JPS62902Y2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPS62902Y2 JPS62902Y2 JP10041782U JP10041782U JPS62902Y2 JP S62902 Y2 JPS62902 Y2 JP S62902Y2 JP 10041782 U JP10041782 U JP 10041782U JP 10041782 U JP10041782 U JP 10041782U JP S62902 Y2 JPS62902 Y2 JP S62902Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- layer
- porous layer
- iron
- forming
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
この考案は、鉄系金属塗装物に関するものであ
る。
る。
鉄系金属の表面は錆びやすく、また腐蝕しやす
い。そこで、腐蝕を防ぐために古くから種々の手
段が取られて来た。メツキを施し、メタリコンを
行い、塗装するなどは、何れも防蝕の一手段であ
る。このうち、メツキは表面を美麗にする点では
すぐれているが、廃液が公害を生ずる上に、実施
に高額の費用がかかり、その割合には防蝕の効果
がすぐれない。メタリコンは、錆びにくい他の金
属を粒子状にして溶射し、恰かも粟おこしのよう
な金属の多孔質層を表面に付着させるものであ
る。だから、メタリコンの表面はその中にピンホ
ールを含むことになり、従つて防蝕の点では充分
でない。塗装は、上述のものに比べると、防蝕の
効果はすぐれているが、なおピンホールの発生を
避け得ないため、数回にわたり入念な塗装をする
必要があり、煩瑣であつた。このように、従来の
手段は、何れも欠点があつた。
い。そこで、腐蝕を防ぐために古くから種々の手
段が取られて来た。メツキを施し、メタリコンを
行い、塗装するなどは、何れも防蝕の一手段であ
る。このうち、メツキは表面を美麗にする点では
すぐれているが、廃液が公害を生ずる上に、実施
に高額の費用がかかり、その割合には防蝕の効果
がすぐれない。メタリコンは、錆びにくい他の金
属を粒子状にして溶射し、恰かも粟おこしのよう
な金属の多孔質層を表面に付着させるものであ
る。だから、メタリコンの表面はその中にピンホ
ールを含むことになり、従つて防蝕の点では充分
でない。塗装は、上述のものに比べると、防蝕の
効果はすぐれているが、なおピンホールの発生を
避け得ないため、数回にわたり入念な塗装をする
必要があり、煩瑣であつた。このように、従来の
手段は、何れも欠点があつた。
メタリコンを施した表面は、上述のように多数
のピンホールを持つている。このピンホールは、
これを容積割合で見ると、全容積の1ないし10%
にも及ぶと云われている。このピンホールは、こ
の中に樹脂を侵入させて、完全に孔を塞ぐことが
困難であつた、なぜならば、樹脂をピンホール内
に侵入させるには溶剤を使わなければならない
が、溶剤を使つたのでは、溶剤の蒸発に伴なう収
縮のために、ピンホールの発生を防ぐことができ
ず、また溶剤の蒸発に時間がかかり、加熱すれば
溶剤のために却つてピンホールを発生させること
となつたからである。また、粉末塗装では、ピン
ホール内に樹脂を侵入させることが困難である上
に、メタリコン表面が凹凸を形成しているので、
表面に凹凸が残り、表面を平滑美麗にすることは
できない、と考えられたからである。
のピンホールを持つている。このピンホールは、
これを容積割合で見ると、全容積の1ないし10%
にも及ぶと云われている。このピンホールは、こ
の中に樹脂を侵入させて、完全に孔を塞ぐことが
困難であつた、なぜならば、樹脂をピンホール内
に侵入させるには溶剤を使わなければならない
が、溶剤を使つたのでは、溶剤の蒸発に伴なう収
縮のために、ピンホールの発生を防ぐことができ
ず、また溶剤の蒸発に時間がかかり、加熱すれば
溶剤のために却つてピンホールを発生させること
となつたからである。また、粉末塗装では、ピン
ホール内に樹脂を侵入させることが困難である上
に、メタリコン表面が凹凸を形成しているので、
表面に凹凸が残り、表面を平滑美麗にすることは
できない、と考えられたからである。
この考案者は、鉄系金属の表面に亜鉛、アルミ
ニウムのメタリコンを施し、その上を熱硬化性樹
脂で下塗りしようと企てた。その場合、溶剤を用
い、溶剤としてその沸点が熱硬化性樹脂の硬化温
度以下のものを選び、溶剤の揮散後に硬化が起る
ように試みた。こうして形成した下塗りの上を粉
末塗装して、樹脂粉末の溶融固化層を形成するこ
ととした。その結果、このようにして樹脂粉末の
溶融固化層を形成すると、溶融固化層がメタリコ
ン表面の凹凸を埋めて表面が平滑となり、また耐
蝕性とくに塩水に対する抵抗性が向上することを
見出した。とくに、鉄系金属の表面を研削し、そ
こに新たな粗面を形成したのち、その上にメタリ
コンを施すと、耐蝕性が一層大きく向上すること
を見出した。この考案はこのような知見に基づい
て完成されたものである。
ニウムのメタリコンを施し、その上を熱硬化性樹
脂で下塗りしようと企てた。その場合、溶剤を用
い、溶剤としてその沸点が熱硬化性樹脂の硬化温
度以下のものを選び、溶剤の揮散後に硬化が起る
ように試みた。こうして形成した下塗りの上を粉
末塗装して、樹脂粉末の溶融固化層を形成するこ
ととした。その結果、このようにして樹脂粉末の
溶融固化層を形成すると、溶融固化層がメタリコ
ン表面の凹凸を埋めて表面が平滑となり、また耐
蝕性とくに塩水に対する抵抗性が向上することを
見出した。とくに、鉄系金属の表面を研削し、そ
こに新たな粗面を形成したのち、その上にメタリ
コンを施すと、耐蝕性が一層大きく向上すること
を見出した。この考案はこのような知見に基づい
て完成されたものである。
この考案は、鉄系金属製品の表面に凹凸を形成
して粗面とし、その上に亜鉛、アルミニウム又は
その合金から成る金属の多孔質層を形成して表面
を凹凸にし、その上を熱硬化性樹脂で全体にわた
り薄く被覆して、多孔質層の空隙内に樹脂を浸透
させるとともに、多孔質層表面の凹凸に似た凹凸
を形成し、その上に別の熱硬化性樹脂又は熱可塑
性樹脂の溶融固化層を形成してなる、鉄系金属塗
装物に関するものである。
して粗面とし、その上に亜鉛、アルミニウム又は
その合金から成る金属の多孔質層を形成して表面
を凹凸にし、その上を熱硬化性樹脂で全体にわた
り薄く被覆して、多孔質層の空隙内に樹脂を浸透
させるとともに、多孔質層表面の凹凸に似た凹凸
を形成し、その上に別の熱硬化性樹脂又は熱可塑
性樹脂の溶融固化層を形成してなる、鉄系金属塗
装物に関するものである。
この考案を図面に基づいて説明すると、次のと
おりである。第1図は、この考案に係る鉄系金属
塗装物表面の断面拡大図である。
おりである。第1図は、この考案に係る鉄系金属
塗装物表面の断面拡大図である。
第1図において、1は鉄系金属製品、2は鉄系
金属製品の表面、3は金属の多孔質層、4は多孔
質層3内の空隙、5は熱硬化性樹脂層、6は樹脂
層5の表面、7は熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂
の溶融固化層である。
金属製品の表面、3は金属の多孔質層、4は多孔
質層3内の空隙、5は熱硬化性樹脂層、6は樹脂
層5の表面、7は熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂
の溶融固化層である。
鉄系金属製品1としては、鋳鉄、銑鉄のみなら
ず、種々の鉄合金、鉄を主体とする金属等をすべ
て用いることができる。また、鉄系金属は、その
形状の如何を問わない。すなわち、その形状は
板、筒、その他どのようなものであつてもよい。
ず、種々の鉄合金、鉄を主体とする金属等をすべ
て用いることができる。また、鉄系金属は、その
形状の如何を問わない。すなわち、その形状は
板、筒、その他どのようなものであつてもよい。
上述の鉄系金属製品1の表面は、まずこれに研
削材を吹きつけて、表面2に新たな凹凸を形成す
る。研削材としては、天然品と人造品との何れを
も用いることができる。天然品としては、ダイヤ
モンド、エメリー、スピネル、ザクロ石等を用い
ることができ、人造品としては、アルミナ、炭化
けい素、炭化ほう素、鋳鉄粒子を用いることがで
きる。これらのうちでは、鋳鉄粒子すなわちグリ
ツドを用いることが望ましい。研削材を吹きつけ
るには、圧縮空気を用いることが望ましい。これ
ら研削材によつて作られる凹凸は、断面における
突出の頂と谷との高さの差hが最大30ないし70ミ
クロン程度、すなわちRmax30ないし70ミクロン
であることが望ましく、その中でもRmax50ミク
ロンが最も好ましい。
削材を吹きつけて、表面2に新たな凹凸を形成す
る。研削材としては、天然品と人造品との何れを
も用いることができる。天然品としては、ダイヤ
モンド、エメリー、スピネル、ザクロ石等を用い
ることができ、人造品としては、アルミナ、炭化
けい素、炭化ほう素、鋳鉄粒子を用いることがで
きる。これらのうちでは、鋳鉄粒子すなわちグリ
ツドを用いることが望ましい。研削材を吹きつけ
るには、圧縮空気を用いることが望ましい。これ
ら研削材によつて作られる凹凸は、断面における
突出の頂と谷との高さの差hが最大30ないし70ミ
クロン程度、すなわちRmax30ないし70ミクロン
であることが望ましく、その中でもRmax50ミク
ロンが最も好ましい。
この考案では、上述の鉄系金属製品の表面2の
上に金属の多孔質層3を形成する。金属として
は、亜鉛、アルミニウム、又はそれらの合金を用
いる。合金としては、亜鉛が85重量%、アルミニ
ウムが15重量%から成るものが、好適に用いられ
る。この金属又は合金を線条の形にして、これを
ガス又は電気によつて加熱溶融し、圧縮空気又は
窒素ガスによつて粒子に分散して鉄系金属製品の
表面に吹きつけ、表面に付着させて多孔質層3と
する。この操作は、一般にメタリコンと呼ばれて
いる公知の操作である。この考案では、この公知
の操作をそのまま使用する。
上に金属の多孔質層3を形成する。金属として
は、亜鉛、アルミニウム、又はそれらの合金を用
いる。合金としては、亜鉛が85重量%、アルミニ
ウムが15重量%から成るものが、好適に用いられ
る。この金属又は合金を線条の形にして、これを
ガス又は電気によつて加熱溶融し、圧縮空気又は
窒素ガスによつて粒子に分散して鉄系金属製品の
表面に吹きつけ、表面に付着させて多孔質層3と
する。この操作は、一般にメタリコンと呼ばれて
いる公知の操作である。この考案では、この公知
の操作をそのまま使用する。
多孔質層3は、内部に多数の空隙4を含んでい
る。また、多孔質層3は、その表面に多数の凹凸
を持つている。凹凸の程度は任意であるが、普通
Rmax50ミクロン程度のものである。多孔質層3
の厚みは75ないし500ミクロンとすることが望ま
しい。
る。また、多孔質層3は、その表面に多数の凹凸
を持つている。凹凸の程度は任意であるが、普通
Rmax50ミクロン程度のものである。多孔質層3
の厚みは75ないし500ミクロンとすることが望ま
しい。
この考案では、多孔質層3の上に熱硬化性樹脂
層5が位置している。樹脂層5は、多孔質層3の
表面全体を薄く被覆するとともに、多孔質層3内
にある空隙4内に浸透して一体となつている。被
覆している樹脂は、数ミクロンないし50ミクロン
の厚みとなつており、空隙4内に浸透する樹脂は
この被覆部分と連なつて存在している。樹脂層5
は薄く被覆しているから、その表面6が多孔質層
3の表面に似た凹凸を持つている。この樹脂層5
は、のちに述べる樹脂の溶融層7の下にあるか
ら、これをプライマー層又は下塗層と呼ぶことが
できる。
層5が位置している。樹脂層5は、多孔質層3の
表面全体を薄く被覆するとともに、多孔質層3内
にある空隙4内に浸透して一体となつている。被
覆している樹脂は、数ミクロンないし50ミクロン
の厚みとなつており、空隙4内に浸透する樹脂は
この被覆部分と連なつて存在している。樹脂層5
は薄く被覆しているから、その表面6が多孔質層
3の表面に似た凹凸を持つている。この樹脂層5
は、のちに述べる樹脂の溶融層7の下にあるか
ら、これをプライマー層又は下塗層と呼ぶことが
できる。
樹脂層5を形成する樹脂としては、高温で硬化
する特性を持つたものを使用し、これを有機溶剤
に溶解して溶液として塗布し、多孔質層3の上で
硬化させて、樹脂層5とすることが好ましい。こ
こで、高温で硬化するとは、例えば90℃以下の温
度では硬化が進行せず、100℃前後、さらに具体
的に云えば90℃以上になつて、とくに120℃、さ
らに好ましくは150℃以上になつて、ようやく硬
化が進行するものを云うのである。また有機溶剤
は、その沸点が上記樹脂の硬化進行温度以下のも
の、好ましくはその差が10℃ないし50℃、さらに
好ましくは20℃ないし40℃のものを用いる。この
溶液中には、樹脂の硬化を促進させるために、硬
化剤を含有させておく。
する特性を持つたものを使用し、これを有機溶剤
に溶解して溶液として塗布し、多孔質層3の上で
硬化させて、樹脂層5とすることが好ましい。こ
こで、高温で硬化するとは、例えば90℃以下の温
度では硬化が進行せず、100℃前後、さらに具体
的に云えば90℃以上になつて、とくに120℃、さ
らに好ましくは150℃以上になつて、ようやく硬
化が進行するものを云うのである。また有機溶剤
は、その沸点が上記樹脂の硬化進行温度以下のも
の、好ましくはその差が10℃ないし50℃、さらに
好ましくは20℃ないし40℃のものを用いる。この
溶液中には、樹脂の硬化を促進させるために、硬
化剤を含有させておく。
樹脂層5を形成する高温硬化性樹脂としては、
芳香族のポリエステル樹脂、フエノキシ樹脂、ア
クリル樹脂を用いることができる。硬化剤として
は、イソシアネート系化合物、エポキシ系化合
物、1,10−デカンジカルボン酸等を用いること
ができる。有機溶剤としてはキシレン、メチルイ
ソブチルケトン、セロソルブアセテート等を用い
ることができる。また、樹脂層5中には充填材、
例えば酸化チタン、タルク等を混合してもよい。
芳香族のポリエステル樹脂、フエノキシ樹脂、ア
クリル樹脂を用いることができる。硬化剤として
は、イソシアネート系化合物、エポキシ系化合
物、1,10−デカンジカルボン酸等を用いること
ができる。有機溶剤としてはキシレン、メチルイ
ソブチルケトン、セロソルブアセテート等を用い
ることができる。また、樹脂層5中には充填材、
例えば酸化チタン、タルク等を混合してもよい。
この考案では、樹脂層5の上に、樹脂の溶融固
化層7を形成する。溶融固化層7は、上記樹脂層
5を形成する樹脂とは別の熱硬化性樹脂で構成さ
れるか、又は熱可塑性樹脂で構成されている。溶
融固化層7を形成するには、いわゆる粉末塗料を
用い、これを樹脂層5の上に付着させ、加熱溶融
して互いに融着させ、皮膜としたのち冷却する、
と云う方法によるのがよい。この方法は、粉末塗
装と呼ばれる操作である。粉末塗装においては、
溶融し融着されるものが樹脂であるから、メタリ
コンの金属粒子とは違つて、粉末の形を全くとど
めない程に充分に融着し、従つてピンホールの全
くない平滑な表面の皮膜を形成する。この溶融固
化層7は15ないし500ミクロンの厚みに形成する
ことが望ましい。
化層7を形成する。溶融固化層7は、上記樹脂層
5を形成する樹脂とは別の熱硬化性樹脂で構成さ
れるか、又は熱可塑性樹脂で構成されている。溶
融固化層7を形成するには、いわゆる粉末塗料を
用い、これを樹脂層5の上に付着させ、加熱溶融
して互いに融着させ、皮膜としたのち冷却する、
と云う方法によるのがよい。この方法は、粉末塗
装と呼ばれる操作である。粉末塗装においては、
溶融し融着されるものが樹脂であるから、メタリ
コンの金属粒子とは違つて、粉末の形を全くとど
めない程に充分に融着し、従つてピンホールの全
くない平滑な表面の皮膜を形成する。この溶融固
化層7は15ないし500ミクロンの厚みに形成する
ことが望ましい。
この考案では、溶融固化層7の表面をさらに美
麗にしようとするときは、この上を別の塗料で上
塗りしてもよい。上塗りには透明なポリウレタン
塗料が適している。
麗にしようとするときは、この上を別の塗料で上
塗りしてもよい。上塗りには透明なポリウレタン
塗料が適している。
この考案によれば、鉄系金属製品の表面に凹凸
を形成して粗面とし、その上に亜鉛、アルミニウ
ム、又はその合金からなる金属の多孔質層を形成
したので、鉄系金属製品の上に金属多孔質層が強
固に接着している。また、多孔質層の表面を凹凸
にし、その上を熱硬化性樹脂で全体にわたり薄く
被覆して、多孔質層の空隙内に樹脂を浸透させた
硬化させたので、多孔質層と樹脂との馴染みもよ
く接着が強固である。さらに、樹脂層表面に多孔
質層の凹凸に似た凹凸を形成し、その上に樹脂の
溶融固化層を形成したので、これらの樹脂も互い
に強固に接着している。その結果、この考案に係
る塗装物の全体が強固に接着していることにな
る。また、この考案では、鉄系金属製品の表面を
まず亜鉛、アルミニウム又はその合金から成る金
属の多孔質層が覆つているので、鉄系金属表面が
錆びにくくなつているところへ、多孔質層の孔の
中へ樹脂が浸透してその上を覆い、被覆層を形成
している上に、さらに樹脂の溶融固化層が覆つて
いるので、多孔質層のピンホールが塞がれ、従つ
て鉄系金属製品は一層錆びにくいものとなつてい
る。従つて、とくに塩水に対する抵抗性が大き
く、塗装物や剥がれにくい、という点ですぐれて
いる。さらに、表面には樹脂の溶融固化層が存在
するので表面が平滑であり美麗である。この点
で、この考案は実用上の効果が大きい。
を形成して粗面とし、その上に亜鉛、アルミニウ
ム、又はその合金からなる金属の多孔質層を形成
したので、鉄系金属製品の上に金属多孔質層が強
固に接着している。また、多孔質層の表面を凹凸
にし、その上を熱硬化性樹脂で全体にわたり薄く
被覆して、多孔質層の空隙内に樹脂を浸透させた
硬化させたので、多孔質層と樹脂との馴染みもよ
く接着が強固である。さらに、樹脂層表面に多孔
質層の凹凸に似た凹凸を形成し、その上に樹脂の
溶融固化層を形成したので、これらの樹脂も互い
に強固に接着している。その結果、この考案に係
る塗装物の全体が強固に接着していることにな
る。また、この考案では、鉄系金属製品の表面を
まず亜鉛、アルミニウム又はその合金から成る金
属の多孔質層が覆つているので、鉄系金属表面が
錆びにくくなつているところへ、多孔質層の孔の
中へ樹脂が浸透してその上を覆い、被覆層を形成
している上に、さらに樹脂の溶融固化層が覆つて
いるので、多孔質層のピンホールが塞がれ、従つ
て鉄系金属製品は一層錆びにくいものとなつてい
る。従つて、とくに塩水に対する抵抗性が大き
く、塗装物や剥がれにくい、という点ですぐれて
いる。さらに、表面には樹脂の溶融固化層が存在
するので表面が平滑であり美麗である。この点
で、この考案は実用上の効果が大きい。
第1図は、この考案に係る鉄系金属塗装物表面
の断面拡大図である。
の断面拡大図である。
Claims (1)
- 鉄系金属製品の表面に凹凸を形成して粗面と
し、その上に亜鉛、アルミニウム又はその合金か
ら成る金属の多孔質層を形成して表面を凹凸に
し、その上を熱硬化性樹脂で全体にわたり薄く被
覆して、多孔質層の空隙内に樹脂を浸透させると
ともに、樹脂層表面に多孔質層表面の凹凸に似た
凹凸を形成し、その上に別の熱硬化性樹脂又は熱
可塑性樹脂の溶融固化層を形成してなる、鉄系金
属塗装物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10041782U JPS595333U (ja) | 1982-07-01 | 1982-07-01 | 鉄系金属塗装物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10041782U JPS595333U (ja) | 1982-07-01 | 1982-07-01 | 鉄系金属塗装物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS595333U JPS595333U (ja) | 1984-01-13 |
JPS62902Y2 true JPS62902Y2 (ja) | 1987-01-10 |
Family
ID=30237558
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10041782U Granted JPS595333U (ja) | 1982-07-01 | 1982-07-01 | 鉄系金属塗装物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS595333U (ja) |
-
1982
- 1982-07-01 JP JP10041782U patent/JPS595333U/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS595333U (ja) | 1984-01-13 |
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