JPS6316380B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPS6316380B2 JPS6316380B2 JP55123585A JP12358580A JPS6316380B2 JP S6316380 B2 JPS6316380 B2 JP S6316380B2 JP 55123585 A JP55123585 A JP 55123585A JP 12358580 A JP12358580 A JP 12358580A JP S6316380 B2 JPS6316380 B2 JP S6316380B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bmg162
- medium
- culture
- hydrochloride
- observed
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N1/00—Microorganisms, e.g. protozoa; Compositions thereof; Processes of propagating, maintaining or preserving microorganisms or compositions thereof; Processes of preparing or isolating a composition containing a microorganism; Culture media therefor
- C12N1/20—Bacteria; Culture media therefor
- C12N1/205—Bacterial isolates
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K31/00—Medicinal preparations containing organic active ingredients
- A61K31/16—Amides, e.g. hydroxamic acids
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P35/00—Antineoplastic agents
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C279/00—Derivatives of guanidine, i.e. compounds containing the group, the singly-bound nitrogen atoms not being part of nitro or nitroso groups
- C07C279/04—Derivatives of guanidine, i.e. compounds containing the group, the singly-bound nitrogen atoms not being part of nitro or nitroso groups having nitrogen atoms of guanidine groups bound to acyclic carbon atoms of a carbon skeleton
- C07C279/14—Derivatives of guanidine, i.e. compounds containing the group, the singly-bound nitrogen atoms not being part of nitro or nitroso groups having nitrogen atoms of guanidine groups bound to acyclic carbon atoms of a carbon skeleton being further substituted by carboxyl groups
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12P—FERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
- C12P13/00—Preparation of nitrogen-containing organic compounds
- C12P13/02—Amides, e.g. chloramphenicol or polyamides; Imides or polyimides; Urethanes, i.e. compounds comprising N-C=O structural element or polyurethanes
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12R—INDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES C12C - C12Q, RELATING TO MICROORGANISMS
- C12R2001/00—Microorganisms ; Processes using microorganisms
- C12R2001/01—Bacteria or Actinomycetales ; using bacteria or Actinomycetales
- C12R2001/07—Bacillus
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10S—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10S435/00—Chemistry: molecular biology and microbiology
- Y10S435/8215—Microorganisms
- Y10S435/822—Microorganisms using bacteria or actinomycetales
- Y10S435/832—Bacillus
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Zoology (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Microbiology (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Virology (AREA)
- Public Health (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Tropical Medicine & Parasitology (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
Description
本発明は式
で表わされる新規抗生物質BMG162−aF2または
その医薬的に許容される塩、その製造法及びそれ
を有効成分とする制癌剤に関するものである。 BMG162−aF2はバチルス属に属するBMG162
−aF2生産菌株を培養し、BMG162−aF2を蓄積
せしめ、この培養物からBMG162−aF2を採取す
ることにより得られるものである。 バチルス属に属するBMG162−aF2の生産菌の
一例としては、本発明者らによつて昭和53年8月
に栃木県大平山で採取した土壤試料より分離した
菌株バチルス(Bacillus)BMG162−aF2(微工
研菌寄第5230号)がある。この菌株の菌学的性状
は次のとおりである。 BMG162−aF2株の菌学的性状 1 形態 BMG162−aF2株は、グラム染色不定の有芽
胞桿菌で、菌体の大きさは、0.6〜0.8×2〜3.5
ミクロンである。周鞭毛を有し、活発な運動性
を示す。芽胞の形は、卵円形でその位置は中立
(central)(中立はエス・テー・コーワン及び
ケイ・ジエー・ステイール著、坂崎利一訳;医
学細菌同定の手びき、近代出版、1978年より引
用した。)でありその大きさは0.5〜0.7×1.0〜
1.5ミクロンであり、菌体はめいりように膨隆
している。芽胞は、その側部に、クリスタルバ
イオレツトでカヌーの形によく染まる部分
(Parasporal body)を有し、耐熱性である。
抗酸性染色は染まらない。 2 各種培地における生育状態 肉汁ゼラチン穿刺培養以外は、すべて37℃で
培養した。 (1) 肉汁寒天平板培養 コロニーは光沢のない不透明な円形で、辺
縁は不期則、色は茶白(Brownish White)
を示す。 (2) 肉汁寒天斜面培養 培地の表面を拡散増殖し、不透明で乾いた
感じの表面をしている。その色は、茶白
(Brownish White)である。 (3) 肉汁液体培養 培養1日目で培地全体が濁り、2日目にな
ると培地表面に菌膜が出来始める。3日目に
なると、培地表面を菌膜がおゝい、培地は澄
み、試験管底部に菌体が沈澱してくる。 (4) 肉汁ゼラチン穿刺培養 20℃で培養すると、培養1日目で穿刺にそ
つて増殖が認められ、2日目になると、その
部分に陥没が始まる。6日目頃になるとゼラ
チンの液化が始まる。その型は、ロート状で
ある。一方、30℃で培養すると、2日目から
菌膜ができ始め、4日目から液化が始まる。
ゼラチンの液化は7日目で完了した。 (5) BCPミルク 培養5日目頃から、ブロムクレゾールパー
プル(BCP)が青変し、12日目頃からペプ
トン化が始まつた。 (6) サブロー・デキストロース寒天培地および
サブロー・デキストロース・ブロス サブロー・デキストロース寒天斜面および
サブロー・デキストロース・ブロス(ペプト
ン10g、デキストロース40g、寒天15g、精
製水1000ml、PH無修正、サブロー・デキスト
ロース・ブロスは斜面培地から寒天を除いた
もの)に各30℃、および37℃で培養し、液体
培地の場合は生育を認めないが、斜面培地で
は斜面の下部にやゝ弱い発育を呈した。 3 生理的性質 以下特に記さない限り、培養温度はすべて37
℃である。 (1) 硝酸塩の還元 硝酸塩肉汁培地(肉エキス10g、ペプトン
10g、NaCl5g、KNO31g、精製水1000ml、
PH7.2)で培養すると、培養1、3、5日目
のいずれの培養液でも、亜硝酸塩を検出し
た。培養5日目では、特に顕著な反応を示
し、培養液に試薬を添加すると、赤褐色の沈
澱を生じた。 (2) 脱窒反応 脱窒反応試験を駒形らの方法(長谷川武治
編著;微生物の分類と同定、223頁、東京大
学出版会、1975年)で行なつた結果、陰性で
あつた。 (3) MRテスト ブドウ糖5g、ペプトン7g、塩化ナトリ
ウム5g、精製水1000ml、PH7.5の培地で30
℃培養し、1、2、5日目にそれぞれメチル
レツド試験を行なつたが、いずれの場合も陽
性であつた。 (4) VPテスト ブドウ糖5g、ペプトン7g、塩化ナトリ
ウム5g、精製水1000ml、PH7.5の培地で30
℃培養し、1、2、5日目にそれぞれ試験し
たが、いずれも陰性であつた。 (5) インドールの生成 ポリペプトン20g、塩化ナトリウム5g、
精製水1000ml、PH7.4の培地で培養すると1
〜2日では、インドールの生成を認めなかつ
たが、培養5日目でそれを認めた。 (6) 硫化水素の生成 TSI寒天培地(Triple sugar iron agar、
栄研)で、7日間培養したが、硫化水素の生
成を認めなかつた。 (7) デンプンの加水分解 可溶性デンプンを0.2%含んだ肉汁寒天平
板に画線培養して、1、2、3、5、6、
13、15日目にそれぞれヨード・ヨードカリ液
で試験したが、そのいずれの場合もデンプン
の分解を認めなかつた。 (8) クエン酸の利用 コーザーのクエン酸塩培地(Koser
citrate medium)及びクリステンセン培地
(Christensen agar)で5日間培養したが、
両培地とも生育しなかつた。 (9) 無機窒素源の利用 基礎培地(ブドウ糖10g、KH2PO41g、
MgSO4・7H2O0.5g、KCl0.2g、精製水
1000ml、PH7.2)に窒素源(NaNO31g、
(NH4)2SO40.78g、グルタミン酸ナトリウ
ム1.7g)を加え試験したが、いずれの窒素
源の場合も増殖を認めなかつた。 (10) 色素の生成 キングA寒天培地(栄研)で1夜培養後、
室温に6日間放置、一方、キングB寒天培地
(栄研)で6日間培養したが、そのいずれに
も溶解性色素を認めなかつた。 (11) ウレアーゼ 尿素培地(栄研)で、24時間培養したが、
ウレアーゼ陰性であつた。 (12) オキシダーゼ 肉汁寒天斜面培地で1夜培養した新鮮菌
を、チトクローム・オキシダーゼ試験紙(日
水)で試験した結果オキシダーゼ反応陽性で
あつた。 (13) カタラーゼ 肉汁寒天斜面培地で1夜培養した新鮮菌に
ついて、3%過酸化水素水でカタラーゼ試験
を行うと、気泡を認め陽性であつた。 (14) 生育の範囲 滅菌後PHがそれぞれPH3.0、4.0、5.0、6.0、
6.8、7.8、8.2、8.8の肉汁ブイヨン培地でそ
れぞれ24時間培養すると、PH5.0〜8.2の範囲
で生育を認めた。生育の最適PHはPH6.0〜7.8
である。又肉汁ブイヨン培地に接種後、9、
15、20、24、27、30、37、40、45、50℃の各
温度で、それぞれ24時間培養すると、15〜40
℃の範囲で生育を認めた。生育の最適温は、
37℃前後である。 (15) 酸素に対する態度 1%ブドウ糖肉汁寒天培地に、菌液を懸濁
後、高層に固めて培養すると、培地表面とそ
れに近い部分によく生育した。TEP寒天培
地(栄研)で嫌気培養すると、生育を認め
た。 (16) O−Fテスト(Hugh−Leifson試験) 好気的条件及び嫌気的条件のどちらの場合
も、ブドウ糖を分解し、酸を生成した。 (17) 炭素化合物の利用 炭素化合物の利用を飯塚・駒形の方法(長
谷川武治編著;微生物の分類と同定、230頁、
東京大学出版会、1975年)で試験すると、グ
ルコース、グリセリン、コハク酸ナトリウム
を利用し、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリ
ウム、パラヒドロキシ安息香酸ナトリウムを
利用しなかつた。 (18) 糖類からの酸およびガスの生成 基礎培地(リン酸二アンモニウム1g、塩
化ナトリウム0.2g、硫酸マグネシウム・7
水塩0.2g、酵母エキス0.2g、寒天15g、ブ
ロムクレゾールパープル0.2%水溶液4ml、
精製水1000ml、PH7.2)に、別に滅菌した糖
をそれぞれ最終濃度が1%になるように無菌
的に加え、斜面に固めた後、BMG162−aF2
株をそれぞれ画線培養し、40日間にわたつ
て、酸の生成を観察した。その結果D−グル
コース、D−マンノース、D−フラクトー
ス、D−マンニツト、麦芽糖、トレハロー
ス、グリセリンからは、それぞれ酸を生成し
たが、D−キシロース、L−アラビノース、
D−ガラクトース、ラムノース、D−ソルビ
ツト、イノシツト、乳糖、シヨ糖、ラフイノ
ース、デンプンからは、いずれも酸を生成し
なかつた。 一方、ガスの生成は、基礎培地(ペプトン
10g、塩化ナトリウム5g、ブロムチモール
ブルー0.008g、精製水1000ml、PH7.2)に上
記と同様に各糖を加え、ダーラム管を使用し
て2週間にわたつて観察した。その結果上記
の糖のいずれからも、ガスの生成を認めなか
つた。 (19) グルコン酸の酸化試験 グルコン酸塩培地(栄研)を使用して、グ
ルコン酸の酸化試験を行なつた結果、陰性で
あつた。 (20) ジヒドロキシアセトンの生成 酵母エキス10g、グリセリン20g、寒天15
g、精製水1000ml、PH7.0の培地で、3、5、
10、24日間それぞれ培養し、フエーリング氏
液を用いて、ジヒドロキシアセトンの生成を
調べたが、いずれの培養からもその生成を観
察できなかつた。 (21) 塩化ナトリウムの耐性 基礎培地(トリプテイケース
(Trypticase.BBL)10g、精製水1000ml、
PH7.0)に、2、5、7%の各濃度になるよ
うに塩化ナトリウムを加え、菌液を接種後、
静置培養し、4日間にわたつて菌の増殖を観
察した。その結果、基礎培地と塩化ナトリウ
ムを2%含む培地では、それぞれ菌の増殖を
認めたがそれ以上の塩化ナトリウム濃度では
いずれも菌の生育を認めなかつた。 (22) 馬尿酸の分解試験 ハートインフユジヨンブイヨン培地
(Difco)1000mlに馬尿酸ナトリウム10gを
加えた培地(PH7.4)で4日間培養し、塩化
第二鉄水溶液を用いて、馬尿酸の分解を調べ
たが、陰性であつた。 (23) フエニルピルビン酸(PPA)試験 酵母エキス3g、DL−フエニルアラニン
2g、リン酸一水素ナトリウム1g、塩化ナ
トリウム5g、寒天12g、精製水1000ml、PH
7.3組成の斜面培地に、濃厚に接種し、24時
間培養後、10%塩化第二鉄水溶液で試験した
結果、陰性であつた。 (24) チロシンの溶解性試験 チロシン寒天培地(肉汁寒天培地1000ml、
チロシン5g、PH7.2)で、30℃および37℃、
2〜4日間培養した頃、よりチロシンの溶解
が認められた。 以上の性状を要約すると、BMG162−aF2株は
通性嫌気性のグラム染色不定の有芽胞桿菌で周鞭
毛をもち、運動性を示す。芽胞は卵円形で中立
(central)、側部にクリスタルバイオレツトでカ
ヌーの形によく染まる部分(Parasporal body)
を有し、耐熱性である。菌体はめいりように膨隆
し、非抗酸性である。寒天培地で拡散増殖し、液
体培地で菌膜を形成する。ゼラチンを液化し、
BCPミルクを青変後ペプトン化する。サブロ
ー・デキストロース・ブロスでは生育しないが、
サブロー・デキストロース寒天培地では弱い発育
を認める。硝酸塩を還元し脱窒反応陰性、MRテ
スト陽性、VPテスト陰性である。インドールは
5日目で検出され、硫化水素を生成しない。デン
プンを分解せずクエン酸を利用しない。ウレアー
ゼ陰性、オキシダーゼ陽性、カタラーゼ陽性であ
る。PH5.0〜8.2の範囲で生育し、最適PHはPH6.0〜
7.8である。又15〜40℃の範囲で生育し、最適温
度は37℃前後である。嫌気性培養でも生育する。
ブドウ糖を酸化的および発酵的に分解し、酸を生
成する。D−グルコース、D−マンノース、D−
フラクトース、D−マンニツト、麦芽糖、トレハ
ロース、グリセリンから、それぞれ酸を生成する
が、ガスを生成しない。グルコン酸を酸化せず、
ジヒドロキシアセトンを生成しない。塩化ナトリ
ウム濃度が5%以上になると生育しない。馬尿酸
およびフエニルアラニンを分解せず、チロシンを
溶解する。 以上の性状をもとに、BMG162−aF2株を
Bergey′s Manual of Determinative
Bacteriology 8th edition(R.E.Buchanan&N.E.
Gibbons、The Williams&Wilkins Company、
Baltimore.1974)で検索すると、542頁Bacillus
属のなかのカタラーゼ陽性でジヒドロキシアセト
ンを生成しない種、すなわちBacillus firmus、
B.laterosporus、B.brevis、B.sphaericusが、近
縁の種として挙げられる。BMG162−aF2株の性
状を上記4種の性状と比較すると、次表のように
なる。
その医薬的に許容される塩、その製造法及びそれ
を有効成分とする制癌剤に関するものである。 BMG162−aF2はバチルス属に属するBMG162
−aF2生産菌株を培養し、BMG162−aF2を蓄積
せしめ、この培養物からBMG162−aF2を採取す
ることにより得られるものである。 バチルス属に属するBMG162−aF2の生産菌の
一例としては、本発明者らによつて昭和53年8月
に栃木県大平山で採取した土壤試料より分離した
菌株バチルス(Bacillus)BMG162−aF2(微工
研菌寄第5230号)がある。この菌株の菌学的性状
は次のとおりである。 BMG162−aF2株の菌学的性状 1 形態 BMG162−aF2株は、グラム染色不定の有芽
胞桿菌で、菌体の大きさは、0.6〜0.8×2〜3.5
ミクロンである。周鞭毛を有し、活発な運動性
を示す。芽胞の形は、卵円形でその位置は中立
(central)(中立はエス・テー・コーワン及び
ケイ・ジエー・ステイール著、坂崎利一訳;医
学細菌同定の手びき、近代出版、1978年より引
用した。)でありその大きさは0.5〜0.7×1.0〜
1.5ミクロンであり、菌体はめいりように膨隆
している。芽胞は、その側部に、クリスタルバ
イオレツトでカヌーの形によく染まる部分
(Parasporal body)を有し、耐熱性である。
抗酸性染色は染まらない。 2 各種培地における生育状態 肉汁ゼラチン穿刺培養以外は、すべて37℃で
培養した。 (1) 肉汁寒天平板培養 コロニーは光沢のない不透明な円形で、辺
縁は不期則、色は茶白(Brownish White)
を示す。 (2) 肉汁寒天斜面培養 培地の表面を拡散増殖し、不透明で乾いた
感じの表面をしている。その色は、茶白
(Brownish White)である。 (3) 肉汁液体培養 培養1日目で培地全体が濁り、2日目にな
ると培地表面に菌膜が出来始める。3日目に
なると、培地表面を菌膜がおゝい、培地は澄
み、試験管底部に菌体が沈澱してくる。 (4) 肉汁ゼラチン穿刺培養 20℃で培養すると、培養1日目で穿刺にそ
つて増殖が認められ、2日目になると、その
部分に陥没が始まる。6日目頃になるとゼラ
チンの液化が始まる。その型は、ロート状で
ある。一方、30℃で培養すると、2日目から
菌膜ができ始め、4日目から液化が始まる。
ゼラチンの液化は7日目で完了した。 (5) BCPミルク 培養5日目頃から、ブロムクレゾールパー
プル(BCP)が青変し、12日目頃からペプ
トン化が始まつた。 (6) サブロー・デキストロース寒天培地および
サブロー・デキストロース・ブロス サブロー・デキストロース寒天斜面および
サブロー・デキストロース・ブロス(ペプト
ン10g、デキストロース40g、寒天15g、精
製水1000ml、PH無修正、サブロー・デキスト
ロース・ブロスは斜面培地から寒天を除いた
もの)に各30℃、および37℃で培養し、液体
培地の場合は生育を認めないが、斜面培地で
は斜面の下部にやゝ弱い発育を呈した。 3 生理的性質 以下特に記さない限り、培養温度はすべて37
℃である。 (1) 硝酸塩の還元 硝酸塩肉汁培地(肉エキス10g、ペプトン
10g、NaCl5g、KNO31g、精製水1000ml、
PH7.2)で培養すると、培養1、3、5日目
のいずれの培養液でも、亜硝酸塩を検出し
た。培養5日目では、特に顕著な反応を示
し、培養液に試薬を添加すると、赤褐色の沈
澱を生じた。 (2) 脱窒反応 脱窒反応試験を駒形らの方法(長谷川武治
編著;微生物の分類と同定、223頁、東京大
学出版会、1975年)で行なつた結果、陰性で
あつた。 (3) MRテスト ブドウ糖5g、ペプトン7g、塩化ナトリ
ウム5g、精製水1000ml、PH7.5の培地で30
℃培養し、1、2、5日目にそれぞれメチル
レツド試験を行なつたが、いずれの場合も陽
性であつた。 (4) VPテスト ブドウ糖5g、ペプトン7g、塩化ナトリ
ウム5g、精製水1000ml、PH7.5の培地で30
℃培養し、1、2、5日目にそれぞれ試験し
たが、いずれも陰性であつた。 (5) インドールの生成 ポリペプトン20g、塩化ナトリウム5g、
精製水1000ml、PH7.4の培地で培養すると1
〜2日では、インドールの生成を認めなかつ
たが、培養5日目でそれを認めた。 (6) 硫化水素の生成 TSI寒天培地(Triple sugar iron agar、
栄研)で、7日間培養したが、硫化水素の生
成を認めなかつた。 (7) デンプンの加水分解 可溶性デンプンを0.2%含んだ肉汁寒天平
板に画線培養して、1、2、3、5、6、
13、15日目にそれぞれヨード・ヨードカリ液
で試験したが、そのいずれの場合もデンプン
の分解を認めなかつた。 (8) クエン酸の利用 コーザーのクエン酸塩培地(Koser
citrate medium)及びクリステンセン培地
(Christensen agar)で5日間培養したが、
両培地とも生育しなかつた。 (9) 無機窒素源の利用 基礎培地(ブドウ糖10g、KH2PO41g、
MgSO4・7H2O0.5g、KCl0.2g、精製水
1000ml、PH7.2)に窒素源(NaNO31g、
(NH4)2SO40.78g、グルタミン酸ナトリウ
ム1.7g)を加え試験したが、いずれの窒素
源の場合も増殖を認めなかつた。 (10) 色素の生成 キングA寒天培地(栄研)で1夜培養後、
室温に6日間放置、一方、キングB寒天培地
(栄研)で6日間培養したが、そのいずれに
も溶解性色素を認めなかつた。 (11) ウレアーゼ 尿素培地(栄研)で、24時間培養したが、
ウレアーゼ陰性であつた。 (12) オキシダーゼ 肉汁寒天斜面培地で1夜培養した新鮮菌
を、チトクローム・オキシダーゼ試験紙(日
水)で試験した結果オキシダーゼ反応陽性で
あつた。 (13) カタラーゼ 肉汁寒天斜面培地で1夜培養した新鮮菌に
ついて、3%過酸化水素水でカタラーゼ試験
を行うと、気泡を認め陽性であつた。 (14) 生育の範囲 滅菌後PHがそれぞれPH3.0、4.0、5.0、6.0、
6.8、7.8、8.2、8.8の肉汁ブイヨン培地でそ
れぞれ24時間培養すると、PH5.0〜8.2の範囲
で生育を認めた。生育の最適PHはPH6.0〜7.8
である。又肉汁ブイヨン培地に接種後、9、
15、20、24、27、30、37、40、45、50℃の各
温度で、それぞれ24時間培養すると、15〜40
℃の範囲で生育を認めた。生育の最適温は、
37℃前後である。 (15) 酸素に対する態度 1%ブドウ糖肉汁寒天培地に、菌液を懸濁
後、高層に固めて培養すると、培地表面とそ
れに近い部分によく生育した。TEP寒天培
地(栄研)で嫌気培養すると、生育を認め
た。 (16) O−Fテスト(Hugh−Leifson試験) 好気的条件及び嫌気的条件のどちらの場合
も、ブドウ糖を分解し、酸を生成した。 (17) 炭素化合物の利用 炭素化合物の利用を飯塚・駒形の方法(長
谷川武治編著;微生物の分類と同定、230頁、
東京大学出版会、1975年)で試験すると、グ
ルコース、グリセリン、コハク酸ナトリウム
を利用し、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリ
ウム、パラヒドロキシ安息香酸ナトリウムを
利用しなかつた。 (18) 糖類からの酸およびガスの生成 基礎培地(リン酸二アンモニウム1g、塩
化ナトリウム0.2g、硫酸マグネシウム・7
水塩0.2g、酵母エキス0.2g、寒天15g、ブ
ロムクレゾールパープル0.2%水溶液4ml、
精製水1000ml、PH7.2)に、別に滅菌した糖
をそれぞれ最終濃度が1%になるように無菌
的に加え、斜面に固めた後、BMG162−aF2
株をそれぞれ画線培養し、40日間にわたつ
て、酸の生成を観察した。その結果D−グル
コース、D−マンノース、D−フラクトー
ス、D−マンニツト、麦芽糖、トレハロー
ス、グリセリンからは、それぞれ酸を生成し
たが、D−キシロース、L−アラビノース、
D−ガラクトース、ラムノース、D−ソルビ
ツト、イノシツト、乳糖、シヨ糖、ラフイノ
ース、デンプンからは、いずれも酸を生成し
なかつた。 一方、ガスの生成は、基礎培地(ペプトン
10g、塩化ナトリウム5g、ブロムチモール
ブルー0.008g、精製水1000ml、PH7.2)に上
記と同様に各糖を加え、ダーラム管を使用し
て2週間にわたつて観察した。その結果上記
の糖のいずれからも、ガスの生成を認めなか
つた。 (19) グルコン酸の酸化試験 グルコン酸塩培地(栄研)を使用して、グ
ルコン酸の酸化試験を行なつた結果、陰性で
あつた。 (20) ジヒドロキシアセトンの生成 酵母エキス10g、グリセリン20g、寒天15
g、精製水1000ml、PH7.0の培地で、3、5、
10、24日間それぞれ培養し、フエーリング氏
液を用いて、ジヒドロキシアセトンの生成を
調べたが、いずれの培養からもその生成を観
察できなかつた。 (21) 塩化ナトリウムの耐性 基礎培地(トリプテイケース
(Trypticase.BBL)10g、精製水1000ml、
PH7.0)に、2、5、7%の各濃度になるよ
うに塩化ナトリウムを加え、菌液を接種後、
静置培養し、4日間にわたつて菌の増殖を観
察した。その結果、基礎培地と塩化ナトリウ
ムを2%含む培地では、それぞれ菌の増殖を
認めたがそれ以上の塩化ナトリウム濃度では
いずれも菌の生育を認めなかつた。 (22) 馬尿酸の分解試験 ハートインフユジヨンブイヨン培地
(Difco)1000mlに馬尿酸ナトリウム10gを
加えた培地(PH7.4)で4日間培養し、塩化
第二鉄水溶液を用いて、馬尿酸の分解を調べ
たが、陰性であつた。 (23) フエニルピルビン酸(PPA)試験 酵母エキス3g、DL−フエニルアラニン
2g、リン酸一水素ナトリウム1g、塩化ナ
トリウム5g、寒天12g、精製水1000ml、PH
7.3組成の斜面培地に、濃厚に接種し、24時
間培養後、10%塩化第二鉄水溶液で試験した
結果、陰性であつた。 (24) チロシンの溶解性試験 チロシン寒天培地(肉汁寒天培地1000ml、
チロシン5g、PH7.2)で、30℃および37℃、
2〜4日間培養した頃、よりチロシンの溶解
が認められた。 以上の性状を要約すると、BMG162−aF2株は
通性嫌気性のグラム染色不定の有芽胞桿菌で周鞭
毛をもち、運動性を示す。芽胞は卵円形で中立
(central)、側部にクリスタルバイオレツトでカ
ヌーの形によく染まる部分(Parasporal body)
を有し、耐熱性である。菌体はめいりように膨隆
し、非抗酸性である。寒天培地で拡散増殖し、液
体培地で菌膜を形成する。ゼラチンを液化し、
BCPミルクを青変後ペプトン化する。サブロ
ー・デキストロース・ブロスでは生育しないが、
サブロー・デキストロース寒天培地では弱い発育
を認める。硝酸塩を還元し脱窒反応陰性、MRテ
スト陽性、VPテスト陰性である。インドールは
5日目で検出され、硫化水素を生成しない。デン
プンを分解せずクエン酸を利用しない。ウレアー
ゼ陰性、オキシダーゼ陽性、カタラーゼ陽性であ
る。PH5.0〜8.2の範囲で生育し、最適PHはPH6.0〜
7.8である。又15〜40℃の範囲で生育し、最適温
度は37℃前後である。嫌気性培養でも生育する。
ブドウ糖を酸化的および発酵的に分解し、酸を生
成する。D−グルコース、D−マンノース、D−
フラクトース、D−マンニツト、麦芽糖、トレハ
ロース、グリセリンから、それぞれ酸を生成する
が、ガスを生成しない。グルコン酸を酸化せず、
ジヒドロキシアセトンを生成しない。塩化ナトリ
ウム濃度が5%以上になると生育しない。馬尿酸
およびフエニルアラニンを分解せず、チロシンを
溶解する。 以上の性状をもとに、BMG162−aF2株を
Bergey′s Manual of Determinative
Bacteriology 8th edition(R.E.Buchanan&N.E.
Gibbons、The Williams&Wilkins Company、
Baltimore.1974)で検索すると、542頁Bacillus
属のなかのカタラーゼ陽性でジヒドロキシアセト
ンを生成しない種、すなわちBacillus firmus、
B.laterosporus、B.brevis、B.sphaericusが、近
縁の種として挙げられる。BMG162−aF2株の性
状を上記4種の性状と比較すると、次表のように
なる。
【表】
【表】
第1表から明らかなように、BMG162−aF2株
はB.laterosporusに最もよく類似している。両者
の相異点はサブロー・デキストロース寒天培地で
の生育状態がその記載とわずかに異なるのみであ
る。 本願発明者等は農林省家蓄衛生試験場東量三博
士からB.laterosporusの分与をうけ、種々比較検
討した。その結果この種の大きな特徴とされる芽
胞側面部のcanoe−shaped body(カヌーの形に
染色される部分Parasporal body)を両者にに証
明できた。又、サブロー・デキストロース寒天培
地での発育も一致した成績を示した。 よつてBMG162−aF2株をバチルス・ラテロス
ポルス(Bacillus laterosporus)BMG162−aF2
と同定した。 なお、BMG162−aF2株を工業技術院微生物工
業技術研究所に、昭和54年10月12日保管委託申請
し、微生物受託番号は第5230号である。 本発明において用いることのできる菌株は上記
菌株、その変異株をはじめ、バチルス属に属する
BMG162−aF2生産菌のすべてが使用できる。 これらの菌株を用いてBMG162−aF2を製造す
る方法を具体的に説明する。 バチルス属に属するBMG162−aF2生産菌株を
栄養源含有培地に接種して好気的に発育させるこ
とによつてBMG162−aF2を含む培養物が得られ
る。栄養源としては細菌の栄養源として使用しう
るものが使用される。例えば市販されているペプ
トン、肉エキス、コーン・スチープ・リカー、綿
実粉、落花生粉、大豆粉、酵母エキス、NZ−ア
ミン、カゼインの水解物、硝酸ソーダ、硝酸アン
モニウム、硫酸アンモニウムなどの窒素源および
市販されているグリセリン、蔗糖、澱粉、グルコ
ース、マルトース、糖蜜などの炭化水素、あるい
は脂肪などの炭素源および食塩、燐酸塩、炭酸カ
ルシウム、硫酸マグネシウムなどの無機塩を使用
できる。その他、必要に応じて微量の金属塩その
他を添加することもできる。これらのものは生産
菌が利用し、BMG162−aF2の生産に役立つもの
であればよく、公知の細菌の培養材料はすべて用
いることができる。BMG162−aF2の大量生産に
は液体培養が好ましく、培養温度は生産菌が発育
し、BMG162−aF2を生産する範囲で適用でき、
通常15〜40℃、好ましくは20〜40℃、殊に好まし
いのは20〜35℃である。培地のPHは通常5.0〜
8.2、好ましくは6.0〜7.8である。培養は普通
BMG162−aF2が充分蓄積するまで続けられる。
例えば、グリセリン2.0%、デキストリン2.0%、
ペプトン1.0%、酵母エキス0.3%、硫酸アンモニ
ウム0.2%、炭酸カルシウム0.2%からなる液体培
地(最適には約PH7.4)に寒天斜面培地で培養し
たBMG162−aF2株を接種し、27℃で好気的に回
転振盪培養を行なうと培養1日目から目的とする
抗生物質の蓄積が認められた。BMG162−aF2の
定量法は、試験菌としてバチルス・サブチリス
PCI219株を使用する通常の円筒平板法によつて
行なう。バチルス属に層するBMG162−aF2生産
菌株の培養にあたつては、上記の振盪培養のほか
に、一般に微生物の通気撹拌培養に用いられるジ
ヤー培養器、または大型のステンレススチール製
タンク培養槽なども大量生産のために使用され
る。大量培養の場合には、上記液体培地中で20〜
40時間振盪培養した培養液を種培養液とし、これ
を0.5〜2.0%(容量)接種するのが好ましい。
BMG162−aF2の採取は、通常BMG162−aF2生
産菌の培養液より、カルボン酸を活性基とする
弱陽イオン交換体を用いる塔クロマトグラフイー
によつて行なわれる。弱陽イオン交換体として
は、アンバーライトICR−50、CG−50(ロ
ーム・アンド・ハース社製)、レワチツトCNP
(バイエル社製)、CM−セフアデツクス(フア
ルマシア社製)などのH型、Na型、NH4型など
およびそれらの混合型が用いられる。吸着された
BMG162−aF2の溶出は、塩酸水、酢酸水等の酸
または食塩等の塩類を含む水で展開することによ
り行なわれる。上述の抽出法、分離法または精製
法に加え、ゲル過法、限外過法を適宜組合わ
せあるいは繰返すことによつて純粋に採取するこ
とができる。 BMG162−aF2は遊離形では不安定なため塩酸
塩として採取され、また吸湿性のため水和物を形
成している。このBMG162−aF2の塩酸塩の水和
物の理化学的性状は次の通りである。 白色粉末で著しい吸湿性のため融点を測定する
ことはできない。比施光度は〔α〕24 D=−11゜(C
=1.0、水)を示す。BMG162−aF2塩酸塩の水
和物での元素分析は実験値:C37.55%、H7.89
%、N17.52%、Cl18.61%、理論値
(C17H37N7O4・3HCl・2H2O):C37.20%、H8.08
%、N17.86%、Cl19.38%である。(水分含量は測
定条件により変化する。)プロトン核磁気共鳴ス
ペクトルは第1図に示すとおりである。 13C核磁
気共鳴スペクトルは第2図に示すとおりである。
15N核磁気共鳴スペクトルは第3図に示すとお
りであり、窒素が7個観察される(グアニジル基
の3個の窒素は2本のシグナルとして観察され
る)。紫外線吸収曲線は末端吸収のみを示す。赤
外部吸収曲線は第4図に示すとおりである。
BMG162−aF2の塩酸塩を1規定酢酸中で105℃、
1.5時間の熱分解をすることにより、グリオキサ
リルスペルミジンおよび3−ヒドロキシ−7−グ
アニジノヘプタン酸アミドが得られる。これらか
ら構造研究の結果、BMG162−aF2の構造が前記
のとおりであることが決定された。BMG162−
aF2の塩酸塩は水およびメタノールに易溶である
が、エタノール、酢酸エチル、クロロホルム、ベ
ンゼン等には難溶あるいは不溶である。ニンヒド
リン反応、坂口反応およびライドン−スミス反応
陽性である。BMG162−aF2の塩酸塩はアビセル
の薄層クロマトグラフイーでブタノール・ピリジ
ン・酢酸・水(6:4:1:3)の混液で展開し
てRf=0.14、ブタノール・エタノール・水(4:
1:2)の混液で展開してRf=0.20にそれぞれ単
一スポツトを示した。蟻酸・酢酸・水の混液
(1:3:36)を用いた高圧紙電気泳動
(3500V、15分)でアラニンの移動度を1.0とした
時、BMG162−aF2の塩酸塩の移動度は1.70〜
1.74を示した。 次に、このBMG162−aF2の生物学的性質につ
いて述べる。 BMG162−aF2の塩酸塩は以下に示すようにグ
ラム陽性、陰性細菌に弱い発育阻止作用を示すと
ともに、マウス白血病L−1210、マウス白血病
EL−4、エールリツヒ癌および肉腫180(S−
180)に対する治療実験で著明な治療効力及び延
命効果を示し、制癌剤として有用なものであるこ
とが明らかである。 (1) BMG162−aF2の抗菌活性 BMG162−aF2は弱い抗菌活性を有し、栄養
寒天培地上での各種細菌に対する発育阻止濃度
は第2表に示すとおりである。試料は
BMG162−aF2の塩酸塩を用い、栄養寒天培地
を使用し、寒天平板稀釈法により行つた。第2
表より明らかなようにBMG162−aF2はグラム
陽性菌およびグラム陰性菌の発育を弱く、阻止
する。
はB.laterosporusに最もよく類似している。両者
の相異点はサブロー・デキストロース寒天培地で
の生育状態がその記載とわずかに異なるのみであ
る。 本願発明者等は農林省家蓄衛生試験場東量三博
士からB.laterosporusの分与をうけ、種々比較検
討した。その結果この種の大きな特徴とされる芽
胞側面部のcanoe−shaped body(カヌーの形に
染色される部分Parasporal body)を両者にに証
明できた。又、サブロー・デキストロース寒天培
地での発育も一致した成績を示した。 よつてBMG162−aF2株をバチルス・ラテロス
ポルス(Bacillus laterosporus)BMG162−aF2
と同定した。 なお、BMG162−aF2株を工業技術院微生物工
業技術研究所に、昭和54年10月12日保管委託申請
し、微生物受託番号は第5230号である。 本発明において用いることのできる菌株は上記
菌株、その変異株をはじめ、バチルス属に属する
BMG162−aF2生産菌のすべてが使用できる。 これらの菌株を用いてBMG162−aF2を製造す
る方法を具体的に説明する。 バチルス属に属するBMG162−aF2生産菌株を
栄養源含有培地に接種して好気的に発育させるこ
とによつてBMG162−aF2を含む培養物が得られ
る。栄養源としては細菌の栄養源として使用しう
るものが使用される。例えば市販されているペプ
トン、肉エキス、コーン・スチープ・リカー、綿
実粉、落花生粉、大豆粉、酵母エキス、NZ−ア
ミン、カゼインの水解物、硝酸ソーダ、硝酸アン
モニウム、硫酸アンモニウムなどの窒素源および
市販されているグリセリン、蔗糖、澱粉、グルコ
ース、マルトース、糖蜜などの炭化水素、あるい
は脂肪などの炭素源および食塩、燐酸塩、炭酸カ
ルシウム、硫酸マグネシウムなどの無機塩を使用
できる。その他、必要に応じて微量の金属塩その
他を添加することもできる。これらのものは生産
菌が利用し、BMG162−aF2の生産に役立つもの
であればよく、公知の細菌の培養材料はすべて用
いることができる。BMG162−aF2の大量生産に
は液体培養が好ましく、培養温度は生産菌が発育
し、BMG162−aF2を生産する範囲で適用でき、
通常15〜40℃、好ましくは20〜40℃、殊に好まし
いのは20〜35℃である。培地のPHは通常5.0〜
8.2、好ましくは6.0〜7.8である。培養は普通
BMG162−aF2が充分蓄積するまで続けられる。
例えば、グリセリン2.0%、デキストリン2.0%、
ペプトン1.0%、酵母エキス0.3%、硫酸アンモニ
ウム0.2%、炭酸カルシウム0.2%からなる液体培
地(最適には約PH7.4)に寒天斜面培地で培養し
たBMG162−aF2株を接種し、27℃で好気的に回
転振盪培養を行なうと培養1日目から目的とする
抗生物質の蓄積が認められた。BMG162−aF2の
定量法は、試験菌としてバチルス・サブチリス
PCI219株を使用する通常の円筒平板法によつて
行なう。バチルス属に層するBMG162−aF2生産
菌株の培養にあたつては、上記の振盪培養のほか
に、一般に微生物の通気撹拌培養に用いられるジ
ヤー培養器、または大型のステンレススチール製
タンク培養槽なども大量生産のために使用され
る。大量培養の場合には、上記液体培地中で20〜
40時間振盪培養した培養液を種培養液とし、これ
を0.5〜2.0%(容量)接種するのが好ましい。
BMG162−aF2の採取は、通常BMG162−aF2生
産菌の培養液より、カルボン酸を活性基とする
弱陽イオン交換体を用いる塔クロマトグラフイー
によつて行なわれる。弱陽イオン交換体として
は、アンバーライトICR−50、CG−50(ロ
ーム・アンド・ハース社製)、レワチツトCNP
(バイエル社製)、CM−セフアデツクス(フア
ルマシア社製)などのH型、Na型、NH4型など
およびそれらの混合型が用いられる。吸着された
BMG162−aF2の溶出は、塩酸水、酢酸水等の酸
または食塩等の塩類を含む水で展開することによ
り行なわれる。上述の抽出法、分離法または精製
法に加え、ゲル過法、限外過法を適宜組合わ
せあるいは繰返すことによつて純粋に採取するこ
とができる。 BMG162−aF2は遊離形では不安定なため塩酸
塩として採取され、また吸湿性のため水和物を形
成している。このBMG162−aF2の塩酸塩の水和
物の理化学的性状は次の通りである。 白色粉末で著しい吸湿性のため融点を測定する
ことはできない。比施光度は〔α〕24 D=−11゜(C
=1.0、水)を示す。BMG162−aF2塩酸塩の水
和物での元素分析は実験値:C37.55%、H7.89
%、N17.52%、Cl18.61%、理論値
(C17H37N7O4・3HCl・2H2O):C37.20%、H8.08
%、N17.86%、Cl19.38%である。(水分含量は測
定条件により変化する。)プロトン核磁気共鳴ス
ペクトルは第1図に示すとおりである。 13C核磁
気共鳴スペクトルは第2図に示すとおりである。
15N核磁気共鳴スペクトルは第3図に示すとお
りであり、窒素が7個観察される(グアニジル基
の3個の窒素は2本のシグナルとして観察され
る)。紫外線吸収曲線は末端吸収のみを示す。赤
外部吸収曲線は第4図に示すとおりである。
BMG162−aF2の塩酸塩を1規定酢酸中で105℃、
1.5時間の熱分解をすることにより、グリオキサ
リルスペルミジンおよび3−ヒドロキシ−7−グ
アニジノヘプタン酸アミドが得られる。これらか
ら構造研究の結果、BMG162−aF2の構造が前記
のとおりであることが決定された。BMG162−
aF2の塩酸塩は水およびメタノールに易溶である
が、エタノール、酢酸エチル、クロロホルム、ベ
ンゼン等には難溶あるいは不溶である。ニンヒド
リン反応、坂口反応およびライドン−スミス反応
陽性である。BMG162−aF2の塩酸塩はアビセル
の薄層クロマトグラフイーでブタノール・ピリジ
ン・酢酸・水(6:4:1:3)の混液で展開し
てRf=0.14、ブタノール・エタノール・水(4:
1:2)の混液で展開してRf=0.20にそれぞれ単
一スポツトを示した。蟻酸・酢酸・水の混液
(1:3:36)を用いた高圧紙電気泳動
(3500V、15分)でアラニンの移動度を1.0とした
時、BMG162−aF2の塩酸塩の移動度は1.70〜
1.74を示した。 次に、このBMG162−aF2の生物学的性質につ
いて述べる。 BMG162−aF2の塩酸塩は以下に示すようにグ
ラム陽性、陰性細菌に弱い発育阻止作用を示すと
ともに、マウス白血病L−1210、マウス白血病
EL−4、エールリツヒ癌および肉腫180(S−
180)に対する治療実験で著明な治療効力及び延
命効果を示し、制癌剤として有用なものであるこ
とが明らかである。 (1) BMG162−aF2の抗菌活性 BMG162−aF2は弱い抗菌活性を有し、栄養
寒天培地上での各種細菌に対する発育阻止濃度
は第2表に示すとおりである。試料は
BMG162−aF2の塩酸塩を用い、栄養寒天培地
を使用し、寒天平板稀釈法により行つた。第2
表より明らかなようにBMG162−aF2はグラム
陽性菌およびグラム陰性菌の発育を弱く、阻止
する。
【表】
【表】
(注) 使用培地:普通寒天培地
温度37℃
温度37℃
【表】
(注) 使用培地:普通寒天培地
温度27℃
温度27℃
【表】
【表】
(注) 使用培地:普通寒天培地
温度27℃
(2) BMG162−aF2の制癌活性 (イ) マウス白血病L−1210に対する効果(ip−
ip系) 1群8匹の雌性CDFI系マウス(6〜7週
令)に105細胞/0.25ml/マウスのL−1210
白血病細胞を腹腔内に接種し、24時間後より
生理的食塩水に溶解したBMG162−aF2塩酸
塩を1日1回9日間連続で腹腔内に投与し、
致死率および延命率を求めた。その結果は第
3表に示す。第3表より明らかなように
BMG162−aF2はマウス白血病L−1210に対
して治療効果並びに延命効果を示した。
温度27℃
(2) BMG162−aF2の制癌活性 (イ) マウス白血病L−1210に対する効果(ip−
ip系) 1群8匹の雌性CDFI系マウス(6〜7週
令)に105細胞/0.25ml/マウスのL−1210
白血病細胞を腹腔内に接種し、24時間後より
生理的食塩水に溶解したBMG162−aF2塩酸
塩を1日1回9日間連続で腹腔内に投与し、
致死率および延命率を求めた。その結果は第
3表に示す。第3表より明らかなように
BMG162−aF2はマウス白血病L−1210に対
して治療効果並びに延命効果を示した。
【表】
* 毒性がでたもの
対照群の平均生存日数:8.2日
(ロ) マウス白血病L−1210に対する効果(scip
系) 1群5匹の雌性CDFI系マウス(6〜7週
令)に105細胞/0.125ml/マウスのL−1210
白血病細胞を腹側皮下に接種し、24時間後よ
り生理的食塩水に溶解したBMG162−aF2塩
酸塩を1日1回、9日間連続で腹腔内に投与
し、致死率および延命率を求めた。その結果
は第4表に示した。 第4表より明らかなようにBMG162−aF2
は(イ)の実験同様に強い治療効果及び延命効果
を示した。
対照群の平均生存日数:8.2日
(ロ) マウス白血病L−1210に対する効果(scip
系) 1群5匹の雌性CDFI系マウス(6〜7週
令)に105細胞/0.125ml/マウスのL−1210
白血病細胞を腹側皮下に接種し、24時間後よ
り生理的食塩水に溶解したBMG162−aF2塩
酸塩を1日1回、9日間連続で腹腔内に投与
し、致死率および延命率を求めた。その結果
は第4表に示した。 第4表より明らかなようにBMG162−aF2
は(イ)の実験同様に強い治療効果及び延命効果
を示した。
【表】
(ハ) マウス白血病EL−4に対する効果
1群5匹の雌性C57BL/6マウス(10週
令)に105細胞/0.25ml/マウスのEL−4白
血病細胞を腹腔内に接種し、24時間後より生
理的食塩水に溶解したBMG162−aF2塩酸塩
を1日1回9日間連続で腹腔内に投与し延命
率を求めた。その結果を第5表に示す。第5
表より明らかなように、BMG162−aF2は
EL−4に対しても延命効果を示した。
令)に105細胞/0.25ml/マウスのEL−4白
血病細胞を腹腔内に接種し、24時間後より生
理的食塩水に溶解したBMG162−aF2塩酸塩
を1日1回9日間連続で腹腔内に投与し延命
率を求めた。その結果を第5表に示す。第5
表より明らかなように、BMG162−aF2は
EL−4に対しても延命効果を示した。
【表】
(ニ) エールリツヒ腹水癌に対する効果
1群4匹の雌性ICRマウス(6週令)に2
×106細胞/0.25ml/マウスのエールリツヒ
癌細胞を腹腔内に接種し、24時間後より生理
的食塩水に溶解したBMG162−aF2塩酸塩を
1日1回、9日間連続で腹腔内に投与し、延
命率を調べた。その結果は第6表に示す。
BMG162−aF2はエールリツヒ腹水癌に対し
ても制癌効果を示した。
×106細胞/0.25ml/マウスのエールリツヒ
癌細胞を腹腔内に接種し、24時間後より生理
的食塩水に溶解したBMG162−aF2塩酸塩を
1日1回、9日間連続で腹腔内に投与し、延
命率を調べた。その結果は第6表に示す。
BMG162−aF2はエールリツヒ腹水癌に対し
ても制癌効果を示した。
【表】
(ホ) 肉腫180に対する効果
1群4匹の雌性ICRマウス(6週令)に2
×106細胞/0.25ml/マウスの肉腫180細胞を
腹腔内に接種し、24時間後より生理的食塩水
に溶解したBMG162−aF2塩酸塩を1日1
回、9日連続で腹腔内に投与し延命率を求め
た。その結果は第7表に示す。 第7表より明らかなようにBMG162−aF2
は肉腫180に対しても制癌効果を示した。
×106細胞/0.25ml/マウスの肉腫180細胞を
腹腔内に接種し、24時間後より生理的食塩水
に溶解したBMG162−aF2塩酸塩を1日1
回、9日連続で腹腔内に投与し延命率を求め
た。その結果は第7表に示す。 第7表より明らかなようにBMG162−aF2
は肉腫180に対しても制癌効果を示した。
【表】
* 毒性がでたもの
対照群の平均生存日数:13.8日
(3) BMG162−aF2の急性毒性 BMG162−aF2の塩酸塩を雌性ICRマウス
(4週令)に静脈投与した時、LD50は80mg/Kg
以上である。 以上のとおり、BMG162−aF2の理化学的性状
ならびに生物学的性質について詳述したが、
BMG162−aF2は構成成分としてスペルミジンを
含有する点で、ストレプトミセス・バーチシラス
の生産するブレオマイシン、ノカルデイアの生産
するLL−BM123β、γ1及びγ2、バチルス・ブレ
ビスの生産するエデインおよびバチルス属の生産
するラテロスポラミンに類似である、が
BMG162−aF2の構造は既に示したとおりで、構
造の決定されているブレオマイシン、LL−
BM123β、γ1及びγ2ならびにエデインとは明らか
に異なる。さらに、ラテロスポラミン(The
Journal of Antibiotics29、390〜393(1976))と
は赤外吸収スペクトル曲線、アルコールに対する
溶解性および抗菌スペクトルにおいて区別され、
さらにBMG162−aF2の分解物には、ラテロスポ
ラミンの構成成分であるC6H13N3Oより成る坂口
反応陽性物質が含まれない点で区別され、
BMG162−aF2は新規抗生物質であることが確認
された。 以上から明らかなようにBMG162−aF2は人を
含む温血動物の白血病をはじめとし、肉腫その他
の癌に対して特異な抗癌作用を示し、かつ毒性が
比較的弱いことから、優れた制癌剤として使用さ
れうるものである。 BMG162−aF2を制癌剤として用いる場合の製
剤化および投与方法は従来公知の種々の方法が適
用できる。すなわち、投与方法としては注射、経
口、直腸投与などが可能である。製剤形態として
は注射剤、粉末剤、顆粒剤、錠剤、座薬などの形
態がとり得る。 製剤化の際にはBMG162−aF2に悪影響を与え
ない限り、医薬用に用いられる種々の補助剤、す
なわち、担体やその他の助剤、例えば安定剤、防
腐剤、無痛化剤、乳化剤等が必要に応じて使用さ
れうる。注射剤の製剤化を具体的に説明すると、
BMG162−aF2塩酸塩とマンニトールを蒸留水に
溶解し、注射用小びんに分注するか、またはその
まま凍結乾燥し、投与に際して生理的食塩水また
は蒸留水で溶解して注射液とすることができる。 製剤において、BMG162−aF2の含量は製剤形
態等により広範囲に変えることが可能であり、一
般にはBMG162−aF2を0.01〜100%(重量)、好
ましくは0.1〜70%(重量)含有し、残りは通常
医薬用に使用される担体その他の補助剤からな
る。 BMG162−aF2の投与量は症状等により異なる
が、成人1人1日当り0.01〜800mg、好ましくは
0.1〜600mgである。連投を必要とする場合には1
日当りの使用量をおさえることが好ましい。 BMG162−aF2の製剤化には、通常、塩酸塩な
どの医薬用に許容される塩の形で用いられる。 次に本発明を実施例により説明するが本発明は
これらに限定されるものではない。 BMG162−aF2の製造例。 実施例 1 グリセリン2.0%、デキストリン2.0%、ソイペ
プトン(デイフコ社製バクトソイトン)1.0%、
酵母エキス(大五栄養化学(株)製粉末酵母エキス)
0.3%、硫酸アンモニウム0.2%、炭酸カルシウム
0.2%からなる液体培地(PH7.4)5を125mlず
つ分注した坂口フラスコに、あらかじめ作つてお
いた種培養液(寒天斜面培地で培養したバチルス
BMG162−aF2株(微工研菌寄第5230号)より同
培地で2日間振盪培養)を1.0%接種し、28℃で
5日間培養した。過により得た培養液4900mlを
アンバーライトIRC−50(ローム・アンド・ハ
ース社製)のNa型とH型を7:3の比で混合し
た塔(500ml、径5.2cm)にかけ有効成分を吸着さ
せる。塔を水洗後、0.1規定塩酸2000mlで有効成
分を溶出させ、活性区分を10規定水酸化ナトリウ
ムでPH6まで中和する。中和液を水にて4倍希釈
し、あらかじめ水で膨潤させたCM−セフアデツ
クスC−25(フアルマシア社製)の塔(400ml、
径4.3cm)にかけ有効成分を吸着させる。0.3モル
の食塩水で有効成分を溶出させる。活性区分を減
圧下で濃縮乾固し、5mlのメタノールで抽出し、
過により食塩の結晶を除き、あらかじめメタノ
ールで膨潤させたセフアデツクスLH−20(フ
アルマシア社製)の塔(445ml、径2.6cm)にか
け、メタノールで展開し活性区分を減圧乾固して
460mgの純粋なBMG162−aF2塩酸塩を白色粉末
として得た。 実施例 2 グリセリン2.0%、デキストリン2.0%、ソイペ
プトン(デイフコ社製バクトソイトン)1.0%、
酵母エキス(大五栄養化学(株)製粉末酵母エキス)
0.3%、硫酸アンモニウム0.2%、炭酸カルシウム
0.2%、消泡用シリコンオイル0.03%を含む培養
液10を30容ステンレススチール製培養槽にし
こみ、120℃20分殺菌し、冷却後、あらかじめ坂
口コルベンで48時間前培養したBMG162−aF2株
の種125mlを無菌的に培養槽に植菌した。28℃に
て通気撹拌培養し(通気量15/分、撹拌数
350rpmで培養開始し、16時間後より通気量10
/分、撹拌数350rpmとする)40時間後に、
過により固形分を除去し、液9500mlを実施例1
と同様にアンバーライトIRC−50、CM−セフ
アデツクスC−25の塔クロマトグラフイー
(400ml、径4.3cm)を行なつた。0.3モル食塩水4
で展開し、290滴を1分画として分画し活性区
分(分画14〜63)および(分画64〜154)を
得た。280nmの吸収物質を含まない1660mlの活
性区分に白鷺活性炭33gを加えて吸着させ500
mlの水で洗滌後、500mlの0.05規定塩酸入り80%
メタノール水でBMG162−aF2を溶出させ、アン
バーライトIR−45(ローム・アンド・ハース
社製)のOH型で中和し、減圧下で濃縮乾固し、
305mgのBMG162−aF2塩酸塩を得た。280nmの
吸収物質と重なつた活性区分は濃縮乾固しメタ
ノール抽出を行ない、脱イオン水1に溶解し、
CM−セフアデツクスC−25(400ml、径4.3cm)
の再クロマトグラフイーを0〜1モルの食塩の濃
度勾配溶出(4)を行ない活性区分を得、濃縮
乾固、メタノール抽出を行ない、セフアデツクス
LH−20の塔(780ml、径2.8cm)にかけメタノ
ールで展開することにより脱塩精製し、純粋な
BMG162−aF2塩酸塩670mgを得た。合計975mgの
BMG162−aF2塩酸塩が得られた。 実施例 3 実施例2で得られたBMG162−aF2塩酸塩150
mgをメタノール1mlに溶解し、ピクリン酸の飽和
メタノール溶液1mlと混和し加熱沸とうした。濃
縮後、ベンゼン、エタノールで洗い、ピクリン酸
を除き、水−エタノール混液よりBMG162−aF2
のピクレートの結晶62mgを得た。 BMG162−aF2の製剤例。 実施例 4 注射剤 実施例1で得られたBMG162−aF2塩酸塩30重
量部に対し精製水970部を加え溶解後ミリポアフ
イルターGSタイプを用いて除菌過する。この
液1gを10mlのバイアル瓶にとり凍結乾燥し、
1バイアルにBMG162−aF2塩酸塩30mgを含む凍
結乾燥注射剤を得た。 実施例 5 顆粒剤 実施例1で得られたBMG162−aF2塩酸塩50重
量部、乳糖600部、結晶セルロース330部及びヒド
ロキシプロピルセルロース20部をよく混和し、ロ
ール型圧縮機(ローラーコンパクター)を用い
て圧縮し、破砕して16メツシユと60メツシユの間
に入るよう篩過し、顆粒とした。 実施例 6 錠 剤 実施例1で得られたBMG162−aF2塩酸塩30重
量部、結晶乳糖120部、結晶セルロース147部及び
ステアリン酸マグネシウム3部をV型混合機で打
錠し、1錠300mgの錠剤を得た。
対照群の平均生存日数:13.8日
(3) BMG162−aF2の急性毒性 BMG162−aF2の塩酸塩を雌性ICRマウス
(4週令)に静脈投与した時、LD50は80mg/Kg
以上である。 以上のとおり、BMG162−aF2の理化学的性状
ならびに生物学的性質について詳述したが、
BMG162−aF2は構成成分としてスペルミジンを
含有する点で、ストレプトミセス・バーチシラス
の生産するブレオマイシン、ノカルデイアの生産
するLL−BM123β、γ1及びγ2、バチルス・ブレ
ビスの生産するエデインおよびバチルス属の生産
するラテロスポラミンに類似である、が
BMG162−aF2の構造は既に示したとおりで、構
造の決定されているブレオマイシン、LL−
BM123β、γ1及びγ2ならびにエデインとは明らか
に異なる。さらに、ラテロスポラミン(The
Journal of Antibiotics29、390〜393(1976))と
は赤外吸収スペクトル曲線、アルコールに対する
溶解性および抗菌スペクトルにおいて区別され、
さらにBMG162−aF2の分解物には、ラテロスポ
ラミンの構成成分であるC6H13N3Oより成る坂口
反応陽性物質が含まれない点で区別され、
BMG162−aF2は新規抗生物質であることが確認
された。 以上から明らかなようにBMG162−aF2は人を
含む温血動物の白血病をはじめとし、肉腫その他
の癌に対して特異な抗癌作用を示し、かつ毒性が
比較的弱いことから、優れた制癌剤として使用さ
れうるものである。 BMG162−aF2を制癌剤として用いる場合の製
剤化および投与方法は従来公知の種々の方法が適
用できる。すなわち、投与方法としては注射、経
口、直腸投与などが可能である。製剤形態として
は注射剤、粉末剤、顆粒剤、錠剤、座薬などの形
態がとり得る。 製剤化の際にはBMG162−aF2に悪影響を与え
ない限り、医薬用に用いられる種々の補助剤、す
なわち、担体やその他の助剤、例えば安定剤、防
腐剤、無痛化剤、乳化剤等が必要に応じて使用さ
れうる。注射剤の製剤化を具体的に説明すると、
BMG162−aF2塩酸塩とマンニトールを蒸留水に
溶解し、注射用小びんに分注するか、またはその
まま凍結乾燥し、投与に際して生理的食塩水また
は蒸留水で溶解して注射液とすることができる。 製剤において、BMG162−aF2の含量は製剤形
態等により広範囲に変えることが可能であり、一
般にはBMG162−aF2を0.01〜100%(重量)、好
ましくは0.1〜70%(重量)含有し、残りは通常
医薬用に使用される担体その他の補助剤からな
る。 BMG162−aF2の投与量は症状等により異なる
が、成人1人1日当り0.01〜800mg、好ましくは
0.1〜600mgである。連投を必要とする場合には1
日当りの使用量をおさえることが好ましい。 BMG162−aF2の製剤化には、通常、塩酸塩な
どの医薬用に許容される塩の形で用いられる。 次に本発明を実施例により説明するが本発明は
これらに限定されるものではない。 BMG162−aF2の製造例。 実施例 1 グリセリン2.0%、デキストリン2.0%、ソイペ
プトン(デイフコ社製バクトソイトン)1.0%、
酵母エキス(大五栄養化学(株)製粉末酵母エキス)
0.3%、硫酸アンモニウム0.2%、炭酸カルシウム
0.2%からなる液体培地(PH7.4)5を125mlず
つ分注した坂口フラスコに、あらかじめ作つてお
いた種培養液(寒天斜面培地で培養したバチルス
BMG162−aF2株(微工研菌寄第5230号)より同
培地で2日間振盪培養)を1.0%接種し、28℃で
5日間培養した。過により得た培養液4900mlを
アンバーライトIRC−50(ローム・アンド・ハ
ース社製)のNa型とH型を7:3の比で混合し
た塔(500ml、径5.2cm)にかけ有効成分を吸着さ
せる。塔を水洗後、0.1規定塩酸2000mlで有効成
分を溶出させ、活性区分を10規定水酸化ナトリウ
ムでPH6まで中和する。中和液を水にて4倍希釈
し、あらかじめ水で膨潤させたCM−セフアデツ
クスC−25(フアルマシア社製)の塔(400ml、
径4.3cm)にかけ有効成分を吸着させる。0.3モル
の食塩水で有効成分を溶出させる。活性区分を減
圧下で濃縮乾固し、5mlのメタノールで抽出し、
過により食塩の結晶を除き、あらかじめメタノ
ールで膨潤させたセフアデツクスLH−20(フ
アルマシア社製)の塔(445ml、径2.6cm)にか
け、メタノールで展開し活性区分を減圧乾固して
460mgの純粋なBMG162−aF2塩酸塩を白色粉末
として得た。 実施例 2 グリセリン2.0%、デキストリン2.0%、ソイペ
プトン(デイフコ社製バクトソイトン)1.0%、
酵母エキス(大五栄養化学(株)製粉末酵母エキス)
0.3%、硫酸アンモニウム0.2%、炭酸カルシウム
0.2%、消泡用シリコンオイル0.03%を含む培養
液10を30容ステンレススチール製培養槽にし
こみ、120℃20分殺菌し、冷却後、あらかじめ坂
口コルベンで48時間前培養したBMG162−aF2株
の種125mlを無菌的に培養槽に植菌した。28℃に
て通気撹拌培養し(通気量15/分、撹拌数
350rpmで培養開始し、16時間後より通気量10
/分、撹拌数350rpmとする)40時間後に、
過により固形分を除去し、液9500mlを実施例1
と同様にアンバーライトIRC−50、CM−セフ
アデツクスC−25の塔クロマトグラフイー
(400ml、径4.3cm)を行なつた。0.3モル食塩水4
で展開し、290滴を1分画として分画し活性区
分(分画14〜63)および(分画64〜154)を
得た。280nmの吸収物質を含まない1660mlの活
性区分に白鷺活性炭33gを加えて吸着させ500
mlの水で洗滌後、500mlの0.05規定塩酸入り80%
メタノール水でBMG162−aF2を溶出させ、アン
バーライトIR−45(ローム・アンド・ハース
社製)のOH型で中和し、減圧下で濃縮乾固し、
305mgのBMG162−aF2塩酸塩を得た。280nmの
吸収物質と重なつた活性区分は濃縮乾固しメタ
ノール抽出を行ない、脱イオン水1に溶解し、
CM−セフアデツクスC−25(400ml、径4.3cm)
の再クロマトグラフイーを0〜1モルの食塩の濃
度勾配溶出(4)を行ない活性区分を得、濃縮
乾固、メタノール抽出を行ない、セフアデツクス
LH−20の塔(780ml、径2.8cm)にかけメタノ
ールで展開することにより脱塩精製し、純粋な
BMG162−aF2塩酸塩670mgを得た。合計975mgの
BMG162−aF2塩酸塩が得られた。 実施例 3 実施例2で得られたBMG162−aF2塩酸塩150
mgをメタノール1mlに溶解し、ピクリン酸の飽和
メタノール溶液1mlと混和し加熱沸とうした。濃
縮後、ベンゼン、エタノールで洗い、ピクリン酸
を除き、水−エタノール混液よりBMG162−aF2
のピクレートの結晶62mgを得た。 BMG162−aF2の製剤例。 実施例 4 注射剤 実施例1で得られたBMG162−aF2塩酸塩30重
量部に対し精製水970部を加え溶解後ミリポアフ
イルターGSタイプを用いて除菌過する。この
液1gを10mlのバイアル瓶にとり凍結乾燥し、
1バイアルにBMG162−aF2塩酸塩30mgを含む凍
結乾燥注射剤を得た。 実施例 5 顆粒剤 実施例1で得られたBMG162−aF2塩酸塩50重
量部、乳糖600部、結晶セルロース330部及びヒド
ロキシプロピルセルロース20部をよく混和し、ロ
ール型圧縮機(ローラーコンパクター)を用い
て圧縮し、破砕して16メツシユと60メツシユの間
に入るよう篩過し、顆粒とした。 実施例 6 錠 剤 実施例1で得られたBMG162−aF2塩酸塩30重
量部、結晶乳糖120部、結晶セルロース147部及び
ステアリン酸マグネシウム3部をV型混合機で打
錠し、1錠300mgの錠剤を得た。
第1図はBMG162−aF2塩酸塩の重ジメチルス
ルホキシド溶液中でトリメチルシランを内部基準
として測定したプロトン核磁気共鳴スペクトル図
である。第2図はBMG162−aF2塩酸塩の重水溶
液中でトリメチルシランを外部基準として測定し
た 13C核磁気共鳴スペクトル図である。第3図は
BMG162−aF2塩酸塩の重水溶液中でNH15 4NO3
を外部基準として測定した 15N核磁気共鳴スペ
クトル図である。第4図はBMG162−aF2塩酸塩
の赤外部吸収曲線図であり、臭化カリウム錠とし
て測定したものである。
ルホキシド溶液中でトリメチルシランを内部基準
として測定したプロトン核磁気共鳴スペクトル図
である。第2図はBMG162−aF2塩酸塩の重水溶
液中でトリメチルシランを外部基準として測定し
た 13C核磁気共鳴スペクトル図である。第3図は
BMG162−aF2塩酸塩の重水溶液中でNH15 4NO3
を外部基準として測定した 15N核磁気共鳴スペ
クトル図である。第4図はBMG162−aF2塩酸塩
の赤外部吸収曲線図であり、臭化カリウム錠とし
て測定したものである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 式 で表わされる新規抗生物質BMG162−aF2または
その医薬的に許容される塩。 2 バチルス属に属するBMG162−aF2生産菌を
培養しBMG162−aF2を蓄積せしめ、この培養物
から式 で示される新規抗生物質BMG162−aF2を採取す
ることを特徴とする新規抗生物質BMG162−aF2
の製造法。 3 式 で表わされる新規抗生物質またはその医薬的に許
容される塩を有効成分として含有することを特徴
とする制癌剤。
Priority Applications (20)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP55123585A JPS5748957A (en) | 1980-09-08 | 1980-09-08 | Novel antibiotic bmg 162-af2, its preparation and carcinostatic agent comprising it as active ingredient |
GB8126019A GB2084999B (en) | 1980-09-08 | 1981-08-26 | New antibiotic bmg162-af2 a process for production thereof and antitumor drug containing said new antibiotic as active ingredient |
SE8105079A SE450836B (sv) | 1980-09-08 | 1981-08-27 | Antibiotikum, bmg162-af2, forfarande for framstellning derav, antitumorkomposition innehallande detsamma samt forfarande for framstellning av kompositionen |
US06/297,458 US4416899A (en) | 1980-09-08 | 1981-08-28 | Antibiotic BMG162-aF2, a process for production thereof, and antitumor drug containing said new antibiotic as active ingredient |
DE3134353A DE3134353C2 (de) | 1980-09-08 | 1981-08-31 | Antibiotikum BMG162-aF2, Verfahren zu seiner Herstellung und dieses enthaltende Antitumormittel |
HU812518A HU188077B (en) | 1980-09-08 | 1981-09-01 | Process for producing new bmg162-af2 of anibiotic activity |
NL8104069A NL8104069A (nl) | 1980-09-08 | 1981-09-02 | Nieuw antibioticum bmg162-af2, een werkwijze ter bereiding daarvan, en antitumor-geneesmiddel, dat het nieuwe antibioticum als actief bestanddeel bevat. |
AU74892/81A AU523222B2 (en) | 1980-09-08 | 1981-09-02 | Antibiotic produced from bacillus laterosporus culture |
CH567881A CH655498B (ja) | 1980-09-08 | 1981-09-03 | |
FR8116856A FR2489819A1 (fr) | 1980-09-08 | 1981-09-04 | Antibiotique bmg162-af2 ayant notamment une activite antitumorale et son procede de preparation a partir d'une souche du genre bacillus |
MX10154781U MX6685E (es) | 1980-09-08 | 1981-09-04 | Procedimiento microbiologico para la produccion del antibiotico bmg 162-af2 |
KR1019810003293A KR870001373B1 (ko) | 1980-09-08 | 1981-09-04 | 항생물질 BMG 162-aF2의 제조방법 |
BE0/205871A BE890229A (fr) | 1980-09-08 | 1981-09-04 | Antibiotique bmg162-af2 ayant notamment une activite antitumorale et son procede de preparation a partir d'une souche du genre bacillus |
CA000385239A CA1175763A (en) | 1980-09-08 | 1981-09-04 | Antibiotic bmg162-af2, a process for production thereof, and antitumor drug containing said new antibiotic as active ingredient |
IT8149237A IT1209896B (it) | 1980-09-08 | 1981-09-04 | Antibiotico bmg162-af2 procedimento per la sua produzione e medicinale antitumorale contenente il suddetto antibiotico come ingrediente attivo |
ES505256A ES505256A0 (es) | 1980-09-08 | 1981-09-07 | Un procedimiento para la preparacion del nuevo antibiotico bmo162-af2, obtenido mediante el cultivo de una cepa perte- neciente al genero bacillus. |
DK394281A DK157890C (da) | 1980-09-08 | 1981-09-07 | Fremgangsmaade til fremstilling af et antibiotikum, bmg162-af2, eller et pharmaceutisk acceptabelt salt deraf |
AT0386081A AT376239B (de) | 1980-09-08 | 1981-09-07 | Verfahren zum herstellen des neuen antibiotikums bmg162-af2 oder eines seiner pharmazeutisch annehmbaren salze |
CS816592A CS226036B2 (en) | 1980-09-08 | 1981-09-07 | Method of preparing b mg 162-af2 antibiotic |
US06/410,160 US4474880A (en) | 1980-09-08 | 1982-08-20 | Antibiotic BMG162-aF2, a process for production thereof, and antitumor drug containing said antibiotic as active ingredient |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP55123585A JPS5748957A (en) | 1980-09-08 | 1980-09-08 | Novel antibiotic bmg 162-af2, its preparation and carcinostatic agent comprising it as active ingredient |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5748957A JPS5748957A (en) | 1982-03-20 |
JPS6316380B2 true JPS6316380B2 (ja) | 1988-04-08 |
Family
ID=14864227
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP55123585A Granted JPS5748957A (en) | 1980-09-08 | 1980-09-08 | Novel antibiotic bmg 162-af2, its preparation and carcinostatic agent comprising it as active ingredient |
Country Status (18)
Country | Link |
---|---|
US (2) | US4416899A (ja) |
JP (1) | JPS5748957A (ja) |
KR (1) | KR870001373B1 (ja) |
AT (1) | AT376239B (ja) |
AU (1) | AU523222B2 (ja) |
BE (1) | BE890229A (ja) |
CA (1) | CA1175763A (ja) |
CH (1) | CH655498B (ja) |
CS (1) | CS226036B2 (ja) |
DE (1) | DE3134353C2 (ja) |
DK (1) | DK157890C (ja) |
ES (1) | ES505256A0 (ja) |
FR (1) | FR2489819A1 (ja) |
GB (1) | GB2084999B (ja) |
HU (1) | HU188077B (ja) |
IT (1) | IT1209896B (ja) |
NL (1) | NL8104069A (ja) |
SE (1) | SE450836B (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0263181U (ja) * | 1988-10-27 | 1990-05-11 |
Families Citing this family (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57192347A (en) * | 1981-05-18 | 1982-11-26 | Microbial Chem Res Found | N-(4-(3-aminopropyl)aminobutyl)-2,2-dihydroxyethanamide and its synthesis |
JPS57185254A (en) | 1981-05-11 | 1982-11-15 | Microbial Chem Res Found | Novel carcinostatic substances and their preparation |
JPS5862152A (ja) * | 1981-10-08 | 1983-04-13 | Microbial Chem Res Found | N−〔4−(3−アミノプロピル)アミノブチル〕−2−(ω−グアニジノ脂肪酸アミド)−2−ヒドロキシエタンアミドおよびその誘導体ならびにその製造法 |
JPS5942356A (ja) * | 1982-09-02 | 1984-03-08 | Microbial Chem Res Found | スパガリン関連化合物およびその製造法 |
JPS60185758A (ja) * | 1984-03-02 | 1985-09-21 | Microbial Chem Res Found | フエニレン基を有するスパガリン関連化合物およびその製造法 |
US4851446A (en) * | 1984-11-13 | 1989-07-25 | Zaidan Hojin Biseibutsu Kagaku Kenkyu Kai | Immunosuppressing method |
JPS61134312A (ja) * | 1984-12-06 | 1986-06-21 | Microbial Chem Res Found | 移植免疫抑制剤並びに抗アレルギ−剤 |
JPS61165322A (ja) * | 1985-01-14 | 1986-07-26 | Microbial Chem Res Found | スパガリン類の注射用凍結乾燥製剤 |
DE3770680D1 (de) * | 1986-04-04 | 1991-07-18 | Microbial Chem Res Found | Spergualinaehnliche verbindungen und ihr herstellungsverfahren. |
JP2873340B2 (ja) * | 1988-04-29 | 1999-03-24 | 武田薬品工業株式会社 | 抗生物質tan―1057,その製造法および用途 |
JPH0776204B2 (ja) * | 1988-07-01 | 1995-08-16 | 寳酒造株式会社 | スパガリン類の精製法 |
US4990536A (en) * | 1989-04-03 | 1991-02-05 | Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha | Immunopotentiator and spergualin-related compound therefor |
US5162581A (en) * | 1989-05-29 | 1992-11-10 | Takaru Shuzo Co., Ltd. | Crystalline deoxyspergualin, process for its preparation and suppository containing the same |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US2998438A (en) * | 1958-03-31 | 1961-08-29 | Merck & Co Inc | Eulicin and process for production |
US3617448A (en) * | 1967-10-03 | 1971-11-02 | Research Corp | Antibiotic and methods of producing and using it |
US3743580A (en) * | 1970-04-28 | 1973-07-03 | Microbial Chem Res Found | Antibiotic,negamycin,and processes for the preparation thereof |
US4163796A (en) * | 1977-12-14 | 1979-08-07 | The Dow Chemical Company | Stabilized aqueous amide antimicrobial composition |
US4328229A (en) * | 1978-03-29 | 1982-05-04 | Taiho Pharmaceutical Company Limited | Anti-cancer composition for delivering 5-fluorouracil to cancer tissues |
US4226808A (en) * | 1979-08-17 | 1980-10-07 | Schering Corporation | 1-Aryl-2-dihalogenodeuterioalkanoylamido-1,3-propanediol antibacterial agents |
-
1980
- 1980-09-08 JP JP55123585A patent/JPS5748957A/ja active Granted
-
1981
- 1981-08-26 GB GB8126019A patent/GB2084999B/en not_active Expired
- 1981-08-27 SE SE8105079A patent/SE450836B/sv not_active IP Right Cessation
- 1981-08-28 US US06/297,458 patent/US4416899A/en not_active Expired - Lifetime
- 1981-08-31 DE DE3134353A patent/DE3134353C2/de not_active Expired
- 1981-09-01 HU HU812518A patent/HU188077B/hu not_active IP Right Cessation
- 1981-09-02 NL NL8104069A patent/NL8104069A/nl not_active Application Discontinuation
- 1981-09-02 AU AU74892/81A patent/AU523222B2/en not_active Ceased
- 1981-09-03 CH CH567881A patent/CH655498B/de not_active IP Right Cessation
- 1981-09-04 KR KR1019810003293A patent/KR870001373B1/ko not_active Expired
- 1981-09-04 FR FR8116856A patent/FR2489819A1/fr active Granted
- 1981-09-04 CA CA000385239A patent/CA1175763A/en not_active Expired
- 1981-09-04 BE BE0/205871A patent/BE890229A/fr not_active IP Right Cessation
- 1981-09-04 IT IT8149237A patent/IT1209896B/it active
- 1981-09-07 ES ES505256A patent/ES505256A0/es active Granted
- 1981-09-07 AT AT0386081A patent/AT376239B/de not_active IP Right Cessation
- 1981-09-07 CS CS816592A patent/CS226036B2/cs unknown
- 1981-09-07 DK DK394281A patent/DK157890C/da active
-
1982
- 1982-08-20 US US06/410,160 patent/US4474880A/en not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0263181U (ja) * | 1988-10-27 | 1990-05-11 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
IT1209896B (it) | 1989-08-30 |
CA1175763A (en) | 1984-10-09 |
ES8302090A1 (es) | 1983-01-01 |
DK157890B (da) | 1990-02-26 |
SE8105079L (sv) | 1982-03-09 |
DK157890C (da) | 1990-07-23 |
AT376239B (de) | 1984-10-25 |
US4416899A (en) | 1983-11-22 |
GB2084999A (en) | 1982-04-21 |
ES505256A0 (es) | 1983-01-01 |
DE3134353A1 (de) | 1982-04-22 |
NL8104069A (nl) | 1982-04-01 |
DK394281A (da) | 1982-03-09 |
KR870001373B1 (ko) | 1987-07-24 |
ATA386081A (de) | 1984-03-15 |
DE3134353C2 (de) | 1986-03-13 |
KR830007834A (ko) | 1983-11-07 |
FR2489819B1 (ja) | 1985-02-15 |
CH655498B (ja) | 1986-04-30 |
AU7489281A (en) | 1982-03-18 |
JPS5748957A (en) | 1982-03-20 |
US4474880A (en) | 1984-10-02 |
SE450836B (sv) | 1987-08-03 |
CS226036B2 (en) | 1984-03-19 |
FR2489819A1 (fr) | 1982-03-12 |
BE890229A (fr) | 1982-01-04 |
IT8149237A0 (it) | 1981-09-04 |
AU523222B2 (en) | 1982-07-15 |
HU188077B (en) | 1986-03-28 |
GB2084999B (en) | 1984-06-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4322343A (en) | Pseudo-aglycone of actaplanin | |
KR850001503B1 (ko) | 항생물질 A-4696인자B_1,B_2,B_3,C_1a,C_3 및 E_1의 제조방법 | |
EP0182315B1 (en) | Novel antibiotic nk84-0218 pharmaceutical compositions containing it and process for the production of the same | |
JPS6316380B2 (ja) | ||
FI77264C (fi) | Foerfarande foer framstaellning av rebeccamycin med antitumoer effekt. | |
US4250170A (en) | Antibacterial agents Bu-2349A and B and method of using same | |
CA1338085C (en) | Antibiotics bu-3608d and bu-3608e from actinomadura | |
HU211055B (en) | Method for producing rebeccamycin analogs and pharmaceutical compositions containing them | |
KR900008247B1 (ko) | 새로운 생리활성물질 아르파메닌(Arphamenine)의 제조방법 | |
US4296106A (en) | Istamycins and production thereof | |
US3953293A (en) | Process for the preparation of xylostasin | |
US4279997A (en) | Process for production of aminoglycoside antibiotics | |
JPS6261037B2 (ja) | ||
Konishi et al. | Bu-2470, A NEW PEPTIDE ANTIBIOTIC COMPLEX I. PRODUCTION, ISOLATION AND PROPERTIES OF Bu-2470 A, B 1 AND B 2 | |
GB2028806A (en) | Streptomycin antibiotics | |
IL38693A (en) | Antibiotic a-4696 | |
US4950605A (en) | FR-900493 substance, a process for its production and a pharmaceutical composition containing the same | |
US4654211A (en) | New compound, FR-900451, production and use thereof | |
US4380581A (en) | Istamycins and streptomyces culture for the production thereof | |
US4298599A (en) | Novel antibiotic BN-235 substance, and process for the production thereof | |
JPS5934895A (ja) | プルマイシン製造法 | |
US4260683A (en) | Process for producing antibacterial agents | |
US4732976A (en) | 3,3-neotrehalosadiamine antibiotic and producing it with novel microorganism | |
JP2004203783A (ja) | 抗菌性化合物およびその製造法 | |
KR840000127B1 (ko) | 이스타마이신의 제조방법 |