JPS6286119A - 耐溶接割れ性のすぐれた大入熱溶接構造用鋼の製造方法 - Google Patents
耐溶接割れ性のすぐれた大入熱溶接構造用鋼の製造方法Info
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- JPS6286119A JPS6286119A JP22532485A JP22532485A JPS6286119A JP S6286119 A JPS6286119 A JP S6286119A JP 22532485 A JP22532485 A JP 22532485A JP 22532485 A JP22532485 A JP 22532485A JP S6286119 A JPS6286119 A JP S6286119A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は、耐溶接割れ性のすぐれた大入熱溶接構造用鋼
の製造方法に関し、詳しくは、予熱なしで仮付溶接を行
なっても割れの発生がなく、しかも、溶接熱影響部(以
下、HAZという)の靭性にすぐれた引張強さ60 k
gf/mm”線溶接構造用鋼の製造方法に関する。
の製造方法に関し、詳しくは、予熱なしで仮付溶接を行
なっても割れの発生がなく、しかも、溶接熱影響部(以
下、HAZという)の靭性にすぐれた引張強さ60 k
gf/mm”線溶接構造用鋼の製造方法に関する。
(従来の技術)
近年、貯槽や船舶をはじめとする各種構造物の溶接には
、溶接作業能率を向上させ、溶接施工費を軽減するため
に、大入熱のエレクトロガスアーク溶接や、片面一層サ
ブマージアーク溶接等の大入熱溶接法が採用されるに至
っているが、一般の60kgf/mmz級溶接構造用鋼
材にこのような大入熱溶接を施す場合には、そのHAZ
が脆化する。
、溶接作業能率を向上させ、溶接施工費を軽減するため
に、大入熱のエレクトロガスアーク溶接や、片面一層サ
ブマージアーク溶接等の大入熱溶接法が採用されるに至
っているが、一般の60kgf/mmz級溶接構造用鋼
材にこのような大入熱溶接を施す場合には、そのHAZ
が脆化する。
また、小人熱で行なわれる仮付溶接時には、割れの発生
を防止するために予熱を必要とし、作業能率が著しく阻
害されている。
を防止するために予熱を必要とし、作業能率が著しく阻
害されている。
一般に、大入熱溶接によるHAZ、特に、ボンド部近傍
の脆化は、溶接熱によってその部分が通常1100℃以
上の高温に加熱されるうえに、その後の緩慢な冷却によ
って、ボンド部近傍の結晶粒が著しく粗大化すると同時
に、組織が靭性の極めて悪い粗大な上部ベイナイト組織
となり、しかも、高温では不安定なAIN等の窒化物が
溶接熱により解離し、固溶Nが増加して、マトリックス
の靭性を劣化させるために生じると考えられている。
の脆化は、溶接熱によってその部分が通常1100℃以
上の高温に加熱されるうえに、その後の緩慢な冷却によ
って、ボンド部近傍の結晶粒が著しく粗大化すると同時
に、組織が靭性の極めて悪い粗大な上部ベイナイト組織
となり、しかも、高温では不安定なAIN等の窒化物が
溶接熱により解離し、固溶Nが増加して、マトリックス
の靭性を劣化させるために生じると考えられている。
このため、最近になって、大入熱溶接時におけるHAZ
の脆化を軽減するため、鋼中のN量を低減することによ
ってHAZO固溶N量を低減したり、TiやBを添加し
てTiNやBNを生成せしめ、固溶N量を低減すると共
に、これらの窒化物をフェライト変態核として利用する
ことによって、HAZm織のフェライト化を促進させた
各種の60kgf/mmz級大入熱溶接用鋼が開発され
ている。しかしながら、上記技術を適用した大入熱溶接
用鋼を使用しても、過度の大入熱溶接を行なえば、要求
品質を満足することが困難となるため、溶接入熱量を制
限しているのが実情である。また、一方では前記したよ
うに、仮付溶接時に割れ防止のために予熱を余儀なくさ
れているという問題もある。
の脆化を軽減するため、鋼中のN量を低減することによ
ってHAZO固溶N量を低減したり、TiやBを添加し
てTiNやBNを生成せしめ、固溶N量を低減すると共
に、これらの窒化物をフェライト変態核として利用する
ことによって、HAZm織のフェライト化を促進させた
各種の60kgf/mmz級大入熱溶接用鋼が開発され
ている。しかしながら、上記技術を適用した大入熱溶接
用鋼を使用しても、過度の大入熱溶接を行なえば、要求
品質を満足することが困難となるため、溶接入熱量を制
限しているのが実情である。また、一方では前記したよ
うに、仮付溶接時に割れ防止のために予熱を余儀なくさ
れているという問題もある。
(発明の目的)
本発明者らは、予てから大入熱溶接に対する厳しい要求
品質を満足し得る溶接構造用鋼を得るために鋭意研究を
行なってきており、既に引張強さ50 kgf/mm2
級の鋼板に関して、HAZ靭性に及ぼずTi5BsN等
の影響を入熱量150KJ/cmに相当する熱サイクル
試験、即ち、1350℃又は1100℃に加熱した後、
800℃から500℃までの冷却時間を180秒とする
熱サイクル試験を詳細に行なって、次のような新しい知
見を得ている。
品質を満足し得る溶接構造用鋼を得るために鋭意研究を
行なってきており、既に引張強さ50 kgf/mm2
級の鋼板に関して、HAZ靭性に及ぼずTi5BsN等
の影響を入熱量150KJ/cmに相当する熱サイクル
試験、即ち、1350℃又は1100℃に加熱した後、
800℃から500℃までの冷却時間を180秒とする
熱サイクル試験を詳細に行なって、次のような新しい知
見を得ている。
即ち、第1は、N含有量と脆性破面遷移温度(vTrs
)との関係を示す第1図に明らかなように、溶接熱に
より少なくとも1350℃以上に加熱されるボンド部近
傍においては、固溶Nの低減が低温靭性の改善に有効で
ある。また、第2図にN含有量が16〜19ppmであ
る場合について、熱サイクル靭性に及ぼすBの影響を示
す。これより、Bが溶接後の冷却過程でNを固定するた
めとみられるが、Bを所定量添加することにより、熱サ
イクル靭性が大幅に改善される。
)との関係を示す第1図に明らかなように、溶接熱に
より少なくとも1350℃以上に加熱されるボンド部近
傍においては、固溶Nの低減が低温靭性の改善に有効で
ある。また、第2図にN含有量が16〜19ppmであ
る場合について、熱サイクル靭性に及ぼすBの影響を示
す。これより、Bが溶接後の冷却過程でNを固定するた
めとみられるが、Bを所定量添加することにより、熱サ
イクル靭性が大幅に改善される。
次に、第3図にN15〜18ppm、26〜38ppm
及び45〜55pp+*の各場合の熱サイクル靭性に及
ぼすTi及びBの単独又は複合添加による影響を示す。
及び45〜55pp+*の各場合の熱サイクル靭性に及
ぼすTi及びBの単独又は複合添加による影響を示す。
Bを添加せずに、Tiを単独で添加した場合、N15〜
18ppmでは熱サイクル靭性の向上が全く認められな
いのに対して、N26〜55ppmでは靭性向上の効果
が認められるが、いずれの場合にもvTrs −50℃
以下の高靭性鋼は得られない。しかし、Bを単独で又は
Tiと複合して添加することにより、いずれのN量にお
いても、更に大幅な靭性の向上効果が認められ、vTr
s−50℃以下の高靭性鋼が得られる。
18ppmでは熱サイクル靭性の向上が全く認められな
いのに対して、N26〜55ppmでは靭性向上の効果
が認められるが、いずれの場合にもvTrs −50℃
以下の高靭性鋼は得られない。しかし、Bを単独で又は
Tiと複合して添加することにより、いずれのN量にお
いても、更に大幅な靭性の向上効果が認められ、vTr
s−50℃以下の高靭性鋼が得られる。
第2は、溶接熱により1100℃程度に加熱されるボン
ド部から若干離れた部分では、TiNの適量添加による
フェライト粒の微細化が効果的である。即ち、加熱温度
を1ioo℃としたときの熱サイクル靭性に及ぼすTi
の影響をNjlで整理して第4図に示すように、Tiの
効果はN量に殆ど影響されず、T i 0.005%の
微量の添加によっても十分に効果がある。図中には、B
を単独で添加した場合の結果を併せて示すが、Bの影響
は殆ど認められない。
ド部から若干離れた部分では、TiNの適量添加による
フェライト粒の微細化が効果的である。即ち、加熱温度
を1ioo℃としたときの熱サイクル靭性に及ぼすTi
の影響をNjlで整理して第4図に示すように、Tiの
効果はN量に殆ど影響されず、T i 0.005%の
微量の添加によっても十分に効果がある。図中には、B
を単独で添加した場合の結果を併せて示すが、Bの影響
は殆ど認められない。
従って、第3には、鋼中のN含有量を60ppm以下と
低く抑えながら、0.0010%程度のBと、N量に応
じた適量のTiとを複合して添加することにより、上記
第1及び第2の効果が重畳され、HAZ全体の靭性が顕
著に向上する。
低く抑えながら、0.0010%程度のBと、N量に応
じた適量のTiとを複合して添加することにより、上記
第1及び第2の効果が重畳され、HAZ全体の靭性が顕
著に向上する。
本発明者らは、上記のような知見に基づいて、鋼中のN
含有量を所定値以下に抑えると共に、Bと、上記N量に
応じた所定量のTiとを添加することによって、大入熱
溶接部の脆化を大幅に軽減し得て、HAZの靭性にすぐ
れ、従って、貯槽や船舶構造用としての厳しい要求品質
に応え得る引張強さ50 kgf/mm”線入入熱溶接
構造用鋼を得ることができることを見出している(特願
昭59−62051号)。
含有量を所定値以下に抑えると共に、Bと、上記N量に
応じた所定量のTiとを添加することによって、大入熱
溶接部の脆化を大幅に軽減し得て、HAZの靭性にすぐ
れ、従って、貯槽や船舶構造用としての厳しい要求品質
に応え得る引張強さ50 kgf/mm”線入入熱溶接
構造用鋼を得ることができることを見出している(特願
昭59−62051号)。
即ち、かかる大入熱溶接構造用鋼におけるH AZの脆
化の軽減は、 (alTi及びBがそれぞれTiN及びBNとして鋼中
に析出することによって、マトリックスの靭性に有害な
固溶Nを固定する、 (bl TiNが溶接熱による結晶粒の粗大化を抑制
する、 (cl TiN及びBNが強力なフェライト変態核と
なり、HAZにおける組織のフェライト化を促進し、そ
の結果として靭性に有害な上部ベイナイトの生成を抑制
する、 に基づくものである。
化の軽減は、 (alTi及びBがそれぞれTiN及びBNとして鋼中
に析出することによって、マトリックスの靭性に有害な
固溶Nを固定する、 (bl TiNが溶接熱による結晶粒の粗大化を抑制
する、 (cl TiN及びBNが強力なフェライト変態核と
なり、HAZにおける組織のフェライト化を促進し、そ
の結果として靭性に有害な上部ベイナイトの生成を抑制
する、 に基づくものである。
本発明者らは、これらの効果が引張強さ50kgf/I
IIIIIz級鋼板のみならず、60 kgf/mm2
級鋼板においてもある程度認められることを知見してい
るが、更に、詳細に研究した結果、引張強さ60kgf
/mm2級鋼板においては、上記効果のうち、第3の上
部ベイナイトの生成の抑制効果が十分に発揮されず、そ
の結果として、50kgf/mm”級鋼板と比較した場
合、HAZ靭性の改善効果が小さく、−60℃仕様のよ
うな極めて厳し、い靭性要求に対しては、十分でないこ
とを知見した。
IIIIIz級鋼板のみならず、60 kgf/mm2
級鋼板においてもある程度認められることを知見してい
るが、更に、詳細に研究した結果、引張強さ60kgf
/mm2級鋼板においては、上記効果のうち、第3の上
部ベイナイトの生成の抑制効果が十分に発揮されず、そ
の結果として、50kgf/mm”級鋼板と比較した場
合、HAZ靭性の改善効果が小さく、−60℃仕様のよ
うな極めて厳し、い靭性要求に対しては、十分でないこ
とを知見した。
そこで、本発明者らは、60 kgf/mm”級鋼板に
おいても、Ti及びBの複合添加による上記第3の効果
を十分に発揮させるべく鋭意研究した結果、鋼の炭素当
量(Ceq)を所定値以下に抑えることによって、Ti
及びBの複合添加による上部ベイナイトの生成の抑制効
果を十分に発揮させることができ、かくして、大入熱溶
接によってもHAZ靭性にすぐれた6 0 kgf/m
m”級鋼板を得ることができることを見出して、本発明
に至ったものである。
おいても、Ti及びBの複合添加による上記第3の効果
を十分に発揮させるべく鋭意研究した結果、鋼の炭素当
量(Ceq)を所定値以下に抑えることによって、Ti
及びBの複合添加による上部ベイナイトの生成の抑制効
果を十分に発揮させることができ、かくして、大入熱溶
接によってもHAZ靭性にすぐれた6 0 kgf/m
m”級鋼板を得ることができることを見出して、本発明
に至ったものである。
即ち、入熱量150 K J / cmのエレクトロガ
ス溶接に相当する溶接再現熱サイクル試験によって得ら
れるvTrs(!:Ceqとの関係を第5図に示すよう
に、Ti及びBの複合添加によるvTrsの低下効果は
、Ceqを0.36%以下とするときに極めて顕著であ
り、この領域では、Ti及びBの無添加鋼に比べて、v
Trsが40〜50℃も低くなっている。
ス溶接に相当する溶接再現熱サイクル試験によって得ら
れるvTrs(!:Ceqとの関係を第5図に示すよう
に、Ti及びBの複合添加によるvTrsの低下効果は
、Ceqを0.36%以下とするときに極めて顕著であ
り、この領域では、Ti及びBの無添加鋼に比べて、v
Trsが40〜50℃も低くなっている。
このように、Ti及びBの複合添加による効果がCeq
0.36%を境界として大幅に変化する理由は、Ceq
が0.36%よりも大きいときはHAZの焼入れ性が高
すぎるために、フェライト変態核となり得るTiNJP
BNが存在するにもかかわらず、第6図に示すように、
フェライトが一部オーステナイト粒界に析出するにとど
まり、粒内には靭性の悪い上部ベイナイトが生成するの
に対して、Ceqが0.36%以下のときは、HAZの
焼入れ性が適度であるために、TiNやBNがフェライ
ト変態核として作用し、粒界、粒内を問わず全体にわた
って微細なフェライトが析出し、その結果、このフェラ
イトの析出による上部ベイナイトの生成抑制効果と、T
i及びBの固溶N固定化効果と、TiNの結晶粒粗大化
抑制効果とが相俟って、十分なHAZ靭性の改善効果を
得ることができるのである。
0.36%を境界として大幅に変化する理由は、Ceq
が0.36%よりも大きいときはHAZの焼入れ性が高
すぎるために、フェライト変態核となり得るTiNJP
BNが存在するにもかかわらず、第6図に示すように、
フェライトが一部オーステナイト粒界に析出するにとど
まり、粒内には靭性の悪い上部ベイナイトが生成するの
に対して、Ceqが0.36%以下のときは、HAZの
焼入れ性が適度であるために、TiNやBNがフェライ
ト変態核として作用し、粒界、粒内を問わず全体にわた
って微細なフェライトが析出し、その結果、このフェラ
イトの析出による上部ベイナイトの生成抑制効果と、T
i及びBの固溶N固定化効果と、TiNの結晶粒粗大化
抑制効果とが相俟って、十分なHAZ靭性の改善効果を
得ることができるのである。
一方、耐溶接割れ性を改善するためには、溶接割れ感受
性組成P6,4を低減することが有効であるといわれて
いる。第7図に斜めY型溶接割れ試験における割れ防止
温度とPCHの関係を示すように、0°Cで割れの発生
を防止するためには、PCMを0゜17%以下に抑える
必要のあることがわかる。
性組成P6,4を低減することが有効であるといわれて
いる。第7図に斜めY型溶接割れ試験における割れ防止
温度とPCHの関係を示すように、0°Cで割れの発生
を防止するためには、PCMを0゜17%以下に抑える
必要のあることがわかる。
従来、一般的な60 kgf/mm2級鋼板は、Ceq
が0.37〜0.40%、PCMが0.20〜0.23
%の範囲で製造されているが、本発明者らは上記した知
見に基づいて、PCMを0.17%以下とすることによ
って、良好な耐溶接割れ性を確保したうえで、更にすぐ
れた大入熱溶接HAZ靭性を得るためにCeqを0.3
6%以下とした6 0kgf/mmz級鋼板を製造する
には、従来の焼入れ焼戻し法とは異なり、直接焼入れ焼
戻し法を採用する必要があることを見い出して、本発明
を完成したものである。
が0.37〜0.40%、PCMが0.20〜0.23
%の範囲で製造されているが、本発明者らは上記した知
見に基づいて、PCMを0.17%以下とすることによ
って、良好な耐溶接割れ性を確保したうえで、更にすぐ
れた大入熱溶接HAZ靭性を得るためにCeqを0.3
6%以下とした6 0kgf/mmz級鋼板を製造する
には、従来の焼入れ焼戻し法とは異なり、直接焼入れ焼
戻し法を採用する必要があることを見い出して、本発明
を完成したものである。
従って、本発明は、大入熱溶接を施してもHAZ靭性に
すぐれ、しかも、仮付溶接時に予熱を必要とせず、従っ
て、貯槽、船体構造等の種々の構造物に好適に用い得る
引張強さ60 kgf/mn+”級鋼板の製造方法を提
供することを目的とする。
すぐれ、しかも、仮付溶接時に予熱を必要とせず、従っ
て、貯槽、船体構造等の種々の構造物に好適に用い得る
引張強さ60 kgf/mn+”級鋼板の製造方法を提
供することを目的とする。
(発明の構成)
本発明による耐溶接割れ性のすぐれた大入熱溶接構造用
鋼の製造方法は、重量%で C0.01〜0.12%、 Si0.8%以下、 Mn 0.5〜2.0%、 Al 0.005〜0.1%、 B 0.0003〜0.0020%、Ti0.02
%以下、及び N 0.006%以下を含有し、 残部鉄及び不可避的不純物よりなると共に、≦0.17
χ 並びに N −0,3T i≧5pp諭 N−0,5Tt≦25ppm なる関係を満たす鋼片を加熱し、熱間圧延した後、Ar
3点以上の温度から300℃以下の温度まで直接焼入れ
を行ない、次いで、Acn点以下の温度で焼戻すことを
特徴とする。
鋼の製造方法は、重量%で C0.01〜0.12%、 Si0.8%以下、 Mn 0.5〜2.0%、 Al 0.005〜0.1%、 B 0.0003〜0.0020%、Ti0.02
%以下、及び N 0.006%以下を含有し、 残部鉄及び不可避的不純物よりなると共に、≦0.17
χ 並びに N −0,3T i≧5pp諭 N−0,5Tt≦25ppm なる関係を満たす鋼片を加熱し、熱間圧延した後、Ar
3点以上の温度から300℃以下の温度まで直接焼入れ
を行ない、次いで、Acn点以下の温度で焼戻すことを
特徴とする。
先ず、本発明による大入熱溶接構造用鋼における成分の
限定理由について説明する。
限定理由について説明する。
Cは、その含有量が低いほど、鋼のHAZ靭性及び耐溶
接割れ感受性は良好となるが、Cが0.01%よりも少
ない場合は、大入熱溶接を施したときにHAZの軟化が
大きくなり、また、母材の強度も低下するので、その下
限を0.01%とする。
接割れ感受性は良好となるが、Cが0.01%よりも少
ない場合は、大入熱溶接を施したときにHAZの軟化が
大きくなり、また、母材の強度も低下するので、その下
限を0.01%とする。
一方、C含有量が0.12%を越えるときは、大入熱溶
接時のHA Z靭性が劣ると共に、鋼の耐溶接割れ感受
性や溶接部の延性も劣化するので、上限を0.12%と
する。
接時のHA Z靭性が劣ると共に、鋼の耐溶接割れ感受
性や溶接部の延性も劣化するので、上限を0.12%と
する。
Siは鋼の脱酸のために必要であるが、その含有量が0
.8%を越えるときは、母材の靭性が劣化するので、そ
の上限を0.8%とする。
.8%を越えるときは、母材の靭性が劣化するので、そ
の上限を0.8%とする。
Mnはその添加量が0.5%よりも少ないときは、大入
熱溶接したHAZの軟化が大きくなる傾向を示し、また
、母材の強度も低下するので、Mnの下限を0.5%と
する。一方、M n fJ’が2.0%を越える場合は
、大入熱溶接したH A Z及び母材の靭性が劣化する
ので、その上限を2.0%とする。
熱溶接したHAZの軟化が大きくなる傾向を示し、また
、母材の強度も低下するので、Mnの下限を0.5%と
する。一方、M n fJ’が2.0%を越える場合は
、大入熱溶接したH A Z及び母材の靭性が劣化する
ので、その上限を2.0%とする。
Alは脱酸及び結晶粒度調整元素として必要不可欠であ
るが、0.005%よりも少ないときは、その効果を十
分に発揮することができないので、下限量を0.005
%とする。また、0.1%を越えて多量に添加するとき
は、母材靭性の劣化の原因となるので上限を0.1%と
する。
るが、0.005%よりも少ないときは、その効果を十
分に発揮することができないので、下限量を0.005
%とする。また、0.1%を越えて多量に添加するとき
は、母材靭性の劣化の原因となるので上限を0.1%と
する。
Bは溶接後のオーステナイト粒内でBNを形成し、オー
ステナイト粒内の組織のフェライト化を促進すると共に
、鋼中の固溶Nを低減するため、HAZ靭性の向上に有
効な元素である。しかし、その添加量が0.0003%
よりも少ないときは、このような効果に乏しく、一方、
0.0020%を越えて多量に添加するときは、B化合
物置が増加し、ボンド部の靭性のみならず、母材靭性も
著しく劣化するので、その上限を0. OO20%とす
る。
ステナイト粒内の組織のフェライト化を促進すると共に
、鋼中の固溶Nを低減するため、HAZ靭性の向上に有
効な元素である。しかし、その添加量が0.0003%
よりも少ないときは、このような効果に乏しく、一方、
0.0020%を越えて多量に添加するときは、B化合
物置が増加し、ボンド部の靭性のみならず、母材靭性も
著しく劣化するので、その上限を0. OO20%とす
る。
TiはTiNとして鋼中に微細に分散析出し、HA Z
組織のフェライト化及び微細化を促進すると共に、鋼中
の固溶Nを低減するため、HAZ靭性の向上に有効な元
素であるが、その添加量は、本発明においては、鋼中の
N量に依存して所定の範囲とされる。しかし、0.02
%を越えて多量に添加するときは、TiN粒子が大きく
なるうえに、その数も少なくなり、フェライト変態核と
して無効になるばかりではなく、母材靭性にも悪い影響
を与えるため、その上限を0.02%とする。
組織のフェライト化及び微細化を促進すると共に、鋼中
の固溶Nを低減するため、HAZ靭性の向上に有効な元
素であるが、その添加量は、本発明においては、鋼中の
N量に依存して所定の範囲とされる。しかし、0.02
%を越えて多量に添加するときは、TiN粒子が大きく
なるうえに、その数も少なくなり、フェライト変態核と
して無効になるばかりではなく、母材靭性にも悪い影響
を与えるため、その上限を0.02%とする。
NはHAZ靭性の向上を図るためには、その含有量は低
い方が好ましい。また、前述したように、鋼中のNをT
iとBとで固定する本発明鋼においては、N量が0.0
06%を越えると、多量のTf、Bを必要とし、所要の
効果を発揮することが困難となるので、その上限を0.
006%とする。
い方が好ましい。また、前述したように、鋼中のNをT
iとBとで固定する本発明鋼においては、N量が0.0
06%を越えると、多量のTf、Bを必要とし、所要の
効果を発揮することが困難となるので、その上限を0.
006%とする。
Ti及びNについては、それぞれの添加量が上記範囲に
あることが必要であるが、更に、本発明によれば、所望
のボンド部靭性を確保するために、Ti量及びN量は、
次の関係をも同時に満たすことが必要である。即ち、 N0.3Ti≧5 ppm及び N0.5Ti≦25ppm 第8図に示すように、N−0,3Ti<5ppmの領域
では、固溶Ti及び固溶Bが生じるため、TiN及びB
Hによる組織のフェライト化が阻害され、HAZ靭性の
向上効果が認められない。一方、N−0,5T i >
25pp清の領域では固溶Nが増加するため、HAZ靭
性が劣化する。
あることが必要であるが、更に、本発明によれば、所望
のボンド部靭性を確保するために、Ti量及びN量は、
次の関係をも同時に満たすことが必要である。即ち、 N0.3Ti≧5 ppm及び N0.5Ti≦25ppm 第8図に示すように、N−0,3Ti<5ppmの領域
では、固溶Ti及び固溶Bが生じるため、TiN及びB
Hによる組織のフェライト化が阻害され、HAZ靭性の
向上効果が認められない。一方、N−0,5T i >
25pp清の領域では固溶Nが増加するため、HAZ靭
性が劣化する。
本発明による大入熱溶接構造用鋼には、上記の元素に加
えて、必要に応じて、更にCa及びCeから選ばれる少
なくとも1種の元素を添加することができる。かかる元
素は酸硫化物生成元素であるため、これらを添加するこ
とによって介在物の形状を調整し、HAZ靭性及び母材
靭性を一層向上させることができる。
えて、必要に応じて、更にCa及びCeから選ばれる少
なくとも1種の元素を添加することができる。かかる元
素は酸硫化物生成元素であるため、これらを添加するこ
とによって介在物の形状を調整し、HAZ靭性及び母材
靭性を一層向上させることができる。
Caは、例えば、Ca−5iSCa(CN)、、Ca
C,等のような合金化合物の形態で溶鋼中に0.5〜2
0kg/溶鋼を程度投入することにより、通常、得られ
る鋼中にCaが0.004%以下の含を量にて残留する
。介在物の形状調整の目的のためには、これ以上に多量
に残留させる必要はなく、また、これ以上に多量に残留
させることは困難でもあるので、その上限を0.004
%とする。
C,等のような合金化合物の形態で溶鋼中に0.5〜2
0kg/溶鋼を程度投入することにより、通常、得られ
る鋼中にCaが0.004%以下の含を量にて残留する
。介在物の形状調整の目的のためには、これ以上に多量
に残留させる必要はなく、また、これ以上に多量に残留
させることは困難でもあるので、その上限を0.004
%とする。
Ceは、鋼中に0.1%を越えて多量に含有させると、
鋼塊の底部にCeS等の大型介在物が集積し、鋼板の超
音波探傷欠陥の原因となるため、その上限を0.1%と
する。
鋼塊の底部にCeS等の大型介在物が集積し、鋼板の超
音波探傷欠陥の原因となるため、その上限を0.1%と
する。
更に、本発明においては、鋼には上記したCa及びCe
とは別に、又はこれらと共に、Cu、Ni、CrSMo
5Nb及びVから選ばれる少なくとも1種の元素をHA
Z靭性を損なわない程度に添加することができる。
とは別に、又はこれらと共に、Cu、Ni、CrSMo
5Nb及びVから選ばれる少なくとも1種の元素をHA
Z靭性を損なわない程度に添加することができる。
Cuは、鋼の強度調整に有用な元素であるが、添加量が
余りに多いときは、熱間圧延時に焼き割れを発生するの
で、添加量の上限を0.50%とする。
余りに多いときは、熱間圧延時に焼き割れを発生するの
で、添加量の上限を0.50%とする。
Niは母材及びHAZ靭性を向上させ、また、母材の強
度も増加させるので、低温靭性や強度の要求程度に応じ
て広範囲の量にて添加されるが、添加量を余りに多くす
るときは、製造コストを高める。従って、実用的な観点
から、その上限を1゜00%とする。
度も増加させるので、低温靭性や強度の要求程度に応じ
て広範囲の量にて添加されるが、添加量を余りに多くす
るときは、製造コストを高める。従って、実用的な観点
から、その上限を1゜00%とする。
Cr及びMOは鋼の焼入れ性を高め、母材の強度を調整
するのに効果がある。しかし、過多に添加するときは、
HAZを硬化させ、耐溶接割れ性の劣化の原因となるの
で、その上限をCrについては1.00%、Moについ
ては0.50%とする。
するのに効果がある。しかし、過多に添加するときは、
HAZを硬化させ、耐溶接割れ性の劣化の原因となるの
で、その上限をCrについては1.00%、Moについ
ては0.50%とする。
Nbは、本発明において採用する直接焼入れ焼戻し法に
おいて顕著な強度上昇効果を有するため、強度調整に有
効な元素であるが、0.10%を越えて多量に添加する
ときは、HAZの靭性が急激に低下するので、その上限
を0.10%とする。
おいて顕著な強度上昇効果を有するため、強度調整に有
効な元素であるが、0.10%を越えて多量に添加する
ときは、HAZの靭性が急激に低下するので、その上限
を0.10%とする。
VもNbと同様に強度の増加を目的として添加されるが
、0.1%を越えて添加してもその効果が少なく、却っ
てHAZ靭性の劣化が顕著となるので上限を0.1%と
する。
、0.1%を越えて添加してもその効果が少なく、却っ
てHAZ靭性の劣化が顕著となるので上限を0.1%と
する。
本発明においては、上記した元素を所定の範囲で含有す
ると共に、PCMが次の条件を満足することが必要であ
る。
ると共に、PCMが次の条件を満足することが必要であ
る。
≦0.17χ
前記したように、鋼におけるPCMを上記範囲に規制す
ることによって、予熱なしで仮付溶接を行なっても、割
れの発生を防止できるのである。
ることによって、予熱なしで仮付溶接を行なっても、割
れの発生を防止できるのである。
更に、Ceqが次の条件を満足することも必要である。
前記したように、鋼におけるCeqを上記範囲に規制す
ることによって、Ti及びBの複合添加による上部ベイ
ナイトの生成を効果的に抑制し、引張強さ60kgf/
mm2級鋼板においても、大入熱溶接によるHAZの靭
性の劣化を大幅に改善することができるのである。
ることによって、Ti及びBの複合添加による上部ベイ
ナイトの生成を効果的に抑制し、引張強さ60kgf/
mm2級鋼板においても、大入熱溶接によるHAZの靭
性の劣化を大幅に改善することができるのである。
本発明の方法は、上記のように所定の元素を含有すると
共に、所定のCeq及びPCMを有するように規制した
鋼片を加熱し、熱間圧延した後、Ar3点以上の温度か
ら300℃以下の温度まで直接焼入れを行ない、次いで
、Ac、点板下の温度で焼戻しするものである。直接焼
入れの冷却開始温度をAr3点以上とするのは、Ar3
点より゛低いときはフェライトが析出して、十分な強度
が得られないからである。冷却停止温度は、十分に焼き
が入るように300℃以下とすることが必要である。ま
た、焼戻し温度はAc、点板下であり、Act点を越え
るときは逆変態オーステナイトが析出して、靭性が劣化
する。
共に、所定のCeq及びPCMを有するように規制した
鋼片を加熱し、熱間圧延した後、Ar3点以上の温度か
ら300℃以下の温度まで直接焼入れを行ない、次いで
、Ac、点板下の温度で焼戻しするものである。直接焼
入れの冷却開始温度をAr3点以上とするのは、Ar3
点より゛低いときはフェライトが析出して、十分な強度
が得られないからである。冷却停止温度は、十分に焼き
が入るように300℃以下とすることが必要である。ま
た、焼戻し温度はAc、点板下であり、Act点を越え
るときは逆変態オーステナイトが析出して、靭性が劣化
する。
前記したように、従来、引張強さ60 kgf/mn+
”扱銅板におけるCeqは、通常、0.37〜0.40
%であるが、本発明の方法によれば、第9図に示すよう
に、Ceqが0.36%以下の場合でも、上記した条件
にて直接焼入れ焼戻しする熱処理法を採用することによ
って、目的とする引張強さ60kgf/ml11!級鋼
板を得ることができる。このような直接焼入れ焼戻し法
によって十分な引張強さを得ることができるのは、通常
の焼入れ法に比べて、焼入れ前の加熱温度が高いために
、フェライト変態核となる^INが固溶し、フェライト
の析出が抑制され、また、C,Mn等の元素がオーステ
ナイト中に均一に固溶する結果、焼入れ性が大幅に向上
するためである。従来、60 kgf/mm”扱銅板の
製造について、通常に用いられている焼入れ焼戻し法に
よっては、引張強さ60kgf/mm”を得ることがで
きない。
”扱銅板におけるCeqは、通常、0.37〜0.40
%であるが、本発明の方法によれば、第9図に示すよう
に、Ceqが0.36%以下の場合でも、上記した条件
にて直接焼入れ焼戻しする熱処理法を採用することによ
って、目的とする引張強さ60kgf/ml11!級鋼
板を得ることができる。このような直接焼入れ焼戻し法
によって十分な引張強さを得ることができるのは、通常
の焼入れ法に比べて、焼入れ前の加熱温度が高いために
、フェライト変態核となる^INが固溶し、フェライト
の析出が抑制され、また、C,Mn等の元素がオーステ
ナイト中に均一に固溶する結果、焼入れ性が大幅に向上
するためである。従来、60 kgf/mm”扱銅板の
製造について、通常に用いられている焼入れ焼戻し法に
よっては、引張強さ60kgf/mm”を得ることがで
きない。
(発明の効果)
以上のように、本発明によれば、P6,4を所定値以下
に抑え、また、鋼中のN含有量を所定値以下に抑えなが
ら、Bと、Niに応じた適量のTiとを複合して添加し
、更に、Ceqを所定値以下に抑え、しかも、かかる鋼
を熱間圧延した後、直接焼入れ焼戻しすることによって
、予熱なしの仮付溶接が可能で、しかも、大入熱溶接H
A Z靭性のすくれた引張強さ60kgf/mm”扱銅
を得ることができる。
に抑え、また、鋼中のN含有量を所定値以下に抑えなが
ら、Bと、Niに応じた適量のTiとを複合して添加し
、更に、Ceqを所定値以下に抑え、しかも、かかる鋼
を熱間圧延した後、直接焼入れ焼戻しすることによって
、予熱なしの仮付溶接が可能で、しかも、大入熱溶接H
A Z靭性のすくれた引張強さ60kgf/mm”扱銅
を得ることができる。
(実施例)
以下に実施例を挙げて本発明を説明する。
第1表に本発明鋼1〜5及び比較86〜10の化学組成
と熱間圧延後の熱処理法を示す。
と熱間圧延後の熱処理法を示す。
本発明鋼1〜5はいずれも60 kgf/mm2級鋼と
して十扱銅母材の引張強さを有している。また、斜めY
形溶接割れ試験における割れ防止温度はOoCであり、
予熱なしの溶接が可能であると共に、大人熱溶接部のシ
ャルピー衝撃特性に極めてすぐれている。
して十扱銅母材の引張強さを有している。また、斜めY
形溶接割れ試験における割れ防止温度はOoCであり、
予熱なしの溶接が可能であると共に、大人熱溶接部のシ
ャルピー衝撃特性に極めてすぐれている。
しかし、比較鋼6は、各元素の含有量及びCeqは本発
明で規定する範囲内にあるが、熱間圧延後に通常の焼入
れ焼戻し法を採用したので、母材強度が60 kgf/
mm2に満たない。また、P6,4が0.17%を越え
る比較鋼7は、割れ防止温度が50℃であり、溶接時に
予熱を必要とする。PCMが0.17%を越え、Ceq
が0.36%を越える比較例8は、割れ防止温度が50
°Cであると同時に、大入熱溶接部の衝撃特性が不十分
である。N0.5Tiが25ppmを越える比較鋼9及
びN0.3Tiが5ppmに満たない比較鋼10は、い
ずれも大入熱溶接部の衝撃特性が不十分である。
明で規定する範囲内にあるが、熱間圧延後に通常の焼入
れ焼戻し法を採用したので、母材強度が60 kgf/
mm2に満たない。また、P6,4が0.17%を越え
る比較鋼7は、割れ防止温度が50℃であり、溶接時に
予熱を必要とする。PCMが0.17%を越え、Ceq
が0.36%を越える比較例8は、割れ防止温度が50
°Cであると同時に、大入熱溶接部の衝撃特性が不十分
である。N0.5Tiが25ppmを越える比較鋼9及
びN0.3Tiが5ppmに満たない比較鋼10は、い
ずれも大入熱溶接部の衝撃特性が不十分である。
第1図乃至第3図は、N、Ti及びB量を種々に変化さ
せて溶製し、板厚20絹に圧延して製造した低温用アル
ミキルド鋼を用いて、入熱量150 K J / cm
相当の熱サイクル試験(1350℃に加熱後、800〜
500℃までの冷却時間180秒)を行なったときのN
量と脆性破面遷移温度(vTrs )との関係、N≦2
0ppmの場合のBlとvTrsとの関係、及びN≦2
0ppmとN25〜40ppmの場合のTi量とvTr
s との関係をそれぞれ示すグラフである。 第4図は上記低温用アルミキルド鋼を1100℃に加熱
後、800〜500℃までの冷却時間を180秒とした
熱サイクル試験を行なったときのN量とりTrsとの関
係をTi量にて整理して示すグラフである。 第5図はCeqが種々に異なるTi及びB含有鋼とTi
及びB無添加鋼をそれぞれ温度1350°Cに加熱し、
800°Cから500℃までの冷却時間130秒の条件
にて溶接再現熱サイクルを付与したときのvTrsとC
eqとの関係を示すグラフ、第6図は鋼組成は本発明に
規定する範囲内にあるが、Ceqが本発明で規定する範
囲外にある鋼を温度1350°Cに加熱し、800℃か
ら500°Cまでの冷却時間130秒の条件にて溶接再
現熱サイクルを付与したときのミクロ組織を示す顕微鏡
写真(倍率はいずれも100倍)であり、(a)はCe
qo。 38%のとき、(b)はCeq0.33%のときである
。 第7図は斜めY型溶接割れ試験における割れ防止温度と
PCMとの関係を示すグラフ、第8図はBを約10pp
m添加し、更に、TiとNiを種々変化させた鋼を温度
1350℃に加熱し、800℃から500°Cまでの冷
却時間130秒の条件にて溶接再現熱サイクルを付与し
たときのvTrsとTi及びNilとの関係を示すグラ
フ、第9図はCeqの種々異なる鋼を板厚38+mに圧
延した後、直接焼入れ焼戻し処理を施した鋼板及び焼入
れ焼戻し処理を施した鋼板の引張強さとCeqとの関係
を示すグラフである。 特許出願人 株式会社神戸製鋼所 代理人 弁理士 牧 野 逸 部 第1図 N 含苗づ1 とpprn ) 第2図 8 @’W”T とPPrrl−)第3図 o o、oto o、ozo Q
o3゜Ti合す量(=/、) 第4図 NS v+ (Ppm) 第5図 Ceg (%) 第6図 (a) C−5i−Mn 4. Ceg = os
s%(b) C−C−5i−H,ct4 = 033%
第7図 第8図 o o、ot o、o
z■゛ 含イ量 (γ・) 第9図 Ceg (%)
せて溶製し、板厚20絹に圧延して製造した低温用アル
ミキルド鋼を用いて、入熱量150 K J / cm
相当の熱サイクル試験(1350℃に加熱後、800〜
500℃までの冷却時間180秒)を行なったときのN
量と脆性破面遷移温度(vTrs )との関係、N≦2
0ppmの場合のBlとvTrsとの関係、及びN≦2
0ppmとN25〜40ppmの場合のTi量とvTr
s との関係をそれぞれ示すグラフである。 第4図は上記低温用アルミキルド鋼を1100℃に加熱
後、800〜500℃までの冷却時間を180秒とした
熱サイクル試験を行なったときのN量とりTrsとの関
係をTi量にて整理して示すグラフである。 第5図はCeqが種々に異なるTi及びB含有鋼とTi
及びB無添加鋼をそれぞれ温度1350°Cに加熱し、
800°Cから500℃までの冷却時間130秒の条件
にて溶接再現熱サイクルを付与したときのvTrsとC
eqとの関係を示すグラフ、第6図は鋼組成は本発明に
規定する範囲内にあるが、Ceqが本発明で規定する範
囲外にある鋼を温度1350°Cに加熱し、800℃か
ら500°Cまでの冷却時間130秒の条件にて溶接再
現熱サイクルを付与したときのミクロ組織を示す顕微鏡
写真(倍率はいずれも100倍)であり、(a)はCe
qo。 38%のとき、(b)はCeq0.33%のときである
。 第7図は斜めY型溶接割れ試験における割れ防止温度と
PCMとの関係を示すグラフ、第8図はBを約10pp
m添加し、更に、TiとNiを種々変化させた鋼を温度
1350℃に加熱し、800℃から500°Cまでの冷
却時間130秒の条件にて溶接再現熱サイクルを付与し
たときのvTrsとTi及びNilとの関係を示すグラ
フ、第9図はCeqの種々異なる鋼を板厚38+mに圧
延した後、直接焼入れ焼戻し処理を施した鋼板及び焼入
れ焼戻し処理を施した鋼板の引張強さとCeqとの関係
を示すグラフである。 特許出願人 株式会社神戸製鋼所 代理人 弁理士 牧 野 逸 部 第1図 N 含苗づ1 とpprn ) 第2図 8 @’W”T とPPrrl−)第3図 o o、oto o、ozo Q
o3゜Ti合す量(=/、) 第4図 NS v+ (Ppm) 第5図 Ceg (%) 第6図 (a) C−5i−Mn 4. Ceg = os
s%(b) C−C−5i−H,ct4 = 033%
第7図 第8図 o o、ot o、o
z■゛ 含イ量 (γ・) 第9図 Ceg (%)
Claims (4)
- (1)重量%で C0.01〜0.12%、 Si0.8%以下、 Mn0.5〜2.0%、 Al0.005〜0.1%、 B0.0003〜0.0020%、 Ti0.02%以下、及び N0.006%以下を含有し、 残部鉄及び不可避的不純物よりなると共に、P_C_M
=C+(Si/30)+(Mn/20)+(Cu/20
)+(Ni/60)+(Cr/20)+(Mo/15)
+(V/10)+5B≦0.17% Ceq=C+(Si/24)+(Mn/6)+(Ni/
40)+(Cr/5)+(Mo/4)+(V/14)≦
0.36%並びに N−0.3Ti≧5ppm N−0.5Ti≦25ppm なる関係を満たす鋼片を加熱し、熱間圧延した後、Ar
_3点以上の温度から300℃以下の温度まで直接焼入
れを行ない、次いで、Ac_1点以下の温度で焼戻すこ
とを特徴とする耐溶接割れ性のすぐれた大入熱溶接構造
用鋼の製造方法。 - (2)重量%で (a)C0.01〜0.12%、 Si0.8%以下、 Mn0.5〜2.0%、 Al0.005〜0.1%、 B0.0003〜0.0020%、 Ti0.02%以下、及び N0.006%以下を含有し、更に、 (b)Ca0.004%以下、及び Ce0.1%以下 よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有し
、 残部鉄及び不可避的不純物よりなると共に、P_C_M
=C+(Si/30)+(Mn/20)+(Cu/20
)+(Ni/60)+(Cr/20)+(Mo/15)
+(V/10)+5B≦0.17% Ceq=C+(Si/24)+(Mn/6)+(Ni/
40)+(Cr/5)+(Mo/4)+(V/14)≦
0.36%並びに N−0.3Ti≧5ppm N−0.5Ti≦25ppm なる関係を満たす鋼片を加熱し、熱間圧延した後、Ar
_3点以上の温度から300℃以下の温度まで直接焼入
れを行ない、次いで、Ac_1点以下の温度で焼戻すこ
とを特徴とする耐溶接割れ性のすぐれた大入熱溶接構造
用鋼の製造方法。 - (3)重量%で (a)C0.01〜0.12%、 Si0.8%以下、 Mn0.5〜2.0%、 Al0.005〜0.1%、 B0.0003〜0.0020%、 Ti0.02%以下、及び N0.006%以下を含有し、更に、 (b)Cu0.50%以下、 Ni1.00%以下、 Cr1.00%以下、 Mo0.50%以下、 Nb0.10%以下、及び V0.10%以下 よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有し
、 残部鉄及び不可避的不純物よりなると共に、P_C_M
=C+(Si/30)+(Mn/20)+(Cu/20
)+(Ni/60)+(Cr/20)+(Mo/15)
+(V/10)+5B≦0.17% Ceq=C+(Si/24)+(Mn/6)+(Ni/
40)+(Cr/5)+(Mo/4)+(V/14)≦
0.36%並びに N−0.3Ti≧5ppm N−0.5Ti≦25ppm なる関係を満たす鋼片を加熱し、熱間圧延した後、Ar
_3点以上の温度から300℃以下の温度まで直接焼入
れを行ない、次いで、Ac_1点以下の温度で焼戻すこ
とを特徴とする耐溶接割れ性のすぐれた大入熱溶接構造
用鋼の製造方法。 - (4)重量%で (a)C0.01〜0.12%、 Si0.8%以下、 Mn0.5〜2.0%、 Al0.005〜0.1%、 B0.0003〜0.0020%、 Ti0.02%以下、及び N0.006%以下を含有し、更に、 (b)Ca0.004%以下、及び Ce0.1%以下 よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素と、 (c)Cu0.50%以下、 Ni1.00%以下、 Cr1.00%以下、 Mo0.50%以下、 Nb0.10%以下、及び V0.10%以下 よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素とを含有
し、 残部鉄及び不可避的不純物よりなると共に、P_C_M
=C+(Si/30)+(Mn/20)+(Cu/20
)+(Ni/60)+(Cr/20)+(Mo/15)
+(V/10)+5B≦0.17% Ceq=C+(Si/24)+(Mn/6)+(Ni/
40)+(Cr/5)+(Mo/4)+(V/14)≦
0.36%並びに N−0.3Ti≧5ppm N−0.5Ti≦25ppm なる関係を満たす鋼片を加熱し、熱間圧延した後、Ar
_3点以上の温度から300℃以下の温度まで直接焼入
れを行ない、次いで、Ac_1点以下の温度で焼戻すこ
とを特徴とする耐溶接割れ性のすぐれた大入熱溶接構造
用鋼の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22532485A JPS6286119A (ja) | 1985-10-09 | 1985-10-09 | 耐溶接割れ性のすぐれた大入熱溶接構造用鋼の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22532485A JPS6286119A (ja) | 1985-10-09 | 1985-10-09 | 耐溶接割れ性のすぐれた大入熱溶接構造用鋼の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6286119A true JPS6286119A (ja) | 1987-04-20 |
Family
ID=16827566
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22532485A Pending JPS6286119A (ja) | 1985-10-09 | 1985-10-09 | 耐溶接割れ性のすぐれた大入熱溶接構造用鋼の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6286119A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111020397A (zh) * | 2020-01-16 | 2020-04-17 | 五矿营口中板有限责任公司 | 焊接性能良好的高强度高韧性正火q370桥梁钢板及生产方法 |
CN114892075A (zh) * | 2022-04-25 | 2022-08-12 | 南京钢铁股份有限公司 | 一种低温l型钢及其制备方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59159932A (ja) * | 1983-03-02 | 1984-09-10 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 強度及び靭性の優れた高張力鋼板の製造方法 |
JPS59159966A (ja) * | 1983-02-28 | 1984-09-10 | Kawasaki Steel Corp | 応力除去焼なましによるじん性劣化が少ない大入熱溶接用調質高張力鋼 |
-
1985
- 1985-10-09 JP JP22532485A patent/JPS6286119A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59159966A (ja) * | 1983-02-28 | 1984-09-10 | Kawasaki Steel Corp | 応力除去焼なましによるじん性劣化が少ない大入熱溶接用調質高張力鋼 |
JPS59159932A (ja) * | 1983-03-02 | 1984-09-10 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 強度及び靭性の優れた高張力鋼板の製造方法 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111020397A (zh) * | 2020-01-16 | 2020-04-17 | 五矿营口中板有限责任公司 | 焊接性能良好的高强度高韧性正火q370桥梁钢板及生产方法 |
CN114892075A (zh) * | 2022-04-25 | 2022-08-12 | 南京钢铁股份有限公司 | 一种低温l型钢及其制备方法 |
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