JPS63183880A - 感熱転写記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、積層構成の熱溶融性インク層を有し。

表面の平滑性が劣った被転写紙にも鮮明な記録を可能に
すると共に地汚れのない感熱転写記録媒体に関する。

〔従来技術〕

転写型感熱記録方法は、装置が簡便な普通紙記録方法と
して普及しているが、被転写紙の表面の平滑性に印字品
質が左右されやすく、表面の平滑性が劣った被転写紙に
対して鮮明な印字を行なうのが困難である。

このような欠点を改善する為に従来、印字後熱処理をす
る（特開昭５８−７６２７６号）、転写時に磁力（特開
昭５２−９６５４９号）や静電気力（特開昭５５−６５
５９０号）等による補助手段を用いる。あるいは油状物
質を大量に添加しておいて転写時の溶融粘度をさげる（
特開昭６０−２５７６２号）、熱分解性（特開昭６０−
８２３８９号）、熱膨張性（特開昭６０−２５７６２号
）の物質を添加して熱増感する等の手段が提案されてい
る。

また、熱溶融性のインク層を多層化する事により印字品
質を改善しようとする技術も従来提案されており、融点
のみが少しづつ異なる熱溶融性インクを積層し、何れか
又は両方に顔料を添加する（特開ｌＬｉ５９−２２４３
９２号）、熱溶融性インク層の上に色材を含まない熱溶
融性の物質からなる層を設ける（特開昭６０−９７８８
８号）等の技術が提案されている。

しかしながら、このように溶融して液体となったインク
を転写して記録する方法では、被転写紙の表面の平滑性
が低い場合には表面の平滑性が高い被転写紙に対する印
字品質に比較するとやはり劣った印字品質しか得られず
、印字品質が被転写紙の表面の平滑性に依存するという
転写型感熱記録の欠点の根本的解決はできなかった。

一方、熱エネルギーを印加した時粘着性を示すが溶融し
て低粘度の液体になる事なくある程度の機械的強度を有
する樹脂を主成分とするインクによって、表面の平滑性
が劣る被転写紙の表面の凸部に粘着し凹部を覆う様にし
て転写するインクを用いれば、表面の平滑性が劣った被
転写紙に高い品質で印字できる。

しかし、この様な樹脂インクは、従来のワックスインク
に比べて、印字に際して大きなエネルギーを必要とする
ので、特に耐熱性に優れた支持体フィルムを使用する必
要がある上、サーマルヘッドの寿命や蓄熱の問題が生じ
て好ましくない。

この問題を゛解決するために、支持体と前記樹脂インク
層の間に熱溶融層を設け、さらには該熱溶融層中に高沸
点溶剤等を多量に添加し、加熱に低エネルギーでの樹脂
インク層の切れをよくする方法が種々提案されている。

しかし、これらの方法の如く、リン酸エステル類、フタ
ル酸エステル類、動植物性油、鉱物性油、高級脂肪酸、
高級アルコール等の高沸点溶剤を用いたものを低エネル
ギーで印字できるものの地汚れが発生し、また種類によ
っては多量に添加しなければ効果のないものもあり、保
存性や塗工性等の点で多くの問題がある。

また、熱溶融性インク層中にポリスチレン等を含有させ
る方法も知られているが、このものはサーマルヘッド圧
の高いプリンターでは地汚れが生じる電点があった。

〔目　　的〕

本発明・は１表面の平滑性が劣る被転写紙に対しても鮮
明な印字が可能であり、しかも地汚れがなく、かつ保存
性に優れた感熱転写記録媒体を提供することを目的とす
る。

〔構　　成〕

本発明によれば、支持体上に熱溶融性インク層を設けて
なる感熱転写記録媒体において、該熱溶融性インク層上
に、５０℃以上の軟化点を有するスチレン樹脂、テルペ
ン樹脂又はテルペンフェノール樹脂を含有する表面層を
設けたことを特徴とする感熱転写記録媒体が提供される
。

本発明は、熱溶融性インク層の表面に５０℃以上の軟化
点を有するスチレン樹脂、テルペン樹脂又はテルペンフ
ェノール樹脂の１種又は２種以上を必須成分とする表面
層を設けたことから、熱印字の際の加熱エネルギーによ
り表面層と被転写紙の粘着力のみならず表面層と熱溶融
性インク層の粘着力も増大するため、表面平滑性に劣っ
た被転写紙に対して鮮明な印字を行うことができる。

表面層に含有させるスチレン樹脂、テルペン樹脂又はテ
ルペンフェノール樹脂の使用量は表面層中の１〜５０重
量２、好ましくは５〜２０重量２である。

また１本発明においては、かかる表面層に、その他の成
分、たとえばカルナバワックス、マイクロクリスタリン
ワックス等のワックス類、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、石油樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスチレン樹脂等の
樹脂類を含有させてもよい。

本発明における感熱転写記録媒体の熱溶融層インク層に
は示差熱分析のピーク値が１２０℃以下にある容易に熱
溶融して低粘度液体になるいわゆるワックス様の物質を
含む事が望ましい。

この様なワックス様物質としては、例えば、ミツロウ、
カルナバワックス、鯨ロウ、木ロウ、キャンデリラワッ
クス、ヌカロウ、モンタンワックス等の天然ワックス、
パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、
酸化ワックス、オシケライト、セレシン、エステルワッ
クス、ポリエチレンワックス等の合成ワックスが好適に
用いられる他、マルガリン酸、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、フロメン酸、ベヘニ
ン酸等の高級脂肪酸、ステアリルアルコール、ベヘニル
アルコール等の高級アルコール、ソルビタンの脂肪酸エ
ステル等のエステル類、ステアリンアミド、オレインア
ミド等のアミド類が挙げられる。

本発明の熱溶融インク層には、更にポリアミド系樹脂、
ポリエステル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン系樹
脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、セルロース系
樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、石油系樹脂、フェ
ノール系樹脂、スチレン系樹脂、天然ゴム、スチレンブ
タジェンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴムなど
のエラストマー類も用いられる。

更に、熱溶融性インク層は記録に際して転写する主成分
であることから、着色剤を含有している事が必要である
が、その量は記録時の感度、保存性能、印字品質等から
適正な水準に決め得るが、過剰な量は望ましくなく、熱
溶融性層の全乾燥重量の７０重量％以下であることが望
ましい。

本発明で用いる着色剤は、従来公知の染料及び顔料の中
から適宜選択されるが、染料としては、塩基性染料、油
溶性染料、酸性染料、直接染料、分散染料等が好適に使
用され、また顔料としては、カーボンブラック、フタロ
シアニン系顔料等が好ましく用いられる。

支持体としては、ポリエステル、ポリカーボネート、ト
リアセチルセルロース、ナイロン、ポリイミド等の比較
的耐熱性のよいプラスチックフィルム、セロハン、硫酸
紙、コンデンサー紙等が使用でき、必要なら該支持体の
熱ヘッドと接する面にシリコーン樹脂、フッ素樹脂、ポ
リイミド樹脂。

エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ニトロ
セルロース等の耐熱性保護層やワックス等のスティック
防止層を設けてもよい。

支持体の厚みは好適には２〜６μであるが、使用条件や
伝熱効率のアップ等の処理が施こされていれば２〜２０
μの範囲の厚さのものまで使用できる。

又、熱溶融性インク層及び表面層にはそれぞれ必要によ
り分散剤、浸透剤、接着性改質剤、流動性コントロール
剤などの添加剤を加えてもよい。

以上のような本発明の積層の感熱転写記録媒体は、支持
体フィルムにホットメルト法、溶剤分散塗工法、水系エ
マルジョン塗工法等により各層を形成する成分を塗布す
ることによって得られる。

〔実施例〕

以下実施例を用いて本発明を説明する。

実施例１ 〔熱溶融性インク層の形成成分〕 カーボンブラック　　　　　　　　　２０重量部カルナ
ウバワックス　　　　　　　　２０＃マイクロクリスタ
リンワツクス　　　４０〃オイル（流動パラフィン）１
０〃 エチレン−酢酸ビニル共重合体　　　ｌＯ〃上記混合物
を保温した実験用サンドミルで６時間分散させて熱溶融
性インク層形成液を得た。

〔表面層の形成成分〕

カルナウバワックス　　　　　　　３０重量部マイクロ
クリスタリンワックス　　４５〃オイル（流動パラフィ
ン）ｌＯ〃 エチレン−酢酸ビニル共重合体　　　５　〃スチレン樹
脂（融点７０℃）ｌＯ〃 上記混合物を１００℃にて溶融撹拌して、表面層形成液
を得た。

つぎに、４．０μ■厚のポリエステルフィルムに、前記
熱溶融性インク層形成液をワイヤーパーによって塗布し
、３．５〜４．０μ■厚の熱溶融性インク層を形成した
０次に、この熱溶融性インク層の上に前記表面層形成液
をワイヤーバーによって塗布乾燥し、１．０μ−厚の表
面層を形成し、本発明の感熱転写記録媒体を得た。

実施例２ 実施例１の表面層の形成成分を下記のものに代えた以外
は実施例１と同様にして本発明の感熱転写記録媒体を得
た。

〔表面層の形成成分〕

カルナウバワックス　　　　　　　　２５重量部マイク
ロクリスタリンワックス　　４５　　ｍオイル（流動パ
ラフィン）　　　　　　　１０　　＃エチレンー酢酸ビ
ニル共重合体　　　５　〃テルペン樹脂（融点６５℃）
１５〃 比較例 実施例１の表面層の形成成分を下記のものに代えた以外
は実施例１と同様にして比較例の感熱転写記録媒体を得
た。

〔表面層の形成成分〕

カルナウバワックス　　　　　　　　３０重量部マイク
ロクリスタリンワックス　　４５重量部オイル（流動パ
ラフィン）ｌＯ＃ エチレン−酢酸ビニル共重合体　　１５〃つぎに、市販
されている感熱転写型プリンターにより前記実施例並び
に比較例の感熱転写記録媒体を用いてベック平滑度１８
０秒及び６０秒の被転写紙に印字を行なったところ、実
施例１．２では白ヌケも地汚れもない鮮明な画像が得ら
れたが、比較例のものは地汚れの目立つシャープ性の劣
る画像しか得られなかった。

〔効　　果〕

本発明の感熱転写記録媒・体は１表面の平滑性が劣る被
転写紙に対して、低エネルギーで腺切れのない鮮像力の
高い印字が可能で、さらに地汚れも生じない、また、保
存性にも優れ、高感度のため高速印字にも適している。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）支持体上に熱溶融性インク層を設けてなる感熱転
   写記録媒体において、該熱溶融性インク層上に、５０℃
   以上の軟化点を有するスチレン樹脂、テルペン樹脂又は
   テルペンフェノール樹脂を含有する表面層を設けたこと
   を特徴とする感熱転写記録媒体。