータ16におい
て、圧力センサ4、酸素センサ13、冷却水温セ
ンサ12の信号より演算される。点火はコンピユ
ータ16の信号により、点火コイル15、点火プ
ラグ10により点火される。なお、14は、点火
時期を決めるためのクランク角センサである。
置の構成図を示す。図において、吸入空気はエア
クリーナ1、スロツトルボデイ2、絞り弁開度ス
イツチ7を有した絞り弁6、吸気管8、吸入弁9
を通つて燃焼室24に入る。吸入空気流量は吸気
管8より導管3を介して圧力センサ4により計測
される。さらに13は排気管に設けられ排ガス中
の酸素濃度を測定する酸素センサ、12は機関冷
却水の温度センサ、11はピストンである。燃料
は燃料タンク17、燃料ポンプ18、燃料ダンパ
19、フイルタ20、燃圧レギユレータ21、燃
料パイプ23を通つて燃料噴射弁5より供給され
る。なお供給燃料量は、コンピユータ16におい
て、圧力センサ4、酸素センサ13、冷却水温セ
ンサ12の信号より演算される。点火はコンピユ
ータ16の信号により、点火コイル15、点火プ
ラグ10により点火される。なお、14は、点火
時期を決めるためのクランク角センサである。
第2図は、第1図のコンピユータ16の詳細図
である。入力信号としては、クランク角センサ1
4、吸気圧力センサ4、機関冷却水温センサ1
2、絞り弁開度スイツチ7などの信号がある。こ
れらアナログ入力はマルチプレクサ30に入力さ
れ、時分割的に各センサの出力がセレクトされ
ADコンバータ31に送られデジタル信号とな
る。さらに、ON−OFF信号として入力される情
報、例えば、図示されてないがエンジンのキース
イツチ、スタータスイツチなどで、これらは、1
ビツトのデジタル信号として扱う。さらに、クラ
ンク角センサ14のように、パルス列となる信号
も入力される。CPU33は、デジタル演算処理
を行なうプロセシングセントラルユニツトであ
り、ROM32は、制御プログラムおよび固定デ
ータを格納するための記憶素子であり、RAM3
4は読み出しおよび書き込み可能な記憶素子であ
る。I/O回路35は、ADコンバータ31及
び、各センサからの信号をCPU33に送つたり
CPU33からの信号を噴射弁5、点火コイル1
5へ送る機能を持つ。
である。入力信号としては、クランク角センサ1
4、吸気圧力センサ4、機関冷却水温センサ1
2、絞り弁開度スイツチ7などの信号がある。こ
れらアナログ入力はマルチプレクサ30に入力さ
れ、時分割的に各センサの出力がセレクトされ
ADコンバータ31に送られデジタル信号とな
る。さらに、ON−OFF信号として入力される情
報、例えば、図示されてないがエンジンのキース
イツチ、スタータスイツチなどで、これらは、1
ビツトのデジタル信号として扱う。さらに、クラ
ンク角センサ14のように、パルス列となる信号
も入力される。CPU33は、デジタル演算処理
を行なうプロセシングセントラルユニツトであ
り、ROM32は、制御プログラムおよび固定デ
ータを格納するための記憶素子であり、RAM3
4は読み出しおよび書き込み可能な記憶素子であ
る。I/O回路35は、ADコンバータ31及
び、各センサからの信号をCPU33に送つたり
CPU33からの信号を噴射弁5、点火コイル1
5へ送る機能を持つ。
第3図は、第1図の別のシステム図で、第1図
は、燃料噴射弁5が1本であつたのに対し、第3
図では、各シリンダに1本ずつ、即ちシリンダ数
の数だけの燃料噴射弁を吸入弁のごく近傍に設け
たシステムの例である。なお、4は、吸気圧力を
計る圧力センサ、41は、排気環流量制御用の弁
である。
は、燃料噴射弁5が1本であつたのに対し、第3
図では、各シリンダに1本ずつ、即ちシリンダ数
の数だけの燃料噴射弁を吸入弁のごく近傍に設け
たシステムの例である。なお、4は、吸気圧力を
計る圧力センサ、41は、排気環流量制御用の弁
である。
第4図は4サイクル4気筒エンジンで1吸気1
噴射方式のものにマイクロコンピユータを利用し
て加速運転時の点火時期制御を行なつた場合の理
想的点火時期特性(実線で示す。)と従来方法で
の点火時期制御特性との相違を示したものであ
る。ここで燃料供給系としては各吸気ポートに燃
料噴射弁を有したいわゆる多点燃料噴射方式、あ
るいは吸気マニホルド集合部に単一の燃料噴射弁
を有したいわゆる単点燃料噴射方式が該当する。
第4図に示したごとく、No.1気筒(以下Cylと略
す)の吸気行程の途中より絞り弁開度θTHを急開
した場合、吸入負圧PBは脈動波形を呈しながら
負圧が小さくなる方向に変化する。ここで、急変
した機関運転状態に対応して理想的に燃料供給量
が与えられたとすると、機関回転数Nは第4図の
ごとく変化する。周知のごとく機関の要求点火時
期は吸入負圧あるいは吸入空気量と機関回転数に
よつて決定される値である。(ここでは、排気還
流量は省略して説明する)したがつて、理想的な
点火時期は吸入行程における真の吸入負圧と、爆
発行程近傍における機関回転数によつて決定する
必要がある。このような方法によつて決定された
理想的な点火時期Advを第4図に実線で示した。
噴射方式のものにマイクロコンピユータを利用し
て加速運転時の点火時期制御を行なつた場合の理
想的点火時期特性(実線で示す。)と従来方法で
の点火時期制御特性との相違を示したものであ
る。ここで燃料供給系としては各吸気ポートに燃
料噴射弁を有したいわゆる多点燃料噴射方式、あ
るいは吸気マニホルド集合部に単一の燃料噴射弁
を有したいわゆる単点燃料噴射方式が該当する。
第4図に示したごとく、No.1気筒(以下Cylと略
す)の吸気行程の途中より絞り弁開度θTHを急開
した場合、吸入負圧PBは脈動波形を呈しながら
負圧が小さくなる方向に変化する。ここで、急変
した機関運転状態に対応して理想的に燃料供給量
が与えられたとすると、機関回転数Nは第4図の
ごとく変化する。周知のごとく機関の要求点火時
期は吸入負圧あるいは吸入空気量と機関回転数に
よつて決定される値である。(ここでは、排気還
流量は省略して説明する)したがつて、理想的な
点火時期は吸入行程における真の吸入負圧と、爆
発行程近傍における機関回転数によつて決定する
必要がある。このような方法によつて決定された
理想的な点火時期Advを第4図に実線で示した。
しかしながら、従来のマイクロコンピユータ利
用の点火時期制御方式ではマイクロコンピユータ
の演算処理時間を考慮して、吸入負圧あるいは吸
入空気量、ならびに機関回転数信号を機関上死点
信号を基準にして特定のクランク角時にマイクロ
コンピユータに取り込み、上記処理をして燃料噴
射弁の開弁時間すなわち燃料噴射量とそれに必要
な点火時期を決定していた。それゆえ、例えば第
4図に示したごとく、No.1Cylの吸気行程の途中
で絞り弁が急開し、吸入負圧PBがP2′からP1に変
化したとしても、マイクロコンピユータには上記
した理由によりNo.1Cylより前のPB値すなわち、
P4′が取り込まれている。同時に機関回転数Nは
N3′値が取り込まれている。したがつて、No.1Cyl
の点火時期は理想値がA1のごとく定常値(〜
A3′、〜A2′)に対して変化せねばならないのに対
し、破線値のごとく加速前の定常値を以前保持し
たままである。同様に次の吸気行程であるNo.
3CylにおいてもP2′,N4′値によつて点火時期が決
定されるので、理想的には、P3,N3より決定さ
れたA3の点火時期が望まれるにもかかわらず以
前定常値のままである。さらに、次の吸気程であ
るNo.4Cylにおいては、P1とN2′によつて点火時期
が決定される。ここで、N2′=N1であるから、
P1,N1によつて決定されたA1と同一値となる。
しかし、理想的にはP4,N4で決定された値A4が
望ましい。さらに、次の吸気行程であるNo.2Cyl
においてはP3とN1によつて決定され、P1>P3,
N2′=N1であるからNo.4Cylに比べると点火時期は
さらに変化する。しかし、理想的にはP2,N2で
決定されたA2が望ましい。このようにして順次、
理想的点火時期に対して制御された点火時期は遅
れを伴つた特性となるが、PB,Nの飽和ととも
に両者が一致するようになる。
用の点火時期制御方式ではマイクロコンピユータ
の演算処理時間を考慮して、吸入負圧あるいは吸
入空気量、ならびに機関回転数信号を機関上死点
信号を基準にして特定のクランク角時にマイクロ
コンピユータに取り込み、上記処理をして燃料噴
射弁の開弁時間すなわち燃料噴射量とそれに必要
な点火時期を決定していた。それゆえ、例えば第
4図に示したごとく、No.1Cylの吸気行程の途中
で絞り弁が急開し、吸入負圧PBがP2′からP1に変
化したとしても、マイクロコンピユータには上記
した理由によりNo.1Cylより前のPB値すなわち、
P4′が取り込まれている。同時に機関回転数Nは
N3′値が取り込まれている。したがつて、No.1Cyl
の点火時期は理想値がA1のごとく定常値(〜
A3′、〜A2′)に対して変化せねばならないのに対
し、破線値のごとく加速前の定常値を以前保持し
たままである。同様に次の吸気行程であるNo.
3CylにおいてもP2′,N4′値によつて点火時期が決
定されるので、理想的には、P3,N3より決定さ
れたA3の点火時期が望まれるにもかかわらず以
前定常値のままである。さらに、次の吸気程であ
るNo.4Cylにおいては、P1とN2′によつて点火時期
が決定される。ここで、N2′=N1であるから、
P1,N1によつて決定されたA1と同一値となる。
しかし、理想的にはP4,N4で決定された値A4が
望ましい。さらに、次の吸気行程であるNo.2Cyl
においてはP3とN1によつて決定され、P1>P3,
N2′=N1であるからNo.4Cylに比べると点火時期は
さらに変化する。しかし、理想的にはP2,N2で
決定されたA2が望ましい。このようにして順次、
理想的点火時期に対して制御された点火時期は遅
れを伴つた特性となるが、PB,Nの飽和ととも
に両者が一致するようになる。
以上詳述のごとく加速運転時において従来の点
火時期制御方式では機関の要求に合致した特性を
得ることは不可能であつた。このことは他の方式
の機関でもほぼ同様のことがいえる。
火時期制御方式では機関の要求に合致した特性を
得ることは不可能であつた。このことは他の方式
の機関でもほぼ同様のことがいえる。
第5図は4サイクル6シリンダ機関で1回転1
噴射の場合である。
噴射の場合である。
機関運転状態を知るデータ取り込みは1回転毎
にD1,D2,D3〜Doのごとくとなる。理想的な点
火時期は加速変化に対して、第4図の場合と同様
の決定方法によつて、P1,N1よりA1,P5,N5よ
りA5となる。一方、従来方法では第4図の場合
と同様の方法によつて第5図の破線のごとくな
る。したがつて両者に大きな偏差が過渡的に生ず
る結果となり望ましくない。
にD1,D2,D3〜Doのごとくとなる。理想的な点
火時期は加速変化に対して、第4図の場合と同様
の決定方法によつて、P1,N1よりA1,P5,N5よ
りA5となる。一方、従来方法では第4図の場合
と同様の方法によつて第5図の破線のごとくな
る。したがつて両者に大きな偏差が過渡的に生ず
る結果となり望ましくない。
以上、第4図、第5図で述べたごとく加速時の
点火時期は要求値に対して従来方式では大幅に異
なつた値に制御していたことになる。そこで本発
明では、下記のごとくの手法を用いて要求値に合
致した点火時期に制御せしむる様にした。
点火時期は要求値に対して従来方式では大幅に異
なつた値に制御していたことになる。そこで本発
明では、下記のごとくの手法を用いて要求値に合
致した点火時期に制御せしむる様にした。
ここでは説明を容易にするために、第4図の一
部を用いて詳述する。
部を用いて詳述する。
No.1Cylの爆発行程C1における理想的点火時期
A1は吸気行程S1の後期の吸入負圧P1と爆発行程
C1の開始近傍の機関回転数N1に決定されること
が望ましいことは上述の通りである。ここでP1
は下死点をわずかに過ぎたクランクアングル時に
データをマイクロコンピユータに取り込めば演算
処理時間を考慮しても、点火時期決定に十分の時
間がある。一方N1は点火の直前あるいは直後近
傍の値が望ましい訳であり、この値をマイクロコ
ンピユータに取り込んでも演算処理時間を考慮す
ると、C1の爆発行程の点火時期決定のデータと
することは不可能である。したがつてP1の場合
と同様のクランクアングル時にN2′を取り込めば
C1のデータとして利用することができる。しか
し、N2′とN1とはクランクアングルにして180゜分
の相違があり、N2′からN1への間の絶対値の変化
は補償することができない。したがつて、本考案
ではさらに微細な点火時期制御をすべく次のごと
き手法を取り入れた。すなわち、上死点、下死点
からわずかに過ぎたクランク角θC1,θC1′からさ
らに任意の角度過ぎたクランク角θC2,θC2′間の
一定クランク角ΔθC間がクランク角センサを通過
するに要する時間をその都度マイクロコンピユー
タにデータとして取り込み、第4図のT4′,T2′よ
りT1を外挿して求める。すなわち、T2′を今回取
り込まれた時間To,T4′を前回取り込みまれた時
間To-1,To,To-1より予測される予測時間をTe
とすると、 Te=To+X(To−To-1) …(1) で求まる。ここでXはある特定の重みをつけた定
数である。
A1は吸気行程S1の後期の吸入負圧P1と爆発行程
C1の開始近傍の機関回転数N1に決定されること
が望ましいことは上述の通りである。ここでP1
は下死点をわずかに過ぎたクランクアングル時に
データをマイクロコンピユータに取り込めば演算
処理時間を考慮しても、点火時期決定に十分の時
間がある。一方N1は点火の直前あるいは直後近
傍の値が望ましい訳であり、この値をマイクロコ
ンピユータに取り込んでも演算処理時間を考慮す
ると、C1の爆発行程の点火時期決定のデータと
することは不可能である。したがつてP1の場合
と同様のクランクアングル時にN2′を取り込めば
C1のデータとして利用することができる。しか
し、N2′とN1とはクランクアングルにして180゜分
の相違があり、N2′からN1への間の絶対値の変化
は補償することができない。したがつて、本考案
ではさらに微細な点火時期制御をすべく次のごと
き手法を取り入れた。すなわち、上死点、下死点
からわずかに過ぎたクランク角θC1,θC1′からさ
らに任意の角度過ぎたクランク角θC2,θC2′間の
一定クランク角ΔθC間がクランク角センサを通過
するに要する時間をその都度マイクロコンピユー
タにデータとして取り込み、第4図のT4′,T2′よ
りT1を外挿して求める。すなわち、T2′を今回取
り込まれた時間To,T4′を前回取り込みまれた時
間To-1,To,To-1より予測される予測時間をTe
とすると、 Te=To+X(To−To-1) …(1) で求まる。ここでXはある特定の重みをつけた定
数である。
したがつて機関回転数N1は
N1=K/Te(K:定数) …(2)
として求めることができる。
以上のごとくして、吸気行程時の真の吸入負圧
P1と、外挿で求めた爆発行程初期近傍の機関回
転数N1より要求値にほぼ合致した点火時期を点
火時期制御装置に出力することができる。
P1と、外挿で求めた爆発行程初期近傍の機関回
転数N1より要求値にほぼ合致した点火時期を点
火時期制御装置に出力することができる。
次の吸気工程であるNo.3CylおよびNo.4,No.2
についても順次同様な手法により行なうことがで
きるので、ここでは説明を省略する。
についても順次同様な手法により行なうことがで
きるので、ここでは説明を省略する。
第6a,b図に上述したΔθCを検出するための
具体的実施例を示した。クランク軸に直結あるい
はデイストリビユータに内設するなどして、クラ
ンク軸の動きと等価な個所にクランク歯車50を
設置する。このクランク歯車50には上死点ある
いは下死点を表示する上死点マーク51a、下死
点マーク51bが設置されている。このマークは
真の上、下死点の位置よりわずかに遅れた位置、
すなわち、回転方向と逆方向の位置でも良い。さ
らにこの上、下死点マークからさらに遅れた位置
に位相点マーク52a,52bを配設する。この
両者のマークをクランク角センサ53で検出する
訳であるが、この両者のマーク信号は別個に検出
できることが望ましい。吸入負圧、機関回転数、
点火時期など個々のデータをマイクロコンピユー
タに取り入れるに際し、クランク角上、下死点信
号を基準として行なうのが最も適しているからで
ある。したがつて、本考案では、この両者のマー
クの相違は歯車の厚み方向の設置位置を変え(第
6a図)、クランク角センサもそれぞれ2個設置
するようにした。しかし、データ取り込みが上、
下死点でもそれ以外でもよい場合は当然このよう
にする必要はない。このようにして検出された信
号は第6b図に示すように上、下死点が信号aの
ごとく、位相点が信号bのごとくの波形となる。
したがつて両者の信号を処理して信号cを得、信
号cのパルス開時間幅の間、クロツクパルスを発
生させ、そのクロツク数をカウントすることによ
りその間の正確な時間を計数する。すなわち上述
したΔθC間の所要時間Tが計数できる。
具体的実施例を示した。クランク軸に直結あるい
はデイストリビユータに内設するなどして、クラ
ンク軸の動きと等価な個所にクランク歯車50を
設置する。このクランク歯車50には上死点ある
いは下死点を表示する上死点マーク51a、下死
点マーク51bが設置されている。このマークは
真の上、下死点の位置よりわずかに遅れた位置、
すなわち、回転方向と逆方向の位置でも良い。さ
らにこの上、下死点マークからさらに遅れた位置
に位相点マーク52a,52bを配設する。この
両者のマークをクランク角センサ53で検出する
訳であるが、この両者のマーク信号は別個に検出
できることが望ましい。吸入負圧、機関回転数、
点火時期など個々のデータをマイクロコンピユー
タに取り入れるに際し、クランク角上、下死点信
号を基準として行なうのが最も適しているからで
ある。したがつて、本考案では、この両者のマー
クの相違は歯車の厚み方向の設置位置を変え(第
6a図)、クランク角センサもそれぞれ2個設置
するようにした。しかし、データ取り込みが上、
下死点でもそれ以外でもよい場合は当然このよう
にする必要はない。このようにして検出された信
号は第6b図に示すように上、下死点が信号aの
ごとく、位相点が信号bのごとくの波形となる。
したがつて両者の信号を処理して信号cを得、信
号cのパルス開時間幅の間、クロツクパルスを発
生させ、そのクロツク数をカウントすることによ
りその間の正確な時間を計数する。すなわち上述
したΔθC間の所要時間Tが計数できる。
以上、加速運転時における点火時期の高精度制
御方法について説明を加えたが、燃料噴射量の制
御についても同様に微細な補償制御を行なうこと
が望ましい。
御方法について説明を加えたが、燃料噴射量の制
御についても同様に微細な補償制御を行なうこと
が望ましい。
第7図は4サイクル4シリンダ機関の燃料噴射
量を吸入負圧により演算した場合の加速運転時に
おける要求燃料噴射量と、制御された噴射量との
偏差特性を示したものである。
量を吸入負圧により演算した場合の加速運転時に
おける要求燃料噴射量と、制御された噴射量との
偏差特性を示したものである。
No.1Cylの吸気行程の途中より加速が開始され
た場合、吸入された空気量はP1とシリンダ容積
とによつて決定される。P1の位置おけるシリン
ダ容積は常に一定であるから、P1が正確に検出
されれば吸入された真の空気量を知ることができ
る。このようにして求めた真の空気量に対して、
フラツトな空燃比特性を得るための燃料量は第7
図の実線で示したごとくなる。一方、従来のマイ
クロコンピユータ制御では、演算処理時間を考慮
して燃料噴射時より、クランク角にして180゜以上
前でデータ(ここでは吸入負圧)をマイクロコン
ピユータに取り込んでいる。すなわちS1の吸気
行程における噴射量はP4あるいはそれより以前
の吸入負圧値より空気量を算出し、燃料量を決定
している。したがつて、P4−P1の分だけ真の要
求噴射量と異なつた噴射量となる。次の吸気工程
であるNo.3、さらにNo.4,No.2についても同様と
なり、制御された燃料噴射量は第7図の破線で示
したごとくとなる。したがつてこの実線と破線の
偏差分を解消しない限り加速運転時における最適
制御は不可能ということになる。
た場合、吸入された空気量はP1とシリンダ容積
とによつて決定される。P1の位置おけるシリン
ダ容積は常に一定であるから、P1が正確に検出
されれば吸入された真の空気量を知ることができ
る。このようにして求めた真の空気量に対して、
フラツトな空燃比特性を得るための燃料量は第7
図の実線で示したごとくなる。一方、従来のマイ
クロコンピユータ制御では、演算処理時間を考慮
して燃料噴射時より、クランク角にして180゜以上
前でデータ(ここでは吸入負圧)をマイクロコン
ピユータに取り込んでいる。すなわちS1の吸気
行程における噴射量はP4あるいはそれより以前
の吸入負圧値より空気量を算出し、燃料量を決定
している。したがつて、P4−P1の分だけ真の要
求噴射量と異なつた噴射量となる。次の吸気工程
であるNo.3、さらにNo.4,No.2についても同様と
なり、制御された燃料噴射量は第7図の破線で示
したごとくとなる。したがつてこの実線と破線の
偏差分を解消しない限り加速運転時における最適
制御は不可能ということになる。
本考案では次のようにしてこの偏差分の解消を
図つた。すなわちS1の吸気工程における真の値
P1は第7図のP3,P4′より外挿して求める方法で
ある。すなわち、P3′を今回取り込んだ吸入負圧
Po,P4′をp3′に対して前回取り込んだ吸入負圧
Po-1,Po,Po-1より予測される予測吸入負圧をPe
とすると、 Pe=Po+Y(Po−Po-1) …(3) で求まる。ここでYは重み係数で0.5〜2.0の値を
求める。これを順次くり返すことにより真の値に
近いPBを得ることができる。
図つた。すなわちS1の吸気工程における真の値
P1は第7図のP3,P4′より外挿して求める方法で
ある。すなわち、P3′を今回取り込んだ吸入負圧
Po,P4′をp3′に対して前回取り込んだ吸入負圧
Po-1,Po,Po-1より予測される予測吸入負圧をPe
とすると、 Pe=Po+Y(Po−Po-1) …(3) で求まる。ここでYは重み係数で0.5〜2.0の値を
求める。これを順次くり返すことにより真の値に
近いPBを得ることができる。
第8図は4サイクル6気筒機関で1回転2噴射
の場合の加速時における要求燃料噴射量と制御量
との偏差特性を示したものである。第7図の場合
と同様利者に大きな偏差値が生じていることが明
らかである。この場合についても上述の本考案の
演算処理により要求値に近づけた制御量を得るこ
とができる。
の場合の加速時における要求燃料噴射量と制御量
との偏差特性を示したものである。第7図の場合
と同様利者に大きな偏差値が生じていることが明
らかである。この場合についても上述の本考案の
演算処理により要求値に近づけた制御量を得るこ
とができる。
第9図にそのフローチヤートを示している。
以上により、加速運転時における点火時期、燃
料噴射量を機関の要求にほぼ合致した特性で制御
することができる。
料噴射量を機関の要求にほぼ合致した特性で制御
することができる。
第1図は本考案が適用される内燃機関の構成図
である。第2図は第1図のコンピユータの詳細で
ある。第3図は本考案が適用される他の内燃機関
の構成図である。第4図、第5図は従来の点火時
期演算法と要求特性との説明図である。第6a,
b図は本考案の一実施例の一つである特定クラン
ク角度間検出手段を示す図である。第7図、第8
図は従来の燃料量演算法と要求特性の説明図であ
る。第9図は本考案のフローチヤート図、第10
図は本考案の構成図である。 4……圧力センサ、5……燃料噴射弁、14…
…クランク角センサ、15……点火コイル、16
……マイクロコンピユータ。
である。第2図は第1図のコンピユータの詳細で
ある。第3図は本考案が適用される他の内燃機関
の構成図である。第4図、第5図は従来の点火時
期演算法と要求特性との説明図である。第6a,
b図は本考案の一実施例の一つである特定クラン
ク角度間検出手段を示す図である。第7図、第8
図は従来の燃料量演算法と要求特性の説明図であ
る。第9図は本考案のフローチヤート図、第10
図は本考案の構成図である。 4……圧力センサ、5……燃料噴射弁、14…
…クランク角センサ、15……点火コイル、16
……マイクロコンピユータ。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 吸入負圧センサを含む、エンジンの動作状態を
監視するためのセンサ手段と;内燃機関に燃料を
供給する燃料噴射弁と;データ処理動作の結果に
応じて上記燃料噴射弁を制御する信号を発生する
データ処理ユニツトと;を備えた内燃機関の制御
装置において: 所定のタイミングで前記吸入負圧センサの出力
信号を表わす信号をサンプリングするサンプリン
グ手段と、サンプリングされた信号データを記憶
する記憶手段と、 前記吸入負圧に関連して読み出された1つの信
号データPoとその前に記憶された信号データPo-1
とに基づき予測される予測吸込負圧信号Peを Pe=Po+Y(Po−Po-1)Y:定数の式で求める
吸入負圧演算手段と、 前記演算された吸入負圧信号に基づいて燃料噴
射量信号を求めるための噴射量演算手段と、前記
演算された燃料噴射量信号を前記燃料噴射弁に印
加する駆動手段とを備えたことを特徴とする内燃
機関の制御装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1980011410U JPS6318766Y2 (ja) | 1980-01-31 | 1980-01-31 | |
US06/229,840 US4424568A (en) | 1980-01-31 | 1981-01-30 | Method of controlling internal combustion engine |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1980011410U JPS6318766Y2 (ja) | 1980-01-31 | 1980-01-31 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS56113129U JPS56113129U (ja) | 1981-09-01 |
JPS6318766Y2 true JPS6318766Y2 (ja) | 1988-05-26 |
Family
ID=29608023
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1980011410U Expired JPS6318766Y2 (ja) | 1980-01-31 | 1980-01-31 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6318766Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014025344A (ja) * | 2012-07-24 | 2014-02-06 | Hitachi Automotive Systems Ltd | 内燃機関の制御装置 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE3222363A1 (de) * | 1982-06-15 | 1983-12-15 | Robert Bosch Gmbh, 7000 Stuttgart | Anordnung zur drehzahlregelung einer brennkraftmaschine |
JPS5915656A (ja) * | 1983-06-22 | 1984-01-26 | Honda Motor Co Ltd | 内燃エンジンの作動状態制御装置 |
JPS606030A (ja) * | 1983-06-22 | 1985-01-12 | Honda Motor Co Ltd | 内燃エンジンの作動状態制御方法 |
TWI221505B (en) * | 2001-10-29 | 2004-10-01 | Yamaha Motor Co Ltd | Engine control device |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6047460B2 (ja) * | 1977-10-19 | 1985-10-22 | トヨタ自動車株式会社 | 燃料噴射制御装置 |
-
1980
- 1980-01-31 JP JP1980011410U patent/JPS6318766Y2/ja not_active Expired
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014025344A (ja) * | 2012-07-24 | 2014-02-06 | Hitachi Automotive Systems Ltd | 内燃機関の制御装置 |
US9670863B2 (en) | 2012-07-24 | 2017-06-06 | Hitachi Automotive Systems, Ltd. | Apparatus and method for controlling internal-combustion engine |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS56113129U (ja) | 1981-09-01 |
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