JPS6316649B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は室内の天井に据付けられる天吊型空気
調和ユニツトに関する。

(ロ) 従来技術 一般に天吊型空気調和ユニツトはこのユニツト
本体の重量を天井板で支えることができない為、
例えば実開昭53−76668号公報に示されているよ
うに天井の上方にある天井梁に吊り下げ具を固着
してこの吊り下げ具にユニツト本体を引掛けて吊
り下げるようにしているのが通常である。しかし
ながら、この据付作業時、吊り下げ具を天井梁に
固着する為に天井板を切り抜き、この切り抜かれ
た天井穴を吊り下げ具が貫通する新しい天井板で
見栄え良く塞がなければならず、作業が煩雑であ
つた。しかもユニツト本体を天井の下方で吊り下
げ具と引掛ける為にユニツト本体と天井板との間
に隙間ができてしまい、この隙間分だけユニツト
本体が天井板より下がつて圧迫感を与える欠点を
有していた。

(ハ) 発明の目的 本発明は簡易な作業で天吊型空気調和ユニツト
を見栄え良く、しかも圧迫感をなくして据付けら
れる据付装置を提供することにある。

(ニ) 発明の構成 本発明は天井梁に固着され天井穴より下方へ突
出する吊り下げ具と、この吊り下げ具が天板より
本体内方へ貫通してこの本体内部で吊り下げ具と
取り付けられるユニツト本体とを備え、前記天板
の全周縁を天井穴の周囲の下面と接合させて天吊
型空気調和ユニツトを据付けることにより、ユニ
ツト本体を天井板に密着させて天井空間と室内空
間とのシールを行なうようにしたものである。

(ホ) 実施例 本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、
第１図は天吊型空気調和ユニツトの据付前状態を
示す斜視図、第２図は天吊型空気調和ユニツトの
据付状態を示す正面図、第３図は天吊型空気調和
ユニツトの横断面図、第４図は第３図の―′
線で切断した天吊型空気調和ユニツトの据付状態
を示す縦断面図で、ユニツト本体１の下半部２の
全周を外側方へ突出させてこの前側面３及び両側
面４，５とに通気口６，７，８を設けると共にこ
の通気口と連通するユニツト本体１内の上半部９
と下半部２との空間内に跨がつてＵ字状の熱交換
器１０と遠心型送風機１１とを内蔵している。而
して、特にこの熱交換器１０として熱交換パイプ
に針状フインを巻きつけた熱交換効率の高い針状
フイン付熱交換器を用いると共に通風抵抗の大き
いこの熱交換器に充分な風量が与えられるように
遠心型送風機１１として羽根出口部で非常に高い
静圧が得られるターボフアンを用いており、空気
流れはユニツト本体１の底板１２に着脱自在に設
けた通気グリル１３から吸入された後、遠心型送
風機１１で第３図の実線矢印の如く送出され、熱
交換器１０と略均一に熱交換されて通気口６，
７，８から前方及び両側方へ吹き出されるように
なつている。

１４はユニツト本体１内を前後二室１５，１６
に区画する仕切板１７，１８と一体に形成された
フアンケーシング１９のスクロール板、２０はフ
アンケーシング１９の上壁を兼ねるユニツト本体
１の天板、２１は吸込口２２を有するフアンケー
シング１９のノズル板、２３はこのノズル板に脚
２４を介して固着した遠心型送風機１１のモー
タ、２５は熱交換器１０で生じたドレンを受ける
ドレンパン、２６，２７はユニツト本体１の内壁
に貼着され通気口６，７，８の周囲に結露するの
を防止する断熱材、２８，２９，３０は通気口
６，７，８に設けられ吹出空気を水平方向と斜下
方向へ変更する風向変更板である。

３１は天板２０の外壁上面３２に貼着された断
熱材、３３，３４，３５，３６は天板２０と断熱
材３１とに貫通して穿設された取付孔、３７，３
８，３９，４０はこれら取付孔に挿通されナツト
４１，４２，４３，４４で締め付けられる吊り下
げ具、４５，４６はこのナツト４１，４２、４
３，４４の締め付け操作をユニツト本体１の内部
で行なう為にノズル板２１に着脱自在に設けられ
たサービス用開閉蓋である。

以上の如く構成されており、次に天吊型空気調
和ユニツトの据付作業を説明する。先づ、第１図
の如くユニツト本体１を据付ける天井板４７の箇
所に上半部９の外形寸法よりも幾分小さい天井穴
４８を切り抜いた後、この天井穴４８より作業者
は身を乗り入れて吊り下げ具３７，３８，３９，
４０を天井梁４９に固着する。然る後、通気グリ
ル１３とサービス用開閉蓋４５，４６を取り外し
たユニツト本体１を下方から持ち上げて取付孔３
３，３４，３５，３６に吊り下げ具３７，３８，
３９，４０を挿通させた後、天板２０の全周縁５
０が天井穴４８の周囲の下面５１と断熱材３１を
介して接合した時点でナツト４１，４２，４３，
４４を吊り下げ具３７，３８，３９，４０に螺合
させ、断熱材３１を圧縮する程にナツト４１，４
２，４３，４４を締め付けると共にこのナツトで
ユニツト本体１が水平となるように調整すると、
第２図及び第４図の如く、天井板４７上方の空間
５２と室内空間５３とを完全に密封シールした状
態でユニツト本体１は据付けられる。而して、サ
ービス用開閉蓋４５，４６と通気グリル１３とを
取り付ければ据付作業が終了する。尚、この据付
時に熱交換器１０と接続された冷媒配管５４及び
ドレンパン２５と接続されたドレンパイブ５５を
第３図の如くユニツト本体１の後室１６から背方
へ導出させる作業を行なわなければならないが、
第４図に示すようにユニツト本体１の背板５６を
室内壁５７に当接させて据付けるようにすれば、
冷媒配管５４及びドレンパイプ５５を背板５６か
ら室内壁５７内へ直接導出でき、冷媒配管５４及
びドレンパイプ５５が天井板４７の下方に見えて
美感を損ねてしまうことはない。

しかも、天井穴４８を塞ぐ天板２０の外壁上面
３２は断熱材３１で覆われているので、夏期の冷
房運転時、空間５２内の高温多湿空気が天板２０
と直接触れて結露してしまうことはなく、又、吊
り下げ具３７，３８，３９，４０は室内空気が熱
交換器１０と熱交換される前の一次側通路中に位
置している為、夏期の冷房運転時、冷やされて吊
り下げ具３７，３８，３９，４０に結露すること
もない。

(ヘ) 発明の効果 本発明によれば、天井穴は切り抜いたままで良
いと共にユニツト本体の天板の全周縁で天井穴は
隠蔽される為に天井穴の周囲を補修する必要もな
く、且つ、天板と天井板との接合シールにより天
井空間より室内空間へ空気が漏れて天井穴の周囲
が結露することもなく、簡易な作業で見栄え良く
据付けることができる。

しかも、ユニツト本体が天井板に密着して据付
けられるので圧迫感がなくなると共にユニツト本
体の天板で天井穴の周囲を支えているので、強度
不足で天井板が垂れ下がるのを防止することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すもので、第１図は
天吊型空気調和ユニツトの据付前状態を示す斜視
図、第２図は天吊型空気調和ユニツトの据付状態
を示す正面図、第３図は天吊型空気調和ユニツト
の横断面図、第４図は第３図の―′線で切断
した天吊型空気調和ユニツトの据付状態を示す縦
断面図である。 １…ユニツト本体、２０…天板、３７，３８，
３９，４０…吊り下げ具、４８…天井穴、４９…
天井梁、５０…天板の全周縁、５１…天井穴の周
囲の下面。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 天井に固着され天井穴より下方へ突出する吊
   り下げ具と、この吊り下げ具が天板より本体内方
   へ貫通してこの本体内部で吊り下げ具と取り付け
   られるユニツト本体とを備え、前記天板を天井穴
   の周囲の下面と接合させたことを特徴とする天吊
   型空気調和ユニツトの据付装置。